(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】光データ相互接続システムを起動する為の電池トリガ
(51)【国際特許分類】
H04N 21/647 20110101AFI20240423BHJP
H04N 21/436 20110101ALI20240423BHJP
H04N 21/61 20110101ALI20240423BHJP
H04B 10/50 20130101ALI20240423BHJP
H04B 10/69 20130101ALI20240423BHJP
【FI】
H04N21/647
H04N21/436
H04N21/61
H04B10/50
H04B10/69
(21)【出願番号】P 2021555101
(86)(22)【出願日】2020-03-12
(86)【国際出願番号】 IB2020000209
(87)【国際公開番号】W WO2020183242
(87)【国際公開日】2020-09-17
【審査請求日】2023-03-09
(32)【優先日】2019-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521412489
【氏名又は名称】ウィングコム カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100067736
【氏名又は名称】小池 晃
(74)【代理人】
【識別番号】100192212
【氏名又は名称】河野 貴明
(74)【代理人】
【識別番号】100200001
【氏名又は名称】北原 明彦
(72)【発明者】
【氏名】バイ,ユン
(72)【発明者】
【氏名】マオ,ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ゾドン
【審査官】鈴木 隆夫
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0271486(US,A1)
【文献】特表2009-527951(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0077640(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0129229(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0001938(US,A1)
【文献】中国実用新案第208158594(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第108964767(CN,A)
【文献】特開2013-192223(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00-21/858
H04B 10/50
H04B 10/69
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソース及びシンクの電池トリガ光データ相互接続システムであって、前記光データ相互接続システムが、
前記ソースから電気信号を受信可能な第1のHDMI対応電気コネクタと、
前記第1のHDMI対応電気コネクタに接続され、差動電気信号を光信号に変換する光変換装置を含む電子機器を含む第1の信号変換器と、
前記第1の信号変換器に接続された少なくとも1つの光ファイバと、
前記少なくとも1つの光ファイバに接続され、光信号を差動電気信号に変換する電子機器を含む第2の信号変換器と、
差動回路に接続された電力タップ及び前記電力タップに接続されて電気信号増幅器に電力を提供する第1の電圧調整器を含む前記第2の信号変換器のパワーモジュールと、
前記電力タップに接続され、接続差動ポートのHDMI電源起動をトリガすることができる再充電電池モジュールと、
前記第2の信号変換器に接続され、前記シンクに信号を送信可能な第2のHDMI対応電気コネクタと、
を含むことを特徴とする光データ相互接続システム。
【請求項2】
前記光変換装置がレーザ装置ドライバ(LDD)であることを特徴とする請求項1に記載の光データ相互接続システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの光ファイバがマルチモード光ファイバであることを特徴とする請求項1に記載の光データ相互接続システム。
【請求項4】
前記第1のHDMI対応電気コネクタが、前記第2のHDMI対応電気コネクタとの電気及び光接続の少なくとも1つを使用してソースからシンクへ制御信号又は他の信号を送信可能であり、前記第2のHDMI対応電気コネクタが、前記第1のHDMI対応電気コネクタとの電気及び光接続の少なくとも1つを使用してシンクからソースへ制御信号又は他の信号を送信可能であることを特徴とする請求項1に記載の光データ相互接続システム。
【請求項5】
前記第2の信号変換器の前記電気信号増幅器がさらに、トランスインピーダンス増幅器(TIA)を含むことを特徴とする請求項1に記載の光データ相互接続システム。
【請求項6】
前記第1のHDMI対応電気コネクタに接続された前記第1の信号変換器がさらに、光検出器、VCSELレーザ又はLEDダイオード、及び光信号を送受信する為のエンコーダ/デコーダを含むことを特徴とする請求項1に記載の光データ相互接続システム。
【請求項7】
前記第2のHDMI対応電気コネクタに接続された前記第2の信号変換器がさらに、光検出器、VCSELレーザ又はLEDダイオード、及び光信号を送受信する為のエンコーダ/デコーダを含むことを特徴とする請求項1に記載の光データ相互接続システム。
【請求項8】
前記再充電電池モジュールがさらに、HDMIポート上の5Vピンに5ボルトを供給する第2の電圧調整器を含むことを特徴とする請求項1に記載の光データ相互接続システム。
【請求項9】
前記再充電電池モジュールが、前記電力タップから電力を受信した後、前記第2の電圧調整器から切り離されることを特徴とする請求項
8に記載の光データ相互接続システム。
【請求項10】
前記再充電電池モジュールが前記電力タップにより再充電されることを特徴とする請求項1に記載の光データ相互接続システム。
【請求項11】
ソース及びシンクの光データ相互接続システムの動作方法であって、前記方法が、
ソースから電気信号を受信可能な第1のHDMI対応電気コネクタを提供するステップと、
前記第1のHDMI対応電気コネクタに接続され、光変換装置を含む第1の信号変換器を使用して差動信号を光信号に変換するステップと、
