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特許7478594手のモーションコントロールを有するゲーム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-24
(45)【発行日】2024-05-07
(54)【発明の名称】手のモーションコントロールを有するゲーム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/428 20140101AFI20240425BHJP
   A63F 13/211 20140101ALI20240425BHJP
   A63F 13/285 20140101ALI20240425BHJP
   A63F 13/54 20140101ALI20240425BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20240425BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20240425BHJP
【FI】
A63F13/428
A63F13/211
A63F13/285
A63F13/54
A63F13/80 F
G06F3/01 560
G06F3/01 570
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020095169
(22)【出願日】2020-06-01
(62)【分割の表示】P 2018005274の分割
【原出願日】2008-05-28
(65)【公開番号】P2020168385
(43)【公開日】2020-10-15
【審査請求日】2020-06-01
【審判番号】
【審判請求日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】11/754,944
(32)【優先日】2007-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506361856
【氏名又は名称】シーエフピーエイチ, エル.エル.シー.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ラトニック,ハワード,ダブリュ
(72)【発明者】
【氏名】オルデルッキ,ディーン,ピー
(72)【発明者】
【氏名】ジェルマン,ジョフリー,エム
【合議体】
【審判長】藤本 義仁
【審判官】松田 直也
【審判官】門 良成
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-83024(JP,A)
【文献】特開2002-358149(JP,A)
【文献】特開2000-107444(JP,A)
【文献】特開2000-132305(JP,A)
【文献】特開2006-34436(JP,A)
【文献】国際公開第2007/008713(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00 - 13/98
G06F 3/01
G06F 3/048 - 3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ループの形状で人間のプレーヤの腕に取り付けられた機器を制御する方法であって、該機器は、電源と、モーションセンサと、電磁受信機及び電磁送信機と、プロセッサとを含んでおり、前記機器はオーディオスピーカ及び/又は触覚トランスデューサをさらに含んでおり、これら全ては、前記機器が取り付けられた前記人間のプレーヤの前記腕と統合した1つの運動を行うように結合され、当該方法は、
前記プロセッサが、前記電磁送信機に、前記機器に固有の識別子を符号化した信号をゲーム装置に送信するように指示するステップであって、前記ゲーム装置が前記信号を受信すると、前記ゲーム装置は人にメッセージを表示する、指示するステップと、
前記ゲーム装置での前記人による確認動作及び前記信号によって示される前記機器の現在位置が所定の領域内にあるとの判定に応答して、前記プロセッサが、ゲーム制御信号を前記ゲーム装置に送信することによって該ゲーム装置でゲームを制御するように前記機器を構成するステップであって、前記ゲーム装置は、前記機器を含む複数の装置からゲーム制御信号を受信するように動作可能であり、前記機器の前記構成により、前記ゲーム装置は、前記機器から受信したゲーム制御信号にのみ反応する、構成するステップと、
前記プロセッサが、前記モーションセンサから信号を受信するステップであって、該信号は、前記機器の少なくとも1つの動きを示す、受信するステップと、
前記プロセッサが、前記受信したモーションセンサ信号を、ゲームの活動を制御するコマンドに変換するステップであって、前記ゲームは、前記ゲーム装置の前記人間のプレーヤに提供される、変換するステップと、
前記プロセッサが、前記コマンドを前記ゲーム装置に送信するように前記電磁送信機に指示するステップと、
前記プロセッサが、前記ゲーム装置から前記電磁受信機により無線で受信された命令を前記電磁受信機から受信するステップと、
前記命令に応答して、前記プロセッサが、前記オーディオスピーカ及び/又は触覚トランスデューサを駆動して、前記人間のプレーヤに情報を提供するステップと、を含む、
方法。
【請求項2】
前記機器は、該機器に取り付けられたスイッチをさらに含み、該スイッチは2つの安定した位置を有しており、当該方法は、
前記プロセッサが、前記スイッチの位置を検出し、且つ前記スイッチが前記2つの安定した位置のうちの第1の位置にある場合にのみ、信号を送信するように前記電磁送信機に指示するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記機器は、腕時計及びリストバンドのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記機器は、腕時計を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記機器は、リストバンドを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
電源と、モーションセンサと、電磁受信機及び電磁送信機と、プロセッサとを含む機器であって、該機器はオーディオスピーカ及び/又は触覚トランスデューサをさらに含み、それら全ては、当該機器が取り付けられた人間のプレーヤの腕と統合した1つの運動を行うように結合されており、当該機器には、前記プロセッサが、
前記電磁送信機に、当該機器に固有の識別子を符号化した信号をゲーム装置に送信するように指示することであって、前記ゲーム装置が前記信号を受信すると、前記ゲーム装置は人にメッセージを表示する、指示すること、
前記ゲーム装置での前記人による確認動作及び前記信号によって示される当該機器の現在位置が予め規定された領域内にあるとの判定に応答して、ゲーム制御信号をゲーム装置に送信することによって該ゲーム装置でゲームを制御するように当該機器を構成することであって、前記ゲーム装置は、当該機器を含む複数の装置からゲーム制御信号を受信するように動作可能であり、当該機器の前記構成により、前記ゲーム装置は、当該機器から受信したゲーム制御信号にのみ反応する、構成することと、
前記モーションセンサから信号を受信することであって、該信号は当該機器の少なくとも1つの動きを示す、受信することと、
前記受信したモーションセンサ信号を、ゲームの活動を制御するコマンドに変換することであって、前記ゲームは、前記ゲーム装置の前記人間のプレーヤに提供される、変換することと、
前記コマンドを前記ゲーム装置に送信するように前記電磁送信機に指示することと、
前記ゲーム装置から前記電磁受信機により無線で受信された命令を前記電磁受信機から受信することと、
前記命令に応じて、前記オーディオスピーカ及び/又は触覚トランスデューサを駆動して、前記人間のプレーヤに情報を提供することと、を実行する命令が含まれる、
機器。
【請求項7】
当該機器は、当該機器に取り付けられたスイッチをさらに含み、該スイッチは2つの安定した位置を有しており、前記プロセッサは、
前記スイッチの位置を検出し、前記スイッチが2つの安定した位置のうちの第1の位置にある場合にのみ、信号を送信するように前記電磁送信機にさらに指示する、請求項6に記載の機器。
【請求項8】
当該機器は、腕時計及びリストバンドのうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の機器。
【請求項9】
当該機器は、腕時計を含む、請求項6に記載の機器。
【請求項10】
当該機器は、リストバンドを含む、請求項6に記載の機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、「Game With Hand Motion Control」と題された、2007年5月29日に出願の米国特許出願第11/754,944号の優先権の利益を主張する。上述の出願の全体は本明細書において参照することにより援用される。本出願は手のモーションコントロールを有するゲームに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は手のモーションコントロールを有するゲームに関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、第1の装置から第1のワイヤレス信号を受信する工程と、第2の装置から第2のワイヤレス信号を受信する工程と、上記第1のワイヤレス信号から、第1のプレーヤ識別子を決定する工程と、上記第2のワイヤレス信号から、第2のプレーヤ識別子を決定する工程と、プレーヤに自身を同定させるように要求するメッセージを表示する工程と、触知性の入力部を介して、第3のプレーヤの識別子の指示を受信する工程と、上記第3のプレーヤの識別子が上記第1のプレーヤの識別子と一致することを決定する工程と、
上記第1の装置から第3のワイヤレス信号を受信する工程と、上記第3のワイヤレス信号を、ギャンブルゲームにおけるコマンドとして解釈する工程と、上記ギャンブルゲームにおける上記コマンドを実行する工程とを含む、方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1図1は、一部の実施形態に係るゲームシステムを示す。
図2図2は、一部の実施形態に係る通信ネットワークを示す。
図3図3は、一部の実施形態に係るゲーム通信装置と通信するゲームサービス・プロバイダを示す。
図4図4は、一部の実施形態に係るゲームネットワークを示す。
図5図5は、一部の実施形態に係るゲームシステムを示す。
図6図6は、一部の実施形態に係るワイヤレスゲームシステムを示す。
図7図7は、一部の実施形態に係る宣伝コンテンツを有する携帯ゲーム装置を示す。
図8図8は、一部の実施形態に係るゲームシステムのブロック図である。
図9図9は、一部の実施形態に係る、図8に示されるゲームシステムの一部を形成する支払いシステムのブロック図である。
図10図10は、一部の実施形態に係る、図8に示されるゲームシステムの携帯ゲーム装置の概略図である。
図11a図11(a)は、一部の実施形態に係る、プレーヤによる携帯ゲーム装置の使用方法のフロー図である。
図11b図11(b)は、一部の実施形態に係る、プレーヤによる携帯ゲーム装置の特定の使用方法のフロー図である。
図12図12は、一部の実施形態に係る、ゲームサービス・オペレータによる、携帯ゲーム装置の使用方法のフロー図である。
図13図13は、一部の実施形態に係る、携帯ゲーム装置の使用方法のフロー図である。
図14a】いくつかの一カメラベースの実施形態を示す。
図14b】いくつかの3-D(3次元の)検出の実施形態を示す。
図14c】2つのカメラ「双眼鏡」ステレオカメラを備えるいくつかの実施形態を示す。
図14d】いくつかの実施形態に従ういくつかのステップを示す。
図14e】いくつかの実施形態に従うカラーマッピングのためのプロセスを示す。
図15】いくつかの実施形態に従うマルチカメラコントロールシステムの実装のハードウェア構成要素、およびその物理的なレイアウトを示す。
図16A】いくつかの実施形態に従う、カメラと図15の様々な画像領域との間の幾何学的関係を示す。
図16B】いくつかの実施形態に従う、図15カメラのうちの1つに取り込まれた画像を示す。
図17】いくつかの実施形態に従う、マルチカメラコントロールシステムと関連したマイクロコンピュータプログラム内で実行されるプロセスを示すフロー図である。
図18】いくつかの実施形態に従う、図17に示されたプロセスの一部分、特に、カメラによって取り込まれた画像信号から物体を検出してその位置を抽出することに関係するプロセスをより詳細に示すフロー図である。
図19A】いくつかの実施形態に従う、カメラによって取得され、図18に示されるプロセスの一部によって生成された、グレースケールビットマップ画像として提示されたサンプル画像データを示す。
図19B】いくつかの実施形態に従う、図18に示されるプロセスの一部によって生成されたグレースケールビットマップ画像として提示されたサンプル画像データを示す。
図19C】いくつかの実施形態に従う、図18に示されるプロセスの一部によって生成されたグレースケールビットマップ画像として提示されたサンプル画像データを示す。
図19D】いくつかの実施形態に従う、図18に示されるプロセスの一部によって生成されたグレースケールビットマップ画像として提示されたサンプル画像データを示す。
図19E】いくつかの実施形態に従う、図18に示されるプロセスの一部によって生成された、サンプル中の追跡されている物体に属する可能性が高い画素を識別するバイナリのビットマップ画像として提示されたサンプルデータを示す。
図20】いくつかの実施形態に従う、図18に記載されるプロセスの一部、特に追跡されている物体に属する可能性が高いとして識別された画素のマップが与えられたとき、例えば図19Eに示されるデータが与えられたとき、その物体を分類して識別することに関係するプロセスをより詳細に示すフロー図である。
図21A】いくつかの実施形態に従う、図20に示されるプロセスがこのサンプル中で物体に属するとして選択したデータサンプルの識別とともに、図19Eに提示される、バイナリのビットマップ画像として提示されたサンプルデータを示す。
図21B】いくつかの実施形態に従う、図20に概略が示されたプロセスが、物体に属するとして選択したデータサンプルの識別とともに、棒グラフとして提示された図19Eに提示されるサンプルデータを示す。グラフの中の特定の点が識別されている。
図21C】いくつかの実施形態に従う、物体およびこのサンプルにおけるその物体の鍵となる部分に属するとして図20に示されるプロセスが選択したデータサンプルの識別とともに、バイナリのビットマップ画像として提示された異なるセットのサンプルデータを示す。
図22】いくつかの実施形態に従う、図18に示されるプロセスの一部、特に、物体が塞いでいるバックグラウンド領域の記載を発生および維持することに関係するプロセスをより詳細に示すフロー図である。
図23A】いくつかの実施形態に従う、式3が基礎を置く配置、すなわち物体が検知された画像面上の位置が与えられたときに、カメラの視野内でのその物体の位置を画定する角度を示す。
図23B】いくつかの実施形態に従う、式4、5および6が基礎を置く配置、すなわちカメラの位置と追跡されている物体との間の関係を示す。
図24】いくつかの実施形態に従う、式8、すなわち位置を精緻化するために、物体の位置の変化が与えられたときに座標に加えられてもよい減衰量を示すグラフである。
図25A】いくつかの実施形態に従う、注目する物体が画面ポインタを二次元でコントロールするシステムによってコントロールされるアプリケーションプログラムの一例である。
図25B】いくつかの実施形態に従う、現実の座標と図25Aのアプリケーションプログラムによって使用される画面座標との間のマッピングを示す。
図26A】いくつかの実施形態に従う、注目する物体が三次元のバーチャル・リアリティ環境内で画面ポインタをコントロールする、マルチカメラコントロールシステムによってコントロールされるアプリケーションプログラムの一例である。
図26B】いくつかの実施形態に従う、注目する物体が三次元のバーチャル・リアリティ環境内で画面ポインタをコントロールする、マルチカメラコントロールシステムによってコントロールされるアプリケーションプログラムの一例である。
図27A】いくつかの実施形態に従う、起動しようとする意図と関連していてもよいジェスチャを識別するためのジェスチャ検出方法によって使用される検出面への、領域の分割を示す。
図27B】カーソル方向を選択することに関連していてもよいジェスチャを識別するためのジェスチャ検出方法によって使用される検出ボックスへの、いくつかの実施形態に従う注目する領域の分割を示す。
図27C】いくつかの実施形態に従う、カーソル方向を選択することと関連していてもよいジェスチャを識別するためのジェスチャ検出によって使用される方向検出ボックスへの、領域の代替的な分割を示す。
図27D】いくつかの実施形態に従う、図27Cの隣あう区画の関係をより詳細に示す。
図28】装置がニュートラル位置にある状態の、いくつかの実施形態に従う装置の外観を示す。
図29】いくつかの実施形態に従う、図28の実装の内部構造の一例を示す。
図30】いくつかの実施形態に従う、別の例示的な実装に係る方法を示す流れ図である。
図31A図31Aは、いくつかの実施形態に従う、ニュートラル軸の周りに画定される傾斜領域の例を示す。
図31B図31Bは、いくつかの実施形態に従う、ニュートラル軸の周りに画定される傾斜領域の例を示す。
図31C図31Cは、いくつかの実施形態に従う、ニュートラル軸の周りに画定される傾斜領域の例を示す。
図31D図31Dは、いくつかの実施形態に従う、ニュートラル軸の周りに画定される傾斜領域の例を示す。
図32】いくつかの実施形態に従う、別の例示的な実装に係る例示的な装置の外側上面図を示す。
図33A図33Aは、いくつかの実施形態に従う、例示的なインジケータを示す。
図33B図33Bは、いくつかの実施形態に従う、例示的なインジケータを示す。
図33C図33Cは、いくつかの実施形態に従う、例示的なインジケータを示す。
図33D図33Dは、いくつかの実施形態に従う、例示的なインジケータを示す。
図33E図33Eは、いくつかの実施形態に従う、例示的なインジケータを示す。
図34A図34Aは、いくつかの実施形態に従う、それぞれ、ニュートラル位置で示された図32の装置の正面図および側面図を示す。
図34B図34Bは、いくつかの実施形態に従う、それぞれ、ニュートラル位置で示された図32の装置の正面図および側面図を示す。
図35A図35Aは、いくつかの実施形態に従う、図32の装置がそれぞれネガティブロール配向およびポジティブロール配向で操作される状態の図32の装置の正面図を示す。
図35B図35Bは、いくつかの実施形態に従う、図32の装置がそれぞれネガティブロール配向およびポジティブロール配向で操作される状態の図32の装置の正面図を示す。
図36A図36Aは、いくつかの実施形態に従う、図32の装置がそれぞれポジティブピッチ配向およびネガティブピッチ配向で操作される状態の図32の装置の側面図を示す。
図36B図36Bは、いくつかの実施形態に従う、図32の装置がそれぞれポジティブピッチ配向およびネガティブピッチ配向で操作される状態の図32の装置の側面図を示す。
図37】いくつかの実施形態に従う、コントロールが選択されたときの出力である文字およびケースに対応する信号を出力するために使用される装置配向の1つの可能なマッピングを示す表である。
図38A図38Aは、いくつかの実施形態に従う、別の例示的な実装に従って表示されるシンボルのメニューを示す。
図38B図38Bは、いくつかの実施形態に従う、別の例示的な実装に従って表示されるシンボルのメニューを示す。
図39】いくつかの実施形態に従う、ゲームシステムF1を示す外観図である。
図40図39に示されるゲーム装置F3の機能ブロック図である。
図41図39に示されるコントローラF7の外観を示す斜視図である。
図42】コアユニットF70に接続しようとされている、またはコアユニットF70から切断されようとしている図41に示されるコントローラF7の接続ケーブルF79の状態を示す斜視図である。
図43】上方後ろ側から見た図41に示されるコアユニットF70の斜視図である。
図44】底面の正面側から見た図41に示されるコアユニットF70の斜視図である。
図45図41に示されるコアユニットF70の上側のケーシングが取り外されている状態を示す斜視図である。
図46図41に示されるコアユニットF70の下側のケーシングが取り外されている状態を示す斜視図である。
図47図41に示されるサブユニットF76第1の例を示す斜視図である。
図48図47に示されるサブユニットF76の上側のケーシングが取り外されている状態の斜視図である。
図49A図49Aは、図41に示されるサブユニットF76の第2の例の上面図である。
図49B図49Bは、図41に示されるサブユニットF76の第2の例の底面図である。
図49C図49Cは、図41に示されるサブユニットF76の第2の例の左側面図である。
図50】上方前側から見た図41に示されるサブユニットF76の斜視図である。
図51図41に示されるサブユニットF76の第1の変形の一例を示す上面図である。
図52図41に示されるサブユニットF76の第2の変形の一例を示す上面図である。
図53図41に示されるサブユニットF76の第3の変形の一例を示す上面図である。
図54図41に示されるサブユニットF76の第4の変形の一例を示す上面図である。
図55図41に示されるコントローラF7の構造を示すブロック図である。
図56図41に示されるコントローラF7を用いてコントロールされているゲームの状態を示す略図である。
図57】コアユニットF70の前面側から見た場合の、右手でコアユニットF70を保持しているプレーヤの例示的な状態を示す。
図58】コアユニットF70の左側から見た場合の、右手でコアユニットF70を保持しているプレーヤの例示的な状態を示す。
図59】LEDモジュールF8Lの視角、LEDモジュールF8Rの視角、および画像ピックアップエレメントF743の視角を示す略図である。
図60】サブユニットF76の右側から見た場合の、左手でサブユニットF76を保持しているプレーヤの例示的な状態を示す。
図61】ゲーム装置F3がシューティングゲームを実行しているときにモニタF2上に表示される例示的なゲーム画像を示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
様々な実施形態において、プレーヤは、携帯ゲーム装置上でプレーされるゲームへの入力としてモーションを使用してよい。このゲームは、生のデータのゲーム、スロットマシンゲーム、ルーレットのゲーム、クラップスのゲーム、または任意の他のギャンブルゲームなどのギャンブルゲームであってもよい。プレーヤは、ゲームで賭けをしてもよく、ゲームの結果に応じてお金を稼ぎそうな形勢にあるかも知れない。プレーヤは、ゲームでお金を失いそうであるかもしれない。
【0006】
入力として使用されるモーションは、携帯ゲーム装置自体のモーションを含んでもよい。したがって、プレーヤはその携帯ゲーム装置を傾けてもよく、振ってもよく、移動させてもよく、回転させてもよく、または他の方法で移動させてもよい。携帯ゲーム装置のこのような移動はハードウェアセンサおよび/またはソフトウェアによって、ゲームのプレーのためのコマンドまたは命令として解釈されてもよい。したがって、1つのモーションは、ゲームのための開始信号として、または現金払戻しのための信号として見られてもよい。
【0007】
様々な実施形態において、プレーヤには、音声フィードバックが提供されてもよい。この音声フィードバックは、プレーヤによって行われるモーションに従って、または携帯ゲーム装置によって認識されたモーションに従って与えられてもよい。音声フィードバックは、プレーヤによって為されているモーションの間に与えられてもよい。この音声フィードバックは、実際のゲーム台またはスロットマシンのような独立型のゲーム装置でゲームをプレーする間に耳にするであろうような音声をプレーヤに提供することによって、プレーヤにとってのゲーム経験を増進させてもよい。音声フィードバックは、プレーヤに情報を提供してもよい。音声フィードバックは、プレーヤが行ったモーションがコマンドとして認識されたこと、またはプレーヤが行ったモーションがコマンドとしては認識されなかったことを、そのプレーヤに告げるものであってもよい。
【0008】
様々な実施形態において、プレーヤに、力によるフィードバックまたは触覚によるフィードバックを提供してもよい。携帯ゲーム装置は、モーション、圧力、熱、もしくは他の触知できる感覚もしくは他の感覚を作り出してもよいばね、モーター、抵抗器、または他の装置を使用して触覚による感覚を作り出してもよい。触覚によるフィードバックが、プレーヤに、携帯ゲーム装置をプレーヤの手の中で振って、例えば自分がさいころを振っているという感覚を持たせてもよい。
【0009】
様々な実施形態において、プレーヤは、リストバンドを有してもよい。このリストバンドは、モーションを検出するための加速度計などのモーションセンサを含んでよい。プレーヤは、コマンドをゲームに投入(issue)するために、リストバンドを着用している手を特定の方法で動かしてもよい。様々な実施形態において、リストバンドは触覚によるフィードバックを提供してもよい。
【0010】
(リストバンド/ブレスレット)
様々な実施形態において、プレーヤはブレスレット、腕時計、リストバンドまたは他の装置をプレーヤの手首の周りに着用してよい。このリストバンドは、以下のもののうちの一以上を含んでいてよい:(a)プロセッサ(例えば、半導体プロセッサ);(b)電源(例えば、バッテリ);(c)モーションセンサ(例えば、加速度計;例えば、ジャイロスコープ;例えば、変わっていくビジュアルの画像に基づいてモーションを測定するためのカメラ);(d)送信機(例えば、アンテナ);(e)受信機(例えば、アンテナ);(f)メモリ(例えば、半導体メモリ);(g)ディスプレイ装置(例えば、液晶ディスプレイ画面);(h)スピーカ(例えば、音声出力を送信するためのもの);(i)触覚による出力装置。
【0011】
(リストバンドはモーションを記録に残す)
様々な実施形態において、リストバンドは、リストバンドを着用しているプレーヤが行ったモーションを追跡してもよい。例えば、リストバンド内のモーションセンサが、加速度、位置の変化、配向の変化、角変位、経路、軌跡、またはモーションの任意の他の構成要素を検出してもよい。このリストバンドは、リストバンドが着用されている手または手首のモーションを追跡してもよい。このリストバンドは、モーションを表すデータを保存してもよい。このようなデータは、例えば、リストバンド中のメモリに保存されてもよい。リストバンドは、為されたモーションの指示を別の装置へ、例えば携帯ゲーム装置へ、固定式ゲーム装置へ、またはカジノサーバへ送信してもよい。
【0012】
様々な実施形態において、リストバンドは、モーションセンサから受信されるあらゆる読み取り値を示すデータなどの生のデータを保存または転送してもよい。様々な実施形態において、リストバンドは、この生のデータを、より凝縮したすなわちより高度のデータへと翻訳してもよい。例えば、ブレスレットの中のモーションセンサからの一連の読み取りは、コマンドへと翻訳されてもよい。すなわち、リストバンドを着用しているプレーヤは、コマンドを与えるためにモーションを為してもよい。次に、リストバンドは、時間の関数としてのリストバンドの正確な位置よりはむしろそのコマンドを保存してもよい。リストバンドはコマンドを、例えばリストバンド上の送信機を介して別の装置に送信してもよい。
【0013】
(モーションはゲームにおいてコマンドを構成する)
様々な実施形態において、リストバンドのモーションは、ゲームにおけるコマンドとして解釈されてもよい。プレーヤは、例えば、スロットマシンゲームにおけるリールの回転を開始するためにプレーヤの手を上下に動かしてもよい。プレーヤはまた、(a)精算する;(b)ビデオポーカーでカードを保持する;(c)ビデオポーカーでカードを捨てる;(d)ブラックジャックでダブルダウンする;(e)ボーナス回でいくつかの選択肢のうちの1つを選択する;(f)特定の大きさの賭けをする;(g)ゲーム命令の一覧を見る;(h)ボーナス回を開始する;(i)プレーするためにペイラインを選択する、ためのコマンドを表すようなやり方、またはゲームにおける任意の他のコマンドを行うかもしくは任意の他のコマンドを行うようなやり方で自分の手を動かしてもよい。このリストバンドは、特定のモーションを特定のゲームコマンドと関連づける表を保存してもよい。特定のモーションを示すセンサ読み取りを受信すると、このリストバンドは、その表の中でそのコマンドに対応するモーションを調べてもよい。次にこのリストバンドは、そのコマンドを携帯ゲーム装置、固定式ゲーム装置、または別の装置に、例えばカジノサーバなどへ送信してもよい。カジノサーバは、そのコマンドを別の装置へ、例えば固定式ゲーム装置へ、または携帯ゲーム装置へと中継してもよい。様々な実施形態において、次にこのコマンドは、ゲームの中で実行または追従されてもよい。
【0014】
(リストバンドは携帯ゲーム装置と通信する)
様々な実施形態において、リストバンドは携帯ゲーム装置と通信してよい。このリストバンドは、この目的のためのアンテナおよび受信機を有していてよい。この携帯ゲーム装置は、同様に他の装置と通信するためのアンテナおよび受信機を有していてもよい。この携帯ゲーム装置およびリストバンドは、ブルートゥース(Bluetooth)、Wi-Fi、または他の任意の他のプロトコルなどの様々なプロトコルを介して通信してよい。
【0015】
(リストバンドは他の装置をコントロールする)
リストバンドは、携帯ゲーム装置、固定式ゲーム装置、または任意の他の装置と通信していてもよい。リストバンドは、プレーヤの手のモーションなどのプレーヤのモーションを検出してもよい。リストバンドはこのモーションを、リストバンドが通信している装置にとってのコマンドとして解釈してよい。リストバンドは、コマンドをその装置に送信し、それを受けて他方の装置はコマンドに追従してもよい。いくつかの実施形態において、このリストバンドは、時間の関数としてのプレーヤの手首の一連の位置などの生のデータを取り込む。この生のデータは、別の装置へと送信される。次に、他の装置はこの生のデータをコマンドとして解釈する。
【0016】
(複数の装置と同時に通信すること)
様々な実施形態において、リストバンドは二以上の装置と通信していてもよい。このリストバンドは二以上の装置と同時に通信していてもよい。リストバンドは、第1の装置および第2の装置の両方で受信されてもよい単一の信号を送信してもよい。例えば、リストバンドによって送信されるコマンドは、第1のスロットマシンおよび第2のスロットマシンで受信されてもよい。いくつかの実施形態において、第1の装置および第2の装置は、ほぼ同時に信号を発してもよい。リストバンドは両方の信号を受信してもよい。
【0017】
いくつかの実施形態において、プレーヤは、二以上の固定式ゲーム装置などの二以上の装置に自身を識別させてもよい。プレーヤは、プレーヤ追跡カード、生体認証、または装置(リストバンドなど)のようないくつかの本人確認証(proof of identity)にプレーヤに結びつけることができる識別子(例えば、固有の識別子)を与えてもよい。プレーヤは、プレーヤのリストバンドとこの二以上の装置との間の通信を許可または許容してよい。許可の一部として、プレーヤはこの二以上の装置の各々の上でゲームをプレーすることに同意してもよい。したがって、いくつかの実施形態において、プレーヤは二以上の装置に、プレーヤのリストバンドから来る信号を、ゲームの中で使用すべきコマンド信号として解釈することを許可してもよい。いくつかの実施形態において、プレーヤは自分のリストバンドを二以上の装置に提示してもよい。例えば、プレーヤはスロットマシン上のRFID読み取り機の数インチ以内のところまでプレーヤのリストバンドを持っていってもよい。このスロットマシンは、リストバンド上のRFIDタグからの信号を受信してもよい。その後、この装置は提示されたリストバンドから受信したコマンドを認識してもよいが、他のリストバンドから受信したコマンドを認識しなくてもよい。したがって、この装置は、いくらかの時間の間リストバンドからのコマンドを受け入れてもよい。様々な実施形態において、いくつかの停止コマンドを受信するまで、さらなるコマンドを検出しなくなるまで(例えば、リストバンドのスイッチが切られたか、または装置の通信範囲の外へ持ち出されたか場合)、特定の時間が経過するまで、またはいくつかの他の停止状況が発生するまで、コマンドが受け入れられてもよい。モーションに基づくコマンドを装置に提供することを再開するために、プレーヤは、プレーヤのリストバンドからの受信およびコマンドの使用をもう一度許可してもよい。例えば、プレーヤは自分のリストバンドを提示してもよい。
【0018】
様々な実施形態において、プレーヤは二以上のゲーム装置で同時にプレーに係ってもよい。プレーヤは、モーションを起こしてもよく、このようなモーションの指示(例えば、このようなモーションから誘導されたコマンド)が二以上のゲーム装置に送信されてもよい。この二以上のゲーム装置の各々はそのコマンドを実行してよい。したがって、いくつかの実施形態において、プレーヤは、個々のゲーム各々に対するコマンドの繰り返しを回避しながら二以上のゲームを同時に簡便にプレーすることができる。例えば、プレーヤは一回の手首の振りを使用して、2つのスロットマシンの各々でゲームをスタートさせてもよい。
【0019】
いくつかの実施形態において、第1の装置はリストバンドからデータ(例えば、モーションデータ)を受信してよい。この第1の装置はこのデータをコマンドとして解釈してよく、このコマンドに基づいてゲームを行ってよい。第2の装置はリストバンドからの同じデータを受信してもよい。この第2の装置はそのデータ(またはそのデータの解釈)をプレーヤの友人または他の集団へと送信してもよく、これにより、そのプレーヤがしていることに他の集団が追随できる。第2の装置は、ゲーム結果の指示、払戻しおよびそのプレーヤによってプレーされるゲームに関連する他の発生事項をプレーヤの友人または他の集団に送信してもよい。いくつかの実施形態において、プレーヤは、自分のリストバンドからのモーションを使用していくつかのゲームを同時にプレーしてもよい。それらのゲームからのデータ(結果など)は、カジノサーバまたは別の装置へと送信されてもよい。データは他の集団によって、例えばプレーヤの友人によって、またはプレーヤのゲームで起こったランダムな発生事項を使用して自分自身のゲームをプレーすることになる他人(例えば、他人は当該プレーヤのゲームで発生する結果に基づいて賭けてもよい)によって、閲覧されるために利用されてもよい。
【0020】
様々な実施形態において、プレーヤは2つのゲーム装置で同時にプレーしてもよい。しかしながら、プレーヤによって(例えば、モーションを通して)生み出される各コマンドは、一度に1つのゲーム装置のみに適用してもよい。例えば、プレーヤは第1のゲーム装置の第1のゲームのみに適用する第1のコマンドを生み出してもよい。次にこのプレーヤは第2のゲーム装置の第2のゲームにのみ適用する第2のコマンドを生み出してもよい。次いでプレーヤは、第1のゲーム装置の第1のゲームのみに適用する第3のコマンドを生み出してもよい。様々な実施形態において、2つのゲーム装置は、コマンドに使用されるモーション間には重複がほとんどないかまったくない、各々それら自身のモーションコマンドのセットによってコントロール可能であってよい。したがって、例えばプレーヤによって生み出されるモーションは、そのゲーム装置のうちの一方では有効なコマンドに対応していてもよいが、他方のゲーム装置では有効なコマンドに対応していなくてもよい。異なるモーションが、第1のゲーム装置では有効なコマンドに対応していなくてもよいが、第2のゲーム装置では有効なコマンドに対応していてもよい。
【0021】
(リストバンドからのデータストリームが受信されない時間)
様々な実施形態において、装置はデータを送信しているリストバンドの通信範囲内にあってよいが、しかしこの装置はデータを受信できなくてもよいし、またはこの装置はそのデータを解釈できなくてもよいし、またはこの装置はそのデータを使用できなくてもよい。装置は携帯ゲーム装置、または例えばスロットマシンなどの固定式ゲーム装置であってもよい。装置は、以下のものの一以上が妥当すればリストバンドからのデータを使用できなくてもよい:(a)リストバンドを身につけたプレーヤが自身をその装置に識別させていない;(b)リストバンドを身につけたプレーヤが識別証をその装置に提示していない;(c)その装置が理解できないコマンドをリストバンドが送信している;(d)リストバンドを身につけたプレーヤが装置と少なくともいくつかの物理的な接触(例えば、装置上のボタンを押すこと)を行っていない;(e)装置がリストバンドからのモーションコマンドを予測しているべきであるということをプレーヤが装置に知らせていない;(f)装置が、現在、異なるリストバンドからのモーションコマンドを受け入れている;(g)プレーヤがその装置でゲームをプレーするのに十分に高いクレジット収支を有していない(例えば、そのプレーヤがゼロというクレジット収支を有する);(h)プレーヤが所定の時間装置との物理的な接触を行っていない(例えば、そのプレーヤが直前の10分間ゲーム装置上のボタンを物理的に押していない);または何らかの他の状況が当てはまる場合。
【0022】
(ゲームの入力としての生体認証)
様々な実施形態において、リストバンドはプレーヤからの脈拍、温度、皮膚の伝導度、水分レベル、電場(例えば、神経パルス由来)、筋肉の張度、または任意の他の生体認証信号を感知してよい。この信号は数字に翻訳されてもよい。例えば、華氏単位での数値的な温度読み取りは、乱数発生装置の種(seed)として使用してよく、次にこの乱数発生装置はゲームで結果を発生させるために使用される。
【0023】
様々な実施形態において、リストバンドで受信される生体認証の読み取りは、そのリストバンドがいまだ着用されているということを示してもよい。リストバンドが脈拍を検出する場合、例えば、リストバンドまたは別の装置は、リストバンドがプレーヤによって着用されておりまだ外されていないということを推断してもよい。様々な実施形態において、携帯ゲーム装置、固定式ゲーム装置、または別の装置は、リストバンドが現在着用されている(または、リストバンドから受信される生体認証信号に基づき着用されていると思われる)場合にのみ、リストバンドから受信された信号に基づいて行動をとってもよい。いくつかの実施形態において、リストバンドで受信された生体認証信号に中断がある(例えば、そのリストバンドがもはや脈拍を検出しない)場合、このリストバンドは、カジノサーバへまたはいくつかの他の装置へと信号を送信してもよい。この信号は、リストバンドで検出された生体認証信号に中断があったことを示してもよい。これにしたがい、カジノサーバは他の装置に、当該リストバンドがプレーヤで再確立されるまでリストバンドから受信されるコマンドまたは信号に追従しないように命令してもよい。いくつかの実施形態において、リストバンドは、リストバンドからの信号が別の装置によって履行される(honored)前に、カジノ代表者がいるところで、またはカジノ代表者の助けを借りて当該プレーヤの上で再確立されなければならない。いくつかの実施形態において、リストバンドで検出される生体認証信号に中断がある場合、このリストバンドは、医療関係者を呼び出す信号を送信してもよい。例えば、リストバンドは、もはや脈拍が検出されていないことを示す信号をカジノサーバに送信してもよい。
【0024】
(リストバンドは使用者を識別するデータを放送する)
様々な実施形態において、リストバンドは、そのリストバンドを着用しているプレーヤを識別するデータを送信または放送してもよい。このリストバンドは、プレーヤを追跡するカード番号、プレーヤの名前、プレーヤの別名、プレーヤの部屋番号、プレーヤのクレジットカードの番号、またはプレーヤを識別するために使用されてもよいプレーヤについての任意の他の情報を放送してもよい。いくつかの実施形態において、リストバンドは生体認証の読み取りから誘導される信号を送信してもよい。例えば、リストバンドはプレーヤから得た脈拍または心電図読み取りから誘導される信号を放送してもよい。この生体認証の読み取りはプレーヤを固有に識別する役割を果たしてもよい。
【0025】
様々な実施形態において、リストバンドから放送されかつプレーヤを識別する信号は、リストバンドを着用しているプレーヤに特定の特権を与えてもよい。プレーヤのホテルのルームドアが遠隔から開錠されてもよい(例えば、そのドアは物理的に接触する必要なしにキーまたは他の装置から開錠してもよい)。ホテルのルームドアがプレーヤを識別するプレーヤのリストバンドから信号を受信すると、ホテルのルームドアは開錠してもよい。このプレーヤは、特定のゲーム装置でギャンブルをすることが許容されてもよい。このプレーヤは、プレーヤのリストバンドから提供される同一性に基づき、カジノの特定の領域に入ることを許容されてもよい。様々な実施形態において、このリストバンドは、プレーヤに、プレーヤが資金の収支へまたは別の金融口座へのアクセスを受けることを許容するための識別子を提供してもよい。そのプレーヤは、例えば、ギャンブルをするかまたは買い物をするために、その資金を使用してもよい。例えば、プレーヤはゲーム装置にアプローチしてよい。このプレーヤは、カジノサーバに保存したプラスの資金収支がある口座を有してもよい。プレーヤのリストバンドがプレーヤ識別子をスロットマシンに送信すると、そのスロットマシンは、その識別子を受信してその識別子の指示をカジノサーバに送信してもよい。次に、このカジノサーバは、プレーヤに、プレーヤの資金にアクセスすることを許可してもよい。次いでプレーヤの資金のいくらかまたはすべては、ゲーム装置で(例えば、クレジット収支の形で)使用できるようにされてもよい。次にこのプレーヤはゲームをするためにその資金を使用してよい。
【0026】
様々な実施形態において、リストバンドは、バッテリまたは他の電源を内に含むリストバンド内の利用できる体積が小さいために電源に制約があるかも知れない。このリストバンドは、電力を保存ための様々なステップをとってよい。いくつかの実施形態において、リストバンドは別の装置へ、例えば携帯ゲーム装置へまたは固定式ゲーム装置へ定期的に信号を送信してもよい。例えば、リストバンドは50ミリ秒ごとに携帯ゲーム装置に、一連のビットからなる信号を送信してもよい。この信号は、最後の信号送信以降にリストバンドによって生み出されるモーションを記述するデータまたは情報を含んでよい。様々な実施形態において、信号送信と信号送信との間の時間は、どんなデータまたは情報がリストバンドによって送信される必要があるかによって変わってもよい。例えば、リストバンドがずっとモーションなしであれば、信号送信と信号送信との間の時間は、200ミリ秒まで広げられてもよい。リストバンドが再び動き始めると、信号送信と信号送信との間の時間は、50ミリ秒に再度短くされてもよい。したがって、様々な実施形態において、信号がリストバンドによって送信される時と時との間の時間は、リストバンドのモーションに基づいて、および/またはリストバンドによって検出されるモーションに基づいて変わってもよい。様々な実施形態において、信号がリストバンドによって送信される時と時との間の時間は、リストバンドが別の装置へ通信しなくてはならない情報量に基づいて変わってもよい。例えば、プレーヤが能動的にゲームに関与する場合、リストバンドは信号を頻繁に送信してもよい。プレーヤが能動的にゲームに関与しない場合(例えば、そのプレーヤが固定式ゲーム装置または携帯ゲーム装置でゲームのプレーを開始していない場合;例えば、そのプレーヤがゲームをすることが許容されているエリアにいない場合)、リストバンドは、比較的少ない頻度で信号を送信してもよい。様々な実施形態において、リストバンドが動いていない場合、リストバンドは、リストバンドがいまだ動作中であるかまだ使用できる状態にあることを示す短い簡単な信号を定期的に送信してよい。しかしながら、この信号は、リストバンドは現在使用されていないかまたはゲームのために使用されていないことを示してもよい。
【0027】
様々な実施形態において、リストバンドは、着用者の腕のモーションから、または着用者の他のモーションから電源またはエネルギーを導いてもよい。リストバンドは、それ自身のモーションからエネルギーを導いてもよく、リストバンド自身のモーションはリストバンドが取り付けられている腕のモーションによって引き起こされてもよい。モーションから電気エネルギーを利用するための装置としては、圧電装置または機械式の回転式磁石発電装置(mechanical rotary magnetic generator)を挙げることができる。Fossilキネティック腕時計(kinetic watch)またはVenturaキネティック腕時計で使用されるもののような電源も使用してよい。
【0028】
様々な実施形態において、リストバンドは、それと別の装置との間の相対的なモーションを検出してもよい。例えば、プレーヤは2つのリストバンドを着用していてもよい。一方のリストバンドは、一定強度の信号を他のリストバンドに送信してもよい。リストバンド間の距離に基づき、信号は、受信しているリストバンドで比較的強く(例えば、それらのリストバンドが近い場合)または比較的弱く(例えば、それらのリストバンドが遠い場合)現れる。このようにして、それらのリストバンドが互いにどのくらい近いかが測定されてもよい。リストバンドの相対的なモーションは、任意の適切な装置に対して測定されてもよい。プレーヤは、信号を送信または受信できるベルトのバックルなどの自分の身体の別の場所に装置を着用してもよい。リストバンドは、壁、天井、床またはゲーム装置などその個人の外部にある任意の固定された装置に取り付けられた受信機などへ信号を送信してもよいし、それらから信号を受信してもよい。
【0029】
様々な実施形態において、リストバンドは、飲むモーションを検出してもよい。リストバンドは、リストバンドの中の配向センサを介して手首の回転を検出してもよい。手首の大きな回転がある場合、プレーヤはドリンクをほぼ飲み終え、したがってそのプレーヤはそのドリンクを大きく傾ける必要があるということが推断されてもよい。これにしたがい、カジノの代表者は、プレーヤに新しいドリンクを提供するように指示され、かつ/またはプレーヤは別のドリンクはいかがですかと尋ねられてもよい。
【0030】
(リストバンド用のエネルギーを集めるための技術)
環境からまたは周囲の条件からエネルギーを集めるための様々な技術は、Joseph A. ParadisoおよびThad Starnerによる論文、「Energy Scavenging for Mobile and Wireless Electronics」に記載されている。2007年5月11日現在、この論文はhttp://www.media.mit.edu/resenv/pubs/papers/2005-02-E-HarvestingPervasivePprnt.pdfで閲覧できた。
【0031】
ラジオ周波数識別システムは、タグに、遠隔のまたは隣接しない供給源(例えば、タグ読み取り機)からエネルギーを導くことを可能にする。このタグは、ラジオ周波数エネルギーをタグ読み取り機から誘導的に、静電容量的に、または放熱的に受け取る。
【0032】
太陽電池がリストバンドなどの携帯装置に、周囲の光からエネルギーを導くことを可能にしてもよい。例示となる技術としては結晶性シリコン太陽電池が挙げられる。
【0033】
熱電発電装置が、熱伝達からのエネルギーの誘導を可能にしてもよい。これらの発電装置は、人の体温と周囲の空気の温度との間の差などの温度勾配を利用する。Seiko熱腕時計(Thermic watch)は、熱電発電装置を使用してその機械的な時計構成要素に動力を供給する。1つの熱電技術は、Applied Digital SolutionsのThermo Lifeである。
【0034】
様々な技術によって、振動またはモーションからエネルギーを集めることが可能になる。モーションは、好ましい方向または偏った方向に塊を移動するために使用されてよい。その塊の移動はばねを巻いてもよい。次にそのばねのエネルギーは、直接の機械的なエネルギーを生み出す(例えば、腕時計の針を動かす)ために使用されてもよいし、または電気を生み出すための発電装置の磁石、コイル、もしくは他の構成要素を動かしてもよい。機械的なモーションからエネルギーを集めるための例示的な技術としては、ETA Autoquartz、Seiko AGS(自動発電システム)、およびFerro SolutionsのHarvesterが挙げられる。圧電材料は、モーションまたは振動があるところで変形して電気を生成してもよい。例えば、Ocean Power Technologiesは、乱流の水に浸漬され水流によって変形して電気を発生するハーベスターを開発した。いくつかの発電装置は、可動式のプレートを備えたコンデンサを含む。充電されたコンデンサ上で、プレートのうちの1つの誘導されたモーションが電流を発生させることができる。圧電式の発電装置および容量性発電装置(capacitive generator)は、例えば歩いている間に靴からエネルギーを集めるために使用されてもよい。
【0035】
いくつかの発電装置は、周囲の空気流によって駆動され得るタービンを備える。
【0036】
(アンテナ列としてのゲーム装置)
様々な実施形態において、二以上の固定式ゲーム装置の各々は、アンテナ列の構成要素を含んでいてもよい。一緒に動作するとき、それらのゲーム装置は、携帯ゲーム装置から、またはリストバンドからの信号を検出して解釈してもよい。例えば、二以上の固定式ゲーム装置の各々は、アンテナを有してもよい。ゲーム装置は、各々、携帯ゲーム装置またはリストバンドによって発信される信号を受信してもよい。次に、二以上のゲーム装置のアンテナの各々で受信される信号は、恐らく一以上のゲーム装置で加えられるいくらかの時間的な遅延または位相シフトを伴い、大きくなってもよい。二以上のアンテナで受信された信号を大きくすることは、信号対雑音比を減少させてもよく、したがって携帯ゲーム装置またはリストバンドからの信号が、より高い正確性でまたはより大きな距離で読み取られることが可能になる可能性があり、またはしたがって携帯ゲーム装置がリストバンドがより少ない電力で送信し、したがってバッテリ寿命の延長という利益を得ることを可能にしてもよい。
【0037】
(シフトの最後ごとの新しいバッテリ)
様々な実施形態において、リストバンドの中のバッテリまたは電源はごく普通に定期的に置き換えられてもよい。バッテリは、(a)一日一回(例えば、その日の終わりに);(b)シフトにつき一回(例えば、カジノ参加者のシフトの終わりに;例えば、カジノ参加者のシフトの始めに);(c)一時間に一回;または任意の他の基準で置き換えられてもよい。様々な実施形態において、リストバンドは、そのバッテリまたは電源の低電力レベルを示すためのインジケータ・ライトまたはいくつかの他の出力装置を含んでいてもよい。バッテリは、インジケータ・ライトが点灯したときに交換または再充電されてもよい。
【0038】
(リストバンドはプレーヤに位置情報を与える)
様々な実施形態において、リストバンドは信号を放送してもよい。この信号は、名前またはプレーヤを追跡するカード番号などのプレーヤ識別子を含んでいてもよい。この信号は、プレーヤの位置についての情報を含んでいてもよい。例えば、リストバンドは、ビーコンまたは人工衛星から位置情報を集め、自身の位置を算出し、そして位置情報をゲーム装置または任意の受信機へと送信してもよい。
【0039】
いくつかの実施形態において、リストバンドは、自身の位置の変化を測定するが、それは絶対的な位置ではない。リストバンドからの信号を受信する受信機は、受信機からのリストバンドの方向を測定することができてもよいが、リストバンドの距離の測定はできなくてもよい。次にリストバンドを着用しているプレーヤは、いくらかの距離を歩いてもよく、そのリストバンドの位置はそれによって変わってもよい。リストバンドは、位置の変化(必ずしも絶対的な位置ではない)を測定するために使用することができる加速度計または他のモーション検出器を含んでいてもよい。リストバンドはまた、コンパスなどの配向を測定するためのセンサを含んでいてもよい。したがってリストバンドは、位置の変化を測定して(例えば、フィートまたはメートル単位で測定される)この変化を受信機に放送してもよい。リストバンドはさらに、位置の変化が起こった方向を測定してこの方向を受信機に放送してもよい。再度、受信機は、リストバンドの新しい位置で受信機からのリストバンドの方向を測定することができてもよいが、受信機からのその距離は測定できなくてもよい。受信機からのリストバンドの方向のこれら2つの測定値に基づいて、そしてリストバンドが動いた距離に基づいて、そしてリストバンドが動いた方向に基づいて、リストバンドの絶対的な位置が決定されてもよい。これは、受信機によって形成される三角形において、リストバンドの初期位置、およびリストバンドの最終位置、1つの辺と2つの隣接角が既知となることになるからである。この辺は、リストバンドが移動した経路(それが最短の経路を採ったと仮定して)であり、これらの角度は、受信機がリストバンドを最初の位置および最終位置で検出した方向に基づいて、およびリストバンド自身が移動した方法に基づいて見出すことができる。
【0040】
(携帯ゲーム装置をコントロールするために使用されるリストバンド)
様々な実施形態において、リストバンドは携帯ゲーム装置をコントロールするために使用されてもよい。リストバンドは、携帯ゲーム装置へと信号を送信してもよく、そこではこのような信号がゲームの中でどのように進めばよいかに関する命令またはコマンドを提供する。このような命令としては、ゲームのプレーを開始するための命令、特定のカードを保持するための命令、(例えば、ブラックジャックにおいて)ヒットまたはスタンドするための命令、特定のペイラインに賭けるための命令、または任意の他の命令を含んでもよい。リストバンドはまた、固定式ゲーム装置へと信号を送信してもよく、そこではこのような信号がゲームの中でどのように進めばよいかに関して命令またはコマンドをその固定式ゲーム装置に提供する。
【0041】
リストバンドは、モーションセンサを介して(加速度計を介して、など)自身のモーションを測定してもよい。このリストバンドは、ゲームの中で使用されるべきコマンドとしてこのようなモーションを解釈してもよい。携帯ゲーム装置または固定式ゲーム装置をコントロールするために、リストバンドは、このような装置にこのようなコマンドを送信してもよい。いくつかの実施形態において、リストバンドは、動いた距離、加速度、軌跡、速度、または任意の他のモーションデータなどのモーションデータを記録してもよい。モーションデータは、携帯ゲーム装置へまたは固定式ゲーム装置へと送信されてもよい。携帯ゲーム装置または固定式ゲーム装置において、モーションはゲームコマンドへと翻訳されてもよい。様々な実施形態において、リストバンドはモーションデータまたはゲームコマンドのいずれかをカジノサーバへと送信してもよい。次にカジノサーバは、携帯ゲーム装置または固定式ゲーム装置をコントロールするために、モーションデータまたはゲームコマンドをこのような装置へと送信してもよい。
【0042】
様々な実施形態において、リストバンドは、任意の装置をコントロールするか、またはコマンドを任意の装置へと入力する(issue)ために使用されてもよい。このような装置は、販売時点情報管理端末、自動販売機、キオスク、現金自動預入支払機(ATM)、または任意の他の装置を含んでいてもよい。例えば、プレーヤは、プレーヤの手を使って一連のモーションを作り出してよい。このモーションはプレーヤのリストバンドによって受信されてもよい。このリストバンドは、そのモーションをATMに対する命令として解釈してよい。リストバンドはその命令をATMに送信してもよい。次にATMは、例えばプレーヤに現金を支払うことによって、その命令に従って行動してもよい。
【0043】
(2Dコントロールのためのリストバンド)
様々な実施形態において、プレーヤはプレーヤの手または腕を1つの平面内で動かしてもよい。このようなモーションは、画面上でカーソルが同様に動くように導いてもよい。例えば、プレーヤが自分の手を最初に1つの方向に動かし、次に反対の方向に動かす場合、カーソルもまた最初に1つの方向に動き、次に反対の方向に動くことになる。プレーヤは自分の腕をテーブルの表面などの平坦な面で休めてもよい。プレーヤは自分の手をテーブルの表面上で回し、これによって自分の手を二次元で動かしてもよい。したがってリストバンドは、固定式ゲーム装置、携帯ゲーム装置、または他の装置の画面などの画面上でのカーソルの位置をコントロールするために使用されてもよい。
【0044】
(ひもは力のフィードバックを提供する)
様々な実施形態において、固定式ゲーム装置はひも、ケーブル、ワイヤ、または他の類似の構成要素を含んでいてもよい。このひもは、車輪、心棒、スピンドル、シャフト、または他の装置の周りに巻かれていてもよい。ゲーム装置は、この車輪を回転させるためのモーターを含んでいてもよい。1つの方向のこの車輪の回転はより多くのひもを解放し、他方、他の方向のこの車輪の回転は、ひもを引っ張り込む。
【0045】
様々な実施形態において、プレーヤはひもの末端をリストバンドに取り付けてもよい。ゲームでの事象に応じて、ゲーム装置は、ひもを引っ張りこむか、より多くのひもを解くかのいずれでもよい。これは、プレーヤの手首を引っ張って解放するという効果を有してもよい。これは触知できるフィードバックをプレーヤに提供してもよい。いくつかの実施形態において、プレーヤは、ゲームにおいてコマンドを生み出すために、意図的にそのひもを引っ張ってもよい。例えば、プレーヤは、スロットマシンゲームのリールを回転させるために、ひもを外側へと引っ張ってもよい。プレーヤがひもを速くまたは激しく引っ張るほど、リールがより速く回転してもよい。
【0046】
(複数のリストバンドから信号を見分けること)
様々な実施形態において、ゲーム装置はリストバンドからの信号を検出してもよい。リストバンドはプレーヤに識別子を送信してもよく、その結果、ゲーム装置はプレーヤの同一性を認識できることになる。様々な実施形態において、1つのゲーム装置がリストバンドからの信号を検出したとき、他のゲーム装置もまた同じ信号を検出してもよい。したがって、様々な実施形態において、ゲーム装置は、それと通信することがプレーヤの意図であったかどうか、または異なるゲーム装置と通信することがプレーヤの意図であったかどうかを判定してもよい。
【0047】
様々な実施形態において、ゲーム装置は、誰かがそのゲーム装置をプレーしているということを認識してもよい。例えば、ゲーム装置が実際のボタンの押し下げを検出してもよいし、プレーヤを追跡するカードが挿入されてもよいし、通貨が挿入されてもよい、などである。同時に、ゲーム装置はリストバンドからの信号を検出してもよい。ゲーム装置は、メッセージを表示してもよく、または別の方法で現在その機械をプレーしているプレーヤにそのプレーヤがリストバンド信号が受信されたまさにその人であるのかどうかを質問してもよい。ゲーム装置は、プレーヤの同一性をリストバンド信号から認識してもよく、したがって、プレーヤの名前をそのゲーム装置に物理的に存在するプレーヤに表示してもよい。物理的に存在するプレーヤが自分自身の名前を認識すると、プレーヤは、実際にそのゲーム装置がリストバンド信号をそのプレーヤから受信していることを確認してもよい。次にゲーム装置は、プレーヤがモーションコントロールを使用してゲームのプレーを進めることを許容してもよい。
【0048】
様々な実施形態において、ゲーム装置は、リストバンドが近くにあること、およびそのゲーム装置が物理的に存在するプレーヤによってプレーされていることを認識してもよい。したがって、例えばボタンを物理的に押し下げることによってゲームが簡便にスタートされてもよい。次にゲーム装置は、物理的に存在するプレーヤに、そのプレーヤがリストバンドから受信した信号で示されるのと同じプレーヤであるかどうかを質問してもよい。物理的に存在するプレーヤが肯定的に答える場合、ゲーム装置はそのプレーヤにモーションコントロールを使用して進みたいかどうかを質問してもよい。
【0049】
様々な実施形態において、ゲーム装置は、異なるリストバンドから来る複数の信号を以下のようにして区別してもよい。各リストバンドは、固有の識別子と関連づけられてもよい。各リストバンドは、自身の固有の識別子を放送してもよい。ゲーム装置は、物理的に存在するプレーヤに、どの識別子がプレーヤのリストバンドに対応するのかを質問してもよい。いくつかの実施形態において、ゲーム装置は、プレーヤにプレーヤのリストバンドの識別子を入力するように依頼してもよい。この識別子がリストバンドのうちの1つから受信した信号の識別子と合致した場合、その後は、ゲーム装置はそのリストバンドから受信された信号に対してのみ反応してもよい。
【0050】
様々な実施形態において、ゲーム装置は、読み取り機の近くにリストバンドを持ってくるようにプレーヤに依頼してもよい。この読み取り機は、光学的読み取り機、RFID読み取り機、磁気ストリップ(magnetic stripe)読み取り機、または任意の他の読み取り機であってもよい。このようにして、ゲーム装置で物理的にそのプレーヤに属する信号はそのゲーム装置で受信された明らかに最も強い信号となってもよい。次にこのゲーム装置は、ゲーム装置に物理的にプレーヤに自分のリストバンドを使用してプレーを進めることを許容してもよい。次にプレーヤはいくつかのモーションコントロールを使用してもよく、またはプレーヤはそのゲーム装置でコマンドごとにモーションコントロール使用してもよい。
【0051】
(固定式ゲーム装置での基準光)
様々な実施形態において、固定式ゲーム装置は一以上の光、ビーコン、送信機、音声スピーカ、または他の発光装置を含んでいてもよい。例えば、固定式ゲーム装置はゲーム装置の上に置かれた2つの明るい光を含んでいてもよい。この発光装置は、携帯ゲーム装置および/またはリストバンドに対する基準点としての役割を果たしてもよい。リストバンドは、例えば、ゲーム装置上の2つの発光装置からの光または他の信号を検出してもよい。ブレスレットはこの2つの発光装置を、自身の配向を測定するための固定された基準フレームとして使用してもよい。例えば、この2つの発光装置がリストバンドの視点から並んで現れる場合、このリストバンドは、その配向が正常であると判定してもよい。しかしながら、この2つの発光装置が一方の上に他方が現れる場合、リストバンドは、それが90°回転したと仮定してもよい。様々な実施形態において、発光装置は同じタイプの信号、例えば、同じ波長および振幅の光を出力してもよい。いくつかの実施形態において、異なる発光装置は異なる信号を出力してもよい。これは、リストバンドまたは携帯ゲーム装置が1つの発光装置をすべての配向において他の発光装置から見分けて、それにより自身の配向をさらにより正確に判定することを可能にしてもよい。様々な実施形態において、固定式ゲーム装置が2つより多い発光装置を有してもよい。例えば、固定式ゲーム装置が3つ、4つ、または5つの発光装置を有してもよい。様々な実施形態において、発光装置は、固定式ゲーム装置のまさに上以外の他の場所に置かれてもよい。例えば、発光装置は、天井または壁に置かれてもよい。
【0052】
様々な実施形態において、発光装置は特定の振動数の光を発してもよい。発光装置は赤色光、緑色光、赤外光、またはいくつかの他の振動数の光を発してもよい。発光装置は複数の振動数の光を発してもよい。例えば、発光装置は白色光を発してもよい。発光装置は音声を発してもよい。
【0053】
リストバンドおよび/または携帯ゲーム装置は、発光装置の出力を検出するためのセンサ、カメラ、マイクロホン、または他の検出器を含んでいてもよい。例えば、リストバンドはカメラを含んでいてもよい。このカメラはゲーム装置上の発光装置からの光を検出してもよい。リストバンドのカメラによって取り込まれた画像の中の発光装置の位置に基づき、リストバンドは自身の配向を判定してもよい。
【0054】
様々な実施形態において、ゲーム装置は、リストバンドまたは携帯ゲーム装置による検出用の専用の発光装置は必ずしも有していなくてもよい。しかしながら、リストバンドまたは携帯ゲーム装置はゲーム装置特定の特徴を検出してもよい。例えば、そのゲーム装置は、カジノ参加者がそのゲーム装置に呼び出された場合(例えば、そのゲーム装置のプレーヤが積立て賭け金を獲得したとき)に点灯することが意図されたキャンドルをてっぺんに有していてもよい。リストバンドまたは携帯ゲーム装置の中のセンサはそのキャンドルの画像を認識してもよい。例えば、リストバンドはカメラを含んでいてもよい。このカメラは、画像を取り込んでその画像の一部をゲーム装置上のキャンドルの予め保存された画像と合致させようと試みてもよい。保存された基準画像の中のキャンドルの配向に対する取り込まれた画像からのキャンドルの配向に基づいて、リストバンドは自身の配向を判定してもよい。例えば、取り込まれた画像が90°回転した基準画像のバージョンであるように見えた場合は、リストバンドは、それが90°回転したと仮定してもよい。
【0055】
様々な実施形態において、携帯ゲーム装置またはリストバンドの中のセンサは固定式ゲーム装置の他の特徴を検出してもよい。センサはペイテーブル、画面、取っ手、ベットボタン、コイントレイ、ゲーム装置のハウジング上の画像、積立て賭け金メーター、またはゲーム装置の任意の他の特徴を検出してもよい。任意の特徴について、リストバンドまたは携帯ゲーム装置は基準画像または基準信号を保存していてもよい。ある特徴を検出または解釈するために、そのリストバンドまたは携帯ゲーム装置は、画像を取り込んでその画像の一部を一以上の基準画像と合致させようとしてもよい。合致させるプロセスにおいて、リストバンドまたは携帯ゲーム装置は取り込まれた画像を操作し、基準画像によりよく合致させようとして、取り込まれた画像のサイズまたは配向を調整してもよい。合致がある(例えば、取り込まれた画像の一部がコイントレイの基準画像と合致する)場合、リストバンドまたは携帯ゲーム装置は、合致させる必要があった取り込まれた画像の回転の度合いを判定してもよい。次にこの回転の度合いは、リストバンドまたは携帯ゲーム装置が回転された量を示してもよい。
【0056】
様々な実施形態において、ゲーム装置はリストバンドまたは携帯ゲーム装置のモーションを追跡してもよい。リストバンドは、赤外発光装置、発光ダイオード、または音声スピーカなどのビーコンまたは発光装置を含んでいてもよい。このリストバンドは、二以上の発光装置を含んでいてもよい。ゲーム装置はカメラ、マイクロホン、またはアンテナなどの検出器を含んでいてもよい。ゲーム装置はリストバンド上の発光装置の位置または相対的位置を判定してもよい。例えば、垂直に直立した位置で、リストバンド上の2つの発光装置は並んで見えてもよい。リストバンドが90°回転されたとき、1つの発光装置が他方の上に現れてもよい。したがって、リストバンド上での2つの発光装置の相対的位置に基づいて、ゲーム装置はリストバンドの配向を確認することができてもよい。また、リストバンド上での2つの発光装置の見かけの距離は、リストバンド自体の、ゲーム装置からの距離の指示を提供してもよい。例えば、リストバンド上の2つの発光装置が互いに近くで現れる場合、リストバンドが遠く離れていることが仮定されてもよい。他方、リストバンド上の2つの発光装置が(少なくとも相対的に言って)互いから離れて見える場合、リストバンドは近くにあると仮定されてもよい。リストバンドまたは携帯ゲーム装置のモーションを追跡することによって、ゲーム装置(例えば、スロットマシン;例えば、ビデオポーカー機)がプレーヤによって意図されるコマンドを確認してもよい。ゲーム装置は、それが行うゲームの中でそれらのコマンドを実行してよい。ゲーム装置はまた、それらのコマンドを別の装置へ、例えば別の固定式ゲーム装置へ、または例えば携帯ゲーム装置へ送信してもよい。
【0057】
(モーションコントロールのための画面誘導)
様々な実施形態において、固定式ゲーム装置などのゲーム装置は、モーションコントロールを使用する方法について説明をプレーヤに提供してもよい。説明は、プレーヤが与えることができる一以上の利用できるコマンドを示してもよい。例えば、ゲーム装置は以下のためのコマンドを一覧にしてもよい:(a)ゲームをスタートすること;(b)ボーナス回で選択をすること;(c)ビデオポーカーのゲームで捨てるカードを選択すること;(d)ブラックジャックのゲームでヒットするかまたはスタンドするかどうかを選択すること;(e)ベットするペイラインを選択すること;またはゲーもしくは他において任意の他の行動をとること。ゲーム装置は、コマンドを投入(入力)する(issue)方法についての説明も提供してもよい。ゲーム装置はコマンドを投入する(issue)ためにどのモーションが必要であるかを示してもよい。ゲーム装置は手を使ってモーションを起こしている人々の簡単なビデオまたはアニメーションを見せてもよい。したがって、プレーヤは、潜在的なコマンドの次に、プレーヤの腕を特定の方法で動かしている人の簡単なビデオクリップを見てもよい。このビデオクリップは、絶えず繰り返してもよいし、または要求に応じて(例えば、プレーヤの接触の際に)流れてもよい。コマンドを投入する(issue)ために為されるべきモーションは、「あなたの手を右側へ二回それから上へ一回動かしなさい」のようにテキスト形式で綴られてもよい。モーションコントロールの使い方に関する説明は、多くの異なる形式で示されてもよい。
【0058】
