IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ダリヤの特許一覧 ▶ 東洋エアゾール工業株式会社の特許一覧

特許7477834エアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-23
(45)【発行日】2024-05-02
(54)【発明の名称】エアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/86 20060101AFI20240424BHJP
   A61K 8/02 20060101ALI20240424BHJP
   A61K 8/31 20060101ALI20240424BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20240424BHJP
   A61K 8/891 20060101ALI20240424BHJP
   A61K 8/92 20060101ALI20240424BHJP
   A61Q 5/08 20060101ALI20240424BHJP
   A61Q 5/10 20060101ALI20240424BHJP
【FI】
A61K8/86
A61K8/02
A61K8/31
A61K8/34
A61K8/891
A61K8/92
A61Q5/08
A61Q5/10
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020054532
(22)【出願日】2020-03-25
(65)【公開番号】P2021155341
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】502439647
【氏名又は名称】株式会社ダリヤ
(73)【特許権者】
【識別番号】000222129
【氏名又は名称】東洋エアゾール工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】旭 宏章
(72)【発明者】
【氏名】菊池 恵理華
【審査官】池田 周士郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-047188(JP,A)
【文献】特開2003-073240(JP,A)
【文献】特開2017-124980(JP,A)
【文献】特開2017-095373(JP,A)
【文献】特開2014-237621(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物であって、第1剤および第2剤ともに、
(A)HLBが12以上である非イオン性界面活性剤、
(B)油脂、
(C)プロパン、n-ブタン、イソブタン、n-ペンタン、およびイソペンタンから選ばれる少なくとも1種以上、
を含有し、
(D)炭素数が16から22である高級アルコールの含有量が5質量%以下(0質量%を含む)であり、前記(A)成分がポリオキシエチレンセチルエーテルまたはポリオキシエチレンステアリルエーテルから選ばれる1種以上であり、前記(A)成分の含有量が0.5~10質量%であり、前記(B)成分の含有量が1~20質量%であることを特徴とするエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物。
【請求項2】
前記(D)成分は含有しないことを特徴とする請求項1に記載のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、染毛剤としてはパラフェニレンジアミンやトルエン-2,5-ジアミンなどの酸化染料およびアンモニアやモノエタノールアミンなどのアルカリ剤を含有する第1剤と、過酸化水素などの酸化剤を含有する第2剤とからなる2剤式酸化染毛剤が広く用いられている。この2剤式酸化染毛剤は、毛髪表面に塗布することで毛髪内部に浸透後、毛髪内部で酸化染料が重合し、酸化染料が発色し毛髪が染色されるものである。
【0003】
この2剤式酸化染毛剤は、液状またはクリーム状のものが普及している。その塗布方法としては、ハケやブラシを用いる事が一般的であるが、毛髪全体を均一にムラなく塗布することは、慣れない人にとって難しく、特に毛髪内側の根元部分や後頭部の塗布にはブロッキングや合わせ鏡などのスキルが必要であり、多くの時間を要し、大変困難な作業となっている。
【0004】
そこで、2剤式酸化染毛剤を泡状に吐出することで、毛髪への塗布作業に慣れていない人でも毛髪全体に染毛剤を容易に塗布でき、染毛操作が簡便化され、かつムラなく染め上げることができることから、市場においても幅広い年代に支持されてきている。例えば、2剤式酸化染毛剤を2つのエアゾール缶を連結したタイプの吐出容器から同時に泡状に吐出させるエアゾール式泡状酸化染毛剤組成物(特許文献1)や、液状の2剤式酸化染毛剤をフォーマー容器から泡状に吐出させるノンエアゾール式泡状酸化染毛剤組成物(特許文献2)がある。
【0005】
これらエアゾール式泡状染毛剤組成物にはアルカリ剤が含有されている。このアルカリ剤には、アンモニアが最も良く利用されている。しかしその刺激臭によって使用者に不快感を与えるだけでなく、周囲にも刺激臭が拡散してしまうため、使用場所や使用時間等が制限されてしまうことが問題であった。一方、刺激臭がほとんどないアルカノールアミンは、不快感を与えることなく使用できるため好適であるが、アルカノールアミンが含有された組成物を毛髪に処理すると、きしみが生じて感触を低下させることがあった。このため、アルカノールアミンが含有されたエアゾール型泡状酸化染毛剤組成物の処理後の感触を向上させた技術が提案されている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開平10-287534号公報
【文献】特開2004-339216号公報
【文献】特開2017-57186号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献3の技術では染毛後の感触を改善できる成分であるシリコーンなどの油性成分をほとんど含有していない。エアゾール型泡状染毛剤にシリコーンなどの油性成分を高濃度含有させると、油性成分が消泡剤として作用するため発泡性が著しく低下する恐れがある。そのため、発泡性が高い状態で染毛後の感触を良好にするはまだ改善の余地がある。