前記第1の信号変換器に接続された少なくとも1つの光ファイバに沿って光信号を送信するステップと、
前記少なくとも1つの光ファイバに接続された第2の信号変換器内の電子機器を使用して光信号を受信して、前記光信号を差動電気信号に変換するステップと、
差動回路に接続された電力タップを有するパワーモジュールを使用して前記第2の信号変換器に電力を供給し、前記電力タップに接続された第1の電圧調整器を使用して電気信号増幅器に電力を提供するステップと、
前記電力タップに接続され、接続差動ポートのHDMI電源起動をトリガすることができる再充電電池モジュールを使用するステップと、
前記第2の信号変換器に接続され、前記シンクに信号を送信可能な第2のHDMI対応電気コネクタを提供するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
前記光変換装置がレーザ装置ドライバ(LDD)であることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの光ファイバがマルチモード光ファイバであることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のHDMI対応電気コネクタが、前記第2のHDMI対応電気コネクタとの電気及び光接続の少なくとも1つを使用してソースからシンクへ制御信号又は他の信号を送信可能であり、前記第2のHDMI対応電気コネクタが、前記第1のHDMI対応電気コネクタとの電気及び光接続の少なくとも1つを使用してシンクからソースへ制御信号又は他の信号を送信可能であることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記第2の信号変換器の前記電気信号増幅器がさらに、トランスインピーダンス増幅器(TIA)を含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のHDMI対応電気コネクタに接続された前記第1の信号変換器がさらに、光検出器、VCSELレーザ又はLEDダイオード、及び光信号を送受信する為のエンコーダ/デコーダを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記第2のHDMI対応電気コネクタに接続された前記第2の信号変換器がさらに、光検出器、VCSELレーザ又はLEDダイオード、及び光信号を送受信する為のエンコーダ/デコーダを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記再充電電池モジュールがさらに、HDMIポート上の5Vピンに5ボルトを供給する第2の電圧調整器を含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記再充電電池モジュールが、前記電力タップから電力を受信した後、前記第2の電圧調整器から切り離されることを特徴とする請求項
18に記載の方法。
【請求項20】
前記再充電電池モジュールが前記電力タップにより再充電されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項21】
ソース及びシンクの光データ相互接続システムであって、前記光データ相互接続システムが、
前記ソースから電気信号を受信可能な第1の電気コネクタと、
前記第1の電気コネクタに接続され、電気信号を光信号に変換する光変換装置を含む電子機器を含む第1の信号変換器と、
前記第1の信号変換器に接続された少なくとも1つの光ファイバと、
前記少なくとも1つの光ファイバに接続され、光信号を電気信号に変換する電子機器を含む第2の信号変換器と、
電気信号増幅器に電力を提供する電力タップを含む前記第2の信号変換器のパワーモジュールと、
前記電力タップに接続され、接続ポートの電源起動をトリガすることができる再充電電池モジュールと、
前記第2の信号変換器に接続され、前記シンクに信号を送信可能な第2のHDMI対応電気コネクタと、
を含むことを特徴とする光データ相互接続システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2019年3月12日に出願された米国仮特許出願第62/817,286号「Battery Triggering For Activation of An Optical Data Interconnect System」に対する優先権を主張するものであり、この文献は、ここで特定されている部分を含むが限定はされず、全体が参照により本明細書に援用される。しかしながら、この文献の記載の一部が本出願と矛盾する場合は、この文献よりも本出願が優先される。
【背景技術】
【0002】
本開示は、光相互接続システムに関する。特に、光システムを有する電気HDMI相互接続をエミュレートするシステム及び方法が記載されている。
【0003】
高解像度(HD)信号は、DVI(Digital Video Interface)(デジタルビデオインタフェース)又はHDMI(High Definition Multimedia Interface)(高解像度マルチメディアインタフェース)信号を伝達するケーブルを使用して1つのシステムから他のシステムへ通常送信される。従来、DVI/HDMI信号は、遷移時間最短差動信号(Transition Minimized Differential Signaling)(TMDS)と呼ばれる差動信号形式で使用される銅ケーブルをわたって伝達される。TMDSにおいて、クロック情報の為の分離したTMDSチャンネルとともに、映像、音声、及び制御データが3つのTMDSデータチャンネル上で伝達される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、HDMI2.1が、TMDSに取って代わる8K60Hz等のより高い非圧縮解像度を提供する為に、固定レートリンク(Fixed Rate Link)(FRL)と呼ばれるもう1つの差動信号形式を導入した。残念ながら、銅ケーブルの長距離(例えば、5m以上)にわたるインピーダンスは、結果的にピクセル化、光閃光又は火花、又は画像損失等のアーチファクトをもたらす多くの信号損失を引き起こす。これらのアーチファクトは、大きく又は良く遮蔽された銅ケーブルに関する受動的接続設計により減少することができるが、このことは費用がかかり、かさばり、そしてケーブルの柔軟性を制限してしまう。