(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】データ伝送方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04W 28/24 20090101AFI20240423BHJP
H04W 76/10 20180101ALI20240423BHJP
H04W 88/14 20090101ALI20240423BHJP
【FI】
H04W28/24
H04W76/10
H04W88/14
(21)【出願番号】P 2022581006
(86)(22)【出願日】2021-06-12
(86)【国際出願番号】 CN2021099898
(87)【国際公開番号】W WO2022001640
(87)【国際公開日】2022-01-06
【審査請求日】2023-02-03
(31)【優先権主張番号】202010606803.7
(32)【優先日】2020-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】范 ▲強▼
【審査官】桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0112874(US,A1)
【文献】国際公開第2020/253456(WO,A1)
【文献】特表2022-537235(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信方法であって、前記方法は第1の通信装置に適用され、
第2の通信装置から第1の指示情報を受信するステップであって、前記第1の指示情報は、端末デバイスの第1のサービスが第1のタイプのサービスであるかどうかを示
し、
前記第1のタイプのサービスは、該サービスのデータストリーム内のデータパケットが、パケット・フィルタ・テンプレートならびに追加のサービス関連特性情報および/または特性パラメータに基づいて異なるデータストリームに区別されることを示す、ステップと、
前記第1の指示情報が、前記第1のサービスは前記第1のタイプの前記サービスであることを示す場合に、前記第1のサービスの特性情報を取得するステップ
であって、前記第1のサービスの特性情報は、特性パラメータとQoSパラメータとの間のマッピング関係である第1のマッピング関係を含む、ステップと、
前記第1のサービスの前記特性情報に基づいて、前記第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとサービス品質(QoS)フローとの間の
第2のマッピング関係を決定するステップと、
前記決定された前記
第2のマッピング関係を第3の通信装置へ送信するステップと、
を含む、通信方法。
【請求項2】
前記パケット・フィルタ・セットが前記特性パラメータを含み、パケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間の前記マッピング関係が、前記特性パラメータとサービス品質フロー識別子(QFI)との間のマッピング関係を含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のサービスの前記特性情報を取得する前記ステップは、
第4の通信装置に要求情報を送信するステップであって、前記要求情報が前記第1のサービスの前記特性情報を要求するために使用される、ステップと、
前記第4の通信装置から第2の指示情報を受信するステップであって、前記第2の指示情報が前記第1のサービスの前記特性情報を含む、ステップと、
を含む、請求項1
または2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、
前記第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間の前記マッピング関係を前記端末デバイスに送信するステップ
をさらに含む、請求項1から
3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、
前記第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間の前記マッピング関係に基づいてQoSプロファイルをアクセス・ネットワーク・デバイスに送信するステップであって、前記QoSプロファイルが特性パラメータとQFIとQoSパラメータとの間のマッピング関係を含む、ステップ
をさらに含む、請求項1から
4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の通信装置がセッション管理機能(SMF)エンティティである、請求項1から
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の通信装置がアクセスおよび移動管理機能(AMF)エンティティである、請求項1から
6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第3の通信装置がユーザプレーン機能(UPF)エンティティである、請求項1から
7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第4の通信装置が、統合データ管理(UDM)エンティティ、ポリシー制御機能(PCF)エンティティ、ネットワーク公開機能(NEF)エンティティ、または統合データリポジトリ(UDR)エンティティである、請求項
3、請求項3を直接または間接に引用する場合の請求項4から8、のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
請求項1から
9のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたモジュールを含む、通信装置。
【請求項11】
プロセッサおよびメモリを含む通信装置であって、前記プロセッサが前記メモリに結合され、前記プロセッサが、請求項1から
9のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成される、通信装置。
【請求項12】
プロセッサおよびインターフェース回路を含む通信装置であって、前記インターフェース回路が、前記通信装置以外の別の通信装置から信号を受信し、前記信号を前記プロセッサに送信するか、または前記プロセッサから前記通信装置以外の別の通信装置に信号を送信するように構成され、前記プロセッサが、論理回路を使用するか、またはコード命令を実行することによって、請求項1から
9のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成される、通信装置。
【請求項13】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記記憶媒体がコンピュータプログラムまたは命令を記憶し、前記コンピュータプログラムまたは前記命令が通信装置によって実行されると、請求項1から
9のいずれか一項に記載の方法が実施される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
請求項
10から12のいずれか一項に記載の通信装置を含む、通信システム。
【請求項15】
プログラムであって、前記プログラムは命令を含み、前記命令がコンピュータによって実行されると、請求項1から
9のいずれか一項に記載の方法が実施される、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年6月29日に中国国家知識産権局に出願された、「DATA TRANSMISSION METHOD AND APPARATUS」という名称の中国特許出願第202010606803.7号の優先権を主張するものであり、上記出願は参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
【0002】
本出願の実施形態は、無線通信分野に関し、特に、データ伝送方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
移動通信ネットワークでは、事業者は、ユーザに音声、データ、およびビデオサービスなどのより多様なサービスを提供することができる。異なるサービスは、遅延、帯域幅などに関して異なる要件を有するため、様々なサービスの差別化された処理を実施し、高速データサービスの保証を提供し、ユーザネットワーク体験を向上させるために、サービス品質(quality of service、QoS)解決策が導入される。QoS解決策の目的は、異なるサービス要件を満たすために異なるサービス品質保証でネットワークサービスを提供することである。特に、ネットワーク輻輳が発生した場合、優先度の高いユーザまたはサービスのサービス品質が優先的に保証される。
【0004】
アップリンク・サービス・フローが生成されると、端末デバイスは、データパケットの5タプルを取得するためにアップリンク・サービス・フローのアップリンク・データ・パケットを解析し、5タプルとサービス品質フロー識別子(QoS flow indicator、QFI)との間のマッピング関係に基づいて、5タプルに対応するQFIを決定し、アップリンク・サービス・フローがQoSフローにマッピングされ得るように、データパケットのカプセル化ヘッダに5タプルに対応するQFIを含めることができる。ダウンリンクサービスフローが生成されると、ユーザ・プレーン・コア・ネットワーク要素は、端末デバイス側と同様の方法でダウンリンクサービスフローをQoSフローにマッピングすることができる。
【発明の概要】
【0005】
本出願は、データの区別処理を実施し、ユーザの異なる要件を満たすためのデータ伝送方法および装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様によれば、本出願はデータ伝送方法を提供する。本方法は、第1の通信装置によって実行される。第1の通信装置は、第2の通信装置から第1の指示情報を受信し、第1の指示情報は、端末デバイスの第1のサービスが第1のタイプのサービスであるかどうかを示す。第1の通信装置は、第1の指示情報に基づいて第1のサービスの特性情報を取得する。第1の通信装置は、第1のサービスの特性情報に基づいて、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとサービス品質QoSフローとの間のマッピング関係を決定し、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係を第3の通信装置に送信する。
【0007】
第1の態様で説明された方法を実施することによって、第1の通信装置は、受信された第1の指示情報に基づいて端末デバイスの第1のサービスの特性情報を取得し、第1の通信装置は、特性情報に基づいて第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係を決定し、その結果、第1の通信装置は、第1のサービスのデータパケットのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係を決定するときに第1のサービスの特性情報を考慮する。したがって、データパケットのサービス品質要件はより包括的に考慮され得、このようにして、データに対してより効果的に区別処理が実行され得、その結果、異なる送信要件が満たされながらリソース利用が改善される。
【0008】
第1の態様の可能な実施態様では、第1の通信装置が第1の指示情報に基づいて第1のサービスの特性情報を取得することは、第1の指示情報が、第1のサービスが第1のタイプのサービスであることを示す場合に、第1の通信装置が第1のサービスの特性情報を取得することを特に含む。
【0009】
第1の態様の可能な実施態様では、第1のサービスの特性情報は、特性パラメータとQoSパラメータとの間のマッピング関係を含む。
【0010】
第1の態様の可能な実施態様では、パケット・フィルタ・セットは特性パラメータを含み、パケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係は、特性パラメータとサービス品質フロー識別子QFIとの間のマッピング関係を含む。
