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▶ セレロトン・アクチェンゲゼルシャフトの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】電気機械
(51)【国際特許分類】
   H02K 5/167 20060101AFI20240423BHJP
   H02K 7/08 20060101ALI20240423BHJP
   H02K 9/22 20060101ALI20240423BHJP
   H02K 7/14 20060101ALI20240423BHJP
【FI】
H02K5/167 A
H02K5/167 B
H02K7/08 A
H02K9/22 Z
H02K7/14 A
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020573156
(86)(22)【出願日】2019-06-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-04
(86)【国際出願番号】 EP2019067172
(87)【国際公開番号】W WO2020002509
(87)【国際公開日】2020-01-02
【審査請求日】2022-06-02
(31)【優先権主張番号】18180755.3
(32)【優先日】2018-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】518370378
【氏名又は名称】セレロトン・アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】CELEROTON AG
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ルーザー,アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ディエトマン,ファビアン
(72)【発明者】
【氏名】ブラザー,マヌエル
(72)【発明者】
【氏名】ベインリッヒ,ルカス
(72)【発明者】
【氏名】ヘルティク,コンラート
【審査官】谿花 正由輝
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第03249786(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 5/167
H02K 7/08
H02K 9/22
H02K 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気ステータ(3)を支持するステータ本体(25)を有するステータ(1)とロータ(5)とを備える電気機械であって、前記ロータ(5)は、ラジアル気体軸受を形成するラジアル軸受セクション(17)とアキシャル気体軸受を形成するアキシャル軸受セクション(12)とを備える軸受によって支持され、これらの軸受セクションのステータ側部分は、ステータ側ラジアル軸受部分およびステータ側アキシャル軸受部分であり、前記ステータ側ラジアル軸受部分および前記ステータ側アキシャル軸受部分は、互いに剛性的に接続され、ともにステータ軸受構造を形成し、
前記ステータ側ラジアル軸受部分は、ブッシング(18)であり、
前記ブッシング(18)は、冷却体(71)によって径方向に取り囲まれ、前記ブッシング(18)は、熱伝導性充填材(23)を備える弾性支持体によって前記冷却体(71)によって支持され、
前記熱伝導性充填材(23)は、前記ラジアル気体軸受が存在している前記ブッシング(18)の軸方向長さのセクションに沿って、前記ブッシング(18)および前記冷却体(71)と接触しており、
前記ブッシングは前記冷却体(71)によって径方向に取り囲まれ、前記ブッシング(18)の軸方向長さの少なくとも60%にわたって前記熱伝導性充填材(23)を介して前記冷却体(71)に熱結合されている、電気機械。
【請求項2】
前記ブッシング(18)は、前記冷却体(71)によって径方向に取り囲まれ、前記ブッシング(18)の前記軸方向長さの少なくとも80%にわたって前記熱伝導性充填材(23)を介して前記冷却体(71)に熱結合される、請求項1に記載の電気機械。
【請求項3】
前記ステータ軸受構造は、前記ステータ(1)の他の部分に剛性的に取り付けられたアキシャル軸受アセンブリ(11)によってこれらの他の部分に取り付けられ、請求項1または2に記載の電気機械。
【請求項4】
前記ラジアル軸受セクション(17)は、回転の軸の長手方向に延在しており、ベアリング要素および前記ラジアル軸受セクション(17)の協働するロータ軸受面は全て、前記軸の前記長手方向において前記電気ステータ(3)と前記ロータ(5)との間の磁気ギャップの外側に位置している、請求項1~3のいずれか1項に記載の電気機械。
【請求項5】
