(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-24
(45)【発行日】2024-05-07
(54)【発明の名称】長方形導波路を使用する開口乗算器
(51)【国際特許分類】
G02B 27/02 20060101AFI20240425BHJP
G02B 6/00 20060101ALI20240425BHJP
G02B 6/26 20060101ALI20240425BHJP
G02B 5/04 20060101ALI20240425BHJP
G02B 5/30 20060101ALI20240425BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
G02B6/00 301
G02B6/26
G02B5/04 Z
G02B5/30
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022186061
(22)【出願日】2022-11-21
(62)【分割の表示】P 2018502762の分割
【原出願日】2017-09-12
【審査請求日】2022-11-29
(32)【優先日】2016-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518010049
【氏名又は名称】ルムス エルティーディー.
【氏名又は名称原語表記】Lumus Ltd.
【住所又は居所原語表記】8 Pinchas Sapir Street, 7403631 Ness Ziona, Israel
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ダンジガー,ヨチャイ
【審査官】井亀 諭
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-003872(JP,A)
【文献】国際公開第2006/061927(WO,A1)
【文献】特表2007-505353(JP,A)
【文献】特開2012-198263(JP,A)
【文献】国際公開第2015/076335(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 27/01-27/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学的開口乗算器であって、
(a)透明材料のブロックとして形成された第1の導波路であって、前記第1の導波路は、長方形断面を形成する第1の対の平行面および第2の対の平行面を有し、前記第1の導波路を少なくとも部分的に横断する第1のセットの相互に平行な部分反射内面を含み、前記部分反射面が少なくとも前記第1の対の平行面に対して斜角である、第1の導波路と、
(b)前記第1の導波路に光学的に連結される、透明材料のブロックとして形成された第2の導波路であって、前記第2の導波路は、スラブ型の導波路を形成する第3の対の平行面を有しており、第2のセットの部分反射面は前記第2の導波路を少なくとも部分的に横断し、前記第2のセットの部分反射面が、前記第3の対の平行面に対して斜角である、第2の導波路と、
(c)無限にコリメートされる画像を投影するように構成された画像プロジェクターであって、前記画像を前記第1の導波路へ導入し、前記第1の対の平行面および前記第2の対の平行面における4回の内反射によって前記第1の導波路内で伝播することにより、4つの内反射画像セットを生成するように、前記第1の導波路に光学的に連結された画像プロジェクターとを含み、
前記
第1の導波路への光学的連結ならびに前記第1および第2の導波路の前記第1および第2のセットの部分反射面は、前記4つの内反射画像セットの少なくとも1つの強度の一部が、前記部分反射面における反射によって漸進的に偏向され、前記第2の導波路に連結され、前記第2の導波路内で2回の反射によって伝播され、前記画像の強度の一部が前記部分反射面で反射され、可視画像として前記平行面の1つから外側へ向けられるように構成され、
前記第1の導波路内を伝播する前記画像は視野角に広がっており、前記4つの内反射画像のいずれの光も前記第1の対の平行面および前記第2の対の平行面のいずれかまたは前記第1のセットの前記部分反射面に平行ではなく、
前記
漸進的に偏向
される画像または前記第2の導波路内を伝播するその反射の光は、前記第3の対の平行面または前記第2のセットの部分反射面に平行ではな
く、
前記第1のセットの部分反射面は、前記第2の対の平行面に垂直であり、前記第1のセットの部分反射面は、多層誘電体コーティングであって、前記4つの内反射画像の第1の2つの画像の視野角を含む第1の角度範囲内に入射する光に対して実質的に透明であり、前記4つの内反射画像の第2の2つの画像の視野角を含む第2の角度範囲内に入射する光を部分的に反射し、それによって前記第2の2つの画像を漸進的に偏向させて前記第2の導波路に連結させる多層誘電体コーティングを用いて実装される、
ことを特徴とする光学的開口乗算器。
【請求項2】
前記第2の対の平行面は、前記第3の
対の平行面に平行である、ことを特徴とする請求項
1に記載の光学的開口乗算器。
【請求項3】
前記第1のセットの部分反射面の反射率は、前記反射画像の伝播方向に沿って増大する、ことを特徴とする請求項1に記載の光学的開口乗算器。
【請求項4】
前記第1のセットの部分反射面は、前記第1の対の平行面および前記第2の対の平行面の少なくとも1つの面に隣接した周囲媒体において、前記第1の導波路の材料の臨界角よりも小さい角度で、
前記第1の対の平行面の法線に対し
て傾斜している、ことを特徴とする請求項1に記載の光学的開口乗算器。
【請求項5】
前記第1の導波路は、前記第1の対の平行面または前記第2の対の平行面の間に、それに平行に配置された部分反射内面を更に含む、ことを特徴とする請求項1に記載の光学的開口乗算器。
【請求項6】
前記画像プロジェクターと前記第1の導波路との間の光学的連結は、前記第1の導波路に一体形成されている、または光学的に連結されている連結プリズムを通して行われ、前記連結プリズムは、前記画像プロジェクターからの射影画像の光軸
に垂直な連結面を提示し、前記第1の対の平行面の第1の面と同一平面上の、またはそれに平行な第1の拡張面と、前記第2の対の平行面の第1の面と同一平面上の、またはそれに平行な第2の拡張面とを提供する、ことを特徴とする請求項1に記載の光学的開口乗算器。
【請求項7】
前記第1の拡張面は、前記第1の対の平行面の幅よりも大きい、前記第の一導波路の伸長方向に垂直な幅を有し、前記第2の拡張面は、前記第2の対の平行面の幅よりも大きい、前記第1の導波路の伸長方向に垂直な幅を有する、ことを特徴とする請求項
6に記載の光学的開口乗算器。
【請求項8】
前記連結プリズムは、前記第1の導波路の入口開口部の第1の寸法を画定する第1の遮断縁部と、前記第1の導波路の入口開口部の第2の寸法を画定する第2の遮断縁部とを画定し、前記第1の遮断縁部および前記第2の遮断縁部は同一平面上にはない、ことを特徴とする請求項
6に記載の光学的開口乗算器。
【請求項9】
前記連結プリズムは、前記第1の導波路の入口開口部の第1の寸法を画定する第1の遮断縁部と、前記第1の導波路の入口開口部の第2の寸法を画定する第2の遮断縁部とを画定し、前記第1および第2の遮断縁部の少なくとも1つは、前記第1の導波路の伸長方向に斜めに傾斜している、ことを特徴とする請求項
6に記載の光学的開口乗算器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学的開口乗算器(optical aperture multiplier)、具体的には、そのような開口乗算器を利用する、長方形導波路、ニアアイディスプレイ、及びヘッドアップディスプレイに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ニアアイディスプレイ又はヘッドアップディスプレイのための光学配置は、視点が位置する領域を覆うための大きな開口を必要とする(アイモーションボックス)。コンパクトな装置を実施するために、大きな開口を生成するために掛け合わされる小さな開口を持つ小さな光画像生成装置により、画像が生成される。
【0003】
一次元での開口の乗算のための方法が、内反射により画像が中で伝播する透明材料の平行面スラブ(parallel-faced slab)に基づいて開発された。画像波面の一部は、斜めに角度を付けた部分反射器の使用により、又は、スラブの1つの表面上での回折光学素子の使用により、スラブから連結される。そのようなスラブは、一次元での内反射により画像波面を含むという点で、本明細書では一次元導光路と称されている。スラブの面(即ち、スラブ表面)において、画像は、導波路にわたって画質を維持するようにコリメートされねばならない。
【0004】
スラブ伝播方法は、開口の乗算の第2段階に非常に適しており、スラブは観察者の目(ニアアイディスプレイのためのガラスレンズ、又はより大きなヘッドアップディスプレイのためのウィンドウのようなもの)とは反対に配置され、最終出力表面を形成して、そこから画像が目に到達する。しかし、この方法は乗算の第1段階には最適ではなく、画像波面の幅と比較されたスラブの幅が装置にかさ及び重量を加えることが必要とされる。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、長方形導波路を含む光学的開口乗算器である。
【0006】
本発明の特定の実施形態の教示に従い、光学的開口乗算器が提供され、該光学的開口乗算器は、
(a)伸長方向を持つ第1の光導波路であって、第1の光導波路は長方形断面を形成する第1の対の平行面及び第2の対の平行面を有しており、複数の部分反射面が第1の光導波路を少なくとも部分的に横断し、部分反射面が伸長方向に対して斜角である、第1の光導波路;及び
(b)第1の光導波路と光学的に連結される第2の光導波路であって、第2の光導波路はスラブ型の導波路を形成する第3の対の平行面を有しており、複数の部分反射面が第2の光導波路を少なくとも部分的に横断し、部分反射面が第3の対の平行面に対して斜角である、第2の光導波路
を含み;
ここで、第1の光導波路及び第2の光導波路の光連結面と部分反射面は、第1の光導波路の平行面及び第2の光導波路の平行面の両方に対して斜めの連結角度で最初の伝播方向で画像が第1の光導波路に連結される時に、画像が第1の光導波路に沿った4回の内反射により進み、第2の光導波路に連結するように画像の強度の一部が部分反射面にて反射し、及び、第2の光導波路内で2回の反射を伝播し、目に見える画像として前記平行面の1つから外側に向けられるように画像の強度の一部が前記部分反射面にて反射するように、構成される。
【0007】
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、第1の対の平行面は、第1の面と第2の面を含み、第2の対の平行面は、第3の面と第4の面を含み、第1の面の端部は第1の近位縁部にて終端となり、第3の面の端部は第2の近位縁部にて終端となり、
光学的開口乗算器は更に、光導波路に一体形成され又は光学的に連結される連結反射構造を含み、連結反射構造は:
(a)第3の面の近位拡張部として、又は第3の面に平行であり且つその外部に反射器として配置される第1の反射器であって、第3の面の幅よりも広い、伸長方向に垂直な幅を持つ、第1の反射器、及び
(b)第4の面の近位拡張部として、又は第4の面に平行であり且つその外部に反射器として配置される第2の反射器であって、第4の面の幅よりも広い、伸長方向に垂直な幅を持つ、第2の反射器
を含み、
それにより、光入力軸に沿って見ると、第1の近位縁部と第2の近位縁部は、第1の近位縁部と第2の近位縁部により連結される目に見える導波路開口を提示し、第1の近位縁部と第2の近位縁部の画像は、連結反射構造において反射される。
【0008】
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、光入力軸は第1の反射器及び第2の反射器の両方に対して傾斜している。
【0009】
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、連結反射構造は、光導波路に一体形成される又は光学的に連結される連結プリズムとして実装され、連結プリズムは、光入力軸に全体的に垂直な連結面を提示する。
【0010】
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、連結反射構造は、光導波路に一体形成される又は光学的に連結される連結プリズムとして実装され、連結プリズムは、画像投影構造の少なくとも1つの光学素子に統合される。
【0011】
