(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-23
(45)【発行日】2024-05-02
(54)【発明の名称】排気後処理のための混合装置及び混合方法
(51)【国際特許分類】
B01F 25/10 20220101AFI20240424BHJP
B01D 53/94 20060101ALI20240424BHJP
B01F 23/10 20220101ALI20240424BHJP
B01F 23/20 20220101ALI20240424BHJP
F01N 3/08 20060101ALI20240424BHJP
F01N 3/20 20060101ALI20240424BHJP
F01N 3/24 20060101ALI20240424BHJP
F01N 3/28 20060101ALI20240424BHJP
【FI】
B01F25/10
B01D53/94 222
B01D53/94 245
B01D53/94 280
B01D53/94 400
B01F23/10 ZAB
B01F23/20
F01N3/08 B
F01N3/20 N
F01N3/24 N
F01N3/28 B
F01N3/28 D
F01N3/28 J
(21)【出願番号】P 2022514034
(86)(22)【出願日】2020-05-20
(86)【国際出願番号】 FI2020050338
(87)【国際公開番号】W WO2020240082
(87)【国際公開日】2020-12-03
【審査請求日】2021-11-10
【審判番号】
【審判請求日】2023-05-24
(32)【優先日】2019-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(73)【特許権者】
【識別番号】521492805
【氏名又は名称】プロベンティア オーユー
【氏名又は名称原語表記】PROVENTIA OY
【住所又は居所原語表記】Tietotie 1 90460 Oulunsalo Finland
(74)【代理人】
【識別番号】100127188
【氏名又は名称】川守田 光紀
(72)【発明者】
【氏名】ハロネン サウリ
(72)【発明者】
【氏名】テュニ トゥオマス
(72)【発明者】
【氏名】クリッカ ユッカ
(72)【発明者】
【氏名】カルフ ユハ
【合議体】
【審判長】三崎 仁
【審判官】立木 林
【審判官】金 公彦
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F 25/10
B01D 53/94
B01F 23/10
B01F 23/20
F01N 3/08
F01N 3/20
F01N 3/24
F01N 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下流に選択式触媒還元(SCR)装置を備えた、排気後処理のための混合装置であって、
排気が流れる中央流路を有する空洞を形成するように構成されるハウジングと;
前記中央流路中の排気流へ実質的に下流方向に反応剤を噴射するように構成される、噴射要素と;
排気の少なくとも一部が横側から前記中央流路に入ることを可能にするように構成されると共に、前記中央流路中に前進する中央流を、前記中央流路中で前記中央流の周り又は端部で回転流を発生させるように構成される、少なくとも1つの横入口部と;
を備え、
前記少なくとも1つの横入口部は前記中央流路の側部に横入口管のペアを有し;
前記中央流路に横から侵入しうるように形成された1つ又は複数の孔であって、前記中央流路内の前記前進する中央流に
冷却に晒されなかった排気を供給するように構成される孔を有する、
混合装置。
【請求項2】
前記中央流路内に少なくとも1つの流れガイド要素を有する、請求項1に記載の混合装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの流れガイド要素は孔が空いた円錐形要素を有する、請求項2に記載の混合装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの流れガイド要素は、前記少なくとも1つの横入口部と同様の高さに位置する少なくとも1つのファンネルエレメントを有する、請求項2又は3に記載の混合装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つの流れガイド要素は、前記中央流路を分割するガイドプレートを有する、請求項2から4のいずれかに記載の混合装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの流れガイド要素は、円形に配された複数のカーブフィンを有する、請求項2から5のいずれかに記載の混合装置。
【請求項7】
複数の横入口部を有する、請求項1から6のいずれかに記載の混合装置。
【請求項8】
前記複数の横入口部のいずれかの複数の横入口管が、前記中央流路の対向する側面に配されている、請求項1から7のいずれかに記載の混合装置。
【請求項9】
前記複数の横入口部のいずれかの複数の横入口管が、前記中央流路のセンターラインに対してオフセットして配されている、請求項1から8のいずれかに記載の混合装置。
【請求項10】
前記複数の横入口部のいずれかの複数の横入口管が、前記中央流路内の前記前進流の方向に対して垂直に配されている、請求項1から9のいずれかに記載の混合装置。
