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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-23
(45)【発行日】2024-05-02
(54)【発明の名称】充電ステーション監視方法および装置
(51)【国際特許分類】
   B60L 53/67 20190101AFI20240424BHJP
   H02J 13/00 20060101ALI20240424BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240424BHJP
   G06F 11/07 20060101ALI20240424BHJP
   G06F 11/34 20060101ALI20240424BHJP
【FI】
B60L53/67
H02J13/00 301A
H02J13/00 301D
H02J7/00 P
G06F11/07 151
G06F11/34 147
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022508966
(86)(22)【出願日】2020-07-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-30
(86)【国際出願番号】 FI2020050508
(87)【国際公開番号】W WO2021028615
(87)【国際公開日】2021-02-18
【審査請求日】2023-04-07
(31)【優先権主張番号】20195682
(32)【優先日】2019-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(73)【特許権者】
【識別番号】520154346
【氏名又は名称】リイケンネヴィルタ オイ / ヴィルタ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100206335
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 和宏
(74)【代理人】
【識別番号】100120857
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 聡
(72)【発明者】
【氏名】アハティカリ ユッシ
【審査官】岩田 健一
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109190670(CN,A)
【文献】特開2018-160073(JP,A)
【文献】特開2013-085449(JP,A)
【文献】特開2017-162473(JP,A)
【文献】特開2019-074947(JP,A)
【文献】特開平08-271573(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 53/67
H02J 13/00
H02J 7/00
G06F 11/07
G06F 11/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法(100)であって、
複数の電気自動車(EV)充電ステーションを備える電気自動車(EV)充電ネットワークから訓練データセットを取得するステップ(101)と、
前記訓練データセットを用いて機械学習モデルを訓練するステップ(102)と、
前記EV充電ネットワークから入力データセットを取得するステップ(103)と、
訓練された前記機械学習モデルに前記入力データセットを入力するステップ(104)と、
訓練された前記機械学習モデルから出力データセットを取得するステップ(105)と、
前記出力データセットに基づいて前記複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの誤動作を識別するステップ(106)と、
を含み、
前記訓練データセットおよび/または前記入力データセットは、前記EV充電ネットワークの外部の少なくとも1つのリソースからの追加情報と、前記複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの位置に関する外部リソース情報と、をさらに含む、方法(100)。
【請求項2】
請求項1に記載の方法(100)であって、
前記EV充電ネットワークから検証データセットを取得するステップと、
訓練された前記機械学習モデルを、前記検証データセットを使用して検証するステップと、
をさらに含む方法(100)。
【請求項3】
請求項2に記載の方法(100)であって、前記検証データセットは、前記EV充電ネットワークの外部の少なくとも1つのリソースからの追加情報をさらに含む、方法(100)。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の方法(100)であって、前記出力データセットは、
前記複数のEV充電ステーションのサブセットの表示、または
少なくとも1つの充電事象の表示、
のうちの少なくとも1つを含む、方法(100)。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の方法(100)であって、前記訓練データセットおよび/または前記入力データセットは、
前記複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの使用履歴、
前記複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの位置、
前記複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションのタイプ、
前記複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションのエラー履歴、または
前記複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの位置における気象情報、
のうちの少なくとも1つを含む、方法(100)。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の方法(100)であって、前記機械学習モデルは、
線形回帰、