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、少なくとも1つの光学素子は、入力面、反射器面、内部傾斜光束分割素子、及び出力画像伝播の主要な方向にほぼ直交する出力面を持つ、ビームスプリッタープリズムを含み、連結反射器の前記第1の反射器及び第2の反射器の少なくとも一部は、出力面の平面にわたって広がる。
【0012】
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、連結反射構造は、前記光導波路に一体形成される又は光学的に連結される連結プリズムとして実装され、連結プリズムは、目に見える導波路開口に当たるように第1の反射器及び第の反射器の1つに垂直な光学軸に沿って光入力を反射するために傾斜反射面を提示する。
【0013】
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、目に見える導波路開口と完全に重なるように光入力軸に沿って無限にコリメートされる画像を投影するために配置される、画像プロジェクターも提供される。
【0014】
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、画像プロジェクターと連結反射構造との間の光路に挿入されるデポラライザ要素も提供される。
【0015】
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、第1の光導波路は、第2の光導波路の端面に光学的に連結され、前記端面は第3の対の平行面の間を伸びる。
【0016】
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、端面は第3の対の平行面に直交している。
【0017】
本発明の実施形態の代替的な特徴に従い、端面は、第3の対の平行面に傾斜して角度を付けられている。
【0018】
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、第2の光導波路の部分反射面は、一連の平行線において第3の対の平行面の第1と交差し、端面は、縁部に沿って第3の対の平行面の第1に接触し、縁部は一連の平行線とは平行でない。
【0019】
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、第1の光導波路は第3の対の平行面の1つに光学的に連結される。
【0020】
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、第1の光導波路の部分反射面は、第1の対の平行面及び第2の対の平行面の両方に対して斜角である。
【0021】
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、第1の対の平行面及び第2の対の平行面からの少なくとも1つの面は、誘電体ミラーを形成するために誘電材料の層で覆われる。
【0022】
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、第1の光導波路の面のうち1つは連結面であり、これを介して第1の光導波路は第2の光導波路と光学的に連結され、第1の光導波路の複数の部分反射面は重なり合った関係であり、その結果、連結面への一次画像伝播方向に沿った部分反射面の幾何学的投影において、投影の内部にある領域の大半が、部分反射面の少なくとも2つの投影の内部に含まれる。
【0023】
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、第1の光導波路に連結され、且つ、角度方向の第1の広がりを持つ第1の画像を第1の光導波路に導入するように配置される、画像投影構造も提供され、ここで、4回の内反射は、角度方向の第2、第3、及び第4の広がりをそれぞれ持つ、第2、第3、及び第4の共役像を生成し、
第1の光導波路の複数の部分反射面は、部分反射面に対して第1の範囲の角度内で画像の光線にほぼ透過性となるように覆われ、且つ、第2の範囲の角度内で入射する画像の光線に部分的に反射し、
ここで、角度方向の第1の広がり、及び複数の部分反射面の斜角は、4つの共役像のうち3つに対する角度方向の広がりが全て第1の範囲の角度内の複数の部分反射面上で入射し、且つ4つの共役像のうちわずか1つに対する角度方向の広がりが第2の範囲の角度内の前記複数の部分反射面上で入射するように選択される。
【0024】
本発明の特定の実施形態の教示に従い、光学的開口乗算器がされ、該光学的開口乗算器は、
(a)伸長方向を持つ光導波路であって、光導波路は、第1の面と第2の面を含む第1の対の平行面、及び第3の面と第4の面を含む第2の対の平行面を有しており、対の平行面は一体となって長方形断面を形成し、第1の面の端部は第1の近位縁部にて終端となり、第3の面の端部は第2の近位縁部にて終端となる、光導波路;及び
(b)光導波路に一体形成され又は光学的に連結される連結反射構造
を含み、前記連結反射構造は:
(i)第3の面の近位拡張部として、又は第3の面に平行であり且つその外部に反射器として配置される第1の反射器であって、第3の面の幅よりも広い、伸長方向に垂直な幅を持つ、第1の反射器、及び
(ii)第4の面の近位拡張部として、又は第4の面に平行であり且つその外部に反射器として配置される第2の反射器であって、第4の面の幅よりも広い、伸長方向に垂直な幅を持つ、第2の反射器
を含み、
それにより、光入力軸に沿って見ると、第1の近位縁部と第2の近位縁部は、第1の近位縁部と第2の近位縁部により連結される目に見える導波路開口を提示し、第1の近位縁部と第2の近位縁部の画像は、連結反射構造において反射される。
【0025】
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、光入力軸は第1の反射器及び第2の反射器の両方に対して傾斜している。
【0026】
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、連結反射構造は、光導波路に一体形成される又は光学的に連結される連結プリズムとして実装され、連結プリズムは、光入力軸に全体的に垂直な連結面を提示する。
【0027】
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、目に見える導波路開口と完全に重なるように光入力軸に沿って無限にコリメートされる画像を投影するために配置される、画像プロジェクターも提供される。
【0028】
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、画像プロジェクターと連結反射構造との間の光路に挿入されるデポラライザ要素が更に含まれる。
【0029】
本発明の特定の実施形態の教示に従い、光学的開口乗算器がされ、該光学的開口乗算器は、
(a)伸長方向を持つ第1の光導波路であって、第1の光導波路は長方形断面を形成する第1の対の平行面及び第2の対の平行面を有しており、ここで、複数の部分反射面が第1の光導波路を少なくとも部分的に横断し、部分反射面は伸長方向に対して斜角であり、第1の光導波路の複数の部分反射面は、部分反射面に対して第1の範囲の角度内で入射する光線にほぼ透過性となるように覆われ、且つ、第2の範囲の角度内で入射する光線に部分的に反射する、第1の光導波路;及び
(b)第1の光導波路に連結され、且つ、角度方向の第1の広がりを持つ第1の画像を第1の光導波路に導入するために配置される、画像投影構造
を含み、
ここで、第1の画像は、第1の光導波路に沿った4回の内反射により進み、それによって、角度方向の第2、第3、及び第4の広がりをそれぞれ持つ、第2、第3、及び第4の共役像を生成し、及び
ここで、角度方向の第1の広がり、及び複数の部分反射面の斜角は、4つの共役像のうち3つに対する角度方向の広がりが全て第1の範囲の角度内の複数の部分反射面上で入射し、且つ4つの共役像のうちわずか1つに対する角度方向の広がりが第2の範囲の角度内の前記複数の部分反射面上で入射するように選択される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本発明は、ほんの一例ではあるが添付図面を参照するとともに、本明細書に記載される。
【
図1】A及びBは、本発明の実施形態に従って構築且つ操作される光学的開口乗算器の、概略的な側面視と正面視をそれぞれ表す。
【
図2】A及びBは、
図1のA及びBの光学的開口乗算器からの導波路の内部ファセットの部分的な反射に関連して伝播する画像光線の2つの可能な幾何学的配置を示す概略図である。
【
図3】様々な反射画像と
図1のA及びBの光学的開口乗算器の内部ファセットとの角度関係の、概略的な二次元投影図である。
【
図4】A-Dは、様々な共役像と
図1のA及びBの光学的開口乗算器の内部ファセットにおける反射との相互関係を示す、概略的な等角図である。
【
図5】A-Dは、様々な最初の光線方向に対する
図1のA及びBの光学的開口乗算器からの2D導波路に沿って伝播する共役像における様々な光線と導波路の様々な幾何学的形状との関係の概略図である。
【
図6】本発明の更なる態様に従った、
図1のA及びBの光学的開口乗算器からの2D導波路に画像を内連結させるための連結反射構造の、概略的な等角図である。
【
図8】A及びBは、連結反射構造が連結プリズムの一部として中に実装される、
図6と同等の導波路と連結反射構造の、異なる視点からの等角図である。
【
図9】A及びBは、連結プリズムの異なる実装をそれぞれ示す、
図8のA及びBと同様の図である。
【
図10】A-Cは、連結プリズム及び2D導波路の代替的な実装の、等角図、平面図、及び側面視をそれぞれ示す。
【
図11】
図10のAの連結プリズム及び2D導波路の実装の等角図である。
【
図12】
図10のAの連結プリズム及び2D導波路の実装の等角図である。
【
図13】Aは、
図10のAの連結プリズム及び2D導波路の実装の等角図である。Bは、
図13Aの連結プリズム及び2D導波路の平面図である。
【
図14】A-Cは、本発明の更なる態様に従った、
図10のAの連結プリズム及び2D導波路の産生中の3つの段階の、概略的な等角図である。
【
図15】本発明の更なる態様に従った、2D導波路を備えた画像投影構造の統合を示す概略的な側面視である。
【
図16】
図15の画像投影構造及び2D導波路の実装を示す概略的な側面視である。
【
図17】
図15の画像投影構造及び2D導波路の実装を示す概略的な側面視である。
【
図18】三次元での
図15-17の原理の典型的な実装の等角図である。
【
図19】A-Cは、本発明の更なる実装に従った、2D導波路と1D導波路との間の異なる連結の幾何学的配置を示す、概略的な等角図、側面視、及び平面図をそれぞれ示す。
【
図20】様々な共役像と
図19のA-Cの光学的開口乗算器の内部ファセットにおける反射との相互関係を示す、概略的な等角図である。
【
図21】A-Cは、本発明の教示に従った、2D導波路と1D導波路との間の連結の幾何学的配置の、3つの異なる実装を示す概略的な側面視である。
【
図22】A及びBは、本発明の実装に従った、斜角での2D導波路と1D導波路との間の異なる実装連結の幾何学的配置を示す、概略的な等角図と側面視をそれぞれ示す。C-Eは、様々な異なる実装を示す、
図22のBと同様の概略的な側面視である。
【
図23】
図1のAと同様であるが、2つの導波路間に挿入される屈折層を利用する、光学的開口乗算器の概略的な側面視である。
【
図25】A-Cは、2つの導波路の機械的な相互接続に対する様々な実装の選択肢を示す、
図1のAと同様の装置の側面視である。Dは、2つの導波路の機械的な相互接続に対する実装の選択肢を示す、
図22のEと同様の装置の側面視である。
【
図26】第1の導波路と、第2の導波路における画像伝播の方向との間の、相対的な傾斜を示す、
図1のBと同様の装置の正面視である。
【
図27】長方形の平行な外面のセットの両方に対して斜めに傾斜した内部部分反射ファセットを備えた2D導波路の実装を示す、概略的な等角図である。
【
図28】第1の内部ファセット配向と第2のファセット配向をそれぞれ備えた、
図27の2D導波路を利用する装置の2つの典型的な実装に対する幾何学的な角度関係を示す、
図3と同様の図である。
【
図29A】第1の内部ファセット配向と第2のファセット配向をそれぞれ備えた、
図27の2D導波路を利用する装置の2つの典型的な実装に対する幾何学的な角度関係を示す、
図3と同様の図である。
【
図29B】
図29Aの実装に従った2D導光路内の画像伝播の角度の、概略的な等角図である。
【
図30】均一性の増大をもたらすために、隣接した導波路で並置された本発明の更なる態様に従った導波路の概略的な正面視である。
【
