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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】セルフロック式眼鏡システム
(51)【国際特許分類】
   G02C 1/06 20060101AFI20240423BHJP
【FI】
G02C1/06
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021569586
(86)(22)【出願日】2020-02-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-30
(86)【国際出願番号】 DK2020050033
(87)【国際公開番号】W WO2020164673
(87)【国際公開日】2020-08-20
【審査請求日】2023-01-25
(31)【優先権主張番号】PA201970097
(32)【優先日】2019-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(73)【特許権者】
【識別番号】502199202
【氏名又は名称】リンドバーグ エー/エス
【氏名又は名称原語表記】LINDBERG A/S
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゾマー ブルン、マティアス
(72)【発明者】
【氏名】リンドベリ、ヘンリク
(72)【発明者】
【氏名】ベイバド、ラルス
(72)【発明者】
【氏名】ボイエ - ニールセン、ハンス
【審査官】森内 正明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0136485(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0057644(KR,A)
【文献】特開2006-221130(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02C 1/00 - 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルフロック式眼鏡システム(1)であって、少なくとも1つの眼鏡レンズ(3)と少なくとも1つのフレーム要素(2)とを備え、前記少なくとも1つのフレーム要素(2)は、前側(4)と、後側(5)と、外周を有する外側(6)と、内周を有する内側(7)とを備え、前記少なくとも1つのフレーム要素(2)は前記眼鏡レンズ(3)と接続するための接続要素(11)を更に備え、前記少なくとも1つのフレーム要素(2)はその外周が途切れておらず、前記接続要素(11)が前記内側(7)に設けられており、前記セルフロック式眼鏡システム(1)は2つのヒンジ要素(8)および2つのテンプルバーを更に備え、前記少なくとも1つのフレーム要素(2)は前記ヒンジ要素(8)を介して前記テンプルバーに接続され、各ヒンジ要素(8)は該ヒンジ要素(8)が前記少なくとも1つのフレーム要素に取り付けられると、前記フレーム要素の接続要素(11)と一致する接続要素(12)を有し、各ヒンジ要素(8)は前記眼鏡レンズ(3)によって前記少なくとも1つのフレーム要素(2)に固定されており、各ヒンジ要素(8)はアダプタ要素(18)を備え、前記アダプタ要素(18)は前記少なくとも1つのフレーム要素(2)に設けられた少なくとも1つの第1のヒンジ凹部(16)と相補的であることと、前記少なくとも1つの第1のヒンジ凹部(16)は前記内側(7)から前記外側(6)に向かう方向に設けられることと、前記ヒンジ要素(8)は前記少なくとも1つのフレーム要素の第1のヒンジ凹部(16)内に取り付けられることと、前記少なくとも1つのフレーム要素(2)は、前記フレーム要素(2)の前側(4)および後側(5)の少なくとも一方に延在する少なくとも1つの第2のヒンジ凹部(14)を更に備えることと、前記第2のヒンジ凹部(14)は、前記フレーム要素(2)の前記少なくとも1つの第1のヒンジ凹部(16)と前記フレーム要素(2)の外側(6)との間に延在し、第2のヒンジ凹部(14)は、前記ヒンジ要素(8)を収容するためのものであることとを特徴とする、セルフロック式眼鏡システム(1)。
【請求項2】
前記セルフロック式眼鏡システム(1)は追加のロック要素(3)を備えることを特徴とする、請求項1に記載のセルフロック式眼鏡システム(1)。
【請求項3】
前記セルフロック式眼鏡システム(1)は、追加のフレーム要素(2)およびノーズブリッジ(9)を備え、前記ノーズブリッジ(9)は前記フレーム要素(2)を接続し、前記ノーズブリッジ(9)は前記フレーム要素(2)のそれぞれのうち前記少なくとも1つの第1のノーズブリッジ凹部(17)と一致するアダプタ要素(19)を備え、各アダプタ要素(19)は前記ノーズブリッジのアダプタ要素(19)がフレーム要素の第1のノーズブリッジ凹部(17)内に取り付けられると、前記フレーム要素の接続要素(11)と一致する接続要素(13)を有し、前記ノーズブリッジのアダプタ要素(19)は眼鏡レンズ(3)によってそれぞれの前記フレーム要素(2)に固定され、各フレーム要素(2)は、前記フレーム要素の前側(4)および後側(5)の少なくとも一方に延在する少なくとも1つの更なる第2のノーズブリッジ凹部(15)を更に備え、前記更なる第2のノーズブリッジ凹部(15)は、前記フレーム要素の少なくとも1つの第1の凹部(17)と前記フレーム要素の外側(6)との間に延在し、前記更なる第2のノーズブリッジ凹部(15)は、前記ノーズブリッジ(9)を収容するためのものであることを特徴とする、請求項1または2に記載のセルフロック式眼鏡システム(1)。
