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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】伸縮式ディスプレイモバイル装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/16 20060101AFI20240423BHJP
【FI】
G06F1/16 312G
G06F1/16 312F
G06F1/16 312J
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023049496
(22)【出願日】2023-03-27
(65)【公開番号】P2023160745
(43)【公開日】2023-11-02
【審査請求日】2023-03-27
(31)【優先権主張番号】63/333,714
(32)【優先日】2022-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】111146550
(32)【優先日】2022-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】518426620
【氏名又は名称】信錦企業股▲フン▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100167689
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 征二
(72)【発明者】
【氏名】顏清輝
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼俊皓
【審査官】豊田 真弓
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-531796(JP,A)
【文献】国際公開第2021/224991(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2022/0039273(US,A1)
【文献】特開2006-119858(JP,A)
【文献】特表2020-504837(JP,A)
【文献】特開平09-137652(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16
G09F 9/00
H05K 5/00
H04M 1/02
G06F 3/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮式ディスプレイモバイル装置であって、
第1ケースと、前記第1ケースに設置され、第1支持面を有する第1支持部材と、前記第1ケース及び前記第1支持部材によって定義される収容空間と、を有する本体ユニットと、
伸縮軸に沿って前記本体ユニットに移動可能に配置され、前記本体ユニットに対して伸縮して収納状態と伸長状態に切替可能であり、フレームと、前記フレームにおける前記第1ケースから離れた側に配置される枢軸と、前記枢軸に枢着されるフックと、前記フックに枢着され、第2支持面を有し、前記枢軸に対して回動して下降位置と揃え位置に切替可能な第2支持部材と、前記フレームに連結され、前記収容空間に収容される軸部材と、前記第1ケースを部分的に覆う可動板と、を有する可動ユニットと、
両端がそれぞれ前記第1ケース及び前記可動板に設置され、前記可動ユニットを前記収納状態または前記伸長状態に維持するように付勢する少なくとも1つの弾性部材と、
第1端が前記第1支持部材に設置され、前記第1支持面を覆って前記枢軸周りに方向を変え、前記軸部材周りにまた方向を変え、第2端が前記第1ケースに固定されるフレキシブルディスプレイと、
前記第1ケースに設置される巻き取り部分と、前記フレームに設置され、前記フレームに設置された前記軸部材が前記フレキシブルディスプレイを常に引き締めるように、前記フレームを引っ張る力を常に提供する伸縮部分と、を有する少なくとも1つの定荷重ばねと、を備え、
前記収納状態では、前記枢軸と前記第1ケースが最も接近し、前記伸長状態では、前記枢軸と前記第1ケースが最も離れていてる伸縮式ディスプレイモバイル装置。
【請求項2】
前記収納状態において、前記第2支持部材は、前記下降位置にあり、前記収容空間に部分的に収容され、前記第1支持部材と部分的に重なり、前記第1支持面と前記第2支持面は、面一状態でなく、前記フレキシブルディスプレイは、主に前記第1支持面によって支持され、前記伸長状態において、前記第2支持部材は、前記揃え位置にあり、前記第1支持部材と前記第2支持部材は、重なっておらず、前記第1支持面と前記第2支持面は、実質的に面一状態であり、前記フレキシブルディスプレイは、前記第1支持面及び前記第2支持面の両方によって支持されることを特徴とする請求項1に記載の伸縮式ディスプレイモバイル装置。
【請求項3】
