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特許7477439情報処理装置、情報処理方法及び情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20240423BHJP
【FI】
G06Q30/0601 338
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020206105
(22)【出願日】2020-12-11
(65)【公開番号】P2022093041
(43)【公開日】2022-06-23
【審査請求日】2023-02-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】半井 明大
(72)【発明者】
【氏名】稗圃 泰彦
(72)【発明者】
【氏名】神谷 尚保
【審査官】加内 慎也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/195763(WO,A1)
【文献】特開2018-092455(JP,A)
【文献】特開2010-211592(JP,A)
【文献】特許第6754987(JP,B1)
【文献】特開2020-109687(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗の商品棚と、前記商品棚に置かれた複数の商品とを撮影することにより作成された撮像画像データを取得する画像取得部と、
前記商品棚における複数の登録位置と、前記複数の登録位置それぞれに置かれた商品を識別するための商品識別情報とが関連付けられたデータベースを記憶する記憶部と、
前記撮像画像データを含む購入処理用画面を情報端末に送信する画像送信部と、
前記情報端末から、前記情報端末に表示された前記購入処理用画面において所定の操作が行われた位置を示す操作位置情報を取得する情報取得部と、
前記操作位置情報が示す位置に対応する前記登録位置を特定し、特定した前記登録位置に前記データベースにおいて関連付けられた前記商品識別情報に対応する選択商品を前記情報端末のユーザが購入するための購入処理を実行する購入処理部と、
を有し、
前記記憶部は、前記複数の商品のうち第1の商品と、前記第1の商品と同一の店舗で販売されており、かつ前記第1の商品と一緒に購入することが推奨される第2の商品とを関連付けて記憶し、
前記画像送信部は、前記選択商品に関連付けて前記記憶部に記憶された、前記選択商品と同一の店舗で販売されている他の商品が写った前記撮像画像データを含む他の購入処理用画面を前記情報端末に送信する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記画像送信部は、前記選択商品を示す商品画像と、前記選択商品の価格とを含む購入処理用画面を前記情報端末に送信する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記画像送信部は、商品の登録画像と前記商品識別情報とが関連付けられた商品データベースにおいて、前記選択商品の前記商品識別情報に関連付けられた前記登録画像を、前記選択商品を示す商品画像として前記情報端末に送信する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報取得部は、前記店舗内の領域のうち前記情報端末に表示させる領域を示す表示領域情報をさらに取得し、
前記画像送信部は、前記画像取得部が取得した前記撮像画像データのうち、前記表示領域情報が示す領域の画像を前記情報端末に送信する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記画像送信部は、前記他の商品がどれであるかを示す情報を重ねて表示した前記他の購入処理用画面を前記情報端末に送信する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記記憶部は、前記撮像画像データにおける前記複数の登録位置それぞれに対応する登録位置座標をさらに記憶し、
前記購入処理部は、前記操作位置情報が示す位置の座標に最も近い前記登録位置座標を特定することにより、前記操作位置情報が示す位置に対応する前記登録位置を特定する、
請求項1からのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記記憶部は、前記商品棚の特徴点の位置と前記複数の登録位置それぞれとの関係である複数の登録位置関係をさらに記憶し、
前記購入処理部は、前記撮像画像データに含まれる前記商品棚の特徴点の位置と、前記操作位置情報が示す位置との関係が最も近い前記登録位置関係に対応する前記登録位置を特定する、
請求項1からのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記購入処理部は、前記購入処理用画面において購入操作が行われた場合に、前記購入処理として、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と、前記購入処理用画面において操作が行われた位置に対応する前記選択商品の前記商品識別情報とを関連付けて、前記店舗で使用される店舗内装置に送信する、
請求項1からのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する、
店舗の商品棚と、前記商品棚に置かれた複数の商品とを撮影することにより作成された撮像画像データを取得するステップと、
前記撮像画像データを含む購入処理用画面を情報端末に送信するステップと、
前記情報端末から、前記情報端末に表示された前記購入処理用画面において所定の操作が行われた位置を示す操作位置情報を取得するステップと、
前記商品棚における複数の登録位置と、前記複数の登録位置それぞれに置かれた商品を識別するための商品識別情報とが関連付けられたデータベースを記憶する記憶部を参照することにより、前記操作位置情報が示す位置に対応する前記登録位置を特定し、特定した前記登録位置に前記データベースにおいて関連付けられた前記商品識別情報に対応する選択商品を特定するステップと、
前記選択商品を特定した後に、前記複数の商品のうち第1の商品と、前記第1の商品と同一の店舗で販売されており、かつ前記第1の商品と一緒に購入することが推奨される第2の商品とを関連付けて記憶する前記記憶部を参照することにより、前記選択商品に関連付けて前記記憶部に記憶された、前記選択商品と同一の店舗で販売されている他の商品が写った前記撮像画像データを含む他の購入処理用画面を前記情報端末に送信するステップと、
前記選択商品を前記情報端末のユーザが購入するための購入処理を実行するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項10】
商品を購入するユーザが使用する情報端末と、前記情報端末に前記商品に関する情報を提供する情報処理装置と、を備え、
前記情報処理装置は、
店舗の商品棚と、前記商品棚に置かれた複数の商品とを撮影することにより作成された撮像画像データを取得する画像取得部と、
前記商品棚における複数の登録位置と、前記複数の登録位置それぞれに置かれた商品を識別するための商品識別情報とが関連付けられたデータベースを記憶する記憶部と、
前記撮像画像データを含む購入処理用画面を情報端末に送信する画像送信部と、
前記情報端末から、前記情報端末に表示された前記購入処理用画面において所定の操作が行われた位置を示す操作位置情報を取得する情報取得部と、
前記操作位置情報が示す位置に対応する前記登録位置を特定し、特定した前記登録位置に前記データベースにおいて関連付けられた前記商品識別情報に対応する選択商品を前記情報端末のユーザが購入するための購入処理を実行する購入処理部と、
