(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】連結部材および照明システム
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20240423BHJP
F21V 21/005 20060101ALI20240423BHJP
F21S 8/06 20060101ALI20240423BHJP
F21Y 103/10 20160101ALN20240423BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240423BHJP
【FI】
F21S8/04 410
F21S8/04 440
F21V21/005
F21S8/06 200
F21Y103:10
F21Y115:10 300
F21Y115:10 500
(21)【出願番号】P 2020086596
(22)【出願日】2020-05-18
【審査請求日】2023-05-01
(73)【特許権者】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】片山 照夫
(72)【発明者】
【氏名】塚原 康晴
【審査官】山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第00870981(EP,A1)
【文献】特開2009-259700(JP,A)
【文献】特開2019-036388(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/04
F21V 21/005
F21S 8/06
F21Y 103/10
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1照明器具に含まれ第1筐体ベース部と第1筐体壁部とを有する第1筐体と、第2照明器具に含まれ第2筐体ベース部と第2筐体壁部とを有する第2筐体とを連結する連結部材であって、
前記連結部材が前記第1筐体と前記第2筐体とを連結している連結状態において、前記第1筐体ベース部及び前記第2筐体ベース部に対向するベース部と、
前記ベース部から、前記ベース部が延びる第1方向と交差する第2方向に延びており、前記連結状態において前記第1筐体壁部及び前記第2筐体壁部に対向する少なくとも1つの壁部と
を備え、
前記ベース部及び前記壁部の各々は、前記第1筐体と前記第2筐体とに跨
り、
前記連結部材は、前記第2方向と反対の方向に突出する嵌合部を更に備え、
前記嵌合部は、前記連結状態において、前記第1筐体ベース部に形成された第1筐体嵌合部に嵌合する、連結部材。
【請求項2】
2つの前記壁部を備え、
前記2つの壁部は、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に対向し、
前記連結部材が前記第1筐体と前記第2筐体とを連結していない非連結状態において、前記2つの壁部の基端間の距離は、前記2つの壁部の先端間の距離よりも短い、請求項1に記載の連結部材。
【請求項3】
前記壁部は、前記第1方向に沿って延びる係合部を有し、
前記係合部は、前記第1筐体壁部の内面に設けられて前記第1方向に沿って延びる第1係合部と、前記第2筐体壁部の内面に設けられて前記第1方向に沿って延びる第2係合部とに係合する、請求項1または請求項2に記載の連結部材。
【請求項4】
前記ベース部の前記第1方向の端部から、前記第1方向に突出する突出部をさらに備え、
前記連結状態において、前記突出部の先端は、前記第1方向に対して傾斜している、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の連結部材。
【請求項5】
前記ベース部及び前記壁部の各々は、遮光性を有する、請求項1から請求項
4のいずれか1項に記載の連結部材。
【請求項6】
請求項1から請求項
5のいずれか1項に記載の連結部材と、
前記第1照明器具と、
前記第2照明器具と
を備える、照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連結部材および照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載された照明装置(照明器具)は、一対のソケット部と、基部と、照明灯とを備える。一対のソケット部は、照明灯を照明装置に取り付け、照明灯を保持する。一対のソケット部は、それぞれ、基部の長手方向の両端部に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されたソケット部は回動式である。すなわち、照明装置を複数個にわたって直列状に配置(連結)する場合には、ソケット部を回動させるためのスペースを、隣り合う照明装置の間に設ける必要がある。従って、隣り合う照明器具の間から光が漏れる可能性が高い。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、連結された照明器具の間から光が漏れることを抑制できる連結部材および照明システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示する連結部材は、第1照明器具に含まれ第1筐体ベース部と第1筐体壁部とを有する第1筐体と、第2照明器具に含まれ第2筐体ベース部と第2筐体壁部とを有する第2筐体とを連結する。連結部材は、ベース部と、少なくとも1つの壁部とを備える。ベース部は、前記連結部材が前記第1筐体と前記第2筐体とを連結している連結状態において、前記第1筐体ベース部及び前記第2筐体ベース部に対向する。少なくとも1つの壁部は、前記ベース部から、前記ベース部が延びる第1方向と交差する第2方向に延びており、前記連結状態において前記第1筐体壁部及び前記第2筐体壁部に対向する。前記ベース部及び前記壁部の各々は、前記第1筐体と前記第2筐体とに跨る。
【0007】
本願に開示する連結部材は、2つの前記壁部を備えることが好ましい。前記2つの壁部は、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に対向することが好ましい。前記連結部材が前記第1筐体と前記第2筐体とを連結していない非連結状態において、前記2つの壁部の基端間の距離が、前記2つの壁部の先端間の距離よりも短いことが好ましい。
【0008】
本願に開示する連結部材において、前記壁部は、前記第1方向に沿って延びる係合部を有することが好ましい。前記係合部は、前記第1筐体壁部の内面に設けられて前記第1方向に沿って延びる第1係合部と、前記第2筐体壁部の内面に設けられて前記第1方向に沿って延びる第2係合部とに係合することが好ましい。
【0009】
本願に開示する連結部材は、前記ベース部の前記第1方向の端部から、前記第1方向に突出する突出部をさらに備えることが好ましい。前記連結状態において、前記突出部の先端は、前記第1方向に対して傾斜していることが好ましい。
【0010】
本願に開示する連結部材において、前記突出部は、前記第2方向と反対の方向に突出する嵌合部を含むことが好ましい。前記嵌合部は、前記連結状態において、前記第1筐体ベース部に形成された第1筐体嵌合部に嵌合することが好ましい。
【0011】
本願に開示する連結部材において、前記ベース部及び前記壁部の各々は、遮光性を有することが好ましい。
【0012】
本願に開示する照明システムは、上記に記載の連結部材と、前記第1照明器具と、前記第2照明器具とを備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、連結された照明器具の間から光が出射することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施形態に係る照明システムを示す斜視図である。
【
図2】本実施形態に係る第1照明器具を示す分解斜視図である。
【
図3】本実施形態に係る連結部材を示す斜視図である。
【
図4】本実施形態に係る連結部材を示す側面図である。
【
図5】本実施形態に係る照明システムを第2方向から見たときの平面図である。
【
図6】
図1のVI-VI線に沿った照明システムの断面図である。
【
図7】
図5のVII-VII線に沿った照明システムの断面図である。
【
図8】本実施形態に係る保護部材を示す斜視図である。
【
図9】