前記冷却体(71)は、前記冷却体(71)から熱を逃がすように冷却媒体を運ぶための冷却材チャネル(75)を備える、請求項1~4のいずれか1項に記載の電気機械。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の電気機械であって、前記ブッシング(18)は、冷却体(71)によって径方向に取り囲まれ、前記冷却体(71)は、ステータフランジ(28)によって径方向に部分的に取り囲まれ、前記ステータ本体(25)および前記ステータフランジ(28)は、単一の部品として製造されるか、または互いに材料で接合されることを特徴とする、電気機械。
【請求項7】
前記冷却体(71)は、前記冷却体(71)から熱を逃がすように冷却媒体を運ぶための冷却材チャネル(75)を備え、前記ステータフランジ(28)は、冷却材チャネル(75)の壁の少なくとも一部を形成する、請求項6に記載の電気機械。
【請求項8】
前記ステータ本体(25)は、冷却材チャネル(75a)を備え、前記冷却材チャネル(75a)は、前記電気ステータ(3)を径方向に取り囲む領域に配置され、特に、前記ステータ本体(25)は、内側ステータ本体(25b)を径方向に取り囲む外側ステータ本体(25a)を備え、前記冷却材チャネルは、前記外側ステータ本体(25a)と前記内側ステータ本体(25b)との間に配置される、請求項6または7に記載の電気機械。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の電気機械であって、前記ステータ(1)は前記電気ステータ(3)に軸方向に隣接して配置された熱伝達壁(27)を有し、非導電性であって熱伝導性のギャップチューブ(29)は前記熱伝達壁(27)に熱結合され前記ロータ(5)に径方向に隣接し前記ロータ(5)が永久磁石(52)を備えている、電気機械。
【請求項10】
前記熱伝達壁(27)は、前記電気ステータ(3)と前記冷却体(71)との間に配置される、請求項に記載の電気機械。
【請求項11】
前記熱伝達壁(27)は、前記ロータ(5)の近傍の前記永久磁石(52)によって引き起こされる前記熱伝達壁(27)における渦電流を減少させるための径方向スリット(24)を備える、請求項または10のいずれか1項に記載の電気機械。
【請求項12】
前記熱伝達壁(27)および前記ギャップチューブ(29)は、前記電気ステータ(3)と前記ロータ(5)との間の気密分離の一部を形成する、請求項9~11のいずれか1項に記載の電気機械。
【請求項13】
前記熱伝達壁(27)が配置された前記ギャップチューブ(29)の近位端とは反対側の遠位端において前記ギャップチューブ(29)に熱結合された熱伝達フランジ(27b)を備え、特に、前記熱伝達フランジ(27b)は、冷却材チャネル(75b)を備える、請求項9~12のいずれか1項に記載の電気機械。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか1項に記載の電気機械であって、
前記ステータ軸受構造は、前記ステータ(1)の他の部分に剛性的に取り付けられた前記ステータ側アキシャル軸受部分、特にアキシャル軸受アセンブリ(11)によってこれらの他の部分に取り付けられ、
前記アキシャル軸受アセンブリ(11)は、弾性要素によって軸方向に圧縮され、この弾性要素は、皿ばね(14b)の役割を果たし、前記電気機械によって駆動される圧縮機の流路の壁、特に遠心圧縮機のディフューザの壁の働きもする、電気機械。
【請求項15】
前記皿ばね(14b)は、前記圧縮機の圧縮機ハウジング(14a)によって、特に前記圧縮機の螺旋状ケーシングによって前記軸方向に圧縮される、請求項14に記載の電気機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機械の分野に関し、特に気体軸受を有する高速電気機械に関する。
【背景技術】
【0002】
電気モータは、一般にロータとステータとを備え、ステータは、電気ステータおよび軸受を支持して収容するステータ本体を備える。ステータ本体に対する軸受の位置は、ステータ本体の軸受フランジによって規定することができる。図1a(ステータ本体は図示せず)の配置に示されているように、2つのジャーナル軸受が存在していることが多く、これらのジャーナル軸受は、典型的にはステータの両側に位置している。この場合、軸受の配列の精度は、主に、軸受フランジおよびステータ本体が機械加工される精度によって規定される。流体膜、特に気体軸受では正確な配列が極めて重要であり、この配置は、一般に、組み立て後に一対の軸受の自動調心もしくは規格に準拠したブッシング取り付け、または機械加工、たとえばリーミングなどの特別な対策を必要とする。代替的に、ステータの同一の側にジャーナル軸受を配置してもよい。この配置は、張り出しモータ設計(図1b)としばしば呼ばれる。張り出し設計では、2つのジャーナル軸受を一体化して単一の部品にすることができるため、正確な軸受配列を実現しやすい。しかし、一般に、このアプローチによりロータが長くなるため、ロータの動的挙動がさらに重大になる。さらに、空気抵抗によって引き起こされる風損が大きくなり、モータの全体効率に対して悪影響を及ぼす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