を有し、
前記記憶部は、前記複数の商品のうち第1の商品と、前記第1の商品と同一の店舗で販売されており、かつ前記第1の商品と一緒に購入することが推奨される第2の商品とを関連付けて記憶し、
前記画像送信部は、前記選択商品に関連付けて前記記憶部に記憶された、前記選択商品と同一の店舗で販売されている他の商品が写った前記撮像画像データを含む他の購入処理用画面を前記情報端末に送信し、
前記情報端末は、
前記購入処理用画面を表示する表示部と、
前記購入処理用画面において前記所定の操作が行われた位置を示す前記操作位置情報を前記情報処理装置に送信する通信部と、
を有する情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット上で商品の売買をすることができるシステムが知られている。特許文献1には、商品の購入者の情報端末に仮想店舗と商品の画像を表示させ、購入者が情報端末を操作することにより商品を購入するためのシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-114797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のシステムにおいて情報端末に表示される商品の画像は、実際の店舗で販売されている商品の画像ではなかった。外出することが困難な人は、実際の店舗に行った場合と同じような感覚で商品を見て買物をしたいと感じる場合があるが、従来のシステムでは、実際の店舗に行った場合と同じような感覚で買物を楽しむことが困難であるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、実際の店舗に行って買物をする場合に近い感覚で、情報端末を用いて買物をできるようにするための情報処理装置、情報処理方法及び情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る情報処理装置は、店舗の商品棚と、前記商品棚に置かれた複数の商品とを撮影することにより作成された撮像画像データを取得する画像取得部と、前記商品棚における複数の登録位置と、前記複数の登録位置それぞれに置かれた商品を識別するための商品識別情報とが関連付けられたデータベースを記憶する記憶部と、前記撮像画像データを含む購入処理用画面を情報端末に送信する画像送信部と、前記情報端末から、前記情報端末に表示された前記購入処理用画面において所定の操作が行われた位置を示す操作位置情報を取得する情報取得部と、前記操作位置情報が示す位置に対応する前記登録位置を特定し、特定した前記登録位置に前記データベースにおいて関連付けられた前記商品識別情報に対応する選択商品を前記情報端末のユーザが購入するための購入処理を実行する購入処理部と、を有する。
【0007】
前記画像送信部は、前記選択商品を示す商品画像と、前記選択商品の価格とを含む購入処理用画面を前記情報端末に送信してもよい。
【0008】
前記画像送信部は、商品の登録画像と前記商品識別情報とが関連付けられた商品データベースにおいて、前記選択商品の前記商品識別情報に関連付けられた前記登録画像を、前記選択商品を示す商品画像として前記情報端末に送信してもよい。
【0009】
前記情報取得部は、前記店舗内の領域のうち前記情報端末に表示させる領域を示す表示領域情報をさらに取得し、前記画像送信部は、前記画像取得部が取得した前記撮像画像データのうち、前記表示領域情報が示す領域の画像を前記情報端末に送信してもよい。
【0010】
前記記憶部は、前記複数の商品のうち第1の商品と、前記第1の商品と一緒に購入することが推奨される第2の商品とを関連付けて記憶し、前記画像送信部は、前記選択商品に関連付けて前記記憶部に記憶された他の商品が写った前記撮像画像データを含む他の購入処理用画面を前記情報端末に送信してもよい。
【0011】
前記画像送信部は、前記他の商品がどれであるかを示す情報を重ねて表示した前記他の購入処理用画面を前記情報端末に送信してもよい。
【0012】
前記記憶部は、前記撮像画像データにおける前記複数の登録位置それぞれに対応する登録位置座標をさらに記憶し、前記購入処理部は、前記操作位置情報が示す位置の座標に最も近い前記登録位置座標を特定することにより、前記操作位置情報が示す位置に対応する前記登録位置を特定してもよい。
【0013】
前記記憶部は、前記商品棚の特徴点の位置と前記複数の登録位置それぞれとの関係である複数の登録位置関係をさらに記憶し、前記購入処理部は、前記撮像画像データに含まれる前記商品棚の特徴点の位置と、前記操作位置情報が示す位置との関係が最も近い前記登録位置関係に対応する前記登録位置を特定してもよい。
【0014】
前記購入処理部は、前記購入処理用画面において購入操作が行われた場合に、前記購入処理として、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と、前記購入処理用画面において操作が行われた位置に対応する前記選択商品の前記商品識別情報とを関連付けて、前記店舗で使用される店舗内装置に送信してもよい。
【0015】
本発明の第2の態様に係る情報処理方法は、コンピュータが実行する、店舗の商品棚と、前記商品棚に置かれた複数の商品とを撮影することにより作成された撮像画像データを取得するステップと、前記撮像画像データを含む購入処理用画面を情報端末に送信するステップと、前記情報端末から、前記情報端末に表示された前記購入処理用画面において所定の操作が行われた位置を示す操作位置情報を取得するステップと、前記商品棚における複数の登録位置と、前記複数の登録位置それぞれに置かれた商品を識別するための商品識別情報とが関連付けられたデータベースを記憶する記憶部を参照することにより、前記操作位置情報が示す位置に対応する前記登録位置を特定し、特定した前記登録位置に前記データベースにおいて関連付けられた前記商品識別情報に対応する選択商品を前記情報端末のユーザが購入するための購入処理を実行するステップと、を有する。
【0016】
本発明の第3の態様に係る情報処理システムは、商品を購入するユーザが使用する情報端末と、前記情報端末に前記商品に関する情報を提供する情報処理装置と、を備え、前記情報処理装置は、店舗の商品棚と、前記商品棚に置かれた複数の商品とを撮影することにより作成された撮像画像データを取得する画像取得部と、前記商品棚における複数の登録位置と、前記複数の登録位置それぞれに置かれた商品を識別するための商品識別情報とが関連付けられたデータベースを記憶する記憶部と、前記撮像画像データを含む購入処理用画面を情報端末に送信する画像送信部と、前記情報端末から、前記情報端末に表示された前記購入処理用画面において所定の操作が行われた位置を示す操作位置情報を取得する情報取得部と、前記操作位置情報が示す位置に対応する前記登録位置を特定し、特定した前記登録位置に前記データベースにおいて関連付けられた前記商品識別情報に対応する選択商品を前記情報端末のユーザが購入するための購入処理を実行する購入処理部と、を有し、前記情報端末は、前記購入処理用画面を表示する表示部と、前記購入処理用画面において前記所定の操作が行われた位置を示す前記操作位置情報を前記情報処理装置に送信する通信部と、を有する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、実際の店舗に行って買物をする場合に近い感覚で、情報端末を用いて買物をできるようになるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】情報処理システムSの構成を示す図である。
図2】情報端末2に表示される購入処理用画面の一例を示す図である。
図3】情報処理装置1及び情報端末2の構成を示す図である
