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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-24
(45)【発行日】2024-05-07
(54)【発明の名称】作業機械
(51)【国際特許分類】
   E02F 3/76 20060101AFI20240425BHJP
   E02F 9/20 20060101ALI20240425BHJP
【FI】
E02F3/76 A
E02F9/20 N
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020128936
(22)【出願日】2020-07-30
(65)【公開番号】P2022025829
(43)【公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-06-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上前 健志
【審査官】彦田 克文
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0016769(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0217042(US,A1)
【文献】特開2000-170203(JP,A)
【文献】特開2004-76499(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 3/76
E02F 9/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロントフレームと、前記フロントフレームに回動可能に連結されたリアフレームとを有する、車体フレームと、
前記車体フレームに搭載され、オペレータが搭乗するキャブと、
前記フロントフレームに連結され、前記フロントフレームに対して揺動可能なドローバと、
前記ドローバに支持され、前記ドローバに対して相対回転可能な旋回サークルと、
前記旋回サークルに支持され、前記旋回サークルに対して傾斜可能なブレードと、
前記キャブの屋根部に配置された衛星測位信号受信用のアンテナと、
前記キャブに搭載された、前記キャブの傾きを検出する第1のセンサと、
前記キャブに対する前記ドローバの傾斜角度を検出する第2のセンサと、
前記ドローバに対する前記旋回サークルの回転角度を検出する第3のセンサと、
前記旋回サークルに対する前記ブレードの傾斜角度を検出する第4のセンサと、
前記アンテナが受信する衛星測位信号と、前記第1のセンサ、前記第2のセンサ、前記第3のセンサおよび前記第4のセンサの検出結果とに基づいて、グローバル座標系での前記ブレードの位置を取得するコントローラと、を備える、作業機械。
【請求項2】
前記第1のセンサは、前記キャブの天井部に配置されている、請求項1に記載の作業機械。
【請求項3】
前記第1のセンサは、前記アンテナの真下に配置されている、請求項1または請求項2に記載の作業機械。
【請求項4】
前記第1のセンサは、前記キャブの前縁部に配置されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の作業機械。
【請求項5】
前記キャブは、オペレータが着座する運転席を有し、
前記第1のセンサは、前記運転席の前方に配置されている、請求項4に記載の作業機械。
【請求項6】
前記キャブは、オペレータが前記作業機械を操向操作するためのステアリングホイールと、前記ステアリングホイールを支持するステアリングコンソールとを有し、
前記第1のセンサは、前記ステアリングコンソールの真上に配置されている、請求項4または請求項5に記載の作業機械。
【請求項7】
前記キャブは、前記フロントフレームに搭載されている、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の作業機械。
【請求項8】
前記第1のセンサは、前記フロントフレームの前記リアフレームに対する回動の中心よりも前方に配置されている、請求項7に記載の作業機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、作業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許第10428493号明細書(特許文献1)には、モータグレーダが少なくとも1つのGNSS(Global Navigation Satellite System)アンテナと少なくとも1つのIMU(Inertial Measurement Unit)とを備え、これらの計測結果に基づいてブレードの位置が算出され、算出されたブレード位置に基づいてブレードが自動制御される技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許第10428493号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