ブースト決定木回帰、
ニューラルネットワーク、または
ポアソン回帰、
のうちの少なくとも1つを含む、方法(100)。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の方法(100)であって、前記訓練データセットを用いて前記機械学習モデルを訓練する前に、
前記訓練データセットに対して特徴抽出を実行するステップ、
前記訓練データセットに対して特徴変換を実行するステップ、または
前記訓練データセットに対して特徴スケーリングを実行するステップ、
のうちの少なくとも1つをさらに含む、方法(100)。
【請求項8】
プログラムコードを備えるコンピュータプログラム製品であって、前記プログラムコードは、前記コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されるときに、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成される、コンピュータプログラム製品。
【請求項9】
計算装置(200)であって、
複数の電気自動車(EV)充電ステーション(401)を備える電気自動車(EV)充電ネットワーク(301)から訓練データセット(303)を取得し、
前記訓練データセット(303)を用いて機械学習モデル(305)を訓練し、
前記EV充電ネットワーク(301)から入力データセット(304)を取得し、
訓練された前記機械学習モデル(305)に前記入力データセット(304)を入力し、
訓練された前記機械学習モデル(305)から出力データセット(306)を取得し、
前記出力データセット(306)に基づいて前記複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーション(401)の誤動作を識別するように、
構成され、
前記訓練データセット(303)および/または前記入力データセット(304)は、前記EV充電ネットワークの外部の少なくとも1つのリソースからの追加情報と、前記複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの位置に関する外部リソース情報と、をさらに含む、計算装置(200)。
【請求項10】
請求項9に記載の計算装置(200)であって、
前記EV充電ネットワーク(301)から検証データセットを取得し、
訓練された前記機械学習モデル(305)を、前記検証データセットを使用して検証するように、
さらに構成される、計算装置(200)。
【請求項11】
請求項10に記載の計算装置(200)であって、前記検証データセットは、前記EV充電ネットワークの外部の少なくとも1つのリソース(402)からの追加情報を、さらに含む、計算装置(200)。
【請求項12】
請求項9から11のいずれか1項に記載の計算装置(200)であって、前記出力データセット(306)は、
前記複数のEV充電ステーションのサブセットの表示、または
少なくとも1つの充電事象の表示、
のうちの少なくとも1つを含む、計算装置(200)。
【請求項13】
請求項9から12のいずれか1項に記載の計算装置(200)であって、前記訓練データセット(303)および/または前記入力データセット(304)は、
前記複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの使用履歴、
前記複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの位置、
前記複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションのタイプ、
前記複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションのエラー履歴、または
前記複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの位置における気象情報、
のうちの少なくとも1つを含む、計算装置(200)。
【請求項14】
請求項9から13のいずれか1項に記載の計算装置(200)であって、前記機械学習モデル(305)は、
線形回帰、
ブースト決定木回帰、
ニューラルネットワーク、または
ポアソン回帰、
のうちの少なくとも1つを備える、計算装置(200)。
【請求項15】
請求項9から14のいずれか1項に記載の計算装置(200)であって、前記訓練データセット(303)を用いて前記機械学習モデル(305)を訓練する前に、
前記訓練データセット(303)に対して特徴抽出を実行すること、
前記訓練データセット(303)に対して特徴変換を実行すること、または
前記訓練データセット(303)に対して特徴スケーリングを実行すること、
のうちの少なくとも1つを実行するように、さらに構成される、計算装置(200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気自動車充電に関し、より詳細には、電気自動車充電ステーション監視方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車(EV)充電ネットワークは、異なる製造業者からの、直流充電ステーションおよび交流充電ステーションなどの様々な異なるEV充電ステーションを備え得る。EV充電ステーションには、電気的問題、異なる車両との互換性の問題、モバイルネットワーク接続部の問題などの様々な問題が発生し得る。従って、EV充電ステーションが何らかの形で誤動作しているかどうかを確実に検出したり、誤動作の原因についての情報を取得したりすることは、困難であり得る。さらに、そのような誤動作の予測は困難であり得る。
【発明の概要】
【0003】
この発明の概要は、以下の詳細な説明でさらに説明される概念の選択を簡略化された形態で導入するために提供される。この発明の概要は、特許請求される主題の重要な特徴または本質的な特徴を識別することを意図するものではなく、特許請求される主題の範囲を限定するために使用されることを意図するものでもない。
【0004】
目的は、充電ステーション監視装置および充電ステーション監視方法を提供することである。上記および他の目的は、独立請求項の特徴によって達成される。さらなる実施形態は、従属請求項、発明の詳細な説明および図面から明らかである。
【0005】
