(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-24
(45)【発行日】2024-05-07
(54)【発明の名称】命令式カム遮断弁を有するガス減圧弁
(51)【国際特許分類】
F17C 13/04 20060101AFI20240425BHJP
F16K 31/44 20060101ALI20240425BHJP
【FI】
F17C13/04 301C
F16K31/44 A
F16K31/44 H
(21)【出願番号】P 2021519764
(86)(22)【出願日】2019-10-01
(86)【国際出願番号】 EP2019076598
(87)【国際公開番号】W WO2020074325
(87)【国際公開日】2020-04-16
【審査請求日】2022-08-19
(32)【優先日】2018-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】LU
(73)【特許権者】
【識別番号】521562016
【氏名又は名称】ロタレックス エス.エー.
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】セレーン,ステファン
(72)【発明者】
【氏名】シュミッツ,フィリップ
【審査官】篠原 将之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/009279(WO,A1)
【文献】特表2022-504633(JP,A)
【文献】実開平02-053580(JP,U)
【文献】特表2014-535029(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0021503(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 31/44
F17C 13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮ガスの圧力を調整するためのデバイス(2)であって、
ガス入口(6)、ガス出口(8)、及び前記ガス入口ならびに前記ガス出口を流体的に相互接続するガス流路(10)を有する、本体(4)と、
前記ガス流路(10)のシート(16.2)と協働するシャッター(30)を支える、可動要素(26)であって、前記シャッター及び前記シートは調整弁(16.2,30)を形成し、前記可動要素は前記本体で調整チャンバ(40)を区切り、前記調整チャンバ(40)は前記調整弁の下流にあり、前記チャンバのガス圧力に依存
して前記シートと前記シャッター間の流動部を変えることによって、前記チャンバのガス圧力を調整するように構成される、可動要素(26)と、
前記本体(4.1)に回転可能に搭載され、前記ガス流路を選択的に遮断し及び開くためにカムを支える、スピンドル(46)に動作可能に連結されるハンドホイールと、を含み、
前記スピンドル(46)は中空であり、前記カムを有する
カム栓(48)を収容し、前記
カム栓(48)は前記スピンドルと一体的に回転
するように連結され、前記本体に対して並進して移動可能であるが回転しない反対カム栓(50)と協働し、前記ガス流路(10)を選択的に遮断し及び開くために、前記可動要素(26)または遮断弁(12)に作用する、デバイス(2)。
【請求項2】
前記カム栓(48)は、前記カム栓(48)の調節を可能にするように、前記スピンドル(46)に対して並進して移動可能である、請求項1に記載のデバイス(2)。
【請求項3】
前記デバイスは、さらに、前記カムの反対側に、前記スピンドル(46)に係合し、前記カム栓(48)を支持する調節ねじ(52)を備える、請求項2に記載のデバイス(2)。
【請求項4】
前記カム栓(48)には、前記スピンドルとの回転連結を提供するように、前記スピンドル(46)の対応する内側多角形プロファイルに係合する外側多角形プロファイル(48.1)を有する断面が示される、請求項1~3のいずれか1項に記載のデバイス(2)。
【請求項5】
前記スピンドル(46)は、流量切替円板(46.2)に動作可能に連結され、前記流量切替円板(46.2)は、前記調整弁(16.2,30)の下流に前記ガス流路を選択的に形成する目盛り付き穴を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載のデバイス(2)。
【請求項6】
前記デバイスは、前記ハンドホイール及びスピンドル(46)の半回転、好ましくは、1/4回転、または1/4未満の回転により、前記ガス流路(10)を十分に開き、残りの回転により流量選択を操作するように設計及び構成される、請求項5に記載のデバイス(2)。
【請求項7】
前記反対カム栓(50)には、前記本体(4)に堅く搭載される支持要素(54)の対応する内側多角形プロファイルに係合する外側多角形プロファイル(50.2)を有する断面が示される、請求項1~6のいずれか1項に記載のデバイス(2)。
【請求項8】
前記支持要素(54)は、前記スピンドル(46)に突出し前記スピンドル(46)を支える部分(54.1)を含み、前記部分は前記対応する内側多角形プロファイルを示す、請求項7に記載のデバイス(2)。
【請求項9】
ガスケット(56)は、前記支持要素の突出部(54.1)の周りで、前記支持要素(54)と前記スピンドル(46)との間に設けられる、請求項8に記載のデバイス(2)。
