(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】電気掃除機
(51)【国際特許分類】
A47L 9/28 20060101AFI20240423BHJP
A47L 9/24 20060101ALI20240423BHJP
A47L 9/32 20060101ALI20240423BHJP
A47L 5/24 20060101ALI20240423BHJP
A47L 5/28 20060101ALI20240423BHJP
【FI】
A47L9/28 T
A47L9/24 Z
A47L9/28 U
A47L9/32 B
A47L5/24 A
A47L5/28
A47L9/28 C
(21)【出願番号】P 2020185186
(22)【出願日】2020-11-05
【審査請求日】2023-07-04
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【氏名又は名称】山田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】鹿山 俊洋
【審査官】大内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】実開昭62-067551(JP,U)
【文献】特開2019-033813(JP,A)
【文献】国際公開第2019/214819(WO,A1)
【文献】欧州特許出願公開第1525837(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 5/00~ 5/38
A47L 9/00~ 9/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
塵埃を分離する分離部、及び、該分離部へと塵埃を吸い込む電動送風機を有する本体部と、
吸込口体と、
直管部と、
操作部と、を備え、
前記直管部は、一端部と他端部とが前記本体部に対し選択的に着脱自在に接続可能であり、
前記吸込口体は、前記直管部の一端部と前記本体部とに選択的に着脱自在に接続可能であり、
前記操作部は、前記本体部と前記直管部の他端部とに選択的に着脱自在に接続可能であり、
前記直管部の一端部と前記本体部とを接続した一の使用状態と、前記本体部と前記直管部の他端部とを接続した他の使用状態と、で前記本体部が前記直管部の軸線を基準として互いに反対側に突出する
ことを特徴とする電気掃除機。
【請求項2】
前記本体部は、
前記直管部の他端部と前記吸込口体とが選択的に着脱自在に接続される第一接続部と、
該第一接続部と異なる位置にあり、前記操作部と前記第一接続部に対して他端部が非接続状態にある前記直管部の一端部とが選択的に着脱自在に接続される第二接続部と、を有し、
前記第一接続部と、前記第二接続部と、は、前記本体部の重心を基準として互いに反対側に位置する
ことを特徴とする請求項1記載の電気掃除機。
【請求項3】
前記本体部は、
前記直管部側と前記吸込口体側とに選択的に電気的に接続される対をなす第一コネクタと、
前記操作部側と前記直管部側とに選択的に電気的に接続される対をなす第二コネクタと、を有し、
前記第一コネクタ同士は、互いの配置の中心に対し180°回転させた位置にあり、
前記第二コネクタ同士は、互いの配置の中心に対し180°回転させた位置にある
ことを特徴とする請求項1又は2記載の電気掃除機。
【請求項4】
前記直管部は、
一端部に位置し前記本体部側と前記吸込口体側とに選択的に電気的に接続される一の直管部コネクタと、
他端部に位置し前記操作部側と前記本体部側とに選択的に電気的に接続される他の直管部コネクタと、を備え、
前記一の直管部コネクタと前記他の直管部コネクタとは、前記直管部の中心に対し点対称な位置にある
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載の電気掃除機。
【請求項5】
前記操作部は、前記本体部側と前記直管部側とに選択的に電気的に接続される操作部コネクタを有し、
前記操作部コネクタは、前記直管部の軸線の周囲に180°回転させた状態でも接続可能に構成されている
ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか一記載の電気掃除機。
【請求項6】
前記操作部は、前記本体部側と前記直管部側とに選択的に電気的に接続される対をなす操作部コネクタを有し、
前記操作部コネクタ同士は、互いの配置の中心に対し180°回転させた位置にある
ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか一記載の電気掃除機。
【請求項7】
前記本体部、前記直管部、前記吸込口体、及び、前記操作部は、互いの接続状態で電気的に接続される配線をそれぞれ有する
ことを特徴とする請求項1ないし6いずれか一記載の電気掃除機。
【請求項8】
前記本体部は、電源用の電池を有する
ことを特徴とする請求項1ないし7いずれか一記載の電気掃除機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、本体部と、吸込口体と、直管部と、操作部と、を備える電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