【0008】
また、近年は、短時間に白髪を染める「早染めタイプ」と言われる白髪染めが求められてきており、「早染め」を実現するために、高濃度のアルカリ剤や染料を含有する場合が多い。そのため、高濃度のアルカリ剤や染料が含有されたエアゾール型泡状染毛剤は発泡剤を混合させることで乳化バランスがくずれ、安定性が低下し、分離することがあった。高濃度のアルカリ剤や染料が含有されたエアゾール型泡状染毛剤は粘度を低く設定し、使用前に振とうさせることで均一な状態をつくりだしている。しかし、分離した状態を長く放置しておくと、分離した一部がクリーミングという油性成分が固まった状態となる恐れがある。このクリーミングした油性成分は、使用時の振とうでは容易に他のエアゾール原液や発泡剤と均一な状態にならない恐れがある。そこで、エアゾール原液と発泡剤が均一に混合した状態で長期的に安定であり、使用時に振とうすることなく常にエアゾール原液と発泡剤を所定の割合で吐出できる技術が望まれている。
【0009】
そこで本発明は、エアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物において、発泡剤と混合したエアゾール原液が長期的に均一な状態(以下、長期安定性という)、エアゾール容器から吐出後の発泡性(以下、発泡性という)、および仕上がり後の髪のなめらかさ(以下、なめらかさという)が良好であるエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、エアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物であって、第1剤および第2剤ともに、(A)HLBが12以上である非イオン性界面活性剤、(B)油脂、(C)プロパン、n-ブタン、イソブタン、n-ペンタン、およびイソペンタンから選ばれる少なくとも1種以上を含有し、(D)炭素数が16から22である高級アルコールの含有量が5質量%以下(0質量%を含む)であることを特徴とするエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物を提供することにある。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、長期安定性、発泡性、およびなめらかさが良好であるエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】
本発明はエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物であって、第1剤および第2剤ともに、(A)HLBが12以上である非イオン性界面活性剤、(B)油脂、(C)プロパン、n-ブタン、イソブタン、n-ペンタン、およびイソペンタンから選ばれる少なくとも1種以上を含有し、(D)炭素数が16から22である高級アルコールの含有量が5質量%以下(0質量%を含む)であることを特徴とするエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物である。
【0014】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物は、長期安定性の観点から(A)HLBが12以上である非イオン性界面活性剤(以下(A)成分と記す)を含有する。
【0015】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物に含有する前記(A)成分は、特に限定されないが、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(9E.O.)「HLB=13.6」、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(21E.O.)「HLB=16.6」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(10E.O.)「HLB=12.9」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(15E.O.)「HLB=14.6」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.)「HLB=15.7」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(30E.O.)「HLB=16.9」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(40E.O.)「HLB=17.6」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(150E.O.)「HLB=19.3」、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(20E.O.)「HLB=15.3」、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(40E.O.)「HLB=17.3」、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル(20E.O.)「HLB=15.4」、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル(30E.O.)「HLB=16.6」、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.)「HLB=17.3」、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.)「HLB=18.1」、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(100E.O.)「HLB=18.8」などが挙げられる。その中でも、長期安定性の観点から、好ましくはポリオキシエチレンセチルエーテル(10E.O.)「HLB=12.9」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(15E.O.)