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▶ ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシーの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】ハイブリッドフォーム配合物
(51)【国際特許分類】
   C08G 18/48 20060101AFI20240423BHJP
   C08G 18/00 20060101ALI20240423BHJP
   C08G 18/67 20060101ALI20240423BHJP
   C08G 101/00 20060101ALN20240423BHJP
【FI】
C08G18/48 004
C08G18/00 F
C08G18/67
C08G101:00
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021532357
(86)(22)【出願日】2019-12-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-14
(86)【国際出願番号】 US2019065352
(87)【国際公開番号】W WO2020131478
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-11-29
(31)【優先権主張番号】62/781,068
(32)【優先日】2018-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(72)【発明者】
【氏名】ツォウ、ウェイチュン
(72)【発明者】
【氏名】コーンス、ウィリアム エー.
(72)【発明者】
【氏名】ハリス、ウィリアム ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ヨンフィ
【審査官】小森 勇
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-223001(JP,A)
【文献】特開2010-031242(JP,A)
【文献】特開2010-006914(JP,A)
【文献】特開2013-122007(JP,A)
【文献】特開2009-263647(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G 18/00-18/87
C08G 101/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリオール組成物であって、前記ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて3.7~5.7の平均ヒドロキシル官能価、前記ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて370~550mg KOH/gの平均ヒドロキシル価、および前記ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて400~750g/モルの数平均分子量を有し、ソルビトール開始ポリエーテルポリオールとアミン開始ポリオールとを含む、ポリオール組成物と、
3.0以上の平均官能価を有する高官能性架橋剤であって、前記高官能性架橋剤の官能基が、アクリレート基、アリル基、OH基、NH基、COOH基、およびそれらの組み合わせから選択され、前記高官能性架橋剤の前記官能基の10~99パーセントが、アクリレート基、アリル基、またはそれらの組み合わせである、高官能性架橋剤と、
を含む、イソシアネート反応性組成物。
【請求項2】
高官能性架橋剤が、前記ポリオール組成物の総ポリオールと前記高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、前記イソシアネート反応性組成物の2~40部である、請求項1に記載のイソシアネート反応性組成物。
【請求項3】
前記高官能性架橋剤が、100~1500g/モルの数平均分子量を有する、請求項1~2のいずれか一項に記載のイソシアネート反応性組成物。
【請求項4】
前記高官能性架橋剤が、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ-/ヘキサ-アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載のイソシアネート反応性組成物。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載のイソシアネート反応性組成物と、
アゾ系ラジカル開始剤と、
イソシアネートと、
を含む、ハイブリッドフォーム配合物。
【請求項6】
前記アゾ系ラジカル開始剤が、前記ポリオール組成物の総ポリオールと前記高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、前記ハイブリッドフォーム配合物の0.01~5.0部である、請求項5に記載のハイブリッドフォーム配合物。
【請求項7】
前記アゾ系ラジカル開始剤が、0℃~135℃の0.10時間半減期温度を有する、請求項5~6のいずれか一項に記載のフォーム配合物。
【請求項8】
前記アゾ系ラジカル開始剤が、2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)である、請求項5~7のいずれか一項に記載のフォーム配合物。
【請求項9】
請求項5~8のいずれか一項に記載のハイブリッドフォーム配合物を硬化させることによって形成される、フォーム製品。
【請求項10】
フォーム製品を形成する方法であって、
ポリオール組成物であって、前記ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて3.7~5.7の平均ヒドロキシル官能価、前記ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて370~550mg KOH/gの平均ヒドロキシル価、および前記ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて400~750g/モルの数平均分子量を有するポリオール組成物と、
3.0以上の平均官能価を有する高官能性架橋剤であって、前記高官能性架橋剤の官能基が、アクリレート基、アリル基、OH基、NH基、COOH基、およびそれらの組み合わせから選択され、前記高官能性架橋剤の前記官能基の10~99パーセントが、アクリレート基、アリル基、またはそれらの組み合わせである、高官能性架橋剤と、
アゾ系ラジカル開始剤と、
イソシアネートと、を組み合わせて、ハイブリッドフォーム配合物を形成することと、
前記ハイブリッドフォーム配合物を硬化させて前記フォーム製品を形成することと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、ハイブリッドフォーム配合物に関する。より具体的には、実施形態は、イソシアネート反応性組成物、および高官能性架橋剤、アゾ系ラジカル開始剤、ならびにイソシアネートを含むハイブリッドフォーム配合物に関する。
【背景技術】
【0002】
フォームは、液体材料、固体材料、またはゲル材料中に気体が分散されている分散体である。フォームは、ポリオールとイソシアネートとの化学反応によって形成され得る。フォームは、いくつものさまざまな用途のために、特に、例えば、断熱材、寝具、家具、車の座席、およびカーペット裏地のために利用され得る。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、ポリオール組成物であって、ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて3.7~5.7の平均ヒドロキシル官能価、ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて370~550mg KOH/gの平均ヒドロキシル価、およびポリオール組成物の総ポリオールに基づいて400~750g/モルの数平均分子量を有するポリオール組成物と、3.0以上の平均官能価を有する高官能性架橋剤であって、その高官能性架橋剤の官能基が、アクリレート基、アリル基、OH基、NH基、COOH基、およびそれらの組み合わせから選択され、その高官能性架橋剤の官能基の10~99パーセントが、アクリレート基、アリル基、またはそれらの組み合わせである、高官能性架橋剤と、を含む、イソシアネート反応性組成物を提供する。
【0004】
本開示は、イソシアネート反応性組成物、アゾ系ラジカル開始剤、およびイソシアネートを含むハイブリッドフォーム配合物を提供する。
【0005】
本開示は、ハイブリッドフォーム配合物を硬化させることによって形成されるフォーム製品を提供する。
【0006】
本開示は、フォーム製品を形成する方法を提供することであって、その方法は、ポリオール組成物であって、ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて3.7~5.7の平均ヒドロキシル官能価、ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて370~550mg KOH/gの平均ヒドロキシル価、およびポリオール組成物の総ポリオールに基づいて400~750g/モルの数平均分子量を有する、ポリオール組成物と、3.0以上の平均官能価を有する高官能性架橋剤であって、その高官能性架橋剤の官能基が、アクリレート基、アリル基、OH基、NH基、COOH基、およびそれらの組み合わせから選択され、その高官能性架橋剤の官能基の10~99パーセントが、アクリレート基、アリル基、またはそれらの組み合わせである、高官能性架橋剤と、アゾ系ラジカル開始剤と、イソシアネートと、を組み合わせて、ハイブリッドフォーム配合物を形成することと、そのハイブリッドフォーム配合物を硬化させてフォーム製品を形成することと、を含む。
【0007】
本開示の上記概要は、開示された各実施形態または本開示のすべての実施形態を説明することを意図するものではない。以下の説明は、例示的な実施形態をより具体的に例示するものである。本出願全体のいくつかのところで、さまざまな組み合わせで使用できる例のリストによってガイダンスを提供する。どの場合も、列挙されたリストは、代表的なグループとしてのみ機能し、排他的なリストとして解釈されるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0008】
高官能性架橋剤と、ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて3.7~5.7の平均ヒドロキシル官能価、ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて370~550mg KOH/gの平均ヒドロキシル価、およびポリオール組成物の総ポリオールに基づいて400~750g/モルの数平均分子量を有するポリオール組成物と、を含むイソシアネート反応性組成物。イソシアネート反応性組成物と、アゾ系ラジカル開始剤と、イソシアネートと、を含むハイブリッドフォーム配合物を、本明細書に開示する。
