(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】取り外し可能なサーマルレベラー
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20240423BHJP
C01B 32/20 20170101ALI20240423BHJP
【FI】
H01L21/68 N
C01B32/20
(21)【出願番号】P 2021504763
(86)(22)【出願日】2019-07-26
(86)【国際出願番号】 US2019043579
(87)【国際公開番号】W WO2020028156
(87)【国際公開日】2020-02-06
【審査請求日】2022-07-12
(32)【優先日】2018-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508229301
【氏名又は名称】モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Momentive Performance Materials Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100087642
【氏名又は名称】古谷 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100082946
【氏名又は名称】大西 昭広
(74)【代理人】
【識別番号】100195693
【氏名又は名称】細井 玲
(72)【発明者】
【氏名】ナタラジャン,スンダルシャン
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】リュー,シャン
(72)【発明者】
【氏名】シェイファー,グレゴリー
【審査官】湯川 洋介
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/064308(WO,A1)
【文献】特開2016-021523(JP,A)
【文献】特開2013-239744(JP,A)
【文献】特開2006-352117(JP,A)
【文献】特開2005-274181(JP,A)
【文献】特開2004-296482(JP,A)
【文献】特開2018-082180(JP,A)
【文献】特開2008-085283(JP,A)
【文献】特表2013-528943(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0118551(US,A1)
【文献】特開平09-184066(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0269005(US,A1)
【文献】特開2008-095171(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
C01B 32/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カバープレートに解除可能に結合されたサーマルレベラー
とベースプレートを含み、ここでサーマルレベラーがカバープレートとベースプレートとの間に配置されていて、且つ、ベースプレートと取り外し可能に結合されている装置であって、
(i)ベースプレートは、下面、ベースプレートの周囲に延在する1つまたは複数の側壁、および1つまたは複数の側壁の間に画定された開口部を含み、サーマルレベラーは開口部内に配置されており、そして1つまたは複数の側壁は1つまたは複数の側壁の上端に隣接するねじ付き表面を有し、カバープレートは、ベースプレートの開口部内に収まるサイズであり、そしてベースプレートのねじ付き表面に係合するねじ付き側面を含み、
(ii)ベースプレートは、上面、下面、およびねじ付き側面を含み、上面はサーマルレベラーを支持し、カバープレートは、上面と、カバープレートの上面から下向きに延在し、その周囲の周りに延在する1つまたは複数の側壁と、1つまたは複数の側壁との間に画定され、サーマルレベラーおよびベースプレートを取り囲むサイズの開口部とを含み、カバープレートの1つまたは複数の側壁は、ベースプレートのねじ付き側面に係合するねじ付き表面を含み、又は
(iii)カバープレートは、1つまたは複数の開口部を含み、サーマルレベラーは、カバープレートの1つまたは複数の開口部と位置合わせされた1つまたは複数の開口部を含み、ベースプレートは、サーマルレベラーの1つまたは複数の開口部と位置合わせされた1つまたは複数の凹部を含み、カバープレート、サーマルレベラー、およびベースプレートは、カバープレートおよびサーマルレベラーの1つまたは複数の開口部およびベースプレートの凹部を通して配置された留め具を介して互いに解除可能に接続されている、
装置。
【請求項2】
サーマルレベラーは、クランプ、ボルト、ねじ山、カムロック、保持溝、保持リング、ばね、真空、静電力、電磁力、磁力、接着剤、はんだ、またはペーストを介してカバープレートに解除可能に結合されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
(iii)において、留め具の少なくとも1つは、ベースプレートの1つまたは複数の凹部の1つにロックするピンである、請求項
1に記載の装置。
【請求項4】