モータグレーダによる整地作業を高効率かつ高品質に行なうためには、ブレードの位置をより精度よく取得することが望まれる。そのため、ブレードの位置を取得するための各種のアンテナおよびセンサの検出精度を高めることが求められている。
【0005】
本開示では、ブレードの位置を取得するための機器の検出精度を向上できる、作業機械が提案される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従うと、作業機械が提案される。作業機械は、フロントフレームと、フロントフレームに回動可能に連結されたリアフレームとを有する、車体フレームを備えている。作業機械は、車体フレームに搭載され、オペレータが搭乗するキャブと、フロントフレームに連結され、フロントフレームに対して揺動可能なドローバと、ドローバに支持され、ドローバに対して相対回転可能な旋回サークルと、旋回サークルに支持され、旋回サークルに対して傾斜可能なブレードと、を備えている。作業機械は、キャブの屋根部に配置された衛星測位信号受信用のアンテナと、キャブに搭載されキャブの傾きを検出する第1のセンサと、キャブに対するドローバの傾斜角度を検出する第2のセンサと、ドローバに対する旋回サークルの回転角度を検出する第3のセンサと、旋回サークルに対するブレードの傾斜角度を検出する第4のセンサと、を備えている。作業機械は、アンテナが受信する衛星測位信号と、第1のセンサ、第2のセンサ、第3のセンサおよび第4のセンサの検出結果とに基づいて、グローバル座標系でのブレードの位置を取得するコントローラを備えている。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る作業機械によると、ブレードの位置を取得するための機器の検出精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に基づくモータグレーダの構成を概略的に示す斜視図である。
図2図1に示されるモータグレーダの側面図である。
図3】回動機構の構成の概略について説明する図である。
図4】フロントフレームがリアフレームに対して回動した状態のモータグレーダの平面図である。
図5】作業機付近を拡大して示すモータグレーダの斜視図である。
図6図5とは異なる角度からのモータグレーダの斜視図である。
図7図1に示されるモータグレーダの、ブレードの位置取得に関わる構成を示すブロック図である。
図8】ブレードの位置を計算する処理の流れを示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の説明では、同一部品には、同一の符号を付している。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0010】
図1は、実施形態に基づくモータグレーダ1の構成を概略的に示す斜視図である。図2は、図1に示されるモータグレーダ1の側面図である。
【0011】
図1および図2に示されるように、実施形態に基づくモータグレーダ1は、走行輪である前輪11と、走行輪である後輪12と、車体フレーム2と、キャブ3と、作業機4とを主に備えている。前輪11は、左右の片側において一輪ずつを有している。後輪12は、左右の片側において二輪ずつを有している。図においては、片側一輪ずつの2つの前輪11と片側二輪ずつの4つの後輪12とからなる走行輪が示されているが、前輪および後輪の数および配置はこれに限られない。
【0012】
モータグレーダ1は、エンジン室6に配置されたエンジンなどの構成部品を備えている。作業機4は、ブレード42を含んでいる。モータグレーダ1は、ブレード42で整地作業、除雪作業、軽切削、材料混合などの作業を行なうことができる。
【0013】
以下の図の説明において、モータグレーダ1が直進走行する方向を、モータグレーダ1の前後方向という。モータグレーダ1の前後方向において、作業機4に対して前輪11が配置されている側を、前方向とする。モータグレーダ1の前後方向において、作業機4に対して後輪12が配置されている側を、後方向とする。モータグレーダ1の左右方向、または側方とは、平面視において前後方向と直交する方向である。前方向を見て左右方向の右側、左側が、それぞれ右方向、左方向である。モータグレーダ1の上下方向とは、前後方向および左右方向によって定められる平面に直交する方向である。上下方向において地面のある側が下側、空のある側が上側である。
【0014】
図においては、前後方向を図中矢印X、左右方向を図中矢印Y、上下方向を図中矢印Zで示している。
【0015】
図1,2に示される車体フレーム2は、前後方向に延びている。車体フレーム2は、リアフレーム21と、フロントフレーム22とを含んでいる。リアフレーム21は、フロントフレーム22の後方に配置されている。リアフレーム21は、外装カバー25と、エンジン室6に配置されたエンジンなどの構成部品とを支持している。外装カバー25はエンジン室6を覆っている。リアフレーム21には、上記のたとえば片側二輪の後輪12の各々がエンジンからの駆動力によって回転駆動可能に取付けられている。