【請求項11】
前記複数の横入口部のいずれかの複数の横入口管が、前記中央流路の前記前進流の方向に対して角度を付けて配されており、及び/又は、前記中央流路の前記前進流の方向に対して垂直の平面に対して角度を付けて配されている、請求項1から10のいずれかに記載の混合装置。
【請求項12】
噴射エレメントを取り付けるための架台を有し、前記噴射エレメントは、尿素やアンモニアのような反応剤を、前記中央流路中の前記前進流及び前記回転流に噴射するように構成される、請求項1から11のいずれかに記載の混合装置。
【請求項13】
排気後処理装置であって、
請求項1から12のいずれかに記載の混合装置を備えると共に、該混合装置の上流に、
・ ディーゼル酸化触媒装置と;
・ ディーゼル微粒子除去フィルターと;
の少なくとも1つを備える、装置。
【請求項14】
請求項1から12のいずれかに記載の混合装置、又は、請求項13に記載の排気後処理装置を備える、エンジンシステム。
【請求項15】
下流で選択式触媒還元(SCR)行う、排気後処理のための混合方法であって、
少なくとも1つの横入口部を通じて中央流路に排気の少なくとも一部を案内することにより、前記中央流路中に前進する中央流を、前記中央流路中で前記前進流の周り又は端部で回転流を発生させることを含み、ここで前記少なくとも1つの横入口部は前記中央流路の側面に配される横入口管のペアを有し、前記方法は更に、
噴射エレメントによって、前記中央流路内に形成された排気流
へ、実質的に下流方向に尿素やアンモニアのような反応剤を噴射することと、
前記中央流路内で前記反応剤と前記排気流を混合することと、
前記中央流路に横から侵入しうるように形成された1つ又は複数の孔によって、前記中央流路内の前記前進する中央流に
冷却に晒されなかった排気を供給することと;
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここで開示される事項は、一般的に、排気後処理のための混合装置及び混合方法に関する。
【背景】
【0002】
近年、内燃機関に対する排出規制は厳しくなってきており、今後も厳しくなることが予想される。例えば、内燃機関からのNOxや微粒子の規制排出量は非常に低いものとなってきており、目標排出量を達成することは困難になっている。このため、エンジンからのこれらの排出量を低減するための後処理システムが使われている。NOx排出量を削減するために、選択式触媒還元(SCR)システムのようなNOx低減触媒が使われている。NOx低減触媒は、NOx(NOやNO2)をN2など他の物質に変換する。SCRシステムは、NOxを低減するために、アンモニアのような反応物質を利用する。
【0003】
エンジンには、排出規制に関する要求と同時に、出力や効率性についての要求も高度になっている。これらの加えて内燃機関には、可能であれば、より小さなサイズ、より軽い重量で設計され、製造すべきであるとの要求もある。
【0004】
SCRシステムの効率を向上させるためのソリューションとして、既定のフローパターンを利用して反応剤の混合を改善することが知られている。このソリューションは、フィンや穴あき円錐エレメントのようなフローガイド要素を用いて、フローが改善された混合を実現している。しかしこのソリューションは多くのスペースを必要とするため、全ての状況に適用することはできない。
【0005】
内燃機関の排出量を低減するための排気後処理システムであって、コスト効率が高く、エンジンの出力や効率性を犠牲にし過ぎずに排出規則の要求を満たし、コンパクトなサイズで製造組み立ても容易である、排気後処理システムのためのソリューションが求められている。
【発明の概要】
【0006】
本発明の第1の例示的態様によれば、次のような、排気後処理のための混合装置が提供される。この混合装置は、
排気が流れる中央流路を有する空洞を形成するように構成されるハウジングと;
排気の少なくとも一部が横側から前記中央流路に入ることを可能にするように構成されると共に、前記中央流路中に前進する中央流を、前記中央流路中で前記中央流の周り又は端部で回転流を発生させるように構成される、少なくとも1つの横入口部と;
を備え、前記少なくとも1つの横入口部は前記中央流路の側部に横入口管のペアを有する。
【0007】
前記混合装置はさらに、前記中央流路内に少なくとも1つの流れガイド要素を有してもよい。
【0008】
前記少なくとも1つの流れガイド要素は、前記少なくとも1つの横入口部と実質的に同じ高さに位置する少なくとも1つのファンネルエレメントを有してもよい。
【0009】
前記少なくとも1つの流れガイド要素は少なくとも1つのリング状要素を有してもよい。
【0010】
前記少なくとも1つの流れガイド要素は孔が空いた円錐形要素を有してもよい。
【0011】
前記少なくとも1つの流れガイド要素は前記中央流路を分割するガイドプレートを有してもよい。
【0012】
前記少なくとも1つの流れガイド要素は円形に配された複数のカーブフィンを有してもよい。
【0013】
前記少なくとも1つの流れガイド要素は前記中央流路のセンターラインに向かって突き出るフィンを有してもよい。
【0014】
前記混合装置はさらに、前記中央流路で画定される1つ又は複数の上部孔を有してもよい。前記1つ又は複数の上部孔は、前記中央流路の中央前進流へ排気を送り込むように構成される。
【0015】
