(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-24
(45)【発行日】2024-05-07
(54)【発明の名称】修飾ヌクレオシドホスホロアミダイト
(51)【国際特許分類】
C07H 19/06 20060101AFI20240425BHJP
C07H 1/00 20060101ALI20240425BHJP
C07H 19/16 20060101ALI20240425BHJP
C07H 21/00 20060101ALI20240425BHJP
【FI】
C07H19/06 CSP
C07H1/00
C07H19/16
C07H21/00
(21)【出願番号】P 2020515191
(86)(22)【出願日】2018-09-14
(86)【国際出願番号】 IB2018057077
(87)【国際公開番号】W WO2019053659
(87)【国際公開日】2019-03-21
【審査請求日】2021-06-25
(32)【優先日】2017-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】507042604
【氏名又は名称】ヤンセン バイオファーマ インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100110663
【氏名又は名称】杉山 共永
(72)【発明者】
【氏名】グリャズノフ,セルゲイ
(72)【発明者】
【氏名】ホン,ジン
(72)【発明者】
【氏名】ラジュワンシ,ヴィヴェク クマール
(72)【発明者】
【氏名】レオニド,ベイグルマン
【審査官】谷尾 忍
(56)【参考文献】
【文献】特表2003-513887(JP,A)
【文献】特開2002-255990(JP,A)
【文献】特許第6970187(JP,B2)
【文献】米国特許出願公開第2013/0323836(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0137010(US,A1)
【文献】国際公開第02/100152(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2016/0130580(US,A1)
【文献】国際公開第2017/123669(WO,A1)
【文献】RAVIKUMAR VASULINGA T; ET AL,STEREOSELECTIVE SYNTHESIS OF ALKYL-PHOSPHONATES: A FACILE REARRANGEMENT OF CYANOETHYL-PROTECTED NUCLEOSIDE PHOSPHORAMIDITES,ORGANIC PROCESS RESEARCH & DEVELOPMENT,米国,AMERICAN CHEMICAL SOCIETY,2004年07月16日,VOL:8, NR:4,PAGE(S):603 - 608,http://dx.doi.org/10.1021/OP030035U
【文献】ZHOU W; ET AL,NUCLEOTIDE LIBRARIES AS A SOURCE OF BIOLOGICALLY RELEVANT CHEMICAL DIVERSITY: SOLUTION-PHASE SYNTHESIS,BIORGANIC & MEDICINAL CHEMISTRY LETTERS,NL,ELSEVIER,2000年06月,VOL:10, NR:11,PAGE(S):1249 - 1252,http://dx.doi.org/10.1016/S0960-894X(00)00210-9
【文献】MATRAY,T. et al,A remarkable stabilization of complexes formed by 2,6-diaminopurine oligonucleotide N3'→P5' phosphoramidates,Nucleosides, Nucleotides & Nucleic Acids,2000年,Vol.19, No.10-12,p.1553-1567
【文献】MATRAY T J; ET AL,SYNTHESIS AND PROPERTIES OF RNA ANALOGS - OLIGORIBONUCLEOTIDES N3'→ P5' PHOSPHORAMIDITES,NUCLEIC ACIDS RESEARCH,英国,INFORMATION RETRIEVAL LTD,1999年,VOL:27, NR:20,PAGE(S):3976 - 3985,http://dx.doi.org/10.1093/nar/27.20.3976
【文献】GRYAZNOV S M; ET AL,RNA MIMETICS: OLIGORIBONUCLEOTIDE N3'→ P5' PHOSPHORAMIDATES,NUCLEIC ACIDS RESEARCH,OXFORD UNIVERSITY PRESS,1998年09月15日,VOL:26, NR:18,PAGE(S):4160 - 4167,http://dx.doi.org/10.1093/nar/26.18.4160
【文献】MADSEN,A.S. et al,LNA 5'-phosphoramidites for 5' 3'-oligonucleotide synthesis,Organic & Biomolecular Chemistry,2010年,Vol.8, No.21,p.5012-5016
【文献】NANNA K CHRISTENSEN; ET AL,INCORPORATION OF α- AND β-LNA (LOCKED NUCLEIC ACID) MONOMERS IN OLIGODEOXYNUCLEOTIDES WITH POLARITY REVERSALS,BIOORGANIC & MEDICINAL CHEMISTRY LETTERS,PERGAMON,2001年07月,VOL:11, NR:13,PAGE(S):1765 - 1768,http://dx.doi.org/10.1016/S0960-894X(01)00298-0
【文献】OBIKA S; ET AL,SYNTHESIS AND PROPERTIES OF 3'-AMINO-2',4'-BNA, A BRIDGED NUCLEIC ACID WITH A N3'→P5' PHOSPHORAMIDATE LINKAGE,BIOORGANIC & MEDICINAL CHEMISTRY,英国,ELSEVIER,2008年10月15日,VOL:16, NR:20,PAGE(S):9230 - 9237,http://dx.doi.org/10.1016/j.bmc.2008.09.013
【文献】RAVIKUMAR VASULINGA T; ET AL,STEREOSELECTIVE SYNTHESIS OF ALKYL-PHOSPHONATES: A FACILE REARRANGEMENT OF 以下備考,ORGANIC PROCESS RESEARCH & DEVELOPMENT,米国,AMERICAN CHEMICAL SOCIETY,2004年07月16日,VOL:8, NR:4,PAGE(S):603 - 608,http://dx.doi.org/10.1021/OP030035U,CYANOETHYL-PROTECTED NUCLEOSIDE PHOSPHORAMIDITES
【文献】ZHOU W; ET AL,NUCLEOTIDE LIBRARIES AS A SOURCE OF BIOLOGICALLY RELEVANT CHEMICAL DIVERSITY: 以下備考,BIORGANIC & MEDICINAL CHEMISTRY LETTERS,NL,ELSEVIER,2000年06月,VOL:10, NR:11,PAGE(S):1249 - 1252,http://dx.doi.org/10.1016/S0960-894X(00)00210-9,SOLUTION-PHASE SYNTHESIS
【文献】NANNA K CHRISTENSEN; ET AL,INCORPORATION OF α- AND β-LNA (LOCKED NUCLEIC ACID) MONOMERS IN 以下備考,BIOORGANIC & MEDICINAL CHEMISTRY LETTERS,PERGAMON,2001年07月,VOL:11, NR:13,PAGE(S):1765 - 1768,http://dx.doi.org/10.1016/S0960-894X(01)00298-0,OLIGODEOXYNUCLEOTIDES WITH POLARITY REVERSALS
【文献】OBIKA S; ET AL,SYNTHESIS AND PROPERTIES OF 3'-AMINO-2',4'-BNA, A BRIDGED NUCLEIC ACID WITH A N3'→P5' 以下備考,BIOORGANIC & MEDICINAL CHEMISTRY,英国,ELSEVIER,2008年10月15日,VOL:16, NR:20,PAGE(S):9230 - 9237,http://dx.doi.org/10.1016/j.bmc.2008.09.013,PHOSPHORAMIDATE LINKAGE
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07H 19/06
C07H 1/00
C07H 19/16
C07H 21/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)で表される化合物
【化1】
[式中、
Xは、NHであり、
Yは、-OCF
3、
-OCF
2
CH
2
OCH
3
、
-OCH
2
CH
2
OCF
3
、又は-O(CR
4
2)
b-CR
4=CR
4
2であり、
Zは、Hであり、
Bは、アデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C)、ウラシル(U)、5-メチルシトシン(5-me-C)、6-N-ベンゾイルアデニン(A
Bz)、4-N-ベンゾイルシトシン(C
Bz)、及び2-N-イソブチリルグアニン(G
iBu)からなる群より選択される核酸塩基である、
各R
1は、独立して、C
1~6アルキル又はC
3~6シクロアルキルであり、
R
2は、-CH
2CH
2CN又はC
1~6アルキルであり、
あるいは1つのR
1及びR
2が一緒になって、任意選択により置換されたC
2~6アルキレンを形成し、
R
3は、トリチル、モノメトキシトリチル(MMTr)、又はトリトリルであり、
各R
4は、独立して、H又はFであり、
aは、1又は2であり、
bは、1、2又は3である]。
【請求項2】
R
1が、C
2~3アルキルである、請求項
1に記載の化合物。
【請求項3】
R
1が、イソプロピルである、請求項
1に記載の化合物。
【請求項4】
R
3が、トリチルである、請求項1~
3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
R
3が、モノメトキシトリチル(MMTr)又はトリトリルである、請求項1~
3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
Bが、アデニン(A)、グアニン(G)、又はシトシン(C)である、請求項1~
5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
Bが、6-N-ベンゾイルアデニン(A
Bz)、4-N-ベンゾイルシトシン(C
Bz)、又は2-N-イソブチリルグアニン(G
iBu)である、請求項1~
5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
Yが-OCF
2CH
2OCH
3である、請求項1~
7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
Yが-OCH
2CH
2OCF
3である、請求項1~
7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
Yが-O(CR
4
2)
b-CR
4=CR
4
2である、請求項1~
7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
Yが-OCF
3である、請求項1~
7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
請求項1~
11のいずれか一項に記載の化合物と、1つ又は2つ以上の溶媒と、を含む組成物。
【請求項13】
精製オリゴヌクレオチドを製造する方法であって、(i)請求項1~
11のいずれか一項に記載の化合物を脱保護して脱保護中間体を生成する工程、(ii)前記脱保護中間体をヌクレオチドモノマーとカップリングして粗オリゴヌクレオチドを生成する工程、および(iii)前記粗オリゴヌクレオチドを精製して精製オリゴヌクレオチドを生成する工程を含む、前記製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2017年9月14日に出願された米国特許仮出願第62/558,763号に対する優先権の利益を主張する米国特許出願であり、該米国特許仮出願の全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
オリゴヌクレオチドの合成は、所望の配列のカスタムメイドのオリゴヌクレオチドへのアクセスを提供するために極めて重要である。所望のオリゴヌクレオチドを得るために、構成ブロック(モノマー)は、生成物の配列により求められる順序で、成長するオリゴヌクレオチド鎖に逐次的に連結される。
【0003】
例えば、2’及び/又は3’位置における修飾を有する修飾オリゴヌクレオチドは、例えば治療用途において有用であるので、過去の数年にわたって関心が増大している。修飾オリゴヌクレオチドを作製するための合成方法は存在しているものの、様々な配列の修飾オリゴヌクレオチドを合成するための更なる合成選択肢にはニーズがある。高収率及び高体積で合成することが可能である高純度の新規モノマーヌクレオシドが、新規な修飾オリゴヌクレオチドに対する要求を満たすために必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書に記載のモノマーは、修飾オリゴヌクレオチドの合成に有用な新規モノマーを提供することによってこのニーズを満たす。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、5’-ホスホロアミダイトヌクレオシドモノマーを含む化合物及び組成物、並びに製造及び使用方法に関する。
【0006】
本開示は、式(I)によって表される構造を有する化合物に関し、
【0007】
【化1】
Xは、O又はNHであり、Yは、O-PG、-O(CR
4
2)
aCR
4
3、-O(CR
4
2)
bOCR
4
3及び-O(CR
4
2)
b-CR
4=CR
4
2からなる群から選択され、Zは、Hであり、PGは、保護基であり、Bは、天然若しくは未修飾核酸塩基又は修飾核酸塩基、あるいはそれらの保護された形態であり、各R
1は、独立して、C
1~6アルキル又はシクロアルキルであり、R
2は、CH
2CH
2CN又はC
1~6アルキルであり、あるいは1つのR
1及びR
2が一緒になって、任意選択により置換されたC
1~6シクロアルキルを形成し、R
3は、H又はPGであり、R
4は、独立して、各場合においてH又はFであり、aは0~2の整数であり、bは1~3の整数である。いくつかの実施形態では、XがOである場合、Yは、-O(CR
4
2)
aCR
4
3、-O(CR
4
2)
bOCR
4
3又は-O(CR
4
2)
b-CR
4=CR
4
2である。
【0008】
本開示はまた、式(II)によって表される構造を有する化合物に関し、
【0009】
【化2】
Xは、O又はNHであり、Zは、Hであり、Bは、天然若しくは未修飾核酸塩基又は修飾核酸塩基、あるいはそれらの保護された形態であり、R
1は、独立して、C
1~6アルキル又はシクロアルキルであり、R
2は、CH
2CH
2CN又はC
1~6アルキルであり、あるいは1つのR
1及びR
2が一緒になって、任意選択により置換されたC
1~6シクロアルキルを形成し、R
3は、H又は保護基であり、Aは、-(CR’R’)
1~2-であり、R’は、独立して、各場合においてH又はMeである。
【0010】
いくつかの実施形態では、XはNHであり、YはO-PG、OEt又はO-メトキシエトキシであり、ZはHである。
【0011】
いくつかの実施形態では、R1は、C2~3アルキルである。いくつかの実施形態では、R1はイソプロピルである。
【0012】
実施形態では、R3はPGである。いくつかの実施形態では、PGはトリチルである。いくつかの実施形態では、XがNHである場合、PGは、モノメトキシトリチル(MMTr)又はトリリルである。いくつかの実施形態では、XがOである場合、PGは、4,4’-ジメトキシトリチル(DMTr)又はトリチルである。
【0013】
いくつかの実施形態では、Bは、アデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C)、ウラシル(U)及び5-メチルシトシン(5-me-C)又はそれらの保護された形態から選択される。いくつかの実施形態では、Bは、6-N-ベンゾイルアデノシン(ABz)、4-N-ベンゾイルシチジン(CBz)、及び2-N-イソブチリルグアノシン(GiBu)から選択される。
【0014】
本開示はまた、式(I)又は式(II)のうちの少なくとも1つの化合物を含む組成物を目的とする。実施形態では、組成物は、反応物質、溶媒及び不純物からなる群から選択される1つ又は2つ以上の他の剤を更に含む。実施形態では、組成物は、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満又は1%未満の不純物を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、>95%、例えば、96%、97%、98%、99%又はそれ以上の純度を有する。
【0015】
本開示は更に、少なくとも1つの修飾ヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドを製造する方法に関する。本方法は、式(I)の化合物を別のモノマーと反応させて、オリゴヌクレオチドを形成することを含む。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示は、本明細書においてより詳細に記載される。
【0017】
本開示の化合物
本開示の化合物には、以下の式(I)及び/又は(II)のうちの1つ又は2つ以上の化合物が含まれる:
【0018】
【化3】
[式中、
Xは、O又はNHであり、Yは、O-PG、-O(CR
4
2)
aCR
4
3、-O(CR
4
2)
bOCR
4
3(例えば、OEt、O-メトキシエトキシ及びOCF
3)からなる群から選択され、Zは、Hであり、PGは、保護基であり、Bは、天然若しくは未修飾の核酸塩基又は修飾核酸塩基、あるいはそれらの保護された形態であり、各R
1は、独立して、C
1~6アルキル又はシクロアルキルであり、R
2は、CH
2CH
2CN又はC
1~6アルキルであり、あるいは1つのR
1及びR
2が一緒になって、任意選択により置換されたC
1~6シクロアルキルを形成し、R
3は、H又はPGであり、R
4は、独立して、各場合においてH又はFであり、aは、0~2の整数(例えば、0、1又は2)であり、bは、1~3の整数(例えば、1、2又は3)であり、Aは、-(CR’R’)
1~2-であり、R’は、独立して、各場合においてH又はMeである)。
【0019】
いくつかの実施形態では、XがOである場合、Yは、-O(CR4
2)aCR4
3、-O(CR4
2)bOCR4
3又は-O(CR4
2)b-CR4=CR4
2である。いくつかの実施形態では、Xは、Oであり、Yは、OEt又はO-メトキシエトキシであり、Zは、Hである。他の実施形態では、Xは、NHであり、Yは、OP、OEt又はO-メトキシエトキシであり、Zは、Hである。
【0020】
式(I)のヌクレオチドにおいて、Yは、-O(CR4
2)2OCR4
3である。いくつかの実施形態では、R4は、各場合においてHである。他の実施形態では、少なくとも1つのR4は、Fであり、例えば、1、2、3、4、5、6又は7つのR4は、Fである。いくつかの実施形態では、CR4
3は、1、2又は3つのF原子を含む。例えば、実施形態では、Yは、-OCH2CH2OCH3(又はMOE)、-OCF2CH2OCH3、-OCH2CF2OCH3、-OCH2CH2OCF3、-OCF2CF2OCH3、-OCH2CF2OCF3、-OCF2CH2OCF3、-OCF2CF2OCF3、-OCHFCH2OCH3、-OCHFCHFOCH3、-OCHFCH2OCFH2、-OCHFCH2OCHF2及び-OCH2CHFOCH3からなる群から選択される。
【0021】
式(I)のヌクレオチドにおいて、Yは、-OCR4
3、-O(CR4
2)1-3OCR4
3又は-O(CR4
2)1-2CR4
3である。いくつかの実施形態では、Yは、-OCR4
3又は-OCR4
2CR4
3である。いくつかの実施形態では、R4は、各場合においてHである。他の実施形態では、少なくとも1つのR4はFであり、例えば、1、2、3、4又は5つのR4はFである。いくつかの実施形態では、OCR4
3は、1、2又は3つのF原子を含む。例えば、実施形態では、Yは、-OCH3(又はMe)、-OCFH2、-OCHF2、OCF3、-OCH2OCH3、-OCFH2OCH3、-OCHF2OCH3、-OCF3OCH3、-OCH2OCFH2、-OCH2OCHF2、-OCH2OCF3、-OCFH2OCH3、-OCFH2OCFH2、-OCFH2OCHF2、-OCFH2OCF3、-OCHF2OCH3、-OCHF2OCFH2、-OCHF2OCHF2、-OCHF2OCF3、-O(CR4
2)3OCR4
3、-OCH2CH3(又はEt)、-OCFH2CH3、-OCHF2CH3、-OCF3CH3、-OCH2CFH2、-OCH2CHF2、-OCH2CF3、-OCFH2CH3、-OCFH2CFH2、-OCFH2CHF2、-OCFH2CF3、-OCHF2CH3、-OCHF2CFH2、-OCHF2CHF2、-OCHF2CF3、-OCH2CH2CH3、OCF2CH2CH3、OCH2CF2CH3、OCH2CH2CF3、OCF2CF2CH3、OCH2CF2CF3、OCF2CH2CF3、OCF2CF2CF3、OCHFCH2CH3、OCHFCHFOCH3、OCHFCH2CFH2、OCHFCH2CHF2及びOCH2CHFCH3からなる群から選択される。実施形態では、Yは、-OCH3(若しくはMe)又は-OCH2CH3(若しくはEt)である。
【0022】
式(I)のいくつかの実施形態では、Yは、-O(CR4
2)b-CR4=CR4
2である。いくつかの実施形態では、bは、1、2又は3である。いくつかの実施形態では、R4は、各場合においてHである。他の実施形態では、少なくとも1つのR4はFであり、例えば、1、2、3、4、5、6又は7つのR4はFである。いくつかの実施形態では、CR4
2は1又は2つのF原子を含み、例えば、内部R4
2は1若しくは2つのF原子を含み、又は末端R4
2は1若しくは2つのF原子を含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、R1は、C2~3アルキル(例えば、エチル又はイソプロピル)である。
【0024】
いくつかの実施形態では、R3は、保護基PGである。保護基には、アミン若しくはアルコール保護基、例えば、シリル保護基(例えば、tert-ブチルジメチルシリルエーテル(TBMDS)、tert-ブチルジフェニルシリル(TBDPS)、トリイソプロピルシリルエーテル(TIPS))、又はモノメトキシトリチル(MMTr)、若しくは4,4’-ジメトキシトリチル(DMTr)、若しくはトリトリル、又はWuts,Peter GM,and Theodora W.Greene.Greene’s protective groups in organic synthesis.John Wiley & Sons,2006におけるものなどの任意の他の好適な保護基が含まれ得る。いくつかの実施形態では、2つ以上のアルコール及び/又はアミンが保護される場合、アルコール及び/又はアミンは直交して(orthogonally)保護され得る。
【0025】
式(II)の化合物では、Aは、-(CR’R’)1~2-である。いくつかの実施形態では、Aは-(CR’R’)-であり、他の実施形態では、Aは-(CR’R’)2-である。R’は、独立して、各場合においてH又はMeである。いくつかの実施形態では、1つのR’はMeであり、残りのR’はHである。他の実施形態では、全てのR’はHである。いくつかの実施形態では、Xは式(II)中のNHである。いくつかの実施形態では、R’=H及びX=NHである場合、Aは、-(CR’R’)1-ではない。
【0026】
天然若しくは未修飾核酸塩基又は修飾核酸塩基、あるいはそれらの保護された形態は、特に限定されない。いくつかの実施形態では、Bは、アデニン(A)及びグアニン(G)、ジアミノプリン(DAP)などのプリン塩基、並びにチミン(T)、シトシン(C)及びウラシル(U)などのピリミジン塩基、並びに/又は5-メチルシトシン(5-me-C)、5-ヒドロキシメチルシトシンなどの他の合成及び天然核酸塩基から選択される。いくつかの実施形態では、Bは、保護されたU、T、C、5meC、A又はGなどの保護された核酸塩基である。保護部分は、当該技術分野で既知であり、特に限定されないが、例えば、アミノ保護基(例えば、ベンズアミド及びイソブチルアミドなどのアセトアミド保護基)が含まれる。いくつかの実施形態では、Bは、6-N-ベンゾイルアデノシン(ABz)、4-N-ベンゾイルシチジン(CBz)、2-N-イソブチリルグアノシン(GiBu)である。
【0027】
いくつかの実施形態では、化合物は、以下の表から選択される。
【0028】
【0029】
【表1】
*Bは、保護された核酸塩基(例えば、A
Bz、C
Bz、G
iBu)であり得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、化合物は、以下の表から選択される。
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
組成物
本開示はまた、本開示の化合物と、1つ又は2つ以上の反応物質又は溶媒若しくは不純物と、を含む組成物も包含する。
【0037】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物を含む組成物は、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%、99.95%又はそれ以上の純度を有する。
【0038】
使用方法
本開示の組成物は、修飾ヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドの合成前駆体、例えば、それぞれ参照により組み込まれる米国仮出願第62/420801号、同第62/394737号、同第62/394738号及び同第62/394739号に記載されているものとして使用され得る。修飾オリゴヌクレオチドは、当該技術分野における方法により、例えば、脱保護(deblock)、カップリング及び待機工程の修正を伴って記載される93ステップサイクルを使用したABI-394シンセサイザーで合成され得る。固体担体は、3’-NHTr-5’-LCAA-CPGであり得る。各オリゴヌクレオチドは、本明細書に記載の方法を用いて個別に合成される。
【0039】
製造方法
本開示の組成物は、以下の実施例に記載されるものなどの合成手順によって合成し得る。
【0040】
いくつかの実施形態は、以下のような出発物質の2’-O-アルキル化を含む:
【0041】
【化5】
式中、PGは、トリチルなどの保護基であり、BPは、保護された核酸塩基であり、例えばPMBで保護されている。化合物をアルキル化し、続いてPGOを脱保護し、例えばBz部分で再保護し、続いて核酸塩基を脱保護し、続いてN
3をN-R
3に変換する。
【0042】
いくつかの実施形態は、化合物、例えば、核酸塩基がプリンである前の段落における化合物をC-6-OBnで保護することを含む。いくつかの実施形態では、これは、例えば、酸性条件下での5’-O-DMTr及びC-2-NH-MMTr基の脱保護中の脱プリン化を低減する。他の実施形態は、化合物、例えば、前の段落において核酸塩基がプリンである化合物中の環外アミン基を、高収率で2’-O-アルキル化を達成するために、4-モノメトキシトリチル基などの嵩高な保護基で保護することを含む。
【0043】
いくつかの実施形態は、化合物、例えば、前の段落において核酸塩基がピリミジンである化合物を、ピリミジンをPMB部分で保護することによって2’-O-アルキル化を達成するために、保護することを含む。
【0044】
定義
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的でのみ使用され、本発明の範囲を制限することを意図しないと理解すべきである。別途記載のない限り以下の定義が適用されるものとする。
【0045】
「薬学的に許容される」とは、生物学的又は別の理由で望ましくないわけではない材料を指し、すなわち、材料は、望ましくない生物学的効果を引き起こすことなく、又は含有される組成物の他の成分のいずれかと有害に相互作用することなく、患者に投与される医薬組成物に組み込まれてもよい。「薬学的に許容される」という用語が、医薬キャリア又は賦形剤を指すために使用される場合、キャリア又は賦形剤は、毒性試験及び製造試験の必要な基準を満たすか、又はそのキャリアが、米国医薬品局によって作製されたInactive Ingredient Guideに含まれることを意味する。
【0046】
「修飾ヌクレオシド」は、独立して、修飾された糖部分及び/又は修飾核酸塩基を有するヌクレオシドを指す。
【0047】
「未修飾」又は「天然」核酸塩基として、プリン塩基であるアデニン(A)及びグアニン(G)、並びにピリミジン塩基であるチミン(T)、シトシン(C)及びウラシル(U)が挙げられる。「修飾核酸塩基」として、5-メチルシトシン(5-me-C)、5-ヒドロキシメチルシトシン、キサンチン、ヒポキサンチン、2-アミノアデニン、アデニン及びグアニンの6-メチル及び他のアルキル誘導体、アデニン及びグアニンの2-プロピル及び他のアルキル誘導体、2-チオウラシル、2-チオチミン、及び2-チオシトシン、5-ハロウラシル及びシトシン、5-プロピニル(-C≡C-CH3)ウラシル及びシトシン及びピリミジン塩基の他のアルキニル誘導体、6-アゾウラシル、シトシン及びチミン、5-ウラシル(シュードウラシル)、4-チオウラシル、8-ハロ、8-アミノ、8-チオール、8-チオアルキル、8-ヒドロキシル及び他の8-置換アデニン及びグアニン、5-ハロ、特に5-ブロモ、5-トリフルオロメチル及び他の5-置換ウラシル及びシトシン、7-メチルグアニン及び7-メチルアデニン、2-F-アデニン、2-アミノ-アデニン、8-アザグアニン及び8-アザアデニン、7-デアザグアニン及び7-デアザアデニン及び3-デアザグアニン及び3-デアザアデニンなどの、その他の合成及び天然核酸塩基が挙げられる。更なる修飾核酸塩基として、三環式ピリミジン、例えば、フェノキサジンシチジン(1H-ピリミド[5,4-b][1,4]ベンゾオキサジン-2(3H)-オン)、フェノチアジンシチジン(1H-ピリミド[5,4-b][1,4]ベンゾチアジン-2(3H)-オン)、G-クランプ(clamp)、例えば、置換フェノキサジンシチジン(例えば、9-(2-アミノエトキシ(2-am-oe1hoxy))-H-ピリミド[5,4-b][1,4]ベンゾオキサジン-2(3H)-オン)、カルバゾールシチジン(2H-ピリミド[4,5-b]インドール-2-オン)、ピリドインドールシチジン(H-ピリド[3,2,5]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-2-オン)などが挙げられる。修飾核酸塩基はまた、プリン塩基又はピリミジン塩基が他の複素環で置き換えられたもの、例えば、7-デアザ-アデニン、7-デアザグアノシン、2-アミノピリジン及び2-ピリドンを含み得る。
【0048】
いくつかの実施形態では、修飾核酸塩基は、5-メチルシトシン、2,6-ジアミノプリン、5-メチルウラシル、及びg-clampからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、G-clampは、
【0049】
【0050】
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、他に明記されない限り、単数形「a」、「an」及び「the」は複数の指示物を含むことに留意すること。特許請求の範囲は、いずれかの任意要素を除外するように起案される場合もあることに更に留意されたい。したがって、この記載は、特許請求の範囲の要素の列挙に関連する「だけ」、「のみ」などの排他的な用語の使用、又は「否定的」限定の使用に対する先行的限定の根拠として機能することを意図する。
【0051】
用語「約」は、当業者には理解されるものであり、この用語が用いられる文脈によってある程度異なる。用いられるある文脈において当業者には明らかでなく用語が使用されている場合、「約」は、特定の用語の最大プラスマイナス10%を意味するであろう。特定の範囲は、本明細書では、「約」という用語が先行する数値で示される。用語「約」は、本明細書では、それが先行する正確な数、並びにその用語が先行する近似する又は大凡の数の文字どおりの根拠を提供するために使用される。数が具体的に挙げられた数に近似するか、又はその大凡であるかどうかを判定する際には、近似する又は大凡の挙げられていない数は、それが提示される文脈において、具体的に挙げられた数に実質的に相当するものを提供する数であり得る。
【0052】
ある範囲の値が提供される場合、その間の各値(文脈により明確に示されない限り、その範囲及び他に記載された範囲の上限と下限との間の下限の単位の10分の1まで、つまり、その記載された範囲の間の各値)は、本発明に包含されると理解される。これらのより小さい範囲の上限値及び下限値は、独立してその小さい範囲に含まれる場合もあり、記載された範囲から任意の限界値が具体的に除外され得るものとして、やはり本発明の範囲に含まれるものとする。記載された範囲が限界値の一方又は両方を含む場合、これらの含まれた限界値の一方又は両方を除外する範囲もやはり本発明に含まれるものとする。
【0053】
本開示は、記載される特定の実施形態に限定されるものではなく、したがって当然に変更され得る。本明細書に使用される専門用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためであり、制限されることを意図せず、本発明の範囲は添付の請求項によってのみ制限されることが理解されるべきである。
【0054】
本開示を読むことによって当業者には明白となるように、本明細書に記載し例示される個々の実施形態はそれぞれ、本開示の範囲及び趣旨から逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴から容易に分離されるか、又はそれらの特徴と組み合わされ得る、別個の構成要素及び特徴を有する。説明したいずれの方法も、説明した事象の順序で、又は論理的に可能な他の任意の順序で実施することができる。
【0055】
本明細書に引用される全ての刊行物及び特許は、各個々の刊行物又は特許が、参照により組み込まれることが具体的かつ個々に示されているかのように参照により本明細書に組み込まれ、その文献が引用されている方法及び/又は材料に関連して開示及び説明するために、参照により本明細書に組み込まれる。いかなる刊行物の引用も、出願日前に開示されているためであり、本発明が先行発明のおかげでそのような刊行物を先行する権利を持たないことを容認するものとして解釈されるべきではない。更に記載される刊行物の日付は実際に公開された日付とは異なる可能性があり、これは別個に確認を要する場合がある。
【実施例】