【0011】
第1の態様の可能な実施態様では、第1の通信装置が第1のサービスの特性情報を取得することは、第1の通信装置が第4の通信装置に要求情報を送信し、要求情報が第1のサービスの特性情報を要求するために使用され、第1の通信装置は第4の通信装置から第2の指示情報を受信し、第2の指示情報は第1のサービスの特性情報を含む。
【0012】
第1の態様の可能な実施態様では、第1の通信装置は、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係を端末デバイスに送信する。
【0013】
第1の態様の可能な実施態様では、第1の通信装置は、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係に基づいてQoSプロファイルをアクセス・ネットワーク・デバイスに送信し、QoSプロファイルは、特性パラメータとQFIとQoSパラメータとの間のマッピング関係を含む。
【0014】
第1の態様の可能な実施態様では、第1の通信装置はセッション管理機能SMFエンティティである。
【0015】
第1の態様の可能な実施態様では、第2の通信装置はアクセスおよび移動管理機能AMFエンティティである。
【0016】
第1の態様の可能な実施態様では、第3の通信装置はユーザプレーン機能UPFエンティティである。
【0017】
第1の態様の可能な実施態様では、第4の通信装置は、統合データ管理UDMエンティティ、ポリシー制御機能PCFエンティティ、ネットワーク公開機能NEFエンティティ、または統合データリポジトリUDRエンティティである。
【0018】
第2の態様によれば、本出願はデータ伝送方法を提供する。本方法は、第1の通信装置によって実行される。第1の通信装置は、第2の通信装置から第1の指示情報を受信し、第1の指示情報は、端末デバイスの第1のサービスが第1のタイプのサービスであるかどうかを示す。第1の通信装置は、第1の指示情報に基づいて第1のサービスの特性情報を取得する。第1の通信装置は、第1のサービスの特性情報をアクセス・ネットワーク・デバイスに送信する。
【0019】
第2の態様に記載された方法を実施することによって、第1の通信装置は、受信した第1の指示情報に基づいて端末デバイスの第1のサービスの特性情報を取得し、第1のサービスの特性情報をアクセス・ネットワーク・デバイスに送信する。このようにして、第1のサービスのダウンリンク・データ・パケットを受信すると、アクセス・ネットワーク・デバイスは、第1のサービスの特性情報に基づいてダウンリンク・データ・パケットを対応するDRBにマッピングする。したがって、データパケットのサービス品質要件がより包括的に考慮され、このようにして、データに対してより効果的に区別処理が実行され得、その結果、異なる送信要件が満たされながらリソース利用が改善される。
【0020】
第2の態様の可能な実施態様では、第1の通信装置が第1の指示情報に基づいて第1のサービスの特性情報を取得することは、第1の指示情報が、第1のサービスが第1のタイプのサービスであることを示す場合に、第1の通信装置が第1のサービスの特性情報を取得することを特に含む。
【0021】
第2の態様の可能な実施態様では、第1のサービスの特性情報は、特性パラメータとQoSパラメータとの間のマッピング関係を含む。
【0022】
第2の態様の可能な実施態様では、第1の通信装置が第1のサービスの特性情報を取得することは、第1の通信装置が第4の通信装置に要求情報を送信し、要求情報が第1のサービスの特性情報を要求するために使用され、第1の通信装置は第4の通信装置から第2の指示情報を受信し、第2の指示情報は第1のサービスの特性情報を含む。
【0023】
第2の態様の可能な実施態様では、第1の通信装置は、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係を第3の通信装置に送信する。
【0024】
第2の態様の可能な実施態様では、第1の通信装置は、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係を端末デバイスに送信する。
【0025】
第2の態様の可能な実施態様では、第1の通信装置はセッション管理機能SMFエンティティである。
【0026】
第2の態様の可能な実施態様では、第2の通信装置はアクセスおよび移動管理機能AMFエンティティである。
【0027】
第2の態様の可能な実施態様では、第3の通信装置はユーザプレーン機能UPFエンティティである。
【0028】
第2の態様の可能な実施態様では、第4の通信装置は、統合データ管理UDMエンティティ、ポリシー制御機能PCFエンティティ、ネットワーク公開機能NEFエンティティ、または統合データリポジトリUDRエンティティである。
【0029】
第3の態様によれば、本出願はデータ伝送方法を提供する。本方法は、アクセス・ネットワーク・デバイスまたはアクセス・ネットワーク・デバイス内のモジュールによって実行される。ここでは、アクセス・ネットワーク・デバイスが実行体である例を説明のために使用する。アクセス・ネットワーク・デバイスは、第1の通信装置から第1のサービスの特性情報を受信する。アクセス・ネットワーク・デバイスは、第1のサービスの特性情報に基づいて、QoSフローと特性パラメータとDRBとの間のマッピング関係を決定する。
【0030】
第3の態様に記載された方法を実施することによって、第1のサービスのダウンリンク・データ・パケットを受信すると、アクセス・ネットワーク・デバイスは、第1のサービスの特性情報に基づいてダウンリンク・データ・パケットを対応するDRBにマッピングし、ダウンリンク・データ・パケットをDRBを介して端末デバイスに送信する。したがって、データパケットのサービス品質要件がより包括的に考慮され、このようにして、データに対してより効果的に区別処理が実行され得、その結果、異なる送信要件が満たされながらリソース利用が改善される。
【0031】
第3の態様の可能な実施態様では、第1のサービスの特性情報は、特性パラメータとQoSパラメータとの間のマッピング関係を含む。
【0032】
第3の態様の可能な実施態様では、アクセス・ネットワーク・デバイスは、第3の通信装置からGTP-Uデータパケットを受信し、GTP-Uデータパケットはデータパケットおよび指示情報を含み、指示情報は特性パラメータを示し、GTP-Uデータパケット内の特性パラメータおよびQoSフローと特性パラメータとDRBとの間のマッピング関係に基づいて、GTP-UデータパケットがマッピングされるDRBを決定する。
【0033】
第3の態様の可能な実施態様では、アクセス・ネットワーク・デバイスは、QoSフローと特性パラメータとDRBとの間のマッピング関係を端末デバイスに送信する。
【0034】
第4の態様によれば、通信装置が提供される。通信装置は、第1の態様、第1の態様の可能な実施態様、第2の態様、または第2の態様の可能な実施態様のいずれか1つによる方法を実施するように構成された機能モジュールを含む。
【0035】
第5の態様によれば、通信装置が提供される。通信装置は、第3の態様または第3の態様の可能な実施態様のいずれか1つによる方法を実施するように構成された機能モジュールを含む。
【0036】
第6の態様によれば、通信装置が提供される。通信装置は、プロセッサおよびインターフェース回路を含む。インターフェース回路は、通信装置以外の別の通信装置から信号を受信し、その信号をプロセッサに送信するか、またはプロセッサから通信装置以外の別の通信装置に信号を送信するように構成される。プロセッサは、論理回路を使用するか、またはコード命令を実行することによって、第1の態様、第1の態様の可能な実施態様、第2の態様、または第2の態様の可能な実施態様のいずれか1つによる方法を実施するように構成される。
【0037】
第7の態様によれば、通信装置が提供される。通信装置は、プロセッサおよびインターフェース回路を含む。インターフェース回路は、通信装置以外の別の通信装置から信号を受信し、その信号をプロセッサに送信するか、またはプロセッサから通信装置以外の別の通信装置に信号を送信するように構成される。プロセッサは、論理回路を使用するか、またはコード命令を実行することによって、第3の態様または第3の態様の可能な実施態様のいずれか1つによる方法を実施するように構成される。
【0038】
第8の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムまたは命令を記憶する。コンピュータプログラムまたは命令が実行されると、第1の態様、第1の態様の可能な実施態様、第2の態様、または第2の態様の可能な実施態様のいずれか1つによる方法が実施される。
【0039】
第9の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムまたは命令を記憶する。コンピュータプログラムまたは命令が実行されると、第3の態様または第3の態様の可能な実施態様のいずれか1つによる方法が実施される。
【0040】
第10の態様によれば、命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。命令が実行されると、第1の態様、第1の態様の可能な実施態様、第2の態様、または第2の態様の可能な実施態様のいずれか1つによる方法が実施される。
【0041】
第11の態様によれば、命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。命令が実行されると、第3の態様または第3の態様の可能な実施態様のいずれか1つによる方法が実施される。
【0042】
第12の態様によれば、コンピュータプログラムが提供される。コンピュータプログラムは、コードまたは命令を含む。コードまたは命令が実行されると、第1の態様、第1の態様の可能な実施態様、第2の態様、または第2の態様の可能な実施態様のいずれか1つによる方法が実施される。
【0043】
第13の態様によれば、コンピュータプログラムが提供される。コンピュータプログラムは、コードまたは命令を含む。コードまたは命令が実行されると、第3の態様または第3の態様の可能な実施態様のいずれか1つによる方法が実施される。
【0044】
第14の態様によれば、チップシステムが提供される。チップシステムは、プロセッサを含み、メモリをさらに含んでもよく、第1の態様、第1の態様の可能な実施態様、第2の態様、第2の態様の可能な実施態様、第3の態様、または第3の態様の可能な実施態様のいずれか1つによる少なくとも1つの方法を実施するように構成される。チップシステムは、チップを含んでもよく、またはチップおよび他の個別構成要素を含んでもよい。
【0045】
第15の態様によれば、通信システムが提供される。システムは、第4の態様または第6の態様による装置と、第5の態様または第7の態様による装置と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】本出願の一実施形態が適用可能であるネットワークアーキテクチャの概略図である。
【
図2】本出願の一実施形態による、端末デバイスとアクセス・ネットワーク・デバイスとの間のプロトコル層構造の一例の図である。
【
図3】本出願の一実施形態によるQoSモデルの概略図である。
【
図4】本出願の実施形態によるデータ伝送方法の概略フローチャートである。
【
図5】本出願の実施形態によるデータ伝送方法の概略フローチャートである。
【
図6】本出願の実施形態による可能な通信装置の構造の概略図である。
【
図7】本出願の実施形態による可能な通信装置の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本出願の実施形態で提供される技術的解決策は、様々な通信システム、例えば、ロング・ターム・エボリューション(long term evolution、LTE)システム、第5世代(5th generation、5G)移動通信システム、WiFiシステム、将来の通信システム、複数の通信システムを統合したシステムなどに適用されてもよい。本出願の実施形態ではこれは限定されない。5Gは、新無線(new radio、NR)と呼ばれる場合もある。