「HLB=14.6」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.)「HLB=15.7」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(30E.O.)「HLB=16.9」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(40E.O.)「HLB=17.6」、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(20E.O.)「HLB=15.3」、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(40E.O.)「HLB=17.3」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(150E.O.)「HLB=19.3」がよい。これら前記(A)成分は、単独で含有させてもよいし、2種以上を組み合わせて含有させてもよい。
【0016】
「HLB」とは、親水親油バランス:HYDROPHILE―LIPOPHILE BALANCEの略称であって、界面活性剤の分子が持つ親水性と親油性の相対的な強さを表すパラメーターである。HLBの値が大きいほど親水性が強く、HLBの値が小さいほど親油性が強い。本明細書に記載のHLBは、公知のGRIFFINの式から算出している。
【0017】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物に含有される前記(A)成分の含有量は、特に限定されないが、長期安定性および発泡性の観点から好ましくは0.2質量%~15質量%、より好ましくは0.5質量%~10質量%、さらに好ましくは1.5質量%~7.5質量%がよい。前記(A)成分の含有量が0.2質量%未満では、長期安定性が低下する恐れがある。一方、前記(A)成分の含有量が15質量%を超えると、発泡性が低下する恐れがある。
【0018】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物は、なめらかさの観点から(B)油脂(以下(B)成分と記す)を含有する。
【0019】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物に含有する前記(B)成分は、特に限定されないが、例えば、炭化水素、植物油、ロウ類、炭素数12~22の高級脂肪酸、エステル類、シリコーン類などが挙げられる。また、炭素数が6~14の高級アルコールは、前記(B)成分に含まれる。これら前記(B)成分は、単独で含有させてもよいし、2種以上を組み合わせて含有させてもよい。
【0020】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物に含有できる炭化水素としては、α-オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、流動イソパラフィン、流動パラフィン、スクワラン、ポリブテン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、およびワセリンなどが挙げられる。その中でも、発泡性の観点から好ましくは、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、流動イソパラフィン、流動パラフィンおよびスクワランがよい。
【0021】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物に含有できる植物油としては、オリブ油、ローズヒップ油、ツバキ油、シア脂、マカデミアナッツ油、アーモンド油、ヒマワリ油、ゴマ油、カカオ脂、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、ブドウ種子油、アボカド油、ヒマシ油、アマニ油、およびヤシ油などが挙げられる。その中でも、発泡性の観点から好ましくは、オリブ油、ローズヒップ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、アーモンド油、ヒマワリ油、ゴマ油、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、ブドウ種子油、アボカド油、ヒマシ油、アマニ油およびヤシ油がよい。
【0022】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物に含有できるロウ類としては、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、コメヌカロウ、サトウキビロウ、およびパームロウなどが挙げられる。その中でも、発泡性の観点から好ましくは、ホホバ油がよい。
【0023】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物に含有できる炭素数12~22の高級脂肪酸としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、およびリノール酸などが挙げられる。その中でも、発泡性の観点から好ましくは、オレイン酸およびリノール酸がよい。
【0024】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物に含有できるエステル類としては、ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、エチルヘキサン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、セバシン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ステアリル、ラウリン酸ヘキシル、およびジメチルオクタン酸ヘキシルデシルなどが挙げられる。その中でも、発泡性の観点から好ましくは、ミリスチン酸イソプロピルがよい。
【0025】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物に含有できるシリコーン類としては、メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、およびアルキル変性シリコーンなどが挙げられる。その中でも、発泡性の観点から好ましくは、メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンおよびアミノ変性シリコーンがよい。
