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特許7477351駐車場サーバ、チケットレス駐車料金精算システム、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】駐車場サーバ、チケットレス駐車料金精算システム、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G07B 15/00 20110101AFI20240423BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240423BHJP
【FI】
G07B15/00 N
G07B15/00 L
G07B15/00 510
G06Q50/10
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020074589
(22)【出願日】2020-04-20
(65)【公開番号】P2021174045
(43)【公開日】2021-11-01
【審査請求日】2023-03-15
(73)【特許権者】
【識別番号】598121606
【氏名又は名称】三菱地所パークス株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】591115006
【氏名又は名称】三菱地所株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121706
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128705
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 幸雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147773
【弁理士】
【氏名又は名称】義村 宗洋
(72)【発明者】
【氏名】榎本 千鶴
(72)【発明者】
【氏名】中 博樹
(72)【発明者】
【氏名】荻田 健之
(72)【発明者】
【氏名】磯部 俊哉
(72)【発明者】
【氏名】菅野 恭平
(72)【発明者】
【氏名】大石 優
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 創
(72)【発明者】
【氏名】別府 高志
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-073325(JP,A)
【文献】特開2006-215729(JP,A)
【文献】特開平10-320598(JP,A)
【文献】特開2014-174657(JP,A)
【文献】特開2014-232520(JP,A)
【文献】特開2005-327243(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07B 15/00
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入場口車番読取装置から受信した車番である入場車番と、前記入場車番に対応する入場時刻を記憶する入場車番・時刻記憶部と、
店舗端末から、ウェブページであるコード表示画面を読み取ることにより取得されたコードと、前記コードに対応する割引情報を受信するコード・割引情報受信部と、
精算機から前記コードを受信するコード受信部と、
ユーザにより前記精算機に入力された車番である出場車番であって、前記精算機から受信した前記コードに対応付けられた出場車番を、前記精算機から受信する出場車番受信部と、
前記精算機から受信した前記コードに基づいて対応する前記割引情報を検索する割引情報検索部と、
検索された前記割引情報と、前記割引情報に対応する前記出場車番に対応する出場時刻と、前記出場時刻に対応する前記出場車番と同一の車番である前記入場車番に対応する前記入場時刻と、に基づいて請求情報を生成して前記精算機に送信する請求情報生成送信部を含む
駐車場サーバ。
【請求項2】
入場口車番読取装置から受信した車番である入場車番と、前記入場車番に対応する入場時刻を記憶する入場車番・時刻記憶部と、
店舗端末から、ウェブページであるコード表示画面を読み取ることにより取得されたコードと、前記コードに対応する割引情報を受信するコード・割引情報受信部と、
精算機から前記コードを受信するコード受信部と、
