(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きのクロスクロスフィルタエレメント
(51)【国際特許分類】
B01D 63/10 20060101AFI20240423BHJP
B01D 63/00 20060101ALI20240423BHJP
B01D 63/14 20060101ALI20240423BHJP
【FI】
B01D63/10
B01D63/00 510
B01D63/14
(21)【出願番号】P 2019532929
(86)(22)【出願日】2017-11-10
(86)【国際出願番号】 US2017061025
(87)【国際公開番号】W WO2018111467
(87)【国際公開日】2018-06-21
【審査請求日】2020-11-10
【審判番号】
【審判請求日】2022-08-22
(32)【優先日】2016-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511077638
【氏名又は名称】スコット・ピー・イェーガー
(73)【特許権者】
【識別番号】519214259
【氏名又は名称】ウォルター・イー・イェーガー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100117640
【氏名又は名称】小野 達己
(72)【発明者】
【氏名】スコット・ピー・イェーガー
(72)【発明者】
【氏名】ウォルター・イー・イェーガー
【合議体】
【審判長】原 賢一
【審判官】松井 裕典
【審判官】金 公彦
(56)【参考文献】
【文献】特開昭61-291603(JP,A)
【文献】特表2016-520001(JP,A)
【文献】実開昭55-126903(JP,U)
【文献】特開2006-334507(JP,A)
【文献】米国特許第3386583(US,A)
【文献】国際公開第2005/094963(WO,A1)
【文献】国際公開第93/22038(WO,A1)
【文献】欧州特許出願公開第3156115(EP,A1)
【文献】特開2015-226897(JP,A)
【文献】特開2003-275545(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D61/00-71/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントにおいて、
通過管と、
前記通過管に取り付けられたプリーツ状のろ過膜であって、前記通過管の周囲に円周方向に間隔を置いて配置され、前記通過管の周りに一様な方向に螺旋巻きされた複数のリーフを備えた、プリーツ状のろ過膜とを備え、
各リーフは、
入口縁部と、
出口縁部であって、前記入口縁部の長さが前記出口縁部の長さよりも大きな、出口縁部と、
前記入口縁部と前記出口縁部との間に延在するテーパー状の遠位端と、
近位端であって、前記通過管に隣接して配置され、前記プリーツ状のろ過膜の入口端と前記プリーツ状のろ過膜の出口端との間に延在する2つの折り畳まれた近位縁部を含む、近位端と、
前記入口縁部の全部に沿った結合部と、
出口縁部の全部に沿った結合部と、
前記テーパー状の遠位端の全長に沿った結合部とを備え、
前記プリーツ状のろ過膜は、各リーフ間の折り畳まれた前記近位縁部の前記入口端および前記出口端で前記通過管に取り付けられ、
前記結合部は、前記プリーツ状のろ過膜の隣接する層を互いに封止して、各リーフに、前記入口縁部、前記出口縁部、および前記テーパー状の遠位端に流体不通過性シールを提供
し、
前記プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きのろ過膜の周りに配置された円錐形シリンダをさらに備えた、螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【請求項2】
各リーフ内に配置された通過スペーサをさらに備えた、請求項1に記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【請求項3】
各リーフの間に配置された供給スペーサをさらに備えた、請求項1に記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【請求項4】
前記通過管の入口端に取り付けられた第1の伸縮防止装置と、
前記通過管の出口端に取り付けられた第2の伸縮防止装置とをさらに備え、
前記第1の伸縮防止装置および前記第2の伸縮防止装置は、内側リング、外側リング、および前記内側リングと前記外側リングとの間に延在する径方向支柱を備えた、請求項1に記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【請求項5】
前記第2の伸縮防止装置の前記外側リングは、前記第1の伸縮防止装置の前記外側リングよりも大きな半径方向寸法を有する、請求項
4に記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【請求項6】
前記第1の伸縮防止装置は、前記第2の伸縮防止装置よりも大きな直径を有する、請求項
4に記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【請求項7】
クロスフローフィルタにおいて、
通過管と、
前記通過管に取り付けられたプリーツ状のろ過膜であって、前記通過管の周囲に円周方向に間隔を置いて配置され、前記通過管の周りに一様な方向に螺旋巻きされた複数のリーフを備えた、プリーツ状のろ過膜とを備え、
各リーフは、
入口縁部と、
出口縁部であって、前記入口縁部の長さが前記出口縁部の長さよりも大きな、出口縁部と、
前記入口縁部と前記出口縁部との間に延在するテーパー状の遠位端と、
近位端であって、前記通過管に隣接して配置され、前記プリーツ状のろ過膜の入口端と前記プリーツ状のろ過膜の出口端との間に延在する2つの折り畳まれた近位縁部を含む、近位端と、
前記入口縁部の全部に沿った結合部と、
出口縁部の全部に沿った結合部と、
前記テーパー状の遠位端の全長に沿った結合部とを備え、
前記プリーツ状のろ過膜は、各リーフ間の折り畳まれた前記近位縁部の前記入口端および前記出口端で前記通過管に取り付けられ、
前記結合部は、前記プリーツ状のろ過膜の隣接する層を互いに封止して、各リーフに、前記入口縁部、前記出口縁部、および前記テーパー状の遠位端に流体不通過性シールを提供する、螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントと、
ハウジングと、
を備え、
前記通過管が前記ハウジング内に配置され
、
前記プリーツ状のろ過膜が、前記通過管に取り付けられて前記通過管と前記ハウジングとの間に配置され
、
前記ハウジングは、前記通過管と前記プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きろ過膜とを囲む円錐形内面を含む、クロスフローフィルタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きのクロスクロスフィルタエレメントに関する。
【背景技術】
【0002】
[0001] この背景技術の項に記載されている情報は、従来技術であると認められるわけではない。
[0002] フィルタは一般に、2つのモードのいずれかで動作する。デッドエンドまたはクロスフローである。デッドエンドろ過では、ろ過される供給流体は、ろ過媒体、例えば半透過膜または粒状媒体床の表面に対してほぼ垂直な方向に流れる。デッドエンドろ過は、供給流体から除去されるべき粒子または他の材料の濃度が低いもの、またはろ材(すなわち保持材)によって保持される材料の充填傾向がろ材を通して大きな圧力降下を生じない用途に有効である。デッドエンドろ過の典型的な工業的用途には、都市用水処理、ならびにビール、ワイン、および他の飲料のろ過などの食品および飲料用途が含まれる。
【0003】
[0003] 多くの工業用プロセス流は高濃度の粒子、溶質、または除去されるべき他の物質を含み、それは多くの場合は急速にデッドエンドろ過媒体を汚し、それによって背圧を増加させてろ過率を減少させる。それ故、デッドエンドろ過技術は、そのような用途では工業的に実用的ではない。しかしながら、クロスフローろ過技術では、工業的に許容されるろ過率および運転期間を維持するためにそのような用途において使用されることができる。クロスフローろ過では、ろ過される供給流体は、半透過膜の表面に対してほぼ平行な方向、すなわちろ過膜に対して接線方向に流れる。供給流体の一部がろ過膜を通過して通過流となると、粒子、溶質、または他の物質がろ過膜の供給側の供給流体中に集められて残留物流となる。
【0004】
[0004] クロスフローろ過は、Fickの法則から導き出された理論原理に従って動作する。供給流は、供給/残留物流とろ過膜の反対側の通過流との間の圧力、濃度、または他の物理的もしくは化学的差でクロスフローフィルタを通って流れる。ろ過膜の孔径よりも小さな、粒子、溶質、または他の材料は、通過流を形成する供給流体の部分においてろ液として膜を通過する。供給流中の粒子、溶質、または他の物質の一部は、残留物としてろ過膜内またはろ過膜上に捕捉され、一方、供給流の残りは膜を通過したり膜の中または膜上で捕捉されたりすることなく供給側のろ過膜を通して流れ、残留流を形成する。クロスフローフィルタを出る残留流(すなわち、供給流のろ過されていない部分)は、クロスフローフィルタを出る通過流とは別に維持され、フィルタを通って再循環され、追加的なろ過のために別の下流フィルタに供給され、特定の用途に適切なように、他のユニットの動作へ供給される、または集められる。
【0005】
[0005] クロスフローフィルタは、デッドエンドフィルタを急速に「目詰まり」またはその他の方法で汚染するような、粒子、溶質、または他の材料を含む供給流をろ過するのに用いられてもよい。「目詰まり」は、フィルタを汚しおよび/または有効性を低下させる、ろ過膜上の残留物の蓄積である。クロスフローフィルタでは、ろ過膜を横切るバルク流体の接線方向の動きが膜表面から残留物を機械的に除去することができ、接線方向の供給流が除去されたおよび/または濃縮された残留物をフィルタから移動させることができる。その結果、クロスフローフィルタは、デッドエンドフィルタと比較して、比較的高い固形物負荷での目詰まりを減少させながら、長期間の動作に対して連続モードで動作することができる。
【0006】
[0006] クロスフローフィルタの膜は、管状、平らなシート状、螺旋状、および中空状の繊維構成で製造されることができる。また、クロスフローフィルタの膜は、10オングストローム未満(逆浸透膜)から10マイクロメートルよりも大きい(従来のろ過膜)で、ナノろ過膜(約1~10ナノメートル孔径)、限外ろ過膜(約10~100ナノメートル孔径まで)、および精密ろ過膜(約0.1~10マイクロメートル孔径)を含む、範囲の孔径で製造されることができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