【0009】
これらのハイブリッドフォーム配合物は、硬化してハイブリッドフォームを形成することができる。本明細書で使用されるとき、「ハイブリッドフォーム」は、例えば、触媒、界面活性剤、および発泡剤の存在下で、活性水素含有分子とイソシアネートとの反応によって形成されるフォームを指し、そのハイブリッドフォームは、イソシアネート反応によって提供されない追加の化学架橋を含有する。これらのハイブリッドフォームは、いくつもの用途にとって望ましい特性の組み合わせを有利に提供し得る。例えば、ハイブリッドフォームは、寸法安定性も提供しながら、望ましい成形フォーム密度を提供し得る。そのような特性の組み合わせは、フォーム配合物が、結果として生じたフォームによって満たされる空洞に注入される断熱用途にとって、例えば、冷蔵庫のキャビネットまたはドアにとって特に有利である。
【0010】
本明細書で使用される場合、「a」、「an」、「the」、「少なくとも1つ」、および「1つ以上」は、別段の指示がない限り、交換可能に使用することができる。「および/または」という用語は、列挙された項目のうちの1つ、1つ以上、またはすべてを意味する。終端点(endpoint)による数値範囲の列挙には、その範囲内に包含されるすべての数値が含まれ、例えば、1~5には1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5などが含まれる。
【0011】
言及したように、本明細書に開示されるイソシアネート反応性組成物は、ポリオール組成物を含む。本開示の実施形態は、ポリオール組成物が、ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて3.7~5.7の平均ヒドロキシル官能価を有することを提供する。言い換えれば、ポリオール組成物の平均ヒドロキシル官能価を決定するために、ポリオール組成物の各ポリオールの平均ヒドロキシル官能価が利用される、すなわち、モルベースで平均化される。3.7~5.7のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、ポリオール組成物は、ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて、下限3.7、3.9、または4.2~上限5.7、5.3、または5.0の平均ヒドロキシル官能価を有し得る。
【0012】
本開示の実施形態は、ポリオール組成物が、ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて、370~550mg KOH/gの平均ヒドロキシル価を有することを提供する。言い換えれば、ポリオール組成物の平均ヒドロキシル価を決定するために、ポリオール組成物の各ポリオールの平均ヒドロキシル価が利用される、すなわち、モルベースで平均化される。370~550mg KOH/gのすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、ポリオール組成物は、ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて、下限370、375、385、390、または400mg KOH/g~上限550、520、500、480、または475mg KOH/gの平均ヒドロキシル価を有し得る。KOHとして、ポリオール組成物の各ポリオールの平均ヒドロキシル価は、ASTM D4274に従って決定され得る。
【0013】
本開示の実施形態は、ポリオール組成物が、ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて、400~750g/モルの数平均分子量を有することを提供する。言い換えれば、ポリオール組成物の数平均分子量を決定するために、ポリオール組成物の各ポリオールの数平均分子量が利用される、すなわち、モルベースで平均化される。400~750g/モルのすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、イソシアネート反応性組成物は、ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて、下限400、450、500、または525g/モル~上限750、725、700、または650g/モルの数平均分子量を有し得る。
【0014】
前述のように、イソシアネート反応性組成物は高官能性架橋剤を含む。本明細書で使用されるとき、「高官能性架橋剤」は、3.0以上の平均官能価、すなわち、高官能性架橋剤分子1つ当たり3.0以上の官能基の平均官能価を有する化合物を指す。例えば、高官能性架橋剤は、下限3.0、3.3、3.7、4.0、4.3、4.5、4.6、4.7、4.8、または4.9~上限9.0、8.5、8.0、7.5、7.0、6.5、6.3、6.0、5.7、または5.5の平均官能価を有し得る。1つ以上の実施形態は、高官能性架橋剤が6.0の平均官能価を有することを提供する。高官能性架橋剤の官能基は、アクリレート基、アリル基、OH基、NH基、COOH基、およびそれらの組み合わせから選択され得る。高官能性架橋剤の官能基は、イソシアネート反応性基であり得る。本開示の1つ以上の実施形態は、高官能性架橋剤の官能基の10~99パーセントが、アクリレート基、アリル基、またはそれらの組み合わせであることを提供する。10~99パーセントのすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、アクリレート基、アリル基、またはそれらの組み合わせは、高官能性架橋剤の官能基の下限10、15、20、25、30、40、50、60、または70パーセント~上限99、98、95、90、88、または85パーセントであり得る。
【0015】
高官能性架橋剤は、100~1500g/モルの数平均分子量を有し得る。100~1500g/モルのすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、高官能性架橋剤は、下限100、200、300、360、380、または400g/モル~上限1500、1300、1100、1000、950、または900g/モルの数平均分子量を有し得る。
【0016】
高官能性架橋剤は、既知の装置および反応条件を使用して調製され得る。高官能性架橋剤は、商業的に入手することができる。高官能性架橋剤の例としては、特に、ジペンタエリスリトールペンタ-/ヘキサ-アクリレート、クエン酸トリアリル、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジ-トリメチロールプロパントリアクリレート、および、特に、それらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。本開示の1つ以上の実施形態は、高官能性架橋剤が、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ-/ヘキサ-アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、およびそれらの組み合わせから選択されることを提供する。
【0017】
高官能性架橋剤は、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、イソシアネート反応性組成物の2~40部であり得る。2~40部のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、高官能性架橋剤は、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、イソシアネート反応性組成物の下限2、3、4、5、または10部~上限40、35、30、25、または20部であり得る。
【0018】
前述のように、イソシアネート反応性組成物はポリオール組成物を含む。本明細書で使用されるとき、「ポリオール」は、1.8以上の平均ヒドロキシル官能価を有する化合物、例えば、ジオール、トリオール、テトロールなどを指す。当業者に知られている他のポリオールの中でも、本明細書で考察されるものなどのいくつものさまざまなポリオールを、ポリオール組成物のために利用することができる。
【0019】
本開示の1つ以上の実施形態は、ポリオール組成物がソルビトール開始ポリエーテルポリオールを含み得ることを提供する。ソルビトール開始ポリエーテルポリオールは、5.0~6.0の平均ヒドロキシル官能価を有し得る。5.0~6.0のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、ソルビトール開始ポリエーテルポリオールは、下限5.0、5.2、または5.5~上限6.0の平均ヒドロキシル官能価を有し得る。
【0020】
ソルビトール開始ポリエーテルポリオールは、300~600mg KOH/gの平均ヒドロキシル価を有し得る。300~600mg KOH/gのすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、ソルビトール開始ポリエーテルポリオールは、下限300、350、400、425、または450mg KOH/g~上限600、575、または550mg KOH/gの平均ヒドロキシル価を有し得る。
【0021】
ソルビトール開始ポリエーテルポリオールは、500~1100g/モルの数平均分子量を有し得る。500~1100g/モルのすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、ソルビトール開始ポリエーテルポリオールは、下限500、550、600、または650g/モル~上限1100、1000、900、850、800、または750g/モルの数平均分子量を有し得る。
【0022】
ソルビトール開始ポリエーテルポリオールは、90~150g/当量のヒドロキシル当量分子量を有し得る。90~150g/当量のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、ソルビトール開始ポリエーテルポリオールは、下限90、100、または110g/当量~上限150、140、または130g/当量のヒドロキシル当量分子量を有し得る。
【0023】
ソルビトール開始ポリエーテルポリオールは、ソルビトール開始ポリエーテルポリオールの総重量に基づいて、少なくとも60重量パーセントのプロピレンオキシド含有量を有し得る。例えば、ソルビトール開始ポリエーテルポリオールは、ソルビトール開始ポリエーテルポリオールの総重量に基づいて、60~98重量パーセントのプロピレンオキシド含有量を有し得る。60~98重量パーセントのすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、ソルビトール開始ポリエーテルポリオールは、下限60、65、70、72、または75重量パーセント~上限98、95、90、88、または85のプロピレンオキシド含有量を有し得る。ソルビトール開始ポリエーテルポリオールは、特に、別のアルキレンオキシドから誘導される、特に、例えば、エチレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドから誘導される構造単位を含み得る。