スティック型の電気掃除機として、電動送風機及び分離部を備える本体部の一端側と他端側とに対し、吸込口体と把手とを着脱可能に接続するものが知られている。このようなスティック型の電気掃除機において、本体部に対する吸込口体と把手との接続位置を入れ替え可能とすることで、把手に対して重心位置が近い上重心型と、把手に対して重心位置が遠い下重心型との二つの使用状態に選択的に切り換えることが可能なものが知られている。この場合、それぞれの使用状態において、本体部が掃除の邪魔にならないようにすることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、使用者が掃除しやすい使用状態を選択でき、かつ、それぞれの使用状態での利点を享受できる電気掃除機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の電気掃除機は、本体部と、吸込口体と、直管部と、操作部と、を備える。本体部は、分離部、及び、電動送風機を有する。分離部は、塵埃を分離する。電動送風機は、分離部へと塵埃を吸い込む。直管部は、一端部と他端部とが本体部に対し選択的に着脱自在に接続可能である。吸込口体は、直管部の一端部と本体部とに選択的に着脱自在に接続可能である。操作部は、本体部と直管部の他端部とに選択的に着脱自在に接続可能である。直管部の一端部と本体部とを接続した一の使用状態と、本体部と直管部の他端部とを接続した他の使用状態と、で本体部が直管部の軸線を基準として互いに反対側に突出する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1の実施形態の電気掃除機を示し、(a)は一の使用状態を示す側面図、(b)は他の使用状態を示す側面図である。
【
図2】同上電気掃除機の一部の内部を示す斜視図である。
【
図3】同上電気掃除機の一の使用状態を前方から示す斜視図である。
【
図4】同上電気掃除機の一の使用状態を後方から示す斜視図である。
【
図5】第2の実施形態の電気掃除機を示し、(a)は一の使用状態を示す側面図、(b)は他の使用状態を示す側面図である。
【
図6】同上本体部の一部を模式的に示す平面図である。
【
図7】第3の実施形態の電気掃除機を示し、(a)は一の使用状態を示す側面図、(b)は他の使用状態を示す側面図である。
【
図8】第4の実施形態の電気掃除機を示し、(a)は一の使用状態を示す側面図、(b)は他の使用状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0008】
図3及び
図4において、VCは電気掃除機である。電気掃除機VCは、使用者が把持して動作させ、被掃除部の塵埃を掃除する。本実施形態では、電気掃除機VCとして、スティック型のコードレス電気掃除機を例に挙げて説明する。
【0009】
電気掃除機VCは、少なくとも、本体部1と、吸込口体2と、直管部である延長管3と、操作部4と、に分割される。
【0010】
本体部1は、収容部10と、収容部10に着脱可能な分離部11と、を備える。
図2に示すように、収容部10には、電動送風機12、本体制御部13、及び、電源部14が収容される。又、
図1(a)及び
図1(b)に示すように、本体部1には、第一接続部15と、第二接続部16と、が配置されている。
【0011】
本実施形態において、収容部10は、第一収容部100と、第二収容部101と、を有する。
【0012】
第一収容部100には、電動送風機12、及び、本体制御部13等が収容されている。図示される例では、第一収容部100は、断面円形状に形成されている。又、第一収容部100は、軸方向に長手状に形成されている。第一収容部100の一端部には電動送風機12の吸気側と連通する通気口1000が開口され、他端部は閉塞部1001により閉塞されている。
【0013】
図2に示すように、第二収容部101には、電源部14が収容されている。又、本実施形態において、第二収容部101には、風路部17が収容されている。第二収容部101は、第一収容部100に連なって形成されている。第二収容部101は、第一収容部100の軸方向と平行又は略平行に長手状に配置される。第二収容部101は、第一収容部100に隣接して直線状に延びている。又、第二収容部101は、一端部が第一収容部100の一端部に位置する通気口1000よりも延出し、他端部が第一収容部100の他端部である閉塞部1001と等しい又は略等しい位置に延びている。第二収容部101の一端部が収容部10の一端部をなし、第二収容部101と第一収容部100との他端部が収容部10の他端部をなす。
図1(a)及び
図1(b)に示すように、本実施形態において、第二収容部101の軸線は、本体部1に対して接続された延長管3の軸線と一致、又は、略一致する。
【0014】
分離部11には、電動送風機12により塵埃が空気とともに吸い込まれる。分離部11は、収容部10に対し気密に着脱可能となっている。分離部11は、任意のものを用いてよいが、本実施形態では例えば含塵空気を内部で旋回させて分離するサイクロン分離式のものが用いられる。例えば、分離部11は、集塵カップである。分離部11の内部には、塵埃が集積される。分離部11は、塵埃投入口と、排気口と、を備える。分離部11は、有底円筒状に形成され、外周面に塵埃投入口が形成され、天面側の開口が排気口となっている。本実施形態において、分離部11は、収容部10の第一収容部100の一端部側と第二収容部101との間の位置に配置され、塵埃投入口が
図2に示す風路部17と流体的に接続されるとともに、排気口が第一収容部100の通気口1000を介して電動送風機12の吸気側と流体的に接続される。
図1(a)及び
図1(b)に示すように、分離部11は、収容部10に取り付けられた状態で第一収容部100と同軸又は略同軸に配置される。さらに、分離部11は、透光性を有する部材により形成され、外部から内部が目視可能となっている。分離部11は、重量物である。なお、分離部11は、紙パック式でもよい。この場合、分離部11は収容部10と一体的に設けられる。
【0015】
電動送風機12は、第一収容部100に収容されている。本実施形態において、電動送風機12は、第一収容部100に同軸又は略同軸に配置されている。図示される例では、電動送風機12は、第一収容部100の一端部側に吸気側が位置し、第一収容部100の他端部側に排気側が位置する。電動送風機12は、吸気側が通気口1000に臨んで位置する。電動送風機12は、重量物である。
【0016】
本体制御部13は、使用者の操作に応じて、電動送風機12等を制御する制御手段である。本体制御部13には、マイコン等が用いられる。
【0017】
図2に示す電源部14は、電動送風機12、及び、本体制御部13等の電源となる部分である。電源部14は、第二収容部101の他端部側に収容されている。本実施形態において、電源部14は電池である。例えば、電源部14は、複数の電池を備える電池パックである。これに限らず、電源部14は、商用電源等の外部電源から電力を得るための電源コードを備えるコードリール装置でもよい。