図31】A及びBは、本発明の更なる態様に従った、画像の均一性に対する内部ファセット間隔の変異の効果を示す、導波路の概略図である。Cは、画像の均一性を増大させるための多重経路実装を示す、
図1のBと同様のシステムの正面視である。
【
図32】A及びBは、
図1のBと同様のシステムの更に2つの異なる多重経路実装である。
【
図33】Aは、浅い入射角光線を選択的に反射するように覆われた内部ファセットを利用する、
図1のBと同様の装置の更に代替的な実装の概略的な正面視である。Bは、様々な反射画像と
図33のAの光学的開口乗算器の内部ファセットとの角度関係を示す、
図3と同様の図である。Cは、
図33のAの装置に使用される覆われたファセットのためのS及びPの偏光に対する反射率の角度依存性を示すグラフである。
【
図34】A-Eは、本発明の態様に従った、2D導波路及び連結プリズムの産生における一連の工程を示す、概略的な等角図である。
【
図35】A及びBは、直接確認された場面の伝達された視野の強度に対する本発明の実施形態の起こり得る影響を示す、概略的な正面視と側面視をそれぞれ示す。C及びDは、本発明の更なる態様に従った、伝達された視野の強度矯正を示す、
図35のA及びBと同様の図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明は、長方形導波路を含む光学的開口乗算器である。
【0032】
本発明に係る光学的開口乗算器の原理及び操作は、図面及び付随の記載を参照することでより良く理解され得る。
【0033】
ここで図面を参照すると、
図1のA-35は、本発明の特定の実施形態に従って構築され及び動作する、光学的開口乗算器の様々な態様を示している。一般用語において、本発明の実施形態に従った光学的開口乗算器は、「X軸」に対応するものとして本明細書で恣意的に示される伸長方向を持つ第1の光導波路(10)を含んでいる。第1の光導波路(10)は、長方形断面を形成する、第1の対の平行面及び第2の対の平行面(12a)、(12b)、(14a)、(14b)を有している。本発明の特定の特に好ましい実施形態に従い、本明細書では「ファセット」と称される、複数の内部部分反射面(40)は、伸長方向に対して斜角(即ち、平行でも垂直でもない)で第1の光導波路(10)を少なくとも部分的に横断する。
【0034】
光学的開口乗算器はまた、好ましくは、第1の光導波路と光学的に連結され、且つスラブ型導波路を形成する第3の対の平行面(22a)、(22b)を有している、第2の光導波路(20)を含んでおり、即ち、導波路(20)の他の二次元の距離は、第3の対の平行面(22a)、(22b)の間の距離よりも少なくとも桁違いに大きい。ここでも、複数の部分反射面(45)は、好ましくは、第3の対の平行面に対して斜角で第2の光導波路を少なくとも部分的に横断する。
【0035】
導波路と部分反射面(40)(45)の配置及び構成との間の光学的連結は、第1の光導波路の平行面及び第2の光導波路の平行面(12a)(12b)(14a)(14b)の両方に対して斜めの連結角度で最初の伝播方向(30)により画像が第1の光導波路(10)に連結される時に、画像が第1の光導波路(10)に沿って4回の内反射(画像(a1)、(a2)、(a3)、及び(a4))により進み、第2の光導波路(20)に連結するように画像の強度の一部が部分反射面(40)にて反射し、その後、第2の光導波路(20)内で2回の反射(画像(b1)、(b2))を通じて伝播し、ユーザー(47)の目で確認される目に見える画像(c)として平行面の1つから外側に向けられるように画像の強度の一部が部分反射面(45)にて反射するような、連結である。
【0036】
ここで
図1のA及びBをより明確に参照すると、これらは上の記載の実装の第1の実例を示している。第1の導波路(10)は、2つのセットの平面間の反射により二次元で注入画像をガイドする場面では2D導波路として本明細書で称されており、一方で第2の導波路(20)は、1つの対の平行面間において一次元だけで注入画像をガイドする1D導波路と称されている。光画像発生装置(図示せず)からの光線(30)は、ある角度で第1の導波路(10)に注入される。結果的に、光は導波路(10)に沿って伝播しつつ、
図1のAの側面視に示されるように導波路の4つの外面全てから反射されている。このプロセスにおいて、4つの共役光線ベクトルは、面により内部に反射されると、同じ画像を表わす(a1)、(a2)、(a3)、及び(a4)として生成される。
【0037】
導波路(10)に注入される光線(30)の角度は、この導光路の4つの外面全てから反射されるように設定される。光線は、浅い(グレージング)角度で第1の導波路(10)の底面(12b)、即ち第2の導波路(20)に隣接している面から反射し、急角度で(10)から(20)へと伝達されねばならない。この特性は、全内反射(TIR)又は光学コーティングにより達成され得る。回折パターンはまた、同じ表面上で送信と回折を組み合わせることにより、この光学特性を実行することができる。第1の導波路(10)の他の3つの面(12a)、(14a)、及び(14b)からの反射は、同じように、或いは反射コーティングの使用により生成され得る。
【0038】
第1の導波路(10)内のガイドされた光線の一部(例えば(a1)と(a2))は、第2の導波路(20)の入力連結面へ下向きに、内部平行部分反射器(ファセット)(40)により反射される。第2の導波路(20)において、これら光線は(b1)及び(b2)と定義される。
【0039】
光線(b1)及び(b2)は外面により反射され、共役し、即ち光線(b1)は(b2)となるように反射され、その逆も然りである(
図1のAに表される)。第1の導波路(10)外部前面(14a)及び外部後面(14b)は、互いに、及びこの実装においては、第2の導波路(20)の対応する外面(22a)(22b)に平行でなければならない。平行性から生じる任意の偏差は、連結画像(b1)及び(b2)を正確な共役像でなくし、画質が劣化してしまう。
【0040】
第2の導波路(20)内の内部ファセット(45)は、導波路の外側に、及び観察者(47)の目に光線(b2)を反射させる。
【0041】
導波路(10)及び(20)の内部ファセットによる反射プロセスを、
図2のA及びBで更に説明する。2つの基本構成が表されており、光線及びファセットの相対的角度によって異なる。この概略図において、対応する導波路の側面視から観察されるように同じ幾何学的な考慮が各々に適用されるため、光線(a1)、(a2)、及び(b1)は、同じベクトルとして表される(参照ではb1のみである)。光線(a3)、(a4)、及び(b2)も同じベクトルとして表される(参照ではb2のみである)。
【0042】
光線(b2)は実際に、
図2のAにおいて2つのベクトルにより表されるのと同じ方向で伝播する光線束である。この場合、1つのベクトルは、光線(become)(b1)に及び内部ファセット(40)(又は(45))上へと外面により反射され、その一部は(c1)として反射される。他の(b2)ベクトルは、ベクトル(c2)としてファセットにより直接反射される。ベクトル(c1)及び(c2)は、この順序で必ずしも通常の画像及びゴースト画像を表わすものではない。この構成において、(b1)と(b2)は、同じ側からファセット(45)に影響する。
【0043】
ちなみに、画像が光線により本明細書において表わされる場所ではどこでも、光線は、画像の点又は画素に各々が対応するわずかに異なる角度で多数の光線により典型的に形成される、画像のサンプル光線であることに、注意されたい。特に画像の端と称される場合を除いて、示される光線は典型的に画像の重心である。
【0044】
図2のBは、実質的に同じプロセスを説明しているが、幾何学的配置は、(b1)と(b2)が両側からファセット(40)(又は(45))に影響するようなものである。
【0045】
両方の場合、SとPの偏光における、画像(c1)及び(c2)に対する反射の大きさは、これらファセット上でのコーティングにより決定される。好ましくは、1つの反射は画像であり、他の反射は、望まれない「ゴースト」像に対応するため、抑えられる。入射光線角度のどの範囲が反射されるか、及び、入射光線角度のどの範囲が伝達されるかを制御するのに適切なコーティングは、当該技術分野で既知であり、本発明と共に同時譲渡される(coassigned)米国特許第7391573号及び第7457040号にて詳細に見出すことができる。
【0046】
「ゴースト」像が、主要な画像又は共役像に重ならない((c1)が(c2)に重なる)ように、システムを設計することが特に好ましい。適切な光線角度を設計しつつ、導波路内での画像の伝播のためのTIR条件を維持し、且つ同時にゴーストの重複を回避するプロセスが、
図3に記載される。この図は、本発明の更なる実施形態を以下に詳しく提示するために使用される概略図を導入している。
【0047】
したがって、
図3は、回転が直線の軸に沿った距離(「角度間隔(angular space)」)として描かれる導波路(10)と(20)の幾何学的配置の投影を示している。ゆえに、図はデカルト座標中の球座標を表す。この表示は様々な歪みを導入し、様々な軸に沿った変位は(様々な軸の回りの回転の性質がそうであるように)交換不可能である。しかしながら、図のこの形態は記載を単純化し、システム設計のための有用なツールを提供することが分かっている。明確化について、X軸、Y軸、およびZ軸に沿った方向は回転の1つのシーケンスに従って示されている。
【0048】
大きな円は、導波路の様々な外面の臨界角(内部全反射の境界-TIR)を表す。したがって、円の外側の点は、TIRによって反射されるビームの角方向を表し、その一方で、円の内部の点は、外面を通って導波路から送信されるビームを表している。円(57)と(59)は、導波路(10)の前後の外面(14a)と(14b)、および導波路(20)の前後の外面(22a)と(22b)の臨界角を表す。反対のファセットの円の間の「距離」は180度である。円(61)と(63)は、導波路(10)の上下の外面(12a)と(12b)の臨界角を表す。点線入りの破線(65)と(67)は、導波路のこれらの外面の方向を表す。
【0049】
以前に記載されたように、画像は2Dの導波路(10)に導入され、その間に、内反射を経験する。以下の例において、反射はすべてTIRベースであり、したがって、導入された画像(a1)は、任意の円の外部にあるように
図3では示されている。角度空間内の正方形画像は四角形状を有する。
【0050】
画像(a1)が導波路(10)の外面(12a)、(12b)、(14a)、および(14b)から反射される(方向65と67によって表される)ため、それは(a2)、(a3)、(a4)、および戻って(a1)に乗算される(4本の湾曲した実線矢印によって概略的に表される)。あらゆる画像の反射は、反射角が入射角と等しいという光学的原理に従って、面の各々からであるが、他の側において、画像それ自体と同じ角度の「距離」を有する(線65と67)。
【0051】
(
図1のBにおける)内部ファセット(40)の方向は、ファセットの角のある傾斜に従って位置付けられる線(70)としてここでは描かれている。画像(a1)あるいは(a2)がファセット(70)(40)にぶつかると、画像は、破線の矢印線によってそれぞれ画像(b1)と(b2)に対して描かれるように、70からの等しい反対側の角距離に反射される。
【0052】
(b1)と(b2)は、第1の導波路(10)の底部外面の臨界角境界(61)内にあるので、この導波路から第2の導波路(20)へと連結されるであろう。
【0053】
画像(b1)と(b2)は導波路(20)内に伝播するため、角度方向(67)を有する前後の外面(22a)と(22b)からの反射により相互に交換される(反射は湾曲した実線の両矢印として描かれている)。
【0054】
最終的に、画像(b1)は方向(72)で内部ファセット(45)(
図1のA)にぶつかり、画像(c)へ反射される。画像(c)は臨界角の円(57)の内部にあるため、第2の導光路(20)から目(
図1のAの47)に結合される。
【0055】
このすべての構成において、内部ファセット(70と72)の角度は画像のいずれかの角度形状(正方形)とも交差してはならない。なぜなら、そのように交差すると、「ゴースト」画像が正常画像に重なるからである。
【0056】
画像(c)は、(c)が方向Zに集中していない
図3で例証されるように、導波路(20)に対して任意の角度(必ずしも垂直であるとは限らない)で出現するように設計可能である。
【0057】
上に言及されるように、ファセット(40)と(45)には、好ましくはコーティングが施されており、これがそれぞれ低角度画像(a3)、(a4)、および(b2)の反射を減らすか、実質的に取り除く。
【0058】