図4】商品データベース121の一例を示す図である。
図5】商品棚データベース122の一例を示す図である。
図6】商品棚データベース122に対応する商品棚Tの状態を示す図である。
図7】情報処理システムSにおける処理の流れを示すシーケンス図である。
図8】第1変形例に係る店舗Mの状態の一例を示す図である。
図9】第1変形例に係る情報処理装置1aの構成を示す図である。
図10】情報処理装置1aにおける処理の流れを示す図である。
図11】情報処理装置1aの商品棚データベース122の一例を示す図である。
図12】画像送信部132が情報端末2に送信する選択商品画像データを含む購入処理用画面の一例を示す図である。
図13】第2変形例に係る情報処理装置1bの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[情報処理システムSの概要]
図1は、本実施の形態に係る情報処理システムSの構成を示す図である。情報処理システムSは、店舗Mから離れた場所にいるユーザUが、店舗Mで販売される商品を購入することを可能にするためのシステムである。情報処理システムSは、情報処理装置1と、情報端末2と、を備える。情報処理装置1は、例えばコンピュータ又はサーバであり、情報端末2は、例えばスマートフォン、タブレット又はコンピュータである。情報処理装置1及び情報端末2はネットワークNに接続されており、ネットワークNを介して互いにデータを送受信することができる。ネットワークNは、例えばインターネット及び携帯電話網を含む。
【0020】
店舗Mには商品棚Tが設置されており、商品棚Tには各種の商品が載置されている。店舗Mは、例えばコンビニエンスストア又はスーパーマーケットであるが、これらに限らず任意の商品を販売する店舗でよい。
【0021】
店舗Mには、商品棚T及び商品棚Tに置かれた商品を撮影するためのカメラCが設置されている。カメラCは、例えば商品棚Tの前方から商品を撮影し、商品の撮像画像データを作成する。カメラCは、ネットワークNに接続されており、ネットワークNを介して、作成した撮像画像データを情報処理装置1に送信する(図1における(1))。
【0022】
情報処理装置1は、カメラCから受信した撮像画像データに基づいて、ユーザUが使用する情報端末2に、ユーザUが商品を購入するための画面を表示させる。具体的には、情報処理装置1は、撮像画像データを含む購入処理用画面データを作成し、ユーザUが情報端末2において所定の操作をしたことに応じて、購入処理用画面データを情報端末2に送信することにより、購入処理用画面を情報端末2に表示させる(図1における(2))。
【0023】
ユーザUが行う所定の操作は、例えば、店舗Mで販売している商品を購入するためのアプリケーションソフトウェアを起動する操作である。一例として、情報処理装置1は、複数の店舗Mから送信される複数の撮像画像データに基づいて、複数の店舗Mのそれぞれに対応する購入処理用画面データを作成する。ユーザUは、複数の店舗Mから所望の店舗Mを選択する操作をすることにより、選択した店舗Mの商品棚Tが写った購入処理用画面を情報端末2に表示させることができる。
【0024】
図2は、情報端末2に表示される購入処理用画面の一例を示す図である。図2(a)は、商品棚Tの画像と、商品棚Tに置かれた複数の商品の画像とを含む購入処理用画面を示している。図2(a)におけるA-1~A-5の記号は、商品が置かれている棚板の位置を特定するための記号である。A-1の棚板にはおにぎり、A-2の棚板にはサンドイッチ、A-3の棚板には弁当、A-4の棚板にはカップ麺、A-5の棚板には缶飲料が置かれている。
【0025】
図2(a)における黒丸(●)は、ユーザUが購入することができる商品の位置を示している。ユーザUが、指Yにより黒丸又は商品画像を選択する操作(例えばタッチ操作)を行うと、情報端末2は、図2(b)に示す画面に遷移し、選択された商品の詳細情報を表示する。
【0026】
図2(b)においては、商品名と商品の価格が表示されている。また、ユーザUが購入した商品は、予め指定された場所まで配達されることが想定されており、商品を購入した場合に指定場所に届くまでに要する時間も表示されている。ユーザUがこれらの情報を確認して購入個数を入力して「購入する」を押すことにより、情報端末2は、選択された商品をユーザUが購入したことを示す購入情報を情報処理装置1に送信する(図1における(3))。
【0027】
情報処理装置1は、購入情報を受信すると、店舗Mに対して、購入情報が示す商品をユーザUが購入したことを示す通知を送信する。情報処理装置1は、例えば、店舗Mの店員が使用するコンピュータ、店舗Mの管理者が使用するコンピュータ、又は店舗Mに設けられたロボットに当該通知を送信する。店舗Mに設けられたロボットは、例えば、ユーザUが購入した商品を商品棚Tから取り出して、ユーザUに運搬される箱に入れたり、取り出した商品をユーザUが指定した場所まで運搬したりする。
【0028】
情報処理システムSが以上のように動作することにより、ユーザUは、店舗Mで撮影された画像に表示された商品を見て商品を注文することができるので、実際の店舗に行って買物をする場合に近い感覚で、情報端末を用いて買物をできるようになる。
以下、情報処理装置1及び情報端末2の構成及び動作について詳細に説明する。
【0029】
[情報処理装置1及び情報端末2の構成]
図3は、情報処理装置1及び情報端末2の構成を示す図である。情報処理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13と、を有する。制御部13は、画像取得部131と、画像送信部132と、情報取得部133と、購入処理部134と、を有する。情報処理装置1の各部の詳細については後述する。
【0030】
情報端末2は、通信部21と、表示部22と、操作部23と、記憶部24と、制御部25と、を有する。通信部21は、ネットワークNを介して情報処理装置1との間でデータを送受信するための通信インターフェースを有する。通信部21は、例えば携帯電話網にアクセスするための無線通信コントローラを有する。
【0031】
表示部22は、各種の情報を表示するディスプレイである。表示部22は、例えば情報処理装置1から送信された撮像画像を含む購入処理用画面を表示する。
操作部23は、ユーザUの操作を受け付けるためのデバイスである。操作部23は、例えば表示部22に重ねて設けられたタッチパネルである。
【0032】
記憶部24は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の記憶媒体を有する。記憶部24は、制御部25が実行するプログラムを記憶する。また、記憶部24は、情報処理装置1から受信したデータを記憶する。
【0033】
制御部25は、CPU(Central Processing Unit)を有する。制御部25は、記憶部24に記憶されたプログラムを実行することにより、情報処理装置1から受信した購入処理用画面を表示部22に表示させる。また、制御部25は、操作部23を介してユーザUが行った操作に基づいて、購入情報を情報処理装置1に送信するように通信部21を制御する。
【0034】
続いて情報処理装置1の詳細について説明する。通信部11は、ネットワークNを介して情報端末2との間でデータを送受信するための通信インターフェースを有する。通信部11は、例えば情報処理装置1が接続されたルータを介してインターネットに接続するための通信コントローラを有する。
【0035】