US3,502,920には、空隙軸受を有するスロット付き電気機械が開示されており、このスロット付き電気機械では、ステータとロータとの間の磁気ギャップにブッシングが位置している。ブッシングは、ステータに対して弾性的に吊り下げられることができる。それは、一方ではラジアル軸受を規定し、中央に位置するスラスト軸受またはスラストブロックをアキシャル軸受として備え得る。この機械を組み立てるためには、ロータを軸方向に分離する必要がある。この設計は、高速モータには不向きである。
【0004】
WO03/019753 A2には、スピンドルモータが示されており、このスピンドルモータでは、エポキシからなる薄層内のステータの中でロータが回転し、この薄層は、ステータに円筒形貫通孔を形成し、ラジアル軸受面およびアキシャル軸受面の両方の面を規定する役割を果たす。エポキシからなる薄層は、ステータハウジングに直接結合され、ハウジングのいかなる熱誘導変形も、軸受の形状に直ちに影響を及ぼす。
【0005】
US2006/0061222 A1およびUS2006/0186750 A1には、従来の空気軸受が示されている。
【0006】
WO2017/202941 A1には、電気機械および関連付けられたロータが開示されており、この電気機械および関連付けられたロータは、ラジアル気体軸受を形成するラジアル軸受セクションおよびアキシャル気体軸受を形成するアキシャル軸受セクションによってロータを支持することによって上記の問題に対処し、これらの軸受セクションのステータ側部分は、ステータ側ラジアル軸受部分およびステータ側アキシャル軸受部分であり、これらのステータ側ラジアル軸受部分およびステータ側アキシャル軸受部分は、互いに剛性的に接続され、ともにステータ軸受構造を形成する。ステータ側ラジアル軸受部分またはステータ側アキシャル軸受部分は、ステータの他の部分に剛性的に取り付けられ、それぞれの他の部分は、弾性的に支持されているかまたは全く支持されていない。ラジアル軸受セクションの全体または一部は、電気ステータとロータとの間の磁気ギャップに位置している。たとえば風損(ステータボア内のロータの相対移動および空気軸受内の軸受面および空気の相対移動によって引き起こされる)および電磁損からの熱をロータおよび軸受から逃がす必要があることが明らかになっている。
【0007】
したがって、本発明の考えられる目的は、上記の不利な点を克服する、冒頭で述べたタイプの電気機械を作製することである。
【0008】
本発明のさらなる考えられる目的は、冒頭で述べたタイプの電気機械の設計を単純化することである。これは、機械の機械的安定性、製造性および品質を向上させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
これらの目的のうちの少なくとも1つは、請求項に係る電気機械によって実現される。
本発明の第1の局面に従って、電気機械は、電気ステータを支持するステータ本体を有するステータとロータとを備える。上記ロータは、ラジアル気体軸受を形成するラジアル軸受セクションとアキシャル気体軸受を形成するアキシャル軸受セクションとを備える軸受によって支持され、これらの軸受セクションのステータ側部分は、ステータ側ラジアル軸受部分およびステータ側アキシャル軸受部分であり、上記ステータ側ラジアル軸受部分および上記ステータ側アキシャル軸受部分は、互いに剛性的に接続され、ともにステータ軸受構造を形成する。上記ステータ側ラジアル軸受部分は、ブッシングであり、上記ブッシングは、冷却体によって径方向に取り囲まれ、上記ブッシングは、熱伝導性充填材を備える弾性支持体によって上記冷却体に接続される。
【0010】
典型的には、熱伝導性充填材は、ラジアル軸受セクションが存在しているブッシングの軸方向長さのセクションに沿って、ブッシングとも冷却体とも接触している。
【0011】
これにより、ステータ軸受構造から、特にブッシングから熱を効率的に逃がすことができる。弾性支持体は、たとえば熱膨張によるステータ部分の起こり得る変形を補償し、振動特性を向上させることを可能にする。
【0012】
ステータへのブッシングの熱結合は、可撓性の支持要素としてOリングを使用することによって、および、これらのOリングの間に設置された熱伝導性充填材を密封するためにOリングを使用することによって行うことができる。充填材は、その粘性によっては、スクイーズ・フィルム・ダンパのように減衰効果を有し得る。
【0013】
熱伝導性充填材は、一般に、変形可能な材料、特に以下のものである:
・固体、たとえばシリコーンもしくはシリコーン発泡体、または
・流体もしくは流動可能な材料、たとえばペーストもしくはゲル、特に
・液体、たとえば添加剤を有する油。
【0014】