(iii)において、ベースプレートの1つまたは複数の凹部の少なくとも1つは、ねじ付き表面を有し、そして留め具の少なくとも1つは、ねじ付き表面を有する少なくとも1つまたは複数の凹部とのねじ係合に適したねじ付き留め具である、請求項
1または
3に記載の装置。
【請求項5】
サーマルレベラーの上面は凹部を含み、そしてカバープレートの下面は、サーマルレベラーの上面の凹部と位置合わせされ、そして嵌合するサイズの突起を含む、請求項1から
4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
サーマルレベラーは、熱分解グラファイトを含む、請求項1から
5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
サーマルレベラーは、上部シートと下部シートの間に配置された熱分解グラファイトのシートを含む、請求項
6に記載の装置。
【請求項8】
サーマルレベラーはカバー層でカプセル化されている、請求項
6に記載の装置。
【請求項9】
上部シート、下部シート、またはカバー層は、金属またはセラミック材料から独立して選択される、請求項
7または
8に記載の装置。
【請求項10】
上部シート、下部シート、またはカバー層は、アルミニウム、銅、銀、金、ニッケル、ベリリウム、スズ、鉛、鋼、鋼合金、銅-タングステン、銅-モリブデン、インバー、アルミニウム-ベリリウム、スズ-鉛;B、Al、Si、Ga、Y、耐火性硬質金属、遷移金属からなる群から選択される元素の酸化物、窒化物、炭化物、炭窒化物または酸窒化物から独立して選択される、請求項
9に記載の装置。
【請求項11】
サーマルレベラーは、熱分解グラファイトの複数のシートを含む、請求項1から
10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
熱分解グラファイトの複数のシートは、グラフェン基底面が基板表面に平行または垂直である、請求項
11に記載の装置。
【請求項13】
複数のサーマルレベラーを含む、請求項1から
12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
複数のサーマルレベラーは、基板表面に平行または垂直なグラフェン基底面を有する熱熱分解グラファイトを含む、請求項
13に記載の装置。
【請求項15】
ベースプレートがヒーターおよび/またはクーラーを含む、請求項
1から
14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
装置がその中に配置された電極を含む、請求項1から
15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
請求項1から
16のいずれか一項に記載のカバープレートの上面に配置された基板を加熱または冷却することを含む、基板を加熱または冷却するための方法。
【請求項18】
基板を終点まで加熱すること、
装置から基板を取り出すこと、
サーマルレベラーからカバープレートを解除すること、
新しいカバープレートを提供し、それをサーマルレベラーに解除可能に接続すること、および
装置に第2の基板を提供し、そして第2の基板を加熱すること、を含む請求項
17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年8月1日に出願された「取り外し可能なサーマルレベラー」と題された米国仮特許出願第62/713,169号の優先権および利益を主張し、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、サーマルレベラーを備えた装置に関する。特に、本発明は、装置から取り外し可能および取り出し可能なサーマルレベラーを備えた装置に関する。
【背景技術】
【0003】
熱分解グラファイト(TPG)系サーマルレベラーまたはスプレッダーは、ヒーターまたはクーラーとともに、さまざまな熱放散、レベリング、拡散、および集中の用途で使用されている。これらのレベラーを使用する目的は、TPG材料の強化された熱伝導率を利用して目的の温度プロファイルを達成することである。これらのレベラーは、そのままのTPGまたはカプセル化されたTPG構造、すなわち、金属、半金属、セラミック、または合金、例えば、アルミニウム、銅、ステンレス鋼、シリコン、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、またはタングステン銅それぞれによってカプセル化されたTPGのいずれかの形態であり得る。TPG系サーマルスプレッダーは通常、システムの信頼性を向上させるためにハイエンドの電子機器を冷却するために使用される。このような用途では、サーマルスプレッダーはシステムの寿命全体にわたって低下しないパフォーマンスをもたらすため、よってサーマルスプレッダーは設備投資の一部となる。
【0004】