[0007] 本明細書は、概して、プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントに関する。本明細書はまた、プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きフィルタエレメントを含むクロスフローフィルタに関する。本明細書はまた、プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きフィルタエレメントを含むクロスフローフィルタの使用を含むろ過方法に関する。本明細書はまた、プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きフィルタエレメントを含むクロスフローフィルタを含むろ過システムに関する。
【0008】
[0008] 一例では、螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントは、通過管と通過管に取り付けられたプリーツ状ろ過膜とを含んでいる。プリーツ状のろ過膜は、通過管の周囲に円周方向に離間され、通過管の周囲に一様な方向に螺旋巻き複数のリーフを含んでいる。複数のリーフの各リーフは、入口縁部、出口縁部、入口縁部と出口縁部との間に延在するテーパー状の遠位縁部、および通過管に隣接して位置し、プリーツ状のろ過膜の入口端とプリーツ状のろ過膜の出口端との間に延在する2つの折り畳み近位縁部を含む近位端を含んでいる。各リーフの入口縁部の長さは、リーフの出口縁部の長さよりも大きい。
【0009】
[0009] 別の例では、螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントは、通過管と通過管に溶接されたプリーツ状のろ過膜とを含んでいる。プリーツ状のろ過膜は、通過管の周りに円周方向に離間され、通過管の周りに一様な方向に螺旋巻き複数のリーフを含んでいる。複数のリーフの各リーフは、溶接された入口縁部、溶接された出口縁部、溶接された入口縁部と溶接された出口縁部との間に延在する溶接されてテーパー状の遠位端、および通過管に隣接して位置し、プリーツ状のろ過膜の入口端とプリーツ状のろ過膜の出口端部との間に延在する2つの折りたたまれた近位縁部を備えた近位端を備えている。各リーフの溶接された入口縁部の長さは、リーフの溶接された出口縁部の長さよりも大きい。
【0010】
[0010] 別の例では、クロスフローフィルタは、ハウジング、ハウジング内に配置された通過管、および通過管に取り付けられ通過管とハウジングとの間に配置されたプリーツ状のろ過膜を含んでいる。プリーツ状のろ過膜は、通過管の周囲に円周方向に離間され、通過管の周囲に一様な方向に螺旋巻き複数のリーフを含んでいる。複数のリーフの各リーフは、入口縁部、出口縁部、入口縁部と出口縁部との間に延在するテーパー状の遠位縁部、および通過管に隣接して位置し、プリーツ状のろ過膜の入口端とプリーツ状のろ過膜の出口端との間に延在する2つの折り畳み近位縁部を含む近位端を含んでいる。各リーフの入口縁部の長さは、リーフの出口縁部の長さよりも大きい。
【0011】
[0011] 本明細書に記載された発明は必ずしもこの要約中に要約された例に限定されないことが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
[0012] 本明細書に記載されている本発明の様々な特徴および特性は、添付の図面(必ずしも一定の縮尺ではない)を参照することによってよりよく理解されるであろう。
【
図1A】[0013] 単一のリーフの螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの部分に断面である斜視図である。
【
図1B】[0014] 単一のリーフの螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの概略側面図である。
【
図1C】[0015] フィルタエレメントを通る供給、残留物、および通過液の流れを示す、単一の螺旋状に巻かれたクロスフローフィルタエレメントの概略斜視図である。
【
図2】[0016] 供給流体の流量(Q
f)及び速度(V
f)、残留流体の流量(Q
r)および速度(V
r)、ならびに通過流体の流量(Q
p)および速度(V
p)を図示する、プリーツ状(多重リーフ)の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントにおいて通過管に取り付けられた1つの膜リーフの概略断面側面図である。
【
図3】[0017] 供給流体の流量(Q
f)及び速度(V
f)、残留流体の流量(Q
r)および速度(V
r)、ならびに通過流体の流量(Q
p)および速度(V
p)を図示する、プリーツ状(多重リーフ)でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの通過管に取り付けられた1つのテーパー状の膜リーフの概略断面側面図である。
【
図4A】[0018] 各プリーツ内に配置された通過スペーサでプリーツを付けられている膜シートの概略斜視図である。
【
図4B】[0019] 通過管に取り付けられ、各プリーツ内に配置された通過スペーサを有するプリーツ状の膜シートの部分的に断面である概略斜視図である。
【
図4C】[0020]
図4Bに示されたプリーツ状膜および通過スペーサ構成を含む、プリーツ状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの部分的に断面である概略斜視図である。
【
図5A】[0021] 隣接する通過スペーサーシートでプリーツを付けられた膜シートの概略斜視図である。
【
図5B】[0022] 通過管に取り付けられ、各プリーツ内に配置されたプリーツ通過スペーサを有するプリーツ状の膜シートの部分的に断面である斜視図である。
【
図5C】[0023]
図5Bに示されたプリーツ状の膜およびプリーツ状の通過スペーサ構成を含むプリーツ状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの部分的に断面である概略斜視図である。
【
図6】[0024] 隣接する通過スペーサーシートおよび各プリーツの間に配置された供給スペーサでプリーツを付けられた膜シートの概略斜視図である。
【
図7】[0025] 隣接する通過スペーサーシートおよび隣接する供給スペーサーシートでプリーツを付けられた膜シートの概略斜視図である。
【
図8】[0026] 各プリーツの2つの入口縁部が互いに接着され、各プリーツ(図示せず)の2つの出口縁部も一緒に接着され、それによって複数の膜リーフを形成し、各リーフは1つの接着された入口縁部と1つの接着された出口縁部(図示せず)を含む、プリーツ状の膜シートの概略斜視図である。
【
図9A】[0027] 入口端から見た、プリーツ状(多重リーフ)の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの1つの膜リーフであって、それにより、リーフは、テーパー状の結合された遠位縁部を形成し、リーフは、1つの結合された入口縁部と1つの結合された出口縁部(図示せず)とをさらに含む、膜リーフの概略斜視図を入口から出口までの長さにかけて斜めに切断した様子を示している。
【
図9B】[0028]
図9Aに示されている1つの膜リーフの概略側面図である。
【
図10A】[0029] 入口端から見たプリーツ状の膜シートの概略斜視図であり、各プリーツの2つの入口縁部が互いに結合され、各プリーツ(図示せず)の2つの出口縁部も互いに結合されており、それによって複数の膜リーフが形成され、各リーフは1つの結合された入口縁部および1つの結合された出口縁部(図示せず)を含み、その中でリーフの遠位縁部は結合およびテーパー付けされ、それによって複数のテーパー状の膜リーフが形成されている。
【
図10B】[0030] 各プリーツ(図示せず)の2つの入口縁部が互いに接着され、各プリーツの2つの出口縁部が互いに結合されており、これにより、各リーフは1つの結合された入口縁部(図示せず)と1つの結合された出口縁部とを含み、その中でリーフの遠位縁部が結合されてテーパー付けされ、それによって複数のテーパー状の膜が形成されている、出口端部から見た、
図9Aに示すプリーツ状の膜シートの概略斜視図である。
【
図11A】[0031] 入口端部から見た、プリーツ状(多重リーフ)でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの通過管に取り付けられた1つのテーパー状の膜リーフの概略斜視図である。
【
図11B】[0032] 出口端部から見た、プリーツ状(マルチリーフ)でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの通過管に取り付けられた1つのテーパー状の膜リーフの概略斜視図である。
【
図12】[0033] 入口端部のリーフの高さ(h
i)およびテーパー角(θ)によって提供される出口端部リーフの高さ(h
0)の間の差を図示する、プリーツ状(複数のリーフ)でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントにおいて通過管に取り付けられた1つのテーパーの膜リーフの側面断面の概略図である。
【
図13】[0034] 入口端から見た、プリーツ状(多重リーフ)でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの通過管に取り付けられた1つのテーパー状の螺旋巻き膜リーフの概略斜視図である。
【
図14A】[0035] 複数のプリーツ状でテーパー状の螺旋巻き膜のリーフを示す、プリーツ状(多重リーフ)でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの概略側面図である。
【
図14B】[0036] 入口端から見た、複数のプリーツ状でテーパー状の螺旋巻き膜のリーフを示す、プリーツ状(多重リーフ)でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの斜視概略図である。
【
図15】[0037]
図15A~
図15Dは、プリーツ状(多重リーフ)でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの通過管に取り付けられた1つのテーパー状の膜リーフの側面断面の概略図であり、各図は異なるテーパー形状を示している。
【
図16】[0038] 伸縮防止装置の概略斜視図である。
【
図17A】[0039] 2つの伸縮防止装置の間の円筒形フィルタハウジング内に配置された、プリーツ状(多重リーフ)でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの側面断面の概略図である。