いくつかの実施形態において、人は指示によって導かれてもよいし、モーションを為すことを実践する機会を持ってもよい。例えば、「ゲームをスタートせよ」コマンドに対応するモーションを為すための説明は、ビデオクリップの形式で演じられてもよい。換言すれば、特定のモーションを為している人のアニメーションがゲーム装置のディスプレイ画面上に示されてもよい。プレーヤは、自分自身のリストバンドでそのモーションを繰り返すように指示されてもよい。プレーヤは、実行されているモーションのビデオに追従するように指示されてもよい。ゲーム装置がそのモーションを認識する場合、ゲーム装置はプレーヤに、続いて次の指示についてモーションを行うように依頼してもよい。ゲーム装置がプレーヤによって為されたモーションを認識しない場合(例えば、プレーヤが誤ったモーションを行った場合)、プレーヤが正しいモーションを身につけるまで、ゲーム装置は、そのプレーヤに、モーションを為すことを繰り返すように依頼してもよい。
【0059】
様々な実施形態において、プレーヤがゲーム装置で(例えば、スロットマシンで)ゲームをプレーしているとき、およびそのプレーヤがコマンドを投入する(issue)ためのモーションを為しているとき、ゲーム装置は、ゲーム装置がどのようにプレーヤのモーションを解釈したかに関してフィードバックを提供してもよい。例えば、ゲーム装置は、テキストメッセージ、「あなたは新しいゲームをスタートするようにモーションしました」を表示してもよい。
【0060】
(モーションを為すための時間窓)
様々な実施形態において、ゲーム装置(例えば、固定式ゲーム装置)がモーションコマンドを受け入れるであろうときに、有限の時間窓が存在してもよい。例えば、ゲーム装置がモーションコマンドを受け入れるであろう10秒間の窓が存在してもよい。他の時間の間、プレーヤはモーションを為してもよいが、それらは必ずしもコマンドとして登録されるとは限らないであろう。これは、コマンドが登録されてもよい窓以外の時間の間ゲームに関係しないモーション(例えば、会話における手のジェスチャ)を為すいくらかの自由をプレーヤに与えてもよい。モーションコマンドを為すための時間窓は、周期的に開閉してもよい。例えば、窓は10秒間開き、次に20秒間閉じ、次にまた10秒間開き、などであってもよい。時間窓の間に人が第1のモーションコマンドを為すと、この時間窓は延長されてもよい。例えば、時間窓の延長は、モーションコマンドを為すための窓が閉じる前に、その人が全ゲームを完了することを可能にしてもよい。いくつかの実施形態において、モーションコマンドを為すための時間窓は、ゲームが進行中である限り継続してもよい。いくつかの実施形態において、モーションコマンドを為すための時間窓は、プレーヤによって生み出される最後のモーションコマンドのあと所定の時間継続してもよい。これは、プレーヤに、プレーヤが欲する限りモーションコマンドを為し続けることを許容してもよい。いくつかの実施形態において、ゲーム装置(例えば、固定式ゲーム装置;例えば、携帯ゲーム装置)がモーションコマンドを受け入れるという警告または他のインジケータが存在してもよい。例えば、ゲーム装置上のインジケータ・ライトが点灯してもよく、またはインジケータ・ライトが1つの色から別の色へと変わってもよい。したがって、例えば、ゲーム装置がモーションコマンドを受け入れるとき光は青色であってよく、ゲーム装置がモーションコマンドを受け入れないとき光は赤色であってもよい。いくつかの実施形態において、プレーヤはモーションコントロールをオンまたはオフにしてもよい。例えばプレーヤは、ゲーム装置に、モーションコマンドを受け入れる状態になるように命令してもよいし、ゲーム装置に、モーションコマンドを無視するように命令してもよい。プレーヤは、モーションコマンドのスイッチをオンまたはオフのいずれかにするために、ゲーム装置に物理的に触れる必要があってもよい。いくつかの実施形態において、ゲーム装置がモーションコマンドを受け入れないとき、そのゲーム装置は、ゲーム装置に再び他のモーションコマンドを受け入れるようになるように命令するモーションコマンドにまだ応答してもよい。例えば、次にゲーム装置は、再びモーションコマンドを受け入れるようになってもよい。
【0061】
様々な実施形態において、第1のセットのモーションはカーソル、マウスポインタ、または他のインジケータを動かすことに対応してもよい。第2のセットのモーションは、選択することに対応してもよい。例えば、カーソルがカードまたはボタンの画像の上で休止していると、第2のセットのモーションのモーションを為すことが、そのカードを選択すること(例えば、そのカードを捨てると選択すること)、またはそのボタンを押すことに対応してもよい。例えば賭ける額を選択するため、ペイラインを選択するため、決定事項のメニューから決定事項を選択するため、または任意の他の選択を行うために、第2のセットのモーションからのモーションが使用されてもよい。第1のセットのモーションからのモーションは後の選択のためにカーソルを配置してもよいが、いまだプレーヤをあるコースの行動に引き渡していなくてもよい。いくつかの実施形態において、順方向および逆方向(例えば、プレーヤから見て)のモーションが、第2のセットのモーション、例えば、選択をすることに対応してもよい。他の方向(例えば、上向き、下向き、左向き、右向き)のモーションが第1のセットのモーションからのモーション、例えばカーソルを配置することに対応していてもよい。
【0062】
様々な実施形態において、プレーヤは、自分がモーションを為すにつれてビジュアルのフィードバックを受信してもよい。カーソルは、プレーヤの手が動くにつれて、ゲーム装置(例えば、固定式ゲーム装置;例えば、携帯ゲーム装置)の画面上で、プレーヤのリストバンドによって作り出される軌跡を辿ってもよい。特定のコマンドを作るために、プレーヤはカーソルを特定の境界内に維持する必要があるかも知れない。例えば、2つの同心円からなる境界がゲーム装置のディスプレイ画面上に表示されてもよい。プレーヤは、カーソルを内側の円の外側ではあるが外側の円の内側である部分(すなわち、2つの円のあいだ)に維持しながら、円をそのカーソルで作る必要があってもよい。いくつかの実施形態において、点またはドットがその画面上に存在してもよい。プレーヤは、画面上のカーソルが2つのドットの間で動かされるように、モーションを為す必要があってもよい。いくつかの実施形態において、いくつかのドット対が存在してもよい。プレーヤは、コマンドを投入する(issue)ために、様々なドット対の間でいくつかの特定の順序でカーソルを動かさなければならない。異なるコマンドは、異なる対のドット対の間で異なる順序でカーソルを動かすことを必要としてもよい。
【0063】
様々な実施形態において、ボタンの上にカーソルを配置するために、プレーヤは、モーションコマンドを行ってもよい。ボタンを選択するために、プレーヤは、さらなるモーションコマンドを行ってもよい。様々なボタンが、ゲームの中での異なるコマンドまたは行動に対応してもよい。したがって、適切なボタンの上にカーソルを配置するためにモーションを為すことによって、プレーヤはゲームの中で所望のコマンドを行ってもよい。
【0064】
(リストバンドは、つかみ取るモーションの形態で手首の筋肉の緊張を感知する)
様々な実施形態において、プレーヤリストバンドは、歪みゲージを備えてもよい。そのリストバンドは、ゴムなどの柔軟な材料から製造されてもよい。そのリストバンドは、プレーヤの手首にぴったりフィットすることができる。プレーヤが自分の拳を閉じた場合、そのプレーヤは特定の手首の筋肉を緊張させ得る。これにより、プレーヤの手首の周囲の長さが拡大すると、リストバンドにさらなる負荷をかけることができる。歪みゲージは、リストバンドのこのさらなる歪みを感知することができる。歪みゲージは、検出されている歪みを示すリストバンドのプロセッサに信号を送ることができる。歪みゲージはまた、アンテナまたは他の送信器を介して、携帯ゲーム装置、固定ゲーム装置、またはカジノサーバなどの別の装置に信号を送ることができる。
【0065】
様々な実施形態において、リストバンドは、内面、例えば、プレーヤの手首と接触する面に1つ以上の圧力センサを有してもよい。その圧力センサは、プレーヤの手首から圧力を感知することができ、手首の起こり得る緊張または手首の筋肉の屈曲を示す。
【0066】
様々な実施形態において、リストバンドは温度センサを有してもよい。そのセンサは、手首の筋肉における増加した血流および/またはエネルギーのより急速な燃焼に起因する、手首における温度増加を検出することができる。これらのセンサの読み取りは、プレーヤがつかみ取るモーションを実施した場合などのプレーヤ自身の手首の緊張に対応することができる。
【0067】
様々な実施形態において、手首における神経または筋肉の電気的活性は、筋肉が緊張した状態か、または弛緩した状態に依存して変化し得る。アンテナなどのリストバンドにおけるセンサは、手首における電気的活性を感知することができ、手首の筋肉が緊張するか、またはしないかの表示として電気的活性を解釈することができる。
【0068】
様々な実施形態において、手首の筋肉の緊張は、ゲームにおけるコマンドとして解釈されてもよい。様々な実施形態において、手首の筋肉の緊張は、ボタンの選択または複数のオプションの中からの選択として解釈されてもよい。様々な実施形態において、手首の筋肉の緊張は、ゲームにおいて実質的に何かつかみ取ることに対応してもよい。例えば、ボーナスラウンドにおいて、ゲームキャラクターは、ノブを開けるために3つのドアのうちの1つのノブをつかみ取ることができる。手首の筋肉の緊張は、(例えば、現実の世界において)プレーヤがつかみ取るモーションを実際にすることによって引き起こされることができるので、そのプレーヤはゲームにおいて何か選択するか、または何かつかみ取る直感的な方法としてつかみ取るモーションを使用することができる。従って、例えば、プレーヤは、手の直線変位によってカーソルを動かすことができ、つかみ取るモーションをすることによって何かカーソルを選択することができる。
【0069】
様々な実施形態において、センサまたは検出器は、そのようなセンサがリストバンド内にない場合でさえ、つかみ取るモーションあるいは他の手または手首のモーションを検出することができる。例えば、カメラがプレーヤの手のモーションを撮影してもよい。画像処理アルゴリズムが、モーションがプレーヤの手によってなされていることを認識するために使用されてもよい。これらのモーションは、ゲームにおけるコマンドに変換されてもよい。
【0070】
マサチューセッツ工科大学のThad Starner,Joshua WeaverおよびAlex Pentlandは、アメリカサインランゲージを認識するためのカメラベースのシステムを開発した。そのシステムは、「Real-Time American Sign Language Recognition Using Desk and Wearable Computer Based Video」という題名で論文に記載されている。
【0071】
(スロットマシンの受信器)
様々な実施形態において、スロットマシンなどのゲーム装置は、ブルートゥース送受信器を備えてもよい。その送受信器はその装置に組み込まれてもよい。その送受信器はまた、ゲーム装置のユニバーサルシリアルバス(USB)ポートに接続され得るブルートゥースドングルの形態をとってもよい。様々な実施形態において、ゲーム装置はWi-Fi送受信器を備えてもよい。ゲーム装置は、ブルートゥース、Wi-Fiを用いるか、または任意の他の通信プロトコルを用いて、メッセージをリストバンドまたは携帯ゲーム装置に送り、リストバンドまたは携帯ゲーム装置から受信してもよい。
【0072】
(リストバンドからのメッセージのコンポーネント)
リストバンドからの信号のデータ内容は、1つ以上のコンポーネントを含んでもよい。その信号は、例えば、特定の順序でそれらのコンポーネントを常に含むことが理解され得る。例えば、最初の3ビットの信号は、新しいメッセージの開始を指示してもよい。次の4ビットは、送信を与える装置のタイプ(例えば、リストバンド;例えば、携帯ゲーム装置)を指示してもよい。次の30ビットは、リストバンドについての識別子を与えてもよい。次の100ビットの信号は、プレーヤネームを与えてもよい。次の20ビットは、コマンドを与えてもよい。次の10ビットは、信号が終了したことを指示してもよい。一部の実施形態において、信号は、以下の部分または領域のうちの1つ以上を含んでもよい:(a)信号の開始を指示する領域;(b)信号を送信する装置のタイプを指示する領域;(c)信号の意図される受信を指示する領域(例えば、ゲーム装置についての固有の識別子;例えば、カジノサーバについての識別子);(d)プレーヤ識別子を指示する領域;(e)装置識別子を指示する領域(例えば、信号を送信する特定の装置についての固有の識別子);(f)信号の終了を指示する領域;(g)プレーヤネームを指示する領域;(h)ゲームにおいて使用されるコマンドを指示する領域;(i)ネーム識別子(コマンドを適用するゲームについての識別子)を指示する領域;(j)1つ以上のエラーチェックを含む領域;および任意の他の領域。
【0073】
(固定ゲーム装置におけるプレーヤの存在および識別の確認)
様々な実施形態において、リストバンドは信号を送信することができる。その信号は固定ゲーム装置によって受信されてもよい。その信号は、リストバンドについての識別子を含んでもよい。ゲーム装置は、リストバンドの識別子をカジノサーバに送信することができる。カジノサーバは、リストバンドに署名しているプレーヤ(例えば、現在リストバンドを使用しているプレーヤ)のネームを調べることができる。カジノサーバは、プレーヤのネームをゲーム装置に送信することができる。一部の実施形態において、リストバンドからの信号は、プレーヤ識別子を含んでもよい。ゲーム装置は、プレーヤ識別子をカジノサーバに送信することができる。カジノサーバは、次いで、プレーヤのネームをゲーム装置に戻すように送信することができる。任意のイベントにおいて、ゲーム装置は、プレーヤのネームを決定することができる。ゲーム装置は、プレーヤのネームを指示するメッセージを表示することができる。メッセージは挨拶であってもよい。例えば、メッセージは「こんにちは、サラ ジョーンズ!」と言ってもよい。メッセージはまた、プレーヤに彼または彼女の識別を確認するよう尋ねてもよい。プレーヤは、秘密の質問に答えることによって、生体認証機能(例えば、指紋)を与えることによって、プレーヤトラッキングカードを挿入することによって、クレジットカードを挿入することによって、銀行のカードを挿入することによって、運転免許証を挿入することによって、カメラの前で前述のカードのいずれかをフラッシュすることによって、または任意の他の様式によって、彼または彼女の識別を確認できる。様々な実施形態において、プレーヤは、ゲーム装置との物理的接触を介して自分の識別を確認することができる。例えば、プレーヤは、ゲーム装置のタッチスクリーン上の文字を物理的にタッチし、その方法で答えを書くことによって秘密の質問に答えることができる。プレーヤがゲーム装置と物理的に接触することを介して自身の識別を確認する場合、ゲーム装置が、そのゲーム装置に座っている人以外の人からのモーションに基づいて、または他のワイヤレスコマンドによってコントロールされないことを、ゲーム装置は十分に保証することができる。
【0074】
(モーションコントロールのみでプレーするための目立つスクリーン)
様々な実施形態において、カジノまたは他の現場は大きなディスプレイスクリーンを備えることができる。そのスクリーンはゲームを表示することができる。そのスクリーンは、スロットマシンのゲームまたはビデオポーカーのゲームなどのゲームの進行およびアクションを示してもよい。スクリーンに関連する電気または他の装置は、そのスクリーンにゲームをプレーするためのモーション入力を受信させることができる。例えば、プレーヤのリストバンドから信号を受信するためのアンテナ、またはプレーヤのモーションコマンドを読み取るためのカメラが存在してもよい。プロセッサまたは他の装置は、ゲームイベントまたはゲーム結果を計算または決定することができる。プレーヤは、キャッシュレスのゲームチケットを挿入することによって、ギャンブルするための値または通貨を与えることができる。従って、スクリーンに付随したものは、キャッシュレスのゲームスリップ(ゲーム券)を受け取り、分配するためのチケットを出し入れする装置であってもよい。
【0075】
プレーヤは大きなディスプレイスクリーンでゲームをプレーすることができる。プレーヤはモーションコントロールを用いてゲームにおけるコマンドを出すことができる。例えば、プレーヤのリストバンドは、プレーヤの手によってなされたモーションを検出することができる。モーションの指示は、大きなディスプレイスクリーンに送信されてもよい。次いで、その大きなディスプレイスクリーンは、プレーヤのコマンドによって指示されるようにゲームのコースを進ませることができる。
【0076】
様々な実施形態において、大きなディスプレイスクリーンを用い、モーションによってコントロールされるゲームは、スロットマシンの2つ以上の列の各々の端部に配置されてもよい。例えば、スロットマシンまたは他のゲーム装置の各々の列の端部に、モーションコントロールを用いてゲームを特徴付ける大きなディスプレイスクリーンが存在してもよい。そのようなゲームは、スロットマシンの列においてあらゆる人に見られることができる。このように、スロットマシンをプレーする人々は、大きなスクリーンでプレーしたゲームを見ることができ、モーションコントロール自体を試みようとすることができる。
【0077】
(機能を作動させるか、または停止するためのリストウォッチのトグルボタン)
様々な実施形態において、リストバンドは、2つ以上の状態の中から選択するためのスイッチ、ボタン、トグル、または他の装置を備えてもよい。スイッチはモーションコントロールを可能にするか、または無効にするために使用されてもよい。従って、スイッチがある位置にある場合、リストバンドをつけているプレーヤは、ゲームにおけるアクションをコントロールするためにモーションコントロールを使用することができる。スイッチが別の位置にある場合、プレーヤは、ゲームにおけるアクションをコントロールするためにモーションコントロールを使用することができない。プレーヤが少しの間、ゲームをプレーすることを望まない場合、そのプレーヤはスイッチを押すことができるのでモーションは無効になる。その後、プレーヤは、ジェスチャがゲームの結果に影響を与えるという心配をせずに手首のジャスチャーをすることができるだろう。プレーヤが再びゲームをプレーし、ゲームのモーションコントロールを使用することを望む場合、そのプレーヤは、もう一度モーションコントロールを可能にするためにスイッチを押すことができる。
【0078】
様々な実施形態において、プレーヤは、リストバンドの他の特徴を作動させるか、または停止させるために、スイッチまたは他の装置を使用することができる。プレーヤは触覚フィードバックを作動させるか、または停止させることができる。例えば、ある位置のスイッチを用いて、リストバンドは、プレーヤに力フィードバックまたは触覚フィードバックを与えることができる。スイッチが別の位置にある場合、リストバンドはそのようなフィードバックを与えることができない。プレーヤは、例えば、リストバンドにおける電池残量を保存するために触覚フィードバックを停止することを望んでもよい。一部の実施形態において、プレーヤは、サウンドをつけるか、または消してもよい。例えば、少なくとも1つの状態で、リストバンドは音声信号を発してもよい。その音声信号はゲームに関連してもよい(例えば、プレーヤが勝った場合、勝利の音楽がリストバンドから発せられてもよい)。音声信号はプレーヤの位置に関連してもよい。例えば、プレーヤが、ゲームが許容されていない制限された領域に入った場合、リストバンドは音声信号を発してもよい。その音声信号は口座残高に関連してもよい。例えば、プレーヤの口座残高がゼロになった場合、リストバンドは音声信号を発してもよい。リストバンドによって発せられる音声信号について他の理由が存在してもよい。
【0079】
様々な実施形態において、リストバンドは、1つ以上のボタン、1つ以上のセンサ、1つ以上の圧電センサ、バッター、送信器、受信器、およびオンボードプロセッサを備えてもよい。そのボタンは、プレーヤがリストバンドの環境または状態を変化させること(例えば、音をつけるか、または消すこと)を可能にする。そのボタンは、ゲームについてのコマンドをプレーヤに与えることを可能にし、そのようなコマンドはモーションベースではなくてもよい。センサは、加速度計またはジャイロスコープなどのモーションセンサを備えてもよい。センサはGPSセンサなどの位置センサを備えてもよい。センサは、温度センサ、圧力センサ、歪みゲージ、マイクロホン、光センサ、または任意の他のセンサを備えてもよい。センサは種々の機能を実行することができる。センサはモーションを検出することができるので、そのようなモーションはコマンドに変換されることができる。センサはプレーヤの位置を感知することができるので、そのプレーヤは許容されたゲーム領域にいるかどうかを伝えられ得る。センサは、プレーヤの筋肉の緊張または電気的活性を感知するため、例えば、モーションコマンドを駆動するために使用されてもよい。送信器は、固定ゲーム装置、携帯ゲーム装置、またはカジノサーバなどの別の装置と通信するために使用されてもよい。受信器は、携帯ゲーム装置、固定ゲーム装置、またはカジノサーバなどの別の装置から通信を受信してもよい。リストバンドで受信された通信は、リストバンドを再プログラムしてもよい。そのような通信は、例えば、リストバンドにコマンドを与えることができる。例えば、リストバンドによって受信された通信は、プレーヤの口座残高がゼロになることにより、リストバンドに停止するように指示してもよい。
【0080】
(手を握ること)
様々な実施形態において、2人のプレーヤのリストバンドが相互作用してもよい。その相互作用は、リストバンドが互いに近づいた場合に生じてもよい。例えば、2人のプレーヤがリストバンドをつけた手で握手する場合、その2つのリストバンドは相互作用することができる。
【0081】
様々な実施形態において、相互作用の間、第1のプレーヤのリストバンドは、第2のプレーヤのリストバンドから情報を受信することができる。第2のプレーヤのリストバンドは、第1のプレーヤのリストバンドから情報を受信することができる。
【0082】
様々な実施形態において、第2のプレーヤの携帯ゲーム装置は、第1のプレーヤのリストバンドから情報を受信することができる。様々な実施形態において、第1のプレーヤの携帯ゲーム装置は、第2のプレーヤのリストバンドから情報を受信することができる。
【0083】
様々な実施形態において、2人のプレーヤの間で手を握ることにより、ベットが行われるか、または決定されることができる。技術的には、一部の実施形態において、そのベットは、2人のプレーヤのリストバンドが、所定の時間(例えば、5秒)、互いに所定の距離(例えば、5インチ(12.7cm))内にある場合に行われることができる。一部の実施形態において、そのベットは、リストバンドが、所定の時間、互いに所定の距離内にある場合、およびリストバンドの一方もしくは両方を握るモーションがある場合に行われることができる。その握るモーションは手を握ることに対応する。リストバンドは、手を握っている場合、リストバンドが同時に握っていることを確実にするために、握っているモーションのタイミングについて互いの情報に送信してもよい。様々な実施形態において、第1のプレーヤは、固定ゲーム装置または他の装置を用いて、ベットの時間を事前に決めてもよい。例えば、第1のプレーヤはベットを配置することができるので、第1のプレーヤは、ルーレットホイールのスピンが黒に止まった場合、第2のプレーヤから$1勝つが、第2のプレーヤは、ルーレットホイールのスピンが赤に止まった場合、第1のプレーヤから$1勝つ。一旦、ベットが指定されると、第1のプレーヤは、ベットを決定するために手を握る第2のプレーヤのみを見つける必要性がある。様々な実施形態において、第1のプレーヤは、第2のプレーヤに対してベットの期間を特徴付ける(mischaracterize)ことを可能にする。従って、様々な実施形態において、第1のプレーヤは、公正なベットのみを予め決めることを可能にすることができる(例えば、両方のサイドが勝利の等しい可能性を有するベットおよび/または両方のサイドが等しいと予想される勝利を有するベットおよび/または両方のサイドが勝利および損失がゼロになると予想されるベット)。様々な実施形態において、プレーヤがベットをするために手を握る場合、ベットの期間は、プレーヤの携帯ゲーム装置の一方または両方に表示されてもよい。各プレーヤは、ベットをキャンセルするために時間(例えば、30秒)のウィンドウを有してもよい。ベットをキャンセルするために、プレーヤは、例えば、自分の携帯ゲーム装置の「キャンセル」ボタンを押すことができる。プレーヤが誰もベットをキャンセルしない場合、結果が作成されることができ、そのベットは一方または他方を決定されることができる。
【0084】
様々な実施形態において、第1のリストバンドは、別のリストバンドの接近を検知することができる。リストバンドが、ブルートゥースプロトコルで送信する別のリストバンドの近接を検知できるように、リストバンドはブルートゥースであってもよい。様々な実施形態において、リストバンドは、Wi-Fiなどの他のプロトコルの信号を送受信するようにプログラムまたは構成されてもよい。
【0085】
様々な実施形態において、2人以上のプレーヤが、互いにベットするために手を握ってもよい。勝つプレーヤは、ゲーム装置によって実行またはシミュレートされたゲームなどのいくつかのゲームの結果に依存してもよい。一部の実施形態において、ベットを決定するために、2人のプレーヤは、固定ゲーム装置などのゲーム装置の近接にいなければならない。例えば、ベットを進行するために、2人のプレーヤは、スロットマシンの前に立っていなければならない。プレーヤは、2フィート以内などの特定のゲーム装置の所定の距離内にいることを必要とされ得る。1人または2人のプレーヤのリストバンドは、プレーヤがベットに同意したことを示すゲーム装置と通信することができる。一方または両方のリストバンドは、ベットが依存するゲームなどのベットの期間、ゲーム装置に通信することができる。次いで、ゲーム装置は、ベットを満たすために適切なゲームを実行できる。例えば、ベットがビデオポーカーのゲームである場合、ゲーム装置はビデオポーカーのゲームを実行できる。ベットがブラックジャックのゲームである場合、ゲーム装置はブラックジャックのゲームを実行できる。様々な実施形態において、リストバンドは、プレーヤがどちらかの状況下で勝つゲーム装置と通信できる。例えば、リストバンドは、ハウスがブラックジャックのゲームで勝つ場合、「ジョー スミス」が勝ち、一方、プレーヤがブラックジャックのゲームで勝つ場合、「ジェーン スミス」が勝つ、ゲーム装置と通信できる。この場合、プレーヤは、ゲーム装置にシミュレートされている仮想プレーヤといわれ得る。ゲーム装置は、仮想プレーヤの代わりにベーシックストラテジーまたは最適ストラテジーをプレーできる。一部の実施形態において、ゲームでベットする2人のプレーヤは、1つ以上のゲーム装置を用いて互いに対してゲームをプレーできる。プレーヤは、ゲーム装置でストラテジー決定を指示できる。例えば、2人のプレーヤがブラックジャックのゲームでベットする場合、プレーヤは、互いにブラックジャックのゲームをプレーすることを効率よく同意することができる。2人のプレーヤは特定のゲーム装置でプレーすることができる。ゲームのコースの間、プレーヤは、そのゲームについての決定を与えることができる。プレーヤは、ゲーム装置上のボタンを物理的に押すこと、またはゲーム装置を物理的に相互作用することによって決定を与えることができる。プレーヤはまた、モーションコントロールを用いること、例えば、プレーヤのリストバンドを用いることによって決定を与えることができる。
【0086】
(手を握ることについてのインセンティブ)
様々な実施形態において、人々と手を握ることはインセンティブがあってもよい。人のリストバンドは、人が他の誰かと手を握った回数、および/または人が手を握った人々の数を追跡することができる。一部の実施形態において、互いに握手した後、プレーヤのリストバンドは、握手の記録または他の指示をカジノサーバに送信することができる。リストバンドは、他のプレーヤまたはプレーヤが接触した他のリストバンドについての識別子を送信することができる。カジノサーバおよび/またはプレーヤのリストバンドは、プレーヤが他のプレーヤと手を握った回数を追跡することができる。カジノサーバおよび/またはプレーヤのリストバンドはまた、プレーヤが手を握った他のプレーヤのネームまたは識別を追跡することができる。様々な実施形態において、いくらかの期間(例えば、1日)に最も多く他のプレーヤと手を握ったプレーヤが、$1000などの賞金を勝ってもよい。
【0087】
一部の実施形態において、ミキサーが、カジノまたは関連する地所または任意の他の現場に保持されてもよい。ミキサーは、単身者が出会う機会、ビジネスの人々が接触する機会、科学者が同僚と考えを交換する機会、または任意の他のタイプのミキサーであってもよい。ミキサーの間、人々は互いに手を握ってもよい。人々のリストバンドは、ネーム、接触情報、e-メールアドレス、電話番号、伝記情報、写真、信用証明物、居住地、年齢、性別、結婚歴、または状況に適し得る任意の他の情報あるいは任意の他の情報を含む情報を自動的に交換してもよい。
【0088】
ミキサーに参加している人々のリストバンドは、カジノサーバまたは手を握った人々もしくは接触した人々についての他の装置情報に送信できる。ミキサーにいた人は、その人が会った人々の要約リストを見るために、後で、ウェブサイトで記録を取ることができる。ウェブサイトは、人々についての接触情報を含んでもよい。一部の実施形態において、接触情報は与えられない。むしろ、人は、彼/彼女が接触したい人を選択しなければならない。人が別の人を選択する場合、および他の人が彼/彼女を選択する場合、ウェブサイトは、彼らの両方に互いの接触情報を後で与えることができる。
【0089】
一部の実施形態において、握手の間、ある人のリストバンドは、他の人に対する携帯装置(例えば、携帯ゲーム装置;例えば、携帯情報端末;例えば、携帯電話)に対してその人の情報(例えば、接触情報)を送信できる。この様に、ミキサーの端部で、人は、その人がミキサー中に会った他の人々について携帯装置の情報に保存できる。
【0090】
様々な実施形態において、ミキサーの端部で、人は、ミキサーで会った人々、彼/彼女の画像を見ることができる。画像を見ることにより、彼/彼女が会った人々についてその人の記憶を呼び起こすことができる。その人は、彼/彼女がさらに接触することに興味がある人々を選択することができる。次いで、その人は、彼らの接触情報を与えられ得る。一部の実施形態において、その人は、彼らがまた、さらに人と接触することを期待することに興味がある場合、彼らの接触情報のみを与えられることができる。
【0091】
様々な実施形態において、ミキサーは、バー、レストラン、ラウンジ、ジム、スイミングプール、ギャンブルフロア、または任意の他のラウンジで保持される。
【0092】
(手を握ることによって支払をする)
様々な実施形態において、プレーヤは手を握ることによって支払をすることができる。プレーヤは、握手をすることによってドリンク、フットアイテム、小売店での製品、または任意の他のアイテムについての支払をすることができる。一部の実施形態において、カジノ従業員または小売店の従業員は、リストバンドを所有してもよい。従業員が人(例えば、客;例えば、プレーヤ)と手を握った場合、従業員のリストバンドは、プレーヤのリストバンドから通信を受信できる。通信は、プレーヤについてのネーム、識別子、クレジットカード識別子、金融口座識別子、または任意の他の情報などのプレーヤについての情報を含んでもよい。従業員のリストバンドは、プレーヤの金融口座識別子およびプレーヤについての他の識別情報を、売り場専用端末、小売店サーバ、カジノサーバ、または任意の他の装置に通信できる。次いで、プレーヤは、クレジットカードネットワークまたは他の金融ネットワークによって購入のためにチャージできる。
【0093】
カジノ従業員、小売店従業員、販売員、または他の人と手を握ることによって、プレーヤは、商取引を評価およびそれをキャンセルするために、制限された時間を有してもよい。例えば、プレーヤのリストバンドはまた、販売員との握手の後に商取引の詳細を保存してもよい。商取引の詳細は、購入値段、製品、配達方法などを含んでもよい。プレーヤは、自身のリストバンドを携帯ゲーム装置または固定ゲーム装置に近づけることができる。リストバンドは、商取引の詳細を携帯ゲーム装置または固定ゲーム装置に転送することができる。次いで、携帯または固定ゲーム装置は、プレーヤについての商取引の詳細を表示できる。プレーヤはそれらを評価し、キャンセルするかどうかを決定できる。プレーヤがキャンセルを望む場合、一部の実施形態において、プレーヤは、携帯ゲーム装置または固定ゲーム装置のボタンまたはスクリーン領域を押すことができる。プレーヤはまた、そのプレーヤが製品を買い、その製品を戻す場所に戻ることを必要とされてもよい。
【0094】
様々な実施形態において、プレーヤは、商取引を支払う方法として自分のリストバンドをリーダに近づけることができる。プレーヤはリストバンドでパッドにタッチしてもよい。例えば、プレーヤは、ドリンクを支払うためにパッドに自分の手を置いてもよい。パッドは、リストバンドから信号を検出するためにアンテナまたは他のタイプの受信器を備えてもよい。検出された信号は、金融口座識別子を含んでもよい。
【0095】
様々な実施形態において、プレーヤは、ゲームクレジットの残高を用いて購入または他の商取引を支払うことができる。プレーヤは、カジノサーバに保存および追跡されているゲームクレジットの口座を有してもよい。プレーヤが、購入するためにパッドまたはリーダの近くに自分のリストバンドを保持している場合、そのリーダは、プレーヤが購入を完了するのに十分な口座残高を有するかどうか、カジノサーバで検証することができる。様々な実施形態において、プレーヤが十分な口座残高を有する場合、パッドまたはリーダは第1の指示を与えてもよく、プレーヤが十分な口座残高を有さない場合、第2の指示を与えてもよい。第1の指示は、例えば、緑の光であってもよい。第2の指示は、例えば、赤の光であってもよい。
【0096】
(リストバンドはクラスプが外された状態になる)
様々な実施形態において、リストバンドがプレーヤから離れる場合(例えば、リストバンドが、クラスプが外された状態になる場合)、アラートがカジノサーバに送信され得る。そのアラートは、リストバンドがもはやプレーヤの手首を囲んでいないことをカジノサーバに示し得る。様々な実施形態において、いったんリストバンドが取り外されると、そのリストバンドはゲーム目的のために機能するのをやめ得る。例えば、リストバンドは、もはやモーションコントロールさせ得ない。リストバンドはまた、プレーヤ識別子を携帯ゲーム装置に伝えるのをやめ得る。したがって、プレーヤの携帯ゲーム装置は、もはやプレーヤを賭博活動に携わらせ得ない。リストバンドの様々な他の機能もまた、いったんリストバンドが取り外されると停止し得る。
【0097】
様々な実施形態において、プレーヤがリストバンドの様々な機能を回復させたい場合、プレーヤは、カジノデスクのようなカジノの特別サービスエリアを訪れ得る。そこで、カジノ従業員は、リストバンドをプレーヤに戻し得る。カジノ従業員は、リストバンドを再び起動するために、特別なコードをリストバンドに送信し得る。カジノ従業員はまた、リストバンドを再び適用する前に、例えば、指紋または運転免許証を求めることによってプレーヤの同一性をチェックし得る。
【0098】
様々な実施形態において、リストバンドは、リストバンドがプレーヤから離れたかどうか、クラスプが外されたかどうか、またそうでなければいたずらされているかまたは取り去られているかどうかを決定するための1つ以上のセンサを備える。例えば、センサは、リストバンドを取り囲む電気回路を含み得る。リストバンドが外れた場合、その回路は壊れ得る。
【0099】
様々な実施形態において、リストバンドまたは携帯ゲーム装置は、機能するためにカジノサーバとの連続的または周期的な連絡に頼り得る。リストバンドまたは携帯ゲーム装置がカジノサーバとの連絡を失う場合、それらは機能を停止し得る。様々な実施形態において、リストバンドは、定期的にサーバと通信し得る。リストバンドがプレーヤから受信する入力は、次の通信がサーバから受信されるまで実行され得ない。例えば、プレーヤがコマンドを作成するために彼の手を動かす場合、リストバンドはモーションの記録を保存し得、および/またはモーションに対応するコマンドを保存し得る。しかしながら、リストバンドは、そのコマンドを別の装置に、例えばプレーヤがプレーしているであろう携帯ゲーム装置またはゲーム装置に送信し得ない。むしろ、リストバンドは、リストバンドがサーバからの通信信号を再び受信するまでそのコマンドを保存し得る。このようにして、リストバンドは、リストバンドがカジノサーバと連絡が取れ得ない間に、コマンドまたはゲームコマンドが実行されないことを確実にし得る。いくつかの実施形態において、リストバンドは、プレーヤから受信した入力を蓄積し得る。しかしながら、リストバンドが入力を受信する所定の期間内にカジノサーバからの通信を受信しない場合、リストバンドはその入力を破棄し得る。このようにして、プレーヤは、後で多数の保存またはセーブされたコマンドが同時に実行されたときに驚かされ得ない。様々な実施形態において、エレベーターに入るプレーヤは、彼のブレスレットとカジノサーバとの間の通信が切断され得るので、しばらくの間プレーできないかもしれない。
【0100】
様々な実施形態において、開かれたりクラスプが外されたりした場合に機能を停止するリストバンドの代わりに、リストバンドは、サーバが確認するまで「私は開かれている」とサーバに放送し続けることもでき得る。リストバンドが開かれてから、それがサーバに自分が開かれていることを伝えようとするには一定の期間が存在し得る。次に、それがサーバからの確認を受信してから放送を止めるにも一定の期間が存在し得る。リストバンドが開かれた後、それはもはやいくつかの機能(例えば、リストバンドを用いてなされるべき支払)を許可し得ないが、他の機能(例えば、モーションコントロール)はまだ許可し得る。つまり、様々な実施形態において、いくつかの機能は、クラスプの解放の際か、またそうでなければリストバンドの取り外しの際は機能しない。
【0101】
(リストバンドおよび携帯ゲーム装置は、互いの機能を再現することができる)
様々な実施形態において、リストバンドで作成され得るいかなるモーションコマンドも、携帯ゲーム装置でも作成され得る。例えば、リストバンドが、加速、方向の変化、変位、および任意の他のモーションを検出するセンサを備え得るのと同様に、携帯ゲーム装置もその通りであり得る。リストバンドと同様に、携帯ゲーム装置は、携帯ゲーム装置におけるモーションセンサからの信号を読み取り、そのようなモーションをゲームにおいて使用されるべきコマンドとして、または任意の他のコマンドとして解釈するためのプロセッサを備え得る。様々な実施形態において、携帯ゲーム装置を介して作成され得る任意のコマンドはまた、リストを使用して作成され得る。様々な実施形態において、リストバンドは、プレーヤによって作成されたモーションを検出し、そしてそのモーションの指示を携帯ゲーム装置に送信し得る。携帯ゲーム装置は、そのモーションをゲームにおけるコマンドとして、または任意の他のコマンドとして解釈し得る。様々な実施形態において、モバイルゲーム装置は、モーションを検出し、そしてそのモーションをリストバンドに送信し得る。リストバンドは、そのモーションを例えばゲームにおけるコマンドとして解釈し得る。リストバンドは、次いで、そのコマンドの指示を固定のゲーム装置に送信し得る。様々な実施形態において、携帯ゲーム装置の位置に基づいて携帯ゲーム装置によって放送される任意の信号またはアラートは、リストバンドの位置に基づいてリストバンドによって放送されるものと同様であり得る。例えば、プレーヤが法定のゲーム領域から外に迷った場合に、携帯ゲーム装置またはリストバンドは、プレーヤの位置を検出して、プレーヤのために音声アラートを発し得る。様々な実施形態において、リストバンドによって提供され得る任意の触覚フィードバックはまた、携帯ゲーム装置によっても提供され得る。様々な実施形態において、携帯ゲーム装置によって提供され得る任意の触覚フィードバックはまたリストバンドによっても提供され得る。様々な実施形態において、リストバンドによって受信、決定、または検出される任意の情報は、例えば、無線通信を介して携帯ゲーム装置に通信され得る。
【0102】
以下は実施形態であり、特許請求の範囲ではない。様々な実施形態としては以下のものが含まれる:
A.以下を含む方法:
第1の装置からの第1の無線信号を受信すること;
第2の装置からの第2の無線信号を受信すること;
第1の無線信号から第1のプレーヤ識別子を決定すること;
第2の無線信号から第2のプレーヤ識別子を決定すること;
プレーヤに彼自身を識別することを求めるメッセージを表示すること;
触覚入力を介して第3のプレーヤ識別子の指示を受信すること;
第3のプレーヤ識別子が第1のプレーヤ識別子と一致することを決定すること;
第1の装置から第3の無線信号を受信すること;
第3の無線信号を賭博ゲームにおけるコマンドとして解釈すること;および
賭博ゲームにおいてコマンドを実行すること。
コマンドを実行することは、コマンドを履行すること、コマンドに従うこと、コマンドに応じて行動すること、および/またはコマンドに従って行動することを含み得る。
B.第1の装置が、(a)リストバンド;(b)時計;(c)ブレスレット;(d)アームバンド;および(e)携帯ゲーム装置のうちの1つである、実施形態Aの方法。
C.第1の無線信号から第1のプレーヤ識別子を決定することが、第1の無線信号から第1のプレーヤの名前を決定することを含む、実施形態Aの方法。例えば、第1の無線信号は、プレーヤ名をコード化し得る。いくつかの実施形態において、プレーヤ名は、プレーヤを、プレーヤ名を有する他のプレーヤ識別子(例えば、プレーヤ追跡カード番号)と関連付けるデータベースから見出され得る。
D.第1のプレーヤ識別子と第2のプレーヤ識別子は異なるプレーヤに対応する、実施形態Aの方法。
E.触覚入力を介して第3のプレーヤ識別子の指示を受信することは、ボタンを使用して入力されている第3のプレーヤ識別子の指示を受信することを含む、実施形態Aの方法。例えば、誰かが、ゲーム装置上のボタン(例えば、文字キー)を物理的に押すことによって第3のプレーヤ識別子を入力し得る。
F.触覚入力を介して第3のプレーヤ識別子の指示を受信することは、ジョイスティックを使用して入力されている第3のプレーヤ識別子の指示を受信することを含む、実施形態Aの方法。
G.触覚入力を介して第3のプレーヤ識別子の指示を受信することは、タッチスクリーンを使用して入力されている第3のプレーヤ識別子の指示を受信することを含む、実施形態Aの方法。
H.触覚入力を介して第3のプレーヤ識別子の指示を受信することは、トラックボールを使用して入力されている第3のプレーヤ識別子の指示を受信することを含む、実施形態Aの方法。
I.第3の無線信号は、第1の装置によって作成されたモーションのセットをコード化する、実施形態Aの方法。例えば、第3の無線信号は、位置、速度、加速、変位、角変位、または他のモーションの構成要素を表す番号のセットを含み得る。その番号は、度、センチメートル、または他の測定単位を表わすと理解され得る。いくつかの実施形態において、第3の無線信号は、認識されているモーション(例えば、「モーションF」;例えば、「ジグザグのモーション」)のセットのうちの1つに対する識別子を含み得る。
J.第3の無線信号を解釈することは、第3の無線信号を、ビデオポーカーのゲームにおいてカードを捨てるコマンドとして解釈することを含む、実施形態Aの方法。
K.第3の無線信号を解釈することは、第3の無線信号を、スロットマシンゲームを開始するコマンドとして解釈することを含む、実施形態Aの方法。
L.以下を含む機器:
輪状に形成されたバンド;
バンドに取り付けられた電源;
バンドに取り付けられたモーションセンサ;
バンドに取り付けられた電磁送信器;
バンドに取り付けられた音声スピーカー;
バンドに取り付けられた触覚変換器;
バンドに取り付けられたプロセッサ;および
バンドに取り付けられた電磁受信器。
バンドは、金属製バンド、ゴム製バンド、鎖のバンド、布製バンド、革製バンド、または任意の他のタイプのバンドであり得る。いくつかの実施形態において、バンドは、その2つの端を一緒に留めることによって輪状に作成されることができる。いくつかの実施形態において、バンドは、意図的でない断裂または引き裂けを除いて常に輪状の形態である。
M.触覚変換器は、プロセッサからの電気信号に応じて振動を発生させるように操作可能である、実施形態Lの機器。例えば、プロセッサは、触覚変換器に、機器の着用者によってプレーされているゲームにおいてジャックポットが獲得されたときに振動するように指示し得る。
N.モーションセンサが加速度計である、実施形態Lの機器。
O.プロセッサが以下のように操作可能である実施形態Lの機器:
第1の電気信号をモーションセンサから受信する;
第1の電気信号に基づいて第1の賭博ゲームに対する第1のコマンドを決定する;
電磁送信器に第1のコマンドを送信する;
電磁送信器に、第1のコマンドを第1のゲーム装置に送信するよう指示する。
したがって、様々な実施形態において、機器は、プレーヤのモーションを検出し、そのモーションをスロットマシンゲーム、ビデオポーカーゲーム、ブラックジャックゲーム、または任意の他のゲームのような賭博ゲームにおけるコマンドとして解釈し得る。機器は、次いで、スロットマシンまたは携帯ゲーム装置のようなゲーム装置に、コマンドがゲームにおいて実行され得るようにコマンドを送信する。
P.プロセッサが以下のように操作可能である実施形態Lの機器:
電磁受信器によって無線で受信された指示を電磁受信器から受信する;
第2の電気信号をモーションセンサから受信する;
第2の電気信号に基づいて、第2の賭博ゲームに対する第2のコマンドを決定するために指示に従う;
第2のコマンドを電磁送信器に送信する;および
電磁送信器に、第2のコマンドをゲーム装置に送信するよう指示する。
Q.バンドに取り付けられたスイッチをさらに含み、
スイッチが2つの安定した位置を有し、そしてプロセッサがスイッチの位置を検出し、そして電磁送信器に、スイッチが2つの安定した位置のうちの第1の位置にある場合にのみ信号を送信するように指示するように操作可能である、実施形態Lの機器。
様々な実施形態において、プレーヤは、リストバンドの一部または全ての態様をオンまたはオフに切り換え得る。プレーヤは、これをスイッチ、ボタン、または他の切換え装置、または他の装置を用いて行い得る。スイッチの1つの状態では、リストバンドは、ゲームに使用されるべきモーションまたはコマンドを送信し得る。スイッチの別の状態では、そのようなモーションまたはコマンドは送信され得ない。例えば、プレーヤは、そのようなモーションがゲームにおいてカウントされるかもしれないという心配をすることなくモーションを作成したいと望み得る。
R.バンドに取り付けられた圧電センサをさらに備える、実施形態Lの機器。圧電センサは、プレーヤの手首の筋肉の屈曲を、例えば、筋肉がリストバンドにもたらす圧力を介して検出し得る。
S.以下を含む機器:
地面と平行な上面を備えるハウジング;
ハウジング内に配置されたコインホッパー;
ハウジングに取り付けられた紙幣鑑別機;
ハウジングに取り付けられた表示スクリーン;
ハウジング内に配置されプロセッサ;
ハウジングに取り付けられた無線受信器;
ハウジングに取り付けられた無線送信器;
第1の周波数の光を発射するように操作可能な、ハウジングの上面に取り付けられた第1の光源;および
第1の周波数とは異なる第2の周波数の光を発射するように構成される、ハウジングの上面に第1の光源から少なくとも1フィート離れて取り付けられた第2の光源。
機器はゲーム装置を表し得る。その2つの光源は、固定された基準点を提供し得、それに対してリストバンドまたは携帯ゲーム装置がそれ自身の位置または方向を決定し得る。例えば、第1の光源は緑色の光であり得、そして第2の光源は赤色の光であり得る。リストバンドは、例えば、光源を含む画像を捕捉し、画像内の光源の見かけ上の距離を決定し、そして2つの光源間の既知の距離に基づいてそれ自身の光源からの距離を決定することによって、2つの光源を検出し得る。
T.プロセッサが以下のように操作可能である実施形態Sの機器:
賭博ゲームを行う;および
無線受信器で受信された無線信号に基づいて賭博ゲームの経過を変更する。
様々な実施形態において、賭博ゲームの経過を変更することは、賭博ゲームにおいて、キープするために1枚以上の考えられ得るカードを選択することのような、または2つ以上の考えられ得る掛け金のうちの1つを選択することのような、2つ以上の考えられ得る行動のうちの1つをとることを含み得る。
【0103】
(いくつかの触覚技術)
Immersion社製のImpulseスティックは、力フィードバックを提供し、かつゲームセンターのような厳しい環境で使用されるべく市販されるジョイスティックである。
【0104】
Immersion社製のVibeTonz(登録商標)システムは、携帯電話に触覚感覚を与えることができるシステムである。このような感覚は、機関銃の再現からの感触、爆発の衝撃および減衰からの感触、またはボールを蹴る足の打撃からの感触を提供し得る。
【0105】
「触覚インターフェース装置」は、触覚インターフェース装置が関連付けられる環境とのユーザの相互作用に応じて、感覚インターフェース装置のユーザに触覚感覚(触覚表示)を提供する。「触覚」は、タッチの感覚を表し:したがって触覚インターフェース表示装置は、タッチの感覚、例えばテクスチャ、力(例えば、摩擦力、磁力の反発、または磁力の誘引力)、振動、質量、密度、粘度、温度、湿度、またはこのような感覚のなんらかの組み合わせと関連付けられる感覚を発生させる。触覚インターフェース装置は、多種多様な機器において具体化されることができ、例えば、力感覚および/または振動触覚感覚を伝達するための機器(例えば、スタイラス、可動アーム、ホイール、ダイヤル、ローラ、スライダー、または振動面)、熱感覚を伝達するための機器(例えば、熱的に制御された表面または風量)、および湿度感覚を伝達するための機器(例えば、湿度的に制御された表面または風量)が挙げられる。触覚インターフェース装置は、多種多様な用途において使用されることができる。例えば、コンピュータとともに使用されるジョイスティックおよびマウスには、ジョイスティックおよびマウスのユーザに触覚表示を提供するために力フィードバックを組み込むものがある。ページング装置には、ページング信号が受信されるときに振動するように適合されるものがある。玩具には、玩具の相互作用の一部として振動を発生させるものがある。これらの例は、触覚インターフェース装置が使用され得る用途の幅について示唆する。
【0106】
従来の触覚インターフェース装置において、ユーザによって経験される触覚表示の特徴は、環境の1つ以上の態様の状態をユーザに与えられた触覚感覚に関連付ける触覚モデルによって決定される。ユーザは、環境相互作用制御機器を使用して、(直接的または触覚モデルを介して)環境相互作用モデルを介して環境と相互作用する。触覚モデルは、(環境相互作用モデルまたは環境のいずれかから得られたユーザ相互作用に関する情報に基づいて)環境とのユーザ相互作用を「解釈」し、触覚表示機器に対応する触覚表示を発生させる。環境相互作用モデルはまた、非触覚表示機器に非触覚表示(例えば、視覚表示および/または音声表示)を発生させることもできる。しかしながら、非触覚表示は必ずしも必要とされない。
【0107】
環境の1つ以上の態様の状態における単位変化あたりの触覚感覚における変化の大きさは、触覚表示の「解像度」として本明細書で表わされる。例えば、映像ブラウジングおよび/または映像編集のために使用される触覚インターフェース装置において、映像記録のフレームを進めるためにノブが回転されることができ、映像記録において1つの映像フレームから次の映像記録へと所定の推移で戻り止めをシミュレートするためにノブの回転と反対に力が加えられる。触覚インターフェース装置における触覚表示の解像度は、映像記録における戻り止めの発生頻度(例えば、各戻り止め間の映像フレーム数)であり得る。(下記でさらに議論される実施例によって例示されているように、映像が得られた単位持続時間あたりの戻り止めの頻度に関して、このような触覚インターフェース装置の触覚表示の解像度を規定することもまた可能である。)
【0108】
触覚表示機器によって発生される出力としては、例えば、テクスチャ、力(例えば、摩擦力、磁力の反発、または磁力の誘引力)、振動、質量、密度、粘度、温度、湿度の感覚、またはこのような感覚のなんらかの組み合わせが挙げられ得る。環境が、視覚および/または音声の記録であるとき、例えば、力は環境相互作用制御機器を具体化する機器の動きと反対に加えられることができ、推移として戻り止めをシミュレートする触覚表示機器は、1つの映像フレーム(または他の関連する視覚的記録データのセット)から次のものへと作成される。さらに、触覚モデルは、惰性、減衰、および/またはコンプライアンスのような、触覚感覚の種々の特徴を再現することができる。触覚表示機器は、触覚表示を発生させるために種々の装置を活用することができる。例えば、所望の触覚表示について適切な場合、力および/または振動触覚感覚を発生させるための装置が使用されることができ、そのような装置としては、例えば、DCサーボモーター、音声コイルモーター、線形アクチュエータ、油圧アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、形状記憶合金(SMA)および圧電変換器が挙げられる。所望の触覚表示について適切な場合、熱装置が追加的または代替的に使用されることができ、そのような装置としては、例えば、熱電モジュール、または加熱器およびファンの組み合わせが挙げられる。所望の触覚表示について適切な場合、湿度装置および/または湿度材料が追加的または代替的に使用されることができ、そのような装置としては、例えば、コンデンサー、霧吹き器、透湿バリア、および無水材料が挙げられる。
【0109】
触覚表示機器は、例えば、力で作動するホイール、ノブ、ハンドル、またはアーム、熱源装置および/または放熱装置、または加湿装置および/または吸湿装置によって具体化されることができる。
【0110】
様々な装置が、触覚キューまたはユーザに対する応答を提供することによって、ユーザ入力に積極的に応じる。携帯電話のバイブレータまたはページャは、良好な例である。他の例としては、動かされたときにクリック音を提供する入力キー;入力と逆方向に突然動くかまたは振動するキーまたはタッチスクリーン;および装置ハウジングに取り付けられた変換器に応じて入力の方向に垂直に突然動くかまたは振動するキーが挙げられる。
【0111】
表示装置および/またはキーのような入力機構は、アクティブな触覚力フィードバックを提供するために構成され得る。音声コイルベースの線形振動モーター、圧電アクチュエータ、または圧電バイブレータなどの電気機械変換器は、表示装置に直接機械的に接続されており、そしてバイブレータなどの電気機械変換器は、キーに直接機械的に接続されている。
【0112】
様々な実施形態において、触覚インターフェースモジュールは、電話プロセッサからのトリガー信号を受信することに応じて、所定のまたはユーザ定義の振幅および持続時間のパルスを出力するように構成される。あるいは、他のインターフェースロジック(例えば、アドレス復号ロジック)がデジタル信号バスと触覚インターフェースモジュールとの間に含まれる。電話プロセッサは、電話プロセッサ内でインテリジェント操作によって決定されるような所定の状態に応じて触覚インターフェースモジュールをトリガーするようにプログラミングされる。任意選択的に、触覚インターフェースモジュールをトリガーすることは、ユーザが編集できる構成設定に従って選択的に使用可能または使用不可能になることができる。触覚インターフェースモジュールは、電気機械変換器に接続される。電気機械変換器は、触覚インターフェースモジュールの出力によって駆動される。
【0113】
より一般的に、電気機械変換器は、好ましくは、階段関数の少なくとも1つの近似を含む信号によって駆動される。(階段関数は、現実世界の回路が達成し得ない数学的理想値であることに注目されたい。)階段関数は幅広い周波数を含む。階段関数の近似を含む駆動信号を使用することによって、電気機械変換器は、触覚ポイントに伝播する機械的エネルギーのインパルスを発射させられ、携帯電話を操作するユーザによって感知される。様々な実施形態において、電気機械変換器は、1つ以上のパルスを含む信号によって駆動される。パルス、例えば、単一のパルスまたは復号波形は、各々の検出された状態に応じて発生され、ここで、状態は電話プロセッサによって識別される特定の状況を表す。既知のパルスを使用することは、既知のパルスが、ユーザが親しみがあるであろう以前の状態の感覚をシミュレートする触覚感覚を作成する機械的エネルギーのインパルスを発生させという点で有利である。
【0114】
トランシーバモジュール、電話プロセッサ、A/D、入力復号器、D/A 510、触覚インターフェースモジュール、表示ドライバ、メモリ、および表示ドライバは、好ましくは、回路部品において具体化された電気回路の一部であり、そして回路基板の配線に相互接続している。
【0115】
あるいは、電話プロセッサを使用する代わりに、異なる電気回路が、触覚ポイントに触覚フィードバックを発生させるために電気機械変換器を駆動するように使用され得る。
【0116】
触覚インターフェースモジュールは、あるいは、電話プロセッサからの命令に基づいて、様々な幅、高さ、および/または周波数のデジタルパルスを発生させるパルス発生器であり得る。電気機械変換器に対するインピーダンス整合および電流の調達/シンク能力によって、増幅器が必要とされ得る。あるいは、触覚インターフェースモジュールは、単に電流増幅器であることもでき、パルスは電話プロセッサそれ自身によって発生され得る。別の可能性としては、触覚インターフェースモジュールが多重DACを含み、それがさらなる音声チャンネルが含まれる場合のためにアナログ信号を適用する。
【0117】
様々な状況が、異なる触覚応答を促し得る。例えば、ページャまたは携帯電話において、配偶者からのメッセージまたは呼出しは、全ての触覚ポイントを振動させるかもしれず、または、上司からのメッセージまたは呼出しは、触覚ポイントを電子装置の周りに円を描くように振動させるかもしれず、または、別の人からのメッセージまたは呼出しは、触覚ポイントを電子装置の片側に繰り返し振動させるかもしれない。記載されたような連続した隣接する多重バイブレータの使用は、(皮膚上のウサギとして知られる)動きの錯覚を作り出す。
【0118】
この動きの錯覚は、移動のための方向の情報を与えるために使用され得る。片側に沿った、電子装置の周り、前後の動きはまた、注目を集めるための情報、強調するための情報、および一般的な非言語情報のような情報を伝達するためにも使用され得る。電子装置はまた、圏外、低バッテリ、および話中信号のような、そのステータスの情報も中継し得る。このような情報は、ユーザが電子装置を彼/彼女の耳の位置に保持していて、スクリーン上の情報を容易に見ることができない間有益であり得る。
【0119】
多重局在力フィードバックはまた、感覚伝達のためにも使用され得る。音声またはテキストのメッセージ、あるいはピクチャまたはデータのファイルを送信する代わりに、特定の触覚パターンを他のユーザに送信することができる。パターンは、リマインダ、特定の気分(例えば、あなたのことを思っている、あなたを愛している、あなたが恋しいなど)、特定の感情、または任意の他のユーザ定義内容を表し得る。
【0120】
コンピュータ装置は、ゲームをプレーすることのような娯楽活動のために幅広く使用される。現在、人気のあるゲーム用コンピュータ装置としては、Nintendo Corp.製のNintendo(登録商標)64、Sony Corp.製のPlaystation(登録商標)およびSega Corp.製のDreamcast(商標)のような家庭用テレビに接続されるゲーム機が挙げられる。ゲーム用コンピュータ装置としてはまた、Windows PCおよびMacintoshコンピュータなどのようなパーソナルコンピュータも挙げられる。また、携帯用コンピュータ装置は、Nintendo製のGame Boy(登録商標)、Palm Computing製のPalmPilot(登録商標)のようなパーソナルデジタルアシスタント、およびラップトップコンピュータのような娯楽目的のために使用されることが多い。
【0121】
これらのコンピュータ装置のユーザは、典型的には、ホストコンピュータ(例えば、ゲーム機)に接続されたインターフェース装置を使用するゲームまたは他のアプリケーションプログラムと対話する。このようなインターフェース装置としては、ジョイスティック、ゲームパッド、マウス、トラックボール、スタイラス、ハンドル、または他の装置が挙げられ得る。ユーザは、ジョイスティック、ホイール、マウス、ボタン、ダイヤル、または他のオブジェクトのようなユーザ操作可能オブジェクト(マニピュランダム)を動かし、それは、ホストコンピュータによって感知されて、ホストコンピュータによって表示されたグラフィック環境を操作するために使用される。最近、インターフェース装置における触覚フィードバックが同様に利用可能になっており、そこで、ホストコンピュータおよび/またはインターフェース装置上のマイクロプロセッサが、ユーザに力を出力する1つ以上のモーターを制御する。ユーザをゲーム経験またはインターフェースタスクにさらに没頭させるために、これらの力は、グラフィック環境における事象またはオブジェクトと関連付けられる。ここで、用語「触覚フィードバック」は、触覚(または振動触覚)フィードバック(ユーザの皮膚表面に伝えられる力)および運動感覚(マニピュランダムの動作の自由度において提供される力)フィードバックの両方を含むことが意図される。
【0122】
ゲーム機上で動くゲームとインターフェースをとるために使用される、現在の力フィードバック「ゲームパッド」コントローラ(または、ゲームパッドコントローラのためのアドオンハードウェア)としては、Sony Corp.製のDual Shock(商標)、Nintendo Corp.製のRumble Pak(商標)、およびSega Corp製のJump Pack、ならびにMadCatz Dual Force Racing Wheelのような他のタイプのハンドヘルドコントローラが挙げられる。これらの装置は、慣性触覚フィードバックコントローラであり、それはコントローラのハウジングを振動させるために1つ以上のモーターを利用し、したがって、ゲーム事象および相互作用に関連付けられるユーザに対する振動のような出力された力を提供する。典型的には、偏心回転質量(ERM)モーター、すなわちページャモーターが、コントローラ上に、したがってユーザに振動を発生させるために使用される。モーターは、コントローラハウジングに堅く接続されており、シャフトが回転される場合に、移動質量からの慣性力がモーターおよびゲームパッドハウジングを前後に揺り動かすように、軸の回転からの回転シャフトオフセットに質量を与える。
【0123】
テクスチャを再現するために、力フィードバック装置は好ましくは、ユーザにコンピュータが生成したオブジェクトにタッチして感じさせるために使用される。タッチの感覚は、好ましくは、触覚(感覚/タッチ)インターフェースを使用してシミュレートされる。触覚インターフェースは、力を反映する装置であり、それは、仮想環境においてシミュレートされた三次元オブジェクトをユーザにタッチさせ、感じさせ、操作させ、創出させ、および/または変更させる。様々な既知の触覚インターフェースオブジェクトが存在し、そのようなものとしては、平面領域インターフェース、ジョイスティック、グローブ、シンブル、スティックまたはペン、外骨格構造、トレッドミル、ファン、磁石が挙げられる。利用されるハードウェアとしては、DCブラシレスモーター、電位差計、Silicon Graphics,Inc.製IRIS Indigoコンピュータ、V25ボードコンピュータ、8086互換性マイクロプロセッサ、CRT表示装置、立体画像化装置、磁性構成要素および電磁構成要素、滑車、スチールベルト駆動列車、VMEバス、復号器、電位差計、モーターコントローラ、復号器、ケーブル低減器が挙げられる。必要とされるソフトウェアは、視覚モデル化プログラムと連動することができる様々なプログラム言語(例えば、C、C++)のいずれであることもできる。
【0124】
現在、専門家の間でインターフェースの「最良の」タイプに関する合意は無い。しかしながら、公知の触覚インターフェースの例は、MITのArtificial Intelligence Laboratoryで開発された「Phantom Haptic Interface」である。その「Phantom Haptic Interface」は、以前は達成できなかった忠実かつ好都合なレベルで的確な触覚刺激を人間に送達する。その装置は、多種多様なオブジェクトと相互作用する指先の感覚を与える「点接触」を発生させる力を送達するように作られている。これを達成するために、たった3つのモーターおよび3つのセンサが必要とされ、装置は、複合的な仮想オブジェクトとの触覚相互作用を可能にする計算的かつ機械的に御しやすい方法を提供する。
【0125】
触覚インターフェースは、「現実の」触覚感覚を想起させる方法で、ユーザが、仮想のコンピュータ作成オブジェクトにタッチして操作することを許可する。この技術によって、コンピュータ端末の前のユーザは、コンピュータの「頭脳」においてのみ存在するオブジェクトにタッチすることができる。遠隔のユーザ位置においてマスター触覚インターフェース装置に正しいデジタル信号を送信することによって、マスター装置は、あたかも彼らが現実のタスクを実行しているかのようにユーザに感じさせるために使用され得る。実際には、ユーザは単にコンピュータプログラムを備えるモーターを介して対話しているだけであり得る。
【0126】
様々な実施形態は、光学ベースであり、3D位置および/または方向がコンピュータに入力されることが望まれるオブジェクト上にあるかまたはその中に組み込まれる目立たない特殊なデータを一般的に使用する。典型的には、そのようなデータは、1台のTVカメラかステレオペアを形成する2台のTVカメラで見られる。そのカメラの位置は、そこから外側を見るコンピュータ表示装置の近くか、または人間の作業領域または遊びの領域の近くであり得る。
【0127】
逆反射ガラスビーズテープの、または,3M co.製のScotchlite 7615からなるようなビーズは、点、線、または他の望ましい形状のデータを提供し、それは任意の所望のオブジェクトに容易に取り付けられることができ、かつ、TVカメラの光軸のような視覚の光軸に沿った入射光で照らされたときに、人、布、部屋等のような周囲のものに対して高輝度および高コントラストを有する。これは、同様にカメラを、通常の環境で使用され、かつ所望される一般的なモーションを捕捉できる早い積分時間を有するようにし、そしてデータを容易に区別されるようにし、それはコンピュータの処理時間および処理コストを大幅に低減させる。
【0128】
図14
図14aは、実施形態に基づく例示的な1台のカメラを図解する。この場合、オブジェクトを活動化させ、またはそれを(例えば、その後の指のモーションまたは別の方法で)移動させるように信号を表示装置C7に発生させるために、ユーザC5は、スクリーンC7上に電子的に表わされるオブジェクトC6を指し、その指さし動作を、そのオブジェクト(仮想オブジェクト)に関してコンピュータC8に包含されるソフトウェアに登録させることを望む。彼は、空間における彼の指先C12の位置および/または彼の指の指さし方向C13を決定するために、典型的には示されるようにスクリーンの上に配置され、あるいは(C11のように)横に配置される1台のTVカメラC10を使用してこれを達成する。
【0129】
指上に逆反射材料(例えば、宝石類として指に一時的に取り付けられるか、または逆反射コーティングの「マニキュア液」を使用して指にペイントされるか、逆反射コーティングを有する接着テープのようなもので指に張り付けられるかのいずれか)を使用することが望ましい場合もある。このようなコーティングとしては、容易に識別されるように特定の反射性を有し、かつそれらの周りのものに対して良好にコントラストを有するScotch-lite 7615およびその等価物が挙げられる。反射の輝度は、動的なターゲット捕捉およびターゲット追跡を最も低いコストで可能にする。
【0130】
逆反射および/または極めて特徴的なターゲット(例えば、輝くオレンジ色の三角形)の使用は、一般的な状況でのターゲットの確実な捕捉を可能にし、そして制御された照明下でのデスクトップアプリケーション上を指さすことに装置を限定しない。LEDSのようなアクティブな(自己発光する)ターゲットもまた、このような捕捉を可能にし得る。
【0131】
もし我々がスクリーンC7の上にあり、かつユーザ、より具体的にはユーザの手を見るカメラシステムC10を検討するなら、インターネット電話の通常の場合、ユーザの顔も見られるくらい比較的大きな視野がある。この同じ視野は、様々な実施形態において使用されることができるが、それは比較的多くの量を記載する。より高い精度のために、カメラ上のアドオンレンズまたはズームレンズが、解像度を増すために使用され得る。
【0132】
または、様々な実施形態によって、複数のカメラを有することが可能であり、1台はインターネット用であり、他のものは本明細書に記載される入力アプリケーション用である。確かに、常に下落する価格により、CMOSチップ上にプラスチックレンズを備える実際のカメラの価格はとても低く、それぞれ別個のチップを有する固定された倍率の多数のカメラを有することはおそらく可能である!