【0018】
そして、電源部14は重量物である。そのため、電源部14と、
図1(a)及び
図1(b)に示す電動送風機12と、分離部11と、により、本体部1の概ねの重心Gの位置が設定される。本実施形態では、本体部1の重心Gの位置は、収容部10において、第一収容部100の軸線よりも第二収容部101寄りの位置にある。
【0019】
第一接続部15は、
図1(a)及び
図1(b)に示す一及び他の使用状態において、本体部1の下部に位置する本体下部側接続部である。第一接続部15は、吸込口体2と延長管3の他端部とのいずれかと選択的に着脱自在に接続される。第一接続部15は、収容部10の一端部にある。本実施形態において、第一接続部15は、第二収容部101の一端部に位置する。
【0020】
又、第一接続部15は、吸込口体2又は延長管3の他端部と嵌合されるとともに電気的に接続される。本実施形態において、第一接続部15は、第一本体部保持部150を備える。第一本体部保持部150は、本体部1又は第一接続部15と吸込口体2又は延長管3の他端部との接続状態を着脱自在に保持する部分である。図示される例では、第一本体部保持部150は、クランプである。又、本実施形態において、第一接続部15は、第一電気的接続部である第一コネクタ151を備える。第一コネクタ151は、本体制御部13と電気的に接続されている。第一コネクタ151は、第一接続部15と延長管3の他端部又は吸込口体2との接続により、延長管3側又は吸込口体2側と電気的に接続される。
【0021】
第二接続部16は、
図1(a)及び
図1(b)に示す一及び他の使用状態において、本体部1の上部に位置する本体上部側接続部である。第二接続部16は、延長管3の一端部と操作部4とのいずれかと選択的に着脱自在に接続される。第二接続部16は、第一接続部15と異なる位置にある。本実施形態において、第二接続部16は、収容部10の他端部にある。図示される例では、第二接続部16は、第二収容部101の他端部に位置する。つまり、第二接続部16は、第一収容部100及び/又は電動送風機12の軸線に対して一側に離れて位置する。第二接続部16と第一接続部15とは、本体部1の重心Gを基準として互いに反対側の端部に位置する。図示される例では、第二接続部16と第一接続部15とは、同軸又は略同軸上にある。
【0022】
又、第二接続部16は、延長管3の一端部又は操作部4と嵌合されるとともに電気的に接続される。本実施形態において、第二接続部16は、第二本体部保持部を備える。第二本体部保持部は、本体部1又は第二接続部16と延長管3の一端部又は操作部4との接続状態を着脱自在に保持する部分である。図示される例では、第二本体部保持部は、クランプを受ける受け部又は凹部である。又、本実施形態において、第二接続部16は、第二電気的接続部である第二コネクタ161を備える。第二コネクタ161は、本体制御部13と電気的に接続されている。第二コネクタ161は、第二接続部16と操作部4又は延長管3の一端部との接続により、操作部4側又は延長管3側と電気的に接続される。
【0023】
第二コネクタ161と第一コネクタ151とは、配線である本体部配線18により電気的に接続されている。本体部配線18は、
図2に示す本体制御部13及び電源部14とも電気的に接続されている。
図1(a)及び
図1(b)に示すように、本実施形態において、第二コネクタ161、第一コネクタ151、及び、本体部配線18は、第二収容部101の軸線を基準として第一収容部100又は電動送風機12又は分離部11と反対側に位置している。
【0024】
図2に示す風路部17は、第二収容部101に沿って配置されたパイプである。風路部17は、第二収容部101の一端部側に収容されている。そのため、風路部17と電源部14とは、収容部10又は第二収容部101の長手方向に並んで配置されている。風路部17は、上流端側が収容部10の第二収容部101の一端部に臨んで開口し、下流端側が第一収容部100の一端部側に臨んで開口して形成されている。
【0025】
図1(a)及び
図1(b)に示す吸込口体2は、ケース20と、接続管21と、を有する。好ましくは、吸込口体2は、
図3に示すように、電動部22と、電動部22を制御する吸込口体制御部23と、を有する。電動部22は、任意のものを用いてよい。図示される例では、電動部22はモータである。電動部22及び吸込口体制御部23は、
図2に示す電源部14から給電される。さらに、本実施形態において、吸込口体2は、
図1(a)及び
図1(b)に示すように、電動部22により回転される回転清掃体24を有する。さらに、本実施形態において、吸込口体2は、走行輪25を有する。
【0026】
ケース20には、塵埃を吸い込むための吸込口が形成されている。接続管21は、上流端側である一端部がケース20に接続され、吸込口と連通する。本実施形態において、接続管21は、一端部がケース20に対し回動可能に接続されている。接続管21の他端部には、第一接続部15又は延長管3の一端部に着脱自在に接続される吸込口体接続部210が形成されている。接続管21の軸線は、吸込口体2が延長管3の一端部に接続された状態で、延長管3の軸線と一致、又は、略一致する。又、接続管21の軸線は、吸込口体2が本体部1の第一接続部15に接続された状態で、第二収容部101の軸線と一致、又は、略一致する。
【0027】
吸込口体接続部210は、本体部1の第一接続部15と延長管3の一端部とのいずれかと選択的に着脱自在に接続される。
【0028】
又、吸込口体接続部210は、本体部1の第一接続部15又は延長管3の一端部と嵌合されるとともに電気的に接続される。本実施形態において、吸込口体接続部210は、吸込口体保持部を備える。吸込口体保持部は、吸込口体2又は吸込口体接続部210と本体部1又は第一接続部15又は延長管3の一端部との接続状態を保持する部分である。図示される例では、吸込口体保持部は、クランプを受ける受け部又は凹部である。又、本実施形態において、吸込口体接続部210は、吸込口体コネクタ2101を備える。吸込口体コネクタ2101は、配線である吸込口体配線26と電気的に接続される。吸込口体コネクタ2101は、吸込口体接続部210と延長管3の一端部又は本体部1の第一接続部15との接続により、延長管3側又は本体部1の第一コネクタ151と電気的に接続される。吸込口体配線26は、電動部22及び/又は吸込口体制御部23と電気的に接続される。