前記精算機から受信した前記コードに基づいて対応する前記割引情報を検索する割引情報検索部と、
検索された前記割引情報と、前記精算機による前記コード表示画面の読み取りと関連した時刻に出場口車番読取装置から受信した車番である出場車番に対応する出場時刻と、前記出場車番と同一の車番である前記入場車番に対応する前記入場時刻と、に基づいて請求情報を生成して前記精算機に送信する請求情報生成送信部を含む
駐車場サーバ。
【請求項3】
携帯端末と、コード発行サーバと、店舗端末と、駐車場サーバと、精算機と、入場口車番読取装置を含むチケットレス駐車料金精算システムであって、
前記駐車場サーバは、
前記入場口車番読取装置から受信した車番である入場車番と、前記入場車番に対応する入場時刻を記憶する入場車番・時刻記憶部を含み、
前記携帯端末は、
前記コード発行サーバから受信したウェブページであるコード表示画面を表示する表示制御部を含み、
前記店舗端末は、
前記コード表示画面を読み取って取得したコードと、前記コードに対応する割引情報を前記駐車場サーバに送信するコード・割引情報送信部を含み、
前記精算機は、
前記コード表示画面を読み取って取得したコードを前記駐車場サーバに送信するコード送信部と、
ユーザにより入力された車番である第1の出場車番を、取得した前記コードに対応付けて前記駐車場サーバに送信する出場車番送信部を含み、
前記駐車場サーバは、
前記精算機から受信した前記コードに基づいて対応する前記割引情報を検索する割引情報検索部と、
検索された前記割引情報と、前記割引情報に対応する前記第1の出場車番に対応する出場時刻と、前記出場時刻に対応する前記第1の出場車番と同一の車番である前記入場車番に対応する前記入場時刻と、に基づいて請求情報を生成して前記精算機に送信する請求情報生成送信部を含む
チケットレス駐車料金精算システム。
【請求項4】
請求項3に記載のチケットレス駐車料金精算システムであって、
出場口車番読取装置とゲート制御装置をさらに含み、
前記駐車場サーバは、
前記出場口車番読取装置から受信した車番である第2の出場車番に対応する前記請求情報に基づく決済が完了しているか否かを判定する決済完了判定部と、
前記決済が完了していると判定された場合に、完了した前記決済に対応する前記第2の出場車番の車両に対するゲート制御指令を、前記ゲート制御装置に送信するゲート制御指令送信部を含む
チケットレス駐車料金精算システム。
【請求項5】
携帯端末と、コード発行サーバと、店舗端末と、駐車場サーバと、精算機と、入場口車番読取装置と、出場口車番読取装置を含むチケットレス駐車料金精算システムであって、
前記駐車場サーバは、
前記入場口車番読取装置から受信した車番である入場車番と、前記入場車番に対応する入場時刻を記憶する入場車番・時刻記憶部を含み、
前記携帯端末は、
前記コード発行サーバから受信したウェブページであるコード表示画面を表示する表示制御部を含み、
前記店舗端末は、
前記コード表示画面を読み取って取得したコードと、前記コードに対応する割引情報を前記駐車場サーバに送信するコード・割引情報送信部を含み、
前記精算機は、
前記コード表示画面を読み取って取得したコードを前記駐車場サーバに送信するコード送信部を含み、
前記駐車場サーバは、
前記精算機から受信した前記コードに基づいて対応する前記割引情報を検索する割引情報検索部と、
検索された前記割引情報と、前記精算機による前記コード表示画面の読み取りと関連した時刻に前記出場口車番読取装置から受信した車番である出場車番に対応する出場時刻と、前記出場車番と同一の車番である前記入場車番に対応する前記入場時刻と、に基づいて請求情報を生成して前記精算機に送信する請求情報生成送信部を含む
チケットレス駐車料金精算システム。
【請求項6】
請求項5に記載のチケットレス駐車料金精算システムであって、
ゲート制御装置をさらに含み、
前記駐車場サーバは、
前記精算機から前記請求情報に基づく決済が完了したことを示す決済完了情報を受信する決済完了情報受信部と、
前記請求情報に基づく決済が完了した場合に、完了した前記決済に対応する前記出場車番の車両に対するゲート制御指令を、前記ゲート制御装置に送信するゲート制御指令送信部を含む
チケットレス駐車料金精算システム。
【請求項7】
請求項3から6の何れかに記載のチケットレス駐車料金精算システムであって、
前記コード発行サーバは、前記コード表示画面のURLをユーザ専用のURLに遷移させるアドレス遷移部を含み、
前記携帯端末は、
ユーザ入力に基づいて遷移後のURLをブックマークに登録するブックマーク登録部を含む
