(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】動的均衡化アセンブリを有するランドリー装置
(51)【国際特許分類】
D06F 37/22 20060101AFI20240423BHJP
D06F 33/48 20200101ALI20240423BHJP
D06F 103/26 20200101ALN20240423BHJP
【FI】
D06F37/22
D06F33/48
D06F103:26
(21)【出願番号】P 2022535527
(86)(22)【出願日】2021-02-10
(86)【国際出願番号】 US2021017395
(87)【国際公開番号】W WO2021163144
(87)【国際公開日】2021-08-19
【審査請求日】2022-06-10
(32)【優先日】2020-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】パップスドルフ、クリフォード・セオドア
【審査官】宮部 愛子
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-518131(JP,A)
【文献】特開2003-311072(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0368842(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第106460286(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0278996(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0124769(KR,A)
【文献】欧州特許出願公開第00997568(EP,A1)
【文献】欧州特許出願公開第02728050(EP,A1)
【文献】米国特許第09303351(US,B2)
【文献】特開2007-301178(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 37/22
D06F 33/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体収容エンベロープ(113)を画定するタブ(110)と、
前記タブの前記流体収容エンベロープ内に位置付けられ、主回転軸(102)を中心として前記タブに対して回転可能なドラム(130)であって、前記ドラムは、洗濯物(60)の1つ以上の物品を受容するための洗濯物受容部分(133)を含む、ドラム(130)と、
制御ユニット(24)と、
前記タブに連結されたモータ(140)であって、前記モータは、前記制御ユニットに通信可能に連結され、前記ドラムに動作可能に連結されて、前記ドラムの回転を引き起こし、前記モータは、前記流体収容エンベロープ内の流体から隔離されている、モータ(140)と、
前記制御ユニットに通信可能に連結され、前記制御ユニットに負荷不均衡信号を出力するように構成されている、1つ以上の負荷不均衡センサ(146)であって、前記負荷不均衡信号は、前記ドラム内の負荷不均衡を示す、1つ以上の負荷不均衡センサ(146)と、
前記制御ユニットに通信可能に連結された動的均衡化アセンブリ(150)であって、前記動的均衡化アセンブリは、
前記モータの周りに同心円状に配置された周回均衡化経路(152)と、
前記周回均衡化経路内に位置付けられ、前記制御ユニットに応答する、第1のカウンターウェイトデバイス(170a)であって、前記制御ユニットは、前記第1のカウンターウェイトデバイスを前記周回均衡化経路に沿って制御可能に移動させて、前記主回転軸を中心とする前記第1のカウンターウェイトデバイスの角度位置を調整して、前記ドラムにおける検出された負荷不均衡を相殺する、第1のカウンターウェイトデバイス(170a)と、
前記周回均衡化経路内に位置付けられ、前記制御ユニットに応答する、第2のカウンターウェイトデバイス(170b)であって、前記制御ユニットは、前記第2のカウンターウェイトデバイスを前記周回均衡化経路に沿って制御可能に移動させて、前記主回転軸を中心とする前記第2のカウンターウェイトデバイスの角度位置を調整して、前記ドラムにおける検出された前記負荷不均衡を相殺する、第2のカウンターウェイトデバイス(170b)と、を含む、動的均衡化アセンブリと、を備える、ランドリー装置(10)であって、
前記主回転軸に直交する位置において前記ランドリー装置を通過する共通の断面平面(190)が、前記動的均衡化アセンブリ、前記モータ、及び前記タブの前記流体収容エンベロープを通過する、
少なくとも前記タブの表面と前記モータの表面とが、互いに実質的に同一平面上にある、ランドリー装置(10)。
【請求項2】
前記タブに固定的に取り付けられ、前記ドラムに動作可能に接続され、前記ドラムに径方向及び軸方向の支持を提供する、主軸受アセンブリ(159)を更に備える、請求項1に記載のランドリー装置。
【請求項3】
前記動的均衡化アセンブリは、前記周回均衡化経路内の前記第1のカウンターウェイトデバイスの第1の角度位置及び前記第2のカウンターウェイトデバイスの第2の角度位置を制限するように位置付けられた周回位置付けデバイス(164)を備え、
前記第1のカウンターウェイトデバイス及び前記第2のカウンターウェイトデバイスは、前記周回均衡化経路と接触して制約される、請求項1又は2に記載のランドリー装置。
【請求項4】
前記タブは、前記流体収容エンベロープの容積内へと延びるモータ受容エンベロープ(111)を更に含み、
前記モータは、前記モータ受容エンベロープ内に位置付けられ、
前記モータ受容エンベロープは、前記流体収容エンベロープ内で前記流体から隔離されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のランドリー装置。
【請求項5】
前記モータ受容エンベロープは、前記モータと前記周回均衡化経路との間に、前記流体収容エンベロープの前記容積内へと延びる第1の挿入壁(119)を含む、請求項4に記載のランドリー装置。
【請求項6】
前記第1のカウンターウェイトデバイス及び前記第2のカウンターウェイトデバイスは各々、それぞれのカウンターウェイトデバイスを前記周回均衡化経路に沿って移動させる駆動モータ(174a、174b)を備える、請求項1~
5のいずれか一項に記載のランドリー装置。
【請求項7】
前記第1のカウンターウェイトデバイス及び前記第2のカウンターウェイトデバイスは、前記1つ以上の負荷不均衡センサにより出力された前記負荷不均衡信号に基づいて、前記ドラムにおける前記負荷不均衡を検出したことに応答して、前記制御ユニットにより協働的に制御される、請求項1~
6のいずれか一項に記載のランドリー装置。
【請求項8】
前記第1のカウンターウェイトデバイス及び前記第2のカウンターウェイトデバイスは、前記周回均衡化経路内を前記主回転軸から一定の半径にて前記主回転軸の周りを周回する、請求項1~
7のいずれか一項に記載のランドリー装置。
【請求項9】
前記ランドリー装置は、前方搬入型洗濯機である、請求項1~8のいずれか一項に記載のランドリー装置。
【請求項10】
前記タブは、前記流体収容エンベロープの容積内へと延び、前記流体収容エンベロープ内に受容された流体から隔離されている、モータ受容エンベロープ(111)を含み、
前記主回転軸は、前記タブ内で中央に位置付けられ、
前記モータは、前記モータが前記流体収容エンベロープの前記容積内に位置付けられるように、前記モータ受容エンベロープ内に位置付けられ、
前記動的均衡化アセンブリは、前記流体収容エンベロープ内の前記ドラムに取り付けられる、請求項1~
9のいずれか一項に記載のランドリー装置。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載のランドリー装置を均衡化する方法であって、
前記ドラムを回転させるステップと、
前記制御ユニットを用いて、前記1つ以上の負荷不均衡センサにより出力された負荷不均衡信号を検出するステップであって、前記負荷不均衡信号は、前記ドラム内の負荷不均衡を示す、ステップと
前記動的均衡化アセンブリを制御して、
前記周回均衡化経路内に位置付けられた前記第1のカウンターウェイトデバイスを制御可能に移動させて、前記主回転軸を中心とする前記第1のカウンターウェイトデバイスの角度位置を調整して、前記ドラムにおける検出された前記負荷不均衡を相殺することと、
前記周回均衡化経路内に位置付けられた前記第2のカウンターウェイトデバイスを、前記制御ユニットを用いて制御可能に移動させて、前記主回転軸を中心とする前記第2のカウンターウェイトデバイスの角度位置を調整して、前記ドラムにおける検出された前記負荷不均衡を相殺することと、を行うステップと、を含む、方法。
【請求項12】
前記負荷不均衡信号は、前記ドラム内の負荷の角度位置と、前記ドラム内の前記負荷不均衡の大きさとを示す、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
衛星速度から最大脱水速度までの加速中に、前記1つ以上の負荷不均衡センサを用いて、前記ドラムを連続的に監視するステップを更に含む、請求項
11又は
12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のカウンターウェイトデバイス及び前記第2のカウンターウェイトデバイスは各々、前記制御ユニットに通信可能に連結された駆動モータ(174a、174b)を備えて、それぞれのカウンターウェイトデバイスを前記周回均衡化経路に沿って移動させる、請求項
11~
13のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、ランドリー装置に関し、特に動的均衡化アセンブリを含むランドリー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
洗濯機は、ユーザの洗濯物(例えば、衣服、寝具など)を洗浄及び/又は乾燥させるために使用される装置である。一般に、ユーザの洗濯物を洗浄する機能を有する洗濯機は、洗浄液(例えば、水、洗剤など)を受容し、収容するタブ、タブ内に回転可能に設置されたドラム、及びドラムを回転させるモータを備える。ドラムの回転により、洗浄、すすぎ、及びスピンサイクルを含む一連の洗浄段階が実施されて、洗濯物から洗浄液が実質的に除去され得る。
【0003】
スピンサイクル中、ドラムは、典型的には、ドラムの中に位置付けられた洗濯物を、求心加速度が重力加速度を超えるのに十分な回転速度でスピンさせて、濡れた洗濯物をドラムの内面に対して固定させる。多くの場合、濡れた洗濯物の質量は、ドラムの内周の周りに均一に分布しておらず、回転する洗濯物の合成質量中心は、ドラムの回転軸からオフセットしている。ドラムの主回転軸から回転する洗濯物の質量中心のオフセットにより、強い振動を引き起こす場合があり、これにより、望ましくないノイズが発生する場合があり、かつ/又は変位可能なサスペンション、ドラム、ドラムベアリング、タブ、外側ハウジングなどの洗濯機の構成要素に損傷を与える場合がある。加えて、これらの振動が、洗濯機全体を振動させ、この振動が、洗濯機が動作している周囲の建物に伝達し、かつ/又は洗濯機を床を横切って移動させる場合がある。
【0004】
