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特許7478108信号発生装置、信号調整システムと、その信号調整方法
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  • 特許-信号発生装置、信号調整システムと、その信号調整方法 図1
  • 特許-信号発生装置、信号調整システムと、その信号調整方法 図2
  • 特許-信号発生装置、信号調整システムと、その信号調整方法 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-23
(45)【発行日】2024-05-02
(54)【発明の名称】信号発生装置、信号調整システムと、その信号調整方法
(51)【国際特許分類】
   H04B 17/29 20150101AFI20240424BHJP
   H04B 17/15 20150101ALI20240424BHJP
【FI】
H04B17/29
H04B17/15
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021022093
(22)【出願日】2021-02-15
(65)【公開番号】P2022124366
(43)【公開日】2022-08-25
【審査請求日】2023-01-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000000572
【氏名又は名称】アンリツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001520
【氏名又は名称】弁理士法人日誠国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】富崎 巧一郎
【審査官】前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-154924(JP,A)
【文献】特開2013-187803(JP,A)
【文献】特開2000-028682(JP,A)
【文献】特表2017-505556(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 17/29
H04B 17/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力端子から入力された信号を減衰させる第1減衰器(31)と、
前記第1減衰器で減衰された信号を複数のポート(34a、34b、34c、34d、34e、34f)に分配する複数のインターフェース部(3a、3b)を備える測定装置(2)であって、
前記インターフェース部は、前記複数のポートから出力される信号をそれぞれ減衰させる複数の第2減衰器(33a、33b、33c、33d、33e、33f)と、
前記複数の第2減衰器によって減衰された信号のレベルをそれぞれ検出する複数のレベル検出器(35a、35b、35c、35d、35e、35f)と、
前記複数のポートのそれぞれの出力レベルが同等になるような前記複数の第2減衰器それぞれの減衰量が格納される記憶部(36)と、
前記複数のポートのいずれか一つに入力された信号を出力する出力端子と、を備え、
前記インターフェース部は、装置本体から着脱可能に構成され、
前記インターフェース部は、装置本体から外された状態で、装置本体とケーブルを介して制御信号の送受信を可能とし、
ペアとなる2つの前記インターフェース部の前記複数のポートは、それぞれケーブルで接続され、
ペアとなる2つの前記インターフェース部の一方の前記インターフェース部の入力端子に入力された調整用信号を前記複数のポートに順次出力させ、他方の前記インターフェース部の対応するポートに入力された信号を出力端子に出力させ、該出力信号のレベルにより一方の前記インターフェース部の前記複数のポートのそれぞれの出力レベルが同等になるように一方の前記インターフェース部の前記複数の第2減衰器の減衰量の調整を行なう測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の測定装置(2)と、
請求項1に記載の複数のインターフェース部(3a、3b)と、
ペアとなる2つの前記インターフェース部の一方の入力端子と接続される信号生成装置(4)と、
他方の前記インターフェース部の出力端子と接続される信号測定装置(5)と、
各装置を制御する制御装置(6)と、を備え
2つの前記インターフェース部は、装置本体から外された状態で前記測定装置とケーブルで接続され、
2つの前記インターフェース部の前記複数のポートは、それぞれケーブルで接続され、