代替的に、信号損失を減少する為に信号ブースター等の能動的電子モジュールを使用することもできるが、これらの技術もまた費用がかかり、結果的に信号エラーを引き起こすこともある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つに実施形態において、ソース及びシンクの光データ相互接続システムは、ソースからの電気信号を受信可能な第1のHDMI対応電気コネクタを含む。第1の信号変換器は、第1のHDMI対応電気コネクタに接続され、そして、差動(HDMI規格TMDS又はFRLを含むが限定はされない)電気信号を光信号に変換する電子機器を含み、電子機器は、ノイズを減少する為にソース接地に接続可能な光変換装置を含む。少なくとも1つの光ファイバは、第1の信号変換器に接続される。第2の信号変換器は、少なくとも1つの光ファイバに接続され、そして、光信号をHDMI規格TMDS又はFRL電気信号に変換する電子機器を含む。第2の信号変換器のパワーモジュールは、シンク接地に接続可能な電気信号増幅器に電力を提供する。第2のHDMI対応電気コネクタは、第2の信号変換器に接続され、そして、シンクに信号を送信することができる。
【0006】
方法の実施形態において、ソース及びシンクの光データ相互接続システムの動作は、ソースからの電気信号を受信可能な第1のHDMI対応電気コネクタを提供するステップを含むことができる。HDMI規格TMDS又はFRL信号は、第1のHDMI対応電気コネクタに接続された第1の信号変換器を使用して光信号に変換され、第1の信号変換器は、ノイズを減少する為にソース接地に接続可能な光変換装置を含む。光信号は、第1の信号変換器に接続された少なくとも1つの光ファイバに沿って送信される。光信号は、少なくとも1つの光ファイバに接続された第2の信号変換器内の電子機器を使用して受信され、HDMI規格TMDS又はFRL電気信号に変換される。第2の信号変換器のパワーモジュールは、電気信号増幅器に電力を提供する。第2のHDMI対応電気コネクタは、第2の信号変換器に接続され、そして、シンクに信号を送信することができる。
【0007】
他の実施形態において、ソース及びシンクの光データ相互接続システムは、ソースからの電気信号を受信可能な第1の電気コネクタを含む。第1の信号変換器は、第1の電気コネクタに接続され、そして、電気信号を光信号に変換する電子機器を含み、電子機器は、ノイズを減少する為にソース接地に接続可能な光変換装置を含む。少なくとも1つの光ファイバは、第1の信号変換器に接続される。第2の信号変換器は、少なくとも1つの光ファイバに接続され、そして、光信号を電気信号に変換する電子機器を含む。第2の信号変換器のパワーモジュールは電気信号増幅器に電力を提供する。第2の電気コネクタは、第2の信号変換器に接続され、そして、シンクに信号を送信することができる。
【0008】
1つの実施形態において、ソース及びシンクの光データ相互接続システムは、ソースからの電気信号を受信可能な第1のHDMI対応電気コネクタを含む。第1の信号変換器は、第1のHDMI対応電気コネクタに接続され、そして、HDMI規格TMDS又はFRL電気信号を光信号に変換する電子機器を含み、電子機器は光変換装置を含む。少なくとも1つの光ファイバは、第1の信号変換器に接続される。第2の信号変換器は、少なくとも1つの光ファイバに接続され、そして、光信号をHDMI規格TMDS又はFRL電気信号に変換する電子機器を含む。第2の信号変換器のパワーモジュールは、HDMI規格TMDS又はFRL回路に接続された電力タップと、電力タップに接続されて電気信号増幅器に電力を提供する電圧調整器と、を含む。第2のHDMI対応電気コネクタは、第2の信号変換器に接続され、そして、シンクに信号を送信することができる。
【0009】
方法の実施形態において、ソース及びシンクの光データ相互接続システムの動作は、ソースからの電気信号を受信可能な第1のHDMI対応電気コネクタを提供するステップを含むことができる。HDMI規格TMDS又はFRL信号は、第1のHDMI対応電気コネクタに接続された第1の信号変換器を使用して光信号に変換され、第1の信号変換器は光変換装置を含む。光信号は、第1の信号変換器に接続された少なくとも1つの光ファイバに沿って送信される。光信号は、少なくとも1つの光ファイバに接続された第2の信号変換器内の電子機器を使用して受信され、HDMI規格TMDS又はFRL電気信号に変換される。第2の信号変換器は、電気信号増幅器に電力を提供するパワーモジュールを使用して電力供給される。第2のHDMI対応電気コネクタは、第2の信号変換器に接続され、そして、シンクに信号を送信することができる。
【0010】
他の実施形態において、ソース及びシンクの光データ相互接続システムは、ソースからの電気信号を受信可能な第1の電気コネクタを含む。第1の信号変換器は、第1の電気コネクタに接続され、そして、電気信号を光信号に変換する電子機器を含み、電子機器は光変換装置を含む。少なくとも1つの光ファイバは、第1の信号変換器に接続される。第2の信号変換器は、少なくとも1つの光ファイバに接続され、そして、光信号を電気信号に変換する電子機器を含む。第2の信号変換器のパワーモジュールは、電気信号増幅器に電力を提供する電力タップを含む。第2の電気コネクタは、第2の信号変換器に接続され、そして、シンクに信号を送信することができる。
【0011】
また、他の実施形態において、ソース及びシンクの光データ相互接続システムは、ソースからの電気信号を受信可能な第1のHDMI対応電気コネクタを含む。第1の信号変換器は、第1のHDMI対応電気コネクタに接続され、そして、HDMI規格TMDS又はFRL電気信号を光信号に変換する電子機器を含み、電子機器は光変換装置を含む。少なくとも1つの光ファイバは、第1の信号変換器に接続される。第2の信号変換器は、少なくとも1つの光ファイバに接続され、そして、光信号をHDMI規格TMDS又はFRL電気信号に変換する電子機器を含む。第2の信号変換器のパワーモジュールは、HDMI規格TMDS又はFRL回路に接続された電力タップを含み、第1の電圧調整器は、電力タップに接続されて電気信号増幅器に電力を提供する。再充電電池モジュールは、接続ポートの電源起動をトリガする為に使用され、電力タップに接続される。第2のHDMI対応電気コネクタは、第2の信号変換器に接続され、そして、シンクに信号を送信することができる。
【0012】