【0026】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物に含有される前記(B)成分の含有量は、特に限定されないが、長期安定性およびなめらかさの観点から、好ましくは0.5質量%~25質量%、より好ましくは1質量%~20質量%、さらに好ましくは5質量%~15質量%がよい。前記(B)成分の含有量が0.5質量%未満の場合、なめらかさが得られない恐れがある。一方、前記(B)成分の含有量が25質量%を超える場合、長期安定性が低下する恐れがある。
【0027】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物には、発泡性の観点から(C)プロパン、n-ブタン、イソブタン、n-ペンタン、およびイソペンタンから選ばれる少なくとも1種以上(以下(C)成分と記す)を含有する。その中でも長期安定性の観点から好ましくは、n-ブタン、イソブタン、n-ペンタン、およびイソペンタンがよい。これら前記(C)成分は、単独で含有させてもよいし、2種以上を組み合わせて含有させてもよい。
【0028】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物に含有される前記(C)成分の含有量は、特に限定されないが、長期安定性および発泡性の観点から、好ましくは2質量%~30質量%、より好ましくは5質量%~25質量%、さらに好ましくは10質量%~20質量%がよい。前記(C)成分の含有量が2質量%未満では、発泡性が低下する恐れがある。一方、前記(C)成分の含有量が30質量%を超えると、長期安定性が低下する恐れがある。
【0029】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物は、粘度調整の観点から(D)炭素数が16から22である高級アルコール(以下(D)成分と記す)を含有する。
【0030】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物に含有される前記(D)成分は、特に限定されないが、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、およびオクチルドデカノールなどが挙げられる。その中でも、乳化の観点から好ましくはセチルアルコール、ステアリルアルコールがよい。これら前記(D)成分は、単独で含有させてもよいし、2種以上を組み合わせて含有させてもよい。
【0031】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物に含有される前記(D)成分の含有量は、特に限定されないが、発泡性の観点から好ましくは5質量%以下、より好ましくは2質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下、さらに好ましくは含有しない方がよい。前記(D)成分の含有量が5質量%を超える場合、発泡性が低下する恐れがある。
【0032】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物は、長期安定性の観点から(E)多価アルコール(以下(E)成分と記す)を含有することができる。
【0033】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物に含有される前記(E)成分は、特に限定されないが、例えば、グリセリン、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリンおよび1,3-ブチレングリコールなどが挙げられる。その中でも、乳化の観点から好ましくはグリセリンおよびポリエチレングリコールがよい。これら前記(E)成分は、単独で含有させてもよいし、2種以上を組み合わせて含有させてもよい。
【0034】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物に含有される前記ポリエチレングリコールとしては、特に限定されないが、好ましくは平均分子量が1000以下、より好ましくは400以下がよい。前記ポリエチレングリコールの平均分子量が1000を超える場合、伸び性が低下する恐れがある。
【0035】
ここで、平均分子量は、例えば、医薬部外品原料規格2006 ポリエチレングリコールの項に記載の平均分子量試験に準じて求めることができる。
【0036】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物に含有される前記(E)成分の含有量は、特に限定されないが、長期安定性の観点から、好ましくは0.5質量%~20質量%、より好ましくは1質量%~15質量%、さらに好ましくは2質量%~10質量%がよい。前記(E)成分の含有量が0.5質量%未満、または20質量%を超える場合、長期安定性が低下する恐れがある。
【0037】
本発明のエアゾール型泡状酸化染毛剤または脱色剤組成物は、粘度調整の観点から(F)HLBが12未満である非イオン性界面活性剤、グリセリル脂肪酸エステル、およびアルキルアルカノールアミドから選ばれる少なくとも1種以上(以下(F)成分と記す)を含有することができる。
【0038】
