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特許7477648近距離無線通信NFC通信方法、装置及び電子機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】近距離無線通信NFC通信方法、装置及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   G06K 19/07 20060101AFI20240423BHJP
   H04B 1/59 20060101ALI20240423BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20240423BHJP
【FI】
G06K19/07 190
H04B1/59
H04M1/00 R
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022567319
(86)(22)【出願日】2021-04-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-12
(86)【国際出願番号】 CN2021091360
(87)【国際公開番号】W WO2021223672
(87)【国際公開日】2021-11-11
【審査請求日】2022-11-04
(31)【優先権主張番号】202010374746.4
(32)【優先日】2020-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】毛 紅根
【審査官】後藤 彰
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-006599(JP,A)
【文献】特開平05-046834(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106231090(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109257071(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 19/07
H04B 1/59
H04M 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
近距離無線通信NFC通信方法であって、
NFCカードリーダにより送信される第一の信号を受信することと、
前記第一の信号に応答し、第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行うことと、を含み、
ここで、前記第一のNFCエミュレーションカードは、非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードであり、前記ターゲット非接触情報には、ゲートタイプのターゲットNFCエミュレーションカードに対応するターゲット識別コードが運ばれている、近距離無線通信NFC通信方法。
【請求項2】
第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行う前に、前記方法は、
ユーザの第一の入力を受信することと、
前記第一の入力に応答し、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する第一の非接触情報における、非ゲートタイプの識別コードである第一の識別コードを前記ターゲット識別コードに更新することと、
前記第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、更新された前記第一の非接触情報を前記ターゲット非接触情報として決定することと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行う前に、前記方法は、
ユーザの第二の入力を受信することと、
前記第二の入力に応答し、前記第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にあるように切り替え、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する第一の非接触情報を前記ターゲット非接触情報として決定し、前記ターゲット非接触情報における第一の識別コードを前記ターゲット識別コードに更新することと、をさらに含み、
ここで、前記第一の識別コードは、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する識別コードである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行う前に、前記方法は、
第二のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ユーザの第三の入力を受信することであって、前記第二のNFCエミュレーションカードに対応する第二の非接触情報に前記ターゲット識別コードが運ばれていることと、
前記第三の入力に応答し、前記第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にあるように切り替え、第二の非接触パラメータを第一の非接触パラメータに更新し、前記第一の非接触パラメータと前記ターゲット識別コードを前記ターゲット非接触情報として決定することと、をさらに含み、
ここで、前記第二の非接触パラメータは、前記第二の非接触情報における前記ターゲット識別コードを除く非接触パラメータであり、前記第一の非接触パラメータは、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する第一の非接触情報における第一の識別コードを除く非接触パラメータであり、前記第一の識別コードは、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する識別コードである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記の、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行うことは、
前記ターゲット非接触情報における第一のターゲット情報で前記NFCカードリーダと第一のデータのやり取りを行い、前記第一のデータのやり取りが行われるやり取り回数を記録することであって、前記第一のターゲット情報に前記ターゲット識別コードが運ばれていることと、
前記第一のデータのやり取りが行われるやり取り回数が予め設定される条件を満たす場合、前記ターゲット非接触情報における第二のターゲット情報で前記NFCカードリーダと第二のデータのやり取りを行うことであって、前記第二のターゲット情報は、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する非接触情報であることと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記の、前記ターゲット非接触情報における第一のターゲット情報で前記NFCカードリーダと第一のデータのやり取りを行い、前記第一のデータのやり取りが行われるやり取り回数を記録することは、
前記第一のターゲット情報における、前記ターゲット識別コードを含まない第一の非接触パラメータで前記NFCカードリーダとハンドシェーク接続することと、
前記ハンドシェーク接続を確立した場合、前記ターゲット識別コードを前記NFCカードリーダに送信することと、
前記ハンドシェーク接続を切断し、前記第一のデータのやり取りが行われるやり取り回数を1回累積することと、を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
近距離無線通信NFC通信装置であって、
NFCカードリーダにより送信される第一の信号を受信するための第一の受信モジュールと、
前記第一の信号に応答し、第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行うための第一の応答モジュールと、を含み、
ここで、前記第一のNFCエミュレーションカードは、非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードであり、前記ターゲット非接触情報には、ゲートタイプのターゲットNFCエミュレーションカードに対応するターゲット識別コードが運ばれている、近距離無線通信NFC通信装置。
【請求項8】
前記装置は、
第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行う前に、ユーザの第一の入力を受信するための第二の受信モジュールと、
前記第一の入力に応答し、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する第一の非接触情報における、非ゲートタイプの識別コードである第一の識別コードを前記ターゲット識別コードに更新するための第二の応答モジュールと、
前記第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、更新された前記第一の非接触情報を前記ターゲット非接触情報として決定するための決定モジュールと、をさらに含む、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記装置は、