【請求項10】
前記支持要素(54)は前記調整チャンバ(40)を区切る面を有するプレートであり、前記プレート及び前記可動要素(26)は、残圧弁を形成するように、前記ガス入口(6)の圧力が既定圧力よりも下がるとき、ガス気密して協働するように構成される、請求項7~9のいずれか1項に記載のデバイス(2)。
【請求項11】
前記デバイスは、前記可動要素(26)を前記支持要素(54)に向かって付勢し、前記シャッター(30)を前記シート(16.2)から離れるように付勢する、バネ(28)を備え、前記可動要素(26)及び前記支持要素(54)の少なくとも1つは、ガス気密して前記協働を提供するために、前記可動要素及び支持プレートの他のものに接触するためのガスケット(58)を含む、請求項10に記載のデバイス(2)。
【請求項12】
前記カム栓(48)の前記カムは前記栓の回転軸の周りに配置される少なくとも1つの斜面(48.2.1)を含み、前記反対カム栓(50)は対応する少なくとも1つの斜面(50.1.1)を含む、請求項1~11のいずれか1項に記載のデバイス(2)。
【請求項13】
前記
カム栓(48)及び前記反対カム栓(50)の前記斜面(48.2.1,50.1.1)のそれぞれは、前記回転軸に垂直な平坦部(48.2.2,48.2.3,50.1.2,50.1.3)で終端し、これにより、前記栓(48,50)の間の相対的回転は、前記平坦部が接触するとき、軸並進を生じさせない、請求項12に記載のデバイス(2)。
【請求項14】
前記カム栓(48)及び反対カム栓(50)は、並進運動が、180°未満、好ましくは140°未満、より好ましくは100°未満の前記カム栓
(48)の回転によって達成されるように構成される、請求項12または13に記載のデバイス(2)。
【請求項15】
前記反対カム栓(50)は、前記可動要素(26)に堅く連結される、または前記ガス流路を閉じるとき、前記可動要素によって支えられる前記シャッター(30)を前記対応するシート(16.2)に対して押すことによって、前記可動要素(26)に作用するように構成される、請求項1~14のいずれか1項に記載のデバイス(2)。
【請求項16】
前記遮断弁(12)は、シャッター(14)及びシート(16.1)を備え、前記シート(16.1)は、前記可動要素(26)によって支えられる前記シャッター(30)及び前記シャッターと協働する前記シート(16.2)の上流に配置され、前記遮断弁(12)の前記シャッター(14)は、前記対応するシート(16.1)の上流に動作部(14.1)と、前記反対カム栓(50)と相互作用するように、前記シート及び前記可動要素(26)を通って延在するステム(14.3)とを含む、請求項1~14のいずれか1項に記載のデバイス(2)。
【請求項17】
前記遮断弁(12)の前記シート(16.1)及び前記調整弁(16.2,30)の前記シート(16.2)は、前記ガス流路(10)を形成する貫通穴を有するシート要素(16)の互いに対向する側面に形成され、前記遮断弁(12)の前記シャッター(14)の前記ステム(14.3)は前記貫通穴を通って延在する、請求項16に記載のデバイス(2)。
【請求項18】
前記可動要素(26)によって支えられる前記シャッター(30)は、楔状縦断プロファイルを有する環状である、請求項16または17に記載のデバイス(2)。
【請求項19】
前記可動要素(26)は前記シャッター(30)を支える突出部(26.3)を有するピストンであり、前記遮断弁(12)の前記シャッター(14)の前記ステム(14.3)は、前記ステムの外側円柱表面と前記突出部の内表面との間でガスケット(36)によってガス気密されて、前記突出部を通って延在する、請求項16~18のいずれか1項に記載のデバイス(2)。
【請求項20】
前記遮断弁(12)の前記シャッター(14)は、前記可動要素(26)を通って延在する前記ステム(14.3)の反対側にステム(14.4)を備え、反対側の前記ステムは、前記本体とガス気密
状態で摺動可能であり、周囲圧力にある空洞(22)で終端し、前記対応するシートに対する遮断位置で、前記シャッターを前記シートに対して押すように進むとき、前記シャッターの入口圧力の影響を少なくとも部分的に補償する、請求項19に記載のデバイス(2)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮ガスの栓の分野に関し、より具体的には、圧縮ガスの圧力を調整するためのデバイスに関する。通常、係るデバイスはガスボンベに搭載される。
【背景技術】
【0002】
公開されている先行技術の特許文献1の欧州特許出願公開第1327804号明細書では、遮断弁、減圧弁、及び流量切替弁を含む、圧縮ガス用栓が開示されている。遮断弁及び流量切替弁の両方は、回転可能スピンドルによって支えられる単一のハンドホイールによって動作する。回転可能スピンドルは、流量を選択するために、ガス流路の前方に選択的に位置付けるための目盛り付き穴を有する円板を含む。また、スピンドルは、遮断弁を動作させるために、当該スピンドルの回転を並進に変換するシステムと協働する。変換は、本体との要素のねじ係合に基づき、要素は、当該スピンドルに対して並進することを可能にしながら、スピンドルによって駆動回転される。したがって、ハンドホイールを回転させることによって、ガス流路を開くために、また適切な流量を選択するためにも、デバイスは動作できる。本質的にねじ係合の低ピッチは、遮断弁のシャッターが、わずかな回転よりも多くハンドホイールを回転させるとき、制限されたストロークに対して移動することを暗示する。また、シャッターはシートの下流にあり、流路の適切な遮断を達成するために、最小力をシャッターにかける必要があることを意味する。これは、多くの要素のかなり正確な機械作業及び取り付けが必要である。また、減圧弁は横方向に(すなわち、デバイスの縦軸に垂直に)配置され、それによって、デバイスが特に大きくなる。
