(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-24
(45)【発行日】2024-05-07
(54)【発明の名称】閃光ランプ及び閃光ランプの閃光調節方法
(51)【国際特許分類】
H05B 45/14 20200101AFI20240425BHJP
H05B 47/16 20200101ALI20240425BHJP
H05B 47/105 20200101ALI20240425BHJP
H05B 45/52 20200101ALI20240425BHJP
H05B 47/21 20200101ALI20240425BHJP
【FI】
H05B45/14
H05B47/16
H05B47/105
H05B45/52
H05B47/21
(21)【出願番号】P 2023035215
(22)【出願日】2023-03-08
(62)【分割の表示】P 2022096185の分割
【原出願日】2018-07-20
【審査請求日】2023-03-08
(31)【優先権主張番号】P 2017153453
(32)【優先日】2017-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】519147348
【氏名又は名称】株式会社ホタルクス
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【氏名又は名称】伊佐治 創
(72)【発明者】
【氏名】溝邊 憲政
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2008/0100561(US,A1)
【文献】特開2007-137187(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 45/14
H05B 47/16
H05B 47/105
H05B 45/52
H05B 47/21
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源であるLEDモジュールを含む閃光ランプであって、
前記LEDモジュールは、複数のLED列と調節手段と、を含み、
前記複数のLED列は、それぞれ、複数のLEDが電気的に直列接続された列であり、列単位で、互いに、電気的に並列接続されており、
前記調節手段は、全ての前記LED列のうち一部のLED列が不点灯となったときに、残りのLED列の各LEDの閃光時間を延長して、前記複数のLED列全体の光度を所定範囲内に維持する手段である、ことを特徴とする閃光ランプ。
【請求項2】
前記調節手段は、決定手段を含み、
前記決定手段は、延長前の前記LEDの閃光時間、全ての前記LED列の列数、全ての前記LED列のうち不点灯となったLED列の列数に基づいて、残りの前記LED列の各LEDの延長後の閃光時間を決定する、請求項1に記載の閃光ランプ。
【請求項3】
前記調節手段は、消灯手段を含み、
前記消灯手段は、全ての前記LED列の列数に対して、不点灯となったLED列の列数の割合が、所定値を超えたときに、前記閃光ランプを消灯する、請求項1又は2に記載の閃光ランプ。
【請求項4】
航空機の着陸誘導用である、請求項1に記載の閃光ランプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、閃光ランプ及び閃光ランプの閃光調節方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、空港等において、着陸する航空機の滑走路への誘導に、LED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)閃光ランプが用いられるようになっている。
【0003】
アメリカ連邦航空局(Federal Aviation Administration、FAA)の定めるEngineering Brief No.67D(EB-67D、非特許文献1)では、LED閃光ランプにおいて、LEDの25%以上が不点灯となった場合、LED閃光ランプを消灯するように決められている。また、国土交通省航空局の定める灯仕第204号改7(非特許文献2)では、LED閃光ランプにおいて、LEDの50%以上が不点灯となった場合、LED閃光ランプを消灯するように決められている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】Engineering Brief No.67D Light Sources Other Than Incandescent and Xenon For Airport Obstruction Lighting Fixtures, Federal Aviation Administration, March 6, 2012