【0016】
フロントフレーム22は、リアフレーム21の前方に配置されている。フロントフレーム22の後端部が、リアフレーム21の前端部と連結されている。リアフレーム21は、フロントフレーム22に回動可能に連結されている。フロントフレーム22には、上記のたとえば片側一輪の前輪11が回転可能に取り付けられている。
【0017】
車体フレーム2の前端には、カウンタウェイト51が取り付けられている。カウンタウェイト51は、フロントフレーム22に取り付けられるアタッチメントの一例である。カウンタウェイト51は、前輪11に負荷される下向きの荷重を増加して、操舵を可能にするとともにブレード42の押付荷重を増加するために、フロントフレーム22に装着されている。
【0018】
モータグレーダ1は、リアフレーム21に対してフロントフレーム22を回動させるアーティキュレート動作が可能である。モータグレーダ1は、アーティキュレート動作を行なうための回動機構を備えている。図3は、回動機構の構成の概略について説明する図である。
【0019】
図3に示されるように、フロントフレーム22と、リアフレーム21とは、連結軸53により連結されている。連結軸53は、上下方向(図3においては紙面垂直方向)に延びている。連結軸53は、キャブ3(図3には不図示)の下方に配置されている。
【0020】
連結軸53は、フロントフレーム22を、リアフレーム21に対して回動可能に、リアフレーム21に連結している。フロントフレーム22は、連結軸53を中心として、リアフレーム21に対して両方向に旋回可能である。リアフレーム21に対してフロントフレーム22がなす角度が調整可能とされている。図4は、フロントフレーム22がリアフレーム21に対して回動した状態のモータグレーダ1の平面図である。図4には、フロントフレーム22がリアフレーム21に対して右方向に回動した状態が図示されている。
【0021】
なお図2に示される中心線CLは、フロントフレーム22のリアフレーム21に対する回動の中心(アーティキュレート中心)を示す。中心線CLは、連結軸53の中心を通る上下方向に延びる直線である。図3,4においては、中心線CLは、連結軸53の中心を通り紙面垂直方向に延びる直線である。
【0022】
リアフレーム21に対するフロントフレーム22の回動は、キャブ3からの操作により、フロントフレーム22とリアフレーム21との間に連結されたアーティキュレートシリンダ54を伸縮させることで行なわれる。リアフレーム21には角度センサ58が取り付けられており、リアフレーム21に対するフロントフレーム22の回動角度であるアーティキュレート角度を検出する。
【0023】
フロントフレーム22をリアフレーム21に対して回動させる(アーティキュレートさせる)ことで、モータグレーダ1の旋回時の旋回半径をより小さくすること、および、オフセット走行による溝掘や法切作業が可能である。オフセット走行とは、フロントフレーム22をリアフレーム21に対して回動させる方向と、前輪11をフロントフレーム22に対して旋回させる方向とをそれぞれ逆方向とすることにより、モータグレーダ1を直進走行させることをいう。
【0024】
図1,2に戻って、キャブ3は、フロントフレーム22に搭載されている。キャブ3は、オペレータが搭乗するための室内空間を有しており、フロントフレーム22の後端に配置されている。キャブ3は、リアフレーム21に搭載されていてもよい。
【0025】
キャブ3の内部には、キャブ3に搭乗したオペレータが着座するための運転席31が配置されている。運転席31は、前後方向および左右方向においてキャブ3の略中央に配置されている。キャブ3は、運転席31上方から覆う屋根部3Rと、屋根部3Rを支持する複数のピラーとを有している。屋根部3Rは、運転席31の上方に配置されている。各々のピラーは、キャブ3の床部と屋根部3Rとに連結されている。
【0026】
キャブ3は、ISO3471として規格化されているROPS(転倒時保護構造)およびISO3449として規格化されているFOPS(落下物保護構造)に適合した、高剛性な構造を有している。モータグレーダ1の転倒時またはキャブ3への落下物の飛来時にもキャブ3に搭乗しているオペレータが保護されるように、キャブ3の変形が効果的に抑制されている。
【0027】
キャブ3の運転席31の前方に、オペレータがモータグレーダ1を操向操作するためのステアリングホイール33が配置されている。ステアリングホイール33は、ステアリングコンソール34に取り付けられており、ステアリングコンソール34によって支持されている。ステアリングホイール33を操作することにより前輪11の向きが変更され、モータグレーダ1は進行方向を変更することが可能である。キャブ3の内部にはまた、変速レバー、作業機4の操作レバー、ブレーキ、アクセルペダルなどの操作部が設けられている。
【0028】
キャブ3の屋根部3Rに、衛星測位信号受信用のアンテナ60が配置されている。アンテナ60は、屋根部3Rから上方に突き出している。アンテナ60は、モータグレーダ1における、ブレード42を立てない状態での上下方向の最も高い位置である屋根部3Rに取り付けられており、屋根部3Rよりもさらに上方に配置されている。