【請求項4】
前記フレーム要素(2)、前記ヒンジ要素(8)、および前記ノーズブリッジ(9)は前記眼鏡レンズ(3)による接続をするための接続要素(11、12、13)を有することを特徴とする、請求項に記載のセルフロック式眼鏡システム(1)。
【請求項5】
各フレーム要素(2)は、前記フレーム要素の前側(4)および後側(5)の少なくとも一方に延在する少なくとも1つの更なる第2のロッド凹部(27)を更に備え、前記更なる第2のロッド凹部(27)は、前記フレーム要素の少なくとも1つの第1のロッド凹部(28)と前記フレーム要素の外側(6)との間に延在し、前記更なる第2のロッド凹部(27)は、第2の眼鏡要素(26)を収容するためのものであることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載のセルフロック式眼鏡システム(1)。
【請求項6】
前記ヒンジ要素(8)上の前記アダプタ要素(18)、および前記ノーズブリッジ(9)上の前記アダプタ要素(19)のうちの少なくとも一方は、前記アダプタ要素(18、19)が前記フレーム要素(2)に取り付けられると、挿入された前記眼鏡レンズ(3)の縁部と本質的に同じ平面内に配置される長手方向接続要素(13、12)を備え、前記接続要素(13、12)は前記眼鏡レンズ(3)と正確に協働するためのものであることを特徴とする、請求項に記載のセルフロック式眼鏡システム(1)。
【請求項7】
前記ヒンジ要素(8)上の前記アダプタ要素(18)、および前記ノーズブリッジ(9)上の前記アダプタ要素(19)の少なくとも一方は、ロック要素(3)に対向するための前記アダプタ要素(13,12)の側に、前記長手方向接続要素(13、12)の材料とは異なる材料を備えることを特徴とする、請求項に記載のセルフロック式眼鏡システム(1)。
【請求項8】
記ヒンジ要素(8)上の前記アダプタ要素(18)、および前記ノーズブリッジ(9)上の前記アダプタ要素(19)は、前記フレーム要素(2)の前記第1のヒンジ凹部(16)および前記第1のノーズブリッジ凹部(17)に適合することを特徴とし、前記ヒンジ要素(8)上の前記アダプタ要素(18)および前記ノーズブリッジ(9)上の前記アダプタ要素(19)の両方は、前記フレーム要素(2)に対して反対の引張力および押圧力を有することを特徴とする、請求項3、6または7に記載のセルフロック式眼鏡システム(1)。
【請求項9】
前記眼鏡システム(1)は、それぞれの留め具アーム(21)および留め具クッションを有する少なくとも1つの留め具を更に備え、前記留め具は前記少なくとも1つのフレーム要素(2)および前記ノーズブリッジ(9)の一方に配置されることを特徴とする、請求項3、4、6、7または8に記載のセルフロック式眼鏡システム(1)。
【請求項10】
前記フレーム要素(2)は、弾性特性を有する材料から作られることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載のセルフロック式眼鏡システム(1)。
【請求項11】
前記セルフロック式眼鏡システム(1)は、前記少なくとも1つの接続要素(11、12、13)とフレーム要素(2)との間にばね要素(29)を更に備えることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載のセルフロック式眼鏡システム(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの眼鏡レンズおよび少なくとも1つのフレーム要素を備えるセルフロック式眼鏡システムであって、少なくとも1つのフレーム要素は、前側と、後側と、外周を有する外側と、また、内周を有する内側とを含み、少なくとも1つのフレーム要素はロック要素に接続するための接続要素を更に備え、少なくとも1つのフレーム要素はその外周が途切れておらず、内側には接続要素が備えられ、セルフロック式眼鏡システムは更に2つのヒンジ要素と2つのテンプルバーを備え、少なくとも1つのフレーム要素はヒンジ要素を介してテンプルバーに接続され、ヒンジ要素が少なくとも1つのフレーム要素に取り付けられると、各ヒンジ要素はフレーム要素の接続要素と一致する接続要素を有し、各ヒンジ要素はロックされて、眼鏡レンズの少なくとも1つのフレーム要素に固定される、セルフロック式眼鏡システム。
【背景技術】
【0002】
少なくとも1つのレンズと少なくとも1つのフレーム要素とを備える眼鏡システムが知られており、少なくとも1つのフレーム要素は、前側と、後側と、外周を有する外側と、内周を有する内側とを含み、少なくとも1つのフレーム要素は眼鏡レンズと接続するための接続要素を更に備える。
【0003】
眼鏡レンズとフレーム要素を備える眼鏡システムは、とりわけサングラスとして利用されており、フレームに沿って交換可能ないくつかの眼鏡レンズを太陽の状況に応じて交換することができる。
【0004】
また、眼鏡システムは、国際公開第8705123号明細書からも知られており、好ましくは金属またはプラスチックで作られるフレーム要素を加熱し、その後、眼鏡レンズをフレーム要素に配置し、冷却して接続する。
【0005】
また、眼鏡システムは、米国特許第2132106号明細書からも知られており、眼鏡レンズがフレーム要素のケーシング内に配置され、その後、フレーム要素の縁部が眼鏡レンズに向かって-好ましくは熱を使用せずに-湾曲/屈曲させて接続される。
【0006】
米国特許第4196982号明細書からは、フレーム要素と2つの眼鏡レンズとを備える更に別の眼鏡システムが知られており、眼鏡レンズはフレーム要素に入れられ、熱を使わずに手の力だけで交換することができる。