【文献】灯仕第204号改7、FX-3型・FX-AV型閃光装置仕様書、国土交通省航空局、平成29年5月23日改正
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のLED閃光ランプとして、複数(例えば、m個)のLEDが電気的に直列接続された直列回路を複数列(例えば、n列)有し、定格電流を出力する出力部に、前記複数列(n列)の直列回路が電気的に並列接続された、n×m個のLEDを備えた閃光ランプが知られている。このようなLED閃光ランプにおいて、1個のLEDが故障により不点灯となると、それと電気的に直列接続されたLEDに電力が供給されなくなり、そのLED列の全て(m個)のLEDが不点灯となる。例えば、前述のFAAの定める規格を順守すべき米国の空港に設置されたLED閃光ランプにおいて、このような不点灯のLED列がx列生じたとしても、(x/n)×100<25%であれば、LED閃光ランプを消灯せずとも、前述のEB-67Dに違反することとはならない。しかしながら、このように不点灯となったLEDの列数が全体の25%未満であっても、不点灯が無い場合よりも光度が低下し、パイロットからの前記LED閃光ランプの見え方に変化が生じ、好ましくない。
【0006】
そこで、本発明は、一部のLED列に不点灯が生じた場合においても、光度を所定範囲内に維持できる閃光ランプ及び閃光ランプの閃光調節方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明の閃光ランプは、
光源であるLEDモジュールを含む閃光ランプであって、
前記LEDモジュールは、複数のLED列と、前記複数のLED列の閃光を調節する調節手段とを含み、
前記複数のLED列は、それぞれ、複数のLEDが電気的に接続された列であり、列単位で、互いに、電気的に接続されており、
前記調節手段は、定格電流を出力可能であり、
全ての前記LED列のうち一部のLED列が不点灯となったときに、残りのLED列の各LEDの閃光時間を延長して、前記複数のLED列全体の光度を所定範囲内に維持する手段であることを特徴とする。
【0008】
本発明の複数のLED列を含む閃光ランプの閃光調節方法は、
前記複数のLED列は、それぞれ、複数のLEDが電気的に接続された列であり、列単位で、互いに、電気的に接続されており、
前記閃光調節方法は、閃光工程と調節工程とを含み、
前記複数のLEDのいずれにも故障がない場合には、前記閃光工程において、全てのLED列を閃光させ、
LEDの故障により、一部のLED列が不点灯となった場合には、
前記調節工程において、残りのLED列の各LEDの閃光時間を延長して、前記複数のLED列全体の光度を所定範囲内に維持することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、一部のLED列に不点灯が生じた場合においても、光度を所定範囲内に維持できる閃光ランプ及び閃光ランプの閃光調節方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の閃光ランプにおけるLEDモジュールの構成の一例を示す平面図である。
【
図2】
図2は、本発明の閃光ランプの構成の一例を示す断面図である。
【
図3】
図3は、本発明の閃光ランプの設置の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の閃光ランプ及び閃光ランプの閃光調節方法について、図を用いて説明する。本発明は、下記の実施形態によって何ら限定及び制限されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、図においては、説明の便宜上、各部の構造は適宜簡略化して示す場合があり、各部の寸法比等は、実際とは異なり、模式的に示す場合がある。
【0012】