【
図17B】[0040] プリーツの側面断面概略図である。2つの伸縮防止装置の間のテーパー状フィルタハウジング内に配置されたプリーツ状(多重リーフ)でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0013】
[0041] 読者は、本明細書による本発明の以下の詳細な説明を考慮すると、前述の特徴および特性、ならびに他のものを理解するであろう。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[0042] 特許請求の範囲を含む本明細書では、様々な構成要素の相対的な向き、位置、または位置決めを説明するために使用される空間的用語(例えば、上、下、垂直、水平、上方、下方、上側、下側など)は、文脈上別段の指示がない限り、特定の参照枠に限定されると解釈されるべきではない。特許請求の範囲を含む本明細書において、用語「近位」は、螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの通過管により近い位置にある記載された構成要素の領域を指し、用語「遠位」は記載された構成要素は、螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの通過管からより遠くに位置する構成要素の領域を指す。例えば、「近位」および「遠位」は、一般に、円形断面を有する通過管に対する、螺旋巻きを含む、半径方向に沿った対向端部を指す。また、特許請求の範囲を含む本明細書において、「入口」および「出口」という用語は、フィルタエレメントを通る流体のバルク接線方向流れに対する、螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントまたはその副構成要素の概して対向する端部を指す。
【0015】
[0043] 上記のように、クロスフローろ過膜は、螺旋巻きフィルタエレメントに設けられることができる。
図1Aおよび
図1Bを参照すると、螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント10は、多孔質通過管12と、通過管12に取り付けられて周りに巻かれた、供給路スペーサ材料18、ろ過膜16、および通過物収集材料14の層とを備えている。
図1Bおよび
図1Cを参照すると、ろ過されるべき流体(供給物)は、入口端11を通ってフィルタエレメント10に流れ込み、供給路スペーサ材料18によって供給され、ろ過膜16に対して接線方向に流れる。通過管12は、入口端11で塞がれるか、そうでなければ供給流から隔離されてもよい。供給流体がフィルタエレメント10を通って流れるにつれて、
図1Bの矢印15で示すように、一部分がろ過膜16を通って輸送され、通過流になる。
【0016】
[0044] ろ過膜16を通って輸送された後、通過物流は、
図1Bの矢印17で示すように、通過物収集材料14に沿って通過管12に向かって螺旋状の経路に沿って流れる。通過物流は、その多孔質壁を通って通過物管12に流れ込み、最終的には、通過管12が1つの開口端を有するか2つの開口端を有するかに応じて、通過物管12の入口端11および/または出口端13(
図1C参照)で通過管12を通ってフィルタエレメント10を出る(
図1C参照)。ろ過膜16を通過しない供給物の一部は残留液流を形成し、これはろ過膜16に対して接線方向に流れ続け、供給路スペーサ材料18によって出口端13を通ってフィルタエレメント10の外へ供給される(
図1C参照)。
【0017】
[0045]
図1A~
図1Cに示す螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント10は、2層のろ過膜16によって形成された単一の螺旋巻き膜リーフを含んでいる。この構成は、ろ過に利用可能な膜面積を有効に利用せず、したがって、他の点では同一のろ過条件(例えば、同じ供給圧力、残留圧力、および浸透速度)下で平らなシート構成の同等サイズのろ過膜よりもろ過膜を通る通過流が実質的に低い。本発明者らは、多孔質通過管に隣接しかつそのすぐ上流に位置する膜リーフの出口領域が通過背圧を増大させて膜全体を通る通過流を減少させる通過流の制限を確立すると判断した。
【0018】
[0046] この問題に取り組むために、本発明者らは、接着される代わりに溶接されることができ、各フィルタエレメントにおける、通過流に利用可能な膜面積を最大化しながら同時に通過出口面積の数(各リーフにつき1つ)、したがって全通過出口面積を増加させる、複数のより短い膜リーフを含むプリーツ状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントを開発した。それぞれ参照により本明細書に組み込まれる米国特許No.8,454,829B2および9,452,390B2参照。複数のより短い(例えば、3以下の螺旋の直径に対するリーフの高さの比を有する)、および(接着されたものとは対照的に)溶接されたリーフを含むプリーツ状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントは、通過背圧の低下及びろ過膜を通る通過流の増加を示す。さらに、複数のより短いリーフを含むプリーツ状の、溶接された、および螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントは、意外にも、比較的大きいサイズのより少ないリーフを有する、螺旋巻き単一リーフ構成の同等サイズのろ過膜およびプリーツ状の、多重リーフ構造のフィルタエレメントよりも実質的に高い通過流率を示す。
【0019】
[0047] しかしながら、プリーツ状の、溶接された、螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの高い通過流率は、異なる技術的問題を生じさせることがある。ろ過膜を通過する通過流が増加するにつれて、プリーツ状フィルタエレメントのリーフ間を流れる残留流の体積流量が減少する。リーフの大きさがそれらの入口から出口までの長さに沿って一定であるフィルタエレメントにおいては、供給流および残留流のための面積もまたフィルタエレメントの長さに沿って一定であり、これにより、ろ過膜の供給側および残留側の体積流量の減少はろ過膜の供給側および残留側で対応する流速の減少を引き起こす。これは、より遅い流体速度はろ過膜の残留側から残留材料を機械的に除去することにおいてあまり効果的ではなく、従って膜洗浄および汚染防止においてあまり効果的ではないので問題となり得る。
【0020】
[0048]
図2を参照すると、プリーツ状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント20は、通過管22に取り付けられた膜リーフ26を含む(説明を簡単にするために、1つの膜リーフ26のみが巻き戻された配向で示されているが、以下でさらに説明するように、プリーツ状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント20は、通過管22の周囲に円周方向に間隔を置いて、通過管22の周囲に均一な方向に螺旋巻きした複数のリーフ26を含むことができることが理解される)。供給流体は、供給流体流量(Q
f)および供給流体速度(V
f)で入口端21でフィルタエレメント20に流入する。供給流体が膜リーフ26に対して接線方向に流れるにつれて、供給流体の一部がろ過膜を通って流れて通過流を生成し、そして供給流体の残りが膜リーフ26に対して接線方向に流れ続けて、出口端23からフィルタエレメント20を出ていく残留物を形成する。通過流は通過管22に流れ込み、通過流量(Q
p)および通過流速(V
p)を確立する。残留流体は、残留物流量(Q
r)および残留物流速(V
r)で出口端23でフィルタエレメント20を出る。
【0021】
[0049] 供給流の体積流量は、残留物流と通過流との体積流量の合計に等しい(Qf=Qr+QP)。ろ過膜を通る通過流の増加から生じるQpの増加は、Qrの低下およびVrの低下を引き起こす。上述のように、減少したVrは、それが膜洗浄および汚染防止においてあまり効果的ではないので問題となり得る。例えば、フィルタエレメント20が50%の回収率(100*QP/Qfとして定義される)で動作していると仮定すると、それはプリーツ状の、溶接された、および螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの高い通過流能力で達成することができる。そして、Qr=1/2*Qfであり、そして各リーフ間の供給/残留物流のための一定面積のために、Vr=1/2*Vfである。言い換えれば、供給流体がフィルタエレメント20を通って流れて残留物流れに移行するにつれて、流体速度は50%減少する。このような流速の大きな低下は、各リーフ26の供給/残留物側、特に出口端23に向かってろ過膜が急速に汚れることになる。そのようなフィルタエレメントは、汚損前のフィルタエレメントの動作寿命の低下によりフィルタエレメントが動作不能になるため、高い通過流および回収率にもかかわらず、工業的にも商業的にも有用ではないかもしれない。
【0022】
[0050] 上述のように、通過流がろ過膜を通過する際に生じる供給/残留物の流速の減少は、対応する供給/残留物の容積流量の減少、及びプリーツ状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの各リーフ間の供給/残留物の流量の一定面積によって引き起こされる。しかしながら、プリーツ状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの各リーフが、各リーフの入口縁部の長さがリーフの出口縁部の長さよりも長くなるようにテーパー状になっている場合には、各リーフ間の供給/残留の流れは、フィルタエレメントの入口から出口までの長さに沿って減少し、それによってろ過膜を通る通過流による流体の容量の損失を補い、フィルタエレメントの入口から出口までの長さに沿った供給/残留物の流速を維持する流れ制限を提供する。維持された流速は、同時に増加した通過流容量を維持しながら、膜洗浄および汚染防止効果を保持する。
【0023】
[0051]
図3を参照すると、プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント30は、通過管32に取り付けられたテーパー状の膜リーフ36を備えている(説明を簡単にするために、1つのテーパー状膜リーフ36のみが巻き戻されるように配向されて示されているが、プリーツ状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント30は、以下にさらに説明するように、通過管32の周囲に円周方向に間隔を置いて配置され、通過管32の周りに均一の方向に螺旋巻きされた複数のテーパー状のリーフ36を含むことができる)。テーパー状の膜リーフ36は、通過管32に隣接して配置された近位端37と、テーパー状の遠位縁部39とを備えている。テーパー状の遠位縁部39は、膜リーフ36の入口縁部31と出口縁部33との間に延在している。入口縁部31の長さは出口縁部33の長さよりも大きくなっている。