第1の態様によれば、方法は、複数の電気自動車(EV)充電ステーションを備える電気自動車(EV)充電ネットワークから訓練データセットを取得するステップと、訓練データセットを用いて機械学習モデルを訓練するステップと、EV充電ネットワークから入力データセットを取得するステップと、訓練された機械学習モデルに入力データセットを入力するステップと、訓練された機械学習モデルから出力データセットを取得するステップと、出力データセットに基づいて複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの誤動作(malfunction)を識別するステップと、を含む。その方法は、例えば、誤動作している充電ステーションを検出すること、および/または誤動作が生じる前に充電ステーションの誤動作を予測することを、可能にし得る。
【0006】
第1の態様の実施形態では、その方法は、EV充電ネットワークから検証データセットを取得するステップと、訓練された機械学習モデルを、検証データセットを使用して検証するステップと、をさらに含む。その方法は、例えば、誤動作をより確実に識別することを可能にし得る。
【0007】
第1の態様のさらなる実施形態では、訓練データセット、検証データセット、および/または入力データセットは、EV充電ネットワークの外部の少なくとも1つのリソースからの追加情報をさらに含む。その方法は、例えば、充電ネットワークの動作に影響を及ぼす可能性がある他の要因を考慮に入れるために、充電ネットワークの外部からの情報を使用することを、可能にし得る。
【0008】
第1の態様のさらなる実施形態では、出力データセットは、複数のEV充電ステーションのサブセットの表示、または少なくとも1つの充電事象の表示、のうちの少なくとも1つを含む。その方法は、例えば、誤動作しているおよび/または誤動作の可能性がある充電ステーションを示すことを、可能にし得る。
【0009】
第1の態様のさらなる実施形態では、訓練データセットおよび/または入力データセットは、複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの使用履歴、複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの位置、複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションのタイプ、複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションのエラー履歴、複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの位置における気象情報、または複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの位置に関する外部リソース情報、のうちの少なくとも1つを含む。その方法は、例えば、充電ネットワークの動作に影響を及ぼす可能性がある要因を考慮に入れるために、充電ネットワークからの情報を使用することを、可能にし得る。
【0010】
第1の態様のさらなる実施形態では、機械学習モデルは、線形回帰、決定森林回帰、ブースト決定木回帰、高速森林分位回帰、ニューラルネットワーク、またはポアソン回帰、のうちの少なくとも1つを含む。その方法は、例えば、誤動作している充電ステーションを検出すること、および/または高精度および/または高効率で充電ステーションの誤動作を予測することを、可能にし得る。
【0011】
第1の態様のさらなる実施形態では、その方法は、訓練データセットを用いて機械学習モデルを訓練する前に、訓練データセットに対して特徴抽出を実行するステップ、訓練データセットに対して特徴変換を実行するステップ、または訓練データセットに対して特徴スケーリングを実行するステップ、のうちの少なくとも1つをさらに含む。その方法は、例えば、機械学習モデルを効率的に訓練することができるように、訓練データセットを前処理することを、可能にし得る。
【0012】
上述した第1の態様の実施形態は、互いに組み合わせて用いてよいことが、理解されるべきである。実施形態のいくつかは、さらなる実施形態を形成するために、共に組み合わされてよい。
【0013】
第2の態様によれば、コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されるときに、第1の態様による方法を実行するように構成されたプログラムコードを備える、コンピュータプログラム製品が提供される。
【0014】
第3の態様によれば、計算装置は、複数の電気自動車(EV)充電ステーションを備える電気自動車(EV)充電ネットワークから訓練データセットを取得し、訓練データセットを用いて機械学習モデルを訓練し、EV充電ネットワークから入力データセットを取得し、訓練された機械学習モデルに入力データセットを入力し、訓練された機械学習モデルから出力データセットを取得し、出力データセットに基づいて複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの誤動作を識別するように、構成される。
【0015】
第3の態様の実施形態では、計算装置は、EV充電ネットワークから検証データセットを取得し、訓練された機械学習モデルを、検証データセットを使用して検証するように、さらに構成される。
【0016】
第3の態様のさらなる実施形態では、訓練データセット、検証データセット、および/または入力データセットは、EV充電ネットワークの外部の少なくとも1つのリソースからの追加情報を、さらに含む。
【0017】
第3の態様のさらなる実施形態では、出力データセットは、複数のEV充電ステーションのサブセットの表示、または少なくとも1つの充電事象の表示、のうちの少なくとも1つを含む。
【0018】
第3の態様のさらなる実施形態では、訓練データセットおよび/または入力データセットは、複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの使用履歴、複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの位置、複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションのタイプ、複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションのエラー履歴、複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの位置における気象情報、または複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの位置に関する外部リソース情報、のうちの少なくとも1つを含む。