図3に記載された計算プロセスは、表示のしやすさと明快さのために2Dデカルト座標中で概略的に示されている。
図4のA-Dで例証されるように、システムの最終的な正確な設計は、球座標で行われる。
図4のAは、画像(a1)-(a4)の間の連結を表す。
図4のBは、ファセット(40)での反射による、(a1)から(b1)、および(a2)から(b2)への連結を示す。
図4のCは、第2の導波路(20)における(b1)と(b2)との間の連結を表す。
図4のDは、ファセット(45)での反射による、(b1)から(c)への連結を表す。
【0059】
導波路(10)内での内反射のあいだ、
図5のA-Dで示されるような一往復当たりのあらゆる寸法(yまたはz)における任意の数の反射が生じ得る。
図5のAは、外面当たりの1つの反射を描く。この条件で、(b1)は(a1)に由来する。しかしながら、様々な画像フィールドの様々な光線は様々な角度を有するため、光線が導波路(10)のx軸に沿って伝播するにつれて、最終的に、反射の方向は変わることがある。
図5のBは、(a2)によって生成される(b2)を結果として生させることができる、ある異なる方向を描く。したがって、あらゆる設計において、(b1)と(b2)の両方の生成を仮定しなければならない。導波路(10)のアスペクト比は、
図5のCで描かれるような外部ファセット当たり1つを超える反射を有するように設計され得る。様々なフィールド角度について、反射の方向は
図5のDで示されるように変わる場合がある。実際に、本発明の特定のとりわけ好ましい実装は、導波路(10)が、4つのすべての共役像(a1)-(a4)で容積測定的に充填され、それによって、以下にさらに議論されるように、経路の1つを抑えるために特別な予防策を講じることを除いて、画像(a1)と(a2)の両方が(b1)と(b2)を生成するために常に外連結(out-coupled)されることを保証する。
【0060】
導波路(10)と(20)の外面と内部ファセットによる連結された反射は、xとyの寸法の両方で元々の導入された開口を拡張する。導波路(10)は、x寸法の開口とy寸法の導波路(20)とを拡張する(軸は
図1のBのように標識される)。以下に詳述されるように、第1の導波路(10)の開口拡張は好ましくは、画像によって導波路を充填し、その後、導波路の長さに沿って連続的なやり方でファセットを介して導波路から画像を連結することにより達成される。
【0061】
内連結(coupling-in)構造
拡張した開口全体で均一の強度を得るために、ビームの導入された最初の開口は均一でなければならず、導波路を「満た」さなければならない。画像中の各点(ピクセル)に対応する光線が導波路の断面全体に存在することを示すために、「充填する」という用語を本文脈で使用する。概念的に、この特性は、万一、導波路(10)が任意の点で横に切断される場合、および、その後、ピンホールを備える不透明なシートが切断された端部の上に置かれる場合、ピンホールを断面のいかなる場所にも置くことができ、結果として完全な投影画像が得られることになるということを暗に示している。実際に、2Dの導波路(10)に関して、これは、4つの完全な画像(a1)、(a2)、(a3)、および(a4)の投影をもたらすことになり、そのうち、(a2)と(a4)は倒像である。
【0062】
入力画像で導波路を確実に充填するために、少しだけ大きすぎる入力画像を、導波路への入力時のサイズにトリミングしなければならない。これにより、乗算された隣接する開口は一方では重ならずに、他方では間隙がないようになる。トリミングは、光線が導波路に導入される際に行われる。
【0063】
第1の導波路(10)への画像の効果的な内連結を達成するための多くの構成は、
図6-
図13のBで例証される。まず
図6と
図7に目を向けると、これらの図は、第1の導波路(10)を均一に充填するために入力画像をトリミングする内連結構造の自由空間のミラー実装(mirror-implementation)を概略的に例証する。この場合、面(12a)は第1の近位縁部(16a)で終わり、面(14a)は第2の近位縁部(16b)で終わる。導波路を十分に充填するために、光学的開口乗算器が、第1の導波路(10)と一体的に形成されているか、あるいは第1の導波路(10)に光学的に連結されている、連結反射器構造を含むことが、本発明の特定の実施形態の特に好ましい特徴である。連結反射器構造は、面(12b)の近位拡張部として(
図6)、あるいは、面(12b)に平行かつ面(12b)の外部にある反射器として(
図7)配置され、および、表面(12b)の幅よりも大きな、伸長方向に垂直な幅を有する、第1の反射器(18a)を含む。連結反射器構造はさらに、面(14b)の近位拡張部として(
図6)、あるいは面(14b)に平行かつ面(14b)の外部にある反射器として配置され、および、表面(14b)の幅よりも大きな、伸長方向に垂直な幅を有する、第2の反射器(18b)を含む。この連結反射器構造の結果として、画像が導入される光入力軸(
図6と7の観点)に沿って見ると、第1と第2の近位縁部(16a)と(16b)は、第1と第2の近位縁部によって境界を定められた目に見える導波路開口を呈し、第1と第2の近位縁部の画像は、物理的な開口の4倍(2x2)である目に見える開口に全体として対応して、連結反射器構造に反射される。連結反射器が導波路の面の外部に位置する場合、目に見える開口は、物理的な開口自体からわずかに間隔を置いた物理的な開口の3つの画像から構成され、各開口は物理的な開口の4つの縁部すべてにより縁どられている。これは、開口間の「空間」に当てはまる画像強度が失われていくため、結果的にわずかに非効率的であるが、開口の充填は依然として達成される。
【0064】
本明細書に例証されるような1つの好ましい幾何学的配置では、光入力軸は第1と第2の反射器(18a)と(18b)の両方に傾斜している。こうした図面ではっきりと分かるように、反射器が導波路の寸法よりも大きな寸法を持つための要件は、画像の切り抜きと導波路の不完全な充填が確実に生じないようにするために必要とされる。このようにして、導波路はその断面全体にわたって4つの画像すべてにより確実に満たされる。
【0065】
自由空間ミラーの使用は場合によっては実行可能なこともあるが、導波路(10)と一体的に形成された、あるいは、導波路(10)に光学的に連結された連結プリズムとして連結反射器構造を実装することは一般的に有利であり、第1と第2の反射器(18a)と(18b)は連結プリズム(91)の面によって提供される。連結プリズムのさらなる面は好ましくは、画像を導入する際に介する光入力軸に一般に垂直な連結表面を提示する。こうした構造の例は
図8のA-Bと
図9のA-Bで例証され、
図8のA-Bは
図6と幾何学的に同等であり、
図9のA-Bは
図7と幾何学的に同等である。このような場合では、導波路(10)の近位「縁部」は、導波路表面にプリズム表面を連結する交差によって定義される縁部である。この場合、こうした近位縁部の外部に落ちる光が導波路に入らない方向に反射される(あるいは伝送される)ように、他の隣接する表面は好ましくは外側に角度が付けられる。随意に、さらに迷放射線が望ましくない場所に到着するのを防ぐために、吸収材料を上記表面に適用することもある。
【0066】
内連結幾何学的配置のさらなる例は
図10のA-Cに例証され、画像を導波路に内連結する間のサンプル波頭の進行についてより詳細に説明する。この場合、
図10のBで示されるように、X軸に沿って測定されるような任意の当初の開口の横寸法(81)を有するビーム(30)が導入される。ビームが導波路に入ると、この開口の前方端部は第1の近位縁部(16a)によってトリミングされる。侵入する間に一方の側でトリミングされたビーム開口は、反対側の連結反射器(18a)および/またはその連続面(12b)により反射されて正面(12a)へ戻り、その背面は第1の近位縁部(16a)によってもう一度トリミングされる。ビームが導波路に沿って伝播するにつれ、その開口(84と88)は重なったり間隙を開けたりすることなく隣接して、それによって導波路を充填する。
【0067】
本発明の特に好ましい実装に従って、ビームの開口の第2の寸法は、第2の近位縁部(16b)によって同時にトリミングされる。近位縁部(16a)と(16b)の相対的な方向は決定的ではない。例えば、
図10のA-Cでは、縁部(16a)は長手方向のX軸に傾斜して示されているが、近位縁部(16a)と(16b)が両方とも長手方向のX軸に対して垂直である
図11に示される代替的な幾何学的配置は、場合によっては、製造を単純化することもある。2つの近位縁部(16a)と(16b)は好ましくは1つの隅で交差するが、光学系が十分に広く、トリミングが近位縁部(16a)と(16b)とそれらの反射によってのみ行われる限り、これは必要ではない。交差しない例が
図12で示される。
【0068】
第2の寸法のトリミングは、
図10のBに関して第1の寸法について記載された手法と同等の手法で生じる。したがって、
図10のCでは、最初のトリミングされていない投影画像開口は、X軸に沿って測定されるような最初の開口垂直寸法(92)を有する。それがセクション(91)から導波路(10)へ斜めに入ると、その正面は第2の近位縁部(16b)によってトリミングされる。ビーム(92)が反対側の外面(14a)および/または連続面から反射された後、その背面も適切なサイズ(94)になるように第2の近位縁部(16b)によってトリミングされる。結果的に、この寸法に沿って反射された開口はすべて同様に隣接している。二次元でのこのトリミングの全体的な結果は、導波路(10)が4つのすべての画像/共役像(a1)-(a4)で本質的に満たされ、それにより、その後、開口が二次元に沿って途切れることなく拡張される。
【0069】
停止部(16a)と(16b)は、吸収材料あるいは屈折性材料(プリズムまたはコーティングなど)を用いて作られ得る。例えば、
図10-13では、停止部は、アクセス光を分散させるように作用する、導波路の入口にある段差形状として描かれた。
【0070】
連結プリズム(91)は、導波路(10)と一体的に、あるいは既知技術で2つのコンポーネントを取り付けることによって製造され得る。こうしたコンポーネントの取り付けに対するある特に有利な手法がさらに以下に記載される。
【0071】
上で指摘されるように、導波路(10)へ連結された画像の光学軸は、平行面の両方のセットに傾斜して向けられる。しかしながら、このことは必ずしも画像プロジェクターの傾斜した配向を必要とするわけではない。なぜなら、画像伝播の要求される角度は、目に見える導波路開口に当たるためにX軸に垂直な光学軸に沿って光入力を反射するように配置された連結プリズム(91)の傾斜した反射表面(91a)のさらなる反射といった他の光学コンポーネントによって達成されることもあるからである。
【0072】
こうしたオプションは
図13のAとBで例証されており、そこでは、傾斜した反射表面(91a)は背面ミラーを提供する。
図13のBで描かれるように、任意の(大きすぎる)開口(81)は導波路に入り、(16a)によってトリミングされる間に反射表面(91a)によって反射される。1つの反射(82)の後、開口の裏面(84)は同じ縁部(16a)によりトリミングされる。
【0073】
(81)の余分な光は2つのメカニズムを使用して、縁部(16a)によりトリミングされる:入口では、余分な光は伝播を継続し、縁部を超えて外側に縁部(16a)(の左へ)伝送され、一方で、(82~84)へ反射後、波頭の裏面は縁部(16a)の右側にきて、ゆえに、(91a)によってTIRの外側の角度に、あるいは関連画像の外側の角度へ、もう一度反射される。
【0074】
縁部(16b)は、他の次元で、以前のように垂直な軸をトリミングし続ける。随意に、ミラー(91a)は、入力画像(30)が導波路の1つの面に垂直な場合に、望ましい方向の画像の伝播をもたらすように、2つの軸の回りに傾けられることもある。
【0075】
したがって、要約すると、所望の角度での導波路(10)への画像/ビームの連結は、プリズム、導波路の前、後、または内部に置かれたミラー、あるいは他の既知の方法を使用して、達成可能である。記載された二重停止部(double stop)構造が存在する限り、これらの方法はすべて実用的である。
【0076】
拡張された開口全体で均一の強度を達成するために、トリミング縁部(16a)と(16b)は最小限の偏差と分散を備えた滑らかな縁部であることが望ましい。のりの残留物あるいは他の摂動誘起(perturbing )要素は、均一の低下を引き起こす場合がある。