【0056】
以下の実施例は、当業者による本開示の実施を助けるため、本開示の特定の実施形態を例示する。したがって、実施例は、決して本開示の範囲を限定するものとみなされない。
【0057】
実施例1~4
【0058】
【0059】
適切に保護された2’-O-メトキシエチル-3’-アミノヌクレオシド-5’-ホスホロアミダイト構成ブロック(実施例1、2、3及び4)を、スキーム1、2、3、4及び5に示される化学的変換後に調製した。
【0060】
【0061】
スキーム1は、ウラシルベースの3’-NH-MMTr-2’-O-メトキシエチルホスホロアミダイト(実施例1など)の合成を開示している。重要な3’-アジド-2’-メトキシエチル中間体3-3を、無水中間体3-2を介して低収率で得た。
【0062】
アルキル化の低収率のために、3-1をBOMCl/DBUと反応させてN-3保護中間体3-4を得て、これを2-ブロモエチルメチルエーテル/Ag2O/NaI/DMFを使用してアルキル化して、2’-O-メトキシエチル誘導体3-5を得た。水素化条件(Pd/C/H2)を使用してN-3-BOM基を脱保護することにより、顕著な過剰に還元された副生物3-6bとともに、10~20%の所望の3’-アミノ中間体3-6aが得られた。
【0063】
【0064】
スキーム2は、高収率で2’-O-アルキル化を達成するための代替的なアプローチを開示する。中間体3-1をPMBCl/DBU/DMFで処理して、N-3保護した中間体4-2を得て、これに2-ブロモエチルメチルエーテル/Ag2O/NaI/DMFを使用して2’-O-アルキル化を行い、2’-O-メトキシエチル誘導体(中間体4-3)を得た。中間体4-3の5’-脱トリチル化及び塩化ベンゾイルを使用したその5’-ヒドロキシル基の再保護により、中間体4-5を得た。
【0065】
緩やかな条件下での中間体4-5のPMB基の脱保護により、中間体4-6を得た。中間体4-6の3’-アジド基をアミンに還元し、次いで4-モノメトキシトリチルクロリドとの反応などで直ちに保護し、4-8を得た。次いで、5’-ベンジルエステルをアルカリ溶液を用いて開裂し、続いて、既知の方法を用いてホスフィチル化し、所望の2’-O-メトキシエトキシウリジンホスホロアミダイトモノマー4-10を得た。
【0066】
中間体(4-2)の調製:3-1(45.30g、88.56mmol)のDMF(120.00mL)溶液に、PMBCl(20.80g、132.84mmol)及びDBU(44.61g、177.12mmol)を添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。水を添加し、EAで抽出した。有機層を濃縮し、カラムによって精製して、白色固体として4-2(52.00g、82.32mmol)を得た。ESI-LCMS:m/z 632.3[M+H]+。
【0067】
中間体(4-3)の調製:4-2(50.00g、79.15mmol)のDMF(120.00mL)溶液に、2-ブロモエチルメチルエーテル(16.50g、118.73mmol)及びAg2O(18.34g、79.15mmol、2.57mL)を添加し、次いでNaI(5.93g、39.58mmol)を添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。LC-MSは、上手くいっていることを示した。濾過し、水及びEAを加え、有機層を濃縮し、カラムで精製して、4-3(52.00g、75.39mmol)を無色油として得た。ESI-LCMS:m/z 690.4[M+H]+。
【0068】
中間体(4-4)の調製:4-3(52.00g、75.39mmol)のDCM(200.00mL)溶液に、TFA(150.00mL)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を冷NH4OHにゆっくりと添加し、DCMで抽出した。有機層を濃縮し、精製して、4-4(31.00g、69.28mmol)を無色油として得た。ESI-LCMS:m/z 448.2[M+H]+。1H-NMR(DMSO-d6,400MHz):δppm 8.02(d,J=8.12Hz,1H)、7.26-7.23(m,2H)、6.87-6.84(m,2H)、5.87-5.81(m,2H)、5.38(t,J=5.0Hz,1H)、4.96-4.85(m,2H)、4.36-4.34(m,1H)、4.17-4.14(m,1H)、4.00-3.97(m,1H)、3.83-3.77(m,1H)、3.75-3.72(m,1H)、3.71(s,3H)、3.70-3.68(m,1H)、3.61-3.56(m,1H)、3.45-3.43(m,2H)、3.18(s,3H)。
【0069】
中間体(4-5)の調製:4-4(31.00g、69.28mmol)のピリジン(200.00mL)溶液に、BzCl(13.14g、93.87mmol)を添加し、反応混合物を室温で15分間撹拌し、濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製して、4-5(35.10g、63.8mmol)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 552.2[M+H]+。
【0070】
中間体(4-6)の調製:4-5(35.10g、63.8mmol)のアセトニトリル(300.00mL)及び水(100.00mL)溶液に、硝酸セリウムアンモニウム(105g、191.40mmol)を添加し、反応混合物を室温で12時間撹拌し、濃縮し、EAで抽出した。有機層を濃縮し、カラムによって精製して、黄色固体として4-6(27.5g、63.75mmol)を得た。ESI-LCMS:m/z 432.2[M+H]+。
【0071】
中間体(4-7)の調製:4-6(27.50g、63.75mmol)のTHF(500.00mL)溶液に、Pd/C(3.00g)を添加し、反応混合物を室温で12時間撹拌し、濾過し、濃縮して、4-7(25.00g、61.67mmol)を黄色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 406.2[M+H]+。
【0072】
中間体(4-8)の調製:4-7(25.00g、61.67mmol)のDCM(300.00mL)溶液に、MMTrCl(28.49g、92.51mmol)及びコリジン(14.95g、123.34mmol)を添加し、次いでAgNO3(15.7g、92.5mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、濾過し、有機層を水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、シリカゲルカラムで精製して、4-8(33.00g、48.69mmol)を黄色固体として得た。
【0073】
中間体(4-9)の調製:4-8(14.50g、21.39mmol)の溶液に、メタノール(200mL)及び水(20mL)中の1N NaOHを添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌し、濃縮し、DCMで抽出し、有機層を濃縮し、シリカゲルカラムにより精製して、4-9(11.50g、20.05mmol)を白色固体として得た。1H-NMR(DMSO-d6,400MHz):δppm 11.26(s,1H)、7.95(d,J=8.4Hz,1H)、7.47-7.44(m,4H)、7.34-7.17(m,8H)、6.82(d,J=8.8Hz,2H)、5.50-5.48(m,2H)、5.13(t,J=3.6Hz,1H)、4.05-3.98(m,3H)、3.78(s,3H)、3.52-3.49(m,1H)、3.34-3.32(m,2H)、3.14(s,3H)、3.08-3.04(m,1H)、2.89-2.86(m,1H)、2.70(d,J=10.0Hz,1H)、1.51(d,J=4.4Hz,1H)。
【0074】
(4-10)の調製:4-9(11.50g、20.05mmol)のDCM(100.00mL)溶液に、DMAP(489.85mg、4.01mmol)及びDIPEA(10.36g、80.19mmol、14.01mL)を添加した。続いて、CEPCl(5.70g、24.06mmol)を溶液に加えた。混合物を室温で30分間撹拌した。反応物を飽和NaHCO3でクエンチした。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。生成物を無水トルエンに溶解し、3回濃縮した。次いで、生成物を無水アセトニトリルに溶解し、3回濃縮した。これにより、13gの4-10を白色固体として得た。MS m/z[M-H]-(ESI):772.3;1H-NMR(CDCl3,400MHz):9.01(s,1H)、8.07-7.61(m,1H)、7.53-7.41(m,6H)、7.29-7.15(m,5H)、6.79-6.76(m,2H)、5.63-5.57(m,2H)、4.27-4.15(m,2H)、4.06-3.95(m,1H)、3.85-3.77(m,1H)、3.75(s,3H)、3.69-3.35(m,7H)、3.23(d,J=4Hz,1H)、2.26-2.91(m,3H)、2.59(t,J=6.4Hz,1H)、1.75-1.39(m,1H)、1.21-1.11(m,12H)。31PNMR(162MHz,CDCl3):149.10、148.26。
【0075】
実施例2
【0076】
【0077】
以下のスキーム3に示されるように、ウリジン中間体4-8を3’-アミノシチジンアナログ5-1に変換し、続いて既知のプロトコールを用いてホスフィチル化し、所望の2’-O-メトキシエトキシシチジンホスホロアミダートモノマー5-4を得ることによって、2’-O-メトキシエトキシ-NH-ベンゾイル-シトシンホスホロアミダート化合物5-4を得た。
【0078】
【0079】
中間体(5-1)の調製:4-8(18.50g、27.30mmol)のアセトニトリル(250.00mL)溶液に、TPSCl(16.49g、54.60mmol)及びDMAP(6.67g、54.60mmol)を添加し、次いでTEA(5.52g、54.60mmol、7.56mL)を溶液に添加した。反応混合物を、室温、N2下で5時間撹拌した。NH4OH(50.00mL)を反応混合物に加えた。混合物を室温で12時間撹拌した。溶液を濃縮し、EAで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。有機層を濃縮し、シリカゲルカラムによって精製して、5-1(16.00g、23.64mmol)を黄色固体として得た。
【0080】
中間体(5-2)の調製:5-1(16.00g、23.64mmol)のピリジン(100.00mL)溶液に、BzCl(4.96g、35.46mmol)を0℃で添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。溶液を濃縮し、シリカゲルカラムにより精製して、5-2(17.40g、22.28mmol)を白色固体として得た。
【0081】
中間体(5-3)の調製:化合物5-2(17.40g、22.28mmol)を、1N NaOHのピリジン/MeOH/H2O(65/30/5)溶液180mLに0℃で添加した。懸濁液を0℃で15分間撹拌した。反応混合物を飽和NH4Cl溶液の添加によりクエンチした。溶液をEAで抽出し、合わせた有機層を飽和NaHCO3溶液、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をカラムにより精製し、5-3(12.50g、18.47mmol)を白色固体として得た。1H-NMR(DMSO-d6,400MHz):δppm 12.25(s,1H)、8.53(d,J=7.6Hz,1H)、8.01(d,J=5.2Hz,2H)、7.64-7.60(m,1H)、7.52-7.42(m,6H)、7.31(d,J=8.8Hz,2H)、7.26-7.14(m,7H)、6.79(d,J=8.8Hz,2H)、5.55(s,1H)、5.23(t,J=3.6Hz,1H)、4.09-3.97(m,3H)、3.73(s,3H)、3.70-3.66(m,1H)、3.38-3.34(m,2H)、3.17(s,3H)、3.11-3.05(m,1H)、2.96-2.91(m,1H)、2.68(d,J=10.8Hz,1H)、1.49(d,J=4Hz,1H)。
【0082】
(5-4)の調製:5-3(12.50g、18.47mmol)のDCM(100.00mL)溶液に、DMAP(451.30mg、3.69mmol)及びDIPEA(9.55g、73.88mmol、12.90mL)を添加し、次いでCEPCl(5.25g、22.16mmol)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌した。反応を飽和NaHCO3でクエンチした。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得た。粗物をフラッシュ分取HPLCによって行った。生成物を無水トルエンに溶解し、3回濃縮した。次いで、生成物を無水アセトニトリルに溶解し、3回濃縮した。これにより、13gの5-4を白色固体として得た。MS m/z[M-H]-(ESI):875.4。1H-NMR(400MHz,CDCl3):δppm 8.64-8.20(m,2H)、7.90-7.88(m,2H)、7.62-7.58(m,1H)、7.53-7.39(m,8H)、7.25-7.15(m,6H)、6.78-6.74(m,2H)、5.69(d,J=1.72Hz,1H)、4.37-4.21(m,2H)、4.10-4.03(m,1H)、3.90-3.79(m,2H)、3.75(d,J=1.64Hz,3H)、3.68-3.52(m,3H)、3.46-3.42(m,2H)、3.26(d,J=1.2Hz,3H)、3.17-2.97(m,2H)、2.94-2.87(m,1H)、2.67-2.48(m,2H)、1.79-1.51(m,1H),1.26-1.18(m,12H)。31PNMR(162MHz,CDCl3):148.93、148.03。
【0083】
実施例3
【0084】
【0085】
2’-O-メトキシエチルアデノシン類似体6-10の合成は、以下のスキーム4に示されるようにして達成した。塩基性条件(NH3/MeOH)下で中間体6-2によりジオール6-3が得られ、次いでTBDPSClを用いて5’-ヒドロキシ基を保護すると、中間体6-4が得られた。中間体6-4。続いて、2-ブロモエチルメチルエーテル/NaH/DMFを用いた6-4の2’-O-アルキル化により、6-4のC-6-環外アミンを保護することなく、2’-O-メトキシエチル誘導体6-5を得た。本発明の方法では、中間体6-4の2’-OH基の選択的アルキル化が達成された。
【0086】
【0087】
中間体6-5の3’-アジド基をアミン6-7に還元した後、4-モノメトキシトリチルクロリドとの反応などで直ちに保護し、TBAF/THFを使用する5’-OTBDPS基の脱保護後に前駆体6-8を得た。既知のプロトコールを用いた6-9のホスフィチル化により、所望の2’-O-メトキシエトキシアデニン-NH-ベンゾイルホスホロアミダイトモノマー6-10を得る。
【0088】
中間体(6-2)の調製:化合物1(79.50g、210.68mmol)の無水ACN(1.20L)溶液に、N-(5H-プリン-6-イル)ベンズアミド(100.80g、421.36mmol)及びBSA(180.07g、884.86mmol)を添加した。得られた懸濁液を50℃で透明になるまで撹拌した。次いで、混合物を-20℃で冷却し、TMSOTf(93.54g、421.36mmol)をシリンジで加えた。続いて、混合物を70℃で72時間、N2下で撹拌し、飽和NaHCO3でクエンチし、DCMで抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させた後、溶媒を蒸発させ、残留物をシリカゲル上で精製して、化合物6-2(107.50g、192.26mmol、収率91.26%)を黄色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO):δ=11.28(s,1H)、8.64(d,J=6.4Hz,2H)、8.05(d,J=8.0Hz,2H)、7.84(d,J=8.0Hz,2H)、7.66(t,J=7.6Hz,1H)、7.56(t,J=8.0Hz,2H)、7.33(d,J=8.0Hz,2H)、6.37(d,J=3.6Hz,1H)、6.17(dd,J=6.0Hz,1H)、5.09(t,J=6.8Hz,1H)、4.69-4.56(m,2H)、4.40-4.38(m,1H)、2.39(s,3H)、2.17(s,3H)。ESI-LCMS:m/z 557.2[M+H]+。
【0089】
中間体(6-3)の調製:化合物6-2(107.50g、192.26mmol)の溶液を、エタノール中33重量%メチルアミン(600.00mL)に溶解し、次いで混合物を20℃で16時間撹拌し、次いで溶媒を蒸発させ、石油エーテル(1.5L)中の50%EtOAcで洗浄し、濾過して、化合物6-3(52.50g、179.64mmol、収率93.44%)を淡黄色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 293.1[M+H]+。
【0090】
中間体(6-4)の調製:化合物6-3(52.50g、179.64mmol)、イミダゾール(18.32g、269.46mmol)及びTBDPS-Cl(54.34g、197.60mmol)のピリジン(500.00mL)溶液を20℃で2時間撹拌したところ、LCMSは6-3が消費されたことを示した。次に、MeOH(30mL)でクエンチし、濃縮して粗生成物を得、これをシリカゲルで精製して、化合物6-4(72.60g、136.81mmol、収率76.16%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO):δ=8.29(s,1H)、8.10(s,1H)、7.63-7.59(m,4H)、7.48-7.33(m,8H)、6.36(d,J=5.6Hz,1H)、5.97(d,J=4.4Hz,1H)、5.10-5.06(m,1H)、4.47(t,J=5.6Hz,1H)、4.14-4.11(m,1H)、3.94(dd,J=11.2Hz,1H)、3.83(dd,J=11.6Hz,1H)、0.99(s,9H)。ESI-LCMS:m/z 531.3[M+H]+。
【0091】
中間体(6-5)の調製:6-4(35.00g、65.96mmol)及び1-ブロモ-2-メトキシエタン(18.33g、131.91mmol)の無水DMF(400.00mL)溶液に、NaI(19.77g、131.91mmol)及びAg2O(15.29g、65.96mmol)を添加し、混合物を室温で5時間撹拌した。次いで反応物を氷水に注ぎ、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。溶媒を蒸発させ、残留物をシリカゲルで精製して、6-5(23.70g、40.26mmol、収率61.04%)を白色固体として、副生成物のTBDPS、5.20g減、9.81ミリモル、収率14.87%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO):δ=8.31(s,1H)、8.11(s,1H)、7.63-7.60(m,4H)、7.47-7.44(m,2H)、7.40-7.36(m,6H)、6.10(d,J=4.4Hz,1H)、5.02(t,J=4.8Hz,1H)、4.69(t,J=5.6Hz,1H)、4.18-4.14(m,1H)、3.95(dd,J=11.6Hz,1H)、3.84(dd,J=11.6Hz,1H)、3.78-3.75(m,2H)、3.45(t,J=4.8Hz,1H)、3.16(s,3H)、0.99(s,9H)。ESI-LCMS:m/z 589.5[M+H]+。
【0092】
中間体(6-6)の調製:0℃の6-5(31.23g、53.04mmol)のピリジン(300.00mL)溶液に、BzCl(11.22g、79.56mmol)を滴下して添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、溶液を0℃に冷却し、水酸化アンモニウム(20mL、30%)を添加し、混合物を室温に温め、次いで溶媒を蒸発させ、300mLのH2O及び600mLのEAを添加して溶液を分離し、水相をEAで抽出し、有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を除去し、残渣をシリカゲル上で精製して、6-6(28.70g、41.42mmol、収率78.09%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 693.4[M+H]+。
【0093】
中間体(6-7)の調製:6-6(28.70g、41.42mmol)のEA(150.00mL)溶液に、H2下でPd/C(3.00g)及びMeOH(150.00mL)を添加した。混合物を室温で5時間撹拌した。次いで、反応物を濾過し、濾液を濃縮して、6-7(25.49g、38.22mmol、収率92.27%)を灰色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 667.3[M+H]+。
【0094】
中間体(6-8)の調製:6-7(25.49g、38.22mmol)及びAgNO3(12.98g、76.44mmol)のDCM(300.00mL)溶液に、コリジン(13.89g、114.66mmol)及びMMTrCl(19.43g、57.33mmol)を添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、反応物を氷水に注ぎ、有機層をDCMで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を除去し、残渣をシリカゲル上で精製して、6-8(32.79g、34.92mmol、収率91.36%)を灰色固体として得た。
【0095】
中間体(6-9)の調製:6-8(32.79g、34.92mmol)のTHF(300.00mL)溶液にTBAF(1M、35.00mL)を添加し、混合物を室温で15時間撹拌した。次いで溶媒を除去し、残渣をEAを用いてシリカゲル上で精製して、6-9(22.22g、31.71mmol、収率90.82%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=8.68(s,1H)、8.32(s,1H)、8.04(d,J=7.2Hz,2H)、7.61-7.57(m,1H)、7.53-7.48(m,6H)、7.40(d,J=8.8Hz,2H)、7.21-7.12(m,6H)、6.73(d,J=8.8Hz,2H)、6.09(d,J=2.4Hz,2H)、4.08-4.02(m,2H)、3.93-3.87(m,1H)、3.72(s,3H)、3.58-3.53(m,1H)、3.43-3.39(m,3H)、3.24-3.19(m,4H)、2.19(br,1H)。
【0096】
(6-10)の調製:6-9(14.00g、19.98mmol)、DMAP(488.19mg、4.00mmol)及びDIPEA(6.46g、49.95mmol、8.73mL)の無水DCM(100.00mL)溶液に、CEPCl(5.68g、23.98mmol)をAr下で滴下して添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。次いで反応物を10%NaHCO3(水溶液)及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、溶媒を除去し、残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、次いで濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物(10g、10mLのACNに溶解)をフラッシュ分取HPLCにより精製して、6-10(12.60g、13.98mmol、収率69.99%)を白色固体として得た。次いで、生成物を無水トルエン(15mL)に溶解し、3回濃縮し、無水ACNで3回濃縮した。1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=9.12(d,J=46.8Hz,1H)、δ=8.71(d,J=11.6Hz,1H)、8.50(s,0.6H)、8.22(s,0.4H)、8.04(t,J=7.2Hz,2H)、7.63-7.59(m,1H)、7.55-7.46(m,6H)、7.40-7.37(m,2H)、7.19-7.06(m,6H)、6.69(dd,J=8.8Hz,2H)、6.03(d,J=3.2Hz,1H)、4.36-4.24(m,2H)、3.92-3.78(m,2H)、3.71(d,J=11.6Hz,3H)、3.67-3.33(m,7H)、3.29(d,J=11.2Hz,3H)、3.17-3.10(m,1H)、2.88(dd,J=27.2Hz,1H)、2.65-2.50(m,2H)、2.38(d,J=4.4Hz,0.4H)、1.80(d,J=4.0Hz,0.6H)、1.23-1.15(m,12H)。31PNMR(400MHz,CDCl3):148.86、148.22。ESI-LCMS:m/z 901.3[M+H]+。
【0097】
実施例4
【0098】
【0099】
スキーム5に示されるグアノシンベースの2-メトキシエトキシホスホロアミダイト7-13の合成。核酸塩基2-アミノ-6-クロロプリンとのC-3-アジドリボース1の立体選択的カップリングは、様々なグアノシンベースの3’-NH-MMTr-2’-O-アルキル化ホスホロアミダイトを得るための重要な工程であることが企図された。これは、効率的な2’-O-アルキル化とするため及び任意の塩基アルキル化を排除するために絶対に必要であった。この目的のために、C-3’アジド-クロロ-アミンプリンヌクレオシド7-2bを、1と2-アミノ-6-クロロプリンとの核酸塩基カップリングから単離収率約70%で合成した。次いで、MMTrClを使用することによって7-2の2-アミノ基を保護して7-3を得て、この後、NH4OH/0℃を使用することによって、2’-O-アセチル及び5’-O-トルオイル基を脱保護して、2’-ヒドロキシ中間体7-4を得た。
【0100】
中間体7-4の5’-O-トルイル基を塩基で処理することにより脱保護し、続いて5’-OH基をトリチル基で再保護して、アルキル化に重要な2’-OH中間体9-6を得た。本発明の脱保護及び再保護戦略は、塩基性条件(NaHMDS/DMF)下で2’-O-アルキル化中間体7-7を効率的に合成するために必要であった。
【0101】
【0102】
次に、慎重に制御した酸性条件下で6-メトキシ基を加水分解し、同時に脱トリチル化して、3’アジド-2’-メトキシグアグノシン中間体7-8を得て、これをiBuClに暴露し、ビスイソブチレート7-9を得て、続いて還元及び中間体の3’-アミノ基のMMTr保護を行って、3’NH-MMTr-2’-メトキシエトキシグアグノシンヌクレオシド7-11を得た。低温度で塩基性条件を使用して5’-O-イソブチレートの更なる選択的脱保護により、2’-メトキシエトキシグアノシンアミダイト前駆体7-12を得た。標準プロトコールを用いた7-12のホスフィチル化により、所望の2’-O-メトキシエトキシグアノシンホスホロアミダイトモノマー7-13を得た。
【0103】
中間体(7-2)の調製:1(60.00g、152.00mmol)の無水ACN(1300.00mL)溶液に、2-アミノ-6-クロロプリン(54.0g、318.5mmol)及びBSA(136.0g、667.82mmol)を添加した。得られた懸濁液を50℃で透明になるまで撹拌した。次いで、混合物を-20℃で冷却し、TMSOTf(60.0g、271.00mmol)を滴下して添加した。次いで、混合物を70℃で18時間撹拌し、飽和NaHCO3でクエンチし、DCMで抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、シリカゲル上で精製し、再結晶化して、7-2(55.20g、113.38mmol)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,CDCl3):δppm7.87(d,J=8.4Hz,2H)、7.82(s,1H)、7.25(d,J=8.0Hz,2H)、6.09(dd,J=5.6Hz,1H)、5.97(d,J=4.0Hz,1H)、5.17(s,2H)、4.84-4.80(m,2H)、4.60-4.56(m,1H)、4.44-4.41(m,1H)、2.43(s,3H)、2.22(s,3H)。ESI-LCMS:m/z 487.1[M+H]+。
【0104】
中間体(7-3)の調製:DCM(300.00mL)、DMAP(1.67g、13.60mmol)及びDIEA(22.04g、136.4mmol)に溶解した7-2(33.2g、68.20mmol)の溶液に、MMTrCl(42.0g、136.4mmol)を添加した。反応混合物を室温で16時間、N2下で撹拌した。次いで、混合物を飽和NaHCO3でクエンチし、DCMで抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、残渣をシリカゲルにより精製し、化合物7-3(51.00g、67.20mmol、収率98.51%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 759.4[M+H]+。
【0105】
中間体(7-4)の調製:7-3(54.00g、212.06mmol)のTHF(400L)溶液に、NH4OH(100.00mL)を0℃で添加した。反応混合物を室温で48時間撹拌し、濃縮し、DCM中の1~2%MeOHを用いてシリカゲルにより精製して、7-4(51.00g、178.48mmol、収率99.98%)を黄色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO):δppm8.26(d,J=4.4Hz,1H)、8.17(s,1H)、7.78-7.76(m,2H)、7.35-7.25(m,12H)、7.16(t,J=7.2Hz,2H)、6.82(dd,J=8.8Hz,2H)、6.14(s,1H)、5.62(s,1H)、4.40-4.35(m,4H)、3.69(s,3H)、3.36(s,1H)、2.39(s,3H)。ESI-LCMS:m/z 717.4[M+H]+。
【0106】
中間体(7-5)の調製:メタノール中のナトリウムメトキシドの溶液(300.00mL、2N)に、7-4(47.00g、65.54mmol)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、粗生成物を得て、これをCC(DCM:メチルアルコール=50:1)により精製して、7-5(36.50g、61.38mmol、収率93.66%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO):δppm8.15(s,1H)、7.47(s,1H)、7.41-7.32(m,4H)、7.32-7.23(m,6H)、7.18(t,J=7.16Hz,2H)、6.85(d,J=8.68Hz,2H)、6.19(s,1H)、5.77(s,1H)、5.28(s,1H)、4.81(s,1H)、4.20-4.06(m,1H)、3.90(s,1H)、3.72(s,3H)、3.65-3.50(m,2H)。ESI-LCMS:m/z 595.4[M+H]+。
【0107】
中間体(7-6)の調製:7-5(36.50g、61.38mmol)の無水DCM(5.00mL)溶液に、DIPEA(15.87g、122.77mmol、21.44mL)、DMAP(1.50g、12.28mmol)及びTrtCl(20.48g、73.66mmol)を添加した。得られた懸濁液を窒素下で室温で20時間撹拌し、真空中で濃縮した。生成物をcc(PE:EA=10:1~3:1)により精製して、7-6(46.00g、54.96mmol、収率89.55%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO):δppm8.08(s,1H)、7.47-7.35(m,7H)、7.34-7.10(m,20H)、6.80(d,J=7.76Hz,2H)、6.25(s,1H)、5.81(s,1H)、4.86(s,1H)4.10-3.87(m,2H)、3.69(s,3H)、3.56-3.30(m,2H)、3.29-3.02(m,3H)。2.00(s,1H)。ESI-LCMS:m/z 837.4[M+H]+。
【0108】
中間体(7-7)の調製:7-6(32.00g、38.23mmol)の無水DMF(300.00mL)溶液に、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(3.82g、11.47mmol)、1-ブロモ-2-メトキシエタン(15.94g、114.69mmol)及びNaHMDS(21.03g、114.69mmol)を-10℃で滴下して添加した。得られた懸濁液を-10℃で30時間撹拌し、室温で2時間攪拌した。生成物を飽和NH4Clでクエンチし、DCMで抽出した。有機層を真空中で濃縮して、粗生成物を得て、これをシリカゲルカラムにより精製して、7-7(31.46g、35.15mmol、収率91.94%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO):δppm8.04(s,1H)、7.40-7.34(m,6H)、7.33-7.08(m,20H)、6.78(d,J=8.9Hz,2H)、5.83(s,1H)、4.04-3.98(m,1H)、3.68(s,3H)、3.67-3.46(m,3H)、3.44-3.36(m,2H)、3.27-3.15(m,2H)、3.12(s,3H)、2.88(s,1H)。ESI-LCMS:m/z 895.4[M+H]+。
【0109】
中間体(7-8)の調製:7-7(42.00g、46.93mmol)の1,4-ジオキサン(150.00mL)溶液に、6N塩酸(46.93mmol、150.00mL)を室温で添加した。得られた懸濁液を室温で30分間撹拌した。混合物を石油エーテルで抽出した。水層を室温で24時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、7-8(20.00g、37.12mmol)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO):δppm11.08-10.82(m,1H)、8.41-8.13(m,1H)、7.35-6.99(m,1H)、6.85-6.62(m,2H)、5.90-5.78(m,1H)、4.71(t,J=5.16Hz,1H)、4.46(t,J=4.64Hz,1H)、4.02-3.97(m,1H)、3.78-3.70(m,2H)、3.70-3.62(m,1H)、3.57(dd,J=12.12Hz,1H)、3.43(t,J=4.60Hz,2H)、3.18(s,3H)。ESI-LCMS:m/z367.2[M+H]+。
【0110】
中間体(7-9)の調製:7-8(20.00g、54.60mmol)のピリジン(100.00mL)溶液に、塩化イソブチル(17.45g、163.80mmol)を室温で滴下して添加した。得られた懸濁液を室温で1時間攪拌した。混合物をDCMで抽出し、水で洗浄した。有機層を真空中で濃縮した。ピリジンに溶解し、塩化イソブチル(17.45g、163.80mmol)を室温で滴下して添加した。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、7-9(13.00g、25.67mmol)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 507.3[M+H]+。
【0111】