【0029】
そして、本実施形態において、吸込口体接続部210と本体部1の第二接続部16とは、接続形状が互いに同一形状となっている。又、吸込口体接続部210と第一接続部15とは、互いに接続可能な形状となっている。
【0030】
延長管3は、長尺に形成されたパイプである。延長管3は、吸込口体2と第二接続部16とに対して選択的に着脱自在に接続可能な一の直管部接続部である第一延長管接続部30を一端部に有し、操作部4と第一接続部15とに対して選択的に着脱自在に接続可能な他の直管部接続部である第二延長管接続部31を他端部に有する。
【0031】
第一延長管接続部30は、
図1(a)及び
図1(b)に示す一及び他の使用状態において、下部側に位置する直管部下部側接続部としての延長管下部側接続部である。第一延長管接続部30は、吸込口体2と第二接続部16とのいずれかと選択的に着脱自在に接続される。
【0032】
又、第一延長管接続部30は、吸込口体2の吸込口体接続部210又は本体部1の第二接続部16と嵌合されるとともに電気的に接続される。本実施形態において、第一延長管接続部30は、第一延長管保持部300を備える。第一延長管保持部300は、延長管3の一端部又は第一延長管接続部30と本体部1又は第二接続部16又は吸込口体2又は吸込口体接続部210との接続状態を保持する部分である。図示される例では、第一延長管保持部300は、クランプである。又、本実施形態において、第一延長管接続部30は、一の直管部コネクタである第一延長管コネクタ301を備える。第一延長管コネクタ301は、第一延長管接続部30と本体部1の第二接続部16又は吸込口体2の吸込口体接続部210との接続により、本体部1の第二コネクタ161又は吸込口体2の吸込口体コネクタ2101と電気的に接続される。
【0033】
そして、本実施形態において、第一延長管接続部30と本体部1の第一接続部15とは、接続形状が互いに同一形状となっている。又、第一延長管接続部30と第二接続部16及び吸込口体2の吸込口体接続部210とは、互いに接続可能な形状となっている。
【0034】
第二延長管接続部31は、
図1(a)及び
図1(b)に示す一及び他の使用状態において、上部側に位置する直管部上部側接続部としての延長管上部側接続部である。第二延長管接続部31は、本体部1の第一接続部15と操作部4とのいずれかと選択的に着脱自在に接続される。
【0035】
又、第二延長管接続部31は、本体部1の第一接続部15又は操作部4と嵌合されるとともに電気的に接続される。本実施形態において、第二延長管接続部31は、第二延長管保持部を備える。第二延長管保持部は、延長管3の他端部又は第二延長管接続部31と本体部1又は第一接続部15又は操作部4との接続状態を保持する部分である。図示される例では、第二延長管保持部は、クランプを受ける受け部又は凹部である。又、本実施形態において、第二延長管接続部31は、他の直管部コネクタである第二延長管コネクタ311を備える。第二延長管コネクタ311は、第二延長管接続部31と操作部4又は本体部1の第一接続部15との接続により、操作部4側又は本体部1の第一コネクタ151と電気的に接続される。
【0036】
第二延長管コネクタ311と第一延長管コネクタ301とは、配線である直管部配線としての延長管配線32により電気的に接続されている。本実施形態において、第二延長管コネクタ311と第一延長管コネクタ301とは、延長管3の軸線を基準として互いに反対側に位置している。そのため、延長管配線32は、延長管3の軸線に対し一端側が一側に位置し、他端側が他側に位置する。
【0037】
そして、本実施形態において、第二延長管接続部31と本体部1の第二接続部16及び吸込口体2の吸込口体接続部210とは、接続形状が第二収容部101の軸線又は延長管3の軸線に対し互いに180°回転させた形状となっている。したがって、第二延長管接続部31と接続可能な部分は、延長管3の軸線回りに180°回転させることで第二接続部16及び吸込口体接続部210とも接続可能となっている。第一接続部15に対し、第二延長管接続部31を接続する状態と、吸込口体接続部210を接続する状態とで、延長管3の軸線を基準として本体部1の重心Gの位置が逆となる。又、第二延長管接続部31と第一接続部15とは、互いに接続可能な形状となっている。さらに、第一延長管接続部30と接続可能な部分は、延長管3の軸線回りに180°回転させることで第二延長管接続部31とも接続可能となっている。本実施形態では、第一延長管コネクタ301と第二延長管コネクタ311とは、延長管3の中心に対し互いに点対称に位置する。つまり、第一延長管コネクタ301と第二延長管コネクタ311とは、延長管3の軸線に対し互いに180°回転させた形状となっているとともに、延長管3の軸線方向に互いに反対側に位置する。
【0038】
操作部4は、使用者により把持操作される部分である。本実施形態において、操作部4は、長尺に形成された棒状の部材である。操作部4は、使用者の把持範囲となるグリップ部40と、設定手段である操作スイッチ41と、コネクタである操作部接続部42と、を有する。
【0039】
グリップ部40は、操作部4の他端部側である上端部側に配置される。本実施形態において、グリップ部40は、屈曲状に配置されている。
【0040】
操作スイッチ41は、電動送風機12等の動作を設定するものである。本実施形態において、操作スイッチ41は、電動送風機12の動作の強弱及びオンオフ、及び、吸込口体2の電動部22の動作のオンオフを設定するものである。操作スイッチ41は、グリップ部40の一端部側の上部に配置される。
【0041】
操作部接続部42は、
図1(a)及び
図1(b)に示す一及び他の使用状態において、下部側に位置する。操作部接続部42は、本体部1の第二接続部16と延長管3の他端部とのいずれかと選択的に着脱自在に接続される。
【0042】