この理由から、洗濯機は、回転ドラム内の負荷不均衡を相殺することにより、振動を低減させ、洗濯機を安定化させるための均衡化アセンブリを備え得る。しかしながら、従来の均衡化アセンブリは、ドラムの容量を減らすようにドラムに装着される傾向があり、したがって、洗濯機が収容できる洗濯物の量が減る。加えて、洗濯機をより大きく作製して、負荷容量をより大きくすることは、より大きな洗濯機のための適切な空間を欠く可能性がある、より小さな家及び/又は集合住宅での使用を妨げ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、負荷容量を最大化しながら動的負荷均衡化アセンブリを備えるランドリー装置に対する必要性が存在している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態では、ランドリー装置は、流体収容エンベロープを画定するタブと、タブの流体収容エンベロープ内に位置付けられ、主回転軸を中心としてタブに対して回転可能なドラムと、制御ユニットと、タブに連結されたモータと、制御ユニットに通信可能に連結され制御ユニットに負荷不均衡信号を出力するように構成された1つ以上の負荷不均衡センサと、制御ユニットに通信可能に連結された動的均衡化アセンブリと、を備える。ドラムは、洗濯物の1つ以上の物品を受容するための洗濯物受容部分を含む。モータは、制御ユニットに通信可能に連結され、ドラムに動作可能に連結されて、ドラムの回転を引き起こし、モータは、流体収容エンベロープ内の流体から隔離されている。負荷不均衡信号は、ドラム内での負荷不均衡を示す。動的均衡化アセンブリは、モータの周りに同心円状に配置された周回均衡化経路と、周回均衡化経路内に位置付けられ、制御ユニットに応答する、第1のカウンターウェイトデバイスであって、制御ユニットは、第1のカウンターウェイトデバイスを周回均衡化経路に沿って制御可能に移動させて、主回転軸を中心とする第1のカウンターウェイトデバイスの角度位置を調整して、ドラムにおける検出された負荷不均衡を相殺する、第1のカウンターウェイトデバイスと、周回均衡化経路内に位置付けられ、制御ユニットに応答する、第2のカウンターウェイトデバイスであって、制御ユニットは、第2のカウンターウェイトデバイスを周回均衡化経路に沿って制御可能に移動させて、主回転軸を中心とする第2のカウンターウェイトデバイスの角度位置を調整して、ドラムにおける検出された負荷不均衡を相殺する、第2のカウンターウェイトデバイスと、を含む。主回転軸に直交する位置においてランドリー装置を通過する断面平面が、動的均衡化アセンブリ、モータ、及びタブの流体収容エンベロープを通過する。
【0007】
別の実施形態では、ランドリー装置は、タブ、ドラム、制御ユニット、モータ、1つ以上の負荷不均衡センサ、及び動的均衡化アセンブリを備える。タブは、流体収容エンベロープと、流体収容エンベロープの容積内へと延び、流体収容エンベロープ内に受容されている流体から隔離されているモータ受容エンベロープと、を含む。ドラムは、タブの流体収容エンベロープ内に位置付けられ、タブ内で中心に位置付けられた主回転軸を中心としてタブに対して回転可能であり、ドラムは、洗濯物の1つ以上の物品を受容するための洗濯物受容部分を備える。モータは、モータ受容エンベロープ内に位置付けられ、モータは、流体収容エンベロープの容積内に位置付けられ、流体収容エンベロープ内に受容された流体から隔離され、モータは、制御ユニットに通信可能に連結され、ドラムに動作可能に連結されて、ドラムを回転させる。1つ以上の負荷不均衡センサは、制御ユニットに通信可能に連結され、制御ユニットに負荷不均衡信号を出力するように構成され、負荷不均衡信号は、ドラム内の負荷不均衡を示す。動的均衡化アセンブリは、制御ユニットに通信可能に連結され、流体収容エンベロープ内のドラムに取り付けられている。動的均衡化アセンブリは、モータの周りに同心円状に配置された周回均衡化経路と、周回均衡化経路内に位置付けられ、制御ユニットに応答する、第1のカウンターウェイトデバイスであって、制御ユニットは、第1のカウンターウェイトデバイスを周回均衡化経路に沿って制御可能に移動させて、主回転軸を中心とする第1のカウンターウェイトデバイスの角度位置を調整して、ドラムにおける検出された負荷不均衡を相殺する、第1のカウンターウェイトデバイスと、周回均衡化経路内に位置付けられ、制御ユニットに応答する、第2のカウンターウェイトデバイスであって、制御ユニットは、第2のカウンターウェイトデバイスを周回均衡化経路に沿って制御可能に移動させて、主回転軸を中心とする第1のカウンターウェイトデバイスの角度位置を調整して、ドラムにおける検出された負荷不均衡を相殺する、第2のカウンターウェイトデバイスと、を含む。主回転軸に直交する位置においてランドリー装置を通過する断面平面が、動的均衡化アセンブリ、タブのモータ受容エンベロープ、及びタブの流体収容エンベロープを通過する。
【0008】
別の実施形態では、ランドリー装置を均衡化するための方法は、タブの流体収容エンベロープ内に位置付けられたドラムを、モータを用いて主回転軸の周りに回転させることであって、モータは、モータを流体収容エンベロープ内で流体から隔離するモータ受容エンベロープ内に位置付けられている、ことと、制御ユニットを用いて、1つ以上の負荷不均衡センサにより出力された負荷不均衡信号を検出することであって、負荷不均衡信号は、ドラムにおける負荷不均衡を示す、ことと、ドラムに連結され、流体収容エンベロープ内に位置付けられた動的均衡化アセンブリを制御することと、を含む。動的均衡化アセンブリは、モータの周りに同心円状に配置された周回均衡化経路と、周回均衡化経路内に位置付けられた第1のカウンターウェイトデバイスと、周回均衡化経路内に位置付けられた第2のカウンターウェイトデバイスと、を含む。動的均衡化アセンブリは、制御されて、周回均衡化経路内に位置付けられた第1のカウンターウェイトデバイスを制御可能に移動させて、主回転軸を中心とする第1のカウンターウェイトデバイスの角度位置を調整して、ドラムにおける検出された負荷不均衡を相殺し、周回均衡化経路内に位置付けられた第2のカウンターウェイトデバイスを制御ユニットを用いて制御可能に移動させて、主回転軸を中心とする第2のカウンターウェイトデバイスの角度位置を調整して、ドラムにおける検出された負荷不均衡を相殺する。主回転軸に直交する位置においてランドリー装置を通過する断面平面が、動的均衡化アセンブリ、モータ、及びタブの流体収容エンベロープを通過する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本明細書は、本発明を具体的に指摘し、明確に請求する特許請求の範囲をもって結論とするが、本発明は、添付図面と併せてなされる以下の説明から、より良好に理解されると考えられる。
【
図1A】本明細書に示され記載される1つ以上の実施形態による、ランドリー装置の斜視図を概略的に示す図である。
【
図1B】本明細書に示され説明される1つ以上の実施形態による、不均衡な負荷を有する
図1Aのランドリー装置の正面断面図を概略的に示す図である。
【
図1C】本明細書に示され説明される1つ以上の実施形態による、均衡な負荷を有する
図1Aのランドリー装置の正面断面図を概略的に示す図である。
【
図1D】本明細書に示され記載される1つ以上の実施形態による、閉じられたランドリー装置の斜視図を概略的に示す図である。
【
図2A】本明細書に示され記載される1つ以上の実施形態による、
図1のランドリー装置のタブ及びドラムアセンブリの正面斜視図を概略的に示す図である。
【
図2B】本明細書に示され記載される1つ以上の実施形態による、
図1のランドリー装置のタブ及びドラムアセンブリの後部斜視図を概略的に示す図である。
【
図2C】本明細書に示され説明される1つ以上の実施形態による、
図2A及び
図2Bのタブ及びドラムアセンブリの側面断面図を概略的に示す図である。
【
図3】
図2A及び
図2Bのタブ及びドラムアセンブリのタブの側面断面図を分離して概略的に示す図である。
【
図4】本明細書に示され記載される1つ以上の実施形態による動的均衡化アセンブリを、
図2A及び
図2Bのタブ及びドラムアセンブリから分離して概略的に示す図である。
【
図5A】本明細書に示され記載される1つ以上の実施形態による、
図4の動的均衡化アセンブリのカウンターウェイトデバイスを概略的に示す図である。
【
図5B】
図5Aに示されるカウンターウェイトデバイス内のウォームギヤ駆動装置の内部斜視図を概略的に示す図である。
【
図6】本明細書に示され記載される1つ以上の実施形態による、ランドリー装置を均衡化させる方法を示すフロー図である。
【
図7A】本明細書に示され記載される1つ以上の実施形態による、ランドリー装置の側面断面図を概略的に示す図である。
【
図7B】本明細書に示され記載される1つ以上の実施形態による、ランドリー装置の側面断面図を概略的に示す図である。
【
図7C】本明細書に示され記載される1つ以上の実施形態による、ランドリー装置の側面断面図を概略的に示す図である。
【
図7D】本明細書に示され記載される1つ以上の実施形態による、ランドリー装置の側面断面図を概略的に示す図である。
【
図7E】本明細書に示され記載される1つ以上の実施形態による、ランドリー装置の側面断面図を概略的に示す図である。
【
図7F】本明細書に示され記載される1つ以上の実施形態による、ランドリー装置の側面断面図を概略的に示す図である。
【
図7G】本明細書に示され記載される1つ以上の実施形態による、ランドリー装置の側面断面図を概略的に示す図である。
【
図7H】本明細書に示され記載される1つ以上の実施形態による、ランドリー装置の側面断面図を概略的に示す図である。
【
図8A】本明細書に示され記載される1つ以上の実施形態による、変位可能なサスペンションアセンブリを介して外側ハウジングに装着されたタブ及びドラムアセンブリを有するランドリー装置の正面断面図である。
【
図8B】本明細書に示され記載される1つ以上の実施形態による、
図8Aのランドリー装置の側面断面図である。
【
図9A】本明細書に示され記載される1つ以上の実施形態による、1つ以上のタブマウントを介して外側ハウジングに装着されたタブ及びドラムアセンブリを有するランドリー装置の正面断面図である。
【
図9B】本明細書に示され記載される1つ以上の実施形態による、
図9Aのランドリー装置の側面断面図である。
【
図10A】本明細書に示され記載される1つ以上の実施形態による、外側ハウジングとタブ及びドラムアセンブリとの間の空き空間内に位置付けられた追加のランドリー装置の構成要素を有する1つ以上のタブマウントを介して、外側ハウジングに装着されたタブ及びドラムアセンブリを有するランドリー装置の正面断面図である。
【
図10B】本明細書に示され記載される1つ以上の実施形態による、
図10Aのランドリー装置の側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書に記載の実施形態は、以下の詳細な説明を参照することによって、より容易に理解することができる。特許請求の範囲が、本明細書に記載の特定の組成物、方法、条件、デバイス、又はパラメータに限定されず、本明細書で使用される用語が、限定するようには意図されていないことを理解されたい。加えて、添付の特許請求の範囲を含む本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、複数形を含み、特定の数値への言及は、別段の明確な指示がない限り、少なくともその特定の値を含む。ある値の範囲が表現される場合、別の実施形態は、一方の特定の値から、かつ/又はもう一方の特定の値までを含む。同様に、ある値が、先行詞「約」の使用により近似値として表現される場合、その特定の値が別の実施形態をなすものと理解される。全ての範囲は、端点を含み、組み合わせ可能である。
【0011】
本明細書に記載の実施形態は、広義には、洗濯物を受容するための容積空間を最大化しながら、動的均衡化アセンブリを備えるランドリー装置に関する。例えば、図示するように、本開示によるランドリー装置は、大略的に、タブ、ドラム、及び動的均衡化アセンブリを備える。ドラムは、タブの流体収容エンベロープ内に位置付けられ、主回転軸を中心としてタブに対して回転可能であり、ドラムは、洗濯物の1つ以上の物品を受容するための洗濯物受容部分を画定する。動的均衡化アセンブリは、ランドリー装置のモータの周りに同心円状に配置された周回均衡化経路を含み、第1及び第2のカウンターウェイトデバイスが、周回均衡化経路内に位置付けられている。動的均衡化アセンブリは、共通の断面平面が、動的均衡化アセンブリ、モータ、及びタブの流体収容エンベロープを通過するように、タブ及び/又はドラムに対して位置付けられている。図示する実施形態に示されるように、そのような構成により、タブ内の容積の最大化が可能になる一方で、依然として所望の負荷均衡化が提供される。これら及び追加の特徴が、以下でより詳細に論じられる。
【0012】
本明細書で使用される場合、ランドリー装置という用語は、洗濯機、又は洗浄機/乾燥機の組み合わせを含み得る。例えば、ランドリー装置という用語は、求心加速度に依存して、回転により濡れた繊維材料から流体を抜き取る、乾式洗浄機、洗濯機、水以外の作動流体を用いる洗濯機、遠心スピナー、洗濯乾燥機などを含む、任意の機械について言及し得る。加えて、ランドリー装置は、産業用サイズ又は住宅用サイズのユニット(超小型ユニット及び/又はアパートメントユニット)を含むがこれらに限定されない、任意のサイズのランドリー装置を含み得る。