前記可動ユニットは、さらに圧縮ばねを有し、前記圧縮ばねは、前記フレームに設置され、前記第2支持部材に当接して常に支持力を提供し、前記収納状態において、前記圧縮ばねにより前記第2支持部材が前記第1支持部材に近づく方向に付勢され、前記伸長状態において、前記圧縮ばねは前記第2支持部材を支持し、前記第1支持部材と面一状態にすることで、前記第2支持部材と前記第1支持部材の両方によって前記フレキシブルディスプレイを支持することを特徴とする請求項2に記載の伸縮式ディスプレイモバイル装置。
【請求項4】
前記フレキシブルディスプレイは、断面形状が略Z字状であり、表示領域、第1内側領域、及び第2内側領域を有し、前記表示領域は、前記フレキシブルディスプレイの前記第1端と前記枢軸との間に位置し、前記第1内側領域は、前記枢軸と前記軸部材との間に位置し、前記第2内側領域は、前記軸部材と前記フレキシブルディスプレイの前記第2端との間に位置し、前記可動ユニットが前記本体ユニットに対して前記収納状態から前記伸長状態へ切替える時に、前記表示領域の面積は徐々に大きくなり、前記第1内側領域の面積は変化せず、前記第2内側領域の面積は徐々に小さくなることを特徴とする請求項3に記載の伸縮式ディスプレイモバイル装置。
【請求項5】
前記第2支持部材は、主板、2つの翼板、2つの当接部、及び少なくとも1つの枢着部を有し、前記翼板は、前記主板の側辺に設置され、前記フレームに固定され、前記当接部は、前記翼板に設置され、前記主板に対向し、前記主板と実質的に平行であり、前記圧縮ばねにより当接され、前記第2支持部材は、前記枢着部によって前記フックに枢着されることを特徴とする請求項4に記載の伸縮式ディスプレイモバイル装置。
【請求項6】
前記第1支持部材は、さらに第1内面と第1斜面を有し、前記第1内面は、前記第1支持面の反対側にあり、前記第1斜面は、前記第1支持面と前記第1内面を連結し、前記第2支持部材は、さらに第2内面と第2斜面を有し、前記第2内面は、前記第2支持面の反対側にあり、前記第2斜面は、前記第2支持面と前記第2内面を連結し、前記伸長状態において、前記第1斜面と前記第2斜面は、互いにマッチングして実質的に当接していることを特徴とする請求項5に記載の伸縮式ディスプレイモバイル装置。
【請求項7】
前記第1支持面と前記第1斜面との間に第1内側鋭角が形成され、前記第1内面と前記第1斜面との間に第1内側鈍角が形成され、前記第2支持面と前記第2斜面との間に第2内側鈍角が形成され、前記第2内面と前記第2斜面との間に第2内側鋭角が形成されることを特徴とする請求項6に記載の伸縮式ディスプレイモバイル装置。
【請求項8】
前記第1ケースは、本体と固定板を有し、前記固定板は、前記本体に設置され、少なくとも1つの案内板を有し、前記案内板は、第1位置決め部、スライド部、上昇部、及び第2位置決め凹部を順に有し、前記第2支持部材は、前記案内板に対応して前記翼板に設置され、前記案内板に当接する少なくとも1つの移動部材をさらに有し、前記可動ユニットが前記収納状態にあるとき、前記移動部材は前記第1位置決め部に位置決めされ、前記可動ユニットが前記収納状態から解放されると、前記移動部材は前記スライド部に沿ってスライドし、前記可動ユニットが前記収納状態から前記伸長状態へ切替える時に、前記移動部材は、前記スライド部から前記上昇部にスライドすることで、前記移動部材が前記第2位置決め凹部に位置決めされ、前記可動ユニットが前記伸長状態になるまで、前記第2支持部材を上昇させることを特徴とする請求項5に記載の伸縮式ディスプレイモバイル装置。
【請求項9】
前記可動ユニットは、さらに2つのガイド部材を有し、前記翼板はそれぞれガイド溝を有し、前記ガイド部材は、それぞれ対応する前記ガイド溝にスライドすることを特徴とする請求項8に記載の伸縮式ディスプレイモバイル装置。
【請求項10】
前記フレキシブルディスプレイの前記第2端は、前記固定板に固定され、前記伸長状態において、前記表示領域は、前記第1支持面及び前記第2支持面によって支持され、前記枢軸に部分的に巻き付けられ、前記収納状態において、前記表示領域は、前記第1支持面によって支持され、前記枢軸に部分的に巻き付けられ、前記収納状態または前記伸長状態において、前記第1内側領域及び前記第2内側領域は、常に前記収容空間に収容されていることを特徴とする請求項9に記載の伸縮式ディスプレイモバイル装置。
【請求項11】
前記可動板は、裏蓋とスライド部材を有し、前記固定板は、少なくとも1つの中空部、及び固定部を有し、前記弾性部材は、前記中空部に収容され、第1端部と第2端部を有し、前記第1端部は、前記固定部に設置され、前記第2端部は、前記スライド部材に設置され、前記収納状態において、前記第2端部は、前記第1端部よりも前記枢軸から離れた位置にあり、前記スライド部材を前記枢軸から離し、前記収納状態に維持するように付勢し、前記伸長状態において、前記第2端部は、前記第1端部よりも前記枢軸に近い位置にあり、前記スライド部材を前記枢軸に向けて押し、前記伸長状態に維持するように付勢することを特徴とする請求項10に記載の伸縮式ディスプレイモバイル装置。
【請求項12】
前記スライド部材は、少なくとも1つのスライド凸部をさらに有し、前記固定板は、少なくとも1つのスライド溝をさらに有し、前記スライド溝は、前記伸縮軸に沿って延在し、前記スライド凸部は、対応する前記スライド溝とマッチングし、前記可動ユニットが前記本体ユニットに対して移動すると、前記スライド凸部は前記スライド溝に沿って移動することを特徴とする請求項11に記載の伸縮式ディスプレイモバイル装置。