中間体(7-10)の調製:7-9(13.00g、25.67mmol)のTHF(100.00mL)溶液に、10%パラジウム炭素(1.30g)を添加し、混合物を室温で20時間、H2で撹拌した。濾過し、濾液を真空中で濃縮して、7-10(11.70g、24.35mmol)を褐色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 481.3[M+H]+。
【0112】
中間体(7-11)の調製:7-10(11.70g、24.35mmol)のDCM(150.00mL)溶液に、MMTrCl(11.25g、36.53mmol)及び2,4,6-コリジン(5.90g、48.70mmol)を0℃で添加し、混合物を室温で30分間撹拌し、AgNO3(6.20g、36.53mmol)を0℃で添加した。混合物をN2下で室温で2時間攪拌し、濾過し、有機層を水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得て、これをシリカゲルカラムにより精製して、7-11(8.5g、11.22mmol)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 753.5[M+H]+。
【0113】
中間体(7-12)の調製:7-11(8.5g、11.29mmol)のピリジン(50.00mL)溶液に、2N NaOH(50.00mL)を0℃で滴下して添加し、混合物を0℃で20分間撹拌した。次いで、反応物を飽和NH4Cl(水溶液)でpH=7~8に中和し、300mLのH2O及び800mLのDCMを添加して溶液を分離し、水相をDCMで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を除去し、残渣をシリカゲル上で精製して、7-12(6.3g、9.23mmol、収率81.73%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO):δppm11.78(brs,1H)、11.41(s,1H)、8.11(s,1H)、7.46(t,J=7.28Hz,4H)、7.31-7.21(m,6H)、7.15(t,J=7.32Hz,2H)、6.76(d,J=8.92Hz,2H)、5.82(s,1H)、5.08(t,J=4.08Hz,1H)、3.99-3.85(m,3H)、3.65(s,3H)、3.62-3.55(m,1H)、3.42-3.38(m,2H)、3.29-3.19(m,1H)、3.10(s,3H)、3.06-2.99(m,1H)、2.89-2.74(m,2H)、1.96(d,J=4.08Hz,1H)、1.20-1.12(m,6H)。ESI-LCMS:m/z 883.4[M+H]+。
【0114】
(7-13)の調製:DCM(60mL)中の7-12(6.3g、9.10mmol)の溶液に、DMAP(222.00mg)及びDIPEA(5.9mL)を添加した。次いで、CEPCl(2.60g)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、混合物を飽和NaHCO3及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、フラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、5.04gの7-13を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,CDCl3):δppm11.96(br s,1H)、8.57(s,1H)、7.98-7.67(m,1H)、7.55-7.46(m,4H)、7.42-7.34(m,2H)、7.25-7.18(m,4H)、7.18-7.08(m,2H)、6.78-6.68(m,2H)、5.79-5.69(m,1H)、4.27-4.11(m,2H)、4.10-3.73(m,2H)、3.73-3.67(m,3H)、3.66-3.31(m,7H)、3.30-3.21(m,3H)、2.07-2.97(m,1H)、2.94-2.78(m,1H)、2.70-2.50(m,3H)、2.30-1.68(m,1H)、1.30-1.07(m,18H)。31P NMR(162MHz,CDCl3):149.09、148.09。ESI-LCMS:m/z 883.4[M+H]+。
【0115】
実施例5
【0116】
【0117】
適切に保護された2’-O-エチル-3’-アミノ-5’-ホスホロアミダイト(実施例8、9、10、11)を、スキーム6~10に示す化学的変換後に調製した。
【0118】
まず、チミンベースの3’-NH-MMtr-2’-O-エチルホスホロアミダイト実施例9の合成には、中間体2をジメチルアミノピリジンの存在下でプロピオル酸メチルなどで保護して(スキーム6)、塩基N-3保護中間体8-4を得て、高収率での2’-O-アルキル化を促進した。8-4の更なる脱アセチル化により、C-2’-ヒドロキシ中間体8-5が得られる。
【0119】
【0120】
ヨードエタンを用いた更なるアルキル化により、2’O-エチルヌクレオシド8-6が得られた。前述のスキーム1に示される化合物4-10と同様の化学反応に従って、中間体8-6をチミン塩基2’-O-エチル-3’-アミノ-5’-ホスホロアミダイト8-11に変換した。
【0121】
中間体(8-4)の調製:8-2(22.0g、49.62mmol)のMeCN(400mL)溶液に、DMAP(1.2g、9.92mmol)を添加した。次いで、3(5.8g、419.5mmol)を添加し、混合物を室温で2時間、N2下で撹拌した。濃縮し、シリカゲルカラム(PE:EA=6:1)により精製して、8-4(22.0g、40.63mmol、収率81.9%)を黄色油として得た。ESI-LCMS:m/z 564[M+Na]+。
【0122】
中間体(8-5)の調製:8-4(28.0g、51.71mmol)のMeOH(400mL)溶液に、濃NH4OH水溶液(28mL)を0℃で添加した。反応混合物を0℃で1.5時間撹拌した。濃縮し、シリカゲルカラム(PE:EA=10:1~2:1)により精製して、8-5(21.0g、42.04mmol、収率81.3%)を黄色油として得た。ESI-LCMS:m/z 522[M+Na]+。
【0123】
中間体(8-6)の調製:8-5(20.0g、40.04mmol)のヨードエタン(100mL)溶液に、Ag2O(18.6g、80.08mmol)を添加した。反応混合物を50℃で5時間撹拌し、珪藻土で濾過し、濃縮して、8-6(16.0、30.33mmol、収率75.7%)を黄色油として得て、これを次の工程で直接使用した。ESI-LCMS:m/z 528[M+H]+。
【0124】
中間体(8-7)の調製:8-6(16.0g、30.33mmol)のMeCN(400mL)溶液に、ピロリジン(8.63g、121.32mol、12mL)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。濃縮し、シリカゲルカラム(DCM:MeOH=100:1~50:1)により精製して、7(12.0g、27.94mmol、収率92.1%)を黄色油として得た。ESI-LCMS:m/z 430[M+H]+。
【0125】
中間体(8-8)の調製:8-7(12.0g、27.94mmol)のTHF(200mL)溶液に、Pd/C(1.2g)を添加し、混合物を室温で一晩、H2下で撹拌した。LC-MSにより、7が完全に消費されたことが示された。濾過し、DCM(100mL×3)で洗浄した後濃縮すると、8-8(11.0g、27.27mmol、収率97.6%)が灰色固体として得られ、これを次の工程で直接使用した。ESI-LCMS:m/z 404[M+H]+。
【0126】
中間体(8-9)の調製:8-8(10.0g、24.79mmol)のDCM(80mL)溶液に、MMTrCl(11.4g、37.18mmol)、2,4,6-コリジン(2.0g、16.61mmol、6.5mL)及びAgNO3(6.3g、37.18mmol)を添加し、混合物を室温で1.5時間濾過した。濾過し、有機層を水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、次いで濃縮し、シリカゲルカラム(PE:EA=5:1~1:1)により精製して、8-9(16.0g、23.68mmol、収率95.5%)を淡黄色固体として得た。
【0127】
中間体(8-10)の調製:8-9(4.0g、5.92mmol)を1.0N NaOH溶液(20mL、MeOH/H2O=9:1)に添加した。反応混合物を40℃で2時間撹拌し、濃縮し、DCM(20mL×2)で抽出し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(DCM:MeOH=200:1~50:1)により精製して、8-10(3.0g、53.8mmol、収率90.9)を白色固体として得た。
【0128】
(8-11)の調製:8-10(2.36g、4.23mmol)のDCM(2.0mL)溶液に、DMAP(103mg、0.8mmol)及びDIPEA(2.2g、16.92mmol、2.96mL)を添加した。次いで、CEPCl(1.0g、4.23mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、飽和NaHCO3(5mL)で洗浄し、有機層を分離し、水層をDCM(10mL×2)で洗浄した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮し、フラッシュ分取HPLCにより精製して、8-11(2.45g、3.23mmol、収率76.36%)を白色固体として得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ8.62(s,1H)、7.74(dd,J=1.4Hz,0.5H)、7.60-7.50(m,4H)、7.51-7.41(m,2H)、7.34-7.16(m,7H)、7.12(d,J=1.4Hz,0.5H)、6.88-6.76(m,2H)、5.66(s,1H)、4.37-4.23(m,1H)、4.16-4.05(m,1H)、4.05-3.94(m,0.5H)、3.88-3.74(m,4.5H)、3.72-3.35(m,3H)、3.22(td,J=10.3、4.7Hz,0.5H)、3.03-2.89(m,1.5H)、2.80-2.69(m,1H)、2.61(t,J=6.5Hz,1H)、2.37(td,J=6.6、1.3Hz,1H)、1.97(d,J=3.5Hz,0.5H)、1.91(dd,J=11.4、1.2Hz,3H)、1.52(d,J=4.7Hz,0.5H)、1.29-1.17(m,12H)、1.08(td,J=7.0、4.9Hz,3H)。31PNMR(162MHz,CDCl3)δ149.31、147.14。ESI-LCMS:m/z 576[M+H]+。
【0129】
実施例6
【0130】
【0131】
2’-O-エチル-NH-ベンゾイル5-メチルシトシンホスホロアミダイト9-3は、以下のスキーム7に示されるように、チミジン中間体8-8を3’-アミノシチジン類似体9-1に変換し、続いて既知のプロトコールを用いてホスフィチル化して、所望の2’-O-エチルシチジンホスホロアミダイトモノマー9-3を得ることによって得た。
【0132】
【0133】
中間体(9-1)の調製:無水MeCN(40mL)中の8-8(8.2g、12.09mmol)の溶液に、TPSCl(2.5g、24.18mmol)及びDMAP(2.95g、24.18mmol)を添加し、次いでTEA(2.5g、24.18mmol、3.4mL)を添加し、反応混合物を室温で12時間、N2下で撹拌した。次いで、濃NH4OH水溶液(20mL)を添加し、得られた混合物を室温で更に3時間撹拌し、次いで濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、9-1(7.7g、11.35mmol、収率93.9%)を淡黄色油として得た。
【0134】
中間体(9-2)の調製:9-1(8.0g、11.86mmol)のピリジン(80mL)溶液に、塩化ベンゾイル(2.0g、14.23mmol、1.6mL)を0℃で添加し、反応混合物を室温に温め、更に1時間撹拌した後、2.0N NaOH(80mL、MeOH/H2O=9:1)を0℃で添加し、次いで混合物を0℃で更に2時間撹拌し、飽和NH4Cl溶液(20mL)をDCM(30mL×2)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM:MeOH=200:1~50:1)により精製し、9-2(5.4g、8.2mmol、収率66.3%)を黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ13.35(s,1H)、8.40-8.28(m,2H)、7.93(d,J=1.3Hz,1H)、7.61-7.51(m,5H)、7.51-7.43(m,4H)、7.33-7.22(m,6H)、6.89-6.72(m,2H)、5.66(s,1H)、4.26-4.19(m,2H)、4.08(dt,J=10.4,2.0Hz,1H)、3.80(s,3H)、3.74-3.63(m,1H)、3.12(td,J=10.3,4.5Hz,1H)、2.95-2.84(m,2H)、2.05(d,J=1.1Hz,3H)、1.91(d,J=4.5Hz,1H)、1.29(t,J=7.1Hz,1H)1.13(t,J=7.0Hz,3H)。
【0135】
(9-3)の調製:9-2(4.2g、6.36mmol)のDCM(4mL)溶液に、DMAP(776mg、6.36mmol)、DIPEA(821mg、6.36mmol、1.1mL)を添加し、次いでCEPCl(1.5g、6.36mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、飽和NaHCO3溶液でクエンチし、DCM(30mL×2)で抽出し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、溶媒を蒸発させ、残渣をフラッシュ分取HPLCにより精製して、9-3(4.9g、5.69mmol、収率89.47%)を淡黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ13.31(s,1H)、8.40-8.31(m,2H)、8.03(s,0.5H)、7.60-7.52(m,5H)、7.52-7.43(m,4H)、7.40(s,0.5H)、7.31-7.18(m,7H)、6.86-6.78(m,2H)、5.67(d,J=2.3Hz,1H)、4.42-4.26(m,1H)、4.24-4.11(m,1H)、4.06-3.98(m,0.5H)、3.90-3.81(m,1.5H)、3.79(d,J=3.0Hz,3H)、3.75-3.56(m,2H)、3.55-3.37(m,1H)、3.22(td,J=10.4,4.5Hz,0.5H)、3.04-2.87(m,1.5H)、2.86-2.73(m,1H)、2.63(t,J=6.4Hz,1H)、2.40(t,J=6.5Hz,1H)、2.13(dd,J=19.9,1.1Hz,3H)、1.99(d,J=3.8Hz,0.5H)、1.54(d,J=4.5Hz,0.5H)、1.31-1.21(m,12H)、1.10(td,J=7.0,4.8Hz,3H)。31P NMR(162MHz,CDCl3)δ149.48、147.08。ESI-LCMS:m/z 861[M+H]+。
【0136】
実施例7
【0137】
【0138】
2’-O-エチルアデノシンホスホロアミダイト10-8の合成は、以下のスキーム8に示されるようにして達成した。4-モノメトキシトリチル基などの嵩高な保護基での6-4の環状アミン基の保護が、2’-O-アルキル化を高収率で達成するために必要であった。そのため、中間体6-4を、MMTr基の脱保護後にAg2O/EtIと反応させて、2’-O-エチル中間体10-2を94%の単離収率で得た。この保護戦略により、重要な3’-アジド-2’-OEt中間体10-3を高収率で効率的に合成した。化合物6-10(スキーム4)について記載した同様の化学に従って、この中間体10-3を2’-O-エチルアデノシンホスホロアミダイト10-8に変換した。
【0139】
【0140】
中間体(10-1)の調製:化合物6-4(23.6g、44mmol)の、DCM(400.00mL)、DMAP(543mg、4mmol)及びTEA(9.2g、9mmol)溶液に、MMTr-Cl(20.6g、67mmol)を添加し、混合物を20℃で16時間、N2下で攪拌した。LC-MSは6-4が消費されたことを示し、飽和NaHCO3でクエンチし、DCMで抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得て、これを石油エーテル中の20~50%EtOAcを用いてシリカゲル上で精製して、化合物10-1(26.1g、32mmol、収率73.09%)を淡黄色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO):δ=8.38(s,1H)、7.84(s,1H)、7.60-7.55(m,4H)、7.46-7.20(m,19H)、6.84(d,J=8.8Hz,2H)、6.35(d,J=5.6Hz,1H)、5.95(d,J=4.4Hz,1H)、5.14-5.12(m,1H)、4.46(t,J=5.6Hz,2H),4.11-4.05(m,1H)、3.90-3.82(m,2H)、3.72(s,3H)、0.94(s,8H)。ESI-LCMS:m/z 803.4[M+H]+。
【0141】
中間体(10-2)の調製:化合物10-1(26.1g、32mmol)のCH3CH2I(200mL)溶液に、Ag2O(9.7g、42mmol)を添加した。混合物を80℃で1時間還流させた。次いで濾過して、化合物10-2(25.4g、30mmol、収率94.04%)を黄色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 831.3[M+H]+。
【0142】
中間体(10-3)の調製:化合物10-2(25.4g、30mmol)の溶液をDCM(200mL)に溶解し、TCA(12mL)を添加し、混合物を20℃で6時間撹拌し、LC-MSが10-2が消費されたことを示したところで、次いで飽和NaHCO3で洗浄し、濃縮し、粗生成物を得て、これをDCM中の1~3%MeOHを用いてシリカゲル上で精製して、化合物10-3(15.7g、28mmol、収率91.95%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO):δ=8.33(s,1H)、8.10(s,1H)、7.63-7.60(m,4H)、7.47-7.37(m,8H)、6.09(d,J=4.0Hz,1H)、4.95(t,J=4.8Hz,1H)、4.67(t,J=5.6Hz,1H)、4.17-4.13(m,1H)、3.97-3.93(m,1H)、3.86-3.82(m,1H)、3.68-3.63(m,2H)、1.15-1.11(m,3H)、0.97(s,9H)。ESI-LCMS:m/z 589.2[M+H]+。
【0143】
中間体(10-4)の調製:0℃の化合物10-3(15.7g、28mmol)のピリジン(150mL)溶液に、BzCl(4.7g、34mmol)をシリンジにより5分かけて添加し、次いで混合物を20℃まで温めた。次いで、室温で1時間、N2下で撹拌した。溶液を0℃に冷却し、水酸化アンモニウム(20mL、30%)を添加し、混合物を室温に温め、室温で2時間撹拌した。混合物をEA及び水で希釈し、EAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをシリカゲル上で精製して、化合物10-4(10.9g、16mmol、収率58.52%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 663.8[M+H]+。
【0144】
中間体(10-5)の調製:化合物10-4(10.9g、16mmol)のTHF(100mL)溶液にPd/C(1.9g)を添加し、混合物をH2下で20℃で6時間撹拌し、次いで濾過し、濾液を濃縮して、化合物10-5(9.8g、15mmol、収率93.95%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 637.4[M+H]+。
【0145】
中間体(10-6)の調製:化合物10-5(9.8g、15mmol)の、無水DCM(100mL)、コリジン(3.7g、31mmol)及びAgNO3(3.9g、31mmol)の溶液に、MMTr-Cl(5.7g、18mmol)を添加し、混合物を20℃で1時間、N2下で撹拌し、次いで濾過し、H2Oで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これを石油エーテル中の20~50%EAを用いてシリカゲル上で精製して、化合物10-6(10.5g、11mmol、収率75.19%)を白色固体として得た。
【0146】
中間体(10-7)の調製:化合物10-6(10.5g、11mmol)のTHF(100mL)溶液に、TBAF(1M)(11mmol、12mL)を添加し、混合物を20℃で一晩撹拌し、次いで飽和NaHCO3で洗浄し、濃縮して、残渣を得て、これをDCM中の1~2%MeOHを用いてシリカゲル上で精製して、化合物10-7(5.6g、8mmol、収率72.28%)を白色固体として得た。
【0147】
(10-8)の調製:化合物10-7(5.6g、8mmol)のDCM(50mL)溶液に、DMAP(204mg、2mmol)及びDIPEA(3.2g、25mmol、4.3mL)を添加し、CEPCl(2.3g、10mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。TLCは10-7が消費されたことを示し、飽和NaHCO3及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得て、これをカラムクロマトグラフィー及びフラッシュ分取HPLCにより精製して、10-8(5.30g、6.09mmol、収率72.88%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=9.17(s,0.5H)、9.07(s,0.5H)、8.75(s,0.5H)、8.72(s,0.5H)、8.51(s,0.5H)、8.22(s,0.5H)、8.05(t,J=7.2Hz,2H)、7.65-7.61(m,1H)、7.57-7.48(m,6H)、7.39(dd,J=8.8Hz,2H)、7.21-7.10(m,6H)、6.74-6.69(m,2H)、6.01(d,J=3.9Hz,1H)、4.40-4.21(m,2H)、4.14-4.11(m,0.5H)、3.99-3.93(m,0.5H)、3.88-3.80(m,1H)、3.70-3.50(m,7H)、3.41-3.32(m,1H)、2.93-2.80(m,2H)、2.68-2.50(m,2H)、2.27(d,J=4.0Hz,0.5H)、2.27(d,J=4.0Hz,0.5H),1.25-1.12(m,15H)。31P NMR(162MHz,CDCl3):148.79、148.08。ESI-LCMS:m/z 870.3[M+H]+。
【0148】
実施例8
【0149】
【0150】
グアノシンベースの2’-O-エチルホスホロアミダイト12-9の合成は、下記スキーム9に示され、重要な2’-ヒドロキシ中間体7-4から出発する。スキーム9に示されるように、中間体7-4にEtI/Ag2O又はEt//K2CO3を使用して2’-O-アルキル化を行ったところ、所望の2’-OEt中間体7-5を高収率で得られなかった。
【0151】
【0152】
したがって、2’-Oアルキル化について改善し、酸性条件下でより安定なグアノシン中間体を製造する革新的方法を、下記のスキーム10に示すように設計した。6-クロロ中間体7-4とNaH/BnOH/THFとの反応により、BnOHでのC-6-Clの置換及び5’-O-トルオイルエステルの加水分解を同時に一工程で行い、C-6-OBn中間体12-1を得た。
【0153】
【0154】
5’ヒドロキシ基をDMTrで選択的に保護して、2’-OHヌクレオシド12-2を得た。得られた中間体12-2をNaH/EtIと反応させて、2’-O-エチル中間体12-3を得て、これを酸性条件(TFA/DCM)に暴露して、何ら脱プリン化なしに5’-ヒドロキシ中間体12-4を得た。次いで、12-4とiBuClとの反応により、ビス-イソブチレート中間体12-5を得て、これをPd/Cを使用することにより水素化して、2’-O-エチルグアノシン中間体12-6を得た。この脱保護及び再保護戦略を、塩基性条件(NaH/EtI/THF)下での効率的な2’-O-アルキル化に首尾よく適用した。実施例12の化合物7-13について記載した同様の手順に従って、得られた2’-O-エチル中間体12-6を所望の2’-O-エチルグアノシンホスホロアミダイトモノマー12-9に変換した。
【0155】
中間体(12-1)の調製:化合物7-4(48.0g、66mmol)の50mLのTHF溶液に、ナトリウムベンジルオキシドの90mLのベンジルアルコール溶液(90mLのベンジルアルコールにNaH(13g)を添加して新たに調製した)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、50mLのNH4Cl飽和溶液で処理した。混合物をCH2Cl2で抽出し、合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、12-1(17.5g、26mmol、45.63%)を得た。1H-NMR(400MHz,DMSO):δppm8.13(s,1H)、7.59(s,1H)、7.34-7.16(m,15H)、6.82(d,J=8.8Hz,2H)、6.13(s,1H)、5.76(s,1H)、5.20-5.12(m,1H)、5.10-4.78(m,2H)、3.88-3.70(m,2H)、3.60(s,3H)、3.58-3.51(m,1H)、3.34(s,1H)。ESI-LCMS:m/z 671.2[M+H]+。
【0156】
中間体(12-2)の調製:化合物12-1(17.5g、26mmol)のピリジン(200mL)溶液に、DMTrCl(10.5g、31mmol)を0℃で添加した。次いで混合物を35℃で4時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物12-2(21.8g、22mmol、収率85.87%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 974.6[M+H]+。
【0157】
中間体(12-3)の調製:12-2(21.8g、22mmol)のTHF(300mL)溶液に、NaH(1.1g、44mmol)を0℃で添加した。次いで、EtI(10.4g、67mmol)を反応混合物に添加し、混合物を35℃で4時間撹拌し、次いで50mLのNH4Cl飽和溶液で処理した。混合物をCH2Cl2で抽出し、合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させた。溶媒を蒸発させて、12-3(21.2g、21mmol、収率94.55%)を黄色固体として得た。
【0158】
中間体(12-4)の調製:12-3(21.2g、21mmol)のDCM(200mL)溶液に、TFA(10mL)を0℃で添加した。次いで、混合物を35℃で4時間撹拌した。飽和NaHCO3でクエンチし、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、カラムクロマトグラフィーにより精製して、12-4(8.7g、20mmol、収率96.32%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO):δppm8.17(s,1H)、7.53-7.50(m,2H)、7.42-7.36(m,3H)、6.61(d,J=8.8Hz,2H)、5.91-5.90(m,1H)、5.76(s,1H)、5.51-5.50(m,2H)、4.76-4.75(m,1H)、4.55-4.54(m,1H)、4.06-3.97(m,3H)、3.64-3.58(m,4H)、2.51(s,1H)。ESI-LCMS:m/z 427.2[M+H]+。
【0159】
中間体(12-5)の調製:12-4(8.7g、20mmol)のピリジン(100mL)溶液に、iBuCl(5.4g、51mmol)を添加し、混合物を室温で1.5時間撹拌した。有機層を水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、カラムクロマトグラフィーにより精製して、12-5(8.5g、15mmol、収率73.54%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 567.4[M+H]+。
【0160】
中間体(12-6)の調製:12-5(8.5g、15mmol)のTHF(100mL)溶液に、Pd/C(801mg、6mmol)を25℃で添加した。次いで、混合物を16時間H2下で撹拌した。濾過し、EAで洗浄し、濃縮して、粗生成物12-6(6.7g、14mmol、収率99.15%)を黄色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 451.3[M+H]+。
【0161】
中間体(12-7)の調製:化合物12-6(6.7g、14mmol)の、無水DCM(70mL)、コリジン(3.7g、31mmol)及びAgNO3(3.0g、17mmol)の溶液に、MMTrCl(5.5g、17mmol)を添加し、混合物を20℃で1時間、N2下で撹拌し、次いで濾過し、H2Oで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物12-7(8.4g、11mmol、収率75.19%)を白色固体として得た。
【0162】
中間体(12-8)の調製:化合物12-7(8.4g、11mmol)を、1N NaOHの80mL MeOH/THF/H2O(65/30/5)溶液に0℃で添加した。懸濁液を0℃で2時間撹拌した。反応を飽和NH4Cl溶液の添加によりクエンチした。溶液をDCMで抽出し、合わせた有機層を飽和NaHCO3溶液、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、12-8(5.60g、8.35mmol、収率72.28%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO):δppm12.13(br s,1H)、11.38(s,1H)、8.10(s,1H)、7.47-7.44(m,4H)、7.30-7.13(m,8H)、6.75(d,J=8.96Hz,2H)、5.79(s,1H)、5.10(t,J=4.28Hz,1H)、3.95-3.89(m,3H)、3.65(s,3H)、3.46-3.26(m,2H)、2.84-2.80(m,2H)、2.79-2.72(m,1H),1.85(s,1H)、1.18-1.13(m,6H)。1.08-0.98(m,3H)。
【0163】
(12-9)の調製:12-8(5.60g、8.35mmol)のDCM(50mL)溶液に、DMAP(220mg)及びDIPEA(3mL)を添加した。次いで、CEPCl(2.6g)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、飽和NaHCO3及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、カラムクロマトグラフィー及びフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、5.4g(70.04%)の12-9を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,CDCl3):δppm12.11(br s,1H)、8.88(s,1H)、7.97-7.64(m,1H)、7.51-7.49(m,4H)、7.39-7.34(m,2H),7.23-7.09(m,6H)、6.75-6.69(m,2H)、5.67-5.65(m,1H)、4.22-4.08(m,2H)、3.84-3.29(m,10H)、2.87-2.51(m,5H)、2.08-1.61(m,1H)、1.24-1.07(m,18H)、1.01-0.98(m,3H)。31PNMR(162MHz,CDCl3):149.03、147.96。ESI-LCMS:m/z 853.4[M+H]+。
【0164】
実施例9
【0165】
【0166】
中間体(13-3)の調製:13-2(260.0g、605.5mmol)及びDBU(305.0g、1.21mol)のDMF(1.5L)溶液に、PMBCl(113.7g、908.2mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、冷水に注ぎ、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物13-3(460.0g、粗)を黄色油として得た。ESI-LCMS:m/z 550[M+H]+。
【0167】
中間体(13-4)の調製:13-3(460.0g、粗)をTHF(1.5L)及びH2O(500mL)混合物に入れた溶液に、NaOH(167.4g、4.1mol)を添加した。反応物を室温で15時間撹拌し、次いで冷水に注ぎ、EAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得て、これをPE:EA=5:1で洗浄して、生成物13-4(212.0g、544.4mmol、2工程で収率89.92%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 390[M+H]+。
【0168】
中間体(13-5)の調製:13-4(207.0g、531.6mmol)及びピリジン(210.2g、2.6mol、214mL)のDCM(2L)溶液に、N2下でDMTrCl(197.6g、584.8mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、MeOHでクエンチし、濃縮して、残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製し、13-5(330.0g、477.0mmol、収率89.7%)を黄色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=7.81(d,J=8.0Hz,1H)、7.39(d,J=7.6Hz,2H)、7.33(t,J=7.6Hz,2H)、7.28-7.25(m,7H)、6.91(d,J=7.6Hz,4H)、6.86(d,J=8.4Hz,2H)、6.33(d,J=5.2Hz,1H,D2Oと交換)、5.49(d,J=8.0Hz,1H)、4.91(s,2H)、4.51(dd,J=5.2,8.8Hz,1H)、4.21(t,J=6.8Hz,1H)、4.08-4.05(m,1H)、3.75(s,6H)、3.72(s,3H)。ESI-LCMS:m/z 692[M+H]+。
【0169】
中間体(13-6)の調製:13-5(150.0g、216.8mmol)の無水THF(750mL)溶液に、NaH(10.4g、433.7mmol)及びp-トルエンスルホン酸メチル(66.1g、433.7mmol)を0℃で添加し、混合物を室温で撹拌し、TBAI(16.0g、43.3mmol)を添加した。反応80℃で2日間撹拌し、次いで飽和NH4Cl(水溶液)でクエンチし、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、13-6(55.0g、70.0mmol、収率32.28%)を黄色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 786[M+H]+。
【0170】
