(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
H04M 1/02 20060101AFI20240423BHJP
【FI】
H04M1/02 C
(21)【出願番号】P 2022552922
(86)(22)【出願日】2021-02-24
(86)【国際出願番号】 CN2021077612
(87)【国際公開番号】W WO2021175135
(87)【国際公開日】2021-09-10
【審査請求日】2022-09-02
(31)【優先権主張番号】202010139122.4
(32)【優先日】2020-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】葉 劍
【審査官】大橋 達也
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第110362155(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0302847(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第110300195(CN,A)
【文献】中国実用新案第209358589(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/02
G06F 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、スクリーンモジュールと、機能モジュールと、制御手段とを含む電子機器であって、
前記機能モジュールと前記制御手段は、前記筐体と前記スクリーンモジュールとから構成される収容空間内に位置しており、
前記スクリーンモジュールは、第一のスクリーンと、折り畳み可能な第二のスクリーンとを含み、前記制御手段は、前記第二のスクリーンに接続され、折り畳み状態と展開状態との間で切り替えるように前記第二のスクリーンを駆動し、
前記第二のスクリーンが展開状態にある場合、前記第二のスクリーンは、前記機能モジュールを遮蔽し、前記第二のスクリーンが折り畳み状態にある場合、前記機能モジュールは、前記収容空間から露出
し、
前記制御手段は、支持ローラと、ローラ駆動手段とを含み、
前記支持ローラは、前記第二のスクリーンの一部に固定接続されており、
前記ローラ駆動手段が、第一の方向に回転するように前記支持ローラを駆動する場合、前記支持ローラは、前記第二のスクリーンを折り畳むために、前記第一のスクリーンに近づく方向に移動するように前記第二のスクリーンを動かし、前記ローラ駆動手段が、第二の方向に回転するように前記支持ローラを駆動する場合、前記支持ローラは、前記第二のスクリーンを展開するために、前記第一のスクリーンから遠ざかる方向に移動するように前記第二のスクリーンを動かし、
前記電子機器は、ローラホルダーをさらに含み、前記ローラホルダーは、支持板を含み、前記支持板は、前記支持ローラに並設されており、前記第二のスクリーンが展開状態にある場合、前記第二のスクリーン上での前記第一のスクリーンから遠ざかるエッジは、前記支持板上にタイリングされている、電子機器。
【請求項2】
前記スクリーンモジュールの上方に設けられている透明的なカバープレートをさらに含む、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記ローラ駆動手段は、駆動電機と、ドライブギヤと、ドリブンギヤとを含み、
前記ドライブギヤは、前記駆動電機に同軸的に固定接続されており、
前記ドリブンギヤは、前記ドライブギヤと噛合しており、
前記ドリブンギヤは、前記支持ローラに同軸的に固定接続されている、請求項
1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記駆動電機は、前記支持板の下方に設けられている、請求項
3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記ローラホルダーは、二つのホルダーコンポーネントを含み、前記機能モジュールは、前記二つのホルダーコンポーネントの間に設けられている、請求項
1に記載の電子機器。
【請求項6】