前記混合装置はさらに、前記中央流路で画定される1つ又は複数の補助孔を有してもよい。前記1つ又は複数の補助孔は、前記中央流路の中央前進流へ排気を送り込むように構成される。
【0016】
前記1つ又は複数の上部孔及び/又は前記1つ又は複数の補助孔は、前記中央流路に垂直な方向から前記中央前進流中に排気を送り込むように構成されてもよい。
【0017】
前記混合装置はさらに複数の横入口部を有してもよい。
【0018】
前記横入口部のいずれかについて、前記横入口管が複数個、前記中央流路の対向する側面に配されてもよい。
【0019】
前記横入口部のいずれかについて、前記横入口管が複数個、前記中央流路のセンターラインに対してオフセットして配されてもよい。
【0020】
前記横入口部のいずれかについて、前記横入口管は、前記中央流路の前記前進流の方向に対して垂直に配されてもよい。
【0021】
前記横入口部のいずれかについて、前記横入口管は、前記中央流路の前記前進流の方向に対して角度を付けて配されてもよく、及び/又は、前記中央流路の前記前進流の方向に対して垂直の平面に対して角度を付けて配されてもよい。
【0022】
前記混合装置は、尿素やアンモニアのような反応剤を、前記中央流路中の前記前進流及び前記回転流に噴射するように構成される噴射エレメントを有してもよい。
【0023】
本発明の第2の例示的態様によれば、次のような、排気後処理装置が提供される。この装置は、
【0024】
前記第1の例示的態様に従う混合装置を備えると共に、該混合装置の上流に次の少なくとも1つを備える。
・ ディーゼル酸化触媒(DOC)装置;
・ ディーゼル微粒子除去フィルター(DPF)。
【0025】
前記装置は更に、前記混合装置の下流に選択式触媒還元(SCR)装置を備えてもよい。
【0026】
本発明の第3の例示的側面によれば、前記第1の例示的態様に従う混合装置又は第2の例示的態様に従う排気後処理装置を備えるエンジンシステムが提供される。
【0027】
本発明の第4の例示的態様によれば、次のような、排気後処理のための混合方法が提供される。この方法は、
少なくとも1つの横入口部を通じて中央流路に排気の少なくとも一部を案内することにより、前記中央流路中に前進する中央流を、前記中央流路中で前記前進流の周り又は端部で回転流を発生させることを含み、ここで前記少なくとも1つの横入口部は前記中央流路の側面に配される横入口管のペアを有し、前記方法は更に、
噴射エレメントによって、前記中央流路内に形成された排気流に、尿素やアンモニアのような反応剤を噴射することと、
前記中央流路内で前記反応剤と前記排気流を混合することと、
を含む。
【0028】
本発明の様々な捉え方や実施形態を示したが、これらは発明の範囲を限定するために提示されたものではない。上述の実施形態は、本発明の実施にあたり使用され得る特定の態様やステップを説明するために用いられたに過ぎない。実施形態によっては、発明の特定の例示的側面を参照してのみ提示されるかもしれない。対応する実施形態が他の側面にも適用可能であることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
いくつかの実施形態が、以下の添付図面を参照して説明される。
【
図1】本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理の概略図である。
【
図2】本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の横からの眺めを図示したものである。
【
図3】本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の背面からの眺めを図示したものである。
【
図4】本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の前からの眺めを図示したものである。
【
図5】本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の上からの眺めを図示したものである。
【
図6】本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の背面からの眺めを図示したものである。
【
図7】本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の上からの眺めを図示したものである。
【
図8】本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の横からの眺めを図示したものである。
【
図9】本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の背面からの眺めを図示したものである。
【
図10】本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の一部を図示したものである。
【
図11】本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の一部を図示したものである。
【
図12】本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の一部の上からの眺めを図示したものである。
【
図13-25】本発明の様々な例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の様々な部分を図示したものである。