【請求項13】
前記枢軸は、前記可動ユニットが前記本体ユニットに対して移動する際に減衰力を提供する軸ダンパであることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の伸縮式ディスプレイモバイル装置。
【請求項14】
前記軸ダンパは、中空アウターチューブ、インナーチューブ、充填領域、ダンピングオイル、及び2つのオイルシールを有し、前記インナーチューブは、前記中空アウターチューブ内に設置され、前記インナーチューブの両端は、それぞれ前記フレームに固定され、前記中空アウターチューブは、前記インナーチューブに対して回転可能であり、前記充填領域は、前記中空アウターチューブと前記インナーチューブとの間に設置され、前記ダンピングオイルは、前記充填領域に充填され、前記オイルシールは、前記ダンピングオイルを前記充填領域に密封するように、前記充填領域の両端に設置されることを特徴とする請求項13に記載の伸縮式ディスプレイモバイル装置。
【請求項15】
前記枢軸は、ロッドと少なくとも1つの溝を有し、前記ロッドは、前記伸縮軸に実質的に垂直な方向変更軸に沿って延在し、前記溝は、前記ロッドに形成され、対応する前記フックに引っ掛けられることを特徴とする請求項14に記載の伸縮式ディスプレイモバイル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伸縮式ディスプレイモバイル装置に関し、特にフレキシブルディスプレイに適した伸縮式ディスプレイモバイル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
これまでのモバイル装置は、持ち運びを考慮し、薄さや軽さを重視した設計が多く、その結果、モバイル装置の表示サイズに制限がある。しかし、モバイル装置の発展に伴い、ディスプレイの大型化に需要が急激に高まっている。そのため、近年ではディスプレイのサイズを拡大できる製品が数多く開発されている。例えば、折りたたみ式のフレキシブルディスプレイを使用することで、必要に応じてディスプレイの表示領域を拡大することができ、持ち運びや保管時にも軽量化、薄型化の要求に対応可能である。
【0003】
しかしながら、折り畳み式のフレキシブルディスプレイの展開状態と収納状態との間の移行時に発生する引張応力や材料疲労により、フレキシブルディスプレイに折り目や損傷、亀裂が生じやすくなる。
【0004】
そこで、本発明の主な目的は、使用中に必要に応じて伸長状態と収納状態に選択的に切り替えられる伸縮式ディスプレイモバイル装置を提供することである。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、伸縮式ディスプレイモバイル装置を提供することである。前記伸縮式ディスプレイモバイル装置は、第1ケースと、前記第1ケースに設置され、第1支持面を有する第1支持部材と、前記第1ケース及び前記第1支持部材によって定義される収容空間と、を有する本体ユニットと、伸縮軸に沿って前記本体ユニットに移動可能に配置され、前記本体ユニットに対して伸縮して収納状態と伸長状態に切替可能であり、フレームと、前記フレームにおける前記第1ケースから離れた側に配置される枢軸と、前記枢軸に枢着されるフックと、前記フックに枢着され、第2支持面を有し、前記枢軸に対して回動して下降位置と揃え位置に切替可能な第2支持部材と、前記フレームに連結され、前記収容空間に収容される軸部材と、前記第1ケースを部分的に覆う可動板と、を有する可動ユニットと、両端がそれぞれ前記第1ケース及び前記可動板に設置され、前記可動ユニットを前記収納状態または前記伸長状態に維持するように付勢する少なくとも1つの弾性部材と、第1端が前記第1支持部材に設置され、前記第1支持面を覆って前記枢軸周りに方向を変え、前記軸部材周りにまた方向を変え、第2端が前記第1ケースに固定されるフレキシブルディスプレイと、前記第1ケースに設置される巻き取り部分と、前記フレームに設置され、前記フレームに設置された前記軸部材が前記フレキシブルディスプレイを常に引き締めるように、前記伸縮軸に沿って前記フレームを前記第1ケースに向けて引っ張る力を常に提供する伸縮部分と、を有する少なくとも1つの定荷重ばねと、を備え、前記収納状態では、前記枢軸と前記第1ケースが最も接近し、前記伸長状態では、前記枢軸と前記第1ケースが最も離れている。
【0006】
本発明の実施形態において、前記収納状態において、前記第2支持部材は、前記下降位置にあり、前記収容空間に部分的に収容され、前記第1支持部材と部分的に重なり、前記第1支持面と前記第2支持面は、面一状態でなく、前記フレキシブルディスプレイは、主に前記第1支持面によって支持される。前記伸長状態において、前記第2支持部材は、前記揃え位置にあり、前記第1支持部材と前記第2支持部材は、重なっておらず、前記第1支持面と前記第2支持面は、実質的に面一状態であり、前記フレキシブルディスプレイは、前記第1支持面及び前記第2支持面の両方によって支持される。
【0007】