【0029】
キャブ3にはまた、第1の慣性計測装置(IMU)61が搭載されている。第1のIMU61は、キャブ3の室内空間の天井部に配置されている。第1のIMU61は、アンテナ60の真下に配置されている。アンテナ60と第1のIMU61とは、モータグレーダ1を平面視した場合に互いに重なる位置に配置されている。
【0030】
アンテナ60と第1のIMU61とは、キャブ3の前縁部に配置されている。アンテナ60と第1のIMU61とは、運転席31の前方に配置されている。アンテナ60と第1のIMU61とは、ステアリングコンソール34の真上に配置されている。ステアリングコンソール34と、アンテナ60および第1のIMU61とは、モータグレーダ1を平面視した場合に互いに重なる位置に配置されている。アンテナ60および第1のIMU61は、フロントフレーム22のリアフレーム21に対する回動の中心である中心線CLよりも前方に配置されている。
【0031】
作業機4は、ドローバ40と、旋回サークル41と、ブレード42と、旋回モータ49と、各種のシリンダ44~48とを主に有している。図5は、作業機4付近を拡大して示すモータグレーダ1の斜視図である。図6は、図5とは異なる角度からのモータグレーダ1の斜視図である。
【0032】
ドローバ40は、フロントフレーム22の下方に配置されている。ドローバ40の前端部は、玉軸部402を用いて、フロントフレーム22の先端部に揺動可能に連結されている。ドローバ40の後端部は、一対のリフトシリンダ44,45によってフロントフレーム22に支持されている。リフトシリンダ44,45のピストンロッドの下端は、ドローバ40に取り付けられている。一対のリフトシリンダ44,45の同期した伸縮によって、ドローバ40の後端部がフロントフレーム22に対して上下に昇降可能である。リフトシリンダ44,45の異なった伸縮によって、ドローバ40は車両進行方向に沿った軸を中心に上下に揺動可能である。
【0033】
フロントフレーム22とドローバ40の側端部とには、ドローバシフトシリンダ46が取り付けられている。このドローバシフトシリンダ46の伸縮によって、ドローバ40の後端部が、フロントフレーム22に対して左右に移動可能である。
【0034】
旋回サークル41は、フロントフレーム22の下方に配置されている。旋回サークル41は、ドローバ40の下方に配置されている。旋回サークル41は、ドローバ40の後端部に支持されている。旋回モータ49は、たとえば油圧モータである。旋回サークル41は、旋回モータ49によって、ドローバ40に対し車両上方から見て時計方向または反時計方向に旋回駆動可能である。旋回サークル41は、ドローバ40に対して相対回転可能である。旋回サークル41の旋回駆動によって、平面視におけるフロントフレーム22に対するブレード42の傾斜角度が調整される。
【0035】
旋回サークル41の旋回中心に、スイベルジョイント43が配置されている。スイベルジョイント43を介して、ドローバ40から旋回サークル41に油圧が送られている。
【0036】
ブレード42は、旋回サークル41に支持されている。ブレード42は、旋回サークル41およびドローバ40を介して、フロントフレーム22に支持されている。
【0037】
ブレードシフトシリンダ47は、旋回サークル41およびブレード42に取り付けられており、ブレード42の長手方向に沿って配置されている。このブレードシフトシリンダ47によって、ブレード42は旋回サークル41に対して、ブレード42の長手方向に移動可能である。
【0038】
チルトシリンダ48は、旋回サークル41およびブレード42に取り付けられている。このチルトシリンダ48を伸縮させることによって、ブレード42は旋回サークル41に対してブレード42の長手方向に延びる軸を中心に揺動して、上下方向に向きを変更することができる。チルトシリンダ48は、車両進行方向に対するブレード42の傾斜角度を変更することができる。
【0039】
以上のように、ブレード42は、ドローバ40と旋回サークル41とを介して、車両に対する上下の昇降、車両進行方向に沿った軸を中心とする揺動、前後方向に対する傾斜角度の変更、ブレード42の長手方向の移動、および、ブレード42の長手方向に延びる軸を中心とする揺動を行なうことが可能に構成されている。
【0040】
ドローバ40には、第2の慣性計測装置(IMU)62が搭載されている。スイベルジョイント43上に、ドローバ40に対する旋回サークル41の回転角度を検出する回転角センサが配置されている。ドローバシフトシリンダ46には、ドローバシフトシリンダ46のシリンダ長さを検出するストロークセンサが取り付けられている。ブレードシフトシリンダ47には、ブレードシフトシリンダ47のシリンダ長さを検出するストロークセンサが取り付けられている。チルトシリンダ48には、チルトシリンダ48のシリンダ長さを検出するストロークセンサが取り付けられている。
【0041】