図14のA-Cは、他の文脈でも適用可能な、本発明のさらなる態様を例証しており、ここでは、光学要素が連結されることになっており、これにより、滑らかなトリミング縁部(あるいは、他の適用では、連続的な外部表面)の形成が促される。導波路(10)の関連する外面((12a)と(14b))は、反射または保護コーティング1610によって最初に覆われる。その後、導波路(10)の縁部は必要なトリミング縁部(1630)((16a)と(16b))によって磨かれ、最終的に、プリズム(1640)が取り付けられる。この取り付けでは、(例証されるような図の後側の)他の2つの面は、こうした面の連続部として連結反射器を提供するために、導波路(10)の外部表面の正確な連続部でなければならない。こういた面が連続的ではない場合(
図9のBのように)、反射コーティング(1610)は好ましくは対向面((12b)と(14a))を同様に覆わなければならない。この手法はさらに1Dの導波路を備えるシステムに関連する。連結表面の角度は任意の方向であってもよい。
【0077】
上記の手法、すなわち、2つの光学コンポーネントを連結するための表面の仕上げ処理の前に保護誘電体または反射コーティングを提供することで、本明細書に記載される特定の適用の及ばない広範囲の問題に対処することに留意されたい。とりわけ、2つのコンポーネントが一方から他方への光路を供給するように連結される場合はいつでも、これらのコンポーネントは適切な光学接着剤によって連結されるか、あるいは、典型的にはコンポーネントに対して屈折率を一致させなければならない。最適な光連結を保証するために、インターフェース表面全体は接着剤で完全に覆われなければならない。他方で、正確には接着剤の望ましい光学的性質ゆえに、インターフェースからコンポーネントの外部表面まで接着剤があふれ出ると、典型的にはコンポーネントの光学的性質が損なわれる。好ましくはインターフェース表面を磨く前に、保護コーティングで隣接する面を事前に覆うことによって、外部表面上へ接着剤があふれ出た影響を低下させるか、取り除くことができる。2つのコンポーネントが連結し、特定の表面が連結の後に水平になる場合、こうしたコーティングは連結の前に両方のコンポーネント上で好適に提供されることもある。特定の適用では、一方の側だけへの、または面のサブセットへのコーティングで十分なこともあり、例えば、特定の表面上の余分なのりは、さらなる研磨のステップによる連結の後に容易に取り除かれ得る。
【0078】
内連結構造の上記の実装は、目に見える導波路開口に十分に重なるように、光入力軸に沿ってコリメートされた画像を無限に投影するために配置された画像プロジェクターと一緒に使用されるのが好ましい。様々な自由空間画像プロジェクターを含む、任意の適切なタイプと技術の画像プロジェクターが使用されてもよい。特定の場合には、特にコンパクトで頑丈な実装を提供するために、画像プロジェクターは、連結プリズムに機械的に一体化(つまり、一体的に形成されるか、あるいは強固に相互接続される)されてもよい。このタイプの様々な実装は
図15-
図18を参照して記載される。
【0079】
まず
図15を参照すると、これは、(503)の番号を付けられた2Dの導波路の文脈で使用される、PCT特許出願公開WO2015/162611のコンパクトな画像プロジェクターの改造物を例証する。それは照射偏光ビームスプリッター(PBS)(500)、コリメーティングPBS(501)、導波路(503)へ連結する連結プリズム(502)(
図10のA-Cの91と同等)を含んでいる。
【0080】
明確にするために、以下の記載では、偏光管理コンポーネント(波長板と偏光子を含む)を省略する。照射光(505)は照射プリズム(500)に入り、反射型液晶(LCOS)ディスプレイなどの画像生成装置(509)上に内部表面(507)によって反射される。ディスプレイから反射された光(511)はコリメーティングプリズム(501)に入り、ここでは、表面(513)が無限遠において投影画像を形成する光のコリメーションを達成するために、光学パワーを備えた表面(515)上に光を反射する。コリメートされた光は連結プリズム(502)を通って導波路(503)へ入る。
【0081】
表面(515)は幅(517)を有し、この幅は、最も高い画像角度(518a)から最も低い画像角度(518b)まで、導波路(10)を画像の視野(FOV)全体で「充填する」のに必要な入力画像角度のすべてを提供するのに十分なように選択され、(519)で示されるFOV中の最も低い光線を含んでいる。表面(515)の必要とされるサイズは、順に、プリズム(501)と(500)の必要なサイズを決定する。より具体的には、
図6-
図10のCを参照して上に記載されるように、導波路(10)を画像とその共役像で充填することが望ましく、このことは、画像によって包含されるビーム角度の全範囲が、導波路の物理的な開口の全幅に、連結反射器中のその開口の画像と同様に入射しなければならないことを意味している。導波路開口からコリメーティングPBS(501)までこれらの光線を後方にトレースすることによって、コリメーティングPBSの最小限の必要とされる幅(517)を、ゆえに、照射/画像-生成PBS(500)の幅を決定することが可能である。近位縁部(523)(上の縁部(16a)に対応する)は、上記のような画像波面のトリミングを行う。
【0082】
図15は1つの寸法だけを例証しているが、導波路の軸はPBSの軸に対して傾いており、この同じ画像のトリミングは上記のように両方の寸法で生じる。
【0083】
画像内での他の従来の1Dの導波路への連結についても利益を得るために使用され得る本発明のさらなる態様によれば、コリメーティングプリズム(501)に連結プリズム(502)の一部あるいはすべてを組み入れ、それによって、システムのサイズを抑えることが可能である。別の用語で言えば、表面(513)よりも下/上に位置するコリメーティングPBS(501)の一部は、必要とされる連結反射器表面を提供するために切り取られることもある。
【0084】
この手法の1つの例は、
図16においてここで例証される。この図では、光は
図15のように伝播し、同じ番号付けが使用されている。ここで、コリメーティングプリズム(526)は、近位縁部(523)に当接し、連結反射器を提供するために導波路(503)の底面の連続部を形成する改良された底面(528)を有しているという点でプリズム(501)とは異なる。この構造では、光学面(515)とトリミング縁部(523)との間の距離は、
図15の実装でよりも実質的に短い。所望の画角全体で光学アパーチャと目に見える光学アパーチャから後方に光線をトレースすることによって、面(515)の(結果的にプリズム(526)の)の必要な寸法は減少することを理解されたい。これは、順に、画像生成PBS(500)の寸法の減少を可能にする。
【0085】
図15-17の例は1D導波路あるいは2D導波路のいずれかを備えた実装に適した断面の幾何学的配置を示す。2D導波路へ連結する際、プリズム(526)(および、それに隣接する(500))は、(
図10のA-Cにおける連結プリズム(91)の内連結面について示されるように)導波路(503)に対して2次元で傾斜した角度である。したがって、
図16に示される幾何学的配置は、(様々な角度の)別の軸で再生される。面(528)に垂直なプリズム(526)の第2の面は導波路(503)(前の図の導波路(10))の第2の表面の連続部にもなる。こうしたアセンブリの三次元表現が
図18で示される。この場合、画像生成要素、プリズム、および導波路の方向は、それぞれの特定の設計の要件すべてに従って、互いに対する任意の回転である。
【0086】
このコンパクトな実装によるプリズム(526)の構造は好ましくは以下の条件を充填する:
1)光学面(515)からの光は導波路上に直接反射され、(
図15の上記の記載と同等の)表面(513)によっては反射されない。
2)トリミング縁部(523)の画像(ビーム521によって画像の最も浅い角度部分について表されている)は、反射表面(513)によってではなく、プリズム(526)の外面によってでもなく、先端を切断されてはならない。
3)表面(528)は導波路表面の連続部でなければならない。
4)二次元の導波路については、上記の条件は導波路の両方の寸法で満たされなければならない。
【0087】
図17は、これらの限定がコリメーティングプリズム(531)に連結プリズム(502)を組み入れることが可能な程度をどのようにして決定され得るかを例証する。この例において、導波路への連結角度は非常に浅い。その結果、連結プリズム(組み込まれる前)は非常に大きくなったであろうし、コリメーティングプリズムと照射プリズムもそうであるだろう。この実施形態では、連結プリズムは、画像(521で表される)の最も浅い角度部分向けのトリミング縁部の画像が、プリズム(531)の外面によって損なわれない点にだけ、コリメーティングプリズム(531)に組み入れられた。この点(533)は連結プリズムの縁部になる。その後、光学要素(515)の寸法(517)はその後、縁部(523)に妨げられずに到達しなければならない画像の最も急勾配な角度部分によって決定される。この寸法のコリメーティングプリズム(531)が縁部(523)に直接当接するには及ばないことになるため、導波路(503)の入口で小さな連結プリズム(535)が提供される。
【0088】
導波路(10)への画像の内連結に対する上記のオプションの各々において、提示された解決策は、上で議論された部分的に反射するファセット・カップリングアウト手法などの任意のアウトカップリング用途、傾斜した面のカップリングアウト(PCT特許出願公開WO2017/141242A2で開示されるなど)、あるいは、カップリングアウトのために回折要素を使用する用途について、遊離手であると考えられている。導波路の表面上で内部に当たる一部の放射線をカップリングアウトするために使用される傾斜した面と回折要素は、当該技術分野で知られており、ここでは詳細に記載されない。
【0089】
第1の導波路と第2の導波路の間の連結
図1のAとBの構造に係る第1の導波路(10)からの第2の導波路(20)への連結は、2重画像を作成することなく、画質を維持するために導波路の正確な位置合わせを必要とする。特に、
図1のA、
図3、および
図5のDで最も良く例証されているように、第1の導波路(10)の画像の2つの出力画像(a1)と(a2)は第2の導波路(20)へ連結され、導波路(20)に沿って伝播する共役像(b1)と(b2)として互いに入れ替わり始める。優れた質を達成するために、導波路(10)と(20)の外面は、互いに正確に垂直または平行でなければならない。
図1のAとBの実施形態によれば、導波路(10)は導波路(20)の上に置かれる。ちなみに、上、下、上部、下部など方向に対して言及がなされるときはいつでも、このような用語は表示のしやすさのためだけに用いられるにすぎず、図面で例証されるような任意の方向を指す。最終的な装置は任意の要求される方向に配置されることもある。さらに、第1の導波路へ画像を導入するための内連結構造と、第1の導波路から第2の導波路に画像を連結するためのカップリングアウト構造の相対的な方向に関する制限はない。
【0090】
図19のA-Cは、
図19のAで見られるように、第1の導波路(10)を第2の導波路(20)の平行面の1つに隣接している置くことによって導波路と連結するための本発明の実施形態に係る異なる構造を例証している。光は示されるように右から左へと第1の導波路(10)に伝播し、
図1のAに関して上に記載されるように、導波路(10)の内部ファセットにぶつかり(
図19の平面図で目に見える)、これは、中間の屈折層(99)(以下でさらに議論される)によって第2の導波路(20)の面へ画像を連結させるために、偏向画像を偏向させるように本明細書では配向される。連結は、光線が好ましくはTIRTIR(
図19のBの実線の矢印)によって第2の導波路(20)内で反射し続けるように選択された角度である。共役ビームは、連結した方向(
図19のBの破線の矢印)に第2の導波路(20)と連結し、第2の導波路(20)の隣接する端部へ伝播し、外部の分散によって失われる。
【0091】
この実装では、第1の導波路(10)から連結された画像で第2の導波路(20)を充填することは、画像の最も浅い角度部分に関して導波路(10)の最遠端部(
図19のBで示される上部)からある角度で出現する光線(101)が、第1の導波路(10)の他の末端(102)を超えないように十分な第1の導波路(10)の幅を選択することにより達成されるのが好ましい。
【0092】
図19のA-Cの構造を実施するために、多くの条件を満たさなければならない。最初に、第1の導波路(10)に沿った伝播を支持するために、導波路(10)へ導入された光線は、屈折層(99)とのインターフェースによって反射されなければならない。導波路(10)の内部ファセットによる反射後、光線は屈折層(99)によって第2の導波路(20)へ連結されなければならないが、導波路(20)の反対の外面から漏れてはならない。