中間体(13-7)の調製:13-6(52.0g、66.1mmol)及びK2CO3(18.2g、132.3mmol)の無水DMF(500mL)溶液に、Ar下でp-トルエンスルホン酸メチル(18.4g、99.2mmol)を添加した。混合物を室温で15時間撹拌し、冷水に注ぎ、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製し、7(38.5g、48.1mmol、収率72.74%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=7.81(d,J=8.4Hz,1H)、7.41-7.38(m,2H)、7.34-7.31(m,2H)、7.28-7.23(m,7H)、6.92-6.90(m,4H)、6.84-6.81(m,2H)、5.98(d,J=3.6Hz,1H)、5.59(d,J=8.4Hz,1H)、5.40(dd,J=3.6,6.4Hz,1H)、4.90(dd,J=14.0,32.0Hz,2H)、4.67(dd,J=6.4,7.6Hz,1H)、4.09-4.05(m,1H)、3.74(d,J=0.8Hz,6H)、3.70(s,3H)。19F-NMR(376MHz,DMSO-d6):-75.31、-75.69、-76.69、-77.35。ESI-LCMS:m/z 800[M+H]+。
【0171】
中間体(13-8)の調製:13-7(33.0g、41.2mmol)のTHF(600mL)溶液に、NaBH4(2.3g、61.8mmol)及びEtOH(20mL)を0℃で添加した。混合物を室温で4時間撹拌し、飽和NH4Cl(水溶液)でクエンチし、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、13-8(25.0g、32.3mmol、収率78.51%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=7.78(d,J=8.4Hz,1H)、7.41-7.38(m,2H)、7.34-7.30(m,2H)、7.28-7.21(m,7H)、6.92-6.89(m,4H)、6.84-6.82(m,2H)、5.98(d,J=4.4Hz,1H)、5.83(t,J=6.8Hz,1H)、5.60(d,J=8.0Hz,1H)、5.30(t,J=5.3Hz,1H)、4.90(dd,J=14.0,33.2Hz,2H)、4.61(t,J=6.0Hz,1H)、4.08-4.05(m,1H)、3.74(d,J=0.8Hz,6H)、3.70(s,3H)、3.39(dd,J=4.0,14.8Hz,1H)、3.30(dd,J=2.8,11.2Hz,1H)。19F-NMR(376MHz,DMSO-d6):-79.67、-80.04、-80.87、-81.25。ESI-LCMS:m/z 772[M+H]+。
【0172】
中間体(13-9)の調製:13-8(26.0g、33.6mmol)のTHF(250mL)溶液に、NaH(808mg、33.6mmol)及びMeI(23.9g、168.4mmol、10.4mL)を0℃で添加した。混合物を室温で15時間撹拌し、冷水に注ぎ、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物13-9(29.0g)を黄色油として得た。ESI-LCMS:m/z 786[M+H]+。
【0173】
中間体(13-10)の調製:13-9(29.0g、36.9mmol)のDCM(200mL)溶液に、p-TsOH(10.0g)のMeOH(20mL)溶液を添加した。混合物を室温で0.5時間撹拌し、飽和NaHCO3で洗浄してpH=7とし、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、13-10(13.5g、27.9mmol、2工程で収率82.90%)を得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=7.99(d,J=4.4Hz,1H)、7.22(d,J=8.4Hz,2H)、6.85(d,J=8.8Hz,2H)、6.01(d,J=5.2Hz,1H)、5.89(d,J=8.0Hz,1H)、5.46(t,J=4.8Hz,1H)、5.17(t,J=6.4Hz,1H)、4.90(dd,J=14.0,32.4Hz,2H)、4.43(t,J=5.2Hz,1H)、4.00-3.97(m,1H)、3.74-3.67(m,6H)、3.64-3.60(m,1H)、3.33(s,3H)。ESI-LCMS:m/z 484[M+H]+。
【0174】
中間体(13-11)の調製:13-10(28.0g、57.9mmol)及びTEA(11.7g、115.8mmol、16mL)のDCM(300mL)溶液に、Ar下でBzCl(12.2g、86.8mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、冷水に注ぎ、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、13-11(31.0g、52.7mmol、収率91.10%)を透明な油として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=8.00(d,J=3.2Hz,1H)、7.77(d,J=8.0Hz,1H)、7.68(t,J=7.6Hz,1H)、7.54(t,J=7.6Hz,1H)、7.20(d,J=8.8Hz,2H)、6.82(d,J=8.4Hz,2H)、5.97(d,J=4.4Hz,1H)、5.78(d,J=8.4Hz,1H)、5.38(t,J=6.4Hz,1H)、4.87(dd,J=14.0,27.2Hz,2H)、4.65-4.60(m,2H)、4.56-4.51(m,1H)、4.28-4.24(m,1H)、3.76(t,J=10.4Hz,2H)、3.69(s,3H)、3.35(s,3H)。ESI-LCMS:m/z 588[M+H]+。
【0175】
中間体(13-12)の調製:ACN(300mL)及びH2O(100mL)の混合物に13-11(30.0g、51.0mmol)を入れた溶液に、CAN(83.9g、153.1mmol)を添加した。混合物を45℃で24時間撹拌した後、水に注ぎ、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4乾燥させ、濃縮して、残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、13-12(20.0g、42.7mmol、収率83.80%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 468[M+H]+。
【0176】
中間体(13-13)の調製:13-12(13.0g、27.8mmol)のTHF(150mL)溶液に、TPP(10.9g、41.7mmol)及びH2O(5.0g、278.1mmol)を添加した。混合物を60℃で5時間撹拌し、濃縮して、残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、13-13(11.5g、26.0mmol、収率93.67%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 442[M+H]+。
【0177】
中間体(13-14)の調製:13-13(10.5g、23.7mmol)及びDMAP(581mg、4.7mmol)のDCM(100mL)溶液に、N2下でMMTrCl(11.0g、35.6mmol)及びTEA(4.8g、47.5mmol、6.6mL)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、MeOHでクエンチし、濃縮して、残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、13-14(15.7g、22.0mmol、収率92.47%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 714[M+H]+。
【0178】
中間体(13-15)の調製:13-14(4.0g、5.6mmol)の1N NaOH(MeOH:H2O=4:1)(80mL)溶液、混合物を室温で1時間撹拌し、反応を飽和NH4Cl(水溶液)で中和してpH=7~8とし、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、13-15(3.2g、5.2mmol、収率93.66%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=11.37(d,J=2.4Hz,1H,D2Oと交換)、7.91(d,J=8.0Hz,1H)、7.50-7.48(m,4H)、7.39-7.36(m,2H)、7.29(t,J=7.6Hz,4H)、7.22-7.18(m,2H)、6.86(d,J=8.8Hz,2H)、6.19(d,J=6.0Hz,1H)、5.67(dd,J=2.0,8.0Hz,1H)、5.16(t,J=4.8Hz,1H)、4.28(t,J=5.6Hz,1H)、3.78(dd,J=7.6,12.8Hz,2H)、3.73(s,3H)、3.38(s,3H)、3.31-3.26(m,4H)、3.06-3.01(m,1H)。19F-NMR(376MHz,DMSO-d6):-73.96、-74.34、-78.81、-79.20。ESI-LCMS:m/z 610[M+H]+。
【0179】
(13-16)の調製:13-15(1.5g、2.4mmol)及びDCI(145mg、1.2mmol)の無水DCM(30mL)溶液に、Ar下でCEP[N(iPr)2]2(816mg、2.7mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。反応物を10%NaHCO3(水溶液)及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製した。これにより、13-16(1.5g、1.8mmol、収率75.28%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=11.41(s,1H)、7.64(dd,J=8.0,41.6Hz,1H)、7.51-7-47(m,4H)、7.38-7.36(m,2H)、7.29(t,J=7.6Hz,4H)、7.20(t,J=7.2Hz,2H)、6.86(dd,J=3.6,8.8Hz,2H)、6.14(dd,J=6.8,106.8Hz,1H)、5.69(dd,J=8.0,66.4Hz,1H)、3.82-3.63(m,7H)、3.61-3.42(m,5H)、3.39-3.28(m,7H)、3.20-2.93(m,1H)、2.75-2.72(m,1H)、2.68-2.64(m,1H)、1.10(dd,J=4.8,6.8Hz,6H)、1.00(dd,J=6.4,36.4Hz,6H)。31P-NMR(162MHz,DMSO-d6):148.37、147.75。19F-NMR(376MHz,DMSO-d6):-73.87、-74.25、-74.62、-78.45、-78.83、-78.99、-79.37。ESI-LCMS:m/z808[M-H]-。
【0180】
実施例10
【0181】
【0182】
中間体(14-17)の調製:14-14(7.1g、9.9mmol)、DMAP(2.4g、19.9mmol)及びTEA(2.0g、19.9mmol、2.77mL)の無水ACN(100mL)溶液に、TIPSCl(4.5g、14.9mmol)を添加した。混合物を室温で3時間撹拌した後、濃NH4OH(30mL)を添加し、反応物を室温で6時間撹拌した。完了時に、溶媒を除去し、残渣をEAに溶解し、飽和NH4Cl(水溶液)及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、14-17(6.1g、8.5mmol、収率86.03%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 713[M+H]+。
【0183】
中間体(14-18)の調製:0℃のピリジン(50mL)中の14-17(5.1g、7.1mmol)の溶液に、BzCl(1.5g、10.7mmol)を滴下して添加した。混合物を室温で1時間撹拌した後、200mLのH2O及び300mLのEAを添加して溶液を分離し、水相をEAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物14-18(6.2g)を黄色油として得た。ESI-LCMS:m/z 817[M+H]+。
【0184】
中間体(14-19)の調製:粗生成物14-18(6.2g)のピリジン(60mL)溶液に、2N NaOH(MeOH:H2OEA=4:1中)(30mL)を0℃で滴下して添加し、混合物を0℃で15分間撹拌した。飽和NH4Cl(水溶液)で中和してpH=7~8とし、300mLのH2O及び400mLのEAを添加して溶液を分離し、水相をEAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得て、これをMPLCにより精製して、14-19(4.1g、5.7mmol、2工程で収率80.3%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=11.30(s,1H,D2Oと交換)、8.47(d,J=7.6Hz,1H)、8.02(d,J=7.6Hz,2H)、7.63(t,J=7.2Hz,1H)、7.54-7.45(m,6H)、7.35-7.25(m,7H)、7.19(t,J=7.2Hz,2H)、6.83(d,J=8.8Hz,2H)、6.10(d,J=3.6Hz,1H)、5.19(t,J=4.0Hz,1H)、3.77-3.70(m,6H)、3.64-3.61(m,2H)、3.46-3.43(m,1H)、3.35(s,3H)、3.31-3.26(m,1H)、3.03(d,J=8.8Hz,1H,D2Oと交換)。19F-NMR(376MHz,DMSO-d6):-73.47、-73.85、-78.26、-79.64。ESI-LCMS:m/z 713[M+H]+。
【0185】
(14-20)の調製:14-19(1.7g、2.3mmol)及びDCI(170mg、1.1mmol)の無水DCM(20mL)溶液に、CEP[N(iPr)2]2(790mg、2.6mmol)をAr下で添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。反応物を10%NaHCO3(水溶液)及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製した。これにより、14-20(1.8g、1.9mmol、収率82.7%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=11.35(s,1H)、8.20(dd,J=8.0,81.6Hz,1H)、8.03-8.00(m,2H)、7.64(t,J=7.6Hz,1H)、7.54-7.44(m,6H)、7.37-7.16(m,9H)、6.82(dd,J=9.2,16.4Hz,2H)、6.14(dd,J=4.8,90.4Hz,1H)、4.15-4.02(m,1H)、3.90-3.40(m,11H)、3.36-3.24(m,6H)、3.12-2.98(m,1H)、2.77-2.73(m,2H)、1.13(d,J=6.8Hz,6H)、1.05(dd,J=6.8,28.0Hz,6H)。31P-NMR(162MHz,DMSO-d6):148.20、147.96。19F-NMR(376MHz,DMSO-d6):-73.36、-73.74、-73.98、-74.36、-77-89、-78.28、-78.55、-78.94。ESI-LCMS:m/z 913[M+H]+。
【0186】
実施例11
【0187】
【0188】
中間体(15-21)の調製:化合物15-1(90g、238.5mmol)の無水アセトニトリル(900mL)溶液に、N-(5H-プリン-6-イル)ベンズアミド(85.6g、357.7mmol)及びBSA(155.3g、763.2mmol)を添加した。得られた懸濁液を50℃で30分間撹拌した。次いで、混合物を-5℃とし、TMSOTf(79.5g、357.8mmol)をシリンジにより添加した。混合物を80℃で72時間、N2下で撹拌した。反応混合物を冷却し、濃縮した。次いで、水を添加し、EAで抽出した。抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、15-21(120g、215.62mmol、収率90.4%)を黄色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=8.56(s,1H)、8.53(s,1H)、8.00(t,J=8.0Hz,2H)、7.76-7.74(d,J=8.0Hz,2H)、7.64~7.60(t,J=7.5Hz,1H)、7.54~7.50(t,J=7.68Hz,2H)、7.27~7.25(d,J=7.8Hz,2H,)、6.31(d,J=3.3Hz,1H)、6.14~6.11(m,1H)、5.05~5.01(t,J=8.0Hz,1H)、4.67~4.63(m,1H)、4.53-4.49(m,1H)、4.37-4.34(m,1H)、2.31(s,3H)、2.12(s,3H)。ESI-LCMS:m/z 556[M+H]+。
【0189】
中間体(15-22)の調製:15-21(120g、215.6mmol)及びメチルアミン(267.9g、8.6mol)のメタノール(1300mL)溶液を室温で18時間、N2下で撹拌した。混合物を濃縮し、25%EA/PETで1時間撹拌して、15-22(52g、1778.0mmol、収率82.5%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=8.36(s,1H)、8.15(s,1H)、7.40(s,2H)、6.24-6.22(d,J=8.0Hz,1H)、5.91~5.90(d,J=4Hz,1H)、5.63~5.60(m,1H)、5.04~5.00(m,1H,)、4.34~4.32(m,1H)、3.99~3.98(d,J=4Hz,1H)、3.72~3.55(m,2H)。ESI-LCMS:m/z 292[M+H]+。
【0190】
中間体(15-23)の調製:15-22(50g、171.1mmol)及びDMTrCl(121.7g、359.3mmol)のピリジン(250mL)溶液を室温で2時間撹拌した。混合物を水でクエンチし、EAで抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、15-23(117g、130.4mmol、収率76.2%)を黄色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=8.29(s,1H)、7.76(s,1H)、7.20-7.12(m,19H)、6.74(m,8H)、5.87(s,1H)、5.08(s,1H)、4.39(s,1H)、3.62(s,12H)、3.32~3.10(m,2H)。ESI-LCMS:m/z 896[M+H]+。
【0191】
中間体(15-24)の調製:15-23(115g、128.2mmol)及びTHF(800mL)の溶液を5℃でN2下で撹拌した。NaH(4.0g、167.4mmol)を10℃未満でゆっくりと添加し、クロロジフルオロ酢酸ナトリウム(25.5g、167.4mmol)及びTBAI(5.6g、16.7mmol)を5℃で添加した。反応を18時間還流した。室温に冷却し、反応を飽和NH4Cl(水溶液)でクエンチし、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、15-24(56g、56.6mmol、収率48.3%)を黄色の粗固体として得た。ESI-LCMS:m/z 990[M+H]+。
【0192】
中間体(15-25)の調製:15-24(56g、57.3mmol)、p-トルエンスルホン酸メチル(15.8g、84.8mmol)及びK2CO3(15.6g、113.0mmol)の無水DMF(560mL)溶液を、室温で18時間、N2下で撹拌した。混合物を水でクエンチし、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、15-25(33g、32.8mmol、収率58.1%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=8.40(s,1H)、δ=7.82(s,1H)、7.40(s,1H)、7.31-7.16(m,18H)、6.82-6.79(m,8H)、6.24-6.23(d,J=4.0Hz,1H)、6.00-5.99(t,1H)、4.88-4.85(t,1H)、4.17-4.14(m,1H)、3.79(s,3H)、3.68(s,12H)、3.31-3.30(m,2H)。19F-NMR(376MHz,DMSO-d6):-75.75、-76.14、-76.89、-77.28。ESI-LCMS:m/z 1004[M+H]+。
【0193】
中間体(15-26)の調製:15-25(30g、29.9mmol)のTHF(300mL)溶液に、NaBH4(1.7g、44.8mmol)及びEtOH(100mL)を5℃で添加した。混合物を室温で1.5時間撹拌し、飽和NH4Cl(水溶液)でクエンチし、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、15-26(22g、22.5mmol、収率75.4%)を黄色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=8.35(s,1H)、7.79(s,1H)、7.26-7.13(m,21H)、6.77-6.75(m,9H)、6.14-6.13(d,J=4.0Hz,1H)、5.90(t,1H)、4.74~4.72(t,1H)、4.11(s,1H)、3.63(s,12H)、3.28~3.25(m,2H)。19F-NMR(376MHz,DMSO-d6):-79.94、-80.31、-80.77、-81.15。ESI-LCMS:m/z 976[M+H]+。
【0194】
中間体(15-27)の調製:15-26(20g、20.5mmol)のTHF(100mL)溶液に、NaH(491.7mg、20.5mmol)及びp-トルエンスルホン酸メチル(11.4g、61.5mmol)を5℃で添加した。混合物を室温で3時間撹拌し、冷水に注ぎ、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、15-27(16.5g、16.7mmol、収率81.3%)を黄色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=8.40(s,1H)、7.86(s,1H)、7.37-7.30(m,4H)、7.28-7.26(m,5H)、7.24-7.18(m,12H)、6.84-6.81(m,8H)、6.17-6.16(d,J=4.0Hz,1H)、5.92-5.89(t,1H)、4.79~4.76(t,1H)、4.15~4.11(m,1H)、3.70(s,12H)、3.31(s,5H)。19F-NMR(376MHz,DMSO-d6):-76.83、-77.22、-78.05、-78.43。ESI-LCMS:m/z 990[M+H]+。
【0195】
中間体(15-28)の調製:15-27(15.5g、15.6mmol)のDCM(155mL)溶液に、TsOH(6.2g、36.0mmol)のMeOH(30mL)溶液を添加した。混合物を室温で0.5時間撹拌し、飽和NaHCO3で洗浄してpH=7~8とし、EAで抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、15-28(4.6g、11.4mmol、収率72.8%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 386[M+H]+。
【0196】
中間体(15-29)の調製:15-28(4.4g、11.3mmol)のピリジン(40mL)溶液に、BzCl(8.0g、56.7mmol)を5℃でゆっくり添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、少量の水でクエンチし、中間生成物が消失するまで水酸化アンモニウムを4℃でゆっくりと添加した。混合物をEAで抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製した。これにより、15-29(6.0g、10.1mmol、収率89.1%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=8.67-8.66(t,1H)、8.47-8.44(t,1H)、8.02-7.97(m,4H)、7.69-7.62(m,2H)、7.56-7.52(m,4H)、6.32-6.31(d,J=4.0Hz,1H)、6.09~6.06(m,1H)、5.00~4.98(m,1H)、4.71~4.67(m,1H)、4.58~4.54(m,1H)、4.43~4.41(m,1H)、3.77~3.72(m,2H)、3.31(m,3H)。19F-NMR(376MHz,DMSO-d6):-76.97、-77.35、-78.19、-78.57。ESI-LCMS:m/z 594[M+H]+。
【0197】
中間体(15-30)の調製:15-29(6.0g、10.1mmol)のTHF(70mL)溶液に、PPh3(4.0g、15.1mmol)及び水(1.8g、100.9mmol)をN2下で添加した。混合物を45℃で15時間攪拌し、冷水に注ぎ、2N HCl(水溶液)によりpH=1~2に調整し、EAで抽出した。次いで、水相を飽和NaHCO3(水溶液)でpH=7~8に調整し、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、15-30(5.5g、9.7mmol、収率95.9%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=8.67(s,2H)、8.03-8.01(m,2H)、7.88-7.86(m,2H)、7.65-7.61(m,2H)、7.56-6.46(m,5H)、6.30~6.29(d,J=4.0Hz,1H)、5.42~5.40(m,1H)、4.69~4.66(m,1H)、4.51~4.47(m,1H)、4.08~4.09(m,2H)、3.87-3.80(m,2H)、3.46(s,5H)。19F-NMR(376MHz,DMSO-d6):-75.65、-76.03、-77.47、-77.86。ESI-LCMS:m/z 568[M+H]+。
【0198】
中間体(15-31)の調製:15-30(5.5g、9.6mmol)の無水DCM(55mL)溶液に、MMTrCl(4.5g、14.5mmol)及びTEA(2.0g、19.3mmol)をN2下で添加した。混合物を室温で1.0時間撹拌し、水でクエンチし、DCMで抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、15-31(7.3g、8.7mmol、収率89.8%)を黄色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=8.46(s,1H)、8.41(s,1H)、8.00-7.98(d,J=8.0Hz,2H)、7.62-7.44(m,12H)、7.38-7.34(m,4H)、7.17-7.12(m,4H)、7.06~7.01(m,2H)、6.67~6.65(d,J=8.0Hz,2H)、6.17(s,1H)、4.57~4.54(d,J=12Hz,1H)、4.35~4.18(m,4H)、3.70~3.65(m,2H)、3.50(s,3H)、3.31(s,3H)。19F-NMR(376MHz,DMSO-d6):-73.61、-74.00、-77.94、-78.32。ESI-LCMS:m/z 840[M+H]+。
【0199】
中間体15-32の調製:15-31(7.2g、8.5mmol)のピリジン(70mL)溶液に、2N NaOH(水溶液)(510.0mg、10.3mmol)を5~10℃でゆっくり添加した。混合物を室温で10分間撹拌し、飽和NH4Cl(水溶液)で中和してpH7~8とし、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製した。これにより、15-32(5.8g、7.9mmol、収率92.2%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=8.63(s,2H)、7.99-7.97(d,J=8.0Hz,2H)、7.64-7.60(m,1H)、7.54-7.50(m,2H)、7.42-7.38(m,4H)、7.27-7.25(d,J=8.0Hz,2H)、7.21-7.16(m,4H)、7.12-7.09(m,2H)、6.72-6.70(d,J=8.0Hz,2H)、6.28-6.27(d,J=8.0Hz,1H)、5.59(m,1H)、3.96(s,4H)、3.76-3.74(m,1H)、3.68-3.63(m,2H)、3.60(s,3H)、3.47-3.41(m,2H)、3.27(s,3H)。19F-NMR(376MHz,DMSO-d6):-74.13、-74.51、-78.09、-78.47。ESI-LCMS:m/z 736[M+H]+。
【0200】
(15-33)の調製:15-32(3g、4.1mmol)及びDCI(240.4mg、2.0mmol)の無水DCM(30mL)溶液に、CEP[N(iPr)2]2(1.5g、4.9mmol)をN2下で添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、飽和NaHCO3でクエンチし、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製した。これにより、15-33(3.1g、3.3mmol、収率81.2%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=11.20(s,1H)、8.69-8.68(d,J=4.0Hz,1H)、8.50-8.48(d,J=8.0Hz,1H)、8.05-8.03(m,2H)、7.66-7.62(m,1H)、7.57-7.45(m,6H)、7.40-7.33(m,2H)、7.30-7.11(m,6H)、6.85-6.76(m,2H)、6.45-6.30(m,1H)、4.77-4.74(m,0.5H)、4.00-3.99(m,0.5H)、3.86-3.84(m,0.5H)、3.77-3.70(m,5H)、3.67-3.59(m,4H)、3.56-3.51(m,1H)、3.50-3.34(m,3H)、3.32(s,3H)、3.08-3.06(m,0.5H)、2.77-2.65(m,2H)、1.08-0.99(m,12H)。19F-NMR(376MHz,DMSO-D6):-73.92、-74.27、-74.30、-74.65、-77.64、-78.03、-78.55、78.93。ESI-LCMS:m/z 936[M+H]+。
【0201】
実施例12
【0202】
【0203】
中間体(16-34)の調製:16-1(150.0g、397.5mmol)及び6-クロログアニン(101.1g、596.3mmol)の無水燥ACN(1.5L)溶液に、BSA(259.5g、1.27mol)をAr下で添加した。得られた懸濁液を50℃で1時間撹拌した。混合物を-5℃で冷却し、TMSOTf(590.5g、2.66mol)をシリンジにより添加した。混合物を60℃で5時間撹拌した後、濃縮してACNを除去し、残渣をEA(2.0L)に溶解し、飽和NaHCO3(水溶液)及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物16-34(265.0g)を黄色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 487[M+H]+。
【0204】
中間体(16-35)の調製:16-34(粗、265g、353.8mmol)及びTEA(107.4g、1.06mol、148mL)のDCM(2.5L)溶液に、MMTrCl(164.0g、530.7mmol)及びDMAP(8.6g、70.8mmol)を添加し、混合物を室温で5時間撹拌し、水及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、16-35(160.0g、210.8mmol、2工程で収率53.0%)を黄色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 759[M+H]+。
【0205】
中間体(16-36)の調製:35(20.0g、26.39mmol)のベンジルアルコール(200mL)溶液に、NaH(5.3g、131.93mmol)を0℃で添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、冷水でクエンチし、EAで抽出し、水及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、16-36(11.2g、16.72mmol、収率63.1%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 671[M+H]+。
【0206】
中間体(16-37)の調製:16-36(49.0g、73.1mmol)及びピリジン(28.9g、365.3mmol、29mL)のDCM(500mL)溶液に、DMTrCl(27.2g、80.4mmol)を室温で添加した。混合物を室温で3時間撹拌し、水及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、16-37(58.9g、60.6mmol、収率82.9%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 973[M+H]+。
【0207】
中間体(16-38)の調製:16-37(58.9g、60.6mmol)の無水THF(300mL)溶液に、NaH(5.1g、127.8mmol、純度60%)及びp-トルエンスルホン酸メチル(19.5g、127.8mmol)を0℃で添加し、混合物を室温で撹拌し、TBAI(4.7g、12.8mmol)を添加した。混合物を80℃で24時間撹拌した後、飽和NH4Cl(水溶液)でクエンチし、EAで抽出し、ブタラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、粗生成物16-38(30.9g)をブランク(blank)の固体として得た。ESI-LCMS:m/z 1067[M+H]+。
【0208】
中間体(16-39)の調製:粗16-38(30.9g)及びK2CO3(8.0g、58.1mmol)のDMF(200mL)溶液に、クロロジフルオロ酢酸ナトリウム(5.4g、29.1mmol)を室温で添加した。混合物を室温で15時間撹拌し、飽和NH4Cl(水溶液)でクエンチし、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、16-39(9.8g、9.1mmol、2工程で収率15.0%)を黄色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 1081[M+H]+。
【0209】
中間体(16-40)の調製:16-39(9.3g、8.6mmol)のTHF(180mL)溶液に、0℃でNaBH4(488mg、12.9mmol)及びEtOH(15mL)を添加した。混合物を0℃で1時間撹拌し、飽和NH4Cl(水溶液)でクエンチし、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製した。これにより、16-40(8.5g、7.0mmol、収率81.63%、純度87%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 1053[M+H]+。
【0210】