第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行う前に、ユーザの第二の入力を受信するための第三の受信モジュールと、
前記第二の入力に応答し、前記第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にあるように切り替え、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する第一の非接触情報を前記ターゲット非接触情報として決定し、前記ターゲット非接触情報における第一の識別コードを前記ターゲット識別コードに更新するための第三の応答モジュールと、をさらに含み、
ここで、前記第一の識別コードは、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する識別コードである、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記装置は、
第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行う前に、第二のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ユーザの第三の入力を受信するための第四の受信モジュールであって、前記第二のNFCエミュレーションカードに対応する第二の非接触情報に前記ターゲット識別コードが運ばれている第四の受信モジュールと、
前記第三の入力に応答し、前記第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にあるように切り替え、第二の非接触パラメータを第一の非接触パラメータに更新し、前記第一の非接触パラメータと前記ターゲット識別コードを前記ターゲット非接触情報として決定するための第四の応答モジュールと、をさらに含み、
ここで、前記第二の非接触パラメータは、前記第二の非接触情報における前記ターゲット識別コードを除く非接触パラメータであり、前記第一の非接触パラメータは、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する第一の非接触情報における第一の識別コードを除く非接触パラメータであり、前記第一の識別コードは、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する識別コードである、請求項7に記載の装置。
【請求項11】
前記第一の応答モジュールは、
前記ターゲット非接触情報における第一のターゲット情報で前記NFCカードリーダと第一のデータのやり取りを行い、前記第一のデータのやり取りが行われるやり取り回数を記録するための第一の処理サブモジュールであって、前記第一のターゲット情報に前記ターゲット識別コードが運ばれている第一の処理サブモジュールと、
前記第一のデータのやり取りが行われるやり取り回数が予め設定される条件を満たす場合、前記ターゲット非接触情報における第二のターゲット情報で前記NFCカードリーダと第二のデータのやり取りを行うための第二の処理サブモジュールであって、前記第二のターゲット情報は、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する非接触情報である第二の処理サブモジュールと、を含む、請求項7に記載の装置。
【請求項12】
前記第一の処理サブモジュールは、
前記第一のターゲット情報における、前記ターゲット識別コードを含まない第一の非接触パラメータで前記NFCカードリーダとハンドシェーク接続するための接続ユニットと、
前記ハンドシェーク接続を確立した場合、前記ターゲット識別コードを前記NFCカードリーダに送信するための送信ユニットと、
前記ハンドシェーク接続を切断し、前記第一のデータのやり取りが行われるやり取り回数を1回累積するための処理ユニットと、を含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
プログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、請求項1から6のいずれか1項に記載の近距離無線通信NFC通信方法のステップを実現する、可読記憶媒体。
【請求項14】
プロセッサと通信インターフェースを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、請求項1から6のいずれか1項に記載の近距離無線通信NFC通信方法を実現するために用いられる、チップ。
【請求項15】
少なくとも一つのプロセッサによって実行されて請求項1から6のいずれか1項に記載の近距離無線通信NFC通信方法を実現する、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年5月6日に中国で提出された中国特許出願番号No.202010374746.4の優先権を主張しており、同出願の内容のすべては、ここに参照として取り込まれる。
【0002】
本出願は、通信技術分野に属し、具体的に、近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)通信方法、装置及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0003】
電子機器の急速な発展に伴い、電子機器に集積されたデバイスは、ますます多くなり、カメラ、赤外センサ、グローバルポジショニングシステム(Global Positioning System、GPS)、ブルートゥース、無線インターネット(WIFI)、指紋、近距離無線通信、ブルートゥース低消費電力(Bluetooth Low Energy、BLE)などの様々なセンサを徐々に追加している。これらのセンサは、電子機器の使用体験及び機能の豊かさを大幅に向上させた。電子機器のNFCに組み込みセキュリティチップが集積されている場合、NFCエミュレーション公共交通カード、ゲートカード、バンクカード及び電子身分証明書カードなどの使用を実現することができる。このように、NFCエミュレーションゲートカード、公共交通カード、バンクカード及び電子身分証明書カードなどにより、ユーザの生活を便利にすることができる。しかしながら、現在、NFC機能は、1枚のエミュレーションカードしかアクティブ化状態を維持できないことが黙認され、例えば、NFCカードリーダの接近信号を受信した場合、このアクティブ化状態のエミュレーションカードの非接触情報を採用してこのNFCカードリーダとデータのやり取りを行うことが默認され、例えば、現在でアクティブ化状態にあるエミュレーションカードは、公共交通カードであり、ユーザがゲートカードを使用してゲート解除の操作を行う必要がある場合、まず、ゲートカードを手動でアクティブ化する必要があり、このような操作プロセスは、比較的に煩雑である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の実施例の目的は、ユーザがゲートカードを使用してゲート解除の操作を行う必要がある場合、まず、ゲートカードを手動でアクティブ化する必要がある操作プロセスが比較的に煩雑である問題を解決するための近距離無線通信NFC通信方法、装置及び電子機器を提供することである。
【0005】
上記技術問題を解決するために、本出願は、以下のように実現される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第一の態様によれば、本出願の実施例は、近距離無線通信NFC通信方法を提供した。前記方法は、
NFCカードリーダにより送信される第一の信号を受信することと、
前記第一の信号に応答し、第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行うことと、を含み、
ここで、前記第一のNFCエミュレーションカードは、非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードであり、前記ターゲット非接触情報には、ゲートタイプのターゲットNFCエミュレーションカードに対応するターゲット識別コードが運ばれている。
【0007】
第二の態様によれば、本出願の実施例は、近距離無線通信NFC通信装置を提供した。前記装置は、
NFCカードリーダにより送信される第一の信号を受信するための第一の受信モジュールと、
前記第一の信号に応答し、第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行うための第一の応答モジュールと、を含み、
ここで、前記第一のNFCエミュレーションカードは、非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードであり、前記ターゲット非接触情報には、ゲートタイプのターゲットNFCエミュレーションカードに対応するターゲット識別コードが運ばれている。
【0008】
第三の態様によれば、本出願の実施例は、電子機器を提供した。前記電子機器は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令と、を含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、第一の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0009】