【0024】
ソルビトール開始ポリエーテルポリオールは、既知の装置および反応条件を使用して調製され得る。例えば、ソルビトール開始ポリエーテルポリオールは、ソルビトールおよびアルキレンオキシド、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、および/またはブチレンオキシドを含む反応混合物から形成され得る。ソルビトール開始ポリエーテルポリオールはキャップされてもよく、例えば、アルキレンオキシドの添加は、ポリオールの所望の位置に特定のアルキレンオキシドを優先的に配置またはキャップするように行なわれ得る。
【0025】
ソルビトール開始ポリエーテルポリオールは、商業的に入手することができる。市販のソルビトール開始ポリエーテルポリオールの例としては、VORANOL(商標)の商品名で販売されているいくつものポリオール、特に、例えば、The Dow Chemical Companyから入手可能なVORANOL RN 482が挙げられるが、それらに限定されない。
【0026】
使用するとき、ソルビトール開始ポリエーテルポリオールは、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、イソシアネート反応性組成物の10~75部であり得る。10~75部のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、ソルビトール開始ポリエーテルポリオールは、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、イソシアネート反応性組成物の下限10、15、20、25、30、または35部~上限75、70、65、60、55、50、または45部であり得る。
【0027】
本開示の1つ以上の実施形態は、ポリオール組成物がアミン開始ポリオールを含み得ることを提供する。アミン開始ポリオールは、芳香族アミンまたは脂肪族アミンから開始することができ、例えば、アミン開始ポリオールは、オルトトルエンジアミン(o-TDA)開始ポリオール、エチレンジアミン開始ポリオール、ジエチレントリアミン、トリイソプロパノールアミン開始ポリオール、または、特に、それらの組み合わせであり得る。
【0028】
アミン開始ポリオールは、3.0~6.0の平均ヒドロキシル官能価を有し得る。3.0~6.0のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、アミン開始ポリオールは、下限3.0、3.5、または4.0~上限6.0、5.0、または4.5の平均ヒドロキシル官能価を有し得る。
【0029】
アミン開始ポリオールは、250~650mg KOH/gの平均ヒドロキシル価を有し得る。250~650mg KOH/gのすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、アミン開始ポリオールは、下限250、300、350、400、425、または450mg KOH/g~上限650、625、600、575、または550mg KOH/gの平均ヒドロキシル価を有し得る。
【0030】
アミン開始ポリオールは、250~750g/モルの数平均分子量を有し得る。250~750g/モルのすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、アミン開始ポリオールは、下限250、350、375、または400g/モル~上限750、600、575、または550g/モルの数平均分子量を有し得る。
【0031】
アミン開始ポリオールは、60~260g/当量のヒドロキシル当量分子量を有し得る。60~260g/当量のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、アミン開始ポリオールは、下限60、90、100、または110g/当量~上限260、220、200、180、150、140、または130g/当量のヒドロキシル当量分子量を有し得る。
【0032】
アミン開始ポリオールは、アミン開始ポリオールの総重量に基づいて、少なくとも60重量パーセントのプロピレンオキシド含有量を有し得る。例えば、アミン開始ポリオールは、アミン開始ポリオールの総重量に基づいて、60~98重量パーセントのプロピレンオキシド含有量を有し得る。60~98重量パーセントのすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、アミン開始ポリオールは、下限60、70、72、または75重量パーセント~上限98、95、90、88、または85のプロピレンオキシド含有量を有し得る。アミン開始ポリオールは、別のアルキレンオキシドから誘導される、特に、例えば、エチレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドから誘導される構造単位を含み得る。
【0033】
アミン開始ポリオールは、既知の装置および反応条件を使用して調製され得る。例えば、アミン開始ポリオールは、芳香族アミンまたは脂肪族アミンと、アルキレンオキシド、特に、例えば、エチレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドと、を含む反応混合物から形成され得る。アルキレンオキシドは、1つのステップで、またはいくつかのステップを経て連続してアルコキシル化反応器に添加することができ、各ステップにおいて、単一のアルキレンオキシド、またはアルキレンオキシドの混合物を使用することができる。
【0034】
使用するとき、アミン開始ポリオールは、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、イソシアネート反応性組成物の10~75部であり得る。10~75部のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、アミン開始ポリオールは、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、下限10、15、20、25、30、または35部~上限75、70、65、60、55、50、または45部のポリオール組成物であり得る。
【0035】
本開示の1つ以上の実施形態は、ポリオール組成物がスクロース/グリセリン-開始ポリエーテルポリオールを含み得ることを提供する。スクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオールは、3.5~7.5の平均ヒドロキシル官能価を有し得る。3.5~7.5のすべての個々の値と部分範囲が含まれ、例えば、スクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオールは、下限3.5、3.7、または4.0~上限7.5、7.0、6.5、6.0、5.5、6.3、または5.0の平均ヒドロキシル官能価を有し得る。
【0036】
スクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオールは、260~460mg KOH/gの平均ヒドロキシル価を有し得る。260~460mg KOH/gのすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、第3のポリエーテルポリオールは、下限260、290、または320mg KOH/g~上限460、430、または400mg KOH/gの平均ヒドロキシル価を有し得る。
【0037】
スクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオールは、500~1500g/モルの数平均分子量を有し得る。500~1500g/モルのすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、スクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオールは、下限500、550、600、または650g/モル~上限1500、1400、1250、1000、900、850、800、または750g/モルの数平均分子量を有し得る。
【0038】
スクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオールは、90~250g/当量のヒドロキシル当量分子量を有し得る。90~250g/当量のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、スクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオールは、下限90、100、または110g/当量~上限250、200、175、150、140、または130g/当量のヒドロキシル当量分子量を有し得る。
【0039】
スクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオールは、スクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオールの総重量に基づいて、少なくとも60重量パーセントのプロピレンオキシド含有量を有し得る。例えば、スクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオールは、スクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオールの総重量に基づいて、60~98重量パーセントのプロピレンオキシド含有量を有し得る。60~98重量パーセントのすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、スクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオールは、下限60、65、70、72、または75重量パーセント~上限98、95、90、88、または85のプロピレンオキシド含有量を有し得る。スクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオールは、別のアルキレンオキシド、例えば、エチレンオキシドに由来する構造単位を含み得る。スクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオールは、スチレン-アクリロニトリル、ポリイソシアネート、および/またはポリ尿素に由来する構造単位を含み得る。
【0040】
スクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオールは、既知の装置および反応条件を使用して調製され得る。例えば、スクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオールは、スクロース、プロピレンオキシド、およびグリセリンを含む反応混合物から形成され得る。1つ以上の実施形態は、スクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオールが、スクロースとプロピレンオキシドとの反応を介して形成されることを提供する。スクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオールは、商業的に入手することができる。市販のスクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオールの例としては、VORANOLという商品名で販売されているいくつものポリオール、特に、例えば、The Dow Chemical Company から入手可能な VORANOL 360、VORANOL 490、およびVORANOL 280が挙げられるが、それらに限定されない。
【0041】
使用する場合、スクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオールは、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、イソシアネート反応性組成物の5~50部であり得る。5~50部のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、スクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオールは、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、イソシアネート反応性組成物の下限5、8、または10部~上限50、45、40、35、30、25、23、または20部であり得る。
【0042】
本開示の1つ以上の実施形態は、ポリオール組成物がジオールを含み得ることを提供する。ジオールは、2.0の平均ヒドロキシル官能価を有し得る。ジオールは、ポリエーテルジオールであり得る。ジオールはグリコールであり得る。
【0043】
ジオールは、75~750mg KOH/gの平均ヒドロキシル価を有し得る。75~750mg KOH/gのすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、ジオールは、下限75、150、または200mg KOH/g~上限750、550、または350mg KOH/gの平均ヒドロキシル価を有し得る。
【0044】
ジオールは、150~1500g/モルの数平均分子量を有し得る。150~1500g/モルのすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、ジオールは、下限150、200、225、250、300、または350g/モル~上限1500、1450、1400、または1300g/モルの数平均分子量を有し得る。
【0045】
ジオールは、75~750g/当量のヒドロキシル当量分子量を有し得る。75~750g/当量のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、ジオールは、下限75、100、または125g/当量~上限750、700、または650g/当量のヒドロキシル当量分子量を有し得る。
【0046】
ジオールは、ジオールの総重量に基づいて、少なくとも40重量パーセントのプロピレンオキシド含有量を有し得る。例えば、ジオールは、ジオールの総重量に基づいて、40~98重量パーセントのプロピレンオキシド含有量を有し得る。40~98重量パーセントのすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、ジオールは、下限40、45、50、60、70、72、または75重量パーセント~上限98、95、90、88、または85のプロピレンオキシド含有量を有し得る。ジオールは、別のアルキレンオキシド、例えば、エチレンオキシドに由来する構造単位を含み得る。
【0047】
ジオールは、既知の装置および反応条件を使用して調製され得る。ジオールは商業的に入手することができる。市販のジオールの例としては、VORANOLという商品名で販売されているいくつものポリオール、特に、例えば、The Dow Chemical Company から入手可能なVORANOL 2110TB、ならびにThe Dow Chemical Companyから入手可能なDOW(商標)P-425、PT-250、およびPT-1200が挙げられるが、それらに限定されない。
【0048】
使用するとき、ジオールは、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、イソシアネート反応性組成物の1~15部であり得る。1~15部のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、ポリエーテルジオールは、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、イソシアネート反応性組成物の下限1、2、または5部~上限15、12、または10部であり得る。
【0049】
本開示の1つ以上の実施形態は、ポリオール組成物が芳香族ポリエステルポリオールを含み得ることを提供する。本明細書において、「芳香族ポリエステルポリオール」とは、芳香環を含むポリエステルポリオールを指す。一例として、芳香族ポリエステルポリオールは、無水フタル酸ジエチレングリコールポリエステルであってもよいし、芳香族ジカルボキシル酸をグリコールと一緒に使用して調製してもよい。芳香族ポリエステルポリオールは、例えば、国際公開第WO2013/053555号において考察されているようなハイブリッドポリエステル-ポリエーテルポリオールであり得る。
【0050】
芳香族ポリエステルポリオールは、1.8~3.0の平均ヒドロキシル官能価を有し得る。1.8~3.0のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、芳香族ポリエステルポリオールは、下限1.8、1.9、または2.0~上限3.0、2.7、または2.3の平均ヒドロキシル官能価を有し得る。
【0051】
芳香族ポリエステルポリオールは、100~500mg KOH/gの平均ヒドロキシル価を有し得る。100~500mg KOH/gのすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、芳香族ポリエステルポリオールは、下限100、125、150、180、または200mg KOH/g~上限500、400、350、320、または300mg KOH/gの平均ヒドロキシル価を有し得る。
【0052】
芳香族ポリエステルポリオールは、300~750g/モルの数平均分子量を有し得る。300~750g/モルのすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、芳香族ポリエステルポリオールは、下限300、350、または400g/モル~上限750、700、600、550、または500g/モルの数平均分子量を有し得る。
【0053】
芳香族ポリエステルポリオールは、150~350g/当量のヒドロキシル当量分子量を有し得る。150~350g/当量のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、芳香族ポリエステルポリオールは、下限150、175、または200g/当量~上限350、325、300、または250g/当量のヒドロキシル当量分子量を有し得る。
【0054】
芳香族ポリエステルポリオールは、既知の装置および反応条件を使用して製造され得る。芳香族ポリエステルポリオールは、商業的に入手することができる。市販の芳香族ポリエステルポリオールの例としては、STEPANPOLの商品名で販売されているいくつものポリオール、特に、例えば、Stepanから入手可能なSTEPANPOL PS-2352が挙げられるが、それらに限定されない。
【0055】
使用するとき、芳香族ポリエステルポリオールは、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、イソシアネート反応性組成物の1~20部であり得る。1~20部のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、芳香族ポリエステルポリオールは、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、イソシアネート反応性組成物の下限1、2、または5部~上限20、15、12、または部であり得る。
【0056】
本開示の実施形態は、イソシアネート反応性組成物および/またはハイブリッドフォーム配合物が、触媒を含み得ること、例えば、触媒が、イソシアネート反応性組成物、ハイブリッドフォーム配合物、またはそれらの組み合わせに添加され得ることを提供する。触媒は、発泡触媒、ゲル化触媒、三量体化触媒、またはそれらの組み合わせであり得る。本明細書で使用されるとき、発泡触媒およびゲル化触媒は、発泡触媒の場合は尿素(ブロー)反応、またはゲル化触媒の場合はウレタン(ゲル)反応のいずれかを有利にする傾向によって区別され得る。三量体化触媒を利用して、組成物中のイソシアヌレート反応を促進することができる。
【0057】
発泡触媒、例えば、発泡反応を有利にする傾向があり得る触媒の例としては、短鎖第3級アミンまたは酸素を含有する第3級アミンが挙げられるが、それらに限定されない。アミン系触媒は、立体障害型ではない場合がある。例えば、発泡触媒としては、ビス-(2-ジメチルアミノエチル)エーテル、ペンタメチルジエチレン-トリアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N-ジメチルアミノプロピルアミン、ジメチルエタノールアミン、N,N,N’,N’-テトラ-メチルエチレンジアミン、およびそれらの組み合わせなどが挙げられる。市販の発泡触媒の例は、他の市販の発泡触媒の中でも、EvonikからのPOLYCAT 5である。
【0058】
ゲル化触媒、例えば、ゲル化反応を有利にする傾向があり得る触媒の例としては、有機金属化合物、環式第3級アミン、および/または長鎖アミン、例えば、いくつかの窒素原子を含有するもの、ならびにそれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。有機金属化合物としては、有機カルボン酸のスズ(II)塩、例えば、スズ(II)ジアセタート、スズ(II)ジオクタノエート、スズ(II)ジエチルヘキサノエート、およびスズ(II)ジラウレート、ならびに有機カルボン酸のジアルキルスズ(IV)塩、例えば、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、およびジオクチルスズジアセテートなどの有機スズ化合物が挙げられる。有機カルボン酸のビスマス塩は、例えば、オクタン酸ビスマスなどのゲル化触媒としても利用され得る。環式3級アミンおよび/または長鎖アミンとしては、ジメチルベンジルアミン、トリエチレンジアミン、およびそれらの組み合わせ、およびそれらの組み合わせが挙げられる。市販のゲル化触媒の例は、他の市販のゲル化触媒の中でも特に、EvonikからのPOLYCAT 8およびDABCO T-12である。