【0133】
これらは、Fire WireまたはUSBのいずれかで容易にデイジーチェーンされることができ、その結果、それらは異なる倍率によってかまたは所望の方向を指さすことによってかのいずれかで実際に電子的に選択されることができる。
【0134】
典型的には手または指であり、この場合は指であるような人間の部分の位置または方向を決定することの問題に戻る。様々な実施形態において、低コストの照明が使用され得る。LEDのような照明のための電力は、一般的にはUSBまたは1394バスを介してどのようにでも送られることができる。
【0135】
ユーザはまた、指さすか、またはその上に逆反射点C16または線ターゲットC17のようなデータC16を有するC15のようなオブジェクトで合図することができる。
【0136】
上に記載される2D位置を感知することを3、4、5および6次元(x、y、+z、ピッチ、ヨー、ロール)に拡大することが可能である。多くの可能性のうちの2つの感知可能性について、本明細書で様々な実施形態において記載される。
1.第1の、図14aおよび図14bにおいて図解される可能性は、1台のカメラを利用するが、多自由度の解を提供し得るオブジェクト上の多数の別個の特徴または他のターゲットを利用することである。1つの例において、オブジェクト上のターゲット間隔は、事前に知られており、オブジェクトについてのデータを包含するソフトウェアから手動または自動でコンピュータに入力されるか、または教示された決定工程を介して決定されることができる。
2.第2の可能性は、図14cおよび図14dにおいて示される2台のカメラを使用する解決法であり、それはターゲットの事前知識を必要とせず、実際にそれ自身で1つのターゲットの3D位置を見出すことができ、例えば指先の位置を決定するのに有用である。情報の6自由度について、たとえ線ターゲットでも、ターゲットは少なくとも3点が必要とされ、線と点の組み合わせもまた使用されることができる。
【0137】
図14bは、感知されるオブジェクト上に、または別の例においてはユーザの手首に3つ以上のデータを備える1台のステレオカメラを利用する3-D(3次元)感知の実施形態を図解する。
【0138】
示されるように、ユーザは彼の右手C29にオブジェクトC30を持っており、それは少なくとも3つの目で見えるデータC32、C33、およびC34を有し、それらは、信号が投射型表示装置C42も制御するコンピュータC41によって処理されるTVカメラC40によって見られる。TVカメラC40はまた、左手C51の指さしの方向およびおおよその向き、またはオブジェクトC30に対するその方向、または任意の他のデータを決定するために、そのユーザの左手の手首C48上の3つの他のデータC45、C46、およびC47を見、または任意の他のデータ(例えば、スクリーン位置に対するデータ、またはTVカメラの取り付け位置に関する他の位置)、または見られる場合のユーザの頭、あるいはその他なんでも見る。オブジェクトおよび手の位置および方向は、公知の写真測量方程式(Pinckney、参照米国特許番号第4219847号および参照された文献における他の参考文献を参照のこと)を使用して、カメラ画像中の3点から決定されることができる。
【0139】
あるいは、3つの別個の点ターゲットに対して、着色された三角形のターゲットが、例えば使用されることができ、そこでは、その両側に適合された線の交差する点が、以下に述べられるようにターゲットデータを定義する。
【0140】
同様に他の目的の物を見るために、カメラC40を使用することも可能である。表示装置C42上に表わされるユーザのオブジェクトC55を指さす方向は、例えばユーザの左手C51の指C52上のデータC50によって決定される(その手首の位置および傾きもまた決定されることができる)。
【0141】
あるいは、指はまた、その一般的なグレーレベルの画像のみからも検出されることが可能であり、ターゲットとされる手首の位置に対して容易に識別され得る(特に、示されるようにユーザが彼の他の指を握りしめており、その結果指C52のみがその手で延ばされている場合)。
【0142】
コンピュータは、グレーレベルの画像を公知の技術、例えば、BLOBおよびPCのためのMatrox brand Genesis画像処理ボードに搭載される他のアルゴリズムによって処理し、そしてデータから得られた手首の知識を使用して指の指さし方向を決定することができる。これは、左手の指C50が、同様に右手に握られるオブジェクトC30上の決定されるべき点を代替的に指さすこと(または点に触れること)を可能にする。
【0143】
図14
図14cは、図14aおよび図14bの実施形態の別バージョンを図解し、そこでは、ペンシルC66の端にある人工のターゲット(この場合三角形である。図2も参照のこと)であるC65を画像化し、そして任意選択的に、典型的には先端から既知の小さな距離にあるペンシルの端にあるターゲットC67の指さし解像度を改良するために、コンピュータC64によって処理される2つのカメラ「双眼の」ステレオカメラC60およびC61が使用される(明確にするために、ユーザおよびペンシルを握るユーザの手は示されていない)。この画像化は、紙(またはタッチスクリーンの場合のTVスクリーン)の上のどこでそのペンシルが接触しているか決定するために、ペンシルの先端位置を追跡することを可能にする。
【0144】
それぞれのカメラについて独立して逆反射ターゲットの照明を提供するために、示されるコンピュータC64によって制御され、独立して制御可能なほぼ同軸の光源C62およびC632を有することが望ましい場合もある。これはなぜなら、異なるアプローチ角度で逆反射器が異なって反射するからであり、そしてカメラは角度的に間隔をあけられる(例えば、0ではない角度Aによる)ことが多いので、それらは同じターゲット見ることがないからである。
【0145】
数多くの他のカメラ配置、処理、計算、および他の問題は、上で参照されたS.F.EI Hakimの論文およびその中で言及される他の参考文献における2つ以上のカメラの立体視システムを使用するオブジェクトの位置の正確な決定に関連して一般に論じられている。
【0146】
コンピュータはまた、紙および四隅のC71~C74におけるターゲットの立体画像を獲得することができる。写真測量方程式の解は、空間におけるカメラに対する紙の位置が決定されることを可能にし、それゆえ、紙に対するペンシルの位置、特にその先端の位置が決定されることを可能にし、それは表示手段C75または他のコンピュータプログラムに伝えられる。端にターゲットがなかったとしても、指さし方向はターゲットC65および計算されたペンシルの先端位置の長さを知ることによって決定されることができる。
【0147】
線ターゲットC76は、ペンシル上で有用であり得、または円周方向に間隔をあけられた複数の線ターゲットもまた、立体画像対からペンシルの指さし方向を定義するのに有用であることができる。
【0148】
測定システムの可動範囲は点線C79に示され、それはこの場合センサシステムが有効に作動し得るデスクトップ上およびデスクトップの上の領域である。典型的には、これは目の前の仕事にとって十分に満足がいくものである。カメラの考えられ得る復号傾斜および他の幾何学的考察により、いかなる精度または解像度基準に対する有効な可動範囲も必ずしも平行な辺を有さないことに注目されたい。
【0149】
図14の2つの(ステレオペアの)カメラシステムが、広く試験され、6自由度までの極めて正確な位置および方向の情報を提供し得ることに注目されたい。市販のCCD白黒カメラ、およびMatrox「Genesis」フレームグラバボード、および画像処理ボード、およびIntel Pentium 300MHZベースのコンピュータで作動する好適な立体写真測量ソフトウェアを使用する1つの特定のバージョンは、例えば、大きなデスクトップのCADステーションからの入力によく適した特徴を有する。これは、例えば、オブジェクト上の直径約5~15mmの明確に確認できる丸い逆反射(scotchlite 7615ベースの)データを使用する場合に、全て0.1mmまたはそれ以上の精度で、xおよびyにおける0.5メートル×0.5メートル(カメラが直接的に頭上からデスクを指さすデスクトップ)およびデスクの上のzにおける0.35メートルの可動範囲にわたる6つの軸(x y z ロール ピッチおよびヨー)データの30Hzのアップデートを提供する。これは、3DのCADシステムにおいてオブジェクトを設計することのような精密なタスクに対して十分に正確であり得る。
【0150】
この例におけるカメラは、頭上に取り付けられる。横または前、あるいはデスクトップに対して45度のような角度で取り付けられる場合、z軸はカメラから外側への方向になる。
【0151】
図14cは、線ターゲットを有するオブジェクトの位置および方向、およびユーザの一部の上にあるデータを決定するためにこの場合において使用される、2台のカメラの立体的な配置をさらに図解する。ここで、カメラC60およびカメラC61は、この場合、玩具の刀身C81の長さの一部に走る逆反射線ターゲットC80を見るために配置される。この場合の線ターゲットは、プラスチックの刀の一部として作成され、かつ車のテールライト反射器における反射器と類似の隅に成形された箱型反射器の形状をしている。それはまた、刀の残りの部分に対してある独特の色になるように作成され得、その2つの組み合わせが間違えようのない指示を与える。
【0152】
典型的には、逆反射的に見られた場合、任意の典型的な画像において他の明るい線は無い。これはまた、どのようにしてターゲットの形状(例えば、線)が、画像において価値があるいくつかの明るい画素を含み得る不要な他の輝きおよび反射を識別するために使用されることができるかを図解する。線タイプのターゲットは、円筒形のオブジェクトの周りに巻き付けられる場合、形状が円筒形であり得、その結果それは多数の角度から見られることができることに注目されたい。
【0153】
2つのカメラ画像の整合および写真測量方程式の解は、線ターゲットの指さし方向を与える。C82のようなさらなる点が使用される場合、刀の完全な6自由度の解が利用可能である。また、ここで示されるのは、2つの目的に役立つさらに別の点C83であり、それは改良された写真測量法の解を可能にし、そしてそれは、曖昧さ、抹消、またはその他の理由のためにC82が見られない場合に余剰ターゲットとして役立つ。
【0154】
このデータは、コンピュータC64において計算され、所望される通りに表示を変更するために使用される。
【0155】
1つの実施形態において、IBM 300MHZ PC上のMatrox Genesisフレームプロセッサカードは、両方のカメラを読み取り、30HZのカメラフレーム速度で情報を処理するために使用された。このような線ターゲットは、服の袖、指さし用グローブの縫い目、帽子の縁、および他の装飾的および実用的目的のもの、例えば、穴または裂け目のような、オブジェクトの端またはその一部を縁取る目的の物において非常に有用である。
【0156】
典型的には、カメラC60およびC61は、等しい倍率および視野を有し、所望される測定量が重複する。カメラの軸は平行であり得るが、2~3メートルよりも少ない範囲での操作については、それらの視野の重複を増大させるために、特に、大きな基線距離dが(z範囲の可能性は低くなるが)精度を高めるために使用されている場合、互いに鋭角Aで傾斜されている。例えば、CAD製図アプリケーションについては、0.5~1メートルの基線で、Aは30~45度であり得る。図5のようなビデオゲームの場合、zの範囲は5メートル以上であり得、角度Aおよび基線は小さくなり、より大きい範囲の活動を可能にする。
【0157】
データベース
オブジェクト上のデータは、オブジェクトの他の点および他のデータに関連して、そのような知識で設計されたオブジェクトをユーザに売るかそうでない場合は提供することによって、およびそれにこのデータを有するCD ROMディスクまたは他のコンピュータインターフェース可能な記憶媒体既を含ませることによって既知であり得る。あるいは、ユーザまたはある人は、コンピュータシステムにこの情報を教えることができる。これは、データがユーザによって任意のオブジェクトに適用されるときに特に有用である。
【0158】
図14
ここで図解されているのは、コマンドを作成するための単一点の検出に関する様々な実施形態において使用される工程であり、この場合、取り付けられた逆反射ターゲットを有する指先の位置(または位置の変化、すなわち、移動)は、明るいターゲット指示だけを指(そして任意選択的に、例えばタッチされるべきスクリーンのような、それに関連付けられる任意のオブジェクト)から見るように、最も単純な場合において画像の閾値化に基づく検出アルゴリズムを使用するステレオペアのTVカメラによって検出される。
【0159】
もしこれが指上のデータを曖昧さを残さず定義するのに不十分であるなら、当該分野において公知である加えられたアルゴリズムが利用され得る(それらのうちの多くは、一般的にMatrox Genesisのような画像分析フレームグラバボードに搭載されている)。その処理は、以下を含み得る:
周りまたはごく近いところ(コントラスト)と比較して明るさを検出する工程;
円、輪、三角形などのような形状の検索が行われる、形状を検出する工程;
特定の色の検索が行われる、色を検出する工程;
以前のTV画像における位置から移動したターゲット候補のみがみられる、移動工程。
【0160】
各工程は、前の工程を通過したものだけを処理する場合もあり、また、各々は独立して実行される場合もあり、その結果は後に比較される。これらの工程の順序は変えられ得るが、変更は、指ターゲットの妥当な指示をさらに識別するためにそれぞれ加える。
【0161】
次に、標的化された指の位置がステレオペアの2つのカメラ画像における指ターゲットの位置を比較することによって決定される。この場合、単一のターゲットが使用されるので整合の問題は無く、それは各画像において点が見出されるときにのみ現れる。
【0162】
指(または他のツール)の先端の画像が見出された後に、その位置がスクリーンまたは紙に対して演算され、そしてこのデータは、それ、例えば描画線の位置、アイコンを変更するために、またはスクリーン上の移動のベクトルを決定するために表示を制御するコンピュータに入力される。
【0163】
モーションの検出
コンピュータ8は、入力されるTV画像ベースの信号を分析して画像においてどの点が動いているか決定するために使用されることができる。これは、しばしば手またはオブジェクトのような、動いているアイテムのみが目的であるので、固定されたバックグラウンドデータを除去するのに有益である。さらに、移動の方向は、多くの場合において、所望される答えであるか、それか移動は全てで起こるという事実である。
【0164】
これを決定するための簡単な方法は、高コントラストの逆反射ターゲットの画像を、最初の画像から減算することであり、そしてどの部分が異なるか決めるだけで、点の移動を本質的に表わす。照明の小さな変化または他の効果は登録されない。同様に、明らかにより洗練されたアルゴリズムが存在する。
【0165】
モーションの前処理は、それは人が無関係な領域を取り除いて全てのターゲット認識および測定処理を実際のターゲットアイテムに集中させるので、ターゲットのコントラストがそこまで高くないときに有用である。
【0166】
このような処理はまた、移動する点だけが画像整合において考慮されるので、2カメラステレオが使用される場合に有用であり、問題は、フィールドに多くの点があるときである。
【0167】
オブジェクトは移動しているとみなされることができるか?その答えは、それがゲームまたは多くの他の活動の場合「はい」である。しかしながら、移動の速度の問題があり得る。おそらく、ゲームにおいてはフレーム間が基準であり、すなわち典型的なカメラに対しては30Hzである。しかしながら、いくつかの場合において、移動はより遅いものと定義され得、例えば、設計者の慎重なモーションを使用するCADシステム入力については3Hzである。
【0168】
いったん移動データが識別されると、次いでその範囲が決定され得、そしてもしその点から前に移動しないとしても、オブジェクトが次いで追跡される場合、範囲の測定は単なる2次元以上を使用するオブジェクトを固定する良好な方法を与える。
【0169】
人は、自然には存在しない場合、ターゲットの人工的な移動を実際には使用し得る。これは、それを振動させることによってなされ得る。1つ以上LEDがターゲットとして使用される場合、それらは点滅するように作成され得、それはまた、画像減算(LEDのある画像 対 LEDのない画像)においても現れる。同じことが、色を変えられたターゲットにも当てはまり、カラー画像の減算においても現れる。
【0170】
画像減算または他のコンピュータ処理操作はまた、他の感覚においても有用であることができる。バックグラウンドを減算することも可能であり、逆反射ターゲットが存在しない逆反射の照明光を活性化し、次いでそれらを減算する。単に部屋または他の作業空間の写真を撮り、次いで標的化されたオブジェクトを取り込むという考えもある。減算またはそのようなものは、とても簡単であるように思える。最終結果は、光っているドアノブ、ガラス等のような、関係のない、空間における任意の光る特徴が、考慮から除去されることである。
【0171】
これはまた、カラーベースの画像減算により、着色されたターゲットでも行われることが可能であり、所望される色があらかじめ分かっている(指導モードを介して知り得た)場合に特に有用である。
【0172】
図14dに示されるフローチャートは、以下の工程を図解する:
A.ステレオペアの画像を獲得する;
B.任意選択的に、モーションが存在するかどうか決定するために画像を前処理する。
もし存在するなら、次の工程に移動し、そうでないときは次の工程に移動しないかまたは(所望されるように)移動してもよい;
C.画像を閾値化する;
D.明るさが不十分である場合、明るさまたは積分時間のような明るさ収集パラメータを変更する;
E.ターゲットを識別する;
F.識別できない場合、ターゲットの色、形状、または大きさのスクリーニングのような、他の工程を加える;
G.ターゲット点の重心または他の特徴を決定する(この場合、指上の逆反射点);
H.必要であれば、補助整合工程を行う;
I.ターゲット位置の範囲z、およびx、yを決定するためにステレオペアにおける位置を比較する;
J.スクリーンの位置がコンピュープログラムに知られていない場合の、スクリーン上のターゲットの位置を決定する補助工程。スクリーン上のターゲットを介して、例えばハウジングまたはスクリーンに投影されたものを決定する;
K.スクリーンに対するターゲットの位置を決定する;
L.指示された表示プログラムにおける点を決定する;
M.表示およびプログラムを所望の通りに変更する。
【0173】
図14
以下は、(本明細書においていくつかの実施形態において開示される)三角形形状のカラーのターゲットの多自由度画像処理の説明であり、それは、以下に記載のコンピュータベースの方法を使用してターゲットの3次元の位置および方向を得るために1つ以上のカメラを使用して光学的に見出されることができる。有利には、それは色処理、ならびに最も高い解像度のための大量の画素を使用し、典型的には、ターゲットが大きく、またはカメラがターゲットに近いか、またはカメラの視野が非常に数多くの画素からなっているので、画像平面における大量の画素によって定義されるターゲットに対しては最良である。
【0174】
その方法は単純だが、1)(速度を犠牲にするが)様々な度合いで精度を高め、2)1つ以上のカメラ(より多いカメラは精度を高める)で、3)ツールまたはオブジェクトを識別するために、ターゲットの色および(1個以上の)三角形の組み合わせを利用することができるように適用可能である点で独特である。それは、正確なサブピクセル精度を得るために、三角性の縁を利用する。三角形の縁がゆるやかな曲線さえもち得れば、方法はなお良好に機能し得る。他の幾何学的形状も、ときには同様に処理されることができる。
【0175】
方法は、縁を正確に定義し、次いでこれらの端の曲線の交点を計算することによって、カメラ視野におけるそれぞれの三角形の3つの頂点(F0、G0、F1、G1、F2、G2)を正確に見つけることに基づいている。これは概して、重心の領域から3点または4点を見つけるよりも正確である。しかしながら、どれを使用するかの選択は、しばしばどれが消費者にとってより満足のいくものであるか、または使用時に耐久性および信頼性があるかという問題に行きつく。
【0176】
好ましい実施では、異なる鮮やかな色のバックグラウンド材料の矩形上の鮮やかな色の直角三角形から構成される目標物を捉えるために一色以上のカメラが使用される。バックグラウンドの色および三角形の色は、画像の残部と容易に見分けられる2つの色でなければならない。解説する目的で、本発明者らは、バックグラウンドの色を鮮やかな橙色として、三角形を水色として記載することにする。
【0177】
バックグラウンドの色と三角形の色との差異を使用することによって、この三角形の頂点を非常に正確に見出すことができる。目標物の上に二以上の三角形が存在する場合、位置および配向の情報の加重平均を使用して精度を高めることができる。
【0178】
本方法は、1つ前のフレームからの三角形の重心の画素の位置から始まって、バックグラウンドの色または三角形の色を有する画素を検索することを始める。三角形の「水色」の色を有する画素が見つけられると、そのプログラムは、4つの相対する方向に進み、これは各前進が三角形および「橙色」のバックグラウンドを分割する辺を示す色を検出するまで続く。次に当該方法は、この辺を延長し、最小二乗法を用いて三角形の3つの辺を定義する。得られた三本の線の交点が見いだされ、これはその三角形の頂点の粗い見積もりとしての役割を果たす。これらは、高い精度を必要としないアプリケーションのための入力としての役割を果たすことができる。
【0179】
よりよい精度が所望される場合、次に、これらの暫定的な線は、サブピクセルの精緻化プロセスへの出発点として使用される。これらの三本の線の各々は、それが大部分は水平であるかどうかを確かめるために、チェックされる。線が大部分水平である場合は、暫定的な線をまたぐ各縦列の中の画素にわたって曲線のベストフィットをフィッティングすることによって、新しい線が決定される。線が大部分垂直である場合、同じプロセスは横列の画素上を進む。
【0180】
線が横切る各画素の色は、対応する数値に翻訳される。完全に水色の画素なら、値0を与えられ、他方完全に橙色の画素なら値1を与えられることになろう。すべての他の色は、その水色および橙色の相対量に基づき0~1の数字を生成する。画素に割り当てられるこの数値、V、はその画素の色成分(R、G、B値など)の加重平均である。較正された水色の成分がAR、AG、ABであり、橙色の成分がOR、OG、OBであり、その画素成分がPR、PG、PBである場合は、数値Vは:
V=WR*CR+WG*CG+WB*CB
式中、WR、WG、WBは0~1の重み付け定数であり、CRは以下のように定義される:
同じプロセスは、CGおよびCBを定義するために使用できる。
【0181】
この値Vは、暫定的な線の角度が理想線の角度と同じであると仮定して算出した橙色の割合(%)に等しい理想値Uと比較される。例えば、その線によって正確に真ん中で横切られる画素は、それは50%水色および50%橙色であるため、0.5のUを有することになる。暫定的な線の交点(crossing)の近傍での縦列(または横列)におけるU-Vのフィッティングは、真の辺の交点(crossing)の位置の新しい見積もりとなる。最後に、これらの交点のセットが3つの辺の各々に対する線または緩やかな曲線にフィットすることができ、3つの頂点はこれらの線または曲線の交点から計算することができる。
【0182】
これらの3つの正確な頂点は、目標物のxおよびyをFおよびGに関係付けるために、レンズの公式(本願明細書では、本発明者らは簡便のため、単にレンズの公式を使用することにする)とともにカメラ面(F0,G0,F1,G1,F2,G2)で使用することができる。
F=λX/Z;G=λY/Z
λは焦点距離であり、zはレンズから目標物の位置までの垂直方向の距離である。目標物の上の三角形は、レンズ面と平行な面にあるとして最初は定義される。好ましい構成では、直角がx0、y0、z0で定義され、カメラのF軸の方向に沿って延びる(長さAの)1つの辺およびそのカメラのG軸の方向に沿って延びる他方の辺(長さBの)を有する1つの直角三角形を有する。現実の目標物の配向は、オイラー角φ、θ、ψを使用して、この配向と関連付けられる。レンズ方程式およびオイラー方程式と一緒に、3つの頂点の6つの誘導されたデータ値(F0、G0、F1、G1、F2、G2)は、目標物の位置および配向の6つの値を規定するために使用することができる。任意のツールまたはこの目標物に堅く取り付けられた物体上の注目する点の位置および配向は、較正データならびに通常の平行移動および回転の変換から容易に計算することができる。レンズの歪みを取り扱う精緻化は、FおよびGのデータの位置を修正する較正データを用いて補正関数を形成することによって、扱うことができる。オイラー式は非線形である。本発明者らは、これらの角度は最後の映像フレーム以降多くは変化していないと最初に仮定して、オイラー式を線形化した。したがって、φをφ(古い)+U1で置き換え、θをθ(古い)+U2で置き換え、ψをψ(古い)+U3で置き換え、そしてz0をz0(古い)+U4で置き換える、すなわち:
φ=φ+U1
θ=θ+U2
ψ=ψ+U3
z0=z0+U4
とすることができる。これらをオイラー方程式に代入し、レンズの公式を適用すると、行列方程式
SU=R
が得られる。これは、ガウス-ジョーダン(Gauss Jordan)ルーチンなどの標準的な方法を用いてU値について解くことができる。角度およびz0は、収束が得られるまで反復して更新することができる。この行列の係数は、
s11=-A(cos(φ)(F1/λcos(ψ)+sin(ψ))-sin(φ)cos(θ)(F1/λsin(ψ)-cos(ψ)))
s12=Asin(θ)cos(φ)(F1/λsin(ψ)-cos(ψ)
s13=A(sin(φ)(F1/λsin(ψ)-cos(ψ))-cos(φ)cos(-θ)(F1/λcos(ψ)-sin(ψ)))
s14=(F0-F1)/λ
s21=A(G1/λ(-cos(φ)*cos(ψ)+sin(φ)sin(ψ)cos(θ))+sin(θ)sin(φ))
s22=Acos(φ)(G1/λsin(θ)sin(ψ)-cos(θ))
s23=G1/λA(sin(ψ)sin(φ)-cos(ψ)cos(θ)cos(φ))
s24=(G0-G1)/λ
s31=0
s32=-Bcos(θ)(F2/λsin(ψ)-cos(ψ))
s33=-Bsin(θ)(F2/λcos(ψ)+sin(ψ))
s34=(F0-F2)/λ
s41=0
s42=-B(G2/λsin(ψ)cos(θ)+sin(θ))
s43=-BG2/λsin(θ)cos(ψ)
s44=(G0-G2)/λ
のように定義され、右辺のベクトルは、
r1=(F1-F0)z0/λ+A(F1/λ(cos(ψ)sin(φ)+cos(θ)cos(φ)sin(ψ))+sin(ψ)sin(ψ)-cos(θ)cos(φ)cos(-ψ))
r2=(G1-G0)z0/λ+A(G1/λ(cos(ψ)sin(φ)+cos(θ)cos(φ)sin(ψ))+sin(θ)cos(φ))
r3=(F2-F0)z0/λ+Bsin(θ)(F2/λsin(ψ)-cos(ψ))
r4=(G2-G0)z0/λ+B(G2/λsin(θ)sin(ψ)-cos(θ))
のように定義される。収束後、残りのパラメータx0およびy0は、方程式:
x0=F0z0/λ
Y0=G0z0/λ
から定義される。
【0183】
目立つ色の移行は黒白の移行よりもかなり多くの情報を与えることができ、物体の位置および配向を正確に算出する目的にとっては有用である。カラーカメラおよび高容量のプロセッサが安価になるにつれて、提供された付加された情報は事実上付加的なコストなしに、アクセスすることができる。そして非常に重要なことに、多くの場合、色の移行は、飾り気のない黒および白よりも、ユーザにとって見るのがより快適である。加えて、目標物を見出すことができる解像度を統計的に高めるためのさらなる機会を作り出すために、その色は目標物の範囲内で変化することができる。
【0184】
(コンピュータへの三次元入力における課題)
今日、三次元(3D)情報のためのコンピュータへの入力は、マウスまたは類似の装置などの二次元装置を用いて苦労して行われることが多い。人にとって、ならびにプログラムおよびその人との相互作用にとってともに、この手法は不自然であり、3Dデザインシステムを用いて作業するCADデザイナーはその手法を使用して効率よく設計するために必要な技能を修得するために多年の経験を必要とする。
【0185】
類似の状況は、コンテンツがはるかにより三次元的およびグラフィック画像的になっているが、類似の限界を抱える非常に一般的なコンピュータビデオゲームに関しても存在する。これらのゲームも、これまで遊技者(一人または複数人)にとって自然ではなかった。
【0186】
「バーチャル・リアリティ」もヘッドトラッキング、身体部分の動きなどのために3D入力を必要とする。これは、いくつかの解決策をもたらしたさらなる領域のセンサ能力の開発につながったが、これらはユーザにとって面倒な、高価な、またはその両方のいずれかである。
【0187】
3Dのコンピュータ入力の限界はまた、医学における授業、シミュレーションなど自然型の状況の使用を制限してきた。それは、さらに幼児、高齢者、および障害者を、コンピュータに支援された生活および仕事から得る恩恵から制限する。
【0188】
別の側面は、物体形状のデジタル化である。3Dデザインのための出発点として、プラスチックモデルまたは現実のパーツを手に取りたいときがある。
【0189】
本発明者らは、これらのコントロールのすべてを与えることができ、かつ製図パッドとして役立つか、または3Dで造形された形を入力するか、またはユーザに実際の粘土を使用させて、ユーザが実際の粘土で彫塑するにつれてコンピュータが新しい形状を記録するようにすることさえ可能にする1つの単一の安価な装置を提案する。
【0190】
様々な実施形態が、身体的な活動および身体の一部をコンピュータの命令に関連付ける。未熟なユーザは、一まとまりの目的ある模型または「玩具」のドア、窓、壁などを用いて家を設計することができる。適切な玩具要素に触れて、次にユーザの手を動かすかまたは回転させることによって、ユーザは、その要素を適切な位置に配置することができる。ユーザは、机上で玩具の位置を見ること、または対応する縮尺の表示物をコンピュータディスプレイ上で見ることのいずれかによって、自分の視覚的刺激を得ることができる。多くの他の実施形態も可能である。
【0191】
(物体追跡)
1つの一般的な態様では、注目する物体を追跡する方法が開示される。この方法は、注目する物体の異なる視点を表す第1の画像および第2の画像を取得する工程と、この第1の画像を第1の画像データセットへと処理し、この第2の画像を第2の画像データセットへと処理する工程とを含む。この方法はさらに、この第1の画像データセットおよび第2の画像データセットを処理してバックグラウンドに関連するバックグラウンドデータセットを生成する工程と、第1の画像データセットとバックグラウンドデータセットとの差を測定することによって第1の差マップを、および第2の画像データセットとバックグラウンドデータセットとの差を測定することによって第2の差マップを生成する工程とを含む。この方法はまた、第1の差マップにおける注目する物体の第1の相対的位置および第2の差マップにおける注目する物体の第2の相対的位置を検出する工程と、注目する物体のこの第1および第2の相対的位置から注目する物体の絶対的位置を生成する工程とを含む。
【0192】
この第1の画像を第1の画像データセットへと処理し、この第2の画像を第2の画像データセットへと処理する工程は、第1および第2の画像の各々についての有効画像領域(active image region)を判定する工程と、この有効画像領域内に含まれる第1および第2の画像から有効画像データセットを抽出する工程とを含んでいてもよい。有効画像データセットを抽出する工程は、第1および第2の画像をトリミングする(cropping)手法、第1および第2の画像を回転させる手法、または第1および第2の画像をずり変形する手法のうちの一以上を含んでいてもよい。
【0193】
1つの実施において、有効画像データセットを抽出する工程は、この有効画像データセットを横列および縦列を有する画像の画素列へと配列する工程を含んでいてもよい。抽出する工程はさらに、画像画素列の各縦列内の最大画素値を同定する工程と、1つの横列を有するデータセットを生成する工程であって、各縦列についての識別された最大画素値がその縦列を表す工程とを含んでいてもよい。
【0194】
第1の画像を第1の画像データセットへと処理し、第2の画像を第2の画像データセットへと処理する工程はまた、第1および第2の画像にフィルタをかける工程を含んでもよい。フィルタをかける工程は、第1および第2の画像において辺を抽出する工程を含んでいてもよい。フィルタをかける工程はさらに、第1の画像データセットおよび第2の画像データセットを処理して、この第1の画像データセットとバックグラウンドデータセットとの差を強調し、かつ第2の画像データセットとバックグラウンドデータセットとの差を強調する工程とを含んでもよい。
【0195】
バックグラウンドデータセットを生成するために第1の画像データおよび第2の画像データを処理することは、第1の画像データセットに関連する1つ以上のバックグラウンドデータセットの第1のセットを生成すること、および、第2の画像データセットに関連する1つ以上のバックグラウンドデータセットの第2のセットを生成することを含んでもよい。
【0196】
1つ以上のバックグラウンドデータセットの第1のセットを生成することは、バックグラウンドを表す第1の画像データセット内のデータの最大値を表す第1のバックグラウンドセットを生成することを含んでもよく、1つ以上のバックグラウンドデータセットの第2のセットを生成することは、バックグラウンドを表す第2の画像データセット内のデータの最大値を表す第2のバックグラウンドセットを生成することを含む。生成することは、さらに、バックグラウンドを表すデータの最大値を表す第1および第2のバックグラウンドセットのために、所定の値によって設定された第1および第2のバックグラウンドセット内に含まれる値を増加させることを含んでもよい。
【0197】
1つ以上のバックグラウンドデータセットの第1のセットを生成することは、バックグラウンドを表す第1の画像データセット内のデータの最大値を表す第1のバックグラウンドセットを生成することを含んでもよく、1つ以上のバックグラウンドデータセットの第2のセットを生成することは、バックグラウンドを表す第2の画像データセット内のデータの最小値を表す第2のバックグラウンドセットを生成することを含んでもよい。生成することは、さらに、バックグラウンドを表すデータの最小値を表す第1および第2のバックグラウンドセットのために、所定の値によって設定された第1および第2のバックグラウンドセット内に含まれる値を低下させることを含んでもよい。
【0198】
バックグラウンドデータセットの第1のセットを生成することは、第1の画像データセットをサンプリングすることを含んでもよく、バックグラウンドデータセットの第2のセットを生成することは、第2の画像データセットをサンプリングすることを含んでもよい。サンプリングは、所定の時間間隔において自動的に生じてもよく、ここで各サンプルは、バックグラウンドに関連しないデータを含んでもよい。
【0199】
1つ以上のバックグラウンドデータセットの第1のセットを生成することは、各バックグラウンドデータセット内の第1の画像データセットの複数のサンプルを維持することを含んでもよく、1つ以上のバックグラウンドデータセットの第2のセットを生成することは、各バックグラウンドデータセット内において第2の画像データの複数のサンプルを維持することを含んでもよい。
【0200】
各第1のバックグラウンドデータセットを生成することは、第1の画像データセット内の各要素のためのバックグラウンドを表す1つの値を、複数のサンプルの中から選択することを含んでもよく、各第2のバックグラウンドデータセットを生成することは、第2の画像データセット内の各要素のためのバックグラウンドを表す1つの値を、複数のサンプルの中から選択することを含んでもよい。選択することは、バックグラウンドデータセットの各々における全てのサンプル値から、中央値を選択することを含んでもよい。
【0201】
他の実施において、生成することは、第1の画像データセットとバックグラウンドデータセットの下位セットとを比較すること、および第2の画像データセットとバックグラウンドデータセットの下位セットとを比較することを含んでもよい。
【0202】
他の実施において、第1の差異マップを生成することはさらに、2つの状態のうちの1つとして、第1の画像データセット内における各要素を表すことを含んでもよく、第2の差異マップを生成することはさらに、2つの状態のうちの1つとして、第2の画像データセット内における各要素を表すことを含んでもよく、ここで2つの状態とは、値がバックグラウンドと整合するか否かを表す。
【0203】
さらに別の実施において、検出することは、第1および第2の差異マップの各々においてクラスタを識別することを含んでもよく、ここで各クラスタは要素を有し、それに関連する差異マップ内の要素の状態は、その要素がバックグラウンドと不整合であることを示す。
【0204】
クラスタを識別することはさらに、バックグラウンドと不整合である列内の要素をカウントすることによって、差異マップを1つの行に低減することを含んでもよい。クラスタを識別することはさらに、列をクラスタ内であると識別すること、および、隣接する列をクラスタ内であると分類することを含んでもよい。列をクラスタ内であると識別することはまた、中央列を識別することを含んでもよい。
【0205】
クラスタを識別することはさらに、クラスタに関連する位置を識別することを含んでもよい。クラスタに関連する位置を識別することは、クラスタ内の要素の重み付け平均を計算することを含んでもよい。
【0206】
検出することはさらに、クラスタを当該対象として分類することを含んでもよい。クラスタを分類することはさらに、クラスタ内の要素をカウントすること、および、そのカウントが所定の閾値を超過する場合、クラスタを当該対象のみとして分類することを含んでもよい。クラスタを分類することはさらに、クラスタ内の要素をカウントすること、および差異マップ内のバックグラウンド内で不整合であると分類された全要素の数をカウントすること、ならびに、全要素の数に対するクラスタ内の要素のカウントの比が所定の閾値を超過する場合にのみクラスタを当該対象と分類することを含んでもよい。
【0207】
検出する工程はさらに、当該対象のポインティング端を表すクラスタ内の下位クラスタを識別すること、および下位クラスタの一部を識別することを含んでもよい。
【0208】
上述の実施において、当該対象はユーザの手であってもよく、その方法は、当該対象の絶対部分を用いたアプリケーションプログラムをコントロールすることを含んでもよい。
【0209】
上述の実施はさらに、当該対象の異なる視座を表す第3の画像および第4の画像を獲得すること、第3の画像を第3の画像データセットに、および第4の画像を第4の画像データセットに処理し、バックグラウンドに関連するバックグラウンドデータセットを生成するために、第3の画像データセットおよび第4の画像データセットを処理することを含んでもよい。本方法はまた、第3の画像データセットとバックグラウンドデータセットとの間の差異を決定することによって第3の差異マップを生成すること、および第4の画像データセットとバックグラウンドデータセットとの間の差異を決定することによって第4の差異マップを生成すること、ならびに、第3の差異マップにおける当該対象の第3の相対位置、および第4の差異マップにおける当該対象の第4の相対位置を検出すること含んでもよい。当該対象の絶対位置は、当該対象の第1、第2、第3、および第4の相対位置から生成されてもよい。
【0210】
この実施の一部として、当該対象はユーザの手であってもよく、または、当該対象の絶対位置を用いるアプリケーションプログラムをコントロールすることを含んでもよい。
【0211】
別の態様において、コンピュータと結合するユーザによって制御される当該対象を追跡する方法が開示される。本方法は、少なくとも2つの視座からの画像を獲得することと、各獲得された画像に対する画像データセットを生成するために獲得された画像を処理することと、各獲得された画像のために差異マップを生成するために、各画像データセットと、1つ以上のバックグラウンドデータセットとを比較することを含む。本方法はまた、各差異マップ内の当該対象の相対位置を検出することと、当該対象の相対位置から当該対象の絶対位置を生成することと、ユーザが計算アプリケーションと相互作用できるために絶対位置を用いることを含む。
【0212】
さらに、この方法は、当該対象の絶対位置を、コンピュータアプリケーションに関連される画面座標にマッピングすること、およびコンピュータアプリケーションと結合するためにマッピングされた位置を用いることを含んでもよい。本方法はまた、当該対象の絶対位置における変化を分析することによって当該対象に関連するジェスチャを認識すること、およびコンピュータアプリケーションに結合するために絶対位置およびジェスチャを組み合わせることを含んでもよい。
【0213】
別の態様において、コンピュータ上で稼動するアプリケーションプログラムと相互作用するマルチカメラ追跡システムが開示される。マルチカメラ追跡システムは、当該領域の異なる視座を提供するように構成された2つ以上のビデオカメラを含み、一連のビデオ画像を生成するように動作可能である。プロセッサは、一連のビデオ画像を受信し、当該領域に表れる対象を検出するように動作可能である。プロセッサは、ビデオ画像からバックグラウンドデータセットを生成し、各受信されたビデオ画像のために画像データセットを生成し、各画像データセットのために差異マップを生成するために、各画像データセットをバックグラウンドデータセットと比較し、各差異マップ内の当該対象の相対位置を検出し、当該対象の相対位置から当該対象の絶対位置を生成し、アプリケーションプログラムに関連する位置インジケータに絶対位置をマッピングする処理を実行する。
【0214】
上述の実施において、当該対象は人間の手であってもよい。さらに、当該領域はコンピュータに関連するビデオディスプレイの前に規定されてもよい。プロセッサは、ビデオディスプレイ上の位置インジケータが当該対象と並んでいるように、当該対象の絶対位置を位置インジケータにマッピングするように動作可能である。
【0215】
当該領域は、コンピュータに関連するビデオディスプレイの前の任意の距離に規定されてもよく、プロセッサは、ビデオディスプレイ上の位置インジケータが当該対象によって、指された位置に揃えられているように、当該対象の絶対位置をその位置インジケータにマッピングするように動作可能であってもよい。あるいは、当該領域は、コンピュータに関連するビデオディスプレイの前の任意の距離に規定されてもよく、プロセッサは、当該対象の動きがビデオディスプレイ上の位置インジケータの位置のより大きい動きに見積もられるように、当該対象の絶対位置をその位置インジケータにマッピングするように動作可能であってもよい。
【0216】
プロセッサは、コンピュータマウスの機能をエミュレートするように構成されてもよい。これは、プロセッサを、当該対象の動きから由来するジェスチャを用いてコンピュータマウスのボタンをコントロールすることをエミュレートするように構成することを含んでもよい。所定の期間の間当該対象の持続された位置は、アプリケーションプログラム内の選択行為をトリガーしてもよい。
【0217】
プロセッサは、所定の期間の間当該対象の持続された位置に基づいてコンピュータマウスのボタンをコントロールすることをエミュレートするように構成されてもよい。所定の期間の間インタラクティブディスプレイ領域の範囲内の当該対象の位置を持続するは、アプリケーションプログラム内の選択行為をトリガーしてもよい。
【0218】
プロセッサは、所定の期間の間、インタラクティブディスプレイ領域の範囲内の位置インジケータの持続された位置に基づいてコンピュータマウスのボタンをコントロールすることをエミュレートするように構成されてもよい。
【0219】
上述の態様において、バックグラウンドデータセットは、静的な構造の少なくとも一部を表すデータ点を含んでもよい。この実施において、静的な構造の少なくとも一部は、ビデオカメラに対して可視であるパターン化された表面を含んでもよい。この静的な構造はウィンドウフレームであってもよい。あるいはこの静的な構造は光の片を含んでもよい。
【0220】
別の態様において、コンピュータ上で稼動するアプリケーションプログラムと相互作用するためのマルチカメラ追跡システムが開示される。このシステムは当該領域の異なる視座を提供するように構成された2つのビデオカメラを含み、一連のビデオカメラを生成するように動作可能である。プロセッサは、一連のビデオ画像を受信し、当該領域に表れる対象を検出するように動作可能である。プロセッサは、ビデオ画像からバックグラウンドデータセットを生成し、各受信されたビデオ画像のために画像データセットを生成し、各画像データセットのために差異マップを生成するために、各画像データセットをバックグラウンドデータセットと比較し、各差異マップ内の当該対象の相対位置を検出し、当該対象の相対位置から当該対象の絶対位置を生成し、当該対象によって示された下位領域を識別し、当該対象が識別された下位領域を占める場合、起動されている識別された下位領域と行為とを関連付け、アプリケーションプログラムと相互作用するその行為を適用する処理を実行する。
【0221】
上述の実施において、当該対象は人間の手であってもよい。さらに、識別された下位領域に関連された行為は、アプリケーションプログラムに関連付けられたキーボードのキーのアクティブ化をエミュレートしてもよい。関連の実施において、所定の期間の間任意の下位領域において当該対象の位置を持続することは、その行為をトリガーしてもよい。
【0222】
1つ以上の実施の詳細は、添付の図面および以下の記載において説明される。
【0223】
図15は、画像閲覧システムと相互作用するマルチカメラモーション追跡およびコントロールシステムD100を示す。この実施において、2つのカメラD101およびD102は当該領域D103の領域をスキャンする。コントロールされた、または既知のバックグラウンドD104は当該領域D103を囲む。当該領域D105は、それが当該領域D103に入る場合、システムによって追跡される。当該対象D105は、当該領域D103に挿入される任意の一般的な対象であり、通常、システムユーザの手または指である。当該対象D105はまた、ポインタなどの選択装置であってもよい。
【0224】
カメラD101およびD102から獲得された一連のビデオ画像は、計算装置または画像プロセッサD106に運ばれる。この実施において、計算装置は、ビデオディスプレイD107上においてユーザにフィードバックを提供する追加のソフトウェアを稼動する汎用のコンピュータである。
【0225】
図16Aは、マルチカメラコントロールシステムD100の通常の実施を示す。2つのカメラD101およびD102は、当該領域D103の外に位置する。カメラは、視野(カメラD101のD205、カメラD102のD206)の交点D204が当該領域D103を包含するように方向付けられる。その方向は、カメラD101、D102が略平行である軸上で回転されるようにされる。この例において、床またはウィンドウの出っ張りおよび側壁は目立ったエッジを有する制御されたバックグラウンドD104を提供する。カメラD101によってとらえた対応する視野は図16Bに示される。図には示されないが、カメラD102によってとらえた視野はカメラD101によってとらえた視野と左右対称の画像である。制御されたバックグラウンドD104は、カメラの視野D205全体をカバーしなくてもよい。各カメラに対して、アクティブ画像領域D208は、制御されたバックグラウンドD104内に全体的に含まれ、また、当該領域D103全体を含むことが分かる。バックグラウンドD104は、そのバックグラウンドの特徴がモデル化可能であり、当該対象D105が、その一部または全部のいずれかにおいて、その特徴がバックグラウンドD104とは異なるようにコントロールされる。当該対象D105が当該領域D103内に表れる場合、対象105は、各カメラD101、D102のアクティブ画像領域D208内に、制御されたバックグラウンドD104の一部を塞ぐ。その閉鎖の位置において、全部または一部のいずれかとして、塞がれた画像は、選択された特徴に関して、制御されたバックグラウンドD104のモデルと不整合である。
【0226】
要約すると、当該対象D105は識別され、見つかった場合には、両方のカメラのアクティブ画像領域D208内のその位置が計算される。D101、D102の各カメラの位置データ、および、当該領域D103に関連するカメラの位置、ならびにカメラを記述するパラメータを用いて、当該領域D103内の当該対象D105の位置が計算される。
【0227】
ソフトウェア処理またはハードウェアを介して実施されてもよい画像プロセッサD106(図15)によって実行される処理は、図17において略示される。カメラ画像は、カメラD101、D102から同時に運ばれ、画像獲得モジュールD304、D305(各々)によってとらえた、画像プロセッサD106内の画像バッファD306、D307(各々)へと移される。画像検出モジュールD308、D309は独立して、各画像における当該対象D105を検出し、そのカメラ視野に関連するその位置を決定する。両カメラ視野からの相対位置情報D310、D311は、組み合わせモジュールD312によって組み合わされて、必要に応じて、位置微調整モジュールD313によって微調整されて、ブロックD314において、全地球測位における存在(global presence)および当該領域D103内の当該対象D105の位置を決定する。必要に応じて、ユーザによって実行される特定のジェスチャは、ジェスチャ検出モジュールD315において検出されてもよい。ジェスチャ検出プロセスの結果は、同じ画像プロセッサD106上か、または別の処理デバイス上のいずれかで、次いで、別の処理またはアプリケーションD316に運ばれる。ジェスチャ検出の処理は、以下でさらに詳細に記載される。
【0228】
画像検出モジュールD308およびD309は、それらが実行する処理においては同一である。これらの画像検出モジュールD308、D309の実施は、図18に示される。ブロックD402において、画像プロセッサD106は、画像バッファD306またはD307に保存された、とらえられた画像データから、アクティブ画像領域D208(図16Bの)に対応する画像データを抽出する。画像は、フィルタリング処理D403でフィルタリングされてもよく、画像の様相または特徴を強調または抽出し、ここで、バックグラウンドD104および当該対象D105は異なるが、しかしそれ以外は、経時的にバックグラウンドD104内においては不変である。一部の実施において、アクティブ画像領域を表すデータはまた、後の処理工程において必要とされる計算量を低減するために、スケーリングモジュールD104によって低減されてもよい。結果としてのデータを用いて、バックグラウンドD104は、ブロックD405においてバックグラウンドモデル処理の1つ以上のインスタンスによってモデル化され、制御されたバックグラウンドD104のバックグラウンドモデルデータ406として表される1つ以上の記述を生成する。それゆえ、バックグラウンドD104は、その画像の所望の様相または特徴に関してモデル化される。バックグラウンドモデルD406は、処理D407における一連の基準に変換される。D408の比較処理において、フィルタリングされた(処理D403からの)、および/または低減された(モジュールD404からの)画像データは、これらの基準(処理D407からの)と比較され、現在のデータがバックグラウンドモデルデータD406と不整合である位置、すなわち、基準が満たされない位置が、画像または差異マップD409に保存される。検出モジュールD410において、差異マップD409は、任意のそのような不整合が当該対象D105の可能な指示として適しているかどうか、および、これらの基準が満たされるかどうかを決定するために分析されて、カメラ視野(D205またはD206)内のその位置が決定される。対象105の位置がさらにブロックD411において(必要に応じて)微調整されてもよく、カメラに関連する存在および当該対象D105に関連する位置出力D310またはD311を生成する(図17に関連して上述したように)。
【0229】
図18のブロックD402において、画像プロセッサD106は、アクティブ画像領域D208(図16Bの)に対応する画像データを抽出する。画像データは、とらえられた画像データを切り取り、せん断、回転、または変形することによって抽出されてもよい。切り取りは、アクティブ画像領域D208内にある画像全体のうちの一部のみを抽出する。範囲(bound)が規定されて、範囲内の任意のピクセルがコピーされ、修正されず、新しいバッファへと送られ、他方で範囲外のピクセルは無視される。アクティブ画像領域D208は任意の形であってもよい。せん断および回転はデータを、さらなる処理のためにさらに都合の良いよいな順序、例えば、矩形などに並び替え、その結果、ピクセルの行および列を単位としてアドレスされ得る。
【0230】
回転により、画像の内容が、あたかもその画像が回転しているかのように見せる。回転は、以下の等式に従って(x,y)から(x’,y’)への位置を並び替える:「.×(times). .×..θ..×. .×..θ..×. .×..θ..×..×..θ..ファンクション.♯♯EQU00001♯♯、ここでθは、その画像が回転される角度である。
【0231】
カメラD101およびD102が当該領域D103に対して適切に搭載された場合、回転の所望の角度は、通常は小さいものとなる。回転の所望の角度が小さい場合、せん断は、演算上、回転よりもより簡素な概算を提供するために用いられてもよい。せん断は画像の形状を歪め、その結果、変形された形状は、行および列が互いに上下にスライドさせられるように見える。せん断は以下の等式に従ったピクセルの位置を並び替える:「.ファンクション..×. .×..×.「.ファンクション..×. ##EQU00002##、ここでshxはその画像内の水平せん断の量を表し、shyはその画像内の垂直せん断の量を表す。
【0232】
マルチカメラコントロールシステムD100の実施は、当該対象D105が、その全体または部分のいずれかにおいて、制御されたバックグラウンドD104よりも、より高いまたは低い輝度のいずれかを有する状況において適用する。例えば、D104のバックグラウンドは、この状況を生成するために光が照らされてもよい。フィルタリングのブロックD403は、その画像データに関連する輝度情報を通過させる。単一のバックグラウンドモデルD406は、このバックグラウンドD104の予期された輝度を表す。実際には、制御されたバックグラウンドD104の輝度はアクティブ画像領域D208内で可変であってもよく、それゆえバックグラウンドモデルD406は、このアクティブ画像領域D208内の全てのピクセルに対して予期される輝度の値を保存してもよい。比較基準生成処理D407は、バックグラウンドモデルD406から各輝度値を修正することによって、信号ノイズ(バックグラウンドモデル内において計算され得るもの以上の)および制御されたバックグラウンドD104の輝度の僅かなばらつきを計算し、その結果、バックグラウンドモデルD406と整合するとして分類され得る最小の輝度値を生成する。例えば、制御されたバックグラウンドD104の輝度が当該対象D105の輝度よりも高い場合、次いで、処理ブロックD407は、信号ノイズの予期される大きさおよび輝度のばらつきよりも多い量分、各ピクセルの輝度値を低減する。
【0233】
システムD100の一部の実施において、当該領域D103は十分に狭いので、それは平面の領域としてモデル化されてもよい。その平面の方向は、図15における当該領域D103を表すドットの立方体の前面および後面と平行である。2つの条件、すなわち(1)当該対象D105が検出される場合、アクティブ画像領域D208の全ての行および一部の列においてバックグラウンドD104を塞ぐこと、(2)バックグラウンドモデルD406における単一のセットの値が、そのアクティブ画像領域208におけるピクセルの列全体を十分に特徴付けること、が満たされる場合、アクティブ画像領域D208は、オプションのスケーリングモデルD404においてピクセルの単一の行に低減されてもよい。第1の条件は、アクティブ画像領域D208が当該対象D105よりも、より薄い場合、通常は満たされる。第2の条件は、上述のブロックD403、D405、D406、およびD407の実施によって満たされる。スケーリングモジュールD404の適用は、後の処理において実行されることが必要とされる処理の複雑性を低減し、ならびに、バックグラウンドモデルD406の必要保存量を低減させる。
【0234】
スケーリングモジュールD404の特定の実施は、処理ブロックD403、D405、D406、およびD407の仕様に依存する。制御されたバックグラウンドD104の輝度が、上述のように、当該対象D105の輝度よりも高いと予期される場合、スケーリングモジュールD404の1つの実施は、その列内の最も高い輝度によって、各列を表す。すなわち、各列に対して、その列内の最も高い値が新しいアレイにコピーされる。この処理は、制御されたバックグラウンドD104の高輝度の部分が、制御されたバックグラウンドD104全体を満たす必要がないという利点を加えている。
【0235】
代替の実施は、制御されたバックグラウンドD104が静的、すなわち、動きを含まないが、輝度が制限されてはいない状況に適用する。サンプルソース画像は図19に例として含まれている。この場合、当該対象は、カメラによって感知されるように、制御されたバックグラウンドD104内にも見つけられる輝度値を含んでもよく、または、値がそれに近くてもよい。実際には、制御されたバックグラウンドD104の輝度のばらつき(例えば、装置の前方にユーザが移動し、それにより一部の周囲光をブロックすることによって生じる)は、制御されたバックグラウンドD104と当該対象D105との間の差に関連する大きさにおいて重要であってもよい。それゆえ、特定の種類のフィルタが、フィルタリング処理D403において適用されてもよく、不変の結果、または全体的な輝度におけるばらつきを強調しない結果を生じ、他方で、当該対象D105の一部を強調する。3×3プレヴィットフィルタがフィルタリング処理D403において通常用いられる。図19B図19A上の画像上に3×3のプレヴィットフィルタの結果を示す。この実施において、2つのバックグラウンドモデルD406が維持されてもよく、1つは、高いおよび低い値の各々を表し、双方は、各々フィルタリングされたピクセルに対して予期される値の範囲を表す。比較基準生成処理D407は、次いで、信号ノイズの期待される大きさおよび輝度のばらつきよりも大きい量分、低い値を低減し、高い値を上昇させる。この結果は、一連の基準であり、低い値に対するその例は、図19Cにおいて示され、高い値に対するその例は、図19Dに示される。これらの修正された画像は、比較処理D408に通され、この処理は、それらの値が、低い値の基準(図19C)よりも低いか、または、高い値の基準(図19D)よりも高いかのいずれかである場合に、制御されたバックグラウンドD104と不整合であるピクセルを分類する。その結果はバイナリの差異マップD409であり、図19Bに対応するその例は図19Eに示される。
【0236】
先行する実施により、制御されたバックグラウンドD104として、例えば多くの既存の表面壁、ウィンドウフレームなどの使用が可能となり、ここでそれらの表面は、任意の輝度、質感、エッジ、またはその制御されたバックグラウンドD104の表面に固定された光の線などを有してもよい。また、上述の実施により、例えば所定のパターンまたは質感、模様を含む制御されたバックグラウンドD104の使用が可能となり、ここで、上述の工程は、当該対象D105が制御されたバックグラウンドD104を塞ぐエリア内のパターンの欠如を検出する。
【0237】
差異マップD409は、上述の方法によってバックグラウンドD104と不整合であることがわかった全てのピクセルの位置を保存する。この実施において、差異マップD409は、バイナリ画像として表されてもよく、ここで各ピクセルは2つの状態のうちの1つにあってもよい。バックグラウンドD104と不整合であるこれらのピクセルは、差異マップの対応する行および列内のピクセルをそれらの状態のうちの1つに設定することによって識別されるか、または「タグ付け」される。あるいは、対応するピクセルはもう一方の状態に設定される。
【0238】
差異マップD409における当該対象D105を検出する検出モジュールD410の実施は図20に示される。ブロックD603における別のスケーリングモジュールは、追加の機会を提供し、データをデータの単一次元のアレイに低減し、かつ必要に応じて状況に適用されてもよく、ここで当該対象D105の方向は、差異マップD409内において当該対象D105の範囲全体に著しい影響を有さない。実際には、これは多くの状況に適用し、ここで行の数は、当該対象D105が占める通常の列の数より少ないか、または同様の数である。適用した場合、ブロックD603におけるスケーリングモジュールは、その差異マップD409を、1つの行のマップ、すなわち値の単一次元のアレイに低減する。この実施において、スケーリングモジュールD603は、差異マップD409の各列におけるタグ付けされたピクセルの数を数えてもよい。一例として、図21Aの差異マップD409は、この方法において低減され、図21BにおけるグラフD709として示される。このオプションの処理工程を適用することで、処理要件を低減し、かつ後に続く計算の一部を簡略化する。
【0239】
この検出モジュールD410のこの実施を継続すると、当該対象D105に関連される差異マップ(図31Aの例におけるD409)においてタグ付けされたピクセルが、クラスタD701を略形成するが、そのクラスタは必ずしも接続されていないことが観察される。クラスタ識別処理D604は、ピクセルがクラスタD701のメンバであるかどうかに関して、そのピクセルを分類する(または、スケーリングモジュールD603が適用された場合は列を分類する)。サンプルのクラスタを見つける様々な方法が存在し、かつ適用されてもよく、その後の方法は、処理の簡略さに基づいて選択される。なお、当該対象D105が存在する場合、正確にタグ付けされたピクセルのカウントは偽の正の数よりも多くなるであろう。それゆえ、中央位置が、当該対象D105内のどこかとなることが予期される。クラスタ識別処理D604のこの実施の一部は、1つの列のマップに適用された場合(例えば、ブロックD603またはD404においてスケーリングモジュールが提供された場合)、中央の列D702およびクラスタD701の一部としてのタグ列を計算する(それらが、占めるとされる最大の列数に対応する所定の距離D703内である場合に)。クラスタ識別処理D604のこの実施の一部は、複数の行のマップに適用された場合、タグつきのピクセルをクラスタD703に加える(それらが隣接の距離基準に適合する場合に)。
【0240】
この実施において、一連の基準は、クラスタ分類処理D605によって受信され、次いで、クラスタD701にあてがわれて、そのクラスタが、当該対象D105として予期されるものと整合する資格を有することを照合する。従って、処理D605は、クラスタD701が、当該対象D105の所属物として分類されるべきかどうかを決定する。クラスタ分類プロセスD605のこの実施の一部は、クラスタD701内のタグ付きのピクセルのカウントを計算し、全てのタグ付きのカウントを計算する。クラスタD701内のカウントは閾値と比較され、当該対象D105として想定されているわずかなタグ付きのピクセルを有するクラスタにおける偽の一致を除去する。また、全カウントに関連するクラスタD701内のピクセルのカウントの比は閾値と比較されて、さらに偽の一致を低減させる。
【0241】
クラスタD701がこれらの基準を通る場合、クラスタの記載は、処理D607において、クラスタD701に関連される重力の中心を計算することによって処理ブロックD606において微調整される。スケーリングモジュールD603によって見つけられた中央位置は当該対象D105を規定する範囲内にあるであろうが、それは必ずしも対象物の中心ではない。重み付き平均D710、または重力の中心は、クラスタ位置のより良い測定を提供し、下位処理D607として、処理D606内で必要に応じて計算される。重み付け平均D710は以下の等式によって計算される:.×..ファンクション..×..ファンクション.##EQU00003##、ここで{オーバースコア(x)}は平均、cは列の数、C[x]は列xにおけるタグ付きピクセルのカウントである。
【0242】
クラスタの範囲D704はまた、必要に応じて処理D606内で計算されてもよく、処理D608として示される。クラスタD703は、一部の偽の正の異常値を含んでもよく、従って、この実施の一部として、範囲は、タグ付きピクセルの所定の百分率を含むものとして規定されてもよく、または、比較的少ないピクセルがタグ付きであると予期される状況においては、密接したサブクラスタ、すなわち、タグ付けされていない近隣を有するそれらのタグ付けされたピクセル(または列)を形成するそれらのタグ付けされたピクセル(または、スケーリングモジュールD603が適用された場合は列)を含む。
【0243】
中間および境界座標に加え、当該対象D105の方向は、必要に応じて、クラスタのモーメントの計算によって推測されてもよい。この計算は、処理D606内の下位処理D609におけるクラスタ方向計算処理によって表される。
【0244】
システムD100の一部の用途においては、当該対象D105はポインタとして用いられる。この場合、対象D105の「ポインティング端」が所望され、また、当該領域D103が十分な数の行が含まれ、その数の行が低減されていない場合、処理D606内のポインティング端計算下位処理によって決定されてもよい。一例は図21Cに示される。当該対象D105は、その領域の既知の境界からアクティブ画像領域D208を通常入力するか、それを入力するのを制限される。当該対象D105のポインティング端D705(例えばユーザの指先)は、入力領域D706からアクティブ画像領域D208への最も離れているクラスタD701の一部であるであろう。クラスタD701は一部の偽の正の異常値を含んでもよい。従って、ポインティング端D705は、クラスタD701の最も離れた境界側付近の複数のタグ付けされたピクセルを含むか、または、比較的少ないピクセルがタグ付けされると予期される状況において、隣接するサブクラスタを形成する最も遠いタグ付きのピクセル、すなわちタグ付けされている近隣を有するそれらのタグ付けされたピクセルを含む、クラスタD701内の領域D707として規定されてもよい。このサブクラスタは、サブクラスタポインティング端処理D610によって識別され、サブクラスタの位置は処理D611において見つけられる。
【0245】
この実施を継続すると、平滑化モジュールD612によって実施されるプロセスは、処理D606において見つけられた任意の位置または全ての位置に必要に応じて適用されてもよい。平滑化は、以前に解決された結果をその結果と組み合わせる処理であり、それらはフレームからフレームへと安定した仕方で移動する。重力の中心決定処理D607によって見つけられた重み付け平均座標D710は多くのサンプルに依存し、それゆえ本質的に安定している。範囲D704はクラスタ境界面積決定処理D608によって見つけられ、およびポインティング端D705はD611によって見つけられ、座標は、クラスタの比較的少ない数に依存し、単一のピクセルの状態は重要な影響を有してもよい。当該対象105によって示される領域のサイズが比較的安定したままであることが予期されるので、平滑化は、クラスタの重み付け平均座標D710に関連して測定された範囲D704間の距離に適用されてもよい。当該対象D105の形状および方向は、当該対象D105の全体的な位置よりもゆっくりと変化することが予期されるので、平滑化は、クラスタの重み付け平均座標D710に関連して測定されたポインティング端D705の距離に適用されてもよい。
【0246】
重力の中心処理において用いられる処理は以下のような等式1である。s(t)=(a.×.r(t))+((1-a).×.s(t-1))等式1において、時間(s(t))における平滑化の値は、1-スケール値(a)×時間-1(t-1)における平滑化された値に等しい。この量は、0と1との間にあるスカラー(a)を乗算された時間t(r(t))におけるそのままの値に追加される。
【0247】
図22を参照すると、システムD100の実施は、上述のように、1つ以上のバックグラウンドモデルD406(図22)を利用する。バックグラウンドモデルデータD406を生成するバックグラウンドモデルプロセッサまたは要素D405の実施は図22に示される。バックグラウンドモデル要素D405のこの実施はバックグラウンドモデルを自動的にかつ動的に生成して、システムの無人操作を可能にする。
【0248】
入力データD802は、バックグラウンドモデル要素D405のこの実施のためのスケーリングモデル404の出力によって提供される。入力は全てのフレームに利用可能であり、サンプリング処理D803においてサンプリングされる。このサンプルは、当該対象D105を含んでもよく、制御されたバックグラウンドD104の一部を塞ぐ。各ピクセルに対して、値の範囲は、単一の値よりもバックグラウンドD104をより良く表していてもよい。バックグラウンドモデルにあるこの範囲の効果を含むことによって、処理D407における拡張はより緊密化されてもよい。サンプルへデータの複数のフレームを寄与することで、この範囲が観察可能となるが、しかしまた、当該対象D105が動いている一方でフレームがサンプリングされる場合、当該対象D105によって塞がれたバックグラウンドD104の部分を増加させる。使用するフレームの最適数は、システムの特定の用途における当該対象D105の予期される動きに依存する。実際には、手を追跡しているシステムに対して、約0.33秒を表す10フレームは、バックグラウンドの不必要な一部を塞ぐために、当該対象の動きを許すことなくその範囲の主要部分を観察するには十分である。特定のバックグラウンドモデルが、バックグラウンドD104と整合すると想定される値上の上方範囲として比較処理D408において比較される場合、次いで複数のフレームにおいて観察された各ピクセルの最大値はサンプル値として記録されてもよい。特定のバックグラウンドモデルD406が、バックグラウンドD104と整合すると想定される値上の下方範囲として処理D408において比較される場合、次いで複数のフレームにおいて観察された各ピクセルの最小値はサンプル値として記録されてもよい。
【0249】
バックグラウンドモデル要素D405のこの実施において、サンプリング処理D803からのサンプルは、n個のサンプルを保存するための保存場所を有するバッファD804に加えられ、ここで履歴中の最も古いサンプルは置き換えられる。この履歴はそれゆえ、各ピクセルに対してn個のサンプリングされた値を含む。バッファに表される時間のスパンdは、レートに依存しているので、新しいサンプルが獲得され、以下の式:##EQU00004##として記載される等式2によって、履歴rに加えられる。
【0250】
この実施において、中央処理ブロックD805は、各ピクセルに対して、そのピクセルによって表される位置において制御されたバックグラウンドD104に特有の、そのブロックが決定する値を選択する。処理ブロックD805内の制御されたバックグラウンドD104に特有の値を選択する1つの方法は、各ピクセルのn個の中央値を選択することである。任意のピクセルに対して、バッファD804におけるn個のサンプリングされた値は当該対象D105を表してもよい。期間dは、当該対象D105がdの任意の時間スパン内のd/2またはそれより長い蓄積された期間の間、制御されたバックグラウンドD104の任意の1つのピクセルを塞がないように選択される。それゆえ、任意のピクセルに対して、サンプルの主要部分は、バックグラウンドD104に特有であり、それゆえ、サンプリングされた値の中央は、バックグラウンドD104に特有の値である。
【0251】
バックグラウンドモデル要素D405は適応性があり、バックグラウンドD104に対する任意の変化は、いったんそれらがd/2の時間の間に観察されれば、中央処理ブロックD805の出力において反映される。このシステムは、開始されると制御バックグラウンドD104全体が可視化される必要はなく、当該対象D105が、開始時に示されてよいが、しかしながら、サンプルが出力を提供する前に、dの時間の間観察される必要がある。必要に応じて、制限を適用してもよく、当該対象D105は、システムが開始されたときに不在である必要があり、この場合、第1の観察されたサンプル値は、バッファD804のn個のサンプル全てにコピーされてもよく、そのシステムが出力をより早く生成することができる。
【0252】
制御されたバックグラウンドD104の任意の1つのピクセルが当該対象D105によって塞がれる期間、およびそれゆえ期間dは、システムの特定の用途に依存する。サンプル数nは、メモリバッファおよび利用可能な処理力に対して見積もり可能である。
【0253】
先行する議論は、カメラD101およびD102によって獲得された画像内および画像に関連した当該対象D105の位置を取得する1つの実施を表す。当該対象D105が首尾良く検出され、図17の検出モジュールD308およびD309による両方のカメラ視野D205およびD206においてその座標が見つけられると、次いで、これらの座標の組み合わせは、当該対象D103の範囲内において当該対象D105の位置を回復するのに十分である。図17において述べられた実施において、当該対象D105の位置は、組み合わせモジュールD312において計算される。
【0254】
図23Aおよび図23Bを参照すると、組み合わせモジュールD312の実施が示される。各カメラD101およびD102に対して、カメラ画像平面D904上の当該対象D105のpの位置D902は角度D905に変換され、これは、この記載においてはβ(.β)と呼ばれ、基準平面上で測定され、その法線はカメラD101、D102の回転の軸によって規定される。(実際には、軸は正確には並行ではなく、正確には単一の平面に規定されてはいないが、しかしながら本明細書に記載されたその処理はその誤差を許容する)。カメラの理想的なピンホールモデルとしてカメラD101、D102を概算することによって、カメラの方向を規定するベクトルD906に関連するその角度(.β)が概算される。
【0255】
図23Aに示されるように、等式3は、以下のような概算計算:.β.×.##EQU00005##を示す。角度β(.β)を概算するために、逆タンジェントを、基準平面と画像平面との交点上に投射された画像平面上の位置pによって割られた焦点距離(f)の量に適用する。
【0256】
最大の精度のために、本質的なカメラパラメータ(主点および画像のスケールの位置)およびレンズによって生じる放射歪曲は、歪み位置(相対位置情報D310、D311によって表されるように)を理想的な位置に変換することによって補正されるべきである。より詳細には、理想的な位置とは、カメラD101、D102が理想的なピンホールカメラの特徴を有する場合(ここで等式3が正確な角度を生成する)、対象D105が投射される画像平面D904上の位置である。一セットの補正の等式は、Z.Zhang、A Flexible New Technique for Camera Calibration, Microsoft Research, http://research.microsoft.com/.about.zhangにおいて提示されており、参照により援用される。このシステムの多くの用途のために、概算が、上述されたこの補正無しで十分な精度を提供することが了解されている。
【0257】
組み合わせモジュールD312の記述を継続すると、図23Bに示されるように、基準ベクトルD907は、それが基準平面上でカメラD101およびD102の両方の位置を通過するように規定され、ここで基準平面は、カメラの回転の軸が基準平面の法線を規定するように規定される。カメラが回転される角度D908は基準ベクトルD907に対して測定される。
【0258】
角度の測定のための公式は、等式4:.α.=.β0+.βに示される。角度α(.α.)の測定は、角度β_not(.β0)および角度β(.β.)に等しい。
【0259】
等式4は、基準ベクトルD907に対する当該対象D105の角度D909を測定するように適用される。この角度は、本明細書におけるα(.α.)記号によって参照される。各カメラD101およびD102に対する角度αD909、および基準ベクトルD907の長さは、等式5および等式6により、基準平面上の当該対象D105の位置を見つけるのに十分である。
【0260】
等式5は、式:.×. .×..×. .×..α..×..×. .×..α. .×..×. .×..α..×. .×..α. ##EQU00006##オフセット(y)は、カメラA101に対する角度(.αA)のタンジェントの逆数、ベクトル長D907(w)で乗算したカメラB D102に対する角度(.αB)のタンジェント、カメラA D101に対する角度(.αA)のタンジェント、およびカメラB D102に対する角度(.αB)のタンジェントに等しい。
【0261】
等式6は、以下のように当該対象(xA)のオフセットを計算する:.×. .×..α.##EQU00007##。等式6において、オフセット(xA)は、カメラA D101の対する角度(.αA)のタンジェントによって割られる等式5(y)からのオフセットによって測定される。
【0262】
基準平面に直交する軸上の対象D105の位置は、等式7(.×. .×.##EQU00008##)によって見出されてもよく、この等式は、カメラからの当該対象D105の距離を用いて、各画像における位置に適用される。
【0263】
等式7において、位置(z)は、カメラ(l)からの当該対象D105の距離で乗算した焦点距離(f)によって割った等式3におけるその使用に直交する画像平面のベクトルに投射された画像平面上の位置(p)として計算される。
【0264】
これらの関係は、カメラA D101に対する当該対象D105の座標を提供する。カメラA D101に対する当該領域D103の位置および大きさが分かると、その座標は、それが図17の当該領域D103、D312に関連するように、変換されてもよい。
【0265】