【0019】
第3の態様のさらなる実施形態では、機械学習モデルは、線形回帰、決定森林回帰、ブースト決定木回帰、高速森林分位回帰、ニューラルネットワーク、またはポアソン回帰、のうちの少なくとも1つを備える。
【0020】
第3の態様のさらなる実装形態では、計算装置は、訓練データセットを用いて機械学習モデルを訓練する前に、訓練データセットに対して特徴抽出を実行すること、訓練データセットに対して特徴変換を実行すること、または訓練データセットに対して特徴スケーリングを実行すること、のうちの少なくとも1つを実行するように、さらに構成される。
【0021】
上述した第3の態様の実施形態は、互いに組み合わせて用いてよいことが、理解されるべきである。実施形態のいくつかは、さらなる実施形態を形成するために、共に組み合わされてよい。
【0022】
付随する特徴の多くは、添付の図面に関連して考慮される以下の詳細な説明を参照することによってより良く理解されるようになるにつれて、より容易に理解されるであろう。
【0023】
以下では、添付の図面を参照して、例示的な実施形態をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】実施形態による充電ステーション監視のための方法のフローチャート表現を示す。
図2】実施形態による充電ステーション監視のための計算装置の図式表現を示す。
図3】実施形態による機械学習モデル訓練の図式表現を示す。
図4】実施形態による充電ステーション監視のためのシステムのブロック図表現を示す。
図5】実施形態による充電ステーション監視のための方法のフローチャート表現を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下では、添付の図面において同様の部分を示すために同様の参照番号が使用される。
【0026】
以下の説明では、開示の一部を形成し、例示として、本開示が配置され得る特定の態様が示されている、添付の図面を参照する。本開示の適用範囲から逸脱することなく、他の態様が利用されてよく、構造的または論理的な変更が行われてよいことを、理解されたい。従って、以下の詳細な説明は、本開示の範囲が係属中の特許請求の範囲と定義されるので、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0027】
例えば、説明された方法に関連する開示は、その方法を実行するように構成された対応する装置またはシステムにも当てはまることがあり、その逆もまた同様であることが、理解される。例えば、特定の方法ステップが説明される場合、対応する装置は、説明された方法ステップを実行するためのユニットを、たとえそのようなユニットが明示的に説明または図示されていなくても、含み得る。一方、例えば、特定の機器が機能ユニットに基づいて説明される場合、対応する方法は、説明された機能を実行するステップを、たとえそのようなステップが明示的に説明または図示されていなくても、含み得る。さらに、本明細書で説明される様々な例示的な態様の特徴は、特に断りのない限り、互いに組み合わせられてよいことを理解されたい。
【0028】
図1は、実施形態による充電ステーション監視のための方法100のフローチャート表現を示す。
【0029】
実施形態によれば、方法100は、複数の電気自動車(EV)充電ステーションを備える電気自動車(EV)充電ネットワークから訓練データセットを取得するステップ101を含む。取得は、例えば、電気通信ネットワーク/リンクを介してEV充電ネットワークに結合された計算装置によって、行われてよい。そのような計算装置は、例えば、複数のEV充電ステーションと通信することによって訓練データを収集し得る。各EV充電ステーションは、EV充電ステーションに関する使用データなどのデータを収集するように構成され得る計算装置を備えてよい。訓練データセットは、例えば、訓練入力データおよび訓練出力データを含み得る。
【0030】
EV充電ステーションとは、電気自動車などのEVを充電するために使用され得る装置を指し得る。EV充電ネットワークとは、EV充電ステーションのネットワークを指し得る。EV充電ネットワークの各EV充電ステーションは、例えば、電気通信ネットワークまたは類似物を介して、サーバなどの計算装置に接続され得る。EV充電ネットワークのEV充電ステーションは、例えば、計算装置を使用して監視および/または管理され得る。
【0031】
方法100は、訓練データセットを用いて機械学習モデルを訓練するステップ102をさらに含み得る。訓練するステップ102は、例えば、機械学習モデルを訓練するために学習アルゴリズムを使用することを含み得る。学習アルゴリズムは、例えば、教師付き学習、非教師付き学習、強化学習、特徴学習、疎辞書学習、異常検出、および/または相関ルールを含み得る。
【0032】
訓練データは、例えば、訓練入力データセットおよび訓練出力データセットを含み得る。訓練するステップ102は、機械学習モデルが、対応する訓練入力データセットの訓練出力データセットに一致する出力を生成するように、機械学習モデルのパラメータを調整することを含み得る。訓練入力データセットは、例えば、EV充電ステーションの動作に関するデータを含んでよく、訓練出力データセットは、故障EV充電ステーションを示すデータを含んでよい。
【0033】
いくつかの実施形態では、特徴抽出、特徴変換、および/または特徴スケーリング/正規化などの、他の動作が、訓練データセットを用いて機械学習モデルを訓練するステップ102の前に、訓練データセットに対して実行されてよい。
【0034】
方法100は、EV充電ネットワークから入力データセットを取得するステップ103をさらに含み得る。入力データセットは、EV充電ステーションの動作中に継続的に取得され得る。
【0035】