TPG系サーマルレベラーは、半導体装置の製造に使用される。多くの半導体プロセスは、通常、真空環境、すなわち、その中に配置されたウェハ基板を支持するためのアセンブリを含む密閉されたチャンバ内で実行される。半導体プロセスでは、加熱装置は、典型的には、支持体を加熱するためにその中に配置された電極を有し得るセラミック支持体を含み、さらに、セラミック支持体に対してウェハまたは基板を静電的に保持する電極、すなわち、静電チャックまたはESC(またサセプタとも称される)を有し得る。半導体デバイスの製造プロセスは、堆積、エッチング、注入、酸化などを含めて、チャンバ内で行うことができる。堆積プロセスの例として、スパッタ堆積として知られる物理蒸着(PVD)プロセスがあり、このプロセスでは、ウェハ基板上に堆積される材料から一般に構成されるターゲットが、基板の上に支持され、通常、チャンバの上部に固定される。プラズマは、基板とターゲットの間に供給されるアルゴンなどのガスから形成される。ターゲットにバイアスがかかり、プラズマ内のイオンがターゲットに向かって加速される。プラズマのイオンはターゲット材料と相互作用し、材料の原子をスパッタオフさせ、チャンバを通ってウェハに向かって移動し、集積回路(IC)に処理されている半導体ウェハの表面に再堆積する。他の堆積プロセスには、プラズマ強化化学蒸着(PECAV)、高密度プラズマ化学蒸着(HDP-CVD)、低圧化学蒸着(LPCVD)、亜大気圧化学蒸着(SACVD)、金属有機化学蒸着(MOCVD)、分子ビーム蒸着(MBE)などが含まれ得るが、これらに限定されない。
【0005】
上記のプロセスのいくつかでは、支持体を加熱することによってウェハを加熱することが望ましい。他のいくつかのケースでは、プロセスによってウェハ上に発生した熱を取り除く必要がある。堆積、エッチング、注入などされる材料の化学反応速度は、ウェハの温度によってある程度制御される。ウェハの表面全体の温度が大きく変化しすぎると、ウェハの表面上での堆積、エッチング、注入などにおいて望ましくない不均一性が容易に生じ得る。ほとんどの場合、堆積、エッチング、注入はほぼ完全に均一であることが非常に望ましく、そうでなければ、ウェハ上の様々な場所で製造されるICは、望ましいとされる以上に標準から逸脱する電子特性を有することになるからである。
【0006】
これらの用途では、サーマルレベラーは横方向の熱を放散し、ウェハ全体の温度分布を改善するのに役立つ。ただし、サーマルレベラーは腐食性のプロセス化学物質に晒されることになる。この腐食性環境では、サーマルレベラーまたはレベラーを含む構成要素が損耗する。したがって、レベラーまたはレベラーを含む構成要素は「消耗品」になり、つまり、性能が低下するため、レベラーを新しく作製した要素と交換する必要がある。交換は、サーマルレベラーの性能の低下、またはヒーターなどの構成要素の他の下位構成要素の不良、または汚染や粒子の生成を引き起こすサーマルレベラーをカプセル化しているレベラーの腐食によって開始され得る。レベラーのカプセル化層の腐食もまた、ピッチングを引き起こしたり、および/または平坦度を仕様から外したりすることがあり得る。これらのメカニズムは、ウェハ/基板との接触が悪くなることを誘発することにより、レベラーの熱性能を低下させ得る。古くそして損耗したレベラーを新しく作られたレベラー、または新しく作られたレベラーを有する構成要素に交換したりすることは技術的には機能するが、レベラーの製造コストが非常に高いため、経済的に実行可能な解決策ではない。レベラーのコストは、製造プロセスに含まれるバッチプロセスの数のため高い。製造には、接着、機械加工、ラッピング、および仕上げの複数のステップが含まれる。これらのプロセスに加えて、CVDや高温処理などのバッチプロセスのため、TPGの材料コストは高い。
【発明の概要】
【0007】
以下に、いくつかの態様の基本的な理解を提供するため、本開示の要約を提示する。この要約は、重要または重大な要素を特定することも、実施形態または特許請求の範囲の制限を規定することも意図していない。さらに、この要約は、本開示の他の部分でより詳細に説明され得るいくつかの態様の簡略化された概要を提供し得る。
【0008】
プロセスチャンバーまたは他の用途で基板を支持し、所望の熱レベリングプロファイルを提供するのに適した装置が提供される。装置は、装置から取り外し可能なサーマルレベラーを提供するように構成される。したがって、サーマルレベラーは、装置の一部、例えば、装置の外面が、装置の性能がもはや使用に適さなくなるまで劣化した(例えば、腐食した、消耗したなど)場合に、装置から取り外すことができる。サーマルレベラーは、装置から取り外して、別の装置に移して再利用し、所望のサーマルレベリングプロファイルを提供することができる。
【0009】
一態様では、基板を支持するための上面と上面の反対側の下面とを有するカバープレートと、カバープレートの下面に隣接して配置され、カバープレートから取り外し可能な、熱分解グラファイトを含むサーマルレベラーとを含む基板を支持するための装置が提供される。
【0010】
一態様では、カバープレートに解除可能に結合されたサーマルレベラーを含む装置が提供される。
【0011】
一実施形態では、サーマルレベラーは、クランプ、ボルト、ねじ山、カムロック、保持溝、保持リング、ばね、真空、静電力、電磁力、磁力、接着剤、はんだ、またはペーストを介してカバープレートに解除可能に結合されている。
【0012】
一実施形態では、サーマルレベラーはカバープレートとベースプレートとの間に配置されている。
【0013】
一実施形態では、サーマルレベラーは、ベースプレートに取り外し可能に結合されている。
【0014】
一実施形態では、ベースプレートは、下面、ベースプレートの周囲に延在する1つまたは複数の側壁、および1つまたは複数の側壁の間に画定された開口部を含み、サーマルレベラーは開口部内に配置され、そして1つまたは複数の側壁は1つまたは複数の側壁の上端に隣接するねじ付き表面を有し、ここでカバープレートは、ベースプレートの開口部内に収まるサイズであり、ベースプレートのねじ付き表面に係合するねじ付き側面を含む。