【0024】
[0052] 供給流体は、供給流体流量(Qf)および供給流体速度(Vf)で入口端(膜リーフ36の入口縁部31に対応する側)でフィルタエレメント30に流れ込む。供給流体が膜リーフ36に対して接線方向に流れるにつれて、供給流体の一部がろ過膜を通って流れて通過流を生成し、そして供給流体の残りが膜リーフ36に対して接線方向に流れ続けて、出口端(膜リーフ36の出口縁部33に対応する側)でフィルタエレメント30を出る残留物を形成する。通過液は通過管32に流れ込み、通過流体流量(Qp)および通過流体速度(Vp)を確立する。残留流体は、残留流体流量(Qr)および残留流体速度(Vr)で出口端でフィルタエレメント30を出る。
【0025】
[0053] 各膜リーフ36間の供給/残留物流の面積は、テーパー状の遠位縁39の結果として、フィルタエレメント30の入口から出口までの長さに沿って減少する。供給/残留物流に利用可能な減少する面積は、ろ過膜を通る通過流による流体容量の損失を補い、従って供給/残留流体速度をフィルタエレメント30の入口から出口までの長さに沿って維持する。維持された流速は、同時に増加した通過流容量を維持しながら、膜洗浄および汚染防止効果を保持する。
【0026】
[0054] より具体的には、供給流の体積流量は、残留物流と通過流の体積流量の合計に等しい(Qf=Qr+QP)。ろ過膜を通る通過流の増加から生じるQpの増加は、Qrの減少を引き起こす。しかしながら、テーパー状の遠位縁部39によって提供される流れ制限は、フィルタエレメント30の入口から出口までの長さに沿った供給/残留流体速度を維持する(Vf=Vr)。例えば、フィルタエレメント30が50%の回収率(100*QP/Qfとして定義される)で動作していると仮定すると、それはプリーツ状の、溶接された、螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの高い通過流能力で達成でき、Qr=1/2*Qfである。しかしながら、フィルタエレメント30の入口から出口までの長さに沿った各リーフ間の供給/残留物流のための減少する面積のために、Vr≠1/2*Vfである。代わりに、テーパー状の縁部の角度に応じて、Vr>1/2*Vfであり、例えば、入口エッジ31の長さが出口エッジ33の長さの2倍である場合、Vr=Vfである。
【0027】
[0055] プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントは、各リーフ間の供給/残留物流のための減少する面積を提供し、同時に通過流容量の増大を維持しながら流速および膜洗浄および汚染防止効果を維持する。また、各リーフのテーパー状の遠位縁部は、例えば、ろ過される流体の固形分および所望の回収率に応じて適切な幅を有する供給スペーサによって、リーフ間距離を維持することを同時に可能にし、これは、閉鎖したり閉塞したりすることなく、濃縮された固形分を含む残留流体をフィルタエレメントに流す能力を維持する。
【0028】
[0056] したがって、本発明は、通過管と通過管に取り付けられたプリーツ状のろ過膜とを含む螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントを含んでいる。プリーツ状のろ過膜は、通過管の周りに円周方向に間隔を置いて配置され、通過管の周りに一様な方向に螺旋状に巻かれた、複数のリーフを含んでいる。複数のリーフの各リーフは、入口縁部と出口縁部とを含み、入口縁部の長さは出口縁部の長さよりも大きい。各リーフはまた、入口縁部と出口縁部との間に延びるテーパー状の遠位端部と、通過管に隣接して配置された近位端とを含んでいる。近位端は、プリーツ状のろ過膜の入口端とプリーツ状のろ過膜の出口端との間に延びる2つの折り畳まれた近位縁部を含んでいる。
【0029】
[0057] 複数のリーフを含むプリーツ状のろ過膜を
図4A~8に示す。
図4Aを参照すると、ろ過膜40が別々のプリーツ42にプリーツ加工されている(すなわち折り畳まれている)ことが示されている。各プリーツ42は、折り畳まれた遠位端49によって接続されたろ過膜40の2つの層(44a、44b)を含んでいる。各プリーツ42は、2つの折り畳まれた近位縁部47によってすぐ隣りのプリーツ42から分離されて接続されている。通過スペーサ45が各プリーツ42内に配置されている。プリーツ42は、プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントにおいて複数のリーフを形成している。
【0030】
[0058]
図4Bおよび
図4Cを参照すると、プリーツ状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント50は、通過管52と、通過管52に取り付けられたプリーツ状のろ過膜40とを含んでいる。プリーツ状のろ過膜40は、通過管52の周囲に円周方向に間隔を置いて配置され(
図4B参照)、通過管52の周りに一様な方向に螺旋状に巻かれた複数のリーフ55を備えている(
図4C参照)。各リーフ55は入口縁部および出口縁部(図示せず)を含んでいる。各リーフ55はまた、入口縁部と出口縁部との間に延びる遠位縁部49を含んでいる。各リーフ55はまた、遠位縁部49とは反対側で通過管52に隣接して配置された近位端を含んでいる。近位端は、プリーツ状のろ過膜40の入口端と出口端との間に延びる2つの折り畳まれた近位縁を含んでいる。プリーツ状のろ過膜40は、各リーフ55の間の折り畳まれた近位縁部の入口端および出口端で通過管52に取り付けられている。通過スペーサ45は、各リーフ55内に配置されている。
図4Bおよび
図4Cには示されていないが、供給スペーサは、各リーフ55間のリーフ間スペース53内に配置されることができることが理解される。
【0031】
[0059]
図5Aを参照すると、ろ過膜60は、別々のプリーツ62にプリーツ加工されている(すなわち折り畳まれている)ことが示されている。各プリーツ62は、折り畳まれた遠位縁部69によって接続されたろ過膜60の2つの層(64a、64b)を含んでいる。各プリーツ62は、2つの折り曲げられた近位縁部67によってすぐ隣りのプリーツ62から分離されて接続されている。2層の通過スペーサ材料65が各プリーツ62内に配置されるように、同一の広がりを有する通過スペーサ材料65のシートがろ過膜60とプリーツ加工されている。プリーツ62は、プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの中に複数のリーフを形成している。
【0032】
[0060]
図5Bおよび
図5Cを参照すると、プリーツ状の螺旋巻きのクロスフローフィルタエレメント70は、通過管72と通過管72に取り付けられたプリーツ状のろ過膜60とを含んでいる。プリーツ状のろ過膜60は、通過管72の周りで円周方向に間隔を置いて配置され(
図5B参照)、通過管72の周りに一様な方向に螺旋状に巻かれた(
図5C参照)複数のリーフ75を含んでいる。各リーフ75は入口縁部および出口縁部(図示せず)を含んでいる。各リーフ75はまた、入口縁部と出口縁部との間に延びる遠位縁部69を含んでいる。各リーフ75はまた、遠位縁部69とは反対側で通過管72に隣接して配置された近位端を含んでいる。近位端は、プリーツ状のろ過膜60の入口端と出口端との間に延びる2つの折り畳まれた近位縁部を含んでいる。プリーツ状のろ過膜60は、各リーフ75の間の折り畳まれた近位縁部の入口端と出口端の両方で通過管72に取り付けられている。2層の通過スペーサ材料65が各リーフ75内に配置されている。
図5Bおよび
図5Cには示されていないが、供給スペーサを各リーフ75間のリーフ間スペース73に配置されることができることが理解される。
【0033】
[0061]
図6を参照すると、ろ過膜60と同一の広がりを有する通過スペーサ材料65のシートとが別々のプリーツ62にプリーツ加工されている(すなわち折り畳まれている)ことが示されている。供給スペーサ77は各プリーツ62の間の空間に配置されている。
図7を参照すると、ろ過膜60と同一の広さを有する通過スペーサ材料65のシートとが別々のプリーツ62にプリーツ加工されている(すなわち折り畳まれている)ことが示されている。2枚の供給スペーサ材料79が各プリーツ62の間に配置されるように、同一の広がりを有する供給スペーサ材料79のシートにろ過膜60と通過スペーサ材料65とがプリーツ加工されている。図示されていないが、別個の通過スペーサ(例えば、
図4A~
図4Cに示される通過スペーサ45)は、同一の広がりを有する供給スペーサ材料のシート(例えば、
図7に示される供給スペーサ材料79)と組み合わせて使用され得ることが理解される。同様に、別々の通過スペーサ(例えば、
図4A~4Cに示された通過スペーサ45)は、別々の供給スペーサ(例えば、
図6に示された供給スペーサ77)と組み合わせて使用され得ることが理解される。
【0034】
[0062] 説明を簡単にするために、
図4A~
図7に示された複数のリーフを含むプリーツ状のろ過膜は、テーパー状の遠位端部を有して示されていない。しかしながら、
図4A~
図7に示す各リーフは、リーフの単一のテーパー状の遠位縁部を形成するために、リーフを入口端から出口端まで斜めに切断し、膜材料の2つの層の2つのテーパー状の遠位縁部を互いに接着することによってテーパを付け得ることが理解される。
【0035】
[0063]
図8を参照すると、プリーツ状のろ過膜80は、複数のリーフ82と2つの半リーフ(81a、81b)とを含むプリーツパック88を形成される。各リーフ82は、折り畳まれた遠位端部89によって接続されたプリーツ状のろ過膜80の2つの層(83a、83b)を含んでいる。各リーフ82は、2つの折り曲げられた近位縁部87によってすぐ隣のリーフ82から分離されて接続されている。各リーフ82は、入口縁部84と、入口縁部84の反対側の出口縁部(図示せず)とを含んでいる。入口縁部84および出口縁部は、それぞれの縁部に沿って、プリーツパック88内に各リーフ82を形成する2つの構成層を互いにシールする結合を含んでいる。したがって、各リーフ82は、プリーツ状のろ過膜80の2つの構成層、折り曲げられた遠位縁部89、結合された入口縁部84、および結合された出口縁部によって画定される中空の内部空間を含んでいる。上述のように、通過スペーサは、各リーフ84の中空内部空間内に配置されていてもよい。折り曲げられた遠位縁89は、結合された入口縁部84と結合された出口縁部との間に延びている。各リーフ82はまた、遠位縁部89の反対側の近位端を含んでいる。各リーフの近位端は、プリーツパック88の入口端部と出口端部との間に延びる2つの折り曲げられた近位縁部87を含んでいる。
【0036】