図7は、図1に示されるモータグレーダ1の、ブレード42の位置取得に関わる構成を示すブロック図である。図7に示されるように、モータグレーダ1は、コントローラ70を備えている。コントローラ70は、たとえばモータグレーダ1の全体を制御するメインコントローラであり、CPU(Central Processing Unit)、不揮発性メモリ、タイマなどを有している。
【0042】
アンテナ60は、衛星から電波(GNSS電波)を受信し、受信した電波に応じた信号をコントローラ70に出力する。
【0043】
第1のIMU61は、キャブ3の傾きを検出する。第1のIMU61は、キャブ3の前後方向、左右方向および上下方向に対する傾斜角度を検出する。キャブ3がフロントフレーム22に搭載されている実施形態の構成の場合、第1のIMU61は、車体フレーム2(フロントフレーム22)の前後方向、左右方向および上下方向に対する傾斜角度を検出するとも言える。第1のIMU61は、キャブ3の傾きの検出結果を、コントローラ70に出力する。キャブ3に搭載された第1のIMU61は、キャブ3の傾きを検出する、実施形態の第1のセンサに相当する。
【0044】
第2のIMU62は、ドローバ40の傾きを検出する。第2のIMU62は、ドローバ40の前後方向、左右方向および上下方向に対する傾斜角度を検出する。第2のIMU62は、ドローバ40の傾斜角度の検出結果を、コントローラ70に出力する。第1のIMU61の検出結果と第2のIMU62の検出結果とに基づいて、キャブ3に対するドローバ40の傾斜角度が求められる。第2のIMU62は、キャブ3に対するドローバ40の傾斜角度を検出する、実施形態の第2のセンサに相当する。
【0045】
ブレードチルトストロークセンサ63は、チルトシリンダ48に取り付けられているストロークセンサである。ブレードチルトストロークセンサ63は、チルトシリンダ48のシリンダ長さを検出する。ブレードチルトストロークセンサ63は、チルトシリンダ48のシリンダ長さの検出結果を、コントローラ70に出力する。ブレードチルトストロークセンサ63で検出されたチルトシリンダ48のシリンダ長さに基づいて、旋回サークル41に対するブレード42の傾斜角度が求められる。ブレードチルトストロークセンサ63は、旋回サークル41に対するブレード42の傾斜角度を検出する、実施形態の第4のセンサに相当する。
【0046】
サークル回転センサ64は、スイベルジョイント43上に取り付けられている。サークル回転センサ64は、ドローバ40に対する旋回サークル41の回転角度を検出する、実施形態の第3のセンサに相当する。サークル回転センサ64は、旋回サークル41の回転角度の検出結果を、コントローラ70に出力する。
【0047】
ブレードシフトストロークセンサ65は、ブレードシフトシリンダ47に取り付けられているストロークセンサである。ブレードシフトストロークセンサ65は、ブレードシフトシリンダ47のシリンダ長さを検出する。ブレードシフトストロークセンサ65は、ブレードシフトシリンダ47のシリンダ長さの検出結果を、コントローラ70に出力する。ブレードシフトシリンダ47で検出されたブレードシフトシリンダ47のシリンダ長さに基づいて、ブレード42の長手方向における旋回サークル41に対するブレード42の移動量が求められる。
【0048】
コントローラ70は、記憶部72、グローバル座標演算部74、検出情報取得部76、およびブレード位置計算部78とを含んでいる。
【0049】
記憶部72は、モータグレーダ1の各種の動作を制御するためのプログラムを格納する。コントローラ70は、記憶部72に格納されているプログラムに基づいて、モータグレーダ1の動作を制御するための各種処理を実行する。記憶部72は、不揮発性のメモリであり、必要なデータを記憶する領域として設けられている。
【0050】
記憶部72は、フロントフレーム22に対するドローバ40の位置が中立位置である場合の、左右のリフトシリンダ44,45がドローバ40に取り付けられたシリンダの付け根位置であるドローバ取付部2点位置(P1およびP2。図1および図5参照)の、第1のIMU61に対する相対位置(以下、ドローバ取付部基準位置と称する)を記憶する。記憶部72は、ドローバ40に対する旋回サークル41の位置が中立位置であり、旋回サークル41に対して傾斜するブレード42の位置が中立位置であり、ブレード42の長手方向において旋回サークル41に対して往復移動するブレード42の位置が中立位置である場合の、ブレード42の下縁のブレード42の長手方向における両端の位置であるブレード下縁両端2点位置(P11,P12。図1図5および図6参照)の、ドローバ取付部2点位置P1,P2に対する相対位置(以下、ブレード両端基準位置と称する)を記憶する。
【0051】
グローバル座標演算部74は、アンテナ60より入力された衛星測位信号に基づいて、グローバル座標系におけるアンテナ60の現在の位置を演算する。グローバル座標系は、緯度、経度および高度で表される、地球を基準とする3次元座標系である。アンテナ60の緯度、経度および高度の座標データで、グローバル座標系におけるアンテナ60の絶対位置が規定される。