平滑化は、図17に示されるこのシステムの実施の微調整モジュールD313におけるこれらの座標に必要に応じて適用されてもよい。平滑化は、動きがフレームからフレームへと安定するように、以前に解かれた結果とその結果とを組み合わせる処理である。これらの特定の座標値(組み合わせモジュールD312によって見出されたxA、y、z)のための平滑化の1つの方法は本発明に記載される。当該対象D105に関連する座標値の成分、すなわちx,yおよびzは、独立して、かつ動的に平滑化される。ダンペニング(dampening)の度合いSは、等式8によって計算され、ここでSは、位置の変化に応答して動的かつ自動的に調整され、以下のように計算される:.×. .×..ltoreq(≦).α..×. .×..α..×..×. .×..×. .×..α..×. .×.<<.×. .×.gtoreq(≧)..×..×..ファンクション..ファンクション.##EQU00009##。等式8において、s(t)は時間tにおける平滑化された値であり、r(t)は時間tにおけるそのままの値であり、DAおよびDBは閾値であり、SAおよびSBはダンペニングの度合いを規定する。
【0266】
図24に示されるように、2つの距離閾値DAおよびDBは3つの動きの範囲を規定する。DA未満である位置の変化、動きは、SAにより、著しく抑制(dampen)されており(D1001)、それにより、2つの隣接する値(画像の別個のサンプリングの副作用)の間を前後にスイッチする値の傾向を低減させる。DBより大きい位置の変化は、SBによって僅かに抑制されるが、(D1002)、または抑制されない。これは、一部の他の平滑化手順において導入されるラグおよび曖昧さ(vagueness)を低減または除去する。ダンペニングの度合いは、DAとDBとの間、すなわちD1003として示された領域の動きに対しては様々であり、その結果、僅かなダンペニングから著しいダンペニングの間の変遷はあまり目立たない。等式1に適用されるスカラーaは、以下のように等式9によって見出される:.×. ##EQU00010##等式9において、スカラー(a)は、0に等しいかまたはそれ以上、および0未満かそれと等しいように限定され、Sのダンペニング値は等式8によって見出され、eは以前のフレームからの経過時間である。
【0267】
当該対象D105のこれらの座標D314は、見出された場合、通常は、使用するユーザアプリケーションプログラムD316などの別の処理に運ばれる。それらは、実行される場合、上述の計算のように、同じ画像プロセッサD106上において実行する別の処理に、または別の計算装置に運ばれてもよい。データがアプリケーションプログラムD316に運ばれる方法は、従来のユーザ入力装置(マウスおよびキーボードを含む)のエミュレーションを含んでもよく、システムがそのアプリケーションプログラムD316内の既存のコントロール機能を提供できる。当該対象D105の座標D314は、カメラによってとらえられた全てのビデオフレームに対して計算されてもよく、ここで1つのビデオフレームは、通常、1秒ごとに30回以上とらえられる。この結果、ユーザの行為とアプリケーションの反応との間のは殆ど遅延がない。
【0268】
システムの通常の実施において、アプリケーションプログラムD316は、ビデオディスプレイD107に、インジケータの視覚的提示を表示することによってユーザにフィードバックを提供する。インジケータは、その位置および動きが当該対象D105の動きを真似るように、動かされる。
【0269】
ユーザー・インターフェースのこの形態のひとつの変形において、マウスポインタなどのインジケータが他のグラフィックの前において示され、その動きは、画面表面によって規定された2次元スペースにマッピングされる。この形態のコントロールは、Microsoft.RTM. Windows.RTM.オペレーティングシステムと共に用いられるものなどのコンピュータのマウスによって提供されるものと類似する。この種類のコントロールを使用するアプリケーションの例示的なフィードバック画像は、図25AにおけるD1102に示される。
【0270】
図25A(および図17を簡潔に)参照すると、画像プロセッサD106はまた、オプションの座標再マッピング処理D317(図17)を含む。座標再マッピング処理D317は、全地球測位における存在および位置座標D314(当該対象D105に関連される)を、以下<.ltoreq(≦)..ltoreq(≦).> ##EQU00011##のように、x座標に対する等式10およびy座標に対する等式の等価物で、画像D1102上にかぶせた位置に再マッピングするように動作可能である。
【0271】
等式10において、xhは対象D105に関連する座標位置D314であり、xcは、0-1にマッピングされた画面上のカーソル位置であり、blおよびbrは当該領域D103内の下位領域の左右の範囲の位置である。図25Bに示されるように、ディスプレイD1102の領域全体は、当該領域D103内全体に含まれる下位領域D1103によって表される。下位領域D1103内の位置(例えば、A D1105)は、ディスプレイD1102内の位置(例えば、D1106)に直線的にマッピングされる。下位領域D1103の外側であるがしかしまだ当該領域D103内である位置(例えば、位置B D1107)は、ディスプレイ領域D1102の境界上の最も接近した位置(例えば、D1108)にマッピングされる。これは、下位領域から当該対象D105を意図せずにユーザが取り除く(通常はユーザの手または指した指)一方でインジケータD1101をそのディスプレイの境界付近に動かそうとする可能性を低減する。
【0272】
当該領域D103がビデオディスプレイD107の直前である状況において、下位領域D1103は、ビデオディスプレイD107に調整されるように規定されてもよく、その結果、インジケータD1101は当該対象D105と揃っているように見える。当該領域D103が比較的薄い場合、例えば、5cm未満などの場合で、下位領域D1103がこのように規定される場合、次いで、システムは、ビデオディスプレイD107の大きさに制限されることなく、かつ、ユーザとビデオディスプレイD107表面との間の直接の接触を要求することなく(例えば、ビデオディスプレイおよびユーザはウィンドウの両側にいてもよい)、ユーザ・インタラクション、すなわち「タッチスクリーン」に関して概算する。理解されるように、システムD100は、様々なビデオディスプレイの大きさを用いて使用でき、コンピュータのモニタ(CRT型またはLCD型のディスプレイ)だけでなく、リアプロジェクション方式のテレビモニタ、大型平面スクリーンLCDモニタ、およびフォワードプロジェクション方式のプレゼンテーションシステムをも含んでもよい。
【0273】
当該領域D103が大型ビデオディスプレイD107の直前にはなく、アクティブ画像領域D208が十分に深く、当該対象の方向が方向計算処理D609において見出される状況において、ベクトルは、ユーザが「指している」ビデオディスプレイ上の位置を検出するための方向の角度を用いて、当該対象の位置からビデオディスプレイD107へと延びていてもよい。
【0274】
しかしながら、アクティブ画像領域D208は処理ブロックD609において、方向を正確に計算するのに、しばしば十分には深くない。これらの状況において、当該領域D103が大型ビデオディスプレイD107の直前にはなく、その方向が計算されない場合、等式10が適用されてもよく、ここで下位領域D1103がビデオディスプレイよりもより小さい。プロセッサは、次いで、当該対象D105の絶対位置を位置インジケータにマッピングし、その結果、当該対象D105の動きは、ビデオディスプレイ上の位置インジケータの位置の大きな動きに見積もられ、これによりそのビデオディスプレイの領域全体がユーザによって容易に手の届くものとなる(例えば、下位領域D1103は多くとも幅750mmとそれに見合う高さ、そして多くのユーザによって用意に手の届くサイズであるように規定されてよい)。このように設定する場合、システムは、依然としてユーザに「画面を指している」感覚を提供し続ける。
【0275】
ユーザー・インターフェースのこの形態の別の変形例において、ユーザは、3次元仮想環境の表示の中でインジケータの表示を移動させる(図26Aおよび図26Bに例を示す)。仮想環境は、投影トランスフォームを用いて生成してもよいので、仮想環境の深さは、ビデオディスプレイD107に示される画像によって示される。この種の仮想環境を生成する技術は、OpenGLを含む。式10は、x座標、y座標およびz座標をリマップするために用いられる(サブ領域1103は、例えば立方体になる)。
【0276】
画面インジケータ上の可動物によって制御されるアプリケーション(例えば図25A図26Aおよび図26B)は、その制御については上述したが、一般的に、データまたは対話型要素のグラフィック表示を示す(例えばボタンD1109またはオブジェクト表示D1202)。ユーザは、これらのオブジェクトのうちの1つの上にインジケータD1101を配置させることになっているが、3次元仮想環境が提示される場合には、オブジェクトに接触したり対話操作したりする。2次元インターフェースに関しては、リマップされたインジケータ位置D1106をオブジェクトのグラフィック表示の境界(例えばD1110)と比較することによって、この状態を検出してもよく、インジケータの位置がオブジェクト境界の中にある場合には、この状態は真である。3次元インターフェースに関しては、インジケータD1101全体の境界D1203を、またはより細かい制御が必要とされる場合には、当該インジケータの一部を、オブジェクトD1202の境界D1204と比較することによって、この状態を検出してもよい。ユーザは、オプションとして、カーソルがオブジェクトの上に配置されることを示すフィードバックを受け取る。フィードバックは、カーソルおよびオブジェクトの一方または両方の音声キューおよび/またはグラフィック表示の変化を含む様々な形態であってよい。次に、ユーザは、カーソルの下にあるオブジェクトを作動させたり、操作したり、または移動させてもよい。ユーザは、ジェスチャを実行することによって、オブジェクトを作動させたり、操作したり、または移動させたりするという自身の意図を示すことになっている。
【0277】
オプションとして、対象オブジェクトD105のモーションは、図17に関して上述したように、ジェスチャ検出モジュールD315によって解釈および分類されてもよい。ジェスチャ検出プロセスD315は、システムの任意の構成要素から形成されるデータを利用してもよい。最終座標D314、画像座標D310およびD311、またはこれらD310、D311およびD314の組合せは、時間の経過と共にサンプリングされてもよく、ジェスチャ検出プロセスD315への入力として提供されてもよい。このデータをジェスチャ検出プロセスD315への入力として用いることにより、様々なジェスチャ(例えば「ホバリング」および「ポーキング」)が首尾よく検出された。
【0278】
アプリケーションの状態(すなわちインジケータD1101がボタンD1109の上にあるか否か)がわかっており、当該状態がジェスチャ検出モジュールD315に伝達される、というシナリオにおいて、カーソルD1101の下にあるオブジェクト(例えば画面オブジェクトD1109、D1202)を作動させるという意図を示すためにユーザが実行する1つのジェスチャは、オブジェクト(例えばD1109、D1202)の上のカーソルを、所定の継続時間よりも長くホバリングさせることである。アプリケーションの状態が所定の継続時間にわたって変化しない場合には、ユーザによって実行されるこのジェスチャは、アプリケーションの状態を監視してジェスチャをトリガーすることによって検出される。特にマルチカメラ制御システムD100のためのアプリケーションを開発する必要はない。なぜなら、目立たないようにアプリケーションの状態を監視し(WindowsオペレーティングシステムにおいてはWindowsのSDK機能「SetWindowsHookEx」を用いて「フック」を設定することによる)、マウスの「クリック」をエミュレートする(WindowsオペレーティングシステムにおいてはWindowsのSDK機能「SendInput」を用いる)ことができる技術が存在するからである。
【0279】
一部のシナリオにおいて、アプリケーションの状態は、利用可能でなくてもよく、および監視されなくてもよい。この場合、カーソルD1101の下にあるオブジェクト(例えば画面オブジェクトD1109、D1202)を作動させるという意図を示す一部の例示的ジェスチャは、手を静止したままに保つこと(「ホバリング」)、または手を前後に迅速にポーキングすることである。
【0280】
「ホバリング」を検出した方法は、対象オブジェクトD105の位置の履歴を保持することによって行われ、その履歴は、所定の継続時間にわたる位置および状態のすべての記録を含み、最新のサンプルで終わる。その継続時間は、ユーザが手を静止したままに保たなければならない最小限の継続時間を表す。3次元(x,y,z)の各々において別々にある最小位置および最大位置は、履歴の中に見いだされる。履歴のすべてのサンプルにおいて対象領域D103の中に対象オブジェクトD105が存在し、かつ最小と最大との間の距離が3次元の各々の所定の閾値の範囲内である場合には、「ホバリング」ジェスチャが報告される。これらの距離の閾値は、対象オブジェクトD105が移動できる最大量に加えて、システムの様々な構成要素によって手の位置に導入されることになっている変化(または「ジッタ」)の最大量を表す。上述のようにシステムがマウスをエミュレートする場合、このジェスチャが報告される一般的な方法は、マウスの「クリック」をエミュレートすることである。マウスの更なる操作である「ダブルクリック」および「ドラッグ」を表すジェスチャも検出され、これらの操作がエミュレートされた。
【0281】
オプションとして、それに加えて、オブジェクトに対するインジケータの位置から独立しているジェスチャは、アプリケーションの状態に依存してもしなくてもよいアプリケーションによって検出されて意味を与えられてもよい。このスタイルの対話を用いるアプリケーションは、一般的に、対象オブジェクトの位置D317または他の位置を明示的には使用または表示しない。これらのアプリケーションは、このシステムが行う位置の解釈のみによって、全面的にまたは主に制御することができる。これらのアプリケーションも、特に本システムのために開発する必要はない。なぜなら、本システムによって行われる解釈は、従来のユーザ入力デバイス(例えばキーボードまたはジョイスティックなど)の上で実行され得るアクションをシミュレートするように用いることができるからである。
【0282】
多くの有用な解釈は、対象領域D103の中の対象オブジェクトD105の絶対位置に直接的に依存する(あるいは、サブ領域D1103の中のインジケータ位置D1105を、同等の方法で用いてもよい)。これらの解釈を行う1つの方法は、ボックス、平面または他の形状を定義することである。対象オブジェクトD105の位置(例えば、ブロックD314によって定義される位置、またはリマッピング処理D317からリマップされた座標よって定義される位置)が、第1ボックスの中(または第1平面によって定義される境界の向こう)にあるということが見いだされ、かつ(対象領域D103の中の他の場所にあったか、または検出されなかったために)直前の観察において見いだされなかった場合は、状態がオンにトリガーされる。この状態は、手の位置が第2ボックスの中に見いだされない(または第2平面によって定義される境界の向こうにある)ようになるまで維持され、その時点でこの状態がオフにトリガーされる。第2ボックスは、第1ボックス全体を含まなければならならず、一般的に、より大きい。対象オブジェクトD105がボックスの境界の近くにあるということが検出されたときに偶発的にオンおよびオフにトリガーし、非常に小さいモーションまたは画像信号における軽微なノイズが位置D317をボックスの中および外にドリフトさせる、という状態の発生は、より大きなボックスを使用することによって低減される。ジェスチャの用途によって、この状態を解釈する3つの方法のうちの1つが一般的に用いられる。1つの方法において、ジェスチャは、オンおよびオフのトリガーによって状態を直接的に反映する。キーボードキーまたはジョイスティック発射ボタンは、エミュレートされる場合には、状態がオンにトリガーされるときに「押圧」され、状態がオフにトリガーされるときに「解放」される。別の方法において、状態がオフからオンに移行することによってのみ、ジェスチャがトリガーされる。キーボードキーまたはジョイスティックボタンをエミュレートする場合は、キーが「クリック」される。継続時間およびオフ状態は、アプリケーションに報告されないが、維持されるので、状態がオフにトリガーされるまではジェスチャが繰り返されない。その結果、ジェスチャの各インスタンスは、ユーザによって明確に定義される意図を必要とする。第3の方法は、オンからオフへの状態の移行によってジェスチャをトリガーすることであり、状態がオンである限りは所定の間隔でジェスチャを定期的に再トリガーすることである。このエミュレートは、キーボードを押下し続けると、一部のアプリケーションにおいて文字が繰り返される、というふうに行われる。
【0283】
上記の技術のためにボックスまたは平面を対象領域D103の中に定義し得る1つの方法は、以下の通りである。対象領域を「発射」領域D1503および「ニュートラル」領域D1504に分割する、第1平面(図27AのD1501)および第2平面D1502を定義することによって(上述のように、対象オブジェクトD105が平面間の領域D1505内にあるときに報告されるジェスチャは、オブジェクトの以前の位置に依存する)、上記の技術は、前方に「押す」対象オブジェクトD105(一般的に手)を検出することができ、このジェスチャは、ジョイスティック上の発射ボタンをエミュレートするか、またはジョイスティックボタンの押圧に一般に関連してアプリケーションを反応させるための、1つのジェスチャ(例えばビデオゲームにおける武器の発射)である。
【0284】
上記の技術のためにボックスまたは平面を対象領域D103の中に定義し得る別の技術は、以下の通りである。図27Bに図示するように、コーナー領域において部分的に重なり合う対象領域D103の左部分、右部分、上部分および底部分の各々を切り離し、第1種類の平面D1506、D1507、D1508およびD1509が定義される。第2種類の平面は、D1510、D1511、D1512、D1513というラベルをつけられる。第1平面および第2平面の各対は、独立して処理される。平面のこの組合せは、4つの方向カーソルキーをエミュレートする。ここで、コーナーにおける手は、多くのアプリケーションによって一般に4つの二次的な45度の(斜めの)方向として解釈される2つのキーをトリガーする。この方法においてキーボードカーソルをエミュレートすることによって、様々な既存のアプリケーションをシステムD100によって制御することができる。アプリケーション(Microsoft(登録商標)PowerPoint(登録商標)を含む)は、例えば、プレゼンテーションシーケンスにおいて次または前のスライドに進むことによって、エミュレートされたカーソルキー(例えば上矢印キーおよび下矢印キー)に反応する。
【0285】
目立たない方向の制御をエミュレートする別の方法は、4つの45度の方向状態が明示的に表されることを期待するアプリケーションにあてはまる。図27Cに図示するように、4つの主な(水平および垂直の)方向の各々のためにボックスD1514、D1515、D1516、D1517が定義され、二次的な45度の(斜めの)方向の各々のために更なるボックスD1518、D1519、D1520、D1521が定義される。明確にするために、第1種類のボックスのみを図示する。これらのボックスの間に、ギャップが配置される。図27Dは、隣接するボックスを定義する方法を図示する。第1種類のボックスD1522およびD1523の間のギャップは、ユーザが対象オブジェクトD105をボックスに意図的に入れることを保証するものであり、一方、ギャップD1524は、第2種類のボックスD1525、D1526を部分的に重ね合わせることによって埋められる。その結果、ユーザが対象オブジェクトD105を隣接するボックスまたは中央のニュートラル領域に移動させることを明確に意図するまで、システムは以前のジェスチャを報告する。ボタンのこの組合せは、8方向のジョイスティックパッドをエミュレートするために用いることができる。
【0286】
より広範囲にわたるジェスチャの種類は、位置の代わりに、または位置に加えて、モーションに依存する。一例は、「手を左にスワイプする」というジェスチャである。これは、前のページまたは状態に戻ることをアプリケーションに伝達する1つのジェスチャである。キーボードおよびマウスのエミュレーションにわたって、このジェスチャは、情報プレゼンテーションソフトウェア(特にMicrosoft(登録商標)PowerPoint(登録商標))がプレゼンテーションシーケンスの前のページに行くように制御するために用いてもよい。キーボードおよびマウスのエミュレーションにわたって、このジェスチャは、「戻る」ボタンに関連するアクションをウェブブラウザに実行させる。同様に、「手を右にスワイプする」ジェスチャは、ユーザが次のページまたは状態に進むことを望むことをアプリケーションに伝達する1つのジェスチャである。例えば、このジェスチャは、プレゼンテーションソフトウェアにプレゼンテーションシーケンスの次のスライドに進めさせ、ブラウザソフトウェアを次のページに進ませる。
【0287】
「手を左にスワイプする」ことを検出するための1つの方法は、以下の通りである。対象領域D103の最も左の部分に沿った薄いストライプは、左端領域として定義される。対象オブジェクトD105の位置(例えば、ブロックD314によって定義される位置、またはリマッピングプロセスD317からのリマップされた座標によって定義される位置)は、以下の3つの状態として表される。1.対象オブジェクトは、存在しており、左端領域の内部にはない。2.対象オブジェクトは、存在しており、左端領域の内部にある。
3.対象オブジェクトは、手の検出領域の中には存在しない。
【0288】
上記の状態1から状態2への移行によって、ジェスチャ検出モジュールD315は、タイマを始動して次の移行を待つという状態に入る。所定の継続時間内に状態3への移行が観察された場合には、「手を左にスワイプする」ジェスチャが行なわれたことが報告される。この技術は、右側、上方および下方の端について一般的に再現され、手の位置は3次元で見いだされるので、「手を引き戻すこと」についても再現される。
【0289】
様々なジェスチャ検出技術を述べた。さらに他のジェスチャ検出技術(例えば隠れマルコフ層)は、研究文献に記載されており、本明細書に記載するシステムD100の様々な実施において適用し得る。
【0290】
図15および図17を再び参照して、マルチカメラ制御システムD100の別の実施態様をさらに詳細に説明する。図15は、2つのカメラシステムを示すが、画像処理プロセッサD106は、2台を超えるカメラからの入力を受信するように構成することができ、特定の用途のために4つ以上のビデオカメラを含み得る、ということを理解すべきである。4つのカメラの実施態様において、図17の構成要素D304~D311は、2台の更なるカメラをサポートするように再現される。それに加えて、組合せモジュールD312は、追跡される対象オブジェクトD105に関連する4セットのカメラに関連する存在および位置情報(データD310およびD311と同様なもの)を受信するように構成される。上述の技術および式(特に式5および式6)は、更なるカメラのペアにあてはめることができる。ここで、組合せモジュールD312の出力は、カメラのペアの各々からのすべての位置の平均である。ジェスチャ検出モジュールD315は、検出モジュールD310およびD311と実質的に同様である2台の更なる検出モジュール(D308、D309と同様なもの)から、4セットのカメラに関連する存在および位置情報D310、D311を受信するように同様に再構成される。
【0291】
画像処理プロセッサ106からの出力(この場合は4台のカメラに関連する処理済みのオブジェクト位置座標およびジェスチャ情報を含む)は、別のプロセスまたはユーザアプリケーションプログラム316によって用いられることができる。2つの更なるカメラからの対象オブジェクト105に関連する座標情報を計算するために用いられる(上記の)計算式およびジオメトリも用いられる。
【0292】
4台のカメラを使用する1つの実施態様において、2つの更なるカメラは、制御されるバックグラウンドD104内の底部の2つのコーナーに配置され、各カメラの視界D205の中に対象領域D103があるようにして方向づけられる。4つのカメラによるシステムの利点は、対象オブジェクトD105の位置をより大きな精度で追跡できるということである。従って、アプリケーションプログラムは、ビデオディスプレイD107上において、より多くの画面オブジェクトをより高い密度で含んでもよい。なぜなら、追跡精度が向上すると、極めて付近にあるオブジェクトを、対象オブジェクトD105の小さな運動によって正しく選択することができるからである。さらに、2台の更なるカメラは、1つ以上の他のカメラに関連する視界D205において対象オブジェクトD105の一部がさえぎられる場合に、対象オブジェクトD105を追跡する際の誤差を低減する。
【0293】
(装置のニュートラル位置)
1つの一般的な態様によると、方法が開示される。上記方法は、少なくとも第1軸に関して装置のニュートラル位置を決定する工程と、少なくとも第1軸に関して装置の角変位を測定する工程とを含み、上記装置は、少なくとも第1複数出力信号に関連する第1制御を含む。上記方法はまた、第1制御の選択を受信する工程と、少なくとも上記選択および上記角変位に基づいて上記第1複数出力信号の1つを出力する工程とを含む。
【0294】
実施態様は、以下の特徴の1つ以上を含んでもよい。例えば、装置のニュートラル位置は、少なくとも(第1軸に直交の)第2軸に関して決定されてもよい。ここで、角変位は、第1軸構成要素および第2軸構成要素を含んでもよい。更に、装置のニュートラル位置は、少なくとも(第1軸および第2軸に直交の)第3軸に関して決定されてもよい。ここで、角変位は、第3軸構成要素を含んでもよい。第1軸、第2軸および/または第3軸は、装置の中で交差してもよい。
【0295】
第1制御は、少なくとも3つの出力信号、または少なくとも9つの出力信号に関連してもよい。ここで、複数の出力信号の各々は、英数字などの文字に対応してもよい。上記方法は、出力信号を表示する工程、および/または角変位の指示を表示す工程を更に含んでもよい。上記方法はまた、第1軸に関して複数の傾斜領域を定義する工程を更に含んでもよい。ここで、第1複数出力信号の1つは、複数の傾斜領域に基づく出力でもある。第1軸に関する装置の角変位は、0度として測定されてもよく、第1傾斜領域は、0度の角変位を含む。あるいは、第1傾斜領域は、第1軸に関して約-30度~0度を含む領域として定義されてもよく、第2傾斜領域は、第1軸に関して約0度~+30度を含む領域として定義される。更なる態様において、選択が受信されるときに角変位が第1傾斜領域の中にある場合は、第1出力信号が出力されてもよい。ここで、選択が受信されるときに角変位が第2傾斜領域の中にある場合は、第2出力信号が出力されてもよい。選択が受信されるときに角変位がそれぞれ第3または第4の傾斜領域の中にある場合は、第3または第4の出力信号が出力されてもよい。
【0296】
上記方法はまた、第1軸に関する複数の第1軸傾斜領域、および第2軸に関する複数の第2軸傾斜領域を定義してもよい。ここで、第1複数出力信号の1つはまた、複数の第1軸傾斜領域および/または複数の第2軸傾斜領域に基づいて出力されてもよい。選択が受信されるときに、第1軸構成要素が第1の第1軸傾斜領域の中にあり、かつ第2軸構成要素が第1の第2軸傾斜領域の中にある場合は、第1出力信号が出力されてもよい。第1軸構成要素が第2の第1軸傾斜領域の中にあり、かつ第2軸構成要素が第1の第2軸傾斜領域の中にある場合は、第2出力信号が出力されてもよい。第1軸構成要素が第2の第1軸傾斜領域の中にあり、かつ第2軸構成要素が第2の第2軸傾斜領域の中にある場合は、第3出力信号が出力されてもよい。および/または、第1軸構成要素が第2の第1軸傾斜領域の中にあり、かつ第2軸構成要素が第2の第2軸傾斜領域の中にある場合は、第4出力信号が出力されてもよい。
【0297】
それに代わって、別の態様において、選択が受信されるとき、第1構成要素が第1の第1軸傾斜領域の中にあり、かつ第2軸構成要素が第1の第2軸傾斜領域の中にある場合は、第1出力信号が出力されてもよい。第1構成要素が第1の第1軸傾斜領域の中にあり、かつ第2軸構成要素が第2の第2軸傾斜領域の中にある場合は、第2出力信号が出力されてもよい。第1構成要素が第1の第1軸傾斜領域の中にあり、かつ第2軸構成要素が第3の第2軸傾斜領域の中にある場合は、第3出力信号が出力されてもよい。第1構成要素が第2の第1軸傾斜領域の中であり、かつ第2軸構成要素が第1の第2軸傾斜領域の中にある場合は、第4出力信号が出力されてもよい。第1構成要素が第2の第1軸傾斜領域の中にあり、かつ第2軸構成要素が第2の第2軸傾斜領域の中にある場合は、第5出力信号が出力されてもよい。第1構成要素が第2の第1軸傾斜領域の中にあり、かつ第2軸構成要素が第3の第2軸傾斜領域の中にある場合は、第6出力信号が出力されてもよい。第1構成要素が第3の第1軸傾斜領域の中にあり、かつ第2軸構成要素が第1の第2軸傾斜領域の中である場合は、第7出力信号が出力されてもよい。第1構成要素が第3の第1軸傾斜領域の中にあり、かつ第2軸構成要素が第2の第2軸傾斜領域の中にある場合は、第8出力信号が出力されてもよい。および/または、第1構成要素が第3の第1軸傾斜領域の中にあり、かつ第2軸構成要素が第3の第2軸傾斜領域の中にある場合は、第9出力信号が出力されてもよい。
【0298】
別の一般的な態様によると、装置が開示される。上記装置は、少なくとも第1軸に関して装置のニュートラル位置を決定するように構成され、かつ少なくとも第1軸に関して装置の角変位を測定するように更に構成される、傾斜センサを含む。上記装置はまた、第1複数出力信号に関連する第1制御と、プロセッサとを少なくとも含み、当該プロセッサは、第1制御の選択を受信するように構成され、かつ少なくとも選択および角変位に基づいて第1複数出力信号の1つを出力するように更に構成される。
【0299】
実施態様は、以下の特徴の1つ以上を含んでもよい。例えば、第1軸および第2軸は、装置の中心において、または装置の周辺部分において交差してもよい。上記装置は、第2から第10までの複数の出力信号にそれぞれ関連する少なくとも第2から第10までの制御を更に含んでもよい。第1制御はボタンであってもよく、および/または装置は電話であってもよい。変位信号は、傾斜センサを用いて測定されてもよく、傾斜センサはジャイロスコープであってもよい。上記装置は、出力信号を表示するように構成されたディスプレイ、および/または角変位の指示を表示するように構成されたディスプレイを更に含んでもよく、上記装置は、選択を入力するように構成されるキーボードを更に含んでもよい。
【0300】
別の一般的な態様によると、コンピュータ可読媒体上に明確に格納されたコンピュータプログラム製品が開示される。上記コンピュータプログラム製品は、少なくとも第1軸に関して装置のニュートラル位置を決定することと、少なくとも第1軸に関して装置の角変位を測定することとを含む操作をコンピュータに実行させるように操作可能であり、上記装置は、少なくとも第1複数出力信号に関連する第1制御を含む。上記コンピュータプログラム製品はまた、第1制御の選択を受信することと、少なくとも上記選択および上記角変位に基づいて上記第1複数出力信号の1つを出力することとを含む操作をコンピュータに実行させるように操作可能である。
【0301】
別の一般的な態様によると、電話装置が開示される。上記電話装置は、少なくともローリング軸に関して上記電話装置のニュートラル位置を決定するように構成され、かつ少なくとも上記ローリング軸に関して上記電話装置の角変位を測定するように更に構成される、傾斜センサを含む。上記電話装置はまた、少なくとも4つの英数字にそれぞれ関連する少なくとも第1から第8までのボタンを含む。更に、上記電話装置は、プロセッサを含み、当該プロセッサは、第1ボタンの選択を受信するように構成され、かつ少なくとも選択および角変位に基づいて少なくとも4つの英数字の1つを出力するように更に構成される。
【0302】
1つ以上の実施態様の詳細を、添付の図面および下記の説明に述べる。他の特徴は、記載および図面ならびに請求項から明らかとなる。
【0303】
図28は、1つの例示的な実施態様による装置の外観を、装置がニュートラル位置にある状態で示す。装置E100のハードウェア環境は、テキストデータおよびユーザコマンドを装置E100に入力するための少なくとも第1制御E102を含むキーパッドと、テキストおよび画像をユーザに対して表示するためのディスプレイE105と、少なくとも1つの軸に関して角変位または傾斜オリエンテーションの指示を表示するためのインジケータ(例えば傾斜インジケータE106)とを含む。
【0304】
ディスプレイE105は、グラフィックス、画像およびテキストを表示し、この実施態様によって用いられるソフトウェア・アプリケーション用のユーザー・インターフェース、ならびに装置E100を操作するのに必要なオペレーティングシステムプログラムを含む。装置E100のユーザは、オペレーティングシステムプログラムならびにアプリケーションプログラムを操作および制御するためのコマンドおよびデータを入力する第1制御E102を使用する。
【0305】
ディスプレイE105は、装置E100のユーザにGUIを表示するように構成される。スピーカが存在してもよく、スピーカは、装置E100上で稼働するアプリケーションプログラムから受信した音声および音声データ(例えば電話アプリケーションプログラムによって生成される、別のユーザからの音声)、または呼出し音アプリケーションプログラムによって生成される呼出し音を生成してもよい。マイクロホンは、例えばユーザが装置E100を介して別のユーザと通話をしているときに、ユーザによって生成される音声データを取り込むために用いてもよい。更に、傾斜インジケータE106は、装置E100の角変位または傾斜オリエンテーションを示し、装置E100のユーザに視覚フィードバックを提供し、制御選択を解釈するために用いられる傾斜オリエンテーションをユーザに知らせる、ように構成される。
【0306】
装置E100の操作は、2つの状態における装置のオリエンテーションに基づいている。すなわち、「ニュートラル」位置と、第1制御E102の選択の前、同時または後における装置の位置に対応する「選択」位置とである。より具体的には、下記に十分に説明するように、装置E100による出力信号の出力は、少なくとも1つの軸に関してニュートラル位置と選択位置との間の角変位に依存している。ここで角変位は、対象となる軸ごとに角変位構成要素を有する。
【0307】
図28は、例えば、1つの考えられる3軸ニュートラル位置における装置E100を示す。特に、直交するX軸、Y軸およびZ軸は、装置E100の中央で交差する。ここでX軸は、装置E100の長手方向と平行に延びる。この例示的なニュートラル位置によると、X軸を中心とする回転はローリングモーションを達成し、Y軸を中心とする回転はピッチングモーションを達成し、Z軸を中心とする回転はヨーイングモーションを達成する。これらのローリング、ピッチングおよびヨーイングのモーションは、本明細書において一般的に「傾斜」モーションと呼ぶ。
【0308】
対象となる軸の数の決定、および装置E100に関する軸の位置およびオリエンテーションは、装置特有のかつアプリケーション特有の決定であり、以下の記載においてこれらの特徴の限定は推論されない。例えば、装置をヨーイングモーションで操作することが望ましくないか不可能である場合、あるいは1つまたは2つの軸を中心とするモーションを用いて出力信号の数を有効に制御し得る場合には、装置のニュートラル位置は、これらの1つまたは2つの軸のみに関して決定され得る。更に、少なくとも1つの軸は、装置E100と交差しなくてもよく、あるいは少なくとも1つの軸は、装置E100の周辺または縁の部分に沿って延びてもよい。それに加えて、軸のうちの1つは、装置E100の長手方向に沿って平行に延びてもよく、または装置E100の長手方向に対してある角度に延びてもよい。いずれにせよ、ニュートラル位置は、地球に対する軸(例えば磁気的な北軸または真の北軸、あるいは地球の中心または地平線を指す軸)、あるいはユーザ、装置または他の軸に相対的な軸を用いて、位置合わせされる。
【0309】
電話通信について、X軸を中心とするローリング回転に関して角変位が測定される場合には、1軸ニュートラル位置が提供され、X軸およびY軸をそれぞれ中心とするローリング回転およびピッチング回転に関して角変位が測定される場合には、2軸ニュートラル位置が提供される。いずれにせよ、X軸およびY軸は、装置の中央において交差し、X軸は、装置の長手方向と平行の長手方向に延びる。他のニュートラル位置のオリエンテーションも考えられる。
【0310】
電話のような装置に文字を入力するときに、ユーザは一般的に、ディスプレイを見ながら、プラスの(上向きの)ピッチ角にて装置を保持する。その点に関して、ニュートラル位置における電話のX軸は、同様な上向き角度として定義されてもよく、その結果として、地面に対して電話の角度を平らにすることは、ピッチングした前傾モーションとして登録され得る。他の場合においては、当然のことながら、地面に対して平行なX軸は、「ニュートラル」のX軸位置である。
【0311】
図28において、装置E100は携帯電話として図示されるが、更なる態様において、装置E100は、デスクトップPC、ラップトップ、ワークステーション、ミッドレンジコンピュータ、メインフレームコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、タブレットコンピュータ、携帯情報端末(「PDA」)、または別の種類の組込みシステム(例えばコンピュータキーボードまたはリモートコントロール)を含んでもよい。
【0312】
図29は、図28の実施態様の内部アーキテクチャの例を示す。コンピューティング環境は、オペレーティングシステムまたはアプリケーションを含むコンピュータ命令が処理されるプロセッサE200と、通信インターフェースとディスプレイE105上のグラフィックス、画像およびテキストを生成するための処理機能とを提供する表示インターフェースE202と、第1制御E102を含むキーパッドに通信インターフェースを提供するキーパッドインタフェースE204と、少なくとも第1軸に関して装置E100の角変位を測定するための傾斜センサE206と、傾斜インジケータE106を含むインジケータに通信インターフェースを提供するインジケータインタフェースE208と、プロセッサE200による処理のためのコンピュータ命令およびデータが揮発性メモリ装置内に格納されるランダムアクセスメモリ(「RAM」)E210と、基本的なシステム機能のための不変の低レベルのシステムコードまたはデータ(例えば基本入出力(「I/O」)、スタートアップ、またはキーパッドからのキーストロークの受信など)が非揮発性メモリデバイス内に格納される読取り専用メモリ(「ROM」)E211と、オプションとして、オペレーティングシステムE230、アプリケーションプログラムE240およびデータファイルE246を含むファイルが格納されるメモリE220または他の適切な種類のメモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、読取り専用メモリ(「ROM」)、プログラマブル読取り専用メモリ(「PROM」)、消去可能PROM(「EPROM」)、電気的消去可能PROM(「EEPROM」)、磁気ディスク、光ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク、リムーバブルカートリッジ、フラッシュドライブ)とを含む。構成要素の装置およびプロセッサE200は、バスE250を介して互いに通信する。
【0313】
オペレーティングシステム、アプリケーションプログラムおよびデバイスドライバなどのソフトウェアプログラムの実行中に、プロセッサ200に対して迅速なRAM記憶を提供するために、RAM E210は、バスE250とインターフェースする。より具体的には、ソフトウェアプログラムを実行するために、プロセッサE200は、コンピュータ実行可能なプロセスを、メモリ媒体からRAM E210のフィールド内にロードする。データはRAM E210に格納され、データはプロセッサE200によって実行中にアクセスされる。
【0314】
図29にさらに示すように、記憶装置E220は、オペレーティングシステムE230、アプリケーションプログラムE240(例えば、ワードプロセッサ、表計算ソフト、プレゼンテーション、グラフィックス、画像解釈トレーニング、ゲームまたは他のアプリケーション)、およびデータファイルE246のための、コンピュータ実行可能なコードを格納する。上記の実施態様を用いることは可能であるが、本開示による機能を、ダイナミックリンクライブラリ(「DLL」)として、または他のアプリケーションプログラム(例えばインターネットウェブブラウザ(例えばMICROSOFT(登録商標)Internet Explorerウェブブラウザ))に対するプラグインとして実施することも可能である。
【0315】
プロセッサE200は、多数の高性能コンピュータプロセッサの1つであり、本開示の範囲から逸脱することなく、コンピュータまたは組込みシステムのための、INTEL(登録商標)またはAMD(登録商標)プロセッサ、POWER PC(登録商標)プロセッサ、MIPS(登録商標)縮小命令セットコンピュータ(「RISC」)プロセッサ、SPARC(登録商標)プロセッサ、HP ALPHASERVER(登録商標)プロセッサ、ACORN(登録商標)RISC Machine(「ARM(登録商標)」)アーキテクチャプロセッサ、または所有権を主張できるコンピュータプロセッサを含む。追加的な装置において、装置E100のプロセッサE200は、高性能ワークステーションおよびサーバに見いだされる多重CPU構成、またはメインフレームに見いだされる多重スケーラブル処理装置を含む、複数の処理装置である。
【0316】
オペレーティングシステムE230は、MICROSOFT(登録商標)WINDOWS NT(登録商標)/WINDOWS(登録商標)2000/WINDOWS(登録商標)XPワークステーション、WINDOWS NT(登録商標)/WINDOWS(登録商標)2000/WINDOWS(登録商標)XPサーバ、UNIX(登録商標)系の様々なオペレーティングシステム(IBM(登録商標)ワークステーションおよびサーバのためのAIX(登録商標)、SUN(登録商標)ワークステーションおよびサーバのためのSUNOS(登録商標)、INTEL(登録商標)CPUベースのワークステーションおよびサーバのためのLINUX(登録商標)、HP(登録商標)ワークステーションおよびサーバのためのHP UX WORKLOAD MANAGER(登録商標)、SGI(登録商標)ワークステーションおよびサーバのためのIRIX(登録商標)、ディジタルイクイップメント社(Digital Equipment Corporation)コンピュータのためのVAX/VMS、HP(登録商標)ALPHASERVERベースのコンピュータのためのOPENVMS(登録商標)、POWERPC(登録商標)ベースのワークステーションおよびサーバのためのMAC OS(登録商標)Xを含む)、モバイル装置のためのSYMBIAN OS(登録商標)、WINDOWS MOBILE(登録商標)またはWINDOWS CE(登録商標)、PALM(登録商標)、NOKIA(登録商標)OS(「NOS」)、OSE(登録商標)またはEPOC(登録商標)、あるいはコンピュータまたは組込みシステムのための所有権を主張できるオペレーティングシステムであってもよい。オペレーティングシステムE230のためのアプリケーション開発プラットホームまたはフレームワークは、BINARY RUNTIME ENVIRONMENT FOR WIRELESS(登録商標)(「BREW(登録商標)」)、Java Platform Micro Edition(「Java ME」)またはJava 2 Platform Micro Edition(「J2ME(登録商標)」)、PYTHON(登録商標)、FLASH LITE(登録商標)、またはMICROSOFT(登録商標)NET Compactであってもよい。
【0317】
傾斜センサE206は、後述するように、装置E100のオリエンテーションを検出するものであり、ジャイロスコープ、光センサおよび/または他の種類の傾斜センサである。光センサは、例えば、装置E100に組み込まれたカメラからの一連の画像のオプティカルフローを用いて、装置E100のオリエンテーションを検出し、装置E100のモーションおよびオリエンテーションを決定するために用いてもよい。オプティカルフローは、一連の画像の範囲内における特徴の明らかな相対速度を示す。オプティカルフローはカメラに関連するので、カメラのモーションから、カメラ視野内での特徴の明らかな速度が得られる。カメラのモーションは、カメラ視野内での特徴の明らかな速度から計算される。位置またはオリエンテーションも、長時間にわたるニュートラル位置との関連で計算される。傾斜センサE206は、カメラを使用して装置E100の傾斜または勾配を追跡するためのオプティカルフロー方法を用いる光センサとして説明したが、他の態様において、装置E100の傾斜または勾配は、オプティカルフロー方法を用いることなく、例えば加速度計を用いて追跡される。
【0318】
コンピュータ可読メモリ媒体は、装置E100内に情報を格納するものであり、揮発性または不揮発性である。メモリは、装置E100に大容量記憶を提供可能であってもよい。様々な異なる実施態様において、メモリは、フロッピーディスク装置、ハードディスク装置、光ディスク装置またはテープ装置であってもよい。図28および図29は、プログラムコードまたはプログラム工程またはプロセス工程を実行するコンピューティングシステムの1つの可能な実施態様を図示するが、他の種類のコンピュータまたは装置を用いてもよい。
【0319】
図30は、別の例示的な実施態様による方法を図示するフローチャートである。簡潔に述べると、上記方法は、少なくとも第1軸に関して装置のニュートラル位置を決定する工程と、少なくとも第1軸に関して装置の角変位を測定する工程とを含み、上記装置は、少なくとも第1複数出力信号に関連する第1制御を含む。上記方法はまた、第1制御の選択を受信する工程と、少なくとも上記選択および上記角変位に基づいて上記第1複数出力信号の1つを出力する工程とを含む。
【0320】
更に詳細には、方法E300が開始され(ステップES301)、第1軸に関して複数の傾斜領域が定義される(ステップES302)。下記に更に詳細に説明するように、出力信号の出力は、少なくとも、第1制御の選択時における装置の角変位に基づく。一態様によると、制御の選択時に、角変位が角度の特定の傾斜領域または帯域の範囲内にある場合に、傾斜領域に関連する出力が出力されるように、傾斜「領域」が定義される。
【0321】
図31A図31Dは、「n軸」というラベルをつけた仮定的なニュートラル軸に関する、いくつかの例示的な傾斜領域を図示するものであり、ニュートラルは、ニュートラルのX軸、Y軸および/またはZ軸を表す。X軸、Y軸またはZ軸の各々は、個々に決定された傾斜領域を有することができる。共通の傾斜領域定義は、複数の軸に適用することができる。あるいは、軸は、定義された傾斜領域を有することができない。
【0322】
図31Aは、ニュートラル軸に関して定義される2つの傾斜領域の例を図示する。ニュートラル軸に関して約-90度~0度の角変位は、領域E401の中にあり、ニュートラル例に関して約0度~約90度の角変位は、領域E402の中にある。約91度~-91度の角変位(装置が上下反転していることを示す)は、いずれの領域にも対応せず、正確に0度の角変位は、領域E401または領域E402のいずれかにある。
【0323】
ニュートラル軸がX軸を表す場合は、領域E401における角変位は、装置のマイナス側への(左側への)ローリングに起因することがあり、領域E402における角変位は、装置のプラス側への(右側への)ローリングに起因することがある。ニュートラル軸がY軸を表す場合は、領域E401における角変位は、装置のマイナス側への(前方への)ピッチングに起因することがあり、領域E402における角変位は、装置のプラス側への(後方への)ピッチングに起因することがある。ニュートラル軸がZ軸を表す場合は、領域E401における角変位は、マイナス側への(反時計回りの)ヨーイングに起因することがあり、領域E402における角変位は、プラス側への(時計回りの)ヨーイングに起因することがある。2つの傾斜領域を示すが、傾斜センサの感度、各制御に関連する出力信号の数、および装置を操作するときに小さな角度を区別するユーザの能力に大きく依存して、任意の数の傾斜領域を定義してもよい。
【0324】
いずれにせよ、装置によって出力される信号は、角変位および傾斜領域に依存する。例えば、装置は、装置の角変位が第1領域の中にある場合は、複数の信号のうちの1番目を出力し、装置の角変位が第2領域の中にある場合は、複数の信号のうちの2番目を出力し、たとえ両方の状況において同一の制御が選択されてもそのようになる。図28は、領域E401および領域E402が±90度の帯域を含むように図示しているが、同様の態様において、傾斜領域E401は、ニュートラル軸に関して約-30度~0度を含む領域を定義し、傾斜領域E402は、ニュートラル軸に関して約0度~+30度を含む領域を定義する。
【0325】
図31Bは、ニュートラル軸周囲に0度の領域間のデッドスペースを有する、ニュートラル軸周囲に規定された4つの傾斜領域を示す。傾斜センサが感受しないため、ユーザが判別できず、またはその他もろもろの理由で、2つの別の隣接領域間のデッドスペースを規定することがしばしば望まれる。ニュートラル軸がY軸を表す場合、約91度から-91度の間の角度のズレ(上下逆になった装置を意味する)、または約0度の角度のズレは傾斜領域に対応しない。装置が傾斜領域に向けられない場合にコントロールが選択される場合、デフォルトの出力が出力され、最後の出力が出力され、出力はなされず、最も近い傾斜領域または補完的な傾斜領域に関連する出力が出力されるか、あるいは別の種類の出力が出力される。
【0326】
領域E404における角度のズレは、装置の強い負の勾配に由来するが、領域E405における角度のズレはまた、領域E404の負の勾配よりも小さい負の勾配に由来する。領域407における傾斜のズレは、強い正の勾配に由来するが、領域E406における角度のズレはまた、領域E407の負の勾配よりも小さい正の勾配に由来する。
【0327】
図31Cは、ニュートラル軸周囲に規定された2つの傾斜領域の例を示し、ここでニュートラル軸周囲の約0度の領域が実質的に第1の領域である。特に、ニュートラル軸がX軸を表す場合、装置は、負に回転された場合、ニュートラル位置から動かない場合、または正の方向に緩やかに回転された場合、領域E409に残る。装置が領域E410に向けられるようにするために、強い正の回転が生じる必要がある。図31Cに示された傾斜領域が望ましく、例えば、ここで領域E409はデフォルトの所望の出力を表し、装置の積極的、高振幅の操作は、この装置を領域E410に配置するために必要であり、その結果、デフォルトの所望の出力を無効にする。図31Cの例において、傾斜領域E409は、0度の角度のズレを含み、ここでこの装置の角度のズレは、第1の軸周囲の角度のズレが0度測定された場合、傾斜領域E409内である。
【0328】
図31Dは、ニュートラル軸周囲に規定される2つの傾斜領域の例を示し、ここで単一の領域は、ニュートラル軸の両側に角度のズレのバンドを占有する。より詳細には、領域E412は、ニュートラル軸周囲で0度を囲む領域によって規定され、領域E411は正および負の角度方向における対称の角度のバンドを占有する。ニュートラル軸がZ軸を表す場合、領域E411における角度のズレは、高振幅の正または負の片揺れ(yaw)に由来する。領域E412における角度のズレはより緩やかな正または負の片揺れに由来するか、またはニュートラル位置にある装置の方向に由来する。
【0329】
上述の例のいずれかにおいて、ニュートラル軸は、X、Y、および/またはZ軸を表してもよく、したがって、利用可能な傾斜領域の総数を効果的に増やす。例えば、図31Aにおけるニュートラル軸がX軸を表す場合で、図31Bにおけるニュートラル軸がY軸を表す場合、計8つの傾斜領域が利用可能であり、というのも図31Bの4つの勾配傾斜領域は各々図31Aの例の2つの回転傾斜領域に分割されるからである。各軸が等しい数nの傾斜領域を有すると想定すると、2軸構成に対する傾斜領域の総数はn2であり、3軸構成に対する傾斜領域の総数はn3である。
【0330】
最後に、一部の例において、傾斜領域ではなく角度のズレそれ自体は、出力信号を決定するので傾斜領域を規定する必要はない。さらに、傾斜領域はまた、所望の軸周囲の動きの範囲は、出力信号の数によって等しく分割される場合(ここで各出力信号は数学的に決定された角度の範囲に対応する)、潜在的に規定される。
【0331】
図30に戻り、装置のニュートラル位置は、少なくとも第1の軸に関連して決定され、この装置は、第1の複数の出力信号に関連する少なくとも第1のコントロールを含む(ステップES304)。
【0332】
図32は、別の例示的な実施に係る一例の装置の上外側の図を示す。装置E500、すなわち携帯電話は、第1の複数の出力信号に関連する少なくとも第1のコントロールE502を含むキーパッドを有する。図に示される例において、第1のコントロールE502は、装置E500のキーパッドまたはキーボード上のキーまたはボタンであり、各々個々のコントロールは、多様な英数字の文字または記号を表す。特に、第1のコントロールE502は「9」とラベル付けされ、「W」、「X」、「Y」、および「Z」の文字を示す4つの出力信号に対応し、あるいは、大文字小文字の区別のある「W」、「X」、「Y」、「Z」、「w」、「x」、「y」、「z」の文字、ならびに記号「,」、「.」、「/」、および「’」を示す12個の出力信号に対応する。単一のコントロールに対応できる出力信号または文字の数に制限はない。特定の態様において、第1のコントロールE502は、例えば3つの出力信号または9つの出力信号など、複数の出力信号に関連される。複数の出力信号の各々は、英数字の文字または記号などの文字に対応してもよい。
【0333】
装置E500のニュートラル位置は、例えば、第1のコントロールの選択に先立つか、またはその後に、あるいは、操作する場所において、装置E500に電源が入った場合に、決定される。1つの態様においては、メモリバッファは傾斜センサの出力データを保存し、装置E500のニュートラル位置は、コントロールが選択された場合の装置E500の方向および出力データから再構成される。別の態様においては、ニュートラル位置は、例えば、ニュートラルのX軸が地球の中心に直角に延びているとして規定され、角度のズレが、装置E500が上以外の任意の方向を向いている場合に測定される場合など、工場出荷時のプリセット状態である。さらなる態様においては、プロセッサ、傾斜センサ、およびメモリは、コントロールが通常通りに選択されるときはいつでも、装置E500の平均位置に基づいて、共通のニュートラル位置を決定するように通信する。さらに、さらなる態様において、ニュートラル位置はユーザが選択可能である。いかなる観点においても、ニュートラル位置は、当該の各軸に亘って0度に傾斜センサをリセットするように効果的に動作し、ここでニュートラル位置から離れる装置E500の任意の動きは角度のズレを登録するのに役立つ。装置E500のユーザまたは地球に対して、ニュートラル位置は平らな位置、垂直の位置、または斜め、あるいは傾斜した位置である。
【0334】
さらなる態様において、装置E500のニュートラル位置は、少なくとも第2の軸に対して、第1の軸と直交して、決定され、ここで角度のズレは第1の軸成分および第2の軸成分を含む。さらなる態様において、装置E500のニュートラル位置は、少なくとも第3の軸に対して、第1の軸および第2の軸に直交して、決定され、ここで角度のズレは第3の軸成分を含む。第1の軸、第2の軸、および/または第3の軸は、装置E500内で、装置E500外で、あるいは周辺位置に沿って、または装置E500の端で交差する。
【0335】
装置E500は、装置の方向を検出する傾斜センサを含むので、装置へのテキストの入力は容易である。例えば、傾斜センサは、その装置が左に回転されるか、右に回転されるか、または上下に勾配を付けられるかの程度を検出し、ここで当該の軸周囲の装置の傾斜方向または角度のズレは、コントロールE502の選択がどのように解釈され、出力されるかを示す。例えば、コントロールE502が多数の文字に対応する場合、装置E502の方向は、コントロールE502が選択された場合に、その多数の文字のどれが出力されたかを識別するか、あるいは、その適切な文字が出力される場合を識別する。
【0336】
出力される文字を識別するために装置の方向を用いることで、単一のコントロールが選択されるたびに文字を出力することができ、テキストを入力することを要求するコントロールの選択の数を低減することによって、テキスト入力の速度を上昇させる。コントロール選択の固定された数は文字の入力を表すので、ユーザは、現在の文字が特定された後すぐに次の文字を特定してもよく、次の文字を特定する前の所定の回数を待機する必要性をなくし、また、テキスト入力の速度を上昇させる。
【0337】
上述に示すように、装置のニュートラル位置は、角度のズレが、選択位置に対して、少なくとも1つの軸周囲において測定される基準方向であり、この選択位置は、例えば第1のコントロールなどのコントロールの選択に先立って、その時点で、またはその後の装置の位置に対応する。1つの態様において、装置のニュートラル位置は1つの軸に関連して決定され、そのニュートラル位置は「平らの」位置として決定され、ここで1つの軸は地面と平行である。別の態様において、装置のニュートラル位置は2軸に関連して決定され、そのニュートラル位置は、それが装置のユーザによって普通に保持されるときの装置の方向として人間工学的に決定される。さらなる態様において、装置のニュートラル位置は、3軸に関連して決定され、ここで1つの軸は磁北磁南軸に並行するように決定され、1つの軸は東西軸と並行するように決定され、第3の軸は地球の中心に対して対向するように、またはそれから離れる方向に決定される。
【0338】
図30に戻ると、装置の角度のズレは、少なくとも第1の軸周囲において測定される(ステップES305)。特に、傾斜センサE206などの傾斜センサは、装置の現在位置とニュートラル位置との間の角度のズレを測定し、ここでその角度のズレは当該の各軸の成分を含む。1つの態様においては、傾斜センサE206は、コントロールが選択されたときに装置の角度のズレを測定する。コントロールそれ自体の選択は、装置の方向に影響してもよく、別の態様においては、傾斜センサは、そのコントロールが選択される前または後に、その装置の角度のズレを測定する。
【0339】
傾斜センサは装置の方向を検出する。例えば、傾斜センサは、その装置が左または右に回転され、あるいは上下の勾配が付けられ、あるいは、時計回りまたは反時計周りに片揺れされた程度を検出する。1つの態様において、傾斜センサは、X軸周囲において、少なくとも2つの別々のレベルの回転傾斜を測定し、この場合、この装置は、左に回転されるか、右に回転されるか、または左にも右にも回転されなくてもよい。さらに、傾斜センサは、前後方向にあるY軸周囲において、少なくとも2つの別々のレベルの勾配傾斜を測定し、この場合、装置は勾配を上げるか、勾配を下げるか、または上げも下げもしなくてもよい。さらに、傾斜センサはZ軸周囲の少なくとも2つの別個のレベルの片揺れの傾斜を測定し、この場合、装置は、時計回りまたは反時計回りに片揺れしてもよく、あるいは片揺れしなくてもよい。かような実施において、この装置が1.5度から4.5度、左に回転すると、傾斜センサは、この装置が左に回転したことを示す。別の例として、この装置が1.5度未満の前方への勾配をつけ、1.5度未満の後方への勾配をつけると、傾斜センサは、この装置が前後に勾配を付けていないことを示す。別の実施において、傾斜センサは、左から右の方向、および前方から後方への方向の各々において、4つ以上の傾斜のレベルを示してもよい。かような実施において、特定の方向における傾斜レベルの各々は、その装置が傾斜される角度の範囲に対応する。
【0340】
角度のズレの表示が表示される(ステップES306)。上述のように、ニュートラル位置の方向はユーザに示されなくてもよい。さらに、各々の軸は、各軸周囲の各方向において、2つ以上の傾斜領域を有してもよい。これらおよび他の理由で、インジケータは、角度のズレの表示、あるいは、その角度のズレがリアルタイム、またはほぼリアルタイムにて対応する傾斜領域の表示のいずれかを表示するように提供される。角度のズレが、コントロールが選択される前または後に測定される場合、そのインジケータは、あらゆる利用可能な情報に基づいたときの適切な角度のズレまたは傾斜領域の表示を推定する。そのニュートラル位置が2つ以上の軸に関連して規定される場合、ユーザは、そのインジケータが表示する軸を決定することができ、そのインジケータは、当該のデフォルトまたはプリセットの軸を有することができ、あるいは、その決定が文脈依存であってもよい。
【0341】
図33A~33Bは、1つの例示的な態様に従ってインジケータの例を図示する。図33Aにおいて、インジケータE600は、ディスプレイ上のデバイスの方向を示す。ユーザがコントロールの選択を解釈するために用いるデバイスの方向を気付いているように、インジケータは視覚フィードバックを提供する。
【0342】
インジケータE600は、負(左)方向および正(右)方向をそれぞれ指す、正傾斜インジケータE601および負傾斜インジケータE604を含む。加えて、インジケータE600は、例えばデバイスがニュートラル位置または傾斜センサによって登録されない位置(例えば上下さかさま)にあるときのように、デバイスが傾けられないときに、正傾斜インジケータE601および負傾斜インジケータE604から視覚的に区別される中心インジケータE602を含む。デバイスが示された方向に傾けられるときに、傾斜インジケータのうちの1つは、光を当てられるかまたはさもなければ他の傾斜インジケータおよび中心インジケータE602から視覚的に区別される。さらにまた、デバイスが左または右に揺らされないときに、中心インジケータE602は、光を当てられるかまたはさもなければ正傾斜インジケータE601および負傾斜インジケータE604から視覚的に区別される。中心インジケータは、デバイスが図28に図示したように向きを定められるときに、例えば光を当てられる。正傾斜インジケータE601は、デバイスが図31Aの領域E402に図示したように向きを定められるときに、光を当てられる。そして、負傾斜インジケータE604は、デバイスが図31Aの領域E401に図示したように向きを定められるときに、光を当てられる。
【0343】
図33Bおよび33Cに図示される他の実施例において、インジケータE605も、それぞれもまた負方向および正方向を指す、2つの部分的な傾斜インジケータE606およびE607を含む。部分的な傾斜インジケータの各々は、中心インジケータE604と、負傾斜インジケータE604または正傾斜インジケータE601のいずれかとの間に位置する。部分的な傾斜インジケータは、デバイスが示された方向に部分的に傾けられるときに、光を当てられるかまたはさもなければインジケータE605の他の成分から視覚的に区別される。一実施例では、部分的な傾斜インジケータおよび中心インジケータの双方は、デバイスが対応する方向において部分的に傾けられるときに、光を当てられる。例えば、デバイスが図31Bの傾斜領域E404において向きを定められるときに、負傾斜インジケータE604は光を当てられる。デバイスが図31Bの傾斜領域E405において向きを定められるときに、部分的な負傾斜インジケータE606および中心インジケータE602は光を当てられる。デバイスが図28に図示したようにニュートラル位置において向きを定められるときに、中心インジケータ602は光を当てられる。デバイスが図31Bの傾斜領域E406において向きを定められるときに、部分的な正傾斜インジケータE607および中心インジケータ602は光を当てられる。そして、デバイスが図31Bの傾斜領域E407において向きを定められるときに、正傾斜インジケータE601は光を当てられる。任意の数の傾斜インジケータまたは部分的な傾斜インジケータが、各軸に対して考察される。関連した傾斜領域を数ダース有している軸に対して、例えば、同数、より多数、またはより少数の傾斜インジケータを、視覚フィードバックを提供するために用いてもよい。
【0344】
図33Dは、ディスプレイに提示してもよい2軸傾斜インジケータを図示する。図33Dに関連して述べられる軸は(前後の)ピッチおよび(左右の)ロールと呼ばれるにもかかわらず、これらの呼称は任意であり、そして、1セットのインジケータはヨー軸または他の軸でもまた可能である。インジケータE609は1つの軸に関してインジケータE605と同様に動作する。しかしながら、インジケータE609はまた、先に述べた1軸インジケータE605(それはロールインジケータとして記述された)に対して、負ピッチ・インジケータE610、部分的な負ピッチ・インジケータE611、部分的な正ピッチ・インジケータE612および正ピッチ・インジケータE614から成るピッチ傾斜インジケータを統合する。図33Eに図示される他の態様において、インジケータは、デバイスの方向の重要性を示す単一形体E615を含む。例えば、単一形体インジケータは、デバイスの角度変位の測定のために、数字を出力してもよいかどうかを示す。
【0345】
インジケータが一連の矢または直観的な照明として図28および33において表されるにもかかわらず、1つの態様では、インジケータはディスプレイ(例えばディスプレイE105)に組み込まれる、または、インジケータは、オーディオを介してユーザにデバイスの傾斜を表す音または音ファイルを発生するスピーカである。さらにまた、別の態様においては、角度変位または傾斜領域は、表示されないかまたは、さもなければ発生しない。
【0346】
図30に一旦戻って、第1のコントロールの選択は、受信される(ステップES307)。1つの態様では、コントロールはキーパッド・ボタンであり、そして、ユーザがボタンを押すときに、選択は発生する。これにより、キーパッド・ボタンの選択が発生したことを示す信号が発生して、プロセッサに送信されることを可能にする。別の態様においては、コントロールは、物理的コントロールではなく、むしろタッチスクリーン上のアイコンである。この態様において、ユーザがアイコンと関連したタッチスクリーンのエリアに触るときに、選択は発生する。ここで、タッチスクリーン・アプリケーションはタッチの座標を読み込んで、座標をアイコンの位置に関連させて、コントロールが選択されたことを示す信号を送信する。他のタイプのコントロールの選択も、考察される。
【0347】
図32の実施例によれば、デバイスE500はキーパッドすなわちコントロールのグループ化を含む。そして、それでユーザは、ディスプレイE505に提示されるGUIと対話するために文章を入力することができる。各コントロールは、マルチプル出力信号(文字と関連した各出力信号)に対応する。1つの態様では、キーパッドは、各々がマルチプルの文字および番号に対応する「2」から「9」のついた8つのコントロールを含む。例えば、「2」のついたコントロールは、文字「A」、「B」および「C」に対応する。加えて、キーパッドに含まれる他のコントロールは、他の文章入力機能を実行する。例えば、「*」のついたコントロールは、出力される次の文字のケースを変更するのに使用される。「0」のついたコントロールは、現在の文字が特徴づけられたあと次の文字へ進むために用いられ、そして、「#」のついたコントロールは、文字「スペース」を挿入するために用いられる。
【0348】
第1の複数の出力信号のうちの1つは、少なくとも選択および角度変位(ステップES309)に、または、少なくとも選択、角度変位および複数の傾斜領域に基づいて出力される。第1のコントロールが第1の複数の出力信号と関連しているので、角度変位または、角度変位および複数の傾斜は、第1の複数の出力信号のうちのどの1つが出力されるかを決定するために用いられる。1つの態様では、デバイスのニュートラル位置は1つの軸に関して決定される。ここで、3つの傾斜領域はその1つの軸のまわりで定義され、および第1のコントロールは3つの傾斜領域と関連している。この場合、角度変位が第1の傾斜領域にある場合は、第1の出力信号が出力される。角度変位が第2の傾斜領域にある場合は、第2の出力信号が出力される、そして、角度変位が第3の傾斜領域にある場合は、第3の出力信号が出力される。別の態様では、出力信号は、角度変位および、公式またはアルゴリズムに基づく第1のコントロールと関連した出力信号の数字に基づいて出力される。
【0349】
さまざまな図は、図32のデバイスの操作の別々の状態における正面図および側面図を表す。特に、図34Aおよび34Bは、ニュートラル位置におけるデバイスE500の正面図および側面図を、それぞれ図示する。図35Aは、X軸まわりに負ロールに操作されるデバイスの正面図を図示する。そして、図35Bは、X軸まわりに正ロールに操作されるデバイスの正面図を図示する。同様に、図36Aは、Y軸まわりに正ピッチに操作されるデバイスの側面図を図示する。そして、図36Bは、Y軸まわりに負ピッチに操作されるデバイスの側面図を図示する。図35および36において、デバイスは、図34に示すニュートラル位置からそれぞれの軸まわりにほぼ+-30度傾斜している。
【0350】
デバイスの方向は、傾斜センサにより測定される角度変位によって示されるように、キーパッドのコントロールが選択されたときに、デバイスにより出力する出力信号に影響を及ぼして、例えば、コントロールの選択によって発生する文字に影響を及ぼす。キーパッドの単一コントロールによって表現されるマルチプルの文字または出力信号の各々は、デバイスの別々の方向に対応する。キーパッドのコントロールのうちの1つが選択されるときに、デバイスは、選択されたコントロールに対応する複数の文字、および傾斜センサによって示されるデバイスの方向を識別する。マルチプルの文字のうちの1つおよび文字に対するケースは、識別された方向に基づいて識別され、そして、識別された文字は出力される。
【0351】
コントロールが選択されたときにデバイスが左または右にロールされた程度は、コントロールによって表現されたマルチプルの文字のうちのどの1つが出力されるかに影響を及ぼす。一実施例では、マルチプルの文字を表現するコントロールは、3つの文字を表現する。そして、コントロールによって表現される文字は、コントロール上に左右に並べられる。デバイスは、デバイスが左にロールされるか、右にロールされるか、または、左または右にロールされないことを示すように構成される。そのような一実施例において、コントロールが選択されるときにデバイスを左にロールすることは、最も左に並べられた文字が出力されなければならないことを示す。同様に、コントロールが選択されるときにデバイスを右にロールすることは、最も右に並べられた文字が出力されなければならないことを示す。最後に、コントロールが選択されるときにデバイスをニュートラル位置に保持することは、中央の文字が出力されなければならないことを示す。
【0352】
他の実施例において、コントロールが選択されるときにデバイスを左にロールすることは、最も右に並べられた文字が出力されなければならないことを示す。コントロールが選択されるときにデバイスを右にロールすることは、最も左に並べられた文字が出力されなければならないことを示す。コントロールが選択されるときにデバイスをニュートラル位置に保持することは、中央の文字が出力されなければならないことを示す。例えば、デバイスを左にロールすることは、最も右に並べられた文字が上に、そして他の文字よりもより顕著に見えさせるし、および、デバイスを右にロールすることは、最も左に並べられた文字が上に、そして他の文字よりもより顕著に見えさせることから、この種の実施例が用いられてもよい。
【0353】
他の実施例では、キーパッドのコントロールは、3文字より多く(例えば3つの文字と数字、または4つの文字と数字)を表現する。例えば、従来の電話における「7」のついたコントロールは、文字「P」、「Q」、「R」および「S」ならびに数字「7」に対応する。この種の場合、選択されたコントロールによって表現される3つ以上の文字のうちの1つがデバイスのロール方向のみに基づいて識別されることができるように、傾斜センサは3つ以上の別々の左右へのロール位置を識別するために構成される。別々のロール位置の各々は、選択されたコントロールによって表現される文字の1つに対応する。例えば、選択されたコントロールが「7」のついたキーである場合、図31Bの領域E404に図示したようにロールしているデバイスは、文字「P」が出力されなければならないことを示す。図31Bの領域E405に図示したようにロールしているデバイスは、文字「Q」が出力されなければならないことを示す。図31Bの領域E406に図示したようにロールしているデバイスは、文字「R」が出力されなければならないことを示す。図31Bの領域E407に図示したようにロールしているデバイスは、文字「S」が出力されなければならないことを示す。そして、図28に図示したようにニュートラル位置に向きを定められているデバイスは、数字「7」が出力されなければならないことを示す。
【0354】
デバイスのロール方向が出力される文字を識別するために用いられる一方、デバイスのピッチ方向はその文字に対するケースを識別するために用いられる。一実施例では、コントロールが選択されるときに前方へピッチ(または傾斜)しているデバイスは、デバイスのロール(左右の傾斜)方向によって識別される文字を大文字で出力させる。同様に、コントロールが選択されるときに前方または後方へピッチしていない(ニュートラルのピッチ位置にある)デバイスは、デバイスのロール(左右の傾斜)方向によって識別される文字を小文字で出力させる。
【0355】
いくつかの実施例において、後方へピッチ(または傾斜)しているデバイスは、記号を出力させてもよい。この記号は、従来のコンピュータキーボード上の選択されたコントロールによって表現される数字に対応する記号でもよい。例えば、デバイスが後方へ傾斜しているときに数字「1」を表現するコントロールが選択される場合、記号「!」が出力されてもよい。なぜなら、記号「!」は、従来のコンピュータキーボード上の数字「1」に対応する(例えば、コンピュータキーボード上の「シフト」および「1」を押すと文字「!」が出力する)からである。
【0356】
傾斜センサは、出力される文字のケースを示すのに必要であるよりもより多くのピッチ方向における傾斜位置を検出する能力がある。このように、文字のケースを示すために用いないピッチ位置は、文字を選択するために用いてもよい。例えば、コントロールは3つの文字および数字を表現してもよく、そして、3つのロール位置は3つの文字の中で選択するために用いてもよい。2つのピッチ位置は文字に対するケースを選択してもよく、そして、第3のピッチ傾斜位置はキーによって表現される数字を選択してもよい。
【0357】
さらに、傾斜センサは、デバイスが左、ニュートラル、または右にロールされたかどうか、あるいは、デバイスが前方、ニュートラル、または後方にピッチされたかどうかを独立に示す。これにより、傾斜センサによって、デバイスが9つの方向のうちの1つにあるかどうかを示す。9つの方向のうちの各々は、文字および文字に対するケースに対応してもよい。
【0358】
図37は、キーパッド上の「2」のついたコントロールが選択されるときに出力されてもよい文字およびケースに対応する出力信号への、デバイスの方向の1つの可能なマッピングを示す表である。図示されたマッピングにおいて、左にロールされておよび前方へピッチされているデバイスは、大文字「A」を出力させる。ロールまたはピッチがいずれの方向にもされていないデバイスは、小文字「b」を出力させる。そして、後方へピッチされているデバイスは、数字「2」を出力させる。傾斜センサが3つ以上のロール位置または3つ以上のピッチ位置を識別することができる他の実施例において、文字およびケースに位置づけることが可能なより多くの方向が利用できる。
【0359】
文字に対応する出力信号は、デバイスの第1の軸の角度変位または傾斜位置に基づいて選択されるとして記述される。そして、文字の大文字または小文字に対応する出力信号は、全体に、デバイスの第2の軸の角度変位または位置に基づいて選択されるとして記述される。他の実施例では、別々の軸の角度変位は、文字または文字の大文字または小文字に対応する信号の出力を達成してもよい。一般に、どちらの軸を文字またはケースを選択するために用いたかに関係なく、デバイスの任意の方向が、任意の文字および文字に対するケースにも位置づけられてよい。
【0360】
コントロールの選択に応答して出力される文字に対応する信号を出力することに加えて、デバイスの方向は、選択されるべきメニューオプションを示すために用いてもよい。例えば、いかなる文字にも対応しないコントロール(例えば電話器の「1」キー)の選択は、電話器のディスプレイにメニュー(メニューの各オプションが電話器の別々の方向に対応する)を提示させる。メニューからの選択がなされなければならないことを示すコントロール(例えば「オーケー(OK)」キー、「エンター(Enter)」キーまたは「1」キー)が選択されるときに、デバイスの方向は、メニューオプションのいずれが選択されるかを示してもよい。一つの態様では、「1」キーが選択されるときに、図38Aおよび38Bに図示されるのと同様の記号のメニューが表示される。デバイスを傾けて、前と同じように「1」キーを選択することが、対応する記号を出力させてもよい。記号が出力したあと、前と同じように記号メニューを表示するために「1」キーが選択されるまで、上記の通りで文字および数字が出力されてもよい。デバイスを完全にさかさまにするか、デバイスを揺さぶるか、またはさもなければデバイスの傾斜として解釈されない方法でデバイスを動かすことは、他のメニューを生成する。
【0361】
選択が受信されるときに角度変位が第1の傾斜領域の中にある場合、第1の出力信号が出力される。一方、選択が受信されるときに角度変位が第2の傾斜領域の中にある場合、第2の出力信号が出力される。さらにまた、選択が受信されるときに、角度変位が第3または第4の傾斜領域の中にある場合、それぞれ第3または第4の出力信号が力される。
【0362】
第1の軸の複数の傾斜領域が第1の軸まわりに定義され、そして、第2の軸の複数の傾斜領域が第2の軸まわりに定義される場合、第1の複数の出力信号のうちの1つは、第1の軸の複数の傾斜領域および/または第2の軸の複数の傾斜領域に基づいて出力されてもよい。選択が受信されるときに、第1軸の成分が第1の第1軸の傾斜領域の中にあり、そして第2軸の成分が第1の第2軸の傾斜領域の中にある場合、第1の出力信号が出力されてもよい。第1軸の成分が第2の第1軸の傾斜領域の中にあり、そして第2軸の成分が第1の第2軸の傾斜領域の中にある場合、第2の出力信号が出力されてもよい。第1軸の成分が第2の第1軸の傾斜領域の中にあり、そして第2軸の成分が第2の第2軸の傾斜領域の中にある場合、第3の出力信号が出力されてもよい。および/または、第1軸の成分が第2の第1軸の傾斜領域の中にあり、そして第2軸の成分が第2の第2軸の傾斜領域の中にある場合、第4の出力信号が出力されてもよい。