図20は、上記の条件を充填するためにこの構造を実施するための手法を球座標で描いている。
【0093】
したがって、
図20では、画像(106LU)、(106RU)、(106LD)、および(106RD)は、
図1のAの(a1)、(a2)、(a3)、および(a4)と同等である。導波路と空気との間の臨界角は、それぞれ(61)と(63)と同等である円(107)と(108)によって表される。円(109)は、
図19のBとCの導波路(10)と中間の屈折層(99)との間の臨界角を表す。導波路と屈折層(99)の屈折率の比が空気に対するよりも小さいので、TIR円は空気境界の場合よりも大きい。第1の導波路(10)に沿って伝播する4つの共役像はすべて、両方の円(107)と(109)の外部にあり、その結果、画像は導波路に沿ってTIRを介して伝播する。(106LU)が導波路(10)の内部ファセットにぶつかる(
図2のAの画像(c2)として記載されるプロセス)と、それは(110LU)(
図1のAの(b1)と同等)に連結し、一方で、(106RU)は(110RU)に連結する。ビーム(110LU)と((110RU))は臨界角(109)の内部にあるが、臨界角107の外部にある。その結果、このようなビームは、導波路(10)から層(99)を介して導波路(20)へと有効に連結するが、導波路(20)の外面からの空気とは連結しない。
【0094】
(110LU)と(110RU)が第2の導波路(20)内で反射されると、それらは対応する共役像(110LD)と(110RD)をそれぞれ生成する。このような反射は
図1のAの(b2)と同等である。
【0095】
上で言及されるように、この実装では、(110RU)と(110RD)は、
図19のBの破線の矢印によって記載されるように分散する。画像(110LD)は、(
図1のAの45で上に例証されるように)第2の導波路(20)の内部ファセットによって目に結合される。
【0096】
この実施形態の異なる実装は
図21のAとBで例証される。
図21のAでは、ビーム(110RU)と(110RD)(破線の矢印として描かれる)は反射されることで、(110LU)と(110LD)(実線の矢印)を重ねて強化する。この組み合わせは、
図21のAで示されるように、反射器(112)を垂直に、かつ第2の導波路(20)の端部に導入することにより達成される。この反射器は、画像(110RU)と(110RD)の一部を後方に反射させ、正反対方向の第1の導波路(10)に再度入ることもある。内部ファセットによって反射された後にこれらのビームを含めるために第1の導波路(10)の2つの相対する外部ファセット(114R)と(114L)上に反射するコーティングを提供することが望ましいこともある。
【0097】
図21のBは、
図21のAの構造と同じ機能性を維持しつつ、単一の反射器(116)として第2の導波路反射器(112)に第1の導波路反射器(114R)を組み合わせる構造を例証している。
【0098】
図21のCでは、導波路(10)は、中間の誘電体または空隙によって間隔をおいて配置された導波路(20)に隣接している。導波路(10)からの連結された光(実線の矢印)は、
図13のAとBに関して上に記載されるプロセスに似たプロセスで導波路(20)の背面ミラー(117)によって反射される。ミラー(117)の角度は、導波路(20)内の要求されるガイドされた光角度(点線)に、導波路(10)から伝達された光を一致させるように選択される。場合によっては、ミラー(117)は、導波路(10)の実装によって生成されるカップリングアウト角度と使用される画像伝播角度に依存して、(
図21のCで示されるように)導波路(10)の縁部を越えて伸びる。
【0099】
例えば、
図2のAおよびBに関連して上に記載された様々な幾何学的配置および適切なコーティングなどの、内部ファセット(または回折光学素子)によって外連結する画像の異なる幾何学的配置が、
図19のA-
図21のCの実装に適用され得る。
【0100】
(
図21のCではなく)
図19のA-
図21のBの実装は、
図20に関連して記載される幾何学的要件によって利用可能な視野において多少限定される。しかしながら、適用の範囲に関して、このオプションは、製造の簡潔性および設計の容易さの考察により特に利点があり得る。
【0101】
第1の導波路(10)と第2の導波路(20)との間の連結の実装のさらなるセットが、
図22のA-
図22のEに例証される。これらの実装では、2D導波路(10)は、
図22のBにおいて示されるように、第2の導波路(20)に対して傾斜され、その結果、導波路(10)から外連結された画像の1つのみが、導波路(20)内に含まれ、ガイドされる。第1の導波路(10)は、中間の透明ウェッジ(intermediate transparent wedge)(730)の使用によって1D導波路(20)に対する必要とされる傾斜で取り付けられ得る。この傾斜は、導波路(10)から1つの画像を連結する(
図19のBの実線の矢印に類似した、実線の矢印)、および導波路(10)から他の画像を連結しない(
図19のBの破線の矢印に類似した、破線の矢印)ように選択される。切り離された画像は、外部吸収体(external absorber)(例えば(736))に吸収されるか、または観察者に見えなくなる方向に配向される。代替的に、(736)は、
図21のA-
図21のBにおける破線の矢印に相当する、光(鎖線の矢印)を反対方向に導波路(10)へと後ろに反射する及び導波路(20)へと連結する1D再帰反射器であり得る。このオプションに従って、
図22のBにおいて示されるように、2D導波路(10)の外部ファセットの少なくとも1つの上に、反射コーティング(737)が提供されてもよい。表示の明瞭さのために、導波路の内部ファセットは、これらの図面から省略されている。
【0102】
導波路(20)に対する導波路(10)の傾斜は、導波路の必要とされる角度およびそれらの間で伝搬する画像に従って選ぶことができ、
図22のCに示されるように、第2の導波路(20)の傾斜された連結表面に対する傾斜を低減するか、または
図22のDに示されるように、角度を広げるために、透明ウェッジの連結プリズム(730)を利用してもよい。
図22のEに例証されるような1つの特に好ましい実装において、第2の導波路(20)に対する第1の導波路(10)の必要とされる傾斜角度は、第2の導波路の連結表面の角度と一致し、その結果、中間の連結プリズムは必要とされない。このオプションを実装するために、第2の導波路(20)へと連結された画像の出力角度は、導波路(20)内の必要とされる伝搬角度と一致されなければならず、傾斜された端面(734)によって形成されたウェッジの範囲および導波路(10)の寸法は、画像との第2の導波路(20)の充填およびその共役が、上記の
図6-12に関連して上に記載された方法と類似した方法で達成されるようなものでなければならない。
【0103】
各場合において、導波路特性が損なわれないことを確かなものとするために、第1の導波路(10)の出力面にインターフェースの不連続性が必要とされる。
図22のA-
図22のEに例証される実装において、導波路(10)と導波路(20)との間の光学的不連続性をもたら中間媒体は、空気であるが、他の屈折性材料またはコーティングが使用されてもよい。オプションは、上に記載された内部の部分的に反射するファセットに代わるものとして、出力連結も実行する回折格子を含む。
【0104】
したがって、
図22のA-
図22のEは、第1の導波路(10)が、第3の対の平行面(22a)、(22b)の間に伸長する及びそれらに対して斜めに角度がつけられた第2の光導波路(20)の端面(734)に光学的に連結されることに従った、導波路(10)の傾斜を例証する。このタイプの傾斜は、例えば、
図26-
図29に関連して以下に記載される様々な異なるタイプの内部ファセット傾斜などの、本明細書に提示される他のすべての変形構成と組み合わされてもよい。
【0105】
ここで
図23および
図24を参照すると、これらは、上に記載された
図1のA-Bの実装に本質的に類似しているが、多くの可変的な特徴を例証している実装に関する。したがって、
図23は、導波路(10)と(20)との間に中間の屈折層(120)が挿入された実装を示す。この層は、好ましくは、薄くなるべきであるが、様々な材料または多層コーティングで作られ得る。層(120)の存在は、
図24の角度間隔のダイアグラムにおける臨界角の円(121)として本明細書に例証される、
図3の臨界角の円(61)を拡大させるように働く。屈折率の適切な選択によって、この臨界角の円のサイズを選択することが可能であり、それによって、光学設計の追加の自由度が提供され、幾つかの場合には、空隙で達成され得るよりも大きなFOVでの実装が促進される。
【0106】
独立した態様において、
図24はまた、(a3)および(a4)が、(a1)および(a2)に対する導波路(10)におけるファセットの角度(122)の同じ側面上にある実装を示す。これは、
図2のAにおけるC1のシナリオと同等である。
【0107】
さらに独立した態様において、
図24はまた、導波路(10)および(20)が、異なる屈折率で材料から形成される構成を示す。結果として生じる異なる特性を表わすために、第2の導波路(20)の幾何学的特性は、
図24において図面の左側に別々にプロットされ、画像および臨界角の円の角サイズは、2つのプロットにおいて異なる。
【0108】
上記の変形はすべて、当業者に明らかとなるように、システム設計における追加の自由度を提供するために、本明細書に記載される実施形態のいずれかと組み合わせても使用されてもよい。
【0109】
本発明の様々な実施形態において、構成要素および特に2つの導波路の相対的な位置付けにおける正確な位置合わせ及び構造安定性が、高度な画質を確かなものとするために重要であり得る。
図25のA-Dは、本発明による装置のアセンブリに対する多くの異なるオプションを示し、これは様々な追加の利点を提供する。
【0110】
図25のAは、画質を保護するように外面の表面品質、平行性および垂直性を維持しながら、導波路(20)の上に導波路(10)を実装するための第1のオプションを例証する。このオプションによって、連続的な共通の外部カバー(132)が、導波路(10)および(20)のために提供される。1つの好ましいオプションに従って、実際の導波路が、実際にカバー(132)の外面によって画定され、一方で内部ファセットが、カバーの内向きのインターフェース(134)間にのみ提供されるように、外部カバー(132)は導波路の材料と光学的に一致させられる。この場合、外部カバー(132)は、光の漏れ(136)を最小限にするようにできるだけ薄くされるべきである。導波路(10)と(20)との間に示される間隙は、臨界角の管理のための空隙または屈折の間隙であり得る。
【0111】
図25のBは、
図25のAの実装に類似した実装を示すが、導波路(10)の上部および底部にも沿った光学カバー(142)が追加されている。そのようなカバーの使用によって、これらの面に沿って高い光学品質(平滑度)を得ることが促進され得る。
【0112】
図25のCは、導波路間の取り付けにおけるあらゆる間隙または偏差にもかかわらず、導波路(20)に対する入射の完全な適用範囲(充填)を確かなものとするために、導波路(10)が導波路(20)よりもわずかに広い実装を示す。この場合、中間の屈折性材料(149)の層は、好ましくは、導波路(10)の底面全体を覆う。
【0113】
図25のDは、2つの導波路間に空隙を実装された、
図22のA-Eに類似した幾何学的配置を有する実装に関する。導波路の相対位置を固定し、導波路における内反射の摂動が最小である状態でそれらの間の空隙を密封するために、好ましくは、少なくとも接合が実施される領域において、導波路の外面上に反射コーティング(1149)が適用される。その後、機械的に導波路を相互に接続する及びシールも生成するために、接合取り付け部(1150)が、これらのコーティングの各々に付けられる。コーティングは、間隙に接近して局所化され得るか、または2D導波路の側面全体を覆うように伸長され得る。
【0114】
コーティング(1149)は、金属の反射コーティングであり得るか、あるいは散乱からのより急な光線またはあらゆる望ましくない画像が送信されるが、画像光のグレージング角が反映されるように選択される、誘電体コーティングであり得る。
【0115】
ここで
図26を参照すると、この実装において、導波路(10)の伸長方向は、第2の導波路(20)内のファセットの伸長方向に対して傾斜される(平行ではない)。言いかえれば、第2の導波路(20)の部分反射面(ファセット(45))は、1セットの平行線(150)で面(22a)と交差し、第2の導波路(20)の内連結の端面は、縁部(151)で面(22a)に接し、縁部は1セットの平行線とは平行ではない。この傾斜は、画像の外連結角度を変化させ、特定の適用におけるエルゴノミックデザインに対する要件を満たすために使用され得るか、または特定の角度設計の制限を単純化し得る。これらの角度の制限は、臨界角を超えないための制限(円と交差しない画像矩形)または正常画像に重複するゴースト像を有さないための要件(