図8のIX-IX線に沿った照明システムの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0016】
まず
図1を参照して、本実施形態の照明システム1について説明する。
図1は、本実施形態に係る照明システム1を示す斜視図である。本実施形態の照明システム1は、例えば、ベースライト、又は間接照明として使用される。また、本実施形態において、照明システム1は、天井面から吊り下げて使用される。あるいは、本実施形態の照明システム1は、例えば、天井面、壁面、又は床面に設置される。天井面は、斜め天井面であってもよい。
【0017】
図1に示すように、照明システム1は、連結部材10と、第1照明器具100と、第2照明器具200とを備える。連結部材10は、第1照明器具100に含まれる第1筐体110と、第2照明器具200に含まれる第2筐体210とを連結する。
図1に示す照明システム1は、連結部材10が第1筐体110と第2筐体210とを連結している連結状態である。本実施形態では、連結状態において、第1筐体110と第2筐体210とは、例えば接触するように連結されている。すなわち、本実施形態において、第1照明器具100と第2照明器具200とは、連結状態において、例えば接触している。なお、第1筐体110と第2筐体210とは、連結状態において接触していなくてもよい。すなわち、第1照明器具100と第2照明器具200とは、連結状態において接触していなくてもよい。
【0018】
本実施形態において、第1照明器具100は、例えば略直方体形状を有する。第1照明器具100は、第1筐体110と、第1光源ユニット120と、第1筐体閉塞部130とを含む。
【0019】
第1光源ユニット120は光を出射する。第1光源ユニット120は、第1光源カバー121を含む。
【0020】
第1筐体110は、第1筐体ベース部111と第1筐体壁部112とを有する。具体的には、第1筐体110は、第1筐体ベース部111と2つの第1筐体壁部112とを有する。第1筐体110は、第1光源ユニット120を収容する。本実施形態において、第1筐体110が第1光源ユニット120を収容しているときには、第1光源ユニット120の側面が第1筐体壁部112の内面に対向している。
【0021】
第1筐体110は、第1筐体ベース部111に対向する面が開放されている。つまり、第1筐体110は、連結状態において、第2方向D2に開放されている。第2方向D2については後述する。すなわち、第1筐体110は、第1筐体ベース部111に対向する開放部110cを有する。第1光源ユニット120が出射した光は、第1筐体110の開放部110cから出射される。
【0022】
第1筐体110の長手方向の端部のうち、第1端部110aは、連結状態において、第2照明器具200に隣り合う。一方、第1筐体110の長手方向の端部のうち、第2端部110bは、連結状態において、第1端部110aよりも第2照明器具200から遠い側の端部である。第1端部210a及び第2端部210bは開放されている(
図2参照)。
【0023】
第1筐体閉塞部130は、例えば、エンドキャップである。第1筐体閉塞部130は、第2端部110bに取り付けられ、開放された第2端部110bを閉塞する(
図2参照)。第1筐体閉塞部130は、遮光性を有することが好ましい。
【0024】
本実施形態において、第2筐体210は、例えば略直方体形状を有する。第2照明器具200は、第2筐体210と、第2光源ユニット220と、第2筐体閉塞部230とを含む。
【0025】
第2光源ユニット220は、光を出射する。第2光源ユニット220は、第2光源カバー221を含む。本実施形態において、第2光源カバー221と第1光源カバー121との間には隙間が形成されている。
【0026】
第2筐体210は、第2筐体ベース部211と第2筐体壁部212とを有する。具体的には、第2筐体210は、第2筐体ベース部211と2つの第2筐体壁部212とを有する。第2筐体210は、第2光源ユニット220を収容する。本実施形態において、第2筐体210が第2光源ユニット220を収容しているときには、第2光源ユニット220の側面が第2筐体壁部212の内面に対向している。
【0027】
第2筐体210は、第2筐体ベース部211に対向する面が開放されている。つまり、第2筐体210は、連結状態において、第2方向D2に開放されている。第2方向D2については後述する。すなわち、第2筐体210は、第2筐体ベース部211に対向する開放部210cを有する。第2光源ユニット220が出射した光は、第2筐体210の開放部210cから出射される。
【0028】
第2筐体210の長手方向の端部のうち、第2端部210bは、連結状態において、第1照明器具100に隣り合う。すなわち、連結状態において、第2端部210bと、第1筐体110の第1端部110aとが隣り合う。一方、第2筐体210の長手方向の端部のうち、第1端部210aは、連結状態において、第2端部210bよりも第1照明器具100から遠い側の端部である。第1筐体110と同様に、第2筐体210の第1端部210a及び第2端部210bは開放されている。
【0029】
第2筐体閉塞部230は、例えば、エンドキャップである。第2筐体閉塞部230は、第1筐体閉塞部130と同様に、第1端部210aに取り付けられ、開放された第1端部210aを閉塞する。第2筐体閉塞部230は、遮光性を有することが好ましい。
【0030】
連結部材10は、ベース部20と、少なくとも1つの壁部30とを備える。
【0031】
ベース部20は、第1方向D1に延びる。ベース部20は、連結状態において、第1筐体ベース部111及び第2筐体ベース部211に対向する。具体的には、ベース部20は、連結状態において、第1筐体ベース部111の内面及び第2筐体ベース部211の内面に対向する。すなわち、連結状態において、第1筐体ベース部111及び第2筐体ベース部211は、ベース部20と同様に第1方向D1に延びる。また、本実施形態において、第1照明器具100と第2照明器具200とは、連結状態において、第1方向D1に隣り合っている。
【0032】
少なくとも1つの壁部30は、ベース部20から、第2方向D2に延びる。第2方向D2は、第1方向D1と交差する。本実施形態において、第2方向D2は、第1方向D1と直交する。壁部30は、連結状態において、第1筐体壁部112及び第2筐体壁部212に対向する。具体的には、壁部30は、連結状態において、第1筐体壁部112の内面及び第2筐体壁部212の内面に対向する。すなわち、連結状態において、第1筐体壁部112及び第2筐体壁部212は、壁部30と同様に第2方向D2に延びる。具体的には、連結状態において、2つの第1筐体壁部112の各々は、第1筐体ベース部111から第2方向D2に延びる。また、連結状態において、2つの第2筐体壁部212の各々は、第2筐体ベース部211から第2方向D2に延びる。
【0033】
ここで、連結状態において、2つの第1筐体壁部112は、第1方向D1及び第2方向D2に交差する第3方向D3に対向する。さらに、2つの第2筐体壁部212は、第3方向D3に対向する。本実施形態において、第3方向D3は、第1方向D1及び第2方向D2に直交する。
【0034】
連結部材10のベース部20及び壁部30の各々は、第1筐体110と第2筐体210とに跨る。従って、仮に連結された第1筐体110と第2筐体210との間に隙間ができる場合であっても、第1筐体110が収容する第1光源ユニット120と第2筐体210が収容する第2光源ユニット220との少なくとも1つから出射される光が、当該隙間から漏れることを抑制できる。その結果、連結された第1照明器具100と第2照明器具200との間から光が漏れることを抑制できる。
【0035】
また、連結部材10は、第1筐体110と第2筐体210とに跨って、第1筐体110と第2筐体210とを連結する。従って、連結部材10が第1筐体110と第2筐体210とを連結しない場合と比較して、第1筐体110に対する第2筐体210の位置が固定される。すなわち、照明システム1において、連結部材を備えることなく第1筐体110と第2筐体210とが連結される場合と比較して、第1筐体110に対する第2筐体210の位置が固定される。その結果、第1照明器具100の位置に対する第2照明器具200の位置が、第2方向D2にずれたり、第3方向D3にずれたりすることを抑制できる。
【0036】