【0052】
検出情報取得部76は、第1のIMU61、第2のIMU62、ブレードチルトストロークセンサ63、サークル回転センサ64、およびブレードシフトストロークセンサ65のそれぞれが検出した情報を取得する。検出情報取得部76は、キャブ3の傾き、ドローバ40の傾き、チルトシリンダ48のシリンダ長さ、旋回サークル41の回転角度、およびブレードシフトシリンダ47のシリンダ長さを取得する。
【0053】
ブレード位置計算部78は、グローバル座標演算部74が演算したグローバル座標系におけるアンテナ60の位置と、検出情報取得部76が取得した情報とに基づいて、グローバル座標系におけるブレード42の位置を計算する。
【0054】
図8は、ブレード42の位置を計算する処理の流れを示すフロー図である。図8を参照しながら、グローバル座標系におけるブレード42の位置を特定する方法について説明する。
【0055】
ステップS1において、アンテナ60のグローバル座標系における現在の位置を演算する。グローバル座標演算部74は、アンテナ60より入力された衛星測位信号に基づいて、アンテナ60の緯度、経度および高度の座標データを演算する。
【0056】
ステップS2において、第1のIMU61のグローバル座標系における現在の位置を演算する。アンテナ60と第1のIMU61とは、いずれもキャブ3に搭載されている。アンテナ60と第1のIMU61との相対位置は、モータグレーダ1の動作に関わらず一定である。そのため、グローバル座標系におけるアンテナ60の現在の位置と、アンテナ60と第1のIMU61との相対位置と、に基づく演算によって、グローバル座標系における第1のIMU61の現在の位置が取得される。
【0057】
ステップS3において、各センサの検出情報を取得する。検出情報取得部76は、第1のIMU61から、キャブ3の傾きの検出情報を取得する。検出情報取得部76は、第2のIMU62から、ドローバ40の傾きの検出情報を取得する。検出情報取得部76は、ブレードチルトストロークセンサ63から、チルトシリンダ48のシリンダ長さの検出情報を取得する。検出情報取得部76は、サークル回転センサ64から、旋回サークル41の回転角度の検出情報を取得する。検出情報取得部76は、ブレードシフトストロークセンサ65から、ブレードシフトシリンダ47のシリンダ長さの検出情報を取得する。
【0058】
ステップS4において、第1のIMU61に対するドローバ取付部2点位置P1,P2の現在の相対位置を計算する。
【0059】
ブレード位置計算部78は、検出情報取得部76から、第1のIMU61の検出結果と第2のIMU62の検出結果との情報を受ける。ブレード位置計算部78は、キャブ3の前後方向、左右方向および上下方向に対する傾斜角と、ドローバ40の前後方向、左右方向および上下方向に対する傾斜角とから、キャブ3に対するドローバ40の現在の傾斜角度を計算する。
【0060】
キャブ3に対するドローバ40の傾斜角度をより精度よく検出するために、第1のIMU61および第2のIMU62の検出結果に加えて、ドローバシフトシリンダ46に取り付けられたストロークセンサにより検出されるドローバシフトシリンダ46のシリンダ長さを用いてもよい。
【0061】
ブレード位置計算部78は、記憶部72から読み出したドローバ取付部基準位置と、キャブ3に対するドローバ40の現在の傾斜角度と、に基づく計算によって、第1のIMU61に対するドローバ取付部2点位置P1,P2の現在の相対位置を取得する。
【0062】
ステップS5において、ドローバ取付部2点位置P1,P2に対するブレード下縁両端2点位置P11,P12の現在の相対位置を計算する。
【0063】
ブレード位置計算部78は、検出情報取得部76から、サークル回転センサ64の検出結果の情報を受ける。ブレード位置計算部78は、ドローバ40に対する旋回サークル41の回転角度を取得する。ブレード42は、旋回サークル41と一体的に、ドローバ40に対して相対回転する。ブレード位置計算部78は、ドローバ40に対するブレード42の回転角度を取得する。
【0064】
ブレード位置計算部78は、検出情報取得部76から、チルトシリンダ48のシリンダ長さの検出結果の情報を受ける。ブレード位置計算部78は、旋回サークル41に対するブレード42の傾斜角度を取得する。
【0065】
ブレード位置計算部78は、検出情報取得部76から、ブレードシフトシリンダ47のシリンダ長さの検出結果の情報を受ける。ブレード位置計算部78は、ブレード42の長手方向における、旋回サークル41に対するブレード42の移動量を取得する。
【0066】
ブレード位置計算部78は、記憶部72から読み出したブレード両端基準位置と、ドローバ40に対するブレード42の現在の回転角度、旋回サークル41に対するブレード42の現在の傾斜角度、およびブレード42の長手方向における旋回サークル41に対するブレード42の現在の移動量と、に基づく演算によって、ドローバ取付部2点位置P1,P2に対するブレード下縁両端2点位置P11,P12の現在の相対位置を取得する。
【0067】
