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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-23
(45)【発行日】2024-05-02
(54)【発明の名称】モーター
(51)【国際特許分類】
   H02K 3/52 20060101AFI20240424BHJP
   H02K 3/46 20060101ALI20240424BHJP
   H02K 3/50 20060101ALI20240424BHJP
   H02K 3/04 20060101ALI20240424BHJP
【FI】
H02K3/52 E
H02K3/46 B
H02K3/50 A
H02K3/04 E
H02K3/04 J
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2021531793
(86)(22)【出願日】2019-11-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-31
(86)【国際出願番号】 KR2019016224
(87)【国際公開番号】W WO2020122462
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2022-09-27
(31)【優先権主張番号】10-2018-0159237
(32)【優先日】2018-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】キム テ ポム
【審査官】服部 俊樹
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/060600(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0122486(KR,A)
【文献】特開2007-288944(JP,A)
【文献】特開2002-153003(JP,A)
【文献】特開2015-192553(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 3/52
H02K 3/46
H02K 3/50
H02K 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフトと、
前記シャフトに結合するローターと、
前記ローターの外側に配置されるステーターと、
前記ステーターの上部に配置されるターミナルと、を含み、
前記ステーターは、ステーターコアと、前記ステーターコアと結合するインシュレーターと、前記インシュレーターに巻線されるコイルと、を含み、
前記インシュレーターは、連結部と、前記連結部から半径方向に形成される複数のボディ部と、を含み、
前記ターミナルは、前記インシュレーターの円周方向に配置された延長部と、前記延長部の一端から突出したピン部と、前記延長部の他端に配置されたフック部と、を含み、
前記コイルは、連続した1つのワイヤーで構成され、
前記コイルは、前記ボディ部に巻線され、
前記ボディ部は、第1ボディ部と第2ボディ部とを含み、
前記第1ボディ部から前記第2ボディ部に向かうコイルは、前記フック部にまたがっており、
前記フック部は、前記フック部にまたがっている前記コイルの領域と電気的に連結され、
前記フック部は上方に開放され、前記フック部は、前記延長部より半径方向内側に配置され、前記フック部の幅は、前記フック部の半径方向の厚さよりも大きい、モーター。
【請求項2】
前記延長部は、前記連結部と軸方向にオーバーラップする、請求項1に記載のモーター。
【請求項3】
前記延長部は、前記ピン部と連結される第1折曲片と、前記第1折曲片から内側方向に折曲延長する第2折曲片と、前記第2折曲片から内側方向に折曲延長する第3折曲片と、前記第3折曲片から外側方向に折曲延長する第4折曲片と、を含む、請求項1に記載のモーター。
【請求項4】
前記ターミナルは、3個であり、
3個の前記ターミナルは、ステーター中心Cを基準として120度間隔で配置される、請求項1に記載のモーター。
【請求項5】
前記ステーターの中心Cと前記フック部の幅中心を連結する基準線L1は、前記ステーター中心Cと前記第1ボディ部の幅中心を連結する基準線L2と、前記ステーターの中心Cと前記第2ボディ部の幅中心を連結する基準線L3との間に配置される、請求項1に記載のモーター。
【請求項6】