熱伝導性充填材は、ブッシングと冷却体との間の物理的接触を維持してブッシングと冷却体との間の熱伝導性接続を提供しながら、ブッシングと冷却体との間の相対移動を吸収し、および/または、これらの部分の起こり得る変形を補償することができる。
【0015】
この文脈における熱伝導性とは、熱伝導係数が少なくとも0.5W/゜K/mまたは少なくとも1W/゜K/mまたは少なくとも2W/゜K/mまたは少なくとも4W/゜K/mである。
【0016】
実施形態では、ブッシングは、冷却体によって径方向に取り囲まれ、ブッシングの軸方向長さの少なくとも20%または40%または60%または80%にわたって熱伝導性充填材を介して冷却体に熱結合される。
【0017】
熱伝導性充填材は、一般に、冷却体とブッシングとの間の間隙に配置される。
実施形態では、ステータ軸受構造は、第1の端部から第2の端部まで電気機械の軸方向に延在しており、ステータ軸受構造は、2つの端部のうちの一端の付近でステータの他の部分によって剛性的に支持されており、他端の付近で弾性的に支持されているかまたは全く支持されていない。
【0018】
したがって、上記の「他の部分」は、ステータ本体自体、または、電気ステータと担体とを備えるアセンブリであり得て、このアセンブリは、ステータ本体によって弾性的に支持される。
【0019】
軸方向は、ロータの回転軸に対応し、長手方向とも呼ばれる。
実施形態では、ステータ軸受構造は、ステータの他の部分に剛性的に取り付けられたステータ側アキシャル軸受部分、特にアキシャル軸受アセンブリによってこれらの他の部分に取り付けられる。
【0020】
その結果、ステータ軸受構造は、一端においてアキシャル軸受部分によって吊り下げられており、ステータ軸受構造の残りの部分は、弾性的に吊り下げられており、機械的応力を無くすまたは減少させるが、依然として冷却体に熱結合されている。
【0021】
ジャーナル軸受は、一体化されて単一の部品にすることができるため、ジャーナル軸受が別々の部品になっている場合よりも正確な配列を実現しやすい。
【0022】
実施形態では、ラジアル軸受セクションは、回転軸の長手方向に延在しており、ベアリング要素およびラジアル軸受セクションの協働するロータ軸受面は全て、電気ステータとロータとの間の磁気ギャップの外側に位置している。
【0023】
言い換えれば、これは、この機械が張り出しタイプである、すなわち機械の長手方向軸に沿って見たときに、ジャーナル軸受、またはブッシングおよび冷却体がそれぞれ、電気ステータおよび永久磁石とは異なる位置に位置していることを意味する。
【0024】
実施形態では、ラジアル軸受セクションは、回転軸の長手方向に延在しており、ラジアル軸受セクションのうちの少なくとも60%または70%または80%または90%は、電気ステータとロータとの間の磁気ギャップの外側に位置している。
【0025】
ここで、および本文書全体を通して、「剛性的に」および「固定された」という語は、「弾性的に」とは対照的に使用される。弾性接続は、剛性接続よりも少なくともたとえば100倍または10,000倍または1,000,000倍大きなばね定数またはヤング率を有する。
【0026】
剛性接続は、接続された部分が機械の通常動作中に互いに対して動かないように設計された接続である。したがって、剛性接続は、部分をねじ留めすることによって、またはそれらを互いにばねで押し付けることによって確立することができる。この場合、ばねは、剛性接続の一部ではなく、接続の剛性を維持する力を提供する。
【0027】
弾性支持体は、一般に(合成)ゴムからなるOリング、または金属ばねであってもよい。
【0028】
「高速電気機械」という語は、100,000毎分回転数を超える回転数に適した機械を包含するように解釈される。
【0029】
気体軸受の気体は、空気、冷却剤、天然ガスなどの、中で機械が動作する任意の気体であってもよい。気体軸受は、受動型気体軸受または能動型気体軸受であってもよい。
【0030】
ブッシングは、十分な機械的剛性を提供して、磁気空隙における磁界に影響を及ぼさないセラミック材料または別の材料でできていてもよい。セラミック材料の利点は、それらが気体軸受に適していることであり、磁界を生成するトルクがそれらを貫通する磁気空隙にそれらを設置できることである。一般に、交番磁気空隙場によって引き起こされる過剰な渦電流損失を回避するために、セラミック、ガラスセラミックまたは工業用ガラス、プラスチック、複合物、無機材料などの、導電率が低い電気絶縁体または材料を使用することができる。
【0031】
実施形態では、電気機械は、スロットなしタイプである。言い換えれば、電気ステータは、スロット付き巻線ではなく空隙巻線を備える。他の実施形態では、電気機械は、スロット付きタイプである。
【0032】
実施形態では、冷却体は、冷却体から熱を逃がすように冷却媒体を運ぶための冷却材チャネルを備える。冷却媒体は、一般に、気体または液体などの流体である。
【0033】