チケットレス駐車料金精算システム。
【請求項8】
コンピューターを請求項1または2に記載の駐車場サーバとして機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チケットレスで駐車料金を精算できる駐車場サーバ、チケットレス駐車料金精算システム、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
チケットレスで駐車料金を精算できるシステムとして例えば特許文献1がある。特許文献1の車両料金徴収装置は、入場車両のナンバープレート情報と退場車両のナンバープレート情報とが一致する場合には、退場車両が自動精算装置に至る前に料金表示装置に予め駐車料金を表示させつつチケットレスの状態で駐車料金の精算を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平09-204547号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の車両料金徴収装置では、店舗での買い上げ金額に応じた駐車料金の割引を行うことが出来ない。店舗での買い上げ金額に応じた駐車料金の割引を行う場合、割引情報と車両の紐づけのためにユーザが所有する携帯端末などと連携する必要があり、事前にユーザに会員登録などを行わせ、ユーザが所有する携帯端末などにアプリケーションをダウンロードさせる手間などが発生し、ユーザにとって煩雑になることが課題であった。
【0005】
そこで本発明では、ユーザが煩雑な手続きを行うことなく、チケットレスで駐車料金を精算できる駐車場サーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の駐車場サーバは、入場車番・時刻記憶部と、コード・割引情報受信部と、コード受信部と、出場車番受信部と、割引情報検索部と、請求情報生成送信部を含む。
【0007】
入場車番・時刻記憶部は、入場口車番読取装置から受信した車番である入場車番と、入場車番に対応する入場時刻を記憶する。コード・割引情報受信部は、店舗端末から、ウェブページであるコード表示画面を読み取ることにより取得されたコードと、コードに対応する割引情報を受信する。コード受信部は、精算機からコードを受信する。出場車番受信部は、ユーザにより精算機に入力された車番である出場車番であって、精算機から受信したコードに対応付けられた出場車番を、精算機から受信する。割引情報検索部は、精算機から受信したコードに基づいて対応する割引情報を検索する。請求情報生成送信部は、検索された割引情報と、割引情報に対応する出場車番に対応する出場時刻と、出場時刻に対応する出場車番と同一の車番である入場車番に対応する入場時刻と、に基づいて請求情報を生成して精算機に送信する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の駐車場サーバによれば、ユーザが煩雑な手続きを行うことなく、チケットレスで駐車料金を精算できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例1のチケットレス駐車料金精算システムの装置構成を示すブロック図。
図2】実施例1の携帯端末の機能構成を示すブロック図。
図3】実施例1のコード発行サーバの機能構成を示すブロック図。
図4】実施例1の店舗端末の機能構成を示すブロック図。
図5】実施例1の駐車場サーバの機能構成を示すブロック図。
図6】実施例1の精算機の機能構成を示すブロック図。
図7】実施例1のシステムの入場車番・時刻記憶処理を示すシーケンス図。
図8】実施例1のシステムのコード・割引情報記憶処理を示すシーケンス図。
図9】コード発行サーバが生成するコード表示画面(ウェブページ)を例示する図。
図10】店舗端末がコード表示画面を読み取る場面を示す図。
図11】実施例1のシステムの決済・ゲート制御処理の例1を示すシーケンス図。
図12】精算機がコード表示画面を読み取る場面を示す図。
図13】出場口車番読取装置が出場車番を読み取る場面を示す図。
図14】実施例1のシステムの決済・ゲート制御処理の例2を示すシーケンス図。
図15】精算機によるコード表示画面読み取りと、出場口車番読取装置による出場車番読み取りが同時に行われる場面を示す図。
図16】実施例2のチケットレス駐車料金精算システムの装置構成を示すブロック図。
図17】実施例2の駐車場サーバの機能構成を示すブロック図。
図18】実施例2のシステムの決済・ゲート制御処理を示すシーケンス図。