【
図26】本発明のある例示的実施形態に従う処理を示す流れ図である。
【
図27-29】本発明の様々な例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の様々な部分を図示したものである。
【詳細説明】
【0030】
図1は、本発明のある実施形態に従うシステムの概略図である。エンジンシステム100が図示されている。エンジンシステム100は、エンジン110と排気後処理装置120とを有する。またシステム100は、
図1に示されていない他の装置を有していてもよい。そのような装置としては、例えば、エンジン110のための燃料(例えばディーゼル油)の貯蔵部や、エアフィルターを含む吸気装置等がある。
【0031】
図1には、エンジン110と排気後処理装置120との間の接続部115が示されている。接続部115は、例えばエンジン110からの排気を案内するためのパイプを含んでいてもよい。
【0032】
排気後処理装置120は接続部115を通じてエンジン110から排気を受け取る。実施形態によっては、装置120は、ディーゼル酸化触媒(DOC)装置121のような触媒コンバーター と、混合器122と、選択式触媒還元(SCR)装置123とを備える。実施形態によっては、装置121~123は、装置120のハウジングに全て収められている。しかし実施形態によっては、装置121~123の少なくとも1つが装置120のハウジングの外に位置していてもよい。図には、混合器122のための反応剤を受け取るための接続部124も示されている。装置120は更に、
図1に図示されていない要素を備えていてもよい。例えば反応剤の投入装置、反応剤(例えば尿素やアンモニア)の貯蔵部、ガス流案内部、装置120内の各接続部等である。
【0033】
触媒コンバーター(ディーゼル酸化触媒DOC)121は、通常排気システムで使用され、排気中の一酸化炭素や炭化水素等の好ましくないガスを、二酸化炭素や水に変換する。いくつかの異なる構成を有するDOCがありうる。触媒コンバーターで用いられる基板は好ましくは触媒を含む。
【0034】
排気システムには、DOC121に加えて(又はそれに代えて)、ディーゼル微粒子除去フィルター(DPF)も実装されることがある。DPFは、煤など炭素系微粒子のような粒子状物質(PM)を排気から取り除く。DPFについても、いくつかの異なる構成が知られている。
【0035】
排気システムには通常、選択式触媒還元(SCR)装置123も使用される。SCR装置123は、エンジン排出物から窒素酸化物(NOx)のような好ましくないガスを除去する。SCRは、還元剤の助けを得て、酸素リッチな環境でNOxを窒素と酸素に変換する能力を有する。還元剤としては尿素やアンモニアが用いられる。還元剤はSCR装置123の上流で排気に噴射される。
【0036】
混合器122は、接続部115を通じてエンジン110から排気を受け取る。このとき上述のように、排気はDOC121又はDPFを通って混合器122に達するかもしれない。また混合器122は、接続部124を通じて反応剤を受け取る。この反応剤には、一般にAdBlueと称される、ディーゼルエキゾーストフルード(DEF)がある。AdBlueは尿素水であり、32.5%の高純度尿素と67.5%の脱イオン水とでできている。
【0037】
DEFは、ディーゼルエンジンからのディーゼル排出物中のNOx濃度を低減するために、選択式触媒還元(SCR)において消費される物質として使用される。混合器122は、排気と反応剤を混合する。また、排気パイプライン中に沈着する尿素を減らす。SCRプロセスがDEFを使用する際、排気パイプ中に尿素沈着が生じうる。特に、無気DEF噴射を使用するオフロード用途でそのような事態が生じる。大きなDEFスプレー液滴は壁面を濡らし、排気パイプの内面に被膜を形成する。これが、局所温度が低下したときに沈着物となる。尿素が沈着する問題はしばしば生じ、大きな問題になっている。混合器122は、可能な最短パイプ長に亘って排気中に反応剤を均一に分布させることで、パイプラインをきれいに保ち、壁面が濡れて被膜が形成することを防止する。
【0038】
装置120はまた、DEFから水が蒸発するのを助け、望ましくない副作用なしに反応剤と適切な反応が生じるようにする。装置120は、排気中のNH3の分布が均一になるように、投与した全ての反応剤(尿素やアンモニア)を使用してもよい。
【0039】
更なる利益が、ザウター平均粒径(SMD)が比較的大きくなる無気噴射の際や、低い温度で噴射を開始しなければならない時に、経験される。排気出口管130は、装置120からの後処理された排気を案内する。
【0040】
実施形態によっては、装置120は、反応剤又は還元剤(例えば尿素水)の小さな液滴を排気流に噴射し、排気流経路内で反応剤が蒸発するようにする。排気流経路は装置ハウジングの内部空洞で画定される。反応剤は排気中の窒素酸化物と反応し、これらを純粋窒素に変換する。このような、窒素への最終変化はSCRシステム123内で生じる。
【0041】
図2は、本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の横からの眺めを図示したものである。
図2は背面も描かれており、そこには混合装置のDOC/DPF121の側面が描かれている。排気流はこの面から混合装置に流入する。混合装置は混合装置の各要素を収容するように構成されるハウジング220を有する。ハウジング220はまた、排気が流れる