加えて、連結部材10が第1筐体110と第2筐体210とを連結しない場合と比較して、第1照明器具100の延びる方向に対して、第2照明器具200の延びる方向が傾くことを抑制できる。具体的には、第1筐体110の第1端部110aと、第2筐体210の第2端部210bとの境界部分を起点として、第2照明器具200が図中右側に傾いたり、図中左側に傾いたり、図中上側に傾いたり、図中下側に傾いたりすることを抑制できる。また、第1照明器具100の延びる方向と第2照明器具200の延びる方向との少なくとも1つが、第1方向D1に対して傾くことを抑制できる。
【0037】
連結状態において、連結部材10は、第1光源ユニット120の一部と第2光源ユニット220の一部とを覆う。具体的には、連結状態において、連結部材10は、第1光源ユニット120のうちの第2光源ユニット220に隣り合う側の一部と、第2光源ユニット220のうちの第1光源ユニット120に隣り合う側の一部とを覆う。従って、第1筐体110の位置に対して第2筐体210の位置が第1方向D1にずれて、第1筐体110と第2筐体210との間に隙間が形成される場合であっても、第1光源ユニット120と第2光源ユニット220との少なくとも1つから出射される光が、第1筐体110と第2筐体210との間から漏れることを抑制できる。その結果、第1照明器具100と第2照明器具200との間から光が漏れることをさらに抑制できる。
【0038】
本実施形態において、ベース部20及び壁部30の各々は、遮光性を有する。従って、第1光源ユニット120と第2光源ユニット220との少なくとも1つが出射した光が、ベース部20及び壁部30を通して漏れ出ることを防止できる。その結果、仮に第1筐体110と第2筐体210との間に隙間ができる場合であっても、第1筐体110が収容する第1光源ユニット120と第2筐体210が収容する第2光源ユニット220との少なくとも1つが出射する光が、当該隙間から漏れることをより確実に防止できる。
【0039】
ここで、本実施形態において、ベース部20の内面、及び壁部30の内面の各々は、第1光源ユニット120と第2光源ユニット220との少なくとも1つが出射した光を反射する構成であることが好ましい。光を反射する構成は、例えば、光を反射し易い色彩を有する構成である。具体的には、光を反射する構成は、例えば、白色の素材で形成される構成、白色塗装が施される構成、又は鏡面である構成である。白色の素材は、例えば樹脂である。従って、ベース部の内面、及び壁部の内面の各々が光を反射しにくい構成である場合と比較して、照明システム1の光効率を向上できる。光を反射しにくい構成は、例えば、光を吸収し易い色彩を有する構成である。具体的には、光を反射しにくい構成は、例えば、黒色の素材で形成される構成、又は黒色塗装が施される構成である。
【0040】
また、本実施形態において、第1筐体110及び第2筐体210の各々は、遮光性を有する。従って、第1光源ユニット120と第2光源ユニット220との少なくとも1つが出射した光が、第1筐体壁部112及び第2筐体壁部212を介して漏れることを防止できる。その結果、開放部110cから出射される光を際立たせることができる。
【0041】
ここで、本実施形態において、第1筐体110の内面、及び第2筐体210の内面の各々は、第1光源ユニット120と第2光源ユニット220との少なくとも1つが出射した光を反射する構成であることが好ましい。光を反射する構成は、例えば、光を反射し易い色彩を有する構成である。具体的には、光を反射する構成は、例えば、白色の素材で形成される構成、白色塗装が施される構成、又は鏡面である構成である。白色の素材は、例えば樹脂である。従って、第1筐体の内面、及び第2筐体の内面の各々が光を反射しにくい構成である場合と比較して、照明システム1の光効率を向上できる。光を反射しにくい構成は、例えば、光を吸収し易い色彩を有する構成である。具体的には、光を反射しにくい構成は、例えば、黒色の素材で形成される構成、又は黒色塗装が施される構成である。
【0042】
以下、本実施形態では、発明の理解を容易にするため、連結状態において、第1筐体110が配置される側を「左側」とし、第2筐体210が配置される側を「右側」として、左右方向を規定する。すなわち、本実施形態において、左右方向は、第1方向D1に対応する。また、連結部材10の壁部30が延びる第2方向D2において、壁部30の基端側が配置される側を「上側」とし、壁部30の先端が配置される側を「下側」として、上下方向を規定する。すなわち、本実施形態において、上側から下側に向かう方向は、第2方向D2に対応する。また、第1筐体110を左側に配置し、第2筐体210を右側に配置するように照明システム1を見て、手前側を「前側」とし、その反対側を「後側」として、前後方向を規定する。すなわち、本実施形態において、前後方向は、第3方向D3に対応する。つまり、
図1は、左斜め前の下方から見た照明システム1を示す。但し、これらの向きは、本発明の照明システム1の製造時、施工時、及び使用時の向きを限定するものではない。
【0043】
続いて
図2を参照して、本実施形態の第1照明器具100について説明する。
図2は、本実施形態に係る第1照明器具100の分解斜視図である。詳しくは、
図2は、左斜め前の下方から見た第1照明器具100を示す。なお、第1照明器具100の構成と第2照明器具200の構成とは同様であるため、第2照明器具200の説明を省略する。
【0044】
図2に示すように、第1筐体110は、側面視において、略U字形状を有する。具体的には、第1筐体110は、側面視において、角ばった略U字形状を有する。
【0045】
連結部材10は、第1筐体110の内部に挿入されて、第1筐体110に装着される。具体的には、例えば、連結部材10は、第1筐体110の第1端部110aから方向D4に、第1筐体110の内部に挿入される。また、例えば、連結部材10は、第1筐体110の開放部110cから方向D5に、第1筐体110の内部に挿入される。そして、例えば、連結部材10が第1筐体110に装着された後に、第2筐体210の内部に連結部材10が位置するように第2筐体210(
図1参照)を方向D6に移動させて、第1筐体110と第2筐体210とを連結させる。なお、例えば、第1筐体110と第2筐体210とを並べた後に、開放部110c及び開放部210cから方向D5に、第1筐体110及び第2筐体210の内部に連結部材10を挿入してもよい。
【0046】
第1光源ユニット120は、発光部122と、フレーム部材170と、電源装置140と、2つの取付金具150と、第1端子台160aと、第2端子台160bと、第1カバー閉塞部材180aと、第2カバー閉塞部材180bとを備える。
【0047】
発光部122は、配線基板122aと、複数の光源122bとを有する。
【0048】
配線基板122aは、連結状態において、第1方向D1に長い略矩形形状を有する。また、本実施形態において、配線基板122aは、略平板形状を有する。
【0049】
光源122bは発光する。本実施形態の光源122bは、発光素子として、LED(Light Emitting Diode)素子を有する。より具体的には、光源122bは、例えば、SMD(surface mount device)、又はCOB(chip on board)である。
【0050】
光源122bは、配線基板122aに実装される。具体的には、光源122bは、発光素子の発光面が第1光源カバー121の内面に対向するように配線基板122aに実装される。配線基板122aには、光源122bに電力を供給するための配線が形成されている。
【0051】
本実施形態において、複数の光源122bは、連結状態において、第1方向D1に沿って1列に並ぶように配置される。但し、複数の光源122bの配列は1列に限定されない。複数の光源122bは、第1方向D1に沿って2列以上に並んでもよいし、千鳥状に並んでもよい。
【0052】
フレーム部材170は、板状の部材であり、連結状態において第1方向D1に長い矩形形状を有する。フレーム部材170には、発光部122が取り付けられる。具体的には、発光部122はフレーム部材170の下面に取り付けられる。より具体的には、発光部122は、光源122bが第1光源カバー121の内面に対向するようにフレーム部材170に取り付けられる。発光部122は、例えば接着剤によってフレーム部材170に接着されてもよいし、ネジのような締結部材によってフレーム部材170に固定されてもよい。