【0059】
三量体化触媒の例としては、特に、PMDETA-N,N,N’,N’‘,N’‘-ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N’,N’‘-トリス(3-ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ-S-トリアジン、N,N-ジメチルシクロ-ヘキシルアミン、1,3,5-トリス(N,N-ジメチルアミノプロピル)-s-ヘキサヒドロトリアジン、[2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール]、酢酸カリウム、オクタン酸カリウム、水酸化テトラアルキルアンモニウム、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム、アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、アルカリ金属アルコキシド、例えば、ナトリウムメトキシドおよびカリウムイソプロポキシド、ならびに10~20個の炭素原子を有する長鎖脂肪酸のアルカリ金属塩、およびそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの市販の三量体化触媒としては、他の市販されている三量体化触媒の中でも、DABCO TMR-2、TMR-7、DABCO K 2097、DABCO K15、POLYCAT 41、およびPOLYCAT 46が挙げられ、そのそれぞれはEvonikからのものである。
【0060】
触媒は、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、イソシアネート反応性組成物および/またはハイブリッドフォーム配合物の0.05~10.0部であり得る。0.05~10.0部のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、触媒は、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、イソシアネート反応性組成物および/またはハイブリッドフォーム配合物の下限0.05、0.07、0.1、0.2、または0.3部~上限10.0、9.0、8.0、7.0、6.0、5.0、4.5、4.0、3.5、3.4、または3.3部であり得る。
【0061】
本開示の実施形態は、イソシアネート反応性組成物および/またはハイブリッドフォーム配合物が、発泡剤を含み得ること、例えば、発泡剤が、イソシアネート反応性組成物、ハイブリッドフォーム配合物、またはそれらの組み合わせに添加され得ること、を提供する。発泡剤は、物理発泡剤、化学発泡剤、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0062】
物理発泡剤の例としては、液体二酸化炭素、ケトン、例えば、アセトン、エステル、アルデヒド、アルカン、シクロアルカン、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロブタン、およびそれらの混合物、最大7個の炭素原子を有する他のシクロアルカン、エーテル、例えば、ジアルキルエーテル、シクロアルキレンエーテル、フルオロアルカン、ヒドロフルオロオレフィン、ヒドロクロロフルオロオレフィン、およびそれらの混合物が挙げられる。アルカンの例としては、プロパン、ブタン、n-ブタン、イソブタン、n-ペンタン、イソペンタン、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。ジアルキルエーテルの例としては、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルブチルエーテル、ジエチルエーテル、およびそれらの組み合わせが挙げられる。シクロアルキレンエーテルの例はフランである。フルオロアルカンの例としては、特に、ペンタフルオロプロパン、トリフルオロメタン、ジフルオロメタン、ジフルオロエタン、テトラフルオロエタン、ヘプタ-フルオロプロパン、ペンタフルオロブタン、ヘプタフルオロブタン、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。ヒドロフルオロオレフィンおよび/またはヒドロクロロフルオロオレフィンの例としては、1,1,1,4,4,5,5,5-オクタフルオロ-2-ペンテン(HFC-1438mzz)、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン(HFC-1336mzz、Z-異性体)、トランス-1,3,3,3-テトラフルオロプロペン、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HFO-1233zd)が挙げられるが、それらに限定されない。1つ以上の実施形態は、トランス-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンが利用されることを提供する。市販の物理発泡剤の例は、他の市販の物理発泡剤の中でも、HoneywellからのSolstice 1233zd液体発泡剤である。
【0063】
化学発泡剤の例としては、水、ギ酸、ギ酸メチル、CO生成材料、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。
【0064】
発泡剤は、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、イソシアネート反応性組成物および/またはハイブリッドフォーム配合物の1.0~50.0部であり得る。1.0~50.0部のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、発泡剤は、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、イソシアネート反応性組成物および/またはハイブリッドフォーム配合物の下限1.0、1.5、または2.0部~上限50.0、45.0、43.0、40.0、または38.0部であり得る。
【0065】
本明細書に開示されるイソシアネート反応性組成物および/またはハイブリッドフォーム配合物が、界面活性剤を含み得ること、例えば、界面活性剤が、イソシアネート反応性組成物、ハイブリッドフォーム配合物、またはそれらの組み合わせに添加され得ること、を提供する。界面活性剤は、セル安定化界面活性剤であり得る。界面活性剤の例としては、オルガノシリコーン-ポリエーテルコポリマーなどのケイ素系化合物、例えば、ポリジメチルシロキサン-ポリオキシアルキレンブロックコポリマー、例えば、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、およびそれらの組み合わせが挙げられる。界面活性剤の例としては、The Dow Chemical Companyから入手可能なVORASURF(商標)504などの非シリコーン系有機界面活性剤が挙げられる。界面活性剤は市販されており、NIAXなどの商品名で入手可能なもの、特に、例えば、NIAX L 6988、DABCO、およびTEGOSTAB、例えば、TEGOSTAB B 8427が挙げられる。
【0066】
界面活性剤は、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、イソシアネート反応性組成物および/またはハイブリッドフォーム配合物の0.1~10.0部であり得る。0.1~10.0部のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、界面活性剤は、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、イソシアネート反応性組成物および/またはハイブリッドフォーム配合物の下限0.1、0.2、または0.3部~上限10.0、9.0、8.0、7.0、6.0、5.0、4.0、または3.0部であり得る。
【0067】
上述したように、本明細書に開示されるハイブリッドフォーム配合物は、イソシアネート反応性組成物、アゾ系ラジカル開始剤、およびイソシアネートを含む。本明細書で使用されるとき、「アゾ系ラジカル開始剤」とは、アゾ基を有する化合物を指す。アゾ基は、式:RRCN=NCRによって表することができ、式中、R、R、R、R、R、およびRは、各々独立して、アルキル、置換アルキル、ニトリル、エステル、アミド、アミジン、イミダゾリン、アルキル-O-アルキル、アルキル-COOHである。1つ以上の実施形態は、R,Rおよび/またはR、Rが組み合わされて、それぞれのシクロアルキル基になることを提供する。
【0068】
理論に束縛されることは望まないが、本明細書に開示されるハイブリッドフォーム配合物に利用されるアゾ系ラジカル開始剤は、分解して、窒素ガスおよび炭素ラジカルを形成し、ハイブリッドフォーム配合物の1つ以上の成分を付加重合することができる、と考えられる。驚くべきことに、すべてのラジカル開始剤が、本明細書に開示されるように、寸法安定性も提供しながら、望ましい成形フォーム密度および断熱性能を提供し得るハイブリッドフォームを提供するのに好適なわけではない。例えば、過酸化物ラジカル開始剤は、本明細書に開示されるようなハイブリッドフォームを提供するのに好適ではない。驚くべきことに、過酸化物ラジカル開始剤を使用すると、得られるフォームは、望ましくない不均一なセル構造および/または望ましくない大きなセルサイズなどの望ましくないセル変形を有する場合がある。
【0069】
1つ以上の実施形態は、ハイブリッドフォーム配合物が実質的に過酸化物ラジカル開始剤を含まないことを提供する。ハイブリッドフォーム配合物の総重量に基づいて0.1重量パーセント未満の過酸化物ラジカル開始剤を使用することは、過酸化物ラジカル開始剤の名目量と見なされ、ハイブリッドフォーム配合物は実質的に過酸化物ラジカル開始剤を含まないと見なされる。
【0070】
上述したように、すべてのラジカル開始剤が、本明細書に開示されているように、ハイブリッドフォームを提供するのに好適であるわけではない。理論に束縛されることは望まないが、好適なアゾ系ラジカル開始剤は、特定の濃度で、特定の温度範囲でかなりの数のラジカルを生成して、フォーム形成中に、二重硬化を、容易にし、かつ促進することができる。この特定の温度範囲は、0.10時間半減期温度として決定することができ、半減期とは、アゾ系ラジカル開始剤の半分をラジカル種および/または副生成物へと変換する時間および温度を指す。本開示の1つ以上の実施形態は、アゾ系ラジカル開始剤が0.10時間半減期温度0℃~135℃を有し得ることを提供する。0℃~135℃のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、アゾ系ラジカル開始剤は、下限0、10、20、または30℃~上限135、130、120、または110℃の0.10時間半減期温度を有し得る。