【0363】
あるいは、別の態様においては、選択が受信されるときに、第1の成分が第1の第1軸の傾斜領域の中にあり、そして第2軸の成分が第1の第2軸の傾斜領域の中にある場合、第1の出力信号が出力されてもよい。第1の成分が第1の第1軸の傾斜領域の中にあり、そして第2軸の成分が第2の第2軸の傾斜領域の中にある場合、第2の出力信号が出力されてもよい。第1の成分が第1の第1軸の傾斜領域の中にあり、そして第2軸の成分が第3の第2軸の傾斜領域の中にある場合、第3の出力信号が出力されてもよい。第1の成分が第2の第1軸の傾斜領域の中にあり、そして第2軸の成分が第1の第2軸の傾斜領域の中にある場合、第4の出力信号が出力されてもよい。第1の成分が第2の第1軸の傾斜領域の中にあり、そして第2軸の成分が第2の第2軸の傾斜領域の中にある場合、第5の出力信号が出力されてもよい。第1の成分が第2の第1軸の傾斜領域の中にあり、そして第2軸の成分が第3の第2軸の傾斜領域の中にある場合、第6の出力信号が出力されてもよい。第1の成分が第3の第1軸の傾斜領域の中にあり、そして第2軸の成分が第1の第2軸の傾斜領域の中にある場合、第7の出力信号が出力されてもよい。第1の成分が第3の第1軸の傾斜領域の中にあり、そして第2軸の成分が第2の第2軸の傾斜領域の中にある場合、第8の出力信号が出力されてもよい。および/または、第1の成分が第3の第1軸の傾斜領域の中にあり、そして第2軸の成分が第3の第2軸の傾斜領域の中にある場合、第9の出力信号が出力されてもよい。
【0364】
出力信号は表示されて(ステップES310)、そして方法E300は終了する(ステップES311)。出力信号は、例えばディスプレイE105のようなディスプレイに表示される。代わりの態様において、出力信号は表示されない。
【0365】
図32の実施例において、デバイスE500はまた表示E505を含む。そして、それはデバイスE500のユーザにグラフィカルユーザーインタフェース(「GUI」)を提示するために用いられる。GUIによって、デバイスE500のユーザは、デバイスE500に文章を入力することをユーザに要求する機能を実行することができる。例えば、ユーザは、人の名前を入力することによって、デバイスE500に格納される電話帳の範囲内で、その人に対するエントリを識別してもよい。別の例として、ユーザは、人を記述している情報(例えばその人の名前およびその人によって使用される1つ以上の電話番号)を入力することによって、その人に対するエントリを電話帳に加えてもよい。さらにまた、GUIによって、ユーザは、デバイスE500から送られるべき文章メッセージを特定するか、またはデバイスE500に格納されるべき他の文章メモを特定することができる。デバイスE500はまた、ユーザが文章メッセージを特定することができるGUIを表示する。
【0366】
コントロールの選択がなされるときに、デバイスの方向に基づいてコントロールの選択を解釈することは、単一のコントロールの選択によって実行されてもよいオペレーションの数を増加させる。例えば、各コントロールの選択は、検出されてもよいデバイスの異なった方向の数に等しい多くの方法において解釈されてもよい。さらにまた、デバイスの方向は、いかなる文字にも対応しないコントロールの選択が解釈されてもよい方法を示してもよい。従って、ユーザは、単にデバイスを傾けてコントロールを選択することによって、比較的複雑なオペレーションをすばやく実行することができてもよい。例えば、デバイスが左にロールされると同時に「*」キーを選択することは、デバイスが左にロールされるときに「*」キーが選択される次の機会まで、文章入力のために用いられる文章入力の特定のモード(例えば数字だけ、すべて大文字)を生じさせてもよい。別の態様において、傾斜センサは傾斜スクローリングを達成する。そうすると、コントロールの選択を受信すると、ユーザー・インターフェースは傾斜の方向に対応してスクロールされる。例えば、コントロールの選択時に生じる前方へのピッチは、その結果、ユーザー・インターフェースまたはユーザー・インターフェース上のメニュー項目を上方へスクロールする。
【0367】
他の一般の態様によれば、コンピュータ可読媒体に明らかに保存されるコンピュータプログラム製品が、詳述される。コンピュータプログラム製品は、少なくとも第1の複数の出力信号と関連した第1のコントロールを含むデバイスの、少なくとも第1の軸に関するニュートラル位置を決定して、そして、少なくとも第1の軸まわりのそのデバイスの角度変位を測定する、ことを含むオペレーションをコンピュータに実行させるように操作可能である。コンピュータプログラム製品はまた、第1のコントロールの選択を受信して、そして、少なくともその選択および角度変位に基づく第1の複数の出力信号のうちの1つを出力する、ことを含むオペレーションをコンピュータに実行させるように操作可能である。
【0368】
最後に、多くの実施例は電話デバイスとして記述されてまたは例証されたにもかかわらず、本明細書において関連した概念は決して電話に限られていなくて、そして、デバイス設計およびレイアウト規制のためコントロールの数が最小化される任意のデバイスを含む、デバイスの広い多様性に事実適用できると考えられる。サンプルデバイスは、コンピュータキーボード、遠隔制御装置、腕時計、ジョイスティックまたはゲームのコントローラ、あるいは他のコンピュータ入力または消費者向け電子デバイスを含む、。
【0369】
したがって、多くの実施例が記述された。にもかかわらず、さまざまな変更がなされてもよいことが理解される。例えば、別々の実施例の要素は、組み合わされてもよく、補充されてもよく、または、他の実施例を作り出すために取り除かれてもよい。さらに、実施例を作り出すためにさまざまな技術が用いられてもよく、組み合わされてもよく、および変更されてもよい。この種の技術は、例えば、様々なデジタル電子回路、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、集積部品、個別部品、処理デバイス、メモリ記憶デバイス、通信装置、レンズ、フィルタ、ディスプレイ装置、および投射装置を含む。
【0370】
(ゲームシステム)
図39を参照して、いくつかの実施形態によるゲームシステム39が記述される。図39は、ゲームシステム39を図示する外観図である。以下の説明では、いくつかの実施形態によるゲームシステム39は、固定されたゲーム装置を含む。
【0371】
図39に示すように、ゲームシステムF1は固定ゲーム装置(以下、単に「ゲーム装置」と称する)F3を含む。そして、それは、接続コードを介してスピーカF2aを有する家庭用テレビ受像機などのディスプレイ(以下「モニタ」と称する)F2に、および、ゲーム装置F3にオペレーション情報を与えるためのコントローラF7に接続される。ゲーム装置F3は、接続端子を介して受信ユニットF6に接続される。受信ユニットF6は、コントローラF7からワイヤレスで送信される送信データを受信する。コントローラF7およびゲーム装置F3は、ワイヤレス通信によって相互に接続される。ゲーム装置F3には、交換可能な情報記憶媒体の例としての光ディスクF4が、着脱可能に搭載される。ゲーム装置F3は、ゲーム装置F3の一番上の主表面上に、電源オンオフスイッチ、ゲーム・プロセス・リセットスイッチおよび、ゲーム装置F3の一番上の蓋を開けるためのオープンスイッチを含む。プレーヤがオープンスイッチを押すときに、蓋は開けられる。その結果、光ディスクF4は搭載されることができるかまたは取り外されることができる。
【0372】
さらに、ゲーム装置F3には、外部メモリカードF5が、必要に応じて着脱可能に、搭載される。外部メモリカードF5は、保存データなどを固定して格納するための搭載したバックアップメモリなどを有する。ゲーム装置F3は、光ディスクF4に格納したゲームプログラムなどを実行して、ゲーム画像としてモニタF2上に結果を表示する。ゲーム装置F3はまた、外部メモリカードF5に格納された保存データを使用して、過去にプレーしたゲームの状態を再生することができて、モニタF2上にゲーム画像を表示することもできる。ゲーム装置F3でプレーしているプレーヤは、モニタF2に表示されるゲーム画像を見ながら、コントローラF7を操作することによってゲームを楽しむことができる。
【0373】
コントローラF7は、例えば、ブルートゥース(登録商標)の技術を用いて、内部に含まれる(後述する)通信部F75から、受信ユニットF6に接続されるゲーム装置F3へワイヤレスで送信データを送信する。コントローラF7は、2つのコントロールユニット、フレキシブル接続ケーブルF79によって相互に接続されるコアユニットF70およびサブユニットF76を有する。コントローラF7は、主にモニタF2に表示されるゲーム・スペースに現れているプレーヤ対象物を操作するためのオペレーション手段である。コアユニットF70およびサブユニットF76は、各々、オペレーション部(例えば複数の操作ボタン、キー、スティックなど)を含む。詳細に後述するように、コアユニットF70は、コアユニットF70から見られる画像をとるための画像化情報算出部F74を含む。画像化情報算出部F74の画像化標的の実施例として、2つのLEDモジュールF8LおよびF8Rが、モニタF2の表示画面の近くに提供される。LEDモジュールF8LおよびF8Rは、各々、モニタF2から前方へ赤外光を出力する。本実施形態では、コアユニットF70およびサブユニットF76がフレキシブルケーブルによって相互に接続されるにもかかわらず、サブユニットF76はワイヤレスユニットを有してもよく、それによって、接続ケーブルF79を除去する。例えば、サブユニットF76はワイヤレスユニットとしてブルートゥース(登録商標)ユニットを有する。それによって、サブユニットF76はコアユニットF70にオペレーション・データを送信することができる。
【0374】
次に、図40を参照して、ゲーム装置F3の構造が記述される。図40は、ゲーム装置F3の機能ブロック図である。
【0375】
図40に示すように、ゲーム装置F3は、例えば、さまざまなタイプのプログラムを実行するためのRISC CPU(中央演算処理装置)F30を含む。CPUF30は、例えば、メインメモリF33を含むメインを初期設定するために、ブートROM(図示せず)に格納されたブートプログラムを実行して、その後に、ゲームプログラムに従ってゲーム・プロセスを行うために、光ディスクF4に格納されたゲームプログラムを実行する。CPU F30は、メモリ・コントローラF31を介して、GPU(図形処理ユニット)F32、メインメモリF33、DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)F34、およびARAM(オーディオRAM)F35に接続される。メモリ・コントローラF31は、予め定められたバスを介して、コントローラI/F(インターフェース)F36、ビデオI/F F37、外部メモリI/F F38、オーディオI/F F39、およびディスクI/F F41に接続される。コントローラI/F F36、ビデオI/F F37、外部メモリI/F F38、オーディオI/F F39、およびディスクI/F F41は、それぞれ、受信ユニットF6、モニタF2、外部メモリカードF5、スピーカF2a、およびディスクドライブF40に接続される。
【0376】
GPU F32は、CPU F30から命令に基づいて画像処理を実行する。GPU F32は、例えば、3D画像を表示するために必要な算出プロセスを実行するための半導体チップを含む。GPU F32は、画像プロセス(図示せず)のために専用されるメモリおよび、メインメモリF33の一部の記憶領域を使用している画像プロセスを実行する。GPU F32は、この種のメモリを使用している、モニタF2に表示されるゲーム画像データおよび映画を生成して、必要に応じて、生成されたデータまたは映画を、メモリ・コントローラF31およびビデオI/F F37を介してモニタF2に出力する。
【0377】
メインメモリF33は、CPU F30によって用いられる記憶領域であり、そして、必要に応じて、CPU F30によって実行される処理のために必要なゲームプログラムなどを格納する。例えば、メインメモリF33は、CPU F30によって光ディスクF4から読み込まれるさまざまなタイプのデータなどのゲームプログラムを格納する。メインメモリF33に格納されるさまざまなタイプのデータなどのゲームプログラムは、CPU F30によって実行される。
【0378】
DSP F34は、ゲームプログラムの実行中にCPU F30によって生成した音データなどを処理する。DSP F34は、音データなどを格納するためのARAM F35などに接続される。DSP F34が所定のプロセス(例えばゲームプログラムまたはすでに読み込まれた音データの記憶)を実行するときに、ARAM F35が使われる。DSP F34は、ARAM F35に格納される音データを読み込んで、その音データを、メモリ・コントローラF31およびオーディオI/F F39を介してモニタF2に含まれるスピーカF2aに出力する。
【0379】
メモリ・コントローラF31は、データ伝送を包括的に制御して、上記のさまざまなI/Fに接続される。コントローラI/F F36は、例えば、4つのコントローラI/F F36a、F36b、F36cおよびF36dを含み、そして、コントローラI/F F36a、F36b、F36cおよびF36dのコネクタを介して係合可能な外部デバイスにゲーム装置F3を伝達可能に接続する。例えば、受信ユニットF6は、この種のコネクタに係合して、コントローラI/F F36を介してゲーム装置F3に接続される。上述の通り、受信ユニットF6は、コントローラF7から送信データを受信して、その送信データを、コントローラI/F F36を介してCPU F30に出力する。ビデオI/F F37は、モニタF2に接続される。外部メモリI/F F38は、外部メモリカードF5に接続されて、外部メモリカードF5に設けられるバックアップメモリなどにアクセス可能である。オーディオI/F F39は、ARAM F35からDSP F34によって読み込まれる音データまたは、ディスクドライブF40から直接出力される音データが、スピーカF2a.から出力されることができるように、モニタF2に内蔵されたスピーカF2aに接続される。ディスクI/F F41は、ディスクドライブF40に接続される。ディスクドライブF40は、光ディスクF4の所定の読取り位置に格納されるデータを読み込んで、そのデータをゲーム装置F3のバスまたはオーディオI/F F39に出力する。
【0380】
次に、図41および42を参照して、コントローラF7が記述される。図41は、コントローラF7の外観を図示する斜視図である。図42は、コアユニットF70に接続されているかまたは分離されている図41に示すコントローラF7の接続ケーブルF79の状態を図示する斜視図である。
【0381】
図41に示すように、コントローラF7は、接続ケーブルF79によって相互に接続されるコアユニットF70およびサブユニットF76を含む。コアユニットF70は、複数のオペレーション部F72を含むハウジングF71を有する。サブユニットF73は、複数のオペレーション部F78を含むハウジングF77を有する。コアユニットF70およびサブユニットF76は、接続ケーブルF79によって相互に接続される。
【0382】
図42に示すように、接続ケーブルF79は、その一端でコアユニットF70のコネクタF73に着脱可能に接続されるコネクタF791を有する。そして、接続ケーブルF79は、その他端でサブユニットF76に固定的に接続される。接続ケーブルF79のコネクタF791は、接続ケーブルF79によってコアユニットF70とサブユニットF76とを相互に接続するために、コアユニットF70の後部面に設けられるコネクタF73に係合する。
【0383】
図43および44を参照して、コアユニットF70が記述される。図43は、その上方かつ後方から見たコアユニットF70の斜視図である。図44は、その下方かつ前方から見たコアユニットF70の斜視図である。
【0384】
図43および44に示すように、コアユニットF70は、プラスチック成型などによって形成されるハウジングF71を含む。ハウジングF71は、前方から後方に向かって長手方向に伸びる概して平行六面体の形状を有する。ハウジングF71の全体のサイズは、成人または子供でさえ片手によって保持されるのに十分小さい。
【0385】
ハウジングF71の上面の正面側中央に、十字キーF72aが設けられる。十字キーF72aは、十字形の4方向プッシュスイッチである。十字キーF72aは、矢によって表現される4つの方向(前方、後方、右方、左方)に対応する操作部を含む。そして、それは90度の間隔で配置される十字形の突起部分にそれぞれ位置決めされる。プレーヤは、十字キーF72aの操作部のうちの1つを押すことによって、前方、後方、右方、左方のうちの1つを選択する。十字キーF72aの操作を通じて、プレーヤは、例えば、仮想ゲーム世界に現れるプレーヤの役柄などが移動する方向、またはカーソルが移動する方向を指示することができる。
【0386】
十字キーF72aが、プレーヤによって実行される上述した方向入力オペレーションに従うオペレーション信号を出力するためのオペレーション部であるにもかかわらず、この種のオペレーション部は他の形で提供されてもよい。例えば、十字キーF72aは、環状の4方向オペレーション部を含むプッシュスイッチおよび、その中心に設けられる中心スイッチを含む複合スイッチと置き換えられてもよい。あるいは、十字キーF72aは、ハウジングF71の上面から突き出た傾斜可能のスティックを含んで、そして、そのスティックの傾斜方向に従うオペレーション信号を出力するオペレーション部と置き換えられてもよい。またあるいは、十字キーF72aは、水平に摺動可能なディスク形の部材を含んで、そして、そのディスク形の部材の摺動方向に従うオペレーション信号を出力するオペレーション部と置き換えられてもよい。またあるいは、十字キーF72aは、タッチパッドと置き換えられてもよい。またあるいは、十字キーF72aは、少なくとも4つの方向(前方、後方、右方、左方)を表現するスイッチを含んで、そして、プレーヤによって押されるそのスイッチに従うオペレーション信号を出力するオペレーション部と置き換えられてもよい。
【0387】
ハウジングF71の上面上の十字キーF72aの後方に、複数の操作ボタンF72b、F72c、F72d、F72e、F72fおよびF72gが設けられる。操作ボタンF72b、F72c、F72d、F72e、F72fおよびF72gは各々、プレーヤがその頭部を押すときに、操作ボタンF72b、F72c、F72d、F72e、F72fおよびF72gに割り当てられるそれぞれのオペレーション信号を出力するためのオペレーション部である。例えば、操作ボタンF72b、F72cおよびF72dは、第1のボタン、第2のボタンおよびAボタンの機能が割り当てられる。さらに、例えば、操作ボタンF72e、F72fおよびF72gは、マイナスのボタン、ホームボタンおよびプラスのボタンの機能が割り当てられる。操作ボタンF72b、F72c、F72d、F72e、F72fおよびF72gは、ゲーム装置F3によって実行されるゲームプログラムに従うそれぞれの機能が割り当てられる。図43に示される例示的な装置において、操作ボタンF72b、F72cおよびF72dは、ハウジングF71の上面上の前後方向の中心線において配置される。操作ボタンF72e、F72fおよびF72gは、ハウジングF71の上面上の操作ボタンF72b、F72d間で左右方向の線において配置される。操作ボタンF72fは、プレーヤによって不注意に押されないために、その上面がハウジングF71の上面内に埋められている。
【0388】
ハウジングF71の上面上の十字キーF72aの前方に、操作ボタンF72hが設けられる。操作ボタンF72hは、ゲーム装置3の電源を遠隔制御でオンまたはオフするための電源スイッチである。操作ボタンF72hも、プレーヤによって不注意に押されないために、その上面がハウジングF71の上面内に埋められている。
【0389】
ハウジングF71の上面上の操作ボタンF72cの後方に、複数のLED F702が設けられる。コントローラF7は、他のコントローラF7と識別可能であるために、コントローラタイプ(番号)を割り当てられる。例えば、LED F702は、彼または彼女が使用しているコントローラF7に現在セットされるコントローラタイプをプレーヤに知らせるために使われる。具体的には、コアユニットF70が受信ユニットF6に送信データを送信するときに、コントローラタイプに対応する複数のLED F702のうちの1つは照らされる。
【0390】
ハウジングF71の上面に、図45に示すスピーカF706からの音を外部に出力するための音孔が、以下に説明するように、操作ボタンF72e、F72fおよびF72gと操作ボタンF72bとの間に設けられる。
【0391】
ハウジングF71の底面に、凹状の部分が形成される。詳細に後述するように、凹状の部分は、プレーヤがコアユニットF70を保持するときに、プレーヤの人さし指または中指が位置決めされる位置に形成される。凹状の部分の後方傾斜面に、操作ボタンF72iが設けられる。操作ボタンF72iは、例えばBボタンとして作用するオペレーション部である。操作ボタンF72iは、例えば、シューティングゲームの、または、予め定められた対象物にプレーヤ対象物の注意をひくためのトリガースイッチとして使われる。
【0392】
ハウジングF71の前方面に、画像化情報算出部F74に含まれる画像ピックアップ素子F743が設けられる。画像化情報算出部F74は、コアユニットF70によってとられる画像データを分析して、その画像データにおいて高輝度を有するエリアの図心、サイズなどとして検出するためのシステムである。画像化情報算出部F74は、例えば、毎秒約200フレームの最大サンプリング間隔を有して、したがってコアユニットF70の比較的速い動きさえ追跡することができて、分析することができる。画像化情報算出部F74は、詳細に後述する。ハウジングF71の後方面に、コネクタF73が設けられる。コネクタF73は、例えば、32ピン・エッジコネクタであって、コアユニットF70を接続ケーブルF79のコネクタF791と係合して、接続するために使われる。
【0393】
図45および46を参照して、コアユニットF70の内部構造が記述される。図45は、コアユニットF70の後方側から見て、コアユニットF70の上部ケーシング(ハウジングF71の一部)が取り外された状態を図示する斜視図である。図46は、コアユニットF70の前方側から見て、コアユニットF70の下部ケーシング(ハウジングF71の一部)が取り外された状態を図示する斜視図である。図46は、図45に示す基板F700の裏側を図示する斜視図である。
【0394】
図45に示すように、基板F700は、ハウジングF71の内部に固定される。基板F700の上方主表面に、操作ボタンF72a、F72b、F72c、F72d、F72e、F72f、F72gおよびF72h、加速度センサF701、LED F702、アンテナF754などが設けられる。これらのエレメントは、が基板F700などの上に形成したライン(図示せず)を介して、マイクロコンピュータF751(図46および55を参照)などに接続される。図示しないワイヤレスモジュールF753(図55を参照)およびアンテナF754によって、コアユニットF70はワイヤレスコントローラとして作用することができる。ハウジングF71に設けられる図示しない水晶発振器F703は、後述するマイクロコンピュータF751の基準クロックを生成する。基板F700の上方主表面に、スピーカF706および増幅器F708が設けられる。加速度センサF701は、基板F700の中心からオフセットされた端縁付近に設けられる。従って、重力加速度の方向の変化および遠心力成分を含む加速度は、コアユニットF70の長手方向まわりの回転に基づいて検出されることができる。その結果、予め定められた算出は、検出されていた加速度データに基づいて好ましい精度とともにコアユニットF70の回転を決定するために用いられる。
【0395】
図46に示すように、基板F700の底部主表面の前方縁部に、画像化情報算出部F74が設けられる。画像化情報算出部F74は、基板F700の底部主表面上のコアユニットF70の前方面からこの順序で位置する赤外フィルタF741、レンズF742、画像ピックアップ素子F743および画像処理回路F744を含む。基板F700の底部主表面の後方縁部に、コネクタF73が取り付けられる。さらに、サウンドIC F707およびマイクロコンピュータF751が、基板F700の底部主表面に設けられる。基板F700などの上に形成されるラインを介してマイクロコンピュータF751および増幅器F708に接続されるサウンドIC F707は、ゲーム装置F3から送信される音データに基づいて、増幅器F708を介してスピーカF706に音声信号を出力する。基板F700の底部主表面に、バイブレータF704が設けられる。バイブレータF704は、例えば、振動モーターまたはソレノイドである。コアユニットF70は、バイブレータF704の作動によって振動する。そして、その振動はコアユニットF70を保持しているプレーヤの手に伝えられる。したがって、いわゆる振動フィードバック・ゲームが実現される。バイブレータF704は、ハウジングF71の僅かに前方に向かって配置されている。それによって、プレーヤによって保持されるハウジングF71が強く振動することができ、プレーヤがその振動を容易に感知することができる。
【0396】
図47~50を参照して、サブユニットF76が記述される。図47は、サブユニットF76の第1の実施例を図示する斜視図である。図48は、図47に示すサブユニットF76の上部ケーシング(ハウジングF77の一部)が取り外された状態を図示する斜視図である。図49Aは、サブユニットF76の第2の実施例を図示する上面図である。図49Bは、サブユニットF76の第2の実施例を図示する下面図である。図49Cは、サブユニットF76の第2の実施例を図示する左側面図である。図50は、サブユニットF76の第2の実施例を図示する上部前方側から見た斜視図である。
【0397】
図47に示すように、サブユニットF76は、例えば、プラスチック成型によって形成されるハウジングF77を含む。ハウジングF77は、前方から後方まで長手方向に伸びて、そして、サブユニットF76の最も幅広の部分であるヘッドを含む流線形の立体形状を有する。サブユニットF76の全体のサイズは、成人または子供でさえ片手によって保持されるのに十分小さい。
【0398】
ハウジングF77の上面の最も幅広の部分の近くに、スティックF78aが設けられる。スティックF78aは、ハウジングF77の上面から突き出ている傾斜可能なスティックを含んで、そのスティックの傾斜方向に従うオペレーション信号を出力するオペレーション部である。例えば、プレーヤは、スティックの先端を360度の任意の方向に傾けることによって方向および位置を任意に示すことができる。それによって、プレーヤは、仮想ゲーム世界に現れるプレーヤの役柄などが移動する方向を指示することができて、またはカーソルが移動する方向を指示することができる。
【0399】
サブユニットF76のハウジングF77の前方に、複数の操作ボタンF78dおよびF78eが設けられる。操作ボタンF78dおよびF78eは各々、プレーヤがその頭部を押すときに、操作ボタンF78dおよびF78eに割り当てられるそれぞれのオペレーション信号を出力するためのオペレーション部である。例えば、操作ボタンF78dおよびF78eは、XボタンおよびYボタンの機能が割り当てられる。操作ボタンF78dおよびF78eは、ゲーム装置F3によって実行されるゲームプログラムに従うそれぞれの機能が割り当てられる。図47に示される例示的な装置において、操作ボタンF78dおよびF78eは、ハウジングF77の前方面上の上部から底部まで整列配置される。
【0400】
図48において、基板はハウジングF77に固定される。スティックF78a、加速度センサF761などは、基板の上方主表面に設けられる。スティックF78a、加速度センサF761などは、基板などの上に形成したライン(図示せず)を介して、接続ケーブルF79に接続される。
【0401】
図49A、49B、49Cおよび50に示すように、第2の実施例のサブユニットF76は、第1の実施例のサブユニットF76の場合のようにハウジングF77、スティックF78a、操作ボタンF78dおよびF78eを含む。そして、第2の実施例のサブユニットF76は、ハウジングF77の上面上に操作ボタンF78bおよびF78cを有する。
【0402】
ハウジングF77の上面上のスティックF78aの後方に、第2の実施例のサブユニットF76は、複数の操作ボタンF78bおよびF78cを有する。操作ボタンF78bおよびF78cは各々、プレーヤがその頭部を押すときに、操作ボタンF78bおよびF78cに割り当てられるそれぞれのオペレーション信号を出力するためのオペレーション部である。操作ボタンF78bおよびF78cは、ゲーム装置F3によって実行されるゲームプログラムに従うそれぞれの機能が割り当てられる。図49A、49B、および49Cおよび50に示される例示的な装置において、操作ボタンF78bおよびF78cは、ハウジングF77の上面の左右方向の中心線において配置される。
【0403】
スティックF78aは、上記の通りにプレーヤによって実行した方向入力オペレーションに従うオペレーション信号を出力するためのオペレーション部であるにもかかわらず、この種のオペレーション部は他の形で提供されてもよい。以下に、図51~54を参照して、各々が方向入力オペレーションに従うオペレーション信号を出力するためのオペレーション部を有する第2の実施例のサブユニットF76を含む、第1から第5の例示的な変更が記述される。
【0404】
第1の例示的な変更として、図51に示すように、サブユニットF76は、スティックF78aの代わりに、コアユニットF70の十字キーF72aと同様の十字キーF78fを含んでもよい。第2の例示的な変更として、図52に示すように、サブユニットF76は、スティックF78aの代わりに、水平に摺動可能なディスク形の部材を含んで、そのディスク形の部材の摺動方向に従うオペレーション信号を出力するスライド・パッドF78gを含んでもよい。第3の例示的な変更として、図53に示すように、サブユニットF76は、スティックF78aの代わりにタッチパッドF78hを含んでもよい。第4の例示的な変更として、図54に示すように、サブユニットF76は、スティックF78aの代わりに、少なくとも4つの方向(前方、後方、右方、左方)をそれぞれ表現するボタンF78i、F78j、F78kおよびF78lを有して、そして、プレーヤによって押されるボタン(F78i、F78j、F78kまたはF78l)に従うオペレーション信号を出力するオペレーション部を含んでもよい。第5の例示的な変更として、サブユニットF76は、スティックF78aの代わりに、環状の4方向オペレーション部を有するプッシュスイッチおよび、その中心に設けられる中心スイッチを含む、複合スイッチを含んでもよい。
【0405】
次に、図55を参照して、コントローラF7の内部構造が記述される。図55は、コントローラF7の構造を図示するブロック線図である。
【0406】
図55に示すように、コアユニットF70は、上記の通りにオペレーション部F72、画像化情報算出部F74、加速度センサF701、スピーカF706、サウンドIC F707および増幅器F708に加えて、通信部F75を含む。さらに、上記の通りにオペレーション部F78および加速度センサF761を有するサブユニットF76は、接続ケーブルF79ならびにコネクタF791およびF73を介してマイクロコンピュータF751に接続される。
【0407】
画像化情報算出部F74は、赤外フィルタF741、レンズF742、画像ピックアップ素子F743および画像処理回路F744を含む。赤外フィルタF741は、コアユニットF70の前方面上の入射光の中で、赤外光のみが通過することを許容する。レンズF742は、赤外フィルタF741を通過した赤外光を集めて、その赤外光を画像ピックアップ素子F743に出力する。画像ピックアップ素子F743は、固体撮像デバイス(例えばCMOSセンサまたはCCD)である。画像ピックアップ素子F743は、レンズF742によって集められる赤外光の画像をとる。したがって、画像ピックアップ素子F743は、赤外フィルタF741を通過した赤外光のみの画像をとって、画像データを生成する。画像ピックアップ素子F743によって生成される画像データは、画像処理回路F744によって処理される。具体的には、画像処理回路F744は、画像ピックアップ素子F743から得られる画像データを処理して、高輝度を有するそのスポットを識別して、そして、識別された位置座標およびエリアのサイズを表現しているプロセス結果データを、通信部F75に出力する。画像化情報算出部F74は、コアユニットF70のハウジングF71に固定される。画像化情報算出部F74の画像化方向は、ハウジングF71の方向を変えることによって変更されることができる。ハウジングF71は、フレキシブル接続ケーブルF79によってサブユニットF76に接続される。したがって、画像化情報算出部F74の画像化方向は、サブユニットF76の方向および位置を変えることによって変更されない。詳細に後述するように、信号は、画像化情報算出部F74によって出力されるプロセス結果データに基づいてコアユニットF70の位置および動きに従って得られることができる。
【0408】
コアユニットF70は、好ましくは3軸加速度センサF701を含む。さらに、サブユニットF76は、好ましくは3軸加速度センサF761を含む。3軸加速度センサF701およびF761は、各々、3つの方向(すなわち上/下の方向、左/右の方向、および前/後の方向)の線形加速度として検出する。あるいは、上/下のおよび左/右の方向(または他の一対の方向)の各々に沿った線形加速度のみとして検出する2軸加速度検出手段が、ゲーム・プロセスで使用する制御信号のタイプに応じて別の実施形態では用いられてもよい。例えば、3軸加速度センサF701およびF761または2軸加速度センサF701およびF761は、アナログ・デバイセズ社(Analog Devices, Inc.)またはエス・ティー・マイクロエレクトロニクス・エヌ・ブイ社(STMicroelectronics N.V.)から入手可能なタイプのものでもよい。好ましくは、加速度センサF701およびF761の各々は、シリコン・マイクロマシン加工されるMEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)技術に基づく静電キャパシタンス(キャパシタンス-カップリング)タイプのものである。しかしながら、現在存在するまたはこれ以降に開発される他の任意の適切な加速検出技術(例えば圧電型またはピエゾ抵抗タイプ)が、3軸加速度センサF701およびF761または2軸加速度センサF701およびF761を提供するために用いられてもよい。
【0409】
当業者が理解するように、加速度検出手段は、加速度センサF701およびF761に用いられているように、加速度センサの各軸に対応する直線に沿ってのみ加速度(線形加速度)として検出することができる。換言すれば、加速度センサF701およびF761の直接出力の各々は、その2軸または3軸の各々に沿って線形加速度(静的または動的)を表す信号に限られている。その結果、加速度センサF701およびF761は、非線形(例えば弓形)パス、回転、回転運動、角度変位、傾斜、位置、姿勢または他のいかなる物理的特徴に沿っても動きを直接検出することができない。
【0410】
しかしながら、加速度センサF701およびF761の各々から出力される加速度信号の追加的な処理を通じて、当業者が本明細書の記述から容易に理解するように、コアユニットF70およびサブユニットF76に関する追加情報は推定されることができるかまたは算出されることができる。例えば、静的加速度(すなわち重力)を検出することによって、加速度センサF701およびF761の出力は、傾斜角度を検出加速度に関連させることによって重力ベクトルと関連して対象物(コアユニットF70またはサブユニットF76)の傾斜を推定するために用いることができる。このようにして、加速度センサF701およびF761は、マイクロコンピュータF751(または他のプロセッサ)と結合して、コアユニットF70およびサブユニットF76の傾斜、姿勢または位置を決定するために用いることができる。同様に、コアユニットF70およびサブユニットF76のさまざまな動きおよび/または位置は、本明細書に記述されるように、加速度センサF701を収容しているコアユニットF70または加速度センサF761を収容しているサブユニットF76が、例えば、ユーザの手によって動的加速度に委ねられるとき、加速度センサF701およびF761によって発生する加速度信号の処理を通じて算出されることができるかまたは推定されることができる。他の実施形態では、加速度センサF701およびF761の各々は、組込形信号プロセッサまたは、マイクロコンピュータF751に信号を出力する前に加速度検出手段から出力される加速度信号の任意の所望の処理を実行するための他のタイプの専用プロセッサを含んでもよい。例えば、加速度センサが静的加速度(すなわち重力)を検出することを目的とするときに、組込形または専用のプロセッサは、検出加速度信号を対応する傾斜角度に変換することができる。加速度センサF701およびF761の各々によって検出された加速度を表わすデータは、通信部F75に出力される。
【0411】
他の例示的実施形態において、加速度センサF701およびF761のうちの少なくとも1つは、例えば、回転するまたは振動する素子を組み込んだ任意の適切な技術のジャイロ・センサと置き換えられてもよい。この実施形態に用いられてもよい例示的なMEMSジャイロ・センサは、アナログ・デバイセズ社から入手可能である。加速度センサF701およびF761とは異なり、ジャイロ・センサは、その中のジャイロスコープ要素によって定義される少なくとも1つの軸まわりの回転(または角速度)を直接検出することができる。したがって、ジャイロ・センサと加速度センサとの基本的な違いのため、対応する変更は、これらのデバイスが特定の用途のために選択されるのに応じてそのデバイスからの出力信号に対して実行される処理操作がなされることを必要とする。
【0412】
より詳しくは、加速度センサの代わりにジャイロ・センサを使用して傾斜または姿勢が算出されるときに、有意な変更が必要である。具体的には、ジャイロ・センサを使用するときに、傾斜の値は検出の開始時に初期化される。それから、ジャイロ・センサから出力される角速度に関するデータが積分される。次に、初期化された傾斜の値からの傾斜の変化量が算出される。この場合、算出される傾斜は角度に対応する。対照的に、加速度センサが傾斜を算出するときに、傾斜は、各軸成分の重力の加速度の値を予め定められた基準と比較することによって算出される。したがって、算出される傾斜は、ベクトルとして表現されることができる。したがって、初期化なしで、絶対の方向は、加速度検出手段で決定されることができる。傾斜として算出される値のタイプも、ジャイロ・センサと加速度センサとの間で大きく異なる。すなわち、その値は、ジャイロ・センサが用いられるときは角度であり、加速度センサが用いられるときはベクトルである。従って、加速度センサの代わりにジャイロ・センサが用いられるとき、またはその反対のときに、傾斜に関するデータも、これらの2つのデバイスの基本的な違いを考慮して予め定められた変換によって処理されることを必要とする。ジャイロスコープの性質が当業者に知られているという事実のため、加速度検出手段とジャイロスコープとの基本的な違いと同様に、さらなる詳細は本明細書において提供されない。回転が直接検出されることができるという点でジャイロ・センサが有利である一方、本明細書において記述されるコントローラと関連して使われるときに、加速度センサは概してより費用効果的である。
【0413】
通信部F75は、マイクロコンピュータF751、メモリF752、ワイヤレスモジュールF753およびアンテナF754を含む。マイクロコンピュータF751は、プロセスの間、記憶領域としてメモリF752を使用すると共に、送信データをワイヤレスで送信するためのワイヤレスモジュールF753を制御する。さらに、マイクロコンピュータF751は、アンテナF754を介してワイヤレスモジュールF753によって受信されていたゲーム装置F3からのデータに基づいて、サウンドIC F707およびバイブレータF704を制御する。サウンドIC F707は、通信部F75などを介してゲーム装置F3から送信される音データを処理する。
【0414】
オペレーション部F72からのオペレーション信号(コアキーデータ)を含むコアユニットF70からのデータ、加速度センサF701から加速度信号(コア加速度データ)、および画像化情報算出部F74からのプロセス結果データは、マイクロコンピュータF751に出力される。サブユニットF76のオペレーション部F78からのオペレーション信号(サブキーデータ)、および加速度センサF761からの加速度信号(サブ加速度データ)は、接続ケーブルF79を介してマイクロコンピュータF751に出力される。マイクロコンピュータF751は、その入力データ(コアキーデータ、サブキーデータ、コア加速度データ、サブ加速度データ、およびプロセス結果データ)を、受信ユニットF6に送信されるべき送信データとして、一時的にメモリF752に格納する。通信部F75から受信ユニットF6へのワイヤレス通信などは、所定の時間間隔で周期的に実行される。ゲーム・プロセスが1/60秒のサイクルで一般に実行されるので、データはより短い時間間隔のサイクルで集められて送信されることを必要とする。具体的には、ゲーム処理ユニットは16.7ms(1/60秒)であり、そして、ブルートゥース(登録商標)技術を用いて構築される通信部F75の送信間隔は5msである。受信ユニットF6に対する送信タイミングで、マイクロコンピュータF751は、ワイヤレスモジュールF753に対する一連のオペレーション情報として、メモリF752に格納された送信データを出力する。ワイヤレスモジュールF753は、例えば、所定周波数の搬送波上にオペレーション情報を変調するためにブルートゥース(登録商標)技術を使用して、そしてアンテナF754から低消費電力電波信号を放射する。したがって、コアユニットF70に含まれるオペレーション部F72からのコアキーデータ、サブユニットF76に含まれるオペレーション部F78からのサブキーデータ、コアユニットF70に含まれる加速度センサF701からのコア加速度データ、サブユニットF76に含まれる加速度センサF761からのサブ加速データ、および画像化情報算出部F74からのプロセス結果データは、ワイヤレスモジュールF753によって低消費電力電波信号上に変調されて、コアユニットF70から放射される。ゲーム装置F3の受信ユニットF6は、低消費電力電波信号を受信する。そして、ゲーム装置F3は、一連のオペレーション情報(コアキーデータ、サブキーデータ、コア加速度データ、サブ加速度データおよびプロセス結果データ)を得るために低消費電力電波信号を復調するかまたはデコードする。得られたオペレーション情報およびゲームプログラムに基づいて、ゲーム装置F3のCPU F30は、ゲーム・プロセスを実行する。通信部F75がブルートゥース(登録商標)技術を使用して構築される場合には、通信部F75は、他のデバイスからワイヤレスで送信される送信データを受信する機能を有することができる。
【0415】
図56に示すように、ゲームシステムF1のコントローラF7を使用してゲームをするために、プレーヤは、片手(例えば右手)(図57および58を参照)でコア・ユニットF70を保持して、他の手(例えば左手)(図60を参照)でサブユニットF76を保持する。プレーヤは、コアユニットF70を前方面(すなわち、光の画像をとる画像化情報算出部F74上に光が入射する入口を有する側)をモニタF2に向けるようにコアユニットF70を保持する。一方では、2つのLEDモジュールF8LおよびF8Rは、モニタF2の表示画面の近くに設けられる。LEDモジュールF8LおよびF8Rは、各々、モニタF2から前方へ赤外光を出力する。
【0416】
プレーヤがコアユニットF70をその前方面をモニタF2に向けるようにして保持するときに、2つのLEDモジュールF8LおよびF8Rによって出力される赤外光は画像化情報算出部F74に入射する。画像ピックアップ素子F743は、赤外フィルタF741およびレンズF742を通って入射する赤外光を撮り、そして、画像処理回路F744は撮られた画像を処理する。画像化情報算出部F74は、LEDモジュールF8LおよびF8Rの位置およびエリア情報を得るために、LEDモジュールF8LおよびF8Rによって出力される赤外線成分を検出する。具体的には、画像化情報算出部F74は、画像ピックアップ素子F743によってとられる画像データを分析して、LEDモジュールF8LおよびF8Rによってエリア情報から出力される赤外光を表現しない画像を除去して、LEDモジュールF8LおよびF8Rの位置として各々高輝度を有する点を識別する。画像化情報算出部F74は、高輝度を具備している識別された地点および方法結果データと同様の出力の各々位置座標、重心の座標、などを得る。この種のプロセス結果データがゲームに装置F3送信されるときに、ゲーム装置F3は、位置座標および図心の座標に基づいて、LEDモジュールF8LおよびF8Rに関して、動きに関するオペレーション信号、姿勢、画像化情報算出部F74すなわちコアユニットF70の位置など、を得ることができる。具体的には、通信部F75で得られた画像の高輝度を有する位置は、コアユニットF70の動きに従って変わる。したがって、方向入力または座標入力は、変わっている高輝度を有する位置に従って実行される。それによって、方向入力または座標入力は、コアユニットF70の運動方向に沿って実行されることができる。
【0417】
したがって、コアユニットF70の画像化情報算出部F74は、静止標識の画像(本実施形態では2つのLEDモジュールF8LおよびF8Rからの赤外光)を撮り、したがって、ゲーム装置F3は、ゲーム・プロセスにおけるコアユニットF70の動き、姿勢、位置などに関するプロセス結果データを使用することができ、それによって、操作ボタンを押すかまたは操作キーを使用することによってなされる入力とは別の操作入力が、さらに直観的に実行される。上述したように、標識がモニタF2の表示画面の近くに設けられるので、モニタF2の表示画面に関するコアユニットF70の動き、姿勢、位置などは、標識からの位置に基づいて容易に算出することができる。すなわち、コアユニットF70の動き、姿勢、位置などを得るために使用するプロセス結果データは、モニタF2の表示画面に直ちに適用される操作入力として使用することができる。
【0418】
図57および58を参照して、片手でコアユニットF70を保持するプレーヤの状態が記述される。図57は、右手でコアユニットF70を保持しているプレーヤの例示的な状態を、コアユニットF70の前方面側から示す。図58は、右手でコアユニットF70を保持しているプレーヤの例示的な状態を、コアユニットF70の左側から示す。
【0419】
図57および58に示すように、コアユニットF70の全体のサイズは、成人または子供でさえ片手によって保持されるのに十分小さい。プレーヤが、親指をコアユニットF70の上面(例えば、十字キーF72aの近く)に置いて、人さし指をコアユニットF70の底面の凹状の部分(例えば、操作ボタンF72iの近く)に置くときに、コアユニットF70の前方面上の画像化情報算出部F74の光の入口はプレーヤに前方へ露出される。プレーヤが左手でコアユニットF70を保持する場合も、保持状態は右手のために記述されたのと同様であることを理解すべきである。
【0420】
したがって、プレーヤは、片手でコアユニットF70を保持しながら、十字キーF72aまたは操作ボタンF72iのようなオペレーション部F72を容易に操作することができる。さらに、プレーヤが片手でコアユニットF70を保持するときに、コアユニットF70の前方面上の画像化情報算出部F74の光の入口は露出される。それによって、光の入口は、上述した2つのLEDモジュールF8LおよびF8Rから赤外光を容易に受信することができる。すなわち、プレーヤは、画像化情報算出部F74が機能するのを妨げることなく片手でコアユニットF70を保持することができる。すなわち、プレーヤがコアユニットF70を保持している彼または彼女の手を表示画面に関して動かすときに、コアユニットF70は、表示画面に対して直接作用するプレーヤの手の動きを可能にする操作入力をさらに実行することができる。
【0421】
図59に示すように、LEDモジュールF8LおよびF8Rは、各々視野角θ1を有する。画像ピックアップ素子F743は、視野角θ2を有する。例えば、LEDモジュールF8LおよびF8Rの視野角θ1は34度(半値角)であり、そして、画像ピックアップ素子F743の視野角θ2は41度である。LEDモジュールF8LおよびF8Rの両方が画像ピックアップ素子F743の視野角θ2であり、そして、画像ピックアップ素子F743がLEDモジュールF8LおよびF8Rの視野角θ1であるとき、ゲーム装置F3は、2つのLEDモジュールF8LおよびF8Rの高輝度を有する点に関係する位置情報を使用してコアユニットF70の位置を決定する。
【0422】
LEDモジュールF8LまたはLEDモジュールF8Rのどちらかが画像ピックアップ素子F743の視野角θ2であるとき、あるいは、画像ピックアップ素子F743がLEDモジュールF8Lの視野角θ1またはLEDモジュールF8Rの視野角θ1であるとき、ゲーム装置F3は、LEDモジュールF8LまたはLEDモジュールF8Rの高輝度を有する点に関係する位置情報を使用してコアユニットF70の位置を決定する。
【0423】
上述したように、コアユニットF70の傾斜、姿勢または位置は、コアユニットF70の加速度センサF701からの出力(コア加速度データ)に基づいて決定されることができる。すなわち、コアユニットF70は、コアユニットF70を保持しているプレーヤの手の動き(例えば、上方へ、下方へ、左方へ、または、右方へ)に従う操作を実行するための操作入力手段として機能する。
【0424】
次に、図60を参照して、片手でサブユニットF76を保持するプレーヤの状態が記述される。図60は、左手でサブユニットF76を保持しているプレーヤの例示的な状態を、サブユニットF76の右側から示す。
【0425】
図60に示すように、サブユニットF76の全体のサイズは、成人または子供でさえ片手によって保持されるのに十分小さい。例えば、プレーヤは、サブユニットF76を保持するために、親指をサブユニットF76の上面(例えば、スティックF78aの近く)に置くことができ、人さし指をサブユニットF76の前方面(例えば、操作ボタンF78dおよびF78eの近く)に置くことができ、そして中指、薬指および小指をサブユニットF76の底面に置くことができる。プレーヤが右手でサブユニットF76を保持するときも、保持状態は左手のために記述されたのと同様であることを理解すべきである。したがって、プレーヤは、片手でサブユニットF76を保持しながら、スティックF78aならびに操作ボタンF78dおよびF78eのようなオペレーション部F78を容易に操作することができる。
【0426】
上述したように、サブユニットF76の傾斜、姿勢または位置は、サブユニットF76の加速度センサF761からの出力(サブ加速度データ)に基づいて決定されることができる。すなわち、サブユニットF76は、プレーヤがサブユニットF76を保持している手の動き(例えば、上方へ、下方へ、左方へ、右方へ)に従うオペレーションを実行するための操作入力手段として機能する。
【0427】
この場合に、上述したコントローラF7を使用してプレーされる例示的なゲームが記述される。第1の実施例として、コントローラF7を使用してプレーされるシューティングゲームが記述される。図61は、ゲーム装置F3がシューティングゲームを実行するときに、モニタF2に表示される例示的なゲーム画像を図示する線図である。
【0428】
図61に示すように、3次元仮想ゲーム・スペースSの一部が、モニタF2の表示画面に表示される。コントローラF7のオペレーションに従って行っているゲーム対象物として、プレーヤ対象物Pの一部および、プレーヤ対象物Pによって保持される銃Gの一部が、表示画面に表示される。さらに、表示画面に表示される仮想ゲーム・スペースSは、プレーヤ対象物Pの正面の画像フィールドを表現し、そして、例えば、敵対象物Eは、図61のシューティング目標として表示される。プレーヤ対象物Pが銃Gを撃つ位置を示す目標は、目標カーソルTとして表示画面に表示される。
【0429】
モニタF2に表示されるこの種のゲーム画像を有するシューティングゲームにおいて、プレーヤは、ゲームをするために図18に示すように、一方の手でコアユニットF70を操作して、他方の手でサブユニットF76を操作する。例えば、プレーヤがサブユニットF76上のスティックF78a(図49A、49B、49Cおよび50を参照)を傾けるときに、プレーヤ対象物Pは、傾く方向に従って仮想ゲーム・スペースS内において移動する。さらに、プレーヤがコアユニットF70を保持している彼または彼女の手を表示画面に関して動かすときに、目標カーソルTは、LEDモジュールF8LおよびF8Rに関するコアユニットF70の動き、姿勢、位置などに従って移動する。プレーヤがコアユニットF70上の操作ボタンF72i(図44に示される)を押すときに、プレーヤ対象物Pは目標カーソルTを狙って銃Gを撃つ。
【0430】
すなわち、プレーヤは、プレーヤ対象物Pに移動するように指示するためにサブユニットF76上のスティックF78aを使用しながら、あたかもコアユニットF70がシューティングゲームのための銃であるかのようにコアユニットF70を操作することができる。それによって、シューティングゲームをプレーする楽しみを改良する。プレーヤは、別々の手によって保持されるそれぞれのユニットを用いて、プレーヤ対象物Pの動きの操作および目標カーソルTの動きの操作を実行することができる。それによって、プレーヤはそれぞれの操作を独立のものとして実行することができる。例えば、表示画面に表示される仮想ゲーム・スペースSがプレーヤ対象物Pの動きに従って変わるので、仮想ゲーム・スペースSのプレーヤによって観察される位置の近くに目標を配置し続けることは時々困難である。なぜなら、例えば、プレーヤが、仮想ゲーム・スペースS内で急に飛ぶ敵対象物Eに対して注意を払っていてもよいからである。しかしながら、プレーヤは、片手(例えば左手の親指)でプレーヤ対象物Pを移動しながら、コアユニットF70をその前方面が観察位置を指すようにしてプレーヤ対象物Pの移動に用いられない腕(例えば右腕)の動きをコントロールすることができる。それによって、コントローラF7の操作のための柔軟性を実質的に改良して、シューティングゲームの現実を増加させる。さらに、目標カーソルTを移動するために、プレーヤはコントローラを動かす。しかしながら、コントローラを動かす操作は、プレーヤに、プレーヤ対象物Pを移動するための方向指示操作を実行することを妨げない。それによって、プレーヤが安定して2つの方向指示動作を実行することを可能にする。すなわち、コントローラF7を用いて、プレーヤは、彼または彼女の左右の手を自由に使用することができて、増加した柔軟性を有する新規な操作を実行することができる。そして、それは物理的に単一のコントローラを使用して達成されることができない。
【0431】
第2の実施例において、プレーヤは、第1の実施例のような傾斜方向に従って仮想ゲーム・スペースS内でプレーヤ対象物Pを移動するために、スティックF78aを傾ける。。プレーヤは、モニタF2(LEDモジュールF8LおよびF8R)に関するコアユニットF70の位置に従って仮想カメラの視点を動かすために、コアユニットF70を保持している手を動かす。これらの操作によって、プレーヤは、プレーヤ対象物Pに移動するように指示するためにサブユニットF76上のスティックF78aを操作しながら、コアユニットF70が仮想ゲーム・スペースS内で指す位置を観察することができる。
【0432】
上記説明において、コントローラF7およびゲーム装置F3は、ワイヤレス通信によって相互に接続される。しかしながら、コントローラF7およびゲーム装置F3は、ケーブルによって相互に電気的に接続されてもよい。この場合、コアユニットF70に接続されるケーブルは、ゲーム装置F3の接続端子に接続される。
【0433】
さらに、本実施形態において、コアユニットF70の中のコアユニットF70およびコントローラF7のサブユニットF76だけは、通信部F75を有する。しかしながら、サブユニットF76は、受信ユニットF6に送信データをワイヤレスで送信するための通信部を有してもよい。更に、コアユニットF70およびサブユニットF76の双方は、それぞれの通信部を有してもよい。例えば、コアユニットF70およびサブユニットF76に含まれるそれぞれの通信部は、受信ユニットF6に送信データをワイヤレスで送信してもよい。または、サブユニットF76の通信部は、コアユニットF70の通信部F75に送信データをワイヤレスで送信てもよい。そして、コアユニットF70の通信部F75は、受信したサブユニットF76からの送信データおよびコアユニットF70の送信データを、受信ユニットF6にワイヤレスで送信することができる。これらの場合、コアユニットF70とサブユニットF76との間を電気的に接続するための接続ケーブルF79は、除去されることができる。
【0434】
上記説明において、ゲーム装置F3の接続端子に接続される受信ユニットF6は、コントローラF7からワイヤレスで送信される送信データを受信するための受信手段として用いられる。あるいは、受信手段は、ゲーム装置F3に内蔵される受信モジュールでもよい。この場合、受信モジュールによって受信される送信データは、予め定められたバスを介してCPU F30に出力される。
【0435】
本実施形態において、コアユニットF70に含まれる画像化情報算出部F74が、コアユニットF70本体の動きに従う信号(プロセス結果データ)を出力するための決定部の例として記述されるにもかかわらず、画像化情報算出部F74は他の形で提供されてもよい。例えば、コアユニットF70は、上記のように加速度センサF701を含んでもよく、またはジャイロ・センサを含んでもよい。加速度センサまたはジャイロ・センサは、コアユニットF70の動きまたは姿勢を決定するために用いられることができて、従って、動きまたは姿勢のための検出信号を使用してコアユニットF70本体の動きに従う信号を出力するための決定部として用いられることができる。この場合、画像化情報算出部F74は、コアユニットF70から除去されてもよく、または、センサおよび画像化情報算出部が共に使われてもよい。
【0436】
さらに、本実施形態において、コアユニットF70だけが画像化情報算出部F74を含むにもかかわらず、サブユニットF76も同様の画像化情報算出部を含んでもよい。
【0437】
さらに、コントローラF7が複数のユニット(各々、画像化情報算出部、加速度センサ、ジャイロ・センサ、スティック、十字キー、および操作ボタンのような複数のオペレーション手段を有してもよい)を含む場合に、そのオペレーション手段のさまざまな組合せはさまざまなコントローラを実現することができる。この場合に、コアユニットF70およびサブユニットF76に含むオペレーション手段は、オペレーション手段Aおよびオペレーション手段Bに分類される。オペレーション手段A(例えば画像化情報算出部F74、加速度センサF701およびF761、ならびにジャイロ・センサ)は、ユニット本体の動きに従う信号を出力する。オペレーション手段B(例えばスティック、十字キー、操作ボタン、タッチパッド)は、プレーヤがボタンを押すこと、コンポーネントを傾けること、またはそれにタッチすることに従う信号を出力する。
【0438】
コアユニットF70がオペレーション手段Aを含み、そしてサブユニットF76がオペレーション手段Bを含むときに、プレーヤは、従来のコントローラの場合のように、サブユニットF76を保持している一方の手の指で入力をしながら、コアユニットF70を保持している他方の手を動かすことができる。すなわち、プレーヤは、右手と左手でそれぞれ別々のオペレーションを実行することができる。それによって、従来のコントローラによって実行されることができない新規なオペレーションを実現する。この場合、さまざまな実施形態によれば、オペレーション手段Aによって出力されるオペレーション・データは、第1のオペレーション・データに対応し、そして、オペレーション手段Bによって出力されるオペレーション・データは、第2のオペレーション・データに対応する。さらに、サブユニットF76がオペレーション手段Aを含んでもよく、コアユニットF70がオペレーション手段Aを含んでもよく、そして、サブユニットF76がオペレーション手段Aおよびオペレーション手段Bを含んでもよいように、コントローラは構成されてもよい。このように、プレーヤは、両手を別々に動かすことができ、それによって、ますます改良されたオペレーションを実現する。この場合、さまざまな実施形態によれば、サブユニットF76のオペレーション手段Aによって出力されるオペレーション・データは、第3のオペレーション・データに対応する。
【0439】
さらに、コアユニットF70およびサブユニットF76が各々オペレーション手段Aを含むときに、プレーヤは、入力をするためにサブユニットをF76を保持している一方の手を動かすことができるとともに、コアユニットF70プレーヤ保持している他方の手を動かすことができる。すなわち、プレーヤは、右手と左手を別々に動かすことができ、それによって、従来のコントローラによって実行されることができない新規なオペレーションを実現する。この場合、さまざまな実施形態によれば、コアユニットF70およびサブユニットF76のそれぞれのオペレーション手段Aによって出力されるオペレーション・データは、第1のオペレーション・データおよび第2のオペレーション・データに対応する。さらに、コアユニットF70およびサブユニットF76の各々は、オペレーション手段Aおよびオペレーション手段Bの双方を含んでもよい。このように、プレーヤは、両手を動かし、両手の指を使用することによって、オペレーションを実行することができる。それによって、新規なオペレーションを実現する。この場合、さまざまな実施形態によれば、コアユニットF70のオペレーション手段Bによって出力されるオペレーション・データは、第1のキー操作データに対応し、そして、サブユニットF76のオペレーション手段Bによって出力されるオペレーション・データは、第2のキー操作データに対応する。
【0440】
さらに、コアユニットF70およびサブユニットF76の各々がオペレーション手段Aを含むときに、コアユニットF70またはサブユニットF76のうちの1つは、さまざまなタイプのオペレーション手段Aを含んでもよい。上記説明のように、オペレーション手段Aが画像化情報算出部を含むときに、画像化目標(標識)に関するそのユニットの方向、位置などは算出されることができる。それによって、モニタF2に関するそのユニットの方向および位置に基づくオペレーションを可能にする。他方、オペレーション手段Aが加速度センサまたはジャイロ・センサを含むときに、そのユニット自身の傾斜、姿勢、位置などは算出されることができる。それによって、そのユニットの姿勢および位置に基づくオペレーションを可能にする。したがって、コアユニットF70が画像化情報算出部および、加速度センサまたはジャイロ・センサのうちの1つを含み、そして、サブユニットF76が加速度センサまたはジャイロ・センサを含むときに、コアユニットF70は、上述した2つのオペレーションを実行することができる。この場合、さまざまな実施形態によれば、コアユニットF70の画像化情報算出部によって出力されるオペレーション・データは、第1のデータに対応する。サブユニットF76の加速度センサまたはジャイロ・センサによって出力されるオペレーション・データは、第2のオペレーション・データに対応する。そして、コアユニットF70の加速度センサまたはジャイロ・センサによって出力されるオペレーション・データは、第3のオペレーション・データに対応する。
【0441】
本実施形態において、画像ピックアップ素子F743によってとられる画像データは、LEDモジュールF8LおよびF8Rからの赤外光の画像の位置座標などを得るために分析される。そして、コアユニットF70は、得られた座標などからプロセス結果データを生成して、そのプロセス結果データをゲーム装置F3に送信する。しかしながら、コアユニットF70は、他のプロセス段階において得られたデータをゲーム装置F3に送信してもよい。例えば、コアユニットF70は、画像ピックアップ素子F743によってとられる画像データをゲーム装置F3に送信する。そして、CPU F30は、プロセス結果データを得るために上述した分析を実行してもよい。この場合、画像処理回路F744は、コアユニットF70から除去されることができる。あるいは、コアユニットF70は、途中まで分析がなされた画像データをゲーム装置F3に送信してもよい。例えば、コアユニットF70は、画像データから得られる明るさ、位置、エリアの大きさなどを示すデータをゲーム装置F3に送信する。そして、CPU F30は、プロセス結果データを得るために残りの分析を実行してもよい。
【0442】
本実施形態において、2つのLEDモジュールF8LおよびF8Rからの赤外光は、コアユニットF70内の画像化情報算出部F74の画像化標的として使われるにもかかわらず、その画像化標的はそれに制限されない。例えば、モニタF2の付近に設けられる1つのLEDモジュールからの赤外光または少なくとも3つのLEDモジュールからの赤外光が、画像化情報算出部F74の画像化標的として使われてもよい。あるいは、モニタF2の表示画面または他の放射体(室内灯など)が、画像化情報算出部F74の画像化標的として使われることができる。表示画面に関するコアユニットF70の位置が画像化標的とモニタF2の表示画面との間の位置関係に基づいて算出されるときに、さまざまな放射体が画像化情報算出部F74の画像化標的として用いられることができる。
【0443】
コアユニットF70およびサブユニットF76の上述した形状は、単なる例である。さらに、コアユニットF70のオペレーション部F72およびサブユニットF76のオペレーション部F78の各々の形状、個数、設定位置などは、単なる例である。さまざまな実施形態において、コアユニットF70、サブユニットF76、オペレーション部F72、およびオペレーション部F78の各々の形状、個数、設定位置などは、各種実施形態の範囲内で変化してもよくてさらに減少してもよい。さらに、コアユニットF70の画像化情報算出部F74(画像化情報算出部F74の光の入口)は、ハウジングF71の前方面に配置されなくてもよい。画像化情報算出部F74は、光をハウジングF71の外側から受け入れることができる他の表面に設けられてもよい。
【0444】
さらに、スピーカF706、サウンドIC F707および増幅器F708が上記のようにコアユニットF70に含まれるにもかかわらず、手近に音を出力することができる任意のデバイスがサブユニットF76またはコアユニットF70のいずれかに含まれてもよい。
【0445】
したがって、さまざまな実施形態によるコントローラによって、プレーヤは、ゲームを楽しむためにそれに含まれるコアユニットF70およびサブユニットF76を操作することができる。例えば、コアユニットF70は、画像化情報算出部F74および加速度センサF701を含むユニット本体の動きに従う信号を出力する機能を有する。そして、サブユニットF76は、がプレーヤによって実行される方向入力オペレーションに従う信号を出力する機能を有する。例えば、コアユニットF70およびサブユニットF76が一体化されたコントローラが使われるときに、その全体コントローラは、ユニット本体の動きに従う信号を出力するために動かされる。それによって、方向入力オペレーションにいくらかの影響を及ぼす。さらに、コアユニットF70およびサブユニットF76の一体化は、反対の影響、すなわち、コアユニットF70とサブユニットF76とが分離することによって実現される柔軟性を実質的に減少させる。別の例として、コアユニットF70は、画像化情報算出部F74および加速度センサF701を含むユニット本体の動きに従う信号を出力する機能を有してもよく、そして、サブユニットF76は、加速度センサF761を含むユニット本体の動きに従う信号を出力する機能を有してもよい。従って、プレーヤは、入力をするために個々に別々のユニットを保持している両手を動かすことができる。したがって、コアユニットF70およびサブユニットF76は、ゲーム装置のための従来のコントローラの場合のような右ユニットと左ユニットとに分離されることができる。そして、同時に、コアユニットF70およびサブユニットF76によって、プレーヤは、彼または彼女の右手と左手を自由に使用することができる。それによって、プレーヤは、一体化されたコントローラによっては実行されることができない新規なオペレーションを提供される。さらに、コントローラは、実質的に改良された柔軟性をともなって操作されることができる。それによって、増加した現実を有するゲーム・オペレーションをプレーヤに提供する。
【0446】
さまざまな実施形態によるゲームコントローラおよびゲームシステムは、増加した柔軟性を有するオペレーションを実現することができて、そして、2つの別々のユニットを含んでその2つの別々のユニットを保持しているプレーヤによって操作されるゲームコントローラ、そのゲームコントローラを含むゲームシステム、として有効である。
【0447】
(ゲーム装置のためのモーションコントロール)
いくつかの実施形態において、携帯ゲーム装置等のゲーム装置は、モーションの形式での入力を受信する。例えば、携帯ゲーム装置を保持する人は、装置を傾けること、装置を何らかの方向に移動すること、装置を回転すること、装置を振動させること、装置を何かに当てること、装置を投げること、又は任意の他のモーションに基づく装置への入力により、コマンドを発行してもよく、命令を提供してもよい。モーションは、ゲームにおいて使用される一以上のコマンド又は命令に翻訳できる。モーションは、例えば、ゲームプレーから離れて、他の目的に使用されるコマンド又は命令又は要求にも翻訳できる。コマンド、命令、要求、及び特定としては、以下が挙げられる。(a)ベットを投入する命令、(b)ベットのサイズの特定、(c)ゲームを開始する命令、(d)ゲームにおける特定の戦略を進める命令、(e)ビデオポーカーのゲームにおいて特定のカードをホールドする命令、(f)ブラックジャックのゲームにおいて特定のカードをヒットする命令、(g)精算する命令、(h)ゲームを切り換える命令、(i)プレーする特定のゲームの種類の特定、(j)ボーナス回において特定の選択を行う命令、(k)飲み物を注文する要求、(l)食べ物を注文する要求、(m)カジノ代表者を呼ぶ命令、(n)コンプポイントを換金する要求、(o)コンプの利益を受け取る要求、(p)別の人との通信回線を開く命令(例えば、同様にカジノにいる友人との)、(q)口座から引き出しを行う命令(例えば、銀行口座から)、(r)口座に入金する命令(例えば、遊技者がカジノに有している口座にゲームクレジットを入金する)、(s)購入を行う要求、(t)ショーのチケットを購入する要求、(u)レストランの予約を行う命令、(v)情報に対する要求、(w)ペイテーブルについての情報に対する要求(例えば、ペイテーブルの払戻しについて)、(x)特定の部屋の場所に対する要求、(y)ホテルの部屋にチェックインする要求、(z)ホテルの部屋を予約する要求、(aa)ショーの時間を確認する要求、(ab)ジャックポットを主張する要求、(ac)電話をかける要求、(ad)ネットワークにアクセスする要求、(ae)インターネットにアクセスする要求、(af)ウェブ又はURLアドレスの特定、(ag)別の遊技者についての情報を受け取る要求、(ah)別の遊技者のゲーム結果についての情報を見る要求、(ai)別の遊技者のゲーム履歴を見る要求、(aj)一以上の遊技者、ディーラ、ゲーム装置、又はゲームテーブルについての情報を受け取る要求(例えば、上記いずれかの最新の結果を見る要求)、及び任意の他の要求、命令、コマンド、又は特定。携帯ゲーム装置は、モーションを検出するためのハードウェア及び/又はソフトウェアを備えることができる。携帯ゲーム装置は、モーションを検出するための外部のハードウェア又はソフトウェアと連動して動作してもよい。携帯ゲーム装置又は別の装置は、ゲームの実行において又は任意の他の様式において使用可能な命令に、モーションを翻訳するためのソフトウェアを備えてもよい。
【0448】
本願明細書において、「モーションコントロール」は、モーションをゲームへの入力として用いること、モーションをコマンドとして用いること、及び/又はモーションを命令として用いることを含むことができる。モーションコントロールは、携帯ゲーム装置のモーションを用いて、携帯ゲーム装置上でプレーされるゲームへの入力を提供すること、プレーするゲームを選択すること、遊技者の精算する所望を指示すること、又は様々な他の命令又は指示を含むことができる。
【0449】
1.技術。
モーションコントロールを可能にするために、様々な技術を用いることができる。このような技術としては、加速度、速度、角運動、変位、位置、角変位、角速度、角加速度、衝撃としての情報、及びモーションに伴う場合がある任意の他の情報を含む、モーションを感知する技術が挙げられる。技術は、ハードウェアのセンサを含むセンサを含むことができる。技術は、センサから受信した情報を、携帯ゲーム装置についての位置、軌跡の情報、又は他の空間情報に翻訳するためのソフトウェアも含むことができる。例えば、ソフトウェアは、二重積分等により、加速度情報を位置情報に翻訳するために用いることができる。様々な技術は、以下の参考文献に記載される場合があり、されない場合もあるが、これらのそれぞれは、本願明細書において参照により本願明細書に援用する。(1)米国特許出願第20040046736号、発明の名称“Novel man machine interfaces and applications”、(2)米国特許出願第20030100372号、発明の名称“Modular entertainment and gaming systems”、(3)米国特許第7058204号、発明の名称“Multiple camera control system”、(4)米国特許第5534917号、発明の名称“Video image based control system”、(5)米国特許出願第20060281453号、発明の名称“ORIENTATION-SENSITIVE SIGNAL OUTPUT”、(6)米国特許出願第20060098873号、発明の名称“Multiple camera control system”、(7)米国特許第6850221号、発明の名称“Trigger operated electronic device”、(8)米国特許出願第20070072680号、発明の名称“Game controller and game system”、(9)米国特許出願第20070066394号、発明の名称“VIDEO GAME SYSTEM WITH WIRELESS MODULAR HANDHELD CONTROLLER”、(10)米国特許出願第20070050597号、発明の名称“Game controller and game system”、(11)米国特許出願第20070049374号、発明の名称“Game system and storage medium having game program stored thereon”。(12)米国特許出願第2006139322号明細書「Man-machine interface using a deformable device」、(13)米国特許第6676522号明細書「Gaming system including portable game devices」、(14)米国特許第6846238号明細書「Wireless game player」、(15)米国特許第6702672号明細書「Wireless interactive gaming system」、(16)米国特許第7,148,789号明細書「Handheld device having multiple localized force feedback」、(17)米国特許第7,209,118号明細書「Increasing force transmissibility for tactile feedback interface devices」、(18)米国特許第6965868号明細書「System and method for promoting commerce, including sales agent assisted commerce, in a networked economy」、および(19)米国特許第7,058,204号明細書「Multiple camera control system」。
1.1.装置内カメラ。
携帯ゲーム装置上のカメラは、画像を取り込むことができる。携帯ゲーム装置が移動するにつれて、異なる画像が同様にカメラによって取り込まれることになる。固定された物体は、連続フレーム内に取り込まれる画像巻を移動するように見える。固定された物体の見かけのモーションから、携帯ゲーム装置のモーションを推測することができる。
1.2.外部カメラ。
固定式の壁マウントカメラ等の外部カメラは、携帯ゲーム装置及び/又は携帯ゲーム装置を保持する遊技者を撮影することができる。携帯ゲーム装置の映像から、アルゴリズムにより携帯ゲーム装置のモーションを推測できる。
1.3.外部リーダ(レンジファインダ等)。
外部センサ又はリーダは、携帯ゲーム装置のモーションを検出できる。例えば、超音波又はレーザが、携帯ゲーム装置から反射されるようにしてもよい。反射された音又は光の変化から、携帯ゲーム装置のモーションを推測できる。
1.4.加速度計。
携帯ゲーム装置は、組み込み式の加速度計を備えることができる。これは、位置又は速度の変化等の、他のモーションの態様を推測するために使用可能な速度変化を検出できる。
1.5.ジャイロスコープセンサ。
携帯ゲーム装置は、内蔵型ジャイロスコープを備えることができる。これは、携帯ゲーム装置の配向を検出できる。ジャイロスコープからの情報は、角変位等の他の情報を推測するために使用できる。
1.6.内蔵位置検出器(GPS)。
携帯ゲーム装置は、全地球測位システム又は局所測位システム等の、位置検出器を備えることができる。位置は、経時的に測定され、速度又は加速度等のモーションの他の態様を推測するために使用できる。
1.7.外部位置検出器。
外部検出器は、携帯ゲーム装置の位置を測定できる。例えば、携帯ゲーム装置は、全方向に信号を放射してもよい。様々な固定受信機に到達する信号の経過時間に基づいて、携帯ゲーム装置の位置を推測することができる。
1.8.RFID。RFIDの信号強度の強弱による検出。