記憶部12は、ROM、RAM及びSSD(Solid State Drive)等の記憶媒体を有する。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを記憶する。また、記憶部12は、情報端末2に送信する購入処理用画面を作成するために用いられる商品データベース121及び商品棚データベース122を記憶する。商品データベース121は、商品を識別するための商品識別情報(以下、「商品ID」という)と商品名とが関連付けられたデータベースである。商品棚データベース122は、商品棚Tにおける複数の登録位置と、複数の登録位置それぞれに置かれた商品を識別するための商品IDとが関連付けられたデータベースである。登録位置は、例えば店舗Mの店員により指定された位置である。
【0036】
図4は、商品データベース121の一例を示す図である。図4に示す商品データベース121においては、商品を識別するための商品IDと、商品名と、商品の画像とが関連付けられている。商品データベース121においては、商品IDに関連付けて、商品の価格、及び在庫数といった他の情報がさらに関連付けられていてもよい。
【0037】
図5は、商品棚データベース122の一例を示す図である。図5に示す商品棚データベース122においては、商品棚Tにおける登録位置を示す商品位置IDと、商品IDとが関連付けられており、商品棚Tにおけるどの登録位置にどの商品が載置されているかが示されている。商品位置IDの欄に示されている記号は、商品棚Tにおいて商品が置かれる可能性がある場所に対応している。
【0038】
記憶部12は、商品棚Tの特徴点の位置と複数の登録位置それぞれとの関係である複数の登録位置関係をさらに記憶してもよい。商品棚Tの特徴点の位置は、商品棚Tにおける位置を規定する基準となる位置であり、例えば商品棚Tの左上の角の位置である。特徴点の位置と複数の登録位置それぞれとの関係は、例えば、特徴点の位置に対する登録位置の方向、及び特徴点の位置と登録位置との距離により表される。商品棚Tの特徴点が、商品棚Tが有する複数の棚板それぞれの端部であり、登録位置関係が、当該端部からの距離であってもよい。登録位置関係は、購入処理部134が、ユーザUが商品棚Tの画像上で操作した位置が、どの登録位置に対応するかを特定するために使用される。
【0039】
記憶部12は、撮像画像データにおける複数の登録位置それぞれに対応する登録位置座標を記憶してもよい。登録位置座標は、商品棚Tの特徴点の位置を原点として、原点に対する水平方向の距離に対応する水平方向座標、及び原点に対する垂直方向の距離に対応する垂直方向座標により表される。記憶部12は、例えば、店舗Mの店員が使用する端末(例えばコンピュータ又はタブレット)に商品棚Tの画像を表示した状態で店員により指定された位置の座標を、登録位置座標として記憶する。記憶部12は、店員により入力された商品位置IDを登録位置座標に関連付けて記憶してもよく、登録位置座標に基づいて制御部13が自動的に決定した商品位置IDを記憶してもよい。
【0040】
ところで、店舗においては、店員が商品の位置を変更する場合がある。このような場合には、例えば店舗のコンピュータにおいて店員が入力したデータに基づいて、商品棚データベース122のデータが更新される。図5(a)は、第1時点(例えば図1に示した商品棚Tが撮影された時点)における商品棚データベース122を示しており、図5(b)は、第1時点と異なる第2時点における商品棚データベース122を示している。
【0041】
図6は、商品棚データベース122に対応する商品棚Tの状態を示す図である。図6には、商品棚Tとして複数の商品棚(商品棚T1及び商品棚T2)が示されている。商品棚T1及び商品棚T2のそれぞれに商品位置IDが示されている。図6(a)の状態は、図5(a)に示した商品棚データベース122の状態に対応している。図6(b)の状態は、図6(a)において商品位置IDがA-11、A-12、A-13に置かれていた商品(おにぎり)が、商品棚T2における商品位置IDがB-11、B-12、B-13に移動された状態であり、図5(b)に示した商品棚データベース122の状態に対応している。
【0042】
記憶部12は、関連性がある複数の商品を関連付けて記憶してもよい。記憶部12は、例えば、複数の商品のうち第1の商品と、第1の商品と一緒に購入することが推奨される第2の商品とを関連付けて記憶する。記憶部12は、第1の商品に対して、複数の商品を関連付けて記憶してもよい。店舗Mにおいて、サンドイッチを買った人がコーヒーを購入することが多いという傾向がある場合、記憶部12は、例えば店舗の店員の操作によって、サンドイッチと缶コーヒーとを関連推奨商品として記憶する。この情報は、例えば、第1の商品を購入したユーザUに対して、情報処理装置1が第2の商品を推奨する場合に使用される。
【0043】
図3に戻り、制御部13の構成を詳細に説明する。制御部13は、例えばCPUを有しており、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、画像取得部131、画像送信部132、情報取得部133及び購入処理部134として機能する。
【0044】
画像取得部131は、ネットワークNを介して、店舗Mの商品棚Tと、商品棚Tに置かれた複数の商品とを撮影することによりカメラCが作成した撮像画像データを取得する。画像取得部131は、取得した撮像画像データを画像送信部132に入力する。
【0045】
画像送信部132は、画像取得部131から入力された撮像画像データを含む購入処理用画面を作成し、作成した購入処理用画面を情報端末2に送信する。画像送信部132は、例えば、マークアップ言語を用いて、図2(a)に示したように、撮像画像データに他の情報を重ねた購入処理用画面のデータを作成する。画像送信部132は、例えば、商品位置を示す画像(例えば図2に示した黒丸画像)、及び商品の名称又は価格の少なくともいずれかのテキスト情報を撮像画像に重ねた購入処理用画面のデータを作成する。
【0046】
画像送信部132が、撮像画像データに他の情報を重ねる位置を設定する方法は任意である。画像送信部132は、商品位置を登録するモードにおいて、例えば、店舗Mの店員が使用可能な端末に商品棚Tの画像を表示させ、表示させた画像において指定された位置の座標を上述した登録位置座標として記憶部12に記憶させてもよい。画像送信部132は、購入処理用画面データを作成する際に、記憶部12に記憶された座標を読み出し、読み出した座標の位置に商品位置を示す画像を重ねる。画像送信部132は、撮像画像データにおいて商品の画像の輪郭線を検出することにより商品の位置を特定し、特定した位置に商品位置を示す画像を重ねてもよい。
【0047】
画像送信部132は、購入処理用画面の画像データとともに、少なくとも一部の画素の座標を送信してもよい。画像送信部132は、例えば、購入処理用画面の画像データの画素に関連付けて登録位置座標を送信する。画像送信部132がこのような情報を情報端末2に送信することで、情報端末2は、ユーザUが操作した位置に対応する登録位置座標を情報処理装置1に送信することができる。
【0048】
画像送信部132は、購入処理用画面においてユーザUが選択した商品の位置の座標を示す操作位置情報を情報取得部133から取得し、取得した操作位置情報に基づいて、ユーザUが操作をした位置を特定する。画像送信部132は、商品棚データベース122を参照することにより、特定した位置に最も近い登録位置座標に対応する商品を選択商品として特定する。そして、画像送信部132は、商品データベース121を参照することにより、特定した選択商品に対応する商品画像のデータを記憶部12から取得する。
【0049】
具体的には、画像送信部132は、図2(b)に示したように、選択商品を示す商品画像データと選択商品の価格とを含む購入処理用画面を情報端末2に送信してもよい。画像送信部132は、例えば、商品の登録画像と商品IDとが関連付けられた商品データベース121において、選択商品の商品IDに関連付けられた登録画像データを、選択商品を示す商品画像データとして情報端末2に送信する。画像送信部132がこのような商品画像データを送信することで、情報端末2には、予め登録された鮮明な商品画像が表示される。したがって、購入処理用画面に含まれている商品の画像が不鮮明な場合であっても、ユーザUが、選択した商品の内容を正しく把握することができる。