各前記ホルダーコンポーネントは、一つのコネクタと、一つの前記支持板とを含み、前記コネクタは、前記支持ローラの一端に枢着されている、請求項
5に記載の電子機器。
【請求項7】
各前記ホルダーコンポーネントは、一つのフラップをさらに含み、前記フラップは、前記支持板と段差構造を形成し、前記フラップは、前記支持ローラの下方に位置している、請求項
6に記載の電子機器。
【請求項8】
前記支持ローラは、二つのローラコンポーネント及び一つの連結シャフトを含み、前記二つのローラコンポーネントは、前記連結シャフトを介して同軸的に接続されており、前記ドリブンギヤは、前記連結シャフトに同軸的に固定接続されている、請求項
3に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年3月3日に中国で提出された中国特許出願番号No.202010139122.4の優先権を主張しており、同出願の内容の全ては、ここに参照として取り込まれる。
【0002】
本発明の実施例は、通信技術分野に関し、特に電子機器に関する。
【背景技術】
【0003】
携帯電話業界の発展に伴い、携帯電話が外観の極致を追求しつつ、携帯電話のスクリーンの表示領域の画面占有率もますます高くなっている。特に2017年後半以降、携帯電話のスクリーンの表示領域の画面占有率をどのようにさらに向上させるかは、各携帯電話メーカーの競争力のポイントとなっている。現在、画面占有率が大きいスクリーンタイプは、ノッチスクリーン、水滴スクリーンとパンチホールスクリーンなどがあるが、いずれも本格的なフルスクリーンを実現していなく、なぜならば、携帯電話の一部の機能を実現するための部品、例えば、携帯電話の正面画像を収集する必要があるフロントカメラデバイスを取り付けるために最適な位置は携帯電話の正面にあるからである。そのため、現在の携帯電話の機能や使用効果に影響を与えない上で、どのように画面占有率をさらに向上させ、本格的な「フルスクリーン」を実現するかはますます大きな課題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施例は、機能部品の一部がフロントに実装される必要があるため、従来の電子機器が本格的なフルスクリーンを実現できないという問題を解決するための電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術課題を解決するために、本発明は、以下のように実現される。
【0006】
本発明の実施例は、筐体と、スクリーンモジュールと、機能モジュールと、制御手段とを含む電子機器を提供し、
そのうち、前記機能モジュールと前記制御手段は、前記筐体と前記スクリーンモジュールとから構成される収容空間内に位置しており、
前記スクリーンモジュールは、第一のスクリーンと、折り畳み可能な第二のスクリーンとを含み、前記制御手段は、前記第二のスクリーンに接続され、折り畳み状態と展開状態との間で切り替えるように前記第二のスクリーンを駆動し、
前記第二のスクリーンが展開状態にある場合、前記第二のスクリーンは、前記機能モジュールを遮蔽し、前記第二のスクリーンが折り畳み状態にある場合、前記機能モジュールは、前記収容空間から露出する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施例では、前記機能モジュールの上方にある部分のスクリーンである第二のスクリーンの折り畳み及び展開をすることにより、前記機能モジュールの機能を実現することを確保した上で、本格的なフルスクリーンを実現した。また、前記機能モジュールの機能を実現する時に、機能モジュールを遮蔽するための部分のスクリーンである第二のスクリーンのみを折り畳んだが、他の部分のスクリーンである第一のスクリーンは、依然として正常に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施例における第二のスクリーンが折り畳み状態にある電子機器の構造概略図のその一である。
【
図2】本発明の実施例における第二のスクリーンが折り畳み状態にある電子機器の構造概略図のその二である。
【
図3】本発明の実施例における第二のスクリーンが折り畳み状態にある電子機器の構造概略図のその三である。
【
図4】本発明の実施例における第二のスクリーンが折り畳み状態にある電子機器の構造分解概略図である。
