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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】見守りシステム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/04 20060101AFI20240423BHJP
   G08B 21/02 20060101ALI20240423BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20240423BHJP
   F25D 23/00 20060101ALI20240423BHJP
【FI】
G08B25/04 K
G08B21/02
H04M11/00 301
F25D23/00 301G
F25D23/00 301C
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020027090
(22)【出願日】2020-02-20
(65)【公開番号】P2021131756
(43)【公開日】2021-09-09
【審査請求日】2022-10-07
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 浩太
【審査官】吉村 伊佐雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-228784(JP,A)
【文献】特開2002-109671(JP,A)
【文献】特開2011-081522(JP,A)
【文献】特開2016-006586(JP,A)
【文献】特開2016-057979(JP,A)
【文献】特開2014-002659(JP,A)
【文献】特開2019-191656(JP,A)
【文献】特開2002-303472(JP,A)
【文献】国際公開第2017/179188(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D17/04-17/08
23/00
G06Q50/22
G08B19/00-31/00
G16H10/00-80/00
H04M3/00
3/16-3/20
3/38-3/58
7/00-7/16
11/00-11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷蔵庫と、サーバ装置と、複数の端末装置とを含む見守りシステムであって、
前記冷蔵庫は、運転情報を前記サーバ装置に送信する冷蔵庫側送信部を備え、
前記サーバ装置は、
前記冷蔵庫または前記複数の前記端末装置から送信される情報を受信するサーバ側受信部と、
前記複数の前記端末装置に情報を送信するサーバ側送信部と、
サーバ側制御部と、
を備え、
前記端末装置は、
前記サーバ装置から送信される情報を受信する端末側受信部と、
前記サーバ装置に情報を送信する端末側送信部と、
情報を表示する表示部と、
端末側制御部と、
を備え、
前記サーバ側制御部は、
前記サーバ側受信部によって前記前記冷蔵庫から受信する前記運転情報に基づいて、前記運転情報について予め設定された1以上の通知条件が満たされた場合に、前記通知条件が満たされたことを示す通知情報を前記複数の前記端末装置のそれぞれに前記サーバ側送信部によって送信し、
前記端末側制御部は、
前記端末側受信部によって前記サーバ装置から前記通知情報を受信し、受信した前記通知情報を前記表示部に表示させ
前記見守りシステムは、
前記通知条件毎に前記複数の前記端末装置のうち前記サーバ装置が前記通知情報を送信する前記端末装置を示す通知先情報を生成し、前記通知条件毎に前記端末装置に前記サーバ装置が前記通知情報を送信するか否かを示す通知可否情報を生成する通知設定部と、
前記通知設定部によって生成された前記通知先情報及び前記通知可否情報に基づいて前記通知条件毎に前記複数の前記端末装置のうち前記通知情報を送信する前記端末装置を選択する通知管理部と、
をさらに備える、
見守りシステム。
【請求項2】
冷蔵庫と、サーバ装置と、複数の端末装置とを含む見守りシステムであって、
前記冷蔵庫は、運転情報を前記サーバ装置に送信する冷蔵庫側送信部を備え、
前記サーバ装置は、
前記冷蔵庫または前記複数の前記端末装置から送信される情報を受信するサーバ側受信部と、
前記複数の前記端末装置に情報を送信するサーバ側送信部と、
サーバ側制御部と、
を備え、
前記端末装置は、
前記サーバ装置から送信される情報を受信する端末側受信部と、
前記サーバ装置に情報を送信する端末側送信部と、
情報を表示する表示部と、
端末側制御部と、
を備え、
前記サーバ側制御部は、
前記サーバ側受信部によって前記前記冷蔵庫から受信する前記運転情報に基づいて、前記運転情報について予め設定された1以上の通知条件が満たされた場合に、前記通知条件が満たされたことを示す通知情報を前記複数の前記端末装置のそれぞれに前記サーバ側送信部によって送信し、
前記端末側制御部は、
前記端末側受信部によって前記サーバ装置から前記通知情報を受信し、受信した前記通知情報を前記表示部に表示させ
前記見守りシステムは、前記通知情報が前記端末装置の前記表示部に表示されると、前記通知情報が表示されたことを示す通知完了情報を当該端末装置について生成する通知確認部をさらに備え、
前記サーバ側制御部は、最後に前記通知情報を前記複数の前記端末装置に前記サーバ側送信部によって送信してから所定の時間が経過し、かつ前記複数の前記端末装置のうち前記通知完了情報が生成されていない前記端末装置がある場合、当該端末装置に前記通知情報を前記サーバ側送信部によって再度送信する
見守りシステム。
【請求項3】
冷蔵庫と、サーバ装置と、複数の端末装置とを含む見守りシステムであって、
前記冷蔵庫は、運転情報を前記サーバ装置に送信する冷蔵庫側送信部を備え、
前記サーバ装置は、
前記冷蔵庫または前記複数の前記端末装置から送信される情報を受信するサーバ側受信部と、
前記複数の前記端末装置に情報を送信するサーバ側送信部と、
サーバ側制御部と、
を備え、
前記端末装置は、
前記サーバ装置から送信される情報を受信する端末側受信部と、
前記サーバ装置に情報を送信する端末側送信部と、
情報を表示する表示部と、
端末側制御部と、
を備え、
前記サーバ側制御部は、
前記サーバ側受信部によって前記前記冷蔵庫から受信する前記運転情報に基づいて、前記運転情報について予め設定された1以上の通知条件が満たされた場合に、前記通知条件が満たされたことを示す通知情報を前記複数の前記端末装置のそれぞれに前記サーバ側送信部によって送信し、
前記端末側制御部は、
前記端末側受信部によって前記サーバ装置から前記通知情報を受信し、受信した前記通知情報を前記表示部に表示させ
前記運転情報には、前記冷蔵庫の扉の開閉が行われたことを示す扉開閉情報と、前記冷蔵庫の周囲の温度を示す温度情報とのうちいずれか1以上が含まれ、
前記通知条件には、第1の時間帯に前記冷蔵庫の扉の開閉が行われなかったことである第1通知条件と、第2の時間帯において前記温度が所定の値以上であることである第2通知条件とが含まれ、
前記第1通知条件において設定される前記第1の時間帯の数は、前記第2通知条件において設定される前記第2の時間帯の数よりも多い
見守りシステム。
【請求項4】
前記端末側制御部は、前記通知条件を示す通知条件情報を生成し
前記サーバ側制御部は、前記端末側制御部によって生成された前記通知条件情報に基づいて前記通知条件を設定する
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の見守りシステム。