第四の態様によれば、本出願の実施例は、可読記憶媒体を提供した。前記可読記憶媒体には、プログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、第一の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0010】
第五の態様によれば、本出願の実施例は、チップを提供した。前記チップは、プロセッサと通信インターフェースを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、第一の態様に記載の方法を実現するために用いられる。
【発明の効果】
【0011】
本出願の実施例では、NFCカードリーダにより送信される第一の信号を受信し、前記第一の信号に応答し、第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行うことによって、ターゲット非接触情報にターゲットゲートタイプのNFCエミュレーションカードに対応するターゲット識別コードが運ばれているため、非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードによってゲートタイプのNFCカードリーダとデータのやり取りを行うことができることを実現し、ゲートタイプのNFCカードリーダにゲートを解除させ、ユーザがゲート解除の操作を行う前に、まずゲートタイプのNFCエミュレーションカードを手動でアクティブ化する必要がある煩雑なプロセスを回避する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本出願の実施例のNFC通信方法のフローチャートである。
図2】本出願の実施例のNFCエミュレーションカードインタフェースの概略図のその一である。
図3】本出願の実施例のNFCエミュレーションカードインタフェースの概略図のその二である。
図4】本出願の実施例のNFC通信装置のブロック図である。
図5】本出願の実施例の電子機器のハードウェア構造ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下は、本出願の実施例における図面を結び付けながら、本出願の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述し、明らかに、記述された実施例は、本出願の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0014】
本出願の明細書と特許請求の範囲における用語である「第一の」、「第二の」などは、類似している対象を区別するために用いられるが、特定の順序又は前後手順を記述するためのものではない。理解すべきこととして、このように使用されるデータは、適切な場合に交換可能であり、それにより本出願の実施例は、ここで図示又は記述されたもの以外の順序で実施されることが可能である。なお、明細書及び請求項における「及び/又は」は、接続される対象の少なくともそのうちの一つを表し、文字である「/」は、一般的には前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0015】
以下では、図面を結び付けながら、具体的な実施例及びその応用シナリオによって本出願の実施例による近距離無線通信NFC通信方法を詳細に説明する。
【0016】
本出願は、電子機器に応用可能な近距離無線通信NFC通信方法を提供した。前記電子機器には、NFCチップ及び組み込みセキュリティチップが集積されており、且つNFCエミュレーションカード機能をサポートし、ゲートタイプのNFCエミュレーションカードをエミュレートし、取引タイプのNFCエミュレーションカードなどをエミュレートすることができ、例えば、ゲートタイプのNFCエミュレーションカードは、団地ゲートを解除するためのゲートカード、エレベーターゲートを解除するためのゲートカード、オフィスゲートを解除するためのゲートカードなどであってもよく、取引タイプをエミュレートするNFCエミュレーションカードは、公共交通カード、バンクカード及び電子身分証明書カードなどであってもよい。例えば、この電子機器がNFCカードリーダとデータのやり取りを行うことは、ISO14443、ISO7816などの関連プロトコルに従ってもよい。
【0017】
図1に示すように、前記方法は、具体的に、以下のステップを含んでもよい。
【0018】
ステップ11:NFCカードリーダにより送信される第一の信号を受信する。
【0019】
選択的に、この第一の信号は、電子機器により受信されたNFCカードリーダにより送信された、近距離無線通信を確立するための要求信号であってもよく、又はこの第一の信号は、NFCカードリーダと電子機器との距離が所定範囲内にあることを指示する接近信号であってもよい。
【0020】
選択的に、NFCカードリーダは、公共交通カード機、地下鉄ゲート、銀聯カード機、ゲートカード機などであってもよい。ここで、ゲートカード機は、団地ゲートのゲートカード機、オフィスゲートのゲートカード機、エレベーターゲートカード機などを含んでもよい。
【0021】
ステップ12:前記第一の信号に応答し、第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行う。
【0022】
ここで、前記第一のNFCエミュレーションカードは、非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードであり、前記ターゲット非接触情報には、ゲートタイプのターゲットNFCエミュレーションカードに対応するターゲット識別コードが運ばれている。
【0023】
選択的に、第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にあることは、第一のNFCエミュレーションカードが現在で使用可能な状態、又は電子機器が第一のNFCエミュレーションカードに対応する非接触情報によってNFCカードリーダとデータのやり取りを行うことができる状態であってもよい。例えば、ユーザは、公共交通カードを第一のNFCエミュレーションカードとして選択し、この公共交通カードがアクティブ化状態にある場合、ユーザが電子機器によって前記NFCカードリーダにカードで支払う場合、公共交通カードで取引支払を行うことが默認される。選択的に、ユーザは、NFCが応用するエミュレーションカード切り替えインタフェースで一つのNFCエミュレーションカードをアクティブ化された第一のNFCエミュレーションカードとして選択してもよく、前記第一のNFCエミュレーションカードが取引タイプのNFCエミュレーションカード、例えば公共交通カードである場合、電子機器が前記NFCカードリーダにカードで支払う場合、この公共交通カードを取引タイプのNFCエミュレーションカードとして使用して支払う。
【0024】
選択的に、このターゲット非接触情報は、非接触プロトコルパラメータ情報、例えば、ユニックな識別コード、レート、ISO14443-4レイヤプロトコルをサポートするかどうかなどの情報を含んでもよい。電子機器は、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行い、即ち電子機器は、非接触プロトコルパラメータ情報によってNFCカードリーダとデータのやり取りを行い、例えば、ISO14443-3プロトコル仕様の要求に従ってデータの送受信を行い、例えば、NFCカードリーダは、A型カードに対する要求(Request Command、Type A、REQA)コマンドを電子機器に送信した後、電子機器が要求応答(Answer To Request、Type A、ATQA)コマンドをNFCカードリーダに返して応答する必要がある。
【0025】
選択的に、非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードは、取引タイプのNFCエミュレーションカードであってもよく、この取引タイプのNFCエミュレーションカードとは、取引、支払いのためのNFCエミュレーションカード、例えば、公共交通カード、バンクカード、電子身分証明書カードなどである。
【0026】
選択的に、ゲートタイプのターゲットNFCエミュレーションカードは、少なくとも二つのゲートタイプのNFCカードリーダとデータのやり取りを行うことができ、且つこの少なくとも二つのゲートタイプのNFCカードリーダがゲートを解除することができるようにするNFCエミュレーションカードであってもよく、又は万能ゲートカードと呼ばれてもよい。無論、このゲートタイプのターゲットNFCエミュレーションカードは、ある特定のゲートタイプのNFCエミュレーションカード、例えば、団地ゲートを解除するためのゲートカード、又はエレベーターゲートを解除するためのゲートカード、又はオフィスゲートを解除するためのゲートカードなどであってもよく、本出願は、これに限定されない。
【0027】
選択的に、ターゲット識別コードは、ゲートタイプのNFCカードリーダがゲートを解除する検証情報に用いられてもよく、即ち電子機器がゲートタイプのNFCカードリーダとデータのやり取りを行うプロセスで、このターゲット識別コードを前記ゲートタイプのNFCカードリーダに送信し、このゲートタイプのNFCカードリーダは、このターゲット識別コードの検証に合格した場合にゲートを解除することができる。
【0028】