図24中の(122)などのファセットラインを交差しない画像矩形)を含む。
【0116】
図26の実装では、第1の導波路(10)内のファセットの角度は、第2の導波路(20)に供給されたリンクアウトした(linked-out)画像が、第2の導波路のファセットに対して垂直に伝搬するように選択される。
【0117】
導波路(20)に対する導波路(10)の傾斜は、代替的に、ファセット構成(
図2のAおよび
図2のBのオプション)、連結方法(
図19のA-
図23)、必要とされる画像FOV、及び/又は空気に対する及び導波路間の臨界角(
図24)に依存して、ここで例証される傾斜とは反対方向であり得る。
【0118】
図27は、本発明のさらに異なる実装を例証し、ここで、本明細書で(155)と指定される、第1の導波路(10)の部分反射表面は、面(12a)および(14a)の両方に対して斜角にある。(破線は、両方の外面に垂直な一平面および1つの面のみに対して傾斜した別の平面を示すことによって、ファセットの傾斜の可視化を促進するように意図されている。)角度間隔におけるこの実装の記載は、
図28に示される。導波路(10)における最初の画像は、「ランドスケープ(landscape)」(広い)縦横比を有する(a1)-(a4)として提示される。画像は、最終的な水平画像を得るために、捻れ角で画像(a1)として導波路に注入される。2Dの傾けられた内部ファセット(155)の平面は、(157)として提示される。このファセットは、(a1)を、導波路(10)から導波路(20)へと外連結される(b1)へと連結する。一方、(a2)は、失われる代わりに、臨界角のマージン(margin)(159)にはなく、それ故、導波路(20)に連結されない(b2)に連結される。画像(b1)は、導波路(20)内にそれ自体の共役像(b3)を生成し、最終的に、(上に記載されたように)画像cとして眼に外連結される。この構成では、導波路(10)と(20)との間の位置合わせの精度に対する要件は緩和される。
【0119】
図29Aおよび
図29Bにおいて角度間隔に表わされた
図27の実装のさらなる変形によると、ファセット(40)の配向は、第1の導波路(10)内に伝搬する4つの画像の1つのみの有意な割合を選択的に反映するように、(110)として表わされる2D傾斜、および適切なコーティングとともに選択され得る。したがって、
図29Aにおいて例証される幾何学的配置では、画像(a2)は、導波路(20)における伝搬および拡大のために外連結される(b1)へと選択的に連結される。残存画像(a1)、(a3)および(a4)は、コーティングの適切な選択によって、ファセット(40)においてこれらの画像の反射を実質的に除去することが可能である、十分に小さな角度にある。画像の角度微分((a1)、(a3)および(a4)は、(a2)よりファセット平面に接近している)は、
図29Bの3D表示において最適に見られる。したがって、1つの特に好ましい例では、ファセット(40)は、表面の法線に対して55°と85°の間で入射する光線に対して実質的に透明になるそれらを射線の出来事には(即ち、波長の関連範囲で5%未満の入射放射線の反射を生成する)、および法線に対して45°未満の傾斜で入射する光線に対して部分的に反射する(典型的には、少なくとも10%の入射放射強度で、および「実質的に透明な」角度範囲より有意に、典型的に反射の強度の少なくとも2倍で反射する)ようにコーティングされる。その後、画像の角方向の広がりの入射角およびファセット傾斜角度は、3つの画像(ここでは(a1)、(a3)および(a4))に対する角度の全体の広がりが、角度の実質的に透明な範囲内にあり、一方で1つの画像(ここでは(a2))に対するすべての画像角度が、部分反射範囲内にあるように選択され得る。これは結果として1つの画像のみの選択的な外連結をもたらし、それによって、システム設計の様々な態様を単純化する。外連結された画像が、元々生成された画像と同じ画像である必要がなく、その代わりに、その反転した共役像であり得ることが留意される。必要な場合に、原画像を生成する要素は、右画像が導波路から外連結されるように、注入のための反転した共役像を生成し得る。
【0120】
<均一性の向上>
最終的な拡大された開口照射における非均一性は、時に、元の投影画像の開口の不均一な光、またはこの開口の非最適なトリミングに起因する場合がある。本発明のさらなる態様によると、そのような非均一性は、導波路の多重通路構成を実装することよってスムースアウトされ(smoothed-out)得る。
【0121】
図30を具体的に参照すると、
図30は、隣接した平行導波路(172)が並置された導波路(170)を示す(これは、導波路(10)または(20)の側面図であり得る)。これらの導波路間の中間のインターフェースは、光の連結を生成し、その結果、光の一部は導波路間に伝達され、残りは内側に反射される。中間面(導波路(170)と(172)との間)および外面(示されるように上部および底部)は、平行である。中間のインターフェースでの部分反射は、コーティングまたは導波路間の屈折率の不連続性に基づき得る。導波路(170)内に伝搬する反射された開口(174)は、(破線でマークされた)(176)として導波路(172)へと連結される。開口のこの画像はまた、導波路(170)へと戻って、および内部ファセット(40)または(45)(この図においては示されず)によって「元の」開口(179)に沿って開口(178)に出て連結される。出力開口(178)および(179)は平行であるが、ポジションにおいてオフセットされ(offset)、結果として開口にわたる非均一性の平均化がもたらされる。
【0122】
知覚された非均一性の別のソースは、
図31のAに例証されるような異なる視野における内部ファセットの角度の重なりに関する。本明細書に例証される導波路(10)または(20)の領域において、導波路は、内部ファセットを含む(それら2つは、(40)または(45)に相当する(2515)および(2517)として示される)。外連結された光のほとんどは、単一の内部ファセットから反射される。しかしながら、ファセットの縁部において、オフ角(off-axis angle)で非均一性がある。(実線の矢印としてマークされた)左を指し示すFOVの領域に関して、この角度では、ファセット(2515)とファセット(2517)によって反射された光間に有効な間隙があるため、(2520)としてマークされた領域は、光を反射せず、結果として知覚されたもの(the perceived)に暗いストリップがもたらされる。一方、(破線の矢印としてマークされた)右に外連結された光は、領域(2525)を有し、その中に(2515)および(2517)から反射された光の重なりがあり、それは光量のほぼ2倍を反射する。それ故、
図31のAにおける非均一性は、FOVおよび眼位の異なる領域における拡張された開口にわたって中間の画像強度がおよそ200%と0%の間で変化する。
【0123】
本発明のさらなる態様によると、
図31のBに例証されるように、有意な重なりはファセット間に導入される。この場合、隣接したファセット間の間隔は半分にされ、結果として、ほとんどの眼位でのFOVの大部分が、2つのファセットからの重ねられた反射を介して画像から照射を受ける。画像の角度端点(angular extremities)およびファセットの角度端点の近くに、1つのファセットのみから生じるビーム(2540)および3つの隣接したファセットによって寄与されるビーム(2545)によって例証されるように、画像の特定の領域に寄与する重なるファセットの数の変化がまだあるだろう。しかしながら、非均一性は、典型的におよそ±50%に応じて、大幅に低下される。さらに、その変化は、開口にわたってより密に間隔を置かれた位置で生じ、それによって、観察者の瞳において平均される傾向があり、変化の視認性(noticeability)が低下する。
【0124】
図31のCに示されるように、非均一性の低下に対するさらなる改善は、重なる内部ファセットによって生成される「多重通路」画像の導入から結果として生じ得る。(実線の矢印としてマークされ、「a」と指定された)導波路(10)内で伝搬する光は、外連結される(「b」と指定される)が、bからの光のいくらかは、「b」として外連結される前に(破線の矢印としてマークされた)「a」に後方に連結される(back-coupled)。この「a」と「b」との間の前後の連結は、光の平行性を維持しながら開口にわたる強度の平均化を引き起こし、それによって光の均一性を改善する。
【0125】
本発明の特定の実装による交差連結(cross-coupling)の別の方法は、
図32のAおよび
図32のBにおいて例証される。
図32のAでは、内部ファセット(2670)((40)に相当)は、上部外面(2675)上へと上向きに内部ファセットで(実線の矢印として示された)右から左にTIRを通って伝搬する画像照射の部分を反射するように「逆」配向にある。この面は、全体的な反射器になるようにコーティングされ、それによって、光を導波路(20)へと下方へ反射する(光線(2672))。
【0126】
上部外面(2675)から反射された光のいくらかは、内部ファセットによって再び反映され(破線の矢印として示される)、光線(2680)として下方へ別の内部ファセットによって反映されるまで導波路(10)に沿って後方に伝搬する。光線(2672)および(2680)が平行であり、互いにオフセットされることは明白であり、したがって、交差連結および画像強度の非均一性の平滑化が達成する。
【0127】
図32のBでは、内部ファセットは、光を下方に連結するように示され(上方の連結も本実施形態に含まれる)、底部外面(2705)は、部分的な反射器として実装され、および上部外面(2710)は、全体的な(例えば、金属化された)反射器として実装される。この構成の結として果、内部ファセット(40)によって下方に反射される及び通常外連結される光の一部は、その代りに、第1の導波路(10)へと後ろに反射される。その後、(破線として示される)上方の光線は、複数の通路へと分割し、その一部は、内部ファセットを通り抜けて上面(2710)から反射し、さらに入射光線通路に沿って逆に後ろに反射されて、続く内部ファセットで上方に反射される。上面(2710)から反射された光線は同様に、外連結のために内部ファセットをまっすぐに通り抜け得るか、または内部ファセット上でさらなる対の反射を受けて、異なる位置で外連結され得る。この多重通路の混合および画像間の交差連結はさらに、非均一性を低下させる役割を果たす。
【0128】
外連結面に対する高角度で生じる前述の複数の内反射も、導波路(10)の表裏面に当たることが留意される。ビームの角度に依存して、反射コーティングで導波路(10)の表裏面をさらにコーティングすることが好ましいかもしれない。
【0129】
ここで
図33のA-Cを参照すると、
図3、24、28および29に関連して上に記載されたスキームでは、内部ファセットでの選択的な部分反射は、ファセットに対して比較的高い傾斜にある入射画像(a1)および(a2)のために生じるように設計され、一方で低い傾斜角度の画像(a3)および(a4)が伝達されることが留意される。上に言及されたように、これらの選択的な特性を達成するのに適したファセットコーティングは、当該技術分野で公知であり、譲受人の先の米国特許第7,391,573号および第7、457、040号において記載されていることがわかる。
【0130】
この手法に対する代替策として、
図33のA-Cは、低傾斜の画像が外連結される画像であり、一方で高傾斜の画像がファセットを通して伝達される、実装を例証している。したがって、
図33のBの角プロットでは、外連結されて(b1)および(b2)を提供するのは画像(a3)および(a4)であり、一方で画像(a1)および(a2)は最小の反射で内部ファセット(40)を通り抜ける。この光線の幾何学的配置は、
図33のAにおいて例証され、
図2のAにおける光線(c2)からの外連結と幾何学的に同等である。
【0131】
図33のCは、この選択性を達成するために使用され得る内部ファセットの角度の反射率の一例を例証している。このグラフにおいて、ファセットの法線に対する角度は、X軸に沿って表示され、一方で各偏光の反射率がY軸上に表示されている。実線の四角は、(a3)または(a4)の角度範囲を表わす。(前の実施形態において記載されたように)S偏光が部分的に反射され、一方でP偏光がほとんど伝達されることは明白である。破線の四角は、共役像(a1)または(a2)を表わす。両方の偏光における反射率は最小であり、それ故、それらは導波路(10)から反射されない。