【
図5】本発明の実施例における第二のスクリーンの折り畳みを制御手段で制御する概略図である。
【
図7】本発明の実施例における第二のスクリーンの展開を制御手段で制御する概略図である。
【
図9】本発明の実施例における第二のスクリーンが折り畳み状態にある場合、支持ローラと機能モジュールとの相対的な位置関係概略図である。
【
図10】本発明の実施例における第二のスクリーンが展開状態にある場合、支持ローラと機能モジュールとの相対的な位置関係概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施例の目的、技術案と利点をより明確にするために、以下は、本発明の実施例の添付図面を結び付けながら、本発明の実施例の技術案を明瞭且つ完全に記述する。明らかに、記述された実施例は、本発明の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。記述された本発明の実施例に基づき、当業者が得た全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0010】
関連技術では、より高い画面占有率を実現するために、モータによってカメラの昇降を駆動し、カメラが使用されない時にスクリーンの下方に隠され、使用される時に携帯電話から張り出される方案が提案されている。具体的には、駆動モータ、即ち駆動電機、及びネジロッド手段とスライド手段などのいくつかの複雑の技術構造により、カメラの自動的な伸縮を実現することができる。フロントカメラをモータで回転駆動させ、張り出させる方案又はカメラの昇降をモータで駆動する方案は、往々にして次のような不具合がある。1.カメラの張出という設計で、金属の中間フレームにカメラ張出コンポーネントと合わせる開孔を1つ設ける必要があるため、存在している継ぎ目が外観の精細さに影響を与え、結果的に外観の美観に影響を与える。2.金属の中間フレームにはカメラ張出コンポーネントと合わせる開孔が1つ設けられるため、水蒸気と汗などの液体が継ぎ目に侵入しやすく、携帯電話内部のデバイスとマザーボードを腐食することになる。3.金属の中間フレームにはカメラ張出コンポーネントと合わせる開孔が1つ設けられるため、粉塵などの異物が継ぎ目に侵入しやすく、カメラが効果的に張り出されることができなくなるか、又は張り出された時に渋り、消費者の使用体験に影響を与える。4.カメラの昇降は、モータによってフロントカメラを回転させて張り出させる必要があるが、モータ起動反応が遅いため、フロントカメラがゆっくり張り出され、張出時間が比較的に長く、数秒の消費時間を要する。5.カメラの昇降は、モータ、伝達ネジ、ばねなどの部品が採用されているため、機器における大きな空間を占有し、機器の積層レイアウトに不利である。6.カメラの昇降は、モータによって行なわれるため、カメラが張り出される時に一旦転落が発生すると、自由落下体の運動速度が非常に速く、張り出されたカメラが、モータとネジの逆方向抵抗力によって、すぐに携帯電話内部に退避されることができず、張り出されたカメラが転落で変形した後に正常に張出・降下できなくなりやすい。7.カメラの昇降は、モータによって行なわれるため、モータによってネジを回転させる時に、振動と異音が発生しやすく、消費者の使用体験に不利である。8.金属の中間フレームには、開孔が1つ設けられるため、金属の中間フレームの上端の強度を破壊し、機器自身の転落は上端のスクリーンの破裂を招きやすい。9.金属の中間フレームには、開孔が1つ設けられるため、金属の中間フレームの上部の完全性を破壊し、アンテナ放射体として金属の中間フレームを採用するアンテナのレイアウト設計に不利である。10.フロントカメラで撮影する時に、カメラが張り出される必要があるため、周辺者に消費者が自撮りしていることが発見されやすく、消費者のプライバシーの保護に不利である。
【0011】
上述したモータによってカメラの昇降を駆動することで本格的なフルスクリーンを実現する方案に存在する欠陥を回避するために、本発明の実施例は、フレキシブルフルスクリーンに基づく方案を提供する。詳細は後述する。
【0012】
図1を参照すると、
図1は、本発明の実施例による電子機器の構造概略図であり、この電子機器は、筐体と、スクリーンモジュール1と、機能モジュール2と、制御手段3とを含み、