空洞も形成する。ハウジング220のサイズは、DOC/DPFシステム121のハウジングよりも小さい。これは、排気後処理システムの全高が大きくならないようにするためである。
【0042】
混合装置はさらに、中央流路250の端部に設けられる噴射エレメント210を備える。噴射エレメント210は、尿素又はアンモニアのような反応剤又は還元剤を、(実施形態によっては実質的に下流に)排気流に噴射するように構成される。実施形態によっては、噴射要素210は噴射ノズル又はノズルを備える。混合装置はさらに、排気出口管230を備える。排気出口管230は、排気流を混合装置から先へ(例えばSCRシステムへ)案内するように構成される。
【0043】
図3は、本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の背面からの眺め、すなわちDOC/DPFの側又は入口側からの眺めを図示したものである。実施形態によっては、混合装置は、排気の一部が中央流路250に入ることを可能にするように構成される中央入口240を備える。実施形態によっては、中央入口240及び/又は中央流路250は円形の断面を有する。実施形態によっては、中央入口240は、孔の空いた流れガイドを有する。例えば、中央入口240を囲む孔あきスリーブを有する。実施形態によっては、噴射要素210は中央入口に位置し、中央流路250中に、中央流路250中の排気流へ実質的に下流方向に反応剤を噴射するように構成される。
【0044】
混合装置はさらに、少なくとも1つの横入口部251-253を有する。少なくとも1つの横入口部251-253は、中央流路250の側部に、入口管のペアを有する。実施形態によっては、横入口管は円形又は矩形の断面を有する。実施形態によっては、横入口管は実質的に中央流路に垂直である。実施形態によっては、少なくとも1つの横入口部251-253の複数の横入口管が、中央流路250の対向する側面に配されている。実施形態によっては、少なくとも1つの横入口部251-253の複数の横入口管が、中央流路250のセンターラインに対してオフセットされて配されている。すなわち、横入口管のセンターラインが中央流路250のセンターラインを切断しないように、横入口管が配されている。
【0045】
少なくとも1つの横入口部251-253は、排気の少なくとも一部が横側から中央流路250に入ることを可能にするように構成される。また、中央流路250の中央部の流れを促進し、中央流路250の中央部の流れの周り又は端部で渦流を発生させるように構成される。このため、中央流路250中の排気流は、実質的に中央流路250の方向に、中央部の前進流(実施形態によっては回転する流れ)と、その端部に回転流とを有する。実施形態によっては、回転流は、流れの回転成分を保つことを促進する一方、第1の方向には前進流を生じさせる。
【0046】
実施形態によっては、混合装置は、中央流路250の長手方向において互いにオフセットされた複数の横入口部251-253を有する。実施形態によっては、横入口部251-253の数は1つ、二つ、または三つである。実施形態によっては、混合装置は更に、中央流路を形成する管の横側に形成された入口孔258を有する。入口孔258は、排気の少なくとも一部が中央流路250に入ることを可能にする。入口孔258は、混合装置を通る排気流に対抗する圧力を低減するように構成される。及び/又は、入口孔258は、元の排気、すなわち噴射された尿素の蒸発による冷却に晒されなかった排気が、中央流路に入ることを可能にする。これは、混合と、尿素の蒸発とを改善するためである。
【0047】
図27から29は、1つ又は複数の上部孔258'と、補助孔2710とを有する混合装置の実施形態を示している。補助孔2710は、横入口部251-253よりも噴射エレメント210に近い位置に設けられている。実施形態によっては、上部孔258'は、元の排気が中央流路に入ることを可能にする。これは、混合と、尿素の蒸発とを改善するためである。実施形態によっては、上部孔258'は、中央流路250の中央前進流へ排気を送り込む。実施形態によっては、補助孔2710が、中央流路250の中央前進流へ排気を送り込む。補助孔2710は、横入口部251-253に並んで配されてもよい。その際、補助孔2710と隣接する各横入口部251-253との間隔は等しくともよい。また、中央流路250に対する向きも同じであってもよい。すなわち、補助孔2710と隣接する横入口部251との角度位置は同じであってもよい。排気は、中央流路250に垂直な方向から、中央前進流へ送り込まれてもよい。
【0048】
図4は、本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の前からの眺めを図示したものである。すなわち、DOC/DPFシステムの反対側からの眺めを図示したものである。
図4は、混合装置のハウジング220と噴射エレメント210、及び排気出口230を図示している。
【0049】
図5は、本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の上からの眺めを図示したものである。
図5は、混合装置のハウジング220と、その上部の架台212とを図示している。架台212は、噴射エレメント210を取り付けるためのものである。なお噴射エレメント210は