[0064]
図9Aおよび
図9Bを参照すると、
図8に示すプリーツパック88の1つのリーフ82がリーフ82の入口から出口までの長さにわたって斜めに切断され、これにより、結合された入口縁部84と結合された出口縁部86との間に延在するテーパー状の遠位縁部99を含むテーパー状のリーフ92が形成されている。テーパー状の遠位縁部99により、結合された入口縁部84の長さは結合された出口縁部86の長さよりも長くなっている。リーフ82の入口から出口までの長さにわたる斜めの切断は、折り畳まれた遠位縁部89を含む分離部91を作り出す。
【0037】
[0065] 結合された入口縁部84および結合された出口縁部86と同様に、テーパー状の遠位縁部99を結合することができ、すなわち、テーパー状の遠位縁部99に沿って結合部を構成してプリーツ状のろ過膜80の2つの構成層を互いに封止して各リーフ92をプリーツパック内に形成する。したがって、リーフ92は、入口縁部84の少なくとも一部に沿った結合部、出口縁部86の少なくとも一部に沿った結合部、およびテーパー状の遠位縁部99の全長に沿った結合部を含むことができ、結合部は、プリーツパック内の各リーフ92を形成するプリーツ状のろ過膜80の隣接する層を互いに封止する。入口縁部84および出口縁部86に沿った結合部は、テーパー状の遠位縁部99との交差部からリーフの近位端部まで、縁部の実質的に全長に沿って延びることができ、ここで、プリーツパック内に各リーフ92を形成するプリーツ状のろ過膜80の2つの構成層はまた、直接的に隣接するリーフと共有される2つの折り畳まれた近位縁部87を形成する。
【0038】
[0066] 結合された入口縁部84、結合された出口縁部86、およびテーパー状で結合された遠位縁部99は、リーフ92の中空の内部空間の周りに流体不通過性シールをリーフ92にもたらす。結合縁部84、86、99は、例えば、プリーツパック88を形成するプリーツ状のろ過膜80の各プリーツの2つの構成層を互いに接着するために、接着剤を用いて形成されることができる。いくつかの例では、結合部は接着剤を含んでいない。いくつかの例では、結合部は、例えば超音波溶接、熱溶接、赤外線溶接、高周波溶接、マイクロ波溶接、レーザー溶接、または熱風溶接などの溶接を含んでいる。
【0039】
[0067] 本明細書に記載のプリーツ状で、テーパー状の、螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの構成要素の構成の構成材料は、ポリマー材料を含んでいてもよい。例えば、ろ過膜は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET))、ポリアミド(例えば、ナイロン)、ポリ(エチレン-クロロトリフルオロエチレン)(ECTFE)、フッ素化ポリ(エチレン-プロピレン)(FEP)、ポリ(ペルフルオロアルコキシアルカン)(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、およびポリカーボネートから作られることができる。通過管、通過スペーサ、供給スペーサ、伸縮防止装置、ハウジング、およびエンドキャップも同様に、そのようなポリマー材料または他の種類の材料、例えば金属、合金、セラミック、および複合材料(例えば、繊維強化プラスチック)から作られることができる。
【0040】
[0068] したがって、本明細書に記載されているプリーツ状でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントおよびフィルタは、接着剤結合やアタッチメントまたは接着剤無しの結合や構成材料を互いに溶接することによって(例えば、超音波溶接、熱溶接、赤外線溶接、高周波溶接、マイクロ波溶接、レーザー溶接、または熱風溶接によって)製造されるアタッチメントを用いて作られることができる。例えば、一例では、螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントは、通過管と通過管に結合されたプリーツ状のろ過膜とを含んでいる。プリーツ状のろ過膜は、通過管の周囲に円周方向に間隔を置いて配置され、通過管の周りに一様な方向に螺旋状に巻かれた複数のリーフを含んでいる。複数のリーフの各リーフは、溶接された入口縁部と溶接された出口縁部とを含み、溶接された入口縁部の長さは、溶接された出口縁部の長さよりも大きくなっている。各リーフはさらに、溶接された入口縁部と溶接された出口縁部との間に延びる溶接されかつテーパー状にされた遠位縁部を含んでいる。各リーフは、通過管に隣接して配置され、プリーツ状のろ過膜の入口端とプリーツ状のろ過膜の出口端との間に延びる2つの折り畳まれた近位縁部をさらに含む近位端をさらに含んでいる。各リーフの溶接された入口縁部、溶接された出口端部、および溶接されたテーパー状の遠位縁部は、超音波溶接、熱溶接、赤外線溶接、高周波溶接、マイクロ波溶接、レーザー溶接、または熱風溶接を含むことができる。プリーツ状のろ過膜は、各リーフ間の折り畳まれた近位縁部の入口端および/または出口端で通過管に溶接されることができ、溶接部は上記のいずれかを含むことができる。
【0041】
[0069]
図10Aおよび
図10Bを参照すると、プリーツ状でテーパー状のろ過膜90は、複数のリーフ92と2つの半リーフ(81a、81b)とを含むプリーツパック98を形成している。各リーフ92は、テーパー状で結合された(例えば、接着され、溶接され、または他の方法でシールされた)遠位縁部99によって接続されたプリーツ状のろ過膜90の2つの層(95a、95b)を含んでいる。
図8、9A、9Bを参照すると、例えば、リーフ82を横切って斜めの溶接部を形成することによって、結合されたテーパー状の遠位エッジ99が形成されることができ、各リーフは、結合された入口縁部86、結合された出口縁部86、折り畳まれた遠位縁部89、および遠位縁部89の反対側の近位端を含んでおり、近位端は、2つの折り畳まれた近位縁部87を含んでいる。あるいは、例えば、リーフ82を横切って斜めに切断し、2つの構成層を切断縁部に沿って互いに接着剤で接着等を行うことによって、結合されたテーパー状の遠位縁部99が形成されることができる。
【0042】
[0070] 再び
図10Aおよび
図10Bを参照すると、結合およびテーパー状(例えば、溶接およびテーパー状、またはテーパー状および接着結合)の遠位端99は、結合された入口縁部84と結合された出口縁部86(例えば、溶接された入口縁部84と溶接された出口縁部86)の間に延びる。したがって、各リーフ92は、プリーツ状のろ過膜90の2つの構成層、結合されかつテーパー状の遠位縁部89、結合された入口縁部84、および結合された出口端部86によって画定される中空の内部空間を含んでいる。結合された入口縁部84の長さは結合された出口縁部86の長さより大きい。
【0043】
[0071] 上述のように、通過スペーサは各リーフ92の中空内部空間内に配置されていてもよい。
図8、9A、および9Bを参照すると、いくつかの例では、通過スペーサは、斜めに溶接する前、または各リーフの遠位縁部を斜めに切断してシールする前に、各リーフ84内に配置されることができる。そのような例では、溶接または他の封止プロセスは、2つのろ過膜層と、2つのろ過膜層間にテーパー状の遠位縁部99に沿って挟まれた通過スペーサ材料との間に結合を形成することができる。同様に、入口縁部84および出口縁部86を溶接または他の方法でシールすることにより、2つのろ過膜層と縁部に沿って2つのろ過膜層間に挟まれた通過スペーサ材料との間に結合を形成することができる。再び
図10Aおよび
図10Bを参照すると、各リーフ92は、2つの折り畳まれた近位縁部87によってすぐ隣りのリーフ92から分離されて接続されている。上述のように、フィードスペーサは、リーフ間スペース93内の各リーフ92の間に配置されることができる。
【0044】
[0072] プリーツ状でテーパー状の螺旋状クロスフローフィルタエレメントは、
図4Bおよび
図5Bに示すように、複数のリーフが円周方向に離間するように通過管の周りにプリーツ状でテーパー状のろ過膜(プリーツ状でテーパー状のろ過膜90など)を配置することによって製造されることができる。
図8乃至
図10Bに示すように、プリーツ状でテーパー状のろ過膜90が通過管の周りに配置されると、2つの半リーフ81a、81bの縁部85a、85bが整列され、溶接または他の方法で互いに結合されて、結合された入口縁部84、結合された出口縁部86、結合されてテーパー状の遠位端99、および遠位縁部99の反対側の近位端である、最終リーフを形成し、近位端は2つの折り曲げられた近位縁部87を含んでいる。次に、プリーツ状でテーパー状のろ過膜は、例えば各リーフ間の折り畳まれた近位縁部の入口端および出口端の両方で、プリーツ状でテーパー状のろ過膜を通過管に溶接または他の方法で結合することによって通過管に取り付けられる。次に、複数のリーフは、
図4Cおよび
図5Cに示すように、通過管の周りを一様な方向に螺旋状に巻かれる。
【0045】
[0073]
図11A乃至
図14Bを参照すると、プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント100は、通過管102および通過管102に取り付けられたプリーツ状のろ過膜110を備える。プリーツ状のろ過膜は、通過管102の周りに円周方向に間隔を置いて配置され、通過管の周りに一様な方向に螺旋状に巻かれた複数のリーフ120を含んでいる(
図11A乃至13では、説明を容易にするために1枚のリーフ120のみを示している)。各リーフ120は入口縁部104(溶接または他の方法で結合および密封されている)と、入口縁部104の長さが出口縁部106の長さよりも大きい出口縁部106(溶接または他の方法で結合および密封されている)と、入口縁部104と出口縁部106との間に延在する(溶接または他の方法で接着および密封された)テーパー状の遠位縁部109と、プリーツ状のろ過膜110の入口端114とプリーツ状のろ過膜110の出口端116との間に延びる通過管に隣接して位置する(及び図示されていない2つの折り畳まれた近位縁を含む)近位端107とを含んでいる。
【0046】
[0074] プリーツ状のろ過膜110は、各リーフ(図示せず)の間の折り畳まれた近位縁部の入口端114および/または出口端116において通過管102に溶接または他の方法で取り付けまたは結合されている。図示されていないが、プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント100は、各リーフ120内に配置された通過スペーサ、または各リーフ120間に配置された供給スペーサ、あるいはその両方を含むことができる。
【0047】
[0075]
図12を参照すると、テーパー状の遠位縁部109は、入口縁部104の長さ(h
i)が出口縁部106の長さ(h
0)よりも大きくなるように、フィルタエレメント100の長手方向軸101に対するテーパ角(θ)を形成する。テーパ角(θ)およびそれぞれの縁部長さ(h