そのうち、前記機能モジュール2と前記制御手段3は、前記筐体と前記スクリーンモジュール1とから構成される収容空間内に位置しており、
前記スクリーンモジュール1は、第一のスクリーン11と、折り畳み可能な第二のスクリーン12とを含み、前記制御手段3は、前記第二のスクリーン12に接続され、折り畳み状態と展開状態との間で切り替えるように前記第二のスクリーン12を駆動し、
前記第二のスクリーン12が展開状態にある場合、前記第二のスクリーン12は、前記機能モジュール2を遮蔽し、前記第二のスクリーン12が折り畳み状態にある場合、前記機能モジュール2は、前記収容空間から露出される。
【0013】
例として、前記制御手段3は、第一の制御命令を受信した時、前記第二のスクリーン12を折り畳み状態にして前記機能モジュール2を露出させるように前記第二のスクリーン12を前記第一のスクリーン11に近づく方向に移動させるように制御し、第二の制御命令を受信した時、前記第二のスクリーン12を展開状態にして前記機能モジュール2を遮蔽するように前記第二のスクリーン12を前記第一のスクリーン11から遠ざかる方向に移動させるように制御する。
【0014】
そのうち、前記機能モジュール2は、フロントカメラであってもよく、光線センサ、距離センサ又は受話器などであってもよく、機器の中間フレーム6に固定されていてもよく、中間フレーム6は、一般的には、金属材料であり、そのため、金属の中間フレームと呼ばれてもよい。
【0015】
具体的には、前記機能モジュール2がフロントカメラである場合、前記フロントカメラは、不透明的なスクリーンモジュール1の下方に位置しているため、スクリーンモジュール1が展開状態にある場合には、フロントカメラは撮影できない。ユーザが撮影したい場合、フロントカメラの撮影機能をクリックすると、前記スクリーンモジュール1の上での前記フロントカメラの上方にある第二のスクリーン12を電子機器内部にカールするように制御し、前記フロントカメラの視野角への遮蔽を解除することができ、それによってフロントカメラの撮影機能を実現することができる。
【0016】
選択的に、前記第一のスクリーン11と前記第二のスクリーン12は、一体化された前記スクリーンモジュール1における二つの異なる領域のスクリーンであってもよい。
【0017】
本発明の実施例では、前記機能モジュール2の上方にある部分スクリーンである第二のスクリーン12の折り畳みと展開をすることにより、前記機能モジュールの機能を実現することを確保した上で、本格的なフルスクリーンを実現した。また、前記機能モジュール2の機能を実現する時に、機能モジュール2を遮蔽するための部分のスクリーンである第二のスクリーン12のみを折り畳んだが、他の部分のスクリーンである第一のスクリーン11は、依然として正常に表示されることができる。
【0018】
具体的には、前記機能モジュール2がフロントカメラである場合、前記フロントカメラの上方にある部分のスクリーンである第二のスクリーン12の折り畳みと展開をすることにより、フロントカメラの撮影機能を確保した上で、本格的なフルスクリーンを実現した。そして、モータによってカメラの昇降を駆動する方案と比べて、次の利点を有する。
【0019】
1.カメラの張出という設計で金属の中間フレームに開孔を設ける必要があることと比べて、本発明の実施例は、継ぎ目による外観の精細さへの影響という問題がなく、側壁の完全性を保って、側壁の外観の美観の向上に有利である。2.カメラの張出という設計で金属の中間フレームに開孔を設ける必要があることと比べて、本発明の実施例は、水蒸気と汗などの液体が継ぎ目に侵入しやすい問題がなく、携帯電話内部のデバイスとマザーボードを腐食するリスクを低減させる。3.カメラの張出という設計で金属の中間フレームに開孔を設ける必要があることと比べて、本発明の実施例は、粉塵などの異物が継ぎ目に侵入しやすく、カメラが効果的に張り出されることができなくなるか、又は張り出された時に渋るなどの問題点がなく、消費者がスムーズに切り替えることができる。4.カメラの張出という設計でフロントカメラがゆっくり張り出されることと比べて、本発明の実施例のフロントカメラの撮影切替時間が短く、ユーザの体験が良い。5.