本発明の実施形態において、前記可動ユニットは、さらに圧縮ばねを有し、前記圧縮ばねは、前記フレームに設置され、前記第2支持部材に当接して常に支持力を提供し、前記収納状態において、前記圧縮ばねにより前記第2支持部材が前記第1支持部材に近づく方向に付勢される。前記伸長状態において、前記圧縮ばねは前記第2支持部材を支持し、前記第1支持部材と面一状態にすることで、前記第2支持部材と前記第1支持部材の両方によって前記フレキシブルディスプレイを支持する。
【0008】
本発明の実施形態において、前記フレキシブルディスプレイは、断面形状が略Z字状であり、表示領域、第1内側領域、及び第2内側領域を有する。前記表示領域は、前記フレキシブルディスプレイの前記第1端と前記枢軸との間に位置する。前記第1内側領域は、前記枢軸と前記軸部材との間に位置する。前記第2内側領域は、前記軸部材と前記フレキシブルディスプレイの前記第2端との間に位置する。前記可動ユニットが前記本体ユニットに対して前記収納状態から前記伸長状態へ切替える時に、前記表示領域の面積は徐々に大きくなり、前記第1内側領域の面積は変化せず、前記第2内側領域の面積は徐々に小さくなる。
【0009】
本発明の実施形態において、前記第2支持部材は、主板、2つの翼板、2つの当接部、及び少なくとも1つの枢着部を有する。前記翼板は、前記主板の側辺に設置され、前記フレームに固定される。前記当接部は、前記翼板に設置され、前記主板に対向し、前記主板と実質的に平行であり、前記圧縮ばねにより当接される。前記第2支持部材は、前記枢着部によって前記フックに枢着される。
【0010】
本発明の実施形態において、前記第1支持部材は、さらに第1内面と第1斜面を有する。前記第1内面は、前記第1支持面の反対側にある。前記第1斜面は、前記第1支持面と前記第1内面を連結する。前記第2支持部材は、さらに第2内面と第2斜面を有する。前記第2内面は、前記第2支持面の反対側にある。前記第2斜面は、前記第2支持面と前記第2内面を連結する。前記伸長状態において、前記第1斜面と前記第2斜面は、互いにマッチングして実質的に当接している。
【0011】
本発明の実施形態において、前記第1支持面と前記第1斜面との間に第1内側鋭角が形成される。前記第1内面と前記第1斜面との間に第1内側鈍角が形成される。前記第2支持面と前記第2斜面との間に第2内側鈍角が形成される。前記第2内面と前記第2斜面との間に第2内側鋭角が形成される。
【0012】
本発明の実施形態において、前記第1ケースは、本体と固定板を有する。前記固定板は、前記本体に設置され、少なくとも1つの案内板を有する。前記案内板は、第1位置決め部、スライド部、上昇部、及び第2位置決め凹部を順に有する。前記第2支持部材は、前記案内板に対応して前記翼板に設置され、前記案内板に当接する少なくとも1つの移動部材をさらに有する。前記可動ユニットが前記収納状態にあるとき、前記移動部材は前記第1位置決め部に位置決めされる。前記可動ユニットが前記収納状態から解放されると、前記移動部材は前記スライド部に沿ってスライドする。前記可動ユニットが前記収納状態から前記伸長状態へ切替える時に、前記移動部材は、前記スライド部から前記上昇部にスライドすることで、前記移動部材が前記第2位置決め凹部に位置決めされ、前記可動ユニットが前記伸長状態になるまで、前記第2支持部材を上昇させる。
【0013】
本発明の実施形態において、前記可動ユニットは、さらに2つのガイド部材を有する。前記翼板はそれぞれガイド溝を有する。前記ガイド部材は、それぞれ対応する前記ガイド溝にスライドする。
【0014】
本発明の実施形態において、前記フレキシブルディスプレイの前記第2端は、前記固定板に固定される。前記伸長状態において、前記表示領域は、前記第1支持面及び前記第2支持面によって支持され、前記枢軸に部分的に巻き付けられる。前記収納状態において、前記表示領域は、前記第1支持面によって支持され、前記枢軸に部分的に巻き付けられる。前記収納状態または前記伸長状態において、前記第1内側領域及び前記第2内側領域は、常に前記収容空間に収容されている。
【0015】
本発明の実施形態において、前記可動板は、裏蓋とスライド部材を有する。前記固定板は、少なくとも1つの中空部、及び固定部を有する。前記弾性部材は、前記中空部に収容され、第1端部と第2端部を有する。前記第1端部は、前記固定部に設置される。前記第2端部は、前記スライド部材に設置される。前記収納状態において、前記第2端部は、前記第1端部よりも前記枢軸から離れた位置にあり、前記スライド部材を前記枢軸から離し、前記収納状態に維持するように付勢する。前記伸長状態において、前記第2端部は、前記第1端部よりも前記枢軸に近い位置にあり、前記スライド部材を前記枢軸に向けて押し、前記伸長状態に維持するように付勢する。
【0016】
本発明の実施形態において、前記スライド部材は、少なくとも1つのスライド凸部をさらに有する。前記固定板は、少なくとも1つのスライド溝をさらに有する。前記スライド溝は、前記伸縮軸に沿って延在する。前記スライド凸部は、対応する前記スライド溝とマッチングする。前記可動ユニットが前記本体ユニットに対して移動すると、前記スライド凸部は前記スライド溝に沿って移動する。
【0017】
本発明の実施形態において、前記枢軸は、前記可動ユニットが前記本体ユニットに対して移動する際に減衰力を提供する軸ダンパである。
【0018】