【請求項5】
前記サーバ側制御部は、前記複数の前記端末装置に加えて、前記複数の前記端末装置以外に前記通知情報が送信される対象である外部連絡先に前記サーバ側送信部によって前記通知情報を送信する
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の見守りシステム。
【請求項6】
前記冷蔵庫の使用者に携帯される端末装置である使用者端末の位置に応じて、前記通知情報を前記複数の前記端末装置に送信するか否かを判定する見守り対象位置判定部をさらに備える
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の見守りシステム。
【請求項7】
前記端末装置の位置に応じて、前記複数の前記端末装置のうち前記通知情報を送信する前記端末装置を選択する端末位置判定部をさらに備える
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の見守りシステム。
【請求項8】
前記通知条件には複数の種類があり、
前記サーバ側制御部は、前記通知条件の種類に応じて前記複数の前記端末装置のうち前記通知情報を送信する前記端末装置を選択する
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の見守りシステム。
【請求項9】
前記端末側制御部は、前記サーバ装置から前記通知情報が送信される前記複数の前記端末装置を示す情報を前記表示部に表示させる
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の見守りシステム。
【請求項10】
コンピュータに、
ネットワークに接続可能な冷蔵庫から受信される運転情報について予め設定された1以上の通知条件毎に端末装置に前記通知条件が満たされたことを示す通知情報をサーバ装置が送信するか否かを示す通知可否情報を生成する通知設定ステップと、
前記通知設定ステップによって生成された前記通知可否情報に基づいて前記通知条件毎に前記複数の前記端末装置のうち前記通知情報を送信する前記端末装置を選択する通知管理ステップと、
前記冷蔵庫から運転情報を受信する受信ステップと、
前記運転情報に基づいて、1以上の前記通知条件が満たされたか否かを判定する判定ステップと、
1以上の前記通知条件が満たされたと判定された場合に、前記複数の前記端末装置のうち前記通知可否情報によって前記サーバ装置が前記通知情報を送信することが示されている前記端末装置前記通知情報を送信する送信ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項11】
コンピュータに、
ネットワークに接続可能な冷蔵庫から運転情報を受信する受信ステップと、
前記運転情報に基づいて、前記運転情報について予め設定された1以上の通知条件が満たされたか否かを判定する判定ステップと、
1以上の前記通知条件が満たされたと判定された場合に、複数の端末装置のそれぞれに前記通知条件が満たされたことを示す通知情報を送信する送信ステップと、
前記通知情報が前記端末装置に備えられる表示部に表示されると、前記通知情報が表示されたことを示す通知完了情報を当該端末装置について生成する通知確認ステップと、
最後に前記通知情報を前記複数の前記端末装置に送信してから所定の時間が経過し、かつ前記複数の前記端末装置のうち前記通知完了情報が生成されていない前記端末装置がある場合、当該端末装置に前記通知情報を再度送信する再送信ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項12】
コンピュータに、
ネットワークに接続可能な冷蔵庫からサーバ装置が受信する運転情報について予め設定された1以上の通知条件が満たされたことを示す通知情報を受信する受信ステップと、
受信した前記通知情報を表示部に表示させる表示ステップと
を実行させるためのプログラムであって、
前記運転情報には、前記冷蔵庫の扉の開閉が行われたことを示す扉開閉情報と、前記冷蔵庫の周囲の温度を示す温度情報とのうちいずれか1以上が含まれ、
前記通知条件には、第1の時間帯に前記冷蔵庫の扉の開閉が行われなかったことである第1通知条件と、第2の時間帯において前記温度が所定の値以上であることである第2通知条件とが含まれ、
前記第1通知条件において設定される前記第1の時間帯の数は、前記第2通知条件において設定される前記第2の時間帯の数よりも多い
プログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、見守りシステム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
冷蔵庫の扉の開閉を検知する扉センサ、及び周囲の温度を検知する外気温センサを用いて高齢者の見守りを行うシステムが提案されている。このシステムでは、センサの検知結果に基づいて、高齢者の熱中症などのリスクがユーザに携帯される携帯端末に通知される。
従来の方法では、複数のユーザで高齢者を見守る場合での通知方法について言及されておらず、個々の携帯端末で設定された通知内容は、設定した携帯端末のみに通知される。そのため、従来の方法では、近年、社会問題化している見守りに配慮した仕様となっていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-179406号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、見守り通知を見落としてしまうリスクを低減できる見守りシステム、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の見守りシステムは、冷蔵庫と、サーバ装置と、複数の端末装置とを持つ。冷蔵庫は、運転情報をサーバ装置に送信する冷蔵庫側送信部を持つ。サーバ装置は、サーバ側受信部と、サーバ側送信部と、サーバ側制御部とを持つ。サーバ側受信部は、冷蔵庫または複数の端末装置から送信される情報を受信する。サーバ側送信部は、複数の端末装置に情報を送信する。端末装置は、端末側受信部と、端末側送信部と、表示部と、端末側制御部とを持つ。端末側受信部は、サーバ装置から送信される情報を受信する。端末側送信部は、サーバ装置に情報を送信する。表示部は、情報を表示する。サーバ側制御部は、サーバ側受信部によって冷蔵庫から受信する運転情報に基づいて、運転情報について予め設定された1以上の通知条件が満たされた場合に、通知条件が満たされたことを示す通知情報を複数の端末装置のそれぞれにサーバ側送信部によって送信する。端末側制御部は、端末側受信部によってサーバ装置から通知情報を受信し、受信した通知情報を表示部に表示させる。見守りシステムは、通知設定部と、通知管理部と、をさらに持つ。通知設定部は、通知条件毎に複数の端末装置のうちサーバ装置が通知情報を送信する端末装置を示す通知先情報を生成し、通知条件毎に端末装置にサーバ装置が通知情報を送信するか否かを示す通知可否情報を生成する。通知管理部は、通知設定部によって生成された通知先情報及び通知可否情報に基づいて通知条件毎に複数の端末装置のうち通知情報を送信する端末装置を選択する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施形態の見守りシステムのシステム構成を示す図。
図2】実施形態の実施形態の冷蔵庫の機能構成の一部を示すブロック図。
図3】実施形態の扉開閉情報の具体例を示す図。
図4】実施形態の温度情報の具体例を示す図。
図5】実施形態のサーバ装置の機能構成の一部を示すブロック図。
