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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】住宅関連業者用支援システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/03 20230101AFI20240423BHJP
【FI】
G06Q40/03
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2023148301
(22)【出願日】2023-09-13
【審査請求日】2023-11-14
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500113567
【氏名又は名称】株式会社伊予銀行
(74)【代理人】
【識別番号】100098545
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100189717
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 貴章
(72)【発明者】
【氏名】石川 真臣
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 哲二
(72)【発明者】
【氏名】八束 圭祐
(72)【発明者】
【氏名】西岡 陽子
(72)【発明者】
【氏名】石川 翔一郎
(72)【発明者】
【氏名】谷 勇佑
(72)【発明者】
【氏名】田村 彩里
【審査官】加内 慎也
(56)【参考文献】
【文献】特許第6838122(JP,B1)
【文献】特開2018-026057(JP,A)
【文献】特開2021-068019(JP,A)
【文献】特開2003-223559(JP,A)
【文献】特開2002-279180(JP,A)
【文献】特開2002-251521(JP,A)
【文献】特開2023-068559(JP,A)
【文献】特開2017-091086(JP,A)
【文献】特開2021-033362(JP,A)
【文献】特開2020-144734(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバーが
住宅ローンの借入希望者に対して、
前記借入希望者についての、氏名、生年月日、及び性別を含む本人情報と、購入予算、借入希望金額、返済期間、及び物件情報を含む借入情報と、勤務先の名称、前記勤務先での所属や雇用形態、前記勤務先での仕事内容、及び前記勤務先での年収を含む職業情報とを少なくとも含む審査申込情報とともに、前記審査申込情報に必要な証明書データを受け付けて、前記住宅ローンを受けられるか否かを判定し、判定結果を前記借入希望者に送信する本審査ステップと、
前記本審査ステップを行う前に、前記本人情報と前記借入情報と前記職業情報とを少なくとも含む事前審査申込情報から、前記住宅ローンを受けられるか否かを判定し、事前判定結果を前記借入希望者に送信する事前審査ステップと、
前記事前審査ステップを行う前に、前記本人情報として、前記借入希望者の前記生年月日を、前記借入情報として、前記住宅ローンを受けるにあたって予定している自己資金額を、前記職業情報として、前記勤務先への入社年月、前記勤務先での前記雇用形態、前記勤務先の資本金、前記勤務先での職種及び役職、及び前記勤務先での前記年収を、少なくとも含む診断必要情報を用いて、前記住宅ローンで借入が可能な借入可能額を算出し、算出した前記借入可能額を前記借入希望者に送信する借入可能額シミュレーションステップと
を実行し、
前記借入希望者を顧客とする住宅関連業者に対して、
前記借入可能額シミュレーションステップ、前記事前審査ステップ、及び前記本審査ステップにおけるステータス情報を提供する
住宅関連業者用支援システムであって、
前記サーバーが、
前記住宅関連業者に対して、
前記住宅関連業者の登録を促す住宅関連業者登録ステップと、
前記住宅関連業者登録ステップで登録された前記住宅関連業者に対して担当者の設定を促す担当者設定ステップと、
前記担当者設定ステップで登録された前記担当者が担当する前記顧客を登録する顧客登録ステップと、
前記担当者に対して、前記顧客登録ステップで登録された前記顧客についての顧客リストを表示する顧客一覧表示ステップと、
前記顧客一覧表示ステップで表示された前記顧客についての前記ステータス情報を表示するステータス情報表示ステップと
を実行し、
前記ステータス情報表示ステップでは、
前記サーバーが、前記借入可能額シミュレーションステップで前記借入可能額の算出を実行していない状態では、前記ステータス情報を借入可能額シミュレーション中とし、
前記サーバーが、前記借入可能額シミュレーションステップで前記借入可能額の算出を実行した状態では、前記ステータス情報を借入可能額シミュレーション済みとし、
前記サーバーが、前記事前審査ステップで事前判定を実行していない状態では、前記ステータス情報を事前審査中とし、
前記サーバーが、前記事前審査ステップで事前判定を実行して前記事前判定結果が承認された状態では、前記ステータス情報を事前審査承認とし、
前記サーバーが、前記事前審査ステップで事前判定を実行して前記事前判定結果が否認された状態では、前記ステータス情報を事前審査否認とし、
前記サーバーが、前記本審査ステップで判定を実行していない状態では、前記ステータス情報を本審査中とし、
前記サーバーが、前記本審査ステップで判定を実行して前記判定結果が承認された状態では、前記ステータス情報を本審査承認とし、
前記サーバーが、前記本審査ステップで判定を実行して前記判定結果が否認された状態では、前記ステータス情報を本審査否認として、表示し、
