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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-24
(45)【発行日】2024-05-07
(54)【発明の名称】骨用移植片
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/44 20060101AFI20240425BHJP
   A61B 17/70 20060101ALI20240425BHJP
【FI】
A61F2/44
A61B17/70
【請求項の数】 27
(21)【出願番号】P 2021549445
(86)(22)【出願日】2019-10-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-04
(86)【国際出願番号】 US2019054383
(87)【国際公開番号】W WO2020171849
(87)【国際公開日】2020-08-27
【審査請求日】2022-07-26
(31)【優先権主張番号】62/809,670
(32)【優先日】2019-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521371027
【氏名又は名称】ブルー スカイ テクノロジー、エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】キャッスル、フランク
【審査官】胡谷 佳津志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2009/0265006(US,A1)
【文献】特表2016-531634(JP,A)
【文献】特表2005-514152(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0184099(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0150906(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0200618(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0271053(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/00;2/02-2/80;3/00-4/00
A61B 13/00-18/18,200;A61F2/01;A61N7/00-7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
脊椎移植片(30)であって、前記脊椎移植片(30)とは別個の機器と相互接続するように構成され、
a)第1の端部(42)、前記第1の端部(42)の反対側にある第2の端部(44)、および前記第1の端部(42)から前記第2の端部(44)まで伸展する内部空洞(46)を備える円筒状軸(40)であって、
b)前記円筒状軸(40)の前記第1の端部(42)は、前記円筒状軸(40)の長さよりも短い所定の距離の間、前記第1の端部(42)から前記第2の端部(44)に向けて伸びるらせん状雄ねじ(48)をさらに備え、前記雄ねじ(48)は、前記脊椎移植片(30)とは別個の前記機器と接続するように構成された円筒状軸(40)と、
c)外科用刃(80)であって、
i)前記円筒状軸(40)の前記第2の端部(44)に接続された、前記円筒状軸(40)の前記第2の端部(44)の直径よりも幅の広い弓状の側(82)であって、第1の翼部(84)および反対側にある第2の翼部(86)を備える弓状の側(82)、
ii)前記弓状の側(82)よりも短い長さの、前記弓状の側(82)の反対側にある直線状の側(90)であって、対向する前記翼部(84、85)の少なくとも一方は、前記直線状の側(90)に向かって屈曲する、直線状の側(90)
iii)第1の収束する縁部(96)および第2の収束する縁部(98)であって、前記第1の収束する縁部(96)および前記第2の収束する縁部(98)が前記直線状の側(90)に近づくにつれ互いに向けて収束する、前記弓状の側(82)と接続された第1の収束する縁部(96)および第2の収束する縁部(98)、ならびに
iv)前記外科用刃(80)の中心に最も近い開き口(108)
を備える外科用刃(80)と
を備え、前記開き口(108)は、前記第1の収束する縁部(96)と前記第2の収束する縁部(98)との間に配置され、前記内部空洞(46)が前記前記開き口(108)との接合部を生成するように、外科的に生み出された空間の両側に開口する、脊椎移植片(30)。
【請求項2】
前記第1の収束する縁部(96)および前記直線状の側(90)に接続された第1の遷移縁部(100)と、前記第2の収束する縁部(98)および前記直線状の側(90)に接続された第2の遷移縁部(102)とを備える、請求項1に記載の脊椎移植片(30)。
【請求項3】
前記第1の翼部(84)および前記第2の翼部(86)は、前記円筒状軸(40)の前記第1の端部(42)から離れてアーチ状になる、請求項2に記載の脊椎移植片(30)。
【請求項4】
脊椎移植片(30)であって、前記脊椎移植片(30)とは別個の機器と相互接続するように構成され、
a)第1の端部(42)、前記第1の端部(42)の反対側にある第2の端部(44)、および前記第1の端部(42)から前記第2の端部(44)まで伸展する内部空洞(46)を備える円筒状軸(40)であって、
b)前記円筒状軸(40)の前記第1の端部(42)は、前記脊椎移植片(30)とは別個の前記機器と接続するように構成された、前記第1の端部(42)に搭載された多軸頭部(50)をさらに備える円筒状軸(40)と、
c)外科用刃(80)であって、
i)前記円筒状軸(40)の前記第2の端部(44)に接続された、前記円筒状軸(40)の前記第2の端部(44)の直径よりも幅の広い弓状の側(82)であって、第1の翼部(84)および反対側にある第2の翼部(86)を備える弓状の側(82)、
ii)前記弓状の側(82)よりも短い長さの、前記弓状の側(82)の反対側にある直線状の側(90)であって、前記翼部(84、86)の少なくとも一方は、前記直線状の側(90)に向かって屈曲する、直線状の側(90)