【0050】
ところで、カメラCが撮影する範囲によっては、画像送信部132が撮像画像データをそのまま送信すると、情報端末2に表示される商品の画像が小さ過ぎて、ユーザUが、商品を選択しづらいという場合がある。そこで、画像送信部132は、情報取得部133を介して、店舗Mの中の領域のうち情報端末2に表示させる領域を示す表示領域情報を情報端末2から取得し、画像取得部131が取得した撮像画像データのうち、表示領域情報が示す領域の画像を情報端末2に送信してもよい。画像送信部132は、例えば、情報端末2において画像を拡大する操作が行われた場合、又は表示範囲を変更する操作が行われた場合、操作の内容に応じた領域の画像を情報端末2に送信する。
【0051】
また、画像送信部132は、情報端末2において、表示する商品棚Tの位置を変更する操作が行われた場合、操作の内容に応じて、購入処理用画面に含める商品棚Tの範囲を変更してもよい。画像送信部132は、例えば、情報端末2において右側にスワイプする操作が行われると、情報端末2が表示している領域よりも左側の領域の画像を情報端末2に送信する。画像送信部132がこのように動作することで、ユーザUは、自身が店舗Mに実際にいる場合と同様に、いろいろな商品を見ることができる。
【0052】
また、画像送信部132は、選択商品に関連付けて記憶部12に記憶された他の商品が写った撮像画像データを含む他の購入処理用画面を情報端末2に送信してもよい。画像送信部132は、例えば、選択商品がサンドイッチであり、サンドイッチに関連付けて缶コーヒーが記憶部12に記憶されている場合、缶コーヒーが写っている撮像画像データを含む購入処理用画面を情報端末2に表示させる。
【0053】
図6に示す例において、サンドイッチが商品棚T1のA-21~A-23の位置に置かれており、缶コーヒーが商品棚T2のB-51~B-54の位置に置かれているとする。商品棚T1が写った撮像画像データを含む購入処理用画面において、ユーザUがサンドイッチを購入する操作を行った場合、商品棚データベース122は、商品棚T2が写った撮像画像データを含む購入処理用画面を情報端末2に送信する。
【0054】
その際、ユーザUが、お勧め商品を把握しやすくするために、画像送信部132は、推奨する他の商品がどれであるかを示す情報を重ねて表示した他の購入処理用画面を情報端末2に送信してもよい。上記の例の場合、商品棚データベース122は、例えば、商品棚T2のB-51~B-54の位置を囲む線を含む画像情報を表示したり、B-51~B-54の位置の付近に、「サンドイッチもいかがですか?」といったテキスト情報を表示したりする。商品棚データベース122がこのような情報を表示することで、ユーザUにとっては、選択した商品と一緒に購入する方が良い商品を探す手間が省けるという利点がある。また、店舗Mにとっては、ユーザUが他の商品を購入する蓋然性が高まるので、収益につながるという利点がある。
【0055】
情報取得部133は、情報端末2から送信される情報を取得する。情報取得部133は、例えば、店舗M内の領域のうち情報端末2に表示させる領域を示す表示領域情報をさらに取得する。また、情報取得部133は、情報端末2から、情報端末2に表示された購入処理用画面において所定の操作が行われた位置を示す操作位置情報を取得する。操作位置情報は、例えば、ユーザUが操作した位置の座標を示す情報である。操作位置情報は、ユーザUが操作した位置に最も近い登録位置座標であってもよい。情報取得部133は、取得した操作位置情報を、画像送信部132及び購入処理部134に通知する。
【0056】
購入処理部134は、ユーザUが情報端末2において購入する操作をした商品をユーザUに届けるために必要な処理である購入処理を実行する。購入処理部134は、例えば、操作位置情報が示す位置に対応する登録位置を特定し、特定した登録位置に記憶部12に記憶された商品棚データベース122において関連付けられた商品IDに対応する選択商品を情報端末2のユーザUが購入するための購入処理を実行する。購入処理は、例えば、店舗Mが選択商品をユーザUに配達することを可能にするための処理であり、選択商品を購入する操作をユーザUが行ったということを、店舗Mで使用される店舗内装置に送信する処理である。店舗内装置は、店舗Mの店員が使用可能なコンピュータ、又は選択商品を商品棚Tから取り出すことができるロボットである。
【0057】
具体的には、購入処理部134は、購入処理用画面において購入操作が行われた場合に、購入処理として、ユーザを識別するためのユーザ識別情報(以下、「ユーザID」という)と、購入処理用画面において購入操作が行われた位置に対応する選択商品の商品IDとを関連付けて、店舗Mで使用される店舗内装置に送信する。購入処理部134は、商品棚データベース122を参照することにより、商品IDに関連付けられた商品位置IDを店舗内装置に送信してもよい。
【0058】
ユーザIDと選択商品の商品IDとが、店舗Mの店員が使用可能なコンピュータに送信され、当該コンピュータがユーザIDに対応するユーザUの情報(例えば氏名と住所)と商品IDに対応する商品名を表示すると、店舗Mの店員は、商品IDに対応する選択商品を商品棚Tから取り出して、当該商品の配達又は発送をすることができる。また、ユーザIDと選択商品の商品IDとが店舗Mのロボットに送信された場合、ロボットは、商品ID又は商品位置IDに対応する選択商品を商品棚Tから取り出して、配送用の箱に入れたり、ロボット自身が選択商品をユーザUまで配送したりしてもよい。
【0059】
購入処理部134は、例えば、操作位置情報が示す位置の座標に最も近い登録位置座標を特定することにより、操作位置情報が示す位置に対応する登録位置を特定する。購入処理部134は、撮像画像データに含まれる商品棚Tの特徴点の位置と、操作位置情報が示す位置との関係が最も近い登録位置関係に対応する登録位置を特定してもよい。購入処理部134がこのように動作することにより、ユーザUが登録位置座標から少しずれた位置に触った場合であっても、購入処理部134は選択商品を特定することができるので、ユーザUの操作性が向上する。
【0060】
図7は、情報処理システムSにおける処理の流れを示すシーケンス図である。図7に示すシーケンス図は、ユーザUが情報端末2において店舗Mで販売している商品を購入するためのアプリケーションを起動した時点から開始している。
【0061】
画像送信部132は、画像取得部131が取得した商品棚Tの撮像画像データを含む購入処理用画面を情報端末2に送信する。情報端末2の制御部25は、通信部21が受信した購入処理用画面を表示部22に表示する(S11)。その状態で、制御部25は、ユーザUにより商品を選択する操作が操作部23において行われたか否かを監視する(S12)。制御部25は、ユーザUが商品を選択する操作を行ったことを検出すると(S12においてYES)、通信部21に、ユーザUが操作をした位置を示す座標情報を情報処理装置1に送信させる。
【0062】
購入処理部134は、受信した座標情報に基づいて、ユーザUが選択した商品を特定する(S13)。具体的には、購入処理部134は、商品棚データベース122に記憶された登録位置の座標を参照することにより、ユーザUが選択した登録位置を特定し、登録位置に対応する商品IDを特定する。購入処理部134が商品IDを特定すると、画像送信部132は、商品データベース121を参照することにより商品IDに対応する商品画像を記憶部12から取得し、取得した商品画像を情報端末2に送信する。