【0007】
米国特許出願公開第2005/0036101号明細書からは、冒頭で述べたタイプの眼鏡システムが知られている。ここでは、ヒンジ要素をフレーム要素上に安定して取り付けることができる任意の形のアダプタ要素に関する説明はない。
【0008】
韓国特許出願公開第20130057644号明細書からは、冒頭で述べたタイプの眼鏡システムが知られている。ここでは、ノーズブリッジまたはヒンジ要素をフレーム要素に回転可能に固定させるような、フレームの外側に延びる第1の凹部および第2の凹部を有することにより、フレーム要素へのヒンジ要素の安定した取り付けを確立することができる、任意の形のアダプタ要素に関する記載はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】国際公開第8705123号明細書
【文献】米国特許第2132106号明細書
【文献】米国特許第4196982号明細書
【文献】米国特許出願公開第2005/0036101号明細書
【文献】韓国特許出願公開第20130057644号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の基本的な目的は、フレーム要素およびロック要素を構成する眼鏡レンズに加えて、眼鏡システムがヒンジ要素も更に備え、そのようなヒンジ要素をフレーム要素に安定して取り付けることができるセルフロック式眼鏡システムを、工具を使用せずに、便利で、柔軟で、簡単に組立て、分離、交換、および補修することができるようにすることである。
【0011】
換言すれば、本発明は、眼鏡レンズの着脱に必要なのは人間の手の力だけであり、セルフロック式眼鏡システムにおいて最も重要なロック機能を構成するフレーム要素にロック要素として手で押し込まれるのが当該眼鏡レンズである、眼鏡システムを示すことを目的とする。眼鏡システムでは、ヒンジ要素は眼鏡レンズによってロックされて固定される。ここで、例えばテンプルバーなどの追加の要素は、フレーム要素にロックされる。
【0012】
本願明細書で使用される「第1の凹部」および「第2の凹部」という用語は、ヒンジ要素、ノーズブリッジ、および2つのフレーム要素を接続するロッドの形態の第2の眼鏡要素に関連して使用されるアダプタ要素を受容するための凹部を指す。これらの凹部がヒンジに配置されているかノーズブリッジに配置されているかを説明するために、「第1のヒンジ凹部」、「第1のノーズブリッジ凹部」、「第2のヒンジ凹部」、「第2のノーズブリッジ凹部」と表記する。さらに、ロッドのために配置された凹部について、「第1のロッド凹部」および「第2のロッド凹部」と表記する。
【0013】
さらに、本出願では、用語「ロック要素」は「眼鏡レンズ」であると理解される。
【0014】
本発明の一態様によれば、上記の目的は、冒頭で説明したような、および請求項1のプリアンブルで説明したようなセルフロック式眼鏡システムで実現され、各ヒンジ要素はアダプタ要素を備え、アダプタ要素は少なくとも1つのフレーム要素に設けられた少なくとも1つの第1のヒンジ凹部と相補的であり、少なくとも1つの第1のヒンジ凹部は内側から外側に向かう方向に設けられ、ヒンジ要素は少なくとも1つのフレーム要素の第1のヒンジ凹部に取り付けられ、少なくとも1つのフレーム要素は、フレーム要素の前側および後側の少なくとも一方に延在する少なくとも1つの第2のヒンジ凹部を更に備え、第2のヒンジ凹部は、フレーム要素の少なくとも1つの第1のヒンジ凹部とフレーム要素の外側との間に延在し、第2のヒンジ凹部は、ヒンジ要素を収容するためのものである。
【0015】
これにより、少なくとも1つのヒンジ要素を受け入れることが可能となる。ヒンジ要素を、また同様にテンプルバーを回転可能に固定することで、接続要素は、ヒンジ要素、したがってテンプルバーが、フレーム要素の内側または外側に沿って移動するのを防ぎ、フレーム要素の第1のヒンジ凹部と協調して、テンプルバーもフレーム要素の前側から後側へと幅方向に移動するのを防ぐ。
【0016】
例えばスポーツグラスやサングラスなど、1つのフレーム要素と1つの眼鏡レンズのみを有する眼鏡の場合、ケーシングとも呼ばれるフレーム要素上にヒンジ要素を集めて所定の位置にロックすることが可能になり、フレーム要素のロック要素である眼鏡レンズが所定の位置に配置されるとロックが行われ、ヒンジ要素が少なくとも1つのフレーム要素の第1のヒンジ凹部から脱落することはない。アダプタ要素により、ヒンジ要素がフレーム上に安定して確実に着座することができる。
【0017】
したがって、セルフロックとは、眼鏡システムの複数の要素を一緒にロックして、眼鏡の比較的少数の要素を保持することができることを意味し、したがって、一般に保持具として知られているねじ、釘、リベット、紐、または他のルーズパーツ(loose parts)を使用せずに保持することができる。
【0018】
途切れていないフレーム要素とは、フレーム要素が一体化しており、フレーム要素の所定の位置に眼鏡レンズを設定するために開閉可能なジョイントを有さないことを意味する。
【0019】
好ましい実施形態では、接続要素はフレーム要素の内側全体に沿って配置されるが、代替の実施形態では、フレーム要素の内側の一部に沿って配置することができ、更に別の代替の実施形態では、フレーム要素の内側の周りに、接続要素がない空間を挟んで、いくつかの場所に接続要素を配置することができる。
【0020】
フレーム要素は、金属またはプラスチックで作ることができる。例えば、スチールやチタンなどの金属、または眼鏡の製造に一般的に使用されるタイプのプラスチック材料である。
【0021】
本発明は、追加的な態様において、セルフロック式眼鏡システムにも関しており、セルフロック式眼鏡システムは追加の眼鏡レンズを備える。