iii)第1の収束する縁部(96)および第2の収束する縁部(98)であって、前記第1の収束する縁部(96)および前記第2の収束する縁部(98)が前記直線状の側(90)に近づくにつれ互いに向けて収束する、前記弓状の側(82)と接続された第1の収束する縁部(96)および第2の収束する縁部(98)、ならびに
iv)前記外科用刃(80)の中心に最も近い開き口(108)
を備える外科用刃(80)と
を備え、前記開き口(108)は、前記第1の収束する縁部(96)と前記第2の収束する縁部(98)との間に配置され、前記内部空洞(46)が前記前記開き口(108)との接合部を生成するように、外科的に生み出された空間の両側に開口する、脊椎移植片(30)。
【請求項5】
前記多軸頭部(50)は、外部筐体(56)と、前記脊椎移植片(30)とは別個の前記機器を受け入れるように適合されたねじ山を切られた内側の受け口(58)とを備える、請求項4に記載の脊椎移植片(30)。
【請求項6】
前記第1の収束する縁部(96)および前記直線状の側(90)に接続された第1の遷移縁部(100)と、前記第2の収束する縁部(98)および前記直線状の側(90)に接続された第2の遷移縁部(102)とを備える、請求項5に記載の脊椎移植片(30)。
【請求項7】
前記第1の翼部(84)および前記第2の翼部(86)は、前記円筒状軸(40)の前記第1の端部(42)から離れてアーチ状になる、請求項6に記載の脊椎移植片(30)。
【請求項8】
脊椎移植片(30)であって、前記脊椎移植片(30)とは別個の機器と相互接続するように構成され、
a)第1の端部(42)、前記第1の端部(42)の反対側にある第2の端部(44)、および前記第1の端部(42)から前記第2の端部(44)まで伸展する内部空洞(46)を備える円筒状軸(40)であって、
b)前記円筒状軸(40)の前記第1の端部(42)は、前記脊椎移植片(30)とは別個の前記機器と接続するように構成された、前記第1の端部(42)に搭載された多軸頭部(50)をさらに備える円筒状軸(40)と、
c)外科用刃(120)であって、
i)前記円筒状軸(40)の前記第2の端部(44)に接続された、前記円筒状軸(40)の前記第2の端部(44)の直径よりも幅の広い、前記円筒状軸(40)の前記第2の端部(44)の直径に対して傾いた側(122)であって、前記円筒状軸(40)の第1の側の上に位置決めされた第1の翼部(124)、および前記円筒状軸(40)の第2の側の上に位置決めされた第2の翼部(126)を備える傾いた側(122)、
ii)前記傾いた側(122)よりも短い長さの、前記傾いた側(122)の反対側にある直線状の側(90)であって、前記翼部(124、126)の少なくとも一方は、前記直線状の側(90)に向かって屈曲する、直線状の側(90)
iii)第1の収束する縁部(96)および第2の収束する縁部(98)であって、前記第1の収束する縁部(96)および前記第2の収束する縁部(98)が前記直線状の側(90)に近づくにつれ互いに向けて収束する、前記傾いた側(122)と接続された第1の収束する縁部(96)および第2の収束する縁部(98)、ならびに
iv)前記外科用刃(120)の中心に最も近い開き口(108)
を備える外科用刃(80)と
を備え、前記開き口(108)は、前記第1の収束する縁部(96)と前記第2の収束する縁部(98)との間に配置され、前記内部空洞(46)が前記前記開き口(108)との接合部を生成するように、外科的に生み出された空間の両側に開口する、脊椎移植片(30)。
【請求項9】
前記多軸頭部(50)は、外部筐体(56)と、前記脊椎移植片(30)とは別個の前記機器を受け入れるように適合されたねじ山を切られた内側の受け口(58)とを備える、請求項8に記載の脊椎移植片(30)。
【請求項10】
前記第1の収束する縁部(96)および前記直線状の側(90)に接続された第1の遷移縁部(100)と、前記第2の収束する縁部(98)および前記直線状の側(90)に接続された第2の遷移縁部(102)とを備える、請求項9に記載の脊椎移植片(30)。
【請求項11】
前記傾いた側(122)は、垂直以外の角度で前記円筒状軸(40)の長手方向の軸と交差する、請求項10に記載の脊椎移植片(30)。
【請求項12】
前記第1の翼部(124)または前記第2の翼部(126)は弓状である、請求項11に記載の脊椎移植片(30)。
【請求項13】
脊椎移植片(30)であって、前記脊椎移植片(30)とは別個の機器と相互接続するように構成され、
a)第1の端部(42)、前記第1の端部(42)の反対側にある第2の端部(44)、および前記第1の端部(42)から前記第2の端部(44)まで伸展する内部空洞(46)を備える円筒状軸(40)であって、
b)前記円筒状軸(40)の前記第1の端部(42)は、前記円筒状軸(40)の長さよりも短い所定の距離の間、前記第1の端部(42)から前記第2の端部(44)に向けて伸びるらせん状雄ねじ(48)をさらに備え、前記雄ねじ(48)は、前記脊椎移植片(30)とは別個の前記機器と接続するように構成された円筒状軸(40)と、
c)外科用刃(120)であって、
i)前記円筒状軸(40)の前記第2の端部(44)に接続された、前記円筒状軸(40)の前記第2の端部(44)の直径よりも幅の広い、前記円筒状軸(40)の前記第2の端部(44)の前記直径に対して傾いた側(122)であって、前記円筒状軸(40)の第1の側の上に位置決めされた第1の翼部(124)、および前記円筒状軸(40)の第2の側の上に位置決めされた第2の翼部(126)を備える傾いた側(122)、
ii)前記傾いた側(122)よりも短い長さの、前記傾いた側(122)の反対側にある直線状の側(90)であって、前記翼部(124、126)の少なくとも一方は、前記直線状の側(90)に向かって屈曲する、直線状の側(90)
iii)第1の収束する縁部(96)および第2の収束する縁部(98)であって、前記第1の収束する縁部(96)および前記第2の収束する縁部(98)が前記直線状の側(90)に近づくにつれ互いに向けて収束する、前記弓状の側(122)と接続された第1の収束する縁部(96)および第2の収束する縁部(98)、ならびに
iv)前記外科用刃(120)の中心に最も近い開き口(108)
を備える外科用刃(80)と
を備え、前記開き口(108)は、前記第1の収束する縁部(96)と前記第2の収束する縁部(98)との間に配置され、前記内部空洞(46)が前記前記開き口(108)との接合部を生成するように、外科的に生み出された空間の両側に開口する、脊椎移植片(30)。