【0013】
図1Aを参照すると、ランドリー装置10が概略的に示されている。ランドリー装置10は、閉じられた外側ハウジング20を含み得る。タブ及びドラムアセンブリ100が、外側ハウジング20内に位置付けられ、外側ハウジング20により支持されている。タブ及びドラムアセンブリ100は、例えばヒンジ式ドア22の開閉により選択的にアクセス可能な、外側ハウジング20内に形成された外側ハウジングポート11を介して、アクセス可能であり得る。ランドリー装置10は、前方搬入型ランドリー装置(例えば、前方搬入型洗濯機)であってもよく、又は他の実施形態では、上方搬入型ランドリー装置(例えば、上方搬入型洗濯機)であってもよい。他の実施形態では、外側ハウジングポート11は、側面、裏面、底面、又は何らかの斜角位置など、外側ハウジング20の周りのどこかに位置付けられてもよいと考えられる。
【0014】
依然として
図1Aを参照すると、ランドリー装置10は制御ユニット24を更に備え得る。制御ユニット24は、本明細書で更に詳細に説明するように、処理回路と、ランドリー装置10の1つ以上の動作を制御するために使用される機械可読命令の形態のロジックを含む非一時的メモリと、を含み得る。例えば、制御ユニット24は、洗浄及び/又は乾燥サイクル中にバルブ及びポンプを動作させるためのロジックを実行し、それにより様々な洗浄、すすぎ、及びスピンサイクルを制御することができる。制御ユニット24は、動的均衡化アセンブリ150による均衡化動作を更に制御してもよく、これは以下で更に詳細に説明される。
【0015】
ここで
図1Bを参照すると、外側ハウジング20内のタブ及びドラムアセンブリ100を更に説明するために、ランドリー装置10は、より概略的に示されており、タブ及びドラムアセンブリ100は、タブ110及びドラム130を含む。ドラム130は、主回転軸102を中心としてタブ110内で回転するように構成されている。主回転軸102は、図示した座標軸に対して、水平(例えば、図示した座標軸のX/Y平面に平行)、垂直(例えば、図示した座標軸のZ軸に平行)、又は任意の角度であり得る。
【0016】
洗濯物60は、洗濯目的のためにドラム130の内側に配置され得る。洗濯物60は、例えば、汚れた衣類、リネン、及び他の布地、又は織物物品を含み得る。洗濯物60は、ドラム130内で洗浄され、すすがれ得る。水による洗浄及びすすぎの間、洗濯物60は水を吸収して、洗濯物60の重量が増加し得る。吸収された水の質量は、例えば、洗濯物60の乾燥重量の約200%~約400%であり得る。吸収された水の大部分は、ドラム130を回転させることにより洗濯物60に持続的な高い求心加速度を適用することにより機械的に脱水することができる。スピン速度は、約700rpm~約1400rpmであり得る。遠心脱水は、一般にスピンサイクルと呼ばれ、スピン速度及び幾何学的形状に応じて、重力加速度の約100~約600倍の求心加速度を生成することができる。スピンサイクル中、ドラム130は、洗濯物60を、求心加速度が重力加速度を超えるのに十分な回転速度でスピンさせて、濡れた洗濯物60をドラム130の内面に対して固定させる。求心加速度が重力加速度を超えるのに十分な回転速度は、衛星速度として知られている。
【0017】
上述したように、スピンサイクル中に、濡れた洗濯物60の質量は、ドラム130の内周の周りに均一に分布していない場合がある。ここで
図1Cを参照すると、タブ及びドラムアセンブリ100の概略断面図が示されている。図示するように、回転する洗濯物60の質量中心61は、ドラム130の主回転軸102からオフセットしている場合があり、その結果、ドラム130内で不均衡な負荷が生じる。この不均衡な負荷は、ランドリー装置10内で振動を発生させる可能性がある。そのような振動は、望ましくないノイズを発生させ、ランドリー装置10に損傷を引き起こし、ランドリー装置10を床を横切って移動させ、又はランドリー装置10が使用されている周囲の建物に振動を伝達させ、かつ/又はランドリー装置10全体の望ましくない振動を引き起こし、これが、上述したように、周囲の構造体に伝達して、ランドリー装置10が使用されている建物を揺らす可能性がある。本明細書で更に詳細に説明するように、不均衡の大きさ及び回転位置を検出するために、負荷不均衡センサ146が提供されてもよく、検出された負荷不均衡に応答して動的均衡化アセンブリ150を作動させて、ドラム130内の洗濯物60を均衡化させることができる。
【0018】
例えば、本明細書で更に詳細に説明するように、動的均衡化アセンブリ150を用いて、洗濯物60の不均衡により引き起こされる振動を低減又は排除することができる。動的均衡化アセンブリ150は、1つ以上のカウンターウェイトデバイスを含んでもよく、いくつかの実施形態では、少なくとも2つのカウンターウェイトデバイスを含んでもよい。例えば、動的均衡化アセンブリは、回転ドラム130に制限された第1のカウンターウェイトデバイス170a及び第2のカウンターウェイトデバイス170bを含んでもよい。図示した実施形態では、カウンターウェイトデバイス170a、170bは、主回転軸102から固定された半径にて周回パスをたどる。各カウンターウェイトデバイス170a、170bの相対角度位置53a、53bは、ドラム130上の基準角度位置52に対して調整され得る。例示的な負荷均衡化動作として、スピンサイクルの前に、角度位置53a及び53bは、第1のカウンターウェイトデバイス170aと第2のカウンターウェイトデバイス170bとの間の均衡を提供するように、カウンターウェイトデバイス170a及び170bが互いに向き合うように調整され得る。第1のカウンターウェイトデバイス170aの質量中心55a及び第2のカウンターウェイトデバイス170bの質量中心55bは、合成質量中心を主回転軸102に有する。約100rpm~約200rpmの速度において、洗濯物60は、求心加速度により、回転ドラム130の内面に対して固定され得る。回転ドラムの表面に固定されている間、洗濯物60の質量中心61は、基準角度位置52からの角度位置62に固定され得る。図示するように、均衡化しないと、(例えば、洗濯物60、第1のカウンターウェイトデバイス170a、及び第2のカウンターウェイトデバイス170bの)合成質量中心63は、主回転軸102からオフセットしており、不均衡が生じ、振動が発生することになる。本明細書で更に詳細に説明するように、負荷不均衡センサ146は、合成質量中心63の大きさ及び回転位置を検出することができる。合成質量中心63の検出された大きさ及び角度位置62に基づいて、カウンターウェイトデバイス170a、170bの角度位置53a及び53bを(例えば、周回移動の方向57a、57bに)調整して、
図1Dに示すように、合成質量中心63を主回転軸102に近づけることができる。均衡化されると、合成質量中心63は、主回転軸102に一致し得る。均衡化されたランドリー装置10は、実質的な振動なく、スムーズに稼働することになる。
【0019】
図2A及び
図2Bは、タブ及びドラムアセンブリ100をランドリー装置10の外側ハウジング20から隔離して示す。
図2Cは、
図2A及び
図2Bのタブ及びドラムアセンブリ100の断面図を示す。
図2A~
図2Cを一括して参照すると、タブ及びドラムアセンブリ100は、大略的に、タブ110、ドラム130、モータ140、1つ以上の負荷均衡化センサ146、及び動的均衡化アセンブリ150を含む。
【0020】
タブ110は、ランドリー装置に装着された、ランドリー装置10の様々な構成要素の回転を支持する一方で、内部に洗浄液(例えば、水、洗剤、漂白剤、軟化剤など)も含有するように構成されている。タブ110の断面を、タブ及びドラムアセンブリ100から隔離して
図3に示す。タブ110は、流体収容エンベロープ113を提供するように成形されたタブ本体112を含む。タブ本体112はまた、流体収容エンベロープ113の容積内へと延びるモータ受容エンベロープ111を提供するように成形され得る。
【0021】
タブ本体112は、外側ハウジングポート11(
図1Aに図示)を取り囲むようにサイズ決定及び成形され、タブ洗濯物ポート115を画定する前方壁114を含み得る。タブ本体112の側壁116が、前方壁114から後方壁117まで延びていてもよく、これは、タブ110の最大深さを画定して、流体収容エンベロープ113を提供する。流体収容エンベロープ113に対する流体の流入及び流出のための、図示していないポートが、タブ本体112内に提供されていてもよい。
【0022】
モータ140を内部に受容し、支持するようにサイズ決定及び成形されているモータ受容エンベロープ111がタブ本体112の後方壁117内に形成されている。例えば、後方壁117は、背面118を画定し得る。モータ受容エンベロープ111は、背面118から流体収容エンベロープ113の容積内へと延びてもよい。具体的には、モータ受容エンベロープ111の深さは、モータ140が後方壁117の背面118と実質的に同一平面となるように、又は背面118から挿入されるように、モータ140の軸方向深さに対応し得る。タブ本体112は、モータ140から延びる駆動シャフト144を、ドラム130に連結させように支持するための、駆動シャフト開口部121を更に画定してもよい。駆動シャフト144は、タブ110に(例えば、駆動シャフト開口部121の表面に)固定的に取り付けられ、ドラム130に動作可能に接続された、主軸受アセンブリ159により支持され得、それにより、ドラム130に径方向及び軸方向の支持が提供される。
【0023】
いくつかの実施形態では、主軸受アセンブリ159は、深溝玉軸受、角度接触軸受、円筒ころ軸受、円錐ころ軸受、球形ころ軸受などの一対のころ軸受を含む。主ころ軸受アセンブリはまた、ポリマー又は金属ブッシング、空気軸受、又は磁気軸受を含み得る。主軸受アセンブリ159は、ドラム130に対して、径方向及び軸方向の支持を提供するように構成され、加えて、ドラム130内の不均衡によりタブ110で発生したいかなるモーメントをも伝達するように構成されている。
【0024】
図2Cを参照すると、ドラム130は片持ち構成で示されており、ドラムは、主軸受アセンブリ159により、ドラム130の前側のドラム開口部134とは反対側の後部から支持されている。ドラム130からのモーメントをより良好に支持するために、主軸受アセンブリ159内の軸受要素間の軸方向の離間距離を最大化することが有益であり得る。
図2Cに示すように、主軸受アセンブリ159及び駆動シャフト開口部121は、軸方向に、モータ140内に収まるように後方に延び、ドラム本体132の突出部分138内に収まるように前方に延びることができる。しかしながら、他の実施形態では、ドラム130は、ドラム130の各端部にある軸受アセンブリ159により支持されてもよい。そのような実施形態では、ドラム開口部134は、ドラム130の前端部にあってもよく、又はドラム130の側面にあってもよい。
【0025】
上述したように、モータ140は、ドラム130をタブ110の流体収容エンベロープ113内で回転させるために、ドラム130に動作可能に連結され得る。例えば、モータ140は、駆動シャフト開口部121を通って延びる駆動シャフト144を介してドラム130に回転して連結され得る。いくつかの実施形態では、駆動シャフト144は、ドラム130に直接取り付けられ得る。他の実施形態では、駆動シャフト144は、支持プレート156に取り付けられてもよく、支持プレート156は、ドラム130に取り付けられてもよい。他の実施形態では、駆動シャフト144は、ドラム130と一体形成され得る。いくつかの実施形態では、ドラム130は、駆動シャフト144が必要ないように、磁気的に駆動され得る。いくつかの実施形態では、モータロータ142は、ドラム130に直接取り付けられてもよく、その結果、駆動シャフト144は必要ない。
【0026】
タブ110のモータ受容エンベロープ111は、タブ110及びドラム130内でモータ140を洗浄液から実質的に隔離している。例えば、以下で更に詳細に説明するように、モータ受容エンベロープ111は、モータ140と周回均衡化経路152との間で流体収容エンベロープ113の容積内へと延びる第1の挿入壁119を有し得る。いくつかの実施形態では、モータ140は、モータロータ142及びモータステータ143を含み得る。図示した実施形態では、タブ110の少なくとも表面及びモータ140の表面が、互いに実質的に同一平面上にある。例えば、図示するように、モータロータ142の外面147は、タブ110の背面118と実質的に同一平面上にある。それにより、タブ110がランドリー装置10の外側ハウジング20の裏壁に近接することが可能になり、したがって、洗濯物の洗浄及び/又は乾燥の目的に使用され得る外側ハウジング20内の容積を最大化することが可能になる。いくつかの実施形態では、タブ110の表面及びモータ140の表面は、互いにオフセットされていてもよい。