又、操作部接続部42は、本体部1の第二接続部16又は延長管3の第二延長管接続部31に対し、挿入嵌合されるとともに電気的に接続される。本実施形態において、操作部接続部42は、操作部保持部420を備える。操作部保持部420は、操作部4又は操作部接続部42と本体部1又は第二接続部16又は延長管3の他端部又は第二延長管接続部31との接続状態を保持する部分である。図示される例では、操作部保持部420は、クランプである。又、本実施形態において、操作部接続部42は、操作部コネクタ421を備える。操作部コネクタ421は、操作部接続部42と延長管3の第二延長管接続部31又は本体部1の第二接続部16との接続により、延長管3の第二延長管コネクタ311又は本体部1の第二コネクタ161と電気的に接続される。操作部コネクタ421と操作スイッチ41とは、配線である操作部配線43により電気的に接続されている。
【0043】
そして、本実施形態において、操作部接続部42と本体部1の第一接続部15及び延長管3の第一延長管接続部30とは、接続形状が延長管3の軸線又は第二収容部101の軸線又は操作部4の軸線に対し互いに180°回転させた形状となっている。したがって、操作部接続部42と接続可能な部分は、延長管3又は第二収容部101の軸線回りに180°回転させることで第一接続部15及び/又は第一延長管接続部30とも接続可能となっている。又、操作部接続部42と本体部1の第二接続部16及び延長管3の第二延長管接続部31とは、互いに接続可能な形状となっている。
【0044】
次に、第1の実施形態の作用を説明する。
【0045】
電気掃除機VCは、
図1(a)に示す一の使用状態と、
図1(b)に示す他の使用状態と、のいずれかを選択して使用することが可能である。
【0046】
図1(a)に示す一の使用状態は、下重心型とも呼ばれ、本体部1の重心Gが下部側に偏って位置する。この使用状態とする場合には、本体部1の第一接続部15に対し、吸込口体2を接続するとともに、本体部1の第二接続部16に対し、延長管3の一端部を接続する。さらに、延長管3の他端部には、操作部4を接続する。つまり、操作部4から、延長管3、本体部1、吸込口体2の順となるようにこれらを接続する。
【0047】
具体的に、本体部1の第一接続部15と吸込口体2の吸込口体接続部210とを接続するとともに、本体部1の第二接続部16と延長管3の第一延長管接続部30とを接続し、かつ、延長管3の第二延長管接続部31と操作部4の操作部接続部42とを接続する。
【0048】
このとき、第一接続部15と吸込口体接続部210との一方が他方に対して挿入嵌合されるとともに第一コネクタ151と吸込口体コネクタ2101とが電気的に接続され、第一本体部保持部150と吸込口体保持部との一方が他方に係止されて、第一接続部15と吸込口体2との接続状態が保持される。そして、接続管21が風路部17と流体的に接続される。そのため、吸込口体2が風路部17を介して分離部11と流体的に接続される。
【0049】
又、第二接続部16と第一延長管接続部30との一方が他方に対して挿入嵌合されるととともに第二コネクタ161と第一延長管コネクタ301とが電気的に接続され、第二本体部保持部と第一延長管保持部300との一方が他方に係止されて、第二接続部16と延長管3の一端部との接続状態が保持される。
【0050】
さらに、第二延長管接続部31と操作部4の操作部接続部42との一方が他方に対して挿入嵌合されるとともに第二延長管コネクタ311と操作部コネクタ421とが電気的に接続され、第二延長管保持部と操作部保持部420との一方が他方に係止されて、延長管3の他端部と操作部4との接続状態が保持される。
【0051】
したがって、配線43,32,18,26を介して、操作スイッチ41が本体制御部13及び吸込口体制御部23と電気的に接続され、操作スイッチ41の操作に応じて生じる信号に基づき、本体制御部13が電動送風機12を制御するとともに、吸込口体制御部23が電動部22を制御する。
【0052】
電動送風機12の動作により生じた負圧が、分離部11、風路部17、及び、吸込口体2の吸込口と作用し、使用者が吸込口体2を被掃除面上で前後に走行させることで、吸込口から塵埃が空気とともに吸い込まれる。必要に応じて、電動部22を駆動させ、本実施形態では回転清掃体24を回転させることで、絨毯等の被掃除面から回転清掃体24により塵埃が掻き上げられ、吸込口から吸い込まれる。吸い込まれた塵埃は、分離部11において空気から分離されて捕集される。塵埃が分離された空気は、本体部1から排気される。
【0053】
この下重心型の使用状態では、延長管3は単なる延長部材として作用し、内部を含塵空気が通過することはない。電気掃除機VCは、延長管3の軸線に対し、本体部1、吸込口体2が使用者とは反対側である前側に突出し、操作部4のグリップ部40が使用者側である後側に位置する状態となる。電気掃除機VCは、使用者から見て奥側下方に本体部1の重心Gが位置するため、使用者が把持する操作部4が軽く、床面等の下方の被掃除面を掃除する際に重さを感じにくくなる。又、例えばベッドの下等、障害物の下方の隙間に電気掃除機VCを挿入するために、吸込口体2のケース20と接続管21との接続位置を支点として電気掃除機VCを使用者側つまり後側に傾斜させる際、本体部1が延長管3の軸線に対して前側にあることで、本体部1が床面と干渉しにくくいので、電気掃除機VCをより大きく傾斜させることができる。
【0054】
一方、
図1(b)に示す他の使用状態は、上重心型とも呼ばれ、本体部1の重心Gが上部側に偏って位置する。この使用状態とする場合には、本体部1の第一接続部15に対し、延長管3の他端部を接続するとともに、本体部1の第二接続部16に対し、操作部4を接続する。さらに、延長管3の一端部には、吸込口体2を接続する。つまり、操作部4から、本体部1、延長管3、吸込口体2の順となるようにこれらを接続する。
【0055】
具体的に、本体部1の第一接続部15と延長管3の第二延長管接続部31とを接続し、かつ、延長管3の第一延長管接続部30と吸込口体2の吸込口体接続部210とを接続するとともに、本体部1の第二接続部16と操作部4の操作部接続部42とを接続する。延長管3は、