【0053】
フレーム部材170は、例えばアルミニウムのような金属製の部材であり得る。本実施形態において、フレーム部材170は金属製であり、発光部122のヒートシンクとして機能する。フレーム部材170は、例えば、押出成形法により成形される。押出成形法によりフレーム部材170を成形することにより、フレーム部材170の断面形状が、フレーム部材170の長手方向における一端から他端まで一定となる。
【0054】
第1光源カバー121は、発光部122を覆う。より具体的には、第1光源カバー121は、フレーム部材170に取り付けられて、発光部122を下方から覆う。第1光源カバー121は、例えば、セード、又は拡散カバーである。第1光源カバー121は、透明又は半透明であり、発光部122から発光された光を透過する。第1光源カバー121は、例えば、乳白色の半透明な材料からなる。
【0055】
詳しくは、第1光源カバー121は、連結状態において、第1方向D1に長い直方体形状の筒体である。また、第1光源カバー121は、第1筐体110の第1端部110a側に位置する第1カバー開口端121aと、第1筐体110の第2端部110b側に位置する第2カバー開口端121bとを有する。第1カバー開口端121aと、第2カバー開口端121bとは開放されている。
【0056】
第1光源カバー121は、例えば樹脂製である。第1光源カバー121が拡散カバーである場合、第1光源カバー121は、例えば、光拡散材料を含有した樹脂を成形することによって形成してもよい。あるいは、第1光源カバー121は、透明な樹脂で成形した樹脂成形品の表面に光拡散処理を施して形成してもよい。ここで、光拡散処理は、例えば、微小凹凸形成処理、及び透光白色塗装処理を含む。微小凹凸形成処理は、樹脂成形品の表面に微小な凹凸を形成する処理である。透光白色塗装処理は、透光性を有する乳白色塗料を樹脂成形品の表面に塗装する処理である。
【0057】
第1カバー閉塞部材180aは、第1カバー開口端121aを閉塞する。第1カバー閉塞部材180aは、例えば、合成樹脂製である。第2カバー閉塞部材180bは、第2カバー開口端121bを閉塞する。第2カバー閉塞部材180bは、例えば、合成樹脂製である。
【0058】
電源装置140、第1端子台160a及び第2端子台160bは、フレーム部材170に固定される。より具体的には、電源装置140、第1端子台160a及び第2端子台160bはフレーム部材170の上面に固定される。第1光源ユニット120が第1筐体110に収容されているとき、第1端子台160aは、第2端子台160bよりも第1筐体110の第1端部110aに近い。また、第1光源ユニット120が第1筐体110に収容されているとき、第2端子台160bは、第1端子台160aよりも第1筐体110の第2端部110bに近い。
【0059】
本実施形態において、第2端子台160bの一方側には、照明システム1の外部から第1照明器具100の内部に引き込まれる外部電力線(図示せず)の一端が接続される。また、第2端子台160bの他方側には、第2端子台160bと電源装置140とを接続する内部電力線(図示せず)の一端と、第2端子台160bと第1端子台160aとを接続する内部電力線(図示せず)の一端とが接続される。
【0060】
第2端子台160bと電源装置140とを接続する内部電力線は、外部電力線を伝送する交流電圧を電源装置140に伝送する。電源装置140は、交流電圧から、光源122bを発光させる電力を生成する。本実施形態の電源装置140は、例えば、交流電圧から、LED素子を発光させる直流電圧を生成する。
【0061】
第2端子台160bと第1端子台160aとを接続する内部電力線は、第1端子台160aの一方側に引き込まれて、外部電力線を伝送する交流電圧を第1端子台160aに伝送する。
【0062】
第1端子台160aの他方側には、第1端子台160aと第2照明器具200の端子台(図示せず)とを接続する内部電力線(図示せず)が接続される。第1端子台160aと第2照明器具200の端子台とを接続する内部電力線は、外部電力線を伝送する交流電圧を第2照明器具200に伝送する。
【0063】
2つの取付金具150は、フレーム部材170に固定される。より具体的には、2つの取付金具150はフレーム部材170の上面に固定される。2つの取付金具150は、第1光源ユニット120を第1筐体110に取り付けるための部材である。取付金具150は、例えば弾性を有する。本実施形態において、2つの取付金具150の一方は電源装置140の左側に配置され、2つの取付金具150の他方は電源装置140の右側に配置される。
【0064】
本実施形態によれば、2つの取付金具150の弾性力により、第1光源ユニット120が、第1筐体110に取り付けられる。従って、第1光源ユニット120は、第1筐体110に対して着脱自在である。
【0065】
次に、
図3及び
図4を参照して、連結部材10について詳細に説明する。
図3は、本実施形態に係る連結部材10の斜視図である。詳しくは、
図3は、左斜め前の上方から見たときの連結部材10を示す。
図4は、本実施形態に係る連結部材10の側面図である。なお、
図3及び
図4は、連結部材10が第1筐体110と第2筐体210とを連結していない非連結状態の連結部材10を示す。本実施形態において、連結部材10は弾性を有する。
【0066】
図3及び
図4に示すように、本実施形態において、連結部材10は、2つの壁部30を備える。以下、2つの壁部30のうち、前側に位置する壁部30を壁部30aと記載する場合がある。また、2つの壁部30のうち、後側に位置する壁部30を壁部30bと記載する場合がある。なお、壁部30aの構成と壁部30bの構成とは同様であるため、壁部30bの説明を適宜省略する。
【0067】
2つの壁部30は、第3方向D3に対向する。すなわち、壁部30aと壁部30bとは、第3方向D3に対向する。従って、連結状態において(
図1参照)、照明システム1の一方側(前側)と他方側(後側)との双方において、第1筐体110と第2筐体210との間から、第1光源ユニット120と第2光源ユニット220との少なくとも1つから出射された光が漏れることを抑制できる。その結果、連結状態における第1照明器具100と第2照明器具200との間から光が漏れることをより確実に防止できる。
【0068】
また、2つの壁部30の各々は、非連結状態において、第2方向D2に対して傾きを有する。すなわち、壁部30aと壁部30bとの各々は、第2方向D2に対して傾きを有する。また、壁部30aと壁部30bとは互いに平行ではない。具体的には、壁部30aは、側面視において、壁部30aの基端32aよりも先端33aの方が第3方向D3に外側に位置する。また、壁部30bは、側面視において、壁部30bの基端32bよりも先端33bの方が第3方向D3に外側に位置する。
【0069】
より具体的には、非連結状態において、2つの壁部30の基端32間の距離L1は、2つの壁部30の先端33間の距離L2よりも短い。具体的には、非連結状態において、壁部30aの基端32aと壁部30bの基端32bとの間の距離L1は、壁部30aの先端33aと壁部30bの先端33bとの間の距離L2よりも短い。従って、連結部材10を開放部110cから方向D5に第1筐体110の内部に挿入するときに、連結部材10を挿入しやすい。その結果、連結部材10を第1筐体110の内部に挿入する作業者の負担を軽減できる。
【0070】
壁部30は、係合部31と、突出部34と、当接面35とを有する。係合部31、突出部34、及び当接面35の各々は、第1方向D1に沿って延びる。本実施形態において、突出部34は、第2方向D2において、係合部31及び当接面35よりも壁部30の基端32に近い。当接面35は、第2方向D2において、係合部31及び突出部34よりも壁部30の先端33に近い。係合部31は、突出部34と当接面35との間に位置する。以下、壁部30aが有する係合部31を係合部31aと記載し、壁部30aが有する突出部34を突出部34aと記載し、壁部30aが有する当接面35を当接面35aと記載する場合がある。また、壁部30bが有する係合部31を係合部31bと記載し、壁部30bが有する突出部34を突出部34bと記載し、壁部30bが有する当接面35を当接面35bと記載する場合がある。
【0071】