図5には図示されていない。
【0050】
図6は、本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の背面からの眺めを図示したものである。
図6は、中央流路の端部に噴射要素210を図示している。
図6はまた、少なくとも1つの横入口部251-253と、入口孔258とを図示している。少なくとも1つの横入口部251-253を通って中央流路に流入する排気によって、第1の方向への前進流及び回転流。実施形態によっては、排気の少なくとも一部は中央入口から流入する。噴射エレメント210は、尿素やアンモニアのような反応剤を、中央流路250中の前進流及び回転流に噴射するように構成される。排気出口230を通じて排気が混合装置を出るように構成される。
【0051】
図6はまた、混合装置のハウジング220内の入口
空洞242も図示している。入口
空洞242には、DOC/DPFシステムからの排気が流入する。流入した排気は中央流路250へと流れていく。
【0052】
図7は、本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の上からの眺めを図示したものである。
図7は、中央入口240の上部の架台212を図示している。架台212は、噴射エレメント210を取り付けるためのものである。
【0053】
図8は、本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の横からの眺めを図示したものである。
図8は、中央入口の上部に噴射要素210を図示している。
図8は更に、少なくとも1つの横入口部251-253を図示している。実施形態によっては、これらの横入口部はそれぞれ、中央流路の側部に、横入口
管のペアを有する。実施形態によっては、横入口管は円形状の断面を有する。実施形態によっては、横入口管は直線的である。実施形態によっては、
図8に示されるように、横入口管はカーブしている。これは、中央流路から遠い側の開口部が、中央流路に対して接線方向を指すようにするためで、それによって、中央流路内の流れの回転を強めるためである。
【0054】
混合装置はさらに、少なくとも1つの流れガイド264,266を有する。実施形態によっては、流れガイドは、中央流路内にファンネル(じょうご状要素)264,266を有する。少なくとも1つのファンネルは、少なくとも1つの横入口部251-253とほぼ同じ高さに位置し、少なくとも1つの横入口部251-253を通じた流れにより生じる回転を強めるように構成される。実施形態によっては、混合装置は複数の(例えば二つの)ファンネル264,266を有する。また各ファンネル264,266は、それぞれ横入口部251-253のいずれかとほぼ同じ高さに位置する。
【0055】
図9は、本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の背面からの眺めを図示したものである。
図9には、少なくとも1つの横入口部251-253と、入口孔258と、中央流路258と、排気出口230が示されている。排気出口230については後により詳しく説明する。
【0056】
図10~
図13は、本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の一部を図示したものである。
図10~
図13には、中央流路250と、少なくとも1つの横入口部251-253とが示されている。さらに、中央流路250内で横入力部251-253のいずれかと同じ高さに位置する少なくとも1つのファンネル262-266も示されている。
図10~
図13に示されるように、複数の横入口部251-253を有する実施形態のあるものにおいて、中央流路または中央流路のセンターラインに垂直な平面に関して、これらの横入口部251-253のサイズ及び角度は互いに同じではなくてもよい。更に、実施形態によっては、少なくとも1つの横入口部251-253は、中央流路のセンターラインに平行ではなく角度を有する開口部を有する。実施形態によっては、中央流路は、中央流路250の幅よりも狭い幅を有する中央入口240を有する。
【0057】
図10~
図13に示されるように、各横入口部の位置及び並び方向、すなわち、流れ方向に対する各横入口管の角度及び中央流路のセンターラインにたいする各横入口管の位置は、同じではない。すなわち、各横入口管は、実施形態に応じて異なって位置している。例えば、第1の横入口部251は、中央流路250に対して実質的に接線方向に流れが入るように位置及び角度が定められ、第2の横入口部252は、中央流路250のセンターラインに沿った方向に流れが入るように位置及び角度が定められる。
【0058】
図10~
図13には、少なくとも1つの横入口部251-253は、横入口管のペアを有することが示されている。しかし、少なくとも1つの横入口管251-253の横入口管の数は、実施形態によっては異なることができ、例えば2本より多い数であることもできる。実施形態によっては、例えば4本や6本であることができる。
【0059】
混合装置の例示的な寸法は次の通りである。混合装置が、出力およそ150-250kWのエンジンに用いられるような例示的状況において、中央流路250の直径は80~120mm、例えば100mmであり、横入口管の直径は30~50mm、例えば約38mmである。
【0060】
図14~