本発明の実施形態において、前記軸ダンパは、中空アウターチューブ、インナーチューブ、充填領域、ダンピングオイル、及び2つのオイルシールを有する。前記インナーチューブは、前記中空アウターチューブ内に設置される。前記インナーチューブの両端は、それぞれ前記フレームに固定される。前記中空アウターチューブは、前記インナーチューブに対して回転可能である。前記充填領域は、前記中空アウターチューブと前記インナーチューブとの間に設置される。前記ダンピングオイルは、前記充填領域に充填される。前記オイルシールは、前記ダンピングオイルを前記充填領域に密封するように、前記充填領域の両端に設置される。
【0019】
本発明の実施形態において、前記枢軸は、ロッドと少なくとも1つの溝を有する。前記ロッドは、前記伸縮軸に実質的に垂直な方向変更軸に沿って延在する。前記溝は、前記ロッドに形成され、対応する前記フックに引っ掛けられる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施形態に係る収納状態の伸縮式ディスプレイモバイル装置を示す斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る伸長状態の伸縮式ディスプレイモバイル装置を示す斜視図である。
図3】本発明の実施形態に係る伸縮式ディスプレイモバイル装置を示す分解斜視図である。
図4】本発明の実施形態に係る固定板を示す斜視図である。
図5】本発明の実施形態に係る第1支持部材及び第2支持部材の一部を拡大した模式図である。
図6】本発明の実施形態に係る枢軸を示す断面図である。
図7】本発明の実施形態に係る第2支持部材を示す斜視図である。
図8】本発明の実施形態に係る下降位置にある第2支持部材を示す斜視図である。
図9】本発明の実施形態に係る揃え位置にある第2支持部材を示す斜視図である。
図10】本発明の実施形態に係る収納状態の可動ユニットを示す断面図である。
図11】本発明の実施形態に係る伸長状態の可動ユニットを示す断面図である。
図12】本発明の実施形態に係る収納状態の可動ユニットを示す模式図である。
図13】本発明の実施形態に係る伸長状態の可動ユニットを示す模式図である。
図14】本発明の実施形態に係る収納状態の可動ユニットを示す断面図である。
図15】本発明の実施形態に係る伸長状態の可動ユニットを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1及び図2は、本発明の実施形態に係る収納状態と伸長状態の伸縮式ディスプレイモバイル装置1000を示す斜視図である。図3は、伸縮式ディスプレイモバイル装置1000を示す分解斜視図である。伸縮式ディスプレイモバイル装置1000は、主に本体ユニット1、可動ユニット2、2つの弾性部材3、フレキシブルディスプレイ4、及び2つの定荷重ばね5を備える。
【0022】
図4と共に参照すると、本体ユニット1は、第1ケース11、第1支持部材12、及び収容空間13を有する。第1支持部材12は、略平板状であり、第1ケース11に設置され、第1ケース11とともに収容空間13を定義する。第1ケース11は、本体111、固定板112、2つの中空部113、及び2つのスライド溝114を有する。本体111は、2つのベース1111、2つの第1中空部1112、及び2つの第1スライドゾーン1113を有する。固定板112は、本体111に設置される。固定板112には、2つの案内板1121、2つの第2中空部1122、2つの固定部1123、2つの第2スライドゾーン1124、及び2つの締付部1125が間隔を空けて配置されている。案内板1121は、第1位置決め部11211、スライド部11212、上昇部11213、及び第2位置決め凹部11214を順に有する。第1中空部1112と第2中空部1122は、互いに重なり合い、共に中空部113を形成している。第1スライドゾーン1113と第2スライドゾーン1124は、互いに重なり合い、共にスライド溝114を形成している。締付部1125には、フレキシブルディスプレイ4の一端が固定される。
【0023】
詳しくは、図5で第1支持部材12の一部を拡大した図に示すように、第1支持部材12は、第1支持面121、第1内面122、第1斜面123、第1内側鋭角124、及び第1内側鈍角125を有する。第1斜面123は、第1支持面121と第1内面122を連結する。第1支持面121と第1斜面123との間に第1内側鋭角124が形成される。第1内面122と第1斜面123との間に第1内側鈍角125が形成される。
【0024】
なお、本体ユニット1は、フレキシブルディスプレイ4に電気的に接続されたパネル本体(図示せず)を含む。例えば、モバイル装置の機能に対応する回路基板やバッテリーなどの電子部品のモジュールであるが、その説明を割愛する。
【0025】
可動ユニット2は、本体ユニット1に設置され、本体ユニット1に対して伸縮軸A1に沿って伸縮して収納状態(図1)と伸長状態(図2)に切替可能である。
【0026】