【0022】
即ち、眼鏡システムは、少なくとも2つの眼鏡レンズを備える。
【0023】
1つのフレーム要素および2つの眼鏡レンズを備える眼鏡の場合、ここでは、ヒンジ要素を集めてケーシングとも呼ばれるフレーム要素にロックすることが可能であり、眼鏡レンズをフレーム要素内に入れることでロックが行われ、ヒンジ要素は少なくとも1つのフレーム要素の第1のヒンジ凹部から脱落することはない。
【0024】
本発明は、追加的な態様において、セルフロック式眼鏡システムにも関しており、セルフロック式眼鏡システムは追加のフレーム要素とノーズブリッジとを備える。ノーズブリッジはフレーム要素を接続し、ノーズブリッジはフレーム要素それぞれの少なくとも1つの第1のノーズブリッジ凹部に相補的なアダプタ要素を備える。
【0025】
各アダプタ要素は、それがヒンジ要素のためであるかノーズブリッジのためであるかに関わらず、ノーズブリッジのアダプタ要素がフレーム要素の第1のノーズブリッジ凹部に取り付けられると、フレーム要素の接続要素と一致する接続要素を有する。ノーズブリッジのアダプタ要素は、各眼鏡レンズによってそれ自身のフレーム要素に固定される。
【0026】
2つのフレーム要素と2つの眼鏡レンズとを備える眼鏡の場合、ここでは、ノーズブリッジと2つのヒンジ要素の両方を2つのフレーム要素に接続し、集めて所定の位置にロックすることが可能になり、眼鏡レンズが所定の位置に配置されるとロックが行われる。
【0027】
本発明は、追加的な態様において、セルフロック式眼鏡システムに関しており、フレーム要素、ヒンジ要素、およびノーズブリッジは、眼鏡レンズへの接続に適した接続要素を有する。
【0028】
これにより、フレーム要素、ヒンジ要素、およびノーズブリッジが窪み形状(溝又は凹み)の接続要素を有する場合、その中に眼鏡レンズを受け入れることが可能になる。このように、ノーズブリッジが無い実施形態においても、窪みを備えることができる。
【0029】
好ましい実施形態では、フレーム要素は2つの側面を備える接続要素を有するため、接続要素の一方の側面を眼鏡レンズ上でめくり返すことができ、その後、接続要素は、眼鏡レンズの各側の上に側面を有して、眼鏡レンズを所定の位置に保持する。したがって、底面と2つの側面に窪みを備える接続要素は、眼鏡レンズの側面領域の一部を受け入れることができ、それにより、眼鏡レンズがしっかりと保持される。
【0030】
窪みで構成され、底面と2つの側面とを備える接続要素とは、基本的にU字形またはV字形の溝を意味し、底面は任意の形状を有することができ、側面への移行は鋭い分離でも曲線状の分離でもよいが、眼鏡レンズがフレーム要素から脱落するのを防ぐために必ず側面がなければならない。
【0031】
別の実施形態では、フレーム要素、ヒンジ要素、およびノーズブリッジは、眼鏡レンズを受け入れるための突起(舌)状の接続要素を有する。この実施形態を使用する場合、眼鏡レンズは突起と相補的な窪みを有する必要があるが、そうしないと接続できないからである。
【0032】
本発明は、更なる形態において、セルフロック式眼鏡システムにも関しており、各フレーム要素はフレーム要素の前側および後側のうちの少なくとも一方に延在する少なくとも1つの更なる第2のノーズブリッジ凹部を更に備え、該更なる第2のノーズブリッジ凹部はフレーム要素の少なくとも1つの第1のノーズブリッジ凹部とフレーム要素の外側との間に延在し、該更なる第2のノーズブリッジ凹部はノーズブリッジを収容するためのものである。
【0033】
これにより、接続要素がノーズブリッジも回転可能に固定できるように、ノーズブリッジを収容することができる。
【0034】
少なくとも1つのヒンジ要素および/またはノーズブリッジのような眼鏡要素を受け取ることができる。
【0035】
一方が他方を排除するわけではないので、ヒンジ要素とノーズブリッジの両方は、回転を防ぐための接続要素をフレーム要素に有することができる。
【0036】
本発明は、追加的な態様において、セルフロック式眼鏡システムにも関しており、各フレーム要素はフレーム要素の前側および後側のうちの少なくとも一方を通る少なくとも1つの更なる第2のロッド凹部を更に備え、該更なる第2のロッド凹部はフレーム要素の少なくとも1つの第1のロッド凹部とフレーム要素の外側との間に延在し、該更なる第2のロッド凹部は第2の眼鏡要素を収容するためのものである。
【0037】
これにより、ノーズブリッジ以外の追加的な補強要素などの第2の眼鏡要素を受け取ることができ、または実際の機能的特性は有しないがより建築的/デザイン的特徴の要素を受け取ることが可能になる。
【0038】
本発明は、追加的な態様において、セルフロック式眼鏡システムにも関しており、ヒンジ要素上のアダプタ要素およびノーズブリッジ(存在する場合)上のアダプタ要素のうちの少なくとも一方は長手方向の接続要素を備え、該接続要素は、アダプタ要素がフレーム要素に取り付けられると、アダプタ要素が挿入されたロック要素の縁部と本質的に同じ平面内にあり、該接続要素は眼鏡レンズと正確に協働して動作するためのものである。このように、長手方向の接続要素は、実施形態においてノーズブリッジを備えていなくてもよい。
【0039】
それにより、アダプタ要素は、眼鏡レンズを保持するためのアダプタ要素としても機能する。好ましい実施形態では、フレーム要素、ヒンジ要素、またはノーズブリッジにおける接続要素であるかどうかにかかわらず、接続要素は同様であり、それによって、フレーム要素の周囲の接続要素は概ね同様である。
【0040】