【0027】
再び
図2A~
図2Cを参照すると、ドラム130は、タブ110の流体収容エンベロープ113内に位置付けられ、主回転軸102(
図2Cに図示)を中心として、タブ110に対して回転可能である。ドラム130は、内部に洗濯物の1つ以上の物品を受容するための洗濯物受容部分133を提供するように成形されたドラム本体132を含む。例えば、洗濯物受容部分133は、ドラム本体132内への洗濯物の受容/除去のためのドラム開口部134を含み得る。ドラム開口部134は、ドラム本体132内にアクセスするためにタブ洗濯物ポート115と整列するように、タブ110の流体収容エンベロープ113内に配置され得る。ドラム本体132は、流体がドラム本体132に流入及びドラム本体132から流出することを可能にするための複数のアパーチャ(図示せず)を含み得る。
【0028】
ドラム本体132は、ドラム開口部134から基部壁セクション136まで延びていてもよい。基部壁セクション136は、凹部分137及び突出部分138を画定し得る。突出部分138は、ドラム130の主回転軸上で中央に配置されてもよい。凹部分137は、傾斜壁139が凹部分137と突出部分138とを接合して、突出部分138の周りに同心円状に配置されてもよい。別の言い方をすれば、ドラム130の洗濯物受容部分133の深さは、凹部分137で測定したときに最大であってもよく、突出部分138で測定したときに最短であってもよい。突出部分138は、タブ及びドラムアセンブリ100の駆動シャフト144に連結され得る。
【0029】
ドラム130は、ドラム本体132に連結された、又はドラム本体132と一体化された、1つ以上の撹拌器135を更に含み得る。1つ以上の撹拌器135は、ドラム130の洗濯物受容部分133内の洗浄液及び洗濯物に撹拌を提供するように構成され得る。1つ以上の撹拌器135は、洗濯物と1つ以上の撹拌器135との接触を介して、洗濯物から残骸を除去することを手助けし得る。1つ以上の撹拌器135は、ドラム130の側壁セクション158に沿って、かつ基部壁セクション136に沿って、突出部分138に延びていてもよい。1つ以上の撹拌器135は、ドラム130の外周の周りに均等に間隔を空けて配置され得る。
【0030】
動的均衡化アセンブリ150は基部壁セクション136に連結され得る。動的均衡化は、洗濯物をスピンさせることにより発生するドラム及びタブアセンブリ100内での不均衡を打ち消すように構成され、これにより、ランドリー装置10のスムーズな動作がもたらされ、従来の変位可能なサスペンションシステム(例えば、ばね、ダンパー、質量など)によりタブ110を外側ハウジング20から懸架する必要がなくなる。
【0031】
動的均衡化アセンブリ150は、制御ユニット24により調整可能に配置されて、タブ及びドラムアセンブリ100内の負荷不均衡を均衡化させる。負荷不均衡は、1つ以上の負荷不均衡センサ146の出力に基づいて、制御ユニット24により検出され得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、動的均衡化アセンブリ150は、動作時は、制御ユニット24による自動調整を伴わず受動的であり得ることが企図される。受動的な動的均衡化アセンブリのいくつかの例は、流体又は加重ボールで満たされたリングを含み得る。
【0032】
依然として
図2Cを参照すると、動的均衡化を容易にするために、動的均衡化アセンブリ150は、周回均衡化経路152、第1のカウンターウェイトデバイス170a、及び周回均衡化経路152内に位置付けられた第2のカウンターウェイトデバイス170bを含み得る。
図1C及び
図1Dを参照して上述したように、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bの角度位置は、洗濯物60、第1のカウンターウェイトデバイス170a、及び第2のカウンターウェイトデバイス170bの合成質量中心63を移動させるために、ドラムの基準角度位置52に対して調整可能である。第1のカウンターウェイトデバイス170aの角度位置53a及び第2のカウンターウェイトデバイス170bの角度位置53bは、合成質量中心63を、主回転軸102と実質的に一致するように移動させる任意の量により調整され得る。いくつかの均衡化動作中、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bは、スピンサイクル中に、360度以上の総角度変位により調整され得る。
【0033】
周回均衡化経路152は、タブ及びドラムアセンブリ100内での負荷不均衡を均衡化させるために、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bが移動し得る経路を提供し得る。例えば、周回均衡化経路152は、同心円状に周囲に配置され、モータ140及び主回転軸102の周囲に弧状の経路を提供し得る。周回均衡化経路152は、ドラム130の基部壁セクション136に連結され得る。いくつかの実施形態では、図示するように、周回均衡化経路152は、支持プレート156により基部壁セクション136に連結され得る。周回均衡化経路152は、任意の連結技術(例えば、溶接、ろう付け、締結など)により、支持プレート156に連結されてもよく、又は支持プレート156と一体形成されてもよい。いくつかの実施形態では、周回均衡化経路152は、代わりに、ドラム130の基部壁セクション136と直接連結されてもよく、又は一体形成されてもよい。
【0034】
周回均衡化経路152は、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bの運動を主回転軸102を中心とする周回運動に制約する経路本体154を含んでもよい。例えば、周回均衡化経路152は、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bのうちの少なくとも1つが着座する第1の周回チャンバ160を画定し得る。一方で、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bは、同じ周回チャンバ内に位置付けられているものとして示されていることに留意されたい。いくつかの実施形態では、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bは、平行であるが別個の周回チャンバ内に着座していてもよい。そのような平行な周回負荷チャンバは、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bの質量中心55a、55bを同じ角度位置に集中させて、より大きな負荷均衡能力を提供することを可能にする。代替的実施形態では、周回均衡化経路152は、第1及び第2のカウンターウェイトデバイスの径方向の運動を制約する経路本体154を含まない。代わりに、周回チャンバ160は、モータ140と、タブの第1の挿入壁119との周りの、リング状の容積領域を含み得る。例えば、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bは、主回転軸102を中心に回転する回転シャフトに連結されたディスクに堅固に連結され得る。
【0035】
実施形態では、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bを第1の周回チャンバ160内に維持するために、動的均衡化アセンブリ150は、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bを周回均衡化経路152内に包囲するように構成された周回位置付けデバイス164を含み得る。周回位置付けデバイス164は、周回均衡化経路152内の第1のカウンターウェイトデバイス170aの第1の角度位置及び第2のカウンターウェイトデバイス170bの第2の角度位置を制限するように更に配置され得る。例えば、周回位置付けデバイス164は、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bを周回均衡化経路152に接触させるように制約する制限壁166であってもよく、その結果、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bが、タブ及びドラムアセンブリ100の主回転軸102を中心として一定の半径にて弧状パス内のみを移動することができる。
【0036】
いくつかの実施形態では、周回位置付けデバイス164は、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bと相互作用するリングギヤ167を含んで、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bが、第1の周回チャンバ160内に位置付けされたままで、リングギヤ167と係合し、リングギヤ167を横断して、タブ及びドラムアセンブリ100の主回転軸102を中心とする弧状パスを移動することを可能にしている。
【0037】
いくつかの実施形態では、周回位置付けデバイス164は、リングギヤ167と制限壁166の両方を含んでもよく、これらは互いに直接平行に位置付けられ、ギャップ169により互いに分離されている。本明細書で更に詳細に説明するように、ギャップ169は、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bを制御ユニット24に通信可能に連結するための1つ以上のワイヤの通過を可能にし得る。
【0038】
上述したように、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bの移動は、制御ユニット24からの通信に応答し得る。制御ユニット24は、無線通信又は有線通信を介して第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bと通信し得る。第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bの周回運動が、ワイヤのねじれ及び絡み合いに起因して、有線通信の維持を困難にし得る。代替的手法は、スリップリング又はブラシと整流子によるブラシ整流である。ブラシを用いる手法は、特に湿潤環境において、腐食及び摩耗を伴う課題に直面する。ケーブル管理の課題を克服できる場合、有線接続は完全に気密にでき、水分を透過させないようにできる。1つの手法は、1つ以上のクロックスプリングを使用することであり得る。例えば、1つ以上のクロックスプリングは、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bを制御ユニット24(
図1に示す)に通信可能に連結する第1及び第2のクロックスプリング180a、180bを含み得る。第1及び第2のクロックスプリング180a、180bは、周回均衡化経路152と同心円状に位置付けられ得る。
図4は、第1及び第2のクロックスプリング180a、180b、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170b、及びリングギヤ167を、動的均衡化アセンブリ150の残りの部分から隔離して示す。第1及び第2のクロックスプリング180a、180bは、主軸102に沿って軸方向に変位して、第1及び第2のクロックスプリング180a、180bの独立した周回運動を可能にし得る。
【0039】