詳しくは、図3に示すように、可動ユニット2は、フレーム21、枢軸22、3つのフック23、第2支持部材24、軸部材25、可動板26、2つの圧縮ばね27(図10参照)、及び2つのガイド部材28を有する。フレーム21は、弧状板211及び2つのスライド側板212を有する。弧状板211は、第1ケース11から離れる側に配置されている。スライド側板212は、弧状板211の両端にそれぞれ設置される(U字状を形成する)。スライド側板212には、枢軸22が枢着されている。枢軸22は、軸ダンパであり、その両端がそれぞれ第1ケース11から離れた位置にスライド側板212に枢着される。枢軸22は、ロッド221及び3つの溝222を有する。ロッド221は、伸縮軸A1に実質的に垂直な方向変更軸A2に沿って延在する。
【0027】
詳しくは、図6の枢軸22の断面図に示すように、枢軸22は、中空アウターチューブ223、インナーチューブ224、充填領域225、ダンピングオイル226、及び2つのオイルシール227を有する。インナーチューブ224は、中空アウターチューブ223内に設置される。インナーチューブ224の両端は、それぞれフレーム21に固定される。中空アウターチューブ223は、インナーチューブ224に対して回転可能である。充填領域225は、中空アウターチューブ223とインナーチューブ224との間に設置される。ダンピングオイル226は、充填領域225に充填される。オイルシール227は、ダンピングオイル226を充填領域225に密封するように、充填領域225の両端に設置される。中空アウターチューブ223がインナーチューブ224に対して回転する際に、ダンピングオイル226は減衰力を提供する。
【0028】
フック23は、第2支持部材24に枢着され、枢軸22の3つの溝222にそれぞれ引っ掛けられることで、枢軸22に対して旋回することができる。
【0029】
図5の一部拡大図及び図7の斜視図に示すように、第2支持部材24は、主板240、2つの翼板241、2つの当接部242、3つの枢着部243、移動部材244、第2支持面245、第2内面246、第2斜面247、第2内側鋭角248、及び第2内側鈍角249を有する。第2支持部材24は、フック23によって枢軸22に引っ掛けられ、フック23に対して旋回することで、下降位置(図8)と揃え位置(図9)に切替えることができる。
【0030】
翼板241は、それぞれ主板240の側辺に設置され、主板240に対して実質的に垂直に延在する。各翼板241は、フレーム21に固定され、それぞれガイド溝2411を有する。当接部242は、それぞれ翼板241の互いに対向する側面に設置され、主板240に対して実質的に平行に延在する。当接部242は、圧縮ばね27により当接される。第2支持部材24は、枢着部243によって対応するフック23に枢着される。
【0031】
詳しくは、移動部材244は、第1ケース11の案内板1121に対応して翼板241に設置され、案内板1121に当接する。図10に示すように、各移動部材244がローラである構成を例として説明する。可動ユニット2が収納状態にあるとき、移動部材244が第1位置決め部11211に位置決めされるため、第2支持部材24は下降位置に位置決めされる。可動ユニット2が収納状態から解放されると、移動部材244はスライド部11212に沿ってスライドする。可動ユニット2が収納状態から伸長状態へ切替える時に、移動部材244は、スライド部11212から上昇部11213にスライドすることで、移動部材244が第2位置決め凹部11214に位置決めされ、第2支持部材24が図11に示す揃え位置に到達するまで、第2支持部材24を上昇させる。それによって、可動ユニット2は伸長状態になる。
【0032】
なお、図5に示すように、第2内面246は、第2支持面245の反対側にある。第2斜面247は、第2支持面245と第2内面246を連結する。第2支持面245と第2斜面247との間に第2内側鈍角249が形成される。第2内面246と第2斜面247との間に第2内側鋭角248が形成される。第1内側鋭角124と第2内側鈍角249とは互いに補角をなす。第1内側鈍角125と第2内側鋭角248とは互いに補角をなす。それによって、第2支持部材24の下降位置と揃え位置との間の移行がより円滑になる。
【0033】
軸部材25は、その両端によってフレーム21に接続され、収容空間13に収容される。可動板26は、第1ケース11を部分的に覆う。
【0034】
詳しくは、可動板26は、裏蓋261とスライド部材262を有する。スライド部材262は、2つのスライド凸部2621をさらに有する。スライド凸部2621は、対応する第1ケース11のスライド溝114とマッチングする。可動ユニット2が本体ユニット1に対して移動すると、スライド凸部2621はスライド溝114に沿って移動する。図12に示すように、可動ユニット2が収納状態にあるとき、スライド凸部2621はスライド溝114の第1当接端1141に位置する。図13に示すように、可動ユニット2が伸長状態にあるとき、スライド凸部2621はスライド溝114の第2当接端1142に位置する。
【0035】
圧縮ばね27は、フレーム21に設置され、第2支持部材24の当接部242に当接し、第2支持部材24に常に支持力を提供する。図10に示すように、収納状態において、圧縮ばね27により第2支持部材24が第1支持部材12に近づく方向に付勢される。図11に示すように、伸長状態において、圧縮ばね27は第2支持部材24を支持し(圧縮ばね27は常に上向きの支持力を提供し)、第1支持部材12と面一状態にすることで、第2支持部材24と第1支持部材12の両方によってフレキシブルディスプレイ4を支持する(図15)。