図2の断面図に、本発明の閃光ランプの構成の一例を示す。
図2に示すとおり、閃光ランプ20は、光源であるLEDモジュール10と、配光手段21と、開口を有する筐体22と、光透過性カバー23とを含み、筐体22の内部に、LEDモジュール10、及び配光手段21が配置され、筐体22の開口に、光透過性カバー23が配置されている。
【0013】
配光手段21は、LEDモジュール10の光照射側に配置されている。すなわち、
図2において、配光手段21は、LEDモジュール10が光を照射する方向(LEDモジュール10よりも左側)に配置されている。配光手段21は、LEDモジュール10が発した光を、例えば、反射、集光、拡散等により、光透過性カバー23側へと送る手段である。配光手段21の種類は、特に制限されず、例えば、リフレクタ(反射板)、レンズ等があげられる。配光手段21は、例えば、前記リフレクタと前記レンズのいずれか一方でもよいし、両者を組み合わせて使用してもよい。
【0014】
配光手段21がリフレクタの場合、前記リフレクタの形成材料は、特に制限されず、例えば、アルミニウム、マグネシウム、及びそれらの合金等の金属;PC(ポリカーボネート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の樹脂等があげられる。前記リフレクタは、例えば、その反射面に高反射加工を施すことで、反射効率をより向上させたものを用いてもよい。前記高反射加工は、例えば、メッキ、高反射塗料の塗布等である。
【0015】
配光手段21がリフレクタの場合、前記リフレクタの形状は、特に制限されない。前記リフレクタは、例えば、
図2に例示するように、筒状である。LEDモジュール10のLED実装領域は、前記筒状リフレクタの一方の開口(
図2において右側)に位置し、LEDモジュール10からの光が、前記筒状リフレクタの内部に照射されることが好ましい。前記筒状リフレクタは、例えば、
図2に示すように、その内壁が、LEDモジュール10から筐体22の開口に向かって広がるテーパー状が例示でき、この形状は、例えば、傘状ともいう。また、前記筒状リフレクタの内壁は、LEDモジュール10から筐体22の開口に向かう断面が、例えば、
図2に示すような円弧状でもよいし、フラットな直線状でもよい。
【0016】
配光手段21は、例えば、前述のように、レンズでもよい。前記レンズは、例えば、LEDモジュール10から照射される光を受け、拡散、散乱等で光が配光するように、LEDモジュール10のLED実装面側に配置される。前記レンズは、例えば、筐体22の開口側の表面が球面となった凸型レンズがあげられる。
【0017】
筐体22の形成材料は、特に制限されず、例えば、アルミニウム、樹脂等があげられる。筐体22の形状は、特に制限されず、例えば、
図2に示す傘状があげられる。
【0018】
光透過性カバー23は、筐体22の開口を覆うように配置されており、筐体22内部からの光を透過する。光透過性カバー23の形成材料は、特に制限されず、例えば、LEDモジュール10から照射された光の大部分を透過可能であればよく、具体例としては、ガラス等があげられる。
【0019】
図1の平面図に、LEDモジュール10の構成の一例を示す。
図1に示すとおり、本例のLEDモジュール10は、LED実装基板11と、複数のLED列P1~Pnと、複数のLED列P1~Pnの閃光を、列単位で調節する調節手段Cとを含み、LED実装基板11の一方の表面(実装面)に、複数のLED列P1~Pnが実装されている。
【0020】
LED実装基板11は、特に制限されず、例えば、絶縁基板があげられる。前記絶縁基板としては、例えば、アルミニウム、銅等の金属製基板;紙フェノール、紙エポキシ、ガラスコンポジット等の樹脂製の基板等があげられる。LED実装基板11の大きさは、特に制限されず、例えば、閃光ランプ20の大きさ、使用場所、使用用途等に応じて適宜設定できる。例えば、航空機の着陸誘導用の閃光ランプの場合、前記実装面における複数のLED列P1~Pnが実装される領域の面積は、例えば、60~120cm2である。
【0021】
複数のLED列P1~Pnは、それぞれ、複数のLEDが電気的に接続された列であり、列単位で、互いに、電気的に接続されている。例えば、
図1に示すLEDモジュール10では、n列のLED列P1、P2・・・Pnは、それぞれ、m個(L
11~L