本発明のエアゾール型泡状酸化染毛剤または脱色剤組成物に含有できる前記HLBが12未満である非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、およびポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が使用できる。より具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(4.2E.O.)「HLB=10.0」、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(5E.O.)「HLB=10.8」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(2E.O.)「HLB=5.3」、ポリオキシエチレンセチルエーテル(5E.O.)「HLB=9.5」、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(2E.O.)「HLB=4.9」、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(5E.O.)「HLB=9.0」、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル(5E.O.)「HLB=8.1」、ポリオキシエチレンベニルエーテル(10E.O.)「HLB=11.5」、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(3E.O.)「HLB=2.8」、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(10E.O.)「HLB=6.4」、およびポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(20E.O.)「HLB=9.7」などが挙げられる。その中でも、長期安定性の観点から、好ましくはポリオキシエチレンラウリルエーテル(4.2E.O.)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(5E.O.)、ポリオキシエチレンセチルエーテル(2E.O.)、ポリオキシエチレンセチルエーテル(5E.O.)、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(2E.O.)、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(5E.O.)、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル(5E.O.)がよい。これらの前記HLBが12未満である非イオン性界面活性剤は単独で含有させてもよいし、2種以上を組み合わせて含有させてもよい。
【0039】
本発明のエアゾール型泡状酸化染毛剤または脱色剤組成物に含有できるグリセリル脂肪酸エステルとしては、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステル、および多価アルコール脂肪酸エステルが使用できる。より具体的には、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(6E.O.)「HLB=11.5」、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート(20E.O.)「HLB=10.8」、ポリオキシエチレングリセリルイソステアレート(5E.O.)「HLB=10.8」、ソルビタンモノラウレエート「HLB=8.6」、ソルビタンモノオレエート「HLB=4.3」、脂肪酸ポリグリセリン(6E.O.)「HLB=7.4」、およびステアリン酸グリセリルなどが挙げられる。その中でも、長期安定性の観点から、好ましくはポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(6E.O.)、ステアリン酸グリセリルがよい。これらの前記グリセリル脂肪酸エステルは単独で含有させてもよいし、2種以上を組み合わせて含有させてもよい。
【0040】
本発明のエアゾール型泡状酸化染毛剤または脱色剤組成物に含有できるアルキルアルカノールアミドとしては、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、およびヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドなどが挙げられる。その中でも、長期安定性の観点から、好ましくはヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドがよい。これらの前記アルキルアルカノールアミドは単独で含有させてもよいし、2種以上を組み合わせて含有させてもよい。
【0041】
本発明のエアゾール型泡状酸化染毛剤または脱色剤組成物に含有できる前記(F)成分の含有量は、特に限定されないが、長期安定性の観点から好ましくは0.5質量%~20質量%、より好ましくは0.5質量%~15質量%、さらに好ましくは1質量%~10質量%がよい。前記(F)成分の含有量が0.5質量%未満では、毛髪への保持ができなくなる恐れがある。一方、前記(F)成分の含有量が20質量%を超えると、組成物の粘度が高くなるため発泡性が低下する恐れがある。
【0042】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物は、乳化の観点から(G)カチオン性界面活性剤(以下(G)成分と記す)を含有することができる。
【0043】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物に含有できる前記(G)成分としては、特に限定されないが、例えば、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、および塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムなどが挙げられる。その中でも、高温条件下における安定性の観点から好ましくは、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムがよい。これらの前記(G)成分は単独で含有させてもよいし、2種以上を組み合わせて含有させてもよい。
【0044】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物に含有できる前記(G)成分の含有量は、特に限定されないが、長期安定性、発泡性およびなめらかさの観点から好ましくは10質量%以下、より好ましくは0.2質量%~5質量%、さらに好ましくは0.5質量%~2質量%がよい。前記(G)成分が10質量%を超える場合、伸び性が低下する恐れがある。
【0045】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物は、(H)25℃における電気伝導率が1mS/m以下である精製水(以下(H)成分と記す)を含有することができる。