【0048】
本出願の実施形態で提供された技術的解決策は、様々な通信シナリオに適用されてもよく、例えば、以下の通信シナリオ、すなわち、拡張モバイルブロードバンド(enhanced mobile broadband、eMBB)、超高信頼低遅延通信(ultra-reliable low-latency communication、URLLC)、マシンタイプ通信(machine type communication、MTC)、大規模マシンタイプ通信(massive machine type communications、mMTC)、デバイスツーデバイス(device-to-device、D2D)、ビークル・ツー・エブリシング(vehicle to everything、V2X)、ブイ・ツー・ブイ(vehicle to vehicle、V2V)、およびモノのインターネット(internet of things、IoT)などのうちの1つまたは複数に適用されてもよい。
【0049】
本出願の実施形態では、「/」は、関連するオブジェクト間の「または」関係を表すことができる。例えば、A/Bは、AまたはBを表すことができる。「および/または」という用語は、関連するオブジェクト間に3つの関係があることを示すために使用されてもよい。例えば、Aおよび/またはBは、以下の3つの場合、すなわち、Aのみが存在する場合、AおよびBの両方が存在する場合、およびBのみが存在する場合を表してもよい。AおよびBは、単数形であっても複数形であってもよい。本出願の実施形態では、同じまたは類似の機能を有する技術的特徴を区別するために、「第1」または「第2」などの用語が使用されてもよい。「第1」または「第2」などの用語は、数量および実行順序を限定するものではなく、「第1」または「第2」などの用語は、明確な違いを示すものではない。本出願の実施形態では、「例」または「例えば、」などの用語は、例、例示、または説明を与えることを表すために使用される。「例」または「例えば、」で説明されている実施形態または設計方式は、別の実施形態または設計方式よりも好ましい、またはより多くの利点を有するものとして説明されるべきではない。「例」または「例えば、」などの用語の使用は、理解を容易にするために特定の方法で関連概念を提示することを意図している。
【0050】
図1は、本出願の一実施形態が適用可能であるネットワークアーキテクチャの概略図である。
図1に示すように、端末デバイスは、無線ネットワークにアクセスし、無線ネットワークを介して外部ネットワーク(例えば、データネットワーク(data network、DN))のサービスにアクセスし、または無線ネットワークを介して別の機器と通信し、例えば別の端末デバイスと通信することができる。無線ネットワークは、無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)およびコアネットワーク(core network、CN)を含む。RANは、端末デバイスを無線ネットワークに接続するために使用され、CNは、端末デバイスを管理し、DNと通信するためのゲートウェイを提供するために使用される。
【0051】
以下では、
図1の端末デバイス、RAN、CN、およびDNを個別に詳細に説明する。
【0052】
1.端末デバイス
本出願の実施形態における端末デバイスは、端末、ユーザ機器(user equipment、UE)、移動局、移動端末などとも呼ばれ得る。端末デバイスは、携帯電話、タブレットコンピュータ、無線トランシーバ機能を有するコンピュータ、仮想現実端末デバイス、拡張現実端末デバイス、産業制御の無線端末、自動運転の無線端末、遠隔手術の無線端末、スマートグリッドの無線端末、輸送安全の無線端末、スマートシティの無線端末、スマートホームの無線端末などであってもよい。本出願の実施形態では、端末デバイスによって使用される特定の技術および特定のデバイス形態は限定されない。本出願の実施形態では、端末デバイスの機能を実装するように構成された装置は、端末デバイスであってもよく、または機能を実装する際に端末デバイスをサポートすることができる装置、例えば、チップシステムであってもよい。装置は、端末デバイスに展開されてもよいし、端末デバイスと共に使用されてもよい。本出願の実施形態では、チップシステムは、チップを含んでもよく、またはチップおよび別の離散構成要素を含んでもよい。本出願の実施形態において提供される技術的解決策では、本出願の実施形態において提供される技術的解決策は、端末デバイスの機能を実装するように構成された装置が端末デバイスである一例を使用することによって説明される。
【0053】
2.RAN
RANは1つまたは複数のRANデバイスを含んでもよく、RANデバイスと端末デバイスとの間のインターフェースはUuインターフェース(またはエアインターフェースと呼ばれる)であってもよい。確かに、将来の通信では、インターフェースの名前が依然として使用されてもよく、または別の名前に置き換えられてもよい。これは、本出願において限定されない。
【0054】
RANデバイスは、無線方式で移動通信システムにアクセスするために端末デバイスによって使用されるアクセスデバイスであり、基地局、進化型NodeB(evolved NodeB、eNodeB)、送受信ポイント(transmission reception point、TRP)、5G移動通信システムの次世代NodeB(next generation NodeB、gNB)、将来の移動通信システムの基地局、WiFiシステムのアクセスノードなどであってもよい。RANデバイスは、中央ユニット(centralized unit、CU)または分散ユニット(distributed unit、DU)を含んでもよいし、CUおよびDUを含んでもよい。本出願の実施形態で提供される技術的解決策では、本出願の実施形態で提供される技術的解決策は、RANデバイスの機能を実施するように構成された装置がRANデバイスである例を使用することによって説明される。
【0055】
RANデバイスと端末デバイスとの間の通信は、特定のプロトコル層構造に準拠している。例えば、制御プレーンプロトコル層構造は、RRC層、パケット・データ・コンバージェンス・プロトコル(packet data convergence protocol、PDCP)層、無線リンク制御(radio link control、RLC)層、メディアアクセス制御(media access control、MAC)層、および物理層などのプロトコル層の機能を含むことができ、ユーザ・プレーン・プロトコル層構造は、PDCP層、RLC層、MAC層、および物理層などのプロトコル層の機能を含むことができる。可能な実施態様では、PDCP層の上にサービスデータ適応プロトコル(service data adaptation protocol、SDAP)層がさらに含まれてもよい。
【0056】
RANデバイスと端末デバイスとの間のデータ伝送が一例として使用される。データ伝送は、SDAP層、PDCP層、RLC層、MAC層、および物理層などのユーザ・プレーン・プロトコル層を通過する必要がある。SDAP層、PDCP層、RLC層、MAC層、および物理層は、まとめてアクセス層とも呼ばれる。データ伝送方向は送信または受信を含むので、各層は送信部分と受信部分とにさらに分割される。ダウンリンクデータ伝送が一例として使用される。
図2は、層間のダウンリンクデータ伝送の概略図である。
図2において、下向きの矢印はデータ送信を表し、上向きの矢印はデータ受信を表す。上位層からデータを取得した後に、PDCP層はデータをRLC層およびMAC層に送信し、MAC層はトランスポートブロックを生成し、次いで物理層を介して無線送信が行われる。データは、各層で対応してカプセル化される。層の上位層から層によって受信されたデータは、層のサービスデータユニット(service data unit、SDU)とみなされる。層でカプセル化された後に、データはプロトコルデータユニット(protocol data unit、PDU)になり、次いで次の層に転送される。例えば、上位層からPDCP層によって受信されたデータはPDCP SDUと呼ばれ、PDCP層によって下位層に送信されたデータはPDCP PDUと呼ばれる。RLC層によって上位層から受信されるデータはRLC SDUと呼ばれ、RLC層によって下位層に送信されるデータはRLC PDUと呼ばれる。プロトコルでは、層はチャネルの形態で互いに対応する。RLC層は論理チャネル(logical channel、LCH)を介したMAC層に相当し、MAC層はトランスポートチャネル(transport channel)を介した物理層に相当し、物理層は物理チャネル(physical channel)を介した他端の物理層に相当する。物理チャネルは物理層の下にある。
【0057】
例えば、
図2から、端末デバイスはアプリケーション層および非アクセス層をさらに有することがさらに分かる。アプリケーション層は、端末デバイスにインストールされたアプリケーションプログラムにサービスを提供するように構成されてもよい。例えば、端末デバイスによって受信されたダウンリンクデータは、物理層からアプリケーション層に順次送信されてもよく、その後に、アプリケーションプログラムのためにアプリケーション層によって提供される。別の例では、アプリケーション層は、アプリケーションプログラムによって生成されたデータを取得し、データを物理層に順次送信し、次いでデータは別の通信装置に送信されてもよい。非アクセス層は、ユーザデータを転送するように構成されてもよい。例えば、非アクセス層は、アプリケーション層から受信したアップリンクデータをSDAP層に転送し、またはSDAP層から受信したダウンリンクデータをアプリケーション層に転送する。
【0058】
3.CN
CNは、1つまたは複数のCNデバイスを含んでもよい。一例として5G通信システムを使用すると、CNは、アクセスおよび移動管理機能(access and mobility management function、AMF)ネットワーク要素、セッション管理機能(session management function、SMF)ネットワーク要素、ユーザプレーン機能(user plane function、UPF)ネットワーク要素、ポリシー制御機能(policy control function、PCF)ネットワーク要素、統合データ管理(unified data management、UDM)ネットワーク要素、アプリケーション機能(application function、AF)ネットワーク要素、ネットワーク公開機能(network exposure function、NEF)ネットワーク要素、統合データリポジトリ(unified data repository、UDR)ネットワーク要素などを含んでもよい。
【0059】
AMFネットワーク要素は、事業者ネットワークによって提供される制御プレーンネットワーク要素であり、例えば、移動状態管理、一時的なユーザ識別情報の割り当て、ユーザ認証および許可などの機能を含む、端末デバイスによって事業者ネットワークにアクセスするためのアクセス制御および移動管理を担当する。
【0060】
SMFネットワーク要素は、事業者ネットワークによって提供される制御プレーンネットワーク要素であり、端末デバイスのPDUセッションを管理する役割を果たす。PDUセッションは、PDUを送信するために使用されるチャネルである。端末デバイスおよびDNは、PDUセッションを介して互いにPDUを送信する必要がある。SMFネットワーク要素は、PDUセッションの確立、メンテナンス、削除などを担当する。SMFネットワーク要素は、セッションに関連する機能、例えば、セッション管理(例えば、UPFとRANとの間のトンネル保守を含む、セッション確立、変更、および解放)、UPFネットワーク要素の選択および制御、サービスおよびセッション継続性(service and session continuity、SSC)モード選択、ならびにローミングを含む。
【0061】