【請求項14】
前記第1の収束する縁部(96)および前記直線状の側(90)に接続された第1の遷移縁部(100)と、前記第2の収束する縁部(98)および前記直線状の側(90)に接続された第2の遷移縁部(102)とを備える、請求項13に記載の脊椎移植片(30)。
【請求項15】
前記傾いた側(122)は、垂直以外の角度で前記円筒状軸(40)の長手方向の軸と交差する、請求項13に記載の脊椎移植片(30)。
【請求項16】
前記第1の翼部(124)または前記第2の翼部(126)は弓状である、請求項15に記載の脊椎移植片(30)。
【請求項17】
脊椎移植片(30)であって、前記脊椎移植片(30)とは別個の機器と相互接続するように構成され、
a)第1の端部(42)、前記第1の端部(42)の反対側にある第2の端部(44)、および前記第1の端部(42)から前記第2の端部(44)まで伸展する内部空洞(46)を備える円筒状軸(40)と、
b)外科用刃(80)であって、
i)前記円筒状軸(40)の前記第2の端部(44)に接続された、前記円筒状軸(40)の前記第2の端部(44)の直径よりも幅の広い弓状の側(82)であって、第1の翼部(84)および反対側にある第2の翼部(86)を備える弓状の側(82)、
ii)前記弓状の側(82)よりも短い長さの、前記弓状の側(82)の反対側にある直線状の側(90)であって、対向する前記翼部(84、85)の少なくとも一方は、前記直線状の側(90)に向かって屈曲する、直線状の側(90)
iii)第1の収束する縁部(96)および第2の収束する縁部(98)であって、前記第1の収束する縁部(96)および前記第2の収束する縁部(98)が前記直線状の側(90)に近づくにつれ互いに向けて収束する、前記弓状の側(82)と接続された第1の収束する縁部(96)および第2の収束する縁部(98)、ならびに
iv)前記外科用刃(80)の中心に最も近い開き口(108)
を備える外科用刃(80)と
を備え、前記開き口(108)は、前記第1の収束する縁部(96)と前記第2の収束する縁部(98)との間に配置され、前記内部空洞(46)が前記前記開き口(108)との接合部を生成するように、外科的に生み出された空間の両側に開口する、脊椎移植片(30)。
【請求項18】
前記第1の収束する縁部(96)および前記直線状の側(90)に接続された第1の遷移縁部(100)と、前記第2の収束する縁部(98)および前記直線状の側(90)に接続された第2の遷移縁部(102)とを備える、請求項17に記載の脊椎移植片(30)。
【請求項19】
前記第1の翼部(84)および前記第2の翼部(86)は、前記円筒状軸(40)の前記第1の端部(42)から離れてアーチ状になる、請求項18に記載の脊椎移植片(30)。
【請求項20】
前記円筒状軸(40)は、前記円筒状軸(40)の長さよりも短い所定の距離の間、前記第1の端部(42)から前記第2の端部(44)に向けて伸びるらせん状雄ねじ(48)をさらに備え、前記雄ねじ(48)は、前記脊椎移植片(30)とは別個の前記機器と接続するように構成される、請求項19に記載の脊椎移植片(30)。
【請求項21】
前記円筒状軸(40)の第1の端部(42)は、前記脊椎移植片(30)とは別個の前記機器と接続するように構成された、前記第1の端部(42)に搭載された多軸頭部(50)を備える、請求項19に記載の脊椎移植片(30)。
【請求項22】
脊椎移植片(30)であって、前記脊椎移植片(30)とは別個の機器と相互接続するように構成され、
a)第1の端部(42)、前記第1の端部(42)の反対側にある第2の端部(44)、および前記第1の端部(42)から前記第2の端部(44)まで伸展する内部空洞(46)を備える円筒状軸(40)と、
b)外科用刃(120)であって、
i)前記円筒状軸(40)の前記第2の端部(44)に接続された、前記円筒状軸(40)の前記第2の端部(44)の直径よりも幅の広い、前記円筒状軸(40)の前記第2の端部(44)の前記直径に対して傾いた側(122)であって、前記円筒状軸(40)の第1の側の上に位置決めされた第1の翼部(124)、および前記円筒状軸(40)の第2の側の上に位置決めされた第2の翼部(126)を備える傾いた側(122)、
ii)前記傾いた側(122)よりも短い長さの、前記傾いた側(122)の反対側にある直線状の側(90)であって、前記翼部(124、126)の少なくとも一方は、前記直線状の側(90)に向かって屈曲する、直線状の側(90)
iii)第1の収束する縁部(96)および第2の収束する縁部(98)であって、前記第1の収束する縁部(96)および前記第2の収束する縁部(98)が前記直線状の側(90)に近づくにつれ互いに向けて収束する、前記弓状の側(122)と接続された第1の収束する縁部(96)および第2の収束する縁部(98)、ならびに
iv)前記外科用刃(120)の中心に最も近い開き口(108)
を備える外科用刃(120)と
を備え、前記開き口(108)は、前記第1の収束する縁部(96)と前記第2の収束する縁部(98)との間に配置され、前記内部空洞(46)が前記前記開き口(108)との接合部を生成するように、外科的に生み出された空間の両側に開口する、脊椎移植片(30)。
【請求項23】
前記第1の収束する縁部(96)および前記直線状の側(90)に接続された第1の遷移縁部(100)と、前記第2の収束する縁部(98)および前記直線状の側(90)に接続された第2の遷移縁部(102)とを備える、請求項22に記載の脊椎移植片(30)。
【請求項24】
前記傾いた側(122)は、垂直以外の角度で前記円筒状軸(40)の長手方向の軸と交差する、請求項23に記載の脊椎移植片(30)。
【請求項25】
前記第1の翼部(124)または前記第2の翼部(126)は弓状である、請求項24に記載の脊椎移植片(30)。
【請求項26】
前記円筒状軸(40)は、前記円筒状軸(40)の長さよりも短い所定の距離の間、前記第1の端部(42)から前記第2の端部(44)に向けて伸びるらせん状雄ねじ(48)をさらに備え、前記雄ねじ(48)は、前記脊椎移植片(30)とは別個の前記機器と接続するように構成される、請求項25に記載の脊椎移植片(30)。
【請求項27】
前記円筒状軸(40)の第1の端部(42)は、前記脊椎移植片(30)とは別個の前記機器と接続するように構成された、前記第1の端部(42)に搭載された多軸頭部(50)を備える、請求項25に記載の脊椎移植片(30)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