図6】実施形態の通知条件情報の具体例を示す図。
図7】実施形態の通知先情報及び外部連絡先情報の具体例を示す図。
図8】実施形態の端末装置の機能構成の一部を示すブロック図。
図9】実施形態の通知情報の具体例を示す図。
図10】実施形態の通知情報の通知に関する設定の具体例を示す図。
図11】実施形態の通知先情報の具体例を示す図。
図12】実施形態の見守りシステムにおける通知設定処理の流れを示すシーケンス図。
図13】実施形態の見守りシステムにおける通知処理の流れを示すシーケンス図。
図14】実施形態の見守りシステムにおける通知確認処理の流れを示すシーケンス図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の見守りシステム、プログラム、及び冷蔵庫について図面を参照して説明する。以下の説明では、同一又は類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。
そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。本明細書で「XXに基づく」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含む。また「XXに基づく」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含む。「XX」は、任意の要素(例えば任意の情報)である。本明細書で「YY1またはYY2」とは、「YY1」のみが存在する場合、または「YY2」のみが存在する場合に限定されず、「YY1」および「YY2」の両方が存在する場合も含む。これは、「または」で繋がれる要素が3つ以上の場合も同様である。本明細書で「ZZ1とZZ2とのうち少なくとも一方」とは、「ZZ1」および「ZZ2」の両方が前提として存在する場合に限定されず、「ZZ1」のみしか存在しない場合、または「ZZ2」のみしか存在しない場合も含む。「XX」、「YY1」、「YY2」、「ZZ1」、および「ZZ2」は、それぞれ、任意の要素(例えば任意の情報、機能、または構成)である。
【0008】
[1.洗濯システムの全体構成]
図1から図14を参照し、実施形態の見守りシステム100について説明する。図1は、実施形態の見守りシステム100のシステム構成を示す図である。見守りシステム100は、高齢者などの見守りの対象を見守るシステムである。見守りシステム100は、例えば、冷蔵庫1と、サーバ装置2と、複数の端末装置3とを含む。冷蔵庫1は、見守りの対象によって使用される。複数の端末装置3は、例えば、端末装置3-1と、端末装置3-2と、端末装置3-3との3つの端末装置を含む。なお、複数の端末装置3の数は、2以上であればよい。
以下の説明において、複数の端末装置3のうちいずれか1つを指す場合、または複数の端末装置3のうちいずれか1つに複数の端末装置3を代表させる場合、複数の端末装置3のうちいずれか1つを単に端末装置3という場合がある。
【0009】
冷蔵庫1、サーバ装置2、及び複数の端末装置3は、ネットワーク4を介して通信可能に接続される。ネットワーク4は、例えば、インターネットやWAN(Wide Area Network)、各家庭内のLAN(Local Area Network)などを含む。ネットワーク4における一部または全部の通信は、無線で実現される。
【0010】
冷蔵庫1は、見守りの対象が生活する住居に設置された冷蔵庫である。冷蔵庫1は、扉の開閉を検知する機能や、周囲の温度を検知する機能を有する。冷蔵庫1は、通信機能を有し、ネットワーク4を介してサーバ装置2との間で通信を行う。ここで冷蔵庫1は、ルータ5を介してネットワーク4に接続する。なお、冷蔵庫1は、1つの住居に2台以上備えられてもよい。
【0011】
サーバ装置2は、例えば1つまたは複数のサーバ装置により構成され、ネットワーク4を介して冷蔵庫1及び複数の端末装置3と通信可能である。サーバ装置2は、例えばネットワーク4に接続されたクラウドサーバである。サーバ装置2は、ネットワーク4を介して冷蔵庫1及び複数の端末装置3と間で通信を行う。サーバ装置2は、冷蔵庫1から運転情報を受信し、受信した運転情報に基づいて、予め設定された1以上の通知条件が満たされた場合に、通知情報を複数の端末装置3に送信する。本実施形態において、通知とは、通知情報を送信することである。なお、サーバ装置2は、冷蔵庫1と同じ家屋に設置されたルータ5に含まれる情報処理部、および/またはネットワーク4中のルータに含まれる情報処理部など、エッジコンピューティングやフォグコンピューティングを行う情報処理部を含んでもよい。また、サーバ装置2に含まれる後述する各種機能部は、2つ以上の装置に分かれて存在してもよい。
【0012】
複数の端末装置3は、ネットワーク4を介してサーバ装置2との間で通信を行う。複数の端末装置3は、サーバ装置2から通知情報をそれぞれ受信し、通知情報が示す通知内容をそれぞれ表示する。複数の端末装置3は、見守り対象を見守る複数のユーザによってそれぞれ携帯される。見守り対象を見守る複数のユーザは、例えば、高齢者である見守り対象の家族である。複数の端末装置3は、例えば、スマートフォンやタブレット端末のような携帯端末機器、またはパーソナルコンピュータ等の情報処理装置である。
以下、見守りシステム100に含まれる冷蔵庫1、サーバ装置2、及び複数の端末装置3について詳しく説明する。
【0013】
[2.冷蔵庫の機能構成]
図2を参照し、実施形態の冷蔵庫1の機能構成について説明する。図2は、実施形態の冷蔵庫1の機能構成の一部を示すブロック図である。制御装置10には、扉開閉検知センサ11と、温度センサ12と、通信部13と、表示部14とが電気的に接続されている。
【0014】
扉開閉検知センサ11は、冷蔵庫1の筐体において扉に面する位置に設けられており、冷蔵庫1の扉の開閉を検知する。扉開閉検知センサ11は、冷蔵庫1の扉の数に応じて複数設けられてよい。
温度センサ12は、冷蔵庫1の筐体の外側に設けられており、冷蔵庫1の周囲の温度を検出する。
【0015】
通信部13は、高周波回路およびアンテナなどを含み、無線によりネットワーク4と接続可能である。例えば、通信部13は、冷蔵庫1が設置された家庭に設けられた無線LANルータおよびモデムを介してネットワーク4に接続される。通信部13は、ネットワーク4を介して外部と通信を行う通信インタフェースである。通信部13は、各種情報をサーバ装置2に送信する。例えば、通信部13は、運転情報130をサーバ装置2に送信する冷蔵庫側送信部を含む。
【0016】
運転情報130には、冷蔵庫1の扉の開閉が行われことを示す扉開閉情報131と、冷蔵庫1の周囲の温度を示す温度情報132とのうちいずれか1以上が含まれる。扉開閉情報131は、例えば、図3に示すような構成であり、扉が開かれたことまたは閉じられたことのいずれか一方を示す情報を時刻毎に示す情報である。扉開閉情報131は、扉開閉検知センサ11の検知結果に基づいて制御装置10によって生成される。温度情報132は、例えば、図4に示すような構成であり、冷蔵庫1の周囲の温度を時刻毎に示す情報である。温度情報132は、温度センサ12の検知結果に基づいて制御装置10によって生成される。
【0017】
表示部14は、冷蔵庫1の周囲の温度などを含む各種の情報を表示する。表示部14は、例えば、静電容量式のタッチセンサなどにより実現される。
【0018】