携帯ゲーム装置は、電波による固体識別(RFID)タグ又は他の高周波放射装置を備えることができる。RFIDタグからの信号の受信に基づき、携帯ゲーム装置の位置についての情報を推測できる。例えば、受信信号が弱ければ、携帯ゲーム装置は固定受信機から遠方にあると推測できる。受信信号が強ければ、携帯ゲーム装置は固定受信機の近くにあると推測できる。
【0450】
2.モーションコマンドのためのスイッチ。モーションコマンドのためのイネーブルスイッチ。モーションボタンを押し、押している間に、モーションが有効になる。一定コマンド、又はオンオフの切り換えにより、コマンドを有効化できる。モーションコントロールモードがイネーブルであれば、全てのモーションが実行可能となる。
様々な実施形態において、モーションコントロールは、有効化又は無効化を交互に切り換えることができる。何らかの時点において、モーションコントロールは使用中にでき、他の時点において、モーションコントロールは使用中にできなくてもよい。例えば、第一の時点において、携帯ゲーム装置のモーションコントロールにより、ゲーム内での決定が行うことができ、第二の時点において、携帯ゲーム装置のモーションコントロールは、ゲームに何も影響しなくともよい。モーションコントロールが有効化されているときには、遊技者は、利便性のよいゲームプレーへの参加が可能となる。モーションコントロールがオフであるときには、遊技者は、モーションがゲームに影響する心配なく、特に注意せずに携帯ゲーム装置を動かしてもよい。したがって、モーションコントロールを有効化する様々な時点、及びモーションコントロールを無効化する様々な時点において、理由があってもよい。
2.1.オンオフの切り換え。
様々な実施形態において、遊技者は、モーションコントロールの有効化を維持する目的で、連続的な、ほぼ連続的な、又は持続的な入力を提供しなければならない。連続的な入力としては、ボタンを連続的に押して保持する等の、連続的な押圧が挙げられる。連続的な入力としては、ボタン又は装置(携帯ゲーム装置等)自体を連続的に握り締めることが挙げられる。いくつかの実施形態において、連続的な入力としては、例えば、それぞれのボタン押圧が、以前のボタン押圧の所定期間のインターバル内に発生するように、ボタンを繰り返して押すことが挙げられる。様々な実施形態において、連続的な入力としては、連続的な接触が挙げられる。例えば、モーションコントロールの有効化を維持するために、遊技者は、指又は他の身体部分を、タッチセンサー式デバイス(例えば、携帯ゲーム装置上の)に一定して接触を維持しなければならない。様々な実施形態において、連続的な入力としては、接触による体温等の、連続的な熱の供給を遊技者に求めることが挙げられる。様々な実施形態において、連続的な入力としては、指紋リーダに指を連続的に接触し続ける等の、連続的な指紋の提供を遊技者に求めることが挙げられる。様々な実施形態において、連続的な入力としては、遊技者による連続的なハミング等の、連続的なノイズ又は音声の発声が上げられる。
【0451】
遊技者が連続的な入力を提供する限り、遊技者は、他のやり方でコマンド、命令又は他の入力を提供する動作を制御する目的で、携帯ゲーム装置又は他の装置を移動できるようにしてもよい。
例えば、モーションを用いる入力を提供するために、遊技者は、携帯ゲーム装置のボタンを押し、ボタンが押されている間に、携帯ゲーム装置をあちこち移動させてもよい。遊技者がボタンを放せば、携帯ゲーム装置の移動は、入力としての使用を停止される。その後に遊技者がボタン押圧を再開すれば、遊技者は、入力として携帯ゲーム装置のモーションを再び使用できる。様々な実施形態において、連続的な入力は、例えば、遊技者が携帯ゲーム装置上のボタンを保持するときに、携帯ゲーム装置に提供されてもよい。
【0452】
様々な実施形態において、遊技者は、別の装置への連続的な入力を提供できる。例えば、遊技者は、フットペダルを押し続けることができる。フットペダルは、直接的又は間接的のいずれかで携帯ゲーム装置と通信してもよく、フットペダルは、携帯ゲーム装置のモーションによって制御される別の装置と通信してもよい。したがって、フットペダルが押されているかどうかに基づき、携帯ゲーム装置のモーションがゲームの制御又は他の入力の提供に用いられるかどうかについて、決定を行うことができる。
【0453】
いくつかの実施形態において、遊技者からの連続的な入力は、モーションコントロールを無効化するために必要である。連続的な入力がない状態(例えば、ボタンが押されていなければ)において、携帯ゲーム装置のモーションは、ゲームを制御するため又は他の指示を提供するために用いられる。
2.2.一定コマンド。
様々な実施形態において、単一の入力、一連の入力複数)、又は他のやり方で制限された一連の入力は、モーションコントロールのオンオフを切り換えることができる。例えば、遊技者は、モーションコントロールをオンに切り換えるボタンを押すことができる。遊技者は、モーションコントロールをオフに切り換えるボタンを押すことができる。別の例としては、遊技者は、スイッチを一方向に切り換えてモーションコントロールをオンにすることができ、スイッチを他方向に切り換えてモーションコントロールをオフにすることができる。別の例としては、遊技者は、モーションコントロールを有効化するためのオプションを、メニューから選択できる。遊技者は、後に、モーションコントロールを無効化するために、メニューから別のオプションを選択できる。
【0454】
モーションコントロールが有効化されると(例えば、ボタンを一回押すことにより)、携帯ゲーム装置のモーションは、ゲームの制御又は他の指示の提供のために使用することができる。例えば、最初のスイッチの切り換え又はボタンを押すこと以外には、モーションコントロールを有効化するためのさらなる入力は不要にしてもよい。
2.2.1.モーションコントロールを切断するとき。
いくつかの実施形態において、モーションコントロールは、ある状況下において自動的に無効化することができる。例えば、遊技者がモーションコントロールを有効化するオプションをメニューから選択したときに、モーションコントロールは、モーションコントロールを自動的に無効化する何らかのトリガー条件が発生するまで、有効化されたままとすることができる。
2.2.1.1.しばらくモーションがない。
ある期間の間にモーションがない、顕著なモーションがない、検出可能なモーションがない、及び/又はコヒレントな命令に翻訳可能なモーションがない場合には、モーションコントロールは、自動的に切断されてもよい。モーションコントロールは、例えば、30秒後に、自動的に切断されてもよい。
2.2.1.2.下げられた又はポケットに入れられた装置。
携帯ゲーム装置が下げられた場合には、モーションコントロールは無効化されてもよい。例えば、遊技者が携帯ゲーム装置を置き、もはや携帯ゲーム装置をプレーしていないことを推定してもよく、したがって、モーションコントロールは、自動的に無効化されてもよい。携帯ゲーム装置が遊技者のポケットに置かれた場合には、モーションコントロールは自動的に無効化されてもよい。例えば、携帯ゲーム装置内のセンサが光を検出していなければ、及び/又は近傍の体温を検出していなければ、モーションコントロールは無効化されてもよい。
2.2.2.偶発的なモーションコントロールのオン切り換えを避けるためのキーボッドロック。
様々な実施形態において、キー、スイッチ、又は他の入力装置は、モーションコントロールを有効化する目的で操作されてもよい(例えば、押される)。いくつかの実施形態において、遊技者は、モーションコントロールを有効化しようとして、特に注意せずにボタンを押し、又は他のやり方で入力装置を操作することがありうる。様々な実施形態において、携帯ゲーム装置のキーパッドは、ロックされてもよい。例えば、遊技者は、キーパッドをロックするキー又はキーシーケンスを押し、モーションコントロールを有効化する同一の入力装置が一時的に無機能となるようにしてもよい。様々な実施形態において、モーションコントロールを有効化するために使用できる入力装置のみが、無効化される。
2.3.様々な実施形態において、モーションコントロールが有効化されるときに、警告が提供される。
例えば、携帯ゲーム装置は、モーションコントロールが有効化されるときに、ビープ音を鳴らしてもよく、ブザーを鳴らしてもよく、発信音を放出してもよい。モーションコントロールが有効化されるときには、テキストメッセージが表示されてもよく、光が点滅してもよく、他の視覚的警告が出力されてもよい。様々な実施形態において、モーションコントロールが有効化される遊技者に警告するために、音声出力を使用できる。
【0455】
様々な実施形態において、警告は、モーションコントロールが無効化されたことを示してもよい。警告は、テキスト、点滅する光、音声、話声、ブザー音、振動の形式、又は任意の他の形式を取ることができる。
【0456】
3.重要事項(金銭が危険にさらされる場合)に対する非常に正確又は明確なモーション、及びあまり重要でない事項に対するあまり正確ではないモーションの使用。
これにより、偶発的な「最大ベット」等が避けられる。同様に、「最大ベット」のような、ある種のベットは、モーションがオンであるときには許可されない。様々な実施形態において、命令を提供するために必要なモーションの性質又は度合いは、その命令自体の性質に依存する場合がある。いくつかの命令は、比較的小さな変位、小さな加速度、小さな角度変化、及び/又は他の小さな変化を包含するモーションを必要としてもよい。他の命令は、比較的大きな変位、比較的大きな加速度、比較的大きな角度変化、又は比較的大きな他の変化量を包含するモーションを必要としてもよい。大きな変位、加速度、角度変化、又は他の変化を構成するものは、例えば、何らかの閾値によって、様々なやり方で定義することができる。例えば、6インチ(約15.3cm)以上の変位は、大きいと見なされてもよく、一つの種類の命令に対して十分な大きさであると、少なくとも見なされてもよい。いくつかの命令は、多数の繰り返し又は長い一連のモーション(例えば、装置が上方、次いで下方、左右、次いで再び上方に移動される)を伴うモーションを必要としてもよい。いくつかの命令は、ほとんど繰り返しがないか、又は小数のモーションの連続(例えば、上方、次いで下方)を伴うモーションを必要としてもよい。
3.1.ベットのサイズ。
必要なモーションの性質は、投入されるベットのサイズに依存する場合がある。大きなベットを投入する遊技者に対して(例えば、ある閾値の額を超えるベット)、遊技者は、大きな変位、加速度、角度変化、及び又は他の大きな変化を包含するモーションの使用を求められるようにしてもよい。より小さなベットに対しては、遊技者は、より小さな変化を包含するモーションを使用してもよい。様々な実施形態において、モーションの度合いは、それ自体でベットのサイズを特定しなくともよい。例えば、大きな変位を包含するモーションを行うことは、それ自体において及びそれ自体が、ベットが25ドルであることを特定しなくともよい。ベットの特定は、ベットを記載する各桁に対する一つのモーション等、又はベットされる各クレジットに対する一つのモーション等、正確な一連のモーションを、さらに要求してもよい。しかしながら、大きなベットは、使用されるモーションのそれぞれが、より小さなベットに求められるもの以上に拡張され、又は強調されることを必要としてもよい。大きなベットを構成するものは、変化してもよく、10ドル等の何らかの閾値を超える任意のベットを含んでもよい。さらに、それぞれの閾値が、より強調された又はより拡張された一連のモーションを必要とする、ベットの複数の閾値があってもよい。
3.2.潜在的な払戻しのサイズ。
必用なモーションの性質は、潜在的な払戻しのサイズに依存してもよい。例えば、遊技者は、ビデオポーカーゲームに参加でき、5枚のカードを含む中間的な結果を受け取ることができる。中間的な結果が、ローヤルフラッシュの4枚のカードを含むならば、遊技者は、自分がローヤルフラッシュを完成させる場合の大きな潜在的な払戻しを有することができる。したがって、遊技者が、保持するカード及び/又は捨てるカードを選択するときに、拡張された又は強調されたモーションが求められてもよい。中間的な結果が同様の大きな払戻しにならなければ、遊技者が捨てるカードを選択するために拡張又は強調の小さいモーションが求められてもよい。様々な実施形態において、携帯ゲーム装置、カジノサーバ、又は他の装置は、大きな払戻し及び/又は大きな払戻しの可能性がありうるかどうかを決定することができる。払戻しのサイズ、払戻しの可能性、及び/又は払戻しの見込みに基づいて、ゲーム内での決定を行うために必要なモーションの性質は、変化してもよい。
3.3.次善の決定を行うこと。
様々な実施形態において、最適な決定を行うために必要なモーションは、次善の決定を行うために必要なモーションよりも小さくてもよい。例えば、遊技者の期待される勝ちを最大化するブラックジャックの決定を行うことは、比較的小さな変位を必要としてもよく、一方で、別の決定を行うことは、大きな変位を必要としてもよい。様々な実施形態において、携帯ゲーム装置、カジノサーバ、又は他の装置は、遊技者の期待される勝ちを最大化する、遊技者に対して潜在的な払戻しを最大化する、又は遊技者に対する何らかの他の基準を最大化する戦略を決定できる。携帯ゲーム装置は、最良の戦略にしたがう命令を提供する、比較的拡張性の低いモーションを受け付けてもよく、一方で、携帯ゲーム装置は、当該モーションが最良の戦略以外の他の戦略にしたがう命令に対応する場合には、より拡張されたモーションを求めるようにしてもよい。
【0457】
4.較正シーケンス、チュートリアル。
ベットするつもりではなかったという主張を後からできないよう、要求されうるもの。様々な実施形態において、遊技者は、モーションを提供する自己のやり方で携帯ゲーム装置を較正するよう、練習を経験できる。遊技者は、それぞれ独自的でありうる。例えば、それぞれの遊技者は、異なる長さの腕、異なるサイズの手、異なる身体力学、異なる筋肉強度、及び遊技者が携帯ゲーム装置を動かすやり方に影響しうる他の相違を有する場合がある。したがって、遊技者は、携帯ゲーム装置が個々の遊技者のモーションを認識するようトレーニングする過程を経験できる。様々な実施形態において、携帯ゲーム装置は、携帯ゲーム装置を較正する目的で、一連のステップを通じて遊技者を案内することができる。携帯ゲーム装置は、例えば、携帯ゲーム装置の画面表示を用いて、又は音声プロンプトを用いて、遊技者に使用説明を提供できる。
4.1.モーションをx回やりなさい。さあ、これがベットの方法だ。
様々な実施形態において、携帯ゲーム装置は、遊技者が特定のモーションを行うよう案内できる。例示的な案内としては、次が挙げられる。「携帯ゲーム装置を上方へ移動」、「携帯ゲーム装置を上方へ6インチ(約15.3cm)移動」、「携帯ゲーム装置を下方に移動」、「携帯ゲーム装置を左に移動」、「携帯ゲーム装置を右に移動」、「携帯ゲーム装置を左に傾ける」、「携帯ゲーム装置を右に傾ける」、「携帯ゲーム装置の画面をあなたの方に回転させる」、「携帯ゲーム装置を振る」、「携帯ゲーム装置を何かに向けてたたく」。携帯ゲーム装置は、遊技者が一連のモーションを行うよう案内できる。例示的な案内としては、次が挙げられる。「携帯ゲーム装置を上方、次いで右方に移動」、「携帯ゲーム装置を上方、次いで下方、次いで再び上方に移動」、「携帯ゲーム装置を左に傾け、左に移動」。携帯ゲーム装置は、遊技者が所与のモーションを一回以上実行するよう案内できる。例えば、携帯ゲーム装置は、遊技者が所与のモーションを5回実行するよう案内できる。遊技者が複数回のモーションを実行するときには、携帯ゲーム装置は、所与の命令に対応して使用されることになる、「平均」のモーション又はモーションの予想範囲を確立する、より多くのデータを有することができる。様々な実施形態において、遊技者は、同一のモーションを続けて数回繰り返すことを求められてもよい。様々な実施形態において、遊技者は、あるモーションは繰り返されるが、互いに直後である必要はない、多数の異なるモーションの実行を求められてもよい。遊技者がモーションを行う過程を通じ(例えば、携帯ゲーム装置を保持している間)、携帯ゲーム装置又は別の装置は、モーションについてのデータを記録できる。例えば、携帯ゲーム装置は、変位の量、加速度の量、速度、モーション完了にかかった時間、角回転の量、及び/又はモーションの任意の他の態様を記録できる。将来において、携帯ゲーム装置又は他に装置は、同一のモーションに同様のデータを関連付けてもよい。例えば、遊技者が特定のやり方で携帯ゲーム装置の移動を求められた場合、及び遊技者が実際に携帯ゲーム装置を移動したやり方についてのデータが記録された場合には、将来において同様のデータが受信される場合に、遊技者が同一の特定のやり方で携帯ゲーム装置の移動を再試行したことを推測できる。様々な実施形態において、遊技者からのあるモーションは、受け付けられない場合がある。例えば、携帯ゲーム装置は、「上方」のモーションが何であるかについての予想を内蔵するソフトウェアを有することができる。携帯ゲーム装置が遊技者に、携帯ゲーム装置を「上方」に移動することを求め、携帯ゲーム装置が下方へのモーションとして解釈するものを検出する場合には、携帯ゲーム装置は様々な行動を取ることができる。携帯ゲーム装置は、再度の試行を遊技者にお願いしてもよい。携帯ゲーム装置は、遊技者が指示にしたがわなかったこと、及び携帯ゲーム装置を上方に移動すべきであることを、遊技者に伝えてもよい。
4.2.試験。
様々な実施形態において、遊技者は、自分の選択によるモーションを実行するよう求められてもよい。次いで、携帯ゲーム装置は、モーションの識別を試みることができる。例えば、携帯ゲーム装置は、例えば、そのモーションが上方、下方、左へ等であったかどうかを示すことができる。携帯ゲーム装置は、そのモーションが解釈された命令を示すことができる。例えば、携帯ゲーム装置は、そのモーションが「1枚目のカードを捨てる」命令であったこと、又はそのモーションが「リールを回転させる」モーションであったことを示すことができる。携帯ゲーム装置がモーションの解釈を示した後には、遊技者は、携帯ゲーム装置が正しかったかどうかを確認できる。例えば、遊技者は、携帯ゲーム装置上の「正しい」又は「間違い」のボタンを押すことができる。携帯ゲーム装置が遊技者の一以上のモーションを不正確に識別した場合には、遊技者は、例えば、追加のトレーニング過程等の、トレーニングの過程を経験するよう求められてもよい。様々な実施形態において、トレーニングは、携帯ゲーム装置が、全ての遊技者のモーション及び/又は全ての遊技者の命令の識別に成功できるまで(例えば、携帯ゲーム装置が50回連続して試行に正解する)、継続してもよい。
4.3.チュートリアル。
様々な実施形態において、トレーニングセッション又はチュートリアルは、遊技者に適合することができる。携帯ゲーム装置、別の装置、又は人間(例えば、カジノ代表者)は、様々な命令のためにどのモーションを使用するかを遊技者に示すことができる。例えば、携帯ゲーム装置は、ビデオポーカーゲームにおいて最初のカードを捨てるためには、携帯ゲーム装置を左方に2回傾けるよう、遊技者に伝えることができる。次いで、遊技者は、そのモーションを一回以上試すよう求められてもよい。何らかの時点において、遊技者は、いずれのモーションがいずれのコマンドを実行するかという理解について試験されてもよい。遊技者は、ゲームの開始等について、ブラックジャックにおける「ダブルダウン」の決定を行うこと等について、精算等について、又は任意の他の事項について、様々な事項を行うよう求められてもよい。様々な実施形態において、遊技者は、チュートリアルを繰り返すことを求められてもよく、及び/又はいずれのモーションがいずれの命令を実行するかという、自己の知識の試験に合格するまで、モーションコントロールを使用するゲームをできないようにしてもよい。合格としては、例えば、実行を求められる10の事項全てに対して正確なモーションを提供することが挙げられる。いくつかの実施形態において、遊技者は、特定のゲームをプレーすることに先立ち、ゲームに特異的なチュートリアルを受けること、及び/又はゲームに特異的な試験に合格することを求められてもよい。
ゲームは、特定のモーションを要求することができ、したがって遊技者がそのようなモーションに関してのチュートリアルを受けることが賢明である場合がある。
ゲームに特異的な試験又はチュートリアルを取らない場合でも、遊技者は、他のゲームのプレーを許可されるようにすることができる。
4.4.チュートリアルを経験したことの署名又は他のやり方での認証。
様々な実施形態において、遊技者は、特定の命令に対して使用するモーションが何かについて遊技者に案内するチュートリアル等の、チュートリアルを完了したことの確認又は認証を求められる場合がある。遊技者は、生体認証読み取り(例えば、タッチパッドに自分の親指を触れることによる)を提供することにより、何らかの署名(例えば、スタイラスを用いて自分の携帯ゲーム装置の画面に署名することによる)を行うことにより、チュートリアルを完了した結果に対して話声による発現を記録することにより、又は任意の他の確認を提供することにより、確認することができる。
4.5.モーションの補助は、オンオフすることができる。例えば、画面上の小さな矢印により、様々なベットを行うための装置の移動の仕方を説明する。しかし、これに慣れるにしたがい、矢印をオフすることができる。
様々な実施形態において、遊技者には、ゲーム中に様々な補助又はヒントを与えることができ、この補助は、ある命令の提供の仕方を遊技者に伝達する。例えば、携帯ゲーム装置の画面上に表示されるテキストにより、「ヒット」を行うモーションが何か、「スタンド」を行うモーションが何か等を、遊技者に伝達できる。ビデオポーカーのゲームにおいては、携帯ゲーム装置から音声を発し、1枚目のカードを捨てる方法、2枚目のカードを捨てる方法等を、遊技者に伝達できる。例えば、音声は、「3枚目のカードを捨てるには装置を前方に傾けてください」と言ってもよい。別の例において、矢印を表し、特定の命令を提供するための装置の移動方法を、遊技者に示すことができる。例えば、カード上にスーパーインポーズされる左向きの矢印により、そのカードを捨てる目的で装置を左方に傾けることを、遊技者に伝達できる。様々な実施形態において、補助又はヒントは、遊技者によってオンオフすることができる。未経験の遊技者は、補助をオンにすることを所望する場合がある。しかしながら、最終的には、遊技者はモーションコントロールに精通するようになりうるので、遊技者は補助をオフにすることを所望できる。すると、携帯ゲーム装置は、特定の命令を提供する目的で行うモーションが何であるかについては、もはや補助もヒントも提供しなくてもよい。いくつかの実施形態において、ヒント又は補助は、新しい種類のゲームを遊技者が最初にプレーを開始するとき等(例えば、遊技者が最初にビデオポーカーのゲームを開始するとき等)に、自動的に又はデフォルトにより、表れてもよい。いくつかの実施形態において、デフォルトの設定は、補助を有しないことである。
4.6.モーションをカスタマイズする。XによってYを意味したい場合。これは、複雑な命令セットでありうる。
様々な実施形態において、遊技者は、様々な命令に対応するモーションをカスタマイズできる。
携帯ゲーム装置は、遊技者が較正シーケンスを行う手助けをすることができ、ここで携帯ゲーム装置は、所与の命令に対応して行いたいと思うモーションが何かを、遊技者に尋ねる。遊技者は、モーションの基本パラメータを抽出するために、携帯ゲーム装置に対するモーションの一貫性を遊技者が確立する目的で、固定の回数等、又は必要な回数等、モーションを何回か行うことを求められてもよい。較正シーケンスは、一以上の命令を通じて、それぞれに対応するモーションを遊技者が生成するまで進行してもよい。様々な実施形態において、それぞれの命令は、デフォルトのモーションに対応することができる。遊技者は、デフォルトのモーションを、自分の好みにより適合する別のモーションに変更する機会を有することができる。様々な実施形態において、遊技者は、長い又は複雑な命令シーケンス等の命令シーケンスに、モーションが対応することを所望できる。例えば、遊技者は、単一のモーションが次のシーケンスに対応することを所望できる。(1)5ドルをベットする、(2)ビデオポーカーのゲームを開始する、及び(3)最適戦略にしたがい捨て札を自動的に選択する。該モーションは、例えば、遊技者が携帯ゲーム装置を2回振るモーションでもよい。したがって、様々な実施形態において、単純なモーションを使用し、非常に長い又は複雑な命令シーケンスを実行することができる。これにより、遊技者は、所望の行動シーケンスを便利に実行することができる。
【0458】
5.確認を行うことができる。ディスプレイに、「ベット10のモーションを行いました」と表示してもよい。
様々な実施形態において、遊技者によって行われるモーションに続き(例えば、遊技者が携帯ゲーム装置を移動させることに続き)、遊技者のモーションの確認又は解釈を出力することができる。携帯ゲーム装置又は別の装置は、このような確認を行うことができる。携帯ゲーム装置は、遊技者のモーションがどのように解釈されたかを示すメッセージを、ディスプレイ画面上に表示することができる。例えば、携帯ゲーム装置は、10のベットがゲーム上で投入されることを遊技者が指示したことを示すメッセージを表示することができる。携帯ゲーム装置は、音声の形式でのメッセージ(例えば、合成音声を用いて)も出力することができる。遊技者は、メッセージを閲覧し、自分のモーションが誤った命令として誤解されたと考えられるならば行動を起こす機会を有することができる。例えば、携帯ゲーム装置は、合成音声を用いて音声メッセージを出力してもよい。音声メッセージは、「スタンドを選択しました。もしもご自分の意図でなければ、携帯ゲーム装置を振ってください。」と言ってもよい。遊技者は、間違って解釈された命令を携帯ゲーム装置が実行しないよう、行動を取るための何らかの限られた期間を有してもよい。遊技者が何も行動を取らなければ、携帯ゲーム装置によって推測された命令は、実行することができる。例えば、遊技者は、自分のモーションの解釈を確認する機会も有し、例えば、これにより自分の命令がより迅速に実行されるようにすることができる。例えば、遊技者は、携帯ゲーム装置による以前の遊技者モーションの解釈を確認するために携帯ゲーム装置を1回振り、これにより携帯ゲーム装置が遊技者の命令を実行することを許可するようにしてもよい。
5.1.確認を行うことができる。個人は、ベットを完了するために再びモーションを行わねばならない。
いくつかの実施形態において、遊技者は、自分の命令が実行される前に、モーションの解釈を確認しなければならない。いくつかの実施形態において、個人は、命令が実行される前に、モーションを1回以上繰り返さなければならない(例えば、遊技者は、同一の命令を2回以上提供しなければならない)。いくつかの実施形態において、多額のベットの命令等、又は遊技者が大きな払戻しを勝つ可能性を有するときに提供される命令等、大きな結果を伴う命令に対して、より高レベルの認証が求められる場合がある。例えば、遊技者は、携帯ゲーム装置が50ドルをベットする命令の解釈を実行することを停止するために3秒を有することができるが、携帯ゲーム装置が5ドルをベットする命令の解釈を実行することを停止するためには、1秒のみを有することができる。
【0459】
6.遊技者識別を認証するモーション。例えば、それぞれの遊技者は、一意的なやり方で装置を移動することができる。
様々な実施形態において、携帯ゲーム装置又は他の装置のモーションは、生体認証として、又は個人を一意的に推定して識別する方法として、使用できる。例えば、携帯ゲーム装置を移動するやり方は、それぞれの人で異なると推測できる。携帯ゲーム装置内又は別の装置内のソフトウェアは、モーションデータを取り込むことができる(例えば、加速度計、ジャイロスコープ、カメラ等を用いて)。次いで、該ソフトウェアは、そのモーションについての目立った特徴又は統計を決定できる。例えば、ソフトウェアは、モーションに対して曲率又はループ数の程度、最大加速度、最大速度、全変位、振動の存在、及び/又は該モーションの任意の他の性質を決定できる。遊技者は、モーションの例を与えることによって(例えば、携帯ゲーム装置を移動することによって)自分の識別認証を試みるときには、ソフトウェアは、新規に与えられたモーションを、遊技者とされる人によって以前に与えられたモーションと比較してもよい。それらのモーションが一致する場合は(例えば、モーションの目立った特徴が、何らかの信頼区間内で同一であれば)、遊技者は、自己申告している本人であると推測されうる。識別認証されれば、遊技者は、携帯ゲーム装置を用いてゲーム活動に参加する権利等の、特権を与えられてもよい。
6.1.モーションを用いてパスワードを入力する。モーションによるパス・シーケンス。
様々な実施形態において、遊技者は、一連のモーションを用いてパスワードを入力できる。
例えば、パスワードは、「上」、「下」、「左」、及び「右」等、方向のある一連のモーションを含むことができる。パスワードは、例えば、そのようなモーションの7つからなってもよい。遊技者は、例えば、自分の識別認証のために、このようなモーションを用いることができる。正しいパスワードが提供されれば、遊技者は、携帯ゲーム装置を用いてゲーム活動に参加する権利等の、特権を与えられてもよい。
【0460】
7.複数ゲームにわたって使用される標準モーション。
様々な実施形態において、二以上のゲームは、類似の命令を受信できる。例えば、二以上のゲームは、遊技者がいくらのベットを所望するかについて、類似の命令を受け付けることができる。様々な実施形態において、所与のモーションは、複数のゲームにわたる同一の解釈を有することができる(例えば、同一の命令又は一連の命令を伝達できる)。これにより、遊技者は、ある命令を一回のみ使用することを習得する必要があるものの、そのモーションを用いて多くのゲームをプレーできるようにしてもよい。
7.1.様々な実施形態において、一連の標準が開発でき、当該標準は、どのモーションがどの命令に対応するかを示す。このような命令を確認するゲームには、そうした題名を付けることができる。例えば、ゲーム内において標準的な命令に対するある一連のモーションを受け付けるゲームには、「モーション5.0標準にしたがってください」又は何らかの類似の要求を言う宣言が付随してもよい。様々な実施形態において、複数の異なる標準があってもよい。所与のゲームは、複数の異なる標準にしたがったモーションを受け付けることができるようにしてもよい。様々な実施形態において、遊技者は、ゲームに使用したいと思う標準を選択できる。
例えば、遊技者は、第一の標準に基づくモーションの使用に習熟してもよく、自分のモーション解釈においては、第二の標準を用いることとは対照的に、第一の標準をゲームが用いるべきであることを示してもよい。
7.2.精算。
二以上のゲームに共通の命令は、精算の命令である。このような命令は、携帯ゲーム装置を上下に振動する等の、標準的なモーションに対応することができる。
7.3.ゲームの中止。
二以上のゲームに共通の命令は、ゲームを中止する命令である。このような命令は、標準的なモーションに対応することができる。
7.4.ゲームの起動。
二以上のゲームに共通の命令は、ゲームを起動又は開始する命令である。スロットマシンのゲームにおいて、このような命令の後に、例えば、リールが回転(又はシミュレートされた回転)を始めてもよい。ビデオポーカーのゲームにおいて、このような命令の後に、例えば、最初の5枚組のカードが配られてもよい。このような命令は、携帯ゲーム装置を何かに向けて叩くような、標準的なモーションに対応することができる。
7.5.ベットを行う。
二以上のゲームにおいて共通の命令は、ベットのサイズを特定する命令を含むことができる。
一つの共通の命令は、一単位又は一クレジットずつベットを増額する命令でもよい。このような命令は、例えば、3ドルから4ドルに、又は0.75ドルから1.00ドルに、ベットを増額することになる。一つの共通の命令は、25セントずつ、又は1ドルずつ等の、固定された金銭価値だけベットを増額する命令であってもよい。ベット増額を利用可能とする命令を用いて、遊技者は、所望のサイズに達するまでベットを繰り返して増額することにより、ベットのサイズを特定できる。様々な実施形態において、ベットを減額する命令もまた、利用可能であってもよく、これもまた標準化されてもよい。例示的な当該命令としては、一クレジットずつベットのサイズを減額する命令が挙げられる。
7.5.1.数字。
様々な実施形態において、ベットのサイズは、数字を用いて特定することができる。モーションに基づく特定の命令は、数字を特定するために利用できてもよい。例えば、第一のモーションは数字の「1」に対応してもよく、第二のモーションは数字の「2」に対応してもよく、等である。
7.6.最後の行動を繰り返す。
命令は、実行した最後の行動等の、以前の行動を繰り返す命令を含むことができる。例えば、遊技者が、ビデオポーカーの手において第一のカードを捨てるよう、携帯ゲーム装置に命令する第一のモーションをちょうど用いたところであれば、この遊技者は、最後の命令(すなわち、第一のモーションによって指示された命令)を繰り返し、ビデオポーカーの手における第二のカードに対して最後の命令を適用するよう携帯ゲーム装置に命令する、第二のモーションを用いることができる。様々な実施形態において、命令は、以前のゲームを繰り返す命令を含むことができる。この命令は、以前のゲームからベット額及びプレーされたペイライン数が、現在のゲームと共に繰り返されることを指示することができる。以前の行動を繰り返す、最新の行動を繰り返す、又はゲームを繰り返す命令は、一以上のゲームに対して共通することが可能であり、したがって、標準的なモーションを関係づけてもよい。
7.7.現状から最後の行動を繰り返す。
命令は、過去における類似の状況から、行動を繰り返す命令を含むことができる。例えば、遊技者がブラックジャックのゲームをプレーしている場合に、遊技者は、自分が同一の合計点を有し、ディーラが同一のカードを見せていた以前のゲームにおいて行った決定と同一の決定を行う命令を提供することができる。このような命令は、モーションに関係づけられてもよい。このようなモーションは、二以上のゲームにおいて標準化されてもよい。
7.8.乱数を生成するモーション。
いくつかの実施形態において、モーションは、ゲームにおいて用いられる一以上の乱数を生成するために用いられる。例えば、携帯ゲーム装置が移動するときに、携帯ゲーム装置上の様々なセンサからの読み取りが取り込まれてもよい。このような読み取りは、数に変換されてもよい(例えば、何らかのアルゴリズムを用いて)。この数は、次に、ゲーム結果を生成するためのアルゴリズムに使用されてもよい。いくつかの実施形態において、モーションによって生成された数は、結果を生成するためのアルゴリズムへの入力のみとして使用される。いくつかの実施形態において、携帯ゲーム装置のモーションから生成される数は、ゲーム結果を生成する目的で、他の数と(例えば、携帯ゲーム装置の別個の内部アルゴリズムによって生成された乱数と;例えば、時間を表す数と)対を形成してもよい。
7.8.1.取り込まれた画像は乱数に変換される。
いくつかの実施形態において、携帯ゲーム装置のカメラから取り込まれた画像は、数字に変換することができる。いくつかの実施形態において、かき混ぜた。のモーション中に取り込まれた一連の画像は、乱数を生成するための組合せに用いることができる。例えば、画素値を表す数字は、何らかの関数を用いて、例えば、乱数等の数に到達するよう組合せることができる。
7.8.2.位置は乱数として使用される。
いくつかの実施形態において、携帯ゲーム装置が移動される様々な位置(例えば、2次元又は3次元の座標)は、乱数等の数を生成するために用いられる。いくつかの実施形態において、加速度、速度、モーション期間、取られた経路、角度変化、角加速度、及びモーションの任意の他の態様は、数を生成するために使用できる。
7.9.リール回転保持のために携帯ゲーム装置を動かす。動きをやめると、リールは停止する。
いくつかの実施形態において、遊技者は、ゲーム期間を引き延ばすために携帯ゲーム装置を動かすことができる。例えば、スロットマシンゲームのリールは、遊技者が携帯ゲーム装置を動かし続けると回転を続けるようにしてもよい。リールは、遊技者が携帯ゲーム装置の動きを停止すると、回転を停止するようにしてもよい。
【0461】
8.モーションコントロールを簡単にするための新規なゲームシンボルの配置。
様々な実施形態において、ゲームの印、ゲーム制御、又はゲームに使用される他のビジュアルは、遊技者が当該ビジュアルと相互作用することが直感的になるやり方で、携帯ゲーム装置のディスプレイ画面上に配置することができる。例えば、遊技者は、(1)携帯ゲーム装置を前方又は自分から離すように傾ける、(2)装置を左に傾ける、(3)装置を右に傾ける、及び(4)装置を後方又は自分に向かって傾ける、という4つの可能なモーションを自分に利用可能とすることができる。このようなモーションを直感的使用とするため、ゲームにおけるビジュアルは、ディスプレイ画面の4つの領域の一つ、すなわち上方、下方、左方、及び右方に、明瞭に配置されてもよい。したがって、遊技者は、前方に傾けるモーションを用いて画面の上方にあるビジュアルと、左に傾けるモーションを用いて画面の左方にあるビジュアルと、右に傾けるモーションを用いて画面の右方にあるビジュアルと、後方に傾けるモーションを用いて画面の底部にあるビジュアルと、直ちに相互作用できる。様々な実施形態において、印又は他のビジュアルは、ディスプレイ画面上の領域において、当該領域の方向が、ディスプレイ画面の中心から、当該印と相互作用する目的で遊技者が使用しなければならないモーションの方向に対応するように、表示される。
8.1.ビデオポーカーにおいて、カードは、画面の周辺の回りに配置される。このようにすることで、前方、右方、後方、左方に傾け、どのカードをホールドするかをより明瞭に指示することができる。
いくつかの実施形態において、ビデオポーカーのゲームにおいて配られるカードは、携帯ゲーム装置上のディスプレイ画面の4つのコーナーに、5枚目のカードはおそらく画面中心に、それぞれ表示できる。遊技者は、特定のカードを捨てるという所望を、その特定のカードが表示されるディスプレイ画面のコーナーに向かって携帯ゲーム装置を傾けることにより、指示することができる。中心にあるカードを捨てるためには、遊技者は、例えば、携帯ゲーム装置を上下に動かしてもよい。したがって、直線的配置以外の配置でカードを表示することにより、直感的なモーションコントロールは容易になる。
8.1.1.五角形のディスプレイ。
様々な実施形態において、ディスプレイは、五角形の形状を有してもよい。五角形のディスプレイは、例えば、ビデオポーカーのゲームにおいて、ディスプレイの各コーナーが異なるカードにより占有されるようにすることができる。次いで、遊技者は、そのコーナーに表示されるカードをホールド又は捨てる目的で、コーナーの一つの方向に携帯ゲーム装置を傾けるか又は他のやり方を行うことができる。様々な実施形態において、他の形状のディスプレイを用いるとこができる。最も便利に又は直感的に、ゲームに対応するディスプレイの形状を選択することができる。
いくつかの実施形態において、ディスプレイに使用されるハードウェア自体は、長方形形状等の、標準的な形状を維持してもよい。しかしながら、ディスプレイは、異なる形状を有する別のディスプレイを模倣してもよい。例えば、長方形ディスプレイは、ディスプレイ画面の五角形部分のみを照明することにより、五角形ディスプレイを模倣することができる。
8.2.ベットボタンは、画面周辺の回りに割り当てることもできる。
様々な実施形態において、制御ボタン又は制御関連のビジュアルは、モーションの直感を用いて当該ボタンとの相互作用を行うディスプレイ画面領域に置かれてもよい。制御ビジュアルは、ゲームに使用できる命令に対応してもよい。制御ビジュアルは、「スピン」、「最大ベット」、「1ベット」、「精算」とラベルされた長方形のディスプレイ画面領域を含んでもよい。制御ビジュアルは、任意の他の命令に対応してもよい。制御ボタンは、例えば、ディスプレイ画面の上方、底部、左側、又は右側の近傍に、明瞭に配置することができる。次いで、遊技者は、制御ビジュアルによって指示される命令を伝達する目的で、ディスプレイ画面の中心に対し、制御ビジュアルの位置により表される同一の方向に、携帯ゲーム装置を傾けることができる。例えば、「スピン」とラベルされた制御ビジュアルがディスプレイ画面の右側に配置される場合に、遊技者は、スロットマシンゲームのリールを回転する目的で(例えば、新しいゲームを開始する目的で)携帯ゲーム装置を傾けることができる。
8.3.モーションを用いるプレーのための二分検索のセットアップ。例えば、これにより、限られた入力(例えば、右、左、前方、後方のみ)によるきめ細かい決定が可能になる。
様々な実施形態において、遊技者は、可能なモーションの限られた組を用いて(例えば、左へのモーション及び右へのモーション等の二つのモーションのみを用いて)、可能な命令の範囲又は連続から、命令を特定することができる。まず、任意の命令が存在しうる。遊技者が行う各モーションにより、遊技者は、命令の一部を考慮から消去することができる。例えば、各モーションを用いて、遊技者は、残りの可能な命令の約半分を考慮から消去することができる。最終的に、一連のモーションの後には、一つの命令のみが残ることになる。次いで、この命令は、携帯ゲーム装置によって実行できる。いくつかの実施形態において、一連の可能な命令は、ディスプレイ画面上のリストを用いて視覚的に示すことができる。遊技者は、携帯ゲーム装置を前方に傾け、リスト上に残っている命令の上半分を選択してもよく、携帯ゲーム装置を後方に傾け、リスト上に残っている命令の下半分を選択してもよい。残っている命令は、ハイライトされてもよく、考慮から消去された命令は、消失してもよい。遊技者からの一連のモーションの後には、単一の命令のみが残ることができ、携帯ゲーム装置によって実行できる。
【0462】
9.人間が見る必要のない装置が可能である。モーションによる入力は、ボタンを押す必要性を除去できる。装置は、ゲームが終わったこと、及びおそらくは遊技者がいくら勝ったかを、ブザーで知らせることができる。
様々な実施形態において、携帯ゲーム装置は、ディスプレイ画面のない装置を含むことができる。この装置は、スピーカ又は他のオーディオ出力装置を備えることができる。様々な実施形態において、携帯ゲーム装置は、ディスプレイ装置を備えてもよいが、該ディスプレイ装置は使用中でなくともよい。様々な実施形態において、個人は、モーションコントロールを用いてゲームをプレーできる。個人は、携帯ゲーム装置からの音声を介して、ゲーム結果を知らされるようにできる。例えば、携帯ゲーム装置は、「遊技者は負けました」又は「遊技者は10ドル勝ちました」と遊技者に伝える合成音声を放送してもよい。遊技者は、他の音声効果により結果を知らされるようにもできる。例えば、チャイム音は勝ちを表す一方で、ブザー音は負けを表してもよい。そのとき、遊技者は、別のゲームをプレーしてもよい。このようにして、遊技者は、装置を見ることすらせずに、次々にゲームのプレーを進行できる。したがって、遊技者は、例えば、暗い部屋でプレーすることができる。遊技者は、運転中、又は自分の視野が他に占有されている間でも、プレーできる。
【0463】
10.カジノにいるとき、又は家にいるときですら、この装置を練習できる。
様々な実施形態において、遊技者は、練習モード、学習モード、フリープレーモード、又は遊技者が金銭リスクのない、若しくは遊技者が減額した金額を賭ける(例えば、通常プレーと比較して)等の他のモードで、携帯ゲーム装置上のモーションコントロールを使用できる。練習モードにおけるモーションコントロールの使用により、遊技者がモーションコントロールの使用方法を学ぶようにすることができ、モーションコントロールに関して遊技者が有する可能性のある遠慮を軽減できる。様々な実施形態において、スイッチ、ボタン、又は他の選択手段により、遊技者が練習モードから実際のモード及び/又は他の存在するやり方に切り換えることができるようにしてもよい。いくつかの実施形態において、携帯ゲーム装置は、カジノフロアから離れる等の、指定又は適法のゲーム領域外にあるときには、自動的に練習モードに入るようにしてもよい。携帯ゲーム装置は、例えば、GPS等の位置計測技術を用いて、自分自身の場所を検出してもよい。
10.1.Wii(登録商標)のようなビデオゲームコントローラを使用する。
様々な実施形態において、携帯ゲーム装置の使用を模倣する目的で、携帯ゲーム装置以外の装置が用いられてもよい。例えば、コンピュータゲームのコンソールに使用される装置を使用し、携帯ゲーム装置の使用をシミュレートしてもよい。例示的なこのような装置は、遊技者がコントローラを用いて行うモーションを入力として取得する、任天堂Wii(登録商標)システム用コントローラである。様々な実施形態において、例えば、Wii(登録商標)のコンソール又は何らかの他のコンピュータのコンソールは、カジノゲーム画像を表す、又は携帯ゲーム装置のディスプレイ画面上に表れることのできる画像を他のやり方で表す画像を、表示してもよい。遊技者は、実際の携帯ゲーム装置を動かすことと同一のやり方で、コントローラを動かすことができる。すると、表示される画像は、実際の携帯ゲーム装置上におけるものと同様に変化できる。したがって、遊技者は、コンピュータゲームのコンソールにより、携帯ゲーム装置を用いる経験を模倣することができる。例えば、遊技者は、後に実際の携帯ゲーム装置上をカジノで使用するときに、以前に練習したことからの利益を受けることができる。
11.ジェスチャをカスタマイズする。自分のジェスチャがいかに強烈であるかについて装置をトレーニングする。ジェスチャを穏やかにしたい人もいる。強調したジェスチャを行いたい人もいる。
様々な実施形態において、個人は、様々な度合い又は種類のジェスチャを認識するよう、又はこれらに応答するよう、携帯ゲーム装置を較正することができる。大きな又は広範囲のモーションをありのままに行う人もいれば、より抑制したモーションを好む人もいる。個人は、例えば、携帯ゲーム装置上に表示されるプロンプトを介して、携帯ゲーム装置を保持している間に一以上のモーションを行うよう求められる場合がある。携帯ゲーム装置は、センサ読み取りに基づき(例えば、携帯ゲーム装置に格納された加速度計からの読み取りに基づき)、そのモーションの様々な特徴を記録できる。例えば、携帯ゲーム装置は、個人によって行われたモーションが大きいか小さいか、加速が迅速か緩慢か、期間が長いか短いか、及び/又は個人によって行われたモーションが二つの代替特徴のいずれかを有するか、三つ以上の代替特徴のいずれかを有するかを、記録してもよい。次いで、携帯ゲーム装置、カジノサーバ、又は別の装置は、個人のモーションの性質についての情報を格納してもよい。将来的には、個人が命令を伝達する手段としてモーションを提供するときに、当該モーションが較正フェーズ中に提供されたものと一致する場合にのみ、そのモーションが登録又は追従されるようにすることができる。例えば、個人が大きく開放的なモーションを較正中に用いた場合には、その個人は、小さな抑制されたモーションを用いて命令を提供することができなくてもよい。
【0464】
12.モーションの例。
以下は、ゲームにおいて、及び/又は携帯ゲーム装置に提供することのできる命令のいくつかの例である。命令の実行を所望することを示すために遊技者により使用されうる、携帯ゲーム装置等の装置の例示的なモーションには、例示的な命令が関係づけられる。
12.1.ベットの仕方。
一クレジットをベットする命令を提供するために、遊技者は、携帯ゲーム装置を振ってもよい。
別クレジットを追加するために、遊技者は、再び携帯ゲーム装置を振ってもよい。他の別クレジットを追加するために、遊技者は、再び携帯ゲーム装置を振ってもよい、等である。
12.2.スタンドの仕方。
ブラックジャックのゲームにおいてスタンドする命令を提供するために、遊技者は、携帯ゲーム装置を左に傾けてもよい。ヒットする命令を提供するために、遊技者は、携帯ゲーム装置を右に傾けてもよい。スプリットする命令を提供するために、遊技者は、携帯ゲーム装置を下に、次いで上に動かしてもよい。
12.3.ゲームの選び方。
ゲームを選択するために、遊技者は、携帯ゲーム装置を右に傾けてもよい。遊技者が携帯ゲーム装置を右に傾けるたびに、ゲームリストから異なるゲームがハイライトされてもよい。遊技者の所望のゲームがハイライトされたときに、遊技者は、何かに向けて携帯ゲーム装置を叩いてもよい。
12.4.ゲームの始め方。
ゲームを開始するために、遊技者は、地面に平行な面内で、携帯ゲーム装置を時計回りに動かしてもよい。
12.5.ボーナス回における選択方法。
ボーナス回において選択を行うために、遊技者は、携帯ゲーム装置を右に傾け続け、それぞれの傾斜において異なる選択(例えば、その背後に隠されたプレゼントを有する異なるドア)がハイライトされるようにしてもよい。遊技者の所望の選択がハイライトされたときには、遊技者は、携帯ゲーム装置を何かに向けて叩き、選択を行うようにしてもよい。
12.6.精算方法。
精算のために、遊技者は、携帯ゲーム装置を上下に3回動かしてもよい。精算は、携帯ゲーム装置上にローカルに格納されたクレジット残高を、カジノサーバ等により中枢に格納された残高に転送することを含むことができる。精算は、携帯ゲーム装置又は近傍の装置(例えば、携帯ゲーム装置が通信状態にある装置)に、現金に換金可能なチケットを印刷させることを含むことができる。
13.携帯ゲーム装置のモーションを用いて、固定式ゲーム装置又は他の装置を制御する。
様々な実施形態において、携帯ゲーム装置のモーションは、固定式ゲーム装置又は任意の他の装置において、動作を制御するために用いることができる。様々な実施形態において、携帯ゲーム装置のモーションは、固定式ゲーム装置又は任意の他の装置に命令を提供するために用いることができる。携帯ゲーム装置は、固定式ゲーム装置と、直接的(例えば、直接の無線接続を介して)又は間接的(例えば、カジノサーバ等の一以上の中間装置を介して中継される信号を用いて)のいずれかで、通信状態にあってもよい。様々な実施形態において、携帯ゲーム装置のモーションは、固定式ゲーム装置に命令を提供することができ、当該命令は、ベットする、ゲームを開始する、精算する、ボーナス回においていくつかの選択から特定の選択を行う、特定の額をベットする、特定のカードを捨てる、ブラックジャックにおいて特定の決定を行う、ジャックポットを要求する、カジノ代表者を呼び寄せる、又は任意の他の行動を取る命令を含んでもよい。様々な実施形態において、携帯ゲーム装置のモーションは、固定式ゲーム装置の画面上のカーソル又はポインタのモーションに対して、直接的又は直線的な様式で翻訳されてもよい。例えば、携帯ゲーム装置が右に動くときに、カーソルが画面の右に動いてもよく、携帯ゲーム装置が左に動くときに、カーソルが画面の左に動いてもよい。遊技者は、所望の制御の上に固定式ゲーム装置上のカーソルを位置決めするやり方で携帯ゲーム装置を動かすことにより、固定式ゲーム装置における制御を起動又は操作してもよい。次いで、遊技者は、携帯ゲーム装置を振る等の最終的なモーションを提供し、その制御が起動されるようにしてもよい。したがって、遊技者は、例えば、固定式ゲーム装置の画面上のカーソルを右に移動し、「ベット」ボタン(例えば、「ベット」ボタンの表現)上に位置決めする目的で、携帯ゲーム装置を右に動かすことができる。次いで、遊技者は、実際に1クレジットのベットを投入するために、携帯ゲーム装置を振ってもよい。遊技者は、ATM機又は自動販売機等の、同様の他の装置を制御するために、携帯ゲーム装置を用いてもよい。例えば、遊技者は、携帯ゲーム装置を用いて自動販売機の商品を選択し、次いでその商品を購入してもよい。例えば、自動販売機の商品は、関連するインジケータ・ライトを有してもよい。遊技者が携帯ゲーム装置を動かすときに、一つの商品に関連付けられるインジケータ・ライトが消灯し、別の商品に関連付けられるインジケータ・ライトが点灯してもよい。第二の商品は、第一の商品から、携帯ゲーム装置のモーションによる指示と同一の方向である方向に、あってもよい。いくつかの実施形態において、個人は、携帯ゲーム装置等の携帯装置のモーションを用いて、販売時点情報管理端末を制御してもよい。
【0465】
14.モーション及び他の種類の入力の使用。
様々な実施形態において、遊技者は、携帯ゲーム装置によるゲームのプレー又は他の行動の実施のために、モーションコントロールのみを使用する必要はない。例えば、遊技者は、キーパッドを押すことによりベットのサイズを特定してもよいが、携帯ゲーム装置を振る等のモーションを用いて、実際のゲームを開始してもよい。いくつかの実施形態において、遊技者は、所与の命令を伝達するやり方の選択を有することができる。同一の命令は、モーションを介して、又はボタン押下等の他の手段を介して、伝達されてもよい。したがって、遊技者は、遊技者の好みにしたがって、同一の命令を提供するための一つの又は他のやり方を選択できる。
【0466】
以下は実施形態であり、特許請求の範囲ではない。
A.モーションセンサから第1の信号を検出する工程であって、上記第1の信号は、第1の期間全体に亘って持続する、工程と、
第2の信号が上記第1の期間全体に亘って持続するかどうかを決定する工程と、
上記第2の信号が上記第1の期間全体に亘って持続する場合に、上記第1の信号に基づいた命令を決定する工程と、
上記第2の信号が上記第1の期間全体に亘って持続する場合、ギャンブルゲームにおける命令を実行する工程とを含む、方法。
B.実施形態Aの方法であって、第1の信号を検出する工程は、携帯ゲーム装置内に含まれるモーションセンサからの第1の信号を検出する工程を含み、上記第1の信号は第1の期間全体に亘って持続する、方法。
C.実施形態Bの方法であって、上記モーションセンサは加速度計を備える、方法。
D.実施形態Bの方法であって、上記モーションはカメラを備える、方法。
E.実施形態Bの方法であって、携帯ゲーム装置上のボタンから第2の信号を検出する工程をさらに含み、上記第2の信号は、上記ボタンを押圧することを介して生成される、方法。
F.実施形態Eの方法であって、第2の信号が上記第1の期間全体に亘って持続するかどうかを決定する工程は、上記第1の期間全体に亘って継続的な押圧が上記ボタンに加えられたかどうかを決定する工程を含む、方法。
G.実施形態Eの方法であって、上記命令は、(a)ベットする命令、(b)特定の額をベットする命令、(c)ギャンブルゲームを開始する命令、(d)カードを捨てる命令、(e)別のカードを受取る命令、(f)さらなるカードを受取らない命令、(g)ボーナスラウンドにおいてオプションを選択する命令、(h)払い出しをする命令、(i)ペイラインを選択する命令、および(j)ボーナスラウンドを開始する命令のうちの1つである、方法。
H.実施形態Eの方法であって、上記第1の信号は、携帯ゲーム装置のモーションを介して生成される、方法。
I.携帯ゲーム装置のモーションセンサから第1の信号を検出する工程と、
上記第1の信号を、上記携帯ゲーム装置においてプレーされる第1のゲームにおける第1のベットの仕様として解釈する工程であって、上記第1のベットが価値のない(valueless)通貨で表示される、工程と、
上記モーションセンサから第2の信号を検出する工程と、
上記第2の信号を、上記携帯ゲーム装置においてプレーされる第2のゲームにおける第2のベットの仕様として解釈する工程であって、上記第2のベットが価値のある(valuable)通貨で表示される、工程と、
上記第1のゲームが完了した場合にのみ、上記第2のゲームの結果を決定する工程とを含む、方法。
J.実施形態Iの方法であって、上記価値のない通貨がU.S.ドルと交換可能ではなく、上記価値のある通貨がU.S.ドルと交換可能である、方法。
K.実施形態Iの方法であって、上記第2の信号は上記第1の信号と類似する特徴を有する、方法。
L.実施形態Iの方法であって、上記第1の信号を検出する工程に先立って、上記携帯ゲーム装置のディスプレイ画面上にメッセージを表示する工程をさらに含み、上記メッセージは、上記第1のベットを特定するための特定の方法にて、上記携帯ゲーム装置を動かす命令を提供する、方法。
M.実施形態Iの方法であって、さらに、
上記第1のゲームの完了の後、上記プレーヤのIDの第1の認証を、上記プレーヤに提供するように要求する工程と、
上記結果を決定する工程に先立って、上記プレーヤのIDの第2の認証を、上記プレーヤに提供するように要求する工程と、
上記第2の認証が上記第1の認証と一致することを照合する工程とを含む、方法。
N.実施形態Mの方法であって、上記第1の認証は上記携帯ゲーム装置に供給される第1の指紋であり、上記第2の認証は上記携帯ゲーム装置に供給される第2の指紋である、方法。
O.矩形のディスプレイ画面を有する携帯ゲーム装置におけるベットを示す信号を受信する工程と、
5枚のカードを決定する工程と、
上記ディスプレイ画面の第1のコーナーに、上記5枚のカードのうちの1枚目を表示する工程と、
上記ディスプレイ画面の第2のコーナーに、上記5枚のカードのうちの2枚目を表示する工程と、
上記ディスプレイ画面の第3のコーナーに、上記5枚のカードのうちの3枚目を表示する工程と、
上記ディスプレイ画面の第4のコーナーに、上記5枚のカードのうちの4枚目を表示する工程と、
上記5枚のカードのうち、捨てるべき所定のカードを決定する工程と、
6枚目のカードを決定する工程と、
上記所定のカードを上記6枚目のカードと交換する工程と、
上記6枚目のカードに基づき、かつ捨てていない5枚のカードのうちのカードに基づいて、支払いを決定する工程と、
上記支払いに基づいてクレジットバランスを調整する工程とを含む、方法。
P.実施形態Oの方法であって、上記ディスプレイ画面の中央において、上記5枚のカードの5番目を表示する工程をさらに含む、方法。
Q.実施形態Oの方法であって、上記5枚のカードのうち、捨てるべき所定のカードを決定する工程は、
上記携帯ゲーム装置のモーションを検出する工程と、
上記モーションが、上記ディスプレイ画面の第1のコーナーに対しての、上記携帯ゲーム装置の傾斜である場合に、上記5枚のカードのうちの最初のカードが捨てられることを決定する工程と、
上記モーションが、上記ディスプレイ画面の第2のコーナーに対しての、上記携帯ゲーム装置の傾斜である場合に、上記5枚のカードのうちの二番目のカードが捨てられることを決定する工程と、
上記モーションが、上記ディスプレイ画面の第3のコーナーに対しての、上記携帯ゲーム装置の傾斜である場合に、上記5枚のカードのうちの三番目のカードが捨てられることを決定する工程と、
上記モーションが、上記ディスプレイ画面の第4のコーナーに対しての、上記携帯ゲーム装置の傾斜である場合に、上記5枚のカードのうちの四番目のカードが捨てられることを決定する工程と、を含む、方法。
R.実施形態Oの方法であって、支払いを決定する工程が、6枚目のカードに基づき、5枚のカードのうち、捨てられていないカードに基づき、かつビデオポーカーのルールに基づいて、支払いを決定する工程を含む、方法。
【0467】
以下、第I~X節は、本出願の解釈への案内を提供する。
【0468】
I.決定
「決定する」という用語及びこの文法上の変形(例えば、価格を決定する、値を決定する、ある規範に見合うオブジェクトを決定する等)は、極めて広義に用いられる。「決定する」という用語は広範な行動を包含するため、「決定する」は、計算する、計算機で計算する、処理する、導き出す、調査する、調べる(例えば、表、データベース又は別のデータ構造を調べる)、確認する等を含むことができる。同様に、「決定する」は、受信する(例えば、情報を受信する)、アクセスする(例えば、メモリ内のデータにアクセスする)等を含むことができる。同様に、「決定する」は、解決する、選択する、選ぶ、確立する等を含むことができる。
【0469】
「決定する」という用語は、確実性又は絶対的な正確さを含まないため、「決定する」は、試算する、推定する、予測する、推測する等の意味を含むことができる。
【0470】
「決定する」という用語は、数学的処理が実施されなければならないことは含まず、数値的方法が用いられなければならないことは含まず、アルゴリズム又は処理が用いられるという意味を含まない。
【0471】
「決定する」という用語は、いかなる特定の装置が用いられなければならないという意味を含まない。
例えば、コンピュータは、必ずしも決定を実行する必要はない。
【0472】
II.文体
第一の請求項の限定が一つの特徴並びに一以上の特徴に及ぶ(例えば、「少なくとも一つの小型器具」等の限定は、一つの小型器具並びに一以上の小型器具に及び)場合、かつ第一の請求項に従属する第二の請求項において、第二の請求項がこの限定を参照するために定冠詞「前記(the)」(例えば、「前記小型器具」)を用いる場合、これは、第一の請求項が一つの特徴のみに及ぶことを含まず、かつ、これは、第二の請求項が一つの特徴のみに及ぶという意味を含まない(例えば、「前記小型器具」は一つの小型器具及び一以上の小型器具に及ぶことができる)。
【0473】
序数(例えば、「第一の」、「第二の」、「第三の」等)は、用語の前に形容詞として用いられ、この序数は(特に別途記載のない限り)、特定の特徴を示すためのみに、例えば、その特定の特徴を、同一の用語又は同様の用語により記載される別の特徴と区別するために、用いられる。例えば、「第一の小型器具」は、例えば「第二の小型器具」との区別のみのために、名付けられてもよい。したがって、「小型器具」という用語の前に「第一の」及び「第二の」という序数を単に使用することは、二つの小型器具の間に、何らの他の関係も示さず、同様に小型器具のいずれか又は両者のいかなる特徴も示さない。例えば、「小型器具」という用語の前に「第一の」及び「第二の」という序数を単に使用することは、(1)順序又は場所において、いずれかの小型器具がいかなる他のものの前にも後にも来ることを示さず、(2)時間において、いずれかの小型器具がいかなる他のものの前にも後にも作動することを示さず、かつ、(3)重要性又は品質において、いずれかの小型器具がいかなる他のものの以上にも以下にも順位付けられることを示さない。加えて、序数を単に使用することは、序数を用いて識別される特徴に対する数値的制限を定義するものではない。例えば、「小型器具」という用語の前に「第一の」及び「第二の」という序数を単に使用することは、二つより多くの小型器具があってはならないことは示さない。
【0474】
本願明細書において単一の装置、物品又は他の製造物が記載されるときに、一以上の装置/物品は(それらが協動するかどうかには関わらず)、記載されている単一の装置/物品に置き換わって代替的に用いられてもよい。したがって、装置が有すると記載されている機能性は、一以上の装置/物品が(それらが協動するかどうかには関わらず)もっていてもよい。
【0475】
同様に、一以上の装置、物品又は他の製造物が本願明細書に記載される場合(それらが協動するかどうかには関わらず)、単一の装置/物品を、記載されている一以上の装置又は物品と置き換え、代替的に用いてもよい。例えば、複数のコンピュータ系装置を、単一のコンピュータ装置と置き換えてもよい。したがって、一以上の装置又は物品がもつものとして記載される様々な機能性を、単一の装置/物品が代替的にもってもよい。
【0476】
記載されている単一の装置の機能性及び/又は特徴は、記載されているが、当該機能性及び/又は特徴を有するとは明示的に記載されていない、一以上の他の装置によって、代替的に具体化してもよい。したがって、他の実施形態は、記載された装置自体を含む必要はないが、むしろ、それらの他の実施形態においては当該機能性/特徴を有するであろう、一以上の他の装置を備えることができる。
【0477】
III.用語
「製品」という用語は、別途表記のない限り、任意の機械、製造及び/又は組成物を意味する。
【0478】
「方法」という用語は、特に別途記載のない限り、任意のプロセス、アルゴリズム、方法等を意味する。
【0479】
それぞれのプロセスは(方法、アルゴリズム他の呼称であっても)、本質的に一以上のステップを含み、このため、プロセスの「ステップ」又は「ステップ(複数)」への全ての参照は、「プロセス」又は同様の用語の単なる列挙において、本質的に先行する記載を有する。したがって、プロセスの「ステップ」又は「ステップ(複数)」へのいかなる参照も、十分に先行する記載を有する。
【0480】
「発明」等の用語は、特に別途記載のない限り、「本願明細書において開示される一以上の発明」を意味する。
【0481】
「一つの実施形態」、「実施形態」、「実施形態(複数)」、「該実施形態」、「該実施形態(複数)」、「一以上の実施形態」、「いくつかの実施形態」、「ある実施形態」、「一実施形態」、「別の実施形態」等の用語は、特に別途記載のない限り、「開示された本発明の一以上の(しかし全てとは限らない)実施形態」を意味する。
【0482】
本発明の「変形(variation)」という用語は、特に別途記載のない限り、本発明の実施形態を意味する。
【0483】
実施形態の記載における「別の実施形態」への参照は、特に別途記載のない限り、参照される実施形態が別の実施形態(例えば、参照される実施形態よりも前に記載された実施形態)と相互に排他的であるという意味を含まない。
【0484】
「備える」、「含む」及びこれらの変形は、特に別途記載のない限り、「含むが限定しない」ことを意味する。
【0485】
「一つの(a)」、「一つの(an)」及び「その(the)」という用語は、特に別途記載のない限り、「一以上の」を意味する。
【0486】
「複数」という用語は、特に別途記載のない限り、「二つ以上の」を意味する。
【0487】
「本願明細書に(herein)」という用語は、特に別途記載のない限り、「本出願において、参照により援用してもよい全てを含み」を意味する。
【0488】
「少なくとも一つの」という語句は、特に別途記載のない限り、当該語句が複数のもの(列挙されたもののリスト等)を修飾するときには、これらのものの一以上の任意の組合せを意味する。例えば、「小型器具(widget)、車及び車輪の少なくとも一つ」という語句は、(i)小型器具、(ii)車、(iii)車輪、(iv)小型器具及び車、
(v)小型器具及び車輪、(vi)車及び車輪、又は(vii)小型器具、車及び車輪のいずれかを意味する。
「少なくとも一つの」という語句は、当該語句が複数のものを修飾するときには、その複数のものの「それぞれの一つ」は意味しない。
【0489】
「一つの」、「二つの」他の数字の用語は、あるものの量を示すための基数として用いられるとき(例えば、一つの小型器具、二つの小型器具)は、その数字の用語により示される量を意味するが、少なくともその数字の用語により示される量は意味しない。例えば、「一つの小型器具」という用語は、「少なくとも一つの小型器具」を意味しないため、「一つの小型器具」という用語は、例えば「二つの小型器具」には及ばない。
【0490】
「基づいて」という語句は、特に別途記載のない限り、「のみに基づいて」は意味しない。「基づいて」という語句は、「のみに基づいて」及び「少なくとも基づいて」の両者を記載する。「少なくとも基づいて」という語句は、「少なくとも部分的に基づいて」という語句と等価である。
【0491】
「表す」という用語及び同様の用語は、特に別途記載のない限り、排他的ではない。例えば、「表す」という用語は、特に別途記載のない限り、「のみを表す」という意味ではない。換言すれば、「そのデータはクレジットカード番号を表す」という語句は、「そのデータはクレジットカード番号のみを表す」と「そのデータはクレジットカード番号を表し、かつそのデータは他のあるものも表す」との両者を記載する。
【0492】
「ここで(whereby)」という用語は、本願明細書において、意図された結果、目的又は以前に明示的に列挙されたものの帰結のみを表現する、節又は他の語の組に先行するためのみに用いられる。「ここで(whereby)」という用語は、請求項において、「ここで(whereby)」という用語が修飾する節又は他の語が、当該請求項の特定のさらなる限定も、他のやり方で当該請求項の意味又は範囲の制約も確立しないことを意味する。
【0493】
「例(e.g.)」及び同様の用語は、「例えば」を意味するため、これが説明する用語又は語句を制限しない。例えば、「コンピュータは、インターネットを介してデータ(例:命令、データ構造)を送信する」という文において、「例」という用語は、「命令」は、コンピュータがインターネットを介して送信してもよい「データ」の例であることを説明しており、「データ構造」はコンピュータがインターネットを介して送信してもよい「データ」の例であることも説明している。しかしながら、「命令」及び「データ構造」の両者は単に「データ」の例であり、「命令」及び「データ構造」以外の他のものは「データ」でありうる。
【0494】
「それぞれの」及び同様の用語は「個々に見て」を意味する。したがって、二つ以上のものが「それぞれの」特徴を有するならば、このようなものはいずれも、それ自身の特徴を有し、これらの特徴は互いに相違し得るが、そうである必要はない。例えば、「二つの機械はいずれもそれぞれの機能を有する」という語句は、第一の当該機械は機能を有し、第二の当該機械は同様に機能を有することを意味する。第一の機械の機能は、第二の機械の機能と同じであっても、なくてもよい。
【0495】
「すなわち(i.e.)」及び同様の用語は、「すなわち(that is)」を意味し、したがってそれが説明する用語又は語句を限定する。例えば、「コンピュータはインターネットを介してデータ(すなわち、命令)を送信する」という文において、「すなわち」という用語は、「命令」はコンピュータがインターネットを介して送信する「データ」であることを説明する。
【0496】
任意の所与の数値範囲は、当該範囲内の数の全体又は部分を含むものとする。例えば、「1から10」という範囲は、1から10までの整数(例えば、1、2、3、4、・・・9)及び非整数(例えば、1.1、1.2、・・・1.9)を特定して含むと解釈するものとする。
【0497】
二つ以上の用語又は語句が同義語(例えば、当該用語又は語句は同義語であるという明示的な記述のため)である場合、一つの当該用語/語句の例は、別の当該用語/語句の例が異なる意味をもたなければならないことを意味しない。例えば、ある記述が「含む」の意味を「含むが限定しない」と同義語であると表す場合に、「含むが限定しない」という語句を単に用いることは、「含む」という用語が「含むが限定しない」以外の何かを意味することは意味しない。
【0498】
IV.開示の実施例及び専門用語は限定的ではない。
発明の名称(本出願の第一ページ冒頭に説明)も要約書(本出願の末尾に説明)も、いずれも、本開示の発明の範囲として、いかなるやり方によっても制限するとは解釈してはならない。要約書は、単に、150語を超えない要約書が米国特許施行規則37CFR1.72(b)の要件であるために、本願明細書に含まれている。
【0499】
本出願に設けられる発明の名称及び章見出しは、利便のみのためであって、いかなるやり方によっても本開示を制限すると解釈してはならない。
【0500】
数多くの実施形態が本出願に記載され、説明目的のみのために提示されている。記載された実施形態は、いかなる意味においても制限するものではなく、かつその意図もない。本開示の発明は、開示から直ちに明らかなように、数多くの実施形態に広範に適用される。当業者であれば、構造、論理、ソフトウェア及び電気的な変形等、様々な変形及び修正と共に開示の発明を実施してもよいことを認識する。本開示の発明の特定の特徴は、一以上の特定の実施形態及び/又は図面を参照して記載される場合があるが、このような特徴は、別途表記のない限り、記載されたものに関する一以上の実施形態又は図面における使用に限定しないことを理解すべきである。
【0501】
本出願に記載された方法のステップ又は製造物の要素のいかなる実施形態も、この明細書における別途記載又は特許請求の範囲における別途列挙のない限り、本願明細書にクレームされる発明を構成せず、本願明細書にクレームされる発明に不可欠ではなく、本願明細書にクレームされる発明と同一の範囲ではない。
【0502】
後続する特許請求の範囲の序文は、単にクレームされた発明の目的、利益及び可能な使用の列挙であり、クレームされた発明を限定しない。
【0503】
本開示は、本願発明の全ての実施形態を逐語的に記載するものではない。同様に、本開示は、全ての実施形態に存在しなければならない本願発明の特徴を列挙するものではない。
【0504】
相互に通信することが記載される装置は、別途記載のない限り、継続的に相互に通信する必要はない。反対に、このような装置は、必要又は所望の場合の、相互の送信のみが必要であり、実際にはほとんどの時間はデータ交換をやめていてもよい。例えば、インターネットを介して別の機械と通信する機械は、長時間(例えば、一回に何週間も)他の機械にデータを送信しなくてもよい。加えて、相互に通信する装置は、一以上の中間手段を通じて、直接的又は間接的に通信してもよい。
【0505】
様々な構成要素又は特徴を有する実施形態の記載は、当該構成要素又は特徴の全て又はいずれかさえもが必要であるという意味を含まない。反対に、本願発明の可能な実施形態の広範な多様性を説明するため、多様な任意の構成要素が記載される。別途記載のない限り、いかなる構成要素/特徴も不可欠ではなく必要でもない。
【0506】
方法のステップ、アルゴリズム等は、特定の順序の順番に記載又はクレームされる場合があるが、このような方法は異なる順番で動作するよう構成してもよい。換言すれば、明示的に記載又はクレームされる場合があるステップのいかなる順序又は順番も、必ずしもそれらのステップが当該順番において実行されるという要件を示してはいない。本願明細書に記載の方法のステップは、可能な任意の順番で実行してもよい。さらに、いくつかのステップは、非同時的に発生するものとして記載又は意味を含むにも関わらず(例えば、一つのステップは他のステップの後に記載されるため)、同時に実行してもよい。その上、図に描くことによる方法の図示は、図示された方法が、これに対する他の変形及び変化に排他的であるという意味は含まず、図示された方法又はそのいずれかのステップが本発明に必要であるという意味を含まず、図示の方法が好適であるという意味を含まない。
【0507】
方法は、複数のステップを含むと記載される場合があるが、それらのステップの全て又はいずれかが好適、不可欠又は必要であるという意味を含まない。記載された発明の範囲内にある様々な他の実施形態は、記載されたステップのいくつか又は全てを除く他の方法を含む。別途記載のない限り、いかなるステップも不可欠又は必要ではない。
【0508】
方法は、単独又は他の製造物又は方法への参照なしに記載される場合があるが、一実施形態において、該方法は他の製造物又は方法と相互作用してもよい。例えば、このような相互作用は、一つのビジネスモデルを別のビジネスモデルに連結することを含んでもよい。このような相互作用は、方法の柔軟性又は望ましさを強化するために設けられてもよい。
【0509】
製造物は、複数の構成要素、態様、品質、特性及び/又は特徴を含むと記載される場合があるが、この複数の全て又はいずれかが好適、不可欠又は必要であるという意味を含まない。記載の発明の範囲内にある様々な他の実施形態は、記載された複数のいくつか又は全てを除く他の製造物を含む。
【0510】
列挙された項目のリスト(番号付けられる場合もあり、ない場合もある)は、別途記載のない限り、それらの項目の全て又はいずれかが相互に排他的であるという意味を含まない。同様に、列挙された項目のリスト(番号付けられる場合もあり、ない場合もある)は、別途記載のない限り、それらの項目の全て又はいずれかが、いかなる分類も包括する意味を含まない。例えば、「コンピュータ、ラップトップ、PDA」という列挙したリストは、当該リストの三項目の全て又はいずれかが相互に排他的であるという意味を含まず、当該リストの三項目の全て又はいずれかが、いかなる分類も包括する意味を含まない。
【0511】
列挙された項目のリスト(番号付けられる場合もあり、ない場合もある)は、それらの項目の全て又はいずれかが、互いに等価であるか、又は互いに直ちに置き換えられるという意味を含まない。
【0512】
全ての実施形態は説明であって、本発明又はいずれかの実施形態が、場合によっては、製作又は実施されたという意味を含まない。
【0513】
V.コンピューティング
当業者であれば、本願明細書に記載の様々な方法は、例えば、適切にプログラムされた汎用目的のコンピュータ、特定用途コンピュータ及びコンピュータ計算装置に実装してもよいことが直ちに明白である。通常は、プロセッサ(例えば、一以上のマイクロプロセッサ、一以上のマイクロコントローラ、一以上のデジタル信号プロセッサ)は、命令を受信(例えば、メモリ又は同様のデバイスから)し、それらの命令を実行し、これにより命令に定義された一以上の方法を実施する。命令は、例えば、一以上のコンピュータプログラム、一以上のスクリプト内に具体化されてもよい。
【0514】
「プロセッサ」は、アーキテクチャ(例えば、チップレベルのマルチプロセシング/マルチコア、RISC、CISC、パイプライン・ステージがインターロックされないマイクロプロセッサ、パイプライン・コンフィグレーション、同時マルチスレッディング等)によらず、一以上のマイクロプロセッサ、中央演算ユニット(CPU)、コンピュータ計算装置、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、又は同様のデバイス又はこれらの任意の組合せを意味する。
【0515】
したがって、方法の記載は、該方法を実施するための装置の記載と同様である。方法を実施する装置は、例えば、方法を実施するために適切なプロセッサ及びそれらの入力装置及び出力装置を含むことができる。
【0516】
さらに、このような方法(並びに他の種類のデータ)を実装するプログラムは、数多くの様式において、様々な媒体(例えば、コンピュータ可読媒体)に格納され、送られてもよい。いくつかの実施形態において、ハードウェアにより実現される回路又は特注ハードウェアは、様々な実施形態の方法を実装することが可能な、いくつかの又は全てのソフトウェア命令に置き換えて又は組合せて、用いてもよい。したがって、ソフトウェア及びハードウェアの様々な組合せを、ソフトウェア単独に替えて用いてもよい。
【0517】
「コンピュータ可読媒体」という用語は、コンピュータ、プロセッサ又は同様のデバイスにより読み取ってもよいデータ(例えば、命令、データ構造)の提供を共にする、任意の媒体、複数の同一物、又は異なる媒体の組合せを指す。このような媒体は、不揮発性媒体、揮発性媒体、及び伝送媒体を含む多くの形態をとってもよいが、これらに限定しない。不揮発性媒体は、例えば、光学又は磁気ディスク及び他の持続性メモリを含む。揮発性媒体は、ダイナミック・ランダムアクセス・メモリ(DRAM)を含み、これは通常は主記憶を構成する。伝送媒体は、同軸ケーブル、銅線及び光ファイバを含み、プロセッサに接続されるシステムバスを含む有線を含む。伝送媒体は、高周波(RF)及び赤外線(IR)データ通信の期間に発生するもの等の、音響波、光波及び電磁放射を含むか又は伝達してもよい。コンピュータ可読媒体の共通形式としては、例えば、フロッピーディスク(商標)、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の磁気媒体、CD-ROM、DVD、任意の他の光学媒体、パンチカード、紙テープ、パターン又は穴を有する任意の他の物理媒体、RAM、PROM、EPROM、フラッシュEEPROM、任意の他のメモリ・チップ又はカートリッジ、本願明細書に後述する搬送波、又はコンピュータが読み取ることのできる任意の他の媒体が挙げられる。