方法の実施形態において、ソース及びシンクの光データ相互接続システムの動作は、ソースからの電気信号を受信可能な第1のHDMI対応電気コネクタを提供するステップを含むことができる。HDMI規格TMDS又はFRL信号は、第1のHDMI対応電気コネクタに接続された第1の信号変換器を使用して光信号に変換され、第1の信号変換器は光変換装置を含む。光信号は、第1の信号変換器に接続された少なくとも1つの光ファイバに沿って送信される。光信号は、少なくとも1つの光ファイバに接続された第2の信号変換器内の電子機器を使用して受信され、HDMI規格TMDS又はFRL電気信号に変換される。第2の信号変換器は、電気信号増幅器に電力を提供するパワーモジュールを使用して電力供給される。接続されたHDMI規格TMDS又はFRLポートのHDMI電源起動をトリガすることができる再充電電池モジュールが使用され、再充電電池モジュールは電力タップに接続される。第2のHDMI対応電気コネクタは、第2の信号変換器に接続され、そして、シンクに信号を送信することができる。
【0013】
他の実施形態において、ソース及びシンクの光データ相互接続システムは、ソースからの電気信号を受信可能な第1のHDMI対応電気コネクタを含む。第1の信号変換器は、第1の電気コネクタに接続され、そして、電気信号を光信号に変換する電子機器を含み、電子機器は光変換装置を含む。少なくとも1つの光ファイバは、第1の信号変換器に接続される。第2の信号変換器は、少なくとも1つの光ファイバに接続され、そして、光信号を電気信号に変換する電子機器を含む。第2の信号変換器のパワーモジュールは、電気信号増幅器に電力を提供する電力タップを含む。接続ポートの電源起動をトリガすることができる再充電電池モジュールが使用され、再充電電池モジュールは電力タップに接続される。第2のHDMI対応電気コネクタは、第2の信号変換器に接続され、そして、シンクに信号を送信することができる。
【0014】
実施形態において、光変換装置はレーザ装置ドライバ(LDD)である。
【0015】
実施形態において、少なくとも1つの光ファイバは、マルチモード光ファイバであり、4以上の光ファイバを含むことができる。
【0016】
実施形態において、第1のHDMI対応電気コネクタは、第2のHDMI対応電気コネクタへの電気接続及び光接続の少なくとも1つを使用して、制御信号又は他の信号をソースからシンクへ送信することができる。同様に、いくつかの実施形態において、第2のHDMI対応電気コネクタは、第1のHDMI対応電気コネクタへの電気接続及び光接続の少なくとも1つを使用して、制御信号又は他の信号をシンクからソースへ送信することができる。
【0017】
実施形態において、第2の信号変換器の電気信号増幅器はさらに、トランスインピーダンス増幅器(TIA)を含む。
【0018】
実施形態において、第1のHDMI対応電気コネクタに接続された第1の信号変換器はさらに、光検出器、VCSELレーザ又はLEDダイオード、及び光信号を送受信する為のエンコーダ/デコーダを含む。
【0019】
実施形態において、第2のHDMI対応電気コネクタに接続された第2の信号変換器はさらに、光検出器、VCSELレーザ又はLEDダイオード、及び光信号を送受信する為のエンコーダ/デコーダを含む。
【0020】
実施形態において、第1及び第2のHDMI対応電気コネクタ間は直接電気データ接続されている。
【0021】
実施形態において、第1及び第2のHDMI対応電気コネクタ間は直接電力接続されている。
【0022】
実施形態において、パワーモジュールは第2の電力ポートに接続可能である。
【0023】
実施形態において、電気信号増幅器はシンク接地に接続可能である。
【0024】
実施形態において、電力タップはインダクタを含む。
【0025】
実施形態において、電力タップはフェライトビーズを含む。
【0026】
実施形態において、再充電電池モジュールはさらに、シンク装置のHDMIコネクタ上の5Vポートに5ボルトを供給する第2の電圧調整器を含む。
【0027】
実施形態において、再充電電池モジュールは、電力タップから電力を受信した後、第2の電圧調整器から切り離される。
【0028】
実施形態において、再充電電池モジュールは、電力タップにより再充電される。
【0029】
本開示の非限定的で、徹底的でない実施形態が、添付の図面を参照にして、以下に記載されており、別途特定されていない限り、様々な図面を通して同様の参照番号は同様の部品を示している。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図2】光相互接続システムの動作方法を示す図である。
【
図3】外部電源を有する光相互接続システムを示す図である。
【
図5A】再充電電池を含み、HDMI規格TMDS又はFRL信号を光信号に変換する光相互接続システムの1つの実施形態を示す図である。
【
図5B】電池のない電力タップ回路を含み、HDMI規格TMDS又はFRL信号を光信号に変換する光相互接続システムの1つの実施形態を示す図である。
【
図5C】制御信号又は他の信号を光信号に変換する光相互接続システムの1つの実施形態を示す図である。
【
図6A】HDMI対応相互接続のデータ及び制御接続の全ての光接続を示す図である。
【
図6B】HDMI対応相互接続の光データ接続、電気制御接続、及び電力接続を示す図である。
【
図6C】HDMI対応相互接続の電力接続及び全ての光データ及び制御接続を示す図である。
【
図7】本開示によるHDMIコネクタの1つの実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1から分かるように、電気信号から光信号への変換、そして、電気信号への再変換をサポートすることができる光相互接続システム100が図示されている。信号ソース112は、信号ソース112から受信した電気信号を光信号に変換する第1の信号変換器として機能する光送信機114に接続される。1以上の光ファイバ115が使用され、光受信機116へ光学的に符号化されたデータが転送される。光受信機116は、データを復号し、シンク装置120に提供する電気信号に変換する第2の信号変換器として機能する。光受信機116は、少なくとも1つの実施形態においてシンク装置120に電力接続119を介して接続された、分離したパワーモジュール118を含むことができる。
【0032】
様々な信号プロトコルが光相互接続システムによりサポートされる。いくつかの実施形態において、電気信号は、ソース112により第1のプロトコルで提供され、光受信機116により第2のプロトコルに変換される。他の実施形態において、電気信号は、ソース112により第1のプロトコルで提供され、光受信機116により同じプロトコルに再変換される。