前記ステータス情報が、前記事前審査承認の状態では、前記顧客からの発行依頼によって前記住宅関連業者に対して仮承認のお知らせを発行し、
前記ステータス情報が、前記本審査承認の状態では、前記顧客からの発行依頼によって前記住宅関連業者に対して正式承認のお知らせを発行し、
前記顧客登録ステップでは、
前記サーバーは、前記住宅関連業者登録ステップで登録された前記住宅関連業者に付与した業者識別データと、前記担当者設定ステップで設定された前記担当者に付与した担当者識別データとを二次元コードに埋め込んで前記担当者が用いる業者用端末に送信し、
登録する前記顧客が用いる顧客用端末によって、前記業者用端末に表示される前記二次元コードを読み取るとともに承認データを前記サーバーに送信することで、前記サーバーでは前記担当者と前記顧客とを紐づけ処理する
ことを特徴とする住宅関連業者用支援システム。
【請求項2】
前記ステータス情報が、前記借入可能額シミュレーション中、及び前記借入可能額シミュレーション済みであれば、前記サーバーは、前記診断必要情報を抽出し、
前記ステータス情報が、前記事前審査中、前記事前審査承認、及び前記事前審査否認であれば、前記サーバーは、前記事前審査申込情報を抽出し、
前記ステータス情報が、前記本審査中、前記本審査承認、及び前記本審査否認であれば、前記サーバーは、前記審査申込情報を抽出し、
前記住宅関連業者に対して、抽出された前記診断必要情報、抽出された前記事前審査申込情報、及び抽出された前記審査申込情報を表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の住宅関連業者用支援システム。
【請求項3】
前記サーバーでは、前記担当者からの前記物件情報の入力を受け付ける
ことを特徴とする請求項1に記載の住宅関連業者用支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顧客の住宅ローンの申込内容や進捗状況を確認できる住宅関連業者用支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1で提案する住宅ローン借入支援方法によれば、住宅ローンの借入希望者は、本審査や事前審査で必要とされる情報よりも少ない情報により、本審査及び事前審査を行う前段階で目安となる借入可能額を知ることができるため、物件が決まった後に住宅ローンを受けられないという不都合が解消されるだけでなく、借入可能額をベースにして物件探しができることで、物件探しが容易となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6938122号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、物件探しは、住宅関連業者を介して行うことが一般的であり、住宅関連業者が顧客の住宅ローンの申込内容や進捗状況を確認でき、仮承認のお知らせや正式承認のお知らせを入手できると、住宅関連業者は更に迅速的確に手続きを進めることができる。
【0005】
そこで本発明は、借入可能額シミュレーションステップ、事前審査ステップ、及び本審査ステップにおけるステータス情報を住宅関連業者が知ることができ、仮承認のお知らせや正式承認のお知らせを入手できる住宅関連業者用支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の本発明の住宅関連業者用支援システムは、サーバーが住宅ローンの借入希望者に対して、前記借入希望者についての、氏名、生年月日、及び性別を含む本人情報と、購入予算、借入希望金額、返済期間、及び物件情報を含む借入情報と、勤務先の名称、前記勤務先での所属や雇用形態、前記勤務先での仕事内容、及び前記勤務先での年収を含む職業情報とを少なくとも含む審査申込情報とともに、前記審査申込情報に必要な証明書データを受け付けて、前記住宅ローンを受けられるか否かを判定し、判定結果を前記借入希望者に送信する本審査ステップ30と、前記本審査ステップ30を行う前に、前記本人情報と前記借入情報と前記職業情報とを少なくとも含む事前審査申込情報から、前記住宅ローンを受けられるか否かを判定し、事前判定結果を前記借入希望者に送信する事前審査ステップ20と、前記事前審査ステップ20を行う前に、前記本人情報として、前記借入希望者の前記生年月日を、前記借入情報として、前記住宅ローンを受けるにあたって予定している自己資金額を、前記職業情報として、前記勤務先への入社年月、前記勤務先での前記雇用形態、前記勤務先の資本金、前記勤務先での職種及び役職、及び前記勤務先での前記年収を、少なくとも含む診断必要情報を用いて、前記住宅ローンで借入が可能な借入可能額を算出し、算出した前記借入可能額を前記借入希望者に送信する借入可能額シミュレーションステップ10とを実行し、前記借入希望者を顧客とする住宅関連業者に対して、前記借入可能額シミュレーションステップ10、前記事前審査ステップ20、及び前記本審査ステップ30におけるステータス情報を提供する住宅関連業者用支援システムであって、前記サーバーが、前記住宅関連業者に対して、前記住宅関連業者の登録を促す住宅関連業者登録ステップ50と、前記住宅関連業者登録ステップ50で登録された前記住宅関連業者に対して担当者の設定を促す担当者設定ステップ51と、前記担当者設定ステップ51で登録された前記担当者が担当する前記顧客を登録する顧客登録ステップ75、79と、前記担当者に対して、前記顧客登録ステップ75、79で登録された前記顧客についての顧客リストを表示する顧客一覧表示ステップ61と、前記顧客一覧表示ステップ61で表示された前記顧客についての前記ステータス情報を表示するステータス情報表示ステップ61とを実行し、前記ステータス情報表示ステップ61では、前記サーバーが、前記借入可能額シミュレーションステップ10で前記借入可能額の算出を実行していない状態では、前記ステータス情報を借