方法100は、入力データセットを訓練された機械学習モデルに入力するステップ104をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、特徴抽出、特徴変換、および/または特徴スケーリング/正規化などの、他の動作が、入力データセットに対して、入力データセットを訓練された機械学習モデルに入力するステップの前に、実行され得る。
【0036】
方法100は、訓練された機械学習モデルから出力データセットを取得するステップ105をさらに含み得る。出力データセットは、例えば、誤動作しているEV充電ステーションおよび/または誤動作が予測されるEV充電ステーションのリストを含み得る。誤動作が予測されるEV充電ステーションは、例えば、数値を使用して示されてよい。例えば、数値は、EV充電ステーションが所定の時間間隔で誤動作を起こす確率を示し得る。
【0037】
方法100は、出力データセットに基づいて、複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの誤動作を識別するステップ106を、さらに含み得る。識別するステップは、例えば、EV充電ステーションが誤動作する前に少なくとも1つのEV充電ステーションの誤動作を予測すること、および/または現在発生している少なくとも1つのEV充電ステーションの誤動作を識別することを、含み得る。誤動作は、誤動作が、他のスキームを使用して検出/識別することが困難であり得るようなタイプのものであってよい。
【0038】
実施形態によれば、方法100は、電気自動車充電ネットワークから検証データセットを取得するステップと、訓練された機械学習モデルを、検証データセットを使用して検証するステップと、をさらに含む。検証データセットは、検証入力データセットおよび検証出力データセットを含み得る。検証するステップは、検証入力データセットについて機械学習モデルによって提供された結果を検証出力データセットと比較することを、含み得る。訓練データセットは、訓練データセットに含まれていないEV充電ステーションについてのデータを含み得る。機械学習モデルから改善された結果を得るために、機械学習モデルおよび機械学習モデルのパラメータが、精密化されることができる。
【0039】
図2は、実施形態による計算装置200の図式表現を示す。
【0040】
計算装置200は、少なくとも1つのプロセッサ201を備え得る。少なくとも1つのプロセッサ201は、例えば、コプロセッサ、マイクロプロセッサ、制御装置、デジタル信号プロセッサ(DSP)、付随するDSPを伴うまたは伴わない処理回路、または、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、マイクロ制御装置ユニット(MCU)、ハードウェアアクセラレータ、専用コンピュータチップなどの集積回路を含む様々な他の処理装置、のうちの1つ以上を備え得る。
【0041】
計算装置200は、メモリ202をさらに備え得る。メモリ202は、例えば、コンピュータプログラム等を、記憶するように構成されてよい。メモリ202は、1つ以上の揮発性メモリ装置、1つ以上の不揮発性メモリ装置、および/または1つ以上の揮発性メモリ装置と不揮発性メモリ装置との組み合わせ、を備え得る。例えば、メモリ202は、磁気記憶装置(ハードディスクドライブ、フロッピーディスク、磁気テープなど)、光磁気記憶装置、および半導体メモリ(マスクROM、PROM(プログラマブルROM)、EPROM(消去可能PROM)、フラッシュROM、RAM(ランダムアクセスメモリ)など)として実施され得る。
【0042】
計算装置200が何らかの機能性を実現するように構成されている場合、少なくとも1つのプロセッサ201および/またはメモリ202などの、計算装置200の何らかの1つのコンポーネントおよび/または複数のコンポーネントは、この機能性を実現するように構成されてよい。さらに、少なくとも1つのプロセッサ201が何らかの機能性を実現するように構成されている場合、この機能性は、例えばメモリ202に含まれるプログラムコードを使用して実現されてよい。例えば、計算装置200が演算を実行するように構成されている場合、少なくとも1つのメモリ202およびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサ201によって、計算装置200にその演算を実行させるように構成されることができる。
【0043】
実施形態によると、計算装置200は、複数のEV充電ステーションを備えるEV充電ネットワークから訓練データセットを取得するように構成される。
【0044】
計算装置200は、訓練データセットを用いて機械学習モデルを訓練するようにさらに構成され得る。
【0045】
計算装置200は、EV充電ネットワークから入力データセットを取得するように、さらに構成されてよい。
【0046】
計算装置200は、入力データセットを、訓練された機械学習モデルに入力するように、さらに構成されてよい。
【0047】
計算装置200は、訓練された機械学習モデルから出力データセットを取得するようにさらに構成されてよい。
【0048】
計算装置200は、出力データセットに基づいて、複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの誤動作を識別するように、さらに構成されてよい。
【0049】
図3は、実施形態による機械学習モデル訓練の図式表現を示す。
【0050】
機械学習モデルは、訓練データセット303を使用して訓練されることができ、訓練された機械学習モデル305を生成する。入力データセット304は、訓練された機械学習モデル305に供給されることができ、訓練された機械学習モデル305は、出力データセット306を出力することができる。出力データセット306に基づいて、複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの誤動作が、識別されることができる。
【0051】
実施形態によれば、訓練データセット303、検証データセット、および/または入力データセット304は、電気自動車充電ネットワークの外部の少なくとも1つのリソースからの追加情報302をさらに含む。EV充電ネットワークの外部のリソースは、外部リソースと称され得る。
【0052】
訓練データセット303は、EV充電ネットワーク301から取得され得る。さらに、訓練データセット303は、追加情報302を含み得る。追加情報302は、EV充電ネットワーク301の外部から取得され得る。