【0046】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物に含有できる前記(H)成分の25℃における電気伝導率は、1mS/m以下、好ましくは0.1mS/m以下、よりに好ましくは0.05mS/m以下である。前記(H)成分は、浄水、水道水、地下水、および海水から選ばれる少なくとも1種以上を、逆浸透膜、およびイオン交換樹脂から選ばれる少なくとも1種以上を用いて処理することで得ることができ、好ましくは逆浸透膜およびイオン交換樹脂の両方を用いて処理することがよい。前記(H)成分の25℃における電気伝導率が1mS/mを超えた場合、長期安定性が低下する恐れがある。
【0047】
なお、電気伝導率は、例えば、電気伝導率計CM-42X(東亜ディーケーケー株式会社製)などの一般的な電気伝導率計を用いて測定することができる。
【0048】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物の第1剤には、アルカリ剤が含有される。
【0049】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物の第1剤に含有されるアルカリ剤としては、特に限定されないが、例えば、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミンなどのアルカノールアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウムなどの無機アルカリ、アルギニン、リジンなどの塩基性アミノ酸およびそれらの塩などが挙げられる。これらの前記アルカリ剤は単独で含有させてもよいし、2種以上を組み合わせて含有させてもよい。
【0050】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物の第1剤のアルカリ剤の含有量は、染毛性の観点から、好ましくは1質量%~10質量%、より好ましくは1.5質量%~8質量%がよい。
【0051】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤組成物の第1剤には、染料として酸化染料が含有される。
【0052】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤組成物の第1剤に含有される酸化染料としては、特に限定されないが、例えば、パラフェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミン、5-アミノオルトクレゾール、パラアミノフェノール、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、2-ニトロ-p-フェニレンジアミン、ピクラミン酸、2-アミノ-5-ニトロフェノール、およびそれらの塩類が挙げられ、その他、「医薬部外品原料規格2006統合版」(2013年11月25日発行、薬事日報社)に収載されるものを適宜用いることができる。これらの前記酸化染料は単独で含有させてもよいし、2種以上を組み合わせて含有させてもよい。
【0053】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物の第1剤には、染料、または着色剤として、酸性染料、塩基性染料などを含有することができる。
【0054】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物の第1剤に含有できる酸性染料や塩基性染料としては、特に限定されないが、例えば、赤色104号(1)、赤色227号、黄色202号(1)、だいだい色205号、緑色401号、紫色401号、黒色401号、8-アミノ-2-ブロム-5-ヒドロキシ-4-イミノ-6-[(3-(トリメチルアンモニオ)フェニル)アミノ]-1(4H)-ナフタリノン-クロライド、トリス(4-アミノ-3-メチルフェニル)-カルベニウム-クロライド、1-[(4-アミノフェニル)アゾ]-7-(トリメチルアンモニオ)-2-ナフトール-クロライド、1-[(4-アミノ-3-ニトロフェニル)アゾ]-7-(トリメチルアンモニオ)-2-ナフトール-クロライド、2-ヒドロキシ-1-[(2-メトキシフェニル)アゾ]-7-(トリメチルアンモニオ)-ナフタリン-クロライド、2-[2((2、4-ジメトキシフェニル)アミノ)エテニル]-1、3、3-トリメチル-3H-インドール-1-イウム-クロライドなどが挙げられる。その他、「医薬品などに使用することができるタール色素を定める省令」(昭和41年厚生省告示)に収載されたものも適宜用いることができる。これらの前記酸性染料や前記塩基性染料は単独で含有させてもよいし、2種以上を組み合わせて含有させてもよい。
【0055】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物の第1剤には、染料の安定性の向上のために、亜硫酸塩、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩などの酸化防止剤、エデト酸塩などの安定剤を使用することができる。また、他の成分としては、例えば、水、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、油剤、アルコール、糖類、アミノ酸、植物抽出エキス、顔料、pH調製剤、香料、防腐剤などが挙げられる。これらの成分は、本発明の効果を阻害し得ない範囲であれば特に限定されず1種以上を含有することができる。
【0056】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物の第2剤には、酸化剤が含有される。
【0057】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物の第2剤に含有される酸化剤としては、特に限定されないが、例えば、過酸化水素、過炭酸ナトリウム、臭素酸ナトリウムなどが挙げられる。これらの前記酸化剤は単独で含有させてもよいし、2種以上を組み合わせて含有させてもよい。
【0058】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物の第2剤の酸化剤の含有量は、脱色力の観点から、好ましくは1質量%~10質量%、より好ましくは2質量%~8質量%がよい。