【0132】
これらの反射率プロファイルの達成のために必要とされるコーティングは、前述の米国特許第7,391,573号および第7、457、040号などにおける1D導波路に関連して開示されたコーティングを使用して実施され得る。
【0133】
<偏光スキーム>
ファセットコーティングの反射特性は、偏光に依存する。この強い依存性は、偏光が一定したままでない場合に、観察者に投影された画像の非均一の強度出力を発生させることができる。それ故、1D導波路で作用させるときの従来の慣例は、導波路表面に垂直な配向で単一の偏光(好ましくはS)を使用して、それらを照射することである。その後、光が1D導波路に沿って伝搬しても、この偏光の配向は変わらない。
【0134】
本発明の態様の教示による2D導波路(10)に関連して、光が様々な角度で面に当たり、これらの反射を介して偏光の配向の変更が引き起こされるため、入力画像に対する単一の偏光の使用は最適解を提供しない。結果的に、単一の偏光が導波路上に注入される場合、その配向は導波路に沿って変化し、画像均一性が損なわれる。
【0135】
代わりに、本発明の特定の特に好ましい実施によると、第1の導波路(10)へと導入された画像は、2D導波路へと非偏光(または以下に記載されるような擬似の非偏光)で連結される。非偏光の入力の使用によって、偏光の回転は画像均一性に影響を及ぼさない。さらに、内部ファセット(40)から外連結する反射は、大部分が偏光された出力を生成するが、部分的に偏光された伝達された画像は、それらの偏を導波路面で続く反射を介して断続的にスクランブルさせ(scrambled)、それによって続く内部ファセットで外連結された画像の均一性に寄与する。
【0136】
光学画像は、光を放射する走査レーザー、LCD、LCOS、DLP、OLEDまたは他の装置によって生成することができる。投影光が偏向させられる場合、または偏光が偏光ビームスプリッターにいって導入される場合、光は、好ましくは、第1の導波路(10)の開口に入る前にデポラライザを介して伝達される。デポラライザは、光の異なるスペクトル成分の偏光の変更に基づいてパッシブ・デポラライザ(passive depolarizer)(「リオ(Lyot)」デポラライザ、「コルニュ(Cornu)」デポラライザ、または「ウェッジ(Wedge)」デポラライザなど)になり得る。例えば、赤色、緑色、または青色のLEDのスペクトル幅は、およそ50ナノメートルであり得、1mmの厚さの結晶石英は、優れた偏光解消を達成することができる。そのようなデポラライザは、画像投影配置における最後の偏光素子の後にある画像伝搬路に沿ったあらゆる光インターフェースで導入され得る。例えば、それは、
図16の偏光ビームスプリッター(513)の直下に、または導波路の製造中に接合される要素間の中間のインターフェースに導入され得る。
【0137】
代替的に、単一セルのLCDが、ヒトによる視覚認知の時間平均効果によって知覚されるような擬似の偏光解消を達成するために、偏光の急速な切替に使用され得る。LCDが、投影画像の単一フレームの時間内に2つの直交状態間で注入された光の偏光を変更する場合、光はこの適用に対して非偏光であると考えられ得る。幾つかの場合、より多くの状態が好ましいかもしれないが(例えば、中間状態を発生させるために低減された電圧でLCDセルを始動させることによって作られる)、2つの直交状態は典型的に満足な結果をもたらす。例えば、投影画像のフレームレートが100FPSである場合、LCDは、200Hzのレートで偏光を変更するはずであり、わずか数ミリ秒の間各偏光において留まる。
【0138】
非偏光の光は、導波路(10)に注入された後、第1の内部ファセット(40)にぶつかる。光の一部はこのファセットによって反射される。反射が部分的に偏光されるため、伝搬し続ける光の残りの部分も部分的に偏光される。したがって、例えば、第2の導波路(20)への外連結のための部分的に反射されるのがS偏光である場合、伝達された光は部分的にP偏光される。
【0139】
この伝達された光は、続く内部ファセット(40)に当たる前にTIRまたは反射を受け続ける。このTIRは、光の偏光を無作為に回転させ、ある程度までその偏光を解消する。この偏光スクランブリング(回転および偏光解消)は有益であり、導波路(10)に沿った出力連結の均一性に寄与する。偏光スクランブリングは、導波路(10)と、例えば、導波路(10)の上部の外部ファセット上の媒体が空気であるその環境との間の高屈折率差を利用することによって(フレネル方程式によって発現されるように)増強される。1つの好ましいオプションによると、複屈折の材料またはコーティングが、偏光スクランブリングを増強するために導波路(10)内に導入される。別の好ましいオプションによると、コーティングは、偏光スクランブリングを増強するために導波路(10)の外面の外側に導入される。内部ファセットでの部分的な偏光の上記のプロセスと、続く偏光スクランブリングは、各々の連続する内部ファセットで繰り返される。
【0140】
導波路(10)から出て導波路(20)へと連結するための内部ファセット(40)で反射された光に関して、この光は、典型的にS偏光で典型的に部分的に偏光されるが、第1導波路を出る前に、および導波路(10)を出て導波路間の間隙へと進むと、導波路(10)の側面に生じる更なる反射で更なる偏光の変更を受け得る。結果として生じる外連結された光の偏光特性および第2の導波路に対する偏光の配向は、それ故、利用される具体的な連結の幾何学的配置の様々な特徴に依存する。第2の導波路(20)における偏光の管理に関して、多くのオプションが採用され得る。
【0141】
随意に、S偏光からの累積偏差は、波長板を導波路(10)と(20)との間の間隙に入れることによって低下され得る。波長板(複数可)の実パラメーターは、導波路(20)において必要とされる偏光に対する導波路(10)からの比出力された光の偏光に従って判定されるべきである。随意に、望ましくない偏光、散乱およびゴースト像を低減するために、導波路(10)と(20)との間にポラライザが配置されてもよい。
【0142】
ファセット(45)の伸長方向が、ファセット(40)に対して垂直である場合、ファセット(40)によって反射されたS偏光は、ファセット(45)に対するP偏光として配向される。S偏光がファセット(45)に最適である場合、偏光をファセット(45)に望ましいものに一致させるために、導波路間にλ/2波長板が配置されてもよい。このλ/2は、前に記載されたポラライザの前または後に置かれ得る。
【0143】
代替的な実装では、システムは、幾つかの場合に、導波路(10)と(20)との間の偏光の管理を実施することなく許容可能な結果を提供することがわかった。この場合、ファセット((b1)および(b2))からの反射光の偏光は、導波路(20)へと下に伝搬するにつれ回転し、導波路(20)のファセット(45)にわたる偏光の平均化をもたらす。この構成のさらなる最適化は、50°-75°の範囲で
図33のCにおいて示されるなど、両方の偏光を反射するコーティングを有していることによって達成される。(本例では、2つの偏光の反射は等しくないが、両方とも有意に反射される。)
【0144】
2つの導波路(第1導波路への画像注入の減極剤に加えての)間の間隙にデポラライザを導入することも可能である。さらに、または代替的に、複屈折材料(例えば、特定のプラスチック)が導波路に使用されてもよく、これにより、システムの偏光スクランブリングの特性がさらに増強される。
【0145】
<製造プロセス>
第2の導波路(20)の製造に適した技術は一般に知られており、それは、例えば、
図32-
図36に関連して記載されるように、譲受人の先行特許である米国第6,829,095号に見られ得る。
【0146】
図34のAは、限定しないが、第1の導波路(10)を作り出すために使用され得る好ましいプロセスを例証している。明瞭さのために、図面では、スケールまたは密度は合わせられていないが、内部ファセットが示されている。
【0147】
1セットのコーティングされた透明な平行板が、積み重ね(stack)として一緒に貼り付けられる(400)。積み重ねは、スライス(slice)(404)を作り出すために、対角線に切られる(402)。必要とされる場合、カバーの透明板(405)は、スライス(404)の上部及び/又は底部(図示されず)上に付けられ得る。1Dのファセット傾斜が必要とされる場合、スライスは、ファセットの縁部に対して垂直に切断され(破線)、または2D導波路(406)を作り出すために、2Dのファセット傾斜が必要とされる場合、対角線に切断される(鎖線)。
【0148】
上記実施形態の多くに関して、その後、連結プリズムが導波路(10)に付けられる。連結プリズムの取り付けのための典型的な手順は、
図34のB-Eに例証されている。スライスされた2D導波路(406)は、重なるファセット(2つのファセットは1視線ごとに反射する)とともに
図34のBに示されている。これは単に限定しない例であり、重ならないファセットも可能である。
【0149】
図34のBに例証されるように、2D導波路(406)(明瞭さのために非透明に示される)は、例えば、例証されるように点線に沿って切断される。この切断は、あらゆる配向でもよいが、垂直の切断は厳しい屈折率整合要件を緩和する。好ましくは、
図34のCに見られるように、照射の均一性を維持するために、重なるファセットが存在する(
図34のCにおける切り口を参照)場合に、その切断が実行される。そうでなければ、第1のファセットは、重なることなく反射し、結果として照射は低減される。必要な場合、透明な拡張部(413)を加えることができ、プリズム(414)(透明で示される、上記の(91)に相当する)が(406)に付けられ、拡張部および連結プリズムを備える2D導波路(416)が作られる。拡張部が必要でない場合に、連結プリズム(414)は、組み立てられた導波路(417)を作り出すために導波路に直接付けられてもよい。導波路の遠位端は、残されてもよく、それによって、残光がそこから散乱されることが可能になり、また迷反射(stray reflections)を最小限にするために光吸収材料(例えば黒色ペイント)を随意に塗られてもよい。
【0150】
ここで
図35のA-Dを参照すると、観察者は1D導波路(20)を通して世界(world)を見る。それ故、(
図1における)内部ファセット(45)の透明度の変化が観察可能であり、不都合であり得る。しかしながら、導波路(虚像)からの均一な照射を維持するために、内部ファセットの反射率は、導波路の照射点からさらに離れて、より高くなければならない。
【0151】
図35のA-Dでは、1D導波路の照射は太い矢印として示され、ファセットのより高い反射率は、
図35のAおよびCの正面視でのより暗い透明度として、および
図35のBおよびDの側面視でのより太い線として描写される。
【0152】
図35のAおよびBの断面(450)は、導波路の端部の透明ガラスを示す。この断面は、内部に光をガイドせず、投影画像の領域を越えて、観察者に対する導波路窓の連続性のためにのみ使用される。これは、典型的に、断面(450)と最後のファセットとの間の明白な不連続性をもたらす。従来のシステムでも適用可能である、
図35のCおよびDに例証される本発明のさらなる態様によると、最後の断面(454)は故意にあまり透明でないように作られ、それによって、最後のファセットと断面(454)との間の実世界の視野の伝達の明白な不連続性が低減される。これによって、画像のこの部分は観察者に対してそれほど妨害するものではなくなる。セクション(454)に望ましい伝達の低減も、断面(450)の上のコーティングを使用して達成することができる。
【0153】
本発明のまたさらなる態様によると、追加の等級分けされた透明窓(457)が、導波路に隣接して(その前または後ろに)導入され得る。等級分けされた透明度は、連続的により厚い内部ファセットの配置に起因する類別された透明度まで反対方向に異なり、それによって、ディスプレイを通して見られた実世界の外観の変化を補い、ほぼ均一な全体的な組み合わせた透明度がもたらされる。
【0154】
添付の請求項がマルチの従属なしで作成される程度まで、これは、そのようなマルチの従属を可能にしない管轄における方式要件に適応させるためだけに行われた。請求項をマルチに従属させるようにすることによって含蓄される特徴のあらゆる可能な組み合わせが、明確に考察され、本発明の一部と考えられるべきであることが留意されるべきである。
【0155】
上記の記載が例として機能するようにのみ意図され、他の多くの実施形態が、添付の請求項において定義されるように本発明の範囲内で可能であることが認識されるだろう。