【0033】
1つの特定の実施形態において、HDMI1.4b/1.4、HDMI2.0b/2.0、HDMI2.1、又は他の適切なHDMIプロトコルがサポートされる。HDMI1.4b/1.4は、4K(3840x2160画素)映像を毎秒30フレームでサポートし、HDMI2.0b/2.0は、18Gbpsまでのビットレートで、4K映像を毎秒60フレームでサポートする。最新のHDMI2.1は、48Gbpsまでのビットレートで、8K映像を毎秒60フレームでサポートし、4K映像を毎秒120フレームでサポートする。HDMIは、映像及び音声データを送信する為のHDMI規格TMDS又はFRLシリアルリンクに基づいている。通常、HDMIインタフェースは、DVDプレイヤ、ゲーム機、セットトップボックス、及び他の音声映像ソース装置からテレビセット、ディスプレイ、プロジェクタ、及び他の音声映像装置等の他のHDMI対応装置へ、デジタルテレビ音声映像信号を送信する為に提供される。HDMIは、双方向に制御及び状態情報を伝達することもできる。
【0034】
他の実施形態において、他のコネクタ及びプロトコルをサポートすることができ、シリアル又はパラレルコネクタ、デジタルビデオインタフェース(DVI)、LVDS、ディスプレイポート、USB-C又はSATAに基づく他の適切なコネクタを含むが限定はされない。いくつかの実施形態において、代替符号化システムを使用することができる。例えば、TMDSシリアルリンクは、映像データの為の低密度パリティ検査(low density parity check)(LDPC)コードに置き換えることができる。代替的に、又は追加的に、誤り保護を提供する音声及び制御情報の為に様々な長さ及びレートのリードソロモン(Reed-Solomon)(RS)コードを使用することができる。有利なことに、そのようなコードは、遷移最小化又はDCバランスの為に追加のオーバーヘッドを必要としないので、結果的にTMDS符号化信号に比べて増加したデータレートをもたらす。
【0035】
1つの実施形態において、ソース112は、例えば、DVDプレイヤ、ゲーム機、スマートフォン、セットトップボックス、電話、コンピュータ、音響システム、又は他のネットワーク顧客装置を含むことができる。ソース112は、ハードドライブ又は回転式ディスク(例えば、ブルーレイ又はDVD)に記憶されたメディアデータ、又はソリッドステート記憶装置内に保持されたメディアデータを再生することができる。他の実施形態において、ソース112は、ケーブルプロバイダ、衛星システム、又は電話ネットワークへの有線又は無線接続を通してデータを受信することができる。同様に、シンク装置120も、テレビ、モニタ、ディスプレイ、音響システム、プロジェクタ、又は他のネットワーク顧客装置であることができる。
【0036】
1つの実施形態において、光送信機114は、ノイズを減少する為に接地に接続される光変換装置を使用して、HDMI規格TMDS又はFRL電気信号を変換することができる。通常、この装置はレーザダイオードドライバ(LDD)であることができる。光変換ドライバ装置は、赤外線又は光LED、半導体レーザ、又はVCSEL装置を含むことができる。
【0037】
有利なことに、光ファイバ115の使用及び電線接続の排除の両方が、電気的遮蔽及びかなり改善した信号を提供する。光ファイバ115は、消費者又は家庭環境における使用に適しており、同様に、工業、製造業、自動車、トラック輸送、海運業、及び航空電子機器において見られる電気的に活性で濡れているか湿気のある環境における使用に適している。1つの実施形態において、光ファイバ115は、編組ファイバ、プラスチック外装、又は他の適切な被覆により保護された1以上のマルチモード光ファイバを含む。完全な電気的遮蔽が必要でない場合、他の実施形態において、電力又は制御信号を提供する為に1以上の低電圧電線もサポートされる。
【0038】
1つの実施形態において、光受信機116は、光信号をHDMI規格TMDS又はFRL電気信号又は他の適切な電気信号に変換することができる。光受信機116は、光検出器と、光インパルスを電気信号に変換する光受信機と、を含むことができる。いくつかの実施形態において、トランスインピーダンス増幅器(TIA)又は他の適切な信号増幅システムは、信号電力を増加する為に使用することができ、PD(フォトダイオード)又はAPD(アバランシェフォトダイオード)は、光信号を電流に変換する為に使用することができる。
【0039】
光受信機116を動作させる為のパワーモジュール118からの電力は、シンク装置120との接続により提供され、(不図示の)第2の電力ポート又は他の外部電源との接続により、又は内部電池電源との接続により提供されることができる。いくつかの実施形態において、シンク装置は、外部第2電源及び/又は内部電池充電ステーションとして使用することができるマルチコネクタ型(HDMI、ディスプレイポート、USB、USB-C、DC電源コネクタ)をサポートすることができる。ソースHDMIからシンクHDMIへの接続をサポートするこれらの実施形態において、光受信機116を動作させる電力及び電気HDMI接続をエミュレートする追加電力の両方が必要とされる。なぜなら、慣習的なHDMI接続可能装置は、回路を完成させる為にソース112及び接地されたシンク装置120間のDC接続を必要とするからである。このDC接続は、シンク装置120からソース112への電流戻り経路を作成する。このDC接続は通常、個々のツイストペア線を被覆する内部遮蔽及び専用光相互接続システムにおいて利用できない被覆編組遮蔽(covering braid shield)を通して提供されるので、追加の電源が必要である。
【0040】
図2には、ソース及びシンクを相互接続する方法200が図示されている。ソースからの電気信号は、赤外線又は光LED、半導体レーザ、又はVCSEL装置の為のドライバ装置を使用して、光信号に変換される(ステップ210)。光信号は、光ファイバケーブル内に注入され、転送される(ステップ212)。転送された光信号は、電気信号に変換され(ステップ216)、電気信号はシンクにより受信される(ステップ218)。電気信号の変換を確実にする為に、シンクへの接続又は他の外部電源への接続により、電力を供給し、信号変換マイクロプロセッサ又は他の電子機器をウェイクし、そして任意の電池を充電することができる(ステップ214)。
【0041】