本出願の実施例では、NFCカードリーダにより送信される第一の信号を受信し、前記第一の信号に応答し、第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行うことによって、ターゲット非接触情報にターゲットゲートタイプのNFCエミュレーションカードに対応するターゲット識別コードが運ばれているため、非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードによってゲートタイプのNFCカードリーダとデータのやり取りを行うことができることを実現し、ゲートタイプのNFCカードリーダにゲートを解除させ、ユーザがゲート解除の操作を行う前に、まずゲートタイプのNFCエミュレーションカードを手動でアクティブ化する必要がある煩雑なプロセスを回避する。
【0029】
選択的に、いずれか一つのNFCエミュレーションカードがいずれもゲート、例えば、団地ゲート、オフィスゲート、エレベーターゲートなどを解除することができることを実現するために、ユーザは、複数のゲートを解除するための万能ゲートカードを予め設定することができ、例えば、電子機器には、一般的に、複数枚の異なるゲートカードがバインドされることができ、ユーザは、複数のゲートカードのうちの1枚のゲートカードを予め選択して万能ゲートカードとして設定することができ、ここで、万能ゲートカードに対応する非接触情報におけるターゲット識別コードは、一つのNFCエミュレーションカードで複数のゲートを解除することができることを実現するように、複数のゲートタイプのNFCカードリーダがゲートを解除する検証情報ために用いられてもよい。
【0030】
選択的に、現在でアクティブ化状態にある第一のNFCエミュレーションカードが、非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードである場合、この第一のNFCエミュレーションカードに対応する第一の非接触情報における第一の識別コードを前記ターゲット識別コードに置き換えることで、この非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードが複数のゲートを解除するために使用できることを実現することによって、NFCエミュレーションカードを切り替える場合にゲート解除を実現することを回避し、さらにユーザ操作を簡略化することができる。
【0031】
選択的に、第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行うステップの前に、前記方法はさらに、具体的に、
ユーザの第一の入力を受信することと、
前記第一の入力に応答し、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する第一の非接触情報における、非ゲートタイプの識別コードである第一の識別コードを前記ターゲット識別コードに更新することと、
前記第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、更新された前記第一の非接触情報を前記ターゲット非接触情報として決定することとを含んでもよい。
【0032】
例えば、第一のNFCエミュレーションカードは、取引タイプのNFCエミュレーションカード、例えば公共交通カード、バンクカード又は電子身分証明書カードなどであってもよい。第一のNFCエミュレーションカードが公共交通カードであることを例にして、ユーザにより入力される万能ゲートカードを設定する第一の入力を受信した場合、前記第一の入力に応答し、NFCプロトコルの拡張命令によって万能ゲートカードに対応する非接触情報における前記ターゲット識別コードをNFCチップに送信して、NFCチップに保存されている公共交通カードに対応する非接触情報における識別コードを前記ターゲット識別コードに置き換え、このようにこの公共交通カードがアクティブ化状態にある場合、それに対応する非接触情報にこのターゲット識別コードが運ばれているため、ゲートを解除する機能を備える。
【0033】
本出願の実施例では、非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードに対応する非接触情報における識別コードを前記ターゲット識別コードに予め切り替えることによって、この非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードがゲートを解除する機能を有することができ、それによってこの非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ゲートを解除するために使用し、ユーザがゲート解除の操作を行う前に、まずゲートタイプのNFCエミュレーションカードを手動でアクティブ化する必要がある煩雑なプロセスを回避することができる。
【0034】
好ましくは、1つのNFCエミュレーションカードをバインドする際に、このNFCエミュレーションカードに対応する非接触情報における識別コードを前記ターゲット識別コードに更新してもよく、それによって、電子機器にバインドされた各NFCエミュレーションカードのいずれに対しても、ゲートを解除する機能を有することを実現することができ、それによって、どのNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にあっても、いずれもゲートを解除するために使用し、さらにNFCエミュレーションカードを切り替える必要がある場合にゲート解除を実現することを回避し、さらにユーザ操作を簡略化することができる。
【0035】
選択的に、電子機器における1つのNFCエミュレーションカードがゲートタイプのNFCエミュレーションカードである場合、ユーザにより設定されたそのうちの一つのゲートタイプのNFCエミュレーションカードが万能ゲートカード及びそれに対応するターゲット識別コードとして記録することであってもよい。
【0036】
選択的に、NFCプロトコルでは、取引タイプをアクティブ化するNFCエミュレーションカードを切り替える場合、切り替え後の取引タイプのNFCエミュレーションカードに対応する非接触情報を更新する必要があると規定されている。そのため、取引タイプのNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にあるように切り替える場合、それに対応する非接触パラメータを更新する必要もあり、ここで、非接触パラメータは、非接触情報における識別コードを除くプロトコルパラメータである。
【0037】
具体的には、一実現方式として、第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行うステップの前に、前記方法はさらに、具体的に、
ユーザの第二の入力を受信することと、
前記第二の入力に応答し、前記第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にあるように切り替え、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する第一の非接触情報を前記ターゲット非接触情報として決定し、前記ターゲット非接触情報における第一の識別コードを前記ターゲット識別コードに更新することとを含んでもよく、
ここで、前記第一の識別コードは、前記第一のエミュレーションカードに対応する識別コードである。
【0038】
例えば、ユーザが一つの取引タイプのNFCエミュレーションカードを切り替える必要があり、例えば、バンクカードがアクティブ化状態にあるように切り替える必要があると、NFCプロトコルに応じてNFCチップにおける非接触情報をこのバンクカードに対応する非接触情報に更新することができる。そして、NFC拡張命令によって万能ゲートカードに対応する前記ターゲット識別コードをNFCチップに送信し、NFCチップにおけるこのバンクカードに対応する非接触情報における識別コードを万能ゲートカードに対応するターゲット識別コードに更新する。
【0039】
本出願の実施例では、NFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にあるように切り替える場合、それに対応する非接触情報における識別コードを前記ターゲット識別コードに切り替えることで、アクティブ化状態にあるこのNFCエミュレーションカードがゲートを解除する機能を有することによって、ユーザがゲート解除の操作を行う前に、まずゲートタイプのNFCエミュレーションカードを手動でアクティブ化する必要がある煩雑なプロセスを回避することができる。
【0040】
具体的には、別の実現方式として、第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行うステップの前に、前記方法はさらに、具体的に、
第二のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ユーザの第三の入力を受信することであって、前記第二のNFCエミュレーションカードに対応する第二の非接触情報に前記ターゲット識別コードが運ばれていることと、
前記第三の入力に応答し、前記第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にあるように切り替え、第二の非接触パラメータを第一の非接触パラメータに更新し、前記第一の非接触パラメータと前記ターゲット識別コードを前記ターゲット非接触情報として決定することとを含んでもよく、