【0015】
一実施形態では、ベースプレートは、上面、下面、およびねじ付き側面を備えており、上面はサーマルレベラーを支持しており、カバープレートは、上面と、カバープレートの上面から下向きに延在し、その周囲の周りに延在する1つまたは複数の側壁と、1つまたは複数の側壁の間に画定され、サーマルレベラーおよびベースプレートを囲むサイズの開口部とを含み、ここでカバープレートの1つまたは複数の壁は、ベースプレートのねじ付き表面に係合するねじ付き表面を含む。
【0016】
一実施形態では、カバープレートは、1つまたは複数の開口部を含み、サーマルレベラーは、カバープレートの1つまたは複数の開口部と位置合わせされた1つまたは複数の開口部を含み、そしてベースプレートは、サーマルレベラーの1つまたは複数の開口部と位置合わせされた1つまたは複数の凹部を含み、ここでカバープレート、サーマルレベラー、およびベースプレートは、カバープレートおよびサーマルレベラーの1つまたは複数の開口部とベースプレートの凹部を通して配置された留め具を介して互いに解除可能に接続されている。
【0017】
一実施形態では、留め具の少なくとも1つは、ベースプレートの1つまたは複数の凹部の1つにロックするピンである。
【0018】
一実施形態では、ベースプレートの1つまたは複数の凹部の少なくとも1つはねじ付き表面を有し、そして留め具の少なくとも1つは、少なくとも1つまたは複数のねじ付き表面を有する凹部とのねじ係合に適したねじ付き留め具である。
【0019】
一実施形態では、サーマルレベラーの上面は凹部を有し、そしてカバープレートの下面は、サーマルレベラーの上面の凹部と位置合わせされ、嵌合するサイズの突起を含む。
【0020】
一実施形態では、サーマルレベラーは、熱分解グラファイトを含む。
【0021】
一実施形態では、サーマルレベラーは、上部シートと下部シートの間に配置された熱分解グラファイトのシートを含む。
【0022】
一実施形態では、サーマルレベラーはカバー層でカプセル化されている。
【0023】
一実施形態では、上部シート、下部シート、またはカバー層は、金属またはセラミック材料から独立して選択される。
【0024】
一実施形態では、上部シート、下部シート、またはカバー層は、アルミニウム、銅、銀、金、ニッケル、ベリリウム、スズ、鉛、鋼、合金鋼、銅-タングステン、銅-モリブデン、インバー、アルミニウム-ベリリウム、スズ-鉛;B、Al、Si、Ga、Y、耐火性硬質金属、遷移金属からなる群から選択される元素の酸化物、窒化物、炭化物、炭窒化物または酸窒化物から独立して選択される。
【0025】
一実施形態では、サーマルレベラーは、熱分解グラファイトの複数のシートを含む。
【0026】
一実施形態では、グラフェン基底面が基板表面に平行または垂直な熱分解グラファイトの複数のシート。
【0027】
一実施形態では、装置は、複数のサーマルレベラーを含む。
【0028】
一実施形態では、複数のサーマルレベラーは、基板表面に平行または垂直なグラフェン基底面を有する熱熱分解グラファイトを含む。
【0029】
一実施形態では、ベースプレートは、ヒーターおよび/またはクーラーを含む。
【0030】
一実施形態では、装置は、その中に配置された電極を含む。
【0031】
別の態様では、前述の実施形態のいずれかのカバープレートの上面に配置された基板を加熱または冷却することを含む、基板を加熱または冷却するための方法が提供される。
【0032】
一実施形態では、この方法は、基板を終点まで加熱すること、基板を装置から取り外すこと、カバープレートをサーマルレベラーから解除すること、新しいカバープレートを提供し、それをサーマルレベラーに解除可能に接続すること、および第2の基板を装置に提供し、第2の基板を加熱することを含む。
【0033】
以下の説明および図面は、様々な例示的な態様を開示している。いくつかの改善および新規な態様は明確に識別され得るが、他のものは説明および図面から明らかであり得る。
【0034】
添付の図面は、様々なシステム、装置、デバイス、および関連する方法を示しており、同様の参照文字は、全体を通して同様の部品を指す。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】
図1は、加熱装置の一実施形態を示す斜視図である。
【0036】
【
図2】
図2は、取り外し可能なサーマルレベラーを含む装置の一実施形態の断面図である。
【0037】
【
図3】
図3は、取り外し可能なサーマルレベラーを含む装置の一実施形態の断面図である。
【0038】
【
図4A】
図4aは、取り外し可能なサーマルレベラーを含む装置の一実施形態の断面図である。
【0039】
【
図4B】
図4bは、取り外し可能なサーマルレベラーを含む装置の一実施形態の断面図である。
【0040】
【
図5】
図5は、取り外し可能なサーマルレベラーを含む装置の一実施形態の断面図である。
【0041】
【
図6】
図6は、取り外し可能なサーマルレベラーを含む装置の一実施形態の断面図である。
【0042】
【
図7】
図7は、取り外し可能なサーマルレベラーを含む装置の一実施形態の断面図である。
【0043】
【
図8】
図8a-8dは、サーマルレベラーの実施形態の断面図を示す。
【0044】
【
図9】
図9a-9cは、サーマルレベラーの実施形態の上面図を示す。
【0045】
【
図10】
図10は、サーマルレベラーの実施形態の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0046】