図19】コンピュータの機能構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
【実施例1】
【0011】
以下、図1を参照して、実施例1のチケットレス駐車料金精算システムの装置構成を説明する。同図に示すように、本実施例のチケットレス駐車料金精算システム1は、携帯端末11と、コード発行サーバ12と、店舗端末13と、駐車場サーバ14と、精算機15と、入場口車番読取装置16と、出場口車番読取装置17と、ゲート制御装置18を含み、各装置は通信可能にネットワークに接続されている。
【0012】
<携帯端末11>
図2に示すように、携帯端末11は、アクセス要求送信部111と、コード表示画面受信部112と、ブックマーク登録部113と、ブックマーク記憶部113Aと、表示制御部114を含む。
【0013】
<コード発行サーバ12>
図3に示すように、コード発行サーバ12は、アクセス要求受信部121と、コード表示画面生成部122と、コード表示画面送信部123と、アドレス遷移部124と、コード表示画面情報記憶部124Aを含む。
【0014】
<店舗端末13>
図4に示すように、店舗端末13は、割引情報取得部131と、コード表示画面読取部132と、コード・割引情報送信部133を含む。
【0015】
<駐車場サーバ14>
図5に示すように、駐車場サーバ14は、入場車番受信部141と、入場車番・時刻記憶部142と、コード・割引情報受信部143と、コード・割引情報記憶部144と、コード受信部145と、割引情報検索部146と、第1出場車番受信部147と、入場時刻検索部148と、請求情報生成送信部149と、決済完了情報受信部14Aと、決済完了情報記憶部14A1と、第2出場車番受信部14Bと、決済完了判定部14Cと、ゲート制御指令送信部14Dを含む。
【0016】
<精算機15>
図6に示すように、精算機15は、コード読取部151と、コード送信部152と、出場車番受付部153と、出場車番送信部154と、請求情報受信部155と、請求情報表示部156と、決済完了情報送信部157を含む。
【0017】
<その他の装置>
入場口車番読取装置16と、出場口車番読取装置17と、ゲート制御装置18内の機能構成については省略する。
【0018】
<入場車番・時刻記憶処理>
以下、図7を参照して、本実施例のチケットレス駐車料金精算システム1の入場車番・時刻記憶処理を説明する。
【0019】
駐車場の入口ゲート近傍に設置された入場口車番読取装置16は、入口ゲートに進んできた車両の車番を読み取る(S161)。入場口車番読取装置16は、読み取った車番を駐車場サーバ14に送信する(S162)。
【0020】
駐車場サーバ14の入場車番受信部141は、入場口車番読取装置16から車番を受信する(S141)。駐車場サーバ14の入場車番・時刻記憶部142は、入場口車番読取装置16から受信した車番である入場車番と、入場車番に対応する入場時刻を記憶する(S142)。入場時刻については、ステップS162の送信時に入場口車番読取装置16が付加してもよいし、ステップS141実行時、またはステップS142実行時に駐車場サーバ14が付加してもよい。
【0021】
<コード・割引情報記憶処理>
以下、図8を参照して本実施例のチケットレス駐車料金精算システム1のコード・割引情報記憶処理を説明する。
【0022】
駐車場を利用中のユーザは携帯端末11を操作し、携帯端末11のアクセス要求送信部111はユーザの操作に基づいて、コード発行サーバ12にアクセス要求を送信する(S111)。
【0023】
コード発行サーバ12のアクセス要求受信部121は、携帯端末11からアクセス要求を受信する(S121)。コード発行サーバ12のコード表示画面生成部122は、ウェブページであるコード表示画面を生成する(S122)。
【0024】
コード表示画面の例を図9に示す。同図の例ではコードとしてQRコード(登録商標)を用いたが、本発明で使用できるコードはQRコードに限定されない。コード表示画面は、携帯端末11がアクセスするたびにランダムに、異なるものが生成される。従って、基本的な動作としては、ユーザはこのコード表示画面をワンタイムのコードとして使用することを想定する。ただし後述するステップS124、S113を実行することにより、このコードは恒久的に使用することも可能となる(詳細は各ステップおよび実施例2を参照)。コード表示画面をウェブページとして生成することにしたため、ユーザは携帯端末に初期からインストール済みのブラウザでコード表示画面を表示することができ、コードをダウンロードして表示するための専用アプリをインストールする手間を省くことができる。なお、コード表示画面が表示するコードには、前述したランダムな値だけでなく、コード管理番号、駐車場識別番号、駐車場名、駐車場の電子署名などを含めてもよい。