UPFネットワーク要素は、事業者によって提供されるゲートウェイであり、事業者ネットワークとDNとの間の通信のためのゲートウェイである。UPFネットワーク要素は、データパケットルーティングおよび送信、パケット検出、サービス利用報告、サービス品質(Quality of Service、QoS)処理、合法傍受、アップリンクパケット検出、ならびにダウンリンク・データ・パケット・ストレージなどのユーザプレーン関連機能を含む。
【0062】
PCFネットワーク要素は、事業者によって提供される制御プレーン機能であり、SMFネットワーク要素にPDUセッションポリシーを提供するように構成される。ポリシーは、課金関連ポリシー、QoS関連ポリシー、認可関連ポリシーなどを含むことができる。
【0063】
UDMネットワーク要素は、事業者によって提供される制御プレーンネットワーク要素であり、事業者ネットワーク内の加入者の加入者永久識別子(subscriber permanent identifier、SUPI)、セキュリティコンテキスト(security context)、および加入者データなどの情報を格納する役割を果たす。
【0064】
AFネットワーク要素は、様々なビジネスサービスを提供するように構成された機能ネットワーク要素であり、別のネットワーク要素を介してコアネットワークと対話し、ポリシー管理フレームワークと対話してポリシー管理を実行することができる。
【0065】
加えて、CNは、別の可能なネットワーク要素、例えば、ネットワーク公開機能(network exposure function、NEF)ネットワーク要素または統合データリポジトリ(unified data repository、UDR)ネットワーク要素をさらに含んでもよい。NEFネットワーク要素は、ネットワーク能力公開に関連するフレームワーク、認証、およびインターフェースを提供し、5Gシステムネットワーク機能と別のネットワーク機能との間で情報を送信するように構成される。UDRネットワーク要素は、加入者に関連する加入データ、ポリシーデータ、公開用の構造化データ、およびアプリケーションデータを格納するように主に構成される。
【0066】
本出願の実施形態では、CNデバイスは、AMFエンティティ、SMFエンティティ、UPFエンティティ、PCFエンティティ、AFエンティティ、NEFエンティティ、UDRエンティティなどであってもよい。
図1に示すネットワークアーキテクチャでは、RANデバイスとUPFエンティティとの間の通信は、特定のプロトコル、例えばGTP-Uプロトコルに準拠し得る。GTP-Uプロトコルは、汎用パケット無線サービス(general packet radio service、GPRS)トンネリングプロトコル(GPRS tunnel protocol、GTP)の1つのプロトコルである。
【0067】
4.DN
DNは、パケット・データ・ネットワーク(packet data network、PDN)とも呼ばれ、事業者ネットワークの外部に位置するネットワークである。事業者ネットワークは複数のDNにアクセスしてもよく、端末デバイスにデータおよび/または音声などのサービスを提供するために複数のサービスがDN上に配置されてもよい。
図1において、Npcf、Nudm、Naf、Namf、Nsmf、N1、N2、N3、N4、N6は、インターフェースシーケンス番号である。これらのインターフェースシーケンス番号の意味については、関連する標準プロトコルを参照されたい。これはここでは限定されない。
【0068】
図1に示すネットワークアーキテクチャが5G通信システム(略して5GS(5G system)と呼ばれる場合がある)に適用可能である場合、上述された異なる通信装置間のデータ伝送が、5GSにおけるQoSモデルに基づいて実施されてもよい。
図3は、QoSモデルの概略図である。
【0069】
図3に示すように、ダウンリンク方向では、5GSに入るデータパケットはUPFエンティティで区別される。例えば、UPFエンティティは、ダウンリンクパケット検出規則(packet detection rule、PDR)におけるパケット・フィルタ・セット(packet filter sets)に基づいて、ダウンリンク・データ・パケットを異なるQoSフローに区別する。同じQoSフロー内のすべてのデータパケットは、同じQFIでマークされる。UPFエンティティは、N3インターフェースを介してデータパケットをRANデバイスに送信する。RANデバイスは、Uuインターフェース上でダウンリンクデータを送信するために、QoSフローをデータ無線ベアラ(data radio bearer、DRB)にマッピングする。アップリンク方向では、データパケットを生成した後に、端末デバイスのアプリケーション層は、SMFエンティティによって構成されたQoS規則(rules)に設定されたパケットフィルタに基づいて、異なるQoSフローにアップリンク・データ・パケットを区別する。端末デバイスのSDAP層エンティティは、QFIとDRBとの間の、基地局によって構成されたマッピング関係に基づいて、QoSフローのデータパケットを対応するDRBにマッピングし、次いで、エアインターフェース上でアップリンクデータを送信する。例えば、1つのQoSフローが1つのDRBにのみマッピングされ得、異なるQoSフローが同じDRBにマッピングされてもよい。QoSフローとDRBとの間のマッピング関係が、RANデバイスによって決定されてもよい。
【0070】
QoS規則およびPDR内のパケット・フィルタ・セットは、1つまたは複数のデータ・パケット・フロー(例えば、ネットワークプロトコル(internet protocol、IP)フロー)を識別するのに使用され、パケット・フィルタ・セットは各々、1つまたは複数のパケット・フィルタ・テンプレートを含むことができる。現在、5GSは、PDUセッションタイプに基づいて、2つのタイプのパケット・フィルタ・セット、すなわち、IPパケット・フィルタ・セットおよびイーサネット(Ethernet)パケット・フィルタ・セットを定義している。IP PDUセッションタイプの場合、パケット・フィルタ・セットは、以下のパケット・フィルタ・テンプレート、すなわち、送信元/宛先IPアドレスまたはIPv6プレフィックス、送信元/宛先ポート番号、IP層より上のプロトコルのプロトコル識別子、IPv4のサービスタイプ(type of service、TOS)フィールド/IPv6のトラフィッククラスおよびマスク、IPv6フローラベル、セキュリティパラメータインデックス、ならびにパケットフィルタ方向の任意の組み合わせをサポートする。共通パケット・フィルタ・テンプレートは、最初の3つの要素の組み合わせである。具体的には、データパケットは、IPデータパケットの5タプル(送信元/宛先アドレス、送信元/宛先ポート番号、およびトランスポート層プロトコル)に基づいてフィルタリングされる。本発明の実施形態では、IPデータパケットの5タプルがパケット・フィルタ・テンプレートである例が使用される。特定の実施形態では、前述の要素の任意の組み合わせがパケット・フィルタ・テンプレートとして使用されてもよい。
【0071】
上記の説明から、
図3に示すQoSモデルが使用されるとき、異なるデータパケットが同じ5タプルを有する場合には、データパケットは同じQFIでマークされ、同じQoSフローにマッピングされることが分かる。さらに、コアネットワーク側では、同じQFIでマークされたデータパケットは、同じ転送およびスケジューリング処理を受ける。エアインターフェース側では、DRBは、データパケット送信のための論理チャネルである。RANデバイスは、DRBを介して処理および送信されるデータパケットがエアインターフェース側で満たすことができるQoS要件を保証するために、DRBに対して特定の構成を実行することができる。したがって、DRBを介して送信されたデータパケットは、エアインターフェース側で同じ処理を受ける。言い換えれば、1つのQoSフロー内のデータパケットは、5GS内で常に同じ処理、例えばスケジューリングおよび転送の優先順位を受ける。
【0072】
しかしながら、いくつかの可能なシナリオ、例えば、ソーシャルライブビデオストリーミング(social live video streaming、SLVS)送信シナリオおよび送信制御プロトコル(transmission control protocol、TCP)データストリーム送信シナリオでは、同じQoSフローにマッピングされたデータは異なるQoS要件(例えば、遅延要件および信頼性要件)を有し得る。具体的には、SLVS伝送シナリオでは、SLVSアプリケーションは、リアルタイム視聴と遅延視聴の両方のためのビデオストリーム/データストリームを提供することができる。この場合、同じビデオストリーム/データストリームの送信プロセスには、遅延に敏感なビデオフレームと、遅延に敏感ではないが高い信頼性要件を有するビデオフレームの両方がある。TCPデータストリーム送信シナリオでは、TCPデータストリームにおいて、TCP ACKフレームの適時の送信が輻輳を効果的に制御することができる(具体的には、TCP ACKフレームの遅延要件が高い)。したがって、異なる重要度のデータフレームも同じTCPデータストリーム内に存在する。
【0073】
SLVS伝送シナリオおよびTCPデータストリーム伝送シナリオでは、同じビデオストリーム/データストリームのデータパケットは同じ5タプルを有するので、これらのデータパケットは同じQFIに対応する。したがって、これらのデータパケットは同じQoSフローにマッピングされる。同じQoSフローは同じQoS保証を有する。具体的には、ビデオストリーム/データストリームがマッピングされるQoSフローの遅延要件に基づいてQoSパラメータが設定される場合、ビデオストリーム/データストリームの伝送遅延要件のみが満たされ得、ビデオストリーム/データストリームの伝送信頼性要件は満たされ得ない。ビデオストリーム/データストリームがマッピングされるQoSフローの信頼性要件に基づいてQoSパラメータが設定される場合、ビデオストリーム/データストリームの伝送信頼性要件のみが満たされ得、ビデオストリーム/データストリームの伝送遅延要件は満たされ得ない。ビデオストリーム/データストリームがマッピングされるQoSフローの信頼性要件および遅延要件に基づいてパラメータが設定されると、ビデオストリーム/データストリームの伝送信頼性要件および遅延要件が満たされ得、ユーザエクスペリエンスが保証されるが、大量のリソースが消費される。これに基づいて、本出願の実施形態は、異なる送信要件が満たされながらリソース利用が改善されるように、同じビデオストリーム/データストリームのデータに対する区別処理を実施するためのデータ伝送方法を提供する。
【0074】
例えば、本出願の実施形態で提供されるデータ伝送方法は、2つの可能な解決策、すなわち解決策1および解決策2を含むことができる。解決策1では、第1の通信装置は、第2の通信装置からの第1の指示情報に基づいて、端末デバイスの第1のサービスが第1のタイプのサービスであるかどうかを決定する。第1のサービスが第1のタイプのサービスである場合、第1の通信装置は第1のサービスの特性情報を取得し、特性情報は特性パラメータとQoSパラメータとの間の第1のマッピング関係を含む。第1の通信装置は、第1のサービスのデータパケットのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間の第2のマッピング関係を、第1のマッピング関係に基づいて決定する。さらに、第1の通信装置は、第2のマッピング関係を第3の通信装置および端末デバイスに送信する。この解決策によれば、第1のサービスのダウンリンク・データ・パケットを受信すると、第3の通信装置は、ダウンリンク・データ・パケットの特性パラメータおよび第2のマッピング関係に基づいてデータパケットのQFIを決定し、データパケットをQFIに対応するQoSフローにマッピングし、これにより、アクセス・ネットワーク・デバイスは、QoSフローに対応するDRBを介して端末デバイスにデータパケットを送信する。第1の通信装置はSMFエンティティであってもよく、第2の通信装置はAMFエンティティであってもよく、第3の通信装置はUPFエンティティであってもよい。
【0075】