出願人は、2019年2月24日に提出された、「骨用移植片」と題する米国仮特許出願第62/809670号明細書(特許文献1)の優先権を主張する。
【0002】
とりわけ本発明は骨用移植片である。本移植片は、詳細には哺乳類の脊椎組織の中への移植に適している。本移植片は、切断刃を具備する。本発明の精選された実施形態は、移植片への骨の付着の改善が期待された表面処置を含む。
【背景技術】
【0003】
この背景技術の記述で列挙する参考文献のどの議論も、列挙する参考文献の開示を単に要約したものであり、出願人は、列挙するどの参考文献または参考文献の一部分も従来技術に該当することを認めるものではない。出願人は、列挙する参考文献の正確さ、関連性、および真実性に異議を申し立てる権利を留保する。
【0004】
本発明に関する最新技術を示してよい参考文献は以下を含む。1)Krueger、 et al.による米国特許出願公開第20040133279号明細書(特許文献2)は、脊椎スペーサとして使用するための外科用移植片について開示している。2)McGahan、 et al.による米国特許出願公開第20050119753号明細書(特許文献3)は、前方嵌入移植骨片およびドライバ器具について開示している。3)Scient’Xによる国際公開第2001085069号(特許文献4)は、前方腰椎椎体間移植片について開示している。4)McConnell、et al.による米国特許出願公開第20160310294号明細書(特許文献5)は、斜め挿入用脊椎融合移植片について開示している。5)Boriani、et al.による米国特許第6159211号明細書(特許文献6)は、椎体切除術/脊椎切除術用の積み重ねできるケージシステムについて開示している。6)Ferreeによる米国特許第6743255号明細書(特許文献7)は、脊柱前弯補正を伴う脊椎融合ケージについて開示している。そして7)Liu、 et al.による米国特許第6746484号明細書(特許文献8)は、脊椎移植片について開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国仮特許出願第62/809670号明細書
【文献】米国特許出願公開第20040133279号明細書
【文献】米国特許出願公開第20050119753号明細書
【文献】国際公開第2001085069号
【文献】米国特許出願公開第20160310294号明細書
【文献】米国特許第6159211号明細書
【文献】米国特許第6743255号明細書
【文献】米国特許第6746484号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、移植片とは別個の機器と連動することができる骨用生体適合性移植片を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、移植片とは別個の機器と連動することができる骨用生体適合性移植片を提供する。本移植片はまた、組織を切断するための刃を具備する。本締結具の好ましい実施形態はまた、接着剤、カメラ、カニューレ、光ファイバ、移植片、医薬品などのような生体適合性機器/物質を移送するために利用することができる。移植片の刃の好ましい実施形態は、開き口を具備する。開き口は、移植片の中へ、移植片を通って、同様に移植片の内側表面の上に、骨などの組織が成長するのを支援することができる。移植片の精選された実施形態は、移植片への骨の付着を改善することを期待された表面処置を具備する。
【0008】
脊椎の外科的処置に関して、従来技術の伝統的な固定ねじの固定安定性は、海綿骨の健康な組成に依存する。当業者は、健康な皮質骨が健康な海綿骨よりも約20倍~約100倍強固であることを認識している。当業者はまた、骨粗鬆症の骨のためにねじの長さを増大させることでは、固定ねじが骨から抜ける、または後退して出ることに対して十分な抵抗性がほとんど提供されないことを熟知している。本移植片の刃は、伝統的な固定ねじよりも短く、幅が広い。本移植片の新規な構造および外科的挿入技法のために、本移植片は、骨粗鬆症の骨から抜ける、または後退して出ることに対してより大きな抵抗性を有する。さらにまた、刃の長さをより短くすることにより、動脈、静脈、および神経の組織などの近くにある構造を損傷する可能性は低くなる。抜けること、または後退して出ることに対する本発明の抵抗性は、移植片構造安定性を改善し、従来技術の固定ねじよりも高い骨融合速度および良好な術後臨床成績を改善すると考えられている。
【0009】
骨が関与する外科的処置に関しては、小さな直線状開き口を通して骨組織の中に本移植片を挿入することができる。本移植片の好ましい用途の1つでは、骨の中に刃を外科的に挿入後、外科的切開の平面に対して刃を最大90度まで回転させることができる。とりわけ、刃を回転させることにより、従来技術の固定ねじと比較したとき、刃が骨から抜ける、後退して出ることに対する抵抗性が高まる。さらにまた、移植片の刃の幅は、外科的に生み出された空洞とは別個の、より健康的な皮質骨のより広い表面積と接触することができ、それにより、従来技術の固定ねじに対して手術後の骨融合が成功する確率は改善されると考えられている。
【0010】
本発明の範囲内で、刃は、対称構成または非対称構成とすることができる。
【0011】
対称刃は、典型的には、内皮質が直線状であるときに、すなわち、脊椎の方を見る側面X線斜視図から見たときに直線状内皮質であるときに好ましい。非対称刃は、一般に、側面X線または矢状CTスキャン(sagittal CT scan)で見たときに内皮質が傾いているときに好ましい。対称であるかそれとも非対称であるかとは無関係に、本発明の範囲に入る移植片は、刃の挿入、およびその後、外科的切開の平面に対して最大90度までの刃の回転を必要とする。
【0012】
使用中、任意の外科的連接棒は、一般に刃に平行になる。椎弓切除および融合手順に関する第1の例では、連接棒および本移植片の刃は、一般に垂直になる。椎弓切除手順に関する第2の例では、連接棒および本移植片の刃は、水平になり、脊椎要素の右側から左側の脊椎要素まで伸展する。外科的切開は、移植片の刃の最終的な向きから最大90度まで片寄る。
【0013】