【0036】
図10及び図11に示すように、ガイド部材28は、可動板26に設置され、ガイドロッド281を有する。ガイドロッド281は、ガイド溝2411に対応し、ガイド溝2411内にスライドすることができる。図10に示すように、第2支持部材24が下降位置にあるとき、ガイドロッド281は、ガイド溝2411の第1端24111に位置する。図11に示すように、第2支持部材24が揃え位置にあるとき、ガイドロッド281は、ガイド溝2411の第2端24112に位置することで、下降位置と揃え位置との間の切替中の第2支持部材24の移動経路を制限し、圧縮ばね27による上向きの支持力によって第2支持部材24が揃え位置を超えないようにする。
【0037】
図12図13に示すように、弾性部材3は、第1端部31と第2端部32を含むねじりばねである。弾性部材3は、中空部113に収容される。第1端部31は、本体ユニット1の第1ケース11の固定部1123に固定される。第2端部32は、可動ユニット2の可動板26のスライド部材262に固定される。弾性部材3により、可動ユニット2は、収納状態と伸長状態とに切替える。図12に示すように、可動ユニット2が収納状態にあるとき、弾性部材3は、可動ユニット2を収納状態に維持するように付勢する。伸長状態へ切替える時に、可動ユニット2は、押す力が与えられ、弾性部材3による弾性力に対抗して収納状態から解放され、本体ユニット1から徐々に離れる。可動ユニット2が本体ユニット1に対して一定距離移動すると、弾性部材3は、弾性力により可動ユニット2を伸長状態にし、可動ユニット2を図13に示すような伸長状態に維持するように付勢する。詳しくは、収納状態と伸長状態との間の切替中に、第1端部31は、固定部1123に設置されているため相対移動しない。第2端部32は、スライド部材262に設置されている。図12に示すような収納状態において、第2端部32は、第1端部31よりも枢軸22から離れた位置(右側)にあり、スライド部材262を枢軸22から離し、収納状態に維持するように付勢する。図13に示すような伸長状態において、第2端部32は、第1端部31よりも枢軸22に近い位置(左側)にあり、スライド部材262を枢軸22に向けて押し、伸長状態に維持するように付勢する。他の実施例において、弾性部材3は、Sバネであってもよく、同様の効果を得ることができる。
【0038】
図14及び図15に示すように、フレキシブルディスプレイ4は、第1端41、第2端42、表示領域43、第1内側領域44、及び第2内側領域45を有する。第1端41は、第1支持部材12に設置される。フレキシブルディスプレイ4は、第1支持面121を覆って枢軸22周りに方向を変え、軸部材25周りにまた方向を変える。第2端42は、第1ケース11の締付部1125に固定される。そのため、フレキシブルディスプレイ4は、断面形状が略逆Z字状である(図14の反対側から見ると、断面形状が略Z字状である)。詳しくは、表示領域43は、フレキシブルディスプレイ4の第1端41と枢軸22との間に位置する。第1内側領域44は、枢軸22と軸部材25との間に位置する。第2内側領域45は、軸部材25とフレキシブルディスプレイ4の第2端42との間に位置する。可動ユニット2が本体ユニット1に対して収納状態(図14)から伸長状態(図15)へ切替える際に、フレキシブルディスプレイ4は、動的に変化する。ただし、第1内側領域44の面積は変化せず、表示領域43の面積は徐々に大きくなり、第2内側領域45の面積は徐々に小さくなる(大まかに言えば、表示領域43の増加面積は、第2内側領域45の減少面積と等しい。)。逆に、可動ユニット2が本体ユニットに対して伸長状態(図15)から収納状態(図14)へ切替える時に、第1内側領域44の面積は変化せず、表示領域43の面積は徐々に小さくなり、第2内側領域45の面積は徐々に大きくなる。
【0039】
すなわち、伸長状態において、表示領域43は、第1支持面121及び第2支持面245によって支持され、枢軸22に部分的に巻き付けられる。収納状態において、表示領域43は、第1支持面121によって支持され、枢軸22に部分的に巻き付けられる。収納状態または伸長状態において、第1内側領域44及び第2内側領域45は、常に収容空間13に収容されている。
【0040】
図12図13に示すように、定荷重ばね5は、巻き取り部分51及び伸縮部分52を有する。巻き取り部分51は、第1ケース11のベース1111に設置される。伸縮部分52は、フレーム21に設置され、フレーム21に設置された軸部材25がフレキシブルディスプレイ4を常に引き締めるように、伸縮軸A1に沿ってフレーム21を第1ケース11に向けて引っ張る力を常に提供する。
【0041】