図1(a)に示す下重心型の使用状態と同一の状態とすると、第二延長管接続部31が延長管3の軸線に対し使用者から見て前側、第一延長管接続部30が後側に位置する。そこで、第一接続部15と第二延長管接続部31とを接続するためには、本体部1を、延長管3の軸線を基準として
図1(a)に示す下重心型の使用状態とは反対側に向けることとなる。
【0056】
そして、第一接続部15と第二延長管接続部31との一方が他方に対して挿入嵌合されるとともに第一コネクタ151と第二延長管コネクタ311とが電気的に接続され、第一本体部保持部150と第二延長管保持部との一方が他方に係止されて、第一接続部15と延長管3の他端部との接続状態が保持される。又、延長管3の他端部が風路部17と流体的に接続される。
【0057】
さらに、第一延長管接続部30と吸込口体接続部210との一方が他方に対して挿入嵌合されるとともに第一延長管コネクタ301と吸込口体コネクタ2101とが電気的に接続され、第一延長管保持部300と吸込口体保持部との一方が他方に係止されて、延長管3の一端部と吸込口体2との接続状態が保持される。そして、接続管21が延長管3と流体的に接続される。そのため、吸込口体2が延長管3及び風路部17を介して分離部11と流体的に接続される。
【0058】
又、第二接続部16と操作部接続部42との一方が他方に対して挿入嵌合されるとともに第二コネクタ161と操作部コネクタ421とが電気的に接続され、第二本体部保持部と操作部保持部420との一方が他方に係止されて、第二接続部16と操作部4との接続状態が保持される。
【0059】
したがって、配線43,18,32,26を介して、操作スイッチ41が本体制御部13及び吸込口体制御部23と電気的に接続され、操作スイッチ41の操作に応じて生じる信号に基づき、本体制御部13が電動送風機12を制御するとともに、吸込口体制御部23が電動部22を制御する。
【0060】
電動送風機12の動作により生じた負圧が、分離部11、風路部17、延長管3、及び、吸込口体2の吸込口と作用し、使用者が吸込口体2を被掃除面上で前後に走行させることで、吸込口から塵埃が空気とともに吸い込まれる。必要に応じて、電動部22を駆動させ、本実施形態では回転清掃体24を回転させることで、絨毯等の被掃除面から回転清掃体24により塵埃が掻き上げられ、吸込口から吸い込まれる。吸い込まれた塵埃は、分離部11において空気から分離されて捕集される。塵埃が分離された空気は、本体部1から排気される。
【0061】
この上重心型の使用状態では、電気掃除機VCは、延長管3の軸線に対し、吸込口体2が使用者とは反対側である前側に突出し、本体部1、及び、操作部4のグリップ部40が使用者側である後側に位置する。操作部4から見て先端側に位置する吸込口体2側が軽いため、力のモーメントが小さく、階段や壁面等の上の被掃除面を掃除する際に吸込口体2を持ち上げる動作で重さを感じにくくなり、吸込口体2を持ち上げやすくなることで、壁や階段等の掃除がしやすくなる。又、グリップ部40の下方、つまり使用者から見て手前側である延長管3の軸線に対して後側に本体部1の重心Gが位置するため、電気掃除機VCの姿勢が安定し、操作部4を操作したとき、特に延長管3の軸線を中心として電気掃除機VCを左右にひねる操作をしたときに、本体部1の重心Gによって本体部1が左右、つまり延長管3の軸回転方向に振られることを抑制できる。
【0062】
上述したように、第1の実施形態によれば、操作部4、本体部1、延長管3、吸込口体2の接続順を変更することにより、電気掃除機VCを、延長管3の一端部と本体部1とを接続した一の使用状態である下重心型の状態と、本体部1と延長管3の他端部とを接続した他の使用状態である上重心型の状態と、に容易に切り換えできるとともに、下重心型の状態と上重心型の状態とで、本体部1が延長管3の軸線を基準として互いに反対側に突出する、つまり上重心型の状態で本体部1が延長管3の軸線に対して突出する方向と、下重心型で本体部1が延長管3の軸線に対して突出する方向と、が互いに反対であるため、下重心型、あるいは上重心型に切り換えたときに、本体部1がそれぞれに適した位置となる。したがって、使用者が掃除しやすい使用状態を選択でき、かつ、それぞれの使用状態での利点を享受できる。
【0063】
又、第一接続部15は、中空な風路部17の端部に位置するので、第一コネクタ151を第二収容部101の軸線上に配置することができないため、
図1(a)に示す一の使用状態と、
図1(b)に示す他の使用状態とで、第一コネクタ151の位置が、第二収容部101の軸線を基準として反転していずれかの側に偏ることとなる。そこで、延長管3の第一延長管コネクタ301と第二延長管コネクタ311とを、延長管3の軸線の中心に対し点対称に配置したことで、吸込口体2の吸込口体コネクタ2101に対する
図1(a)に示す一の使用状態での本体部1の第一コネクタ151及び
図1(b)に示す他の使用状態での延長管3の第一延長管コネクタ301が相対的に同じ位置となり、かつ、操作部4の操作部コネクタ421に対する
図1(a)に示す状態での延長管3の第二延長管コネクタ311及び
図1(b)に示す状態での本体部1の第二コネクタ161が相対的に同じ位置となるため、操作部4と吸込口体2とのそれぞれを、
図1(a)に示す状態と
図1(b)に示す状態とで向きを変えることなくそのまま接続できる。そのため、
図1(a)に示す一の使用状態でも
図1(b)に示す他の使用状態でも、吸込口体2及び操作部4の位置が不自然になることがなく、操作性が良好であるとともに、重心が偏りにくい。さらに、第一延長管コネクタ301と第二延長管コネクタ311との配置によって、第一接続部15又は第一延長管接続部30に対する吸込口体接続部210の接続の軸線回りの角度、及び、第二延長管接続部31又は第二接続部16に対する操作部接続部42の接続の軸線回りの角度がそれぞれ限定されることによって、吸込口体2及び操作部4の接続の自由度が低減するので、使用者が接続を誤って想定と異なる使用状態となることを抑制できる。
【0064】