前記制御装置は、前記信号生成装置から一方の前記インターフェース部の入力端子に入力された調整用信号を前記複数のポートに順次出力させ、他方の前記インターフェース部の対応するポートに入力された信号を出力端子に出力させ、該出力信号のレベルにより一方の前記インターフェース部の前記複数のポートのそれぞれの出力レベルが同等になるように一方の前記インターフェース部の前記複数の第2減衰器の減衰量の調整を行なう信号調整システム。
【請求項3】
請求項1に記載の測定装置(2)と、請求項1に記載の複数のインターフェース部(3a、3b)と、ペアとなる2つの前記インターフェース部の一方の入力端子と接続される信号生成装置(4)と、他方の前記インターフェース部の出力端子と接続される信号測定装置(5)と、各装置を制御する制御装置(6)と、を備え、2つの前記インターフェース部は、装置本体から外された状態で前記測定装置とケーブルで接続され、2つの前記インターフェース部の前記複数のポートは、それぞれケーブルで接続される信号調整システムの信号調整方法であって
前記信号生成装置から一方の前記インターフェース部の入力端子に入力された調整用信号を前記複数のポートに順次出力させ、他方の前記インターフェース部の対応するポートに入力された信号を出力端子に出力させ、該出力信号のレベルにより一方の前記インターフェース部の前記複数のポートのそれぞれの出力レベルが同等になるように一方の前記インターフェース部の前記複数の第2減衰器の減衰量の調整を行なうステップと、
一方の前記インターフェース部の出力端子と前記信号測定装置を接続し、他方の前記インターフェース部の入力端子と前記信号生成装置を接続して、前記信号生成装置から他方の前記インターフェース部の入力端子に入力された調整用信号を前記複数のポートに順次出力させ、一方の前記インターフェース部の対応するポートに入力された信号を出力端子に出力させ、該出力信号のレベルにより他方の前記インターフェース部の前記複数のポートのそれぞれの出力レベルが同等になるように他方の前記インターフェース部の前記複数の第2減衰器の減衰量の調整を行なうステップと、を備える信号調整方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所望の周波数帯の変調波を生成する信号発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
所望の周波数帯の変調波を生成する信号発生装置として、例えば、任意信号発生器で生成された中間周波数信号をミキサなどで周波数変換し、所望の周波数帯の変調波を生成する信号発生装置が知られている。
【0003】
このような信号発生装置は、例えば、移動体通信端末の試験を行なう移動端末試験装置などに組み込まれ、試験用の信号を生成して、出力するようになっている。
【0004】
特許文献1には、端末機器のアンテナ部と接続される複数の端子を備え測定機能を複数の通信規格のうちのいずれかに対応したものに切替可能な無線端末測定モジュールと、少なくとも1つの無線端末測定モジュールを収容可能なシャーシを備え、無線端末測定モジュールを任意の数だけ筐体内に配置することができる無線端末測定装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2013-187803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、被試験装置のアンテナ部と接続される複数のポートを備えている場合、各ポートについて出力信号レベルなどの調整を行なうと、調整するポートを切り替える作業が発生し、全ポートを調整するのに時間がかかっていた。
【0007】
そこで、本発明は、複数のポートを備えている場合でも、全ポートの調整を短時間で行なうことができる信号発生装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の測定装置は、入力端子から入力された信号を減衰させる第1減衰器と、前記第1減衰器で減衰された信号を複数のポートに分配する複数のインターフェース部を備える測定装置であって、前記インターフェース部は、前記複数のポートから出力される信号をそれぞれ減衰させる複数の第2減衰器と、前記複数の第2減衰器によって減衰された信号のレベルをそれぞれ検出する複数のレベル検出器と、前記複数のポートのそれぞれの出力レベルが同等になるような前記複数の第2減衰器それぞれの減衰量が格納される記憶部と、前記複数のポートのいずれか一つに入力された信号を出力する出力端子と、を備え、前記インターフェース部は、装置本体から着脱可能に構成され、前記インターフェース部は、装置本体から外された状態で、装置本体とケーブルを介して制御信号の送受信を可能とし、ペアとなる2つの前記インターフェース部の前記複数のポートは、それぞれケーブルで接続され、ペアとなる2つの前記インターフェース部の一方の前記インターフェース部の入力端子に入力された調整用信号を前記複数のポートに順次出力させ、他方の前記インターフェース部の対応するポートに入力された信号を出力端子に出力させ、該出力信号のレベルにより一方の前記インターフェース部の前記複数のポートのそれぞれの出力レベルが同等になるように一方の前記インターフェース部の前記複数の第2減衰器の減衰量の調整を行なうものである。