中間体(16-41)の調製:16-40(8.3g、7.9mmol)のTHF(80mL)溶液に、NaH(472mg、11.8mmol、純度60%)及びp-トルエンスルホン酸メチル(2.9g、15.8mmol)を0℃で添加した。混合物を室温で15時間撹拌し、冷水に注ぎ、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物16-41(9.1g)を黄色油として得た。ESI-LCMS:m/z 1067[M+H]+。
【0211】
中間体(16-42)の調製:粗16-41(9.1g)のDCM(100mL)溶液に、p-TsOH(10g)のMeOH(10mL)溶液を添加した。混合物を室温で0.5時間撹拌し、TEAで中和してpH=7とし、濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製した。これにより、16-42(3.2g、6.5mmol、2工程で収率82.3%)を黄色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=8.14(s,1H)、7.52-7.50(m,2H)、7.42-7.33(m,3H)、6.62(s,2H,D2Oと交換)、6.01(d,J=6.4Hz,1H)、5.62(t,J=6.0Hz,1H)、5.49(t,J=12.8Hz,2H)、5.39(t,J=5.6Hz,1H,D2Oと交換)、4.64(dd,J=3.6,5.6Hz,1H)、4.02(dd,J=3.6,7.2Hz,1H)、3.74-3.66(m,3H)、3.64-3.59(m,1H)、3.32(s,3H)。19F-NMR(376MHz,DMSO-d6):-77.52、-77.91、-78.17、-78.55)。ESI-LCMS:m/z 493[M+H]+。
【0212】
中間体(16-43)の調製:16-42(3.2g、6.5mmol)のピリジン(30mL)溶液に、i-BuCl(2.1g、19.5mmol)を0℃で滴下して添加した。混合物を0℃で1時間撹拌し、MeOHでクエンチし、濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製した。これにより、16-43(3.2g、5.5mmol、収率84.59%)を黄色油として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=10.60(s,1H,D2Oと交換)、8.42(s,1H)、7.57-7.54(m,2H)、7.44-7.35(m,3H)、6.20(d,J=2.8Hz,1H)、5.71(dd,J=2.4,5.6Hz,1H)、5.68-5.64(m,3H)、4.41(dd,J=3.6,12.0Hz,1H)、4.24(dd,J=5.6,12.0Hz,1H)、4.19-4.15(m,1H)、3.80(t,J=10.4Hz,2H)、3.38(s,3H)、3.35(s,3H)、2.45-2.38(m,1H)、1.12(dd,J=2.4,6.8Hz,6H)、0.97(dd,J=6.8,16.4Hz,6H)。19F-NMR(376MHz,DMSO-D6):-76.48、-76.87、-77.62、-78.01)。ESI-LCMS:m/z 633[M+H]+。
【0213】
中間体(16-44)の調製:16-43(1.6g、2.5mmol)のTHF(20mL)溶液に、Pd/C(200mg)を添加し、混合物をH2下で室温で5時間撹拌した。反応物を濾過し、濾液を濃縮して、16-44(1.2g、2.3mmol、収率91.86%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=11.60(s,1H,D2Oと交換)、8.22(s,1H)、6.05(d,J=2.8Hz,1H)、5.14(dd,J=3.2,5.6Hz,1H)、4.40(dd,J=2.4,12.0Hz,1H)、4.17(dd,J=5.6,12.0Hz,1H)、3.93-3.73(m,4H)、3.38(s,3H)、1.14(d,J=7.2Hz,6H)、1.04(dd,J=7.2,12.4Hz,6H)。19F-NMR(376MHz,DMSO-d6):-75.73、-76.12、-77.46、-77.84)。ESI-LCMS:m/z 517[M+H]+。
【0214】
中間体(16-45)の調製:16-44(3.0g、5.8mmol)及びコリジン(1.8g、14.5mmol)のDCM(40mL)溶液に、MMTrCl(2.7g、8.7mmol)及びAgNO3(986mg、5.8mmol)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌し、濾過し、濾液を水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、16-45(3.8g、4.8mmol、収率82.94%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=12.16(s,1H,D2Oと交換)、11.48(s,1H,D2Oと交換)、7.86(s,1H)、7.50(dd,J=5.2,7.2Hz,4H)、7.37(d,J=8.8Hz,2H)、7.28(t,J=7.2Hz,4H)、7.20(t,J=7.2Hz,2H)、6.83(d,J=9.2Hz,2H)、6.11(d,J=3.2Hz,1H)、4.18(dd,J=5.2,8.8Hz,1H)、4.08(t,J=4.4Hz,1H)、4.44-3.97(m,1H)、3.74(dd,J=7.6,10.4Hz,2H)、3.70(s,3H)、3.46-3.41(m,1H)、3.16(d,J=8.0Hz,1H,D2Oと交換)、2.86-2.79(m,1H)、2.33-2.26(m,1H)、1.13(t,J=7.2Hz,6H)、0.89(dd,J=7.2,14.8Hz,6H)。19F-NMR(376MHz,DMSO-d6):-74.01、-74.39、-78.00、-78.38)。ESI-LCMS:m/z 789[M+H]+。
【0215】
中間体(16-46)の調製:16-45(3.8g、4.8mmol)のピリジン(40mL)溶液に、2NNaOH(MeOH:H2O=4:1)(15mL)を0℃で添加し、混合物を0℃で1時間撹拌した。次いで反応物を飽和NH4Cl(水溶液)でpH=7~8に中和し、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製した。これにより、16-46(3.0g、4.2mmol、収率87.50%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=12.16(s,1H,D2Oと交換)、11.68(s,1H,D2Oと交換)、8.19(s,1H)、7.51(dd,J=5.2,7.2Hz,4H)、7.38(d,J=8.8Hz,2H)、7.31(t,J=7.2Hz,4H)、7.21(t,J=7.2Hz,2H)、6.87(d,J=8.8Hz,2H)、6.26(d,J=6.0Hz,1H)、5.15(t,J=4.4Hz,1H)、4.76(t,J=6.0Hz,1H,D2Oと交換)、3.75-3.70(m,5H)、3.42(d,J=2.4Hz,1H)、3.38-3.28(m,5H)、3.23(d,J=6.4Hz,1H,D2Oと交換)、3.16-3.10(m,1H)、2.88-2.81(m,1H)、1.15(dd,J=6.4,7.2Hz,6H)。19F-NMR(376MHz,DMSO-d6):-74.73、-75.12、-78.79、-79.17。ESI-LCMS:m/z 719[M+H]+。
【0216】
(16-47)の調製:16-46(3.0g、4.2mmol)及びDCI(394mg、3.3mmol)の無水DCM(50mL)溶液に、CEP[N(iPr)2]2(1.5g、5.0mmol)をAr下で添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。反応物を10%NaHCO3(水溶液)及び水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製した。これにより、16-47(3.0g、3.2mmol、収率77.81%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=12.13(s,1H)、11.65(d,J=5.6Hz,1H)、8.11(s,0.35H)、7.95(s,0.65H)、7.50(t,J=7.2Hz,4H)、7.38-7.26(m,6H)、7.20(dd,J=8.4,16.0Hz,2H)、6.88(d,J=9.2Hz,0.7H)、6.82(d,J=8.8Hz,1.3H)、6.31(d,J=6.8Hz,0.35H)、6.14(d,J=4.4Hz,0.65H)、4.97(t,J=6.4Hz,0.35H)、3.97(t,J=4.4Hz,0.65H)、3.82-3.54(m,9H)、3.48-3.14(m,9H)、2.86-2.69(m,2H)、1.24-0.92(m,18H)。31P-NMR(162MHz,DMSO-d6):148.35,148.24。ESI-LCMS:m/z 919[M+H]+。
【0217】
実施例13
【0218】
【0219】
中間体(17-2)の調製:ACN(1.2L)中の17-1(120g、318mmol)の溶液に、BSA(208g、1016mmol)及びN4-ベンゾイルシトシン(102g、474mmol)を添加した。混合物を透明になるまで50℃で1時間攪拌した。次いで、溶液を-10℃に冷却した。TMSOTf(84g、381mmol)を混合物にゆっくりと添加した。次いで、温めた。反応混合物を60℃で12時間撹拌した。混合物を0℃に冷却し、pH=7.5.まで飽和NaHCO3を添加した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、残渣を得た。残渣をEAに溶解し、水及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。有機相を濃縮して、粗17-2(160g)を黄色油として得た。ESI-LCMS:m/z 533[M+H]+。
【0220】
中間体(17-3)の調製:粗17-2(160g)のピリジン(1.5L)溶液を、600mLの2N NaOHのメタノール及び水溶液に0℃で添加した。懸濁液を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を飽和NH4Cl溶液(1L)の添加によりクエンチした。溶液を水(15L)に添加し、固体を得た。固体を濾過し、(PE:EA=3:1)で洗浄して、17-3(80g、214mmol、2工程で67%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 373[M+H]+。
【0221】
中間体(17-4)の調製:17-3(80g、214mmol)のピリジン(1L)溶液に、DMTrCl(87g、257mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。MeOH(50mL)を混合物に添加した。この溶液を濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をEAに溶解し、水及びブラインで洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させた。有機溶液を濃縮して、粗17-4(160g)を黄色油として得て、これを次の工程に直接使用した。ESI-LCMS:m/z 675[M+H]+。
【0222】
中間体(17-5)の調製:粗17-4(160g)のDCM(1L)溶液に、イミダゾール(22g、332mmol)及びTBSCl(46g、310.62mmol)を添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。混合物をDCM(1L)で希釈した。水を添加した。有機層をブラインで洗浄し、濃縮して粗17-5(200g)を得て、これを次の工程で直接使用した。ESI-LCMS:m/z 789[M+H]+。
【0223】
中間体17-6)の調製:粗17-5(200g)のメチルアミン(1L)溶液を室温で2時間撹拌した。溶液を濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製して、17-6(130g、204.42mmol、収率94.8%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 685[M+H]+。
【0224】
中間体(17-7)の調製:17-6(142g、207.34mmol)のDCM(1L)溶液に、コリジン(50.25g、414.69mmol)及びMMTrCl(95.79g、311.01mmol)を添加した。次いで、AgNO3(52.83g、311.01mmol)を溶液に添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を濾過した。有機溶液を水で洗浄した。有機層を濃縮して、粗17-7(190g、198.50mmol、収率95.73%)を黄色固体として得て、これを次の工程に直接用いた。ESI-LCMS:m/z 957.4[M+H]+。
【0225】
中間体(17-8)の調製:17-7(190g、198.50mmol)のTHF(1L)溶液に、TBAF(77.85g、297.74mmol)を添加した。混合物を室温で12時間撹拌した。水を添加した。生成物をEAで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。有機層を濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製して、17-8(160g、189.81mmol、収率95.6%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 843.4[M+H]+。
【0226】
中間体(17-9)の調製:17-8(154g、182.70mmol)のDMF(1L)溶液に、Ag2O(84.68g、365.39mmol、11.86mL)、(2-ブロモエトキシ)-tert-ブチルジメチルシラン(78.67g、328.85mmol)及びNaI(41.08g、274.04mmol)を添加した。反応混合物を45℃で12時間撹拌した。水を添加した。混合物を濾過し、生成物をEAで抽出した。有機溶液を濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製して、17-9(90g、89.89mmol、収率49.2%)を黒色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 1001.4[M+H]+。
【0227】
中間体(17-10)の調製:17-9(90g、89.89mmol)のTHF(500mL)溶液に、TBAF(35.25g、134.83mmol)を添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。水を混合物に添加した。生成物をEAで抽出した。有機層を濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製して、17-10(75g、84.56mmol、収率94.1%)を黄色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 887.2[M+H]+。
【0228】
中間体(17-11)の調製:17-10(54g、60.88mmol)のTHF(400mL)溶液に、NaH(1.75g、73.06mmol)を0℃で添加した。室温で30分間撹拌した後、反応を0℃に冷却し、CS2(9.50g、121.76mmol)を混合物に添加した。この温度で10分後、MeI(15.45g、109.58mmol)を混合物に添加した。次いで、混合物を室温で12時間撹拌した。水を添加した。生成物をEAで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。有機層を濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製して、17-11(50g、51.17mmol、収率84.1%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 977.2[M+H]+。
【0229】
中間体(17-12)の調製:17-11(17g、17.40mmol)のDCM(100mL)溶液に、PTSA(5.99g、34.79mmol)/メタノール(10mL)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。0℃に冷却した。濃NH4OHを添加して、pH=7.5とした。水を添加し、生成物をDCMで抽出した。有機層を濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製して、17-12(10g、14.82mmol、収率85.2%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 675.1[M+H]+。
【0230】
中間体(17-13)の調製:17-12(40g、59.28mmol)のDCM(800mL)溶液に、TFA(150mL)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。0℃に冷却した。濃NH4OHを溶液に添加し、pH=7.5とした。水を添加し、生成物をDCMで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、17-13(21g、52.18mmol、収率88.0%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 403.0[M+H]+。
【0231】
中間体(17-14)の調製:17-13(26g、64.60mmol)のピリジン(500mL)溶液に、Ac2O(19.79g、193.81mmol)を添加した。反応混合物を40℃で1時間撹拌した。水を添加した。溶液を濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー及びMPLCにより精製して、17-14(21g、43.16mmol、収率66.8%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 487.0[M+H]+。
【0232】
中間体(17-15)の調製:DCM(75mL)中のDBH(4.19g、14.64mmol)の溶液に、HF/ピリジン(10mL)を=60℃でゆっくり添加した。次いで、DCMに溶解したSM-1(2.5g、5.14mmol)を混合物にゆっくりと添加した。反応混合物を-40℃で1時間撹拌した。DCMを混合物に添加した。飽和NaHCO3を混合物にゆっくりと添加し、pH=7.0とした。溶液を濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー及びMPLCにより精製して、17-15(1.1g、2.37mmol、収率46.1%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 465.1[M+H]+。19F NMR(376MHz,Chloroform-d)δ-55.49。
【0233】
中間体(17-16)の調製:メチルアミン(30mL)中の17-15(4.6g、9.91mmol)の溶液を室温で1時間撹拌した。溶液を濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製して、17-16(3.7g、9.73mmol、収率98.2%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 381.1[M+H]+。
【0234】
中間体(17-17)の調製:17-16(1.7g、4.47mmol)のAcOH(5mL)及び水(5mL)溶液に、NaNO2(30.40g、447.04mmol)を添加した。混合物を室温で3時間撹拌した。LC-MSは70%の変換を示した。EA及び水を添加した。有機層を濃縮し、MPLCにより精製して、17-17(1.5g、3.93mmol、収率88.0%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 382.2[M+H]+。
【0235】
中間体(17-18)の調製:DCM(30mL)中の17-17(2.23g、5.85mmol)の溶液に、イミダゾール(796.36mg、11.70mmol)及びTBSCl(1.32g、8.77mmol)を添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。水を添加した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。有機層を濃縮して、粗17-18(2.8g、5.65mmol、収率96.6%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 496.4[M+H]+。
【0236】
中間体(17-19)の調製:17-18(2.8g、5.65mmol)のTHF(30mL)溶液に、PPh3(1.78g、6.78mmol)及び水(203.59mg、11.30mmol)を添加した。混合物をN2雰囲気下で50℃で2時間撹拌した。混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製して、17-19(2.5g、5.32mmol、収率94.2%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 470.3[M+H]+。
【0237】
中間体(17-20)の調製:17-19(2.8g、5.96mmol)のDCM(40mL)溶液に、TEA(1.21g、11.93mmol、1.66mL)及びMMTrCl(2.76g、8.95mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。水を添加した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して、17-20(3.1g、4.18mmol、収率70.1%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.36(d,J=2.2Hz,1H)、7.67(d,J=8.0Hz,1H)、7.46(td,J=8.6,1.3Hz,4H)、7.37-7.30(m,2H)、7.25(t,J=7.5Hz,4H)、7.22-7.14(m,2H)、6.84-6.77(m,2H)、5.54(s,1H)、5.44(dd,J=8.0,2.2Hz,1H)、4.17-4.01(m,4H)、3.90(dd,J=9.8,2.4Hz,1H)、3.70(s,4H)、3.07(td,J=10.1,4.5Hz,1H)、3.03-2.93(m,1H)、2.82(d,J=10.3Hz,1H)、1.51(d,J=4.5Hz,1H)、0.84(s,9H)、0.12(s,3H)、-0.03(s,3H)。19FNMR(376MHz,DMSO-d6)δ-58.72。
【0238】
中間体(17-21)の調製:17-20(3.1g、4.18mmol)のTHF(30mL)溶液に、TBAF(1.64g、6.27mmol)を添加した。混合物を室温で15時間撹拌した。混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製して、17-21(2.2g、3.51mmol、収率83.9%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.30(d,J=2.0Hz,1H)、7.98(d,J=8.1Hz,1H)、7.52-7.42(m,4H)、7.37-7.30(m,2H)、7.30-7.23(m,4H)、7.23-7.14(m,2H)、6.87-6.79(m,2H)、5.52(d,J=2.0Hz,1H)、5.50(d,J=1.5Hz,1H)、5.17(t,J=3.8Hz,1H)、4.13(t,J=4.2Hz,2H)、4.05(dd,J=4.2,2.1Hz,2H)、3.90(dt,J=10.0,2.2Hz,1H)、3.72(s,3H)、3.67(dt,J=11.4,3.7Hz,1H)、3.39(td,J=6.4,5.1Hz,1H)、3.10(td,J=10.3,4.3Hz,1H)、2.97(dt,J=11.8,4.7Hz,1H)、2.68(d,J=10.6Hz,1H)、1.44(d,J=4.3Hz,1H)。19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δ-58.82。
【0239】
(17-22)の調製:17-21(1.4g、2.23mmol)のDCM(10mL)溶液に、DCI(318.88mg、2.23mmol)及びCEP[N(iPr)2]2(872.87mg、2.90mmol)を添加した。混合物を室温で1時間攪拌した。溶液をDCMで希釈した。有機層を飽和NaHCO3、水、及びブラインで洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、カラムクロマトグラフィーにより精製し、1.3gの粗生成物を得た。生成物を真空中で40℃で一晩乾燥させた。これにより、(1.15g、1.39mmol、収率62.28%)となり、17-22を白色固体として得た。MS m/z[M-H]-(ESI):826.4;1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.37(s,1H)、7.78(d,J=8.1Hz,0.6H)、7.59-7.44(m,4.4H)、7.41-7.33(m,2H)、7.27(m,4H)、7.24-7.14(m,2H)、6.88-6.79(m,2H)、5.57-5.48(m,1.4H)、5.44(d,J=8.0Hz,0.6H)、4.25-4.13(m,2H)、4.13-3.90(m,3H)、3.79-3.38(m,8H)、3.03(m,2H)、2.86(dd,J=26.4,10.4Hz,1H)、2.79-2.67(m,2H)、1.67(d,J=4.5Hz,0.4H)、1.26(d,J=4.5Hz,0.6H)、1.18(d,J=6.7Hz,3H)、1.15-1.02(m,9H)。31P NMR(162MHz,DMSO-d6)δ148.03、146.68。
【0240】
実施例14
【0241】
【0242】
中間体(18-23)の調製:18-16(1.2g、3.16mmol)のピリジン(10mL)溶液に、BzCl(971.92mg、6.94mmol)を0℃で添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。水を添加した。生成物をEAで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。有機層を濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製して、18-23(1.58g、2.68mmol、収率85.1%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 589.1[M+H]+。
【0243】
中間体(18-24)の調製:18-23(1.47g、2.50mmol)のTHF(20mL)溶液に、水(90.00mg、5.00mmol)及びPPh3(786.20mg、3.00mmol)を添加した。混合物をN2雰囲気下で50℃で撹拌した。混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製して、18-24(1.35g、2.40mmol、収率96.1%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 563.2[M+H]+。
【0244】
中間体(18-25)の調製:18-24(1.4g、2.49mmol)のDCM(40mL)溶液に、TEA(503.71mg、4.98mmol、694.29uL)及びMMTrCl(1.15g、3.73mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。水を添加した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して、18-25(2g、2.40mmol、収率96.3%)を白色固体として得た。19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δ-58.72。
【0245】
中間体(18-26)の調製:18-25(2g、2.40mmol)のピリジン(30mL)溶液に、メタノール(12mL)及び水(3mL)中のNaOH(287.46mg、7.19mmol)を0℃で添加した。混合物を室温で0.5時間撹拌し、飽和NH4Clを添加してpH=8とした。生成物をEAで抽出した。有機層を濃縮し、MPLCにより精製して、18-26(1.5g、2.05mmol、収率85.69%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.27(s,1H)、8.55(d,J=7.5Hz,1H)、8.11-7.94(m,2H)、7.77-7.57(m,1H)、7.57-7.40(m,6H)、7.40-7.10(m,9H)、6.97-6.76(m,2H)、5.56(s,1H)、5.36-5.18(m,1H)、4.15(dd,J=9.7,5.4Hz,4H)、4.01(d,J=10.2Hz,1H)、3.84(d,J=11.7Hz,1H)、3.72(s,3H)、3.18-2.97(m,2H)、2.66(d,J=10.9Hz,1H)、1.48(d,J=4.1Hz,1H)。19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δ-58.75。
【0246】
中間体(18-27)の調製:DCM(30mL)中の18-26(1.4g、1.92mmol)の溶液に、DCI(226.08mg、1.92mmol)及びCEP[N(iPr)2]2(749.69mg、2.49mmol)を添加した。混合物を室温で1時間攪拌した。溶液をDCMで希釈した。有機層を水及びブラインで洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物とした。残渣をHPLCにより精製した。生成物を真空中で40℃で一晩乾燥させた。これにより、18-27(1.65g、1.77mmol、収率92.51%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z877[M+H]+
.。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.33(s,1H)、8.34(d,J=7.4Hz,0.6H)、8.20(d,J=7.4Hz,0.6H)、8.02(dt,J=8.3,1.2Hz,2H)、7.73-7.57(m,1H)、7.57-7.40(m,6H)、7.40-7.30(m,3H)、7.30-7.10(m,6H)、6.86-6.71(m,2H)、5.60(d,J=1.1Hz,1H)、4.41-4.03(m,5H)、4.00-3.39(m,8H)、3.05(m,2H)、2.92-2.70(m,3H)、1.53(d,J=4.2Hz,0.4H)、1.29(d,J=4.2Hz,0.6H)、1.26-1.00(m,12H)。31P NMR(162MHz,DMSO-d6)δ148.41、146.88。
【0247】
実施例15
【0248】
【0249】
中間体(19-2)の調製:19-1(48.0g、138.2mmol)の無水ピリジン(500mL)溶液に、TIPDSCl(52.2g、165.8mmol)を0℃で添加し、混合物を室温で5時間撹拌した。完了時に、混合物を冷水に注ぎ、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、19-2(67g、113.6mmol、収率82.2%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=11.29(s,1H,D2Oと交換)、8.21(d,J=7.2Hz,1H)、8.02-8.00(m,2H)、7.65-7.61(m,1H)、7.54-7.50(m,2H)、7.38(d,J=7.2Hz,1H)、5.83(d,J=3.6Hz,1H,D2Oと交換)、5.64(s,1H)、4.24(d,J=13.2Hz,1H)、4.11(s,3H)、3.95(d,J=12.8Hz,1H)、1.09-0.96(m,28H)。ESI-LCMS:m/z 590[M+H]+。
【0250】
中間体(19-3)の調製:19-2(54g、91.5mmol)及びEtI(285.6g、1.8mol、146mL)のトルエン(500mL)溶液に、Ag2O(63.6g、274.6mmol)を添加し、混合物を50℃で4時間撹拌し、濾過し、濾液を濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製し、19-3(41.2g、66.4mmol、収率72.5%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=11.34(s,1H,D2Oと交換)、8.19(d,J=7.2Hz,1H)、7.97(d,J=7.6Hz,2H)、7.63(t,J=7.2Hz,1H)、7.51(t,J=7.6Hz,2H)、7.38(d,J=7.2Hz,1H)、5.67(s,1H)、4.22(d,J=13.6Hz,1H)、4.14(dd,J=4.0,9.6Hz,1H)、4.08(d,J=9.6Hz,1H)、3.95-3.91(m,2H)、3.82(dd,J=6.8,13.6Hz,2H)、1.17(t,J=6.8Hz,3H)、1.04-0.94(m,28H)。ESI-LCMS:m/z 618[M+H]+。
【0251】
中間体(19-4)の調製:19-3(41.2g、66.4mmol)のTHF(400mL)溶液に、TBAF(THF中1M)(132.7mmol、133mL)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌し、冷水に注ぎ、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して固体を得て、これを(PE:EA=1:1)で洗浄して、19-4(19.1g、50.6mmol、収率76.3%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=11.29(s,1H,D2Oと交換)、8.57(d,J=7.6Hz,1H)、8.01(d,J=7.6Hz,2H)、7.63(t,J=7.6Hz,1H)、7.52(t,J=8.0Hz,2H)、7.36(d,J=7.6Hz,1H)、5.87(d,J=2.8Hz,1H)、5.26(t,J=5.2Hz,1H,D2Oと交換)、5.05(d,J=7.2Hz,1H,D2Oと交換)、4.11-4.06(m,1H)、3.94-3.91(m 1H)、3.86-3.74(m,3H)、3.71-3.61(m,2H)、1.17(t,J=7.6Hz,3H)。ESI-LCMS:m/z 376[M+H]+。
【0252】
中間体(19-5)の調製:19-4(19.1g、50.6mmol)及びイミダゾール(5.2g、75.9mmol)のピリジン(200mL)溶液に、TBDPSCl(7.1g、60.7mmol)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌し、冷水に注ぎ、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して固体を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、19-5(20.2g、32.6mmol、収率64.4%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 614[M+H]+。