【0071】
秒(s)単位の半減期t1/2は、アレニウスの式k=Ae-Ea/RTおよび式t1/2=ln 2/kから決定することができ、式中、kは、単位s-1のアゾ開始剤解離に関する速度定数であり、Aは、単位s-1のアレニウス頻度因子であり、Eaは、J/モル単位のアゾ開始剤解離に関する活性化エネルギーであり、Rは、8.3142J/モルKであり、Tは、K単位の温度であり、Ea、A、および/またはkの値は、アゾ系ラジカル開始剤について既知である。例えば、Aが2.89E+15s-1、Eaが130.23kJ/モルの2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)は、0.10時間半減期温度100Cを有し、Aが1.38E+15s-1、Eaが128.93kJ/モルの2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)は、0.10時間半減期温度103Cを有し、Aが1.10E+16s-1、Eaが142.19kJ/モルの1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)は、0.10時間半減期温度122Cを有する。
【0072】
アゾ系ラジカル開始剤は、アゾニトリル、アゾエステル、アゾアミド、アゾアミジン、アゾイミダゾリン、またはそれらの組み合わせであり得る。アゾ系ラジカル開始剤の例としては、特に、2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、4,4’-アゾビス(4-シアノ吉草酸)、ジメチル2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオネート)、2,2’-アゾビス[2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド、2,2’-アゾビス[N-(2-カルボキシエチル)-2-メチルプロピオンアミジン]四水和物、およびそれらの組み合わせである。
【0073】
アゾ系ラジカル開始剤は、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、ハイブリッドフォーム配合物の0.01~5.0部であり得る。0.01~5.0部のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、アゾ系ラジカル開始剤は、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、ハイブリッドフォーム配合物の下限0.01、0.05、0.1、または0.5部~上限5.0、4.5、4.0、3.5、3.3、または3.0部であり得る。
【0074】
本明細書に開示されるハイブリッドフォーム配合物は、イソシアネートを含む。イソシアネートは、ポリイソシアネートであってもよい。本明細書で使用するとき、「ポリイソシアネート」は、平均1.0超のイソシアネート基/分子、例えば、1.0超の平均官能価を有する分子を指す。
【0075】
イソシアネートは、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、またはそれらの組み合わせであり得る。イソシアネートの例としては、特に、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、トルエン2,4-/2,6-ジイソシアネート(TDI)、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、ポリメリックMDI、トリイソシアナトノナン(TIN)、ナフチルジイソシアネート(NDI)、4,4’-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン、3-イソシアナトメチル-3,3,5-トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネートIPDI)、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2-メチルペンタメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(THDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,4-ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4’-ジイソシアナト-3,3’-ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4’-ジイソシアナト-2,2-ジシクロヘキシルプロパン、3-イソシアナトメチル-1-メチル-1-イソシアナトシクロヘキサン(MCI)、1,3-ジイソオクチルシアナト-4-メチルシクロヘキサン、1,3-ジイソシアナト-2-メチルシクロヘキサン、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。上記のイソシアネートと同様に、特に、ウレトジオン、イソシアヌレート、カルボジイミド、ウレトンイミン、アロファネートまたはビウレット構造、およびそれらの組み合わせを含む一部修飾ポリイソシアネートを利用してもよい。
【0076】
イソシアネートはポリマーであってもよい。本明細書で使用するとき、「ポリマー」は、イソシアネートの説明において、より高い分子量の同族体および/または異性体を指す。例えば、ポリマーメチレンジフェニルイソシアネートは、より高い分子量の同族体および/または異性体のメチレンジフェニルイソシアネートを指す。
【0077】
上述したように、イソシアネートは、1.0超のイソシアネート基/分子の平均官能価を有し得る。例えば、イソシアネートは、1.75~3.50の平均官能価を有し得る。1.75~3.50のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、イソシアネートは、下限1.75、1.85、または1.95~上限3.50、3.40、または3.30の平均官能価を有し得る。
【0078】
イソシアネートは、80g/当量~300g/当量のイソシアネート当量を有し得る。80~300g/当量のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、イソシアネートは、下限80、90、100、125、135、または145~上限300、290、285、または280g/当量のイソシアネート当量を有し得る。
【0079】
イソシアネートは、既知のプロセスによって調製されてもよい。例えば、ポリイソシアネートは、対応するポリアミンをホスゲン化してポリカルバモイルクロリドを生成し、それを熱分解してポリイソシアネートおよび塩化水素を得ることによって調製することができるか、または、例えば、ホスゲンを使用しないプロセスによって、例えば、対応するポリアミンを尿素およびアルコールと反応させてポリカルバメートを得、それを熱分解してポリイソシアネートおよびアルコールを得ることによって調製することができる。
【0080】
イソシアネートは商業的に入手することができる。市販のイソシアネートの例としては、他の市販のイソシアネートの中でも、The Dow Chemical Companyから入手可能なVORANATE(商標)、PAPI(商標)、VORATEC(商標)、およびISONATE(商標)、例えば、VORANATE(商標)M 220、およびPAPI(商標)27が挙げられるが、それらに限定されない。
【0081】
イソシアネートは、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、ハイブリッドフォーム配合物の70~400部であり得る。70~400部のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、イソシアネートは、ポリオール組成物の総ポリオールと高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、下限70、80、100、110、125、または140部~上限400、350、300、275、250、225、215、200、または180部であり得る。
【0082】
イソシアネートは、イソシアネート反応性成分がイソシアネート成分と80~300のイソシアネート指数で反応するように、利用され得る。例えば、イソシアネート反応性成分は、特に、80~300、85~250、85~220、90~180、または95~150のイソシアネート指数でイソシアネート成分と反応させることができる。イソシアネート指数は、イソシアネートの当量を、イソシアネート反応性成分の総当量、例えば、イソシアネート反応性水素の総当量で割って、それに100を掛けて決定することができる。換言すれば、イソシアネート指数は、イソシアネート基のイソシアネート反応性水素に対する割合として決定することができ、パーセンテージで示される。硬質フォーム用途の場合、例示的な実施形態によると、イソシアネート指数は、100~150であり得る。
【0083】
本開示の1つ以上の実施形態は、例えば、硬質フォーム用途の場合、イソシアネート指数が100~150であり得ることを提供する。100~150のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、ハイブリッドフォーム配合物は、下限100、103、105、または110~上限150、140、130、または125のイソシアネート指数を有し得る。
【0084】
本開示の1つ以上の実施形態は、本明細書で考察される、イソシアネート反応性組成物および/またはハイブリッドフォーム配合物が、1つ以上の追加の成分、例えば、当技術分野で既知の追加の成分を含み得ることを提供する。追加の成分の例としては、特に当技術分野で知られている、細胞相溶化剤、追加の架橋剤、強化剤、流動調整剤、粘度調整剤、反応性調整剤、溶剤、担体、接着促進剤、希釈剤、安定剤、可塑剤、触媒不活性化剤、難燃剤、無機充填剤、発煙抑制剤、液体成核剤、固体成核剤、オストワルド熟成遅延添加剤、顔料、着色剤、連鎖延長剤、酸化防止剤、殺生物剤、およびそれらの組み合わせが挙げられる。異なる追加の成分および/または異なる量の追加の成分が、さまざまな用途のために利用され得る。
【0085】
本明細書に開示されるハイブリッドフォーム配合物は、硬化して、フォーム製品、例えばハイブリッドフォームを形成することができる。本開示の1つ以上の実施形態は、フォーム製品を形成する方法に関する。ハイブリッドフォーム配合物および/またはフォーム製品は、既知の方法、装置、および条件を使用して調製することができ、それらは、異なる用途によって変化し得る。