解決策2では、第1の通信装置は、第2の通信装置からの第1の指示情報に基づいて、端末デバイスの第1のサービスが第1のタイプのサービスであるかどうかを決定する。第1のサービスが第1のタイプのサービスである場合、第1の通信装置は第1のサービスの特性情報を取得し、特性情報は特性パラメータとQoSパラメータとの間の第1のマッピング関係を含む。第1の通信装置は、第1のマッピング関係をアクセス・ネットワーク・デバイスに送信する。アクセス・ネットワーク・デバイスは、第1のマッピング関係に基づいて、特性パラメータ、QFI、およびDRBの間の第3のマッピング関係を決定する。ダウンリンク・データ・パケットがアクセス・ネットワーク・デバイスに到着すると、アクセス・ネットワーク・デバイスは、ダウンリンク・データ・パケットの特性パラメータ、QFI、および第3のマッピング関係に基づいて、ダウンリンク・データ・パケットに対応するDRBを決定する。第1の通信装置はSMFエンティティであってもよく、第2の通信装置はAMFエンティティであってもよく、第3の通信装置はUPFエンティティであってもよい。
【0076】
以下、実施形態1および実施形態2を参照して、本出願の実施形態における解決策を詳細に説明する。
【0077】
実施形態1
図4は、本出願の一実施形態によるデータ伝送方法の概略流れ図である。本実施形態は、端末デバイスとアクセス・ネットワーク・デバイスとコア・ネットワーク・デバイスとの間のデータ伝送の特定のプロセスに関する。コア・ネットワーク・デバイスは、第1の通信装置と、第2の通信装置と、第3の通信装置と、第4の通信装置とを含む。本出願のこの実施形態では、第1の通信装置は、SMFエンティティであってもよいが、これに限定されず、第2の通信装置は、AMFエンティティであってもよいが、これに限定されず、第3の通信装置は、UPFエンティティであってもよいが、これに限定されず、第4の通信装置は、UDMエンティティ、PCFエンティティ、NEFエンティティ、UDRエンティティ、およびAFエンティティであってもよいが、これに限定されない。
【0078】
図4に示すように、本方法は、S401~S407を含むことができる。S401~S407の実行順序は、本出願の本実施形態では限定されない。
【0079】
S401.端末デバイスは、第1の指示情報を第2の通信装置に送信する(以下では、説明のために第2の通信装置がAMFエンティティである例を使用する)。これに対応して、第2の通信装置(AMFエンティティ)は、端末デバイスから第1の指示情報を受信する。
【0080】
端末デバイスは、以下のプロセスのいずれか1つで第1の指示情報をAMFエンティティに送信することができるが、これに限定されない。
【0081】
1.端末デバイスがAMFエンティティにサービス要求メッセージを送信する。サービス要求メッセージは、AMFエンティティへのセキュアな接続を確立するために端末デバイスによって使用されるか、または確立されたPDUセッションのためにユーザプレーン接続をアクティブ化するために使用される。第1の指示情報は、サービス要求メッセージで搬送される。
【0082】
2.端末デバイスは、PDUセッション確立要求メッセージをAMFエンティティに送信する。メッセージは、PDUセッションを確立するように要求するために使用され、第1の指示情報は、PDUセッション確立要求メッセージで搬送される。
【0083】
3.端末デバイスがPDUセッション変更要求メッセージをAMFエンティティに送信する。メッセージは、PDUセッションの変更を要求するために使用され、第1の指示情報は、PDUセッション修正要求メッセージ内で搬送される。
【0084】
第1の指示情報は、端末デバイスの第1のサービスが第1のタイプのサービスであるかどうかを示す。本出願のこの実施形態では、第1のタイプのサービスは、サービスのデータストリーム内のデータパケットが、前述のパケット・フィルタ・テンプレート(5タプルなど)ならびに追加のサービス関連特性情報および/または特性パラメータに基づいて異なるデータストリームに区別され得ることを意味する。異なるデータストリームは、異なるサービス品質要件を有する。本出願のこの実施形態では、第1のタイプのサービスは、拡張QoSサービスとも呼ばれ得る。
【0085】
第1の指示情報が、端末デバイスの第1のサービスが第1のタイプのサービスであるかどうかを示す方式は、以下の方式のうちの1つまたは複数を含むが、これに限定されない。
【0086】
方式1
第1の指示情報は、1つまたは複数のビットを含むことができる。1つまたは複数のビットの値が第1の値である場合、それは、端末デバイスによって開始された第1のサービスが第1のタイプのサービスであることを示す。1つまたは複数のビットの値が第2の値である場合、それは、端末デバイスによって開始された第1のサービスが第1のタイプのサービスではないことを示す。例えば、第1の指示情報は1ビットを含む。ビットの値が「0」である場合、それは、端末デバイスによって開始された第1のサービスが第1のタイプのサービスであること、すなわち、第1の値が「0」であることを示す。ビットの値が「1」である場合、それは、端末デバイスによって開始された第1のサービスが第1のタイプのサービスではないことを示し、すなわち、第2の値は「1」である。あるいは、ビットの値が「1」である場合、それは、端末デバイスによって開始された第1のサービスが第1のタイプのサービスであること、すなわち、第1の値が「1」であることを示す。ビットの値が「0」である場合、それは、端末デバイスによって開始された第1のサービスが第1のタイプのサービスではないことを示し、すなわち、第2の値は「0」である。
【0087】
方式2
第1の指示情報は、第1のサービスの特定の識別子を含むか含まないかによって、端末デバイスの第1のサービスが第1のタイプのサービスであるかどうかを示す。具体的には、端末デバイスによって送信された第1の指示情報が第1のサービスの特定の識別子を搬送する場合、それは、端末デバイスによって開始された第1のサービスが第1のタイプのサービスであることを示す。端末デバイスによって送信された第1の指示情報が第1のサービスの特定の識別子を搬送しないとき、それは、端末デバイスによって開始された第1のサービスが第1のタイプのサービスではないことを示す。第1のサービスの特定の識別子は、プロトコルで事前設定されてもよいし、コア・ネットワーク・デバイスに事前格納されてもよい。例えば、第1のサービスの特定の識別子は、第1のパラメータによって表されてもよく、第1のパラメータは、1つまたは複数のビットであってもよい。
【0088】
S402.第2の通信装置(AMFエンティティ)は、第1の指示情報を第1の通信装置に送信する(以下では、説明のために第1の通信装置がSMFエンティティである例を使用する)。これに対応して、第1の通信装置(SMFエンティティ)は、第2の通信装置(AMFエンティティ)から第1の指示情報を受信する。
【0089】
AMFエンティティは、限定はしないが、以下のプロセスのいずれか1つで第1の指示情報をSMFエンティティに送信することができる。
【0090】
1.端末デバイスからサービス要求メッセージを受信した後に、AMFエンティティは、PDU セッション更新 SM コンテキスト要求(Nsmf_PDU Session_Update SM Context Request)メッセージをSMFエンティティに送信する。第1の指示情報は、要求メッセージで搬送される。
【0091】
2.端末デバイスからセッション確立要求メッセージを受信した後に、AMFエンティティは、PDUセッション確立SMコンテキスト要求(Nsmf_PDU Session_Create SM Context Request)メッセージをSMFエンティティに送信する。第1の指示情報は、要求メッセージで搬送される。
【0092】
3.端末デバイスからセッション変更要求メッセージを受信した後に、AMFエンティティは、PDU セッション更新 SM コンテキスト要求(Nsmf_PDU Session_Update SM Context Request)メッセージをSMFエンティティに送信する。第1の指示情報は、要求メッセージで搬送される。
【0093】
第1の指示情報は、端末デバイスの第1のサービスが第1のタイプのサービスであるかどうかを示す。第1の指示情報が端末デバイスの第1のサービスが第1のタイプのサービスであるかどうかを示す方式については、S401を参照されたい。ここでは詳細を繰り返さない。
【0094】
S403.第1の通信装置(SMFエンティティ)は、第1の指示情報に基づいて第1のサービスの特性情報を取得する。
【0095】
具体的には、特性情報は、特性パラメータとQoSパラメータとの間のマッピング関係(本出願のこの実施形態では第1のマッピング関係と呼ばれる)を含む。QoSパラメータは、信頼性パラメータ、遅延パラメータ、スループットパラメータ、優先度パラメータ、遅延変動パラメータ、有効サービス時間、およびパケット損失率パラメータのうちの少なくとも1つを含むが、これらに限定されない。本出願のこの実施形態では、特性パラメータは、拡張QoSパラメータ、拡張QoS識別子パラメータ、拡張QoSインジケータ(enhanced QoS indicator、eQI)などとも呼ばれ得る。これは本出願の本実施形態で限定されない。特性パラメータの形態は、以下の1つまたは複数であってもよいが、これに限定されない。
【0096】
形態1:特性パラメータは、端末デバイスによって生成されたデータパケットまたは外部ネットワークからUPFによって受信されたデータパケットのプロトコル層ヘッダ内にある指定された位置または指定されたフィールドの値である。例えば、特性パラメータは、データパケットのアプリケーション層ヘッダ内の第mのバイトから始まるnビットの値であってもよく、mおよびnは正の整数であり、例えば、m=4およびn=2である。別の例では、特性パラメータは、データパケットのTCP層ヘッダ内の第zのフィールドの値であってもよく、zは正の整数であり、例えば、z=1である。
【0097】
形態2:特性パラメータは、データパケットの特性、例えば、データパケットのサイズまたはタイプを反映するために使用されるパラメータである。任意選択の方法では、特性パラメータは、端末デバイスによって生成されたデータパケットまたは外部ネットワークからUPFによって受信されたデータパケットのサイズである。例えば、0バイトより大きく100バイト以下のデータパケットサイズが第1の特性パラメータに対応し、100バイトより大きく1000バイト以下のデータパケットサイズが第2の特性パラメータに対応する。別の任意選択の方法では、特性パラメータは、端末デバイスによって生成されたデータパケットのタイプ、または外部ネットワークからUPFによって受信されたデータパケットであってもよい。一例としてビデオデータが使用される。Iフレーム・データ・パケットは第1の特性パラメータに対応し、Bフレーム・データ・パケットは第2の特性パラメータに対応する。
【0098】
特性パラメータの形式が前述のForm 1である場合、特性情報の一例を表1に示す。特性パラメータの値が「0」である場合、対応する信頼性範囲が[90%、95%]であることを示す。特性パラメータの値が「1」である場合、対応する信頼値範囲が(95%、99%]であることを示す。特性情報の別の例を表2に示す。特性パラメータの値が「0」である場合、対応する信頼値範囲が[90%、95%]であり、遅延値範囲が(5ms、10ms]であることを示す。特性パラメータの値が「1」である場合、対応する信頼値範囲が[90%、95%]であり、遅延値範囲が[0ms、5ms]であることを示す。特性パラメータの値が「2」である場合、対応する信頼値範囲が(95%、99%]であり、遅延値範囲が(5ms、10ms]であることを示す。特性パラメータの値が「3」である場合、対応する信頼値範囲が(95%、99%]であり、遅延値範囲が[0ms、5ms]であることを示す。本出願のこの実施形態では、変数xの値の範囲が[a、b]であることは、xがa以上かつb以下であることを示し、変数xの値の範囲が(a,b]は、xがaより大きくb以下であり、変数xの値域が[a,b)であることは、xがa以上かつb未満であることを示し、aおよびbは実数である。