図3には、外部電源を有する光相互接続システム300が図示されている。この実施形態において、信号ソース312は、信号ソース312から受信した電気信号を変換する光送信機314に接続されている。1以上の光ファイバ315が使用され、光受信機316へ光学的に符号化されたデータが転送される。光受信機316は、データを復号し、シンク装置320に提供する電気信号に変換する。光受信機316は、1つの実施形態において外部パワーモジュール322への電力接続319により提供される、分離したパワーモジュール318を含むことができる。いくつかの実施形態において、パワーモジュールは、シンク装置(例えば、USBポート)上の電源又は他のポートにより提供されることができ、他の実施形態において、電力は、他の装置(例えば、ネットワークスイッチからイーサネット接続にわたる電力)又は適切な直接電源により供給することができる。
【0042】
図4には、電気信号から光信号への変換をサポートし、電気信号への再変換もサポートする双方向光相互接続システム400が図示されている。第1の方向のデータ転送において、信号ソース412は、信号ソース412から受信した電気信号を変換する光送受信機414に接続されている。1以上の光ファイバ415が使用され、光送受信機416へ光学的に符号化されたデータが転送される。光送受信機416は、データを復号し、シンク装置420に提供する電気信号に変換する。シンク装置420からソース412への戻り信号もサポートされる。
【0043】
光送受信機414及び416の両方は、各々の分離したパワーモジュール419及び418を含むことができる。少なくとも1つの実施形態において、パワーモジュール418からシンク装置420へ電力接続が確立される。同様に、パワーモジュール419からソース装置412へ電力接続が確立される。
【0044】
1つの実施形態において、光ファイバは、ソース装置からシンク装置へのデータ送信に使用することができる。シンク装置420からソース装置412への戻り信号の送信に追加の光ファイバを使用することができる。そのような双方向の信号機能は、低データレート遠隔制御コマンド、シンク装置からソースへのオーディオリターン(audio return)、イーサネット通信、及びホットプラグ検出をサポートするチャンネルを含むHDMI規格のより充実したサポートを可能にする。そのようなデータチャンネルは、コンシューマ・エレクトロニクス・コントロール(Consumer Electronics Control)(CEC)、オーディオ・リターン・チャンネル(Audio Return Channel)(ARC)、エンハンスド・オーディオ・リターン・チャンネル(Enhanced Audio Return Channel)(eARC)、HDMIイーサネットチャンネル(HDMI Ethernet Channel)(HEC)、及びホットプラグ検出(Hot Plug Detect)(HPD)を含むことができるが、限定はされない。CECは、使用者が1つのリモコンでHDMIケーブルを介して接続されている複数の装置を制御することを可能にする。より詳しくは、接続された装置群に固有のアドレスが割り当てられ、固有のアドレスを使用して装置に遠隔制御コマンドが送信される。ARC又はeARCは、シンク装置及びソース間の他のケーブルを置き換えるオーディオリンクを意味し、他のケーブルを使用することなくシンク装置からのオーディオ出力をソースが再生することを可能にする。HECは、HDMIにわたるIPベースのアプリケーションを可能にし、双方向イーサネット通信を提供する。HPDは、ソースがシンク装置の存在を検出することを可能にし、必要であればリンクを再開する。
【0045】
図5Aには、電気信号から光信号への変換、そしてその後の光信号から電気信号への変換を含むHDMI光ファイバデータ接続システム500の1つの実施形態を図示されている。この実施形態は、ケーブルの両端部に取り付けられた2つの同一のコネクタを有する従来のHDMIインタフェースを実質的に置き換えることができる。そのようなケーブルは通常、様々な情報を通信する為に、4つの遮蔽ツイストペア銅線及び7つの分離した銅線を含む。4つの遮蔽ツイストペア銅線は、比較的高速のデータ及び遷移時間最短差動信号(HDMI規格TMDS又はFRL)の形式のクロックを通信するのに適している。HDMI2.0b及び以前のHDMI規格において、映像、音声、及び補助データを通信する為に3つのペア線が使用され、通常D0-D2と呼ばれる。最後のペア線は、データに関連するクロックを送信する為に使用され、通常CLKと呼ばれる。HDMI2.1において、映像、音声、及び補助データを通信する為に4つのペア線全てが使用され、通常D0-D3と呼ばれる。高速データの速度は、レーン毎に毎秒3~12ギガビット(Gbps)の範囲である。残りの7つの分離した銅線は、毎秒100~400キロビット(kbit/s)の範囲等の比較的低速のデータを通信する為に使用される。そのような銅線の2つは、I
2Cバス規格を順守する通信チャンネルを使用して装置間の通信を提供するディスプレイデータチャンネル(DDC)と呼ばれる。通常DDCDATAと呼ばれるDDCペア線の1つは、装置間でデータを通信する為に使用される。通常DDCCLKと呼ばれる他のDDCペア線は、データに関連するクロックを送信する為に使用される。7つの分離した導線の他の5つは、CEC、ユーティリティ、HPD、5V電力及び接地である。
【0046】
動作において、各々のHDMI規格TMDS又はFRL、DDC、及びソース512からの他の電気信号は、HDMI対応コネクタ内に収容された光送信機514に提供される。電圧調整器REG1により電力供給されたレーザダイオードドライバ(LDD)及び半導体レーザ又はLEDダイオードを使用して、光信号が生成され、他のHDMI対応コネクタ内に収容されたHDMI規格TMDS又はFRL光受信機516及び光検出器に転送される。HDMI規格TMDS又はFRL光受信機は、光検出器の信号を増幅する為に接続されたトランスインピーダンス増幅器(TIA)を含む。最初に提供されたHDMI規格TMDS又はFRL、DDC、及び他の電気信号に相当する増幅された電気信号は、テレビ、ディスプレイ、又は他の適切なシンク520に送信される。
【0047】
1つの実施形態において、電圧調整器(REG2)に接続されたインダクタL1及びL2(又は、フェライトビーズ等の他の適切な電気フィルタ回路素子)により、HDMI規格TMDS又はFRLポートの電気タップを通して、電力がHDMI規格TMDS又はFRL光受信機に供給される。電圧調整器REG2は、ノイズを減少する為に接地に接続され、電圧を、光信号を受信して電気信号に変換するトランスインピーダンス増幅器の為の必要動作電圧に変換する。