ここで、前記第二の非接触パラメータは、前記第二の非接触情報における前記ターゲット識別コードを除く非接触パラメータであり、前記第一の非接触パラメータは、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する第一の非接触情報における第一の識別コードを除く非接触パラメータであり、前記第一の識別コードは、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する識別コードである。
【0041】
例えば、現在の取引タイプの第二のNFCエミュレーションカードは、アクティブ化状態にあり、例えば、第二のNFCエミュレーションカードは、公共交通カードであり、且つこの公共交通カードに対応する非接触情報には、万能ゲートカードに対応するターゲット識別コードが運ばれており、ユーザがこの公共交通カードをアクティブ化状態にあるもう一つの取引タイプの第一のNFCエミュレーションカード(例えば、この第一のNFCエミュレーションカードは、バンクカードであってもよい)に切り替える第一の切り替え入力を受信し、前記第一の切り替え入力に応答する場合、現在でアクティブ化状態にある公共交通カードの非接触情報に前記ターゲット識別コードがすでに運ばれたため、前記第一の切り替え入力に応答し、このターゲット識別コードが更新されないことを保持し、公共交通カードに対応する非接触情報における前記ターゲット識別コードを除く非接触パラメータをバンクカードに対応する非接触情報における識別コードを除く非接触パラメータに更新することができる。
【0042】
また例えば、ユーザが、現在でアクティブ化状態にあるゲートタイプのNFCエミュレーションカードを、アクティブ化状態にある取引タイプのNFCエミュレーションカード、例えば公共交通カードに切り替える第二の切り替え入力を受信し、前記第二の切り替え入力に応答し、NFCチップは、前記ゲートタイプのNFCエミュレーションカードにおけるターゲット識別コードを保持し、NFCチップにおける非接触情報がこの公共交通カードの非接触情報に更新された後、NFC拡張コマンドによってこのターゲット識別コードをNFCチップに送信して、NFCチップにおけるこの公共交通カードの非接触パラメータにおける識別コードを置き換える。
【0043】
本出願の実施例では、非接触情報に前記ターゲット識別コードが運ばれている第二のNFCエミュレーションカードを、アクティブ化状態にある非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードに切り替える場合、そのターゲット識別コードが更新されないことを保持するが、対応する非接触情報における識別コードを除く非接触情報のみを更新することで、アクティブ化状態にあるこのNFCエミュレーションカードがゲートを解除する機能を有することによって、ユーザがゲート解除の操作を行う前に、まずゲートタイプのNFCエミュレーションカードを手動でアクティブ化する必要がある煩雑なプロセスを回避することができる。
【0044】
以下、他のNFCエミュレーションカードが切り替わるシナリオを結びつけながら、非接触情報の更新方法を具体的に説明する。
【0045】
シナリオ1:ユーザが、現在でアクティブ化状態にある取引タイプのNFCエミュレーションカード、例えば公共交通カードを、アクティブ化状態にあるゲートタイプのNFCエミュレーションカードに切り替える第三の切り替え入力を受信し、前記第三の切り替え入力に応答し、NFCチップは、NFCプロトコルに応じて公共交通カードに対応する非接触情報をゲートタイプのNFCエミュレーションカードに対応する非接触情報に追加処理なしで更新する。
【0046】
シナリオ2:ユーザが、現在でアクティブ化状態にある取引タイプのNFCエミュレーションカード(例えばこの取引タイプのNFCエミュレーションカードに対応する非接触情報には、万能ゲートカードに対応する前記ターゲット識別コードが運ばれている)を、非ゲートタイプのNFCエミュレーションカード、例えば公共交通カードに切り替える第四の切り替え入力を受信し、前記第四の切り替え入力に応答し、NFCチップは、万能ゲートカードに対応する前記ターゲット識別コードを保持し、NFCチップにおける非接触情報を前記公共交通カードに対応する非接触情報における識別コードを除く非接触パラメータに更新する。又は、前記第四の切り替え入力に応答し、NFCチップにおける非接触情報を前記公共交通カードに対応する非接触情報に更新し、前記公共交通カードに対応する非接触情報における識別コードを前記ターゲット識別コードに更新する。
【0047】
本出願の実施例では、NFCチップ内のNFCエミュレーションカードに対応する非接触情報における識別コードを置き換えることによって、アクティブ化状態にあるNFCエミュレーションカードに対応する非接触情報に万能ゲートカードに対応するターゲット識別コードが運ばれていることを確保することによって、非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードがゲートを解除する機能を有することを確保し、例えば公共交通カードがゲートを解除する機能を有するように設定し、又はバンクカードがゲートを解除する機能を有するなどように設定し、ユーザがゲート解除の操作を行う前に、まずゲートタイプのNFCエミュレーションカードを手動でアクティブ化する必要がある煩雑なプロセスを回避することができるとともに、本出願は、地理位置又はプロトコルによってカードを切り替える方案に比べて、カードで支払う速度の影響を与えない。
【0048】
選択的に、前記の、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行うステップは、具体的に、
前記ターゲット非接触情報における第一のターゲット情報で前記NFCカードリーダと第一のデータのやり取りを行い、前記第一のデータのやり取りが行われるやり取り回数を記録することであって、前記第一のターゲット情報に前記ターゲット識別コードが運ばれていることと、
前記第一のデータのやり取りが行われるやり取り回数が予め設定される条件を満たす場合、前記ターゲット非接触情報における第二のターゲット情報で前記NFCカードリーダと第二のデータのやり取りを行うことであって、前記第二のターゲット情報は、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する非接触情報であることとを含んでもよい。
【0049】
例えば、ユーザは、万能ゲートカードを設定した後、万能ゲートカードに対応する非接触情報をNFC拡張コマンドによってNFCチップに送信し、NFCチップは、万能ゲートカードの非接触情報を保存する。ユーザが、アクティブ化状態にある非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードを選択した場合、例えば、アクティブ化状態にある取引タイプのNFCエミュレーションカード(例えば公共交通カード又はバンクカードなど)を選択した場合、NFCプロトコルに応じてNFCチップにおける非接触情報が、選択された取引タイプの非接触情報としてNFCチップ内に更新され、この非接触情報を保存する。このように、NFCチップ内には、即ち、それぞれ第一のターゲット情報(即ち万能ゲートカードに対応する非接触情報)と第二のターゲット情報(即ち取引タイプのNFCエミュレーションカードに対応する非接触情報)である2セットの非接触情報が保存されている。
【0050】
NFCカードリーダの第一の信号を受信した場合、まず、第一のターゲット情報(即ち万能ゲートカードに対応する非接触パラメータ)でこのNFCカードリーダ(例えばゲートカード機又は公共交通カード機など)とプロトコルプレーンのやり取りを行い(例えばISO14443-3レイヤプロトコルのやり取りを行い)、電子機器と第一のターゲット情報と前記NFCカードリーダと第一のデータのやり取りを行う回数が所定回数に達した場合、第二のターゲット情報(即ち取引タイプのNFCエミュレーションカードの対応する非接触情報である)で第二のデータのやり取りを行い、例えば、ISO14443-3レイヤのやり取りを行い、電子機器は、取引タイプのNFCエミュレーションカードの識別コードを前記NFCカードリーダにフィードバックし、前記NFCカードリーダは、前記識別コードに応答してアプリケーションデータのやり取りなどを行う。
【0051】
このように、NFCカードリーダがゲートタイプのNFCカードリーダである場合、ゲートタイプのNFCカードリーダにとって、このターゲット識別コードを検証する必要のみがあるため、電子機器がこのターゲット識別コードを返した後、NFCカードリーダは、このターゲット識別コードに応答してゲートを解除すれば、ゲートの開きに成功した。このように所定回数(具体的な回数は、固定されてもよく、ユーザがゲート機器を使用して検証してから決定してもよい)の実行を繰り返して、このNFCカードリーダがゲートを解除することができることを確保し、且つNFCカードリーダが取引タイプのNFCカードリーダである場合、所定回数の第一のデータのやり取りを経た後、第二のデータのやり取りを直接行い、電子機器が支払い操作を実行することができることを確保することによって、ユーザがゲート解除の操作を行う前に、まずゲートタイプのNFCエミュレーションカードを手動でアクティブ化する必要がある煩雑なプロセスを回避することができる。
【0052】
選択的に、前記の、前記ターゲット非接触情報における第一のターゲット情報で前記NFCカードリーダと第一のデータのやり取りを行い、前記第一のデータのやり取りが行われるやり取り回数を記録するステップは、具体的に、
前記第一のターゲット情報における、前記ターゲット識別コードを含まない第一の非接触パラメータで前記NFCカードリーダとハンドシェーク接続することと、