さまざまな非対称刃構成は、典型的には、外科的挿入ルートが円筒状ではないときに好まれる。例示として、本機器を後頚部小面の中に移植するとき、刃は、最初に後頚部を通して脊髄の軸に対して垂直に挿入される。挿入後、刃は、最大90度まで回転して、脊髄の軸に対して平行になる。非対称刃は、後部皮質がより広い表面積で接触できるようにすると考えられている。
【0014】
本発明のある様態は、切断刃付き移植片を提供することである。
【0015】
本発明のさらに別の様態は、外科的切開に対して最大90度まで回転することができる刃付き移植片を提供することである。
【0016】
抜けること、または後退して出ることに対する抵抗性を改善し、かつ移植片構造安定性を改善する移植片、従来技術の固定ねじよりも高い骨融合速度、およびより良好な術後臨床成績を提供することが本発明のさらに別の様態である。
【0017】
本発明のなおまたさらに別の様態は、骨粗鬆症の骨から抜けることまたは後退して出ることに対する抵抗性が現在の固定ねじよりも大きい移植片を提供することである。
【0018】
本発明のさらに別の様態は、移植片とは別個の機器と接続するように構成された移植片を提供することである。
【0019】
本発明のさらに別の様態は、生体適合性機器/物質または化学療法薬を移送するための導管付き移植片を提供することである。
【0020】
本発明のさらに別の様態は、中に開き口を有する刃付き移植片を提供することである。
【0021】
本発明のなおさらに別の様態は、脊椎の頚部で使用するのに適した移植片を提供することである。
【0022】
本発明の好ましい実施形態は、脊椎移植片とは別個の機器と相互接続するように構成された脊椎移植片として記述することができ、脊椎移植片は、a)第1の端部、第1の端部の反対側にある第2の端部、および第1の端部から第2の端部まで伸展する内部空洞を備える円筒状軸であって、b)円筒状軸の第1の端部は、円筒状軸の長さよりも短い所定の距離の間、第1の端部から第2の端部に向けて伸びるらせん状雄ねじをさらに備え、雄ねじは、脊椎移植片とは別個の機器と接続するように構成された円筒状軸と、c)外科用刃であって、i)円筒状軸の第2の端部に接続された、円筒状軸の第2の端部の直径よりも幅の広い弓状の側であって、第1の翼部および反対側にある第2の翼部を備える弓状の側、ii)弓状の側よりも短い長さの、弓状の第1の側の反対側にある直線状の側、iii)弓状の側と接続された第1の収束する縁部および第2の収束する縁部であって、第1の収束する縁部および第2の収束する縁部が直線状の側に近づくにつれ互いに向けて収束する第1の収束する縁部および第2の収束する縁部、ならびにiv)外科用刃の中心に最も近い開き口を備える外科用刃とを備える。
【0023】
本発明の別の好ましい実施形態は、脊椎移植片とは別個の機器と相互接続するように構成された脊椎移植片として記述することができ、脊椎移植片は、a)第1の端部、第1の端部の反対側にある第2の端部、および第1の端部から第2の端部まで伸展する内部空洞を備える円筒状軸であって、b)円筒状軸の第1の端部は、第1の端部に搭載された多軸頭部をさらに備え、多軸頭部は、脊椎移植片とは別個の機器と接続するように構成された円筒状軸と、c)外科用刃であって、i)円筒状軸の第2の端部に接続された、円筒状軸の第2の端部の直径よりも幅の広い弓状の側であって、第1の翼部および反対側にある第2の翼部を備える弓状の側、ii)弓状の側よりも短い長さの、弓状の側の反対側にある直線状の側、iii)弓状の側と接続された第1の収束する縁部および第2の収束する縁部であって、第1の収束する縁部および第2の収束する縁部が直線状の側に近づくにつれ互いに向けて収束する第1の収束する縁部および第2の収束する縁部、ならびにiv)外科用刃の中心に最も近い開き口を備える外科用刃とを備える。
【0024】
本発明のさらに別の好ましい実施形態は、脊椎移植片とは別個の機器と相互接続するように構成された脊椎移植片として記述することができ、脊椎移植片は、a)第1の端部、第1の端部の反対側にある第2の端部、および第1の端部から第2の端部まで伸展する内部空洞を備える円筒状軸であって、b)円筒状軸の第1の端部は、第1の端部に搭載された多軸頭部をさらに備え、多軸頭部は、脊椎移植片とは別個の機器と接続するように構成された円筒状軸と、c)外科用刃であって、i)円筒状軸の第2の側に接続された、円筒状軸の第2の端部の直径よりも幅の広い、円筒状軸の第2の端部の直径に対して傾いた側であって、円筒状軸の第1の側の上に位置決めされた第1の翼部、および円筒状軸の第2の側の上に位置決めされた第2の翼部を備える傾いた側、ii)傾いた側よりも短い長さの、傾いた側の反対側にある直線状の側、iii)傾いた側と接続された第1の収束する縁部および第2の収束する縁部であって、第1の収束する縁部および第2の収束する縁部が直線状の側に近づくにつれ互いに向けて収束する第1の収束する縁部および第2の収束する縁部、ならびにiv)外科用刃の中心に最も近い開き口を備える外科用刃とを備える。
【0025】
本発明のさらに別の好ましい実施形態は、脊椎移植片とは別個の機器と相互接続するように構成された脊椎移植片として記述することができ、脊椎移植片は、a)第1の端部、第1の端部の反対側にある第2の端部、および第1の端部から第2の端部まで伸展する内部空洞を備える円筒状軸であって、b)円筒状軸の第1の端部は、円筒状軸の長さよりも短い所定の距離の間、第1の端部から第2の端部に向けて伸びるらせん状雄ねじをさらに備え、雄ねじは、脊椎移植片とは別個の機器と接続するように構成された円筒状軸と、c)外科用刃であって、i)円筒状軸の第2の端部に接続された、円筒状軸の第2の端部の直径よりも幅の広い、円筒状軸の第2の端部の直径に対して傾いた側であって、円筒状軸の第1の側の上に位置決めされた第1の翼部、および円筒状軸の第2の側の上に位置決めされた第2の翼部を備える傾いた側、ii)傾いた側よりも短い長さの、傾いた側の反対側にある直線状の側、iii)傾いた側と接続された第1の収束する縁部および第2の収束する縁部であって、第1の収束する縁部および第2の収束する縁部が直線状の側に近づくにつれ互いに向けて収束する第1の収束する縁部および第2の収束する縁部、ならびにiv)外科用刃の中心に最も近い開き口を備える外科用刃とを備える。
【0026】