本体部1、延長管3、吸込口体2、及び、操作部4が、互いの接続状態で電気的に接続される配線18,32,26,43をそれぞれ有するので、吸込口体2に電動部22を設けて動作させることが可能となる。したがって、電動部22により生じる機能性を付与できるとともに、本実施形態のように電動部22をモータとして回転清掃体24を回転させる場合には、被掃除面からの塵埃の除去性能、つまり掃除性能を向上できる。
【0065】
本体部1が電源用の電池である電源部4を有するので、コードリール装置の電源コードを外部電源に対し接続したり取り外したりする手間が不要で、使い勝手が良好である。又、コードリール装置を用いる場合よりも本体部1の重量が増すため、上記のように各重心型に適した本体部1の位置とすることで、使用者が本実施形態の電気掃除機VCによる掃除のしやすさをより大きく享受可能となる。
【0066】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について
図5及び
図6を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成及び作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0067】
本実施形態において、延長管3の第一延長管コネクタ301と第二延長管コネクタ311とは、延長管3の軸線に対し互いに同側に位置している。
【0068】
そこで、本実施形態では、第一コネクタ151及び第二コネクタ161が、それぞれ対をなして本体部1に形成されている。さらに、
図6に模式的に示すように、第一コネクタ151同士は、配置の中心Oに対し互いに180°回転させた位置にある。すなわち、第一コネクタ151同士は、接続方向、つまり第二収容部101の軸線方向に見て、互いに点対称に配置され、接続形状が点対称となっている。同様に、第二コネクタ161同士は、配置の中心に対して互いに180°回転させた位置にある。すなわち、第二コネクタ161同士は、接続方向、つまり第二収容部101の軸線方向に見て、互いに点対称に配置され、接続形状が点対称となっている。
図5(a)及び
図5(b)に示すように、本実施形態において、第一コネクタ151a,151bは、第二収容部101の軸線、すなわち延長管3の軸線を基準として互いに反対側に位置し、互いに延長管3の軸線回りに180°回転させた位置にある。同様に、第二コネクタ161a,161bは、第二収容部101の軸線、すなわち延長管3の軸線を基準として互いに反対側に位置し、互いに延長管3の軸線回りに180°回転させた位置にある。
【0069】
さらに、第一コネクタ151aと第二コネクタ161aとは、本体部配線18aにより電気的に接続され、第一コネクタ151bと第二コネクタ161bとは、本体部配線18bにより電気的に接続される。
【0070】
このように構成することで、
図5(a)に示す下重心型での使用状態では、第一延長管コネクタ301と第二コネクタ161aとが接続され、吸込口体コネクタ2101と第一コネクタ151aとが接続される。又、
図5(b)に示す上重心型での使用状態では、第二延長管コネクタ311と第一コネクタ151bとが接続され、操作部コネクタ421と第二コネクタ161bとが接続される。
【0071】
したがって、本実施形態によれば、操作部4、本体部1、延長管3、吸込口体2の接続順を変更することにより、電気掃除機VCを、延長管3の一端部と本体部1とを接続した一の使用状態である下重心型の状態と、本体部1と延長管3の他端部とを接続した他の使用状態である上重心型の状態と、に容易に切り換えできるとともに、下重心型の状態と上重心型の状態とで、本体部1が延長管3の軸線を基準として互いに反対側に突出する等、第1の実施形態と同様に各重心型を構成できるため、使用者が掃除しやすい使用状態を選択でき、かつ、それぞれの使用状態での利点を享受できる等、第1の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0072】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について
図7を参照して説明する。なお、各実施形態と同様の構成及び作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0073】
本実施形態では、操作部接続部42が、延長管3の軸線の周囲に180°回転させた状態でも延長管3の他端部の第二延長管接続部31又は第二接続部16に対し接続可能に構成されている。
【0074】
図示される例では、延長管3の第一延長管コネクタ301と第二延長管コネクタ311とは、延長管3の軸線に対し互いに同側に位置している。
【0075】
又、操作部接続部42は、一端部に回転部44を有する。回転部44は、操作部4の軸線を中心として回転可能となっている。好ましくは、回転部44は、180°回転させる毎にその位置を保持する回転保持部を有する。回転部44には、操作部接続部42が配置されている。つまり、操作部接続部42は、回転部44とともに回転することで、操作部4の軸線に対し位置が180°回転するようになっている。回転部44には、例えばスリップリング等の摺動接点が配置され、いずれの回転位置であっても、操作部コネクタ421と操作スイッチ41との操作部配線43による電気的接続が維持されるように構成されている。
【0076】
又、第一コネクタ151は、対をなして本体部1に形成されている。さらに、第一コネクタ151同士は、配置の中心に対して互いに180°回転させた位置にある。すなわち、第一コネクタ151同士は、接続方向、つまり第二収容部101の軸線方向に見て、互いに点対称に配置され、接続形状が点対称となっている。第一コネクタ151a,151bは、第二収容部101の軸線、すなわち延長管3の軸線を基準として互いに反対側に位置する。さらに、共通の第二コネクタ161に対し、第一コネクタ151a,151bがそれぞれ本体部配線18a,18bにより電気的に接続される。
【0077】
このように構成することで、
図7(a)に示す下重心型での使用状態では、吸込口体コネクタ2101と第一コネクタ151aとが接続され、操作部コネクタ421と第二延長管コネクタ311とが接続される。又、