前記ハンドシェーク接続を確立した場合、前記ターゲット識別コードを前記NFCカードリーダに送信することと、
前記ハンドシェーク接続を切断し、前記第一のデータのやり取りが行われるやり取り回数を1回累積することと、を含んでもよい。
【0053】
例えば、第一のターゲット情報(即ち万能ゲートカードに対応する非接触パラメータ)でこのNFCカードリーダとプロトコルプレーンのやり取りを行うプロセスで、電子機器とNFCカードリーダとの間のISO14443-3レイヤのプロトコルのやり取りが、電子機器が第一のターゲット情報に運ばれている前記ターゲット識別コードをフィードバックする必要があるように実行される場合、電子機器は、このターゲット識別コードを前記NFCカードリーダにフィードバックした後、今回のハンドシェーク接続を切断し、ハンドシェーク接続を1回行った後にターゲット識別コードをフィードバックし、ハンドシェーク接続を切断し、完了した第一のデータのやり取りを1回記録する。ここで、ハンドシェーク接続を切断することは、応答カードリーダにより次に送信されるISO14443-3レイヤのプロトコル選択命令に応答しなく、又はNFCカードリーダとの接続を切断することなどであってもよい。
【0054】
選択的に、電子機器に二つのNFCエミュレーションカードが少なくともバインドされており、例えば一つのゲートカードと一つの公共交通カードを少なくとも含む場合、好ましいこのゲートカードは、万能ゲートカードであってもよい。
【0055】
現在の公共交通カードがアクティブ化状態にある場合、ユーザは、電子機器における公共交通カードによってゲートカード機とデータのやり取りを行い、電子機器が所定回数内のデータのやり取りが行われるプロセスで万能ゲートカードのターゲット識別コードをゲートカード機に戻すため、ゲートカード機は、ゲートを解除することができる。現在の公共交通カードがアクティブ化状態にある場合、ユーザは、電子機器における公共交通カードによって公共交通カード機とデータのやり取りを行い、所定回数内のデータのやり取りが行われるプロセスで万能ゲートカードのターゲット識別コードを公共交通カード機にフィードバックした後、公共交通カードの取引フローに入るため、電子機器が公共交通カード機にカードで支払うことに成功することができ、このように、ユーザは、公共交通カードがアクティブ化状態にあるように選択し、公共交通カードでゲートカード機のゲートを解除することができ、公共交通カードのカード機にカードで支払うことによって、ユーザがゲート解除の操作を行う前に、まずゲートタイプのNFCエミュレーションカードを手動でアクティブ化する必要がある煩雑なプロセスを回避することもできる。
【0056】
選択的に、NFCチップ内には、2セットの非接触パラメータ、例えば一つの万能ゲートカードの非接触パラメータ、一つの公共交通カードの非接触パラメータが保存されている場合、NFCが応用するNFCエミュレーションカードインタフェース21(例えばユーザカードパッケージインタフェース)には、図2に示すように、2枚のNFCエミュレーションカード、即ち1枚のゲートカード212、1枚の公共交通カード211が依然として表示されてもよく、図3に示すように、万能ゲートカードと公共交通カードを隠し、1枚の新たな公共交通・ゲートの2イン1のエミュレーションカード213を表示してもよい。
【0057】
選択的に、ユーザは、複数枚のゲートカード又はすべてのゲートカードを万能ゲートカードとして選択してもよく、この場合、NFCチップには、万能ゲートカードごとの非接触パラメータが保存されている。選択された非ゲートタイプのNFCエミュレーションカード、例えば公共交通カードを使用してデータのやり取りを行う場合、本出願の上記実施例によれば、各万能ゲートカードの非接触パラメータに対して所定回数のISO14443-3レイヤのやり取りを実行し、対応するターゲット識別コードを返し、最後に公共交通カードの通常の取引フローを実行してもよく、ここでこれ以上説明しない。
【0058】
本出願の実施例では、NFCチップによって2セットの又は2セット以上の非接触情報を保存し、電子機器がNFCカードリーダとデータのやり取りを行う場合、まず、ゲートタイプのNFCエミュレーションカードに対応する非接触情報でやり取りしてから、取引タイプのNFCエミュレーションカードに対応する非接触情報のデータのやり取りを行い、即ち通常の取引フローを行い、前記NFCカードリーダがゲートタイプのサブカード機である場合にゲートを解除することができること、及びNFCカードリーダが取引タイプのNFCカードリーダである場合にも取引フローを行うこともできることを確保することによって、ユーザがゲート解除の操作を行う前に、まずゲートタイプのNFCエミュレーションカードを手動でアクティブ化する必要がある煩雑なプロセスを回避することができるとともに、互換性の問題を回避し、複数枚の万能ゲートカードで選択する柔軟性をさらに提供することができる。
【0059】
説明すべきこととして、本出願の実施例によるNFC通信方法では、実行本体は、NFC通信装置であってもよく、又はこのNFC通信装置におけるNFC通信方法をロードするための制御モジュールであってもよい。本出願の実施例において、NFC通信装置によるNFC通信方法のロードの実行を例にして、本出願の実施例によるNFC通の方法を説明する。
【0060】
図4に示すように、本出願の実施例は、近距離無線通信NFC通信装置400を提供した。この近距離無線通信NFC通信装置400は、
NFCカードリーダにより送信される第一の信号を受信するための第一の受信モジュール410と、
前記第一の信号に応答し、第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行うための第一の応答モジュール420とを含み、
ここで、前記第一のNFCエミュレーションカードは、非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードであり、前記ターゲット非接触情報には、ゲートタイプのターゲットNFCエミュレーションカードに対応するターゲット識別コードが運ばれている。
【0061】
選択的に、前記装置400は、
第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行う前に、ユーザの第一の入力を受信するための第二の受信モジュールと、
前記第一の入力に応答し、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する第一の非接触情報における、非ゲートタイプの識別コードである第一の識別コードを前記ターゲット識別コードに更新するための第二の応答モジュールと、
前記第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、更新された前記第一の非接触情報を前記ターゲット非接触情報として決定するための決定モジュールとをさらに含む。
【0062】
選択的に、前記装置400は、
第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行う前に、ユーザの第二の入力を受信するための第三の受信モジュールと、
前記第二の入力に応答し、前記第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にあるように切り替え、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する第一の非接触情報を前記ターゲット非接触情報として決定し、前記ターゲット非接触情報における第一の識別コードを前記ターゲット識別コードに更新するための第三の応答モジュールとをさらに含み、
ここで、前記第一の識別コードは、前記第一のエミュレーションカードに対応する識別コードである。
【0063】
選択的に、前記装置400は、
第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行う前に、第二のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ユーザの第三の入力を受信するための第四の受信モジュールであって、前記第二のNFCエミュレーションカードに対応する第二の非接触情報に前記ターゲット識別コードが運ばれている第四の受信モジュールと、
前記第三の入力に応答し、前記第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にあるように切り替え、第二の非接触パラメータを第一の非接触パラメータに更新し、前記第一の非接触パラメータと前記ターゲット識別コードを前記ターゲット非接触情報として決定するための第四の応答モジュールとをさらに含み、
ここで、前記第二の非接触パラメータは、前記第二の非接触情報における前記ターゲット識別コードを除く非接触パラメータであり、前記第一の非接触パラメータは、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する第一の非接触情報における第一の識別コードを除く非接触パラメータであり、前記第一の識別コードは、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する識別コードである。
【0064】
選択的に、前記第一の応答モジュール420は、