次に、例示的な実施形態を参照し、その例を添付の図面に示す。他の実施形態を利用することができ、構造的および機能的変更を行うことができることを理解されたい。さらに、様々な実施形態の特徴を組み合わせたり、変更したりすることができる。したがって、以下の説明は、例示としてのみ提示されており、例示された実施形態に対して行われ得る様々な代替および修正を決して限定するものではない。本開示において、多くの特定の詳細は、主題の開示の完全な理解を提供する。本開示の態様は、本明細書に記載されているすべての態様などを必ずしも含まない他の実施形態で実施することができることを理解されたい。
【0047】
本明細書で使用される場合、「例」および「例示」という用語は、実例または例示を意味する。「例」または「例示」という言葉は、重要なまたは好ましい態様または実施形態を示すものではない。「または」という言葉は、文脈上別段の示唆がない限り、排他的ではなく包括的であることを意図している。一例として、「AはBまたはCを使用する」という句は、任意の包括的置換を含む(例えば、AはBを使用する;AはCを使用する;またはAはBおよびCの両方を使用する)。別の事項として、冠詞「a」および「an」は、文脈が別段の示唆をしない限り、一般に「1つまたは複数」を意味することを意図している。
【0048】
本明細書で使用される場合、「加熱装置」は、「処理装置」、「ヒーター」、「静電チャック」、「チャック」、または「処理装置」、「ペデスタル」、上部または下部電極と互換的に使用することができ、具体的には、基板を加熱または冷却することによって、その上に支持された基板の温度を調整するための少なくとも1つの加熱および/または冷却要素を含む装置を指す。
【0049】
本明細書で使用される場合、「基板」という用語は、本発明の処理装置によって支持/加熱されている半導体ウェハまたはガラスモールドを指す。本明細書で使用される場合、「シート」という用語は、「層」と交換可能に使用され得る。
【0050】
本明細書で使用される場合、「回路」という用語は「電極」と交換可能に使用され得、「加熱要素」という用語は、「加熱電極」、「電極」、「抵抗器」、「加熱抵抗器」、または「ヒーター」と交換可能に使用され得る。「回路」という用語は、少なくとも1つのユニットが存在することを示す、単一または複数の形態のいずれかで使用され得る。
【0051】
サーマルレベラーは複数のゾーンを有し得る。異なるゾーンの温度は、TPGの構成とレイアウト(
図8および
図9に例示)、およびTPGに対するヒーターとクーラーのレイアウトと位置に基づいて異なり得る。本明細書で使用される場合、熱均一性または比較的均一な温度は、ゾーン内での特定の長さにわたる最高温度点と最低温度点との間の差を意味する。ゾーン内の熱均一性は重要であり、これは300mmにおいて3%から300mmにおいて0.5%未満の範囲となり得る。
【0052】
半導体ウェハやガラスレンズなどの基板を処理するためのプラズマチャンバーでは、基板温度がプロセスに大きく影響する。処理される基板の温度を均一に調整する処理装置のため、装置が基板の表面温度の時間的および空間的制御を提供することが望ましい。グラファイトは、熱を好ましい方向に向ける独特の能力を備えた異方性材料である。熱熱分解グラファイト(TPG)は、相当のサイズの微結晶からなる独特なグラファイト材料であり、微結晶は互いに高度に整列または配向しており、秩序だった炭素層または高度の選択結晶配向性を有している。TPGは、「高配向性熱分解グラファイト」(「HOPG」)または圧縮焼成熱分解グラファイト(「CAPG」)と互換的に使用され得る。TPGは非常に熱伝導性が高く、面内(a-b方向)の熱伝導率は1000W/m・Kを超えるが、面外(z方向)の熱伝導率は5から30W/m・Kの範囲である。一実施形態では、TPGは、1,500W/m・Kを超える面内熱伝導率を有する。
【0053】
一実施形態では、加熱装置100は、
図1に示されている通りであり、その中に埋め込まれた電極(図示せず)を有するディスク形状の金属またはセラミック基板を含み、その上面112は、基板、例えば、ウェハWの支持面として機能する。一実施形態では、上面112は、基板Wの温度制御をさらに強化するために、高度の平坦度(0.05mmの表面変動内)で作られている。加熱抵抗器に電気を供給するための電気端子130は、基板の底面の中央に、または一実施形態では、基板の側面に取り付けることができる。
【0054】
一実施形態では、上面112は、温度において比較的均一である、すなわち、上面の最高温度と最低温度との間の差は、10℃未満である。第2の実施形態では、温度差は5℃未満である。上面112の温度均一性は、加熱される基板Wの均一な温度に対応する。一実施形態では、基板Wは5℃の最大温度変化を有し、第2の実施形態では2℃の最大温度変化を有する。
【0055】
ヒーター装置では、1つまたは複数の電極を使用することができる。用途に応じて、電極は、抵抗加熱要素、プラズマ生成電極、静電チャック電極、または電子ビーム電極として機能し得る。電極は、ヒーターの基板内に、上部(ウェハ基板の近く)または下部(ウェハ基板から離れている)に向かって埋め込むことができる。下部の位置は、電極のパターンを広げさせ、ウェハ基板への熱分布を助けるのに役立つことができる。
【0056】