カメラの張出という設計でモータ、伝達ネジ、ばねなどの占有空間が大きい部品が採用されていることと比べて、本発明の実施例は、機器の空間を比較的に小さく占有し、機器の積層レイアウトに有利である。6.カメラの張出という設計でフロントカメラを張り出した後、転落すると、カメラの故障リスクが存在することと比べて、本発明の実施例の機能モジュール2、例えばフロントカメラは、機器内部に位置し、転落時でも破損しにくい。7.カメラの張出という設計でフロントカメラの伸縮時に振動と異音が発生することと比べて、本発明の実施例は、異音が発生しにくく、消費者の使用体験に有利である。8.カメラの張出という設計で金属の中間フレームに開孔を設ける必要があるため、金属の中間フレームの上端強度を破壊することと比べて、本発明の実施例は、中間フレームの完全性を保って、機器が転落した時に上端のスクリーンの破裂を招きにくい。9.カメラの張出という設計で金属の中間フレームに開孔を設ける必要があるため、金属の中間フレームの上端の完全性を破壊することと比べて、本発明の実施例は、中間フレームの完全性を保って、アンテナ放射体として金属の中間フレームを採用するアンテナのレイアウト設計に有利である。10.カメラの張出という設計と比べて、本発明の実施例は、周辺者に消費者が自撮りしていることが発見されにくく、消費者のプライバシーの保護に有利である。
【0020】
また、本発明の実施例による電子機器は、撮影する時に、フロントカメラを遮蔽するための部分のスクリーンである第二のスクリーン12のみを折り畳んだが、他の部分のスクリーンである第一のスクリーン11が依然として正常に表示することができ、それによって撮影プレビュー、フィルタ調節などの機能を実現することができる。
【0021】
以下では、上記電子機器を例に挙げて説明する。
【0022】
選択的に、
図2と
図3を参照すると、前記電子機器は、前記スクリーンモジュール1の上方に設けられている透明的なカバープレート4をさらに含む。この透明的なカバープレート4は、具体的には、ガラスカバープレートであってもよい。前記透明的なカバープレート4は、タッチパネル(Touch Panel、TP)カバープレートと呼ばれてもよい。
【0023】
本発明の実施例では、前記透明的なカバープレート4は、前記機能モジュール2及び前記スクリーンモジュール1を保護できるだけでなく、前記電子機器内部の他の部品を保護できる。
【0024】
さらに選択的に、前記第一のスクリーン11は、前記透明的なカバープレート4に固定接続されている。
【0025】
本発明の実施例では、前記スクリーンモジュール1の第一のスクリーン11を固定接続することにより、スクリーンモジュール1全体を固定する作用を奏し、前記スクリーンモジュール1が透明的なカバープレート4内を移動し、折り畳んでいるため、表示効果に影響を与えることを防止することができる。
【0026】
そのうち、前記スクリーンモジュール1の第二のスクリーン12は、前記透明的なカバープレート4に固定されておらず、部分的に折り曲げて湾曲可能である。
【0027】
選択的に、
図2から
図4を参照すると、前記制御手段3は、支持ローラ31と、ローラ駆動手段とを含み、
前記支持ローラ31は、前記第二のスクリーン12の一部に固定接続されており、
前記ローラ駆動手段が、第一の方向に回転するように前記支持ローラ31を駆動する場合、前記支持ローラ31は、前記第二のスクリーン12を折り畳むために、前記第一のスクリーン11に近づく方向に移動するように前記第二のスクリーン12を動かす。前記ローラ駆動手段が、第二の方向に回転するように前記支持ローラ31を駆動する場合、前記支持ローラ31は、前記第二のスクリーン12を展開するために、前記第一のスクリーン11から遠ざかる方向に移動するように前記第二のスクリーン12を動かす。
【0028】
具体的には、前記第二のスクリーン12が展開状態にある場合、前記第二のスクリーン12は、前記支持ローラ31の上方に位置し、且つ前記支持ローラ31に接触し、この接触部分は、前記支持ローラ31に固定接続され、例えば接着であってもよい。
【0029】
本発明の実施例では、前記支持ローラ31の占める空間が小さく、そして前記支持ローラ31の回転時にも余分な空間を占有する必要がなく、機器の積層レイアウトに有利であり、機器の寸法設計にも有利である。
【0030】
他の選択的な具体的な実施の形態では、前記制御手段3は、他の形式、例えば伸縮手段、ネジロッド伝達手段などであってもよい。