【0048】
しかしながら、市販されているいくつかの実施形態において、このメカニズムはアシスト無しでは機能しない。なぜなら、シンク520からHDMI接続及び接続されている電子機器への電力の提供を可能にする、又は引き起こす為に、特定電圧電力の利用が必要であるからである。
【0049】
HDMI接続の電力トリガを必要とする実施形態において、シンク520のHDMIポート(RX5V)上の5Vピンに電圧調整器(REG3)を介して5V初充電を供給する為に、再充電電池、超コンデンサ、又は同様の充電バンクを使用することができる。HDMIポートの起動をトリガした後、インダクタL1及びL2(又は、フェライトビーズ等の他の適切な電気フィルタ回路素子)による電気タップは、電池又は他の電源を充電する為に使用される。動作において、HDMIコネクタがシンク520に接続されていない時、REG3のイネーブルピン「en」は、開回路として保持され、抵抗器R4により接地にプルされる。したがって、REG3はオフにされ、その結果、電池から電流を引き出さない。HDMIコネクタがシンク520(例えば、テレビ又はディスプレイ)に接続された時、CECピン又はDDC等の他の適切なピンが、特定の電圧、例えば、3.3Vを有するREG3の「en」に接続される。REG3はオンにされ、電池電圧、例えば、1.5Vを5Vにアップコンバートする。シンク520の5Vピンが5Vにプルされると、HDMI規格TMDS又はFRL+及びHDMI規格TMDS又はFRL-ポートに電力供給を開始する。インダクタL1及びL2は、HDMI規格TMDS又はFRLデータ接続により提供されるAC信号をブロックし、HDMI規格TMDS又はFRLポートからのDC電圧(例えば、2V)をREG2の「入力」へ通過させる。REG2は、この電圧を必要電圧又はTIAを動作させる為の電圧にアップコンバート又はダウンコンバートする。REG2が電圧の出力を開始すると、MUX入力をスイッチし、それによりREG3の「入力」がREG2の「入力」に接続される。また、スイッチS1を閉じ、REG3の「出力」が電池の充電を開始する。
【0050】
効果的に、上記回路の動作は、HDMIコネクタが接続されていない時に電池の放電を防止するように、シンク520(RX5V)のHDMIポート上の5Vピンへの再充電電池の電力供給を制御することを可能にする。再充電電池は、まずケーブルがシンク520に接続された時にのみ作動する。シンク520がHDMI規格TMDS又はFRLポートへの電力供給を開始すると、再充電電池は出力電流を停止し、その代わりに、再充電モードにスイッチされる。
【0051】
代替的に、
図5Bには、電池のない電力タップ回路を含む、HDMI規格TMDS又はFRL信号を光信号に変換する
図5Aに関して説明されているものと同様の光相互接続システム501の1つの実施形態が図示されている。動作において、各々のHDMI規格TMDS又はFRL、DDC、及びソース513からの他の電気信号は、HDMI対応コネクタ内に収容された光送信機515に提供される。電圧調整器REG1により電力供給されたレーザダイオードドライバ(LDD)及び半導体レーザ又はLEDダイオードを使用して、光信号が生成され、他のHDMI対応コネクタ内に収容されたHDMI規格TMDS又はFRL光受信機517及び光検出器に転送される。HDMI規格TMDS又はFRL光受信機は、光検出器の信号を増幅する為に接続されたトランスインピーダンス増幅器(TIA)を含む。最初に提供されたHDMI規格TMDS又はFRL、DDC、及び他の電気信号に相当する増幅された電気信号は、テレビ、ディスプレイ、又は他の適切なシンク521に送信される。また、記載されている回路は、高速差動信号RX_データ[3:0]上の電力タップからのREG2の電流ドローのランプアップ時間を制御するスルーレート制御装置を含む。このランプアップ時間が短すぎると、RX_データ[3:0]上のDC電圧が、REG2が動作停止する低レベルまで低下することがある。RX_データ[3:0]上の適切な電力タップを確実にするのに十分な程度にランプアップ時間を遅くするように調整するスルーレート制御装置により、このことは防止される。
【0052】
図5Cには、HDMI規格TMDS又はFRL信号及び制御信号又は他の非HDMI規格TMDS又はFRL信号の両方を光信号に変換する光相互接続システム550の1つの実施形態が図示されている。HDMIプロトコルは、良好な映像/音声送信及び受信の為にソース552及びシンク554間の双方向通信チャンネルを必要とし、CEC、ユーティリティ、DDC(SCL)、DDC(SDA)、接地、5V電力及びHPDを含むが限定はされない。
図5Bの実施形態において、ソース552及びシンク554間の全ての通信チャンネルは、2つの光ファイバに集められる。光ファイバ561はソース552からシンク554へデータを伝達し、光ファイバ562はシンク554からソース552へデータを伝達し、したがって、双方向通信を確立する。デジタル信号処理は、ソース側のデジタルエンコーダ/デコーダ1(DED556)及びシンク側のデジタルエンコーダ/デコーダ2(DED558)により実現される。DED556及び558は、複数の通信チャンネルを1つの集合チャンネルに組み合わせるか、又は1つの集合チャンネルを複数の通信チャンネルに分離する。図示されているように、P2は、REG1「出力」により電力供給される電流源であり、DED1により調整され、VCSEL又はLEDダイオードを駆動する。
図5BのREG1は、
図5AのREG1と同様の方法で動作する。P1、N1及びR5は、REG1「出力」により電力供給されるトランスインピーダンス増幅器を形成し、DED1への光検出器の出力をバッファリングする。同様に、P4は、REG2「出力」により電力供給される電流源であり、DED2により調整され、VCSEL又はLEDダイオードを駆動する。
図5BのREG2は、HDMI規格TMDS又はFRLポートからの誘導電力タップを利用する
図5AのREG2と同様の方法で動作する。P3、N3及びR6は、REG2「出力」により電力供給されるトランスインピーダンス増幅器を形成し、DED2への光検出器の出力をバッファリングする。この実施形態において、複数のHDMI通信チャンネルは、2つの光ファイバのみを使用して、ソース側及びシンク側の両方で複製される。
【0053】