前記フック部は、前記第1ボディ部より前記第2ボディ部に近く配置される、請求項1に記載のモーター。
【請求項7】
前記フック部は、前記延長部の下端から延びた第1領域と、前記第1領域から上側に折り曲げられる第2領域と、前記第2領域から延びて、前記延長部の上端より高く位置する終端を有する第3領域と、を含み、
前記コイルは、前記第2領域上に配置される、請求項1に記載のモーター。
【請求項8】
前記第2領域の下端は、前記延長部の下端より高く位置する、請求項7に記載のモーター。
【請求項9】
前記コイルは、前記第2領域上にフュージングされる、請求項8に記載のモーター。
【請求項10】
前記インシュレーターは、上部に開口部を有するガイド部を含み、
前記延長部は、前記ガイド部に配置される、請求項3に記載のモーター。
【請求項11】
前記ガイド部は、前記連結部に配置される第2ボスと、前記第2ボスに円周方向に離隔配置される第3ボスと、を含み、
前記第2ボスには、前記第2折曲片が配置され、
前記第3ボスには、前記第4折曲片が配置される、請求項10に記載のモーター。
【請求項12】
前記第3ボスは、前記フック部側に行くほど前記ステーターの中心から遠ざかるように配置される、請求項11に記載のモーター。
【請求項13】
前記ターミナルは、前記ピン部の突出方向と反対方向に前記延長部から延びる複数の結合部を含み、
前記連結部は、前記結合部が結合される複数の溝を含む、請求項3に記載のモーター。
【請求項14】
前記複数の結合部は、円周方向に互いに離隔し、
前記複数の結合部の円周方向の間には、前記第1折曲片と前記第2折曲片との境界、前記第2折曲片と前記第3折曲片との境界、前記第3折曲片と前記第4折曲片との境界のうち少なくとも1つが配置される、請求項13に記載のモーター。
【請求項15】
前記複数の結合部は、それぞれ、前記第2折曲片および前記第4折曲片から延びる、請求項14に記載のモーター。
【請求項16】
前記コイルは、前記インシュレーターの外周に配置される領域を含み、
前記インシュレーターは、外周から半径方向に突出する複数の突起を含み、
前記突起は、前記インシュレーターの外周に配置される前記コイルの下部を軸方向に支持する、請求項1に記載のモーター。
【請求項17】
前記複数の突起それぞれは、軸方向に互いにオーバーラップしない、請求項16に記載のモーター。
【請求項18】
前記延長部は、円周方向に配列される複数の折曲片を含む、請求項1に記載のモーター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、モーターに関する。
【背景技術】
【0002】
モーターは、シャフト、ローターおよびステーターを含む。ステーターは、複数のティースを含む。絶縁のために、ティースには、インシュレーターが設けられる。インシュレーターの上にコイルが巻かれる。巻線後、コイルの始端と終端は、フュージングのために位置が整列される。この際、コイルの始端と終端を隣接するターミナルに係止して固定した状態でフュージング作業が行われるが、始端と終端をターミナルに係止する作業は、手作業で行われる。また、コイルを係止する前に、ターミナルとの位置を整列しなければならない煩わしさがある。
【0003】
これは、モーターを製造するに際して、自動化の障害となり、フュージングの品質を落とす原因となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これより、実施形態は、上記のような問題点を解決するためのものであって、コイルのフュージング過程でコイルの整列が容易であり、コイルをターミナルに係止する作業が自動化され得るモーターを提供することをその目的とする。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、以上で言及された課題に限定されず、ここで言及されていないさらに他の課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための実施形態は、シャフトと、前記シャフトに結合するローターと、前記ローターの外側に配置されるステーターと、前記ステーターの上に配置されるターミナルと、を含み、前記ステーターは、ステーターコアと、前記ステーターコアと結合するインシュレーターと、前記インシュレーターに巻線されるコイルと、を含み、前記インシュレーターは、前記コイルが巻線されるボディ部と、前記ボディ部と連結される連結部と、を含み、前記ターミナルは、前記インシュレーターの円周方向に配置された延長部と、前記延長部の一端に配置されたピン部と、前記延長部の他端に配置されたフック部と、を含み、前記コイルは、連続した1つのワイヤーで構成され、前記ボディ部は、第1ボディ部と第2ボディ部とを含み、前記コイルは、前記第1ボディ部に巻線され、前記フック部を通過して前記第2ボディ部に巻線され、前記フック部は、前記フック部を通過する前記コイルの領域と電気的に連結されるモーターを提供することができる。