【0063】
情報端末2は、商品画像を受信すると、図2(b)に示したような画面を表示する(S14)。制御部25は、この状態で、ユーザUが購入処理の操作を行うかどうかを監視する(S15)。制御部25は、ユーザUが購入処理の操作を行ったと判定すると(S15においてYES)、購入処理の操作が行われたことを示す購入情報を情報処理装置1に送信する。購入処理部134は、購入情報を受信すると購入処理を実行する(S16)。
【0064】
[複数の撮像画像データの利用(第1変形例)]
以上の説明においては、店舗Mに設置された1台のカメラCが1つの方向で撮影することにより撮像画像データが生成される場合を例示した。ところが、店舗Mで販売される商品にはいろいろな種類があり、1つの方向で複数の商品を撮影した場合、商品の内容を識別しやすい画像が生成される商品もあれば、商品の内容を識別しやすい画像が生成されない商品もある。
【0065】
例えば、商品棚Tの前方から商品が撮影されて撮像画像データが生成された場合、おにぎりやサンドイッチの画像を見たユーザUは、当該画像によって、おにぎりやサンドイッチの種類を識別しやすい。一方、弁当の画像を見たユーザUは、当該画像を見ても、どのような弁当であるかを識別することが難しい。
【0066】
そこで、情報処理装置1の画像送信部132は、店舗Mに設置された複数のカメラC、又は異なる方向で撮影が可能な1台のカメラCにより、複数の異なる位置から撮影することにより生成された複数の撮像画像データから切り出された複数の店舗商品画像データから、商品に適した選択商品画像データを選択し、選択商品画像データを情報端末2に送信してもよい。画像送信部132は、例えばユーザUによる店舗商品画像データに対応する商品の特定しやすさに基づいて、選択商品画像データを選択する。
【0067】
図8は、第1変形例に係る店舗Mの状態の一例を示す図である。図8に示す例においては、カメラC1、カメラC2及びカメラC3が店舗Mに設置されている。カメラC1は、商品棚Tの上方から商品棚Tに置かれた商品を撮影する。カメラC2は、商品棚Tの前方から商品棚Tに置かれた商品を撮影する。カメラC3は、商品棚Tの後方から商品棚Tに置かれた商品を撮影する。
【0068】
図9は、第1変形例に係る情報処理装置1aの構成を示す図である。図9に示す情報処理装置1aは、画像作成部135をさらに有するという点で、図3に示した情報処理装置1と異なる。図10は、情報処理装置1aにおける処理の流れを示す図である。図11は、情報処理装置1aの商品棚データベース122の一例を示す図である。以下、既述の情報処理装置1の構成及び動作と異なる点を中心に、情報処理装置1aの構成及び動作を説明する。
【0069】
図11に示すように、情報処理装置1aの商品棚データベース122においては、商品棚における位置と商品の属性とが関連付けられている。商品の属性は、ユーザUが商品を購入する際に参照する情報が示される撮影方向に対応する特徴である。言い換えると、商品の属性は、商品棚Tに置かれた状態で、ユーザUが商品の内容を認識しやすい撮影方向に対応する特徴である。
【0070】
ユーザUが商品を購入する際に参照する情報は、商品に付されている商品の名称や価格等を示すテキスト情報、又は商品に固有のデザインである。これらの情報は、ユーザUが購買するか否かを判断する際に使用される購入判断情報であり、ユーザUが情報端末2において購入判断情報を視認することができると、ユーザUが適切な商品を選択しやすい。そこで、画像送信部132は、購入判断情報が商品に付されている位置を商品の属性として利用して、選択商品画像データを選択してもよい。商品の属性は、商品の種別又は商品の形状であってもよい。
【0071】
画像取得部131は、店舗の商品棚Tと、商品棚Tに置かれた商品とを複数の異なる位置から撮影することにより作成された複数の撮像画像データを取得する。画像取得部131は、例えば、カメラC1、カメラC2及びカメラC3が撮影して作成した複数の撮像画像データを取得する。すなわち、画像取得部131は、例えば商品棚Tの上方から商品を撮影することにより作成された上方撮像画像データと、商品棚Tの前方から商品を撮影することにより作成された前方撮像画像データと、商品棚Tの後方から商品を撮影することにより作成された後方撮像画像データとを、複数の撮像画像データとして取得する。画像取得部131は、取得した複数の撮像画像データを画像作成部135に入力する。
【0072】
画像作成部135は、複数の撮像画像データそれぞれに含まれる複数の商品の画像を切り出すことにより、1つの商品に対応する複数の店舗商品画像を作成する。図10に示すように、画像作成部135は、複数の撮像画像データに基づいて、各商品位置に置かれた商品を上方から撮影して生成された店舗商品画像データ(例えばA-11上方画像データ)、前方から撮影して生成された店舗商品画像データ(例えばA-11前方画像データ)、及び後方から撮影して生成された店舗商品画像データ(例えばA-11後方画像データ)を作成する。画像作成部135は、作成したこれらの店舗商品画像データを画像送信部132に入力する。
【0073】
画像送信部132は、画像作成部135から入力された複数の店舗商品画像データのうち、ユーザUが商品の内容を特定するのに適した店舗商品画像データを選択する。画像送信部132は、画像作成部135から入力された複数の店舗商品画像データから選択した店舗商品画像データである選択商品画像データを情報端末2に送信する。画像送信部132は、前方撮像画像データに商品の特徴が表れることを属性が示している場合(例えば、購入判断情報が示されている場合)に、前方撮像画像データを情報端末2に提供し、上方撮像画像データに商品の特徴が表れることを属性が示している場合に、上方撮像画像データを情報端末2に提供する。
【0074】
一例として、画像送信部132は、複数の店舗商品画像データそれぞれに対応する商品の商品棚Tにおける位置を特定する。そして、画像送信部132は、商品棚データベース122において、特定した位置に関連付けられた商品の属性に基づいて選択商品画像データを選択する。図11に示す例の場合、画像送信部132は、複数の撮像画像データから切り出された複数の店舗商品画像データが商品位置A-11に対応することを特定した場合、商品の属性が「前方」であると認識する。この場合、画像送信部132は、複数の店舗商品画像データのうち、前方から撮影して生成されたA-11前方画像データを選択する。
【0075】
商品データベース121が、商品の属性と商品の画像とが関連付けられたデータベースであり、画像送信部132は、商品データベース121において店舗商品画像データに最も類似する画像に関連付けられた商品の属性に基づいて選択商品画像データを選択してもよい。
【0076】
図12は、画像送信部132が情報端末2に送信する選択商品画像データを含む購入処理用画面の一例を示す図である。図2(a)に示した購入処理用画面と比較すると、A-3及びA-4の棚板に置かれている弁当とカップ麺が、上方から撮影された画像になっている点で異なっている。画像送信部132は、このように、属性が飲料、サンドイッチ又はおにぎりであることを示している場合に、前方撮像画像データを情報端末2に提供し、属性が弁当であることを示している場合に、上方撮像画像データを情報端末2に提供する。画像送信部132が、商品棚Tにおける複数の位置に関連付けて複数の店舗商品画像データを含む表示用画像を情報端末2に送信し、情報端末2が、Uが商品の内容を認識しやすい方向から撮影された画像を組み合わせて表示することで、ユーザUが適切に商品を選択しやすくなる。
【0077】