【0009】
この構成により、一方のインターフェース部の入力端子から入力された調整用信号が複数のポートに順次出力され、他方のインターフェース部の対応するポートに入力された信号が出力端子に出力され、その出力信号のレベルにより一方のインターフェース部の複数の第2減衰器の減衰量が調整され、複数のポートを備えている場合でも、全ポートの調整を短時間で行なうことができる。
【0010】
また、本発明の信号調整システムは、上述の測定装置と、上述の複数のインターフェース部と、ペアとなる2つの前記インターフェース部の一方の入力端子と接続される信号生成装置と、他方の前記インターフェース部の出力端子と接続される信号測定装置と、各装置を制御する制御装置と、を備え、2つの前記インターフェース部は、装置本体から外された状態で前記測定装置とケーブルで接続され、2つの前記インターフェース部の前記複数のポートは、それぞれケーブルで接続され、前記制御装置は、前記信号生成装置から一方の前記インターフェース部の入力端子に入力された調整用信号を前記複数のポートに順次出力させ、他方の前記インターフェース部の対応するポートに入力された信号を出力端子に出力させ、該出力信号のレベルにより一方の前記インターフェース部の前記複数のポートのそれぞれの出力レベルが同等になるように一方の前記インターフェース部の前記複数の第2減衰器の減衰量の調整を行なうものである。
【0011】
この構成により、一方のインターフェース部の入力端子から入力された調整用信号が複数のポートに順次出力され、他方のインターフェース部の対応するポートに入力された信号が出力端子に出力され、その出力信号のレベルにより一方のインターフェース部の複数の第2減衰器の減衰量が調整され、複数のポートを備えている場合でも、全ポートの調整を短時間で行なうことができる。
【0012】
また、本発明の信号調整方法は、上述の測定装置と、上述の複数のインターフェース部と、ペアとなる2つの前記インターフェース部の一方の入力端子と接続される信号生成装置と、他方の前記インターフェース部の出力端子と接続される信号測定装置と、各装置を制御する制御装置と、を備え、2つの前記インターフェース部は、装置本体から外された状態で前記測定装置とケーブルで接続され、2つの前記インターフェース部の前記複数のポートは、それぞれケーブルで接続される信号調整システムの信号調整方法であって、前記信号生成装置から一方の前記インターフェース部の入力端子に入力された調整用信号を前記複数のポートに順次出力させ、他方の前記インターフェース部の対応するポートに入力された信号を出力端子に出力させ、該出力信号のレベルにより一方の前記インターフェース部の前記複数のポートのそれぞれの出力レベルが同等になるように一方の前記インターフェース部の前記複数の第2減衰器の減衰量の調整を行なうステップと、一方の前記インターフェース部の出力端子と前記信号測定装置を接続し、他方の前記インターフェース部の入力端子と前記信号生成装置を接続して、前記信号生成装置から他方の前記インターフェース部の入力端子に入力された調整用信号を前記複数のポートに順次出力させ、一方の前記インターフェース部の対応するポートに入力された信号を出力端子に出力させ、該出力信号のレベルにより他方の前記インターフェース部の前記複数のポートのそれぞれの出力レベルが同等になるように他方の前記インターフェース部の前記複数の第2減衰器の減衰量の調整を行なうステップと、を備えるものである。
【0013】
この構成により、一方のインターフェース部の入力端子から入力された調整用信号が複数のポートに順次出力され、他方のインターフェース部の対応するポートに入力された信号が出力端子に出力され、その出力信号のレベルにより一方のインターフェース部の複数の第2減衰器の減衰量が調整され、他方のインターフェース部の入力端子から入力された調整用信号が複数のポートに順次出力され、一方のインターフェース部の対応するポートに入力された信号が出力端子に出力され、その出力信号のレベルにより他方のインターフェース部の複数の第2減衰器の減衰量が調整され、複数のポートを備えている場合でも、全ポートの調整を短時間で行なうことができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、複数のポートを備えている場合でも、全ポートの調整を短時間で行なうことができる信号発生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る信号調整システムの概略構成図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係る測定装置のインターフェース部のブロック図である。