【0025】
コード発行サーバ12のコード表示画面送信部123は、生成したコード表示画面を携帯端末11に送信する(S123)。
【0026】
携帯端末11のコード表示画面受信部112は、コード発行サーバ12からコード表示画面を受信する(S112)。
【0027】
コード発行サーバ12のアドレス遷移部124は、コード表示画面のURLをユーザ専用のURLに遷移させる(S124)。携帯端末11は、遷移後のURLを受信する。例えば、アドレス遷移部124は、あらかじめ定めた所定時間経過後に現在表示中のコード表示画面のURLをユーザ専用のURLに遷移させればよい。
【0028】
携帯端末11のブックマーク登録部113は、ユーザ入力に基づいて遷移後のURLをブックマークに登録する(S113)。コード発行サーバ12は、携帯端末11からブックマーク登録完了通知を受信する。ユーザは、ブックマークに登録したURLにアクセスすることにより、毎回同じコードを含むコード表示画面を表示させることができる。コード発行サーバ12は、ブックマーク登録がなされたURLおよびこれに対応するコード表示画面については記憶領域に保持し続け、ブックマーク登録がなされなかったURLおよびこれに対応するコード表示画面については、所定の時間後に消去してもよい。
【0029】
これにより、ユーザは、ワンタイム利用が想定されているコードを恒久的に使用することができる。この方法によれば、ユーザは会員登録やアプリのダウンロード、設定などの煩雑な手続きをすることなく、恒久的に使用可能なコードを入手できるため、ユーザの利便性が高い。なお、ブックマーク登録以外にも、リーディングリストへの登録、コード表示画面のスクリーンショット撮影などによっても同様の効果が得られる。
【0030】
次に、店舗端末13の割引情報取得部131は、割引情報を取得する(S131)。例えば図10に示すように、割引情報は店員7によって直接入力されてもよいし、店員7がレジスターに入力した取引情報に基づき、レジスターまたは店舗端末13が割引情報を計算することにより取得してもよい。
【0031】
携帯端末11の表示制御部114は、ウェブページであるコード表示画面を表示する(S114)。例えば図10に示すように、ユーザ9は、コード表示画面が表示された携帯端末11を店舗端末13のコード読取面に翳す。
【0032】
店舗端末13のコード表示画面読取部132は、コード表示画面を読み取ってコードを取得する(S132)。店舗端末13のコード・割引情報送信部133は、コード表示画面を読み取って取得したコードと、コードに対応する割引情報を駐車場サーバ14に送信する(S133)。
【0033】
駐車場サーバ14のコード・割引情報受信部143は、店舗端末13から、コード表示画面を読み取ることにより取得されたコードと、コードに対応する割引情報を受信する(S143)。駐車場サーバ14のコード・割引情報記憶部144は、受信したコードと、割引情報を対応付けて記憶する(S144)。
【0034】
<決済・ゲート制御処理(例1)>
以下、図11を参照して、本実施例のチケットレス駐車料金精算システム1の決済・ゲート制御処理(例1)を説明する。
【0035】
携帯端末11の表示制御部114は、ウェブページであるコード表示画面を表示する(S114)。例えば図12に示すように、ユーザ9は、コード表示画面が表示された携帯端末11を精算機15のコード読取面に翳す。
【0036】
精算機15のコード読取部151は、コード表示画面を読み取ってコードを取得する(S151)。精算機15のコード送信部152は、コード表示画面を読み取って取得したコードを駐車場サーバ14に送信する(S152)。
【0037】
駐車場サーバ14のコード受信部145は、精算機15からコードを受信する(S145)。駐車場サーバ14の割引情報検索部146は、精算機15から受信したコードに基づいて対応する割引情報を、コード・割引情報記憶部144から検索する(S146)。
【0038】
精算機15の出場車番受付部153は、ユーザにより手入力などで入力される車番を受け付ける(S153)。精算機15の出場車番送信部154は、ユーザにより入力された車番である第1の出場車番を、取得したコードに対応付けて駐車場サーバ14に送信する(S154)。