【0253】
中間体(19-6)の調製:19-5(14.0g、22.8mmol)及びコリジン(6.9g、57.0mmol)のDCM(150mL)溶液に、DMTrCl(11.6g、34.2mmol)及びAgNO3(3.9g、22.8mmol)をAr下で添加した。混合物を室温で15時間撹拌し、濾過し、濾液を水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物19-6(26.2g)を黄色油として得た。ESI-LCMS:m/z 916[M+H]+。
【0254】
中間体(19-7)の調製:19-6(26.2g(粗))のTHF(200mL)溶液に、TBAF(THF中1M)(23mL)を添加し、混合物を50℃で3時間撹拌し、冷水に注ぎ、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して、19-7(11.2g、16.5mmol、2工程で収率72.37%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=11.30(s,1H,D2Oと交換)、8.40(d,J=7.6Hz,1H)、8.02(d,J=7.6Hz,2H)、7.65-7.61(m,1H)、7.54-7.49(m,4H)、7.35-7.30(m,6H)、7.26-7.23(m,1H)、6.89-6.86(m,4H)、5.96(d,J=3.2Hz,1H)、5.08(t,J=4.4Hz,1H,D2Oと交換)、4.01(t,J=5.2Hz,1H)、3.79-3.78(m,1H)、3.73(d,J=1.2Hz,6H)、3.66-3.55(m 2H)、3.40-3.38(m,1H)、3.25-3.17(m,1H)、2.97-2.95(m,1H)、1.17(t,J=6.8Hz,3H)。ESI-LCMS:m/z 678[M+H]+。
【0255】
(19-8)の調製:19-7(5.0g、7.4mmol)及びDCI(2.2g、7.4mmol)の無水DCM(50mL)溶液に、CEP[N(iPr)2]2(2.7g、8.8mmol)をAr下で添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。反応を10%NaHCO3(水溶液)及び水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをフラッシュ分取HPLCで精製した。これにより、19-8(5.5g、6.26mmol、収率84.91%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=11.34(s,1H)、8.16(dd,J=7.6,39.2Hz,1H)、8.03-8.00(m,2H)、7.65-7.61(m,2H)、7.54-7.45(m,4H)、7.35-7.24(m,8H)、6.88-6.82(m,4H)、5.89(dd,J=3.2,88.8Hz,1H)、4.25-3.86(m,3H)、3.75-3.66(m,9H)、3.62-3.38(m,4H)、3.26-3.05(m,1H)、2.78(dd,J=5.6,10.4Hz,2H)、1.20-1.11(m,9H)、1.04(dd,J=6.4,27.6Hz,6H)。31P-NMR(162MHz,DMSO-d6):148.09、147.84。ESI-LCMS:m/z 878[M+H]+。
【0256】
実施例16
【0257】
【0258】
中間体(20-2)の調製:窒素の不活性雰囲気でチミン(8.15g、64.68mmol、1.5当量)のアセトニトリル(300mL)溶液に、N,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(39g、194.2mmol、4.5当量)を室温で添加した。得られた溶液を80℃で2時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、20-1(30g、43.16mmol、1.00当量)を添加した。次いで、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート(57.48g、258.95mmol、6.0当量)を0℃で撹拌しながら滴下して添加した。得られた溶液を、撹拌しながら、80℃で更に1時間反応させた。反応混合物を0℃に冷却し、飽和重炭酸ナトリウムの添加によりクエンチした。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせた。有機層を水及び飽和塩化ナトリウムでそれぞれ洗浄した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、18g(55%)の20-2を褐色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):762。
【0259】
中間体(20-3)の調製:窒素の不活性雰囲気で、20-2(18g、23.9mmol、1.00当量)のテトラヒドロフラン(180mL)溶液に、水酸化ナトリウム(47mL、水中2N、4.0当量)を0℃で添加した。得られた溶液を0℃で4時間撹拌した。得られた混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせた。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、11.4g(88%)の20-3を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):548。
【0260】
中間体(20-4)の調製:20-3(11.4g、20.84mmol、1.00当量)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液に、10%パラジウム活性炭素(1.4g)を添加した。フラスコを排気し、水素で5回フラッシュした。得られた溶液を室温で8時間撹拌した。固形物を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、10g(92%)の20-4を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):522。
【0261】
中間体(20-5)の調製:窒素の不活性雰囲気で、20-4(10g、19.19mmol、1.00当量)のピリジン(50mL)溶液に、1-(クロロジフェニルメチル)-4-メトキシベンゼン(8.8g、28.79mmol、1.5当量)を室温で添加した。得られた溶液を室温で12時間撹拌した。次いで、反応をメタノール(20mL)の添加によりクエンチした。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。画分(500mL)をジクロロメタンで希釈し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。固体を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した。これにより、12.2g(80%)の20-5を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):792。
【0262】
中間体(20-6)の調製:窒素の不活性雰囲気で、20-5(4.2g、5.29mmol、1.00当量)のジクロロメタン(40mL)溶液に、テトラブチルアンモニウムフルオリド(THF中1M、13.0mL、2.5当量)を室温で添加した。得られた溶液を室温で10時間撹拌した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。分画をジクロロメタンで希釈し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。固体を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した。これにより、2.5g(85%)の20-6を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):554。1H NMR:(DMSO-d6,300Hz,ppm):δ11.25(s,1H)、7.95(s,1H)、7.46(m,4H)、7.31-7.11(m,8H)、6.76(m,2H)、5.61(s,1H)、5.22(t,J=3.0Hz,1H)、3.95(m,1H)、3.85-3.61(m,6H)、2.85(m,1H)、2.45(d,J=9.0Hz,1H)、2.23-2.06(m,1H)、1.61(m,4H)、1.34(d,J=12.0Hz,1H)。
【0263】
(20-7)の調製:窒素の不活性雰囲気で、20-6(2.5g、3.78mmol、1.00当量)のジクロロメタン(20mL)溶液に、ビス(ジイソプロピルアミノ)(2-シアノエトキシ)ホスフィン(1.7g、5.67mmol、1.5当量)を室温で添加した。これに、4,5-ジシアノイミダゾール((440mg、4.15mmol、1.10当量)を室温で添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌し、ジクロロメタンで希釈し、水で洗浄した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。分画をジクロロメタンで希釈し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。固体を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した。これにより、2.3g(67%)の20-7を白色固体として得た。MS m/z[M-H]-(ESI):754。H-NMR:(DMSO-d6,300Hz,ppm):δ11.31(s,1H),7.76-7.41(m,5H)、7.37-7.10(m,8H)、6.87-6.68(m,2H)、5.66(m,1H)、4.04(m,1H)、3.83(m,2H)、3.70(m,3H)、3.69-3.45(m,4H)、3.30-3.00(m,1H)、2.88-2.54(m,3H)、2.45-2.12(m,2H)、1.87-1.64(m,4H)、1.51(m,1H)、1.17(m,12H)。P NMR(DMSO-d6,300Hz,ppm):152.69、150.53。
【0264】
実施例17
【0265】
【0266】
中間体(21-21)の調製:窒素の不活性雰囲気で、(3aR,5S,6S,6aR)-5-(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[2,3-d][1,3]ジオキソール-6-オール(500g、1.92mol、1.00当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(5000mL)溶液に、(ブロモメチル)ベンゼン(345g、2.02mol、1.05当量)を室温で添加した。水素化ナトリウム(123g、3.08mol,1.60当量60%)を0℃でいくつかのバッチに添加した。得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。次いで、反応を塩化アンモニウム(水溶液)の添加によりクエンチした。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。これにより、670gの21-21(粗)を黄色油として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):351。
【0267】
中間体(21-22)の調製:21-21(500g、1.43mol、1.00当量)を80%酢酸(5000mL)に溶解した。得られた溶液を一晩、室温で撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を重炭酸ナトリウム(水溶液)で洗浄した。混合物を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。これにより、440gの21-22(粗)を黄色油として得た。MS m/z[M+Na]+(ESI):333。
【0268】
中間体(21-23)の調製:21-22(500g、1.61mol、1.00当量)の1,4-ジオキサン(5000mL)溶液に、攪拌しながら過ヨウ素酸ナトリウム(345g、1.61mol、1.00当量)の水(5000mL)溶液を0℃で滴下して添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた溶液を酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を水で洗浄した。混合物を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。これにより、400gの21-23(粗)を黄色油として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):279。
【0269】
中間体(21-24)の調製:21-23(250g、898.3mmol、1.00当量)のテトラヒドロフラン/水(1250/1250mL)溶液に、ホルムアルデヒド溶液(37%、600mL)を室温で添加した。これに、2N水酸化ナトリウム(1500mL、3.12当量)を0℃で撹拌しながら滴下して添加した。得られた溶液を一晩、室温で撹拌した。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせた。得られた混合物を水で洗浄した。混合物を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。これにより、191gの21-24(粗)を黄色油として得た。MS m/z[M+Na]+(ESI):333。
【0270】
中間体(21-25)の調製:窒素の不活性雰囲気で、21-24(300g、966.7mmol、1.00当量)のピリジン(3000mL)溶液に、塩化ベンゾイル(409.4g、2.91mol、3.01当量)を0℃で撹拌しながら滴下して添加し、次いで室温で2時間攪拌した。得られた溶液を酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を重炭酸ナトリウム(水溶液)で洗浄した。混合物を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、410g(82%)の21-25を黄色油として得た。
【0271】
中間体(21-26)の調製:21-25(250g、482.11mmol、1.00当量)のメタノール(2500mL)溶液に、10%パラジウム炭素(125g)及び酢酸(29g、482.11mmol、1.00当量)を添加した。次いで、H2(ガス)を挿入した。得られた溶液を50℃で72時間撹拌した。固形物を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液をジクロロメタンで希釈し、重炭酸ナトリウム(水溶液)で洗浄した。混合物を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。これにより、185g(90%)の21-26を淡黄色油として得た。
【0272】
中間体(21-27)の調製:窒素の不活性雰囲気で、21-26(128g、299.06mmol、1.00当量)のジクロロメタン(900mL)溶液に、ピリジン(300mL)を室温で添加した。これに、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(109.4g、387.9mmol、1.30当量)を-20℃で撹拌しながら滴下して添加した。得られた溶液を-20℃で2時間攪拌した。得られた溶液を酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を水及びブラインで洗浄した。混合物を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。これにより、158gの21-27(粗)を黄色油として得た。
【0273】
中間体(21-28)の調製:窒素の不活性雰囲気で、21-27(158g、281.89mmol、1.00当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(1500mL)溶液に、アジ化ナトリウム(55g、846.02mmol、3.00当量)及びヨウ化テトラブチルアンモニウム(10.4g、28.18mmol、0.10当量)を室温で添加した。得られた溶液を100℃で一晩撹拌した。次いで、水/氷の添加によって反応をクエンチした。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせた。得られた混合物を水及びブラインで洗浄した。混合物を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、58g(45%)の21-28を黄色油として得た。
【0274】
中間体(21-29)の調製:21-28(70g、154.4mmol、1.00当量)のメタノール/水(850/150mL)溶液に、炭酸カリウム(6.4g、46.0mmol、0.30当量)を添加した。得られた溶液を0℃にて5時間にわたって撹拌した。溶液のpH値を10%塩酸で7に調製した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。混合物を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、26.7g(71%)の21-29を白色固体として得た。
【0275】
中間体(21-30)の調製:窒素の不活性雰囲気で、21-29(12g、48.93mmol、1.00当量)のジクロロメタン(360mL)溶液に、トリエチルアミン(14.85g、146.75mmol、3.00当量)を室温で添加した。これに、tert-ブチル(クロロ)ジフェニルシラン(13.5g、49.12mmol、1.00当量)を0℃で撹拌しながら滴下して添加した。得られた溶液を一晩、室温で撹拌した。得られた溶液をジクロロメタンで希釈し、水で洗浄した。混合物を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、12.8g(54%)の21-30を白色固体として得た。MS m/z[M+Na]+(ESI):506。
【0276】
中間体(21-31)の調製:窒素の不活性雰囲気で、塩化オキサリル(5.1mL、1.50当量)のジクロロメタン(300mL)溶液に、ジメチルスルホキシド(8.1mL、3.00当量)を-78℃で撹拌しながら滴下して添加した。得られた溶液を-78℃で30分間撹拌した。これに、21-30(26g、43mmol、1.00当量)のジクロロメタン(100mL)溶液を-78℃で撹拌しながら滴下して添加し、-78℃で更に45分間撹拌した。次いで、トリエチルアミン(23.5mL、4.50当量)を添加し、撹拌しながら25℃で更に1時間撹拌して反応させた。得られた溶液をジクロロメタンで希釈し、塩化水素、飽和重炭酸ナトリウム及び飽和塩化ナトリウムでそれぞれ洗浄した。混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。これにより、20g(80%)の21-31を無色油として得た。
【0277】
中間体(21-32)の調製:窒素の不活性雰囲気で、21-31(20g、41.53mmol、1.00当量)のエーテル(200mL)溶液に、メチルマグネシウムブロミド(3M)(28mL、62.30mmol、1.50当量)を-100℃で撹拌しながら滴下して添加した。得られた溶液を-100℃で2時間撹拌した。次いで、飽和塩化アンモニウム(50mL)を添加することにより反応をクエンチし、酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を水及び飽和塩化ナトリウムでそれぞれ洗浄した。有機層を、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。これにより、14.5g(70%)の21-32を無色油として得た。MS m/z[M+Na]+(ESI):520。
【0278】
中間体(21-33)の調製:窒素の不活性雰囲気で、PH21-32(15g、30.14mmol、1.00当量)のピリジン(150mL)溶液に、メタンスルホニルクロリド(4.5g、39.28mmol、1.30当量)を0~5℃で撹拌しながら滴下して添加した。得られた溶液を0~5℃で3時間撹拌した。次いでメタノール(20mL)の添加によって反応をクエンチし、酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を水及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機層を、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。これにより、13.8g(70%)の21-33を褐色固体として得た。MS m/z[M+Na]+(ESI):598。
【0279】
中間体(21-34)の調製:窒素の不活性雰囲気で、21-33(10g、17.37mmol、1.00当量)の酢酸(150mL)溶液に、酢酸アセチル(19.5g、191.01mmol、11.00当量)及び硫酸(170mg、1.73mmol、0.10当量)を添加した。得られた溶液を室温で1時間攪拌した。得られた溶液を酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を水及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。混合物を、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、6.5g(60%)の21-34を黄色固体として得た。MS m/z[M+Na]+(ESI):642。
【0280】
中間体(21-35)の調製:窒素の不活性雰囲気で、5-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-2,4-ジオン(1.5g、11.90mmol、1.50当量)のアセトニトリル(125mL)溶液に、N,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(5.75g、28.19mmol、3.50当量)を室温で添加した。得られた溶液を80℃で2時間撹拌した。これに、21-34(5g、8.07mmol、1.00当量)を0℃で添加し、次いでトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート(2.34g、10.53mmol、1.30当量)を0℃で撹拌しながら滴下して添加した。得られた溶液を80℃で撹拌しながら更に6時間反応させた。反応混合物を0℃に冷却し、飽和塩化アンモニウムの添加によりクエンチした。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、4.5g(81%)の21-35を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):686。
【0281】
中間体(21-36)の調製:窒素の不活性雰囲気で、21-35(9g、13.12mmol、1.00当量)のメタノール(90mL)溶液に、炭酸カリウム(5.4g、38.79mmol、3.00当量)を添加した。得られた溶液を65℃で2時間撹拌し、酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を水及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、5g(70%)の21-36を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):548。
【0282】
中間体(21-37)の調製:21-36(6g、10.96mmol、1.00当量)のテトラヒドロフラン(60mL)溶液に、10%パラジウム活性炭素(2g)を添加した。フラスコを排気し、水素で5回フラッシュした。得られた溶液を室温で8時間攪拌した。固形物を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、5.3g(93%)の21-37R及び21-37Sを白色固体として得た。次いで、混合物を分取SFCによって分離した。これにより、3.5gを白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):522。
【0283】
中間体(21-38)の調製:窒素の不活性雰囲気で、21-37(3.5g、6.71mmol、1.00当量)のピリジン(35mL)溶液に、1-(クロロジフェニルメチル)-4-メトキシベンゼン(2.7g、8.74mmol、1.30当量)を室温で添加した。得られた溶液を室温で2時間攪拌した。次いで、メタノール(20mL)の添加によって反応をクエンチした。得られた溶液を酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を飽和重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、4g(75%)の21-38を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):792。
【0284】
中間体(21-39)の調製:窒素の不活性雰囲気下で、21-38(4g、5.04mmol、1.00当量)のジクロロメタン(40mL)溶液に、トリエチルアミン(1g、9.9mmol、2.0当量)を室温で添加した。これに、トリエチルアミン三フッ化水素酸塩(0.97g、7.56mmol、1.50当量)を室温で添加した。得られた溶液を室温で12時間撹拌し、ジクロロメタンで希釈した。得られた混合物を水で洗浄した。混合物を、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、2.3g(80%)の21-39を白色固体として得た。1H NMR(DMSO-d6,300Hz,ppm):δ11.33(s,1H)、7.45(m,5H)、7.20(m,8H)、6.80(m,2H)、5.35(t,J=5.1Hz,1H)、5.15(s,1H)、4.23(m,1H)、4.05(m,1H)、3.81(m,1H)、3.73(s,3H)、2.92(d,J=9.7Hz,1H)、2.25(d,J=9.8Hz,1H)、2.05(s,1H)、1.54(s,3H)、1.12(d,J=6.1Hz,3H)。
【0285】
(21-40)の調製:窒素の不活性雰囲気で、21-39のジクロロメタン(23mL)溶液に、ビス(ジイソプロピルアミノ)(2-シアノエトキシ)ホスフィン(1.62g、5.38mmol、1.30当量)を室温で添加した。これに、4,5-ジシアノイミダゾール(490mg、4.15mmol、1.10当量)を室温で添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌し、ジクロロメタンで希釈した。次いで混合物を水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、2.3g(70%)の21-40を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):754。1H NMR(DMSO-d6,400Hz,ppm)δ11.37(s,1H)、7.45(m,4H)、7.28(m,9H)、6.80(m,2H)、5.18(d,J=6.3Hz,1H)、4.35(m,1H)、4.21(m,1H)、4.01(m,1H)、3.7(m,6H)、3.6(m,1H)、2.90(m,3H)、2.33(m,1H)、2.13(m,1H)、1.59(d,J=21.6Hz,3H)、1.20(m,15H)。P NMR(DMSO-d6,400Hz,ppm):147.45、147.08。
【0286】
実施例18
【0287】
【0288】
中間体(22-2)の調製:窒素の不活性雰囲気で、トリフェニルホスファン(10.5g、40.03mmol、2.00当量)のトルエン(100mL)溶液に、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(8.10g、40.03mmol、2.00当量)を室温で添加した。これに、p-ニトロ安息香酸(6.70g、40.03mmol、2.00当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。これに、22-1(10g、20.09mmol、1.00当量)を室温で添加した。得られた溶液を60℃で更に8時間反応させた。反応混合物を酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を水及び飽和塩化ナトリウムでそれぞれ洗浄した。混合物を、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、5g(38%)の22-2を黄色固体として得た。
【0289】
中間体(22-3)の調製:窒素の不活性雰囲気で、22-2(27.5g、42.52mmol、1.00当量)のメタノール(300mL)溶液に、水酸化ナトリウム(4.6g、85mmol、2.0当量)を0℃で添加した。得られた溶液を25℃で2時間攪拌した。溶液のpH値を酢酸で8に調整した。得られた混合物を濃縮し、次いで酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を水及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、16.5g(78%)の22-3を黄色油として得た。
【0290】
中間体(22-4)の調製:窒素の不活性雰囲気下で、22-3(16.5g、33.15mmol、1.00当量)のピリジン(160mL)溶液に、撹拌しながらメタンスルホニルクロリド(4.95g、43.23mmol、1.30当量)を0~5℃で滴下して添加した。得られた溶液を0~5℃で3時間撹拌した。次いで、メタノール(30mL)の添加によって反応をクエンチし、酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を水及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。混合物を無水塩化カルシウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。これにより、15.3g(70%)の22-4を褐色固体として得た。MS m/z[M+Na]+(ESI):598。
【0291】
中間体(22-5)の調製:窒素の不活性雰囲気で、22-4(15.3g、26.57mmol、1.00当量)の酢酸(150mL)溶液に、酢酸アセチル(30g、292.2mmol、11.00当量)及び硫酸(260mg、2.65mmol、0.10当量)を添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌し、酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を水及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、10g(60%)の22-5を黄色固体として得た。MS m/z[M+Na]+(ESI):642。
【0292】
中間体(22-6)の調製:窒素の不活性雰囲気で、5-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-2,4-ジオン(3.0g、23.8mmol、1.50当量)のアセトニトリル(250mL)溶液に、N,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(11.5g、56.1mmol、3.50当量)を室温で添加した。得られた溶液を80℃で2時間撹拌した。これに、22-5(10g、16.14mmol、1.00当量)を0℃で添加し、次いでトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート(4.68g、21.06mmol、1.30当量)を0℃で撹拌しながら滴下して添加した。得られた溶液を80℃で撹拌しながら更に6時間反応させた。反応混合物を0℃に冷却し、飽和塩化アンモニウムの添加によりクエンチした。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、9g(81%)の22-6を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):686。
【0293】
中間体(22-7)の調製:窒素の不活性雰囲気で、22-6(9g、13.12mmol、1.00当量)のメタノール(90mL)溶液に、室温で炭酸カリウム(5.4g、38.79mmol、3.00当量)を添加した。得られた溶液を65℃で2時間攪拌した。得られた溶液を酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を水及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、5g(70%)の22-7を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):548。
【0294】
中間体(22-8)の調製22-7(5g、9.13mmol、1.00当量)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液に、10%パラジウム活性炭素(2g)を添加した。フラスコを排気し、水素で5回フラッシュした。得られた溶液を室温で8時間攪拌した。固形物を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、4.4g(93%)の22-8R及び22-8を白色固体として得た。次いで、混合物を分取SFCによって分離した。これにより、1.9gの22-8を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):522。
【0295】
中間体(22-9)の調製:窒素の不活性雰囲気で、22-8(1.9g、3.64mmol、1.00当量)のピリジン(20mL)溶液に、1-(クロロジフェニルメチル)-4-メトキシベンゼン(1.23g、4.01mmol、1.10当量)を室温で添加した。得られた溶液を室温で2時間攪拌した。次いで、メタノール(10mL)の添加によって反応をクエンチした。得られた溶液を酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を飽和重炭酸ナトリウム及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、2.3g(80%)の22-9を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):792。
【0296】
中間体(22-10)の調製:窒素の不活性雰囲気で、22-9(2.3g、2.90mmol、1.00当量)のジクロロメタン(20mL)溶液に、トリエチルアミン(723mg、7.25mmol、2.50当量)を室温で添加した。これに、トリエチルアミン三フッ化水素酸塩(2.8g、17.4mmol、6.00当量)を室温で添加し、得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。得られた溶液をジクロロメタンで希釈し、水及び飽和塩化ナトリウムでそれぞれ洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、1.7g(80%)の22-10を白色固体として得た。1H NMR(DMSO-d6,400Hz,ppm)δ11.33(s,1H)、7.41(m,4H)、7.20(m,7H)、7.19(m,2H)、6.80(m,2H)、5.25(t,J=5.2Hz,1H)、5.15(s,1H)、4.15(m,2H)、3.91(q,J=6.7Hz,1H)、3.73(s,3H)、2.73(d,J=9.5Hz,1H)、2.25(m,1H)、2.05(m,1H)、1.55(s,3H)、1.38(d,J=6.8Hz,3H)。