【0053】
入力データセット304は、EV充電ネットワーク301から取得され得る。さらに、入力データセット304は、追加情報302を含み得る。追加情報302は、EV充電ネットワーク301の外部から取得され得る。
【0054】
訓練データセット303内および/または入力データセット304内の追加情報302は、例えば、外部リソースから取得され得る。追加情報302は、EV充電ネットワーク301から直接取得されないデータを含み得る。そのようなデータは、例えば、気象データおよび/または地理的データを含み得る。追加情報302は、例えば、第三者によって、提供されてよい。例えば、第三者は、気象情報を提供するためのサービスを維持してよく、計算装置200は、そのようなサービスに問い合わせることによって、EV充電ステーションの位置における気象情報を取得し得る。
【0055】
訓練データセット303および/または入力データセット304は、例えば、EV充電ステーションおよびそれらの使用履歴、追加の関心地点(POI)データ、および/またはEV充電ステーションが送受信したエラーメッセージなどのメッセージを、含み得る。
【0056】
入力データセット304を訓練された機械学習モデル305に入力することに応答して、訓練された機械学習モデル305は、出力データセット306を出力し得る。出力データセット306は、例えば、誤動作しているEV充電ステーションのリスト、近い将来に誤動作する可能性があるEV充電ステーションのリスト、および/または異常とみなされる個々の充電事象のリストから、構成されてよい。例えば、ある充電事象の充電電流および/または持続時間は、EV充電ネットワーク301における他の充電事象と比較して異常であり得る。実施形態によれば、出力データセットは、上記のパラメータによって充電速度を予測するための予測器モデルを含み得る。
【0057】
出力データセット306に基づいて、複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの誤動作を、識別することができる。
【0058】
実施形態によれば、出力データセット306は、複数のEV充電ステーションのサブセットの表示、または少なくとも1つの充電事象の表示、のうちの少なくとも1つを含む。複数のEV充電ステーションのサブセットの表示は、例えば、誤動作する、または誤動作しやすいEV充電ステーションに、対応し得る。サブセットは、1つ以上のEV充電ステーションを含み得る。サブセットの表示は、例えば、サブセット内のEV充電ステーションの識別のリストを、含み得る。少なくとも1つの充電事象の表示は、少なくとも1つの異常充電事象に対応し得る。
【0059】
実施形態によれば、訓練データセット303および/または入力データセット304は、複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの使用履歴を含む。使用履歴は、例えば、充電事象の時間情報、EV充電ステーションのユーザ、充電事象の長さ、時間の経過に伴うEV充電ステーションのエネルギー使用量、利用者のEVモデル、ユーザのEVの電池容量などを、含み得る。
【0060】
代替的にまたは追加的に、訓練データセット303および/または入力データセット304は、複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの位置を含み得る。その位置は、例えば、全地球測位システム(GPS)座標、国、都市、EV充電ステーションの地区などを、含み得る。
【0061】
代替的にまたは追加的に、訓練データセット303および/または入力データセット304は、複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションのタイプを含み得る。そのタイプは、例えば、EV充電ステーションが直流(DC)充電ステーションであるか交流(AC)充電ステーションであるかの表示、EV充電ステーションのソケットタイプ、EV充電ステーションの最大充電電力などを、含み得る。
【0062】
代替的にまたは追加的に、訓練データセット303および/または入力データセット304は、複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションのエラー履歴を含み得る。エラー履歴は、例えば、充電ステーションによって送信されたエラーメッセージまたは他のメッセージ、EV充電ステーションによって検出されたエラーなどを、含み得る。
【0063】
代替的にまたは追加的に、訓練データセット303および/または入力データセット304は、複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの位置における気象情報を含み得る。気象情報は、例えば、EV充電ステーションまたはその付近の気温、EV充電ステーションまたはその付近の最小/最大気温、EV充電ステーションまたはその付近の雨/雪量などを、含み得る。
【0064】
代替的にまたは追加的に、訓練データセット303および/または入力データセット304は、複数のEV充電ステーションの少なくとも1つのEV充電ステーションの位置に関する外部リソース情報を含み得る。外部リソース情報は、例えば、ステーションの近くのレストラン、カフェ、ガソリンスタンド等などの公共の関心地点(POI)データ、EV充電ステーションの近くの地理的人口データ、ステーションの近くの何人が電気自動車を所有しているかなどの、EV充電ステーションの近くの地理的電気自動車データなどを、含み得る。
【0065】
代替的にまたは追加的に、訓練データセット303および/または入力データセット304は、例えば、EV充電ステーションの価格決定モデルおよび/またはEV充電ステーションの対象充電持続時間/電力の表示を、含み得る。
【0066】
実施形態によれば、機械学習モデルは、線形回帰、決定森林回帰、ブースト決定木回帰、高速森林分位回帰、ニューラルネットワーク、またはポアソン回帰、のうちの少なくとも1つを含む。線形回帰は、例えば、複雑さを欠く高次元の疎データセットに対して良好に行い得る。決定木は、訓練および予測中の計算およびメモリ使用の両方において効率的であることができる。
【0067】