1m、L
21~L
2m・・・L
n1~L
nm)のLEDが電気的に直列接続された列であり、列単位で、互いに、電気的に並列接続されている。全てのLED列P1~Pnの列数nは、例えば、4~16列である。また、前記m(各LED列において電気的に直列接続された前記LEDの数)は、例えば、10~100個である。各LED(L
11~L
nm)の形状は、特に制限されず、一般的に、正方形又は長方形である。各LED(L
11~L
nm)の大きさは、特に制限されず、正方形の場合、一辺の長さが、例えば、1.8~2.2mm、3~3.5mm、4~5.3mmであり、長方形の場合、短辺の長さは、例えば、前記正方形の一辺の長さと同様であり、短辺と長辺との比は、例えば、1:1~3である。LED実装基板11の実装面において、隣り合うLEDが離間している場合、隣り合うLEDとLEDとの間の距離は、例えば、0.2~0.5mmである。
【0022】
調節手段Cは、全てのLED列P1~Pnのうち一部のLED列が不点灯となったときに、残りのLED列の各LEDの閃光時間を延長して、複数のLED列P1~Pn全体の光度を所定範囲内に維持する手段である。調節手段Cは、例えば、2A(アンペア)等の定格電流を出力可能であってもよい。また、LEDモジュール10は、調節手段Cとは別個独立に、定格電流出力手段を有してもよい。
【0023】
つぎに、本発明の閃光ランプの閃光調節方法(以下、「閃光調節方法」と言うことがある。)について、
図1に示すLEDモジュール10における場合を例にとって、説明する。前記閃光調節方法は、複数のLED列P1~Pnを閃光させる閃光工程と、複数のLED列P1~Pnの閃光を、列単位で調節する調節工程とを含む。
【0024】
複数のLED(L11~Lnm)のいずれにも故障が無い場合には、前記閃光工程において、全てのLED列P1~Pnを閃光させ、前記調節工程において、複数のLED列P1~Pnの閃光を、列単位で調節する。ここで、例えば、LED(L11)が故障により不点灯となると、それと電気的に直列接続されたLED列P1の他のLED(L12~L1m)に電力が供給されなくなり、LED列P1の全て(m個)のLED(L11~L1m)が不点灯となる。このように不点灯となったLED列P1が生じると、不点灯が無い場合よりも、全体として光度が低下し、好ましくない。そこで、前記閃光調節方法では、前記調節工程において、全てのLED列P1~Pnのうち一部のLED列P1が不点灯となったときに、残りのLED列P2~Pnの各LED(L21~Lnm)の閃光時間を延長して、複数のLED列P1~Pn全体の光度を所定範囲内に維持する。なお、この場合に、調節手段C又は前記定格電流出力手段から出力される電流を増やすことでも、複数のLED列P1~Pn全体の光度を所定範囲内に維持し得るが、この場合には、残りのLED列P2~Pnの各LED(L21~Lnm)に大きな負荷がかかる。これに対し、前記閃光調節方法によれば、残りのLED列P2~Pnの各LED(L21~Lnm)の閃光時間を延長することで、残りのLED列P2~Pnの各LED(L21~Lnm)に大きな負荷をかけることなく、複数のLED列P1~Pn全体の光度を所定範囲内に維持できる。
【0025】
本発明の閃光ランプ及び前記閃光調節方法において、光度とは、実効光度を意味する。各LED(L11~Lnm)の光出力の単位は、実効光度(cd)である。LEDモジュール10は、閃光時間1~5msecあたりの実効光度が、例えば、6,000~20,000cdである。本発明の閃光ランプ及び前記閃光調節方法において、閃光時間あたりの実効光度(単位:cd)は、発光光度(閃光している瞬間の光度)と閃光時間との関係式(Blondel-Ray-Douglasの式)で計算した値で表される。実効光度(Ie)は、例えば、下記式により表すことができる。
【0026】
【数1】
t1,t2:閃光時間中のIeが最大になる値
I(t):t時間における光度
【0027】
本発明の閃光ランプにおいて、例えば、調節手段Cは、決定手段を含み、前記決定手段は、下記式(1)に基づいて、前記残りのLED列の各LEDの延長後の閃光時間(Te)を決定してもよい。また、前記閃光調節方法において、例えば、前記調節工程は、決定工程を含み、前記決定工程は、下記式(1)に基づいて、前記残りのLED列の各LEDの延長後の閃光時間(Te)を決定してもよい。下記式(1)において、補正係数Cは、任意に設定可能であり、例えば、0.3~1、0.5である。