図示した実施形態では、第1のクロックスプリング180aは、第1のカウンターウェイトデバイス170aに連結され、第2のクロックスプリング180bは、第2のカウンターウェイトデバイス170bに連結されている。クロックスプリングは、一般に、コイル(螺旋)形状に巻かれたフラットケーブルを含むことを特徴とし得る。第1及び第2のクロックスプリング180a、180bの各々は、例えば、電気信号及び電圧を伝達するための1つ以上の導電体を有する電気ケーブルを含み得る。例えば、リボンケーブルが、クロックスプリング構造に好適であり得る。各クロックスプリング180a、180bは、動力及びモータ信号を駆動モータ174a、174bに伝達して、第1及び/又は第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bを周回均衡化経路152に沿って移動させて、主回転軸102を中心とする第1及び/又は第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bの角度位置を調整し得る。実施形態では、クロックスプリング180a、180bはまた、周回するカウンターウェイトデバイス170a、170bからの位置フィードバック及び/又は他のセンサ信号を、制御ユニット24に伝達して戻してもよい。周回するカウンターウェイトデバイス170a、170b内に又はその上に含まれるセンサとしては、力センサ、振動センサ、温度センサ、位置フィードバックセンサ、加速度計センサなどが挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0040】
第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bがリングギヤ167の周りを周回するにつれて、コイルは、電気的接続を維持しながら、移動方向に応じて、よりきつく巻かれるか又は緩められる。クロックスプリングは、限定された角度移動範囲を有する。移動の終わりでは、コイルは、コイルの内側と外側との間の更なる相対的な角度移動に対応できない。本開示によるクロックスプリングは、角度移動の1回以上の回転(例えば、2回転以上、3回転以上、4回転以上、4回転以下など)に対応し得る。制御ユニット24は、クロックスプリング180a、180bにとって可能な角度移動を超えないように、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bが、特定の数の回転のみを行うことができること、又は周回均衡化経路152の周りを特定の角度だけ移動できること、を確実にするロジックを実行し得る。これにより、ケーブルの伸び又は損傷を回避でき、カウンターウェイトデバイス170a、170bと制御ユニット24との間の電気的接続が維持される。スピンサイクル及び均衡化が完了した後、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a及び170bの両方の位置が、ホーム位置に、すなわち、例えば、第1及び第2のクロックスプリング180a及び180bの角度移動範囲の中央に戻され得る。
【0041】
再び
図2Cを参照すると、周回均衡化経路152は、第1の周回チャンバ160から径方向内側に位置付けられたクロックスプリングチャンバ168を更に画定し得る。第1及び第2のクロックスプリング180a、180bの各々は、クロックスプリングチャンバ168内に位置付けられ得る。第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bに接続するために、第1及び第2のクロックスプリング180a、180bからのリード線が、ギャップ169を通って延びて、それぞれの第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bに連結され得る。
【0042】
上述したように、周回均衡化経路152は(第1の周回チャンバ160及びクロックスプリングチャンバ168を含めて)、基部壁セクション136に直接連結されてもよく、又は支持プレート156により基部壁セクション136に連結されてもよい。支持プレート156は、基部壁セクション136に沿って延び、突出部分138及び凹部分137の形状に適合するように成形され得る。すなわち、支持プレート156は、基部壁セクション136の少なくとも一部に沿って同一の広がりを有し得る。支持プレート156は、任意の連結技術(例えば、溶接、ろう付け、締結など)により基部壁セクション136に連結されてもよく、又は基部壁セクション136と一体成形されてもよい。
【0043】
基部壁セクション136が湾曲壁部分157を介して側壁セクション158に移行する移行点153において、支持プレート156の延在部分155が基部壁セクション136から分離してもよい。延在部分155は、ドラム130の側壁セクション158に垂直であってもよい。延在部分155は、ドラム130の側壁セクション158の最大直径よりも大きい直径まで延びていてもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、延在部分155は、ドラム130の側壁セクション158の最大直径に等しくてもよく、又はそれ未満であってもよい。図示した実施形態では、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bにより提供される印加モーメントを最大化するために、周回均衡化経路152は、延在部分155の遠位端に配置され得る。周回均衡化経路152は、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bと、周回均衡化経路152と支持プレート156との間の第1及び第2のクロックスプリング180a、180bとの両方を包囲し得る。
【0044】
上述したように、ドラム130は、主回転軸102を画定する駆動シャフト144を介してモータ140に動作可能に連結され得る。実施形態では、駆動シャフト144は、ドラム130の支持プレート156内に一体成形されてもよい。他の実施形態では、駆動シャフト144は、支持プレート156に固定的に連結されてもよく、又は任意の連結技術(例えば、溶接、ろう付け、締結など)によりドラム本体132に直接固定的に連結されてもよい。第1及び第2のクロックスプリング180a、180bからのリード線は、(
図1A及び
図4に示される)制御ユニット24への通信を伴って、支持プレート156の開口部を通って、そして駆動シャフト144の中心開口部145を通ってルーティングされ得ることに留意されたい。第1及び第2のクロックスプリング180a、180bの内側コイルからのリード線181a、181bは、回転転換デバイス182に接続され得る。回転転換デバイス182の一方の側、すなわち回転端部183は、ドラム130と共に回転してもよく、駆動シャフト144の後端部に設置されてもよい。回転転換デバイス182の他方の側、すなわち非回転端部185は、ドラム130と共に回転することはなく、タブ110又は外側ハウジング20に接続され得る。回転転換デバイス182は、リード線の複数の導体からの複数の電流パスを伝達して、ランドリー装置10の回転構成要素と非回転構成要素との間で電力及びセンサ信号を伝達する。回転転換デバイス182は、スリップリング、ブラシ整流子、誘導整流子などであり得る。回転転換デバイス182の非回転端部からのリード線26が、制御ユニット24に接続することができる。制御ユニット24は、駆動増幅器(図示せず)又は他の電子回路を含んで、第1及び第2のクロックスプリング180a、180bを介して電力を駆動モータ174a、174bに供給して、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bの角度位置を調整し得る。回転転換デバイス182はまた、カウンターウェイトデバイス位置センサ、ホーミングセンサ、温度センサ、力センサ、振動センサ、負荷不均衡センサ146、及び加速度計などの、回転ドラム130内のデバイスからのセンサ信号を、処理のために制御ユニット24に伝達 し得る。回転転換デバイス182は、代わりに、電力及び制御信号を、ドラム130と共に回転することができ、第1及び第2のクロックスプリング180a、180bにより第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bに接続されている、中間駆動増幅器に伝達することができる。
【0045】
ここで、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bを参照すると、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bは、周回均衡化経路152を制御可能に移動して、ランドリー装置10内の不均衡な洗濯物負荷を均衡化させるように構成されている。例えば、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bは、洗浄液で十分に満たされた合計完全設計容量の洗濯物負荷のモーメントを均衡化させるのに十分に大きい合計質量を有し得る。第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bは、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170b及び周回均衡化経路152によって占められる体積を最小限に抑えるために、鋼鉄、鋳鉄、タングステン、青銅、黄銅、鉛、ニッケル、銅、アルミニウム、コンクリート、セラミック、ガラスなどの高密度材料で構成され得る。以下で更に詳細に説明するように、第1のカウンターウェイトデバイス170a及び第2のカウンターウェイトデバイス170bは、1つ以上の負荷不均衡センサ146により出力される負荷不均衡信号に基づいて、ドラム130における負荷不均衡を検出したことに応答して、制御ユニット24により協働的に制御され得る。
【0046】
図5A及び
図5Bは、カウンターウェイトデバイス170を、タブ及びドラムアセンブリ100から隔離して示す。第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bの各々は、
図5A及び
図5Bに示すカウンターウェイトデバイス170と実質的に同一であり得る。特に
図5Aを参照すると、カウンターウェイトデバイス170は、周回均衡化経路152を通って移動するように成形された湾曲した本体172を含み得る。湾曲した本体172は、1つ以上の荷重(図示せず)を収容し得る。湾曲した本体172には、駆動モータ174が連結されていてもよく、駆動モータは、クロックスプリング180を介して制御ユニット24(
図1A及び
図4に示される)に通信可能に連結されている。
【0047】
カウンターウェイトデバイス170の駆動アセンブリ173を示す
図5Bを参照すると、駆動モータ174はウォームギヤ176を駆動し得る。駆動モータ174は、カウンターウェイトデバイス170を、周回均衡化経路152の周りで時計回り方向及び反時計回り方向の両方に駆動することができるように可逆モータであり得る。ウォームギヤ176は、回転軸178に装着されたウォームホイール177と噛み合い得る。同じく、ピニオンギヤ171もまた回転軸178に装着されている。すなわち、ピニオンギヤ171は、共通回転軸178をウォームホイール177と共有してもよく、その結果、ウォームホイール177の回転がピニオンギヤ171を回転させる。再び
図5Aを参照すると、ピニオンギヤ171は、リングギヤ167(
図4に図示)と噛み合うことができるように、湾曲した本体172のエッジ175に位置付けられている。したがって、駆動モータ174によるウォームギヤ176の回転により、ピニオンギヤ171が回転し、それにより、カウンターウェイトデバイス170がリングギヤ167及び周回均衡化経路152を横断する。
【0048】
カウンターウェイトデバイス170は、カウンターウェイト本体に沿って位置付けられた1つ以上のホイール179を更に含んでもよく、カウンターウェイトホイールは、周回均衡化経路152内に位置付けられる場合、周回均衡化経路152及び/又は保持デバイスに接触するように構成されてもよい。1つ以上のホイール179は、自由に回転可能であり得る。他の実施形態では、1つ以上のホイール179は、(例えば、駆動モータ174を介して)駆動されるホイールであり得る。代わりに、ホイール179をブッシング又はベアリングで置き換えて、カウンターウェイトデバイス170と周回均衡化経路152との間の相対運動の摩擦を低減させることができる。
【0049】
再び