一実施形態では、電極はフィルム電極の形態であり、スクリーン印刷、スピンコーティング、プラズマスプレー、スプレー熱分解、反応性スプレー堆積、ゾルーゲル、燃焼トーチ、電気アーク、イオンプレーティング、イオン注入、スパッタリング堆積、レーザーアブレーション、蒸着、電気めっき、およびレーザー表面合金化を含む当技術分野で知られているプロセスによって形成される。一実施形態では、フィルム電極は、高融点を有する金属、例えば、タングステン、モリブデン、レニウムおよび白金またはそれらの合金を含む。別の実施形態では、フィルム電極は、ハフニウム、ジルコニウム、セリウム、およびそれらの混合物の炭化物または酸化物のうちの少なくとも1つを含む。
【0057】
別の実施形態では、電極層は、熱分解グラファイトの細長い連続ストリップの形状である。熱分解グラファイト(「PG」)は、最初に、化学蒸着などの当技術分野で知られているプロセスを介して、ヒーターベース、例えば、熱分解窒化ホウ素でコーティングされたグラファイトベース上に堆積される。次に、PGは、スパイラル、サーペンタインなどの事前に決定されたパターンに機械加工される。加熱ゾーンの電気的パターンの形成、すなわち、電気的に絶縁された抵抗性ヒーター経路は、マイクロ機械加工、マイクロブレーディング、レーザー切断、化学エッチング、または電子ビームエッチングを含むがこれらに限定されない、当技術分野で知られている技術によって行うことができる。
【0058】
図1に戻ると、装置100は、上面112を画定するカバープレート110およびベースプレート120を含む。本発明によれば、装置は、カバープレートとベースプレートとの間に配置されたTPG系レベラーなどのサーマルレベラーを含む。サーマルレベラーは装置から取り外し可能であり、必要に応じて装置から取り出すことができる。例えば、表面112が所望の加熱操作での使用にもはや適さないと見なされた場合、サーマルレベラーを装置から取り出すことができる。レベラーを取り出して、その後そのサーマルレベラーを受け入れて固定するように構成された別の装置に移すことができる。
【0059】
サーマルレベラーは、装置から解除可能に取り外しできる。サーマルレベラーは、任意の適切な留め具または留め具機構によって装置に結合される、または装置に固定されることができる。これには、クランプ、ボルト、ねじ山、カムロック、保持溝、保持リング、ばね、真空、静電力、電磁力、磁力、接着剤、はんだ、ペーストなどが含まれるが、これらに限定されない。接着タイプの留め具(例えば、接着剤、はんだ、ペーストなど)の場合、接着留め具は、レベラーがカバープレートおよび/またはベースプレートから取り外せるように十分な程度まで接着留め具が「リフロー」できるようなものでなければならない。
【0060】
図2-7は、本発明の態様による装置の異なる実施形態を示している。
図2は、カバープレート210およびベースプレート220を有する装置200の実施形態を示す。サーマルレベラー230は、カバープレートとベースプレートとの間に配置されている。装置は、ピン240によって共に保持されている。ピンは、カバープレートの下側の一部として形成することができる。別の実施形態では、ピンは、ベースプレートの一部として形成され、その上面から延在することができる。ピンはサーマルレベラーの穴を通して配置され、設計どおりにベースプレート(またはカバープレート)の凹部に固定できる。
【0061】
図3は、カバープレート310、ベースプレート320、およびカバープレート310とベースプレート320との間に配置されたサーマルレベラー330を有する装置300を示している。カバープレートは、ねじ付き留め具340を介してベースプレートに固定されている。カバープレートおよびサーマルレベラーは、留め具を挿入することができる開口部を備えて構成され、ベースプレートは、留め具のねじ部分を受け入れるためのねじ付きスロット322を備えて構成される。カバープレートは、開口部の一部が、留め具のヘッドがカバープレートの上面312に対して同一平面または凹状になることを可能にするようなサイズにされるように構成され得る。カバープレートが、ベースプレートおよびサーマルレベラーの開口部を通して挿入されたねじ付き留め具を受け入れるように構成されたねじ付き凹部部分を含むように、構成を逆にすることができることが理解されよう。
【0062】
図4aは、カバープレート410、ベースプレート420、およびカバープレートとベースプレートとの間に配置されたサーマルレベラー430を有する装置400を示している。
図4aの実施形態では、ベースプレートは、サーマルレベラーがベースプレート内に挿入および配置され得る開口部を含む。ベースプレートは、ベースプレートのねじ部分と嵌合するねじ付き表面を有するカバープレートを受け入れるように構成されたねじ付き開口部424を含む。この実施形態では、ベースプレートは、カバープレートがベースプレートに固定され、それによって装置の全体の上面を形成するときに、カバープレートの上面412と同一の広がりを有する上面422を有するようなものである。
【0063】
図4bに示されるように、この構成を逆にすることができ、装置400’は、カバープレート410’が、ベースプレート420上にあるサーマルレベラー430’の上部に適合するように構成され得ることが理解されよう。ベースプレート420’およびカバープレート410’はねじ山を有するように構成されており、装置は、カバープレート410’およびベースプレート420’のねじ係合によって固定することができる。
【0064】