入可能額シミュレーション中とし、前記サーバーが、前記借入可能額シミュレーションステップ10で前記借入可能額の算出を実行した状態では、前記ステータス情報を借入可能額シミュレーション済みとし、前記サーバーが、前記事前審査ステップ20で事前判定を実行していない状態では、前記ステータス情報を事前審査中とし、前記サーバーが、前記事前審査ステップ20で事前判定を実行して前記事前判定結果が承認された状態では、前記ステータス情報を事前審査承認とし、前記サーバーが、前記事前審査ステップ20で事前判定を実行して前記事前判定結果が否認された状態では、前記ステータス情報を事前審査否認とし、前記サーバーが、前記本審査ステップ30で判定を実行していない状態では、前記ステータス情報を本審査中とし、前記サーバーが、前記本審査ステップ30で判定を実行して前記判定結果が承認された状態では、前記ステータス情報を本審査承認とし、前記サーバーが、前記本審査ステップ30で判定を実行して前記判定結果が否認された状態では、前記ステータス情報を本審査否認として、表示し、前記ステータス情報が、前記事前審査承認の状態では、前記顧客からの発行依頼によって前記住宅関連業者に対して仮承認のお知らせを発行し、前記ステータス情報が、前記本審査承認の状態では、前記顧客からの発行依頼によって前記住宅関連業者に対して正式承認のお知らせを発行し、前記顧客登録ステップ75、79では、前記サーバーは、前記住宅関連業者登録ステップ50で登録された前記住宅関連業者に付与した業者識別データと、前記担当者設定ステップ51で設定された前記担当者に付与した担当者識別データとを二次元コードに埋め込んで前記担当者が用いる業者用端末に送信し、登録する前記顧客が用いる顧客用端末によって、前記担当者端末に表示される前記二次元コードを読み取るとともに承認データを前記サーバーに送信することで、前記サーバーでは前記担当者と前記顧客とを紐づけ処理することを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の住宅関連業者用支援システムにおいて、前記ステータス情報が、前記借入可能額シミュレーション中、及び前記借入可能額シミュレーション済みであれば、前記サーバーは、前記診断必要情報を抽出し、前記ステータス情報が、前記事前審査中、前記事前審査承認、及び前記事前審査否認であれば、前記サーバーは、前記事前審査申込情報を抽出し、前記ステータス情報が、前記本審査中、前記本審査承認、及び前記本審査否認であれば、前記サーバーは、前記審査申込情報を抽出し、前記住宅関連業者に対して、抽出された前記診断必要情報、抽出された前記事前審査申込情報、及び抽出された前記審査申込情報を表示することを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1に記載の住宅関連業者用支援システムにおいて、前記サーバーでは、前記担当者からの前記物件情報の入力を受け付けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、住宅関連業者は、借入可能額シミュレーションステップ、事前審査ステップ、及び本審査ステップにおけるステータス情報を知ることができ、更に仮承認のお知らせ及び正式承認のお知らせを入手できるため、安心して顧客に最適な物件選びを行え、手続きを迅速的確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明一実施例による住宅関連業者用支援システムの前提となる住宅ローン借入審査処理流れを示す概念図
図2】同住宅関連業者用支援システムの処理流れを示す概念図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の第1の実施の形態による住宅関連業者用支援システムは、サーバーが、住宅関連業者に対して、住宅関連業者の登録を促す住宅関連業者登録ステップと、住宅関連業者登録ステップで登録された住宅関連業者に対して担当者の設定を促す担当者設定ステップと、担当者設定ステップで登録された担当者が担当する顧客を登録する顧客登録ステップと、担当者に対して、顧客登録ステップで登録された顧客についての顧客リストを表示する顧客一覧表示ステップと、顧客一覧表示ステップで表示された顧客についてのステータス情報を表示するステータス情報表示ステップとを実行し、ステータス情報表示ステップでは、サーバーが、借入可能額シミュレーションステップで借入可能額の算出を実行していない状態では、ステータス情報を借入可能額シミュレーション中とし、サーバーが、借入可能額シミュレーションステップで借入可能額の算出を実行した状態では、ステータス情報を借入可能額シミュレーション済みとし、サーバーが、事前審査ステップで事前判定を実行していない状態では、ステータス情報を事前審査中とし、サーバーが、事前審査ステップで事前判定を実行して事前判定結果が承認された状態では、ステータス情報を事前審査承認とし、サーバーが、事前審査ステップで事前判定を実行して事前判定結果が否認された状態では、ステータス情報を事前審査否認とし、サーバーが、本審査ステップで判定を実行していない状態では、ステータス情報を本審査中とし、サーバーが、本審査ステップで判定を実行して判定結果が承認された状態では、ステータス情報を本審査承認とし、サーバーが、本審査ステップで判定を実行して判定結果が否認された状態では、ステータス情報を本審査否認として、表示し、ステータス情報が、事前審査承認の状態では、顧客からの発行依頼によって住宅関連業者に対して仮承認のお知らせを発行し、ステータス情報が、本審査承認の状態では、顧客からの発行依頼によって住宅関連業者に対して正式承認のお知らせを発行し、顧客登録ステップでは、サーバーは、住宅関連業者登録ステップで登録された住宅関連業者に付与した業者識別データと、担当者設定ステップで設定された担当者に付与した担当者識別データとを二次元コードに埋め込んで担当者が用いる業者用端末に送信し、登録する顧客が用いる顧客用端末によって、担当者端末に表示される二次元コードを読み取るとともに承認データをサーバーに送信することで、サーバーでは担当者と顧客とを紐づけ処理するものである。本実施の形態によれば、住宅関連業者は、借入可能額シミュレーションステップ、事前審査ステップ、及び本審査ステップにおけるステータス情報を知ることができ、更に仮承認のお知らせ及び正式承認のお知らせを入手できるため、安心して顧客に最適な物件選びを行え、手続きを迅速的確に行うことができる。また、個人情報が不正に流出することがなく、担当者と顧客とを紐づけ処理することができる。