実施形態によれば、方法100は、訓練データセットを用いて機械学習モデルを訓練する前に、訓練データセットに対する特徴抽出を実行するステップと、訓練データセットに対する特徴変換を実行するステップと、または訓練データセットに対する特徴スケーリングを実行するステップと、のうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0068】
実施形態によれば、方法100は、入力データセットを訓練された機械学習モデルに入力する前に、入力データセットに対して特徴抽出を実行するステップと、入力データセットに対して特徴変換を実行するステップと、入力データセットに対して特徴スケーリングを実行するステップと、のうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0069】
特徴抽出は、訓練からの非情報データおよび/または冗長データを低減し得る。例えば、充電速度と充電電力とが強く接続されてよく、冗長データとみなすことができる。
【0070】
特徴変換は、特徴が機械学習モデルにどのように表現されるかを変更することができる。特徴変換は、データ属性を保持する必要がある。例えば、曜日を示す必要があり、日には整数1-7を使用できる。しかしながら、このアプローチを使用すると、最初の日は、週の最後の日とは異なる値を有することになる。従って、これは良好な変換ではないかもしれない。解決策として、それぞれが曜日を表す7つの特徴を使用することができる。その値は、その日に等しい場合は1、それ以外の場合は0にすることができる。
【0071】
特徴スケーリング/正規化により、機械学習モデルのより高速な訓練が可能になり得る。特徴スケーリング/正規化は、例えば、いくつかのMLアルゴリズムがこれを要求し得るので、特徴の値範囲を制限し得る。特徴スケーリング/正規化は、意味のある情報を表すためにも使用されてよい。
【0072】
特徴抽出、特徴変換、および/または特徴スケーリングの後、結果として得られるデータセットは、例えば、過去の正常充電事象のリスト、過去の非正常充電事象のリスト、および/または過去の充電ステーションエラーのリストを、含み得る。結果として得られるデータセットに基づいて、機械学習モデルを訓練することができる、および/または結果として得られるデータセットを訓練された機械学習モデルに供給することができる。
【0073】
図4は、実施形態による充電ステーション監視のためのシステム400の図式表現を示す。
【0074】
システム400は、EV充電ネットワーク301、計算装置200、外部リソース402、および/またはユーザ403を備え得る。EV充電ネットワーク301は、複数のEV充電ステーション401を備え得る。
【0075】
計算装置200は、例えば、データ接続を使用して、EV充電ネットワーク301および/または外部リソース402と通信し得る。EV充電ネットワーク301の外部のリソースは、外部リソース402と称され得る。計算装置は、EV充電ネットワーク301から、訓練データ、入力データ、および/または検証データを、取得するように構成され得る。計算装置200は、外部リソース402から追加情報302を取得するようにも構成されてよい。訓練データ303、入力データ304、および/または検証データは、追加情報302を含み得る。
【0076】
計算装置200は、例えば、データ接続を介して、EV充電ネットワーク301とおよび/または外部リソース402と通信し得る。データ接続は、計算装置200がEV充電ネットワーク301および/または外部リソース402と通信することを可能にする任意の接続であり得る。データ接続は、例えば、インターネット、イーサネット(登録商標)、3G、4G、ロングタームエボリューション(LTE)、新しい無線(NR)、Wi-Fi、または任意の他の有線もしくは無線接続、またはこれらの何らかの組み合わせを、含み得る。例えば、データ接続は、Wi-Fiなどの有線接続、インターネット接続、およびイーサネット接続を、含み得る。
【0077】
ユーザ403は、コンピューティング装置と対話することができる。相互作用は、例えば、ユーザインタフェースを介して直接的であってもよいし、間接的であってもよい。ユーザ403は、例えば、EV充電ネットワーク301の管理者であってもよい。相互作用に基づいて、ユーザ403は、EV充電ネットワーク301に関連するアクションを実行することができる。例えば、計算装置200上で実行される訓練された機械学習モデル305が、誤作動しているEV充電ステーション401を識別する場合、ユーザ403は、正常に機能していないEV充電ステーション401上で、フォームごとのメンテナンスまたは予防措置を行うことができる。
【0078】
図5は、実施形態による方法500のフローチャート表現を示す。
【0079】
訓練データが取得されて(101)、訓練データを使用して機械学習モデルが訓練された(102)後、訓練された機械学習モデルを使用すること(501)ができる。訓練された機械学習モデルを使用すること(501)は、例えば、動作104-106を含み得る。従って、訓練された機械学習モデルを使用することは、入力データを訓練された機械学習モデルに入力し、訓練された機械学習モデルから出力データを取得することを、指し得る。
【0080】
訓練された機械学習モデル305を使用する(501)ので、より多くのデータを取得すること(502)ができる。訓練された機械学習モデル305は、図5の実施形態に示されるように、訓練された機械学習モデル305を使用しながら取得されたデータを使用してさらに訓練されることができる。例えば、入力データセット304および出力データセット306は、新しい訓練データセットとして使用することができ、訓練された機械学習モデル305は、新しい訓練データセットを使用してさらに訓練されることができる。この手順は、図5の実施形態に示すように、訓練された機械学習モデル305が使用されるときに繰り返されることができる。
【0081】