図3図3は、本発明の一実施形態に係る信号調整システムの信号調整処理の手順を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る信号調整システムについて詳細に説明する。
【0017】
図1に示すように、本発明の実施形態に係る信号調整システム1は、信号発生装置を搭載した測定装置2と、インターフェース部3a、3bと、信号生成装置4と、信号測定装置5と、制御装置6と、を含んで構成される。
【0018】
測定装置2は、複数の通信規格に対応した複数のアンテナ部を有する端末機器に対して、送信電波の出力レベルや受信感度などに関する測定を行なう。
【0019】
インターフェース部3a、3bは、信号調整システム1の調整対象である。インターフェース部3a、3bは、通常は測定装置2に装着され、入力端子を介して入力される、測定装置2が生成した試験用信号を減衰させて複数のポート34a、34b、34c、34d、34e、34fを介して出力したり、複数のポート34a、34b、34c、34d、34e、34fを介して入力される信号を、出力端子を介して測定装置2に出力したりする。
【0020】
ポート34a、34b、34c、34d、34e、34fは、インターフェース部3a、3bが測定装置2に装着され端末機器の測定に使われるときは、測定対象となる端末機器のアンテナ部と接続される。
【0021】
信号調整システム1において、インターフェース部3a、3bは、測定装置2から外され、測定装置2とケーブルで接続され、測定装置2から電源の供給と制御信号の送受信が行なわれる。
【0022】
信号生成装置4は、インターフェース部3aの入力端子とケーブルで接続される。信号生成装置4は、インターフェース部3aの調整用の信号、例えば、CW(Continuous Wave)信号を生成して、インターフェース部3aの入力端子を介してインターフェース部3aに出力する。
【0023】
信号測定装置5は、インターフェース部3bの出力端子とケーブルで接続される。信号測定装置5は、インターフェース部3bの出力端子を介して入力された信号のレベルなどを測定する。
【0024】
制御装置6は、例えば、汎用的なコンピュータ装置によって構成される。このコンピュータ装置は、それぞれ図示しないCPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、ハードディスク装置と、通信モジュールと、表示装置と、ポインティングデバイスやキーボード装置などの入力装置とを有する。
【0025】
制御装置6は、測定装置2、信号生成装置4、信号測定装置5とそれぞれ接続され、各装置を制御してインターフェース部3a、3bの調整を行なう。
【0026】
インターフェース部3aは、図2に示すように、信号生成装置4から入力される調整用信号を減衰させる第1減衰器31と、第1減衰器31によって減衰された試験用信号を第2減衰器33a、33b、33c、33d、33e、33fに分配する分配器32と、分配器32から出力される調整用信号をそれぞれ減衰させる第2減衰器33a、33b、33c、33d、33e、33fと、第2減衰器33a、33b、33c、33d、33e、33fによって減衰された調整用信号を出力するポート34a、34b、34c、34d、34e、34fと、第2減衰器33a、33b、33c、33d、33e、33fによって減衰された調整用信号のレベルを検出するレベル検出器35a、35b、35c、35d、35e、35fと、第2減衰器33a、33b、33c、33d、33e、33fの減衰量を記憶する記憶部36と、を含んで構成される。なお、インターフェース部3bも同じ構成である。
【0027】
第2減衰器33a、33b、33c、33d、33e、33fは、デジタル制御タイプ又は電圧制御タイプの可変減衰器によって構成される。
【0028】
記憶部36は、フラッシュメモリなどの書き換え可能な不揮発性の記憶媒体によって構成される。記憶部36には、各ポート34a、34b、34c、34d、34e、34fの出力レベルが同等になるような、第2減衰器33a、33b、33c、33d、33e、33fの減衰量が格納されている。各減衰量は、インターフェース部3a、3bの単体の各ポート34a、34b、34c、34d、34e、34fの出力レベルの調整時に設定される。
【0029】
測定装置2は、インターフェース部3a、3bと制御信号を送受信して、第2減衰器33a、33b、33c、33d、33e、33fの減衰量の設定や、レベル検出器35a、35b、35c、35d、35e、35fの検出レベルの読出や、記憶部36からのデータの読出や、記憶部36へのデータの書込などを行なう。