【0010】
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による住宅関連業者用支援システムにおいて、ステータス情報が、借入可能額シミュレーション中、及び借入可能額シミュレーション済みであれば、サーバーは、診断必要情報を抽出し、ステータス情報が、事前審査中、事前審査承認、及び事前審査否認であれば、サーバーは、事前審査申込情報を抽出し、ステータス情報が、本審査中、本審査承認、及び本審査否認であれば、サーバーは、審査申込情報を抽出し、住宅関連業者に対して、抽出された診断必要情報、抽出された事前審査申込情報、及び抽出された審査申込情報を表示するものである。本実施の形態によれば、住宅関連業者は、本人情報、借入情報、及び職業情報などを、ステータスに応じて正確に把握することができ、顧客から情報を得る必要がなく、また顧客は住宅関連業者に対して情報を提供する必要がなく、住宅関連業者及び顧客双方にとって手続き負担を軽減できる。
【0011】
本発明の第3の実施の形態は、第1の実施の形態による住宅関連業者用支援システムにおいて、サーバーでは、担当者からの物件情報の入力を受け付けるものである。本実施の形態によれば、審査に必要な物件情報を担当者から提供できることで、顧客の手続き負担を軽減でき、住宅関連業者にとっても迅速な手続きを行える。
【実施例
【0012】
以下本発明の一実施例による住宅関連業者用支援システムについて説明する。
図1は本発明の住宅関連業者用支援システムの前提となる住宅ローン借入審査処理流れを示す概念図である。
本実施例による住宅ローン借入審査処理では、借入可能額シミュレーションステップ10と、事前審査ステップ20と、本審査ステップ30とをサーバーが行う。
【0013】
借入可能額シミュレーションステップ10では、借入希望者に対して、診断必要情報の入力を促す診断必要情報受付ステップ11と、診断必要情報受付ステップ11で入力された診断必要情報を表示し、借入希望者に対して、入力された診断必要情報の確認を促す診断必要情報確認ステップ12と、診断必要情報確認ステップ12で、借入希望者によって確認された診断必要情報を用いて借入可能額を算出する借入可能額算出ステップ13と、借入可能額算出ステップ13で算出された借入可能額を、借入希望者に対して表示する借入可能額表示ステップ14とを有する。
【0014】
診断必要情報受付ステップ11では、借入希望者の生年月日、住宅ローンを受けるにあたって予定している自己資金額、勤務先への入社年月、勤務先での雇用形態、勤務先の資本金、勤務先での職種及び役職、及び勤務先での年収を少なくとも含む診断必要情報と、既契約のローンによる年間返済額の入力を促す。ここで、借入希望者の生年月日は本人情報である。自己資金額は借入情報である。勤務先への入社年月、勤務先での雇用形態、勤務先の資本金、勤務先での職種及び役職、及び勤務先での年収は職業情報である。
【0015】
診断必要情報確認ステップ12では、借入希望者は、表示される診断必要情報及び既契約のローンによる年間返済額の修正を行える。
診断必要情報確認ステップ12において、借入希望者が確認指示を行うと、借入可能額算出ステップ13に移行する。
なお、診断必要情報確認ステップ12で確認された診断必要情報及び既契約のローンによる年間返済額は、借入希望者を識別する借入希望者識別データとともに診断必要情報データーベース41に登録される。ここで、借入希望者識別データは、診断必要情報確認ステップ12で確認された診断必要情報の少なくとも一部の情報を元にサーバーにて生成する。
【0016】
借入可能額算出ステップ13では、診断必要情報確認ステップ12で確認された借入希望者の生年月日から返済期間を算出し、診断必要情報確認ステップ12で確認された自己資金額、勤務先への入社年月、勤務先での雇用形態、勤務先の資本金、勤務先での職種及び役職から、借入希望者の属性ランクを算出し、診断必要情報確認ステップ12で確認された勤務先での年収と、算出された返済期間及び属性ランクを用いて借入可能額を算出する。
また、借入可能額算出ステップ13では、診断必要情報確認ステップ12で確認された年間返済額を用いて借入可能額を算出する。
【0017】
年間返済額は、年収と返済比率とから算出される。返済比率は、年収に応じてあらかじめ設定している。例えば、400万円以上500万円未満の年収であれば返済比率を40%以内とし、500万円以上の年収であれば、返済比率を45%以内とする。年収500万円で返済比率を45%とすると、年収から算出される年間返済額(元金+利息)は225万円となる。
サーバーでは、自己資金額、勤務先への入社年月からの勤続年数、勤務先での雇用形態、すなわち、正社員、アルバイト、自営業などの区分、勤務先の資本金、及び勤務先での職種及び役職をスコア化する。そして、これらの合計スコアによって属性ランクを算出する。属性ランクが高ければ借入可能額は高くなり、属性ランクが低ければ借入可能額は低くなる。
【0018】