本発明は、追加的な態様において、セルフロック式眼鏡システムにも関しており、ヒンジ要素上のアダプタ要素およびノーズブリッジ(存在する場合)上のアダプタ要素のうちの少なくとも一方は、眼鏡レンズに対向するためのアダプタ要素の側に、異なる材料を備える。
【0041】
これにより、アダプタ要素の接続要素をコーティングしたり、接続要素と眼鏡ガラスとの間にパッキン要素を入れたりすることが可能になるため、眼鏡ガラスと、接続要素が作られている材料、例えばスチールやチタンなどの金属とが直接接触しないようにすることができる。代替的に、接続要素は、眼鏡を製造するときに一般的に使用されるタイプのプラスチック材料であり得る。
【0042】
本発明は、追加的な態様において、セルフロック式眼鏡システムにも関しており、およびヒンジ要素上のアダプタ要素およびノーズブリッジ(存在する場合)上のアダプタ要素の両方が、フレーム要素に対して反対の引張力および押圧力を有するように、ヒンジ要素上のアダプタ要素およびノーズブリッジ上のアダプタ要素は、フレーム要素の第1のヒンジ凹部および第1のノーズブリッジ凹部に適合する。
【0043】
これにより、ノーズブリッジおよびヒンジ要素は、フレーム要素から離れる方向に、したがってフレーム要素の外側の方向に平行に移動することができ、その後、眼鏡レンズがフレーム要素内に挿入されると、眼鏡レンズによってフレーム要素の所定の位置にロックされる。好ましい実施形態では、平行移動は力が直接対向するラインに沿って行うことができるが、代替的な実施形態では、ノーズブリッジ上のアダプタ要素およびヒンジ要素上のアダプタ要素は、フレーム要素の外側の方向にのみ、この目的のために所望の、この目的のためにフレーム要素上に構築された場所まで、移動される。
【0044】
本発明は、追加的な態様において、セルフロック式眼鏡システムにも関しており、眼鏡システムは、それぞれの留め具アームおよび留め具クッションを備える少なくとも1つの留め具を更に備え、留め具は、少なくとも1つのフレーム要素およびノーズブリッジの一方にそれぞれ配置される。
【0045】
したがって、ブリッジの製造と同時に留め具または少なくとも留め具アームを製造することが可能であり、代替的に、留め具は後で、ブリッジに、またはフレーム要素に必ず直接に取り付けられる。
【0046】
本発明は、追加的な態様において、セルフロック式眼鏡システムにも関しており、フレーム要素は、弾性特性を有する材料で製造される。
【0047】
ここで、フレーム要素が弾性特性を有するということは、フレーム要素が、スナップ機能を持つ眼鏡レンズをフレーム要素の接続要素に押し込んで係合させることができるほど大きく撓むことができ、眼鏡レンズは、しっかりと保持され、アダプタ要素のためのロック要素構成することを意味する。
【0048】
このように、弾性および可撓性の特性により眼鏡レンズを手でフレーム要素に押し込むことができ、眼鏡レンズを周囲が途切れていないフレーム要素内に挿入することが可能になり、眼鏡レンズはフレーム要素の接続要素と係合し、同時に、アダプタ要素はフレーム要素内の凹部の各位置に固定される。
【0049】
以下では、本発明を、図面を参照して、非限定的な実施形態の説明によってより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1A】フレーム要素および眼鏡レンズを有する眼鏡システムを示す。
図1B】フレーム要素および眼鏡レンズを有する眼鏡システムを示す。
図1C】フレーム要素および眼鏡レンズを有する眼鏡システムを示す。
図1D】フレーム要素および眼鏡レンズを有する眼鏡システムを示す。
図2A】フレーム要素および2つの眼鏡レンズを有する眼鏡システムを示す。
図2B】フレーム要素および2つの眼鏡レンズを有する眼鏡システムを示す。
図2C】フレーム要素および2つの眼鏡レンズを有する眼鏡システムを示す。
図2D】フレーム要素および2つの眼鏡レンズを有する眼鏡システムを示す。
図3A】2つのフレーム要素および2つの眼鏡レンズを備える眼鏡システムを示す。
図3B】2つのフレーム要素および2つの眼鏡レンズを備える眼鏡システムを示す。
図3C】2つのフレーム要素および2つの眼鏡レンズを備える眼鏡システムを示す。
図3D】2つのフレーム要素および2つの眼鏡レンズを備える眼鏡システムを示す。
図4A】2つのフレーム要素および2つの眼鏡レンズを備える眼鏡システムを示し、フレーム要素には留め具が用意されている。
図4B】2つのフレーム要素および2つの眼鏡レンズを備える眼鏡システムを示し、フレーム要素には留め具が用意されている。
図5】眼鏡システムの組立体の詳細を示す。
図6A】フレーム要素の詳細を示す。
図6B】フレーム要素の詳細を示す。
図7】ヒンジ要素およびノーズブリッジの変形例を示す。
図8】ノーズブリッジの変形例を示す。
図9】留め具を備えるノーズブリッジの変形例を示す。
図10A】ヒンジ要素の詳細を示す。
図10B】ヒンジ要素の詳細を示す。
図11】別個の眼鏡システムを示す。
図12A】別の別個の眼鏡システムを示す。
図12B】別の別個の眼鏡システムを示す。
図13A】フレーム要素を備えるヒンジ要素の組立体を示す。
図13B】フレーム要素を備えるヒンジ要素の組立体を示す。
図14A】フレーム要素へのノーズブリッジの取付けを示す。
図14B】フレーム要素へのノーズブリッジの取付けを示す。
図15A】別のフレーム要素へのノーズブリッジの取付けを示す。
図15B】別のフレーム要素へのノーズブリッジの取付けを示す。
図16】フレーム要素の変形例を示す。
図17A】眼鏡システムの変形例を示す。
図17B】眼鏡システムの変形例を示す。
図18A】眼鏡システムの更なる変形例を示す。
図18B】眼鏡システムの更なる変形例を示す。
図19A】眼鏡システムの更に別の変形例を示す。
図19B】眼鏡システムの更に別の変形例を示す。