【0007】
好ましくは、前記ターミナルは、ステーターコアと軸方向にオーバーラップし得る。
【0008】
好ましくは、前記延長部は、前記ピン部と連結される第1折曲片と、前記第1折曲片から内側方向に折曲延長する第2折曲片と、前記第2折曲片から内側方向に折曲延長する第3折曲片と、前記第3折曲片から外側方向に折曲延長する第4折曲片と、前記第4折曲片から上向きに折曲延長する第5折曲片と、を含むことができる。
【0009】
好ましくは、前記ターミナルは、3個であり、前記ターミナルは、ステーター中心Cを基準として120度間隔で配置され得る。
【0010】
好ましくは、第1ボディ部と第2ボディ部は、互いに隣接して配置され、前記ステーター中心Cとフック部の幅中心を連結する基準線L1は、前記ステーター中心Cと前記第1ボディ部の幅中心を連結する基準線L2と、前記ステーター中心Cと前記第2ボディ部の幅中心を連結する基準線L3との間に配置され得る。
【0011】
好ましくは、前記フック部は、前記第1ボディ部より前記第2ボディ部に近く配置され得る。
【0012】
好ましくは、前記フック部は、幅が半径方向厚さより大きくてもよい。
【0013】
好ましくは、前記フック部は、前記延長部の下端から延びた第1領域と、前記第1領域から上側に折り曲げられる第2領域と、前記第2領域から延びて前記延長部の上面より高く位置する終端を有する第3領域と、を含むことができる。
【0014】
好ましくは、前記第2領域の下端は、前記延長部の下端より高く位置することができる。
【0015】
好ましくは、前記コイルの領域は、前記第2領域上に配置され得る。
【0016】
好ましくは、前記コイルの領域は、前記第2領域上にフュージングされ得る。
【0017】
好ましくは、前記ターミナルは、前記延長部に垂直に配置される結合部を含み、前記ボディは、前記結合部が配置される複数の溝を含むことができる。
【0018】
好ましくは、前記インシュレーターは、上側に開口部を有するガイド部を含み、前記ターミナルは、前記ガイド部に配置され得る。
【0019】
好ましくは、前記ガイド部は、前記インシュレーターの上面に配置されるボディと、前記ボディの上側に配置されて、前記ピン部が配置される第1ボスと、前記第1ボスから離隔して、前記第2折曲片が配置される第2ボスと、前記第2ボスから離隔して、前記第4折曲片が配置される第3ボスと、を含むことができる。
【0020】
好ましくは、前記ターミナルは、前記延長部の下側から垂直に延びる少なくとも2つの結合部を含み、前記ボディは、前記結合部が配置される少なくとも2つの溝を含むことができる。
【0021】
好ましくは、前記複数の結合部は、円周方向に互いに離隔し、前記複数の結合部の円周方向の間には、前記第1折曲片と前記第2折曲片との境界、前記第2折曲片と前記第3折曲片との境界、前記第3折曲片と前記第4折曲片との境界のうち少なくとも1つが配置され得る。
【0022】
好ましくは、前記複数の結合部は、それぞれ、前記第2折曲片および前記第4折曲片から延びることができる。
【0023】
好ましくは、前記第3ボスは、前記フック部側に行くほど外側に向かうように配置され得る。
【0024】
好ましくは、前記インシュレーターは、外周から半径方向に突出する複数個の突起を含むことができる。
【0025】
好ましくは、前記コイルは、前記インシュレーターの外周に沿って配置され、前記コイルは、前記インシュレーターの外周上に軸方向に複数列を成すように配置され得る。
【0026】
好ましくは、前記突起は、前記コイルの下端を支持し、前記突起は、前記コイルの列に対応して軸方向に複数段を成すように配置され得る。
【0027】
好ましくは、前記突起の半径方向長さは、前記コイルの直径より大きくてもよい。
【発明の効果】
【0028】
実施形態によれば、コイルをターミナルに係止した状態でフュージングすることにより、コイルとターミナルの位置整列のための別途の工程を省略することができる。
【0029】
実施形態によれば、ターミナルにコイルが通過する部分の構造を改善して、コイルがターミナルを遠心に離脱するのを防止することができる。