【0039】
駐車場サーバ14の第1出場車番受信部147は、第1の出場車番を、精算機15から受信する(S147)。駐車場サーバ14は、ステップS147実行時には、第1の出場車番に対応する出場時刻も取得できているものとする。出場時刻については、ステップS154の送信時に精算機15が付加してもよいし、ステップS147実行時に駐車場サーバ14が付加してもよい。
【0040】
駐車場サーバ14の入場時刻検索部148は、第1の出場車番と同一の車番である入場車番およびこれに対応する入場時刻を、入場車番・時刻記憶部142から検索する(S148)。駐車場サーバ14の請求情報生成送信部149は、ステップS146で検索された割引情報と、ステップS147で受信した第1の出場車番に対応する出場時刻と、ステップS148で検索された入場時刻と、に基づいて請求情報を生成して精算機15に送信する(S149)。なお、請求情報は請求金額そのものであってもよい。この場合、駐車場サーバ14が請求金額の計算を実行する。また請求情報の内訳として請求金額そのものを含まず、請求金額の計算に必要な情報のセット(例えば、割引情報、入場時刻、出場時刻、その他の情報のセット)のみを含んでもよい。この場合、駐車場サーバ14が請求金額の計算を行うのではなく、精算機15が請求金額の計算を実行する。
【0041】
精算機15の請求情報受信部155は、駐車場サーバ14から請求情報を受信する(S155)。精算機15の請求情報表示部156は、受信した請求情報を表示する(S156)。ユーザは表示された請求情報に基づいて、駐車料金の支払い(精算機15に対する現金の投入、クレジットカードによる支払、電子マネーによる支払、etc.)を実行する。決済が完了した場合、精算機15の決済完了情報送信部157は、請求情報に基づく決済が完了したことを示す決済完了情報を駐車場サーバ14に送信する(S157)。
【0042】
駐車場サーバ14の決済完了情報受信部14Aは、精算機15から決済完了情報を受信する(S14A)。決済完了情報は、対応する請求情報や対応する車番とともに決済完了情報記憶部14A1に記憶される。
【0043】
この後、ユーザの車両は駐車場から出場するために出口ゲートに進む。出口ゲート近傍に設置された出場口車番読取装置17は、出口ゲートに進んできた車両の車番を読み取る(S171、図13参照)。出場口車番読取装置17は、読み取った車番を駐車場サーバ14に送信する(S172)。
【0044】
駐車場サーバ14の第2出場車番受信部14Bは、出場口車番読取装置17から車番を受信する(S14B)。駐車場サーバ14の決済完了判定部14Cは、出場口車番読取装置17から受信した車番である第2の出場車番に対応する請求情報に基づく決済が完了しているか否かを、決済完了情報記憶部14A1を参照して判定する(S14C)。駐車場サーバ14のゲート制御指令送信部14Dは、決済が完了していると判定された場合に、完了した決済に対応する第2の出場車番の車両に対するゲート制御指令を、ゲート制御装置18に送信する(S14D)。
【0045】
ゲート制御装置18は、駐車場サーバ14からゲート制御指令を受信する(S181)。ゲート制御装置18は、ゲート制御指令に従って、ゲート制御を実行する(S182)。
【0046】
<決済・ゲート制御処理(例2)>
以下、図14を参照して、本実施例のチケットレス駐車料金精算システム1の決済・ゲート制御処理(例2)を説明する。決済・ゲート制御処理(例2)では、精算機15における、車番受付処理(ステップS153)および車番送信処理(ステップS154)を省略し、出口ゲート近傍に精算機15および出場口車番読取装置17を配置して、コードと車番を同時に取得する構成とした(図15参照)。これにより出場車番を取得する処理は一回に絞られるため、この処理例では第1の出場車番、第2の出場車番という呼び分けは発生しない。
【0047】
ステップS114、S151、S152、S145、S146は決済・ゲート制御処理(例1)と同様に実行される。ステップS153、S154は、出口ゲート近傍における出場口車番読取装置17によるステップS171、172に代替される。ステップS147、148は、決済・ゲート制御処理(例1)と同様に実行される。
【0048】
駐車場サーバ14の請求情報生成送信部149は、ステップS146で検索された割引情報と、精算機15によるコード表示画面の読み取り(ステップS151)と関連した時刻に出場口車番読取装置17から受信した車番である出場車番に対応する出場時刻と、ステップS148で検索された入場時刻と、に基づいて請求情報を生成して精算機に送信する(S149A)。