図2Cを参照すると、組み立てられた場合、主回転軸102に直交する位置においてランドリー装置10を通過する断面平面190が、動的均衡化アセンブリ150(例えば、第1のカウンターウェイトデバイス170a、第2のカウンターウェイトデバイス170b、又はこれらの組み合わせ)、モータ140、流体収容エンベロープ113、及びタブ110の第1の挿入壁119を通過する。断面平面190は、モータ140及び動的均衡化アセンブリ150の両方を通過することができるが、モータは、タブ110の第1の挿入壁119により洗浄液から隔離されていることに留意されたい。動的均衡化アセンブリ150は、ドラム130に直接接続され、これにより、洗濯物60の質量中心61と、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bにより引き起こされる不均衡を効果的に均衡化させることが可能になる。タブ110の挿入壁119ゆえに、いくつかの実施形態では、モータ140の後部が動的均衡化アセンブリ150の後部から実質的にオフセットされている代わりに、モータ140の後部は、動的均衡化アセンブリ150の背面により画定される平面と実質的に同一平面上にあるか又はその平面に極めて近接していてもよく、これにより、外側ハウジング20の後方壁の深さが増加し得るか、又はドラム130の深さが減少し、洗濯物受容部分133の容積が減少し得る。第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bが平行であるが別個の平面内に位置付けられている実施形態では、断面プレートは、第1のカウンターウェイトデバイス170a又は第2のカウンターウェイトデバイス170bのうちの1つのみを通過し得る。断面平面190は加えて、少なくとも1つ又は第1のクロックスプリング180a及び第2のクロックスプリング180bを更に通過させることができる。したがって、本設計は、様々な構成要素を共通平面190に沿って整列させることにより、タブ110及びランドリー装置10内の空間のより効率的な使用を提供する。そのような整列により、ドラム130の洗濯物受容部分133に対して、より広い空間を確保することが可能になる。
【0050】
再び
図1及び
図2A~
図2Cを参照すると、ランドリー装置10の動的均衡化を提供するために、ランドリー装置10は、制御ユニット24に通信可能に連結され、負荷不均衡信号を制御ユニット24に出力するように構成された、1つ以上の負荷不均衡センサ146を更に含み得る。負荷不均衡信号は、ドラム130内での負荷不均衡を示し得る。例えば、負荷不均衡信号は、ドラム130内での負荷不均衡の角度位置及び大きさを示し得る。1つ以上の負荷不均衡センサ146は、ランドリー装置10内の任意の場所に装着されてもよく、ドラム130内の均衡条件を検出するように適合されていてもよい。例えば、1つ以上の動的均衡化センサは、加速度計及び/又はモータ回転位置センサを含んで、洗濯物の負荷における質量中心を決定して、負荷不均衡が存在するかどうかを判定し得る。別の実施形態は、モータトルクセンサ及びモータ回転位置センサを使用して、洗濯物の負荷における質量中心を決定して、負荷不均衡が存在するかどうかを判定し得る。なお更なる実施形態では、力センサをモータ回転位置センサと共に使用して、洗濯物の負荷における質量中心を決定して、負荷不均衡が存在するかどうかを判定し得る。他のセンサは、振動センサなどを含んで、負荷不均衡の存在を判定し得る。負荷不均衡センサ146は、ランドリー器具10の構成要素の変位、速度、及び/又は加速度の相対的及び/又は絶対的な変動を検出できる。例えば、変位ベースの負荷不均衡センサ146は、不均衡な負荷によって引き起こされるタブ110と外側ハウジング20との間の変位の小さな変化を測定できる。別の例では、加速度ベースの負荷不均衡センサは、タブ110に装着された加速度計の加速度の変動を測定し得る。いくつかの実施形態では、負荷不均衡はまた、ランドリー器具10の構成要素間の力、トルク、又は歪みの変化を測定することにより感知され得る。更なる実施形態では、負荷不均衡はまた、モータ140への電流を監視することにより測定され得る。なお更なる実施形態では、負荷不均衡はまた、動作中のノイズの音響分析に基づいて決定され得る。
【0051】
図1C及び
図1Dに示すような、主回転軸102に対する合成質量中心63の角度位置は、洗濯物60の質量中心61の角度位置を測定することにより決定できる。これは、ドラム130の基準角度位置52に対して測定される。ドラム130の基準角度位置52は、磁気又は光近接センサ、ホール効果センサ、エンコーダ、リゾルバなどのドラム回転センサにより測定され得る。ドラム130の基準角度位置52は、いくつかの実施形態では、モータ位置センサにより測定され得る。洗濯物60の質量中心61の角度位置は、負荷不均衡センサ146により、ドラム130の基準角度位置52に対して測定され得る。負荷不均衡センサ146からの信号は、時間領域において、又は代わりに周波数領域において分析できる。加えて、負荷不均衡センサ146からの不均衡信号の大きさを使用して、洗濯物60の質量中心61における等価な集中質量を推定することができる。例えば、洗濯物60の総質量は、ロードセル又は歪みゲージセンサにより直接測定され得る。いくつかの実施形態では、洗濯物60の総質量は、ドラム130の回転を加速又は減速することにより測定される洗濯物の慣性に基づいて計算され得る。制御ユニット24は、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bの角度位置を調整することにより、打ち消されるべき不均衡の大きさ及び角度の推定値を定期的に又は連続的に計算し得る。第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bの調整量は、洗濯物60の合成質量中心63、第1のカウンターウェイトデバイス170a、及び第2のカウンターウェイトデバイス170bを移動させて、合成質量中心63を主回転軸102と実質的に一致させ、負荷不均衡から生じるであろう振動を排除するように又は実質的に低減させるように、制御ユニット24により計算され得る。実施形態では、制御ユニットは、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bの調整量を計算しなくてもよい。代わりに、制御ユニットは、異なる「試行錯誤」解法を使用して第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bを調整してもよく、その場合、不均衡が低減され、排除されるまで角度位置53a、53bが調整される。別の制御戦略は、数学的制御スキームと微調整との組み合わせを用いて、不均衡信号を更に低減できる。
【0052】
図6は、本明細書に記載されるランドリー装置10を均衡化させるための方法200を示すフローチャートを示す。方法200は、ステップ202で開始してもよく、ランドリー装置10内に洗濯物を装填し、ランドリー装置10を開始することを含んでもよい。ステップ204において、方法200は、ドラム130を回転させることを含む。ステップ206において、方法200は、制御ユニット24を用いて、1つ以上の負荷不均衡センサ146により出力された負荷不均衡信号を受信することを更に含み得る。ステップ208において、方法200は、1つ以上の負荷不均衡センサ146により出力された負荷不均衡信号を制御ユニット24により検出すること、及び負荷不均衡信号に基づいて、ドラム130内に負荷不均衡が存在するかどうかを判定することを含む。負荷不均衡が検出されない場合、方法200は、負荷不均衡信号のために、負荷を監視することを含み得る。負荷不均衡が検出された場合、方法200は、ステップ210において、動的均衡化アセンブリ150を制御して、周回均衡化経路152内に位置付けられた第1のカウンターウェイトデバイス170aを制御可能に移動させて、主回転軸を中心とする第1のカウンターウェイトデバイス170aの角度位置を調整して、ドラム130における検出された負荷不均衡を相殺し、周回均衡化経路152内に位置付けられた第2のカウンターウェイトデバイス170bを制御ユニット24により制御可能に移動させて、主回転軸を中心とする第2のカウンターウェイトデバイス170bの角度位置を調整して、ドラム130における検出された負荷不均衡を相殺すること、を更に含む。制御ユニット24は、更なる負荷不均衡のためにランドリー装置10を監視し続けてもよい。実施形態では、制御ユニット24は、負荷不均衡のみを検出し、特定のランドリーサイクル(例えば、スピンサイクル)中に、第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bの移動を開始してもよい。例えば、方法は、衛星速度(例えば、求心加速度が重力加速度を超えるのに十分な基本動作速度)から最大脱水速度(例えば、800RPM以上、1000RPM以上など)までの加速中に、1つ以上の負荷不均衡センサ146を用いて、ドラム130を連続的に監視することを含み得る。
【0053】
図2Cに示す動的均衡化アセンブリ150は、単一平面バランサの例示であり、カウンターウェイトデバイス170a、170bは、主回転軸102に垂直な単一平面上(すなわち、同じ平面内)に位置している。多くの場合、単一平面均衡化が有効であり得る。具体的には、単一平面均衡化は、ドラム130の深さが比較的浅く、洗濯物60の質量中心61が、カウンターウェイトデバイス170a、170bの平面に近接している場合に効果的である。単一平面均衡化はまた、ドラム130の幾何学形状により、洗濯物60に対する質量中心61が、カウンターウェイトデバイス170a、170bが支持されている平面に近接したままである場合に特に効果的であり得る。動的均衡化アセンブリ150を有するドラム130の後部がドラム130の前部よりも低くなるように、主回転軸102を傾斜させることにより、洗濯物60は、重力加速度によりドラムの後部に向かって摺動して、動的均衡化アセンブリ150に密着して位置付けられ得る。
【0054】
しかしながら、他の実施形態では、カウンターウェイトデバイスは、主回転軸102に垂直な2つ以上の平面内に位置し得る。タブ及びドラムアセンブリ100が2つ以上の動的均衡化アセンブリ150を含むように構成することにより、2平面の動的均衡が実現され得る。2つ以上の動的均衡化アセンブリ150は、主回転軸102に沿った若干の軸方向の間隔を有していてもよい。2つ以上の動的均衡化アセンブリ150の各々は、主回転軸102に対して垂直に向いた平面と一致することになる。2平面の均衡化は、洗濯物60の質量中心61がカウンターウェイトデバイス170を支持する単一平面に近接していないときに生じる不均衡を排除するために更に効果的であり得る。ドラム130の深さが大きく(例えば、ドラムの深さと直径との比が1より大きい)、洗濯物の質量中心61が、動作中にカウンターウェイトデバイスを支持する単一平面に近接するように移動できない場合、2平面均衡化が有用であり得る。
【0055】
図7A~
図7Hは、2つ以上の動的均衡化アセンブリ150を含む様々な構成を有するタブ及びドラムアセンブリ100のいくつかの概略的な例示的実施形態を示す。
図7Aは、上記で更に詳細に論じたような単一の動的均衡化アセンブリ150がドラム130の後部に装着された、単一平面均衡化のために構成された、片持ちドラム130を有するタブ及びドラムアセンブリ100を示す。片持ちドラム130は、
図1Cに示すような主軸受アセンブリ159をドラムの後部において用いている。モータ140は、ドラムの後部に連結され、動的均衡化アセンブリ150に対して同心円状に挿入されて装着されている。
【0056】
図7Bは、ドラム130の後部に装着された第1の動的均衡化アセンブリ150aと、ドラム130の前部に装着された第2の動的均衡化アセンブリ150bとを有する、2平面均衡化のために構成された、片持ちドラム130を有するタブ及びドラムアセンブリ100を示す。モータ140は、ドラム130の後部に連結され、第1の動的均衡化アセンブリ150aに対して同心円状に挿入されて装着されている。
【0057】
図7Cは、ドラム130の後部に装着された第1の動的均衡化アセンブリ150aと、ドラム130の後部内側に装着された第2の動的均衡化アセンブリ150bとを有する、2平面均衡化のために構成された、片持ちドラム130を有するタブ及びドラムアセンブリ100を示す。モータ140は、ドラム130の後部に連結され、第1の動的均衡化アセンブリ150aに対して同心円状に挿入されて装着されている。
【0058】