なお、図12においては、商品棚Tにおける全ての位置に選択商品画像データが表示されているが、一部の位置に商品が置かれていないような場合もある。このようなときに、商品が置かれていないということをユーザUが認識しやすいように、画像送信部132は、複数の位置のうち、店舗商品画像データが関連付けられていない位置を所定の態様にした表示用画像を情報端末2に送信してもよい。所定の態様は、透明加工した画像又はグレーアウトした画像のように、欠品であることをユーザUが認識できるように、他の位置と色又は模様が異なる態様である。
【0078】
画像送信部132は、ある商品位置に対応する複数の店舗商品画像データから1つの選択商品画像データを選択する際に、上記の属性に代えて又は上記の属性とともに、他の情報を用いてもよい。一例として、画像送信部132は、商品棚Tにおける同一の位置に対応する複数の店舗商品画像データのうち、商品を示す領域の面積が最も大きい店舗商品画像データを選択商品画像データとして選択してもよい。画像送信部132は、商品が例えばおにぎりである場合、前方画像データにおける商品の面積が、上方画像データにおける商品の面積よりも大きいと判定し、前方画像データを選択商品画像データとして選択する。面積が大きい画像の方が、ユーザUが商品の内容を認識しやすいので、画像送信部132がこのように動作することで、ユーザUが商品の内容をより認識しやすくなる。
【0079】
画像送信部132は、商品棚における同一の位置に対応する複数の店舗商品画像データのうち、商品を示す領域の輝度が最も高い店舗商品画像データを選択商品画像データとして選択してもよい。前方画像データにおいては商品が暗く写っていて文字を認識することが困難であり、上方画像データにおいては商品が明るく写っていてるような場合、ユーザUが商品の内容を認識するには上方画像データの方が適しているという場合がある。そこで、画像送信部132が、商品を示す領域の輝度に基づいて選択商品画像データを選択することで、商品の内容の認識に適していない店舗商品画像データが情報端末2に表示されることを防げる。
【0080】
また、画像送信部132は、選択商品画像データに関連付けて、選択商品画像データに対応する商品の名称又は価格を示す購入判断情報を情報端末2に送信してもよい。画像送信部132は、選択商品画像データに購入判断情報が含まれていない場合、選択商品画像データに購入判断情報を合成した画像を作成し、当該画像を情報端末2に送信してもよい。画像送信部132は、選択商品画像と購入判断情報を重ねてもよく、選択商品画像の近傍に購入判断情報を配置した購入処理用画面を作成してもよい。
【0081】
また、情報取得部133が、情報端末2に表示させる店舗商品画像データの大きさを示す操作情報を情報端末2から取得し、画像送信部132は、操作情報が示す店舗商品画像データを表示させる大きさに基づいて、処理を変えてもよい。具体的には、画像送信部132は、第1の大きさで店舗商品画像データを情報端末2に表示させることを操作情報が示している場合には、同一の位置からの撮影により作成された1つの撮像画像データに含まれる複数の店舗商品画像データを情報端末2に送信する。また、画像送信部132は、第1の大きさよりも大きい第2の大きさで店舗商品画像データを情報端末2に表示させることを操作情報が示している場合には、選択商品画像データを情報端末2に送信する。
【0082】
画像送信部132がこのように動作することで、ユーザUが、商品棚Tの全体を見たいという場合には、図2(a)に示したように、前方から撮影された画像が情報端末2に表示されるので、ユーザUは店舗Mの臨場感を味わうことができる。そして、ユーザUが商品を選択するために商品の詳細を見たいという場合に、商品の属性に適した方向から撮影された選択商品画像データが情報端末2に表示されるので、ユーザUは適切な商品を購入しやすくなる。
【0083】
[商品位置変更の検出(第2変形例)]
以上のとおり、情報処理装置1は、商品棚における複数の登録位置と、複数の登録位置それぞれに置かれた商品の商品IDとが関連付けられた商品棚データベース122を参照することにより、店舗Mの商品棚Tの撮像画像データを表示する情報端末2においてユーザUが操作を行った位置に基づいて、操作された位置に対応する商品を特定する。店舗においては、商品の位置が変更になる場合がある。商品の位置が変更になったにもかかわらず、商品棚データベース122に登録されているデータが更新されていないと、情報処理装置1は、ユーザUが操作を行った位置に対応する商品を誤って特定してしまう。そこで、情報処理装置1は、商品の位置が変更されたことを検出し、商品の位置が変更されたにもかかわらず、商品棚データベース122のデータが更新されていない場合に、警告を出力したり、商品棚データベース122のデータを更新したりしてもよい。
【0084】
図13は、第2変形例に係る情報処理装置1bの構成を示す図である。図13に示す情報処理装置1bは、位置特定部136及び位置管理部137をさらに有するという点で、図9に示した情報処理装置1aと異なり、他の点で同じである。情報処理装置1bは、画像作成部135を有していなくてもよい。
【0085】
位置特定部136は、撮像画像データに含まれている商品棚Tの画像の位置と、商品の画像(店舗商品画像)の位置との関係に基づいて、商品の商品棚Tにおける位置を特定する。位置特定部136は、例えば、撮像画像データから、複数の登録位置に対応する領域の画像を切り出すことにより複数の店舗商品画像データを作成し、作成した店舗商品画像データの位置と、商品棚Tの画像における基準となる位置(例えば特徴点の位置)との関係に基づいて、店舗商品画像データが示す商品の位置を特定する。位置特定部136は、店舗商品画像データに関連付けて、特定した位置を位置管理部137に通知する。
【0086】
位置特定部136は、撮像画像データにおける登録位置に対応する領域に、同一の形状の複数の画像が含まれている場合、当該複数の画像のうち1つの画像を切り出すことにより店舗商品画像データを作成してもよい。一例として、図2(a)の上から3段目に置かれている弁当のように、商品棚に積み重ねることができる商品の場合、商品棚Tにおける一つの登録位置に複数の商品が置かれている場合がある。このような場合、位置特定部136は、複数の同じ商品の画像のうち1つの画像を選択することで、切り出した店舗商品画像データが、商品データベース121に登録された登録商品画像データと同等の画像になる。
【0087】
位置特定部136は、撮像画像データに人が写っていることを検出した後に所定の条件が満たされた場合に、商品棚Tの画像の位置(例えば、商品棚Tの基準位置)と、商品の画像である店舗商品画像データの位置との関係を特定してもよい。所定の条件は、例えば、商品の手前から人がいなくなり、撮像画像データに基づいて商品を識別できる状態になったことである。
【0088】
撮像画像データに人が写っている場合、その人が商品の位置を変更するという可能性がある。そこで、位置特定部136が、上記のタイミングで商品棚Tの画像の位置と店舗商品画像データの位置との関係を特定することで、人が商品の位置を変更した場合に、後述する位置管理部137が速やかに商品棚データベース122を更新することが可能になる。また、位置特定部136が、商品棚Tの画像の位置と店舗商品画像データの位置との関係を特定する処理を常時行う必要がなくなるので、制御部13の処理負荷が軽くなる。
【0089】
また、位置特定部136は、情報取得部133が操作情報を取得した場合に、商品棚Tの画像の位置と、商品の画像である店舗商品画像データの位置との関係を特定してもよい。位置特定部136がこのようなタイミングで商品棚Tの画像の位置と店舗商品画像データの位置との関係を特定することで、ユーザUが商品を購入する操作をする時点で、購入処理用画面に示されている商品の位置と商品棚データベース122に登録されている商品の位置とが一致するため、ユーザUが意図した商品と異なる商品が購入されてしまうことを防げる。また、この場合にも、また、位置特定部136が、商品棚Tの画像の位置と店舗商品画像データの位置との関係を特定する処理を常時行う必要がなくなるので、制御部13の処理負荷が軽くなる。