【0030】
実施形態によれば、複数の結合部を通じてターミナルが遠心方向に動くことを拘束し、延長部の折り曲げられた部分がガイド部に係止することによって、ターミナルが円周方向に動くことを拘束することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】実施形態によるモーターを示す図である。
図2図1に示すステーターおよびターミナルの斜視図である。
図3】ステーターコアとインシュレーターの分解斜視図である。
図4】第1ボディ部から第2ボディ部に渡るコイルを示す図である。
図5】ステーターとターミナルの分解斜視図である。
図6】ステーターとターミナルの平面図である。
図7】ターミナルの配置状態を示す平面図である。
図8】ターミナルの側面図である。
図9】ターミナルの正面図である。
図10】ターミナルの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
【0033】
ただし、本発明の技術思想は、説明される一部の実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現され得、本発明の技術思想の範囲内で、実施形態間にその構成要素野のうち一つ以上を選択的に結合、置換して使用することができる。
【0034】
また、本発明の実施形態において使用される用語(技術および科学的用語を含む)は、明白に特に定義されて記述されない限り、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に一般的に理解され得る意味として解釈され得、辞書に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味を考慮してその意味を解釈することができる。
【0035】
また、本発明の実施形態において使用される用語は、実施形態を説明するためのものであって、本発明を制限しようとするものではない。
【0036】
本明細書において、単数型は、文句において特に言及しない限り、複数型も含むことができ、「Aおよび(と)B、Cのうち少なくとも一つ(または一つ以上)」と記載される場合、A、B、Cで組み合わせられるすべての組合せのうち一つ以上を含むことができる。
【0037】
また、本発明の実施形態の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を使用することができる。
【0038】
このような用語は、当該構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語により当該構成要素の本質や順序または手順などに限定されない。
【0039】
そして、或る構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、当該構成要素は、当該他の構成要素に直接的に連結、結合または接続される場合だけでなく、当該構成要素と当該他の構成要素との間にあるさらに他の構成要素によって「連結」、「結合」または「接続」される場合も含むことができる。
【0040】
また、各構成要素の「上(上方)または、下(下方)」に形成または配置されるものと記載される場合、上(上方)または下(下方)は、二つの構成要素が互いに直接接触する場合だけでなく、一つ以上のさらに他の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また、「上(上方)または下(下方)」で表現される場合、一つの構成要素を基準として上側の方向だけでなく、下側の方向の意味も含むことができる。
【0041】
図1は、実施形態によるモーターを示す斜視図であり、図2は、図1に示すステーターおよびターミナルの斜視図である。
【0042】
図1図3を参照すると、実施形態によるモーターは、シャフト100、ローター200、ステーター300およびターミナル400を含むことができる。
【0043】
シャフト100は、ローター200に結合することができる。電流供給を通じてローター200とステーター300の電磁気的相互作用が発生すると、ローター200が回転し、これに連動してシャフト100が回転する。シャフト100は、車両の操向軸と連結されて、操向軸に動力を伝達することができる。
【0044】
ローター200は、ステーター300と電気的相互作用を通じて回転する。
【0045】