iおよびh
0)は、目標供給圧力、供給および保持流速、および通過流量(ろ過膜の単位面積当たりの体積流量)に基づいて任意の特定の実施について決定されることができる。これらのパラメータが与えられれば、テーパ角(θ)およびそれぞれの縁部長さ(h
iおよびh
0)を計算して、螺旋巻き(
図13参照)されたときに、入口端から出口端に向かって減少する直径を有し(
図14A参照)、入口端から出口端に向かって減少する供給/残留流に利用可能な開放領域を有し、フィルタエレメントの入口から出口までの長さを通して供給及び残留流速を制御するクロスフローフィルタエレメントをもたらす、プリーツ状でテーパー状のろ過膜110を得ることができる。一般的に言って、より低い通過流流量はより小さなテーパ角(θ)を必要とし、一方、より高い通過流流量は供給及び残留流速を維持するためにより大きなテーパ角(θ)を必要とする。
【0048】
[0076]
図14Aおよび
図14Bを参照すると、いくつかの例では、プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント100は、外側カバー130を含んでいてもよい。外側カバー130は、上述のポリマー材料(例えば、プラスチック、繊維強化(例えば、ガラス繊維強化)プラスチックおよびロービングなど)などのポリマー材料のシートを含んでいてもよい。外側カバー130は、複数のテーパーリーフ120のうちの1つに溶接、接着、または他の方法で結合または取り付けられたテーパー状のシートを含んでいてもよい。次に、シートを複数のリーフ120の周りに均一な方向で巻き付け、それ自体に溶接または他の方法で結合または取り付けられ、それにより外側カバー130内にプリーツ状でテーパー状の螺旋巻きのろ過膜110を包んでいる。他の例では、外側カバー130は、例えば、ポリマー(例えば、プラスチック)、金属、合金、セラミック、または複合材料で作られた、予備成形(例えば、鋳造、機械加工、または成形)で作製されたスリーブまたは円錐形シリンダを含んでいてもよく、プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きろ過膜110の周りに配置されている。
【0049】
[0077] 上述の例では、プリーツ状のろ過膜の複数のリーフのテーパー状の遠位縁部(したがって螺旋状のフィルタエレメントの入口から出口への断面輪郭)は、リーフの入口縁部と出口縁部との間に延在する連続的で線形のテーパー形状を備えている。しかしながら、テーパー形状は連続的で直線的なテーパー形状に限定されないことが理解される。例えば、プリーツ状のろ過膜の複数のリーフのテーパー形状は、指数関数的形状(
図15A)、対数的形状(
図15B)、またはスプライン関数によって画定される屈曲形状(
図15Cおよび15D)を含んでいてもよい。また、プリーツ状のろ過膜の複数のリーフのテーパー形状は不連続であってもよく、例えば各リーフの入口縁部から出口縁部まで延びる階段形状を含んでいてもよい。
【0050】
[0078] いくつかの例では、プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントは、少なくとも1つの伸縮防止装置を含んでいてもよい。
図16を参照すると、伸縮防止装置150は、内側リング152と、外側リング154と、内側リング152と外側リング154との間に延在する半径方向支柱156とを含んでいる。螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントは、通過管の入口端に溶接または他の方法で結合または取り付けられた第1の伸縮防止装置と、通過管の出口端に溶接または他の方法で接着または結合または取り付けられた第2の伸縮防止装置とを含んでいてもよい。いくつかの例では、第2の伸縮防止装置の外側リングは、第1の伸縮防止装置の外側リングよりも大きな半径方向寸法を有している。いくつかの例では、第1の伸縮防止装置は、第2の伸縮防止装置よりも大きな直径を有している。
【0051】
[0079]
図17Aに示すように、クロスフローフィルタ200は、ハウジング205と、プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きのクロスフローフィルタエレメント210とを備えている。螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント210は、ハウジング205内に配置された通過管212と、通過管212に取り付けられ通過管212とハウジング205との間に配置されたプリーツ状でテーパ状のろ過膜220とを備えている。プリーツ状のろ過膜212は、通過管212の周囲に円周方向に間隔を置いて配置され、通過管212の周りに一様な方向に螺旋巻きされた複数のリーフを含んでいる。複数のリーフの各リーフは、入口縁部と、出口縁部(入口縁部の長さが出口縁部の長さよりも大きい)と、入口縁部と出口縁部との間に延びるテーパー状の遠位縁部と、通過管に隣接して位置し、プリーツ状でテーパ状のろ過膜220の入口端214とプリーツ状でテーパ状のろ過膜220の出口端216との間に延びる2つの折り畳まれた近位縁部を備えた近位端とを備えている。
【0052】
[0080] さらに
図17Aを参照すると、螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント210は、通過管212の出口端に溶接または他の方法で結合または取り付けられた(例えば、接着、固定、溝が設けられ(treaded)、圧入(Oリングや他の流体封止装置の有無にかかわらず)等)第1の伸縮防止装置250aと、通過管212の出口端に溶接または他の方法で結合または取り付けられた第2の伸縮防止装置250bとをさらに含んでいる。第2の伸縮防止装置250bの外側リング254bは、第1の伸縮防止装置250aの外側リング254aよりも大きな半径方向寸法を有している。第2の伸縮防止装置250bの内側リング252bは、第1の伸縮防止装置250aの内側リング252aと同じ半径方向寸法を有している。第1および第2の伸縮防止装置250a、250bを含む螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント210は、ハウジング205の円筒形の内面207によって囲まれている。第1および第2の伸縮防止装置250a、250bの外側リング254a、254bは、ハウジング205の円筒形の内面207に溶接または他の方法で接着、取り付け、および/または封止されている。例えば、第1および第2の伸縮防止装置250a、250bの外側リング254a、254bは、別個のシールリングまたは網目状の外側ラップ(図示せず)を使用してハウジング205に封止することができる。
【0053】
[0081]
図17Bを参照すると、クロスフローフィルタ300はハウジング305と、プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント310とを備えている。螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント310は、ハウジング305内に配置された通過管312と、通過管312に取り付けられ通過管312とハウジング305との間に配置されたプリーツ状でテーパ状のろ過膜320とを含んでいる。プリーツ状のろ過膜312は、通過管312の周囲に円周方向に間隔を置いて配置され、通過管312の周りに一様な方向に螺旋状に巻かれた複数のリーフを含んでいる。複数のリーフの各リーフは、入口縁部と、出口縁部(入口縁部の長さが出口縁部の長さよりも大きな)と、入口縁部と出口縁部との間に延びるテーパー状の遠位縁部と、通過管に隣接して配置され、プリーツ状でテーパ状のろ過膜320の入口端部314とプリーツ状でテーパ状のろ過膜320の出口端部316との間に延在する2つの折り畳まれた近位縁部を含む近位端とを備えている。
【0054】
[0082] さらに
図17Bを参照すると、螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント310は、通過管312の入口端に溶接または他の方法で結合または取り付けられた第1の伸縮防止装置350aと、通過管312の出口端に溶接または他の方法で結合または取り付けられた(例えば、接着、固定、溝が設けられ(treaded)、圧入(Oリングや他の流体封止装置の有無にかかわらず)等)第2の伸縮防止装置250bとをさらに備えている。第1の伸縮防止装置350aは、第2の伸縮防止装置350bよりも大きな直径を有している。螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント310は、ハウジング305の円筒形状の内面307によって囲まれている。第1および第2の伸縮防止装置350a、350bの外側リング354a、354bは、ハウジング205に溶接または他の方法で結合、取り付け、または封止されている。例えば、第1および第2の伸縮防止装置350a、350bの外側リング354a、354bは、別個のシールリングまたは網状の外側ラップ(図示せず)を使用してハウジング305に封止されることができる。
【0055】
[0083] 上述のように、プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントは、各リーフ間の供給および残留流のための減少する領域を提供し、それはフィルタエレメントの長さに沿った流体速度を制御する。フィルタエレメントの長さに沿った流速のこの制御は、通過流容量を同時に維持またはそうでなければ制御しながら、膜洗浄および汚染防止の有効性を維持またはそうでなければ制御するために使用されてもよい。また、上述のように、各リーフのテーパー状の遠位縁部は、例えば、濃縮された固形分を含む残留流体を閉鎖したり閉塞したりすることなくフィルタエレメントを通して流す能力を維持する、ろ過される流体の固形分含有量及び所望の回収率に応じた適切な幅を有する供給スペーサによって、リーフ間距離を維持することを同時に可能にする。
【0056】
[0084] プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントのさらなる利点は、膜間圧力(TMP)の増加およびそれに対応する通過流量の増加である。非テーパー状のフィルタエレメントの作動中、供給流体がろ過膜に対して接線方向に流れて一部分がろ過膜を通過するにつれて、ろ過膜の供給/残留側の流体圧力はその入口から出口までの長さに沿って減少する。結果として、ろ過膜を通した圧力差は、非テーパー状のフィルタエレメントの入口から出口までの長さに沿って減少し、それはTMP(供給物/保持物側の平均圧力から通過物圧力を引いたものとして定義される)及び通過流量を減少させる。本明細書に記載されたプリーツ状でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントの各リーフ間の供給/残留流の減少する領域によって提供される流れ制限は、同時に、ろ過膜の供給端から保持端へのフィルタエレメントの長さに沿った流速および圧力差を維持する。結果として、TMPは、他の点では同等の非テーパー状のフィルタエレメントと比較して増加し、それは通過流の増加を引き起こす。