ステップS6において、ブレード位置計算部78は、グローバル座標系における第1のIMU61の現在の位置と、第1のIMU61とドローバ取付部2点位置P1,P2との現在の相対位置と、に基づく計算によって、グローバル座標系におけるブレード取付部2点位置P1,P2の現在の位置を取得する。ブレード位置計算部78は、グローバル座標系における第1のIMU61の現在の位置と、第1のIMU61に対するドローバ取付部2点位置P1,P2の現在の相対位置と、ドローバ取付部2点位置P1,P2に対するブレード下縁両端2点位置P11,P12の現在の相対位置と、に基づく計算によって、グローバル座標系におけるブレード下縁両端2点位置P11,P12の現在の位置を取得する。ブレード位置計算部78は、ブレード下縁両端2点位置P11,P12をむすぶ直線の、グローバル座標系における現在の上下方向位置を取得する。
【0068】
このようにして取得された、グローバル座標系におけるブレード42の下縁の位置を、モータグレーダ1の自動制御に利用できる。たとえば、整地作業時に、ブレード42の下縁を設計面の上下方向位置と一致させるようにブレード42を制御して、モータグレーダ1を走行させることができる。法面の整形作業時に、ブレード下縁両端2点位置P11,P12のうちのいずれかを設計地形の法尻と一致させるようにブレード42を制御して、モータグレーダ1を走行させることができる。このように自動制御することにより、モータグレーダ1は、高効率かつ高品質な作業を実行することができる。
【0069】
上述した説明と一部重複する記載もあるが、本実施形態の特徴的な構成および作用効果についてまとめて記載すると、以下の通りである。
【0070】
実施形態のモータグレーダ1は、図2に示されるように、キャブ3の屋根部3Rに配置された衛星測位信号受信用のアンテナ60と、キャブ3に搭載された第1のIMU61とを備えている。
【0071】
モータグレーダ1の車体のうち最も高い位置であるキャブ3の屋根部3Rにアンテナ60を配置することで、周囲の障害物の影響が低減されるので、アンテナ60は衛星測位信号を容易に捕捉できる。アンテナ60と第1のIMU61との両方が剛性の高いキャブ3に配置されるので、車体のたわみによるアンテナ60の位置と第1のIMU61の位置との誤差が低減されている。かつ、アンテナ60と第1のIMU61とが近い位置に配置されている。これにより、グローバル座標系におけるアンテナ60の現在位置と、アンテナ60に対する第1のIMU61の現在相対位置と、に基づいて、グローバル座標系における第1のIMU61の現在位置を精度よく取得できる。
【0072】
したがって、グローバル座標系における第1のIMU61の現在位置と、第1のIMU61に対するブレード下縁両端2点位置P11,P12の現在の相対位置と、に基づいて、グローバル座標系におけるブレード下縁両端2点位置P11,P12の現在位置を精度よく取得することができる。
【0073】
図2に示されるように、第1のIMU61は、キャブ3の室内空間の天井部に配置されている。このように配置することで、屋根部3Rに配置されているアンテナ60に近い位置に第1のIMU61を確実に配置することができる。
【0074】
図2に示されるように、第1のIMU61は、アンテナ60の真下に配置されている。このように配置することで、アンテナ60により近い位置に第1のIMU61を配置することができる。
【0075】
図2に示されるように、第1のIMU61は、キャブ3の前縁部に配置されている。キャブ3のうちブレード42に近い位置である前縁部に第1のIMU61を配置することで、車体のたわみによる第1のIMU61に対するブレード下縁両端2点位置P11,P12の相対位置の誤差を低減できる。したがって、グローバル座標系におけるブレード下縁両端2点位置P11,P12の現在位置をより精度よく取得することができる。加えて、キャブ3内により広い室内空間を確保できるので、運転席31などのキャブ3内に設置される要素の配置の自由度を向上することができ、またキャブ3に搭乗しているオペレータの居住性および作業性を向上することができる。
【0076】
図2に示されるように、第1のIMU61は、キャブ3内の運転席31の前方に配置されている。これにより、第1のIMU61をキャブ3の前縁部に確実に配置することができる。
【0077】
図2に示されるように、第1のIMU61は、ステアリングコンソール34の真上に配置されている。これにより、第1のIMU61をキャブ3の前縁部に確実に配置することができる。
【0078】
図2に示されるように、キャブ3は、フロントフレーム22に搭載されている。キャブ3がリアフレーム21に搭載されている場合、キャブ3に搭載された第1のIMU61に対するブレード下縁両端2点位置P11,P12の相対位置を取得するためには、アーティキュレート角度の補正が必要となる。キャブ3がフロントフレーム22に搭載されていれば、アーティキュレート角度の補正が必要なく、この補正に伴う誤差を低減できる。したがって、グローバル座標系におけるブレード下縁両端2点位置P11,P12の現在位置をより精度よく取得することができる。