図17は、本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の一部を図示したものである。
図14~
図17には、中央流路250と、少なくとも1つの横入口部251-254が示されている。
図14~
図17には、少なくとも1つの横入口部251-254は、横入口管のペアを有することが示されている。しかし、少なくとも1つの横入口管251-254の横入口管の数は、実施形態によっては異なることができ、例えば2本より多い数であることもできる。実施形態によっては、例えば4本や6本であることができる。
図14には更に、中央流路250のセンターラインとそれに垂直な軸が破線で示されている。実施形態によっては、少なくとも1つの横入口部251-254又は横入口の入口管のいずれかは、当該センターライン又はそれに垂直な軸に対して傾いている。
【0061】
図14~
図17には更に、中央流路250の上に流れガイド要素270が示されている。流れガイド要素270は、少なくとも1つの横入口部251-254から流入した排気を案内するように構成される。実施形態によっては、流れガイド要素270は、中央流路の側部から中央流路の中央部の方に突き出るフィンのような要素を有する。さらに実施形態によっては、混合装置は少なくとも1つの別の流れガイド要素272を有する。実施形態によっては、この少なくとも1つの流れガイド要素272は、中央流路250内に複数のリング状要素を有する。実施形態によっては、前記複数のリング状要素は複数の同心のリング状要素を有する。更に別の実施形態によっては、前記複数のリング状要素272のそれぞれの中央穴は、中央流路250内の排気流の方向に徐々に小さくなっている。
【0062】
図18,19は、本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の一部を図示したものである。
図18,19には、中央流路250と、横入口部251a-254が示されている。
図18,19に示されるように、横入口部251a-254の数は複数であり、個々のサイズや中央流路に対する角度はそれぞれ異なっている。
図17,18の実施形態には、第1の横入口部251a,251bが描かれている。これは4本の横入口管又は2本の横入口管のペアを2つ有しており、これらは中央流路250のセンターラインに対して異なる角度を有している。
図18,19には、別の1つの横入口部252-254が横入口管のペアを有することが示されている。しかし、別の横入口管252-254の横入口管の数は、実施形態によっては異なることができ、例えば2本より多い数であることもできる。実施形態によっては、例えば4本や6本であることができる。
【0063】
図18,19には更に、中央流路250の上に入口ガイド要素270が示されている。入口ガイド要素270は、少なくとも1つの横入口部251-254から流入した排気を案内するように構成される。さらに実施形態によっては、混合装置は少なくとも1つの流れガイド要素280を有する。実施形態によっては、この少なくとも1つの流れガイド要素280は、中央流路250内に、円錐形で孔の空いた要素を有する。実施形態によっては、円錐形で孔の空いた流れガイド要素280は、中央流路250内の排気流の方向に徐々に小さくなっている。
【0064】
図20-22は、本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置の一部を図示したものである。
図20-22には、中央流路250と、少なくとも1つの横入口部251-254が示されている。
図20-22には、管の断面が矩形である横入口部251-254が示されている。
【0065】
図20-22には更に、排気の一部が中央流路250に入ることを可能にするように構成される中央入口240が示されている。図には更に、中央流路250の上に流れガイド要素290が示されている。流れガイド要素290は、少なくとも1つの横入口部251-254又は中央入口240から流入した排気を案内するように構成される。実施形態によっては、流れガイド要素290は、中央流路の断面を小さな部分に分割するように構成された流れガイドプレートを有する。流れガイドプレートは、流れを均一にし、混合を促進するために使用される。
【0066】
さらに実施形態によっては、
図20-22の混合装置は少なくとも1つの流れガイド要素280を有する。実施形態によっては、この少なくとも1つの流れガイド要素280は、中央流路250内に、円錐形で孔の空いた要素を有する。実施形態によっては、円錐形で孔の空いた流れガイド要素280は、中央流路250内の排気流の方向に徐々に小さくなっている。
【0067】
更に別の実施形態では、
図20-22の混合装置は、流れガイド要素280に加えて又はこれに代えて、少なくとも1つの別の流れガイド要素285を有する(
図22参照)。流れガイド要素285は、円状に配された複数のカーブしたフィンを有する。流れガイド要素285は、中央流路250における流れの回転を強化し、及び/又は、流れに反対向きの回転を生じされる。実施形態によっては、流れガイド要素285は、上述の他の流れガイド要素と組み合わせて用いられうることに注意されたい。実施形態によっては、流れガイド要素285は噴射エレメント210の周囲に位置する。
【0068】
図23-25は、本発明のある例示的実施形態に従う排気後処理のための混合装置における流れの例を図示したものである。