他の局面のうちの1つまたは複数の局面から独立して、またはそれらと組み合わせて実現可能な本発明の第2の局面に従って、冷却体は、ステータフランジ(「ステータ冷却ジャケット」とも呼ぶことができる)によって径方向に取り囲まれ、ステータ本体およびステータフランジは、単一の部品として製造されるか、または互いに材料で接合される。これにより、ステータ本体と冷却体とを熱結合し、それによって冷却体を介してステータ本体を冷却することができる。
【0034】
一般に、ステータ本体は、電気ステータを収容する。「材料で接合される」は、「物質と物質とが接合される」とも呼ばれ、一般に溶接またははんだ付けによってなされる。
【0035】
実施形態では、ステータフランジは、冷却材チャネルの壁の少なくとも一部を形成する。これにより、冷却材がステータ本体も冷却体も効率的に冷却することができる。
【0036】
実施形態では、ステータ本体は、冷却材チャネルを備え、冷却材チャネルは、電気ステータを径方向に取り囲む領域に配置される。それは、ステータ本体が、内側ステータ本体を径方向に取り囲む外側ステータ本体を備える場合であり得て、冷却材チャネルは、外側ステータ本体と内側ステータ本体との間に配置される。
【0037】
他の局面のうちの1つまたは複数の局面から独立して、またはそれらと組み合わせて実現可能な本発明の第3の局面に従って、熱伝達壁は、電気ステータに軸方向に隣接して配置され、非導電性であって熱伝導性のギャップチューブは、ロータが永久磁石を備えているロータに径方向に隣接した位置でステータに取り付けられ、熱伝達壁は、ギャップチューブに熱結合される。これにより、熱伝達壁およびステータ本体の他の部分を介してモータの空隙を冷却することができる。
【0038】
「軸方向に隣接した」および「径方向に隣接した」という表現はそれぞれ、「回転軸の方向に見たときに隣接した」および「径方向に見たときに隣接した」を意味するように理解される。
【0039】
実施形態では、熱伝達壁は、電気ステータと冷却体との間に配置される。これは、電気ステータおよび冷却体が、軸方向に見て、熱伝達壁によって分離された軸に沿った異なる領域に位置する場合であり得る。
【0040】
実施形態では、冷却体は、径方向に見たときに電気ステータの周囲に配置される。熱伝達壁は、電気ステータおよび冷却体の一方の側に位置して、電気ステータから冷却体に熱を伝達するためのサーマルブリッジをこれら2つの間に形成するように配置することができる。
【0041】
実施形態では、ギャップチューブの代わりに、細長い要素またはロッドであるギャップバーが存在している。ギャップバーは、スロット付き電気機械のスロットに配置することができる。
【0042】
このように、ギャップチューブまたはギャップバーは、長手方向回転軸に沿って軸方向に見て、少なくとも永久磁石が存在している位置に配置される。
【0043】
一般に、ギャップチューブは、電気ステータとロータとの間の磁気ギャップに配置される。
【0044】
ギャップチューブまたはギャップバーへの熱伝達壁の熱結合は、たとえば圧入などの圧力ばめによって、または材料ばめによってなされることができる。特に、接着剤、たとえば熱伝導性接着剤を使用することができる。
【0045】
ギャップチューブまたはギャップバーが非導電性であって熱伝導性であるようにするために、それらは、窒化アルミニウムまたは炭化ケイ素または特定のグレードの窒化ケイ素などの、たとえば20W/゜K/mまたは40W/゜K/mまたは60W/゜K/mまたは100W/゜K/mまたは140W/゜K/mよりも高い高熱伝導率を有するセラミック材料でできていてもよい。
【0046】
実施形態では、熱伝達壁は、ロータの近傍の永久磁石によって引き起こされる熱伝達壁における渦電流を減少させるための径方向スリットを備える。実施形態では、少なくとも6個または12個または18個のスリットがある。スリットは、等間隔であってもよい。
【0047】
実施形態では、熱伝達壁およびギャップチューブは、電気ステータとロータとの間の気密分離の一部を形成する。これにより、微小粒子による汚染の影響を受けやすい空気軸受を、一般的に汚染されがちなステータ本体内のスペースから分離することができる。
【0048】
実施形態では、電気機械は、熱伝達壁が配置されたギャップチューブの近位端とは反対側の遠位端においてギャップチューブに熱結合された熱伝達フランジを備える。熱伝達フランジは、冷却材チャネルを備え得る。これにより、ギャップチューブの両端において熱を除去することによってギャップチューブをよりよく冷却することができる。
【0049】
他の局面のうちの1つまたは複数の局面から独立して、またはそれらと組み合わせて実現可能な本発明の第4の局面に従って、アキシャル軸受アセンブリは、弾性要素によって軸方向に圧縮され、この弾性要素は、円盤型ばねの役割を果たし、電気機械によって駆動される圧縮機の流路の壁、特に遠心圧縮機のディフューザの壁の働きもする。これにより、モータと圧縮機との組み合わせの省スペースで単純な構造が可能になる。
【0050】