図6Aには、HDMI対応完全光相互接続システム600の1つの実施形態が図示されている。図示されているように、送信機602から受信機604にデータを送信する為に複数のマルチモード光ファイバケーブル610及び612が使用され、受信機604から送信機602に戻り信号を送信する為に少なくとも1つのマルチモード光ファイバ614が使用される。送信機602において、電気HDMI規格TMDS又はFRL及び非HDMI規格TMDS又はFRLデータは、VCSELレーザ又はLEDダイオードを使用して光パルスに変換される。光検出器及び関連する回路は、光ファイバ614から受信した光パルスを(不図示の)接続されたソースにより処理可能な電気信号に変換する為に使用される。受信機604は、複数の光検出器及び各々が光検出器に接続されたHDMI規格TMDS又はFRL光電子送信機を有し、光ファイバ610及び612から受信した光パルスを(不図示の)接続されたシンクにより処理可能な電気信号に変換する。受信機604は、エンコーダ/デコーダに接続されたVCSELレーザ又はLEDダイオードも含み、電気信号を送信機602に送信可能な光信号に変換する。
【0054】
図6Bには、HDMI対応ハイブリッド電気及び光相互接続システム620の1つの実施形態が図示されている。図示されているように、送信機622から受信機624にデータを送信する為に複数のマルチモード光ファイバケーブル630が使用される。送信機622において、電気HDMI規格TMDS又はFRLデータは、VCSELレーザ又はLEDダイオードを使用して光パルスに変換される。光検出器及び関連する回路は、光ファイバ630から受信した光パルスを(不図示の)接続されたソースにより処理可能な電気信号に変換する為に使用される。受信機624は、複数の光検出器及び各々が光検出器に接続されたHDMI規格TMDS又はFRL光電子送信機を有し、光ファイバ630から受信した光パルスを(不図示の)接続されたシンクにより処理可能な電気信号に変換する。光接続に加えて、システム620は、様々な制御及びデータ信号の為の電線接続632もサポートする。理解されるように、これらの接続は、送信機622及び受信機624間で1方向又は双方向であることができる。また、システムは、送信機622及び受信機624のそれぞれの電力管理ユニットを接続する電力接続634を含む。有利なことに、電力が利用可能であるから、
図5の実施形態に記載のHDMI接続及び関連する電子機器及びバッテリシステムの電力トリガが不要である。
【0055】
図6Cには、HDMI対応相互接続システム640の為の全ての光データ接続及び電力接続が図示されている。図示されているように、送信機642から受信機644にデータを送信する為に複数のマルチモード光ファイバケーブル650及び652のそれぞれが使用され、同様に、受信機644から送信機642に戻り信号を送信する為に少なくとも1つのマルチモード光ファイバ656が使用される。送信機642において、電気HDMI規格TMDS又はFRLデータは、VCSELレーザ又はLEDダイオードを使用して光パルスに変換される。受信機644は、複数の光検出器及び各々が光検出器に接続されたHDMI規格TMDS又はFRL光電子送信機を有し、光ファイバ650及び652から受信した光パルスを(不図示の)接続されたシンクにより処理可能な電気信号に変換する。受信機644は、エンコーダ/デコーダに接続されたVCSELレーザ又はLEDダイオードも含み、電気信号をマルチモード光ファイバ656に沿って送信機642に送信可能な光信号に変換する。また、システムは、送信機642及び受信機644を接続する電力接続654を含む。有利なことに、電力が利用可能であるから、
図5の実施形態に記載のHDMI接続及び関連する電子機器及びバッテリシステムの電力トリガが不要である。しかしながら、特定に実施形態において、(例えば、インダクタ及び調整器を使用する)HDMI規格TMDS又はFRLポート上の電力タップは、HDMI規格TMDS又はFRL受信機又は関連する回路に電力を供給する為に使用することもできる。
【0056】
図7には、束ねられたゆるいループ状の光ケーブル702、並びに、ソース710及びシンク712HDMIコネクタを含むHDMI対応相互接続システム700の1つの実施形態が図示されている。信号変換器720及び722は、HDMI規格TMDS又は受信機の為の基板レイアウト及びハウジングを含み、電気信号から光信号への変換又は光信号から電気信号への変換をサポートする他の電子機器と同様に、各々のHDMIコネクタ710及び712に隣接して配置されている。
【0057】
理解されるように、ここに記載のシステム及び方法は、サーバ、デスクトップパソコン、ノートパソコン、タブレット、ゲーム機、又はスマートフォン等の装置と相互作用する為に動作することができる。無線ネットワーク、パーソナルエリアネットワーク、セルラーネットワーク、インターネット、又はクラウド媒介データソースを含む様々な外部データソース間で、データ及び制御信号を受信し、生成し、又は伝達することができる。また、ローカルデータのソース(例えば、ハードドライブ、ソリッドステートドライブ、フラッシュメモリ、又は、SRAM又はDRAM等のダイナミックメモリを含む任意の他の適切なメモリ)は、ユーザ指定の優先又はプロトコルのローカルデータ記憶を可能にする。
【0058】
上記記載及び添付の図面に示された教示の利益を享受した当業者には、本発明の多くの改良及び他の実施形態が思い浮かぶものである。したがって、本発明は開示されている特定の実施形態に限定されるものではなく、改良及び他の実施形態は、添付の特許請求の範囲内に含まれることを意図している。本発明の他の実施形態は、ここに明示されている1つの要素/ステップが無い場合でも実施することができると理解される。
【符号の説明】
【0059】
100 光相互接続システム
119 電力接続
200 ソース及びシンクを相互接続する方法
300 外部電源を有する光相互接続システム
315 光ファイバ
319 電力接続
400 双方向光相互接続システム
415 光ファイバ
500 HDMI光ファイバデータ接続システム
501 光相互接続システム
550 光相互接続システム
600 HDMI対応完全光相互接続システム
620 HDMI対応ハイブリッド電気及び光相互接続システム
632 電線接続
634 電力接続
640 HDMI対応相互接続システム
654 電力接続
700 HDMI対応相互接続システム
702 光ケーブル
710 ソースHDMIコネクタ
712 シンクHDMIコネクタ
720 信号変換器
722 信号変換器