【0057】
[0085] 本発明は、上述のプリーツ状でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント、およびこれらのフィルタエレメントを含むクロスフローフィルタを含んでいる。本発明はまた、プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントを含むクロスフローフィルタを通して流体を流すことを含むろ過プロセスを含んでいる。本発明はまた、プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントを含む少なくとも1つのクロスフローフィルタを含むろ過システムを含んでいる。
【0058】
発明の態様
[0086] 本発明の態様は、限定されないが、以下の番号が付けられた項目を含んでいる。
【0059】
項目1
螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントにおいて、
通過管と、
前記通過管に溶接されたプリーツろ過膜であって、前記通過管の周りで円周方向に間隔を空けて配置され、前記通過管の周りで一様な方向に螺旋巻き複数のリーフを含む、プリーツろ過膜とを備え、
前記リーフの各々は、
溶接された入口縁部と、
溶接された出口縁部であって、前記溶接された入口縁部の長さが前記溶接された出口縁部の長さよりも大きな、溶接された出口縁部と、
前記溶接された入口縁部と前記溶接された出口縁部との間に延びる、溶接されたテーパー状の遠位縁部と、
前記通過管に隣接して配置され、前記プリーツ状のろ過膜の入口端と前記プリーツ状のろ過膜の出口端との間に延在する2つの折り畳まれた近位縁部を含む近位端とを備えた、螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0060】
項目2
前記溶接されたテーパー状の遠位縁部は、前記溶接された入口縁部と前記溶接された出口縁部との間に延在する連続的なテーパー形状を含む、項目1に記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0061】
項目3
前記溶接されたテーパー状の遠位縁部は、前記溶接された入口縁部と前記溶接された出口縁部との間に延在する直線的なテーパー形状を含む、項目2に記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0062】
項目4
各リーフの前記溶接された入口縁部、前記溶接された出口縁部、および前記溶接されたテーパー状の遠位縁部は、超音波溶接部、熱溶接部、赤外線溶接部、高周波溶接部、マイクロ波溶接部、レーザー溶接部、または熱風溶接を含む、項目1乃至3のいずれか1つに記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0063】
項目5
前記プリーツ状のろ過膜は、各リーフの間の前記折り畳まれた近位縁部の前記入口端および/または前記出口端で前記通過管に溶接されている、項目1乃至4のいずれか1つに記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0064】
項目6
プリーツ状でテーパー上のろ過膜と通過管との間の溶接部は、超音波溶接部、熱溶接部、赤外線溶接部、高周波溶接部、マイクロ波溶接部、レーザー溶接部、または熱風溶接を含む、項目1乃至5のいずれか1つに記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0065】
項目7
(i)前記複数のテーパー状のリーフのうちの1つに取り付けられたテーパー状のプラスチックシートであって、前記複数のリーフの周りに前記一様な方向に巻き付けられてそれ自体に溶接されることにより、プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きの前記ろ過膜を包む、テーパー状のプラスチックシートと、
(ii)前記複数のテーパー状のリーフの1つの取り付けられたテーパー状のガラス繊維強化ロービングであって、前記複数のリーフの周りに前記一様な方向に巻き付けられ、それ自体に取り付けまたは硬化されることにより、前記プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きろ過膜を包む、ガラス繊維強化ロービングと、
(iii)前記プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きろ過膜の周りに配置された予め形成されたスリーブまたは円錐形シリンダと
のいずれかをさらに備えた、項目1乃至6のいずれか1つに記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0066】
項目8
前記テーパー状のプラスチックシートまたは前記テーパー状のガラス繊維強化ロービングは、前記複数のテーパー状のリーフの1つに溶接され、前記複数のリーフの周りに前記一様な方向に巻き付けられ、それ自体に溶接または効果された、項目7に記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0067】
項目9
各リーフ内に配置された通過スペーサさらに備えた、項目1乃至8のいずれか1つに記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0068】
項目10
各リーフの間に配置された供給スペーサをさらに備えた、項目1乃至9のいずれか1つに記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0069】
項目11
前記通過管の入口端部に取り付けられた第1の伸縮防止装置と、
前記通過管の出口端に取り付けられた第2の伸縮防止装置とを備え、
前記第1の伸縮防止装置および前記第2の伸縮防止装置は、内側リング、外側リング、および前記内側リングと前記外側リングとの間に延在する径方向支柱を備えた、項目1乃至10のいずれか1つに記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0070】
項目12
前記第1の伸縮防止装置は、前記通過管の入口端に溶接され、前記第2の伸縮防止装置は、前記通過管の出口端に溶接された、項目11に記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0071】
項目13
前記第2の伸縮防止装置の前記外側リングは、前記第1の伸縮防止装置の前記外側リングよりも大きな半径方向寸法を有する、項目11または項目12に記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0072】
項目14
前記第1の伸縮防止装置は、前記第2の伸縮防止装置よりも大きな直径を有する、項目11または項目12に記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0073】
項目15
項目1乃至14のいずれか1つに記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントを含むクロスフローフィルタ。
【0074】
項目16
流体を項目15に記載の前記クロスフローフィルタを通して流すことを含む、ろ過プロセス。
【0075】
項目17
項目15に記載の少なくとも1つのクロスフローフィルタを含む、ろ過システム。
項目18
螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントにおいて、
通過管と、
前記通過管に取り付けられたプリーツ状のろ過膜であって、前記通過管の周囲に円周方向に間隔を置いて配置され、前記通過管の周りに一様な方向に螺旋巻き複数のリーフを備えた、プリーツ状のろ過膜とを備え、
各リーフは、
入口縁部と、
出口縁部であって、前記入口縁部の長さが前記出口縁部の長さよりも大きな、出口縁部と、
前記入口縁部と前記出口縁部との間に延在するテーパー状の遠位縁部と、
近位端部であって、前記通過管に隣接して配置され、前記プリーツ状のろ過膜の入口端と前記プリーツ状のろ過膜の出口端との間に延在する2つの折り畳まれた近位縁部を含む、近位縁部とを備え、
前記プリーツ状のろ過膜は、各リーフ間の折り畳まれた前記近位縁部の前記入口端および前記出口端で前記通過管に取り付けられた、螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0076】
項目19
前記テーパー状の遠位縁部は、前記入口縁部と前記出口縁部との間に延在する直線的なテーパー形状を含む、項目18に記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0077】
項目20
各リーフは、
前記入口縁部の少なくとも一部に沿った結合部と、
出口縁部の少なくとも一部に沿った結合部と、
前記テーパー状の遠位縁部の全長に沿った結合部とを備え、
前記結合部は、前記プリーツ状のろ過膜の隣接する層を互いに封止して、各リーフに、前記入口縁部、前記出口縁部、および前記テーパー状遠位縁部に流体不通過性シールを提供する、項目18または項目19に記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0078】
項目21
前記結合部は、接着剤を含まない、項目20に記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0079】
項目22
前記結合部は、超音波溶接部、熱溶接部、赤外線溶接部、高周波溶接部、マイクロ波溶接部、レーザー溶接部、または熱風溶接を含む、項目21に記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0080】
項目23
前記プリーツ状のろ過膜は、各リーフの間の前記折り畳まれた近位縁部の前記入口端および/または前記出口端で前記通過管に取り付けられている、項目18乃至22のいずれか1つに記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0081】
項目24
前記取付部は、超音波溶接部、熱溶接部、赤外線溶接部、高周波溶接部、マイクロ波溶接部、レーザー溶接部、または熱風溶接を含む、項目23に記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0082】
項目25