返済期間については、融資実行時年齢からあらかじめ設定した完済時制限年齢までを返済期間として算出する。例えば、完済時制限年齢が満81歳に設定され、融資実行時年齢が満70歳であれば、返済期間は12年となる。また、例えば、完済時制限年齢とともにあらかじめ返済最長期間を設定している場合で、融資実行時年齢から完済時制限年齢までの期間が返済最長期間を越える場合には、返済最長期間を返済期間として算出することもできる。完済時制限年齢が満81歳に設定され、返済最長期間が35年に設定されている場合には、融資実行時年齢が満20歳であれば、返済期間は満81歳までの62年ではなく35年となる。なお、ここで融資実行時年齢は、借入可能額シミュレーションステップ10においては、例えば、診断必要情報受付ステップ11での受付時の年齢を用いる。
返済期間は、借入希望金額の返済比率の算出に用いる。例えば、借入額を2000万円と仮定し、年収500万円、返済期間20年、返済方法元利均等返済とすると、利息を1.0%とした場合には返済比率は22%となる。
【0019】
借入可能額は、勤務先での年収と、借入希望者の生年月日から算出される返済終了時の年齢と、自己資金額、勤務先への入社年月、勤務先での雇用形態、勤務先の資本金、勤務先での職種及び役職から算出される借入希望者の属性ランクとから算出される。
また、返済比率の算出にあたって既契約のローンによる年間返済額も加味することで適正な借入可能額を算出できる。
借入可能額表示ステップ14では、借入可能額を含む情報をサーバーから、借入希望者が閲覧可能な顧客用端末に送信される。
借入可能額表示ステップ14では、月単位返済額を表示する。月単位返済額を算出する返済月数は、診断必要情報確認ステップ12で確認された借入希望者の生年月日から算出される返済期間を用いる。住宅ローンの借入希望者は、月単位返済額を把握できることで、借入希望金額を決定しやすくなる。
借入可能額表示ステップ14では、借入希望者に対して、借入額希望金額及び返済希望期間の入力を促す。すなわち、借入希望者は、顧客用端末を用いて、借入額希望金額及び返済希望期間を入力することができる。
【0020】
借入希望者によって借入額希望金額及び返済希望期間が入力された場合には、月単位返済額は、入力された借入額希望金額及び返済希望期間を用いて算出し、顧客用端末では、算出された月単位返済額が表示される。
従って、住宅ローンの借入希望者は、月単位返済額を確認しながら借入希望金額や返済希望期間をシミュレートすることができる。
なお、借入可能額を越える借入額希望金額の入力を受け付けない。借入可能額を越える借入額希望金額の入力を受け付けないことで、住宅ローンの借入希望者に対して、借入可能額の範囲内でのシミュレートを促すことができる。
また、診断必要情報確認ステップ12で確認された借入希望者の生年月日から算出される返済期間を越える返済期間の入力を受け付けない。借入希望者の生年月日から算出される返済期間を越える返済期間の入力を受け付けないことで、住宅ローンの借入希望者に対して、返済期間内でのシミュレートを促すことができる。
【0021】
以上のように、住宅ローンの借入希望者は、生年月日、住宅ローンを受けるにあたって予定している自己資金額、勤務先への入社年月、勤務先での雇用形態、勤務先の資本金、勤務先での職種及び役職、及び勤務先での年収を少なくとも含む診断必要情報を入力することで借入可能額を知ることができる。更に、住宅ローンの借入希望者は、既契約のローンによる年間返済額を入力することで更に適正な借入可能額を知ることができる。
【0022】
事前審査ステップ20では、借入希望者に対して、事前審査申込情報の入力を促す事前審査申込情報受付ステップ21と、事前審査申込情報受付ステップ21で入力された事前審査申込情報を表示し、借入希望者に対して、入力された事前審査申込情報の確認を促す事前審査申込情報確認ステップ22と、事前審査申込情報確認ステップ22で、借入希望者によって確認された事前審査申込情報を用いて住宅ローンを受けられるか否かを判定する事前審査判定ステップ23と、事前審査判定ステップ23で判定された判定結果を、借入希望者に対して表示する事前審査判定結果表示ステップ24とを有する。
【0023】
事前審査申込情報受付ステップ21では、本人情報として、借入希望者について、氏名、及び性別についての入力を促し、借入情報として、購入予算、借入希望金額、返済期間、及び物件情報についての入力を促し、職業情報として、勤務先について、名称及び業種についての入力を促す。
なお、事前審査申込情報受付ステップ21における本人情報には、住所、電話番号、及び預金口座を持っている場合には口座番号を含めることが好ましい。また、事前審査申込情報受付ステップ21における物件情報については、資金用途、建築費、土地購入費、及び住宅業者名を入力させる。
【0024】
事前審査申込情報確認ステップ22では、本人情報として、診断必要情報確認ステップ12で確認された借入希望者の生年月日と、事前審査申込情報受付ステップ21で入力された借入希望者の氏名、及び性別についての確認を促し、借入情報として、診断必要情報確認ステップ12で確認された自己資金額と、事前審査申込情報受付ステップ21で入力された購入予算、借入希望金額、返済期間、及び物件情報についての確認を促し、職業情報として、診断必要情報確認ステップ12で確認された勤務先への入社年月、勤務先での雇用形態、勤務先の資本金、勤務先での職種及び役職、及び勤務先での年収と、事前審査申込情報受付ステップ21で入力された勤務先の名称及び業種についての確認を促す。
借入希望者の生年月日、自己資金額、勤務先への入社年月、勤務先での雇用形態、勤務先の資本金、勤務先での職種及び役職、及び勤務先での年収は、借入希望者識別データを元に診断必要情報データーベース41から読み出して用いる。
【0025】
事前審査申込情報確認ステップ22では、借入希望者は、表示される本人情報、借入情報、及び職業情報の修正を行える。