【0031】
さらに選択的に、
図2から
図4を参照すると、前記電子機器は、ローラホルダー5をさらに含み、前記ローラホルダー5は、支持板51を含み、前記支持板51は、前記支持ローラ31に並設されており、前記第二のスクリーン12が展開状態にある場合、前記第二のスクリーン12上での前記第一のスクリーン11から遠ざかるエッジは、前記支持板51上にタイリングされている。
【0032】
具体的には、前記支持板51の上面は、前記支持ローラ31と同一平面であり、それによって前記第二のスクリーン12が展開状態にある場合、平坦であり且つ曲げなく、ユーザの見栄えを確保することができる。
【0033】
そのうち、前記ローラホルダー5は、機器に固定されてもよい。
【0034】
具体的には、前記支持板51は、サイドフレームに隣接して前記電子機器のエッジに設けられてもよい。前記支持ローラ31は、前記支持板51と前記第一のスクリーン11との間、かつ前記第一のスクリーン11から予め設定された距離に設けられている。
【0035】
本発明の実施例では、前記ローラホルダー5は、前記支持ローラ31への支持固定の作用を果たすだけでなく、その上の支持板51も前記第二のスクリーン12が展開状態にある場合に前記第二のスクリーン12への支持固定の作用を奏すことができ、それによって前記第二のスクリーン12がより平坦化され、重力などの作用により前記第二のスクリーン12が湾曲されるため表示効果に影響を与えることを防止する。
【0036】
他の選択的な具体的な実施の形態では、前記ローラホルダー5は、前記支持板51を含まなくてもよく、前記支持ローラ31は、サイドフレームに隣接して前記電子機器のエッジに設けられている。
【0037】
選択的に、
図2から
図4を参照すると、前記ローラ駆動手段は、駆動電機321と、ドライブギヤ322と、ドリブンギヤ323とを含み、
前記ドライブギヤ322は、前記駆動電機321に同軸的に固定接続されており、
前記ドリブンギヤ323は、前記ドライブギヤ322と噛合しており、
前記ドリブンギヤ323は、前記支持ローラ31に同軸的に固定接続されている。
【0038】
本発明の実施例では、
図5及び
図6を参照すると、前記駆動電機321は、順方向電流を流すと、ドライブギヤ322を順方向に回転させ、ドリブンギヤ323を経て最後にスクリーンモジュール1の下方の支持ローラ31を第一の方向に回転させ、選択的に、第一の方向は、時計回り方向であってもよい。支持ローラ31の一部、具体的には表面部分Cが前記スクリーンモジュール1における第二のスクリーン12に接着されているため、ドリブンギヤ323が第一の方向に回転する時、支持ローラ31が回転して前記スクリーンモジュール1における一部、具体的には前記第二のスクリーン12の一部又は全てを電子機器内部にカールさせ、機能モジュール2、具体的にはフロントカメラの視野角の遮蔽が解除され、透明的なカバープレート4からの光線を受け、フロントカメラの撮影を実現することができる。フロントカメラの撮影が完了した場合、
図7及び
図8を参照すると、駆動電機321は、負方向電流を流すことでドリブンギヤ323を第二の方向に回転させることができ、支持ローラ31もそれに応じて第二の方向に回転することができ、選択的に、第二の方向は、反時計回り方向であってもよい。前記スクリーンモジュール1における第二のスクリーン12は、支持ローラ31の表面部分Cに接着されているため、支持ローラ31が回転する時、スクリーンモジュール1、具体的には前記スクリーンモジュール1における第二のスクリーン12を機能モジュール2、即ちフロントカメラの真上に展開させ、かつ前記ローラホルダー5の支持板51の表面まで延在し、スクリーンモジュール1が完全に展開され、この時、上方から機能モジュール2が見えなくなり、スクリーンモジュール1は、完全に展開された後に、フルスクリーンの表示状態に戻し、通常のフルスクリーン表示を実現することができ、ユーザが普通に閲覧と視聴をすることができる。
【0039】
他の選択的な具体的な実施の形態では、前記ドリブンギヤ323は、前記支持ローラ31に一体となって設けられてもよく、即ち、前記支持ローラ31の外側壁に前記ドリブンギヤ323としてのギヤを1周設けてもよい。
【0040】