【0099】
【0100】
【0101】
特性パラメータの形態が前述の形態2である場合、特性情報の一例を表3に示す。特性パラメータに対応するデータパケットサイズが0から100バイトである場合、それは、対応する信頼性値範囲が(95%、99%]であり、遅延値範囲が[0ms、5ms]であることを示す。特性パラメータに対応するデータパケットサイズが100から1000バイトである場合、それは、対応する信頼性値範囲が[90%、95%]であり、遅延値範囲が(5ms、10ms]であることを示す。
【0102】
【0103】
第1の通信装置(SMFエンティティ)が第1の指示情報に基づいて第1のサービスの特性情報を取得することは、具体的には、第1の指示情報が、端末デバイスの第1のサービスのタイプが第1のタイプであることを示す場合、SMFエンティティが第1のサービスの特性情報を取得することを含む。
【0104】
具体的には、SMFエンティティが第1のサービスの特性情報を取得することは、以下の3つのケースを含む。
【0105】
ケース1:SMFエンティティは、第1のサービスの特性情報を格納する。第1の指示情報が、第1のサービスのタイプが第1のタイプであることを示す場合、SMFエンティティは、SMFエンティティに格納された第1のサービスの特性情報を取得する。
【0106】
ケース2:SMFエンティティは、第1のサービスの特性情報を格納しない。第1の指示情報が、第1のサービスのタイプが第1のタイプであることを示す場合、SMFエンティティが第1の指示情報に基づいて第1のサービスの特性情報を取得するための方法は、具体的には、S403aおよびS403bを含む。第1の指示情報が、第1のサービスのタイプが第1のタイプであることを示す場合、SMFエンティティは、要求情報を第4の通信装置(例えば、UDMエンティティ)に送信し、要求情報は、第1のサービスの特性情報を要求するために使用される(
図4のS403a)。SMFエンティティから要求情報を受信した後に、UDMエンティティは、第1のサービスの特性情報をSMFエンティティに送信する(
図4のS403b)。任意選択で、SMFエンティティが第1の指示情報に基づいて第1のサービスの特性情報を取得するための方法は、S403cおよびS403dをさらに含んでもよい。SMFエンティティは、要求情報をUDMエンティティに送信し、要求情報は、第1のサービスの特性情報(
図4のS403a)を要求するために使用される。UDMエンティティが第1のサービスの特性情報を格納していない場合、UDMエンティティは、第1のサービスの特性情報を要求するためにアプリケーションサーバに要求情報を送信する(
図4のS403c)。これに対応して、UDMエンティティから要求情報を受信すると、アプリケーションサーバは、第1のサービスの特性情報をUDMエンティティに送信する(
図4のS403d)。アプリケーションサーバから第1のサービスの特性情報を受信した後に、UDMエンティティは、第1のサービスの特性情報をSMFエンティティに送信する(
図4のS403b)。
【0107】
任意選択で、ケース2では、第4の通信装置は、代替として、PCFエンティティ、NEFエンティティ、またはUDRエンティティであってもよい。言い換えると、SMFエンティティは、第1のサービスの特性情報を要求するために、PCFエンティティ、NEFエンティティ、またはUDRエンティティに要求情報を送信することができる。任意選択で、SMFエンティティは、第1のサービスの特性情報を要求するために、要求情報をアプリケーションサーバに直接送信してもよい。
【0108】
ケース3:第4の通信装置が、第1のサービスの特性情報をSMFエンティティに送信する。具体的には、AFエンティティまたはアプリケーションサーバは、第1のサービスの特性情報を第4の通信装置に示す。第4の通信装置は、SMFエンティティにポリシーおよび課金制御(policy and charging control、PCC)ルールを示す。PCC規則は、第1のサービスの特性情報を含んでもよい。PCC規則を受信した後に、SMFエンティティは、第1のサービスの特性情報を取得し得る。この場合、第1のサービスの特性情報は、第4の通信装置によってSMFエンティティに能動的に送信され、第4の通信装置はPCFエンティティであってもよい。任意選択で、前述のケース3では、SMFエンティティは、PDUセッション確立手順またはPDUセッション変更手順を直接開始してもよい。具体的には、SMFエンティティは、PDUセッション確立要求メッセージまたはPDUセッション変更要求メッセージをアクセス・ネットワーク・デバイスに送信する。この場合、S401およびS402を行わなくてもよい。
【0109】
S404.第1の通信装置(SMFエンティティ)は、第1のサービスの特性情報に基づいて、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係(実施形態1では第2のマッピング関係と呼ばれる)を決定する。
【0110】
具体的には、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットは特性情報内の特性パラメータを含み、第2のマッピング関係の形態は、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローに対応するQFIとの間のマッピング関係であってもよい。
【0111】
例えば、第1のサービスの特性情報が表1に示すものである場合、第1のサービスの特性情報に基づいてSMFエンティティによって決定された第2のマッピング関係は表4に示す。第1のサービスのデータパケットの5タプルがAに等しく、第1のサービスのデータパケットの特性パラメータがMに等しい場合、データパケットは、QFIが0に等しいQoSフローにマッピングされる。第1のサービスのデータパケットの5タプルがAに等しく、第1のサービスのデータパケットの特性パラメータがNに等しい場合、データパケットは、QFIが1に等しいQoSフローにマッピングされる。第1のサービスのデータパケットの5タプルがBに等しく、第1のサービスのデータパケットの特性パラメータがMに等しい場合、データパケットは、QFIが2に等しいQoSフローにマッピングされる。第1のサービスのデータパケットの5タプルがBに等しく、第1のサービスのデータパケットの特性パラメータがNに等しい場合、データパケットは、QFIが3に等しいQoSフローにマッピングされる。MおよびNの例は、M=0およびN=1であってもよい。任意選択で、5タプルは、データパケットの送信元アドレス、宛先アドレス、送信元ポート番号、宛先ポート番号、およびトランスポート層プロトコル識別子であってもよい。例えば、A=[a1,a2,a3,a4,a5]であり、a1、a2、a3、a4、およびa5はそれぞれ、データパケットの送信元アドレス、宛先アドレス、送信元ポート番号、宛先ポート番号、およびトランスポート層プロトコル識別子に対応する。任意選択で、a1は1つの値を表してもよく、複数の値を表してもよく、または値の範囲を表してもよい。a2、a3、a4、およびa5はa1と同様であり、BはAと同様である。ここでは詳細を繰り返さない。表4は第2のマッピング関係の一例にすぎず、第2のマッピング関係の形態は本出願の本実施形態では限定されないことを当業者は理解するべきである。
【0112】
【0113】
S405.第1の通信装置(SMFエンティティ)は、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係(第2のマッピング関係)を第3の通信装置(UPFエンティティ)に送信する。これに対応して、第3の通信装置(UPFエンティティ)は、第1の通信装置(SMFエンティティ)から、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係(第2のマッピング関係)を受信する。
【0114】
具体的には、SMFエンティティはPDRをUPFエンティティに送信し、PDRはマッピング関係を含む。第1のサービスのダウンリンク・データ・パケットを受信した後に、UPFエンティティは、ダウンリンク・データ・パケットの各々およびマッピング関係にある特性パラメータおよび5タプルに基づいて、ダウンリンク・データ・パケットを異なるQoSフローにマッピングする。任意選択で、PDRは、優先度値などのパラメータをさらに含んでもよい。パラメータ値が小さいほど優先度が高いことを示す。任意選択で、ダウンリンク・データ・パケットの各々の特性パラメータは、アプリケーションサーバによって構成される。
【0115】
S406.第1の通信装置(SMFエンティティ)は、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係(第2のマッピング関係)を端末デバイスに送信する。
【0116】
具体的には、SMFエンティティはQoS規則を端末デバイスに送信し、QoS規則は第2のマッピング関係を含む。任意選択で、QoS規則は、PDUセッション確立確認応答(PDU session establishment ack)メッセージまたはPDUセッション変更コマンド/確認応答(PDU session modification command/ack)メッセージで搬送されてもよい。端末デバイスは、第2のマッピング関係に基づいて、第1のサービスのアップリンク・データ・パケットを異なるQoSフローにマッピングする。任意選択で、QoS規則は、QoS規則の識別子および優先度値などのパラメータをさらに含んでもよい。
【0117】
任意選択で、SMFエンティティは、AMFエンティティを介して端末デバイスにQoS規則を送信してもよい。具体的には、SMFエンティティはQoS規則をAMFエンティティに送信し、AMFエンティティはQoS規則を端末デバイスに転送する。
【0118】
S407.第1の通信装置(SMFエンティティ)は、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係(第2のマッピング関係)に基づいて、QoSプロファイル(QoS profile)をアクセス・ネットワーク・デバイスに送信する。これに対応して、アクセス・ネットワーク・デバイスは、第1の通信装置(SMFエンティティ)からQoSプロファイルを受信する。
【0119】
具体的には、QoSプロファイルは、QFI値、QFI値に対応する特性パラメータ値、および特性パラメータ値に対応するサービス品質パラメータを含む。例えば、表4のパケット・フィルタ・セットとQFIとの間のマッピング関係が例として使用される。QFIが0に等しいQoSフローに対応するQoSプロファイルは、Mに等しい特性パラメータと、Mに等しい特性パラメータに対応するサービス品質要件と、を含む(具体的には、M=0の場合、表1において、0に等しい特性パラメータに対応するサービス品質要件は、信頼性範囲が[90%、95%]であることである)。QFIが1に等しいQoSフローに対応するQoSプロファイルは、Nに等しい特性パラメータと、1に等しい特性パラメータに対応するサービス品質要件と、を含む(具体的には、N=1の場合、表1において、1に等しい特性パラメータに対応するサービス品質要件は、信頼性範囲が(95%、99%]であることである)。任意選択で、QoSプロファイルは、5Gサービス品質識別子(5G QoS identifier、5QI)をさらに含んでもよく、他の可能な情報をさらに含んでもよい。これは特に限定されない。
【0120】
QoSプロファイルを受信した後に、アクセス・ネットワーク・デバイスは、受信したQoSプロファイルに基づいて、受信した各QoSフローに対応する特性パラメータおよび特性パラメータに対応するサービス品質要件を決定する。例えば、ダウンリンク・データ・パケットがUPFに到達すると、ダウンリンク・データ・パケットのデータパケットヘッダで搬送される特性パラメータが0である場合、UPFは、SMFによって示されるPDRに基づいて、QFIが0に等しいQoSフローにデータパケットをマッピングする。別のデータパケットが到着すると、データパケットのデータパケットヘッダが1に等しい特性パラメータを搬送する場合、UPFは、QFIが2に等しいQoSフローにデータパケットをマッピングする。アクセス・ネットワーク・デバイスは、受信したQoSプロファイルに基づいて、QFIが0に等しいQoSフローおよびQFIが1に等しいQoSフローに対応する特性パラメータ、ならびに特性パラメータに対応するサービス品質要件を決定して、端末デバイスの適切なエアインターフェースパラメータを構成し、例えば、適切なDRB、DRBに関連付けられた論理チャネル、および論理チャネルの優先度を構成する。