制御装置10は、冷蔵庫1の全体を制御する。例えば、制御装置10は、扉開閉検知センサ11、温度センサ12、通信部13、及び表示部14の動作を統括的に制御する。制御装置10は、扉開閉情報131及び温度情報132のいずれか1以上を含む運転情報130を生成する。制御装置10は、通信部13を制御して、生成した運転情報130をサーバ装置2に送信させる。例えば、制御装置10は、扉開閉検知センサ11が扉の開閉を検知する度に扉開閉情報131を生成し、生成した扉開閉情報131を含む運転情報130を、通信部13を制御してサーバ装置2に送信させる。また例えば、制御装置10は、温度センサ12が検知する温度に基づいて所定の周期毎に温度情報132を生成し、生成した温度情報132を含む運転情報130を、通信部13を制御してサーバ装置2送信させる。
【0019】
[3.サーバ装置の機能構成]
図5を参照し、実施形態のサーバ装置2の機能構成について説明する。図5は、実施形態のサーバ装置2の機能構成の一部を示すブロック図である。サーバ装置2は、通信部20と、位置情報取得部21と、サーバ側制御部22と、記憶部23とを備える。
【0020】
通信部20は、ネットワーク4を介して冷蔵庫1及び複数の端末装置3との間で通信を行う通信インタフェースである。通信部20は、サーバ側受信部200と、サーバ側送信部201とを備える。サーバ側受信部200は、冷蔵庫1または複数の端末装置3から送信される情報を受信する。サーバ側送信部201は、複数の端末装置3に情報を送信する。
【0021】
位置情報取得部21は、端末装置の位置を取得するインタフェースである。位置情報取得部21は、端末位置情報取得部210と、見守り対象位置情報取得部211とを備える。端末位置情報取得部210は、端末装置3の位置を示す位置情報を取得する。見守り対象位置情報取得部211は、冷蔵庫1の使用者に携帯される端末装置である使用者端末の位置を示す位置情報を取得する。
【0022】
サーバ側制御部22は、CPU(Central Processing Unit)又はGPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサやメモリを用いて構成される。サーバ側制御部22は、プログラムを実行することによって、運転情報取得部220、通知条件判定部221、通知部222、通知管理部223、見守り対象位置判定部224、端末位置判定部225、及びサーバ側通知確認部226の機能を実現する。これらの機能部のうち一部または全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。
【0023】
運転情報取得部220は、サーバ側受信部200によって冷蔵庫1から受信された運転情報130を取得する。
通知条件判定部221は、運転情報130に基づいて、運転情報130について予め設定された1以上の通知条件が満たされたか否かを判定する。通知条件判定部221は、通知条件情報230に基づいて判定を行う。通知条件情報230は、例えば、図6に示すような構成であり、1以上の通知条件を含む。図6に示す例では、通知条件には、所定の期間に冷蔵庫1の扉の開閉が行われなかったことである扉開閉通知条件と、冷蔵庫1の周囲の温度が所定の温度以上であることである温度通知条件とが含まれている。扉開閉通知条件、及び温度通知条件は、それぞれ第1通知条件、及び第2通知条件の一例である。第1通知条件である扉開閉通知条件には、第1の時間帯として所定の期間(8時から10時、18時から20時)が設定されている。第2通知条件である温度通知条件には、所定の期間は設定されておらず、設定される第2の時間帯の数はゼロである。つまり、第1通知条件において設定される第1の時間帯の数は、第2通知条件において設定される第2の時間帯の数よりも多い。
【0024】
通知部222は、1以上の通知条件が満たされた場合に、通知条件が満たされたことを示す通知情報を複数の端末装置3のそれぞれにサーバ側送信部201によって送信する。なお、複数の端末装置3のうち通知情報が送信される端末装置3は、通知条件毎に選択されてよい。通知部222は、例えば、通知条件毎に複数の端末装置3のうち通知情報が送信される端末装置3を示す情報である通知先情報231に基づいて通知情報を送信する端末装置3を選択する。
【0025】
また、通知部222は、1以上の通知条件が満たされた場合に、複数の端末装置3に加えて、通知情報を外部連絡先にサーバ側送信部201によって送信する。外部連絡先とは、複数の端末装置3以外に通知情報が送信される対象であり、例えば、他の家庭、市役所、病院などの連絡先が含まれる。通知部222は、例えば、通知条件毎に外部連絡先を示す情報である外部連絡先情報232に基づいて外部連絡先を選択する。
【0026】
通知先情報231及び外部連絡先情報232は、例えば、図7に示すような構成であり、通知条件毎に通知情報を送信する端末装置3、及び外部連絡先がそれぞれ示されている。図7に示す例では、冷蔵庫1の周囲の温度についての通知条件では、温度が高くなるにつれて通知情報を送信する端末装置3、及び外部連絡先の数は増えている。これは、冷蔵庫1の周囲の温度が高いほど熱中症などのリスクが高まり、より多くのユーザや外部の機関に通知情報が送信されることが好ましいためである。
【0027】
通知管理部223は、通知情報の送信についての管理を行う。通知管理部223は、通知条件を示す情報である通知条件情報230を設定及び更新する。例えば、通知管理部223は、複数の端末装置3からサーバ側受信部200によって受信した通知条件情報に基づいて通知条件情報230を更新することによって通知条件を設定する。また、通知管理部223は、通知情報が通知される複数の端末装置3を示す情報である通知先情報231を設定及び更新する。例えば、通知管理部223は、複数の端末装置3からサーバ側受信部200によって受信した通知先情報231に基づいて通知条件毎に複数の端末装置3のうち通知情報をサーバ側送信部201によって送信する端末装置を選択する。
【0028】
ここで通知条件には、上述した扉開閉通知条件、及び温度通知条件などの複数の種類がある。通知条件の種類に応じて複数の端末装置3のうち通知情報を送信する端末装置が設定されてよい。例えば、扉開閉通知条件に対しては通知先として端末装置3-1及び端末装置3-2が設定され、温度通知条件に対しては通知先として端末装置3-1、端末装置3-2、及び端末装置3-3が設定されてよい。通知管理部223は、通知条件の種類に応じて設定された通知先情報に基づいて、通知条件の種類に応じて複数の端末装置3のうち通知情報を送信する端末装置を選択する。
【0029】
見守り対象位置判定部224は、見守り対象位置情報取得部211が取得した位置情報が示す使用者端末の位置に応じて、通知情報を複数の端末装置3に送信するか否かを判定する。
端末位置判定部225は、端末位置情報取得部210が取得した位置情報が示す端末装置3の位置に応じて、複数の端末装置3のうち通知情報を送信する端末装置3を選択する。
【0030】
サーバ側通知確認部226は、最後に通知情報を複数の端末装置3にサーバ側送信部201によって送信してから所定の時間が経過し、かつ複数の端末装置3のうち通知完了情報をサーバ側受信部200が受信していない端末装置3がある場合、当該端末装置3に通知情報をサーバ側送信部201によって再度送信する。ここで複数の端末装置3のうち通知完了情報をサーバ側受信部200が受信していない端末装置3があるとは、複数の端末装置3のうち通知完了情報が生成されていない端末装置3があることである。
【0031】