【0090】
位置管理部137は、撮像画像データに含まれている商品の画像である店舗商品画像データと、商品データベース121内の複数の登録商品画像データとを比較することにより、店舗商品画像データが示す商品に対応する登録商品画像データを特定する。そして、位置管理部137は、特定した登録商品画像データに関連付けられた登録位置が、位置特定部136が特定した商品の位置と一致していない場合に、特定した登録商品画像データに関連付けられた登録位置を、位置特定部136が特定した商品の位置に更新する。位置管理部137は、特定した登録商品画像データに関連付けられた登録位置が、位置特定部136が特定した商品の位置と一致していない場合に、店舗内装置に警告情報を送信し、店舗内装置から所定の指示を受信したことを条件として、登録位置を更新してもよい。
【0091】
商品の位置が変更されたかどうかを判定する精度を高めるために、情報処理装置1は、複数の方向から撮影された複数の店舗商品画像データを利用してもよい。この場合、画像取得部131は、それぞれ異なる位置から商品棚T及び商品が撮影された複数の撮像画像データを取得する。位置管理部137は、複数の撮像画像データそれぞれに含まれている店舗商品画像データと複数の登録商品画像データとを比較することにより、店舗商品画像データが示す商品に対応する登録商品画像データを特定する。
【0092】
位置管理部137は、例えば、複数の撮像画像データに含まれている複数の店舗商品画像データのうち、複数の登録商品画像データのいずれかに最も類似する店舗商品画像データに基づいて、当該店舗商品画像データが示す商品に対応する登録商品画像データを特定する。位置管理部137は、複数の店舗商品画像データのいずれかと登録商品画像データとの類似度が閾値以上である場合、店舗商品画像データと登録商品画像データとが一致していると判定してもよい。このように、位置管理部137が複数の方向から撮影された複数の店舗商品画像データを利用することで、商品が置かれた向きが、登録商品画像データにおける商品の向きと異なっている場合であっても、誤判定をしづらくなる。
【0093】
位置管理部137は、撮像画像データにおける登録位置に商品の画像が含まれていない場合、登録位置に関連付けられた登録商品画像データを商品データベース121から削除してもよい。位置管理部137がこのように動作することで、特定の位置に商品が置かれない状態になった場合に、その状態が速やかに商品データベース121に反映されるので、ユーザUが購入処理用画面における当該位置に誤って触れた場合に、実際には存在しない商品が特定されてしまうことを防げる。
【0094】
また、位置管理部137は、商品データベース121において登録位置に商品画像が登録されていない場合、撮像画像データから切り出した商品画像を登録してもよい。すなわち、位置管理部137は、商品データベース121における登録位置に登録商品画像データが関連付けられていない場合、撮像画像データにおける登録位置に含まれている店舗商品画像データを、登録位置に関連付けて登録商品画像データとして商品データベース121に登録する。位置管理部137がこのように動作することで、商品データベース121に登録されていない新しい商品を販売する際に、店舗Mの店員が商品データベース121を登録する処理をすることなく、商品棚Tの状態が速やかに商品データベース121に反映されるので、店員による登録作業が不要になり店員の業務効率が向上する。
【0095】
位置管理部137は、自動的に商品データベース121を更新する代わりに、特定した登録商品画像データに関連付けられた登録位置が、位置特定部136が特定した商品の位置と一致していない場合に、店舗Mで使用される店舗内装置(例えばコンピュータ)に所定の通知を送信してもよい。店舗内装置が、送信された通知の内容を表示することで、店員が、商品データベース121の状態が商品の位置と合っていないということを認識できるので、店員は、商品の位置を変更したり、実際の商品の位置に合わせて商品データベース121を更新する処理をしたりすることができる。位置管理部137がこのように動作することで、店員が商品を置く位置を間違えている場合に商品データベース121を更新してしまうことなく、店員が正しい位置に商品を移動させることが可能になる。
【0096】
[情報処理システムSによる効果]
以上説明したように、情報処理装置1は、店舗Mで撮影されることにより作成された撮像画像データを含む購入処理用画面を情報端末2に送信し、情報端末2から、購入処理用画面において所定の操作が行われた位置を示す操作位置情報を取得する。そして、購入処理部134は、操作位置情報が示す位置に対応する商品棚Tの位置(登録位置)を特定し、特定した位置に商品データベース121において関連付けられた商品IDに対応する商品をユーザUが購入するための購入処理を実行する。情報処理装置1がこのように構成されていることで、ユーザUは、実際の店舗Mに行って買物をする場合に近い感覚で、情報端末2を用いて買物をできるようになる。
【0097】
また、画像取得部131は、商品棚Tに置かれた商品を複数の異なる位置から撮影することにより作成された複数の撮像画像データを取得する。そして、画像作成部135は、複数の撮像画像データそれぞれに含まれる複数の商品の画像を切り出すことにより、1つの商品に対応する複数の店舗商品画像データを作成し、画像送信部132は、複数の店舗商品画像データから選択した店舗商品画像データを情報端末2に送信する。画像送信部132は、例えば、ユーザUが購入する際の判断に用いる購入判断情報が見える方向から撮影された店舗商品画像データを情報端末2に送信する。情報処理装置1がこのように構成されていることで、商品が置かれた向きや商品の形状によらず、ユーザUが、店舗Mにおいて撮影された商品の画像に基づいて、商品の内容を把握することができるようになる。
【0098】
また、位置特定部136は、撮像画像データに含まれている商品棚の画像の位置と、商品の画像である店舗商品画像データの位置との関係に基づいて、商品の商品棚Tにおける位置を特定する。そして、位置管理部137は、撮像画像データに含まれている店舗商品画像データに対応する登録商品画像データに関連付けられた登録位置が、位置特定部136が特定した商品の位置と一致していない場合に、特定した登録商品画像データに関連付けられた登録位置を、位置特定部136が特定した商品の位置に更新する。位置特定部136及び位置管理部137がこのように動作することで、店舗Mにおいて商品が置かれる位置が変わった場合に、店舗Mにおける商品の位置と商品データベース121に登録された商品の位置とが一致した状態が維持される。その結果、店舗において商品の位置が変更されても、ユーザUが、店舗Mで撮影された画像に基づいて適切に商品を指定できる。
【0099】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0100】
1 情報処理装置
2 情報端末
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
21 通信部
22 表示部
23 操作部
24 記憶部
25 制御部
121 商品データベース
122 商品棚データベース
131 画像取得部
132 画像送信部
133 情報取得部
134 購入処理部
135 画像作成部
136 位置特定部
137 位置管理部
図1
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