ローター200は、ローターコアとマグネットを含むことができる。ローターコアは、円形の薄い鋼板形状の複数個のプレートが積層された形状で実施されるか、または、1つの筒形状で実施され得る。ローターコアの中心には、シャフト100が結合するホールが配置され得る。マグネットは、ローターコアの外周面または内部に配置され得る。
【0046】
ステーター300は、ローター200の外側に配置される。ステーター300は、ステーターコア310、インシュレーター320、コイル330、ガイド部340および突起350を含むことができる。
【0047】
図3は、ステーターコアとインシュレーターの分解斜視図であり、図4は、第1ボディ部から第2ボディ部に渡るコイルを示す図である。
【0048】
図3および図4を参照すると、ステーターコア310は、円周方向に離隔した複数個のポケット311が配置される。ポケット311の上側と下側にインシュレーター320が装着され得る。
【0049】
インシュレーター320は、ステーターコア310に装着される。インシュレーター320は、上部パートP1と下部パートP2からなり得る。上部パートP1は、ステーターコア310の上側で装着され、下部パートP2は、ステーターコア310の下側で装着され得る。インシュレーター320は、ボディ部321と連結部322を含むことができる。
【0050】
ボディ部321は、コイル330が巻線される。ボディ部321は、複数で具備される。複数個のボディ部321は、単一コイル330により巻線される。この際、ボディ部321は、第1ボディ部321Aと第2ボディ部321Bを含む。第1ボディ部321Aは、複数で具備され得る。第1ボディ部321Aは、等間隔で互いに離隔する。そして、第2ボディ部321Bは、第1ボディ部321Aに隣接して配置される。
【0051】
まず、コイル330は、第1ボディ部321Aに隣接するボディ部321に巻線が行われる。巻線が完了すると、コイル330は、第1ボディ部321Aに巻線される。そして、コイル330は、ターミナル400を通過して、第2ボディ部321Bに巻線される。
【0052】
この際、コイル330は、3相の電源が印加され得る。コイル330は、3相の電源によって第1相、第2相および第3相に分けられる。この際、第1相、第2相および第3相の中から選ばれたいずれか2つの接点がターミナル400に接触する。
【0053】
ガイド部340は、インシュレーター320の上側に配置される。ガイド部340は、上側に開口部を有する。開口部にターミナル400が配置される。ガイド部340は、ボディ341、第1ボス342、第2ボス343および第3ボス344を含むことができる。
【0054】
ボディ341は、インシュレーター320の上面に配置される。ボディ341は、インシュレーター320の円周に沿って延びることができる。ボディ341の上側に第1ボス342、第2ボス343および第3ボス344が配置される。また、ボディ341には、結合部440が配置されるための少なくとも2つの溝が形成され得る。
【0055】
第1ボス342は、ピン部420が配置される。第1ボス343は、ピン部420の厚さに対応する開口部が形成される。
【0056】
第2ボス343は、第1ボス342から離隔する。第2ボス343は、第2折曲片412が配置される。第2ボス343は、第2折曲片412の厚さに対応する開口部が形成される。第2ボス343は、開口部を間に置いて離隔した2つのボス部材からなる。ボス部材は、第4折曲片414の両側壁に接して、第4折曲片414の半径方向の動きを拘束することができる。この際、開口部の下側に結合部440が挿入されるための溝が形成され得る。
【0057】
第3ボス344は、第2ボス343から離隔する。第3ボス344は、第4折曲片414が配置される。第3ボス344は、第4折曲片414の厚さに対応する開口部が形成される。第3ボス344は、開口部を間に置いて離隔した2つのボス部材からなる。ボス部材は、第4折曲片414の両側壁に接して、第4折曲片414の半径方向の動きを拘束することができる。この際、開口部の下側に結合部440が挿入されるための溝が形成され得る。また、第3ボス344は、ステーター300のフック部430側に行くほど外側に向かうように配置され得る。このようなガイド部340は、ターミナル400の結合位置を決め、結合部440がボディ341の溝に挿入されることを案内して、ステーター300上にターミナル400の組み立てを容易にする。
【0058】