本発明の別の好ましい実施形態は、脊椎移植片とは別個の機器と相互接続するように構成された脊椎移植片(30)として記述することができ、脊椎移植片は、a)第1の端部、第1の端部の反対側にある第2の端部、および第1の端部から第2の端部まで伸展する内部空洞を備える円筒状軸と、b)外科用刃であって、i)円筒状軸の第2の端部に接続された、円筒状軸の第2の端部の直径よりも幅の広い弓状の側であって、第1の翼部および反対側にある第2の翼部を備える弓状の側、ii)弓状の側よりも短い長さの、弓状の第1の側の反対側にある直線状の側、iii)弓状の側と接続された第1の収束する縁部および第2の収束する縁部であって、第1の収束する縁部および第2の収束する縁部が直線状の側に近づくにつれ互いに向けて収束する第1の収束する縁部および第2の収束する縁部、ならびにiv)外科用刃の中心に最も近い開き口を備える外科用刃とを備える。
【0027】
本発明のさらに別の好ましい実施形態は、脊椎移植片とは別個の機器と相互接続するように構成された脊椎移植片(30)として記述することができ、脊椎移植片は、a)第1の端部、第1の端部の反対側にある第2の端部、および第1の端部から第2の端部まで伸展する内部空洞を備える円筒状軸と、b)外科用刃であって、i)円筒状軸の第2の端部に接続された、円筒状軸の第2の端部の直径よりも幅の広い、円筒状軸の第2の端部の直径に対して傾いた側であって、円筒状軸の第1の側の上に位置決めされた第1の翼部、および円筒状軸の第2の側の上に位置決めされた第2の翼部を備える傾いた側、ii)傾いた側よりも短い長さの、傾いた側の反対側にある直線状の側、iii)傾いた側と接続された第1の収束する縁部および第2の収束する縁部であって、第1の収束する縁部および第2の収束する縁部が直線状の側に近づくにつれ互いに向けて収束する第1の収束する縁部および第2の収束する縁部、ならびにiv)外科用刃の中心に最も近い開き口を備える外科用刃とを備える。
【0028】
本発明の範囲に入る装置および方法を生み出すのは、これらの簡単な要素の新規で固有の相互作用である。本発明の好ましい実施形態についての記述が後に続く。しかしながら、最良の様式についての記述は、本発明の範囲を制限しないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】移植片の第1の好ましい実施形態の斜視図である。
図2】移植片の第1の好ましい実施形態の斜視図である。
図3】移植片の第2の好ましい実施形態の斜視図である。
図4】移植片の第2の好ましい実施形態の斜視図である。
図5】移植片の第3の好ましい実施形態の斜視図である。
図6】移植片の第3の好ましい実施形態の斜視図である。
図7】移植片の第4の好ましい実施形態の斜視図である。
図8】移植片の第4の好ましい実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本明細書の開示は、当業者が本発明を実施可能になるように詳述されているが、本明細書で公開する実施形態は、本発明を単に例証するにすぎない。
【0031】
最も一般的な意味では、本発明は、骨用移植片であり、移植片は、移植片とは別個の機器と接続するように構成されている。とりわけ本発明は、脊椎組織または他の骨組織で使用するように構成することができる。本移植片は、詳細には脊椎の頚部で使用するように構成されている。本発明は、接着剤、カメラ、カニューレ、光ファイバ、移植片、医薬品などのような生体適合性機器/物質または化学療法薬を移送するための導管を具備することができる。手術創を閉じる前に組織片の窓または開口部から接着剤が分散することにより、締結具が組織過成長と完全に連動する前に、締結具が創傷から後退して出る危険性は低減される。ポリメタクリル酸メチルは、本締結具と共に使用するのに特に好適な接着剤である。
【0032】
本発明の好ましい実施形態は、チタン合金、ステンレス鋼、非吸収性ポリマー、または当技術分野で容認できる任意の他の組成物から製作される。本発明の範囲内で、有利には、円筒状軸(40)は、約2ミリメートルから約10ミリメートルまでの長さを有することができ、多軸頭部(50)は、約5ミリメートルから約25ミリメートルまでの長さを有することができ、多軸頭部(50)のソケット(54)は、約3ミリメートルから約23ミリメートルまでの深さ、約4ミリメートルから約20ミリメートルまでの直径、および約3ミリメートルから約10ミリメートルまでの側面開口部幅(62、64)を有することができ、刃(80、120)は、約3ミリメートルから約12ミリメートルまでの長さ、約4ミリメートルから約10ミリメートルまでの幅、および約0.2ミリメートルから約4ミリメートルまでの高さを有することができることが発見された。
【0033】
図1および図2は、移植片(30)の第1の好ましい実施形態の斜視図である。本発明の範囲内で、移植片(30)は、移植片とは別個の機器と相互接続することができる。移植片(30)は、脊椎手術、および詳細には脊椎の頚部に関する手術に有用であることが発見された。
【0034】
とりわけ、図1および図2で可能になる、移植片(30)の好ましい実施形態は、円筒状軸(40)、多軸頭部(50)、および刃(80)を含む。円筒状軸(40)は、第1の端部(42)、第2の端部(44)、ならびに第1の端部(42)および第2の端部(44)を通って伸展する内部空洞(46)を含む。
【0035】
移植片(30)の多軸頭部(50)は、移植片(30)とは別個の機器(図示せず)と接続するように構成されている。多軸頭部(50)に接続可能な機器の例は、ロッド、棒、架橋、ねじ、および緩み止めナットを含むが、それらに限定されない。多軸頭部(50)は、円筒状軸(40)の第1の端部(42)に接続された回転楕円体(52)、および回転楕円体(52)に接続されたソケット(54)を具備する。外科的固定前に、回転楕円体(52)とソケット(54)の組合せにより多軸頭部(50)は、円筒状軸(40)の内部空洞(46)に対して多数の軸で動くことができるようになる。ソケット(54)は、外側の筐体(56)、および1つまたは複数のねじ山(60)を含む内側の受け口(58)を具備する。筐体(56)の精選された好ましい実施形態は、移植片(30)とは別個の1つまたは複数の機器を受け入れるように適合された開口部(62、64、66)を具備することができる。
【0036】
刃(80)の弓状の側(82)は、円筒状軸(40)の第2の側(44)と接続される。刃(80)の弓状の側(82)は、円筒状軸(40)の直径よりも幅の広い寸法からなる。弓状の側(82)は、第1の翼部(84)および第2の翼部(86)を含み、各翼部(84、86)は、円筒状軸(40)の長手方向の軸から離れて伸展する。図1および図2に示すように、各翼部(84、86)は、円筒状軸(40)の第1の端部(42)から離れてアーチ状になる。