図5は、カバープレート510およびサーマルレベラー520のみを含む装置500を示している。カバープレートおよびサーマルレベラーは、カバープレートのサーマルレベラーへのねじ係合を可能にするよう、ねじ山512および522を有するように構成される。
【0065】
図6は、カバープレート610、ベースプレート620、およびカバープレートとベースプレートとの間に配置されたサーマルレベラー630を含む装置600を示している。この装置は、カバープレートをベースプレートに固定し、サーマルレベラーを所定の位置に保持するためのカムロックシステムを含む。カムロックシステムは、ピンまたはダウエル640と、ダウエルと係合してインターロックするためのカム650とを含む。
【0066】
カバープレート、サーマルレベラー、および/またはベースプレートは、追加のサポート、センタリング、またはロック機能を提供する働きをすることができる追加の特徴を有するよう構成され得る。例えば、サーマルレベラーの表面には、カバープレートおよび/またはベースプレートの表面に画定された突起を受け入れることができるスロットを設けることができる。
図7を参照すると、装置700は、カバープレート710、ベースプレート720、およびカバープレートとベースプレートとの間に配置されたサーマルレベラー730を含む。サーマルレベラーの表面732は、スロットまたは凹部領域734を含み、サーマルレベラーの表面732と係合するカバープレートの表面712は、サーマルレベラーのスロット734に適合するように構成された突起714を含む。この場合も、サーマルレベラーの反対側の表面およびベースプレートの上面は、同様の係合を可能にするようなプロファイルで構成できることが理解されよう。そのような特徴の形状および/または数は、一般に制限されず、特定の目的または意図された用途のために所望に応じて選択することができる。
【0067】
サーマルレベラーは、熱分解グラファイトで構成されている。サーマルレベラーの構成は特に限定されるものではなく、特定の用途または最終用途に応じて選択することができる。特に、サーマルレベラーの構成は、所望の熱プロファイルを提供するように選択される。TPG層は、それ自体で単層として本発明のヒーターに埋め込まれることができ、または金属基材を備えたヒーターの一実施形態では、TPG層は、カプセル化された形態、例えば、構造的金属シェル内にカプセル化されたTPGコアであり得る。カプセル化されたTPGは、Momentive Performance Materials Inc. からTC1050(登録商標)カプセル化TPGとして市販されている。TPGは、隣接する単一のシートとして、または一実施形態では、重なり合う/モザイク構成の複数のより小さなTPG片としてヒーターに組み込むことができる。
図8a-8dは、サーマルレベラー構成の例の断面図を示している。
図8aでは、サーマルレベラー800aはTPGのシートである。
図8bでは、サーマルレベラー800bは、金属またはセラミックの上層820bと金属またはセラミックの下層830bとの間に配置されたTPG810bのシートを含む。
図8cでは、サーマルレベラー800cは、金属またはセラミック層820cによってカプセル化されたTPG810cのシートを含む。
【0068】
サーマルレベラー内のTPGシートの配向および数は、特に制限されない。シートの数、配向、および位置は、特定の熱プロファイルを提供するために必要に応じて選択できる。
図8dに示されるように、サーマルレベラー800dは、金属またはセラミック830dに配置または包まれたTPGシート810dおよび820dにて示されている。
【0069】
図9a-9cは、異なるサーマルレベラー構成の実施形態の上面図を示している。
図9aでは、サーマルレベラー900aは、TPGシート910aを含む。
図9bでは、サーマルレベラー900bは、中央のTPGシート910b、およびサーマルレベラーの周囲の周りにリングを画定するTPGシート920bを含む。
図9cでは、TPGシート910c、920c、および930cは、隣接するシートの間にスペースを有する三角の形状として提供されている。この場合も、これらはサーマルレベラーのTPGシートの可能な構成の単なる例である。シートの数、形状、および配向は、所望の熱プロファイルを提供するために、必要に応じて選択することができる。さらに、熱プロファイルは、TPGシート内のグラフェン層の平面の配向(例えば、グラフェン平面がシートの表面に平行に、またはシートの表面に垂直に配向されるようにシートを提供すること)によって構成することができる。
【0070】
サーマルレベラーには溝を設けることもできる。溝は、ガス、Oリング、流体、ヒーターアタッチメント、クーラーアタッチメントなどを受け入れるために設けられ得る。
図10は、サーマルレベラーの表面に配置された溝1010を有するサーマルレベラー1000を示している。
図10では、サーマルレベラーは一般的にブロックとして示されている。サーマルレベラーがTPG自体から形成されている場合、溝はTPG材料の表面にあり得、あるいはTPGシートが金属またはセラミック材料の間に配置されている、または金属またはセラミック材料で覆われている場合、溝は金属またはセラミック層に配置され得ることが理解されよう。所望に応じて、サーマルレベラーの任意の表面に溝を設けることもできる。
【0071】