【0086】
フォーム製品を形成することは、本明細書で考察されるいくつもの成分を混合することを含み得る。例えば、イソシアネートと、本明細書で考察されるいくつもの成分とを含み得る「Aサイド」は、ポリオール組成物と、本明細書で考察されるいくつもの成分とを含み得る「Bサイド」と混ぜることができる。本開示の実施形態は、成分、特に、例えば、高官能性架橋剤、アゾ系ラジカル開始剤、発泡剤、および触媒が、それぞれ独立して、Aサイド、Bサイド、またはそれらの組み合わせに添加され得ることを提供する。
【0087】
一例として、フォーム製品、例えば、硬質ポリウレタンフォームを形成するために、Aサイドを、周囲温度で、所望の重量比で、Bサイドと混ぜて、反応性混合物を形成することができる。Aサイド対Bサイドの重量比は、0.25:1~4:1重量パーセントであることができ、1つ以上の実施形態は、Aサイド対Bサイドの重量比は、0.5:1~2:1重量パーセントであり得ることを提供する。反応性混合物は、発泡反応を生じさせ、反応性混合物を硬化させて、フォーム製品を形成させるのに十分な条件に供され得る。例えば、硬化のために、反応性混合物は、25℃~80℃の温度に加熱され得る。25℃~80℃のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、反応混合物は、下限25、35、または45℃~上限80、75、または70℃の温度に加熱され得る。
【0088】
前述したように、ハイブリッドフォーム配合物は、既知の方法、装置、および条件を使用して調製することができる。アゾ系ラジカル開始剤は、1つ以上のさまざまなプロセスによってハイブリッドフォーム配合物中に組み込まれ得る。例えば、アゾ系ラジカル開始剤をイソシアネート成分中に予備溶解させて、例えば、溶液を形成することができる。次いで、予備溶解させたアゾ系ラジカル開始剤を含有する溶液を、イソシアネート反応性組成物と混合することができる。イソシアネート以外の液体媒体を利用して、予め溶解させることもでき、それは、予備分散と称される場合があり、アゾ型ラジカル開始剤である。アゾ系ラジカル開始剤は、フォーム製品を形成するために、イソシアネートおよび/またはイソシアネート反応性組成物に対して、オンラインで、かつ/またはイソシアネートとイソシアネート反応性組成物とを一緒に混合する前に、添加することができる。
【0089】
前述したように、本明細書に開示されるフォーム製品は、いくつもの用途にとって望ましい特性の組み合わせを有し得る。例えば、本明細書に開示されるフォーム製品は、望ましい寸法安定性も提供すると同時に、望ましい成形フォーム密度を有利に提供することができる。
【0090】
本明細書に開示されるフォーム製品は、27.0~31.0キログラム毎立方メートル(kg/m)の成形フォーム密度を有し得る。27.0~31.0kg/mのすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、フォーム製品は、下限27.0、27.2、27.5、28.0、28.5、または29.0kg/m~上限31.0、30.8、30.4、または30.0kg/mの成形フォーム密度を有し得る。そのような成形フォーム密度を有するフォーム製品は、いくつもの用途、例えば、冷蔵庫、冷凍庫、携帯用クーラーなどの器具の製造に非常に望ましい。
【0091】
本明細書に開示されるフォーム製品は、15~50kg/mの自由上昇密度を有することができる。15~50kg/mのすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、フォーム製品は、下限15、18、20、22、または25kg/m~上限50、45、または40kg/mの自由上昇密度を有することができる。
【0092】
さらに、望ましい成形フォーム密度を提供すると同時に、本明細書に開示されるフォーム製品は、望ましい寸法安定性を有利に提供し得る。実験室でのクリープ試験を利用して、寸法安定性を判定することができる。例えば、成形フォーム製品は、約95グラムの重量および30cm×20cm×5cmの寸法を有するように調製され得る。各々が5cm×5cm×2.5cmの寸法を有する3つの試験片を、成形フォーム製品の中間および内部セクションからそれぞれ切り出すことができる。各試験片の重量を最初に測定し、続いて、各試験片を水中に浸漬し、水置換体積を測定することによって、体積を決定することができる。次いで、ペーパータオルを使用して各試験片を軽くたたいて乾燥させ、次いで、10分間、1バールの圧力で窒素を満たした室温の圧力容器に入れる。次いで、その試験片を圧力容器から取り出して、先に考察したように、水浸/変位によってそれぞれの最終体積を決定することができる。各フォーム製品の寸法安定性に応じて、試験片は、この圧力容器試験後のサイズおよび形状に関してさまざまな量の寸法変化を示し得る。クリープのパーセンテージは、[(V-V)/V]x100%として定義することができ、式中、Vは、試験中フォームの元の体積であり、Vは、圧力容器中で1バールの圧力に10分間曝露した後の試験中フォームの体積である。本明細書で使用されるとき、フォーム製品が0.0%~10.0%のクリープ%を提供する場合、フォーム製品は寸法的に安定である。0.0%~10.0%のすべての個々の値および部分範囲が含まれ、例えば、フォーム製品は、下限0.0、0.05、または0.1%~上限10.0、9.0、8.0、7.0、6.0、5.0、4.0、または3.0%のクリープ%を有し得る。
【実施例
【0093】
実施例では、例えば、以下を含む、材料に関するさまざまな用語および名称を使用する。
【0094】
VORANOL(商標)RN 482(ソルビトール開始ポリオール、平均官能価6.0、数平均分子量700g/モル、当量117g/当量、平均ヒドロキシル価480mg KOH/g、The Dow Chemical Companyから入手可能)、
アミン開始ポリオール(トルエンジアミン開始ポリオール、平均官能価4.0、数平均分子量476g/モル、当量119g/当量、平均ヒドロキシル価471mg KOH/g)。アミン開始ポリオールは、トルエンジアミン、プロピレンオキシド、およびエチレンオキシドを利用して形成された。
【0095】
VORANOL(商標)360(スクロース/グリセリン開始ポリエーテルポリオール、平均官能価4.7、数平均分子量733g/モル、当量156g/当量、平均ヒドロキシル価360mg KOH/g、The Dow Chemical Companyから入手可能)、
VORANOL(商標)2110TB(ポリエーテルジオール、平均官能価2.0、数平均分子量1020g/モル、当量510g/当量、平均ヒドロキシル価110mg KOH/g、The Dow Chemical Companyから入手可能)、
STEPANPOL PS 2352(芳香族ポリエステルポリオール、平均官能価2.0、数平均分子量468g/モル、当量234g/当量、平均ヒドロキシル価240mg KOH/g、Stepan Chemicalから入手)、
DOW(商標)P-425(グリコール、平均官能価2.0、数平均分子量425g/モル、当量212.5g/当量、平均ヒドロキシル価264mg KOH/g、The Dow Chemical Companyから入手)、
VORANOL(商標)225(グリセリン開始ポリエーテルポリオール、平均官能価3.0、数平均分子量225g/モル、当量85g/当量、平均ヒドロキシル価660mg KOH/g、The Dow Chemical Companyから入手可能)、
高官能性架橋剤(ジペンタエリスリトールペンタ-/ヘキサ-アクリレート(DPPA)、Sigma-Aldrich/MilliporeSigmaから入手)、
POLYCAT 5(触媒、PMDETA-N,N,N’,N’‘,N’‘-ペンタメチルジエチレントリアミン、Evonikから入手)、
POLYCAT 41(触媒、N,N’,N’‘-トリス(3-ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ-S-トリアジン、Evonikから入手)、
POLYCAT 8(触媒、N,N-ジメチルシクロ-ヘキシルアミン、Evonikから入手)、
SPE界面活性剤EP-A-98(界面活性剤、シリコーンポリエーテル界面活性剤、Evonikから入手)、
Solstice 1233zd液体発泡剤(物理発泡剤、トランス-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン、Honeywellから入手)、
LuperoxATC50フリーラジカル開始剤(リン酸トリクレジル中50重量%の過酸化ベンゾイル、Sigma-Aldrich/MilliporeSigmaから入手)、
アゾ系ラジカル開始剤(2,2’アゾビス(イソブチロニトリル、Sigma-Aldrich/MilliporeSigmaから入手)、および
イソシアネート(MDIを含有し、約31.4重量%のNCO含有量および134のイソシアネート当量分子量を有するPAPI(商標)27ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、the Dow Chemical Companyから入手)。
【0096】
実施例1、イソシアネート反応性組成物を以下のように調製した。表1に掲げたポリオールを、混合により容器中で組み合わせて、ポリオール組成物を形成した。界面活性剤、触媒、および水を容器に加え、その内容物を、オーバーヘッドミキサーを使用して、500rpmで、約2分間、室温で混合して、実施例1を準備した。利用した成分および量を表1に示す。
【0097】
実施例2、ハイブリッドフォーム配合物を、以下のように調製した。最初に、2重量パーセントのAIBNを含有するポリイソシアネートの原液を、室温でPAPI(商標)27(2450グラム)の入った容器に固体AIBN粉末(50グラム)を加えることによって調製し、それを完全に混合して、AIBN固体粒子の目に見える凝集物のない均一な溶液にした。次いで、合計165.8部の原液を、100部のポリオールおよび高官能性架橋剤、Solstice 1233zd液体発泡剤、および表1に報告した成分を含む容器に加えた。その容器の内容物を、直ちにオーバーヘッドミキサーで、3000rpm、室温で、約3秒間混合した。内容物は約145グラムの重さであった。その混合内容物(約95グラム)を、フォーム製品である実施例3を形成するために、予熱した金型(60℃)に直ちに注ぎ込んだ。金型のサイズは5cm×20cm×30cmであった。金型は、発泡のために金型の長さ方向に沿って垂直に配置した。5分後にフォーム製品を金型から取り出し、ラボベンチに一晩置いてから、得られたフォーム製品の物理的特性の試験を実施した。利用した成分および量を表1に示す。実施例2のイソシアネート指数は120であった。実施例セクションの各実施例ハイブリッドフォーム配合物および各比較フォーム配合物は、特に明記しない限り、120のイソシアネート指数を有していた。実施例セクションの各ハイブリッドフォーム配合物および各比較フォーム配合物について、水およびSolstice 1233zd液体発泡剤のそれぞれの量を調整して、特に明記しない限り、最終フォーム製品中の発泡剤の総ガス量は約27.5cmガス/フォーム1グラム、およびCOのモルパーセントは約25.8%とした。