突出部34は、側面視において、略半円形状を有する。本実施形態において、突出部34は、壁部30の外面から第3方向D3に突出する。当接面35は、本実施形態において、ベース部20と略平行である。具体的には、当接面35は、第1方向D1及び第3方向D3に延びる平坦面である。係合部31は、突出部34及び当接面35によって形成される。本実施形態において、係合部31は凹形状を有する。係合部31は、例えば溝部である。
【0072】
連結部材10は、突出部40及び第1嵌合部43を更に含む。本実施形態において、連結部材10は、2つの突出部40及び1つの第1嵌合部43を更に含む。
【0073】
突出部40は、ベース部20の第1方向D1の端部から突出する。以下、ベース部20の第1方向D1における右側の一方端部20aから突出する突出部40を突出部40aと記載し、ベース部20の第1方向D1における左側の他方端部20bから突出する突出部40を突出部40bと記載する場合がある。
【0074】
突出部40は、突出本体部41及び第2嵌合部42を含む。具体的には、突出部40aは、突出本体部41a及び第2嵌合部42aを含む。また、突出部40bは、突出本体部41b及び第2嵌合部42bを含む。
【0075】
本実施形態において、突出本体部41は、ベース部20の第1方向D1の端部から突出する。具体的には、突出本体部41aは、ベース部20の一方端部20aから突出する。また、突出本体部41bは、ベース部20の他方端部20bから突出する。
【0076】
また、本実施形態において、第2嵌合部42は、平面視において、略円形形状を有する。第2嵌合部42は、突出本体部41から第2方向D2と反対の方向に突出する。第2嵌合部42は、「嵌合部」の一例である。
【0077】
第1嵌合部43は、平面視において、略楕円形状を有する。第1嵌合部43は、ベース部20の外面20cから第2方向D2と反対の方向に突出する。
【0078】
次に、
図5を参照して、連結状態の照明システム1について説明する。
図5は、連結状態の照明システム1を第2方向D2から見たときの平面図である。
【0079】
図5に示すように、第1筐体110の第1筐体ベース部111は、嵌合部111a、切欠き部111b、及び開口111cを有する。換言すれば、第1筐体ベース部111には、嵌合部111a、切欠き部111b、及び開口111cが形成されている。なお、本実施形態において、第1筐体ベース部111は、2つの嵌合部111a、2つの切欠き部111b、及び2つの開口111cを有する。
図5では、第1端部110a側の嵌合部111a、切欠き部111b、及び開口111cを示している。本実施形態において、第1筐体ベース部111は、第2端部110b側にも同様に、嵌合部111a、切欠き部111b、及び開口111cを有する。
【0080】
切欠き部111bは、第1筐体110の第1端部110aに位置する。開口111cは、第1方向D1において、嵌合部111a及び切欠き部111bよりも、第1端部110aから離れている。嵌合部111aは、第1方向D1において、切欠き部111bと開口111cとの間に位置する。嵌合部111aは、「第1筐体嵌合部」の一例である。
【0081】
また、第2筐体210の第2筐体ベース部211は、嵌合部211a、切欠き部211b、及び開口211cを有する。換言すれば、第2筐体ベース部211には、嵌合部211a、切欠き部211b、及び開口211cが形成されている。なお、本実施形態において、第2筐体ベース部211は、2つの嵌合部211a、2つの切欠き部211b、及び2つの開口211cを有する。
図5では、第2端部210b側の嵌合部211a、切欠き部211b、及び開口211cを示している。本実施形態において、第2筐体ベース部211は、第1端部210a側にも同様に、嵌合部211a、切欠き部211b、及び開口211cを有する。
【0082】
切欠き部211bは、第2筐体210の第2端部210bに位置する。開口211cは、第1方向D1において、嵌合部211a及び切欠き部211bよりも、第2端部210bから離れている。嵌合部211aは、第1方向D1において、切欠き部211bと開口211cとの間に位置する。
【0083】
連結部材10の第2嵌合部42a及び第2嵌合部42bは、それぞれ、連結状態において、第1筐体110の嵌合部111a及び第2筐体210の嵌合部211aに嵌合する。具体的には、第2嵌合部42bは、連結状態において、第1筐体110の嵌合部111aに嵌合する。従って、ビスのような結合具を使用することなく、連結部材10を第1筐体110及び第2筐体210に装着することができる。その結果、結合具を取り外す作業をすることなく、第1筐体110と第2筐体210との少なくとも1つから連結部材10を取り外すときに、照明器具を天井面から取り外すことができ、作業が容易となる。
【0084】
さらに、連結状態において、第1筐体110に対する連結部材10の装着性が安定する。また、第2嵌合部42aは、連結状態において、第2筐体210の嵌合部211aに嵌合する。従って、連結状態において、第2筐体210に対する連結部材10の装着性がさらに安定する。その結果、照明システム1の連結状態の安定性を向上できる。
【0085】
切欠き部111bは、平面視において、略U字形状を有する。また、切欠き部211bは、平面視において、略U字形状を有する。連結状態において、第1筐体110の切欠き部111bと、第2筐体210の切欠き部211bとは、開口1hを構成する。すなわち、連結状態において、照明システム1は、開口1hを有する。また、連結状態において、連結部材10の第1嵌合部43は、開口1hに嵌合する。従って、第1筐体110の位置に対する第2筐体210の位置が、第1方向D1にずれたり、第3方向D3にずれたりすることを抑制できる。その結果、第1筐体110に対する第2筐体210の位置ずれを抑制できる。
【0086】
第1筐体110の開口111c及び第2筐体210の開口211cには、例えば、照明システム1を天井から吊り下げるためのコードCd(
図9参照)が挿通される。
【0087】
次に、
図6及び
図7を参照して、連結部材10と第1筐体110及び第2筐体210との係合について説明する。
図6は、
図1のVI-VI線に沿った照明システム1の断面図である。
図7は、
図5のVII-VII線に沿った照明システム1の断面図である。なお、第1筐体110の構成と第2筐体210の構成とは同様であるため、連結部材10と第2筐体210との係合の説明を適宜省略する。また、図面の簡略化のため、
図7では、第1光源ユニット120及び第2光源ユニット220の記載を省略している。
【0088】
図6に示すように、2つの第1筐体壁部112の各々は、第1筐体ベース部111から第2方向D2に沿って延びる。すなわち、2つの第1筐体壁部112は、互いに平行である。以下、2つの第1筐体壁部112のうち、前側に位置する第1筐体壁部112を第1筐体壁部112aと記載する場合がある。また、2つの第1筐体壁部112のうち、後側に位置する第1筐体壁部112を第1筐体壁部112bと記載する場合がある。
【0089】
2つの第1筐体壁部112の間の距離L3は、2つの壁部30の先端33間の距離L1よりも長い。従って、第1筐体110の開放部110cから、第1筐体110の内部に連結部材10を挿入しやすい。その結果、連結部材10を第1筐体110に装着させる作業者の負担を軽減できる。
【0090】
また、本実施形態において、2つの第1筐体壁部112の間の距離L3は、非連結状態における2つの壁部30の先端33間の距離L2よりも短い(
図4参照)。従って、連結状態において、2つの壁部30の先端33は、第1筐体壁部112の内面119及び第2筐体壁部212の内面219(
図7参照)に向かう付勢力を有する。その結果、2つの壁部30が第1筐体壁部112の内面119及び第2筐体壁部212の内面219に向かう付勢力を有しない場合よりも、連結部材10が、第1筐体110及び第2筐体210に対して安定して装着される。その結果、連結状態の安定性を向上できる。
【0091】
図6及び
図7に示すように、本実施形態において、第1筐体110は、少なくとも1つの第1係合部114をさらに含む。第1係合部114は、第1筐体壁部112の内面119に設けられて第1方向D1に沿って延びる。本実施形態において、第1係合部114は、第1筐体壁部112の内面119から第3方向D3に突出する。具体的には、第1係合部114は、第1筐体壁部112の内面119から第1筐体110の内部に向かって突出する。すなわち、本実施形態において、第1係合部114は、例えば凸形状を有する。