【0037】
刃(80)の直線状の側(90)は、アーチ状の側(82)よりも短い長さからなり、アーチ状の側(82)の反対側に位置決めされる。直線状の側(90)は、第1の端部(92)および第2の端部(94)を含む。第1の翼部(84)に接続された第1の収束する縁部(96)、および第2の翼部(86)に接続された第2の収束する縁部(98)は、収束する縁部(96、98)が直線状の側(90)に近づくにつれ互いに向かって収束する。本発明の精選された好ましい実施形態は、直線状の側(90)の第1の縁部(92)および第1の収束する縁部(96)に接続された第1の遷移縁部(100)、ならびに直線状の側(90)の第2の端部(94)および収束する縁部(98)に接続された第2の遷移縁部(102)を具備することができる。本発明の範囲内で、移植片(30)の精選された好ましい実施形態は、遷移縁部(100、102)を具備せず、収束する縁部(96、98)は、直線状の側(90)の第1の端部(92、94)に直接に接続される。本移植片(30)に関して、直線状の側(90)、収束する縁部(96、98)、および遷移縁部(100、102)は、骨または他の組織を外科的に切断するのに適している。
【0038】
移植片(30)は、刃(80)の中心の最も近くに開き口(108)を具備する。移植後、とりわけ開き口(108)と円筒状軸(40)の内部空洞(46)の組合せにより、外科医は、手術創から望ましくない組織片を除去できるようになる、または外科的に生み出された空洞の中に接着性物質、抗菌物質、骨原性物質、もしくは化学療法物質を導入できるようになる。
【0039】
図3および図4は、移植片(30)の第2の好ましい実施形態の斜視図である。本発明の範囲内で、移植片(30)は、ナット(200)、または移植片(30)と結合させるための他の機器(図示せず)などの、移植片とは別個の機器と相互接続することができる。移植片(30)は、脊椎手術、および詳細には脊椎の頚部に関する手術に有用であることが発見された。
【0040】
とりわけ、図3および図4で可能になる、移植片(30)の好ましい実施形態は、円筒状軸(40)および刃(80)を含む。円筒状軸(40)は、第1の端部(42)、第2の端部(44)、ならびに第1の端部(42)および第2の端部(44)を通って伸展する内部空洞(46)を含む。円筒状軸(40)の第1の端部(42)は、移植片(30)とは別個の機器に移植片(30)を接続するために利用することができるねじ山(48)を具備する。ねじ山(48)は、円筒状軸(40)の外側の少なくとも一部分の周りに伸び、第1の端部(42)から円筒状軸(40)の第2の端部(44)に向けて進む。
【0041】
刃(80)の弓状の側(82)は、円筒状軸(40)の第2の側(44)と接続される。刃(80)の弓状の側(82)は、円筒状軸(40)の直径よりも幅の広い寸法からなる。弓状の側(82)はまた、第1の翼部(84)および第2の翼部(86)を具備し、各翼部(84、86)は、円筒状軸(40)の長手方向の軸から離れて伸展する。図1および図2に示すように、各翼部(84、86)は、円筒状軸(40)の第1の端部(42)から離れてアーチ状になる。
【0042】
刃(80)の直線状の側(90)は、アーチ状の側(82)よりも短い長さからなり、アーチ状の側(82)の反対側に位置決めされる。直線状の側(90)は、第1の端部(92)および第2の端部(94)を含む。第1の翼部(84)に接続された第1の収束する縁部(96)、および第2の翼部(86)に接続された第2の収束する縁部(98)は、収束する縁部(96、98)が直線状の側(90)に近づくにつれ、互いに向かって収束する。本発明の精選された好ましい実施形態は、直線状の側(90)の第1の縁部(92)および第1の収束する縁部(96)に接続された第1の遷移縁部(100)、ならびに直線状の側(90)の第2の端部(94)および収束する縁部(98)に接続された第2の遷移縁部(102)を具備する。本発明の範囲内で、移植片(30)の精選された好ましい実施形態は、遷移縁部(100、102)を具備せず、収束する縁部(96、98)は、直線状の側(90)の第1の端部(92、94)に直接に接続される。本移植片(30)に関して、直線状の側(90)、収束する縁部(96、98)、および遷移縁部(100、102)は、骨または他の組織を外科的に切断するのに適している。
【0043】
移植片(30)は、刃(80)の中心の最も近くに開き口(108)を具備する。移植後、とりわけ開き口(108)と円筒状軸(40)の内部空洞(46)の組合せにより、外科医は、手術創から望ましくない組織片を除去できるようになる、または外科的に生み出された空洞の中に接着性物質、抗菌物質、もしくは骨原性物質を導入できるようになる。
【0044】
図5および図6は、移植片(30)の第3の好ましい実施形態の斜視図である。本発明の範囲内で、移植片(30)は、移植片とは別個の機器と相互接続することができる。移植片(30)は、脊椎手術、および詳細には脊椎の頚部に関する手術に有用であることが発見された。
【0045】
とりわけ、図5および図6で可能になる、移植片(30)の好ましい実施形態は、円筒状軸(40)、多軸頭部(50)、および刃(120)を含む。円筒状軸(40)は、第1の端部(42)、第2の端部(44)、ならびに第1の端部(42)および第2の端部(44)を通って伸展する内部空洞(46)を含む。
【0046】
移植片(30)の多軸頭部(50)は、移植片(30)とは別個の機器(図示せず)と接続するように構成される。多軸頭部(50)に接続可能な機器の例は、ロッド、架橋、棒、ねじ、および緩み止めナットを含むが、それらに限定されない。多軸頭部(50)は、円筒状軸(40)の第1の端部(42)に接続された回転楕円体(52)、および回転楕円体(52)に接続されたソケット(54)を具備する。外科的固定前に、回転楕円体(52)とソケット(54)の組合せにより、多軸頭部(50)は、円筒状軸(40)の長手方向の軸または内部空洞(46)に対して多数の軸で動くことができるようになる。ソケット(54)は、外側の筐体(56)、および1つまたは複数のねじ山(60)を含む内側の受け口(58)を具備する。筐体(56)の精選された好ましい実施形態は、移植片(30)とは別個の1つまたは複数の機器を受け入れるように適合された開口部(62、64、66)を具備することができる。
【0047】