【0518】
コンピュータ可読媒体の様々な形態は、プロセッサへのデータ(例えば、一連の命令等)の伝送に含まれてもよい。例えば、データは、(i)RAMからプロセッサへ運ばれてもよく、(ii)無線伝送媒体上を伝送されてもよく、(iii)イーサネット(又はIEEE802.3)、SAP、ATP、ブルートゥース(登録商標)、及び/又はTCP/IP、TDMA、CDMA、及び3G等の数多くのフォーマット、標準又はプロトコルにしたがってフォーマット及び/又は送信されてもよく、及び/又は(iv)当業に公知の様々なやり方のいずれかにおけるプライバシー保護又は不正防止のために暗号化されてもよい。
【0519】
したがって、方法の記載は、該方法を実施するためのプログラムを格納するコンピュータ可読媒体の記載と同様である。コンピュータ可読媒体は、方法の実施に適切なプログラム要素を格納する(任意の適切なフォーマットで)ことができる。
【0520】
方法における様々なステップの記載が、全ての記載されたステップを必要とするとは示さないのと同様に、装置の実施形態は、記載された方法のいくつかを(しかし、必ずしも全てとは限らずに)実施するように動作可能なコンピュータ/コンピュータ計算装置を含む。
【0521】
同様に、方法における様々なステップの記載が、全ての記載されたステップを必要とするとは示さないのと同様に、プログラム又はデータ構造を格納するコンピュータ可読媒体の実施形態は、実行時に、記載された方法のいくつか(しかし、必ずしも全てとは限らずに)をプロセッサに実施させることが可能なプログラムを格納する、コンピュータ可読媒体を含む。
【0522】
データベースが記載されるときには、当業者であれば、(i)記載のものに対する代替データベースが直ちに用いられてもよく、(ii)データベース以外の他のメモリ構造が直ちに用いられてもよいことを、理解する。本願明細書に提示されるいずれかの例としてのデータベースの任意の図示又は記載は、情報が格納されたことを表現するための、図示による構成である。例えば、図面に又は他の箇所に示される表等により提示されるものに替えて、任意の数の他の構成を用いてもよい。同様に、データベースの任意の図示される入力は例示的情報のみを表し、当業者であれば、入力の数及び内容は、本願明細書に記載のものとは異なってもよいことを理解する。さらに、表としてのデータベースのいかなる表現にも関わらず、他のフォーマット(リレーショナルデータベース、オブジェクト系モデル及び/又は分散データベースを含む)を、本願明細書に記載のデータの種類を格納及び操作するために用いてもよい。同様に、データベースの客観的方法又は動作を、本願明細書の記載等の、様々な方法を実装するために用いることも可能である。加えて、データベースは、公知の様式において、当該データベース内のデータにアクセスする装置から、ローカル又はリモートに格納してもよい。
【0523】
一以上の装置と通信状態にある(例えば、通信ネットワークを介して)コンピュータを含むネットワーク環境において動作するように、様々な実施形態を構成することができる。コンピュータは、任意の有線又は無線媒体(例えば、インターネット、LAN、WAN又はイーサネット、トークンリング、電話回線、ケーブルライン、ラジオチャネル、光通信回線、商業オンライン・サービス・プロバイダ、電子掲示板システム、衛星通信リンク、前述の任意の組合せ)を介して、直接的に又は間接的に、装置と通信してもよい。それぞれの装置は、コンピュータと通信するよう接続される、インテル(登録商標)ペンティアム(登録商標)又はセントリーノ(登録商標)プロセッサ等の、コンピュータ又は他のコンピュータ計算装置をそれ自身に含んでもよい。任意の数及び種類の装置が、コンピュータと通信してもよい。
【0524】
一実施形態において、サーバ・コンピュータ又は中央集中型の根拠が必要ではないか又は望ましくない場合がある。例えば、本願発明は、一実施形態において、中心的な機関のない、一以上の装置上で実行してもよい。このような実施形態において、サーバ・コンピュータによって実施されると本願明細書に記載される任意の機能、又はサーバ・コンピュータ上に格納されると記載されるデータは、代わりに一以上のこのような装置によって実施されてもよく、これに格納されてもよい。
【0525】
方法が記載される場合、一実施形態において、その方法はいかなるユーザの介在もなく動作してもよい。別の実施形態において、方法は、いくつかの人間による介在を含む(例えば、人間の助力により、又は助力を伴い、ステップが実施される)。
【0526】
VI.継続出願
本開示は、当業者に対して、様々な実施形態及び/又は発明を実施可能とする記載を提供する。これらの実施形態及び/又は発明のいくつかは、本出願において請求されない場合があるが、それにも関わらず、本出願の優先権の利益を主張する一以上の継続する出願において請求する場合がある。
【0527】
出願者らは、開示要件及び実施可能要件を満たしているが、本出願においては請求していない主題に対して、特許を継続するために追加の明細書を出願する意志がある。
【0528】
VII.米国特許法第112条第6パラグラフ
請求項において、「するための手段」又は「するためのステップ」という語句を含む請求項の限定は、当該限定に対して米国特許法第112条第6パラグラフを適用することを意味する。
【0529】
請求項において、「するための手段」又は「するためのステップ」という語句を含まない請求項の限定は、当該限定が構造、材料又はその機能を実施するための動作なしに機能を列挙するかどうかに関わらず、当該限定に対して米国特許法第112条第6パラグラフを適用しないことを意味する。例えば、請求項において、請求項又は別の請求項の一以上のステップを参照し、単に「~のステップ」という語句又は「~のステップ(複数)」という語句を用いることは、米国特許法第112条第6パラグラフが当該ステップに適用されることを意味しない。
【0530】
米国特許法第112条第6パラグラフに係る特定の機能を実施するための手段又はステップに関しては、明細書に記載された対応する構造、材料又は動作、及びこれらの等価物がその特定の機能と同様に、追加の機能を実施してもよい。
【0531】
コンピュータ、プロセッサ、コンピュータ計算装置、及び同様の製造物は、広範で多様な機能を実施することのできる構造物である。このような製造物は、その製造物のメモリデバイス又はその製造物がアクセスするメモリデバイスに格納されたプログラム等の、一以上のプログラムを実行することにより、特定の機能を実施するよう動作することができる。別途記載のない限り、このようなプログラムは本出願において開示される場合のある特定のプログラム等の、いかなる特定のアルゴリズムにも基づく必要はない。異なるアルゴリズムを介して特定の機能を実装してもよく、特定の機能の実行に対して、任意の数の異なるアルゴリズムが単なる設計上の選択であってもよいことは、当業者に周知である。
【0532】
このため、米国特許法第112条第6パラグラフに係る特定の機能を実施するための手段又はステップに関しては、特定の機能に対応する構造物は、その特定の機能を実施するようプログラムされた任意の製造物を含む。このような構造物としては、その機能を実施する、プログラムされた製造物が挙げられ、当該製造物が、(i)機能を実施するための開示されたアルゴリズム、(ii)開示されたアルゴリズムに類似しているアルゴリズム、又は(iii)機能を実施するための異なるアルゴリズムを用いてプログラムされているかどうかには関係しない。
【0533】
方法である機能を実施するための手段が列挙される場合、この方法を実施するための一つの構造物は、その機能を実施するための適切なハードウェアを伴ってプログラムされ及び/又は構成される、コンピュータ装置(例えば、汎用目的のコンピュータ)を備える。同様に、当業者の一人であれば理解するような他のアルゴリズムを介して、その機能を実施するための適切なハードウェアを伴ってプログラムされ及び/又は構成されるコンピュータ装置(例えば、汎用目的のコンピュータ)を備える。
【0534】
VIII.免責事項
特定の実施形態への数多くの参照は、追加の異なる実施形態の免責事項又は否定を示すものではなく、同様に、特定の特徴を全て含む実施形態の記載への参照は、その特定の特徴を含まない実施形態の免責事項又は否定を示すものではない。本出願における明白な免責事項又は否定は、「含まない」という語句により、又は「実施しない」という語句により、前置きするものとする。
【0535】
IX.参照による援用
本明細書において参照された任意の特許、特許出願、または他の文献は、本開示の一部として本特許出願に、参照することにより援用されるが、これは35米国特許法112条第1パラグラフに従った記載要件および実施可能要件のためのみであり、本出願の任意の表現を限定、規定、または解釈するために用いられるべきではない。かような参照による援用のない場合には、いかなる通常の意味も当業者によって確定可能なものではない。かような当業者は、その参照において提供された任意の実施形態によって、いかなる意味においても限定される必要はない。
【0536】
いかなる参照による援用も、別途記載のない限り、援用されるいずれかの特許、特許出願又は他の文献に含まれる宣言、意見、議論又は特徴の、賛同、承認又は黙認の意味を含まない。
【0537】
X.出願経過
本出願(特許請求の範囲を含む)の解釈において、本出願に関連すると考えられる他の特許出願があるかどうかに関わらず、本出願と優先権主張を共有する他の特許出願があるかどうかに関わらず、当業者は、任意の他の出願又は特許出願の出願経過ではなく、本出願の出願経過を参照すべきである。
【0538】
XI.いくつかの実施形態
様々な実施形態において、分散型ゲームシステムにより、遠隔及び/又は移動場所から参加者がゲーム活動を行うことが可能になる。可能なゲーム活動は、カジノ等によって提供されるギャンブルを含む。ギャンブル活動は、スロットマシン、ビデオポーカー、テーブルゲーム(例えば、クラップス、ルーレット、ブラックジャック、パイ・ゴウ・ポーカー、カリビアン・スタッド・ポーカー、バカラ他)、運命の輪(the wheel of fortune)ゲーム、ケノ、スポーツへのベッティング、競馬、犬又は自動車競争、ハイアライ、及び任意の他のギャンブル活動を含むが、これらに限定されない、任意のカジノ型ギャンブルを含むことができる。ギャンブル活動は、任意の種類のイベントに賭けることも含むことができる。イベントとしては、例えば、馬又は自動車レース等のスポーツイベント、及びフットボール、バスケットボール、野球、ゴルフ等の運動競技が挙げられる。イベントは、通常は賭けを含まないようなものも含むことができる。このようなイベントとしては、政治選挙、娯楽産業の受賞、及び映画のチケット売上成績が挙げられるが、限定しない。ゲームは、賭けのないゲーム及びイベントも含むことができる。ゲームは、州内及び州間のくじ等の、くじ又はくじ型の活動も含むことができる。これらは、全ての形態の数字を選ぶくじ、「スクラッチ式」のくじ、及び他のくじによる競技を含むことができる。ゲームシステムは、携帯電話ネットワーク又は個人向け無線及び/又は有線ネットワーク等の、通信ネットワークを介して実装されてもよい。後者の例としては、WiFi(登録商標)及びWiMax(登録商標)ネットワークが挙げられる。いくつかの実施形態において、ゲームシステムの通信ネットワークは、全体としてインターネットとは独立している。いくつかの実施形態において、ゲーム装置の動作は、秘密保持問題が何もない情報のみがインターネットを介して送信され、かつ/又は情報は暗号化される等、インターネットを最小限の利用とする。様々な実施形態において、通信ネットワークにより、遠隔場所(例えば、カジノのゲーム領域外)から遊技者がゲームに参加できる。同様に、本システムにより、ゲーム活動に参加している間に、遊技者を移動可能にできる。様々な実施形態において、本システムは、場所を認証又は決定する特徴を有し、該場所が一以上の基準を満たすか否かによって、遠隔場所からのゲームを許可又は却下するよう動作する。この基準は、例えば、該場所が、法律によってゲームが許可される所定領域内であるかどうかでもよい。
【0539】
図1に示すように、例えば、ゲームシステム10は、少なくとも一人のユーザ12を含むことができる。システムは、少なくとも第一のユーザ12及び第二のユーザ14が存在するような、追加のユーザを含んでもよい。複数のユーザは第一のゲームシステム10にアクセスしてもよく、一方で、他の複数のユーザは、第一のゲームシステム10と通信する第二のゲームシステム(図示せず)にアクセスする。ユーザ12及び14は、ゲーム通信装置13を経由してシステム10にアクセスできる。ゲーム通信装置13は、電子的通信を送信し受信するための、任意の適切な装置を含んでもよい。このような装置としては、携帯電話、個人向けデータアシスタント(PDA)、コンピュータ、ミニコンピュータ等が挙げられるが、限定しない。ゲーム通信装置13は、通信ネットワーク16と、ゲーム情報を送受信する。ゲーム情報は、ネットワーク16と、ゲームサービス・プロバイダ20のドメイン内に設置される場合があるサーバ等のコンピュータ18との間でも送信される。しかしながら、コンピュータ18の場所は自由でもよく、コンピュータ18は、ゲームサービス・プロバイダ20のドメインの近傍又は遠隔に設置されてもよい。様々な実施形態は、ゲームサービス・プロバイダを含まなくてもよい。コンピュータ18及び/又はゲームサービス・プロバイダ20は、ゲームサービス・プロバイダ(図1には示さない)の内部、近傍又は遠隔にあってもよい。ゲームサービス・プロバイダは、カジノ等の、実際のゲームの管理者でもよい。一例としては、ゲームサービス・プロバイダはカジノの土地に配置されてもよく、コンピュータ18は、物理的にはこのゲームサービス・プロバイダの地理的境界内にあってもよい。しかしながら、説明したように、コンピュータ18及びゲームサービス・プロバイダ20の遠隔場所について、他の可能性が存在する。コンピュータ18は、ゲームサーバとして機能してもよい。追加のコンピュータ(特に図示せず)が、例えば、データベース管理コンピュータ及び冗長サーバとして機能してもよい。
【0540】
様々な実施形態において、ゲーム通信装置13及びコンピュータ18の両者には、ソフトウェアが設けられる。ゲーム通信装置13に設けられるソフトウェアは、ユーザに対してゲーム活動に対応する情報(本願明細書に説明のギャンブル及びギャンブル以外の活動を含む)を呈示するよう動作してもよい。この情報は、活動に伴うオブジェクトの画像表現、及び活動に関連しユーザによって選択可能なオプションの呈示を含むことができるが、限定しない。ゲーム通信装置のソフトウェアは、また、コンピュータからのデータ及びユーザによって入力されるデータを受信するよう動作してもよい。コンピュータ上のソフトウェアは、また、ゲーム通信装置とデータを交換し、追加のコンピュータ及びデータ記憶装置にアクセスし、及び本願明細書に記載の機能並びに公知の電子ゲームシステムに一般的な機能の全てを実施してもよい。
【0541】
ネットワーク16を介して送信される情報は、ユーザが参加するゲーム経験の操作に必要又は望ましい、任意のフォーマットにおける任意の情報を含むことができる。情報は、デジタル又はアナログ、テキスト又は音声を含み、例えば有線又は無線を含むことのできる任意の公知又は将来的な送信技術にしたがった任意のフォーマットで、全体を、又は組合せて、送信してもよい。無線技術は、免許制又は免許が免除される技術を含んでもよい。いくつかの使用してもよい具体的方法としては、符号分割多元接続(CDMA)、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)、汎用パケット無線システム(GPRS)、WiFi(802.11x)、WiMax(802.16x)、公衆交換電話網(PSTN)、デジタル加入者線(DSL)、総合デジタル通信網サービス(ISDN)、又はケーブルモデム技術が挙げられるが、限定しない。これらは例示のみであり、当業者の一人であれば、他の種類の通信技術も想定する。さらに、追加の構成要素をユーザとゲームサーバとの間の情報通信に用いてもよいことが理解される。このような追加の構成要素としては、無線通信路、アンテナ、スイッチ、ケーブル、送信機、受信機、コンピュータ、ルータ、サーバ、光ファイバ送信装置、リピータ、アンプ等が挙げられるが限定しない。
【0542】
いくつかの実施形態において、ゲーム情報の通信は、インターネットの関与なしに行われる。しかしながら、いくつかの実施形態において、ゲーム情報の一部がインターネットを介して送信されてもよい。また、ゲーム情報のいくつか又は全てが、部分的にインターネットを介して送信されてもよい。いくつかの実施形態において、何らかの情報は全体的に又は部分的にインターネットを介して通信されるが、この情報はゲーム情報ではないか、秘密保護の維持を必要としないゲーム情報であるかのいずれかである。例えば、ユーザのゲーム通信装置上にテーブルゲームの画像表現を生成するデータは、少なくとも部分的にインターネットを介して送信されるが、一方でユーザによって送信される賭けの情報は、全体的に非インターネットの通信ネットワークを介して通信される場合がある。
【0543】
図2に示すいくつかの実施形態にしたがって、例えば、通信ネットワークは携帯電話ネットワーク22を含む。携帯電話ネットワーク22は複数の基地局23を含み、このそれぞれは対応するカバー領域25を有する。基地局の技術は一般的に公知であり、基地局は通常の携帯電話ネットワークに見られる任意の種類のものでもよい。基地局は、重複するカバー領域を有してもよい。さらに、カバー領域は、セクタ化されてもよく、セクタ化されなくてもよい。ネットワークは、また、移動局24を備えてもよく、これはゲームシステムにアクセスし、ゲームシステムにおいて利用可能な活動に参加するために、ユーザによって用いられるゲーム通信装置として機能する。ユーザは、電波信号の送信及び受信を介して基地局のネットワークに接続される。通信ネットワークは、また、少なくとも一つの音声/データスイッチを備えてもよく、これは専用の機密保護地上ラインを介するネットワークの無線部分と接続されてもよい。通信ネットワークは、また、ゲームサービス・プロバイダを含んでもよく、これは、同様に専用の機密保護地上回線を介する音声/データスイッチと接続されてもよい。音声/データスイッチは、例えば、モバイル・スイッチング・センター(MSC)を介して基地局の無線ネットワークに接続されてもよく、地上回線は音声/データスイッチとMSCとの間に設けられてもよい。
【0544】
ユーザは、通信状態にあり、したがって通信ネットワークの一部である移動局によってゲームシステムにアクセスする。移動局は、所望のネットワークと通信動作可能な任意の電子通信機器であってもよい。例えば、この特定の実施形態において、移動局は、携帯電話を含んでもよい。
【0545】
様々な実施形態において、例えば、移動通信ネットワークの場合には、ゲームシステムは、プライベートレーベルの通信事業者ネットワークの使用を通じて有効化される。各基地局は、携帯電話通信事業者によってプログラムされ、プライベートな機密保護音声及び/又はデータを移動局ハンドセットと送受信する。ハンドセットは、ゲームソフト及び通信事業者が認証したソフトウェアの両者を用いて予めプログラムされてもよい。基地局は、プライベートなT1回線を介してスイッチに通信する。ゲームサービス・プロバイダは、プライベートなT1又はT3回線をリースし、これはゲームサービス・プロバイダによって制御されるゲームサービスへのコールバック経路となる。ゲーム委員会等のゲーム規制当局によって求められる場合には、電話に暗号化を実装できる。
【0546】
移動通信ネットワークは、プライベートな、閉鎖的システムでもよい。移動局は基地局と通信し、基地局はゲーム管轄内に設置される中央スイッチに接続される。このスイッチにおいては、音声の呼び出しは、局地的又は長距離経由のいずれかで転送される。特定サービス・プロバイダのゲームトラフィックは、中央スイッチから、カジノ又は他の場所でありうるホストの場所にあるゲームサーバに転送される。
【0547】
予約者が特定のゲームアプリケーションを起動すると、ハンドセットは、完全にゲーム管轄内に入るよう設計されたセル又はセクタを用い、ある基地局のみに対して通話を行うことになる。例えば、基地局が通常回線と信号を受信又は送信するのに十分に近い場合には、装置とは通信できないことになる。顧客が装置をゲームに用いるときには、システムは、所望であれば、音声呼び出しを行うこと又は受信することを禁止してもよい。なお、必要であれば、音声の全体を消去できる。さらに、音声は、インターネットに対して「接続」を許可されない場合がある。これにより、ゲーム管轄及び「プライベートな」無線システムの境界内に始まり、ここに終わるベット/賭けが、迂回又はバイパスされ得ないことを、高水準で確実にすることが可能である。いくつかの実施形態においては、何らかのデータ及び/又は音声トラフィックは少なくとも部分的にインターネットを介してもよいが、他の実施形態においては、通信経路はインターネットを含んではならない。あるいは、いくつかの実施形態において、ある非ゲーム情報はインターネットを含む経路を介して転送してもよいが、システムのゲーム活動に関連する他の情報は、インターネットを含まない経路で転送される。
【0548】
図3に示すように、ゲーム通信装置32は、ネットワーク34を介してゲームサービス・プロバイダと通信状態にある。ゲームサービス・プロバイダは、好適には一以上のサービスであり、ここには様々なゲーム及び他のアプリケーションが常駐する。図3に示すように、いくつかの例示的ゲームアプリケーションとして、競馬及び他のスポーツ、金融取引、カジノ及び/又は他のイベント取引、及びニュース並びにリアルタイムの娯楽が挙げられる。これらのアプリケーションのそれぞれは、一以上のソフトウェア・モジュール内に具現化されてもよい。アプリケーションは、任意の可能な組合せで組合せてもよい。加えて、これらのアプリケーションは網羅的ではなく、所望の又は潜在的な任意の活動を伴うユーザに環境を提供する他のアプリケーションが存在してよいことを理解されたい。
【0549】
別の実施形態において、例えば図4に示すように、通信ネットワークは、プライベートな無線ネットワークを含む。プライベートな無線ネットワークは、例えば、「ゲームスポット」又は「娯楽スポット」をカバーするための802.11x(WiFi(登録商標))ネットワーク技術を含んでもよい。図4においては、様々なWiFi(登録商標)ネットワークをネットワーク41として示す。ネットワーク41は、限定しないが、802.16x(WiMax(登録商標))技術を含むプライベートな無線ネットワークを提供する他の通信プロトコルを用いてもよい。さらに、ネットワーク41は相互接続してもよい。また、ゲームシステムは、図4に図示のネットワークの組合せを含んでもよい。例えば、プライベートな無線ネットワーク16、複数チャネル・アクセス・ユニット又はセクタ化された基地局42を含む移動通信ネットワーク、及び一以上の衛星46を含む衛星ネットワークの組合せを示す。
【0550】
プライベートな無線ネットワークに関し、該技術は小領域をカバーして非常に高速なスループットを提供できるため、プライベートな無線ネットワークは、ゲームサービス・プロバイダにとって、ゲーム権限に必要な場所及び識別の認証に、特に良好に適合している。ネットワーク41によって有効化されるゲームスポットとしては、現在のカジノ領域48、水泳プール等の新規な領域、湖沼又は他のレクリエーション領域49、カジノ48又はホテル46並びに47に見られるような客室及びレストラン、居住領域40、及び他の遠隔ゲーム領域43が挙げられる。図4に示すゲームシステムの全体構成は、一例を意図したものであり、様々な実施形態に適合するために変更されてもよい。
【0551】
いくつかの実施形態において、ゲームシステムのためのシステム・アーキテクチャとしては、以下が挙げられる。
(1)802.11x(WiFi(登録商標))及び/又は802.16x(WiMax(登録商標))技術、頑強な機密保護及び認証ソフトウェア、ゲームソフトウェア、携帯キャリアが許容したウィンドウズ(登録商標)又はシンビアン(Symbian(登録商標))オペレーティングシステムを内蔵するハンドセットを、主に含む無線LAN(ローカルアクセスネットワーク)構成要素、及び
(a)無線でのデータ保護を保証するCDMA技術、
(b)少なくとも二つのユーザ認証レイヤ(携帯通信業者が提供するもの、及びゲームサービス・プロバイダが提供するもの)、
(c)ゲームサービスへの強制的トンネル(固定ルーティング)、
(d)アプリケーション・レイヤにおけるエンド・ツー・エンドでの暗号化、及び
(e)最先端のファイアウォール及びDMZ技術、
(2)有ライセンス及びライセンス免除のポイント・ツー・ポイントリンク、並びに有ライセンス及びライセンス免除のポイント・ツー・マルチポイン技術を含むMWAN(都市圏広帯域無線ネットワーク)、
(3)無線サービスが届かない場所への接続を提供するプライベートMAN(都市圏広帯域ネットワーク)T1及びT3ライン、及び
(4)携帯スイッチからゲームサーバへ戻る、冗長化したプライベート回線ネットワーク。「ゲームスポット」及び「娯楽スポット」のそれぞれは、好適には、中央の冗長化したゲームサービスへ戻るMWAN/MANを介して接続される。プライベートな無線ネットワークにアクセスするために、ゲーム通信装置は、WiFi(登録商標)又はWiMax(登録商標)が可能なPDA又は小型ラップトップであってもよく、サードパーティ共同者に管理される必要はない。
【0552】
様々な実施形態において、ゲームシステムは、場所認証の特徴を含み、これは場所が一以上の基準を満たすかどうかによって遠隔場所からのゲームを許可又は禁止するように動作できる。基準は、例えば、法律によってゲームが許可された所定領域内に場所があるかどうかでもよい。別の例として、基準は、場所が学校等の非ゲーム領域かどうかであってもよい。本システムに用いられる場所の認証技術は、限定しないが、「ネットワーク系」及び/又は「衛星系」の技術を含んでもよい。ネットワーク系の技術としては、例えば、マルチラテレーション、三角測量及びジオフェンスが挙げられる。衛星系の技術としては、例えば、全地球測位衛星(GPS)技術が挙げられる。
【0553】
前述のように、携帯方式は、好適には、少なくとも一つの携帯、移動、音声及びデータネットワークの使用を含む。例えばネバダ州等の、ある管轄区域においては、ネバダ州境界外で行われるベット又は賭けの発生を避けるために、該技術は三角測量、全地球測位衛星(GPS)技術、及び/又はジオフェンスを含むことができる。いくつかの実施形態において、ネットワークは、ネバダ州等の、特定管轄区域の全てはカバーしていない。例えば、ネットワークは、特定基地局に対する携帯方式の対象範囲が州境界線又は他の管轄区域の境界にまたがる領域は、カバーしない。これは、州外において発生又は終了するベット機会を確実に不可とするために、場所認証の使用を許容する目的で行われる。三角測量は、未承認の場所でのゲームを防ぐ方法として用いられる。三角測量は、例えば、それぞれがGPSを有する複数の基地局において受信される、単一の移動局からの信号強度を比較することによって達成してもよい。この技術は、移動局の場所を特定するために用いることができる。次いで、移動局のユーザが学校等の承認されない領域にいるかどうかを決定するために、地図又は他のリソースとその場所を比較できる。あるいは、GPS技術をこれらの目的に用いてもよい。
【0554】
図5に示すように、ゲームシステムは、複数のゲーム通信装置54、55、及び56を含む。装置54は、ゲーム管轄区域58の外に位置している。装置55及び56は、両方ともゲーム管轄区域58の中に位置している。しかしながら、装置56のみが、複数の基地局53のカバー領域によって確立するジオフェンス57の内側に位置している。したがって、ジオフェンスは、装置56に対するゲームを有効化するが、装置54及び55に対するゲームは無効化するように用いることができる。ゲーム装置55等のゲーム管轄区域58の内側にあるいくつかのゲーム通信装置は、ゲームシステムへのアクセスを許可されない場合であっても、ジオフェンス57により、装置54等の管轄区域58の外にある非ゲーム通信装置はアクセスを許可される。
【0555】
ジオフェンスは、場所を特定しなくてもよい。むしろ、移動局がある境界内にあることを確認してもよい。例えば、ジオフェンスは、州境界を超える移動局がゲームシステムにアクセスしないことを確認するために用いられてもよい。他方では、三角測量は、ピンポイント又はピンポイントに近い場所の特定を行ってもよい。例えば、図5に示すように、三つの基地局53の間で装置56の三角測量が行われ、装置56の場所が決定する。三角測量は、移動局等の装置が、ギャンブルを承認されていない特定の地点(例えば、学校等)に配置しているかどうかを識別するために、用いられてもよい。好適には、本発明と組合せて利用される場所決定の技術は、連邦通信委員会(FCC)フェーズ2によるE911要求事項を満たす。米国地質調査所(GIS)によるマッピングも利用でき、GISマップ又は構成要素を有するゲーム通信装置の識別座標を比較し、ゲームに対して認証されていない領域内に装置があるかどうかを決定してもよい。ユーザが認証されたゲーム領域内にいることを、許容できる水準で確認又は設定するために用いることが可能な、三角測量、ジオフェンス、全地球測位衛星(GPS)技術又は任意の他の種類の場所決定技術等、任意の種類の場所認証を用いてもよいことに注意されたい。
【0556】
様々な実施形態において、場所の認証は、ゲーム通信装置によってアクセスされるネットワーク又はネットワーク部分がどれであるかを示す、何らかの他の識別の数字又は断片を用いる、チャネル・アドレスの確認又は場所の認証を用いて、達成される。この目的のために識別数字を用いる場合には、一例としては、場所を確認する一つの方法にしたがって、参加者は携帯電話を介してゲームシステムにアクセスする。携帯電話又は携帯電話によってアクセスされるネットワーク構成要素の識別数字は、移動通信ネットワークに対する呼び出し者の接続を識別する。この数字は、呼び出し者が識別領域内にあり、ある移動通信ネットワーク上にいるという事実を示す。サーバ・アプリケーションは、携帯電話に常駐し、ネットワークを介してゲームサービス・プロバイダにこの情報を通信してもよい。いくつかの実施形態において、識別数字又は情報は、第一のネットワーク・プロバイダから第二のネットワーク・プロバイダに転送される。例えば、呼び出し者の自宅ネットワークは、第二のプロバイダによって提供されるが、呼び出し者が第一のプロバイダによって提供されるネットワーク上(かつ管轄区域内)でローミングするものであってもよい。第一のプロバイダは、呼び出し者がいる画定された領域が関連ゲーム活動を許容するか許容しないかを、第二のプロバイダが決定できるよう、識別情報を第二のプロバイダに転送する。様々な実施形態において、ゲームサービス・プロバイダは、数多くの地理的領域を識別する様々な可能な世界的な移動通信ネットワークをマッピングするデータベースを維持し、これへのアクセスを有する。様々な実施形態は、携帯電話を用いて接続される、ネットワーク、ネットワーク部分、ベットワーク構成要素を示す任意の数又はプロクシを想定する。識別数字は、一以上の基地局又は一群の基地局、回線、チャネル、トランク、スイッチ、ルータ、レピータ等を示すことができる。
【0557】
様々な実施形態において、ユーザが自己の携帯電話をゲームサーバに接続するときに、ゲームサーバは、ネットワーク識別情報を引き出し、この情報をゲームサービス・プロバイダに通信する。ゲーム通信装置に常駐するソフトウェアは、ユーザによるログイン又はアクセスの時点において、ユーザの場所(識別情報に少なくとも部分的に基づいて)を決定し、ゲームサービス・プロバイダにメッセージを送信する機能を取り入れてもよい。場所を決定するための識別数字又は情報は、国固有の、州固有の、町固有の、又は何らかの他の識別可能な境界に固有のものでもよい。
【0558】
任意の場所決定方法と組合せて、ゲームシステムは、周期的に場所決定の情報を更新してもよい。これは、例えば、ログイン又は最初のアクセス時点だけでなく、ゲームセッション中、所定の時間インターバルにおいて、ゲーム通信装置がプレー中に未承認領域に移動することを確認するために行われてもよい。
【0559】
したがって、用いられる場所決定の方法によっては、ゲーム活動の許可又は禁止の決定は、ゲーム通信装置、ゲームサーバ、又はゲーム通信装置とゲームサーバ(例えば、基地局等)との間で情報を転送するために用いられている通信ネットワークの構成要素のいずれかで行うことができる。
【0560】
未承認領域におけるゲームを禁止することに関連するプライベートな無線ネットワークの一態様は、電波による個体識別(RFID)センサ等のセンサを、ゲーム通信装置上に配置することである。該センサは、ユーザが装置を認証されたゲーム領域の外に持ち出す場合に、警告をトリガーする。さらに、装置は、移動不可能な物体に「繋留」されてもよい。ユーザは、ID及びパスワードを用いて、単にこのような装置にログインしてもよい。
【0561】
様々な実施形態において、ゲームシステムは、カジノコンプレックス等の大規模な設備内のゲーム通信装置の場所を決定する能力を含む。これにより、設備内の装置の場所に基づいて装置を有効化又は無効化する、ある機能を可能としてもよい。例えば、政府規則により、カジノコンプレックスの客室からのギャンブルのための装置使用が禁止される場合がある。したがって、特定の実施形態は、設備内の装置場所を決定し、該装置の客室又はギャンブルが禁止される他の領域からのギャンブル機能を無効化する能力を含んでもよい。図6は、様々な実施形態にしたがって、ゲーム通信装置604の場所を決定することができる無線ゲームシステムを例示する図である。
【0562】
図6に示すように、無線ゲームシステムは、一以上のゲーム通信装置を様々なゲーム活動への参加に用いることのできる、少なくとも特定のカジノコンプレックス600をカバーする無線ネットワークを含む。無線ネットワークは、少なくとも三つの信号検出装置602を供えるが、様々な実施形態は、三つよりも少ない又はより多い信号検出を含んでもよい。図6に示すように、無線ネットワークは、四つの信号検出装置602を含み、それぞれはカジノコンプレックス600の一つのコーナーに配置される。様々な実施形態において、三つの信号検出装置は、無線アクセスポイント、無線ルータ、無線基地局、衛星、又は任意の他の適切な信号検出装置を含んでもよい。さらに、信号検出装置602は、カジノコンプレックス600の境界上に配置されるものとして図示されているが、信号検出装置がカジノコンプレックス600内のゲーム通信装置から発生する信号を受信するよう動作可能であれば、信号検出装置はカジノコンプレックス600の内部又は外部の任意の場所に配置されてもよい。様々な実施形態において、信号検出装置602は、ゲーム通信装置604への信号送信並びに受信のためにも用いることができる。
【0563】
様々な実施形態において、カジノコンプレックス600は、くじ、客室、レストラン、店、娯楽場所、及びプール領域等の、カジノコンプレックスの様々な領域を表す一以上の区画608に分割されてもよい。例えば、図6に示すように、区画608aはカジノロビーに対応し、区画608bは客室に対応し、区画608cはレストランに対応し、区画608dはカジノのゲームフロアに対応する。それぞれの区画608は、さらに、それぞれが区画608の内部の特定の場所を特定する、一以上のサブ区画606に分割されてもよい。サブ区画606は、それぞれのサブ区画606がそろった大きさを有して、格子状に構成されてもよい。いくつかの実施形態において、それぞれのサブ区画は、0.836平方メートル(9平方フィート)(すなわち、0.915メートル(3フィート)×0.915メートル(3フィート))を含んでもよい。いくつかの実施形態において、それぞれのサブ区画は、9.3平方メートル(100平方フィート)(すなわち、3.05メートル(10フィート)×3.05メートル(10フィート))を含んでもよい。サブ区画によってカバーされる領域の大きさの選択は、管理者の好み、無線ネットワークの技術的限界、政府基準、並びに他の考慮によってもよい。
【0564】
特定の実施形態は、カジノコンプレックス600を複数の区画608及びサブ区画606にマッピングし、コンプレックス内のゲーム通信装置604の場所を決定できる。これらの実施形態は、ゲーム通信装置604から信号検出装置602によって受信される信号を利用し、装置の場所を決定できる。
【0565】
様々な実施形態において、ゲーム通信装置604の場所は、装置504からそれぞれの信号検出装置602によって受信される信号の強度に基づいて決定できる。様々な実施形態において、これは、受信信号強度指示(RSSI)値又は任意の他の適切な信号強度指示を用いて、達成してもよい。一般的に、サブ区画が信号検出装置に近いほど、信号検出装置が該サブ区画にあるゲーム通信装置から受信する信号は強くなる。したがって、カジノコンプレックス内の異なる箇所(すなわち、信号検出装置602)から複数の信号強度の読み取りが与えられるときに、これらの異なる信号強度を用いて装置の場所を決定することができる。
【0566】
この点を考慮し、カジノコンプレックス600のそれぞれのサブ区画606は、その特定のサブ区画にある装置から信号検出装置によって受信される信号強度の参照セットに関連付けられる。通常は、そのサブ区画にあるゲーム通信装置から読み取られる参照によって、これらの値は一般化され、周期的に再校正される。それぞれのサブ区画が信号強度の参照セットと関連付けられると、これらの参照信号強度が、ゲーム通信装置から受信される信号強度と比較される。それぞれのサブ区画は一意的な信号強度セットを含むため、この比較は、ゲーム通信装置がある特定の区画の識別に用いることができる。
【0567】
様々な実施形態において、ゲーム通信装置604の場所は、装置604からの信号送信とそれぞれの信号検出装置602による信号受信との間の経過時間に基づいて、決定されてもよい。様々な実施形態において、この経過時間は、到達時間差(TDOA)又は任意の他の適切な技術に基づいて決定できる。前述の信号強度の場合のように、それぞれのサブ区画606は、ゲーム通信装置からの信号受信に対する、送信からの所定又は参照の経過時間セットと関連付けることができる。信号がそれぞれの信号検出装置に到達するまでの時間はそれぞれの基地局に対するサブ区画の近接度に依存するため、この経過時間セットは、カジノのそれぞれのサブ区画に対して異なることになる。送信からの時間を信号検出装置によって受信されるゲーム通信装置からの信号の受信と比較することにより、装置があるサブ区画が決定できる。
【0568】
ゲーム通信装置の場所が決定されるときには、特定の実施形態は、この決定に基づいて、装置の特定の機能を有効化及び/又は無効化してもよい。例えば、前述のように、特定の実施形態は、ユーザの客室からのゲーム通信装置のギャンブル機能を無効化してもよく、一方で、ユーザは、なお商品又はサービスの購入等の他の装置機能が可能であってもよく、娯楽イベントのチケットを購入できてもよい。ユーザが自己の客室を立ち去るときには、ゲーム通信装置のギャンブル機能が有効化されてもよい。同様に、特定の実施形態は、ゲーム通信装置がカジノフロアから金融取引の実施に用いられないようにしてもよい。ユーザがカジノフロアを立ち去るときには、この機能が有効化されてもよい。同様に、ゲーム通信装置の他の機能は、様々な実施形態にしたがって、装置の場所に基づいて有効化又は無効化されてもよい。
【0569】
様々な実施形態において、ゲーム通信装置の様々な機能は、装置のある区画608に基づいて有効化又は無効化されてもよい。このような実施形態において、カジノコンプレックスのそれぞれの区画608は、許可される活動セットと関連付けられてもよい。例えば、カジノコンプレックスの「ロビー」の区画608aは全ての活動が許可されてもよく、一方でその設備の「客室」の区画608bはギャンブル以外の全ての活動が許可されてもよい。ゲーム通信装置の場所に依存して、ゲーム通信装置の機能は、該装置がある区画に対して許可される活動セットに制限されてもよい。ゲーム通信装置は区画から区画に移動するため、装置の場所が再決定されてもよく、装置の機能は該装置がある区画に対して許可される活動セットを反映するよう更新されてもよい。
【0570】
様々な実施形態は、また、ゲーム通信装置に対して、場所固有の情報を送信するために場所の決定を用いることができる。例えば、ユーザがチケットを有している娯楽イベントがまもなく開始するというリマインダを、ユーザ装置に、該装置がカジノコンプレックスの異なる部分にある場合には、送信してもよい。別の実施形態において、ユーザが自分の客室にいる場合に、ユーザは、ユーザの好みのディーラがカジノフロアにいるという知らせを受けてもよい。
【0571】
様々な実施形態において、ゲーム通信装置の場所は、装置ユーザによって購入又は注文された品物及びサービスを配達するために用いることができる。例えば、様々な実施形態において、ユーザは、装置を用いて食事及び飲み物を購入できる。ユーザが自己の注文後に別のサブ区画に移動するとしても、装置の場所は、ユーザに食事及び飲み物を配達するために用いられてもよい。
【0572】
ゲーム通信装置の場所決定は、ユーザに、カジノコンプレックスの別の部分への案内にも用いることができる。例えば、カジノフロアにいる、カジノコンプレックス内の特定のレストランに行くことを望むユーザは、自己の場所に基づいて案内を受けることができる。次いで、ユーザが所望の場所に向かって進行するにつれ、この案内は更新されてもよい。ユーザが進路を外れる場合は、場所決定はユーザの移動中に更新され、ユーザが進路を外れたことの警告、及び所望の目的地への新たな進路計画に用いることができる。
【0573】
前述の記載は、様々な実施形態にしたがって用いることのできるいくつかの実装技術を包含することを理解されたい。様々な実施形態にしたがって、他の技術の使用及び想定が可能である。現在存在している技術又はなお開発途上にある技術のいずれかの任意の適切な技術を用いて、様々な実施形態が実施されてもよい。
【0574】
ユーザ・プロフィール
様々な実施形態にしたがって、無線ゲームシステムは、ユーザ・プロフィール要素を取り入れることができる。例えば、ゲームシステムの一以上のサーバにおいて、一以上のユーザ・プロフィールが生成、維持、及び変更されてもよい。一般的に、ユーザ・プロフィールはそれぞれのユーザに関連する情報を含む。該情報は、一以上のデータベース内に維持できる。該情報は、ゲームサーバ及び/又は一以上の移動装置にアクセス可能であってもよい。該情報にアクセスできる装置は、ある実施形態にしたがって、ゲーム装置又はゲーム管理装置を含む。ゲーム管理装置は、ゲームサービス又はゲーム管理サービスを提供するために、カジノスタッフによって用いられる無線装置を備えてもよい。
【0575】
様々な実施形態は、一以上のユーザ・プロフィールの準備、変更、及び維持を可能にするソフトウェア及び/又はハードウェアを含むことができる。すなわち、一以上のユーザ・プロフィールは、データ記憶装置に維持されるデータセットをそれぞれ含むことができる。それぞれの個々のユーザ・プロフィールに対するデータセットは、プロフィールに対応する特定ユーザに関連する情報の、任意の数のパラメータ又は断片を反映してもよい。網羅的であることは意図しないが、このような情報としては、例えば、好みのゲーム及び/又はゲーム構成等のゲーム活動の好み、好みの画面構成、ベットの好み、ゲーム場所の好み、食事及び他のサービスの好み等が挙げられる。該情報は、また、名前、住所、ホテルの名前及び部屋番号、電話番号、社会保障番号、ユーザコード、及び指紋、音声、社員、網膜スキャン、又は他の生体認証情報等の電子的ファイル等の、ユーザ識別情報も含んでもよい。ユーザ・プロフィール情報は、また、ユーザに関連するが、ユーザ又はユーザの活動によって決定されない情報を含んでもよい。このような情報は、プロフィールに関連付けられる、又はその部分となる情報を含んでもよい。例えば、カジノ等の実体は、プロフィールの一部として、宣伝の配布又はユーザへの提供を管理する、ある規則を含んでもよい。ユーザ・プロフィール情報は、任意のコード、口座番号、クレジット情報、同意事項、インターフェース、アプリケーション、又はユーザに関連付けられる任意の他の情報を含むことができる。したがって、ユーザ・プロフィール情報は、所与のユーザに対して特定の任意の情報を含むことができる。例えば、プロフィール情報は、特定のユーザがプレーした場所、スキルレベル、成功レベル、プレーしたゲームの種類、及びベットスタイル、及びユーザの活動に関連する情報の傾向を含むことができる。
【0576】
様々な実施形態において、ユーザ・プロフィール情報は、コンシエルジュ又はユーザに関連付けられる他のサービス情報を含んでもよい。コンシエルジュ・サービスとしては、レストランのサービス、娯楽サービス、ホテルサービス、金銭管理サービス、又はゲーム装置のユーザに提供できる他の適切なサービスが挙げられる。例えば、レストランのサービスは、限定しないが、ユーザがドリンクを注文し、食事を注文し、予約を行い、又は他のレストラン関連の行動を行うことのできるサービスが挙げられる。別の例としては、娯楽サービスとしては、限定しないが、ユーザがショーのチケットを購入し、予約又はサービスをアレンジし、仮想ショッピングを行い、移動をアレンジし、又は他の娯楽関連の行動を行うことのできるサービスが挙げられる。
ホテルサービスとしては、例えば、ユーザがチェックインし、チェックアウトし、温泉を予約し、メッセージを確認し、メッセージを残し、ホテル料金を一覧し、又は他の宿泊客関連の行動を行うことのできるサービスが挙げられる。金銭管理サービスとしては、例えば、ユーザが資金を移動し、料金を支払い、又は他の金銭管理の行動を行うことのできるサービスが挙げられる。
【0577】
ゲームシステムは、最初にゲーム装置を用いる任意のユーザに対し、新規のプロフィールを設けるよう構成してもよい。あるいは、所定期間の間にプレーしていなかった以前のユーザに対して、新規のプロフィールが設けられてもよい。ゲームシステムは、プロフィールを設定し、ユーザの活動をモニタし、プロフィールを調節し、ユーザに表示される情報(画像等として)を調整してもよい。ゲームシステムは、ユーザに対するゲーム情報を修正するためにプロフィール情報を用いるよう構成してもよい。例えば、以前のユーザがゲームシステムに復帰した場合、システムは該ユーザに対するプロフィールを参照し、ゲームの以前のセッションにおいて、ユーザがクラップスにおいては金銭を失ったがブラックジャックにおいては金銭を勝ったことを見出してもよい。この情報に基づいて、システムは、デフォルトのゲーム画面を調整し、ユーザに対してブラックジャックのテーブルを表示してもよい。さらなる例としては。プロフィール情報は、ユーザの以前のブラックジャックの時間は、大部分が最低25ドルのテーブルで費やされたことを示す場合がある。これにしたがい、システムはゲーム環境に対してさらなる調整を行い、ブラックジャックのテーブルに25ドルのテーブルを呈示することができる。この意味において、ゲームシステムは、ユーザ・プロフィールに維持される一以上の基準に基づいて、個人向けの無線ゲームを有効化する。
【0578】
ユーザ・プロフィールは、強化された、現在の、及び/又はカスタマイズされたゲーム経験をゲームプロバイダが提供できるよう、必要に応じて確立、維持され、周期的に更新されてもよい。
更新は、イベント発生、ユーザ活動の発生、又はある所定の期間経過等の、任意の適切なトリガーに基づいて行われてもよい。プロフィール情報のいずれか又は全てが更新されてもよい。
【0579】
警告
いくつかの実施形態において、ゲームシステムは、任意の数の基準に基づいて、一以上のユーザに対して一以上の警告を起動してもよい。例えば、警告は、ユーザの場所に基づいてもよい。システムは、また、他の場所に依存しないパラメータの追跡を継続するよう構成されてもよい。警告の開始は、時間パラメータに依存してもよい。ゲームの警告は、この情報及び/又はユーザ・プロフィールに維持される他の情報に基づくことも可能である。警告は表示に対して優先することも可能であり、警告の内容及び表示は、ユーザ又は他の実体によってカスタマイズされてもよい。関連する概念としては、システムは、案内及び/又は地図を提供する構成されてもよい。別の関連する概念は、ユーザがある活動又は領域を遠隔的に閲覧できることを取り入れている。警告は、ユーザ・プロフィール内のデータの存在に応答して生成されてもよい。加えて、警告の内容及び表示は、ユーザ・プロフィールの情報に基づいて決定されてもよい。したがって、警告がいつ発生するか、及び該警告が示すものが何かは、ユーザの好み(又は該ユーザについて維持される(例えばユーザ・プロフィール内の)任意の他の情報)にしたがってカスタマイズ又は調整することができる。
【0580】
いくつかの実施形態において、警告は、本願明細書に記載又は想定の任意のパラメータによって少なくとも部分的に決定されるフォーマットで、ユーザに呈示又は表示することができる。例えば、ユーザが室外にいる場合には、この表示は、ユーザがより容易に警告を閲覧できる目的で、自動的に明るくしてもよい。警告は、テキスト、視覚的、音声、又は他の情報交換フォーマットの任意の一以上の組合せで呈示してもよい。ゲーム通信装置の画面上でユーザに呈示される警告は、例えば、任意の所望の様式で構成することができる。好適には、情報は、警告メッセージを伝達する、画面の実際の資産を最も効果的に利用するやり方で表示される。すなわち、種類の異なる又は異なる優先度を有する異なる警告を、ゲーム装置上に別々に表示することができる。例えば、より重要な警告はポップアップとして表示され、一方で第二の警告が画面下方でスクロールするようにすることが可能である。遊技者は、警告を登録し、自己の特定の警告構成の好みを決定できる。
【0581】
いくつかの実施形態にしたがって、一以上のユーザに対して案内情報を提供してもよい。案内情報は、警告に付随してもよい。案内情報は、本願明細書に記載のパラメータのいずれかに基づいてもよい。(例えば、プロフィール、警告、場所、プレー又は他の活動における変化、等)案内は、活動、場所、座席、テーブル、余暇スポット、レストラン、両替ケージ、情報ブース、カジノ、ホテル、スポーツ会場、劇場等に対するものでもよい。例えば、案内は、特定のテーブル又はゲーム領域、ユーザが現在いる又は別のユーザがいる場所以外のカジノ、ユーザ・プロフィールにおいて特定されるレストラン、カジノのスポーツブック領域、ホテル客室等に対するものでもよい。
【0582】
案内は、話声、テキスト、及び/又は画像として(例えば。ズーム機能付きの地図として)呈示することができる。案内が提供される例は、ユーザが土曜日の夜には限度額の高いブラックジャックのプレーを好むが、特定のカジノの好みは有していないことを含む。システムが動作可能ないずれかのカジノをユーザが入力すると、システムは、限度額の高いブラックジャックのテーブルに遊技者を招待する警告、及び視覚的な経路の形式での案内情報を、ユーザに提供する。別の例は、ユーザにカジノのスポーツブックを預け、ユーザは自分がクラップスをプレーしたいことを示すことを含む。装置は、クラップスのテーブルまでの歩行を案内する。別の例は、ユーザが夕食のレストランのリストを所望した場合を含む。所定の時刻(例えば、午後8:00)において、システムはユーザにリストを呈示し、ユーザに選択及び予約を行わせる。次いで、システムは、ユーザの現在の場所から選択されたレストランまでの案内を音声でユーザに提供する。システムは、また、警告、プロフィール、又は提供されている案内情報に少なくとも部分的に基づく付属情報を提供するよう、構成されてもよい。例えば、システムは、ユーザにはタクシーが必要になること、又は電車が必要になること、又は上着とネクタイが必要になること、又は傘が必要にあること等を、ユーザが行こうとする場所及び取ろうとする経路に依存して、ユーザに通知してもよい。
【0583】
様々な実施形態にしたがって、システムは、ユーザがある活動又は領域を遠隔的に閲覧できるようにする。例えば、カメラ(又は他の閲覧装置)が、カジノの設備(又は他の関連領域)を通じて配置されてもよい。キオスクにおいて、又は無線ゲーム装置上において、ユーザは、選択された領域の活動を眺めるために、一以上の選択された領域を「覗く」ことができる。例えば、プールから、ユーザはクラップスのテーブルが限度額を変化させたかどうか、又は人で埋まっているかどうかを知ることができる。クラップスのテーブルから、ユーザは、レストラン又はバーが混雑しつつあるかどうかを眺めることができる。
【0584】
様々な実施形態にしたがって、警告モジュール及び警告方法の動作は、ユーザ・プロフィール情報を管理するための様々な技法に統合される。この態様の例は、ユーザがあるカジノゲームをプレーするときに、ある好みのディーラ又は世話人を有することをシステムが認識するように構成できるということである。それらのディーラ又は世話人が勤務しているときに、ユーザがある領域又はある距離内にいる場合には、該ディーラ又は世話人が勤務している特定のテーブルにおけるゲーム活動に参加するよう、ユーザを招待する警告を送信できる。
【0585】
したがって、一以上の所定の基準が満たされることをユーザ・プロフィール情報が示すときには、システムは対応するユーザ又は別のユーザに警告を送信してもよい。例えば、システムは、遊技者があるスポーツチームのファンであることを「覚える」ことができる。システムは、そのチームを含むイベントの到来についての情報をモニタし、所定の時点において、ユーザが該イベントにベットを投入するかどうかを調べるために確認する。投入のない場合は、システムは、スポーツブックへ訪問してベットを行うようユーザを招待する。別の例としては、システムは、ユーザが最低10ドルのテーブルを好むことを知っており、このようなテーブルへの着席の開始をユーザに警告する。別の例としては、警告は、特定のユーザに直接的には関係しないか、又は関連付けられない情報(例えば、ユーザを特定しない情報)によるトリガーが可能である。例えば、警告は、ある時刻又はあるイベント(例えば、ある所定の額だけ変化するスポーツイベントに与えられるオッズ)の発生によって、トリガーされてもよい。
【0586】
サービス・アプリケーション
様々な実施形態にしたがって、ゲームサービスは、予め存在する通信又はデータサービスに対するアドオン・アプリケーションとして提供できる。したがって、ゲームサービス・アプリケーションは、予め存在する通信又はデータサービスに対して利用可能とすることができる。例えば、特定の無線電話又はデータサービスの顧客には、本願明細書に説明される様々なゲームサービス・アプリケーションのいずれか一つ又は組合せを、電話又はデータサービスにバンドリングされる追加機能として提供することができる。本書面は、提供されるゲームサービス・アプリケーションにバンドリングされる通信サービスを、予め存在する通信サービスを含むものとして参照する場合があるが、ゲームサービス・アプリケーションは、新規開始の通信サービス・プランを伴うパッケージの一部として提供及び受領できることを認識されたい。さらに他の実施形態において、ゲームサービスが最初に確立され、通信サービスは後に追加されてもよい。
【0587】
バンドリング又は他のやり方で通信サービスと組合せて提供されるゲームサービス・アプリケーションは、顧客、サービス・プロバイダ、又は両者の必要を満足するようカスタマイズされてもよい。例えば、サービス・プロバイダは、あるゲームサービス・アプリケーションがサービス・プロバイダの顧客のサブセットのみに利用可能とすることを選択してもよい。したがって、サービス・プロバイダに関連付けられる全ての顧客がゲームサービスを提供されるとは限らない場合がある。カスタマイズされたゲームサービス・アプリケーションの別の例としては、通信サービスは、異なる水準のサービスを供給な多くのゲームサービス・プランを、顧客に提供できる。例えば、広告サービス及び/又は宣伝サービス等のあるサービスは、通信サービスの顧客に対して無料としてもよい。このようなサービスの水準は、顧客による選択、プロバイダによる選択、又は両方であってもよい。
【0588】
顧客は、アドオン形式のゲームサービスに対して個別に、又は予め存在する通信サービスに対して顧客がすでに受け取る請求書と組合せて、請求されてもよい。例えば、ある実施形態において、ゲームサービスは、呼び出し者IDサービス、呼び出し大気サービス、及び呼び出しメッセージサービスが通信サービスに伴う基本料金に追加される料金となることと同じやり方で、アドオンとして請求されてもよい。
【0589】
ピア・ツー・ピア無線ゲーム
様々な実施形態にしたがって、ゲームサービスは、ピア・ツー・ピアの無線ゲームを可能にする。具体的には、本システムは、分散した場所から同一の時間に同一のゲーム活動に複数の遊技者を参加可能とすることができる。これは、限定しないが、競馬、ポーカー、及びブラックジャック等のあるゲームの場合に特に望ましい場合がある。本システムは、特定のゲームに関する複数のポジションに単一の遊技者を参加可能とすることもできる。例えば、ユーザは、ブラックジャックの複数の手の遊技を許可されうる。特定の態様は、ユーザが特定の活動を見つけることに支援を提供する特徴を含む。例えば、第一の遊技者が6人のテーブルにおいてポーカーの遊技を望む場合がある。ゲームシステムは、第一の遊技者の参加に対して利用可能なポジションを有するポーカーテーブルを識別するために用いられてもよい。追加的に又は代替的に、第一の遊技者は、第二の遊技者として同一のテーブルにおけるポーカーを遊戯したい場合があり、本システムは、第二の遊技者がすでに参加しているゲームを見つけることにおいて、第一の遊技者を支援するよう構成されてもよい。
【0590】
場所決定の技術は、ピア・ツー・ピアのゲーム又は関連サービスを可能とするように取り入れられてもよい。例えば、選択されたグループ員を追跡するための「バディ・ネットワーク」が設定されてもよい。例えば、友人グループが全員ゲーム管轄区域にいるが、その管轄区域内の様々に分散した場所にいる場合がある。ゲームシステムは、この友人グループに対するピアのプライベートなバディ・ネットワーク設定を許可する。本システムは、一以上のグループ員が一以上の他のグループ員を追跡できるようにする。様々な実施形態において、本システムは、一以上のグループ員とのメッセージのやりとりも許可できる。例えば、本システムは、ある無線ゲーム活動に参加する他のメンバを招待することもメンバに許可する。追加的又は代替的に、本システムは、仮想的又は実際のゲームに参加している別のメンバ員の成績にベットすることを、メンバ員に許可してもよい。
【0591】
場所決定の技術は、「警告システム」の設定にも取り入ることができる。警告システムは、ゲーム活動に参加するある種類の遊技者を招待するために用いることができる。次いで、基準を用い、基準を満たすゲーム装置のユーザを識別してもよい。例えば、ゲーム参加者は、「高額勝者」又は「大金ゲーマー」の資格を有するゲーム装置の他のユーザと共に、ゲーム活動を開始することを望む場合がある。他の例としては、著名人ユーザが他の著名人とのゲーム活動の開始を望む場合、又は年配の民間人が他の年配の民間人とのゲーム活動を望む場合がある。それぞれの例において、ユーザは基準を識別してもよく、次いで、ピア・ツー・ピアのゲームイベント開始に対してこの基準を満たす他のゲーム参加者を識別するために、これを用いることができる。
【0592】
前述の記載は、様々な実施形態にしたがって用いることのできるいくつかの実装技術を包含することを理解されたい。様々な実施形態にしたがって、他の技術の使用及び想定が可能である。現在存在している技術又はなお開発途上にある技術のいずれかの任意の適切な技術を用いて、様々な実施形態が実施されてもよい。
【0593】
ゲーム及び無線システム
様々な実施形態は、ハンドヘルド型のパーソナルゲーム装置を含むゲームシステムを含む。ゲームシステムは、一以上のゲームを、ハンドヘルド型ゲーム装置の一つのユーザに呈示するよう適合できる。
【0594】
様々な実施形態において、ゲームシステムは、可搬型ゲーム装置又はインターフェースを備える。可搬型ゲーム装置は、遊技者にゲーム情報を表示するためのディスプレイ、遊技者からの入力を受信するための少なくとも一つの入力装置を有し、遠隔装置/場所に情報を送受信できる。ゲームシステムは、ゲームデータを生成し、ゲームデータを可搬型ゲーム装置に送信し、遊技者の入力等の情報を可搬型ゲーム装置から受信するための、ゲームサーバも備える。ゲームシステムは、さらに、可搬型ゲーム装置を介してゲームサーバによって提供されるゲームをプレーする遊技者の、支払いを認証して資格を確立するための支払い業務サーバを備える。
【0595】
様々な実施形態において、ゲームシステムは、一以上の固定式ゲーム機又は価値の付随するチケットを印刷可能な他の装置を備える。可搬型ゲーム装置は、遊技者のゲームプレーを許可するために付随価値を認証する支払い業務サーバによる使用のために、チケット情報を読み取るチケット・リーダを備える。
【0596】
一以上の実施形態において、可搬型ゲーム装置は、無線通信チャネルを介して他の装置(ゲームサーバ等)と通信する。無線通信を許可するために、適切なリレー及びトランシーバが設けられる。
【0597】
一以上の実施形態において、可搬型ゲーム装置は、ゲーム装置の構成を変更するため又は一以上の取引サービスと相互作用するための複数のインターフェースを備える。いくつかの実施形態において、装置ユーザに関するログイン情報を受信するために、ログイン・インタフェースが設けられる。様々な実施形態において、表示又はアクセスが許可されるインターフェース又は他の機能の数が、装置ユーザに依存して構成される。ゲームの代表者が自分自身を識別する場合は、多様な制御機能へのアクセスを許可するインターフェースを設けることができる。遊技者が自分自身を識別する場合は、このような制御機能にはアクセスできないが、代わりに、ゲームプレー等の消費者関連の機能のみをアクセス可能とすることができる。
【0598】
一以上の実施形態において、ゲームシステムは、食品取引サーバ等の一以上の業務サーバを備える。可搬型ゲーム装置のインターフェースを用いて、遊技者又は他のユーザは、食品取引サーバ由来のサービスを要求してもよい。例えば、遊技者は、食事、飲み物、レストラン予約又は他のサービスを要求できる。
【0599】
一以上の実施形態は、ゲームネットワークに伴う可搬型ゲーム装置を介するゲームをプレーする方法を含む。いくつかの実施形態において、遊技者は、レストランの接客ステーション又はホテル/カジノのフロントデスクによる装置の確認等により、可搬型ゲーム装置を入手する。遊技者は、クレジットカード又は現金支払い等の価値を、ゲームオペレータに提供する。この価値はサーバに関連付けられ、チケット番号と遊技者追跡番号又は他の識別子との照合が行われる。
【0600】
ゲーム装置は、ログイン・インタフェースを用いて遊技者のプレー用に構成される。ログイン行為は、遊技者又はゲームオペレータによって実施されうる。次いで、遊技者は、価値の存在を示すことによって、ゲームプレー等のサービスを取得するための資格を確立する。いくつかの実施形態において、遊技者は、装置のチケット・リーダを用いて自分のチケットをスキャンする。スキャン画像は、遊技者のゲームプレー又は他のサービス獲得に対する資格認証のために、支払い取引サーバに送信される。資格が認証される場合に、遊技者は、ゲームプレー又はサービス要求への参加を許可される。
【0601】
遊技者がゲームプレーを望む場合は、遊技者は、ゲームプレー・インタフェースを用いる特定のゲーム選択等によって、指示を行う。当該指示の受信により、ゲームサーバはゲームデータを生成し、これを個人のゲーム装置に送信する。送信されたデータは、個人のゲーム装置による使用目的の、ゲームを呈示における音声及びビデオデータを含むことが可能である。遊技者は、個人のゲーム装置を通じてゲームサーバに入力することにより、ゲーム参加を許可される。ゲームサーバは、ゲームの結果の勝敗を決定する。結果が勝ちの結果であれば、賞が与えられる。
賞は、支払い取引サーバの遊技者口座に関連付けられる現金の額でもよい。結果が負けの結果であれば、遊技者が投入したベット又は賭けは失われ、取引サーバの遊技者口座からその額が控除される。
【0602】
図8は、様々な実施形態に係るゲームシステムのブロック図である。
【0603】
図示のように、ゲームシステムB20は、複数のゲーム機B22a、B22b、B22c、B22d、B22e、B22f、B22g、B22h、B22i、B22jを備える。いくつかの実施形態において、これらのゲーム機B22a、B22b、B22c、B22d、B22e、B22f、B22g、B22h、B22i、B22jは固定式である。
一般的に、ゲーム機B22a、B22b、B22c、B22d、B22e、B22f、B22g、B22h、B22i、B22jは、一以上のゲームを遊技者に呈示するよう構成される。様々な実施形態において、該ゲームは、賭け又はベットの投入を要するものであり、勝ちの結果を受け取る遊技者に金銭による賞等の賞を提供するものである。これらの装置は、例えば、ビデオポーカー及びスロットマシンを含むことができる。加えて、ゲームシステムB20は、一以上のハンドヘルド型の可搬型ゲーム装置(PGD)B24を備える。PGD B24は、また、一以上のゲームを遊技者に呈示するよう構成され、後述するように、多様な他のサービスのためのアクセスポイントとして使用できる。「個人のゲーム装置」として本願明細書にて参照する該装置は、可搬型ゲームインタフェース、個人のゲームユニット等の専門用語によって参照する場合があるが、装置の名称に関わらず、これらは本願明細書に記載の一以上の特徴を有することができる。
【0604】
加えて、様々な実施形態において、PGD B24は、少なくとも一つのゲームサーバB28と通信する。後述するように、様々な実施形態において、PGD B24を介して遊技者に呈示される一以上のゲームは、ゲームサーバB28によって提供される。
【0605】
ゲーム機B22a、B22b、B22c、B22d、B22e、B22f、B22g、B22h、B22i、B22j及びそれぞれのPGD B24は、本願明細書において「イージー・ペイ」システムとして参照する支払いシステムと通信する。このシステムは、情報を送受信するためのサーバB26を備える。一般的に、イージー・ペイ・システムは、ゲームプレー及び他の品物並びにサービスの取得に対する遊技者からの支払いを受け付け、遊技者に勝ち又は賞を支払うために利用される。
【0606】
図示の実施形態において、ゲームシステムB20は、他の情報を送信及び/又は受信するための他のサーバB30、B32を備える。いくつかの実施形態において、一つのサーバB30は、賞金取引サーバを含む。別のサーバB32は、食品取引サーバを含む。いくつかの実施形態において、情報は、PGD B24とこれらのサーバB30、B32との間で送信できる。
【0607】
図9を参照し、様々な実施形態にしたがったイージー・ペイ・システムをより詳細に説明する。イージー・ペイ・システムは、遊技者がゲームに勝つか又は現金払戻しを望むときに、通常の貨幣の賞又は償還の代わりに賞チケットのバウチャーを配分する、賞チケット・システムの構成要素でありうる。このチケットは、品物の支払い又はベット若しくはゲームプレーに対する参加料等の価値を提供するために、ゲーム機又は他のゲーム装置によって使用することもできる。
【0608】
図9は、当該システムのいくつかの実施形態をブロック図形式で示す図である。図示のように、ゲーム機B22a、B22b、B22c、B22d、及びB22eの第一のグループは、第一の事務検証端末(CVT)B34に接続することが示され、ゲーム機B22f、B22g、B22h、B22i、及びB22jの第二のグループは、第二のCVT B36に接続することが示される。全てのゲーム機は、現金との交換、又はクレジット若しくは他のゲーム機における証印として受領が可能な、チケット・バウチャーを印刷する。CVT B34、B36が互いに接続されないときには、一つのゲーム機からのチケット・バウチャーは、同一のCVTに接続されるゲーム機グループにある別のゲーム機における証印としてのみ使用できる。例えば、ゲーム機B22aから印刷される賞チケットは、共有のCVT B34に接続されるゲーム機B22b、B22c、B22d、及びB22eにおける証印のクレジットとして使用できるが、CVT B36にそれぞれが接続されるゲーム機B22f、B22g、B22h、B22i、及びB22jにおいては使用できない。
【0609】
CVT B34、B36は、償還を待機している未処理チケット・バウチャーに対応するチケット・バウチャー情報を格納する。この情報は、チケットが検証されて払戻しが行われるときに用いられる。CVT B34、B36は、CVTに接続されるゲーム機によって印刷されたチケット・バウチャーに対する情報を格納する。例えば、CVT B34は、ゲーム機B22a、B22b、B22c、B22d、及びB22eによって印刷されたチケット・バウチャーに対するチケット・バウチャー情報を格納する。遊技者がチケット・バウチャーの払戻しを望み、CVT B34、B36が互いに接続されないときには、遊技者は、ゲーム機に関連付けられたCVTにおける特定のゲーム機から印刷されたバウチャーを換金してもよい。チケット・バウチャーの払戻しを行うために、チケットから得られる情報をCVTに格納された情報と比較することにより、チケット・バウチャーが検証される。チケット・バウチャーの払戻しが行われた後に、CVTは、類似情報を有するチケットに複数回の現金化が行われないよう、データベースにおいて該チケットを支払い済みにマークする。
【0610】
CVT B34、B36に接続されるゲーム機の複数のグループは、相互検証ネットワークB38に共に接続できる。相互検証ネットワークは、通常は、二以上のCVTからの入力を受け付ける一以上のコンセントレータB40を含み、一つの通信回線を用いて二以上のCVTの通信を双方向に可能にする。コンセントレータB40は、チケット・バウチャー情報に対してCVT B34、B36をポーリング可能なフロントエンド制御装置B42に接続される。フロントエンド制御装置B42は、精算部B44及び管理部B46を含む賞チケット・システムのための多様な情報サービスを提供可能なイージー・ペイ・サーバB26に接続される。
【0611】
相互検証ネットワークにより、相互検証ネットワークに接続される任意のゲーム機が生成したチケット・バウチャーは、相互検証ネットワークB38内の他のゲーム機によって受け付けることができる。加えて、相互検証ネットワークにより、現金支払ステーションB48、B50、B52にある現金支払機は、互検証ネットワークB38内の他のゲーム機から生成された任意のチケット・バウチャーを検証できる。チケット・バウチャーの払戻しを行うために、遊技者は、現金支払ステーションB48、B50、B52の一つにチケット・バウチャーを呈示できる。チケット・バウチャーから取得される情報は、チケット上の情報を、相互検証ネットワークB38に接続されるCVT B34、B36の一つに格納された情報と比較することにより、該チケットを検証するために用いられる。チケットが検証されるときに、この情報は、監査サービスを提供する別のコンピュータB54に送信されてもよい。
【0612】
上述のように、ゲームシステムB20は、一以上のハンドヘルドPGD B24も含むことができる。様々な実施形態において、PGD B24は、無線通信リンク/ネットワークを介して情報の送受信が可能な携帯装置である。
【0613】
再び図8を参照し、ゲームシステムB20は、プリンタB56、無線通信リレーB58及びB60、及び遠隔取引サーバB26、B28、B30及びB32に接続される無線トランシーバB62、B64、B66及びB68を備える。様々な実施形態において、遊技者は、PGD B24を入手し、適切な認証を与えられた後に、一以上のゲームをプレーし、かつ/又は食品サービス又は宿泊サービスを含む他のサービスを得ることができる。
【0614】
図10は、PGD B24、及びゲーム並びに図8に図示のゲームシステムB20によって実装可能なサービス・システムのブロック図を示す図である。様々な実施形態において、ゲーム及びサービス・システムB100は、少なくとも一つのPGD B24及び多数の入出力装置からなる。PGD B24は、一般的に、多数のゲームサービス・インタフェースB106を表示できるディスプレイ画面B102を備える。ゲームサービス・インタフェースB106は、BGD B24内の何らかの種類のマイクロプロセッサ(図示せず)によってディスプレイ画面B102上に生成される。図10に示すゲームサービス・インタフェースB106に適応できるハンドヘルドPGD B24は、例えば、米国ニューヨーク州ホスツビルのシンボル・テクノロジーズ・インコーポレイテッド社によって製造される。インターフェース又はメニューデータは、ローカルメモリに格納されてもよく、データは遠隔場所(データサーバ等)からPGD B24に送信されてもよい。これにより、装置のメモリ必要量が低減する。
【0615】
ゲームサービス・インタフェースB106は、一以上のゲームのユーザによるプレー用の呈示を含む、多様なゲームサービス取引及びゲーム操作サービスを提供するために用いることができる。ゲームサービス・インタフェースB106は、ログイン・インタフェースB105、入力/出力インターフェースB108、取引調停インターフェースB110、チケット検証インターフェースB115、賞品サービス・インタフェースB120、食品サービス・インタフェースB125、宿泊サービス・インタフェースB130、ゲーム操作インターフェースB135、ゲームプレー・インタフェースB137を含み、ゲームサービス代表者又は遊技者が、特定のインターフェースに関連する異なるディスプレイ画面にアクセスできる多数のサブメニューを有するメインメニューを介して、アクセスできる。
【0616】
一以上の実施形態において、インターフェースのいくつか又は全てを、PGD B24のユーザに利用可能としてもよい。例えば、一以上の実施形態において、PGD B24は、ゲームプレー及び他の活動への参加のために遊技者によって両方を使用可能であるという二つの目的を有することができ、遊技者へのサービス提供及び管理機能の実施における使用に対してゲーム操作員によっても使用できる。様々な実施形態において、あるPGD B24は遊技者のみの使用に特定して構成でき、他のPGD B24はゲーム又は他の人員のみの使用に特定して構成できる。このような場合に、インターフェースB106を特別にプログラムしてもよい。
【0617】
一以上の実施形態において、PGD B24のユーザの状態によっては、あるインターフェースB106のみを表示してもよい。いくつかの実施形態において、表示され使用のためにアクセス可能な特定のインターフェースB106は、ログイン機能を通じて示されるユーザの状況によって決定される。様々な実施形態において、PGD B24が操作可能であるときには(電源ボタンが起動されるとき等)、PGD B24のデフォルト状態は、ログイン・インタフェースB105の表示である。PGD B24のユーザがログインすると、PGD表示の状態は変化する。
【0618】
一以上の実施形態において、ログイン・インタフェースB105により、ゲームサービス代表者が何らかの種類のユーザ識別を入力し、パスワードを用いてユーザ識別を認証できるようにしてもよい。ディスプレイ画面B102がタッチスクリーンであるときに、ユーザは、入力スタイラスB103及び/又は一以上の入力ボタンB104を用いてmログイン・インタフェースB105を含む画面上のユーザ/オペレータ識別情報を入力してもよい。ログイン・インタフェースのディスプレイ画面上のメニューを用いて、ユーザは、ログイン及び登録処理に関する他のディスプレイ画面を選択してもよい。例えば、ログイン・インタフェースのディスプレイ画面上のメニューを介して取得される別のディスプレイ画面により、PGD B24が識別目的のためのゲームサービス代表者の指紋スキャン、又はゲーム遊技者の指紋スキャンをできるようにしてもよい。
【0619】
ユーザが自分自身をゲームオペレータ又は代表者として識別する場合には、PGD B24は、前述に列挙し詳細を後述するような、一以上の他のインターフェースを表示するよう構成されてもよい。一以上の実施形態において、デフォルトの状況又はログインは、「遊技者」モードでのログインとしてもよい。
【0620】
様々な実施形態において、ログイン・インタフェースB105により、遊技者は、ゲームプレー等の複数の遊技者サービスに遊技者のアクセスを許可するようPGD B24を構成するために、自分自身を識別することができるようにしてもよい。様々な実施形態において、ログイン・インタフェースB105は、ユーザが「遊技者」又は「権限を有する人員」として自分自身を識別する要求を含む。「権限を有する人員」が選択される場合は、上述のユーザ識別(パスワードを含む)が要求されてもよい。「遊技者」が選択されれば、様々な実施形態において、遊技者は、イージー・ペイ・チケットの提供を要求される。詳細を後述するように、様々な実施形態において、一以上のゲームのプレー又は他の品物若しくはサービスの入手を望む遊技者は、これに対するクレジット又は支払いを提供するためにイージー・ペイ・チケットを使用する。該チケットは、現金支払機又は別のゲーム装置(図8の装置B22a、B22b、B22c、B22d、B22e、B22f、B22g、B22h、B22i、B22j等)のプレーによって入手されてもよい。該チケットは、上述のイージー・ペイ・システムを通じて認証されてもよい。
【0621】
様々な実施形態において、PGD B24は、チケット・リーダB145及びカードリーダB140を備える。いくつかの実施形態において、チケット・リーダB145は、多様な種類でもよい。いくつかの実施形態において、リーダは、バーコードを読み取る光学スキャナを含む。この構成において、PGD B24のユーザは、単にバーコード・リーダの前にバーコードを有するチケットを通過させてもよい。いくつかの実施形態において、カードリーダB140は、遊技者追跡カード等のカードの磁気ストライプに伴う情報を読み取るための、磁気ストライプ・カード型のリーダを含む。
【0622】
適切な承認の提供後に、PGD B24のユーザに、一以上の後続するインターフェースB106のアクセスを提供してもよい。
【0623】
一以上の実施形態において、権限を有するユーザは、入力/出力インターフェースB108へのアクセスが提供されてもよい。様々な実施形態において、このようなアクセスは、遊技者ではなく、ゲームサービスのオペレータに対してのみ提供される。一以上の実施形態において、入力/出力インターフェースB108は、PGD B24上のメモリに格納される装置のリストから、該PGDがゲームサービス取引情報の入力及びゲームサービス取引情報の出力が可能な装置を、ユーザが選択することを許可する。例えば、PGD B24は、チケット・リーダB145と通信してもよい。別の例としては、PGD B24は、カードリーダB140からの情報を入力してもよい。このような入力は、例えば、ゲームサービスのオペレータが、遊技者追跡カード等の信頼性の確認を望む場合に、有用でありうる。
【0624】