突起350は、インシュレーター320の外周から半径方向に突出することができる。突起350は、複数個でありうる。この際、コイル330は、インシュレーター320の外周に沿って配置され得る。コイル330は、軸方向に複数列を成すように配置され得る。コイル330の第1相、第2相および第3相は、互いに異なる列で配置され得る。この際、突起350は、コイル330の下端を支持する。突起350は、コイル330に対応してインシュレーター320の軸方向に複数段を成すことができる。突起350の半径方向長さは、コイル330の直径より大きくてもよい。この際、突起350は、インシュレーター320に巻線されるためのコイル330の位置を決めることができる。
【0059】
図5は、ステーターとターミナルの分解斜視図であり、図6は、図5の平面図であり、図7は、ターミナルの配置状態を示す平面図である。
【0060】
図5図7を参照すると、ターミナル400は、ステーター200の上側に配置される。ターミナル400は、ステーター200の上側に連結される。ターミナル400は、3個で具備され、3個のターミナル400は、ステーター中心Cを基準として120度間隔で配置され得る。この際、1つのターミナル400は、コイル330の始端と終端が連結される。また、ターミナル400は、ステーター200と軸方向にオーバーラップし得る。これは、ターミナル400と他の部品との干渉を減らすためである。
【0061】
ターミナル400は、延長部410、ピン部420、フック部430および結合部440を含むことができる。この際、延長部410、ピン部420、フック部430および結合部440は、一体に形成され得る。
【0062】
図8は、ターミナルの側面図であり、図9は、ターミナルの正面図であり、図10は、ターミナルの平面図である。
【0063】
図8図10を参照すると、延長部410は、インシュレーター320の円周方向に配置される。延長部410は、軸方向長さが半径方向厚さより大きくてもよい。延長部410は、複数の折曲点を有する。この際、延長部410は、ステーター200と軸方向にオーバーラップする。
【0064】
延長部410は、第1折曲片411、第2折曲片412、第3折曲片413、第4折曲片414および第5折曲片415を含むことができる。
【0065】
第1折曲片411は、ピン部420と連結される。第1折曲片411は、ピン部420と垂直を成す。
【0066】
第2折曲片412は、第1折曲片411から内側方向に折曲延長する。この際、第1折曲片411と第2折曲片412は、内側に内角dを形成する。ここで、折り曲げられた地点の角度のうち180度以下からなる角度を内角で示し、180度以上からなる角度を外角で示す。この際、内角dは、160~175度でありうる。
【0067】
第3折曲片413は、第2折曲片412から内側方向に折曲延長する。この際、第2折曲片412と第3折曲片413は、内側に内角cを形成する。内角cは、145~155度でありうる。
【0068】
第4折曲片414は、第3折曲片413から外側方向に折曲延長する。この際、第3折曲片413と第4折曲片414は、外側に内角bを形成する。内角bは、160~170度でありうる。
【0069】
第5折曲片415は、第4折曲片414から内側に折り曲げられることによって、上向きに延びる。この際、第4折曲片414と第5折曲片415は、内側に内角aを形成する。内角aは、120~135度でありうる。第5折曲片415の下端は、延長部410の上端より高く位置する。この際、第5折曲片415は、「L」字形状を有することができる。この際、延長部410は、複数の折り曲げられた部分は、ステーター300が回転する間、ガイド部340に係止することができる。これにより、ターミナル400のステーター300の回転方向に対する拘束力を高めることができる。
【0070】
ピン部420は、延長部410の一端に配置される。ピン部420は、延長部410から上部に突出する。ピン部420は、電源と電気的に連結される。
【0071】
フック部430は、延長部410の他端に延びる。フック部430は、第1ボディ部321Aから第2ボディ部321Bに渡るコイル330が通過する。この際、フック部430の一側にコイル330が接触する。そして、フック部430は、フック部430を通過する前記コイルの領域と電気的に連結される。この際、フック部230は、幅が半径方向厚さより大きくてもよい。
【0072】
フック部430は、第1ボディ部321Aと第2ボディ部321Bに隣接して配置され得る。この際、ステーター中心Cとフック部430の幅中心を連結する基準線L1は、ステーター中心Cと第1ボディ部321Aの幅中心を連結する基準線L2と、ステーター中心Cと前記第2ボディ部321Bの幅中心を連結する基準線L3との間に配置される。また、フック部430は、第1ボディ部321Aより第2ボディ部321Bに近く配置され得る。