前記ターゲット非接触情報における第一のターゲット情報で前記NFCカードリーダと第一のデータのやり取りを行い、前記第一のデータのやり取りが行われるやり取り回数を記録するための第一の処理サブモジュールであって、前記第一のターゲット情報に前記ターゲット識別コードが運ばれている第一の処理サブモジュールと、
前記第一のデータのやり取りが行われるやり取り回数が予め設定される条件を満たす場合、前記ターゲット非接触情報における第二のターゲット情報で前記NFCカードリーダと第二のデータのやり取りを行うための第二の処理サブモジュールであって、前記第二のターゲット情報は、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する非接触情報である第二の処理サブモジュールとを含む。
【0065】
選択的に、前記第一の処理サブモジュールは、
前記第一のターゲット情報における、前記ターゲット識別コードを含まない第一の非接触パラメータで前記NFCカードリーダとハンドシェーク接続するための接続ユニットと、
前記ハンドシェーク接続を確立した場合、前記ターゲット識別コードを前記NFCカードリーダに送信するための送信ユニットと、
前記ハンドシェーク接続を切断し、前記第一のデータのやり取りが行われるやり取り回数を1回累積するための処理ユニットと、を含む。
【0066】
本出願の実施例におけるNFC通信装置は、装置であってもよく、端末における部品、集積回路、又はチップであってもよい。この装置は、移動電子機器であってもよく、非移動電子機器であってもよい。例示的には、移動電子機器は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、パームトップコンピュータ、車載電子機器、ウェアラブルデバイス、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer、UMPC)、ネットブック又はパーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)などであってもよく、非移動電子機器は、サーバ、ネットワーク付属メモリ(Network Attached Storage、NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer、PC)、テレビ(television、TV)、預入支払機又はセルフサービス機などであってもよく、本出願の実施例において、具体的に限定されない。
【0067】
本出願の実施例におけるNFC通信装置は、オペレーティングシステムを有する装置であってもよい。このオペレーティングシステムは、アンドロイド(Android)オペレーティングシステムであってもよく、iosオペレーティングシステムであってもよく、他の可能なオペレーティングシステムであってもよく、本出願の実施例において、具体的に限定されない。
【0068】
本出願の実施例によるNFC通信装置は、図1の方法の実施例においてNFC通信方法が実現される各プロセスを実現することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0069】
本出願の実施例におけるNFC通信装置は、NFCカードリーダにより送信される第一の信号を受信し、前記第一の信号に応答し、第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行うことによって、ターゲット非接触情報にターゲットゲートタイプのNFCエミュレーションカードに対応するターゲット識別コードが運ばれているため、非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードによってゲートタイプのNFCカードリーダとデータのやり取りを行うことができることを実現し、ゲートタイプのNFCカードリーダにゲートを解除させ、ユーザがゲート解除の操作を行う前に、まずゲートタイプのNFCエミュレーションカードを手動でアクティブ化する必要がある煩雑なプロセスを回避する。
【0070】
選択的に、本出願の実施例は、電子機器をさらに提供する。前記電子機器は、プロセッサと、メモリと、メモリに記憶され、且つ前記プロセッサで運行できるプログラム又は命令とを含み、このプログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、上記NFC通信方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0071】
注意すべきこととして、本出願の実施例における電子機器は、上記に記載の移動電子機器と非移動電子機器とを含む。
【0072】
図5は、本出願の実施例を実現する電子機器のハードウェア構造概略図である。
【0073】
この電子機器500は、無線周波数ユニット501、ネットワークモジュール502、オーディオ出力ユニット503、入力ユニット504、センサ505、表示ユニット506、ユーザ入力ユニット507、インターフェースユニット508、メモリ509、及びプロセッサ510などの部材を含むが、それらに限らない。
【0074】
当業者であれば理解できるように、電子機器500は、各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムによってプロセッサ510にロジック的に繋がることによって、電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。図5に示す電子機器構造は、電子機器に対する限定を構成せず、電子機器は、図示された部材の数よりも多く又は少ない部材、又はいくつかの部材の組み合わせ、又は異なる部材の布置を含んでもよく、ここでこれ以上説明しない。
【0075】
ここで、無線周波数ユニット501は、NFCカードリーダにより送信される第一の信号を受信するために用いられる。
【0076】
プロセッサ510は、前記第一の信号に応答し、第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、無線周波数ユニット501によってターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行うために用いられ、ここで、前記第一のNFCエミュレーションカードは、非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードであり、前記ターゲット非接触情報には、ゲートタイプのターゲットNFCエミュレーションカードに対応するターゲット識別コードが運ばれている。
【0077】
本出願の実施例では、NFCカードリーダにより送信される第一の信号を受信し、前記第一の信号に応答し、第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ターゲット非接触情報で前記NFCカードリーダとデータのやり取りを行うことによって、ターゲット非接触情報にターゲットゲートタイプのNFCエミュレーションカードに対応するターゲット識別コードが運ばれているため、非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードによってゲートタイプのNFCカードリーダとデータのやり取りを行うことができることを実現し、ゲートタイプのNFCカードリーダにゲートを解除させ、ユーザがゲート解除の操作を行う前に、まずゲートタイプのNFCエミュレーションカードを手動でアクティブ化する必要がある煩雑なプロセスを回避する。
【0078】
選択的に、入力ユニット504は、ユーザの第一の入力を受信するために用いられる。
【0079】
プロセッサ510は、さらに前記第一の入力に応答し、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する第一の非接触情報における、非ゲートタイプの識別コードである第一の識別コードを前記ターゲット識別コードに更新し、前記第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、更新された前記第一の非接触情報を前記ターゲット非接触情報として決定するために用いられる。
【0080】
本出願の実施例では、非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードに対応する非接触情報における識別コードを前記ターゲット識別コードに予め切り替えることによって、この非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードがゲートを解除する機能を有することができ、それによってこの非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ゲートを解除するために使用し、ユーザがゲート解除の操作を行う前に、まずゲートタイプのNFCエミュレーションカードを手動でアクティブ化する必要がある煩雑なプロセスを回避することができる。
【0081】
選択的に、入力ユニット504は、さらにユーザの第二の入力を受信するために用いられる。
【0082】
プロセッサ510は、さらに前記第二の入力に応答し、前記第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にあるように切り替え、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する第一の非接触情報を前記ターゲット非接触情報として決定し、前記ターゲット非接触情報における第一の識別コードを前記ターゲット識別コードに更新するために用いられ、ここで、前記第一の識別コードは、前記第一のエミュレーションカードに対応する識別コードである。