【0297】
中間体(22-11)の調製:窒素の不活性雰囲気で、22-10(1.77g、3.19mmol、1.00当量)のジクロロメタン(20mL)溶液に、ビス(ジイソプロピルアミノ)(2-シアノエトキシ)ホスフィン(1.35g、4.3mmol、1.4当量)を室温で添加した。これに、4,5-ジシアノイミダゾール(451mg、3.6mmol、1.20当量)を室温で添加した。得られた溶液を25℃で2時間撹拌し、ジクロロメタンで希釈した。得られた溶液を水及び飽和塩化ナトリウムでそれぞれ洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、1.82g(76%)の22-11を白色固体として得た。MS m/z[M-H]-(ESI):754。1H NMR(DMSO-d6,400Hz,ppm)δ11.4(d,J=9.8Hz,1H)、7.40(m,4H)、7.28(m,8H)、7.07(m,1H)、6.79(m,2H)、5.22(d,J=4.0Hz,1H)、4.38(m,1H)、4.27(m,1H)、4.01(q,J=6.7Hz,1H)、3.7(m,7H)、2.82(m,1H)、2.70(m,1H)、2.13(m,1H)、2.32(d,J=60.2Hz,1H)、2.13(dd,J=28.6Hz及び6.0Hz,1H)、1.60(d,J=18.0Hz,3H)、1.45(t,J=6.9Hz,3H)、1.20(m,12H)。P NMR(DMSO-d6,400Hz,ppm):δ148.03、147.53。
【0298】
実施例19
【0299】
【0300】
中間体(23-2)の調製:窒素の不活性雰囲気で、23-1(7.2g、9.07mmol、1.0当量)のアセトニトリル(70mL)溶液に、トリエチルアミン(2.75g、27.24mmol、3.0当量)、4-(ジメチルアミノ)-ピリジン(3.4g、27.24mmol、3.0当量)及び2,4,6-トリイソプロピルベンゼンスルホニルクロリド(8.226g、27.24mmol、3.0当量)を添加した。得られた溶液を室温で12時間撹拌した。次いで、水酸化アンモニウム(20mL)を添加し、室温で1時間撹拌した。得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、5.7g(79%)の23-2を黄色固体として得た。MS m/z[M-H]-(ESI):791。
【0301】
中間体(23-3)の調製:窒素の不活性雰囲気で、23-2(5.7g、7.20mmol、1.00当量)のピリジン(70mL)溶液に、塩化ベンゾイル(1.14g、1.2当量)を0℃で滴下して添加した。得られた溶液を室温で12時間撹拌した。次いで、メタノールの添加によって反応をクエンチした。得られた混合物を濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより5g(76%)の23-3を淡黄色固体として得た。MS m/z[M-H]-(ESI):895。
【0302】
中間体(23-4)の調製:テトラヒドロフラン(50mL)中の23-3(5g、5.58mmol、1.00当量)の溶液に、テトラブチルアンモニウムフルオリド(テトラヒドロフラン中1M、11mL、2.0当量)を添加した。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。得られた混合物を濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより2.5g(68%)の23-4を白色固体として得た。MS m/z[M-H]-(ESI):657。1H NMR(DMSO-d6,300Hz,ppm):δ13.08(s,1H)、8.32-8.18(m,2H)、7.70-7.35(m,8H)、7.31-7.08(m,8H)、6.75(m,2H)、5.68(s,1H)、5.33(s,1H)、4.01-3.91(m,1H)、3.79(m,3H)、3.69(s,3H)、2.85(m,1H)、2.46-2.05(m,2H)、1.88(s,3H)、1.70(s,1H)、1.36(m,1H)。
【0303】
(23-5)の調製:窒素の不活性雰囲気で、23-4(2.5g、3.80mmol、1.00当量)のジクロロメタン(25mL)溶液に、ビス(ジイソプロピルアミノ)(2-シアノエトキシ)ホスフィン(1.7g、5.70mmol、1.50当量)を室温で添加した。これに、4,5-ジシアノイミダゾール(490mg、4.17mmol、1.10当量)を室温で添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した後、ジクロロメタンで希釈した。得られた混合物を水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、2.9710g(91%)の23-5を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):859。1H NMR(DMSO-d6,300Hz,ppm):δ13.07(s,1H)、8.15(m,2H)、7.70-7.42(m,8H)、7.23(m,8H)、6.75(m,2H)、5.81-5.68(m,1H)、4.17-3.97(m,1H)、3.96-3.55(m,9H)、3.10-2.55(m,4H)、2.38-2.19(m,1H)、1.98(m,4H)、1.81-1.38(m,2H)、1.20(m,12H)。P NMR(DMSO-d6,300Hz,ppm):148.11、145.59。
【0304】
実施例20
【0305】
【0306】
中間体(24-2)の調製:窒素の不活性雰囲気で、(3aR,5S,6S,6aR)-5-(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)-2,2-ジメチル-テトラヒドロ-2H-フロ[2,3-d][1,3]ジオキソール-6-オール(500g、1.92mol、1.00当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(5000mL)溶液に、(ブロモメチル)ベンゼン(345g、2.02mol、1.05当量)を室温で添加した。水素化ナトリウム(123g、3.0mol、1.60当量)を0℃でいくつかのバッチに添加した。得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。次いで、飽和塩化アンモニウム(2000mL)の添加によって反応をクエンチした。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。これにより、670gの24-2(粗)を黄色油として得た。粗生成物を更に精製することなく次の工程で使用した。MS m/z[M+H]+(ESI):351。
【0307】
中間体(24-3)の調製:24-2(300g、856.14mmol、1.00当量)を酢酸(水中80%、3000mL)に溶解した。得られた溶液を一晩、室温で撹拌した。得られた混合物を濃縮し、酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液でそれぞれ洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。これにより、237g(粗)の24-3を黄色油として得た。粗生成物を更に精製することなく次の工程で使用した。MS m/z[M+Na]+(ESI):333。
【0308】
中間体(24-4)の調製:24-3(200g、644.44mmol、1.00当量)の1,4-ジオキサン(2000mL)溶液に、過ヨウ素酸ナトリウム(138g、644.44mmol、1.00当量)の水(2000mL)溶液を0℃で攪拌しながら滴下して添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた溶液を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。これにより、160gの24-4(粗)を黄色油として得た。粗生成物を更に精製することなく次の工程で使用した。MS m/z[M+H]+(ESI):279。
【0309】
中間体(24-5)の調製:24-4(200g、718.64mmol、1.00当量)のテトラヒドロフラン/水(1000mL/1000mL)溶液に、ホルムアルデヒド溶液(37%、480mL)を室温で添加した。これに、2N水酸化ナトリウム(1200mL、3.12当量)を0℃で撹拌しながら滴下して添加した。得られた溶液を一晩、室温で撹拌した。得られた混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせた。有機相を水で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。これにより、152.8gの24-5(粗)を黄色油として得た。粗生成物を更に精製することなく次の工程で使用した。MS m/z[M+Na]+(ESI):333。
【0310】
中間体(24-6)の調製:窒素の不活性雰囲気で、20L圧力タンク型反応器中の24-5(500g、1.61mmol、1.00当量)のメタノール/酢酸(5000/500mL)溶液に、10%パラジウム活性炭素(250g)を添加した。フラスコタンクを排気し、水素で5回フラッシュした。得られた溶液を50℃(8atm)で4日間攪拌した。固形物を濾別した。得られた混合物を濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、280g(79%)の24-6を白色固体として得た。
【0311】
中間体(24-7)の調製:窒素の不活性雰囲気で、24-6(200g、908.2mmol、1.00当量)のジクロロメタン(6000mL)溶液に、ベンズアルデヒド(436.0g、2722.9mmol、3.00当量)を0℃で撹拌しながら滴下して添加した。次いで、カンファースルホン酸(2g)を0℃で添加した。得られた溶液を一晩、室温で撹拌した。次いで、2000mLの飽和重炭酸ナトリウムを添加することにより反応をクエンチした。得られた溶液をジクロロメタンで抽出し、有機層を合わせた。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、13.5g(48%)の24-7を白色固体として得た。MS m/z[M+Na]+(ESI):331。1H NMR(DMSO-d6,400Hz,ppm):δ7.44-7.30(m,6H)、5.97(d,J=4.1Hz,1H)、5.46(s,1H)、5.06(t,J=5.4Hz,1H)、4.64-4.52(m,2H)、4.14(d,J=13.0Hz,1H)、4.08-3.93(m,1H)、3.74-3.65(m,1H)、3.38(m,1H)、1.46(s,3H)、1.23(s,3H)。
【0312】
中間体(24-8)の調製:窒素の不活性雰囲気で、塩化オキサリル(30.9g、243.31mmol、1.50当量)のジクロロメタン(1000mL)溶液に、ジメチルスルホキシド(37.9g、485.09mmol、3.00当量)を-78℃で撹拌しながら滴下して添加した。得られた溶液を-78℃で30分間攪拌した。これに、24-7(50g、162.17mmol、1.00当量)のジクロロメタン(200mL)溶液を-78℃で撹拌しながら滴下して添加した。得られた溶液を-78℃で撹拌しながら更に1.5時間反応させた。次いで、トリエチルアミン(73.9g、730.31mmol、4.50当量)を-78℃で撹拌しながら滴下して添加した。得られた溶液を、-78℃で撹拌しながら更に2時間反応させた。得られた溶液をジクロロメタンで希釈し、5%塩酸、飽和重炭酸ナトリウム、及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。これにより、49gの24-8(粗)を白色固体として得た。粗生成物を更に精製することなく次の工程で使用した。MS m/z[M+H]+(ESI):307。
【0313】
中間体(24-9)の調製:窒素の不活性雰囲気で、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(139.8g、2.00当量)のテトラヒドロフラン(600mL)溶液に、カリウムtert-ブトキシド(43.8g、390.33mmol、2.00当量)を添加した。得られた溶液を30分間、室温で撹拌した。この溶液に、24-8(60g、195.87mmol、1.00当量)のテトラヒドロフラン(150mL)溶液を0℃で撹拌しながら滴下して添加した。得られた溶液を、撹拌しながら、室温にて更に2時間にわたって反応させておいた。次いで、飽和塩化アンモニウム(400mL)の添加によって反応をクエンチした。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせた。有機層を水及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、38.7g(65%)の24-9を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):305。
【0314】
中間体(24-10)の調製:窒素の不活性雰囲気で、24-9(60g、197.16mmol、1.00当量)のテトラヒドロフラン(600mL)溶液に、9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(テトラヒドロフラン中0.5M、789mL、2.00当量)を添加した。得られた溶液を35℃で一晩撹拌した。次いで、水酸化ナトリウム(水中2N、591mL、6.00当量)を室温で添加した。これに、過酸化水素(30%、120mL、6.00当量)を室温で撹拌しながら滴下して添加した。得られた溶液を反応させた。得られた溶液をジクロロメタンで抽出し、有機層を合わせた。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、43.5g(68%)の24-10を白色固体として得た。MS m/z[M+Na]+(ESI):345。
【0315】
中間体(24-11)の調製:窒素の不活性雰囲気で、24-10(100g、310.2mmol、1.00当量)のピリジン(1000mL)溶液に、塩化ベンゾイル(130g、924.8mmol、3.00当量)を0℃で撹拌しながら添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。次いで、メタノール(200mL)の添加によって反応をクエンチした。得られた混合物を濃縮した。固体を酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を水及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、110g(83%)の24-11を白色固体として得た。MS m/z[M+Na]+(ESI):449。
【0316】
中間体(24-12)の調製:24-11(200g、469mmol、1.00当量)のメタノール/テトラヒドロフラン(500/100mL)溶液に、10%パラジウム活性炭素(100g)を添加した。フラスコを排気し、水素で5回フラッシュした。得られた溶液を40℃で48時間撹拌した。固形物を濾別した。得られた混合物を濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、35g(88%)の24-12を無色油として得た。MS m/z[M+Na]+(ESI):361。
【0317】
中間体(24-13)の調製:窒素の不活性雰囲気下で24-12(50g、147.77mmol、1.00当量)及びイミダゾール(19.5g、286.43mmol、2.00当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(500mL)溶液に、tert-ブチルジフェニルシラン(44.5g、1.10当量)を0℃で撹拌しながら滴下して添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、メタノール(100mL)の添加によって反応をクエンチした。得られた混合物を濃縮した。残渣をジクロロメタンに溶解した。得られた混合物を水及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、60g(70%)の24-13を白色固体として得た。MS m/z[M+Na]+(ESI):599。1H NMR(DMSO-d6,300Hz,ppm):7.90-7.80(m,2H)、7.72-7.54(m,5H)、7.49-7.30(m,8H)、5.85(d,J=4.4Hz,1H)、5.59(d,J=4.9Hz,1H)、4.54(m,1H)、4.37(t,J=7.0Hz,2H)、4.09(m,1H)、3.29(s,2H)、2.22(m,2H)、1.42(s,3H)、1.21(s,3H)、0.96(s,9H。
【0318】
中間体(24-14)の調製:窒素の不活性雰囲気で24-13(64g、110.97mmol、1.00当量)のジクロロメタン/ピリジン(448/134mL)溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(46.9g、166.23mmol、1.50当量)を0℃で撹拌しながら滴下して添加した。得られた溶液を0℃で2時間撹拌した。得られた溶液をジクロロメタンで希釈した。得られた混合物を水及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。これにより、78gの24-14(粗)を固体として得た。粗生成物を更に精製することなく次の工程で使用した。MS m/z[M+Na]+(ESI):731。
【0319】
中間体(24-15)の調製:窒素の不活性雰囲気下で24-14(78g、110.04mmol、1.00当量)及びヨウ化テトラブチルアンモニウム(4g、10.83mmol、0.10当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(800mL)溶液に、アジ化ナトリウム(21.5g、330.72mmol、3.00当量)を添加した。得られた溶液を100℃で一晩撹拌した。次いで、氷水(200mL))を添加することによって反応をクエンチした。得られた溶液を酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を水及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、45g(68%)の24-15を褐色油として得た。MS m/z[M+Na]+(ESI):624。
【0320】
中間体(24-16)の調製:窒素の不活性雰囲気で24-15(91g、151.22mmol、1.00当量)のメタノール(900mL)溶液に、ナトリウムメトキシド(メタノール中30%、50mL、2.00当量)を添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせた。有機層を水及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、55g(73%)の24-16を白色固体として得た。MS m/z[M+Na]+(ESI):520。
【0321】
中間体(24-17)の調製:窒素の不活性雰囲気で24-16(56g、112.53mmol、1.00当量)及びトリエチルアミン(67.2g、664.10mmol、6.00当量)のジクロロメタン(825mL)溶液に、4-ジメチルアミノピリジン(1g、8.19mmol、0.31当量)及び4-トルエンスルホニルクロリド(31.5g、165.22mmol、1.50当量)を室温で順に添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた溶液をジクロロメタンで希釈した。得られた混合物を水及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、55g(75%)の24-17を無色油として得た。MS m/z[M+Na]+(ESI):674。
【0322】
中間体(24-18)の調製:窒素の不活性雰囲気で24-17(100g、153.4mmol、1.00当量)の酢酸(1000mL)溶液に、酢酸アセチル(17.2g、168.48mmol、11.00当量)及び硫酸(300mg、3.08mmol、0.20当量)を添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、氷水(600mL)を添加することによって反応をクエンチした。得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。得られた混合物を水及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、52g(49%)の24-18を褐色固体として得た。MS m/z[M+Na]+(ESI):718。
【0323】
中間体(24-19)の調製:窒素の不活性雰囲気で6-N-ベンゾイルアデニン(6.7g、1.50当量)のアセトニトリル(100mL)溶液に、N,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(18.9g、92.91mmol、5.00当量)を添加した。得られた溶液を85℃で1時間撹拌した。これに続いて、アセトニトリル(100mL)中の24-18(13g、18.68mmol、1.00当量)を0℃で添加した。これにトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルエステル(20.7g、92.91mmol、5.00当量)を0℃で滴下して添加した。得られた溶液を85℃で撹拌しながら更に4時間反応させた。次いで、飽和重炭酸ナトリウム(100mL)を添加することによって反応をクエンチした。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせた。有機層を水及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、8g(49%)の24-19を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):875。
【0324】
中間体(24-20)の調製:窒素の不活性雰囲気で24-19(7.4g、8.46mmol、1.00当量)のテトラヒドロフラン(55mL)溶液に、水酸化リチウム(1.01g、42.17mmol、5.00当量)の水(25mL)溶液を0℃で添加した。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。得られた溶液を酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を水及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、4.3g(77%)の24-20を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):661。
【0325】
中間体(24-21)の調製:24-20(4g、6.05mmol、1.00当量)のテトラヒドロフラン(40mL)溶液に、10%パラジウム活性炭素(1.2g)を添加した。フラスコを排気し、水素で5回フラッシュした。得られた溶液を25℃で3時間撹拌した。固形物を濾別した。得られた混合物を濃縮した。これにより、3.8g(99%)の24-21を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):635。
【0326】
中間体(24-22)の調製:窒素の不活性雰囲気で24-21(3.8g、5.99mmol、1.00当量)のピリジン(38mL)溶液に、4-メトキシトリフェニルメチルクロリド(2.0g、6.59mmol、1.10当量)を0℃で添加した。得られた溶液を25℃で3時間撹拌した。次いで、メタノール(5mL)の添加によって反応をクエンチした。得られた混合物を濃縮した。残渣をジクロロメタンに溶解した。得られた混合物を水及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、2.7g(50%)の24-22を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):908。
【0327】
中間体(24-23)の調製:窒素の不活性雰囲気で24-22(2.7g、2.98mmol、1.00当量)のジクロロメタン(27mL)溶液に、トリエチルアミン(750mg、7.41mmol、2.50当量)及びトリエチルアミン三フッ化水素酸塩(2.87g、17.80mmol、6.00当量)を順に添加した。得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。得られた溶液をジクロロメタンで希釈した。得られた混合物を水及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、1.8g(90%)の24-23を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):669。1H NMR(DMSO-d6,300Hz,ppm):δ11.18(s,1H)、8.63(d,J=13.7Hz,2H)、8.13-8.03(m,2H)、7.71-7.49(m,3H)、7.42-7.29(m,4H)、7.23-6.92(m,8H)、6.62-6.51(m,2H)、6.25(s,1H)、5.27(t,J=4.3Hz,1H)、4.04(m,J=12.0Hz,4.6Hz,1H)、3.88(t,J=5.5Hz,3H)、3.57(s,3H)、3.04(d,J=10.6Hz,1H)、2.41(d,J=10.8Hz,1H)、2.20(m,J=12.2Hz,7.7Hz,1H)、1.57(d,J=2.5Hz,1H)、1.44(d,J=11.7Hz,1H)。
【0328】
(24-24)の調製:窒素の不活性雰囲気で24-23(1.8g、2.69mmol,、1.00当量)のジクロロメタン(20mL)溶液に、ビス(ジイソプロピルアミノ)(2-シアノエトキシ)ホスフィン(1.26g、1.40当量)を添加し、4,5-ジシアノイミダゾール(422mg、1.20当量)を0℃で順に添加した。得られた溶液を25℃で1時間撹拌した。得られた溶液をジクロロメタンで希釈した。得られた混合物を飽和重炭酸ナトリウム及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、2.1g(77%)の24-24を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):869。1H NMR(DMSO-d6,300Hz,ppm):δ11.20(s,1H)、8.62(d,J=17.2Hz,1H)、8.40(m,1H)、8.13-8.03(m,2H)、7.65(m,1H)、7.56(m,2H)、7.47-7.33(m,4H)、7.21(t,J=8.3Hz,2H)、7.15-6.92(m,6H)、6.59(d,J=8.5Hz,2H)、6.31(d,J=3.6Hz,1H)、4.22-4.02(m,1H)、4.00-3.37(m,9H)、3.04(d,J=10.6Hz,1H)、2.92-2.67(m,2H)、2.55(d,J=11.3Hz,1H)、2.31(m,1H)、1.73-1.47(m,2H)、1.27-0.99(m,13H)、0.93-0.76(m,1H)。P-NMR(DMSO-d6,300Hz,ppm):δ148.21、147.04。
【0329】
実施例21
【0330】
【0331】
中間体(25-2)の調製:窒素の不活性雰囲気下でN-2-アセチルグアニン(12.4g、56.36mmol、3.00当量)の1,2-ジクロロエタン(200mL)溶液に、N,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(19g、93.6mmol、5.00当量)を室温で添加した。得られた溶液を85℃で3時間撹拌した。これに、25-1(13g、18.68mmol、1.00当量)を0℃で添加し、次いでトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート(20.8g、93.58mmol、5.00当量)を0℃で撹拌しながら滴下して添加した。得られた溶液を80℃で撹拌しながら更に2時間反応させた。反応混合物を0℃に冷却し、飽和塩化アンモニウム(80mL)を添加することによりクエンチした。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。これにより、5.6g(35%)の25-2を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):857。
【0332】
中間体(25-3)の調製:窒素の不活性雰囲気で25-2(5.6g、6.53mmol、1.00当量)のテトラヒドロフラン(56mL)溶液に、1M水酸化ナトリウム(56mL)を0℃で添加した。得られた溶液を0℃で1時間撹拌した。溶液のpH値を酢酸で7に調整した。得られた溶液を酢酸エチルで希釈した。得られた溶液を水及び飽和塩化ナトリウムでそれぞれ洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、2.9g(69%)の25-3を白色固体として得た。
【0333】
中間体(25-4)の調製:25-3(2.9g、4.51mmol、1.00当量)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液に、10%パラジウム活性炭素(1.2g)を添加した。フラスコを排気し、水素で5回フラッシュした。得られた溶液を室温で5時間攪拌した。固形物を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、2.5g(90%)の25-4を白色固体として得た。
【0334】
中間体(25-5)の調製:窒素の不活性雰囲気で25-4(2.5g、4.05mmol、1.00当量)のピリジン(25mL)溶液に、1-(クロロジフェニルメチル)-4-メトキシベンゼン(1.9g、6.15mmol、1.50当量)及び4-ジメチルアミノピリジン(150mg、1.23mmol、0.30当量)を室温で順に添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、次いでメタノール(10mL)の添加によりクエンチした。得られた溶液を酢酸エチルで希釈した。得られた溶液を水及び飽和塩化ナトリウムでそれぞれ洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、2.7g(75%)の25-5を白色固体として得た。
【0335】
中間体(25-6)の調製:窒素の不活性雰囲気で25-5(2.7g、3.04mmol、1.00当量)のジクロロメタン(30mL)溶液に、トリエチルアミン(1g、9.88mmol、3.00当量)を室温で添加した。これに、トリエチルアミン三フッ化水素酸塩(1.5g、9.32mmol、3.0当量)を室温で添加した。得られた溶液を25℃で2時間撹拌し、ジクロロメタンで希釈した。得られた溶液を水及び飽和塩化ナトリウムでそれぞれ洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、1.7g(86%)の25-6を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):651。1H NMR(DMSO-d6,400Hz,ppm)δ12.16(s,1H)、11.77(s,1H)、8.15(s,1H)、7.42(m,4H)、7.15(m,8H)、6.56(d,J=8.4Hz,2H)、5.97(s,1H)、5.22(t,J=4.3Hz,1H)、4.01(m,1H)、3.85(m,2H)、3.73(m,1H)、3.60(s,3H)、3.01(m,1H)、2.82(m,1H)、2.39(d,J=10.9Hz,1H)、2.17(m,1H)、1.58(d,J=2.6Hz,1H)、1.41(m,1H)、1.18(d,J=6.8Hz,3H)、1.12(d,J=6.8Hz,3H。
【0336】
(25-7)の調製:窒素の不活性雰囲気で25-6(1.7g、2.61mmol、1.00当量)のジクロロメタン(17mL)溶液に、ビス(ジイソプロピルアミノ)(2-シアノエトキシ)ホスフィン(950mg、3.16mmol、1.30当量)を室温で添加した。これに、4,5-ジシアノイミダゾール(340mg、2.91mmol、1.10当量)を室温で添加した。得られた溶液を25℃で2時間撹拌し、ジクロロメタンで希釈した。得られた溶液を水及び飽和塩化ナトリウムでそれぞれ洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、1.8g(81%)の25-7を白色固体として得た。MS m/z[M+H]+(ESI):851。H NMR(DMSO-d6,400Hz,ppm)δ12.18(s,1H)、11.80(s,1H)、7.98(d,J=64.4Hz,1H)、7.47(m,4H)、7.15(m,8H)、6.56(m,2H)、6.01(d,J=10.0Hz,1H)、3.95(m,3H)、3.77(m,2H)、3.66(m,1H)、3.59(d,J=9.8Hz,3H)、3.38(m,2H)、2.91(m,4H)、2.30(m,1H)、1.55(m,2H)、1.15(m,14H)、1.04(d,J=6.7Hz,4H)。P NMR(DMSO-d6,400Hz,ppm):148.62、147.09。
【0337】
実施例22
【0338】
【0339】
2’-O-ビニルアデノシン類似体26-8の合成をスキーム26に示されるようにして達成した。中間体6-2をNH3/MeOHで処理し、化合物26-1を得た。ビニル部分とアジドとの副反応を回避するために、C3’-アジドをH2、Pd/Cなどの還元剤で還元して中間体26-2を得て、この中間体の遊離3’-NH2をMMTr保護基で保護して26-3を形成した。塩基のN6位を脱保護して26-4を得た後、臭化アリルを用いてアルキル化を行い、26-5を得た。このアプローチは、ビニル部分とアジドとの副反応を回避するために、アルキル化前にC3’-アジドの還元を使用した。塩化ベンジルによるN6位置の再保護によって化合物26-6が得られ、この化合物をPy/NaOH/MeOH/H2Oで5’脱保護して26-7を得た。標準的なホスフィチル化条件を使用して、標的化合物26-8を得た。
【0340】
【0341】
中間体26-1の調製:6-2(32.6g、58.6mmol)のメタノール(500mL)溶液に、NH3
.H2O(50mL)を0℃で添加した。反応混合物を0℃で2時間攪拌し、濃縮し、残渣をEAに溶解し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を除去し、残渣をシリカゲル上で精製して、26-1(28.5g、55.4mmol、収率94.62%)を黄色固体として得た。ESI-LCMS:m/z515[M+H]+。
【0342】