サーマルレベラーにおけるTPGは特に制限されていない。TPGは、「高配向性熱分解グラファイト」(「HOPG」)または圧縮焼成熱分解グラファイト(「CAPG」)と互換的に使用され得る。TPGは非常に熱伝導性が高く、面内(a-b方向)の熱伝導率は1000W/m・Kを超えるが、面外(z方向)の熱伝導率は5-30W/m・Kの範囲である。一実施形態では、TPGは、1,500W/m・Kを超える面内熱伝導率を有する。一実施形態では、TPG層は、約0.5mmから15mmの範囲の厚さを有し、厚さの変動(平行度)は0.005mm以内である。別の実施形態では、TPG層は、1mmから10mmの範囲の厚さを有する。第3の実施形態では、TPG層は、2から8mmの範囲の厚さを有する。
【0072】
一実施形態では、TPGは、所定の位置に保持され、それらが接触する場所の下にある基材および/またはオーバーコートの接着によって単にサーマルレベラー内に埋め込まれる。別の実施形態では、(純粋なTPGシート形態で、または金属ケーシングにカプセル化されたTPGコアとして、長方形、正方形片などの小片サイズの純粋な熱分解グラファイトとして、ランダムサイズで、または「ストリップ」で)TPGは、当技術分野で知られている高温接着剤を使用して所定の位置に接着される。
【0073】
サーマルレベラーの外層またはカプセル化層は、レベラーの所望の熱プロファイルに寄与するように、必要に応じて選択され得る。サーマルレベラーの外層またはカプセル化層は、例えば、金属またはセラミック材料であり得る。TPGをコーティング、被覆、および/または包むのに適した材料の例には、アルミニウム、銅、銀、金、ニッケル、ベリリウム、スズ、鉛および鋼またはそれらの合金、または、コバール、銅-タングステン、銅-モリブデン、インバー、インコネル、ハステロイ、アルミニウム-ベリリウムおよびスズ-鉛などの複合材料、B、Al、Si、Ga、Y、耐火性硬質金属、遷移金属からなる群から選択される元素の酸化物、窒化物、炭化物、炭窒化物または酸窒化物、アルミニウムの酸化物、酸窒化物が含まれるが、これらに限定されない。
【0074】
カバープレートおよび/またはベースプレートは、特定の目的または意図された用途に必要な任意の適切な材料から形成することができる。カバーおよび/またはベースプレートは、ヒーター構成の一部を形成し得る。カバーおよび/またはベースプレートは、金属またはセラミック材料から形成することができる。適切な金属の例には、銅またはアルミニウム合金などの高温材料が含まれるが、これらに限定されない。適切なセラミック材料の例には、B、Al、Si、Ga、Y、耐火性硬質金属、遷移金属からなる群から選択される元素の酸化物、窒化物、炭化物、炭窒化物または酸窒化物;アルミニウムの酸化物、酸窒化物;およびそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0075】
ベースプレートまたはカバープレートは、任意にて、装置の温度の制御に寄与する特徴を含むことができる。ベースプレートまたはカバープレートは、例えば、ヒーターチューブ、冷却チューブ、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
【0076】
装置の組み立ては、特定の留め具または留め具機構によって互いに固定されるように構成されたそれぞれの構成要素(例えば、カバープレート、サーマルレベラー、および任意選択でベースプレート)を提供し、留め具を取り付け、構成要素と共に固定することによりなされ得る。装置は、留め具または留め具機構を外すことによって同様に取り外される。サーマルレベラーをシステムから取り出して後続のプロセスで使用することができ、または別のサーマルレベラーを装置に挿入することができる。部品の分解(例えば、加工状況への暴露によるカバープレートの損耗/分解)のために必要な場合、それぞれの構成要素は必要に応じて交換することができる。したがって、一実施形態では、処理操作で使用するためにカバープレートを交換する必要があり得る。
【0077】
装置は、特定の目的または用途のため所望の他の特徴を含むことができる。一実施形態では、この装置は、ベースプレートおよび/またはサーマルレベラーを通して配置されたリフターピンを含む。カバープレートは、ベースプレートおよび/またはサーマルレベラーを通して押されたリフターピンを受け入れるための凹部を含み得る。ピンは、凹部を通してカバープレートと係合し、力が加えられたときにカバープレートを装置から押すまたは分離する。
【0078】
上記に記載されていることは、本明細書の例を含む。もちろん、本明細書を説明する目的で構成要素または方法論の考えられるすべての組み合わせを説明することは不可能であるが、当業者であれは、本明細書のさらに多くの組み合わせおよび置換が可能であることを認識し得る。したがって、本明細書は、添付の特許請求の範囲の精神および範囲内にあるそのようなすべての変更、修正および変形を包含することを意図している。さらに、「含む(includes)」という用語が詳細な説明または特許請求の範囲のいずれかで使用される限り、そのような用語は、「含む(comprising)」という用語が請求項で移行句として使用される場合に解釈されるのと同様の方法で包括的であることを意図されている。
【0079】
前述の説明は、熱管理アセンブリの様々な非限定的な実施形態を明らかにする。変更は、業者および本発明を作製よび使用することができる人々に生じ得る。開示された実施形態は、単に例示の目的のためであり、本発明の範囲または特許請求の範囲に記載された主題を限定することを意図するものではない。