【0092】
本実施形態において、第1筐体110は、2つの第1係合部114を含む。以下、2つの第1係合部114のうち、第1筐体壁部112aの内面119aに設けられる第1係合部114を、第1係合部114aと記載する場合がある。また、2つの第1係合部114のうち、第1筐体壁部112bの内面119bに設けられる第1係合部114を、第1係合部114bと記載する場合がある。
【0093】
また、第2筐体210は、本実施形態において、第1筐体110と同様に、少なくとも1つの第2係合部214をさらに含む。具体的には、第2筐体210は、2つの第2係合部214をさらに含む。第2係合部214は、第2筐体壁部212の内面219に設けられて第1方向D1に沿って延びる。また、第2係合部214は、第2筐体壁部212の内面219から第3方向D3に突出する。具体的には、第2係合部214は、第2筐体壁部212の内面219から第2筐体210の内部に向かって突出する。すなわち、本実施形態において、第2係合部214は、例えば凸形状を有する。なお、
図7では、2つの第2筐体壁部212のうち、後側の第2筐体壁部212bのみを図示している。すなわち、
図7では、2つの第2係合部214のうちの一方の第2係合部214bのみを図示している。
【0094】
連結部材10の係合部31は、第1筐体110の第1係合部114と、第2筐体210の第2係合部214とに係合する。従って、連結部材10に対して、第1筐体110と第2筐体210との少なくとも1つが第2方向D2にずれることを抑制できる。その結果、第1照明器具100と第2照明器具200との間の位置ずれをより精度よく抑制できる。
【0095】
本実施形態において、係合部31aは、第1係合部114aと第2係合部214aとに係合し、係合部31bは、第1係合部114bと第2係合部214bとに係合する。従って、連結部材10に対して、第1筐体110と第2筐体210との少なくとも1つが第2方向D2にずれることをより確実に抑制できる。その結果、第1照明器具100と第2照明器具200との間の位置ずれをより精度よく抑制できる。
【0096】
本実施形態において、第1係合部114は、傾斜面115aと、対向面115bとを有する。
【0097】
対向面115bは、非連結状態において、第1筐体ベース部111に対向する。本実施形態において、対向面115bは、第1方向D1及び第3方向D3に延びる面である。傾斜面115aは、対向面115bに対して傾斜する。具体的には、傾斜面115aは、第1筐体壁部112の先端113に近づくほど第1筐体壁部112の内面119に近づくように、対向面115bに対して傾斜する。従って、第1筐体110の内部で、第2方向D2と反対の方向に連結部材10を押し込むときに、連結部材10の壁部30の基端32側が傾斜面115aにガイドされる。その結果、連結部材10を容易に第1筐体110に装着することができる。
【0098】
また、本実施形態において、第1筐体110は、少なくとも1つの爪部116をさらに含む。爪部116は、第1筐体壁部112の先端113に位置し、第1筐体110の内部に向かって突出する。具体的には、爪部116は、第1筐体110の第1筐体壁部112の内面119から第3方向D3に突出する。また、爪部116は、第1方向D1に沿って延びる。
【0099】
本実施形態において、第1筐体110は、2つの爪部116を含む。以下、2つの爪部116のうち、第1筐体壁部112aの先端113aに位置する爪部116を、爪部116aと記載する場合がある。また、2つの爪部116のうち、第1筐体壁部112bの先端113bに位置する爪部116を、爪部116aと記載する場合がある。
【0100】
第2筐体210は、第1筐体110と同様に、少なくとも1つの爪部216をさらに含む。本実施形態において、第2筐体210は、2つの爪部216をさらに含む。なお、
図7では、2つの爪部216のうちの一方の爪部216bのみを図示している。
【0101】
連結状態において、第1筐体110の爪部116は、連結部材10の壁部30の先端33よりも、第1筐体ベース部111から遠い。具体的には、連結状態において、爪部116aは、壁部30aの先端33aよりも、第1筐体ベース部111から遠い。また、連結状態において、爪部116bは、壁部30bの先端33bよりも、第1筐体ベース部111から遠い。従って、壁部30の先端33側から照明システム1を見たときに、爪部116によって連結部材10が隠れる。その結果、連結状態の照明システム1の美観が向上する。
【0102】
また、爪部116は、対向面118と、傾斜面117とを有する。
【0103】
対向面118は、連結状態において連結部材10の壁部30に対向する。本実施形態において、対向面118は、第1方向D1及び第2方向D2に延びる。なお、
図6では、壁部30の先端33と対向面118との間に隙間が形成されているが、壁部30の先端33と対向面118とは接触していてもよい。
【0104】
傾斜面117は、対向面118に対して傾斜する。具体的には、傾斜面117は、第1筐体壁部112の先端113に近づくほど第1筐体壁部112の内面119に近づくように、対向面118に対して傾斜する。従って、第1筐体110の開放部110cから、第2方向D2と反対の方向に連結部材10を第1筐体110の内部に挿入するときに、連結部材10の壁部30の基端32側が傾斜面117にガイドされて、連結部材10を第2方向D2に挿入できる。その結果、連結部材10を第1筐体110に取り付ける時の作業者の負担をさらに軽減できる。
【0105】
さらに、本実施形態において、連結部材10は、例えば、少なくとも1つの規制部37をさらに有する。規制部37は、壁部30の内面から、第3方向D3に突出し、第1方向D1及び第3方向D3に延びる面である。本実施形態において、連結部材10は、2つの規制部37を有する。以下、2つの規制部37のうち、壁部30aの内面から第3方向D3に延びる規制部37を規制部37aと記載する場合がある。また、2つの規制部37のうち、壁部30bの内面から第3方向D3に延びる規制部37を規制部37bと記載する場合がある。
【0106】
第1光源カバー121は、対向面121eを有する。対向面121eは、発光部122に対向する。対向面121eは、第1方向D1及び第3方向D3に延びる面である。また、対向面121eは、第1光源ユニット120が第1筐体110に収容されているときに、第1筐体110の開放部110cに対向する。
【0107】
本実施形態において、第1光源ユニット120が第1筐体110に収容されているとき、第1光源カバー121の第2方向D2の反対の方向の第1端部121cは壁部30a側に位置し、第2端部121dは壁部30b側に位置する。第1端部121cと第2端部121dとは、第1方向D1に延びる。また、第1端部121cと第2端部121dとは、対向面121eに対向する。
【0108】
連結状態の第1筐体110に第1光源ユニット120を装着するときに、第1光源カバー121の第1端部121c及び第2端部121dの各々は規制部37に対向する。具体的には、第1端部121cは、規制部37aに対向する。また、第2端部121dは、規制部37bに対向する。従って、連結状態の第1筐体110に第1光源ユニット120を装着するときに、第2方向D2と反対の方向への第1光源ユニット120の移動を規制できる。その結果、第2方向D2と反対の方向に、第1光源カバー121の対向面121eが第1筐体110の開放部110cから離れることを防止できる。
【0109】
図7に示すように、連結状態において、突出部40の先端は、第1方向D1に対して傾斜している。具体的には、連結状態において、突出本体部41は、第1方向D1に対して傾斜している。連結部材10が第1筐体110及び第2筐体210を連結しているときに、連結部材10を第1筐体110及び第2筐体210から取り外しやすい。
【0110】
より具体的には、突出本体部41aの先端と第2筐体ベース部211との間に隙間が形成されている。従って、連結部材10が第2筐体210に装着されているときに、連結部材10を第2筐体210から取り外しやすい。また、突出本体部41bの先端と第1筐体ベース部111との間に隙間が形成されている。従って、連結部材10が第1筐体110に装着されているときに、連結部材10を第1筐体110から取り外しやすい。
【0111】
次に、