図7Dは、ドラム130の後部に装着された第1の動的均衡化アセンブリ150aと、第1の動的均衡化アセンブリ150aの背後に装着された第2の動的均衡化アセンブリ150bとを有する、2平面均衡化のために構成された、片持ちドラム130を有するタブ及びドラムアセンブリ100を示す。モータ140は、ドラム130の後部に連結され、第1及び第2の動的均衡化アセンブリ150a、150bに対して同心円状に挿入されて装着されている。
【0059】
図7Eは、単一平面均衡化のために構成された、単一の動的均衡化アセンブリ150がドラム130の後部に装着された、単純支持されたドラム130を有する(例えば、ドラムの前端部及び後端部の両方において支持されている)タブ及びドラムアセンブリ100を示す。単純支持されたドラム130は、ドラム130の後部及び前部において主軸受アセンブリ(図示せず)を使用してもよい。モータ140は、ドラム130の後部に連結され、動的均衡化アセンブリ150に対して同心円状に挿入されて装着されている。
【0060】
図7Fは、ドラム130の後部に装着された第1の動的均衡化アセンブリ150aと、ドラム130の前部に装着された第2の動的均衡化アセンブリ150bとを有する、2平面均衡化のために構成された、単純支持されたドラム130を有するタブ及びドラムアセンブリ100を示す。モータ140a、140bは、ドラム130の後部及び前部に連結され、対応する第1及び第2の動的均衡化アセンブリ150a、150bに対して同心円状に挿入されて装着されている。
【0061】
図7Gは、ドラム130の後部に装着された第1の動的均衡化アセンブリ150aと、ドラム130の前部に装着された第2の動的均衡化アセンブリ150bとを有する、2平面均衡化のために構成された、単純支持されたドラム130を有するタブ及びドラムアセンブリ100を示す。モータ140は、ドラムの後部に連結され、第1の動的均衡化アセンブリ150aに対して同心円状に挿入されて装着されている。
【0062】
図7Hは、ドラム130の後部に装着された第1の動的均衡化アセンブリ150aと、第1の動的均衡化アセンブリ150aの後部に装着された第2の動的均衡化アセンブリ150bとを有する、2平面均衡化のために構成された、単純支持されたドラム130を有するタブ及びドラムアセンブリ100を示す。モータ140は、ドラムの後部に連結され、第1及び第2の動的均衡化アセンブリ150a、150bに対して同心円状に挿入されて装着されている。
【0063】
図7A~
図7Hに示す実施形態の代わりに、単純な流体と加重ボールとで満たされた均衡化リングなどの受動的な動的均衡化アセンブリを、制御ユニットにより制御される能動的な動的均衡化アセンブリの代わりに使用することができる。
図7A~
図7Hに示す実施形態の代わりに、動的均衡化アセンブリ150は、カウンターウェイトデバイス170の角度位置を調整すること以外に、動的に均衡化させるための手段を使用することができる。いくつかの代替的実施形態は、主回転軸102からの調整可能な径方向位置を有するカウンターウェイト、流体又は粉末を充填したブラダー又はシリンダなどの可変質量体、主回転軸102からの中心ずれをシフトさせることができる周回質量、磁気引力により調整可能な周回位置を有する加重ボールで充填されたリングなどを含み得る。
【0064】
ここで
図8A及び
図8Bを参照すると、タブ及びドラムアセンブリ100は、ランドリー装置10の外側ハウジング20の内側に位置する。タブ110は、変位可能なサスペンション30を介して外側ハウジング20に取り付けられ得る。変位可能なサスペンション30は、振動又はその効果を低減させるために使用される任意の調整された受動要素を含んでもよく、これには、ばね31、タブに取り付けられた追加の懸架質量32、及び振動の伝達を低減させ、スピンする不均衡な洗濯物から外側ハウジング20などへのエネルギーを吸収するように設計されているダンパー33が含まれるが、これらに限定されない。変位可能なサスペンション30は、タブ110が外側ハウジング20に対して変位することを可能にする。タブ110の変位は、任意の方向への移動を引き起こし得る。例えば、移動方向は、主回転軸102に対して径方向又は軸方向であり得る。タブの極めて大きな変位が、振動を吸収し、振動するタブ及びドラムアセンブリ100の動きを減衰させ得る。いくつかの実施形態では、変位可能なサスペンション30は、振動を減衰させるために、リニアモータ、ねじりモータ、磁性流体を有するダンパー、ボイスコイルアクチュエータ、空気圧アクチュエータ、磁気アクチュエータなどの能動部材を含み得る。受動的及び能動的な懸架部材は、外側ハウジング20に伝達される振動を吸収するための、タブ及びドラムアセンブリ100と外側ハウジング20との間の相対運動に依存し得る。
【0065】
全方向への最大可能移動距離34に追随する、タブ及びドラムアセンブリ100の行程容積により、タブ110を取り囲む走行体積35の輪郭が描かれる。すなわち、走行体積35は、タブ及びドラムアセンブリ100の移動を提供するための、外側ハウジング内における空の空間、又はタブ110と外側ハウジング20との間の障害がない空間であり得る。走行体積35のために十分な空間を提供するために、外側ハウジング20の内部は、タブ110の外部寸法よりも大幅に大きくてもよい。これは、タブ及びドラムアセンブリ100のサイズ、並びに所与の外側ハウジングのサイズに対する内部洗濯物容量に実際的な制限をもたらし得る。タブ及びドラムアセンブリ100の直径が外側ハウジング20の内側幅又は高さに接近している場合、変位可能なサスペンション30が有する利用可能な移動空間は限定されることになり、タブ及びドラムアセンブリ100から外側ハウジング20への振動を隔離することができないであろう。同様に、タブ及びドラムアセンブリ100の軸方向深さが外側ハウジング20の内部深さに接近している場合、変位可能なサスペンション30が有する利用可能な移動空間は限定されることになり、負荷不均衡が外側ハウジング20に伝達されることに起因して、振動を隔絶することができないであろう。
【0066】
上述した動的均衡化アセンブリ150を、変位可能なサスペンション30を使用するランドリー装置10に追加することにより、洗濯物不均衡により発生する振動を大幅に低減又は排除することができる。第1及び第2のカウンターウェイトデバイス170a、170bの質量が、最大可能洗濯物負荷の発生し得る不均衡を均衡化するようには寸法決めされていない場合、動的均衡化アセンブリ150を用いたとしても、若干の不均衡が依然として発生する可能性があり、残りの振動は、変位可能なサスペンション30が変位可能なサスペンションを変位させることにより減衰させ得る。動的均衡化アセンブリ150の追加は、最大移動距離34を低減させることができ、最大移動を可能にするために必要な走行体積35を低減させることができる。例えば、タブ及びドラムアセンブリ100の最大移動距離は、約6mm未満であり得る。そのような実施形態では、タブ及びドラムアセンブリ100の寸法は、走行体積35が外側ハウジング20の内面まで延びるように拡大され得る。別の言い方をすれば、タブ及びドラムアセンブリ100は、外側ハウジング20内の空間のより多くを占めるように、外側ハウジング20に遥かに近接していてもよい。
【0067】
動的均衡化アセンブリ150は、洗濯物の不均衡によりランドリー装置10に伝達される振動を大幅に低減又は排除することができる。不均衡及び振動を排除することにより、変位可能なサスペンション30のないランドリー装置10の構築が可能になり得る。
図9A及び
図9Bを参照すると、1つ以上のタブマウント40又は複数のタブマウントを用いて、タブ110を外側ハウジング20に取り付けることにより、タブ及びドラムアセンブリ100は、ランドリー装置10の外側ハウジング20の内側に位置し得る。タブマウント40は、タブ110を外側ハウジング20に取り付けるための複数の様々な装着インターフェースを含む。タブマウント40は、タブ110及び外側ハウジング20とは別個の構成要素であってもよく、又はタブ110及び/又は外側ハウジング20と一体であってもよい。タブマウント40は、ドラム130への洗濯物60の充填中に最小限の変位を有する任意の剛性材料又は硬い材料を含むことができる。代わりに、タブマウント40は、若干の伸展性を提供してもよく、最小限の変位(例えば、25ポンドの力を加えたときに6mm以下の最大変位)を可能にしてもよい。伸展性タブマウント40は、振動絶縁装置、弾性モータマウント、硬いばね(例えば、6mm以下の最大伸長/収縮を有するばね)、流体封入式モータマウントなどを使用して構築され得る。タブマウント40は、ポリマー、弾性成分、金属成分、又はこれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない任意の材料から製造され得る。タブマウント40は、ボルト、ねじ、リベット、接着剤、溶接などにより取り付けることができる。
【0068】
タブマウント40により支持された動的均衡化アセンブリ150を有する動的均衡化されたタブ及びドラムアセンブリ100は、動作中に実質的に振動することができず、その結果、タブ110は、外側ハウジング20に対して実質的に移動することがない。変位可能なサスペンション30を有しない均衡化されたタブ及びドラムアセンブリ100は、走行体積35が不要であるか、又は非常に小さい走行体積が必要であり得、タブ及びドラムアセンブリ100が外側ハウジング20の内部容積を完全に占めることが可能になる。外側ハウジング20の寸法が同じと想定すると、変位可能なサスペンション30を有しないタブ及びドラムアセンブリ100は、変位可能なサスペンション30を有するタブ及びドラムアセンブリ100よりも大幅に大きくなり得る。より大きなタブ及びドラムアセンブリは、洗濯物受容部分133内により大きな内部容積を有することができ、より多くの洗濯物60を収容することができる。同様に、タブ及びドラムアセンブリ100の寸法が同じであり、洗濯物60の容量が同じであると想定すると、変位可能なサスペンション30を有しない外側ハウジング20は、変位可能なサスペンション30を有する外側ハウジング20よりも大幅に小さくなり得る。動的均衡化アセンブリ150を適用することにより変位可能なサスペンション30を排除することにより、有用な洗濯物受容部分133の容積及び洗濯物60の容量を有する、コンパクトなランドリー装置の構築が可能になり得る。動的均衡化アセンブリ150を適用することにより変位可能なサスペンション30を排除することによっても、洗濯物受容部分133の容積及び洗濯物60の容量が優れた標準的なランドリー装置の構築が可能になり得る。
【0069】
タブ及びドラムアセンブリ100が25.4mmの最大移動に対応する変位可能なサスペンション30により支持される場合、得られる洗濯物容量が非常に小さくなり得るので、コンパクトなランドリー装置を、非常に小さい外部ハウジング寸法で構築することは非現実的であり得る。タブ及びドラムアセンブリ100が、25.4mmの最大移動を有する変位可能なサスペンション30により支持される場合、結果として生じる洗濯物容量が依然として非常に小さいので、コンパクトなランドリー装置を、深さが非常に小さい(例えば、32cm以下)外部ハウジング20で構築することは特に非現実的である。表1は、様々な外側ハウジング寸法を有する4つの異なるランドリー装置の構成について、ドラム内部容積及びドラム寸法を比較したものであり、変位可能なサスペンションの有無で比較している。実施例の径方向及び軸方向の移動は約2.5cmである。動的均衡化アセンブリ150あり、サスペンションなしのランドリー装置の構成は、ドラム130の容積が37.4%~92.7%大きい。
【0070】
【0071】
いくつかの実施形態では、ドラム容積を最大化する代わりに、変位可能なサスペンション及び/又は走行体積を排除することにより提供される追加の空間は、ランドリー装置10の容積内に様々な内部ランドリー装置構成要素41を詰め込むために使用され得る。従来、内部ランドリー装置構成要素を詰め込むことは、特に外側ハウジング20がコンパクトな寸法を有する場合、又はランドリー装置が洗浄機/乾燥機の混合機である場合には困難であった。
図10A及び