【0098】
比較例A~Cは、実施例1~3と同様に調製し、表1に示した成分および/または量をそれぞれ利用した点は変更した。
【表1-1】
【表1-2】
【0099】
実施例3および比較例Cを、目視観察して、各フォーム製品のセル構造を比較した。目視観察により、実施例3は、観察可能なセル合体および大きなセルの形成を伴わない均一な細胞構造を有することが確認された。対照的に、比較例Cは、不均一なセル構造と、過酸化ベンゾイルを利用したときにセル合体に起因する望ましくない大きなセルサイズを含む観察可能なセルの変形を示した。大きなセルサイズおよび/または不均一なセル構造を有するフォームは、断熱性能の低下および機械的強度の低下など、望ましくない物理的特性を有し得る。
【0100】
実施例4~8、イソシアネート反応性組成物、および比較例D~H、S~Y、およびNN~TTは、実施例1と同様に調製したが、表2~5に示した成分をそれぞれ利用した点は異なる。
【0101】
実施例9~13、ハイブリッドフォーム配合物、および比較例I~M、Z~FF、およびUU~AAAは、実施例2と同様に調製したが、実施例1ではなく、実施例4~8および比較例D~H、S~Y、およびNN~TTをそれぞれ利用し、表2~5に示した成分および/または量をそれぞれ利用した点は異なる。
【0102】
実施例14~18、フォーム製品、および比較例N~R、GG~MM、およびBBB~HHHは、それぞれ、実施例9~13および比較例I~M、Z~FF、およびUU~AAAを硬化させることによって形成された。
【0103】
実施例14~18および比較例N~R、GG~MM、およびBBB~HHHの成形フォーム密度は、クリープ測定のために使用した同じ試験片から決定した。成形フォームの中央の内部セクションから3つの試験片を切り出した。各試験片は約2インチx2インチx1インチであった。試験片に1バールの圧力処理を施す前に、密度計算のために各試験片の重量および体積を決定した。3つの試験片で測定した密度を平均して、成形フォーム密度として報告した。実施例14~18および比較例N~R、GG~MM、およびBBB~HHHのクリープパーセントは、上で考察したようにクリープ試験によって決定した。その結果は表2~5に報告してある。
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【0104】
表2のデータは、実施例14~18の各々が、27.0~31.0kg/mの成形フォーム密度および0.0%~10.0%のクリープパーセントを有利に有していたことを示している。
【表3-1】
【表3-2】
【0105】
表3のデータは、比較例N、O、P、Q、およびRの各々が、27.0~31.0kg/mの成形フォーム密度を有していたことを示している。しかしながら、実施例14~18とは対照的に、比較例N、O、P、Q、およびRは、各々、10.0%を超えるクリープパーセントを有していた。
【表4-1】
【表4-2】
【0106】
表4のデータは、比較例GG~MMの各々が、27.0~31.0kg/mの成形フォーム密度を有していたことを示している。しかしながら、実施例14~18とは対照的に、比較例GG~MMの各々は、10.0%を超えるクリープパーセントを有していた。
【表5-1】
【表5-2】
【0107】
表5のデータは、比較例BBB~HHHの各々が、27.0~31.0kg/mの成形フォーム密度を有していたことを示している。しかしながら、実施例14~18とは対照的に、比較例BBB~HHHの各々は、10.0%を超えるクリープパーセントを有していた。
【0108】
実施例19~21(イソシアネート反応性組成物)、実施例22~24(ハイブリッドフォーム配合物)、実施例25~27(フォーム製品)、および比較例III~KKKは、それぞれ、Hi-tech Engineering-EcoRim machineによる高圧発泡プロセスを利用して、以下のようにして調製した。「Aサイド」と称したポリイソシアネート(PAPI 27、または2重量%のAIBNラジカル開始剤と一緒に溶解させたPAPI 27)を、タンクに投入した。さまざまな量のポリオール、高官能性架橋剤、界面活性剤、触媒、および水、ならびに、使用する場合は他の成分を、予備混合して、「Bサイド」と称した均一な混合物を形成し、分離タンクに充填した。次いで、Solstice液体発泡剤(LBA)を、Bサイドのタンクに直接投入し、タンク内に組み込まれた撹拌機で約20分間混合した。タンクおよびラインの両方を、70°Fの一定温度で熱的に平衡させた。次いで、Aサイドのタンクの内容物とBサイドのタンクの内容物とを、高圧衝突ミキサーで所望の割合で混合した。AサイドおよびBサイドの両方の内容物を、衝突ミキサーに移送するためのポンプの圧力は、1500psiに設定した。フォーム製品の望ましい密度に基づいて、選択した量のAサイドおよびBサイドの内容物を混合し、直ちに金型キャビティに注入し、そこで成分を反応させ膨張させた。ブレット金型(200cm×20cm×5cm)を利用した。ブレット金型を長さ方向に直立させ、反応成分を、金型の底端部近くに位置している注入点から金型に注入した。ブレット金型は、135°Fの温度で熱的に平衡させ、その内面は離型剤の薄い層でコーティングした。フォーム製品は、5分後に金型から取り出し、次いで、物理的特性を試験する前に、実験室の周囲条件で約12時間コンディショニングした。密度およびクリープ測定のために、ブレット金型フォームの中央の内部セクションから、3つの試験片(5cmx5cmx2.5cm)を切り出した。さらに、フォーム実施例25~27および比較例KKKの各々について、それぞれの発泡混合物(約700グラム)を、15ガロンのプラスチックバッグに発射して、制約のない状態でプラスチックバッグの内側で発泡させた。これらの「バッグショット」フォームに関するフォームコア密度は、中央の内部部分(約4インチ×4インチ×4インチ)から切り出した試験片から決定し、自由上昇密度として報告した。利用した成分および量、ならびにクリープパーセント、成形フォーム密度、および自由上昇密度を表6に掲げる。
【表6-1】
【表6-2】
【表6-3】
【0109】
表6のデータは、実施例25~27の各々が、27.0~31.0kg/mの成形フォーム密度および0.0%~10.0%のクリープパーセント、ならびに15~50kg/mの自由上昇密度を有利に有していたことを示している。表6のデータは、比較例KKKの各々が、27.0~31.0kg/mの成形フォーム密度および15~50kg/mの自由上昇密度を有していたことをさらに示している。しかしながら、実施例25~27とは対照的に、比較例KKKは、10.0%を超えるクリープパーセントを有していた。

本出願が提供する発明として例えば以下のものが挙げられる。
[1] ポリオール組成物であって、前記ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて3.7~5.7の平均ヒドロキシル官能価、前記ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて370~550mg KOH/gの平均ヒドロキシル価、および前記ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて400~750g/モルの数平均分子量を有する、ポリオール組成物と、
3.0以上の平均官能価を有する高官能性架橋剤であって、前記高官能性架橋剤の官能基が、アクリレート基、アリル基、OH基、NH 基、COOH基、およびそれらの組み合わせから選択され、前記高官能性架橋剤の前記官能基の10~99パーセントが、アクリレート基、アリル基、またはそれらの組み合わせである、高官能性架橋剤と、を含む、イソシアネート反応性組成物。
[2] 高官能性架橋剤が、前記ポリオール組成物の総ポリオールと前記高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、前記イソシアネート反応性組成物の2~40部である、上記[1]に記載のイソシアネート反応性組成物。
[3] 前記高官能性架橋剤が、100~1500g/モルの数平均分子量を有する、上記[1]~[2]のいずれか一項に記載のイソシアネート反応性組成物。
[4] 前記高官能性架橋剤が、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ-/ヘキサ-アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、およびそれらの組み合わせから選択される、上記[1]~[3]のいずれか一項に記載のイソシアネート反応性組成物。
[5] 上記[1]~[4]のいずれか一項に記載のイソシアネート反応性組成物と、
アゾ系ラジカル開始剤と、
イソシアネートと、を含む、ハイブリッドフォーム配合物。
[6] 前記アゾ系ラジカル開始剤が、前記ポリオール組成物の総ポリオールと前記高官能性架橋剤との組み合わせの100部に基づいて、前記ハイブリッドフォーム配合物の0.01~5.0部である、上記[5]に記載のハイブリッドフォーム配合物。
[7] 前記アゾ系ラジカル開始剤が、0℃~135℃の0.10時間半減期温度を有する、上記[5]~[6]のいずれか一項に記載のフォーム配合物。
[8] 前記アゾ系ラジカル開始剤が、2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)である、上記[5]~[7]のいずれか一項に記載のフォーム配合物。
[9] 上記[5]~[8]のいずれか一項に記載のハイブリッドフォーム配合物を硬化させることによって形成される、フォーム製品。
[10] フォーム製品を形成する方法であって、
ポリオール組成物であって、前記ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて3.7~5.7の平均ヒドロキシル官能価、前記ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて370~550mg KOH/gの平均ヒドロキシル価、および前記ポリオール組成物の総ポリオールに基づいて400~750g/モルの数平均分子量を有するポリオール組成物と、
3.0以上の平均官能価を有する高官能性架橋剤であって、前記高官能性架橋剤の官能基が、アクリレート基、アリル基、OH基、NH 基、COOH基、およびそれらの組み合わせから選択され、前記高官能性架橋剤の前記官能基の10~99パーセントが、アクリレート基、アリル基、またはそれらの組み合わせである、高官能性架橋剤と、
アゾ系ラジカル開始剤と、
イソシアネートと、を組み合わせて、ハイブリッドフォーム配合物を形成することと、
前記ハイブリッドフォーム配合物を硬化させて前記フォーム製品を形成することと、を含む、方法。