図20】バーを備える眼鏡システムの変形例を示す。
図21】バーを備えるフレーム要素を示す。
図22】バーを備える眼鏡システムの更なる変形例を示す。
図23】フレーム要素、ヒンジ要素、および眼鏡レンズの間の接続の実施形態の詳細を示す。
図24】フレーム要素、ヒンジ要素、および眼鏡レンズの間の接続の別の実施形態の詳細を示す。
【0051】
図面の説明では、同一のまたは対応する要素には、異なる図面において同じ参照番号が付けられる。そのため、各図/実施形態に関して全ての詳細を説明することはしない。
【発明を実施するための形態】
【0052】
本発明によるセルフロック式眼鏡システムを図1図12に示す。
【0053】
図1は、フレーム要素2と眼鏡レンズ3とを備えるセルフロック式眼鏡システム1の変形例を図1A図1Bに、別の変形例を図1C図1Dに示しており、フレーム要素2は、前側4と、後側5と、外周を有する外側6と、内周を有する内側7とを有し、フレーム要素2はその外周が途切れておらず、セルフロック式眼鏡システム1は2つのヒンジ要素8を有する。フレーム要素2は、ヒンジ要素8を介して、図示されていない眼鏡バーと接続するためのものである。
【0054】
図2は、フレーム要素2と2つの眼鏡レンズ3とを備えるセルフロック式眼鏡システム1の変形例を図2A図2Bに、別の変形例を図2C図2Dに示しており、フレーム要素2は、前側4と、後側5と、外周を有する外側6と、内周を有する内側7とを有し、フレーム要素2は、その外周が途切れておらず、セルフロック式眼鏡システム1は、2つのヒンジ要素8を有する。フレーム要素2は、ヒンジ要素8を介して、図示されていないテンプルバーと接続するためのものである。
【0055】
図3は、2つのフレーム要素2と2つの眼鏡レンズ3とを有するセルフロック式眼鏡システム1の変形例を図3A図3Bに、別の変形例を図3C図3Dに示しており、フレーム要素2は、前側4と、後側5と、外周を有する外側6と、内周を有する内側7とを有し、フレーム要素2はそれらの外周が途切れておらず、セルフロック式眼鏡システム1は2つのヒンジ要素8とノーズブリッジ9とを有し、ノーズブリッジ9はフレーム要素2に接続する。フレーム要素2は、ヒンジ要素8を介して、図示されていないテンプルバーと接続するためのものである。
【0056】
図4は、2つのフレーム要素2と2つの眼鏡レンズ3とを有するセルフロック式眼鏡システム1の更に別の変形例を図4A図4Bに示しており、フレーム要素2は、前側4と、後側5と、外周を有する外側6と、内周を有する内側7とを有し、フレーム要素2はそれらの外周が途切れておらず、セルフロック式眼鏡システム1は2つのヒンジ要素8とノーズブリッジ9とを有し、ノーズブリッジ9はフレーム要素2を接続する。
【0057】
図5は、フレーム要素2を備える眼鏡システム1の組立体の詳細を示しており、ヒンジ要素8と、眼鏡レンズ3によってフレーム要素2にロックされるノーズブリッジ9とが取り付けられている。この図は、眼鏡システム1の異なる断面を示しており、A-Aから、ヒンジ要素8とノーズブリッジ9とが、フレーム要素2に対して、および眼鏡レンズ3に対して、どのように接続されているかを見ることができ、B-Bはヒンジ要素8における断面を示し、C-CおよびD-Dはフレーム要素2内の他の場所の断面を示す。
【0058】
断面D-Dは、フレーム要素2が眼鏡レンズ3と接続するための接続要素11を有していること、かつ接続要素11がフレーム要素2の内側7に設けられることを更に示している。
【0059】
断面A-Aは、ヒンジ要素8も接続要素12を有していること、かつノーズブリッジ9が眼鏡レンズ3と接続するための接続要素13を有していることを、更に示している。
【0060】
図6は、フレーム要素2の詳細を示しており、フレーム要素はフレーム要素の後側5を通る第2のヒンジ凹部14を備え、第2のヒンジ凹部14はフレーム要素の内側7とフレーム要素の外側6との間を通り、第2のヒンジ凹部14はヒンジ要素8を受け入れるためのものである。
【0061】
同様に、図6は、フレーム要素2の詳細を示しており、フレーム要素はまた、フレーム要素の後側5を通る第2のノーズブリッジ凹部15を備え、第2のノーズブリッジ凹部15はフレーム要素の内側7とフレーム要素の外側6との間を通り、第2のノーズブリッジ凹部15はノーズブリッジ9を収容するためのものである。
【0062】
同様に、図6はフレーム要素2の異なる断面を示し、A-Aはフレーム要素2およびフレーム要素の接続要素11の断面を示し、B-Bはフレーム要素x2の断面を示し、ノーズブリッジ9が配置されている。
【0063】
図6Bは、ヒンジ要素8が配置される外側6から見たフレーム要素2を示す。
【0064】
断面C-Cは、フレーム要素2の第1のヒンジ凹部16を示しており、第1のヒンジ凹部16は、内側7から外側6に向かう方向に設けられる。第1のヒンジ凹部16はヒンジ要素8を収容するためのものである。これに対応して、フレーム要素2に第1のノーズブリッジ凹部17が示されており、第1のノーズブリッジ凹部17は、内側7から外側6に向かう方向に設けられており、第1のノーズブリッジ凹部17はノーズブリッジ9を収容するためのものである。
【0065】
図7は、ヒンジ要素8およびノーズブリッジ9を示しており、各ヒンジ要素8はフレーム要素2の第1のヒンジ凹部16と相補的なアダプタ要素18を備え、ノーズブリッジ9はフレーム要素2の第1のノーズブリッジ凹部17と相補的なアダプタ要素19を備える。
【0066】