一般に、円錐型皿ばね、円錐型ばねワッシャ、板ばね、ベリビルばねまたはカップ状ばねワッシャとしても知られている皿ばねまたはベリビルワッシャは、静的または動的にその軸に沿って装着可能な(装着状態または非装着状態において)概して円錐形のシェルである。
【0051】
実施形態では、皿ばねは、圧縮機ハウジング部分によって、好ましくは圧縮機の螺旋状ケーシングによって軸方向に圧縮される。これにより、モータと圧縮機との組み合わせの構造のさらなる単純化が可能になる。
【0052】
圧縮機ハウジングは、一般に、プレナムと、任意にプレナムにつながるディフューザの少なくとも1つの壁とを備える。この壁は、ハウジングの残りの部分とともに単一の部品として成形されてもよく、または別個の部品として成形されてもよい。
【0053】
実施形態では、アキシャル軸受アセンブリの第1のステータディスクおよび第2のステータディスク、ならびに2つのステータディスクの間に配置されたスペーサ要素は、皿ばねによって互いに押し付けられる。
【0054】
実施形態では、第1のステータディスクは、ブッシングと一体に成形される。言い換えれば、アキシャル軸受アセンブリの第1のステータディスクおよびブッシングは、単一の部分または部品として製造される。
【0055】
スラスト軸受またはアキシャル軸受は、一般に、ロータディスクをロータ内に備え、軸方向に見たときにロータディスクの各側において、隣接するステータディスクをステータ上に備える。これら2つのステータディスクは、明確に規定された間隙がスラスト軸受の回転部分と静止部分との間に形成されるようにシムまたはスペーサ要素によって離間される。ステータディスク、スペーサおよび接続要素は、ともに、アキシャル軸受アセンブリを形成する。
【0056】
実施形態では、アキシャル軸受アセンブリのステータディスクおよびブッシングの各々は、軸方向を向いた面を軸方向基準面として備え、これら2つの軸方向基準面は、互いに寄りかかって設置されている。それによって、それらは、回転軸がアキシャル軸受アセンブリの軸受面に対して垂直であることを保証する。
【0057】
実施形態では、互いに寄りかかって設置されているステータディスクおよびブッシングは、一体に成形されていない場合には、弾性要素、特に皿ばねによって互いに押し付けられる。
【0058】
さらなる実施形態は、従属特許請求項から明らかである。
本発明の主題について、添付の図面に示されている例示的な実施形態を参照して以下の本文の中でより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0059】
図1a】気体軸受を有する先行技術の機械の長手方向断面図である。
図1b】気体軸受を有する先行技術の機械の長手方向断面図である。
図2】電気機械の実施形態を示す図である。
図3】同様の実施形態の分解組立図である。
図4】スリットの配置を示すステータ本体を示す図である。
図5】さらなる実施形態の詳細を有する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
図中、原則的に、同一の部分または同様の機能を有する部分は同一の参照記号を備えている。
【0061】
図1aは、空気軸受または気体軸受を有する先行技術の電気機械を概略的に示す。そこでは、ステータ本体(図示せず)は、コイル31とコア32とを有する電気ステータ3を担持しており、シャフト51と永久磁石52とを有するロータ5が回転するように配置されたアキシャル軸受セクション12およびラジアル軸受セクション17をさらに担持している。ラジアル軸受セクション17を構成する個々の軸受要素19は、電気ステータ3を介在させた状態でこの機械の両端に配置されている。図1bは、先行技術の張り出し配置における同一の要素を示しており、個々の軸受要素19は、機械の同一の端部に、すなわち両方ともが電気ステータ3の同一の側に配置されている。
【0062】
ここで、および他の配置において、モータとして動作する電気機械によって駆動されるファン6またはインペラは、この機械の適用先の一例として示されている。当然のことながら、他の任意のエンドデバイス、特に高速駆動を必要とするものが電気機械によって駆動されるように配置されてもよい。
【0063】
図2は、上記の要素を有しているが配置が異なっている実施形態を概略的に示す。また、ステータ1の電磁構成要素、すなわちコイル31およびコア32のためのハウジングおよび支持体の働きをするステータ本体25を備えるステータ1が示されている。
【0064】
ロータではなくステータに取り付けられたアキシャル軸受セクション12およびラジアル軸受セクション17の部分は、ステータ軸受構造を形成する。このステータ軸受構造は、アキシャル軸受セクション12およびラジアル軸受セクション17のステータ側軸受面を備え、これらの面の相対的位置を規定する。ステータ軸受構造は、それ自体が剛性であるように設計され、高精度で容易に組み立てられて配列されるように設計されている。
【0065】