記憶部23は、各種の情報を記憶する。記憶部23が記憶する各種の情報には、通知条件情報230、通知先情報231、及び外部連絡先情報232が含まれる。通知条件情報230、通知先情報231、及び外部連絡先情報232は、予め記憶部23に記憶されていてもよいし、端末装置3からこれらの情報が受信されて記憶部23に記憶されてもよい。端末装置3からこれらの情報が受信される場合、予め記憶部23に記憶されている情報は、端末装置3から受信した情報によって更新、または変更されてよい。記憶部23は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、マスクROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などのうち1つ以上により構成されている。
【0032】
[4.端末装置の機能構成]
本実施形態では、端末装置3-1、端末装置3-2、及び端末装置3-3は互いに同様の機能を有している。図8を参照し、実施形態の端末装置3の機能構成について説明する。図8は、実施形態の端末装置3の機能構成の一部を示すブロック図である。端末装置3は、通信部30と、位置情報取得部31と、表示部32と、操作部33と、端末側制御部34と、記憶部35とを備える。
【0033】
通信部30は、ネットワーク4を介してサーバ装置2との間で通信を行う通信インタフェースである。通信部30は、端末側送信部300と、端末側受信部301とを備える。端末側送信部300は、サーバ装置2に情報を送信する。端末側受信部301は、サーバ装置2から送信される情報を受信する。
【0034】
位置情報取得部31は、例えば、GPS(Global Positioning System)等の位置情報提供装置から自装置の位置情報を取得するGPSセンサである。
表示部32は、情報を表示する。表示部32は、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどであり、画像や文字を表示可能な表示画面を有する。
操作部33は、例えば、タッチパネル式の入力装置であり、表示部32の表示画面に対して重ねて設けられている。なお、操作部33は、タッチパネル式の入力装置に限定されず、端末装置3に設けられたボタンやキーなどでもよい。操作部33は、端末装置3に対する各種操作の入力を受け付け、入力された情報を当該操作に対応する機能部に出力する機能を有する。
【0035】
端末側制御部34は、CPU又はGPU等のプロセッサやメモリを用いて構成される。端末側制御部34は、プログラムを実行することによって、通知情報取得部340、通知内容表示部341、通知設定部342、端末側通知確認部343、通知先情報表示部344の機能を実現する。また、端末側制御部34は、サーバ装置2を介して冷蔵庫1についての各種の情報(例えば、冷蔵庫1の周囲の温度)を取得したり、冷蔵庫1に運転に関する設定を行う機能を有する。これらの機能部のうち一部または全部は、ASICやPLD、FPGAなどのハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。
【0036】
通知情報取得部340は、端末側受信部301によってサーバ装置2から受信された通知情報を取得する。
通知内容表示部341は、端末側受信部301によって受信した通知情報を表示部32に表示させる。
【0037】
通知情報は、例えば、図9に示すような表示態様で表示部32に表示される。図9に示す画面G1では、テキスト320が冷蔵庫1についての各種の情報とともに表示されている。テキスト320は、通知情報の一例であり、所定の期間において扉の開閉が行われなかったことを示している。なお、冷蔵庫1についての各種の情報は、温度情報132などを含み、サーバ装置2から端末装置3に送信される。
【0038】
通知設定部342は、通知情報の通知に関する設定を行う。例えば、通知設定部342は、操作部33が受け付けた操作に基づいて、通知条件を示す通知条件情報を生成する。通知設定部342は、生成した通知条件情報をサーバ装置2に端末側送信部300によって送信させる。また、通知設定部342は、通知条件毎に通知先の端末装置3を示す通知先情報、及び通知条件毎に複数の端末装置3以外に通知情報が送信される対象であり外部連絡先を示す外部連絡先情報を生成し、サーバ装置2に送信してもよい。このように通知条件、通知先、及び外部連絡先は端末装置3において設定が可能である。以下の説明では、通知条件、通知先、及び外部連絡先をまとめて通知設定ともいい、通知条件情報、通知先情報、及び外部連絡先情報をまとめて通知設定情報ともいう。
【0039】
通知情報の通知に関する設定は、例えば、図10に示すような表示態様で表示部32に表示される。図10に示す画面G2では、領域321及び領域322に通知情報の通知に関する設定の情報が表示されている。領域321には、扉開閉通知条件が表示されている。図10に示す例では、8時から10時の間に冷蔵庫1の扉の開閉が行われなかった場合に通知情報の送信が行われる通知条件が有効となっており、一方、18時から20時の間に冷蔵庫1の扉の開閉が行われなかった場合に通知情報の送信が行われる通知条件は無効となっている。
【0040】
また、領域322には、温度通知条件が通知先の端末装置とともに表示されている。図10に示す画面G2では、通知先の端末装置は、それぞれの端末装置のユーザの名前(「〇〇」、「△△」及び「□□」)によって示されている。画面G2では、温度が30度以上となった場合に「〇〇」及び「△△」のユーザに対応する端末装置3に通知情報が送信される通知条件、温度が35度以上となった場合に「〇〇」、「△△」及び「□□」のユーザに対応する端末装置3に通知情報が送信される通知条件、及び温度が40度以上となった場合に「〇〇」、「△△」及び「□□」のユーザに対応する端末装置3に加えて、外部連絡先情報であるメールアドレス「xxxxx@xxx」に対応する外部連絡先に通知情報が送信される通知条件が示されている。画面G2に示すように、通知先の数は、通知条件において危険の程度を示す所定の指標に応じて設定されてよい。例えば、通知条件において危険の程度を示す所定の指標が高いほど通知先の数は多く設定されてよい。危険の程度を示す所定の指標とは、例えば、冷蔵庫1の周囲の温度である。
【0041】
なお、画面G2では、温度通知条件として、熱中症のリスクが高まる温度が用いられているが、寒さによる身体的影響のリスクが高まる温度が用いられてもよい。例えば、温度通知条件として、温度が5度以下となるこという条件が設定されてもよい。
なお、画面G2の例では、通知先の端末装置3は、通知条件のうち温度通知条件のみに設定されているが、扉開閉通知条件においても通知先の端末装置3が設定されてもよい。また、画面G2の例では、扉開閉通知条件のみに時期の条件が設定されているが、温度通知条件においても時期の条件が含まれるように設定されてもよい。例えば、温度通知条件は、所定の時期(例えば8時から10時)に温度が所定の温度以上となることなどとして設定されてもよい。
【0042】
端末側通知確認部343は、通知情報が表示部32に表示されると、通知情報が表示されたことを示す通知完了情報を端末装置3について生成し、サーバ装置2に通知完了情報を端末側送信部300によって送信する。
通知先情報表示部344は、サーバ装置2から通知情報が送信される複数の端末装置3を示す情報である通知先情報231を表示部32に表示させる。通知先情報231は、例えば、図11に示すような表示態様で表示部32に表示される。図11に示す画面G3では、通知先情報231として、領域323に通知先の端末装置3のユーザの名前のリストが表示されている。
このように構成することによって、見守りシステム100では、通知を共有している複数の端末装置3のユーザの情報を、複数の端末装置3それぞれにおいて確認できる。そのため、例えば、ユーザの名前や携帯電話番号等の登録を義務づけることで、共有機能の拡散による弊害を抑止できる。共有機能の拡散による弊害とは、例えば、通知条件を共有しているユーザが誰であるのかわからなくなってしまうことである。