図8はノーズブリッジ9を示しており、これから、ノーズブリッジ9はアダプタ要素19を有し、各アダプタ要素19は眼鏡レンズ3と接続するための接続要素13を有することが分かる。アダプタ要素19に到達する長手方向接続要素13は、フレーム要素2に取り付けられるが、配置される眼鏡レンズ3の縁部と本質的に同じ平面内にあり、接続要素13は溝20を介して眼鏡レンズ3と協働するためのものである。
【0067】
ノーズブリッジ9上のアダプタ要素19はまた、接続要素13上の眼鏡レンズ3に対向するように、アダプタ要素19の側面に、別の材料を備えることもできる。
【0068】
図9は、一体化された留め具アーム21(留め具アーム21には図示していないが留め具クッションが必ず取り付けられる)を備えるノーズブリッジ9を示しており、これから、ブリッジ9はアダプタ要素19を有し、各アダプタ要素19は、溝20を介して、眼鏡レンズ3と接続するための接続要素13を有することが分かる。
【0069】
図10は、ヒンジ要素8の詳細を図10A図10Bに示しており、アダプタ要素18および接続要素12が示されている。長手方向接続要素12は、アダプタ要素18がフレーム要素2に取り付けられると、眼鏡レンズ3の縁部と本質的に同じ平面内にあり、接続要素12は眼鏡レンズ3と協働するためのものである。
【0070】
図10Bにおいて、断面A-Aは、ヒンジ要素の接続要素12の異なる変形例を示す。図示の変形例は、フレーム要素2およびノーズブリッジ9についても可能であり、全ての接続要素を、接続要素の形に適合した眼鏡レンズ3を受け入れるための窪み(溝)状または突起(舌)状に作ることができる。
【0071】
ヒンジ要素8上のアダプタ要素18はまた、接続要素12上の眼鏡レンズ3に対向するように、アダプタ要素18の側面に、別の材料を備えることもできる。
【0072】
図11は、別個の眼鏡システム1を示しており、これから、ヒンジ要素8用のフレーム要素の第2のヒンジ凹部14およびノーズブリッジ9用のフレーム要素の第2のノーズブリッジ凹部15の両方が、フレーム要素2の後側5に配置されていることが分かる。
【0073】
図12は、更に別の別個の眼鏡システム1を示しており、これから、ヒンジ要素8用のフレーム要素の第2のヒンジ凹部14がフレーム要素2の前側4に配置され、ノーズブリッジ9用のフレーム要素の第2のノーズブリッジ凹部15がフレーム要素2の後側5に配置されていることが分かる。
【0074】
図13図15は、ヒンジ要素8およびノーズブリッジ9がフレーム要素2とどのように組み合わされるかを示している。これらの図は、本質的に、ノーズブリッジ9上のアダプタ要素19およびヒンジ要素8上のアダプタ要素18がフレーム要素2の第1のノーズブリッジ凹部17および第1のヒンジ凹部16に適合しているので、ノーズブリッジ9上のアダプタ要素19およびヒンジ要素8上のアダプタ要素18の両方がフレーム要素2に対して反対の引張力および押圧力を有することを示している。
【0075】
図13は、ヒンジ要素8のフレーム要素2への取付けを図13A図13Bに示しており、これから、ヒンジ要素8がフレーム要素の内側7からフレーム要素の外側6に向かう方向に引っ張られ、ヒンジ要素8はフレーム要素2の第2のヒンジ凹部14にも対応し、第2のヒンジ凹部14はヒンジ要素8に対するフレーム要素の第1のヒンジ凹部16とフレーム要素の外側6との間を通ることが分かる。ヒンジ要素8がフレーム要素の第1のヒンジ凹部16内に取り付けられると、ヒンジ要素の接続要素12はフレーム要素の接続要素11と必ず一致するため、各ヒンジ要素8を眼鏡レンズ3でフレーム要素2に固定することができる。
【0076】
図14は、ノーズブリッジ9のフレーム要素2への取付けを図14A図14Bに示しており、これから、ノーズブリッジ9がフレーム要素の内側7からフレーム要素の外側6に向かう方向に引っ張られ、ノーズブリッジ9がフレーム要素2の第2のノーズブリッジ凹部15にも対応し、第2のノーズブリッジ凹部15はフレーム要素の第1のノーズブリッジ凹部17とノーズブリッジ9とフレーム要素の外側6との間を通ることが分かる。ノーズブリッジ9がフレーム要素の第1のノーズブリッジ凹部17内に取り付けられると、ノーズブリッジの接続要素13はフレーム要素の接続要素11と一致し、その後、ノーズブリッジ9を眼鏡レンズ3でフレーム要素2に固定することができる。図14では、ヒンジ要素8が既に取り付けられている。
【0077】
図15はノーズブリッジ9の別のフレーム要素2への取付けを図15A図15Bに示しており、この取付けは図14で説明したのと同じ方法で行われる。図15では、ヒンジ要素8がそのフレーム要素2のそれぞれに既に取り付けられており、図15Aでノーズブリッジ9がフレーム要素2のうちの一方に取り付けられ、図15Bでノーズブリッジ9がもう一方のフレーム要素2に取り付けられる。
【0078】
図16は、フレーム要素2の変形例を示しており、この変形例におけるフレーム要素の接続要素11の一部は、部分的にフレーム要素2の第1のロック凹部23と、部分的にロックデバイス24とから成る。断面A-Aは、フレーム要素2の中央部の断面において、第1のロック凹部23がどのように大きくなっているかを示している。
【0079】
図17は、眼鏡システム1の変形例を図17A図17Bに示しており、フレーム要素2は、ヒンジ要素8用のいくつかの第1のヒンジ凹部16を有し、またヒンジ要素8用のいくつかの第2のヒンジ凹部14も有する。更に、フレーム要素2は、ノーズブリッジ9用の第1のノーズブリッジ凹部17とノーズブリッジ9用の第2のノーズブリッジ凹部15とを有する。図17Bに示すヒンジ要素8は、2つのアーム25を有し、各アーム25はアダプタ要素18を有する。図示のヒンジ要素8に対応して、ノーズブリッジ9は、より多くのアームを有することもできる。
【0080】