【0059】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物の第2剤には、酸化剤の安定性の向上のためにリン酸、リン酸塩などの酸剤、エデト酸塩などの金属封鎖剤を使用することができる。また、前述記載した成分のほか、水、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、油剤、アルコール、糖類、アミノ酸、植物抽出エキス、pH調製剤、香料、防腐剤などが挙げられる。これらの成分は、本発明の効果を阻害し得ない範囲であれば特に限定されず1種以上を含有することができる。
【0060】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物は、第1剤を充填した第1内装パウチおよび第2剤を充填した第2内装パウチを1つの耐圧容器に収納され、内装パウチと耐圧容器間に圧縮ガスを充填した、第1剤と第2剤とを同時に吐出する機構を有する二重構造エアゾール容器、もしくは、第1剤と第2剤とをそれぞれ内袋を有する耐圧容器の内袋中に充填し、内袋と耐圧容器間に圧縮ガスを充填した、2つの容器を連結し、第1剤と第2剤とを同時に吐出する機構を有する二連エアゾール容器を用いることができる。
【0061】
上記二重構造エアゾール容器および二連エアゾール容器としては、例えば、特開2005-231644号公報に記載された二重構造エアゾール容器や特開2004-91356号公報に記載された二連エアゾール容器などを用いることができる。
【0062】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物に使用される圧縮ガスとしては、特に限定されないが、例えば、ジメチルエーテル、液化石油ガス、窒素ガス、代替フロンなど、一般にエアゾール製品に用いられるものや、圧縮空気などを用いることができる。その中でも、安全性の観点から、窒素ガスを用いることがよい。
【0063】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物は、第1剤と第2剤にかかる25℃の条件下における初期内圧は、使用性の観点から好ましくは0.3MPa~1MPa、より好ましくは0.4MPa~0.8MPaがよい。
【0064】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物を充填するパウチ形状の容器の内袋の最内層は、高温条件下における安定性の観点からポリエチレンが好ましい。
【0065】
本発明のエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物は、手への汚れを防止する観点からブラシを使用して塗布することもできる。
【実施例
【0066】
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0067】
本明細書に示す評価試験において、第1剤および第2剤に含まれる成分、およびその含有量を種々変更しながら実施した。各成分の含有量を示す単位はすべて質量%であり、これを常法にて調製した。なお、表において、「ポリオキシエチレン」は「POE」と表記した。
【0068】
本明細書に示す評価試験において「長期安定性」、「発泡性」および「なめらかさ」について下記の方法で評価した。
【0069】
[長期安定性試験]
本明細書に示す「長期安定性」に係る評価試験においては、第1剤組成物を100mLエアゾール試験瓶(東京高分子株式会社製)に50g充填し、25℃で6ヶ月間保存した。6か月後の第1剤組成物の状態を目視にて確認し、長期安定性を評価した。
【0070】
<評価基準>
◎:保存6ヶ月の時点で、乳化物の状態を維持していた
○:保存6ヶ月の時点で、若干の分離が確認された
△:保存6ヶ月の時点で、やや分離が確認された
×:保存6ヶ月の時点で、明らかな分離が確認された
【0071】
[発泡性試験]
本明細書に示す「発泡性」に係る評価試験においては、エアゾール原液と発泡剤を実施例および比較例に記載の比率で混合した第1剤組成物を充填した第1内装パウチおよびエアゾール原液と発泡剤を実施例および比較例に記載の比率で混合した第2剤組成物を充填した第2内装パウチを1つの耐圧容器に収納され、内装パウチと耐圧容器間に圧縮ガスを充填した、第1剤組成物と第2剤組成物とを同時に吐出する機構を有する二重構造エアゾール容器を用い、本明細書に示す実施例および比較例の第1剤組成物と第2剤組成物を二重構造エアゾール容器内の内袋中にそれぞれ55gずつ充填し、内袋と耐圧容器間に、第1剤組成物および第2剤組成物にかかる内圧が0.7MPa(25℃)となるように圧縮窒素ガスを充てんした2剤式エアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物を調製し、25℃の環境下で1000mLのビーカーに50g吐出し、5分後の第1剤組成物の体積を測定し、発泡性を評価した。
【0072】
<評価基準>
◎:5分後の第1剤組成物の体積が250mL以上
○:5分後の第1剤組成物の体積が200mL以上、250mL未満
△:5分後の第1剤組成物の体積が150mL以上、200mL未満
×:5分後の第1剤組成物の体積が150mL未満
【0073】
[なめらかさ試験]
本明細書に示す「なめらかさ」に係る評価試験においては、エアゾール原液と発泡剤を実施例および比較例に記載の比率で混合した第1剤組成物を充填した第1内装パウチおよびエアゾール原液と発泡剤を実施例および比較例に記載の比率で混合した第2剤組成物を充填した第2内装パウチを1つの耐圧容器に収納され、内装パウチと耐圧容器間に圧縮ガスを充填した、第1剤組成物と第2剤組成物とを同時に吐出する機構を有する二重構造エアゾール容器を用い、本明細書に示す実施例および比較例の第1剤組成物と第2剤組成物を二重構造エアゾール容器内の内袋中にそれぞれ55gずつ充填し、内袋と耐圧容器間に、第1剤組成物および第2剤組成物にかかる内圧が0.7MPa(25℃)となるように圧縮窒素ガスを充てんした2剤式エアゾール型染毛または脱色剤組成物を調整し、専門のパネラー10名に実際に使用させ、乾燥後の感触を下記の評価基準のように評価し、その平均点を評価結果とした。また、この際の使用方法は、同時吐出機構を備えたエアゾール容器から第1剤組成物と第2剤組成物を100g吐出し、混合し、塗布後15分放置し、40℃の水ですすぎ、毛髪をドライヤーで乾燥し、熱気がなくなった時の指通りを評価した。