Te=(T0×L0)/(L0-Le×C) (1)
T0:延長前の前記LEDの閃光時間
L0:全ての前記LED列の列数(前記n)
Le:全ての前記LED列のうち、不点灯となったLED列の列数
C :補正係数
【0028】
本発明の閃光ランプ及び前記閃光調節方法において、例えば、延長前の前記LEDの閃光時間(T0)は、前記閃光ランプの設置箇所の天候及び時間帯の少なくとも一方に応じて設定されてもよい。一例として、前記閃光時間(T0)は、国土交通省の基準仕様に準じて、明るさが3段階に切り替えられるように設定されてもよい。この3段階の明るさのうち、例えば、霧、雨等で視界不良の昼間に用いられる最も明るい段階である「High」では、前記閃光時間(T0)は、例えば、2.2msecに設定され、例えば、夜間等に用いられる最も暗い段階である「Low」では、前記閃光時間(T0)は、例えば、0.07msecに設定され、例えば、夕方等に用いられる中間の段階である「Middle」では、前記閃光時間(T0)は、例えば、0.25msecに設定される。
【0029】
本発明の閃光ランプにおいて、例えば、調節手段Cは、消灯手段を含み、前記消灯手段は、全てのLED列P1~Pnの列数に対して、不点灯となったLED列の列数の割合が、所定値を超えたときに、閃光ランプ20を消灯してもよい。また、前記閃光調節方法において、前記調節工程は、消灯工程を含み、前記消灯工程は、全てのLED列P1~Pnの列数に対して、不点灯となったLED列の列数の割合が、所定値を超えたときに、閃光ランプ20を消灯してもよい。前記所定値は、例えば、前述のEB-67Dを順守する必要のある米国の空港においては、25%、前述の灯仕第204号改7を順守する必要のある日本の空港においては、50%とする等、本発明の閃光ランプ及び前記閃光調節方法が用いられる状況に応じて、適宜設定すればよい。
【0030】
本発明の閃光ランプ及び前記閃光調節方法において、不点灯のLED列が生じたときの複数のLED列P1~Pn全体の光度は、必ずしも不点灯が無い場合(不点灯が生じる前)と同じでなくてもよい。例えば、本発明の閃光ランプ及び前記閃光調節方法が用いられる状況において、許容される範囲内で不点灯のLED列が生じたときの複数のLED列P1~Pn全体の光度を下げれば、前記残りのLED列の各LEDへの負荷をより低減できる。
【0031】
本発明の閃光ランプ及び前記閃光調節方法の用途は、特に限定されず、例えば、航空機の着陸誘導用等として、好適に用い得る。
【0032】
つぎに、
図3を用いて、本発明の閃光ランプの設置例について説明する。本例の閃光ランプ20は、例えば、
図2の構成に加えて、さらに、アーム33及び脚部34を含み、脚部34により、地面に設置されてもよい。また、本例の閃光ランプ20は、例えば、さらに、LEDモジュール10に電力を供給するためのケーブル32を含んでもよい。また、本例の閃光ランプ20は、例えば、地面に設置されたポール上に、設置されてもよい。
【0033】
閃光ランプ20は、例えば、複数の滑走路を有する大型空港に設置される場合、航空機の進入する方向から滑走路末端に向かって、約30mおきに、8~29灯程度設置される。また、閃光ランプ20は、例えば、航空機の発着が少なく、短い滑走路が1つのみの小型の空港に設置される場合、滑走路末端の短手方向両側に1灯ずつ、合計2灯が同時に閃光(点滅)するように設置される。さらに、閃光ランプ20は、例えば、航空機が真っ直ぐに滑走路に進入できない空港に設置される場合、滑走路の進入路上の要所に、例えば、数kmおきに設置される。
【0034】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明によれば、一部のLED列に不点灯が生じた場合においても、光度を所定範囲内に維持できる閃光ランプ及び閃光ランプの閃光調節方法を提供することができる。本発明の閃光ランプ及び閃光ランプの閃光調節方法は、例えば、航空機の着陸誘導用等、幅広い用途に用いることが可能である。
【符号の説明】
【0036】
P1~Pn LED列
L11~Lnm LED
C 調節手段
10 LEDモジュール
11 LED実装基板
20 閃光ランプ
21 配光手段
22 筐体
23 光透過性カバー