事前審査申込情報確認ステップ22において、借入希望者が確認指示を行うと、事前審査判定ステップ23に移行する。
なお、事前審査申込情報確認ステップ22で確認された本人情報、借入情報、及び職業情報は、借入希望者識別データとともに事前審査申込情報データーベース42に登録される。
【0026】
事前審査判定ステップ23では、事前審査申込情報確認ステップ22で確認された借入希望者の生年月日から返済期間を算出し、事前審査申込情報確認ステップ22で確認された自己資金額、勤務先への入社年月、勤務先での雇用形態、勤務先の資本金、勤務先での職種及び役職、勤務先の名称及び業種から、借入希望者の属性ランクを算出し、事前審査申込情報確認ステップ22で確認された勤務先での年収と、算出された返済期間及び属性ランク、及び年間返済額を用いて借入可能額を算出し、事前審査申込情報確認ステップ22で確認された借入希望金額及び返済期間が、算出された借入可能額及び返済期間の条件を満たすか否かを判定する。
このように事前審査判定ステップ23の判定に用いる借入可能額及び返済期間は、借入可能額算出ステップ13で算出される借入可能額及び返済期間とほぼ同じである。
【0027】
以上のように、住宅ローンの借入希望者は、診断必要情報確認ステップ12で確認された本人情報、借入情報、及び職業情報については、改めて入力することなく事前審査を受けることができる。
【0028】
本審査ステップ30では、借入希望者に対して、審査申込情報の入力を促す審査申込情報受付ステップ31と、審査申込情報受付ステップ31で入力された審査申込情報を表示し、借入希望者に対して、入力された審査申込情報の確認を促す審査申込情報確認ステップ32と、審査申込情報確認ステップ32で、借入希望者によって確認された審査申込情報を用いて住宅ローンを受けられるか否かを判定する審査判定ステップ33と、審査判定ステップ33で判定された判定結果を、借入希望者に対して表示する審査判定結果表示ステップ34とを有する。
【0029】
審査申込情報受付ステップ31では、世帯情報として、配偶者の有無、現在の住居情報、既住宅ローン情報、及び不動産所有有無についての入力を促し、借入情報として、借入希望日、金利形態、金利プラン、及び返済方法についての入力を促す。
また、審査申込情報受付ステップ31では、印鑑証明など審査に必要な証明書データのアップロードを促す。
審査申込情報確認ステップ32では、本人情報として、事前審査申込情報確認ステップ22で確認された借入希望者の生年月日、氏名、及び性別についての確認を促し、借入情報として、事前審査申込情報確認ステップ22で確認された自己資金額、購入予算、借入希望金額、返済期間、及び物件情報と、審査申込情報受付ステップ31で入力された借入希望日、金利形態、金利プラン、及び返済方法についての確認を促し、職業情報として、事前審査申込情報確認ステップ22で確認された勤務先への入社年月、勤務先での雇用形態、勤務先の資本金、勤務先での職種及び役職、及び勤務先での年収、勤務先の名称及び業種についての確認を促し、世帯情報として、審査申込情報受付ステップ31で入力された配偶者の有無、現在の住居情報、既住宅ローン情報、及び不動産所有有無についての確認を促す。
借入希望者の生年月日、氏名、性別、自己資金額、購入予算、借入希望金額、返済期間、物件情報、勤務先への入社年月、勤務先での雇用形態、勤務先の資本金、勤務先での職種及び役職、及び勤務先での年収、勤務先の名称及び業種は、借入希望者識別データを元に事前審査申込情報データーベース42から読み出して用いる。
【0030】
審査申込情報確認ステップ32では、借入希望者は、表示される本人情報、借入情報、及び職業情報の修正を行える。
審査申込情報確認ステップ32において、借入希望者が確認指示を行うと、審査判定ステップ33に移行する。
なお、審査申込情報確認ステップ32で確認された本人情報、借入情報、及び職業情報は、借入希望者識別データとともに審査申込情報データーベース43に登録される。
【0031】
審査判定ステップ33では、審査申込情報確認ステップ32で確認された借入希望者の生年月日から返済期間を算出し、審査申込情報確認ステップ32で確認された自己資金額、勤務先への入社年月、勤務先での雇用形態、勤務先の資本金、勤務先での職種及び役職、勤務先の名称及び業種から、借入希望者の属性ランクを算出し、審査申込情報確認ステップ32で確認された勤務先での年収と、算出された返済期間及び属性ランク、及び年間返済額を用いて借入可能額を算出し、審査申込情報確認ステップ32で確認された借入希望金額及び返済期間が、算出された借入可能額及び返済期間の条件を満たすか否かを判定する。
このように審査判定ステップ33の判定に用いる借入可能額及び返済期間は、借入可能額算出ステップ13で算出される借入可能額及び返済期間とほぼ同じである。
【0032】
以上のように、住宅ローンの借入希望者は、事前審査申込情報確認ステップ22で確認された本人情報、借入情報、及び職業情報については、改めて入力することなく審査を受けることができる。
【0033】
このように、住宅ローンの借入希望者に対して、本審査及び事前審査に先立って住宅ローンで借入が可能な借入可能額を算出し、算出した借入可能額を借入希望者に送信する。
サーバーは、審査申込情報とともに、審査申込情報に必要な証明書データを受け付けて本審査を行う本審査ステップ30と、本審査ステップ30を行う前に、本人情報と借入情報とを少なくとも含む事前審査申込情報から、住宅ローンを受けられるか否かを判定し、事前判定結果を借入希望者に送信する事前審査ステップ20と、事前審査ステップ20を行う前に、借入希望者の生年月日、住宅ローンを受けるにあたって予定している自己資金額、勤務先への入社年月、勤務先での雇用形態、勤務先の資本金、勤務先での職種及び役職、及び勤務先での年収を少なくとも含む診断必要情報から、住宅ローンで借入が可能な借入可能額を算出し、算出した借入可能額を借入希望者に送信する借入可能額シミュレーションステップ10とを有する。