機械学習モデル305が訓練されると、それは、例えば、EV充電ステーション401で起こり得るエラーに気付くのに使用することができる。ランダムエラーは、他の手順を使用して検出することが特に困難であり得る。例えば、EV充電ステーション401は、オンラインであって、一定のハートビートを送信してよく、ステーションは、エラーメッセージを送信していないが、EV充電ステーションに関する、ユーザがステーションで充電することを妨げるという問題が依然として存在し得る。そのような場合、訓練された機械学習モデル305は、以下のように使用され得る。システムは、EV充電ステーション401の位置の基本情報を、訓練された機械学習モデル305に入力することができる。訓練された機械学習モデル305は、次に、座標に基づいて公共のソースから追加情報302を自動的にフェッチし得る。追加情報は、例えば、気象データ、店舗、レストラン等のような近くのPOI位置を、含み得る。システムは、EV充電ステーション401の使用履歴を入力し、ステーションが訓練された機械学習モデル305に送信または受信したメッセージを入力し得る。機械学習モデルは、次に、ステーションの通常の使用法が何であるかを評価する。次に、モデルは、定期的に(例えば、1時間に1回、構成可能に)現在の使用量をチェックすることができ、現在の使用量が典型的な使用量と異なるかどうかを警告する。アラートに基づいて、充電ステーションの状態を評価することができる。
【0082】
代替的にまたは追加的に、機械学習モデル305が訓練されると、それは、例えば、個々の充電事象に関するエラーに気付くのに使用することができる。例えば、EV充電ステーション401のエネルギメータは、充電が正常に機能するとしても、破損しているかもしれない。従って、ステーションは、異常に高いエネルギー使用量を報告し得る。そのような場合、訓練された機械学習モデル305は、ステーション上の通常の充電事象が何であるか、および通常の場合とは明らかに異なる充電事象の警告を学習することができる。従って、そのような異常充電事象の検出は、エネルギー使用量のような所定のパラメータに依存する必要はない。代わりに、訓練された機械学習モデル305は、異なるパラメータの組み合わせに基づいて、何が正常であるかを学習することができる。そのような場合、訓練された機械学習モデル305は、以下のように使用することができる。システムは、EV充電ステーション401の位置の基本情報を機械学習モデルに入力することができる。システムはまた、ステーションの使用履歴、および訓練された機械学習モデル305にステーションが送信または受信したメッセージを、入力してよい。訓練された機械学習モデル305は、次に、特定の時間帯、特定の平日、特定の顧客、特定の位置等で正常であるものなど、多くの異なるパラメータに基づいて、ステーションの正常な使用法が何であるかを評価することができる。新しい充電事象があるときはいつでも、それは、訓練された機械学習モデル305に供給されることができ、モデルは、次に、充電事象が正常に見えない場合に警告することができる。
【0083】
代替的にまたは追加的に、機械学習モデルが訓練されると、それは、例えば、異なるエラーが発生する前に、異なるエラーを予測するのに使用することができる。例えば、モデルは、市中心部の急速充電器が次の4週間以内に破損する可能性が高いことを警告することができ、それに対して保守点検を行うことが有益であり得る。そのような場合、訓練された機械学習モデル305は、エラーが発生する前にエラーを予測するのに使用することができる。従って、予測は、エネルギー使用量などの所定のパラメータに依存する必要はないが、機械学習モデルは、異なるパラメータの組み合わせに基づいて、EV充電ステーション401に問題を生じさせる可能性がある条件が何かを、学習することができる。そのような場合、訓練された機械学習モデル305は、以下のように使用することができる。システムは、充電ステーションの位置の基本情報を、訓練された機械学習モデル305に入力することができる。訓練された機械学習モデル305は、次に、座標に基づいて公共のソースから追加情報302を自動的にフェッチすることができる。システムは、以前のエラー状況の詳細を入力することもできる。目標は、異なるパラメータが過去にある一定の値を有し、それが壊れたEV充電ステーションをもたらした時、学習するためにモデルを訓練することであり得る。機械学習モデルが訓練されると、システムは、定期的に(例えば、1日に1回、構成可能に)、将来起こり得る最もありそうな問題が何であるかをチェックし、それらの警告を生成することができる。
【0084】
本明細書で与えられる任意の範囲または装置値は、求められる効果を失うことなく、拡張または変更され得る。また、明示的に否定されない限り、任意の実施形態は、別の実施形態と組み合わせられてよい。
【0085】
内容は、構造的特徴および/または動作に特有の言語で説明されてきたが、添付の「特許請求の範囲」で定義される内容は、必ずしも上記の特定の特徴または動作に限定されないことを理解されたい。むしろ、上記の特定の特徴および動作は、「特許請求の範囲」を実施する例として開示され、他の同等の特徴および動作が、「特許請求の範囲」内にあることが意図される。
【0086】
上記の利益および利点は、1つの実施形態に関連し得るか、またはいくつかの実施形態に関連し得ることが、理解されるであろう。実施形態は、記載された問題のいずれかまたは全てを解決するもの、または記載された利益および利点のいずれかまたは全てを有するものに、限定されない。「1つの(an)」アイテムへの言及は、それらのアイテムのうちの1つ以上に言及し得ることが、さらに理解されるであろう。
【0087】
本明細書に記載される方法のステップは、任意の適切な順序で、または適切な場合には同時に、実行されてよい。さらに、個々のブロックは、本明細書に記載される内容の趣旨および範囲から逸脱することなく、方法のいずれかから削除されてよい。上述した実施形態のいずれかの態様は、記載した他の実施形態のいずれかの態様と組み合わせられてよく、求められる効果を失うことなく、さらなる実施形態を形成する。
【0088】
「備える」、「含む」という用語は、識別された方法、ブロック、または要素を含むことを意味するために本明細書では使用されるが、そのようなブロックまたは要素は、排他的なリストを備えず、方法または装置は、追加のブロックまたは要素を含んでよい。
【0089】
上記の説明は、例としてのみ与えられ、様々な修正が当業者によってなされ得ることが、理解されるであろう。上記の明細書、例、およびデータは、例示的な実施形態の構造および使用の完全な説明を提供する。様々な実施形態が、特定の程度で、または1つ以上の個々の実施形態を参照して、上記で説明されたが、当業者は、本明細書の趣旨または範囲から逸脱することなく、開示された実施形態に多数の変更を行うことができる。


図1
図2
図3
図4
図5