選択的に、前記駆動電機321は、前記支持板51の下方に設けられている。
【0041】
本発明の実施例では、前記支持板51は、前記駆動電機321を遮蔽して、駆動電機321の露出による美観への影響を防止することができる。
【0042】
選択的に、前記ローラホルダー5は、二つのホルダーコンポーネント52を含み、前記機能モジュール2は、前記二つのホルダーコンポーネント52の間に設けられている。
【0043】
本発明の実施例では、ローラホルダー5を二つのホルダーコンポーネント52に分割することにより、機能モジュール2を前記電子機器の一側の中間位置に設けることができる。前記機能モジュール2がフロントカメラである場合、ユーザの撮影が便利になり、外観設計の美しさを向上させる。
【0044】
無論、他の選択的な具体的な実施の形態では、前記機能モジュール2は、前記電子機器の一角に設けられてもよい。
【0045】
さらに選択的に、各前記ホルダーコンポーネント52は、一つのコネクタ53と、一つの前記支持板51とを含み、前記コネクタ53は、前記支持ローラ31の一端に枢着されている。それによって、前記支持ローラ31は、前記ローラホルダー5に対して回転可能である。
【0046】
選択的に、前記機能モジュール2は、二つの前記ホルダーコンポーネント52の二つの前記支持板51の間に設けられてもよく、それによって前記機能モジュール2と前記支持ローラ31との間の相互干渉を回避することができる。
【0047】
また、前記駆動電機321は、一方の前記支持板51の下方に他方の前記支持板51より離れた側に設けられてもよいし、又は他方の支持板51に近づいた側に設けられてもよい。
【0048】
他の選択的な具体的な実施の形態では、前記支持ローラ31には、断面がU字形である開口が設けられている。
図9を参照すると、前記支持ローラ31が前記第二のスクリーン12を動かして折り畳み状態になった場合、前記開口は、前記第一のスクリーン11から遠ざかる方向を向いており、前記機能モジュール2は、前記開口内に位置して遮蔽されておらず、
図10を参照すると、前記支持ローラ31が前記第二のスクリーン12を動かして展開状態になった場合、前記開口は、下方、即ち前記電子機器の裏面を向いており、前記機能モジュール2は、前記開口内に位置し、かつ少なくとも部分的に遮蔽されている。前記支持ローラ31のD領域は、前記第二のスクリーン12に固定接続されている。
【0049】
選択的に、各前記ホルダーコンポーネント52は、一つのフラップをさらに含み、前記フラップは、前記支持板51と段差構造を形成し、前記フラップは、前記支持ローラ31の下方に位置している。
【0050】
選択的に、前記支持ローラ31は、二つのローラコンポーネント311及び一つの連結シャフト312を含み、前記二つのローラコンポーネント311は、前記連結シャフト312を介して同軸的に接続されており、前記ドリブンギヤ323は、前記連結シャフト312に同軸的に固定接続されている。
【0051】
本発明の実施例では、ドリブンギヤ323は、前記支持ローラ31の二つの前記ローラコンポーネント311の間に設けられてもよく、支持ローラ31の一側に設けられることと比べて、部品のレイアウトをよりよく行うことができ、そして機器が転落する場合、損傷しにくい。
【0052】
説明すべきことは、本明細書において、「含む」、「包含」という用語又はその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それにより、一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「......を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品又は装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。
【0053】
以上は、添付図面を結び付けながら、本発明の実施例について記述したが、本発明は、上記した具体的な実施の形態に限らない。上記した具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本発明の示唆で、本発明の趣旨と請求項に保護される範囲から逸脱しない場合、多くの形式を行うこともでき、いずれも本発明の保護内に属する。