【0121】
前述の実施形態は、データ伝送方法を提供する。第1の通信装置は、第1の指示情報に基づいて、端末デバイスの第1のサービスのデータストリーム内のデータパケットをより細かい粒度で区別する必要があるかどうかを決定する。第1のサービスのデータストリーム内のデータパケットをより細かい粒度で区別する必要がある場合、第1の通信装置は、第1のサービスの特性情報を取得し、パケット・フィルタ・セットを生成するときに特性情報を考慮する。第1の通信装置は、特性情報内の特性パラメータとQoSパラメータとの間の第1のマッピング関係に基づいて、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間の第2のマッピング関係を決定する。このようにして、データパケットのサービス品質要件がより包括的に考慮され、第1のサービスのデータに対して区別処理がより効果的に実行され得、その結果、異なる伝送要件が満たされながらリソース利用が改善される。
【0122】
実施形態2
図5は、本出願の一実施形態によるデータ伝送方法の概略フローチャートである。本実施形態は、端末デバイスとアクセス・ネットワーク・デバイスとコア・ネットワーク・デバイスとの間のデータ伝送の特定のプロセスに関する。コア・ネットワーク・デバイスは、第1の通信装置と、第2の通信装置と、第3の通信装置と、第4の通信装置とを含む。本出願のこの実施形態では、第1の通信装置は、SMFエンティティであってもよいが、これに限定されず、第2の通信装置は、AMFエンティティであってもよいが、これに限定されず、第3の通信装置は、UPFエンティティであってもよいが、これに限定されず、第4の通信装置は、UDMエンティティ、PCFエンティティ、NEFエンティティ、UDRエンティティ、およびAFエンティティであってもよいが、これに限定されない。
【0123】
図5に示すように、本方法は、S501~S508を含むことができる。S501~S508の実行順序は、本出願の本実施形態では限定されない。
【0124】
S501.端末デバイスは、第1の指示情報を第2の通信装置(AMFエンティティ)に送信する。これに対応して、第2の通信装置(AMFエンティティ)は、端末デバイスから第1の指示情報を受信する。第1の指示情報は、端末デバイスの第1のサービスが第1のタイプのサービスであるかどうかを示す。
【0125】
S502.第2の通信装置(AMFエンティティ)は、第1の指示情報を第1の通信装置(SMFエンティティ)に送信する。これに対応して、第1の通信装置(SMFエンティティ)は、第2の通信装置(AMFエンティティ)から第1の指示情報を受信する。
【0126】
S503.第1の通信装置(SMFエンティティ)は、第1の指示情報に基づいて第1のサービスの特性情報を取得する。
【0127】
S501~S503の詳細な説明については、
図4のS401~S403を参照されたい。ここでは詳細を繰り返さない。
【0128】
S504.第1の通信装置(SMFエンティティ)は、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係を第3の通信装置(UPFエンティティ)に送信する。これに対応して、第3の通信装置(UPFエンティティ)は、第1の通信装置(SMFエンティティ)から、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係を受信する。
【0129】
具体的には、SMFエンティティはPDRをUPFエンティティに送信し、PDRは、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係を含む。任意選択で、PDRは、優先度値などのパラメータをさらに含んでもよい。
【0130】
第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係の形態は、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQFIとの間のマッピング関係であってもよい。S504の第1のサービスのパケット・フィルタ・セットは、S404の第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとは異なり、S504の第1のサービスのパケット・フィルタ・セットは、第1のサービスの特性情報に特性パラメータを含まないことに留意されたい。
【0131】
例えば、表5に示すように、データパケットの5タプルがAに等しい場合、データパケットはQFIが0に等しいQoSフローに属し、またはデータパケットの5タプルがBに等しい場合、データパケットはQFIが1に等しいQoSフローに属する。表5はマッピング関係の一例にすぎず、マッピング関係の形態は本出願の本実施形態では限定されないことを当業者は理解するはずである。
【0132】
【0133】
第1のサービスのダウンリンク・データ・パケットがUPFエンティティに到達すると、UPFエンティティによって受信された第1のサービスのダウンリンク・データ・パケットのヘッダは特性パラメータを搬送する。UPFエンティティは、ダウンリンク・データ・パケットをGTP-Uデータパケットにカプセル化し、特性パラメータをGTP-Uデータパケットに追加する。例えば、特性パラメータを示すためにフィールドがGTP-Uヘッダ(GTP-U header)に追加されてもよく、または特性パラメータを示すためにGTP-Uヘッダ内の予約ビットが使用されてもよい。
【0134】
UPFエンティティは、特性パラメータが追加されたGTP-Uデータパケットをアクセス・ネットワーク・デバイスに送信する。具体的には、UPFエンティティは、受信されたダウンリンク・データ・パケットの5タプル情報と、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係とに基づいて、ダウンリンク・データ・パケットに対応するQoSフローを決定する。表5が例として使用される。ダウンリンク・データ・パケットの5タプル情報がAに等しい場合、UPFエンティティは、ダウンリンク・データ・パケットをGTP-Uデータパケットにカプセル化し、特性パラメータをGTP-Uデータパケットに追加し、特性パラメータが追加されたGTP-Uデータパケットを、QFIが0に等しいQoSフローにマッピングし、データパケットをアクセス・ネットワーク・デバイスに送信する。
【0135】
S505.第1の通信装置(SMFエンティティ)は、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係を端末デバイスに送信する。これに対応して、端末デバイスは、第1の通信装置(SMFエンティティ)から、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係を受信する。
【0136】
具体的には、SMFエンティティは、QoS規則を端末デバイスに送信し、QoS規則は、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係を含む。任意選択で、QoS規則は、PDUセッション確立確認応答(PDU session establishment ack)メッセージまたはPDUセッション変更コマンド/確認応答(PDU session modification command/ack)メッセージで搬送されてもよい。任意選択で、QoS規則は、QoS規則の識別子および優先度値などのパラメータをさらに含んでもよい。
【0137】
任意選択で、SMFエンティティは、AMFエンティティを介して端末デバイスにQoS規則を送信してもよい。具体的には、SMFエンティティはQoS規則をAMFエンティティに送信し、AMFエンティティはQoS規則を端末デバイスに転送する。
【0138】
端末デバイスは、QoS規則を受信し、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間の、QoS規則内のマッピング関係に基づいて、第1のサービスのアップリンク・データ・パケットを異なるQoSフローにマッピングする。
【0139】
S506.第1の通信装置(SMFエンティティ)は、第1のサービスの特性情報をアクセス・ネットワーク・デバイスに送信する。これに対応して、アクセス・ネットワーク・デバイスは、第1の通信装置(SMFエンティティ)から第1のサービスの特性情報を受信する。
【0140】
具体的には、SMFエンティティは、QoSプロファイルをアクセス・ネットワーク・デバイスに送信し、QoSプロファイルは、第1のサービスの特性情報を含む。実施形態1における第1のサービスの特性情報の一例を表1および表2に示す。
【0141】
S507.アクセス・ネットワーク・デバイスは、第1のサービスの特性情報に基づいて、QoSフローと、特性パラメータと、DRBとの間のマッピング関係(以下、第3のマッピング関係と呼ばれる)を決定する。
【0142】
具体的には、第3のマッピング関係の形態は、QoSフローのQFIと、特性パラメータと、DRBとの間のマッピング関係であってもよい。例えば、アクセス・ネットワーク・デバイスによって受信された第1のサービスの特性情報が表2に示すものである場合、アクセス・ネットワーク・デバイスは、表2に基づいてQFI、特性パラメータ、およびDRBの間のマッピング関係を決定する。マッピング関係を表6に示す。
【0143】
表6から、同じQFIを有するQoSフロー内にあり、異なる特性パラメータに対応するデータパケットは、同じDRBまたは異なるDRBにマッピングされてもよいことが分かる。例えば、QFIが1であるQoSフローでは、対応する特性パラメータが0および1であるデータパケットはDRB 0にマッピングされ、対応する特性パラメータが2および3であるデータパケットはDRB 1にマッピングされる。
【0144】
【0145】
第1のサービスのダウンリンク・データ・パケットがUPFエンティティに到着すると、UPFエンティティは、ダウンリンク・データ・パケットの5タプル情報およびS504のマッピング関係に基づいて、データパケットに対応するQoSフローを決定する。UPFエンティティは、ダウンリンク・データ・パケットをGTP-Uデータパケットにカプセル化し、特性パラメータをGTP-Uデータパケットに追加する。これに対応して、GTP-Uデータパケットを受信した後に、アクセス・ネットワーク・デバイスは、データパケットのQFI、特性パラメータ、および第3のマッピング関係に基づいて、ダウンリンク・データ・パケットがマッピングされるDRBを決定する。
【0146】
S508:アクセス・ネットワーク・デバイスは、S507で決定された第3のマッピング関係を端末デバイスに送信する。これに対応して、端末デバイスは、アクセス・ネットワーク・デバイスから第3のマッピング関係を受信する。具体的には、アクセス・ネットワーク・デバイスは、RRC再構成メッセージを端末デバイスに送信し、RRC再構成メッセージは、第3のマッピング関係を含む。
【0147】
端末デバイスがアップリンク・データ・パケットを送信する場合、アップリンク・データ・パケットを生成した後に、端末デバイスのアプリケーション層は、S505でSMFエンティティによって構成されたQoS規則で設定されたパケットフィルタに基づいて、アップリンク・データ・パケットを異なるQoSフローに区別する。端末デバイスのアプリケーション層または非アクセス層(non-access stratum、NAS)は、アップリンク・データ・パケットに特性パラメータをさらに追加する。端末デバイスのSDAP層エンティティは、アップリンク・データ・パケットの特性パラメータと、QFI、特性パラメータ、およびDRBの間の第3のマッピング関係とに基づいて、データパケットを対応するDRBにマッピングし、次いで、エアインターフェース上でアップリンクデータを送信する。