PGD B24は、ゲーム及びサービスの取引情報を多数の装置に出力できる。例えば、受領書を印刷するために、PGD B24は、プリンタB150に情報を出力できる。このゲームサービス取引において、PGD B24は、プリンタB150に要求を送信し、プリンタB150から応答を受信してもよい。プリンタB150は、何らかの固定した場所にある大型装置でもよく、ゲームサービス代表者によって携行される可搬型装置でもよい。別の例としては、出力装置は、磁気カード又はスマートカードに情報を格納可能なカードリーダB140でもよい。PGD B24からの情報を入力又は出力できる他の装置は、個人向けデジタル・アシスタンス、マイクロホン、キーボード、記憶装置、ゲーム機及び遠隔取引サービスである。
【0625】
PGD B24は様々な入力機器と通信し、有線及び無線通信インターフェースを用いて機器に出力できる。例えば、PGD B24は何らかの種類の有線接続によりプリンタB150に接続してもよい。しかしながら、PGD B24は、スペクトル拡散移動通信ネットワーク通信インターフェースを含む無線通信インターフェースを介して、遠隔取引サーバB160と通信してもよい。スペクトル拡散移動通信ネットワーク通信インターフェースの一例は、米国ニューヨーク州ホルツビルのシンボル・テクノロジーズ社が提供するスペクトラム24であり、これは約2.4~2.5ギガヘルツの間で動作する。無線通信インターフェースを用いて通信される情報は、現金払戻しのためのチケット認証等、あるゲームサービス取引に対して機密保護を提供するために、暗号化されてもよい。いくつかの装置は、複数の通信インターフェースを備えてもよい。このようなスペクトル拡散移動通信ネットワークは、一つの可能な通信方式に過ぎない。
【0626】
PGD B24に格納してもよい別の種類のインターフェースは、賞のチケット検証インターフェースB115である。いくつかの実施形態において、このインターフェースは、遊技者ではなく、権限を有するゲームサービス代表者に対してのみ利用可能である。この賞のチケット検証インターフェースB115のいくつかの実施形態は、イージー・ペイ・チケット・バウチャー・システムを備え、前述のようにイージー・ペイ・チケットを認証できる。しかしながら、他のチケット・バウチャー・システムが利用されるときには、この賞のチケット検証インターフェースB115は、他のチケット・バウチャー・システムをインターフェースするよう設計してもよい。賞のチケット検証インターフェースB115を用いて、ゲームサービス代表者は、チケット・リーダを用いるゲーム遊技者によってゲームサービス代表者に呈示されるチケットから情報を読み取り、次いでチケットに示された賞を認証して払戻しを行うことができる。
【0627】
様々な実施形態において、賞のチケットはは、遠隔取引サーバB160に格納される情報に対して認証可能なゲームサービス取引情報を含む。このチケットを認証することは、多数のゲーム取引を必要とする場合がある。例えば、ゲームサービス取引情報を賞のチケットから取得した後に、PGD B24は、スペクトル拡散移動通信ネットワーク通信インターフェースを用いて遠隔取引サーバB160にチケット認証要求を送信し、遠隔取引サーバB160からチケット認証応答を受信できる。具体的には、認証応答及び認証要求は、イージー・ペイ・チケットに対するものであってよい。賞のチケットが認証された後に、PGD B24は、遠隔取引サーバB160に取引の確認を送信できる。ゲームサービス取引情報の確認処理の詳細は、図12を参照して記載する。様々な実施形態において、賞のチケット・インタフェースは、スマートカード又は何らかの他の携帯可能な情報装置から賞の情報を認証するように、又はゲーム機から賞の情報を直接的に認証するように、構成してもよい。
【0628】
ゲーム及びサービス取引が完了すると、ゲーム及びサービス取引の情報は、記憶装置B155に格納される。記憶装置B155は、遠隔記憶装置又は携帯可能な記憶装置でもよい。記憶装置B155は、PGD B24のメモリが誤動作するときの調停目的のバックアップとして用いてもよく、PGD B24から取り外し可能でもよい。
【0629】
PGD B24に格納されるゲームサービス・インタフェースの種類は、賞品サービス・インタフェースB120である。ゲーム機(すなわち、図8におけるゲーム機B22a、B22b、B22c、B22d、B22e、B22f、B22g、B22h、B22i、B22j)における賞として、又はPGD B24を介してゲームをプレーする間に、ゲーム遊技者は、自転車、コンピュータ又は旅行カバンを含む賞品と交換可能なチケット(他の機械が発行するもの等)を受け取ってもよく、直接的に(PGD B24自体でのプレー中、等)このような賞を受け取ってもよい。賞品サービス・インタフェースB120を用いて、ゲームサービス代表者又は遊技者は、賞品サービス・チケットを認証し、ある賞品の利用可能性を確認してもよい。例えば、遊技者が自転車を当籤したことを賞品サービス・チケットが示すときに、ゲームサービス代表者は、この賞品が近傍の賞品配送センタ内に利用可能であるかどうかを確認してもよい。あるいは、遊技者が同じことを行うことを許可されてもよい。いくつかの実施形態において、遊技者は、特定の水準の賞品の賞を与えられ、その水準に一以上の特定の商品があってもよい。このような場合において、遊技者は、ちょうど賞を与えられた賞品の水準において、いかなる賞品が現在利用可能であるかを決定するために、インターフェースB120を用いてもよい。PGD B24は、賞品チケットを認証し、遠隔賞品サーバと通信することにより、ある賞品の利用可能性を確認してもよい。さらに、ゲームサービス代表者は、その賞品をゲーム遊技者の家に発送させてもよく、その賞品を配送場所に送らせるための要求を送信してもよい。賞品認証要求泳に賞品認証応答を含む賞品チケットの認証に必要なゲームサービス取引は、賞品の利用可能性を確認して商品を注文又は発送するために、賞品インターフェース内に配置される様々なディスプレイ画面を用いて、実装されてもよい。賞品サービス・インタフェースB120における異なる賞品画面は、賞品サービス・インタフェースのそれぞれの画面に配置されるメニューを用いてアクセスできる。いくつかの実施形態において、賞品サービス・インタフェースB120は、スマートカード又は何らかの他の携帯可能な情報装置からの商品情報を認証するように、又はゲーム機から直接的に賞の情報を認証するように、構成してもよい。
【0630】
PGD B24に格納できるゲームサービス・インタフェースの種類は、食品サービス・インタフェースB125である。ゲーム機の賞として、又はゲームプレーの特定の額の補償として、ゲーム遊技者は、無料の食品又は飲み物を受け取ることができる。食品サービス・インタフェースB125を用いて、遊技者は、食品又は飲み物の賞を交換でき、ゲームサービス代表者はこのような賞(例えば、チケットの形式でゲーム装置B22aの遊技者に提供できる賞)を認証し、賞の利用可能性を確認できる。例えば、ゲーム遊技者が無料の食事に対して有効な賞のチケットを受け取ったときに、食品サービス・インタフェースは、夕食予約の利用可能性を確認し、夕食の予約を行うために用いることができる。別の例としては、PGD B24は、その遊技者による食品又は飲み物の注文を行うために用いることができる。このような注文は、遠隔食品サーバB32(図8も参照)を介して処理してもよい。食品チケット又は賞の認証に必要な取引は、食品サービスの利用可能性を確認するため、食品サービスを要求してその食品サービス要求に対する応答を受信するために、食品サービス・インタフェースB125の中に配置される様々なディスプレイ画面を用いて実装することができる。これらのディスプレイ画面は、食品サービス・インタフェースのそれぞれの画面に配置されるメニューを用いてアクセスできる。いくつかの実施形態において、食品サービス・インタフェースは、スマートカード又は他の携帯可能な情報装置からの食品サービス情報を認証するよう構成してもよい。
【0631】
PGD B24に格納できる別の種類のゲームサービス・インタフェースは、宿泊サービス・インタフェースB130である。ゲームプレーに対する賞として、又はゲームプレーの特定の額に対する補償として、ゲーム遊技者は、部屋のアップグレード、無料の夜間宿泊又は他の宿泊賞品を受け取ることができる。宿泊サービス・インタフェースB130を用いて、遊技者は、ある宿泊賞品の利用可能性を確認してもよい。例えば、ゲーム遊技者が部屋のアップグレードを受け取るときに、宿泊サービス・インタフェースは、部屋の利用可能性の確認、及び部屋の予約のために用いることができる。遊技者が宿泊の賞を勝つかどうかに関わらず、遊技者は、宿泊サービス・インタフェースB130を利用し、部屋の予約(追加の夜間滞在等)又は部屋のアップグレードを行ってもよい。いくつかの実施形態において、ゲームの遊技者には、チケット(図8における独立型のゲーム装置B22a、B22b、B22c、B22d、B22e、B22f、B22g、B22h、B22i、B22jによるもの等)が発行されてもよく、ゲーム代表者は、遊技者の賞のチケットを認証し、賞の利用可能性を確認して賞を設定する目的で、宿泊サービス・インタフェースB130を用いてもよい。別の例としては、PGD B24は、ゲーム遊技領域から立ち去る準備をしているゲーム機ユーザに対して、タクシー又は何らかの他の形式の移動手段を注文するために用いられてもよい。ゲーム遊技領域は、カジノ、ホテル、レストラン、バー又は店でもよい。
【0632】
PGD B24は、宿泊サービスの賞を認証し、遠隔宿泊サーバと通信吸うことにより、ある宿泊の賞の利用可能性を確認してもよい。宿泊チケットの認証、宿泊サービスの利用可能性の確認、宿泊サービスの要求、及び宿泊サービス要求に対する応答の受信に必要な取引は、宿泊サービス・インタフェース内に配置される様々なディスプレイ画面を用いて実装されてもよい。このディスプレイ画面は、宿泊サービス・インタフェースのそれぞれの画面に配置されるメニューを用いてアクセスできる。いくつかの実施形態において、宿泊サービス・インタフェースは、スマートカード又は他の携帯可能な情報装置からの食品サービス情報を認証するよう構成してもよい。
【0633】
PGD B24に格納できる別の種類のゲームサービス・インタフェースは、ゲーム操作サービス・インタフェースB135である。ゲーム操作サービス・インタフェースB135を用いて、ゲームサービス代表者は、ゲーム操作に関連する多数のゲームサービス取引を実施できる。例えば、ゲーム遊技者がゲーム遊技領域において飲み物をこぼしたときに、ゲームサービス代表者は、その出来事を誰かに解消させるための要求をメンテナンスに送信し、該要求に関するメンテナンスからの応答を受信してもよい。メンテナンスの要求及びメンテナンスの応答は、ゲーム操作サービス・インタフェースの画面上のメニューを介して選択されるディスプレイ画面を介し、送受信してもよい。別の例としては、ゲームサービス代表者が、照明の故障等、ゲーム機に障害があることを発見するときには、ゲームサービス代表者は、PGD B24を用いて、ゲーム機に対するメンテナンス要求を送信してもよい。一以上の実施形態において、遊技者は、ゲームサービス・インタフェースB135を通じて様々なオプションを許可されてもよい。例えば、遊技者は、インターフェースB135を用いて、ゲームサービス代表者又は係員に依頼を行うことを許可されてもよい。
【0634】
PGD B24に格納できるゲームサービス・インタフェースの種類は、取引調停インターフェースB110である。様々な実施形態において、PGD B24は、ゲームサービス取引情報を格納するメモリを含む。メモリは、特定のゲームサービス取引が実施されるときに、その種類及び時間を記録できる。ある時点において、PGD B24内に格納されるゲームサービス取引の記録は、代替場所に格納される記録と比較されてもよい。例えば、賞のチケット認証に対しては、賞のチケットが認証され払戻しが行われる各時点において、遠隔サーバB160に確認が送信される。したがって、PGD B24を用いて認証及び払戻しが行われた賞のチケットに関する情報は、遠隔サーバB160が格納するPGDによる取引に関する情報と一致しなければならない。取引調停処理は、この情報の比較のための取引調停インターフェースB110を用いることを含む。様々な実施形態において、ゲームサービス代表者のみが(遊技者ではなく)、取引調停インターフェースB110へのアクセスを許可される。
【0635】
PGD B24に格納できるゲームサービス・インタフェースの種類は、音声インターフェースB138である。PGDに取り入れられるスペクトル拡散携帯方式又は他の通信ネットワークを用いて、遊技者及び/又はゲームサービス代表者は、PGD B24を音声通信装置として用いることができる。音声インターフェースB138は、前述のいくつかのインターフェースを補佐するために用いられてもよい。例えば、ゲーム遊技者が飲み物をこぼしたときに、ゲームサービス代表者は、PGD B24上の音声インターフェースB138を用いて、メンテナンス要求を送信し、メンテナンスの応答を受信できる。別の例としては、ゲーム遊技者が無料の食事等の食品サービスの認証を要求するときに、当該要求は、PGD B24上の音声インターフェースB138を用いて、レストラン又は他の場所において遊技者又はゲームサービス代表者により行うことができる。いくつかの実施形態において、遊技者は、通信を所望するPGD B24に割り当てられたコード番号の入力等により、別のPGD B24の遊技者への接触を許可されてもよい。これにより、例えば、二つの異なるPGD B24を用いる夫婦が互いに通信することが許可される。音声インターフェースB138は、遊技者に、ホテル/カジノのフロントデスク、ゲーム場所のスイッチボードのオペレータ等との接触も許可できる。
【0636】
PGD B24Dに格納できる別の種類のゲームサービス・インタフェースは、ゲームプレー・インタフェースB137である。様々な実施形態において、遊技者は、プレーのための一以上のゲームを選択する目的で、ゲームプレー・インタフェースB137へのアクセスを許可される。ゲームプレー・インタフェースB137へのアクセスは、遊技者がPGD B24を介してプレーできる一以上のゲームを列挙するメニューを含む。様々な実施形態において、ゲームプレーは、ゲームサーバB28(図8参照)により進行される。
【0637】
一以上の実施形態において、ゲーム制御コードは、PGD B24ではなく、代わりに機密保護された遠隔サーバに常駐する。図8を参照すると、ゲームプレー・データは、ゲームサーバB28からPGD B24に、PGD B24からゲームサーバB28に、送信される。好適には、PGD B24は、ビデオデータの受信及びディスプレイB102上への情報呈示のためのデータ処理等により、データを受信して処理するよう適合される。同様に、PGD B24は、入力を受け付け、その入力又は命令をゲームサーバB28に送信するよう構成される。この構成は、ゲームプレー・データが遠隔場所に又は遠隔場所から通過する必要があるため、近傍の全ゲームプレーの態様がモニタできるという利点を有する。これにより、例えば、PGD B24において改ざん、コピー等が行われる可能性のあるゲームソフトウェアの格納が回避される。
【0638】
一以上の実施形態において、それぞれのPGD B24は、いずれのPGD B24のデータが送信され、データがいずれに送信されるかを識別するために利用される、一意的な識別子を有する。いくつかの実施形態において、ゲームサーバB28は、次いで、異なるPGD B24を用いる複数の遊技者に、同一又は異なるゲームを呈示するために用いることができ、特定のPGD B24においてプレーされる特定のゲームに関するゲームデータは、特定の識別子を用いるPGD B24に向けられる。
【0639】
当業者に考慮されるように、PGD B24は多様な構成を有することが可能である。上述のように、PGD B24は、ゲームコードが直接的にはPGDに格納されないゲームシステムB20に用いることができる。このような実施形態において、PGD B24は、極めて制限されたデータメモリ量を有してもよい。いくつかの実施形態において、PGD B24は、ディスプレイB102の動作、スタイラスB103又は入力ボタンB104等からの入力受け付け等に必要な制御コードを実行するためのプロセッサを備える。加えて、PGD B24は、好適には、ゲームサーバB28から送信されるデータを受け付けるためのバッファメモリを備える。このデータは、ビデオ及び音声内容等の、ゲーム情報を表示するためのデータを含む。
【0640】
上記記載のPGD B24の使用の様々な態様を、ここに記載する。一以上の実施形態において、PGD B24は、直接的に遊技者による使用が可能である。様々な実施形態において、遊技者は、一以上のゲームをプレーし、食品等の商品及びサービスを入手するために、PGD B24を使用できる。
【0641】
いくつかの実施形態に係る、PGD B24の使用方法を、図11(a)及び図11(b)に示す。一般的に、遊技者は、最初にPGD B24を入手しなければならない。例えば、遊技者は、ゲームオペレータからのPGD B24を十分に確認してもよい。次いで、遊技者は、PGD B24の使用資格を確立する。いくつかの実施形態において、遊技者は、ログイン・インタフェースに遊技者の状況を示し、PGD B24を起動する目的で有効なチケットを入手しなければならない。起動すると、遊技者は、インターフェースB106を用いて、ゲームプレー、賞品及び賞の交換、食品及び飲み物の発注、予約の発行、ゲームオペレータを探すこと、及び詳細を後述する多様な他の賞品及びサービスを探すこと等の、多様な取引への参加を許可される。
【0642】
遊技者によるPGD B24の使用方法の一例を、図11(a)を参照して記載する。最初のステップB400において、遊技者は、まずPGD B24を入手する。いくつかの実施形態において、ゲームオペレータは、遊技者がゲーム係員からPGD B24を入手できるホテル/カジノのフロントデスク、レストランの接客スタンド又は他の所望の場所等の、ある場所を有することができる。いくつかの実施形態において、ゲームオペレータは、実際には、遊技者にPGD B24をレンタル、販売又は供与等により、遊技者がPGD B24を保持することを許可する。
【0643】
ステップB402において、PGD B24が起動される。いくつかの実施形態において、このステップは、PGD B24の起動(電源スイッチ等による)及びログインを含む。いくつかの実施形態において、PGD B24が起動するときには、ログイン・インタフェースB105が自動的に表示される。ログイン・インタフェースB105は、スタイラスB103を用いて選択可能な「遊技者」及び「権限を有する人員」ボタンを備えてもよい。遊技者は、スタイラスB103を用いて遊技者ボタンを選択することにより、「遊技者」の状況を指示できる。
【0644】
いくつかの実施形態において、ゲームオペレータは、遊技者をログインさせてもよい。例えば、遊技者がレストランの接客係からPGD B24を入手するときに、接客係が遊技者モードで遊技者をログインさせてもよい。いくつかの実施形態において、ゲームオペレータは、あるPGD B24を遊技者による使用のために、他のものをゲーム員の使用のために、有していてもよい。このような場合において、遊技者の状況に対して構成されるPGD B24は、起動後に自動的に遊技者モードに構成されてもよい。
【0645】
ステップB404において、遊技者は、PGD B24を使用するための資格を確立する。いくつかの実施形態において、このステップは、ゲームシステムB20のイージー・ペイ部分を用いて認証可能な有効チケットを遊技者が提供することを含む。いくつかの実施形態において、遊技者は、ゲームシステムB20のゲーム機B22a、B22b、B22c、B22d、B22e、B22f、B22g、B22h、B22i、B22j等の、ゲーム機のプレーを通じてチケットを入手した場合がある。いくつかの実施形態において、遊技者は、ゲームサービス代表者によってチケットを発行される場合がある。例えば、遊技者は、現金支払いケージにおいてクレジットを提供し(クレジットカード又は現金等により)、チケットを発行される場合がある。遊技者は、また、レストラン係員に現金等を支払い、チケットを発行される場合がある。
【0646】
遊技者がチケットを有していると、このチケットは、PGD B24のチケット・リーダB145を用いてスキャンされうる。例えば、遊技者は、チケット・リーダB145の前方にチケットを通過させてもよい。PGD B24によって情報が読み取られると、このデータは認証のためのイージー・ペイ・サーバB26に送信されうる。好適には、この認証は、これが未処理であって、付随価値を有しているという事実を含め、特定のチケットが承認されることを確認する。
【0647】
一以上の実施形態において、他の様式によって資格が確立されてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、PGD B24のチケット・リーダB145を用いて読み取り可能な、遊技者追跡又は識別カードを用いて、資格が確立されてもよい。
【0648】
PGD B24を使用するための資格の確立により、遊技者が、PGD B24の使用により利用できるサービス及び商品の入手に支払うための資金を有していることを確認できる。しかしながら、一以上の実施形態において、このステップは削除されてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、遊技者は、PGD B24の使用と、次いで他の様式による商品又はサービスへの支払いを許可されてもよい。いくつかの実施形態において、遊技者は、例えば、食品を注文し、次いでこの食品が配達される時点において、ルームチャージ又は現金を用いて、この食品に対してサーバに支払いを行ってもよい。いくつかの実施形態において、遊技者は、ゲームプレーの支払い又は食品等の支払いのためにクレジットカードを用いてもよい。この場合には、クレジットカードは、サービス又は商品が提供される、又は遊技者によって注文される時点において、カードリーダB140により読み取られてもよい。
【0649】
ステップB406において、次いで、遊技者は、インターフェースB106からの一以上の選択項目の選択を許可される。上述のように、遊技者は、全てのインターフェースB106へのアクセスを許可されるとは限らない。任意の場合において、遊技者は、スタイラスB103等を用いて、インターフェースB106のグループからサービスを選択できる。PGD B24を用いる特定の活動への参加の例は、図11(b)を参照して後述する。
【0650】
遊技者が、PGD B24を用いる全ての活動への参加をもはや望まなくなると、PGD B24の使用セッションはステップB408において終了し、一以上の実施形態において、PGD B24はゲームオペレータに返却される。様々な実施形態において、遊技者がPGD B24の使用をもはや望まなくなると、遊技者はゲームオペレータにPGD B24を返却する。この時点において、ゲームオペレータは、PGD B24を用いる全ての取引が終了又は完了したことを確認し、遊技者に全ての勝ちを支払うことができる。いくつかの実施形態において、遊技者B24には、遊技者のクレジット(PGD B24の最初の使用を目的として行われる任意の支払いに、全ての勝ちを加算し、全ての出費を減算したものを含む)を表す新規なチケットが発行される。
【0651】
遊技者がゲームプレー・インタフェースB137へのアクセスを用いてゲームプレーのオプションを選択したPGD B24の使用方法の例は、図11(b)を参照して詳細を後述する。ステップB410において(このステップは、図11(a)のステップB406の特定の実施形態を含む)、遊技者は、ゲームプレー・インタフェースB137を用いて「ゲームプレー」のイベント又はサービスの選択を行う。
【0652】
いくつかの実施形態において、遊技者がゲームプレー・インタフェースB137を選択したときに、遊技者にプレーを許可してもよい一以上のゲームのメニューが遊技者に表示されてもよい。いくつかの実施形態において、遊技者がゲームプレー・インタフェースB137を選択するときに、PGD B24から遠隔ゲームサーバB28に、遊技者がゲームプレーを望むことをゲームサーバB28に指示する信号が送信されてもよい。これに応答して、ゲームサーバB28は、表示するための最新ゲームメニューをPGD B24に送信してもよい。この構成において、利用可能なゲームメニューは、それぞれのPGD B24の代わりに、一以上の中心的な場所(サーバB28等)において、継続的に更新されてもよい。
【0653】
システムB20が遊技者にゲームメニューからゲームの選択を許可する場合に、本方法は、プレーする特定のゲームを遊技者が選択するステップを含む。ゲームが選択されると、又は単一のゲームオプションのみが設けられている場合には、ゲームプレーが開始する。いくつかの実施形態において、ゲームサーバB28は、ビデオ及び音声内容等のゲーム呈示において、PGD B24による使用のために、PGD B24にデータを送信する。
【0654】
いくつかの実施形態において、ステップB412において、遊技者は、ゲームに参加するためのベット又は参加料の投入を要求される。いくつかの実施形態において、遊技者は、イージー・ペイ・システムを用いて、このベット又は参加料を投入できる。上述のように、遊技者は、好適には、イージー・ペイ・チケットを用いてPGD B24を用いるための資格又は他の資格を確立し、このチケットは、遊技者が商品及びサービスに対する支払いのために用いることのできる口座に金銭又はクレジットを有していることを明示する。これらのサービスは、ゲームプレーのサービスを含む。
【0655】
いくつかの実施形態において、遊技者がPGD B24を使用するための資格を確立すると、遊技者のクレジット又は金銭の価値は、遊技者が視覚的にこの額を思い出すように、遊技者に対して表示される。遊技者がゲームプレーを開始するときに、遊技者は、遊技者が口座に有しているクレジット又は金銭の価値を超えないベット又は参加料を入力できる。遊技者がベット又は参加料を投入すると、この情報はイージー・ペイ・サーバB26に送信され、遊技者の口座から控除される。次いで、新規なクレジットの価値が、遊技者のPGD B24に表示される。
【0656】
様々な実施形態において、遊技者は、他の様式においてベット又は参加料のためのクレジットを提供してもよい。例えば、遊技者は、ベット又は参加料に必要なクレジットを提供する目的で、カードリーダB140にクレジットカードを通してもよい。
【0657】
ステップB414において、遊技者は、次いで、ゲームへの参加を許可される。いくつかの実施形態において、ゲームプレーは、ゲームコードを実行すること、及び遊技者に対してゲームのある態様を呈示するためにPGD B24に情報を送信することを含む。必要なときには、遊技者には入力の提供が許可され、この入力は、PGD B24からゲームサーバB28に送信される。
【0658】
ゲームの一例としては、該ゲームはビデオポーカーを含むことができる。この実施形態において、ゲームサーバB28は、5枚のカードをランダムに生成するか又は選択するためのコードを実行する。カードのビデオ画像を表すデータがPGD B24に送信され、これにより配布される5枚のカードの画像がディスプレイ画面B102上に表示される。
【0659】
「ドロー」又は「ステイ」の指示が、ユーザに表示されてもよい。この時点において、遊技者は、手に残す又は交換する一以上のカードを選択できる。遊技者が何らかのカードを交換するために選択する場合には、この指示は、次いで、交換カードをランダムに生成又は選択するゲームサーバB28に送信される。交換カードのデータはPGD B24に送信され、交換カードの画像が表示される。
【0660】
所定の勝ち手を含む5枚カードの手(任意の交換カードを含む)がゲームサーバB28によって決定される場合には、遊技者に勝ちの金額が支払われうる。そうでなければ、遊技者は自分のベット又は参加料を失う。このステップは、ゲーム結果を決定する、本方法のステップB416を含む。
【0661】
結果が勝ちの結果であれば、遊技者は、イージー・ペイ・サーバB26を通じて遊技者の口座に入金が行われることにより、勝ちの支払いを受けることができる。この場合に、表示される遊技者のクレジットの価値は、遊技者の勝ちを反映して更新される。
【0662】
次いで、遊技者は、ゲームプレーの再開、異なるゲームプレー、又は一以上の他の提供サービスの選択を、選んでもよい。いくつかの実施形態において、様々なインターフェースB106を含む表示に戻ることを遊技者に許可する、「メインメニューに戻る」というボタン等が、全ての時点において遊技者に表示されてもよい。
【0663】
いくつかの実施形態において、遊技者がPGD B24の使用を完了したときに、遊技者はゲームオペレータにPGD B24を返却する。例えば、遊技者は、現金支払いケージ又はゲームサービス・オペレータにPGD B24を返却してもよい。様々な実施形態において、次いで、ゲームサービス・オペレータ又は他のパーティは、遊技者の口座に残っている任意のクレジット又は価値に対して遊技者にチケットを発行する。次いで、PGD B24は、別の遊技者による使用の準備のために動作を停止してもよい。いくつかの実施形態において、PGD B24は、電源を切断することによって動作を停止してもよい。いくつかの実施形態において、遊技者又はユーザのログインを求めるデフォルト状態にPGD B24を復帰させる、「ログアウト」インターフェース又はオプションが設けられてもよい。
【0664】
PGD B24は、ゲームサービス・オペレータによって使用されてもよい。このような使用法の様々な例は、図8及び図9と組合せて詳細を後述する。
【0665】
ゲームサービス代表者が、ゲームプレー領域B70(図8)においてゲームサービスを探しているゲーム遊技者に接触するときには、ゲームサービス代表者は、図10を参照して記載するように、PGD B24のディスプレイ画面上の適切なゲームサービス・インタフェースを用い、ゲーム遊技者が求めるゲームサービスを提供する。例えば、ゲーム遊技者がイージー・ペイ・チケットの認証を要求するときに、ゲームサービス代表者は、ディスプレイ画面B102において利用可能なメニューを用いて、イージー・ペイ・チケット認証インターフェースをPGD B24のディスプレイ画面上に表す。次いで、ゲームサービス代表者は、PGD B24に接続されるチケット・リーダを用いてイージー・ペイ・チケットをスキャンし、一意的なチケット情報を取得する。次に、PGD B24は、無線通信インターフェースを用いて、イージー・ペイ・サーバB26にイージー・ペイ・チケットの認証要求を送信する。
【0666】
様々な実施形態において、チケット認証要求は、無線通信基準が用いられる一以上の情報パケットからなる。無線リンクB72を用いて、チケット認証要求を含む一以上の情報パケットが、イージー・ペイ・サーバに接続されるトランシーバB62に送信される。トランシーバB62は、PGDによって用いられる通信フォーマットで、ゲームプレー領域B70の一以上のPGD B24とメッセージを送受信するよう設計される。ゲームプレー領域B70のPGD B24の場所によっては、PGD B24との双方向的な情報パケットに対する通信経路は、B58及びB60を含む一以上の無線通信リレーを通じてもよい。例えば、PGD B24がゲーム機B22aの近傍に配置されるときは、PGD B24からイージー・ペイ・サーバB26へのメッセージに対する通信経路は、PGD B24からリレーB60、リレーB60からリレーB58、リレーB58からトランシーバB62及びトランシーバB62からイージー・ペイ・サーバB26であってもよい。PGD B24の場所がゲームプレー領域B70において変化するにつれて、PGD B24とイージー・ペイ・サーバB26との間の通信経路は変化してもよい。
【0667】
イージー・ペイ・サーバB26からのイージー・ペイ・チケット認証の応答の受信後には、そのイージー・ペイ・チケットは、PGD B24上の適切なディスプレイ画面を用いて認証されてもよい。チケットの現金払戻し後に、ゲームサービス代表者は、PGD B24を用いてイージー・ペイ・サーバB26に取引の確認を送信してもよい。PGD B24に対する取引の履歴は、PGD B24並びにイージー・ペイ・サーバB26に格納できる。次に、取引に対する受領書が印刷出力されてもよい。受領書は、ゲームサービス代表者によって携行され、何らかの様式でPGD B24に接続される可搬型プリンタから生成されてもよく、受領書は固定場所のプリンタB56から生成されてもよい。
【0668】
ゲームプレー領域B70においてPGD B24を用いる異なるゲーム遊技者に対して多数のゲームサービス取引を含む多数のゲームサービスの提供後に、ゲームサービス代表者は、PGD B24をログオフし、機密格納のための場所にこれを返却してもよい。例えば、交替時間の終了時に、ゲームサービス代表者は、いずれかの場所で、装置が特定のゲームサービス代表者に割り当てられていないこと、また別のゲームサービス代表者に割り当てられていないことについて、PGD B24を確認してもよい。しかしながら、PGD B24が別のゲームサービス代表者に割り当てられる前に、PGD B24に格納される取引履歴は、イージー・ペイ・サーバB26等の取引サーバに格納される別個の取引履歴を用いて調停されてもよい。
【0669】
ゲームサービス代表者へのPGD B24の割り当て並びに割り当ての解除、及び取引の調停は、機密保護及び監査の目的で実施される。PGD B24に用いてもよい別の機密保護の手段は、PGD B24と取引サーバとの間での固定的な接続時間である。例えば、PGD B24がゲームサービス代表者に割り当てられ、このゲームサービス代表者がPGD B24にログインした後に、PGD B24は、イージー・ペイ・サーバB26、サーバB28、又はサーバB32を含む一以上の取引サーバと通信を確立できる。取引サーバとPGD B24との接続により、PGD B24は、取引サーバに情報を送信でき、取引サーバから情報を受信できる。この接続の長さは、ある長さの時間後にはPGD B24と取引サーバとの接続が自動的に終了されるように、固定されてもよい。取引サーバに再接続するためには、ログイン及び登録処理がPGD B24において繰り返されなければならない。
【0670】
取引サーバは、一以上のゲームサービス取引を提供してもよい。しかしながら、PGD B24は、異なるゲームサービス取引を取得するために、複数の取引サーバと接続してもよい。例えば、サーバB30は賞品サービス取引を可能にする賞品サービス取引サーバであってもよく、サーバB415はサービス取引を可能にする食品取引サーバであってもよい。ゲームサービス代表者がゲーム遊技者から賞品サービスの要求を受信するときに、PGD B24は、PGD B24と商品取引サーバB30に接続されるトランシーバB64との間の無線通信リンクを用いて商品取引サーバB30に接続するために用いられてもよい。同様に、ゲームサービス代表者がゲーム遊技者から食品サービスの要求を受信するときに、PGD B24は、PGD B24と食品取引サーバB32に接続されるトランシーバB66との間の無線通信リンクを用いて食品取引サーバB32に接続するために用いられてもよい。
【0671】
サーバB26、B28、B30、B32を含む異なる取引サーバは、別個のネットワーク上にあってもよく、何らかの様式でリンクされてもよい。例えば、サーバB32はネットワークB74に接続され、サーバB26はネットワークB38に接続され、サーバB30はネットワークB76に接続され、サーバB28はネットワークB78に接続される。この実施形態において、ネットワークB76とネットワークB38との間には、ネットワーク・リンクB80が存在する。したがって、サーバB26は、ネットワーク・リンクB80を介してサーバB30と通信できる。異なるサーバ間の通信リンクにより、サーバは、ゲームサービス取引を共有でき、PGDと取引サーバとの間の異なる通信経路を可能にすることができる。同様に、ネットワーク・リンクB82は、ネットワークB78とB38との間に存在し、ゲームサーバがイージー・ペイ・サーバB26と通信することを許可している。
【0672】
図12は、ハンドヘルド型の装置を用いるゲームサービスを提供する方法を示すフロー図である。ステップB500において、ゲームサービス代表者はPGD B24を受け取り、この装置を割り当てるためにログインする。確認処理及び割り当て処理は、機密保護及び監査目的である。
ステップB505において、ゲームサービス代表者は、何らかの種類のゲームサービスを要求する、ゲーム領域内のゲーム遊技者と接触する。ステップB510において、ゲームサービス代表者は、PGDのディスプレイ画面B102上のメニューを用い、要求されたゲームサービスをゲームサービス代表者が提供することができるPGD B24の適切なインターフェースを選択する。ステップB515において、ゲームサービス代表者は、ゲームサービス取引を実施するために必要なゲームサービス取引情報を入力する。例えば、賞のチケットを認証するために、ゲームサービス代表者は、チケット・リーダを用いてチケットから情報を読み取ってもよい。別の例としては、有色の予約を含む食品サービスを提供するために、ゲームサービス代表者は、予約を行うためのゲーム遊技者の名前を入力してもよい。
【0673】
ステップB520において、ステップB515において取得された取引情報は、必要に応じて認証される。例えば、遊技者が賞のチケットの現金払戻しを試みるときに、この賞からの情報は、チケットが公正(例えば、チケットが偽物である場合がある)かつすでに認証されたものではないことの両方を確認するために、認証される。認証処理は、PGD B24と取引サーバとの間での多数の情報パケット転送を必要とする。賞のチケット認証に対する認証処置の詳細は、図13を用いて記載する。取引情報が有効であるときには、ステップB522において、ゲームサービス取引が提供される。例えば、宿泊サービスを求める遊技者に対して、部屋の予約が行われてもよい。ゲームサービス代表者の確認は、ステップB545における取引調停のためにと引きサーバに送信されてもよい。一以上の実施形態において、本方法は、ゲームサービス取引に関する受領書を生成するステップを含んでもよい。
【0674】
ステップB535において、サービス提供後に、ゲーム遊技者は、別のゲームサービスを要求してもよい。ゲーム遊技者が追加のゲームサービスを要求するときには、ゲームサービス代表者は、ステップB510に戻り、ゲームサービスのための適切なインターフェースを選択する。ゲーム遊技者が追加のゲームサービスを要求せず、ステップB530において交替時間の終了ではないときには、ゲームサービス代表者は、ステップB505に戻って新規なゲーム遊技者と接触する。ステップB540において、交替時間が終了するときに、ゲームサービス代表者は、PGD B24をログアウトして機密保護の場所で装置を確認し、PGDが異なるゲームサービス代表者に割り当てられるようにしてもよい。ステップB545において、PGD B24が異なるゲームサービス代表者に割り当てられる前に、PGDに格納された取引履歴が、ゲームサービス代表者の交代時間の間に取引履歴サーバを用いて以前に確認された取引と一致することを確認するために、取引履歴の調停が実施される。PGD B24上の取引履歴は、PGDのリムーバブルメモリ格納装置に格納されてもよい。すなわち、メモリは、取引調停のための取り外され、新しいメモリと入れ替えることができる。すなわち、装置に割り当てられた以前のゲームサービス代表者からの取引履歴が調停される間に、新しいメモリを有する装置を、新規なサービス代表者に割り当てることができる。
【0675】
図13は、個人向けのゲームサービスを提供するための情報を認証する方法を示すフロー図である。図に示す実施形態において、チケットは、イージー・ペイ・チケット・システムと一致した様式で認証される。イージー・ペイ・チケットは、通常は賞のチケットのために用いられる。しかしながら、このシステムは、食品サービス、賞品サービス又は宿泊サービスを含む他のサービスのためのチケットを提供するよう適合できる。ステップB600において、チケットから読み取られるゲームサービス取引情報に対する要求は、図8を参照して記載されるように、PGD B24上の無線通信インターフェースを介し、適切な取引サーバに送信される。ステップB605において、サーバは、いずれの事務認証チケット(CVT)B34、B36がそのチケットを所有しているかを識別する。CVTがチケットを所有しているときには、CVTは、CVT B34、B36に接続されるゲーム機から発行される特定のチケットの状況に関する情報を格納している。ステップB610において、サーバは、チケット所有者として識別されるCVTに対して、チケットの支払い要求を送信する。通常は、この支払い要求は、チケット上のサービスが要求されたことを指示したことになる。現金支払いチケットに対して、支払い要求は、そのチケットを精算する要求が行われたことを意味する。無料の食事に対して、支払い要求は、その食事を取得するための要求が行われたことを意味する。ステップB615において、CVTはチケットに対する支払い要求を受信し、チケットを未決定にマークする。チケットが未決定である間は、同様の情報によるチケット認証のいかなる試みも、CVTによって遮断される。
【0676】
ステップB620において、CVT B34、B36は、コンテキスト情報を伴う応答をサーバに返信する。一例としては、コンテキスト情報は、チケットが発行されたときの時間と場所とすることが可能である。CVTからサーバへの情報は、CVT及びサーバによって共有される通信標準方式にしたがった一以上のデータパケットとして送信できる。ステップB625において、CVTからの認証応答の受信後に、サーバは支払い要求を未決定にマークし、PGD B24に支払い命令を送信する。支払い要求が未決定である間は、サーバは、同一の情報を有する別のチケットは、支払い要求が認証すべき未決定である当該チケットとしては認めない。
【0677】
ステップB630において、ゲームサービス代表者は、サーバからの支払い命令を受け付けるか、又は拒否するかを選択できる。ゲームサービス代表者が、ステップB640において、サーバからの支払い命令を受け付けるときは、PGD B24Dは取引サーバに応答を送信し、取引が実施されたことを確認する。取引サーバは、その要求が支払い済みであることをマークし、同一の情報を有する別のチケットが認証されることを防止する。ステップB645において、サーバは、CVTに確認を送信し、これによりCVTはその要求を未決定から支払い済みにマークできる。ゲームサービス代表者が、ステップB650において、サーバからの支払い命令を拒否するときには、PGD B24は、支払い命令を未決定から未払いにマークするという応答をサーバに送信する。チケットが未払いにマークされるときには、これは別のPGD B24又は他の認証装置によって認証されてもよい。ステップB655において、サーバはCVTに支払い要求を未決定から未払いにマークする応答を送信し、これによりチケットの認証が認められる。
【0678】
本発明の一以上の実施形態において、チケットは、ゲームをプレーする又は食品を取得する権利等の、サービス又は品物に対する権利を確立するためのクレジット/価値を提供するために、用いてもよい。PGD B24は、カードリーダB140を備えてもよい。このような構成において、PGD B24のユーザは、クレジット/価値を提供するために、クレジットカード又は他の磁気ストライプ・カードを使用できる。様々な実施形態において、PGD B24は、情報を取得/受信するために、スマートカード・リーダ等の一以上の他の種類の装置を備えてもよい。このような構成において、PGD B24装置はクレジットカード、スマートカード又は他の装置からの情報を読み取ってもよい。これらのカードは、周知のクレジット又はデビットカードを含んでもよい。この情報は、クレジット/価値を提供するために用いられてもよい。クレジットカードの例において、ユーザの口座情報がカードから読み取られ、PGD B24から制御部B42に送信されてもよい。クレジットカード/クレジット認証情報は、クレジットカード・サーバ(図示せず)に関連付けられてもよい。このクレジットカード・サーバは、銀行又はカジノ若しくはPGD B24及び制御部B42の使用場所から遠隔した他の実体と関連付けられてもよい。制御部B42と遠隔サーバとの間に、これらにわたるクレジットカード情報の送信のために、通信リンクを設けてもよい。
【0679】
いくつかの実施形態において、遊技者がスマートカード又はクレジットカードを利用するときに、付随するクレジット又は価値の額はイージー・ペイ・サーバB26に送信され、クレジット/価値があたかもチケットによって提供されたかのような同じ様式で、クレジットされた額を正確に扱うことができる。遊技者が現金払戻しを要求するときには、イージー・ペイ・サーバB26は、クレジットされた当初の額及び任意の賞、損失又は支払いの額の記録を有しており、次いでユーザのクレジット全体を表すチケットを遊技者に発行できる。
【0680】
本発明にしたがって、一以上の可搬型ゲーム装置を含むゲームシステムが提供される。可搬型ゲーム装置は、ホテルの部屋、レストラン又は他の場所等の多様な場所で、一以上のゲームをプレーすることを遊技者に許可する。これらの場所は、自立型の、一般的には固定式のゲーム機が配置される伝統的なゲーム領域から遠隔していてもよい。
【0681】
一以上の実施形態において、遊技者は、可搬型ゲーム装置を単にゲームプレーだけではなく、他の商品及びサービスを入手するためにも使用できる。加えて、一以上の実施形態において、可搬型ゲーム装置は、多様な機能を実施し、多様なサービスを遊技者に提供するために、ゲームサービス代表者によって使用することも可能である。
【0682】
前述の記載は、様々な実施形態にしたがって用いることのできるいくつかの実装技術を包含することを理解されたい。様々な実施形態にしたがって、他の技術の使用及び想定が可能である。現在存在している技術又はなお開発途上にある技術のいずれかの任意の適切な技術を用いて、様々な実施形態が実施されてもよい。
【0683】
無線対話システム
様々な実施形態にしたがって、無線対話ゲームシステムは、一以上の無線装置、受信機及び中央プロセッサを備える。無線対話ゲームシステムは、中央プロセッサと通信状態にある端末も含むことができる。
【0684】
無線対話ゲームシステムを用いるゲーム環境において、遊技者は、ゲーム設備又は「ハウス」を代表するゲーム責任者から無線ゲーム装置を受け取る。無線ゲーム装置は、遊技者によって入力される情報として、賭けの情報を受信し、この受信した賭けの情報を識別情報と共に無線送信により受信機に送信することができる。
【0685】
無線対話ゲームシステムは、一つのゲーム設備内において多数の無線ゲーム装置をサポートできる。無線ゲーム装置からの無線送信の範囲は、30メートル(100フィート)以内とすることができる。
【0686】
様々な実施形態にしたがって、遊技者は、装置上のボタン又はキーの押下等によって、無線ゲーム装置に情報を入力する。無線ゲーム装置は、キーパッド型の構成において、例えば5~20の任意の数のボタンを備えてもよい。ボタンには数字の0から9が記されてもよく、「$(ドル記号)」及び「入力」キーも備えてもよく、これにより遊技者は容易に賭けの情報を入力できる。様々な実施形態において、無線ゲーム装置は、少なくとも8個の遊技者選択ボタン(例えば、数字)及び少なくとも5個の特別機能ボタン(例えば、遊技者の収支を求めるため)を備える。
様々な実施形態において、遊技者は、マイックロプロセッサ・チップ又は符号化された情報を有する磁気ストライプを含むスマートカードを、無線ゲーム装置上のスマートカード・リーダに通すことにより、無線ゲーム装置に何らかの又は全ての賭けの情報を入力することができる。
【0687】
様々な実施形態において、無線ゲーム装置は識別子を備えてもよい。識別子は、例えば、一連の英数字、バーコード、又は装置に添付される磁気ストライプでもよい。様々な実施形態において、識別子は、例えば、電気的消去可能なプログラム可能は読み出し専用メモリ(EEPROM)等の機密保護メモリに格納されるデジタル符号でもよい。次いで、識別子は、一連の英数字の場合にはゲーム責任者によって直接的に読み取り可能であってもよく、バーコード又は磁気ストライプ・リーダによって自動的に読み取られてもよい。様々な実施形態において、識別子は、EEPROM内にプログラムされ、端末内のエンコーダ及びデコーダ回路に直接的に接続可能なRS-232Cポートを通じてEEPROMから読み出されてもよい。
【0688】
無線ゲーム装置は、暗号鍵を格納してもよい。暗号鍵は、装置から受信器に送信される情報を暗号化するために用いることができる。受信器に送信される情報の暗号化は、無線ゲーム装置の改ざんを制限でき、未承認又は偽造装置がシステムに使用されることを防止できる。
【0689】
様々な実施形態において、暗号鍵は、EEPROMに格納されてもよい。EEPROMは、適切な符号化回路が利用できなければアクセスが困難なメモリデバイスであるという利点を有することが可能である。したがって、暗号鍵を装置にダウンロードする符号化回路は、ゲーム責任者によって機密保護状態で保持されうることを想定する。
【0690】
あるいは、EEPROMに格納される暗号鍵は、無線ゲーム装置が遊技者に供給される時点において、ポートを通じて符号化及び復号化回路に直接的に端末を接続することにより、無線ゲーム装置を受け取るそれぞれの遊技者に対して更新及び変更してもよい。さらに、プレーされるゲームに関連する他のデジタル情報は、無線ゲーム装置との直接的な接続を通じて、端末からEEPROMにダウンロードされてもよい。
【0691】
様々な実施形態において、マイクロプロセッサは、無線ゲーム装置の動作を制御する。マイクロプロセッサは、遊技者が無線ゲーム装置のボタン又はキーを用いて入力したデジタル形式の賭けの情報を受信する。マイクロプロセッサは、無線ゲーム装置識別子のデジタル形式の等価物である、無線ゲーム装置に関連付けられる識別コードを格納する。マイクロプロセッサは、受信器への送信に対して識別コード及び遊技者の賭けの情報を暗号化するためのソフトウェア・アプリケーションも実行する。ソフトウェアは、暗号鍵を用いて、識別コード及び賭けの情報を含むデータパケットを暗号化するアルゴリズムを含む。
【0692】
様々な実施形態において、無線ゲーム装置は、受信器との通信のための一意的なアドレス、すなわち識別コードを有し、中央プロセッサによって装置内にプログラムされる遊技者識別子を格納する。無線ゲーム装置は、賭け額のレジスタを備えてもよく、これは装置上のキーを用いて維持及び更新される。賭け額のレジスタに格納される額は、装置から中央プロセッサへの送信に含まれてもよい。賭け額のレジスタの値は、装置が起動され、さらに遊技者による調節が可能になるときには、例えば1ドル等の所定の額をデフォルトとしてもよい。無線ゲーム装置は、また、口座収支レジスタを備えてもよく、これは装置内に維持され、中央プロセッサによって周期的に更新される。口座収支レジスタの値は、装置が初期化されるときには0ドルをデフォルトとしてもよい。
【0693】
無線ゲーム装置は、遊技者ファンクション・キーを備えてもよい。遊技者ファンクション・キーは、以下の機能を達成するために使用できる。
1.受信器にメッセージを送信する。
2.口座収支情報を要求する。
3.装置の状態を調節する。
4.データが次に送信されるメッセージ内に送られるように設定する。
5.賭け額レジスタを、10ドル、5ドル又は1ドル等の所定の額だけインクリメントする。
6.賭け額レジスタを、1ドル等のデフォルト値にリセットする。
【0694】
無線ゲーム装置のファームウェアは、ボタン又はキーの一つの押下を、100ミリ秒ごとのみに可能としてもよい。様々な実施形態において、キー押下はキューされない。すなわち、キー押下によるメッセージが送信のためにキューされるときには、このキューされたメッセージが送信された後に、他の遊技者入力が受け付けられる。
【0695】
無線ゲーム装置は、送信機を備えてもよい。送信機は、マイクロプロセッサから暗号化されたデジタル情報を受信し、受信器への無線送信のためにこれを信号に変換してもよい。送信機は、例えばラジオ周波数の信号又は赤外線信号を用いて、無線で信号を送信する。受信器と無線ゲーム装置との間の通信は、毎秒2400ビットで同期してもよい。
【0696】
無線ゲーム装置は、周期的に受信器に対する識別信号を送信するよう送信機を駆動する識別回路を備えてもよい。識別回路の使用により、受信器及び中央プロセッサは、無線ゲーム装置がなお動作状態にあり、ゲーム設備に存在して機能することを確認できる。したがって、無線ゲーム装置がゲーム設備から移動すれば、受信器及び中央プロセッサは、識別回路及び送信機によって送信される周期的な識別信号をもはや受信検出しなくなり、ゲーム責任者は、この無線ゲーム装置がゲーム設備から移動したという警告を受けることが可能である。
【0697】
無線ゲーム装置は、マイクロプロセッサが現在時刻及び日付をモニタできるリアルタイム・クロックを備えてもよい。このクロックは、タイミング回路からなる場合がある。マイクロプロセッサは、現在時刻及び日付に基づく計算及び他の機能を実施するために、クロックから取得される時刻及び日付の情報を用いることができる。
【0698】
無線ゲーム装置は、また、電子又は磁気部品等のタグを備えてもよく、これはゲーム設備の入口及び/又は出口に設置される検出装置を通過するときに警告を作動させる。タグを有する無線ゲーム装置が検出装置を通過することによる警告の作動は、ゲーム責任者に、ゲーム設備から無線ゲーム装置の移動が行われようとすることを通知する。
【0699】
無線ゲーム装置は、装置に内蔵のバッテリ源から電源を供給できる。バッテリ源等の可搬型電源により、ゲーム設備全体にわたり、無線ゲーム装置のコードレス動作を拡張できる。バッテリ源は、未使用時に装置の再充電が可能な、取り外しできる再充電可能バッテリの一部でもよい。
【0700】
いくつかの実施形態において、無線ゲーム装置は、バックライトを有する液晶ディスプレイ(LCD)等のディスプレイ画面上に、ゲーム情報等の情報を表示する。LCDは、賭け額レジスタ及び口座収支レジスタに格納される値を表示するために使用できる。無線ゲーム装置は、受信器から又は中央プロセッサから送信されるデジタル情報を受信するディスプレイ受信器を備えてもよい。
【0701】
装置は、また、二色発光ダイオード(LED)を備えてもよい。二色LEDは、赤及び緑等の、少なくとも二つの色による表示が可能である。緑色光は、無線ゲーム装置が受信器への送信を行うごとに、一定時間の間に遊技者に対して確実に視認可能とするため、点滅してもよい。赤色光は、無線ゲーム装置上のキーが押下されるときに点灯し、送信が受信器によって受信されるまで点灯したままでもよく、赤色光が点灯しているときには追加のキー入力は有効化されない。無線ゲーム装置は、また、例えば口座収支レジスタが更新されていること、LCDに収支情報が表示されていることを指示する追加の発光ダイオードを備えてもよい。
【0702】
受信器は、無線ゲーム装置の送信機から送信される信号を受信できる。受信器は復号器を含み、これは受信信号を、例えばデジタル情報に変換する。このデジタル情報は、少なくとも無線ゲーム装置の識別コード及び遊技者の賭けの情報を含む。受信器は、復号器から得られるデジタル情報を中央プロセッサに送信する。中央プロセッサと受信器との間の通信は、様々な実施形態において、毎秒9600又は19200バイトのいずれかにおける非同期通信を用いる、RC-232C電子的インタフェース・データのシリアル通信リンクによるものでもよい。
【0703】
受信器は、多くの無線ゲーム装置から、例えば多重化技術を用いて、同時又は迅速な連続のいずれかで、信号を受信してもよく、これにより多数の遊技者が自分の無線ゲーム装置を用いて短い時間間隔で賭けを投入できる。受信器は、受信器によって受信される信号に存在する岸別情報によって、様々な装置から受信される信号を区別する。
【0704】
中央プロセッサは、無線ゲーム装置の識別情報及び遊技者の賭けの情報を、受信器から受信する。中央プロセッサは、また、暗号鍵を用いてこの情報を復号化する。中央プロセッサは、見かけ上、同時の様式で、複数の無線ゲーム装置からデータを受信できる。
【0705】
様々な実施形態において、遊技者に対する口座は、中央プロセッサのデータベースに格納される。このデータベースは、無線ゲーム装置の識別子に関連付けられる口座収支の金額を格納する。
【0706】
中央プロセッサは、遊技者が賭けを投入するとき及びゲームプレー中に商品が当籤するときに、遊技者の無線ゲーム装置から受信する信号に基づいて、データベース内の遊技者口座を管理する。中央プロセッサは、遊技者が賭けを投入するときに、遊技者口座の収支から金銭を減算する。遊技者口座の収支は、賭けを投入したゲームに遊技者が勝つときには、中央プロセッサによって自動的に増額されてもよい。
【0707】
中央プロセッサは、遊技者口座の収支、賭け、及び勝ちを計算するためのアルゴリズムを含むソフトウェア・アプリケーションも格納して実行することができる。中央プロセッサは、賭けが投入されたとき、勝ちが払い出されるとき、及び資金が遊技者口座に追加されるときに、ゲームの進行中に遊技者口座に実施される動作を定義するアルゴリズムを全て実行できなければならない。
【0708】
中央プロセッサ内のソフトウェアにおけるアルゴリズムは、ゲームプレー中に、くじ型のゲーム等の、あるゲームに対するオッズ及び払戻しも算出できる。特定の時点におけるオッズ及び払戻しは、中央プロセッサによって行われるゲームの特徴に依存してもよく、ゲームの進行にしたがい変化してもよい。このアルゴリズムは、特定のゲームイベント発生のオッズ計算、及びそのイベントの一つの発生を正確に遊技者が予測することに対する関連商品を提供するために、中央プロセッサによって実行されてもよい。アルゴリズムは、ゲームの進行にしたがうリアルタイムなオッズ及び払戻しができるように、連続して実行されてもよい。
【0709】
中央プロセッサは、遊技者の口座に様々な動作を実施し、結果として口座に様々な影響を及ぼす。例えば、遊技者がゲームに勝つ場合には、賭けに基づいて口座に払戻しのクレジットが与えられる。遊技者が無線ゲーム装置を用いて賭けを投入する場合には、口座には賭けの額が負債となる。ゲーム責任者が遊技者から追加資金を受け取る場合には、遊技者口座の収支には資金の額が負債となる。ゲーム責任者が遊技者の口座を閉じて資金を支払うと、遊技者口座の収支には、支払われた額が負債となる。
【0710】
中央プロセッサは、受信器を収容するゲーム設備内に設置してもよい。様々な実施形態において、中央プロセッサは、受信器から遠隔して設置されてもよく、シリアル通信リンク等の電子的デジタル電話通信又は無線送信を介して受信器と通信する。加えて、中央プロセッサは、多様なゲーム環境において、様々な受信器に対して多数の機能を実施してもよい。
【0711】
いくつかの実施形態において、中央プロセッサ、受信器、及び無線ゲーム装置の間の通信は、ポーリング方式を含む。ポーリングは、多数のゲーム装置が相互干渉せずに受信器を用いて通信することを可能にする。このようなポーリング方式は、16進数の文字列形式のデジタル信号の送信を含んでもよい。好適には、中央プロセッサ、受信器及び無線ゲーム装置の間の全ての通信は、暗号化される。
【0712】
このようなポーリング方式において、16進数の文字は、特定の制御プロトコルのために予約されてもよい。例えば、注意文字は、中央プロセッサから受信器への全ての通信を開始するために用いられるヘッダ文字であり、メッセージを明示して受信器におけるメッセージ受領を同期する機能を有する。メッセージ送信に応答して注意文字が続くときに、同じ機能が示唆される。確認文字は、以前のメッセージのデータが受信認証されたことの確認を送信装置に対して提供する、別のヘッダ文字である。確認文字は、また、後続メッセージの開始のための注意文字としても機能できる。メッセージ終了文字は、送信終了を示すために用いられる。同様に、補数ネクストバイト文字は、メッセージデータが制御文字の一つと一致するときに誤った制御信号を避けることによって、通常の送信メッセージ内での予約プロトコル文字の使用を許容する。送信を必要とするメッセージバイトがプロトコル制御文字の一つと一致するときに、一致するメッセージバイトの1の補数に続いて、補数ネクストバイト文字が送信される。
【0713】
受信データの認証は、メッセージ情報の単一バイトのチェックサムを用いて達成されてもよい。このチェックサムは、ヘッダ文字を含まない元のメッセージデータの合計の1の補数であってもよい。チェックサムがプロトコル制御文字の一つと等しい値となれば、補数ネクストバイト文字の機能にしたがって取り扱われることになる。
【0714】
上述のポーリング方式において、中央プロセッサと受信器との間のリンクには、三つの異なる通信モードがある。第一に、中央プロセッサは、受信器を対象とするメッセージを送信できる。第二に、中央プロセッサは、無線ゲーム装置を対象とするメッセージを送信できる。第三に、無線ゲーム装置は、無線ゲーム装置を対象とするメッセージを送信できる。様々な実施形態において、中央プロセッサによって送信されるメッセージは、ヘッダ文字に続く、対象装置の識別コード、コマンド又はメッセージ、メッセージ終了文字、及びチェックサム文字を用いて成形される文字列の形式でもよい。受信器又は無線ゲーム装置によって受信されるメッセージは、確認文字の送信によって確認されてもよいが、中央プロセッサは、無線ゲーム装置から送信されるメッセージを確認する必要はない。中央プロセッサによって送信され無線ゲーム装置によって受信されるメッセージは、全ての無線ゲーム装置にブロードキャストされてもよい。全ての無線ゲーム装置に対するブロードキャストアドレスとしての装置アドレスが予約されてもよく、全ての装置は、このアドレスに送信されるメッセージを受信することになり、この場合には、いずれの無線ゲーム装置からも確認を返す必要はない。
【0715】
それぞれのコマンド又はメッセージは、メッセージに含まれる情報をどのように使用すべきかを示すコマンドコードから始めてもよい。中央プロセッサによって受信器及び無線ゲーム装置に送信されるメッセージに対するコマンドコードは、以下を含む。
1.受信器に装置アドレスのリストを送信する。
2.アドレス指定の装置に対して口座収支情報を送信する。
3.アドレス指定の装置を無効化するコマンドを送信する。
4.アドレス指定の装置を有効化するコマンドを送信する。
【0716】
様々な実施形態において、受信器と無線ゲーム装置との間で送信されるメッセージは、ヘッダ文字に続く、対象装置の識別コード、現在の賭けの額、要求、コマンド又はデータ、メッセージ終了文字、及びチェックサム文字を用いて成形される文字列の形式でもよい。要求のためのコマンドコード、受信器と無線ゲーム装置との間で送信されるコマンド及びデータとしては、以下が挙げられる。
1.ユーザ識別子を読み取る。
2.装置アドレスを読み取る。
3.収支レジスタを読み取る。
4.賭け額レジスタを読み取る。
5.装置の状況を提供する。
6.ユーザ識別子を書き込む。
7.装置アドレスを書き込み。
8.収支レジスタを書き込む。
9.賭け額レジスタを書き込む。
10.自己テストを実行する。
【0717】
これらのコマンドコードは、装置アドレス及びユーザ識別子情報を無線ゲーム装置にプログラムし、並びに装置をデフォルト状態、すなわち遊技者の口座収支を0ドルに初期化するために用いられる。口座収支レジスタ及びユーザ識別子は、それぞれ最下位バイト及び最上位バイトの二文字を含み、これらの値に対して非常に広範囲の数の使用を許容する。
【0718】
様々な実施形態は、中央プロセッサが無線ゲーム装置と通信する方法を含む。中央プロセッサは、ヘッダ文字、続く装置の識別コード、続く要求、コマンド又はデータ、続くメッセージ終了文字、続くチェックサム文字等を含む、16進数の文字列を送信する。中央プロセッサの文字列送信後に、無線ゲーム装置は、この文字列を受信し、その識別コードを認識し、文字列中の任意の命令を実行する。中央プロセッサが命令を無線ゲーム装置の全てに同時に送信するときは、全ての現在動作中の装置は、この命令を受信して実行する。無線ゲーム装置は、中央プロセッサに確認メッセージを送信しないが、受信器は無線ゲーム装置から該命令が適切に受信されたことの送信を受信してもよい。受信器が確認制御プロトコル文字を含む確認メッセージを中央プロセッサに送信してもよいこと以外の同様の様式において、中央プロセッサは、受信器とも通信する。
【0719】
同様に、無線ゲーム装置は、例えば16進数の文字列を用いて、受信器及び中央プロセッサと通信する。受信器は、情報の要求又は賭けの要求について、定期的及び周期的に動作中の無線ゲーム装置をポーリングする。遊技者が最後に無線ゲーム装置がポーリングされた時点以降に無線ゲーム装置に要求を入力した場合は、遊技者の要求は受信器に送信される。
【0720】
様々な実施形態は、無線ゲーム装置が中央プロセッサに遊技者の要求を受信してリレーする方法を含む。最初に、遊技者は、ボタン又はキーを用いて無線ゲーム装置に要求を入力する。遊技者は、例えば「入力」又は「送信」がラベルされたボタンを押し、受信器が無線ゲーム装置をポーリングする次の時点において要求を送信することを無線ゲーム装置に命令する。このボタンが押されたときには、二色LEDの赤色光が点灯し、これにより、要求が送信待ちであることを遊技者に通知する。要求は、ヘッダ文字、識別コード(又は、代替的には、特別な遊技者に対して予約される別個の識別列)、現在の賭け額、遊技者の要求(例えば、賭けの額を変更する、又は収支の更新を送信する)、メッセージ終了文字、及びチェックサム文字を含む、16進数の文字に変換される。受信器が装置をポーリングする次の時点において、装置の送信機は、この文字列を受信器に送信する。無線ゲーム装置が受信器によってポーリングされるときには、二色LEDの緑色光が点滅し、要求が送信されたことを遊技者に通知する。受信器は、要求の文字列を受信し、この文字列を中央プロセッサに送信する。次いで、中央プロセッサは、遊技者の要求を実行する。
【0721】
端末を用いて、ゲーム責任者は、賭けの取引を処理し、無線ゲーム装置を分配できる。様々な実施形態において、端末は、遊技者への無線ゲーム装置の分配に先立ち、無線ゲーム装置の識別子を迅速に入力するためのバーコード・リーダ及び/又は磁気ストライプ・リーダを備えることができる。装置の読み取りは、端末に対して装置の情報をデジタル・データの形式で提供する。端末は、中央プロセッサに送信されるデータをゲーム責任者が手操作で入力できるキーボードを備える。読み取り装置、キーボード又はこれらの組合せのいずれかを用いて、ゲーム責任者は、遊技者口座を確立し、遊技者がゲーム責任者に対して資金提出するときには口座の収支を増加させ、遊技者が自分の口座収支の現金価値を回収を求めるときには口座の収支を減少させるために、中央プロセッサと通信する。
【0722】
遊技者は、ゲーム責任者から無線ゲーム装置を受け取るときに、自分の無線ゲーム装置に関連付けられ、識別子によって識別される口座の収支を確立する。遊技者は、端末を通じて中央プロセッサに格納される口座にアクセスして口座の収支を増加させるゲーム責任者に対して、現金又はクレジットの形式で追加資金を支払うことによって、口座収支の金額を増加してもよい。
【0723】
無線ゲーム装置は、遊技者が一以上のゲームをプレーした後に、ゲーム責任者に返却される。中央プロセッサのデータベースに格納される遊技者口座の処分について、識別子を読み取るための読み取り機が用いられてもよい。遊技者が自分の口座に残っている収支の現金価値の払戻しを受けることができるように、端末は、遊技者口座の収支をゲーム責任者に知らせる端末ディスプレイを備える。
【0724】
いくつかの実施形態において、遊技者の口座情報を表示するために、口座状況の表示装置がゲーム設備に設置される。様々な実施形態において、表示装置は、例えば、液晶ディスプレイ又は陰極管ディスプレイ等でもよい。ディスプレイ装置は、遊技者への表示のために情報をディスプレイ装置に送信する中央プロセッサによって制御される。
【0725】
遊技者は、ディスプレイ装置を見て、無線ゲーム装置から送信される賭けが受信器により受信されて中央プロセッサに送信されることを確認し、遊技者口座の金銭的中止を決定し、及び遊技者の勝ちが口座にクレジットされたことを確認することができる。ディスプレイ装置は、遊技者がゲームに参加するために必要な重要情報を表示する。それぞれの遊技者に対して表示される情報としては、口座番号、遊技者の口座収支、遊技者の最後の賭け、及び遊技者の最後の賞品の賞又は勝ちが挙げられる。
【0726】
ディスプレイ装置は、例えば、表示領域等の特別な領域に分割され、それぞれの領域は一人の遊技者に口座情報を表示する。表示領域の大きさは、ディスプレイ装置の大きさ及び無線ゲーム装置を提示する遊技者の数によって決定されてもよい。有効な口座のみがディスプレイ装置に表示されることを想定する。多数の口座に関する情報表示のために追加ディスプレイ装置が必要であれば、中央プロセッサは、複数の同様のディスプレイ装置を駆動するように構成してもよい。
【0727】
ディスプレイ装置は、また、ゲームの賭けに対するオッズ及び払戻しを表示するために用いることができる。あるいは、中央プロセッサによって駆動される別個のディスプレイ装置を用いて、オッズ及び払戻しの情報を表示してもよい。さらに、オッズ及び払戻しは、ディスプレイ装置21に表示されてもよい。
【0728】
ここで、いくつかの実施形態に係る、無線対話ゲーム装置を使用する手順を記載する。いくつかの実施形態において、遊技者は、口座を確立するために、ゲーム設備のゲーム責任者に、現金又はクレジットの形式で、例えば100ドル等の金銭を提出する。ゲーム責任者は、無線ゲーム装置を選択し、例えば端末上のバーコード・リーダを使用して、端末に無線ゲーム装置の識別子を入力する。ゲーム責任者は、また、端末に提出された金額、すなわち100ドルを、キーボードを介して入力する。ゲーム責任者は、遊技者に無線ゲーム装置を手渡し、例えば口座番号12等の口座を遊技者に伝える。あるいは、遊技者は、無線ゲーム装置の識別子から直接的に自分の口座番号を識別できる。ゲーム責任者によって端末に入力された情報は、遊技者に対する口座の記録をデータベースに確立する中央プロセッサに送信される。
【0729】
この例に対して、中央プロセッサは、ゲーム設備内に表示される次のレースゲームの対して賭けを投入するために、勝ちのレース要素を遊技者が選択するレースゲームを案内してもよい。賭けを投入するために、遊技者は、無線ゲーム装置上のボタンを押す。
【0730】
いくつかの実施形態において、遊技者は、最初に、例えば「3」等の自分が選択するレース要素と、次いで例えば5ドルの賭けに対して「5」等の賭けの額に対して割り当てられる数字に対応するボタンを押す。次いで、遊技者は「入力」キーを押し、自分の賭けを中央プロセッサに送信する。
【0731】
代替実施形態において、ゲームは、無線ゲーム装置上の単一のボタンを押すことにより、全ての賭けが、例えば1ドル等の固定額に対して投入されるように簡略化されてもよい。例えば「3」等の、選択されたレース要素に割り当てられる数字に対応するボタンを押すことにより、遊技者は、レース要素番号3に1ドルのベットを投入する。次いで、遊技者は、例えば、レース要素番号3に5ドルを賭けるために「3」を5回押すことにより、行いたいと望む1ドルのベットの数に対応する回数だけ「3」のボタンを押すことにより、レース要素番号3に、より大きな賭けを投入できる。
【0732】
遊技者が賭けを入力するときには、毎回、無線ゲーム装置は、遊技者の賭けの情報及び無線ゲーム装置の識別コードを含むデータパケットを生成する。このデータパケットは、暗号化され、無線通信を介して送信機によって送信される。
【0733】
受信器の復号器は、送信機によって送信された暗号化されたデータパケットを受信する。暗号化されたデータパケットは、中央プロセッサに送信され、ここで復号化される。中央プロセッサは、取得した情報を用いて、賭けられた額を遊技者の口座収支から減算することによりデータベース何の遊技者口座を更新し、遊技者の賭けをゲームに反映させる。
【0734】
ゲームがプレーされた後に、中央プロセッサは、勝ちの遊技者に対して、行われた賭け及びゲームの勝ちの結果に伴うオッズに基づいて、賞を付与する。無線ゲーム装置を所有する遊技者が勝者である場合は、中央コンピュータは、遊技者の口座収支に対して賞の金額を加算することにより、データベース内の遊技者口座を更新する。さもなければ、遊技者の口座は変化しないままである。
【0735】
遊技者は、ゲーム設備内のゲームプレーを終了したときには、ゲーム責任者に無線ゲーム装置を返却する。ゲーム責任者は、例えば、端末のバーコード・リーダを用いて、再び無線ゲーム装置の識別子を端末に入力する。端末は、遊技者の残りの口座収支を取得するために、中央プロセッサのデータベースに格納される遊技者の口座情報にアクセスする。端末ディスプレイは、ゲーム責任者に遊技者の残りの口座収支を表示し、次いで責任者はこの額の金銭的価値を遊技者に提出する。口座が閉じられ、この取引は中央プロセッサに記録される。
【0736】
前述の記載は、様々な実施形態にしたがって用いることのできるいくつかの実装技術を包含することを理解されたい。様々な実施形態にしたがって、他の技術の使用及び想定が可能である。現在存在している技術又はなお開発途上にある技術のいずれかの任意の適切な技術を用いて、様々な実施形態が実施されてもよい。
【0737】
ハンドヘルド無線ゲームプレイヤ
様々な実施形態は、運が左右するゲームをプレーするためのハンドヘルド型の無線ゲーム装置を含む。ハンドヘルド無線ゲーム装置は、一般的に、1)無線通信インターフェースと、2)ディスプレイ画面と、3)一以上の入力機構と、4)i)ゲーム機に設置されるマスター・ゲーム・コントローラから無線通信インターフェースを介して受信される操作指示を用いて運が左右するゲームを画面上に呈示し、ii)一以上の入力機構から生成される入力信号からの情報を、無線通信インターフェースを介してマスター・ゲーム・コントローラに送信するように構成されるマイクロプロセッサと、を含む特徴を有してもよい。無線ゲームプレイヤは、ゲーム機の場所から物理的に離れた複数の開催場所においてプレー使用されてもよく、ここで複数の開催場所は、ケノ・パーラー、ビンゴ・パーラー、レストラン、スポーツブック、バー、ホテル、プール領域及びカジノフロア領域からなる群から選ばれる。無線ゲームプレイヤよりプレー使用される、運が左右するゲームは、スロットゲーム、ポーカー、パチンコ、複数手のポーカーゲーム、パイ・ゴウ・ポーカー、ブラックジャック、ケノ、ビンゴ、ルーレット、クラップス及びカードゲームからなる群から選ばれてもよい。様々な実施形態において、他のゲームも想定する。
【0738】
様々な実施形態において、無線通信インターフェースは、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11x、hyperlan/2(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、及びHomeRF(登録商標)からなる群から選ばれる無線通信プロトコルを用いることができる。無線ゲームプレイヤは、無線ゲームプレイヤを有線ネットワークのアクセスポイントに接続するために、有線ネットワーク・インタフェースも含むことができる。加えて、無線ゲームプレイヤは、周辺ゲーム装置に接続するための周辺インターフェースも含んでもよく、ここで周辺インターフェースは、シリアル・インタフェース、USBインターフェース、FireWire(登録商標)インターフェース、IEEE1394インターフェースである。周辺ゲーム装置は、プリンタ、カードリーダ、ハードドライブ及びCD-DVDドライブでもよい。
【0739】
様々な実施形態において、無線ゲームプレイヤ上の一以上の入力機構は、タッチスクリーン、入力スイッチ、入力ボタン及び生体認証入力装置からなる群から選ばれてもよく、ここで生体認証入力装置は指紋リーダでもよい。無線ゲームプレイヤは、また、取り外し可能メモリを受け入れるための取り外し可能メモリインタフェースを備えてもよく、ここで取り外し可能メモリユニットは、無線ゲームプレイヤ上でプレーされる一以上の運が左右するゲームのための画像プログラムを格納する。無線ゲームプレイヤは、また、以下の一以上を含んでもよい。1)ヘッドホン・ジャックを受け入れるための音声出力インターフェース、2)アンテナ、3)音声放出装置、4)バッテリ、5)無線ゲームプレイヤに対して電源を供給し、外部電源からバッテリを充電するための電源インターフェース、6)メモリユニットであって、このメモリユニットは無線ゲームプレイヤでプレーされる一以上の運が左右するゲームのための画像プログラムを格納するもの、7)電子キーを受け入れるよう設計される電子キー・インタフェース、及び8)ディスプレイ画面に画像をレンダリングするためのビデオ・グラフィック・カードであって、このビデオ・グラフィック・カードは2次元グラフィック及び3次元グラフィックをレンダリングするために使用できるもの。
【0740】
前述の記載は、様々な実施形態にしたがって用いることのできるいくつかの実装技術を包含することを理解されたい。様々な実施形態にしたがって、他の技術の使用及び想定が可能である。現在存在している技術又はなお開発途上にある技術のいずれかの任意の適切な技術を用いて、様々な実施形態が実施されてもよい。


図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
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図11a
図11b
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図14b
図14c
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図16A
図16B
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図19A
図19B
図19C
図19D
図19E
図20
図21A
図21B
図21C
図22
図23A
図23B
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図25B
図26A
図26B
図27A
図27B
図27C
図27D
図28
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図31B
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図31D
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図33B
図33C
図33D
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図34A
図34B
図35A
図35B
図36A
図36B
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図38B
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