図7(b)に示す上重心型での使用状態では、第二延長管コネクタ311と第一コネクタ151bとが接続され、回転部44とともに軸線回りに回転させた操作部接続部42の接続部コネクタ421と第二接続部16の第二コネクタ161とが接続される。
【0078】
したがって、本実施形態によれば、操作部4、本体部1、延長管3、吸込口体2の接続順を変更することにより、電気掃除機VCを、電気掃除機VCを、延長管3の一端部と本体部1とを接続した一の使用状態である下重心型の状態と、本体部1と延長管3の他端部とを接続した他の使用状態である上重心型の状態と、に容易に切り換えできるとともに、下重心型の状態と上重心型の状態とで、本体部1が延長管3の軸線を基準として互いに反対側に突出する等、各実施形態と同様に各重心型を構成できるため、使用者が掃除しやすい使用状態を選択でき、かつ、それぞれの使用状態での利点を享受できる等、第1の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0079】
又、接続コネクタ421が、延長管3の軸線の周囲に180°回転させた状態でも接続可能に構成されているため、
図7(a)に示す使用状態であっても、延長管3を使用することなく、操作部4の操作部接続部42の操作部コネクタ421を本体部1の第二接続部16の第二コネクタ161に直接接続できるので、延長管3を使用しない使用状態にも対応可能となる。同様に、
図7(b)に示す使用状態であっても、延長管3を使用することなく、吸込口体接続部210の吸込口体コネクタ2101を第一接続部15の第一コネクタ151bに接続できるので、延長管3を使用しない使用状態にも対応可能となる。
【0080】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について
図8を参照して説明する。なお、各実施形態と同様の構成及び作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0081】
本実施形態は、第3の実施形態において、回転部44に代えて、操作部コネクタ421が操作部4に対をなして配置され、操作部コネクタ421同士が、配置の中心に対して180°回転させた位置にあるものである。
【0082】
図示される例では、操作部コネクタ421同士は、接続方向、つまり操作部4の軸線方向に見て、互いに点対称に配置され、接続形状が点対称となっている。操作部コネクタ421a,421bは、操作部4の軸線、すなわち延長管3の軸線を基準として互いに反対側に位置し、互いに延長管3の軸線回りに180°回転させた位置にある。さらに、操作部コネクタ421a,421bは、操作スイッチ41に対し、それぞれ操作部配線43a,43bにより電気的に接続される。
【0083】
又、第3の実施形態と同様に、第一コネクタ151は、対をなして本体部1に形成され、互いに点対称に配置され、接続形状が点対称となっているとともに、共通の第二コネクタ161に対し、第一コネクタ151a,151bがそれぞれ本体部配線18a,18bにより電気的に接続される。
【0084】
このように構成することで、
図8(a)に示す下重心型での使用状態では、吸込口体コネクタ2101と第一コネクタ151aとが接続され、操作部コネクタ421aと第二延長管コネクタ311とが接続される。又、
図8(b)に示す上重心型での使用状態では、第二延長管コネクタ311と第一コネクタ151bとが接続され、操作部コネクタ421bと第二コネクタ161とが接続される。
【0085】
したがって、本実施形態によれば、操作部4、本体部1、延長管3、吸込口体2の接続順を変更することにより、電気掃除機VCを、電気掃除機VCを、延長管3の一端部と本体部1とを接続した一の使用状態である下重心型の状態と、本体部1と延長管3の他端部とを接続した他の使用状態である上重心型の状態と、に容易に切り換えできるとともに、下重心型の状態と上重心型の状態とで、本体部1が延長管3の軸線を基準として互いに反対側に突出する等、各実施形態と同様に各重心型を構成できるため、使用者が掃除しやすい使用状態を選択でき、かつ、それぞれの使用状態での利点を享受できる等、第1の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0086】
又、操作部コネクタ421a,421b同士を互いの配置の中心に対し180°回転させた位置としたことで、
図8(a)に示す一の使用状態であっても、延長管3を使用することなく、操作部4の操作部接続部42の操作部コネクタ421を本体部1の第二接続部16の第二コネクタ161に直接接続できるので、延長管3を使用しない使用状態にも対応可能となる。同様に、
図8(b)に示す他の使用状態であっても、延長管3を使用することなく、吸込口体接続部210の吸込口体コネクタ2101を第一接続部15の第一コネクタ151bに接続できるので、延長管3を使用しない使用状態にも対応可能となる。
【0087】
なお、各実施形態において、吸込口体コネクタ2101を、接続管21に対をなして形成して接続管21の軸線を基準として互いに点対称に配置してもよいし、接続管21の軸線の周囲に180°回転させた状態でも接続可能に構成してもよい。このように構成することで、使用状態とする際の吸込口体2の接続の自由度を向上できる。
【0088】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲をこれらの実施形態に限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0089】
1 本体部
2 吸込口体
3 直管部である延長管
4 操作部
11 分離部
12 電動送風機
14 電池である電源部
15 第一接続部
16 第二接続部
18 配線である本体部配線
26 配線である吸込口体配線
32 配線である延長管配線
43 配線である操作部配線
151 第一コネクタ
161 第二コネクタ
301 一の直管部コネクタである第一延長管コネクタ
311 他の直管部コネクタである第二延長管コネクタ
421 操作部コネクタ
G 重心
VC 電気掃除機