【0069】
図23には、少なくとも1つの横入口部251-253を通って入る流れが、当該横入口部の角度に応じて2つの回転方向で入り、流れガイド要素に案内されて中央流路内で前進流及び回転流を形成するように結合することが、矢印を用いて示されている。流れガイドのファンネル266も示されている。また、
図23の上部の矢印を用いて、反応剤又は還元剤の噴射が示されている。
【0070】
図24には、少なくとも1つの横入口部251-254を通って入る流れが回転流として入り、流れガイド要素に案内されて中央流路250内で前進流及び回転流を形成するように結合することが、矢印を用いて示されている。流れガイドのリング状要素272も示されている。また、
図24の上部の矢印を用いて、反応剤又は還元剤の噴射が示されている。
【0071】
図25には、少なくとも1つの横入口部251a-254を通って入る流れが回転流として入り、中央流路250内で前進流及び回転流を形成するように結合することが、矢印を用いて示されている。横入口部251a-254から入る排気流は流れガイド要素270に案内され、前進流を増強する。結合した回転流及び前進流は、ファンネル266を有する流れガイド要素によって強められる。また、
図25の上部の矢印を用いて、反応剤又は還元剤の噴射が示されている。
【0072】
図26は、本発明のある例示的実施形態に従う処理を示す流れ図である。ステップ2600において、本発明のある実施形態に従う混合装置内で混合プロセスが開始する。すなわち、DOC/DPFシステムからの排気が混合装置に入る。ステップ2610及び2620において、少なくとも1つの横入口部251-254即ち横入口管を通じて排気が中央流路に案内される。それによって、中央流路250の中央部で前進流を形成し、中央流路250の前進流の端又は周囲で回転流を形成する。実施形態によっては、全体として、回転流成分を有する前進流を生じる。更に、少なくとも1つのファンネル要素262-266が、流れの回転を強めるように構成されている。実施形態によっては、ステップ2610及び2620において、排気の一部は中央入口240を通って中央流路に案内される。これは、中央流路250の第1の方向に前進流を形成するためである。
【0073】
ステップ2610及び2620と同時に、及び/又はステップ2610及び2620に続いて、中央流路250内に形成された排気流中に、噴射エレメント210から反応剤が噴射される(ステップ2630)。実施形態によっては、反応剤は、中央入口開口部の下流に噴射される。反応剤は、中央流路250内の排気ガス流に混合される(ステップ2640)。排気と反応剤の混合物は排気出口250から出て行き(ステップ2650)、混合プロセスは終了する(ステップ2650)。
【0074】
請求項に係る発明の技術的範囲やその解釈、その適用の仕方を限定するものではないが、本願が開示する1つ又は複数の実施形態の技術的効果を1つ挙げると、それは、小さな空間に効率的な混合装置を収めることである。本願が開示する1つ又は複数の実施例の技術的効果を更に1つ挙げると、それは、製造・組み立てが容易な混合装置を提供することである。これは、従来用いられてきたカーブした流れガイドプレートは精密なカッティングを必要とするのに対して、横入口管は製造が簡単でコスト効率も高いためである。本願が開示する1つ又は複数の実施例の技術的効果を更に1つ挙げると、それは、大きな空洞体積を要することなく、前進流及び渦流を生成することである。本願が開示する1つ又は複数の実施例の技術的効果を更に1つ挙げると、それは、構造が堅固で組み立てが容易な混合装置を提供することである。本願が開示する1つ又は複数の実施例の技術的効果を更に1つ挙げると、それは、様々な質量フローに対応しうる拡張性を有する混合装置を提供することである。
【0075】
様々な実施形態を紹介してきた。「有する」や「備える」「含む」といった語句は、オープンエンドに解されるべきものであり、その他の要素の存在を排除するものではない。実施形態によっては、開示された様々な機能は別の順序で実行されることがあり、同時に実行されることもある。実施形態によっては、開示された機能の1つ又は複数は、オプションである場合があり、又は結合されることもある。添付の特許請求の範囲の独立請求項には、本願が開示する技術思想のいくつかの側面が示されている。しかし、本願が開示する技術思想の別の側面には、明細書や図面にのみ開示される特徴や従属請求項に記載される特徴が、独立請求項に記載の特徴と組み合わされて、含まれることがある。そのような組み合わせの中には、請求項には定義されていないものもある。
【0076】
以上の説明により、特定の実装形態および実施形態の非限定例を用いて、発明者によって現在考えられている、本発明を実施するための最良の形態の完全かつ有益な説明を提供した。しかしながら、当業者には明らかであるように、上述の実施形態の詳細は本発明を限定するものではなく、本発明の特徴から逸脱することなく同等の手段又は様々な実施形態の組み合わせを用いて、他の実施形態に実装することができる。
【0077】
さらに、以上に開示した例示的実施形態の特徴は、対応する他の特徴を用いることなく用いられてもよい。然るに、以上の説明は、本発明の原理を説明するための例に過ぎず、それを限定するものではないと捉えるべきである。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。