【0043】
記憶部35は、各種の情報を記憶する。記憶部35が記憶する各種の情報には、通知条件情報230、通知先情報231、及び外部連絡先情報232が含まれる。それら通知条件情報230、通知先情報231、及び外部連絡先情報232は、サーバ装置2の記憶部23に記憶される通知条件情報230、通知先情報231、及び外部連絡先情報232がそれぞれサーバ装置2から受信されて記憶部35に記憶されたものである。記憶部35は、例えば、HDDやSSD、マスクROM、EPROM、EEPROMなどのうち1つ以上により構成されている。
【0044】
[5.実施形態の見守りシステムによる処理]
次に、見守りシステム100が実行可能ないくつかの処理について説明する。
<通知設定処理>
通知設定処理は、サーバ装置2が、端末装置3から送信された通知設定情報に基づいて通知設定を行う処理である。
<通知処理>
通知処理は、サーバ装置2が、冷蔵庫1から送信される運転情報130に基づいて通知条件が満たされたと判定する場合、通知情報を複数の端末装置3のそれぞれに送信する処理である。
<通知確認処理>
通知確認処理は、サーバ装置2が、端末装置3から送信される通知完了情報を所定の時間内に受信していない場合に、通知の完了が確認できない端末装置3に通知情報を再度送信する処理である。
【0045】
[5-1.通知設定処理]
図12は、実施形態の見守りシステム100における通知設定処理の流れを示すシーケンス図である。
端末装置3において、操作部33は、ユーザから通知設定を行うための操作を受け付ける(ステップS100)。この操作では、例えば、通知条件として扉開閉通知条件については所定の時期が設定される。また、温度通知条件については、所定の温度が設定される。通知先は、通知条件毎に複数の端末装置3のうち任意の端末装置3が設定される。外部連絡先は、通知条件毎に複数の端末装置3以外の外部連絡先が設定される。この操作では、通知条件、通知先、及び外部連絡先のうちいずれか1以上が設定される。また、この操作は、通知条件、通知先、及び外部連絡先が既に設定されている場合、それら通知条件、通知先、及び外部連絡先を変更する操作であってもよい。
【0046】
通知設定部342は、操作部33が受け付けた操作に基づいて通知設定情報を生成する(ステップS101)。生成された通知設定情報には、通知条件情報、通知先情報、及び外部連絡先情報のうちいずれか1以上が含まれる。通知設定部342は、生成した通知設定情報を端末側送信部300によってサーバ装置2へ送信する(ステップS102)。したがって、通知設定部342は、通知先情報を生成し、生成した通知先情報をサーバ装置2に端末側送信部300によって送信させる。
【0047】
なお、通知設定情報には、通知条件毎に自装置にサーバ装置2が通知情報を送信するか否かを示す通知可否情報が含まれてもよい。その場合、通知設定部342は、操作部33が受け付けた操作に基づいて、通知可否情報を生成する。通知設定部342は、生成した通知可否情報を通知設定情報に含めてサーバ装置2に端末側送信部300によって送信させる。このように構成することによって、端末装置3は、自装置において設定する通知条件については自装置以外の端末装置3を含めて通知先を設定できる一方、自装置以外の端末装置3において設定された通知条件については自装置に通知が送信されるか否かを設定できる。
【0048】
サーバ装置2において、サーバ側受信部200は端末装置3から送信される通知設定情報を受信する(ステップS103)。通知管理部223は、サーバ側受信部200によって受信された通知設定情報に基づいて通知設定を実行する(ステップS104)。ここで通知管理部223は、例えば、受信された通知設定情報に含まれる通知条件情報を、記憶部23に通知条件情報230として記憶させる。なお、記憶部23に既に通知条件情報230が記憶されている場合、通知管理部223は、受信された通知条件情報によって通知条件情報230を更新するか、または受信された通知条件情報を通知条件情報230に追加する。通知管理部223は、通知条件情報230に更新や追加などの変更を加えると、変更後の通知条件情報230を複数の端末装置3にそれぞれサーバ側送信部201によって送信する。受信された通知設定情報に通知先情報、及びまたは外部連絡先情報が含まれる場合についても、通知管理部223は通知条件情報の場合と同様の処理を行う。なお、通知管理部223は、通知設定情報に通知可否情報が含まれている場合、通知可否情報に基づいて通知先情報231を変更する。例えば、ある通知条件について端末装置3-1から通知可否情報を受信している場合、通知先情報231においてこの通知条件の通知先から端末装置3-1を除外する。
以上で、見守りシステム100は通知設定処理を終了する。
【0049】
以上のように構成された見守りシステム100によれば、通知条件を複数の端末装置3のそれぞれにおいて設定することができる。これにより、ユーザは自らが携帯する端末装置3に通知情報が送信される通知条件を任意に設定することができる。ユーザは例えば、温度通知条件において通知される冷蔵庫1の周囲の温度を任意に設定することができる。
また、見守りシステム100によれば、通知条件に応じて複数の端末装置3のうち通知情報を送信すべき端末装置3を選択できる。これにより、緊急度のレベルに応じて、通知するユーザを選択できるようにすることで、余剰な通知を避けることができる。
【0050】
[5-2.通知処理]
図13は、実施形態の見守りシステム100における通知処理の流れを示すシーケンス図である。図13に示す通知処理は、図12に示した通知設定処理が終了した後に実行される。
冷蔵庫1において制御装置10は、運転情報130を生成する(ステップS200)。ここで制御装置10は、扉開閉検知センサ11の検知結果に基づいて、扉が開かれたことまたは閉じられたことのいずれか一方が検知される度に扉開閉情報131を生成する。また、制御装置10は、温度センサ12の検知結果に基づいて、所定の周期(例えば、1分)において温度情報132を生成する。
【0051】
制御装置10は、生成した運転情報130を通信部13によってサーバ装置2に送信する(ステップS201)。ここで制御装置10は、例えば、所定の周期(例えば、1分)において運転情報130をサーバ装置2に送信する。なお、制御装置10は、扉開閉情報131及び温度情報132のいずれか1つ以上を含む運転情報130を生成する度に、生成した運転情報130をサーバ装置2に送信してもよい。また、温度情報132については、制御装置10は、温度情報132が示す冷蔵庫1の周囲の温度に変化が生じた場合に温度情報132を運転情報130としてサーバ装置2に送信してもよい。
【0052】
サーバ装置2において、サーバ側受信部200は冷蔵庫1から送信される運転情報130を受信する(ステップS202)。運転情報取得部220は、サーバ側受信部200が受信した運転情報130を取得する。
通知条件判定部221は、運転情報取得部220が取得した運転情報130に基づいて、通知条件情報230が示す1以上の通知条件が満たされたか否かを判定する(ステップS203)。例えば、通知条件判定部221は、1以上の扉開閉通知条件、及び1以上の温度通知条件のうちいずれか1つでも満たされた場合、通知条件が満たされたと判定する。通知条件情報230が示す1以上の通知条件が満たされていないと通知条件判定部221が判定する場合(ステップS203;NO)、サーバ側制御部22はサーバ側受信部200及び運転情報取得部220にステップS202の処理を再度実行させる。