【0049】
ステップS155、S156、S157、S14Aは、決済・ゲート制御処理(例1)と同様に実行される。ステップS14B、S14Cは省略される。
【0050】
駐車場サーバ14のゲート制御指令送信部14Dは、請求情報に基づく決済が完了した場合に、完了した決済に対応する出場車番の車両に対するゲート制御指令を、ゲート制御装置18に送信する(S14D1)。
【0051】
ステップS181、S182は、決済・ゲート制御処理(例1)と同様に実行される。
【実施例2】
【0052】
以下、図16を参照して、実施例2のチケットレス駐車料金精算システム2の装置構成を説明する。本実施例のチケットレス駐車料金精算システム2は、発行されたコードを恒久的に用いる場合のシステムである。コードを恒久的に用いるための準備として、例えば実施例1のステップS124、S113のワンタイムコードを恒久化する処理、あるいは専用のアプリケーションをダウンロードし、アプリケーション上でのユーザ登録、恒久的使用が可能なコードの発行などが必要となる。
【0053】
同図に示すように、本実施例のチケットレス駐車料金精算システム2は、携帯端末11と、コード発行サーバ12と、店舗端末13と、N台(Nは1以上の整数)の駐車場サーバ24-1、24-2、24-3、…、24-N(同じ機能を持つため、以下、駐車場サーバ24で代表させる)と、精算機15と、入場口車番読取装置16と、出場口車番読取装置17と、ゲート制御装置18を含み、各装置は通信可能にネットワークに接続されており、駐車場サーバ24以外の構成は実施例1と同様である。
【0054】
この実施例では、上述したN台の駐車場サーバ24-1、24-2、24-3、…、24-Nは、例えばN社の駐車場事業者のそれぞれが管理しているものと想定する。各駐車場事業者はそれぞれが独自にコードと車番の組み合わせを管理しており、これらのコードと車番の組み合わせは、他の駐車場事業者には事前に通知されていないものとする。なお、N=1の場合は1台の駐車場サーバ24が単独の駐車場事業者により管理されているものとする。
【0055】
<駐車場サーバ24>
図17に示すように、駐車場サーバ24は、入場車番受信部141と、入場車番・時刻記憶部142と、コード・割引情報受信部143と、コード・割引情報記憶部144と、コード受信部145と、割引情報検索部146と、請求情報生成送信部249と、コード・車番データベース24Eと、決済完了情報受信部14Aと、決済完了情報記憶部14A1と、出場車番受信部14Bと、決済完了判定部14Cと、ゲート制御指令送信部14Dを含み、実施例1の駐車場サーバ14に含まれる第1出場車番受信部147と、入場時刻検索部148は省略されている。また実施例1の駐車場サーバ14に含まれる請求情報生成送信部149は請求情報生成送信部249に変更され、コード・車番データベース24Eが追加されている。以下、図18を参照して、請求情報生成送信部249の動作を説明する。
【0056】
<請求情報生成送信部249>
駐車場サーバ24の請求情報生成送信部249は、ステップS146で検索された割引情報と、ステップS145で受信したコードに対応してコード・車番データベース24Eに記憶されている車番およびこれに対応する出場時刻と、ステップS145で受信したコードに対応する車番に基づいて入場車番・時刻記憶部142を検索することにより取得される入場時刻と、に基づいて請求情報を生成して精算機15に送信する(S249)。
【0057】
コード・車番データベース24Eを検索しても、ステップS145で受信したコードに対応する車番が見つからない場合、駐車場サーバ24の請求情報生成送信部249は、他の駐車場サーバ24に、当該コードを送信してもよい。この場合、他の駐車場サーバ24は、受信したコードに基づいて自装置内のコード・車番データベース24Eを検索し、受信したコードに対応する車番が検索された場合には、検索された車番を、該当の駐車場サーバ24に返信すればよい。この場合、請求情報生成送信部249は、受信した車番に基づいて入場車番・時刻記憶部142を検索することにより入場時刻を取得する。
【0058】
<補記>