【0073】
フック部430は、第1領域431、第2領域432および第3領域433を含むことができる。
【0074】
第1領域431は、第5折曲片415の下端から延びる。
【0075】
第2領域432は、第1領域431から上側に折り曲げられる。この際、第2領域432の下端は、延長部410の下端より高く位置することができる。第2領域432には、フック部430を通過するコイル330の領域が接触する。また、コイル330の領域は、第2領域432上にフュージングされる。これにより、コイル330をターミナル400に係止した状態でフュージングして、コイル330の整列が容易であり、コイル330とターミナル400を位置整列するための別途の工程を省略することができる。
【0076】
第3領域433は、第2領域432の上端から延びる。第3領域433は、延長部410の上端より高く位置する終端を有する。この際、ターミナル400を通過するコイル330は、外側半径方向には第5折曲片415と第1領域431により拘束される。そして、コイル330は、半径方向の内側には第2領域432と領域433により拘束される。特に、第3領域433の終端をさらに高く位置して、インシュレーター320側にコイル330が離脱するのを防止することができる。このようなターミナル400は、コイル330の遠心方向の拘束力を高めることができる。
【0077】
結合部440は、延長部410から下側に垂直に延びる。結合部440は、複数個でありうる。例えば、結合部440は、2つでありうる。複数の結合部440は、円周方向に互いに離隔する。この際、複数の結合部440の円周方向の間には、少なくとも1つ以上の延長部410の折曲部分が位置することができる。この際、1つの結合部440と他の1つの結合部440との間には、第1折曲片411と第2折曲片412との境界、第2折曲片412と第3折曲片413との境界、第3折曲片413と第4折曲片414との境界のうち少なくとも1つが配置され得る。この際、第1折曲片411、第2折曲片412、第3折曲片413および第4折曲片414のそれぞれの境界は、折り曲げられた形状である。この際、複数の結合部440は、それぞれ第2折曲片412および第4折曲片414から延びることができる。すなわち、複数の結合部440の円周方向の間には、第2折曲片412と第3折曲片413との境界と、第3折曲片413と第4折曲片414との境界が配置され得る。そして、複数の結合部440は、それぞれ円周方向を基準として配置角度が互いにずれるように配置され得る。これにより、ステーター300が回転する間、複数の結合部440がボディに結合することによって、ターミナルが遠心方向に動くことを防止することができる。また、複数の結合部440の配置角度が円周方向にずれるように配置されて、ターミナル400の円周方向の固定力を高めることができ、ターミナル400に円周方向に衝撃が加えられても、ターミナル400の折り曲げられた部分がガイド部340に係止することによって、ターミナルが円周方向に動くことを拘束することができる。
【0078】
以上、本発明の好ましい一実施形態によるモーターについて添付の図面を参照して具体的に記述した。
【0079】
前述した本発明の一実施形態は、すべての面において例示的なものであり、限定的なものではないことを理解しなければならないし、本発明の範囲は、前述した詳細な説明よりは後述する特許請求範囲により示される。そして、この特許請求範囲の意味および範囲はもちろん、その等価概念から導き出されるすべての変更または変形可能な形態が本発明の範囲に含まれるものと解すべきである。
【符号の説明】
【0080】
100 シャフト
200 ローター
300 ステーター
310 ステーターコア
320 インシュレーター
321 ボディ部
321A 第1ボディ部
321B 第2ボディ部
322 連結部
330 コイル
340 ガイド部
350 突起
341 ボディ
342 第1ボス
343 第2ボス
344 第3ボス
400 ターミナル
410 延長部
411 第1折曲片
412 第2折曲片
413 第3折曲片
414 第4折曲片
415 第5折曲片
420 ピン部
430 フック部
440 結合部
図1
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