【0079】
図2に示されるように、第1のIMU61は、フロントフレーム22のリアフレーム21に対する回動の中心である中心線CLよりも前方に配置されている。このように配置することで、第1のIMU61をブレード42に近いキャブ3の前縁部に確実に配置することができる。
【0080】
実施形態の説明においては、ドローバ取付部2点位置P1,P2に対するブレード下縁両端2点位置P11,P12の相対位置を取得するために、ブレードチルトストロークセンサ63、サークル回転センサ64、およびブレードシフトストロークセンサ65の検出結果を用いる例について説明した。ブレードシフトシリンダ47にブレードシフトストロークセンサ65が必ずしも設けられなくてもよい。ブレード42の長手方向における旋回サークル41に対するブレード42の位置を中立位置とすることを前提として、ブレード42の位置を自動制御してもよい。オペレータがブレード42の位置を見ながらモータグレーダ1を手動で操向操作してもよい。モータグレーダ1の操向動作が自動制御されてもよく、この場合、前輪11のステアリング角を検出するための回転センサが追加で設けられてもよい。
【0081】
第1のIMU61および第2のIMU62に替えて、姿勢方位基準装置を使用してもよい。キャブ3とドローバ40との各々にヨー角の計測が可能な姿勢方位基準装置を取り付けることで、フロントフレーム22に対する(キャブ3に対する)ドローバ40の左右方向へのシフト量を明確に検出できる。キャブ3に対するドローバ40の傾斜角度の検出精度向上のためにドローバシフトシリンダ46のシリンダ長さを補足的に用いなくてもよくなり、ドローバシフトシリンダ46にストロークセンサを設ける必要がなくなるので、構成を簡略化することができる。
【0082】
旋回サークル41に対するブレード42の傾斜角度を取得するためのセンサは、ブレードチルトストロークセンサ63に限られない。ブレードチルトストロークセンサ63に替えて、ブレード42に第3のIMUまたは傾斜センサなどが取り付けられて、第2のIMU62の検出結果と第3のIMUまたは傾斜センサなどの検出結果とから、旋回サークル41に対するブレード42の傾斜角度を取得してもよい。
【0083】
アンテナ60、第1のIMU61、および第2のIMU62は、それぞれ複数設けられてもよい。複数のアンテナおよび複数のIMUの検出結果を用いることで、グローバル座標系におけるブレード42の位置をより精度よく特定することができる。また、グローバル座標系におけるブレード42の位置を特定するための構成の信頼性を向上することができる。
【0084】
グローバル座標系におけるブレード42の下縁の上下方向位置を取得するために、ブレード下縁両端2点位置P11,P12とは異なるブレード42の下縁の2点を検出するようにしてもよい。たとえば、ブレード42の下縁の、ブレード42の長手方向における中央位置と端部位置との2点を検出しても構わない。ブレード下縁両端2点位置P11,P12を用いるようにすれば、2点間の距離が最大となることで、ブレード42の位置を検出する精度を向上することができる。
【0085】
アンテナ60は、キャブ3の屋根面から必ずしも上方に突き出ていなくてもよい。アンテナ60は、キャブ3の屋根部3Rに埋め込まれていてもよい。アンテナ60を遮蔽することにより、アンテナ60に障害物が衝突してアンテナ60の検出精度が低下することを抑制することができる。
【0086】
アンテナ60は、キャブ3の前縁部以外の位置に配置されていてもよい。たとえばアンテナ60は、キャブ3の後縁部に配置されていてもよい。第1のIMU61は、キャブ3の天井部以外の位置に配置されていてもよい。第1のIMU61は、キャブ3の前縁部以外の位置に配置されていてもよい。たとえば第1のIMU61は、運転席31の後方に配置されていてもよい。
【0087】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0088】
1 モータグレーダ、2 車体フレーム、3 キャブ、3R 屋根部、4 作業機、11 前輪、12 後輪、21 リアフレーム、22 フロントフレーム、31 運転席、33 ステアリングホイール、34 ステアリングコンソール、40 ドローバ、41 旋回サークル、42 ブレード、43 スイベルジョイント、44,45 リフトシリンダ、46 ドローバシフトシリンダ、47 ブレードシフトシリンダ、48 チルトシリンダ、49 旋回モータ、53 連結軸、54 アーティキュレートシリンダ、58 角度センサ、60 アンテナ、61 第1の慣性計測装置、62 第2の慣性計測装置、63 ブレードチルトストロークセンサ、64 ドローバシフトストロークセンサ、65 サークル回転センサ、66 ブレードシフトストロークセンサ、70 コントローラ、72 記憶部、74 グローバル座標演算部、76 検出情報取得部、78 ブレード位置計算部、402 玉軸部、CL 中心線。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8