図10Bを参照すると、上述したように、タブマウント40を用いて、タブ110を外側ハウジング20に取り付けることにより、タブ及びドラムアセンブリ100は、ランドリー装置10の外側ハウジング20の内側に位置している。上述したように、動的均衡化アセンブリ150を有するタブ及びドラムアセンブリ100は、変位可能なサスペンションを伴わずに構築されてもよく、走行体積が不要であるか、又はほんの小さい走行体積が必要となる(例えば、径方向の任意の方向に6mm以下、軸方向に6mm)。タブ及びドラムアセンブリ100の外部寸法が外側ハウジング20の内側の内部寸法よりも小さい場合、タブ及びドラムアセンブリ100と外側ハウジング20との間の容積は、ランドリー装置構成要素41の配置に使用され得る。ランドリー装置構成要素41は、ポンプ、ウォータホース、空気ダクト、水貯蔵部、電源、制御ユニット、電子回路、センサ、空気加熱器、水加熱器、乾燥構成要素、凝縮装置、冷蔵構成要素、水分貯蔵構成要素、水を貯蔵するための容器を含むことができるが、これらに限定されない。洗剤及び化学物質の貯蔵部、洗剤及び化学物質のディスペンサ、ファン、ホース収納部、ホースリール、キャスターなど。タブ110の走行体積35を実質的に排除することにより、洗濯物受容部分133のための大きな容積容量と、内部ランドリー装置構成要素41を組み込むための容積とを有するランドリー装置10の設計が可能になる。例えば、タブ及びドラムアセンブリ100が様々な表面(例えば、前面、後面、上面、下面、又は側壁)に最も近い位置が、ピンチポイントPPを画定し得る。能動的な均衡化アセンブリ150を使用しない場合、振動を減衰させるために、
図8Aに示されるような変位可能なサスペンションが必要な場合がある。したがって、変位可能なサスペンションの移動を可能にするために必要な走行体積35は、ピンチポイントPP内にランドリー装置構成要素41を収納するための空間を殆ど提供しない可能性がある一方で、
図10Aに示すように、ランドリー装置構成要素は、走行体積35に必要な空間を侵害することなく、ピンチポイントPPに位置付けられ得る。
【0072】
以下の番号付き条項を参照して実施形態を説明することができ、好ましい特徴が従属条項に記載されている。
条項1.流体収容エンベロープを画定するタブと、タブの流体収容エンベロープ内に位置付けられ、主回転軸を中心としてタブに対して回転可能なドラムであって、ドラムは、洗濯物の1つ以上の物品を受容するための受容部分を含む、ドラムと、制御ユニットと、タブに連結されたモータであって、モータは、制御ユニットに通信可能に連結され、ドラムに動作可能に連結されて、ドラムの回転を引き起こし、モータは、流体収容エンベロープ内で流体から隔離されている、モータと、制御ユニットに通信可能に連結され、制御ユニットに負荷不均衡信号を出力するように構成されている、1つ以上の負荷不均衡センサであって、負荷不均衡信号は、ドラム内の負荷不均衡を示す、1つ以上の負荷不均衡センサと、制御ユニットに通信可能に連結された動的均衡化アセンブリであって、動的均衡化アセンブリは、モータの周りに同心円状に配置された周回均衡化経路と、周回均衡化経路内に位置付けられ、制御ユニットに応答する、第1のカウンターウェイトデバイスであって、制御ユニットは、第1のカウンターウェイトデバイスを周回均衡化経路に沿って制御可能に移動させて、主回転軸を中心とする第1のカウンターウェイトデバイスの角度位置を調整して、ドラムにおける検出された負荷不均衡を相殺する、第1のカウンターウェイトデバイスと、周回均衡化経路内に位置付けられ、制御ユニットに応答する、第2のカウンターウェイトデバイスであって、制御ユニットは、第2のカウンターウェイトデバイスを周回均衡化経路に沿って制御可能に移動させて、主回転軸を中心とする第2のカウンターウェイトデバイスの角度位置を調整して、ドラムにおける検出された負荷不均衡を相殺する、第2のカウンターウェイトデバイスと、を含む、動的均衡化アセンブリと、を備える、ランドリー装置であって、主回転軸に直交する位置においてランドリー装置を通過する断面平面は、動的均衡化アセンブリ、モータ、及びタブの流体収容エンベロープを通過する、ランドリー装置。
条項2.タブに固定的に取り付けられ、ドラムに動作可能に接続され、ドラムに径方向及び軸方向の支持を提供する、主軸受アセンブリを更に備える、条項1に記載のランドリー装置。
条項3.動的均衡化アセンブリは、周回均衡化経路内の第1のカウンターウェイトデバイスの第1の角度位置及び第2のカウンターウェイトデバイスの第2の角度位置を制限するように位置付けられた周回位置付けデバイスを備え、第1のカウンターウェイトデバイス及び第2のカウンターウェイトデバイスは、周回均衡化経路と接触して制約される、条項1又は2に記載のランドリー装置。
条項4.タブは、流体収容エンベロープの容積内へと延びるモータ受容エンベロープを更に含み、モータは、モータ受容エンベロープ内に位置付けられ、モータ受容エンベロープは、流体収容エンベロープ内で流体から隔離されている、条項1~3のいずれかに記載のランドリー装置。
条項5.モータ受容エンベロープは、モータと周回均衡化経路との間に、流体収容エンベロープの容積内へと延びる第1の挿入壁を含む、条項4に記載のランドリー装置。
条項6.少なくともタブの表面とモータの表面とが、互いに実質的に同一平面上にある、条項1~5のいずれかに記載のランドリー装置。
条項7.第1のカウンターウェイトデバイス及び第2のカウンターウェイトデバイスは各々、それぞれのカウンターウェイトデバイスを周回均衡化経路に沿って移動させる駆動モータを備える、条項1~6のいずれかに記載のランドリー装置。
条項8.第1のカウンターウェイトデバイス及び第2のカウンターウェイトデバイスは、1つ以上の負荷不均衡センサにより出力された負荷不均衡信号に基づいて、ドラムにおける負荷不均衡を検出したことに応答して、制御ユニットにより協働的に制御される、条項1~7のいずれかに記載のランドリー装置。
条項9.第1のカウンターウェイトデバイス及び第2のカウンターウェイトデバイスは、周回均衡化経路内を主回転軸から一定の半径にて主回転軸の周りを周回する、条項1~8のいずれかに記載のランドリー装置。
条項10.ランドリー装置は、前方搬入型洗濯機である、条項1~9のいずれかに記載のランドリー装置。
条項11.流体収容エンベロープと、流体収容エンベロープの容積内へと延び、流体収容エンベロープ内に受容された流体から隔離されている、モータ受容エンベロープと、を含む、タブと、タブの流体収容エンベロープ内に位置付けられ、タブ内で中心に位置付けられた主回転軸を中心としてタブに対して回転可能なドラムであって、ドラムは、洗濯物の1つ以上の物品を受容するための受容部分を含む、ドラムと、制御ユニットと、モータ受容エンベロープ内に位置付けられたモータであって、モータは、流体収容エンベロープの容積内に位置付けられ、流体収容エンベロープ内に受容された流体から隔離され、モータは、制御ユニットに通信可能に連結され、ドラムに動作可能に連結されて、ドラムを回転させる、モータと、制御ユニットに通信可能に連結され、制御ユニットに負荷不均衡信号を出力するように構成された1つ以上の負荷不均衡センサであって、負荷不均衡信号は、ドラム内の負荷不均衡を示す、1つ以上の負荷不均衡センサと、制御ユニットに通信可能に連結され、流体収容エンベロープ内のドラムに取り付けられた動的均衡化アセンブリであって、動的均衡化アセンブリは、モータの周りに同心円状に配置された周回均衡化経路と、周回均衡化経路内に位置付けられ、制御ユニットに応答する、第1のカウンターウェイトデバイスであって、制御ユニットは、第1のカウンターウェイトデバイスを周回均衡化経路に沿って制御可能に移動させて、主回転軸を中心とする第1のカウンターウェイトデバイスの角度位置を調整して、ドラムにおける検出された負荷不均衡を相殺する、第1のカウンターウェイトデバイスと、周回均衡化経路内に位置付けられ、制御ユニットに応答する、第2のカウンターウェイトデバイスであって、制御ユニットは、第2のカウンターウェイトデバイスを周回均衡化経路に沿って制御可能に移動させて、主回転軸を中心とする第2のカウンターウェイトデバイスの角度位置を調整して、ドラムにおける検出された負荷不均衡を相殺する、第2のカウンターウェイトデバイスと、を含む、動的均衡化アセンブリと、を備え、主回転軸に直交する位置においてランドリー装置を通過する断面平面が、動的均衡化アセンブリ、タブ、及びタブの流体収容エンベロープを通過する、ランドリー装置。
条項12.タブに固定的に取り付けられ、ドラムに動作可能に接続され、ドラムに径方向及び軸方向の支持を提供する、主軸受アセンブリを更に備える、条項11に記載のランドリー装置。
条項13.動的均衡化アセンブリは、周回均衡化経路内の第1のカウンターウェイトデバイスの第1の角度位置及び第2のカウンターウェイトデバイスの第2の角度位置を制限するように位置付けされた周回位置付けデバイスを備え、第1のカウンターウェイトデバイス及び第2のカウンターウェイトデバイスは、周回均衡化経路と接触して制約される、条項11又は12に記載のランドリー装置。
条項14.少なくともタブの表面とモータの表面とが、互いに実質的に同一平面上にある、条項11~13のいずれかに記載のランドリー装置。
条項15.第1のカウンターウェイトデバイス及び第2のカウンターウェイトデバイスは各々が、それぞれのカウンターウェイトデバイスを周回均衡化経路に沿って移動させる駆動モータを備える、条項11~14のいずれかに記載のランドリー装置。
条項16.ランドリー装置を均衡化する方法であって、タブの流体収容エンベロープ内に位置付けられたドラムを、モータを用いて主回転軸を中心に回転させることであって、モータは、モータを流体収容エンベロープ内で流体から隔離するモータ受容エンベロープ内に位置付けられている、ことと、制御ユニットを用いて、1つ以上の負荷不均衡センサにより出力された負荷不均衡信号を検出することであって、負荷不均衡信号は、ドラムにおける負荷不均衡を示す、ことと、ドラムに連結され、流体収容エンベロープ内に位置付けられた動的均衡化アセンブリを制御することと、を含み、動的均衡化アセンブリは、モータの周りに同心円状に配置された周回均衡化経路と、周回均衡化経路内に位置付けられた第1のカウンターウェイトデバイスと、周回均衡化経路内に位置付けられた第2のカウンターウェイトデバイスと、を含み、周回均衡化経路内に位置付けられた第1のカウンターウェイトデバイスを制御可能に移動させて、主回転軸を中心とする第1のカウンターウェイトデバイスの角度位置を調整して、ドラムにおける検出された負荷不均衡を相殺し、周回均衡化経路内に位置付けられた第2のカウンターウェイトデバイスを、制御ユニットを用いて制御可能に移動させて、主回転軸を中心とする第2のカウンターウェイトデバイスの角度位置を調整して、ドラムにおける検出された負荷不均衡を相殺し、主回転軸に直交する位置においてランドリー装置を通過する断面平面が、動的均衡化アセンブリ、モータ、及びタブの流体収容エンベロープを通過する、方法。
条項17.負荷不均衡信号は、ドラム内の負荷の角度位置と、ドラム内の負荷不均衡の大きさとを示す、条項16に記載の方法。
条項18.衛星速度から最大脱水速度までの加速中に、1つ以上の負荷不均衡センサを用いて、ドラムを連続的に監視することを更に含む、条項16又は17に記載の方法。
条項19.第1のカウンターウェイトデバイス及び第2のカウンターウェイトデバイスは各々、制御ユニットに通信可能に連結された駆動モータを備えて、それぞれのカウンターウェイトデバイスを周回均衡化経路に沿って移動させる、条項16~18のいずれかに記載の方法。
条項20.モータ受容エンベロープは、流体収容エンベロープの容積内へと延びている、条項16~19のいずれかに記載の方法。
【0073】
本明細書に記載の実施形態は、広義には、洗濯物を受容するための容積空間を最大化する動的均衡化アセンブリを備えるランドリー装置に関することを理解すべきである。例えば、図示するように、本開示によるランドリー装置は、大略的に、タブ、ドラム、及び動的均衡化アセンブリを備える。ドラムは、タブの流体収容エンベロープ内に位置付けられ、主回転軸102、102を中心としてタブに対して回転可能であり、ドラムは、洗濯物の1つ以上の物品を受容するための洗濯物受容部分を画定する。動的均衡化アセンブリは、ランドリー装置のモータの周りに同心円状に配置された周回均衡化経路を含み、第1及び第2のカウンターウェイトデバイスが、周回均衡化経路内に位置付けられている。動的均衡化アセンブリは、共通の断面平面が、動的均衡化アセンブリ、モータ、及びタブの流体収容エンベロープを通過するように、タブ及び/又はドラムに対して位置付けられている。
【0074】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。