【0053】
一方、通知条件情報230が示す1以上の通知条件が満たされたと通知条件判定部221が判定する場合(ステップS203;YES)、通知部222は通知情報をサーバ側送信部201によって複数の端末装置3のうち通知先情報231が示す端末装置にそれぞれ送信する(ステップS204)。
【0054】
ここで通知先情報231において通知可否情報に基づいて複数の端末装置3のうちある端末装置が通知先から除外されている場合、この端末装置には通知情報を送信しない。つまり、通知部222は、端末装置3からサーバ側受信部200によって受信した通知先情報及び通知可否情報に基づいて通知条件毎に複数の端末装置3のうち通知情報をサーバ側送信部201によって送信する端末装置3を選択する。
【0055】
また、通知条件が満たされた場合であっても、端末位置判定部225が、端末位置情報取得部210が取得した位置情報が示す端末装置3の位置に基づいて、端末装置3が冷蔵庫1から所定の距離以上離れていると判定する場合、この端末装置3を通知先から除外する。通知部222は、通知先情報231が示す通知先に含まれる端末装置3であっても、端末位置判定部225によって通知先から除外された端末装置3には通知情報を送信しない。したがって、端末位置判定部225は、端末位置情報取得部210が取得した位置情報が示す端末装置3の位置に応じて、複数の端末装置3のうち通知情報を送信する端末装置3を選択する。このような構成とすることで、端末装置3の位置情報を利用して、例えば、サーバ装置2は見守りの対象である冷蔵庫1の使用者に距離が近いユーザに携帯される端末装置3を選択して通知を行うことができる。
【0056】
また、通知条件が満たされた場合であっても、見守り対象位置判定部224が、見守り対象位置判定部224が見守り対象位置情報取得部211が取得した位置情報に基づいて、使用者端末が冷蔵庫1が設置されている住居から所定の距離以上(例えば、100メートル)離れていると判定する場合、見守り対象位置判定部224は、通知部222に通知情報を送信させない。したがって、見守り対象位置判定部224は、見守り対象位置情報取得部211が取得した位置情報が示す使用者端末の位置に応じて、通知情報を複数の端末装置3に送信するか否かを判定する。このような構成とすることで、通知条件が満たされた場合であっても、見守り対象が外出などで冷蔵庫1が設置される住居から所定の距離以上離れていた場合にはユーザには通知しないことで、不要な通知を抑制できる。冷蔵庫1が設置される住居の位置は、例えば、住居の住所、冷蔵庫1を見守りシステム100に登録する際の使用者端末の位置情報などが用いられて、予め記憶部23に記憶されてよい。
【0057】
なお、外部連絡先が外部連絡先情報232として設定されている場合、通知部222は、通知条件判定部221が外部連絡先に通知情報を送信するための通知条件が満たされたと判定した場合、この外部連絡先に通知情報を送信する。見守りシステム100では、複数の端末装置3をそれぞれ携帯するユーザ以外の外部連絡先を登録することができるため、万が一のために、外部連絡先として他の家庭、市役所、病院などにも通知ができる。
【0058】
複数の端末装置3は、サーバ装置2が送信した通知情報をそれぞれ端末側受信部301によって受信する(ステップS205~S207)。通知情報取得部340は、端末側受信部301が受信した通知情報を取得する。
通知内容表示部341は、通知情報取得部340が取得した通知情報を表示部32に表示させる(ステップS208~S210)。ここで通知情報取得部340が通知情報を表示部32に表示させるとは、表示部32に通知情報を表示するための制御信号を供給することである。表示部32は、この制御信号を取得したときに見守りのためのアプリケーションプログラムが起動されている場合、またはこの制御信号を取得した後において見守りのためのアプリケーションプログラムが起動された場合に、通知情報を表示する。ここで見守りのためのアプリケーションプログラムとは、端末側制御部34が通知情報を表示させたり、通知条件を設定させたりするために実行するプログラムである。
以上で、見守りシステム100は通知処理を終了する。
【0059】
[5-3.通知確認処理]
図14は、実施形態の見守りシステム100における通知確認処理の流れを示すシーケンス図である。図14に示す通知確認処理は、図13に示した通知処理が終了した後に実行される。
端末装置3において、端末側通知確認部343は、通知情報が表示部32に表示されたか否かを判定する(ステップS300)。端末側通知確認部343は、通知内容表示部341が表示部32に通知情報を表示するための制御信号を供給するときに見守りのためのアプリケーションプログラムが起動されている場合、または表示部32に通知情報を表示するための制御信号を供給した後に見守りのためのアプリケーションプログラムが起動された場合、通知情報が表示部32に表示されたと判定する。端末側通知確認部343は、通知情報が表示部32に表示されていないと判定する場合(ステップS300;NO)、端末装置3において通知確認処理を終了する。
【0060】
一方、端末側通知確認部343は、通知情報が表示部32に表示されたと判定する場合(ステップS300;YES)、通知完了情報を生成する(ステップS301)。端末側通知確認部343は、生成した通知完了情報を端末側送信部300によってサーバ装置2に送信する(ステップS302)。
【0061】
サーバ装置2において、サーバ側通知確認部226は、サーバ側送信部201が通知情報を送信してから所定の時間(例えば、5分)が経過したか否かを判定する(ステップS303)。ここでステップS303に示す処理は、サーバ側送信部201が通知情報を送信した後に所定の周期において実行される。そのため、ステップS303に示す処理は、上述したステップS301からステップS303までの処理よりも後に行われるとは限らない。サーバ側通知確認部226は、サーバ側送信部201が通知情報を送信すると計時を開始し、計時した時間に基づいて判定を行う。
【0062】
サーバ側通知確認部226は、サーバ側送信部201が通知情報を送信してから所定の時間が経過していないと判定する場合(ステップS303;NO)、ステップS303の処理を再度実行する。一方、サーバ側通知確認部226は、サーバ側送信部201が通知情報を送信してから所定の時間が経過したと判定する場合(ステップS303;YES)、通知完了情報を端末側送信部300が端末装置3から受信したか否かを判定する(ステップS304)。サーバ側通知確認部226は、通知完了情報を端末側送信部300が受信したと判定する場合(ステップS304;YES)、サーバ装置2において通知確認処理を終了する。一方、サーバ側通知確認部226は、通知完了情報を端末側送信部300が受信していないと判定する場合(ステップS304;NO)、通知部222に通知情報を再度送信させる。ここでサーバ側通知確認部226は、複数の端末装置3のうち通知完了情報の受信が完了していない端末装置3に対して、通知部222に通知情報を再度送信させる。見守りシステム100によれば、通知を行ってから所定の時間以内に端末装置3から通知完了情報が受信されない場合、再度通知を行うことができるため、ユーザによる通知の見落としを減らすことができる。
以上で、見守りシステム100は通知確認処理を終了する。
【0063】