刃(120)の傾いた側(122)は、円筒状軸(40)の第2の側(44)と接続される。刃(120)の傾いた側(122)は、円筒状軸(40)の直径よりも幅の広い寸法からなる。傾いた側(122)は、第1の翼部(124)および第2の翼部(126)を含み、各翼部(124、126)は、円筒状軸(40)の長手方向の軸から離れて伸展する。図5および図6に示すように、翼部(124、126)のうち第1の翼部は、弓状であり、円筒状軸(40)の第1の端部から離れてアーチ状になる。翼部(124、126)のうち第2の翼部は、円筒状軸(40)の第1の端部(42)の方を向く、勾配のある平面(128)を具備する。弓状の翼部と勾配のある平面を含む翼部の組合せは、非対称刃(120)を生み出す。勾配のある平面(128)は、勾配のある平面(128)の遠位点から、勾配のある平面と移植片(30)の長手方向の軸との交点まで測定したとき、5度~85度の間の角度で移植片(30)の長手方向の軸と交差する。
【0048】
刃(120)の直線状の側(90)は、傾いた側(122)よりも短い長さからなり、傾いた側(122)の反対側に位置決めされる。直線状の側(90)は、第1の端部(92)および第2の端部(94)を含む。第1の翼部(124)に接続された第1の収束する縁部(96)、および第2の翼部(126)に接続された第2の収束する縁部(98)は、収束する縁部(96、98)が直線状の側(90)に近づくにつれ、互いに向かって収束する。本発明の精選された好ましい実施形態は、直線状の側(90)の第1の縁部(92)および第1の収束する縁部(96)に接続された第1の遷移縁部(100)、ならびに直線状の側(90)の第2の端部(94)および収束する縁部(98)に接続された第2の遷移縁部(102)を具備することができる。本発明の範囲内で、移植片(30)の精選された好ましい実施形態は、遷移縁部(100、102)を具備せず、収束する縁部(96、98)は、直線状の側(90)の第1の端部(92、94)に直接に接続される。本移植片(30)に関して、直線状の側(90)、収束する縁部(96、98)、および遷移縁部(100、102)は、骨または他の組織を外科的に切断するのに適している。
【0049】
移植片(30)は、刃(80)の中心の最も近くに開き口(108)を具備する。移植後、とりわけ開き口(108)と円筒状軸(40)の内部空洞(46)の組合せにより、外科医は、手術創から望ましくない組織片を除去できるようになる、または外科的に生み出された空洞の中に接着性物質、抗菌物質、もしくは骨原性物質を導入できるようになる。
【0050】
図7および図8は、移植片(30)の第4の好ましい実施形態の斜視図である。本発明の範囲内で、移植片(30)は、ナット(200)、または移植片(30)と結合させるための他の機器(図示せず)などの、移植片とは別個の機器と相互接続することができる。組織片(30)は、脊椎手術、および詳細には脊椎の頚部に関する手術に有用であることが発見された。
【0051】
とりわけ、図7および図8で可能になる、移植片(30)の好ましい実施形態は、円筒状軸(40)および刃(120)を含む。円筒状軸(40)は、第1の端部(42)、第2の端部(44)、ならびに第1の端部(42)および第2の端部(44)を通って伸展する内部空洞(46)を含む。円筒状軸(40)の第1の端部(42)は、移植片(30)とは別個の機器に移植片(30)を接続するために利用することができるねじ山(48)を具備する。ねじ山(48)は、円筒状軸(40)の外側の少なくとも一部分の周りに伸び、第1の端部(42)から円筒状軸(40)の第2の端部(44)に向けて進む。
【0052】
刃(120)の傾いた側(122)は、円筒状軸(40)の第2の側(44)と接続される。刃(120)の傾いた側(122)は、円筒状軸(40)の直径よりも幅の広い寸法からなる。傾いた側(122)は、第1の翼部(124)および第2の翼部(126)を含み、各翼部(124、126)は、円筒状軸(40)の長手方向の軸から離れて伸展する。図7および図8に示すように、翼部(124、126)のうち第1の翼部は、弓状であり、円筒状軸(40)の第1の端部から離れてアーチ状になる。翼部(124、126)のうち第2の翼部は、円筒状軸(40)の第1の端部(42)の方を向く、勾配のある平面(128)を具備する。弓状の翼部と勾配のある平面を含む翼部の組合せは、非対称刃(120)を生み出す。勾配のある平面(128)は、勾配のある平面(128)の遠位点から、勾配のある平面と移植片(30)の長手方向の軸との交点まで測定したとき、5度~85度の間の角度で移植片(30)の長手方向の軸と交差する。
【0053】
刃(120)の直線状の側(90)は、アーチ状の側(122)よりも短い長さからなり、アーチ状の側(122)の反対側に位置決めされる。直線状の側(90)は、第1の端部(92)および第2の端部(94)を含む。第1の翼部(124)に接続された第1の収束する縁部(96)、および第2の翼部(126)に接続された第2の収束する縁部(98)は、収束する縁部(96、98)が直線状の側(90)に近づくにつれ、互いに向かって収束する。本発明の精選された好ましい実施形態は、直線状の側(90)の第1の縁部(92)および第1の収束する縁部(96)に接続された第1の遷移縁部(100)、ならびに直線状の側(90)の第2の端部(94)および収束する縁部(98)に接続された第2の遷移縁部(102)を具備することができる。本発明の範囲内で、移植片(30)の精選された好ましい実施形態は、遷移縁部(100、102)を具備せず、収束する縁部(96、98)は、直線状の側(90)の第1の端部(92、94)に直接に接続される。本移植片(30)に関して、直線状の側(90)、収束する縁部(96、98)、および遷移縁部(100、102)は、骨または他の組織を外科的に切断するのに適している。
【0054】
移植片(30)は、刃(80)の中心の最も近くに開き口(108)を具備する。移植後、とりわけ開き口(108)と円筒状軸(40)の内部空洞(46)の組合せにより、外科医は、手術創から望ましくない組織片を除去できるようになる、または外科的に生み出された空洞の中に接着性物質、抗菌物質、もしくは骨原性物質を導入できるようになる。
【0055】
出願人は、特許協力条約および米国特許法により必要とされるように、本発明を可能にし、本発明について記述し、開示してきた。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8