【0083】
本出願の実施例では、NFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にあるように切り替える場合、それに対応する非接触情報における識別コードを前記ターゲット識別コードに切り替えることで、アクティブ化状態にあるこのNFCエミュレーションカードがゲートを解除する機能を有することによって、ユーザがゲート解除の操作を行う前に、まずゲートタイプのNFCエミュレーションカードを手動でアクティブ化する必要がある煩雑なプロセスを回避することができる。
【0084】
選択的に、入力ユニット504は、さらに第二のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にある場合、ユーザの第三の入力を受信するために用いられ、ここで、前記第二のNFCエミュレーションカードに対応する第二の非接触情報に前記ターゲット識別コードが運ばれている。
【0085】
プロセッサ510は、さらに前記第三の入力に応答し、前記第一のNFCエミュレーションカードがアクティブ化状態にあるように切り替え、第二の非接触パラメータを第一の非接触パラメータに更新し、前記第一の非接触パラメータと前記ターゲット識別コードを前記ターゲット非接触情報として決定するために用いられ、ここで、前記第二の非接触パラメータは、前記第二の非接触情報における前記ターゲット識別コードを除く非接触パラメータであり、前記第一の非接触パラメータは、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する第一の非接触情報における第一の識別コードを除く非接触パラメータであり、前記第一の識別コードは、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する識別コードである。
【0086】
本出願の実施例では、非接触情報に前記ターゲット識別コードが運ばれている第二のNFCエミュレーションカードを、アクティブ化状態にある非ゲートタイプのNFCエミュレーションカードに切り替える場合、そのターゲット識別コードが更新されないことを保持するが、対応する非接触情報における識別コードを除く非接触情報のみを更新することで、アクティブ化状態にあるこのNFCエミュレーションカードがゲートを解除する機能を有することによって、ユーザがゲート解除の操作を行う前に、まずゲートタイプのNFCエミュレーションカードを手動でアクティブ化する必要がある煩雑なプロセスを回避することができる。
【0087】
選択的に、プロセッサ510は、さらに無線周波数ユニット501によって前記ターゲット非接触情報における第一のターゲット情報で前記NFCカードリーダと第一のデータのやり取りを行い、前記第一のデータのやり取りが行われるやり取り回数を記録することであって、前記第一のターゲット情報に前記ターゲット識別コードが運ばれていることと、前記第一のデータのやり取りが行われるやり取り回数が予め設定される条件を満たす場合、無線周波数ユニット501によって前記ターゲット非接触情報における第二のターゲット情報で前記NFCカードリーダと第二のデータのやり取りを行うことであって、前記第二のターゲット情報は、前記第一のNFCエミュレーションカードに対応する非接触情報であることとに用いられる。
【0088】
選択的に、プロセッサ510は、さらに無線周波数ユニット501によって前記第一のターゲット情報における、前記ターゲット識別コードを含まない第一の非接触パラメータで前記NFCカードリーダとハンドシェーク接続し、前記ハンドシェーク接続を確立した場合、前記ターゲット識別コードを前記NFCカードリーダに送信し、前記ハンドシェーク接続を切断し、前記第一のデータのやり取りが行われるやり取り回数を1回累積するために用いられる。
【0089】
本出願の実施例では、NFCチップによって2セットの又は2セット以上の非接触情報を保存し、電子機器がNFCカードリーダとデータのやり取りを行う場合、まず、ゲートタイプのNFCエミュレーションカードに対応する非接触情報でやり取りしてから、取引タイプのNFCエミュレーションカードに対応する非接触情報のデータのやり取りを行い、即ち通常の取引フローを行い、前記NFCカードリーダがゲートタイプの副カード器である場合にゲートを解除することができること、及びNFCカードリーダが取引タイプのNFCカードリーダである場合にも取引フローを行うこともできることを確保することによって、ユーザがゲート解除の操作を行う前に、まずゲートタイプのNFCエミュレーションカードを手動でアクティブ化する必要がある煩雑なプロセスを回避することができるとともに、互換性の問題を回避し、複数枚の万能ゲートカードで選択する柔軟性をさらに提供することができる。
【0090】
本出願の実施例は、可読記憶媒体をさらに提供する。前記可読記憶媒体には、プログラム又は命令が記憶されており、このプログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、上記NFC通信方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0091】
ここで、前記プロセッサは、上記実施例に記載の電子機器におけるプロセッサである。前記可読記憶媒体は、コンピュータ可読記憶媒体、例えばコンピュータリードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどを含む。
【0092】
本出願の実施例は、チップをさらに提供した。前記チップは、プロセッサと通信インターフェースを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、上記NFC通信方法の実施例の各プロセスを実現するために用いられ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0093】
理解すべきこととして、本出願の実施例に言及されたチップは、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップなどと呼ばれてもよい。
【0094】
説明すべきこととして、本明細書では、用語である「含む」、「包含」又はその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それによって一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「……を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品又は装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。なお、指摘すべきこととして、本出願の実施の形態における方法と装置の範囲は、図示又は討論された順序で機能を実行することに限らず、関わる機能に基づいて基本的に同時である方式又は逆の順序で機能を実行することを含んでもよく、例えば記述されたものとは異なる手順で記述された方法を実行することができるとともに、様々なステップを追加、省略又は組み合わせることができる。また、いくつかの例を参照して記述された特徴は、他の例で組み合わせられることができる。
【0095】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されることができる。無論、ハードウェアによって実現されてもよいが、多くの場合、前者は、より好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本出願の技術案は、実質には又は従来の技術に寄与した部分がソフトウェア製品の形式によって具現化されてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器などであってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の命令を含む。ハードウェアの実現に対し、モジュール、ユニット、サブモジュール、サブユニットなどは、一つ又は複数の専用集積回路(Application Specific Integrated Circuits、ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processing、DSP)、デジタルシグナルプロセッシングデバイス(DSP Device、DSPD)、プログラマブル論理デバイス(Programmable Logic Device、PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array、FPGA)、汎用プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、本出願に記載の機能を実行するための他の電子ユニット又はその組み合わせに実現されてもよい。
【0096】
以上は、図面を結び付けながら、本出願の実施例を記述したが、本出願は、上記の具体的な実施の形態に限らない。上記の具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本出願の示唆で、本出願の趣旨と請求項が保護する範囲から逸脱しない限り、多くの形式を行うこともでき、いずれも本出願の保護範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5