なお、本実施形態では、最後に通知情報を複数の端末装置3にサーバ側送信部201によって送信してから所定の時間が経過し、かつ複数の端末装置3のうち通知完了情報をサーバ側受信部200が受信していない端末装置3がある場合、当該端末装置3に通知情報がサーバ装置2によって再度送信される場合の一例について説明したが、これに限らない。例えば、端末側通知確認部343は、通知情報を端末側受信部301が最後に受信してから所定の時間が経過し、かつ通知完了情報を生成していない場合、通知情報を表示部32に再度表示させてもよい。
【0064】
なお、本実施形態では、通知条件には、扉開閉通知条件(第1通知条件)と温度通知条件(第2通知条件)とが含まれる場合の一例について説明したが、これに限らない。例えば、通知条件として、扉開閉通知条件のみが含まれてもよい。その場合、通知部222は、扉開閉通知条件が満たされた場合に、扉開閉通知条件が満たされたことを示す通知情報を複数の端末装置3のそれぞれにサーバ側送信部201によって送信する。
また、通知条件として、温度通知条件のみが含まれてもよい。その場合、通知部222は、温度通知条件が満たされた場合に、温度通知条件が満たされたことを示す通知情報を複数の端末装置3のそれぞれにサーバ側送信部201によって送信する。
【0065】
なお、本実施形態では、運転情報130には、扉開閉情報131と、温度情報132とのうちいずれか1以上が含まれる場合の一例について説明した。特に、運転情報130は、扉開閉情報131のみを含んでもよい。その場合、運転情報取得部220は、サーバ側受信部200によって冷蔵庫1から受信された扉開閉情報131を取得する。通知条件判定部221は、扉開閉情報131に基づいて、扉開閉情報131について予め設定された1以上の通知条件が満たされたか否かを判定する。
また、運転情報130は、温度情報132のみを含んでもよい。その場合、運転情報取得部220は、サーバ側受信部200によって冷蔵庫1から受信された温度情報132を取得する。通知条件判定部221は、温度情報132に基づいて、温度情報132について予め設定された1以上の通知条件が満たされたか否かを判定する。
【0066】
なお、本実施形態において説明した見守りシステム100においてサーバ側制御部22あるいは端末側制御部34に備えられる各種の機能部は、サーバ側制御部22と端末側制御部34とのいずれに備えられてもよい。以下、各種の機能部が、サーバ側制御部22と端末側制御部34とのうちいずれに備えられかについて本実施形態において説明した例とは異なる変形例について説明する。
【0067】
本実施形態では、見守りシステム100において通知管理部223がサーバ側制御部22に備えられる場合の一例について説明したが、これに限らない。通知管理部は、端末側制御部34に備えられてもよい。その場合、通知管理部は、通知条件毎に複数の端末装置3のうちサーバ装置2が通知情報を送信する端末装置3を選択する。通知管理部は、選択した端末装置3を示す情報を、サーバ装置2に送信する。サーバ側制御部22に備えられる通知部222は、受信した情報が示す端末装置3に通知情報を送信する。
【0068】
また、本実施形態では、見守りシステム100において通知設定部342が端末側制御部34に備えられる場合の一例について説明したが、これに限らない。通知設定部は、サーバ側制御部22に備えられてもよい。その場合、例えば、端末装置3は、操作部33が受け付けた操作を示す情報をサーバ装置2に送信し、通知設定部は、端末装置3から受信した情報に基づいて通知先情報を生成する。あるいは、サーバ装置2に操作部が備えられて、通知設定部は、当該操作部が受け付けた通知条件毎に複数の端末装置3のうちサーバ装置2が通知情報を送信する端末装置3を示す操作に基づいて通知先情報を生成してもよい。
また通知設定部がサーバ側制御部22に備えられる場合、端末装置3は、操作部33が受け付けた操作を示す情報をサーバ装置2に送信し、通知設定部は、端末装置3から受信した情報に基づいて通知可否情報を生成する。あるいは、サーバ装置2に操作部が備えられて、通知設定部は、当該操作部が受け付けた通知条件毎に自装置にサーバ装置2が通知情報を送信するか否かを示す操作に基づいて通知可否情報を生成してもよい。
【0069】
また、本実施形態では、見守りシステム100において見守り対象位置判定部224がサーバ側制御部22に備えられる場合の一例について説明したが、これに限らない。見守り対象位置判定部は、端末側制御部34に備えられてもよい。その場合、端末装置3において、位置情報取得部31が使用者端末の位置を示す位置情報を取得し、端末側制御部34に備えられる見守り対象位置判定部は、位置情報取得部31が取得した位置情報に応じて、サーバ装置2が通知情報を複数の端末装置3に送信するか否かを判定する。端末装置3は、端末側制御部34に備えられる見守り対象位置判定部による判定結果をサーバ装置2に送信する。サーバ装置2は、端末装置3から受信した判定結果に基づいて通知情報を複数の端末装置3に送信するか否かを判定する。
【0070】
また、本実施形態では、見守りシステム100において端末側通知確認部343が端末側制御部34に備えられる場合の一例について説明したが、これに限らない。通知確認部は、サーバ側制御部22に備えられてもよい。例えば、サーバ側通知確認部226が端末側通知確認部343と同様の機能を備えてもよい。その場合、例えば、端末装置3は、通知情報が表示部32に表示されると、通知情報が表示されたことを示す情報をサーバ装置2に送信する。サーバ側通知確認部226は、端末装置3から受信した情報に基づいて通知情報が表示されたことを示す通知完了情報を当該端末装置について生成する。サーバ側通知確認部226は、最後に通知情報を複数の端末装置3にサーバ側送信部201によって送信してから所定の時間が経過し、かつ複数の端末装置3のうち通知完了情報を生成していない端末装置3がある場合、当該端末装置3に通知情報をサーバ側送信部201によって再度送信する。
【0071】
また、本実施形態では、見守りシステム100において端末位置判定部225がサーバ側制御部22に備えられる場合の一例について説明したが、これに限らない。端末位置判定部は、端末側制御部34に備えられてもよい。その場合、端末位置判定部は、例えば、位置情報取得部31が取得した位置情報が示す端末装置3の位置に応じて、複数の端末装置3のうち通知情報を送信する端末装置3を選択する。ここで位置情報取得部31が取得した位置情報には、自装置を含む複数の端末装置3それぞれの位置が含まれる。端末装置3は、端末位置判定部が選択した端末装置3を示す情報をサーバ装置2に送信する。サーバ装置2は、端末装置3から受信した選択された端末装置3を示す情報に基づいて、当該情報が示す3に通知情報を送信する。
【0072】
以上のように構成された見守りシステム100によれば、1以上の通知条件に基づいて複数のユーザに通知を行うことができる。これにより、見守り通知を見落としてしまうリスクを低減することができる。見守りシステム100によれば、他のユーザにも通知が行われ、個々のユーザで気にかけている見守りの条件を他のユーザにも共有することができるため、高齢者などの見守り対象が危険に晒されている場合に通知の見落としを抑制することができる。
【0073】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0074】
100…見守りシステム、1…冷蔵庫、2…サーバ装置、3、3-1、3-2、3-3…端末装置、130…運転情報、13…通信部、200…サーバ側受信部、201…サーバ側送信部、22…サーバ側制御部、300…端末側送信部、301…端末側受信部、32…表示部、34…端末側制御部
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