図18は、眼鏡システム1の更なる変形例を図18A図18Bに示しており、フレーム要素2は、ヒンジ要素のアダプタ要素18用の第1のヒンジ凹部16を有し、ヒンジ要素のアーム25用のいくつかの第2のヒンジ凹部14を有する。更に、フレーム要素2は、ノーズブリッジ9用の第1のノーズブリッジ凹部17とノーズブリッジ9用の第2のノーズブリッジ凹部15とを有する。図18Bに示すヒンジ要素8は、2つのアーム25を有するが、アダプタ要素18は1つのみである。
【0081】
図19は、眼鏡システム1の更に別の変形例を図19A図19Bに示しており、フレーム要素2は、ヒンジ要素のアダプタ要素18用のいくつかの第1のヒンジ凹部16を有し、ヒンジ要素のアーム25用のいくつかの第2のヒンジ凹部14も有する。更に、フレーム要素2は、ノーズブリッジ9用の第1のノーズブリッジ凹部17を有する。図19Bに示すヒンジ要素8は、2つのアーム25を有し、各アーム25はアダプタ要素18を有する。
【0082】
図20図22は、ロッド26(第2の眼鏡要素)を備える眼鏡システム1の変形例を示しており、各フレーム要素2は、フレーム要素の前側4または後側5を通る少なくとも1つの第2のロッド凹部27を備え、第2のロッド凹部27はロッド26用のフレーム要素の第1のロッド凹部28とフレーム要素の外側6との間を通り、第2のロッド凹部27はロッド26を受け入れるためのものである。
【0083】
図21は、ロッド26用のフレーム要素2を示しており、ヒンジ要素8用のフレーム要素の第2のヒンジ凹部14、ノーズブリッジ9用のフレーム要素の第2のノーズブリッジ凹部15、およびロッド26用のフレーム要素の第2のロッド凹部27が示されている。全ての第2の凹部は、ここではフレーム要素の後側5に示されている。
【0084】
図22は、図20に示すような眼鏡システム1の更なる変形例を示す。
【0085】
図23は、断面A-Aにおけるフレーム要素2、ヒンジ要素8および眼鏡レンズ3の間の接続の詳細、ならびに断面B-Bにおけるフレーム要素2および眼鏡レンズ3の間の接続の詳細を示し、断面C-Cは、フレーム要素2の第2のヒンジ凹部14および第1のヒンジ凹部16を示す。
【0086】
断面A-Aは、フレーム要素2、ヒンジ要素8および眼鏡レンズ3の間の接続の詳細を示しており、ヒンジ要素8は、第2のヒンジ凹部14および第1のヒンジ凹部16を介してフレーム要素2に接続され、ヒンジ要素の接続要素12は、眼鏡レンズ3に接続される。断面A-Aは、原則として、フレーム要素2、ノーズブリッジ9、および眼鏡レンズ3の間の接続の詳細でもあり得る。
【0087】
断面B-Bは、一番上に、フレーム要素2の接続要素11の5つの異なる実施形態と、それより下に、フレーム要素2の接続要素11の2つの追加の異なる実施形態とを示しており、ばね要素29が更に設けられる。当該の2つの例のうち上の例では、ばね要素29は円形であり、例えばゴム製のように見え、当該の2つの例のうち下の例では、ばね要素29はばねのように見える。
【0088】
断面C-Cは、ヒンジ要素のアダプタ要素18に設けられるフレーム要素2の第2のヒンジ凹部14および第1のヒンジ凹部16を示している。
【0089】
図24は、断面A-Aにおけるフレーム要素2、ヒンジ要素8および眼鏡レンズ3の間の接続の詳細、ならびに断面B-Bにおけるフレーム要素2および眼鏡レンズ3の間の接続の詳細を示し、断面C-Cは、フレーム要素2の孔30および第1のヒンジ凹部16を示す。
【0090】
断面A-Aは、フレーム要素2、ヒンジ要素8および眼鏡レンズ3の間の接続の詳細を示しており、ヒンジ要素8は、フレーム要素2の矩形断面を有する孔30および第1のヒンジ凹部16を介してフレーム要素2に接続され、フレーム要素の接続要素12は、眼鏡レンズ3に接続される。
【0091】
断面B-Bは、一番上側に、フレーム要素2の接続要素11の5つの異なる実施形態と、それより下側に、フレーム要素2の接続要素11の2つの追加の異なる実施形態とを示しており、ばね要素29が更に設けられる。当該の2つの例のうちの上側の例では、ばね要素29は円形であり、例えばゴム製のように見え、当該の2つの例のうちの下側の例では、ばね要素29はばねのように見える。
【0092】
断面C-Cは、ヒンジ要素のアダプタ要素18に設けられるフレーム要素2の孔30および第1のヒンジ凹部16を示している。
【0093】
本発明は、本発明の好ましい実施形態を明確にするという目的のみに役立つ上述の実施形態に限定されない。
【符号の説明】
【0094】
1 眼鏡システム
2 フレーム要素
眼鏡レンズ
4 前側、フレーム要素
5 後側、フレーム要素
6 外側、フレーム要素
7 内側、フレーム要素
8 ヒンジ要素
9 ノーズ要素
11 接続要素、フレーム要素
12 接続要素、ヒンジ要素
13 接続要素、ノーズブリッジ
14 第2のヒンジ凹部、ヒンジ要素用フレーム要素
15 第2のノーズブリッジ凹部、ノーズブリッジ用フレーム要素
16 第1のヒンジ凹部、ヒンジ要素用フレーム要素
17 第1のノーズブリッジ凹部、ノーズブリッジ用フレーム要素
18 アダプタ要素、ヒンジ要素
19 アダプタ要素、ノーズブリッジ
20 溝部
21 留め具アーム
23 ロック凹部、ロックデバイス用フレーム要素
24 ロックデバイス
25 アーム、ヒンジ要素
26 ロッド/第2の眼鏡要素
27 第2のロッド凹部、ロッド用フレーム要素
28 第ロッド凹部、ロッド用フレーム要素
29 ばね要素
30 孔
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12A
図12B
図13A
図13B
図14A
図14B
図15A
図15B
図16
図17A
図17B
図18A
図18B
図19A
図19B
図20
図21
図22
図23
図24