ロータの一部におけるアキシャル軸受セクション12またはスラスト軸受セクションは、ロータ5の一端付近のシャフト51の外周面から外向きに延在する概して円盤状のスラストプレートまたはロータディスク54を備える。ロータディスク54は、2つの反対向きの軸方向を向いた面を有し、これら2つの面は、間にロータディスク54が回転するように配置された2つのステータディスク14c,14dと協働して、アキシャル軸受を形成する。
【0066】
ステータの一部におけるアキシャル軸受セクション12は、アキシャル軸受アセンブリ11の一部であるこれらのステータディスク14c,14d、すなわち第1のステータディスク14cおよび第2のステータディスク14dを備える。アキシャル軸受アセンブリ11は、互いに対向しているステータディスク14c,14dの軸方向を向いた面の間の距離を規定するスペーサ要素15、一般にワッシャをさらに備える。
【0067】
ロータの一部におけるラジアル軸受セクション17またはジャーナル軸受セクションは、シャフト51の外周面の少なくとも一部を備える。この部分は、ロータ軸受面53として機能し、ロータ軸受面53は、ブッシング18と協働して、軸受空隙7を有するラジアル軸受を形成する。ロータ軸受面53の外側は、径方向外向きに突き出るセクション19aを有し得る。この場合、ブッシング18の内側は、不変の内径を有し得る。代替的にまたは加えて、ブッシング18は、ブッシング18の内側に沿った別々の領域に位置する径方向内向きに突き出るセクションの形態の軸受要素を有してもよい。
【0068】
ステータの一部におけるラジアル軸受セクション17は、このブッシング18を備える。この実施形態では、第1のステータディスク14cは、ブッシング18と一体に成形される。
【0069】
ステータディスク14c,14dとスペーサ要素15とは、皿ばね14bによって、特に力を軸方向にかけることによって留めることができる。皿ばね14bによってかけられる力は、冷却体71に対して第1のステータディスク14cを留めることもできる。
【0070】
皿ばね14bは、電気機械によって駆動される圧縮機のディフューザの壁の働きもする。圧縮機は、吸気口76からの作動気体のエネルギを徐々に上昇させる回転羽根(または、ブレード)セットを備えた遠心インペラ6を有する遠心圧縮機である。流路におけるインペラ6の下流では、ディフューザ77が、気体速度を徐々にゆっくりにする(拡散させる)ことによって気体の運動エネルギ(高速度)を圧力に変換する。気体は、ディフューザから、ボリュートまたはスクロールとも呼ばれるプレナム78に排出される。
【0071】
プレナム78およびディフューザ77の1つの壁は、圧縮機ハウジング14aの一部として形成される。圧縮機ハウジングまたは螺旋状ケーシング14aは、冷却体71に剛性的に取り付けられることによって、第1のステータディスク14cに対して皿ばね14bを留めるまたは圧縮する。
【0072】
ブッシング18の第1および第2の端部において、ブッシング18は、弾性支持体21、たとえばOリングを用いて冷却体71によって支持されている。これは、ブッシング18のその他の点では自由な端部において生じ得る機械的振動を減衰させる。弾性支持体は、ブッシング18と冷却体71との間の間隙とともに、たとえば熱膨張によるステータ部分の起こり得る変形を補償することを可能にする。ブッシング18と冷却体71との間の間隙は、熱伝導性充填材23で充填することができる。これにより、ブッシング18から冷却体71に熱を放散させることができる。
【0073】
一般に、ブッシング18は、完全にまたは大部分が、電気ステータ3とロータ5とを分離する磁気(空気)ギャップ、および/または、モータを駆動する磁束が通過する体積の外側に位置している。これは、通常、外向きに突き出るセクション19aおよび/または軸受要素19(存在する場合)、ならびにラジアル軸受セクション17の協働するロータおよびステータ軸受面にも当てはまる。
【0074】
ラジアル軸受セクションが軸方向または長手方向に見て電気ステータと同一の領域に位置していることも可能である。この場合、熱伝導性充填材は、ブッシングと電気ステータとの間に配置される。
【0075】
アキシャル軸受アセンブリ11に対するブッシング18の位置は、たった1つの機械的リンクによって厳しく制約される。このリンクは、一体に成形されたブッシング18およびステータ軸受構造11の第1のステータディスク14cによって規定され、またはそうでなければ、ブッシングとステータディスクとが互いに対して留められるブッシング18およびステータディスク14のうちの1つにおける軸方向基準面によって規定される。
【0076】
冷却体71を介したブッシング18とアキシャル軸受アセンブリ11との間の他の機械的リンクは、弾性的または弾力的である。なぜなら、それらは、弾性支持体21および熱伝導性充填材23を介して延在しているからである。このように、ステータディスク14に対するこれらの部分、特にブッシング18の相対的位置は、過剰に制約されることはない。したがって、一体のブッシング18および第1のステータディスク14c、または軸方向基準面の正確な機械加工によって、アキシャル軸受セクションおよびラジアル軸受セクションの配列の精度を実現しやすく、熱および機械応力下でも維持することができる。