【0074】
「なめらかさ」の評価基準
5:指通りが特に良くなめらかである
4:指通りが良くなめらかである
3:指通りがなめらかである
2:指通りが悪くややごわつく
1:指通りが悪くごわつく
「評価結果」
◎:平均点が4以上
○:平均点が3以上、4未満
△:平均点が2以上、3未満
×:平均点が2未満
【0075】
【表1】
【0076】
表1に記載の実施例1から実施例10は、各評価試験について前記(A)成分の種類および含有量を代えても良好な結果を示した。なお、なめらかさ試験は、表1に記載の実施例1から実施例10、および比較例1と、表10に記載の実施例80とを組み合わせて実施した。
【0077】
【表2】
【0078】
表2に記載の実施例11から実施例24は、各評価試験について前記(B)成分の種類および含有量を代えても良好な結果を示した。なお、なめらかさ試験は、表2に記載の実施例11から実施例24、および比較例2と、表10に記載の実施例80とを組み合わせて実施した。
【0079】
【表3】
【0080】
表3に記載の実施例25から実施例33は、各評価試験について前記(C)成分の種類および含有量を代えても良好な結果を示した。なお、なめらかさ試験は、表3に記載の実施例25から実施例33、および比較例3と、表10に記載の実施例80とを組み合わせて実施した。
【0081】
【表4】
【0082】
表4に記載の実施例34から実施例38は、各評価試験について前記(D)成分の種類および含有量を代えても良好な結果を示した。なお、なめらかさ試験は、表4に記載の実施例34から実施例38、および比較例4と、表10に記載の実施例80とを組み合わせて実施した。
【0083】
【表5】
【0084】
表5に記載の実施例39から実施例51は、各評価試験について前記(E)成分の種類および含有量を代えても良好な結果を示した。なお、なめらかさ試験は、表5に記載の実施例39から実施例51と、表10に記載の実施例80とを組み合わせて実施した。
【0085】
【表6】
【0086】
表6に記載の実施例52から実施例61は、各評価試験について前記(F)成分の種類および含有量を代えても良好な結果を示した。なお、なめらかさ試験は、表6に記載の実施例52から実施例61と、表10に記載の実施例80とを組み合わせて実施した。
【0087】
【表7】
【0088】
表7に記載の実施例62から実施例67は、各評価試験について前記(G)成分の含有量を代えても良好な結果を示した。なお、なめらかさ試験は、表7に記載の実施例62から実施例67と、表10に記載の実施例80とを組み合わせて実施した。
【0089】
【表8】
【0090】
表8に記載の実施例68から実施例70は、各評価試験について前記(H)成分の種類および含有量を代えても良好な結果を示した。なお、なめらかさ試験は、表8に記載の実施例68から実施例70と、表10に記載の実施例80とを組み合わせて実施した。
【0091】
【表9】
【0092】
表9に記載の実施例71から実施例76は、各評価試験について良好な結果を示した。なお、なめらかさ試験は、表9に記載の実施例71から実施例76と、表10に記載の実施例80とを組み合わせて実施した。
【0093】
【表10】
【0094】
表10に記載の実施例77から実施例88は、各評価試験について前記(A)成分の種類および含有量を代えても良好な結果を示した。なお、なめらかさ試験は、表10に記載の実施例77から実施例88と、表1に記載の実施例3とを組み合わせて実施した。
【0095】
【表11】
【0096】
表11に記載の実施例89から実施例102は、各評価試験について前記(B)成分の種類および含有量を代えても良好な結果を示した。なお、なめらかさ試験は、表11に記載の実施例89から実施例102と、表1に記載の実施例3とを組み合わせて実施した。
【0097】
【表12】
【0098】
表12に記載の実施例103から実施例111は、各評価試験について前記(C)成分の種類および含有量を代えても良好な結果を示した。なお、なめらかさ試験は、表12に記載の実施例103から実施例111と、表1に記載の実施例3とを組み合わせて実施した。
【0099】
【表13】
【0100】
表13に記載の実施例112から実施例116は、各評価試験について前記(D)成分の種類および含有量を代えても良好な結果を示した。なお、なめらかさ試験は、表13に記載の実施例112から実施例116と、表1に記載の実施例3とを組み合わせて実施した。
【0101】
【表14】
【0102】
表14に記載の実施例117から実施例128は、各評価試験について前記(E)成分の種類および含有量を代えても良好な結果を示した。なお、なめらかさ試験は、表14に記載の実施例117から実施例128と、表1に記載の実施例3とを組み合わせて実施した。
【0103】
【表15】
【0104】
表15に記載の実施例129から実施例138は、各評価試験について前記(F)成分の種類および含有量を代えても良好な結果を示した。なお、なめらかさ試験は、表15に記載の実施例129から実施例138と、表1に記載の実施例3とを組み合わせて実施した。
【0105】
【表16】
【0106】
表16に記載の実施例139から実施例144は、各評価試験について前記(G)成分の含有量を代えても良好な結果を示した。なお、なめらかさ試験は、表16に記載の実施例139から実施例144と、表1に記載の実施例3とを組み合わせて実施した。
【0107】
【表17】
【0108】
表17に記載の実施例145から実施例147は、各評価試験について前記(H)成分の種類および含有量を代えても良好な結果を示した。なお、なめらかさ試験は、表16に記載の実施例145から実施例147と、表1に記載の実施例3とを組み合わせて実施した。
【0109】
【表18】
【0110】
表18に記載の実施例148から実施例153は、各評価試験について良好な結果を示した。なお、なめらかさ試験は、表16に記載の実施例148から実施例153と、表1に記載の実施例3とを組み合わせて実施した。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明により、長期安定性、発泡性、およびなめらかさが良好であるエアゾール型泡状染毛剤または脱色剤組成物が得られる。