本発明の装置は、例えば単一のハードウェアエンティティとして、キーボードなどが接続可能な入力部、液晶ディスプレイなどが接続可能な出力部、ハードウェアエンティティの外部に通信可能な通信装置(例えば通信ケーブル)が接続可能な通信部、CPU(Central Processing Unit、キャッシュメモリやレジスタなどを備えていてもよい)、メモリであるRAMやROM、ハードディスクである外部記憶装置並びにこれらの入力部、出力部、通信部、CPU、RAM、ROM、外部記憶装置の間のデータのやり取りが可能なように接続するバスを有している。また必要に応じて、ハードウェアエンティティに、CD-ROMなどの記録媒体を読み書きできる装置(ドライブ)などを設けることとしてもよい。このようなハードウェア資源を備えた物理的実体としては、汎用コンピュータなどがある。
【0059】
ハードウェアエンティティの外部記憶装置には、上述の機能を実現するために必要となるプログラムおよびこのプログラムの処理において必要となるデータなどが記憶されている(外部記憶装置に限らず、例えばプログラムを読み出し専用記憶装置であるROMに記憶させておくこととしてもよい)。また、これらのプログラムの処理によって得られるデータなどは、RAMや外部記憶装置などに適宜に記憶される。
【0060】
ハードウェアエンティティでは、外部記憶装置(あるいはROMなど)に記憶された各プログラムとこの各プログラムの処理に必要なデータが必要に応じてメモリに読み込まれて、適宜にCPUで解釈実行・処理される。その結果、CPUが所定の機能(上記、…部、…手段などと表した各構成要件)を実現する。
【0061】
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。また、上記実施形態において説明した処理は、記載の順に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されるとしてもよい。
【0062】
既述のように、上記実施形態において説明したハードウェアエンティティ(本発明の装置)における処理機能をコンピュータによって実現する場合、ハードウェアエンティティが有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記ハードウェアエンティティにおける処理機能がコンピュータ上で実現される。
【0063】
上述の各種の処理は、図19に示すコンピュータの記録部10020に、上記方法の各ステップを実行させるプログラムを読み込ませ、制御部10010、入力部10030、出力部10040などに動作させることで実施できる。
【0064】
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。具体的には、例えば、磁気記録装置として、ハードディスク装置、フレキシブルディスク、磁気テープ等を、光ディスクとして、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD-RAM(Random Access Memory)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD-R(Recordable)/RW(ReWritable)等を、光磁気記録媒体として、MO(Magneto-Optical disc)等を、半導体メモリとしてEEP-ROM(Electrically Erasable and Programmable-Read Only Memory)等を用いることができる。
【0065】
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD-ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
【0066】
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。そして、処理の実行時、このコンピュータは、自己の記録媒体に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。また、このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。
【0067】
また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、ハードウェアエンティティを構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。
図1
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