中間体26-2の調製:26-1(28.5g、55.4mmol)のTHF(400.00mL)溶液に、Pd/C(3.0g)を添加し、混合物をH2下で室温で6時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、26-2(21.5g、44.1mmol、収率79.60%)を灰色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 489[M+H]+。
【0343】
中間体26-3の調製:MMTrCl(20.4g、66.1mmol)を26-2(21.5g、44.1mmol)のピリジン(300mL)溶液に添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。反応をMeOHでクエンチし、濃縮して残渣を得て、これをシリカゲル上で精製して、26-3(22.0g、28.9mmol、収率65.53%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z761[M+H]+。
【0344】
中間体26-4の調製:26-3(22.0g、28.9mmol)の、ピリジン(200mL)及びAcOH(50mL)の混合溶液に、ヒドラジン水和物(80%)(173.5mmol、10mL)を添加し、反応を室温で15時間撹拌した。反応を氷水に注ぎ、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをシリカゲル上で精製して、26-4(18.0g、27.4mmol、収率94.79%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z657[M+H]+。
【0345】
中間体26-5の調製:Ag2O(9.5g、41.1mmol、1.33mL)及びNaI(8.2g、54.8mmol)を、26-4(18g、27.4mmol)及び臭化ビニル(6.6g、54.8mmol)の無水DMF(250mL)溶液に添加し、混合物を室温で1.5時間撹拌した。この反応物を氷水に注ぎ入れ、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これを再結晶化(PE:EA=1:1)により精製し、26-5(12.1g、17.3mmol、収率63.36%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=7.99(d,J=2.0Hz,1H)、7.53-7.48(m,6H)、7.40-7.37(m,2H)、7.28(br s,2H,D2Oと交換)、7.21-7.14(m,6H)、7.09-7.04(m,2H)、6.68(d,J=9.2Hz,2H)、5.93(s,1H)、5.87-5.77(m,1H)、5.22-5.16(m,1H)、5.10-5.07(m,1H)、4.81-4.78(m,1H)、4.68(dd,J=3.2,12.4Hz,1H)、4.05-3.99(m,1H)、3.94-3.89(m,1H)、3.53(s,3H)、3.22-3.18(m,1H)、2.92(d,J=10.8Hz,1H,D2Oと交換)、2.49(d,J=4.8Hz,1H)、2.37(s,3H)。ESI-LCMS:m/z 697[M+H]+。
【0346】
中間体26-6の調製:BzCl(4.8g、34.4mmol)を26-5(12g、17.2mmol)のピリジン(120mL)溶液に0℃で滴下して添加した。混合物を室温で1時間撹拌した後、300mLのH2O及び500mLのEAを添加して溶液を分離し、水相をEAによって抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物26-6(16.2g)を黄色油として得た。ESI-LCMS:m/z 801[M+H]+。
【0347】
中間体26-7の調製:粗26-6(16.2g)のピリジン(200mL)溶液に、2N NaOH(MeOH:H2O=4:1)(50mL)を0℃で滴下して添加した。混合物を0℃で0.5時間撹拌し、次いで飽和NH4Cl(水溶液)で中和してpH=7~8とし及び500mLのH2O。800mLのEAを添加して溶液を分離し、水相をEAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをMPLCにより精製して、26-7(9.3g、13.6mmol、2工程で収率79.07%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=11.15(s,1H,D2Oと交換)、8.68(s,1H)、8.65(s,1H)、8.07-8.05(m,2H)、7.67-7.63(m,1H)、7.57-7.53(m,2H)、7.44-7.41(m,4H)、7.27(d,J=9.2Hz,2H)、7.20-7.16(m,4H)、7.13-7.09(m,2H)、6.72(d,J=9.2Hz,2H)、6.08(s,1H)、5.93-5.83(m,1H)、5.27-5.22(m,1H)、5.18(t,J=4.0Hz,1H,D2Oと交換)、5.13-5.10(m,1H)、4.11-3.99(m,4H)、3.64(s,3H)、3.46-3.42(m,1H)、3.38-3.32(m,1H)、2.71(d,J=10.8Hz,1H,D2Oと交換)、1.91(d,J=4.4Hz,1H)。ESI-LCMS:m/z 683[M+H]+。
【0348】
26-8の調製:ホスフィチル化試薬(3.4g、11.4mmol)を26-7(6.5g、9.5mmol)及びDCI(1.1g、9.5mmol)の無水DCM(70mL)溶液にAr下で添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。次いで反応物を10%NaHCO3(水溶液)及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより、26-8(7.1g、8.0mmol、収率84.46%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=9.02(br s,1H)、8.74(d,J=10.4Hz,1H)、8.37(d,J=108.4Hz,1H)、8.04(t,J=7.2Hz,2H)、7.65-7.61(m,1H)、7.57-7.53(m,2H)、7.51-7.48(m,4H)、7.41-7.38(m,2H)、7.21-7.10(m,6H)、6.73-6.70(m,2H)、6.03(d,J=2.4Hz,1H)、5.91-5.79(m,1H)、5.31-5.21(m,2H)、5.17-5.13(m,1H)、4.40-4.25(m,2H)、4.16-4.08(m,1H)、4.05-3.94(m,1H)、3.89-3.80(m,1H)、3.72(dd,J=0.8,10.8Hz,3H)、3.70-3.47(m,4H)、3.42-3.35(m,1H)、2.86(dd,J=10.8,23.2Hz,1H)、2.68-2.51(m,2H)、1.62(dd,J=4.4,210.8Hz,1H)、1.26-1.18(m,12H)。31P NMR(162MHz,CDCl3):148.85、148.24。ESI-LCMS:m/z883[M+H]+。
【0349】
実施例23
【0350】
【0351】
グアノシンベースの2’-ビニルホスホルアミダート27-9の合成は、スキーム27に示されるようにして達成した。化合物7-2のC3-’アジドを対応するアミンに還元して、27-1を得た。N-Bocによる3’-アミン保護により、中間体27-2が得られた。2’-O-アリル化は、Ag2O及びNaIの存在下で臭化アリルを使用して行い、中間体27-3を形成した。3’-NH位置でのBoc保護は、この特定の場合におけるMMTrと比較して、より高いアルキル化収率を得ることが見出された。環外アミノのMMTr開裂により27-4を得て、続いてiBuClで脱保護して、化合物27-5を得た。次いで、3’アミンの脱保護により27-6を得て、この後、MMTrClで再保護して27-7を得た。5’-トール(5’-tol)基の開裂により、27-8が形成され、最終的なホスフィニル化により、標的化合物27-9が得られた。
【0352】
【0353】
中間体(27-1)の調製:7-2(50.5g、69.7mmol)のTHF(500mL)溶液に、PPh3(27.4g、104.5mmol)及びH2O(1.3g、69.7mmol)を添加した。混合物を60℃で15時間撹拌した。反応物を濃縮し、残渣をシリカゲル上で精製して、27-1(41.1g、59.3mmol、収率85.08%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 691[M+H]+。
【0354】
中間体(27-2)の調製:27-1(41.1g、59.3mmol)の、THF(300mL)及び飽和NaHCO3(aq)(200mL)の混合溶液に、Boc2O(15.5g、71.2mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。最後に、これを濃縮して粗生成物を得て、これをシリカゲル上で精製して、27-2(46.2g、58.2mmol、収率98.00%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 791[M+H]+。
【0355】
中間体(27-3)の調製:無水DMF(400mL)中の臭化ビニル(45g、56.8mmol)及び27-2(10.3g、85.3mmol)にAg2O(19.7g、85.3mmol)及びNaI(12.8g、85.3mmol)を添加し、混合物を室温で0.5時間撹拌し、氷水に注ぎ、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをシリカゲル上で精製して、27-3(35.3g、42.4mmol、収率74.66%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 831[M+H]+。
【0356】
中間体(27-4)の調製:TCA(100g、42.1mmol)を27-3(35g、42.1mmol)のDCM(400mL)溶液に添加し、混合物を室温で4時間撹拌した。この時間後、反応混合物を飽和NaHCO3(水溶液)で中和してpH=8~9とした。EAを添加し、ブラインで洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをシリカゲル上で精製して、27-4(18.5g、33.1mmol、収率78.61%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z559[M+Na]+。
【0357】
中間体(27-5)の調製:iBuCl(5.2g、48.3mmol)をピリジン(200mL)中の27-4(18g、32.2mmol)の溶液に0℃で滴下して添加した。混合物を0℃で0.5時間撹拌した後、500mLのH2O及び800mLのEAを添加して、溶液を分離した。水相をEAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、最後に濃縮して粗生成物を得て、これをシリカゲルで精製して、27-5(18.1g、28.77mmol、収率89.35%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 629[M+H]+。
【0358】
中間体(27-6)の調製:27-5(18g、28.6mmol)をTFA(180mL)及びH2O(60mL)の混合溶液に溶解した。反応物を室温で15時間撹拌し、飽和NaHCO3(水溶液)で中和した。粗生物をEAで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。濃縮後、シリカゲル上で精製して、27-6(12.5g、24.5mmol、収率85.57%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 511[M+H]+。
【0359】
中間体(27-7)の調製:27-6(12.5g、24.5mmol)の無水DCM(150mL)溶液に、コリジン(5.9g、49.0mmol)、AgNO3(6.2g、36.7mmol)及びMMTrCl(11.3g、36.7mmol)を添加し、混合物をN2下で室温で1時間撹拌した。反応が完了した後、粗反応混合物を濾過し、H2Oで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これをシリカゲル上で精製して、粗生成物27-7(18.5g、23.6mmol、収率96.56%)を白色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 783[M+H]+。
【0360】
中間体(27-8)の調製:粗27-7(18.5g、23.6mmol)のピリジン(200mL)溶液に、2N NaOHを滴下して(MeOH:H2O=4:1中)(50mL)を0℃で滴下して添加し、混合物を0℃で15分間撹拌した。混合物を飽和NH4Cl(水溶液)で中和してpH=7~8とし、500mLのH2O及び800mLのEAを添加した。水相をEAによって抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得て、これをMPLCにより精製して、27-8(12.1g、18.2mmol、77.21%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=12.13(s,1H,D2Oと交換)、11.34(s,1H,D2Oと交換)、8.11(s,1H)、7.47-7.43(m,4H)、7.28-7.21(m,6H)、7.17-7.13(m,2H)、6.77-6.75(m,2H)、5.89-5.80(m,2H)、5.25-5.20(m,1H)、5.13-5.09(m,1H)、4.03-3.92(m,4H)、3.65(s,3H)、3.46-3.41(m,1H)、3.31-3.24(m,1H)、2.87-2.80(m,1H)、2.73(d,J=10.0Hz,1H,D2Oと交換)、1.91(d,J=4.8Hz,1H)、1.16(dd,J=6.8,11.2Hz,6H)。ESI-LCMS:m/z 665[M+H]+。
【0361】
(27-9)の調製:27-8(7.5g、11.3mmol)及びDCI(1.5g、12.4mmol)の無水DCM(80mL)溶液に、ホスフィチル化試薬(4.4g、14.7mmol)をAr下で添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、10%NaHCO3(水溶液)及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをフラッシュ分取HPLCにより精製した。これにより27-9(7.4g、8.5mmol、収率75.79%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=7.90(d,J=119.2Hz,1H)、754-7.51(m,4H)、7.42-7.37(m,2H)、7.28-7.12(m,6H)、6.78-6.72(m,2H)、5.79-5.65(m,2H)、5.18-5.04(m,2H)、4.30-4.09(m,3H)、3.93-3.33(m,10H)、2.86(dd,J=10.0,28.8Hz,1H)、2.72-2.52(m,3H)、2.10(dd,J=4.8,211.6Hz,1H)、1.28-1.11(m,18H)。31P NMR(162MHz,CDCl3):149.14、148.15。ESI-LCMS:m/z 865[M+H]+。
【0362】
実施例24
【0363】
【0364】
2’-O-アリルウリジンホスホロアミダイト28-5の合成は、以下のスキーム28で示されるようにして達成した。簡潔に述べると、8-5の3’NH2基のMMTrCl介在(mediated)保護によって、化合物28-4を得て、これを臭化アリルでアルキル化して28-2を得た。プロピオレート基の脱保護はピロリジンを用いて達成され、28-3の形成が得られた。次いで、5’エステルの開裂により、中間体28-4が得られ、これをホスフィチル化して、目的とするホスホロアミダイト28-5を得た。
【0365】
【0366】
中間体(28-1)の調製:MMTrCl(15.3g、49.6mmol)を8-5(19.0g、41.3mmol)のピリジン(300mL)溶液にAr下で添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。MeOHでクエンチし、濃縮して残渣を得て、これをシリカゲルにより精製して、7(24.5g、33.4mmol、収率80.97%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=8.08(d,J=14.8Hz,1H)、7.59-7.48(m,7H)、7.35-7.28(m,4H)、7.23-7.16(m,4H)、7.12-7.03(m,2H)、6.87(d,J=14.8Hz,1H)、6.73(d,J=4.8Hz,1H)、5.93(d,J=4.4Hz,1H,D2Oと交換)、5.42-5.40(m,2H)、4.73(d,J=12.4Hz,1H)、4.61(dd,J=2.8,12.8Hz,1H)、4.28-4.19(m,3H)、3.58(s,3H)、3.13-3.04(m,2H)、2.38(s,3H)、2.15(t,J=4.0Hz,1H)、1.27(t,J=7.2Hz,3H)。ESI-LCMS:m/z 732[M+H]+。
【0367】
中間体(28-2)の調製:28-1(22.5g、30.7mmol)及び臭化アリル(7.4g、61.5mmol)の無水DMF(250mL)溶液に、NaI(9.2g、61.5mmol)及びAg2O(10.7g、46.1mmol)をAr下で添加し、混合物を室温で0.5時間撹拌した。反応物を氷水に注ぎ、EAで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをシリカゲル上で精製して、28-2(18.8g、24.3mmol、収率79.22%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=8.06(d,J=14.8Hz,1H)、7.59(t,J=8.0Hz,3H)、7.50(t,J=8.4Hz,4H)、7.33(d,J=8.4Hz,2H)、7.27(d,J=8.0Hz,2H)、7.22-7.15(m,4H)、7.10(t,J=7.2Hz,1H)、7.04(t,J=7.6Hz,1H)、6.87(dd,J=2.4,22.8Hz,1H)、6.72(d,J=8.8Hz,2H)、5.88-5.78(m,1H)、5.38(d,J=8.0Hz,1H)、5.22(dd,J=1.6,17.2Hz,1H)、5.11-5.08(m,1H)、4.87-4.75(m,2H)、4.34(d,J=10.4Hz,1H)、4.20(dd,J=7.2,14.4Hz,2H)、4.06-3.99(m,1H)、3.55(s,3H)、3.32-3.30(m,2H)、2.79(d,J=10.4Hz,1H,D2Oと交換)、2.37(s,3H)、1.84(d,J=4.4Hz,1H)、1.26(t,J=7.2Hz,3H)。ESI-LCMS:m/z 772[M+H]+。
【0368】
中間体(28-3)の調製:ピロリジン(1.8g、25.9mmol)を28-2(20.0g、25.9mmol)のアセトニトリル(200mL)溶液に添加した。混合物を室温で15時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲル上で精製して、28-3(15.5g、23.0mmol、収率88.81%)を淡黄色固体として得た。ESI-LCMS:m/z 696[M+Na]+。
【0369】
中間体(28-4)の調製:28-3(6.0g、8.9mmol)及び2N NaOH(MeOH:H2O=4:1中)(60mL)の混合物を室温で0.5時間撹拌した。TLCが28-3が完全に消費されたことを示した後、28-4をDCMで抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得て、これをMPLCにより精製して28-4(4.3g、7.7mmol、87.05%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=11.27(s,1H,D2Oと交換)、7.97(d,J=8.0Hz,1H)、7.47-7.44(m,4H)、7.34(d,J=8.8Hz,2H)、7.27(t,J=7.2Hz,4H)、7.21-7.17(m,2H)、6.84(d,J=8.8Hz,2H)、5.86-5.76(m,1H)、5.25-5.49(m,2H)、5.20-5.15(m,1H)、5.08-5.05(m,1H)、4.06-4.01(m,2H)、3.96-3.90(m,2H)、3.72(s,3H)、3.30-3.25(m,1H)、3.16-3.09(m,1H)、2.69(d,J=10.4Hz,1H,D2Oと交換)、1.57(d,J=4.4Hz,1H)。ESI-LCMS:m/z 556[M+H]+。
【0370】
(28-5)の調製:28-4(4.3g、7.7mmol)及びDCI(999mg、8.5mmol)の無水DCM(40mL)溶液に、28-4(3.0g、10.0mmol)をAr下で添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。反応物を10%NaHCO3(水溶液)及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをフラッシュ分取HPLC精製した。28-5(4.4g、5.8mmol、収率75.68%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=7.80(dd,J=8.0,182.4Hz,1H)、7.55-7-43(m,6H)、7.30-7.18(m,6H)、6.82-6.78(m,2H)、5.84-5.74(m,1H)、5.66(d,J=4.8Hz,1H)、5.60(d,J=8.0Hz,1H)、5.22-5.17(m,1H)、5.11-5.08(m,1H)、4.32-4.29(m,1H)、4.19-4.01(m,3H)、3.89-3.81(m,1H)、3.78(s,3H)、3.66-3.46(m,3H)、3.39-3.35(m,1H)、3.22-3.01(m,1H)、2.94-2.88(m,1H)、2.64-2.44(m,1H)、1.52(dd,J=4.8,140.0Hz,1H)、1.25-1.15(m,12H)。31P-NMR(162MHz,CDCl3):149.16、148.20。ESI-LCMS:m/z 756[M+H]+。
【0371】
実施例25
【0372】
【0373】
中間体(29-1)の調製:DMAP(3.6g、29.7mmol)、TEA(3.0g、29.6mmol、4mL)及びTPSCl(6.7g、22.2を、28-3(10.0g、14.8mmol)の無水アセトニトリル(100mL)溶液にAr下にて添加し、添加したmmol)。混合物を室温で1時間撹拌した後、濃NH3`H2O(25mL)を添加し、反応物を室温で更に15時間攪拌した。完了時に、溶媒を除去し、残渣をEAに溶解し、飽和NH4Cl(水溶液)及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをシリカゲル上で精製して、29-1(8.9g、13.2mmol、収率89.14%)を淡黄色固体として得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ=7.59(d,J=7.6Hz,2H,D2Oと交換)、7.50-7.43(m,5H)、7.35-7.29(m,4H)、7.22-7.17(m,6H)、7.14-7.06(m,2H)、6.71(d,J=9.2Hz,2H)、5.88-5.79(m,1H)、5.55(s,1H)、5.39(d,J=7.2Hz,1H)、5.22(dd,J=1.6,17.2Hz,1H)、5.08(dd,J=1.2,10.4Hz,1H)、4.88-4.76(m,2H)、4.31-4.28(m,1H)、4.09-4.04(m,1H)、3.58(s,3H)、3.29-3.25(m,1H)、3.20-3.14(m,1H)、2.79(d,J=9.2Hz,1H,D2Oと交換)、2.41(s,3H)、1.61(d,J=4.4Hz,1H)。ESI-LCMS:m/z 673[M+H]+。
【0374】
中間体(29-2)の調製:29-1(8.5g、12.6mmol)のピリジン(80mL)溶液に、BzClを0℃で滴下して添加した(2.1g、15.1mmol)。混合物を室温で1時間撹拌した後、300mLのH2O及び500mLのEAを添加した。水層をEAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物29-2(11.30g)を黄色油として得た。ESI-LCMS:m/z777[M+H]+。
【0375】
中間体(29-3)の調製:2N NaOH(60mL、MeOH:H2O=4:1)を粗生成物29-2(12.0g、15.4mmol)のピリジン(120mL)溶液に0℃で滴下して添加した。混合物を0℃で15分間撹拌し、次いで飽和NH4Cl(水溶液)で中和した。500mLのH2O及び800mLのEAを添加した。水相をEAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをシリカゲル上で精製して、29-3(6.5g、9.8mmol、2工程で収率66.2%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=8.47(d,J=7.6Hz,1H)、7.92(d,J=7.6Hz,1H)、7.65-7.60(m,1H)、7.54-7.50(m,6H)、7.47-7.44(m,2H)、7.29-7.22(m,6H)、6.85-6.78(m,2H)、5.90-5.80(m,1H)、5.74(s,1H)、5.28-5.23(m,1H)、5.14-5.11(m,1H)、4.30-4.25(m,3H)、4.18-4.15(m,1H)、3.79(s,3H)、3.54-3.48(m,1H)、3.13-3.07(m,1H)、2.84(d,J=10.8Hz,1H)、1.92(d,J=4.4Hz,1H)。ESI-LCMS:m/z659[M+H]+。
【0376】
(29-4)の調製:CEP[N(iPr)2]2(2.4g、8.1mmol)を29-3(3.8g、5.8mmol)及びDCI(816mg、6.9mmol)の無水DCM(40mL)溶液にAr下で添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を10%NaHCO3(水溶液)及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをフラッシュ分取HPLCで精製した。29-4(3.9g、4.5mmol、収率78.69%)を白色固体として得た。1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=8.67(d,J=7.6Hz,1H)、7.94-7-91(m,2H)、7.64(t,J=7.2Hz,1H)、7.56-7.42(m,8H)、7.28-7.20(m,6H)、6.81-6.77(m,2H)、5.87-5.78(m,1H)、5.74(d,J=4.0Hz,1H)、5.25-5.20(m,1H)、5.11-5.08(m,1H)、4.43-4.34(m,1H)、4.27-4.21(m,2H)、4.15-4.09(m,1H)、3.94-3.84(m,1H)、3.79(d,J=1.6Hz,3H)、3.73-3.56(m,3H)、3.46-3.42(m,1H)、3.22-3.03(m,1H)、2.87(t,J=10.0Hz,1H)、2.69(t,J=6.4Hz,1H)、2.63-2.54(m,1H)、1.72(dd,J=4.4,105.6Hz,1H)、1.30-1.22(m,12H)。31P-NMR(162MHz,CDCl3):149.00、148.08。ESI-LCMS:m/z859[M+H]+。
【0377】
実施例26-オリゴヌクレオチドの合成
脱保護、カップリング及び待機工程の修正を伴って記載される93工程のサイクルを用いて、ABI-394合成装置で修飾オリゴヌクレオチドを合成した。固体支持体は3’-NHTr-5’-LCAA-CPGである。各オリゴヌクレオチドは、本明細書に記載の方法を用いて個別に合成される。
【0378】
陰イオン交換HPLCによって、修飾オリゴヌクレオチドを精製することができる。緩衝液は、例えば、10%CH3CN中の20mMリン酸ナトリウム、pH8.5(緩衝液A)及び10%CH3CN、1.8M NaBr中の20mMリン酸ナトリウム、pH8.5(緩衝液B)である。完全長オリゴヌクレオチドを含む画分をプールし、脱塩し、凍結乾燥した。
【0379】
次いで、Sephadex G-25M(Amersham Biosciences)を使用して、精製した乾燥オリゴマーを脱塩した。カートリッジを10mLの脱イオン水で3回コンディショニングした。最後に、精製したオリゴマーをRNAseを含まない水に完全に溶解し、カートリッジに適用し、非常にゆっくりと滴下して溶出した。塩を含まないオリゴマーを、脱イオン水を用いてスクリューキャップバイアルに直接に溶出した。
【0380】
OD約0.10のオリゴマーを水に溶解した後、IEX-HPLC及びLC/MS分析の専用バイアルにピペットで移す。分析HPLC及びES LC-MSにより、オリゴヌクレオチドの完全性が証明された。純度及び分子量は、HPLC分析(60℃、IEX-Thermo DNAPac PA-100、A-25mMリン酸ナトリウム、10%アセトニトリル pH11、B-1.8M NaBr、25mMリン酸ナトリウム、10%アセトニトリル、pH11;RPIP-Waters XBridge OST C18,A-100mM HFIP 7mM TEA B-7:3メタノール/アセトニトリル)及びXcalibur(Novatia,Newtown,PA)のPromass Deconvolutionを使用したESI-MS分析によって決定した。
本発明は、以下の態様をも含むものである。
<1>
式(I)で表される化合物
【化1】
[式中、
Xは、O又はNHであり、
Yは、O-PG、-O(CR
4
2
)
a
CR
4
3
、-O(CR
4
2
)
b
OCR
4
3
及び-O(CR
4
2
)
b
-CR
4
=CR
4
2
からなる群から選択され、
Zは、Hであり、
PGは、保護基であり、
Bは、天然若しくは未修飾核酸塩基又は修飾核酸塩基、あるいはそれらの保護された形態であり、
各R
1
は、独立して、C
1~6
アルキル又はシクロアルキルであり、
R
2
は、CH
2
CH
2
CN又はC
1~6
アルキルであり、
あるいは1つのR
1
及びR
2
が一緒になって、任意選択により置換されたC
2~6
アルキレンを形成し、
R
3
は、H又はPGであり、
R
4
は、独立して、各場合においてH又はFであり、
aは、0~2の整数であり、
bは、1~3の整数であり、
XがOである場合、Yは、-O(CR
4
2
)
a
CR
4
3
、-O(CR
4
2
)
b
OCR
4
3
又は-O(CR
4
2
)
b
-CR
4
=CR
4
2
である]。
<2>
Xが、NHであり、Yが、O-PG、OEt又はO-メトキシエトキシである、上記1に記載の化合物。
<3>
R
1
が、C
2~3
アルキルである、上記1又は2に記載の化合物。
<4>
R
1
が、イソプロピルである、上記1又は2に記載の化合物。
<5>
R
3
が、トリチル保護基である、上記1~4のいずれかに記載の化合物。
<6>
R
3
が、XがNHである場合、モノメトキシトリチル(MMTr)又はトリトリルであり、XがOである場合、4,4’-ジメトキシトリチル(DMTr)又はトリトリルである、上記1~4のいずれかに記載の化合物。
<7>
Bが、アデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C)、ウラシル(U)及び5-メチルシトシン(5-me-C)又はそれらの保護された形態から選択される、上記1~6のいずれかに記載の化合物。
<8>
Bが、6-N-ベンゾイルアデニン(A
Bz
)、4-N-ベンゾイルシトシン(C
Bz
)及び2-N-イソブチリルグアニン(G
iBu
)から選択される、上記1~6のいずれかに記載の化合物。
<9>
上記1~8のいずれかに記載の化合物と、1つ又は2つ以上の反応物質若しくは溶媒又は不純物と、を含む組成物。
<10>
前記不純物の量が1%未満である、上記9に記載の組成物。
<11>
修飾ヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドを製造する方法であって、上記1~8のいずれかに記載の化合物を反応させて、前記オリゴヌクレオチドを形成することを含む、方法。
<12>
式(II)で表される化合物
【化2】
[式中、
Xは、O又はNHであり、
Zは、Hであり、
Bは、天然若しくは未修飾核酸塩基又は修飾核酸塩基、あるいはそれらの保護された形態であり、
R
1
は、独立して、C
1~6
アルキル又はシクロアルキルであり、
R
2
は、CH
2
CH
2
CN又はC
1~6
アルキルであり、
あるいは1つのR
1
及びR
2
が一緒になって、任意選択により置換されたC
2~6
アルキレンを形成し、
R
3
は、H又は保護基であり、
Aは、-(CR’R’)
1~2
-であり、また
R’は、独立して、各場合においてH又はMeである]。
<13>
XがNHであり、ZがHである、上記12に記載の化合物。
<14>
R
1
が、C
2~3
アルキルである、上記12又は13に記載の化合物。
<15>
R
1
が、イソプロピルである、上記12又は13に記載の化合物。
<16>
R
3
が、トリチル保護基である、上記12~15のいずれかに記載の化合物
<17>
R
3
は、XがNHである場合、モノメトキシトリチル(MMTr)又はトリトリルであり、XがOである場合、4,4’-ジメトキシトリチル(DMTr)又はトリトリルである、上記12~15のいずれかに記載の化合物。
<18>
Bが、アデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C)、ウラシル(U)及び5-メチルシトシン(5-me-C)又はそれらの保護された形態から選択される、上記12~17のいずれかに記載の化合物。
<19>
Bが、6-N-ベンゾイルアデニン(A
Bz
)、4-N-ベンゾイルシトシン(C
Bz
)及び2-N-イソブチリルグアニン(G
iBu
)から選択される、上記11~17のいずれかに記載の化合物。
<20>
上記12~19のいずれかに記載の化合物と、1つ又は2つ以上の反応物質若しくは溶媒又は不純物と、を含む組成物。
<21>
前記化合物が、99%以上の純度を有する、上記20に記載の組成物。
<22>
修飾ヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドを製造する方法であって、上記12~19のいずれかに記載の化合物を反応させて、前記オリゴヌクレオチドを形成することを含む、方法。
<23>
式(I)で表される化合物
【化3】
[式中、
Bは、天然若しくは未修飾核酸塩基又は修飾核酸塩基、あるいはそれらの保護された形態であり、
Zは、Hであり、
Yは、-O(CR
4
2
)
b
-CR
4
=CR
4
2
であり、R
4
は、独立して、各々の場合においてH又はFであり、bは、1~3の整数であり、
Xは、NHであり、
R
3
は、H又はPGであり、PGは保護基であり、
各R
1
は、独立して、C
1~6
アルキル又はシクロアルキルであり、
R
2
は、CH
2
CH
2
CN又はC
1~6
アルキルであり、
あるいは1つのR
1
及びR
2
が一緒になって、任意選択により置換されたC
2~6
アルキレンを形成する]
を製造する方法であって、化合物1を還元した後に化合物2を保護して化合物3を形成することを含む、方法。
【化4】
<24>
上記1~10のいずれかに記載の化合物を製造する方法であって、化合物1を還元した後に化合物2を保護して化合物3を形成することを含む、方法。
【化5】