そして、住宅ローンの借入希望者は、本審査や事前審査で必要とされる情報よりも少ない情報により、本審査及び事前審査を行う前段階で借入可能額を知ることができるため、物件が決まった後に住宅ローンを受けられないという不都合が解消されるだけでなく、借入可能額をベースにして物件探しができることで、物件探しが容易となる。
【0034】
図2は本実施例による住宅関連業者用支援システムの処理流れを示す概念図である。
サーバーは、住宅関連業者に対して、住宅関連業者の登録を促す住宅関連業者登録ステップ50と、住宅関連業者登録ステップ50で登録された住宅関連業者に対して住宅関連業者の担当者(以下では単に担当者と称す。)の設定を促す担当者設定ステップ51とを有する。住宅関連業者登録ステップ50で登録手続きが行われるとサーバーでは住宅関連業者を登録し(S70)、担当者設定ステップ51で設定が行われるとサーバーでは担当者を登録する(S71)。
【0035】
なお、サーバーは、借入希望者である住宅関連業者の顧客に対して住宅ローンアプリの登録を促す借入希望者登録ステップ90を有する。借入希望者登録ステップ90で登録手続きが行われるとサーバーでは借入希望者を登録する(アプリ登録ステップ70)。既に図1で説明した住宅ローン借入審査処理は、アプリ登録ステップ70で登録した借入希望者が、住宅ローンアプリを用いて行うものである。
【0036】
住宅関連業者登録ステップ50で住宅関連業者を登録し、担当者設定ステップ51で担当者が設定された後に、設定された担当者がサーバーにログインすることで(S52)、サーバーでは担当者が登録した顧客データを抽出し(S72)、業者用端末に送信することで、担当者は、既に登録された顧客についての顧客リストを閲覧することができる(S53)。
担当者が新たな顧客登録を選択すると(S54)、サーバーでは、住宅関連業者登録ステップ50で登録された住宅関連業者に付与した業者識別データと、担当者設定ステップ51で設定された担当者に付与した担当者識別データとを二次元コードに埋め込み(S73)、顧客登録用二次元コードを担当者が用いる業者用端末に送信する。
業者用端末では、顧客登録用二次元コードを表示することができる(S55)。
【0037】
この顧客登録用二次元コードを読み取ることで顧客登録を行う場合には(S56でYes)、顧客登録用二次元コードを顧客に提示する。
顧客は、顧客用端末を用いて住宅ローンアプリにログインすると(S91)、サーバーでは顧客データを抽出し(S74)、S90で登録した顧客であれば、住宅ローンアプリを顧客用端末に表示させる(S92)。
顧客用端末では、表示された住宅ローンアプリからカメラを起動させ(S93)、業者用端末で表示されている顧客登録用二次元コードを読み取り(S94)、承認データをサーバーに送信することで(S95)、サーバーでは担当者と顧客とを紐づけ処理することで、担当者が担当する顧客を登録する(顧客登録ステップ75)。
【0038】
顧客登録に顧客登録用二次元コードを用いない場合には(S56でNo)、顧客のメールアドレスを入力し(S57)、サーバーに送信する。
サーバーでは、受信した顧客のメールアドレスから顧客データを抽出し(S76)、業務用端末に顧客名を送信する。
業務用端末では、顧客名と送信ボタンが表示され(S58)、担当者は送信ボタンを操作することで(S59)、サーバーは顧客に対してお知らせメールを送信し(S77)、顧客はお知らせメールを受信する(S96)。
メールを受信した顧客は、顧客用端末を用いて住宅ローンアプリにログインし(S97)、サーバーでは顧客データを抽出し(S78)、S90で登録した顧客であれば、住宅ローンアプリを顧客用端末に表示させる(S98)。
顧客用端末では、承認データをサーバーに送信することで(S99)、サーバーでは担当者と顧客とを紐づけ処理することで、担当者が担当する顧客を登録する(顧客登録ステップ79)。
顧客登録ステップ75、79では、このように担当者と顧客との紐づけ処理を行うことで、個人情報が不正に流出することがない。
【0039】
担当者と顧客との紐づけ処理を行う顧客登録ステップ75、79によって、紐づけ処理が行われた顧客を、担当者は、S53での担当者用ページから顧客一覧を選択することで(S60)、サーバーでは、顧客の氏名一覧とそれぞれの顧客のステータス情報を抽出し(S80)、担当者は、顧客氏名とともにステータス情報を閲覧することができる(S61)。S61は、顧客登録ステップ75、79で登録された顧客についての顧客リストを表示する顧客一覧表示ステップ61と、顧客一覧表示ステップ61で表示された顧客についてのステータス情報を表示するステータス情報表示ステップ61である。
【0040】
顧客一覧表示ステップ61では、借入可能額シミュレーションステップ10にある顧客一覧、事前審査ステップ20にある顧客一覧、本審査ステップ30にある顧客一覧に分けて表示することもできる。
ステータス情報表示ステップ61では、サーバーが、借入可能額シミュレーションステップ10で借入可能額の算出を実行していない状態では、ステータス情報を借入可能額シミュレーション中とし、サーバーが、借入可能額シミュレーションステップ10で借入可能額の算出を実行した状態では、ステータス情報を借入可能額シミュレーション済みとし、サーバーが、事前審査ステップ20で事前判定を実行していない状態では、ステータス情報を事前審査中とし、サーバーが、事前審査ステップ20で事前判定を実行して事前判定結果が承認された状態では、ステータス情報を事前審査承認とし、サーバーが、事前審査ステップ20で事前判定を実行して事前判定結果が否認された状態では、ステータス情報を事前審査否認とし、サーバーが、本審査ステップ30で判定を実行していない状態では、ステータス情報を本審査中とし、サーバーが、本審査ステップ30で判定を実行して判定結果が承認された状態では、ステータス情報を本審査承認とし、サーバーが、本審査ステップ30で判定を実行して判定結果が否認された状態では、ステータス情報を本審査否認として表示する。