【0030】
このような信号調整システム1において、測定装置2とインターフェース部3a、3bを接続した状態でのインターフェース部3a、3bの調整を行なう場合、例えば、インターフェース部3aのポート34a、34b、34c、34d、34e、34fと、インターフェース部3bのポート34a、34b、34c、34d、34e、34fと、がそれぞれケーブルで接続される。
【0031】
制御装置6は、例えば、インターフェース部3aの信号送信側の調整を行う場合、信号生成装置4から調整用信号を出力させ、測定装置2によりインターフェース部3aのいずれかのポートから調整用信号を出力させ、そのポートとケーブルで接続されたインターフェース部3bのポートで受信した調整用信号を信号測定装置5に出力させる。
【0032】
制御装置6は、例えば、インターフェース部3aの基準となるポート、例えばポート34aとの相対的な個体差を補正値として取得する。制御装置6は、調整用信号を出力させるポートを順次変え、基準となるポートとの差を取得する。
【0033】
制御装置6は、例えば、第2減衰器33a、33b、33c、33d、33e、33fの減衰量を0dBから25dBまでの0.5dB単位で補正値を取得する。
【0034】
制御装置6は、例えば、第2減衰器33a、33b、33c、33d、33e、33fの減衰量を5dBとしたときと、10dBとしたときの、レベル検出器35a、35b、35c、35d、35e、35fの検出値を取得する。
【0035】
制御装置6は、例えば、第1減衰器31の減衰量を0dBとしたときの、調整用信号の周波数を変更したときの偏差を補正値として取得する。
【0036】
制御装置6は、取得した補正値を、インターフェース部3aの記憶部36に格納する。
なお、インターフェース部3aの調整が終了後、信号生成装置4とインターフェース部3bとを接続し、信号測定装置5とインターフェース部3aとを接続し、同様の調整をインターフェース部3bに対して行う。
【0037】
以上のように構成された本実施形態に係る信号調整システム1による信号調整処理について、図3を参照して説明する。なお、以下に説明する信号調整処理は、制御装置6によって信号調整処理が選択されると実行される。
【0038】
ステップS1において、制御装置6は、nに1を設定する。ステップS1の処理を実行した後、制御装置6は、ステップS2の処理を実行する。
【0039】
ステップS2において、制御装置6は、インターフェース部3aのn番目のポートの補正値を取得する。ステップS2の処理を実行した後、制御装置6は、ステップS3の処理を実行する。
【0040】
ステップS3において、制御装置6は、nにn+1を設定する。ステップS3の処理を実行した後、制御装置6は、ステップS4の処理を実行する。
【0041】
ステップS4において、制御装置6は、nが6より大きいか否かを判定する。nが6より大きいと判定した場合には、制御装置6は、信号調整処理を終了する。nが6より大きくないと判定した場合には、制御装置6は、ステップS2の処理に戻って処理を繰り返す。
【0042】
このように、上述の実施形態では、測定装置2は、インターフェース部3a、3bを本体から外し、電源供給と制御信号の送受信を可能とし、他装置とインターフェース部3a、3bとの信号の送受信を可能とする。
【0043】
これにより、インターフェース部3a、3bと他装置とで信号を送受信させてインターフェース部3a、3bの調整を行なうことができ、複数のポートを備えている場合でも、全ポートの調整を短時間で行なうことができる。
【0044】
また、信号調整システム1は、測定装置2と、インターフェース部3a、3bと、インターフェース部3aの入力端子と接続される信号生成装置4と、インターフェース部3bの出力端子と接続される信号測定装置5と、各装置を制御する制御装置6と、を備える。
【0045】
これにより、インターフェース部3aのポート34a、34b、34c、34d、34e、34fと、インターフェース部3bのポート34a、34b、34c、34d、34e、34fと、をそれぞれケーブルで接続し、ポートを順次切り替えて、信号生成装置4で生成した調整用信号を、信号測定装置5で測定することで、複数のポートを備えている場合でも、全ポートの調整を短時間で行なうことができる。
【0046】
本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0047】
1 信号調整システム
2 測定装置
3a、3b インターフェース部
4 信号生成装置
5 信号測定装置
6 制御装置
31 第1減衰器
32 分配器
33a、33b、33c、33d、33e、33f 第2減衰器
34a、34b、34c、34d、34e、34f ポート
35a、35b、35c、35d、35e、35f レベル検出器
36 記憶部
図1
図2
図3