詳しくは、図1、8、10、12、14に示すように、可動ユニット2が収納状態にあるとき、枢軸22と第1ケース11が最も接近し、第2支持部材24は下降位置にあり、収容空間13に収容され、第1支持部材12と部分的に重なる。その際、第1支持面121と第2支持面245は、面一状態ではない。フレキシブルディスプレイ4は、主に第1支持面121によって支持される。また、第2支持部材24が下降位置にあるとき、移動部材244は第1位置決め部11211に位置し、圧縮ばね27は第2支持部材24によって圧縮され、フレキシブルディスプレイ4の表示領域43の面積は最も小さく、第2内側領域の面積は最も大きくなっている。なお、図12に示すように、可動ユニット2が収納状態にあるとき、スライド凸部2621はスライド溝114の第1当接端1141に位置する。弾性部材3は、圧縮されて中空部113に収容される。
【0042】
可動ユニット2を収納状態から図2、9、11、13、15に示すような伸長状態へ切替え、フレキシブルディスプレイ4の表示面積を拡大する場合、ユーザーは、可動ユニット2に対して外力を与え、可動ユニット2を収納状態から解放させる。その際、圧縮されていた弾性部材3の弾性力により、可動ユニット2は伸縮軸A1に沿って移動する。可動ユニット2が伸縮軸A1に沿って第1ケース11から離れる方向に移動する際に、第2支持部材24の移動部材244は、スライド部11212上で移動し、軸部材25は、フレキシブルディスプレイ4の第1端41から離れ、フレキシブルディスプレイ4の第2端42に接近する。そのため、表示領域43の面積は徐々に大きくなり、第2内側領域45の面積は徐々に小さくなる。その際、第1内側領域44の面積は変化しない。軸部材25が離れると、定荷重ばね5の伸縮部分52は引き伸ばされ、その張力によりフレキシブルディスプレイ4を引き締めることができる。スライド凸部2621は、スライド溝114において第1当接端1141から第2当接端1142へスライドする。
【0043】
そして、移動部材244がスライド部11212から上昇部に移動し、さらに第2位置決め凹部11214に移動すると、第2支持部材24は持ち上げられる。その際、圧縮ばね24から弾性力が第2支持部材24に与えられる。第2支持部材24は、枢軸22に対してわずかに回動する。それによって、第2支持部材24と第1支持部材12は面一状態になる。図15に示すように、第2支持面245と第1支持面121は、面一状態になり、双方によってフレキシブルディスプレイ4の表示領域43を支持することになる。その際、フレキシブルディスプレイ4の表示領域43の面積は最も大きく、第2内側領域45の面積は最も小さくなっている。なお、図13に示すように、可動ユニット2が伸長状態にあるとき、スライド凸部2621はスライド溝114の第2当接端1142に位置する。
【0044】
また、枢軸22が軸ダンパであるため、可動ユニット2が本体ユニット1に対して往復スライド移動する場合、枢軸22から減衰力が与えられ、本体ユニット1に対する可動ユニット2の高速移動による部品の破損を避けることができる。ユーザーに対して、スムーズな操作感を提供し、製品の品質と価値を高めることができる。枢軸22は、軸ダンパでなくてもよく、減衰効果のない回転軸であってもよい。また、枢軸22が減衰効果のない回転軸である場合、伸縮軸A1に沿って設置される減衰ロッド(図示せず)で第1ケース11とフレーム21の間に当接することで、減衰効果を提供することが可能である。
【0045】
上述の実施例は、本発明の実施形態を説明するものであり、本発明の特徴構成を説明するものであるが、本発明の請求の範囲を限定するものではない。当業者が容易になし得る変更または均等の配置も本発明の範囲に属し、本発明の保護範囲は請求の範囲に基づくものである。
【符号の説明】
【0046】
1000 伸縮式ディスプレイモバイル装置
1 本体ユニット
11 第1ケース
111 本体
1111 ベース
1112 第1中空部
1113 第1スライドゾーン
112 固定板
1121 案内板
11211 第1位置決め部
11212 スライド部
11213 上昇部
11214 第2位置決め凹部
1122 第2中空部
1123 固定部
1124 第2スライドゾーン
1125 締付部
113 中空部
114 スライド溝
1141 第1当接端
1142 第2当接端
12 第1支持部材
121 第1支持面
122 第1内面
123 第1斜面
124 第1内側鋭角
125 第1内側鈍角
13 収容空間
2 可動ユニット
21 フレーム
211 弧状板
212 スライド側板
22 枢軸
221 ロッド
222 溝
223 中空アウターチューブ
224 インナーチューブ
225 充填領域
226 ダンピングオイル
227 オイルシール
23 フック
24 第2支持部材
240 主板
241 翼板
2411 ガイド溝
24111 第1端
24112 第2端
242 当接部
243 枢着部
244 移動部材
245 第2支持面
246 第2内面
247 第2斜面
248 第2内側鋭角
249 第2内側鈍角
25 軸部材
26 可動板
261 裏蓋
262 スライド部材
2621 スライド凸部
27 圧縮ばね
28 ガイド部材
281 ガイドロッド
3 弾性部材
31 第1端部
32 第2端部
4 フレキシブルディスプレイ
41 第1端
42 第2端
43 表示領域
44 第1内側領域
45 第2内側領域
5 定荷重ばね
51 巻き取り部分
52 伸縮部分
A1 伸縮軸
A2 方向変更軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15