(i)前記複数のテーパー状リーフのうちの1つに取り付けられたテーパー状プラスチックシートであって、前記複数のリーフの周りに一様な方向に巻き付けられてそれに取り付けられてそれ自体に取り付けられまたは硬化することにより、プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きの前記ろ過膜を包む、テーパー状プラスチックシートと、
(ii)前記複数のテーパー状のリーフの1つに取り付けられたテーパー状のガラス繊維強化ロービングであって、前記複数のリーフの周りに一様な方向に巻き付けられてそれ自体に取り付けられることにより、プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きの前記ろ過膜を包む、ガラス繊維強化ロービングと、
(iii)前記プリーツ状でテーパー状の螺旋巻きろ過膜の周りに配置された、予め形成されたスリーブまたは円錐形シリンダと
のいずれかをさらに備えた、項目18乃至24のいずれか1つに記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0083】
項目26
前記テーパー状のプラスチックシートまたは前記テーパー状のガラス繊維強化ロービングは、前記複数のテーパー状のリーフの1つに溶接され、前記複数のリーフの周りに前記一様な方向に巻き付けられ、それ自体に溶接または効果された、項目25に記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0084】
項目27
各リーフ内に配置された通過スペーサさらに含む、項目18乃至26のいずれか1つに記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0085】
項目28
各リーフの間に配置された供給スペーサをさらに備えた、項目18乃至27のいずれか1つに記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0086】
項目29
前記通過管の入口端に取り付けられた第1の伸縮防止装置と、
前記通過管の出口端部に取り付けられた前記第2の伸縮防止装置とをさらに備え、
前記第1の伸縮防止装置および前記第2の伸縮防止装置は、内側リング、外側リング、および前記内側リングと前記外側リングとの間に延在する径方向支柱を備えた、項目18乃至27のいずれか1つに記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0087】
項目30
前記第2の伸縮防止装置の前記外側リングは、前記第1の伸縮防止装置の前記外側リングよりも大きな半径方向寸法を有する、項目29に記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0088】
項目31
前記第1の伸縮防止装置は、前記第2の伸縮防止装置よりも大きな直径を有する、項目29に記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメント。
【0089】
項目32
項目18乃至31のいずれか1つに記載の螺旋巻きクロスフローフィルタエレメントを含むクロスフローフィルタ。
【0090】
項目33
流体を項目32に記載の前記クロスフローフィルタを通して流すことを含む、ろ過プロセス。
【0091】
項目34
項目32に記載の少なくとも1つのクロスフローフィルタを含む、ろ過システム。
項目35
クロスフローフィルタにおいて、
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置された通過管と、
前記通過管に取り付けられて前記通過管と前記ハウジングとの間に配置されたプリーツ状のろ過膜であって、前記通過管の周りで円周方向に間隔を置いて前記通過管の周りに一様な方向で螺旋巻き複数のリーフを備えた、プリーツ状のろ過膜とを備え、
各リーフは、
入口縁部と、
出口縁部であって、前記入口縁部の長さは前記出口縁部よりも大きな、出口縁部と、
前記入口縁部と前記出口縁部との間に延びるテーパー状の遠位縁部と、
前記通過管に隣接して配置された近位端であって、前記プリーツ状のろ過膜の入口端と前記プリーツ状のろ過膜の出口端との間に延在する2つの折り畳まれた近位縁部を含む、近位端とを備えた、クロスフローフィルタ。
【0092】
項目36
前記ハウジングは、前記通過管とプリーツ状でテーパー状の螺旋巻きの前記ろ過膜とを囲む円筒形内面を備えた、項目15、項目32、または項目35に記載のクロスフローフィルタ。
【0093】
項目37
前記ハウジングは、前記通過管とプリーツ状でテーパー状の螺旋巻きの前記ろ過膜とを囲む円錐形の内面を含む、項目15、項目32、または項目35に記載のクロスフローフィルタ。
【0094】
[0087] 本明細書では、開示されたフィルタエレメント、フィルタ、システム、およびプロセスを含む本発明の構造、機能、および動作を理解するために様々な特徴および特性が記載されている。本明細書に記載されている本発明の様々な特徴および特徴は、そのような特徴および特徴が本明細書に組み合わせて明示的に記載されているかどうかにかかわらず、任意の適切な方法で組み合わせることができる。本発明者および出願人は、このような特徴および特性の組み合わせが、本明細書に記載されている本発明の範囲内に含まれることを明確に意図している。したがって、特許請求の範囲は、本明細書に明示的にまたは本質的に記載されている、あるいはそうでなければ明示的または本質的に支持されている任意の特徴および特徴を任意の組み合わせで列挙するように修正されてもよい。さらに、出願人は、たとえそれらの特徴および特性が本明細書に明確に記載されていなくても、先行技術に存在し得る特徴および特徴を肯定的に放棄するために請求項を修正する権利を留保している。したがって、そのような補正は明細書または特許請求の範囲に新しい事項を追加するものではなく、書面による説明、十分な説明、および35U.S.C.§112(a)及び第35条第112条(a)およびEPC第123条(2)に基づく要件を含む、追加の事項の要件に準拠している。
【0095】
[0088] 本明細書に列挙されたいかなる数値範囲も、列挙された範囲内に包含される同じ数値精度(すなわち、同じ数の特定の桁を有する)のすべての下位範囲を表している。例えば、列挙された「1.0~10.0」の範囲は、「2.4~7.6」の範囲が本明細書の本文中に明示的に列挙されていなくても、例えば「2.4~7.6」のように、列挙された最小値1.0と列挙された最大値10.0との間の(およびそれらを含む)すべての下位範囲を表している。したがって、出願人は、特許請求の範囲を含む本明細書を、本明細書に明示的に列挙された範囲内に包含される同じ数値精度の任意の下位範囲を明示的に列挙するように修正する権利を留保している。そのような範囲はすべて本明細書に本質的に記載されているので、そのような下位範囲を明示的に列挙するように補正することは、書面による説明、十分な説明、および35U.S.C.§112(a)及び第35条第112条(a)およびEPC第123条(2)の要件を含む追加事項の要件を満たす。また、明示的に指定されていない限り、または文脈によって他に必要とされていない限り、本明細書に記載されているすべての数値パラメータ(値、範囲、量、パーセンテージなどを表すものなど)は、「約」という単語が数字の前にあるものとして読まれることができる。また、本明細書に記載された数値パラメータは、報告された有効桁数、数値精度を考慮して、そして通常の丸め技法を適用することによって解釈されるべきである。本明細書に記載されている数値パラメータは、パラメータの数値を判断するために使用される基礎となる測定技術の固有の変動特性を必然的に有することもまた理解される。
【0096】
[0089]本明細書に記載されている発明は、本明細書に記載されている様々な特徴および特性を含む、それからなる、または本質的になることができる。用語「備える」(「備えた」および「備えている」などの備えるの任意の形態)、用語「有する」(「有した」および「有している」などの有するの任意の形態)、用語「含む」(「含んだ」および「含んでいる」などの含むの任意の形態)、および用語「含有する」(「含有した」および「含有している」などの含有するの任意の形態)は、変更可能な連結動詞である。したがって、1つまたは複数の特徴および/または特性を「備える」、「有する」、「含む」、または「含有する」フィルタエレメントは、それらの1つまたは複数の特徴および/または特性を有するが、それらの1つまたは複数の特徴および/または特性のみを有することに限定されない。同様に、1つまたは複数の特徴および/または特性を「備える」、「有する」、「含む」、または「含有する」というフィルタエレメントの構成要素は、それらの1つまたは複数の特徴および/または特性を有するが、それらの1つまたは複数の特徴および/または特性のみを有することに限定されず、追加の特徴および/または特性を有していてもよい。
【0097】
[0090]特許請求の範囲を含む本明細書で使用される文法上の冠詞「a」、「an」、および「the」は、他に指示がない限り、「少なくとも1つ」または「1つ以上」を含むことを意図している。したがって、本明細書では、冠詞は、冠詞の文法上の目的語の1つまたは複数(すなわち、「少なくとも1つ」)を指すのに使用されている。例として、「1つの成分」とは、1つまたは複数の成分を意味し、したがって、場合によっては、2つ以上の成分が企図され、記載の組成物、コーティング、およびプロセスの実施において採用または使用されることができる。それにもかかわらず、場合によっては「少なくとも1つ」または「1つまたは複数」という用語を使用しても、その用語を使用しないと文法上の冠詞「a」、「an」、および「the」を1つだけに限定される解釈にはならないと理解される。さらに、使用された文脈で他に要求されない限り、単数形の名詞の使用は複数形を含み、複数形の名詞の使用は単数形を含む。
【0098】
[0091]本明細書で特定される特許、刊行物、または他の文書は、特に示さない限り、その全体が参照により本明細書に組み込まれるが、組み込まれた資料が既存の説明、定義、記載、例証、またはその他の本明細書に明示的に記載されている開示資料と矛盾しない限りにおいてのみである。このため、そして必要な範囲で、本明細書に記載されている明示的な開示は、参照により組み込まれているあらゆる矛盾する資料に優先する。参照により本明細書に組み込まれるが、本明細書に記載の既存の定義、記載、または他の開示資料と矛盾する任意の材料またはその一部は、その組み込まれた材料と既存のものとの間で矛盾が生じない限りにおいてのみ組み込まれる。出願人は、本明細書を補正する権利を留保し、参照により本明細書に組み入れられる主題またはその一部を明示的に列挙する。そのような組み込まれた主題を追加するための本明細書の補正は、書面による説明、十分な説明、および35U.S.C.§112(a)及び第35条第112条(a)およびEPC第123条(2)の規定を含む、追加事項の要件に準拠する。