【0041】
担当者は、顧客一覧から特定の顧客を選択すると(S62)、サーバーでは選択された顧客についての住宅ローン申込情報を抽出する(S81)。業者用端末では、抽出された住宅ローン申込情報を閲覧することができる(S63)。
S81では、顧客のステータス情報が、借入可能額シミュレーション中、及び借入可能額シミュレーション済みであれば、サーバーは、診断必要情報を抽出し、顧客のステータス情報が、事前審査中、事前審査承認、及び事前審査否認であれば、サーバーは、事前審査申込情報を抽出し、顧客のステータス情報が、本審査中、本審査承認、及び本審査否認であれば、サーバーは、審査申込情報を抽出する。
そして、業者用端末では、抽出された診断必要情報、抽出された事前審査申込情報、及び抽出された審査申込情報が表示される。
すなわち、業者用端末では、ステータス情報が、借入可能額シミュレーション中、及び借入可能額シミュレーション済みであれば、診断必要情報を閲覧でき、ステータス情報が、事前審査中、事前審査承認、及び事前審査否認であれば、事前審査申込情報を閲覧でき、ステータス情報が、本審査中、本審査承認、及び本審査否認であれば、審査申込情報を閲覧できる。
従って、担当者(住宅関連業者)は、本人情報、借入情報、及び職業情報などを、ステータスに応じて正確に把握することができ、顧客から情報を得る必要がなく、また顧客は住宅関連業者に対して情報を提供する必要がなく、住宅関連業者及び顧客双方にとって手続き負担を軽減できる。
【0042】
担当者は、住宅ローン申込情報を閲覧することができるとともに(S63)、物件情報と資金計画内訳情報を入力することができ(S64)、サーバーでは、担当者からの物件情報や資金計画内訳情報の入力を受け付ける(S82)。
ここで、物件情報とは、購入予定の物件についての住所や分譲地名であり、資金計画内訳情報とは、土地の取得費用、建物の建築費や購入費、リフォーム費用、外構費等エクステリア費用、又は登記費用である。
このように、審査に必要な物件情報や資金計画内訳情報を担当者から提供できることで、顧客の手続き負担を軽減でき、住宅関連業者にとっても迅速な手続きを行える。
また、担当者は、住宅ローン申込情報を閲覧することができるとともに(S63)、審査提出書類をアップロードすることもでき(S65)、サーバーでは、担当者からアップロードされた審査提出書類を受け付ける(S83)。
【0043】
ステータス情報が、事前審査承認の状態では、顧客からの発行依頼によって住宅関連業者に対して仮承認のお知らせを発行し、ステータス情報が、本審査承認の状態では、顧客からの発行依頼によって住宅関連業者に対して正式承認のお知らせを発行する。
顧客は、顧客用端末を用いて住宅ローンアプリにログインし、仮承認のお知らせ又は正式承認のお知らせの発行依頼を行うことができる。サーバーでは、ステータス情報を確認し、ステータス情報が事前審査承認の状態では、仮承認のお知らせの発行を許可し、ステータス情報が本審査承認の状態では、正式承認のお知らせの発行を許可する。
なお、サーバーから住宅関連業者に対して仮承認のお知らせ又は正式承認のお知らせを提供してもよい。
このように、本実施例によれば、住宅関連業者は、借入可能額シミュレーションステップ10、事前審査ステップ20、及び本審査ステップ30におけるステータス情報を知ることができ、更に仮承認のお知らせ及び正式承認のお知らせを入手できるため、安心して顧客に最適な物件選びを行え、手続きを迅速的確に行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明によれば、住宅関連業者は住宅購入者の自己資金だけではなく借入可能額を考慮した物件提案を行える。
【符号の説明】
【0045】
10 借入可能額シミュレーションステップ
11 診断必要情報受付ステップ
12 診断必要情報確認ステップ
13 借入可能額算出ステップ
14 借入可能額表示ステップ
20 事前審査ステップ
21 事前審査申込情報受付ステップ
22 事前審査申込情報確認ステップ
23 事前審査判定ステップ
24 事前審査判定結果表示ステップ
30 本審査ステップ
31 審査申込情報受付ステップ
32 審査申込情報確認ステップ
33 審査判定ステップ
34 審査判定結果表示ステップ
41 診断必要情報データーベース
42 事前審査申込情報データーベース
43 審査申込情報データーベース
50 住宅関連業者登録ステップ
51 担当者設定ステップ
61 顧客一覧表示ステップ、ステータス情報表示ステップ
70 アプリ登録ステップ
75、79 顧客登録ステップ
90 借入希望者登録ステップ
【要約】
【課題】借入可能額シミュレーションステップ、事前審査ステップ、及び本審査ステップにおけるステータス情報を住宅関連業者が知ることができ、仮承認のお知らせや正式承認のお知らせを入手できる住宅関連業者用支援システムを提供すること。
【解決手段】サーバーが、住宅関連業者登録ステップ50、担当者設定ステップ51、顧客登録ステップ75、79、顧客一覧表示ステップ61、ステータス情報表示ステップ61を実行し、ステータス情報表示ステップ61では、サーバーが、ステータス情報を借入可能額シミュレーション中か、ステータス情報を借入可能額シミュレーション済みか、ステータス情報を事前審査中か、ステータス情報を事前審査承認か、ステータス情報を事前審査否認か、本審査中か、ステータス情報を本審査承認か、本審査否認かを表示し、顧客からの発行依頼によって住宅関連業者に対して仮承認のお知らせ、正式承認のお知らせを発行する。
【選択図】 図1
図1
図2