【0077】
言い換えれば、ともにステータ軸受構造を形成するアキシャル軸受アセンブリ11およびブッシング18、ならびにロータ5は、1つまたは複数の運動学的ループの一部であり得て、各ループは、少なくとも1つの弾性要素を備える。逆に、アキシャル軸受アセンブリ11およびブッシング18は、過剰に制約されたループまたは配置の一部ではない。
【0078】
さらに、ブッシング18の位置、したがって回転軸は、せいぜい1つの機械的リンク、すなわち以下によって、固定された態様で冷却体71の位置によって制約される:
・冷却体71へのアキシャル軸受アセンブリ11の取り付け
・冷却体71へのブッシング18の取り付け。
【0079】
ステータフランジ28は、ステータ本体25と一体に成形される。ステータフランジ28は、冷却体71の少なくとも一部、特に積極的に冷却される冷却体の部分、を径方向に取り囲む中空の円筒である。冷却体71とステータフランジ28との間には、冷却材チャネル75が配置されている。図2および図3は、冷却体71に成形された冷却材チャネル75を示しているが、代替的にまたは加えて、それらはステータフランジ28に成形されてもよい。
【0080】
ステータ本体25は、冷却体71と電気ステータ3との間に配置された熱伝達壁27を備える。熱伝達壁27は、それがステータフランジ28に接合されるステータ本体25の周縁セクションから、それがギャップチューブ29に接合される内部セクションまで径方向に延在している。ギャップチューブ29は、電気機械の空隙7a(モータ空隙)に配置された中空の円筒であり、熱伝導性であるが非導電性の材料でできている。熱伝達壁27は、ギャップチューブ29から、したがって電気機械の空隙から熱を逃がすように配置されている。熱伝達壁27は、ブッシング18の近位のギャップチューブの第1の端部においてギャップチューブ29に熱結合されている。
【0081】
熱伝達壁27は、ロータ5の永久磁石52の交番磁界によって熱伝達壁27に生成される渦電流を減少させるために径方向スリット24を備える。径方向スリット24は、熱伝達壁27の最初から最後まで及んでいてもよく、この場合、スリットは、熱伝達壁27を気密に保つために非導電性材料で充填することができる。代替的に、径方向スリット24は、熱伝達壁27を気密に保つために、熱伝達壁27の薄いセクションを残すように作られる。
【0082】
主要な構造的構成要素、特に圧縮機ハウジング14a、冷却体71、およびステータフランジ28を含むステータ本体25は、一般に、優れた熱伝導率を有する金属、特にアルミニウムまたはアルミニウム合金でできている。
【0083】
図3は、図2のいくつかの要素の分解組立図を示す。図4は、ステータ本体25単独の図(外側の形状特徴が図2とはわずかに異なっている)を示し、径方向スリット24の配置を示している。
【0084】
図5は、さらなる実施形態の詳細を有する断面図を示す。そこでは、ステータ本体25は、冷却材チャネル75aを備える。これらの冷却材チャネル75aは、別々の部分、すなわち内側ステータ本体25bを径方向に取り囲む外側ステータ本体25aを備えるステータ本体25によって形成され得る。そして、冷却材チャネル75aは、内側ステータ本体25bの外側および/または外側ステータ本体25aの内側に成形され、これらの内側および外側は接触している。内側ステータ本体と外側ステータ本体とは互いに剛性的に取り付けられている。
【0085】
代替的に、冷却材チャネル75aは、ステータ本体25が作製されるときに冷却材チャネル75aを形成する追加的な製造プロセスによってステータ本体25を製造することによって形成されてもよい。
【0086】
ギャップチューブ29は、第2の端部または遠位端において熱伝達フランジ27aに熱結合されるように示されている。
【0087】
熱伝達壁27は、ギャップチューブ29の外周においてギャップチューブ29に接合されているのに対して、熱伝達フランジ27aは、ギャップチューブ29の内周および/または外周においてギャップチューブ29に接合可能である。熱伝達フランジ27aは、冷却材チャネル75bを備える。熱伝達フランジ27aは、ステータ本体25に剛性的に取り付けられるか、またはステータ本体25、特に内側ステータ本体25bの一部であってもよい。
【0088】
ギャップチューブ29への熱伝達壁27および/または熱伝達フランジ27bの熱結合は、たとえばOリングの間に設置された熱伝導性充填材、熱伝導性接着剤、または圧入によって行うことができる。
【0089】
冷却材チャネル75,75a,75bに言及しているが、冷却媒体を供給および除去するためのさらなる導管が存在していることが理解される。
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5