図6を参照して、第1光源カバー121とフレーム部材170との係合について説明する。
【0112】
本実施形態において、フレーム部材170は、2つの縁部171と、本体部172とを含む。本体部172には、発光部122が装着されている。2つの縁部171の各々は、本体部172から第3方向D3に突出し、さらに第2方向D2に沿って延びる。
【0113】
また、本実施形態において、第1光源カバー121は、2つの係合部121fを含む。2つの係合部121fは、それぞれ、第1端部121c又は第2端部121dから第2方向D2と反対の方向に延び、さらに壁部30の内面から離れるように第3方向D3に延び、さらに第2方向D2に延びる。2つの係合部121fが、それぞれ2つの縁部171に係合することにより、第1光源カバー121がフレーム部材170に取り付けられる。
【0114】
次に、
図8及び
図9を参照して、保護部材300について説明する。
図8は、保護部材300を示す斜視図である。詳しくは、
図8は、右斜め前の上方から見た保護部材300を示す。
図9は、
図8のIX-IX線に沿った照明システム1の断面図である。なお、
図8は、保護部材300が開口111cに装着されていない状態を示しているが、
図9は、保護部材300が開口111cに装着されている状態を示している。
【0115】
保護部材300は、開口111cに装着される。保護部材300は、例えば弾性を有する。本実施形態において、保護部材300は、例えば樹脂製(例えば、ゴム製又はシリコーン製)である。保護部材300は、ベース部310と、筒部320とを含む。保護部材300が開口111cに装着された装着状態(
図9)において、ベース部310は、第1筐体110の第1筐体ベース部111の内面に対向する。また、装着状態において、筒部320は、第2方向D2と反対の方向に、ベース部310から突出している。すなわち、装着状態において、筒部320は、ベース部310から第1筐体110の外側に向かって第2方向D2と反対の方向に突出する。装着状態において、筒部320は、開口111cの内部に位置する。本実施形態において、筒部320は、略円筒形状を有する。ただし、筒部320の形状は、特に限定されず、例えば、略角筒形状を有していてもよい。また、筒部320の形状と、開口111cの形状とは異なっていてもよい。
【0116】
ベース部310は、ベース部本体311と、段差部312とを含む。本実施形態において、ベース部本体311は、略矩形形状を有する。具体的には、ベース部本体311は、略長方形形状を有する。ただし、ベース部本体311の形状は、特に限定されず、例えば、略多角形状を有していてもよいし、略円形形状を有していてもよい。段差部312は、ベース部本体311の一対の主面のうち、筒部320が位置する側の主面から突出する。本実施形態において、段差部312は、筒部320の基端を囲む。すなわち、本実施形態において、段差部312は、略円環形状を有する。なお、筒部320の形状に応じて、段差部312の形状が決定される。本実施形態において、保護部材300は、例えば、一体成形される。ただし、ベース部310と筒部320とは、別部材であってもよい。より具体的には、ベース部本体311と、段差部312と、筒部320とは、少なくとも一部が一体成形されていてもよいし、別部材であってもよい。
【0117】
本実施形態において、第1筐体110は、突出部1121a、突出部1121b、溝部1122a、及び溝部1122bをさらに含む。
【0118】
突出部1121aは、第1筐体壁部112aの内面119aに設けられて第1方向D1に沿って延びる。本実施形態において、突出部1121aは、内面119aから第3方向D3に突出する。具体的には、突出部1121aは、内面119aから第1筐体110の内部に向かって突出する。すなわち、本実施形態において、突出部1121aは、例えば凸形状を有する。突出部1121bは、第1筐体壁部112bの内面119bに設けられて第1方向D1に沿って延びる。本実施形態において、突出部1121bは、内面119bから第3方向D3に突出する。具体的には、突出部1121bは、内面119bから第1筐体110の内部に向かって突出する。すなわち、本実施形態において、突出部1121bは、例えば凸形状を有する。
【0119】
溝部1122aは、第1筐体ベース部111及び突出部1121aによって形成される。本実施形態において、溝部1122aは、凹形状を有する。溝部1122aは、第1方向D1に沿って延びる。一方、溝部1122bは、第1筐体ベース部111及び突出部1121bによって形成される。本実施形態において、溝部1122bは、凹形状を有する。溝部1122bは、第1方向D1に沿って延びる。
【0120】
保護部材300は、第1筐体110の内部に挿入されて、開口111cに装着される。具体的には、例えば、保護部材300は、溝部1122a及び溝部1122bに挿入され、溝部1122a及び溝部1122bを方向D7にスライドされる。このとき、筒部320は、例えば圧縮変形される。筒部320が開口111cに第2方向D2に対向する位置まで保護部材300がスライドされると、筒部320は元の形状に戻り、保護部材300が開口111cに装着される。
【0121】
ここで、保護部材300のベース部本体311を構成する辺のうち、1つの辺311aの長さL4と、辺311aに隣り合う他の辺311bの長さL5とが異なる。従って、第1筐体110の第3方向D3に沿った長さに応じて、保護部材300の向きを変えることで、異なる大きさの第1筐体110が有する開口111cに、保護部材300を装着できる。なお、例えば、辺311aと辺311bとは略直交する。
【0122】
保護部材300が開口111cに装着された状態において、筒部320には、照明システム1を天井から吊り下げるためのコードCdが挿通される。従って、仮に、開口111cの表面が粗い場合であっても、開口111cの少なくとも一部が保護部材300に覆われているため、コードCdが開口111cに接触することによってコードCdが損傷することを抑制できる。また、第1筐体ベース部111の肉厚が小さいことに起因して、開口111cに対してコードCdを損傷させないような加工ができない場合であっても、開口111cの少なくとも一部が保護部材300に覆われているため、コードCdが開口111cによって損傷することを抑制できる。開口111cに対してコードCdを損傷させないような加工は、例えば、開口111cの表面を滑らかにしたり、開口111cの角を丸くしたりする加工のことである。さらに、本実施形態では、開口111cに対してコードCdを損傷させないような加工を行うために、第1筐体ベース部111の肉厚を大きくすることなく、コードCdが開口111cによって損傷することを抑制できる。その結果、第1筐体ベース部111の肉厚を大きくすることに要するコストを低減することができる。
【0123】
本実施形態において、保護部材300が開口111cに装着された状態において、筒部320の先端は、第1筐体ベース部111の外表面よりも第1筐体110の内部側に位置する。ただし、筒部320の先端と、第1筐体ベース部111の外表面とが略面一であってもよい。従って、保護部材300が第1筐体110の外側に位置しないため、照明システム1の美観が向上する。また、照明システム1を、例えば、天井面、壁面、又は床面に直付けする場合、筒部320の先端が第1筐体ベース部111の外表面よりも外側に位置することに起因して、第1筐体110と、天井面、壁面、又は床面との間に隙間ができることを防止できる。その結果、例えば、天井面、壁面、又は床面に対して、照明システム1が傾くことを防止できる。
【0124】
また、本実施形態において、保護部材300が開口111cに装着された状態において、段差部312は、ベース部本体311と、第1筐体ベース部111の内面との隙間に位置する。従って、保護部材300が開口111cに装着された状態において、開口111cの位置に対する保護部材300の位置が、第2方向D2にずれたり、第2方向D2と反対の方向にずれたりすることを抑制できる。例えば、300が、溝において、がたつくことを抑制できる。また、ベース部本体311の肉厚を大きくすることなく、保護部材300の位置ずれを抑制できる。ベース部本体311の肉厚を小さくできるので、ベース部本体311を溝部1122a及び溝部1122bに挿入し易い。ただし、ベース部310は、段差部312を含まなくてもよい。この場合、ベース部本体311が溝部1122a及び溝部1122bに嵌るようにベース部本体311の肉厚を大きくすることで、保護部材300の位置が第2方向D2にずれたり、第2方向D2と反対の方向にずれたりすることを抑制できる。