【0148】
前述の実施形態は、データ伝送方法を提供する。第1の通信装置は、第1の指示情報に基づいて、端末デバイスの第1のサービスのデータストリーム内のデータパケットをより細かい粒度で区別する必要があるかどうかを決定する。第1のサービスのデータストリーム内のデータパケットをより細かい粒度で区別する必要がある場合、第1の通信装置は、第1のサービスの特性情報を取得し、特性情報をアクセス・ネットワーク・デバイスに送信する。アクセス・ネットワーク・デバイスは、特性情報内の特性パラメータとQoSパラメータとの間の第1のマッピング関係に基づいて、特性パラメータ、QFI、およびDRBの間の第3のマッピング関係を決定し、その結果、同じQFIを有するデータパケットが異なるDRBにマッピングされ得る。このようにして、データに対してより効果的に区別処理が実行され得、その結果、異なる送信要件が満たされながらリソース利用が改善される。加えて、実施形態2で説明した方法によれば、コア・ネットワーク・デバイスが第1のサービスのデータストリームをアクセス・ネットワーク・デバイスに送信する場合、コア・ネットワーク・デバイスはデータパケットを区別せず、アクセス・ネットワーク・デバイスは、データパケットをエアインターフェースを介して端末デバイスに送信するときに代わりにデータパケットに対して区別処理を実行し、その結果、コア・ネットワーク・デバイスの複雑さが低減され得る。
【0149】
特定の実施態様では、
図4および
図5のいくつかのステップが実施のために選択されてもよく、または図のステップの順序が実施のために調整されてもよいことに留意されたい。これは、本出願において限定されない。図のいくつかのステップを実行すること、または特定の実施態様のためにステップの順序を調整することは、本出願の保護範囲内に含まれることを理解されたい。
【0150】
前述の実施形態の機能を実施するために、ネットワークデバイスおよび端末デバイスは、機能を実行するための対応するハードウェア構造および/またはソフトウェアモジュールを含むことが理解されよう。当業者は、本出願で開示された実施形態で説明された例のユニットおよび方法ステップと組み合わせて、本出願がハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実装され得ることを容易に認識するはずである。機能がハードウェアによって実行されるか、ソフトウェアによって実行されるか、またはコンピュータソフトウェアによって駆動されるハードウェアによって実行されるかは、技術的解決策の特定の適用シナリオおよび設計制約に依存する。
【0151】
図6および
図7は、本出願の実施形態による可能な通信装置の構造の概略図である。これらの通信装置は、前述の方法実施形態における第1の通信装置またはアクセス・ネットワーク・デバイスの機能を実施するように構成されてもよい。
【0152】
図6に示すように、通信装置600は、処理ユニット610およびトランシーバユニット620を含む。通信装置600は、
図4および
図5に示す方法実施形態における第1の通信装置の機能を実施するように構成される。
【0153】
通信装置600が
図4に示す方法実施形態における第1の通信装置の機能を実施するように構成される場合、トランシーバユニット620は、第2の通信装置から第1の指示情報を受信するように構成され、第1の指示情報は、端末デバイスの第1のサービスが第1のタイプのサービスであるかどうかを示す。処理ユニット610は、第1の指示情報に基づいて第1のサービスの特性情報を取得するように構成されており、処理ユニット610は、特性情報に基づいて第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとサービス品質QoSフローとの間のマッピング関係を決定するようにさらに構成されている。トランシーバユニット620は、第1のサービスのパケット・フィルタ・セットとQoSフローとの間のマッピング関係を第3の通信装置に送信するようにさらに構成されている。
【0154】
通信装置600が
図5に示す方法実施形態における第1の通信装置の機能を実施するように構成される場合、トランシーバユニット620は、第2の通信装置から第1の指示情報を受信するように構成され、第1の指示情報は、端末デバイスの第1のサービスが第1のタイプのサービスであるかどうかを示す。処理ユニット610は、第1の指示情報に基づいて第1のサービスの特性情報を取得するように構成されている。トランシーバユニット620は、第1のサービスの特性情報をアクセス・ネットワーク・デバイスに送信するようにさらに構成される。
【0155】
通信装置600が
図5に示す方法実施形態におけるアクセス・ネットワーク・デバイスの機能を実施するように構成される場合、トランシーバユニット620は、第1の通信装置から第1のサービスの特性情報を受信するように構成される。処理ユニット610は、第1のサービスの特性情報に基づいてQoSフローと特性パラメータとDRBとの間のマッピング関係を決定するように構成されている。
【0156】
処理ユニット610およびトランシーバユニット620のより詳細な説明については、
図4および
図5に示す方法実施形態の関連する説明を直接参照されたい。ここでは詳細は説明されない。
【0157】
図7に示すように、通信装置700は、プロセッサ710と、インターフェース回路720とを含む。プロセッサ710およびインターフェース回路720は互いに結合される。インターフェース回路720は、トランシーバまたは入力/出力インターフェースであってもよいことが理解されよう。任意選択で、通信装置700は、プロセッサ710によって実行される命令、命令を実行するためにプロセッサ710によって必要とされる入力データ、またはプロセッサ710が命令を実行した後に生成されたデータを格納するように構成されたメモリ730をさらに含んでもよい。
【0158】
通信装置700が
図2から
図5に示す方法を実施するように構成される場合、プロセッサ710は処理ユニット610の機能を実施するように構成され、インターフェース回路720はトランシーバユニット620の機能を実施するように構成される。
【0159】
通信装置が端末デバイスに適用されるチップである場合、端末デバイス内のチップは、前述の方法実施形態における端末デバイスの機能を実施する。端末デバイスのチップは、端末デバイスの別のモジュール(例えば、無線周波数モジュールまたはアンテナ)から情報を受信し、情報は、ネットワークデバイスによって端末デバイスに送信される。あるいは、端末デバイス内のチップは、端末デバイス内の別のモジュール(例えば、無線周波数モジュールまたはアンテナ)に情報を送信し、情報は、端末デバイスによってネットワークデバイスに送信される。
【0160】
通信装置がネットワークデバイスに適用されるチップである場合、ネットワークデバイス内のチップは、前述の方法実施形態におけるネットワークデバイスの機能を実施する。ネットワークデバイス内のチップは、ネットワークデバイス内の別のモジュール(例えば、無線周波数モジュールまたはアンテナ)から情報を受信し、情報は、端末デバイスによってネットワークデバイスに送信される。あるいは、ネットワークデバイス内のチップは、ネットワークデバイス内の別のモジュール(例えば、無線周波数モジュールまたはアンテナ)に情報を送信し、情報は、ネットワークデバイスによって端末デバイスに送信される。
【0161】
本出願のこの実施形態におけるプロセッサは、中央処理ユニット(Central Processing Unit、CPU)であってもよく、別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)、別のプログラマブルロジックデバイス、トランジスタ論理回路、ハードウェア構成要素、またはそれらの任意の組み合わせであってもよいことが理解されよう。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよく、任意の通常のプロセッサであってもよい。
【0162】
本出願のこの実施形態では、プロセッサは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(Programmable ROM、PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ((Erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically EPROM、EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルハードディスク、CD-ROM、または当技術分野で周知の他の任意の形態の記憶媒体であってもよい。例えば、記憶媒体はプロセッサに結合されるので、プロセッサは、記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができる。当然ながら、記憶媒体はプロセッサの構成要素であってもよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASIC内に配置されてもよい。加えて、ASICは、ネットワークデバイスまたは端末デバイスに配置されてもよい。確かに、プロセッサおよび記憶媒体は、別個の構成要素としてネットワークデバイスまたは端末デバイスに代替的に存在してもよい。
【0163】
前述の実施形態の全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせによって実装されてもよい。前述の実施形態を実施するためにソフトウェアが使用される場合、前述の実施形態の全部または一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実装されてもよい。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータプログラムまたは命令を含む。コンピュータプログラムまたは命令がコンピュータに読み込まれて実行されると、本出願の実施形態に係る手続きまたは特徴が全体的にまたは部分的に実施される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、ネットワークデバイス、端末デバイス、または別のプログラム可能な装置であってもよい。コンピュータプログラムまたは命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、またはコンピュータ可読記憶媒体を使用することによって送信されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または1つもしくは複数の使用可能な媒体を統合するサーバなどのデータ記憶装置であってもよい。使用可能媒体は、磁気媒体、例えば、フロッピーディスク、ハードディスクドライブ、もしくは磁気テープであってもよく、または光学媒体、例えば、DVDであってもよく、または半導体媒体、例えば、ソリッドステートディスク(solid state disk、SSD)であってもよい。
【0164】
本出願の実施形態では、特に明記しない限り、または論理的な矛盾がない限り、異なる実施形態間の用語および/または説明は一貫しており、相互に参照されてもよく、異なる実施形態の技術的特徴は、その内部論理的関係に基づいて組み合わされ、新しい実施形態を形成してもよい。
【0165】
本出願の実施形態における様々な番号は、説明を容易にするための区別のために単に使用されているにすぎず、本出願の実施形態の範囲を限定するために使用されているものではない、ということが理解されよう。上記のプロセスの順序番号は実行順序を意味するものではなく、プロセスの実行順序は、プロセスの関数および内部ロジックに基づいて決定されるべきである。
【符号の説明】
【0166】
600 通信装置
610 処理ユニット
620 トランシーバユニット
700 通信装置
710 プロセッサ
720 インターフェース回路
730 メモリ