【0125】
以上、
図8及び
図9を参照して、第1筐体110の第1端部110a側に位置する開口111cに装着される保護部材300について説明した(
図5参照)。なお、第1筐体ベース部111が2つの開口111cを有する場合、第1筐体110の第2端部110b側の開口111cにも同様に保護部材300が装着される。また、第2筐体210の第2端部210b側に位置する開口211cにも同様に保護部材300が装着される。さらに、第2筐体ベース部211が2つの開口211cを有する場合、第2筐体210の第1端部210a側の開口211cにも同様に保護部材300が装着される。
【0126】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。
【0127】
また、図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0128】
本実施形態において、照明システム1は、第1照明器具100と第2照明器具200とを備えた。ただし、照明システム1は、3つ以上の照明器具を備えていてもよい。この場合、照明システム1は、照明器具の個数より1つ少ない個数の連結部材10を備える。
【0129】
また、本実施形態において、連結部材10の係合部31は凹形状を有し、第1筐体110の第1係合部114と第2筐体210の第2係合部214とは、凸形状を有した。ただし、係合部31が、第1係合部114及び第2係合部214に係合する限り、連結部材10の係合部31が凸形状を有し、第1筐体110の第1係合部114と第2筐体210の第2係合部214とが凹形状を有してもよい。また、2つの係合部31のうち、いずれか一方の係合部31が凸形状を有し、他方の係合部31が凹形状を有していてもよい。この場合、凸形状を有する係合部31に対向する第1係合部114及び第2係合部214は凹形状を有し、凹形状を有する係合部31に対向する第1係合部114及び第2係合部214は凸形状を有する。
【0130】
さらに、本実施形態において、第1筐体110は、2つの第1係合部114を含んだ。ただし、第1筐体110は、1つの第1係合部114を含めばよい。例えば、連結部材10が1つの壁部30を含む場合には、第1筐体110のうち、連結部材10の壁部30に対向する側の第1筐体壁部112の内面119に1つの第1係合部114が位置する。
【0131】
さらに、本実施形態において、第1照明器具100及び第2照明器具200は、略直方体形状を有した。ただし、第1筐体110と第2筐体210とが連結部材10によって連結される限り、第1照明器具100と第2照明器具200との少なくとも1つは、直方体形状と異なる形状を有していてもよい。例えば、第1照明器具100と第2照明器具200との少なくとも1つは、略立方体形状を有していてもよいし、略円筒形状を有していても良いし、略多角筒形状を有していてもよい。
【0132】
さらに、本実施形態において、第1筐体110の開口111c及び第2筐体210の開口211cには、例えば、照明システム1を天井から吊り下げるためのコードCdが挿通された。ただし、第1筐体110の開口111cには、照明システム1の外部から第1照明器具100の内部に引き込まれる外部電力線(図示せず)が挿通されてもよい。また、第2筐体210の開口211cには、照明システム1の外部から第2照明器具200の内部に引き込まれる外部電力線(図示せず)が挿通されてもよい。
【0133】
本願は、更に以下の付記を開示する。なお、以下の付記は、本発明を限定するものではない。
【0134】
[付記1]
第1照明器具に含まれ第1筐体ベース部と第1筐体壁部とを有する第1筐体と、第2照明器具に含まれ第2筐体ベース部と第2筐体壁部とを有する第2筐体とを連結する連結部材であって、
前記連結部材が前記第1筐体と前記第2筐体とを連結している連結状態において、前記第1筐体ベース部及び前記第2筐体ベース部に対向するベース部と、
前記ベース部から、前記ベース部が延びる第1方向と交差する第2方向に延びており、前記連結状態において前記第1筐体壁部及び前記第2筐体壁部に対向する少なくとも1つの壁部と
を備え、
前記ベース部及び前記壁部の各々は、前記第1筐体と前記第2筐体とに跨る、連結部材。
【0135】
[付記2]
2つの前記壁部を備え、
前記2つの壁部は、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に対向する、付記1に記載の連結部材。
【0136】
[付記3]
前記連結部材が前記第1筐体と前記第2筐体とを連結していない非連結状態において、前記2つの壁部の基端間の距離は、前記2つの壁部の先端間の距離よりも短い、付記2に記載の連結部材。
【0137】
[付記4]
前記壁部は、前記第1方向に沿って延びる係合部を有し、
前記係合部は、前記第1筐体壁部の内面に設けられて前記第1方向に沿って延びる第1係合部と、前記第2筐体壁部の内面に設けられて前記第1方向に沿って延びる第2係合部とに係合する、付記1から付記3のいずれか1項に記載の連結部材。
【0138】
[付記5]
前記ベース部の前記第1方向の端部から、前記第1方向に突出する突出部をさらに備え、
前記連結状態において、前記突出部の先端は、前記第1方向に対して傾斜している、付記1から付記4のいずれか1項に記載の連結部材。
【0139】
[付記6]
前記突出部は、前記第2方向と反対の方向に突出する嵌合部を含み、
前記嵌合部は、前記連結状態において、前記第1筐体ベース部に形成された第1筐体嵌合部に嵌合する、付記5に記載の連結部材。
【0140】
[付記7]
前記ベース部及び前記壁部の各々は、遮光性を有する、付記1から付記6のいずれか1項に記載の連結部材。
【0141】
[付記8]
付記1から付記7のいずれか1項に記載の連結部材と、
前記第1照明器具と、
前記第2照明器具と
を備える、照明システム。
【0142】
[付記9]
前記第1筐体は、
2つの前記第1筐体壁部と、
前記2つの第1筐体壁部の先端にそれぞれ位置する2つの爪部と
を含み、
前記2つの爪部の各々は、前記第1筐体の内部に向かって突出し、
前記連結状態において、前記爪部は、前記連結部材の前記壁部の先端よりも、前記第1筐体ベース部から遠い、付記8に記載の照明システム。
【0143】
[付記10]
前記爪部は、前記連結状態において前記連結部材の前記壁部に対向する対向面と、前記対向面に対して傾斜する傾斜面とを有する、付記9に記載の照明システム。
【0144】
[付記11]
前記第1筐体壁部は、前記第1筐体壁部の内面に設けられて前記第1方向に沿って延びる第1係合部を有し、
前記第1係合部は、前記連結部材が前記第1筐体と前記第2筐体とを連結していない非連結状態において前記第1筐体ベース部に対向する対向面と、前記対向面に対して傾斜する傾斜面とを有する、付記8から付記10のいずれか1項に記載の照明システム。
【0145】
[付記12]
前記第1筐体及び前記第2筐体の各々は、遮光性を有する、付記8から付記11のいずれか1項に記載の照明システム。
【0146】
[付記13]
照明器具の筐体が有する開口に装着される保護部材であって、
前記保護部材が前記開口に装着された装着状態において、前記筐体の前記開口が形成される面の内面に対向するベース部と、
前記ベース部から突出し、前記装着状態において前記開口の内部に位置する筒部と
を備える、保護部材。
【産業上の利用可能性】
【0147】
本発明は、連結部材および照明システムを提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0148】
1 照明システム
10 連結部材
20 ベース部
20a 一方端部(端部)
30 壁部
31 係合部
32 基端
33 先端
40 突出部
42 第2嵌合部(嵌合部)
100 第1照明器具
110 第1筐体
111 第1筐体ベース部
111a 嵌合部(第1筐体嵌合部)
112 第1筐体壁部
114 第1係合部
115a 傾斜面
115b 対向面
116 爪部
117 傾斜面
118 対向面
200 第2照明器具
210 第2筐体
211 第2筐体ベース部
212 第2筐体壁部
214 第2係合部
D1 第1方向
D2 第2方向
D3 第3方向