【0003】
公開されている先行技術の特許文献2の国際公開第96/07843号では、遮断弁、減圧弁、及び流量切替弁を含む、圧縮ガスの圧力を調整するためのデバイスが開示されている。回転可能スピンドルは、前述の文献と同様に、ハンドホイールと、流量を選択するために、ガス流路の前方に選択的に位置付けるための目盛り付き穴を有する円板とを支えている。円板は、また、減圧弁のピストンを押すことによって、ピストンのシャッターをシートに対して付勢するためのカムを含む。この教示は、このデバイスが、適切な遮断機能を提供しながら、前述のデバイスよりもコンパクトである点で着目している。しかしながら、減圧弁のシャッターまたはシートに対する損傷が発生する場合、遮断機能は損なわれ得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】欧州特許出願公開第1327804号明細書
【文献】国際公開第96/07843号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の先行技術の少なくとも1つの欠点を改善する技術的課題がある。より具体的には、本発明は、以下に説明するデバイスを提供する技術的課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は圧縮ガスの圧力を調整するためのデバイスに関し、本デバイスは、ガス入口、ガス出口、及び当該入口ならびに当該出口を流体的に相互接続するガス流路を有する、本体と、ガス流路のシートと協働するシャッターを支える、可動要素であって、当該シャッター及び当該シートは調整弁を形成し、当該要素は本体で調整チャンバを区切り、当該調整チャンバは当該弁の下流にあり、当該圧力に依存する当該弁の流動部を変えることによって、当該チャンバのガス圧力を調整するように構成される、可動要素と、本体に回転可能に搭載され、ガス流路を選択的に遮断し及び開くためにカムを支える、スピンドルに動作可能に連結されるハンドホイールと、を含み、スピンドルは中空であり、カムを有する栓を収容し、当該栓は、当該スピンドルと回転して連結され、本体に対して並進して移動可能であるが回転しない反対カム栓と協働し、ガス流路を選択的に遮断し及び開くために、可動要素または遮断弁に作用する。
【0007】
好ましい実施形態に従って、カム栓は、カム栓の調節を可能にするように、スピンドルに対して並進して移動可能である。
【0008】
好ましい実施形態に従って、デバイスは、さらに、カムの反対側に、スピンドルに係合し、カム栓を支持する調節ねじを備える。
【0009】
好ましい実施形態に従って、カム栓には、当該スピンドルとの回転連結を提供するように、スピンドルの対応する内側多角形プロファイルに係合する外側多角形プロファイルを有する断面が示される。
【0010】
好ましい実施形態に従って、スピンドルは、遮断弁の下流にガス流路を選択的に形成する目盛り付き穴を有する流量切替円板に動作可能に連結される。
【0011】
好ましい実施形態に従って、デバイスは、ハンドホイール及びスピンドルの半回転、好ましくは、1/4回転、または1/4未満の回転により、ガス流路を十分に開き、残りの回転により流量選択を操作するように設計及び構成される。
【0012】
好ましい実施形態に従って、反対カム栓には、本体に堅く搭載される支持要素の対応する内側多角形プロファイルに係合する外側多角形プロファイルを有する断面が示される。
【0013】
好ましい実施形態に従って、支持要素はスピンドルに突出しスピンドルを支える部分を含み、当該部分は対応する内側多角形プロファイルを示す。
【0014】
好ましい実施形態に従って、ガスケットは、当該要素の突出部の周りで、支持要素とスピンドルとの間に設けられる。
【0015】
好ましい実施形態に従って、支持要素は調整チャンバを区切る面を有するプレートであり、当該プレート及び当該可動要素は、残圧弁を形成するように、ガス入口の圧力が既定圧力よりも下がるとき、ガス気密して協働するように構成される。
【0016】
好ましい実施形態に従って、デバイスは、可動要素を支持プレートに向かって付勢し、当該要素によって支えられるシャッターを対応するシートから離れるように付勢する、バネを備え、可動要素及び支持プレートの少なくとも1つは、ガス気密して協働を提供するために、当該可動要素及び当該支持プレートの他のものに接触するためのガスケットを含む。
【0017】
好ましい実施形態に従って、カム栓のカムは当該栓の回転軸の周りに配置される少なくとも1つの斜面を含み、反対栓は対応する斜面(複数可)を含む。
【0018】
好ましい実施形態に従って、カム栓及び反対カム栓の斜面のそれぞれは、回転軸に垂直な平坦部で終端し、これにより、当該栓の間の相対的回転は、当該平坦部が接触するとき、軸並進を生じさせない。
【0019】
好ましい実施形態に従って、カム及び反対カム栓は、並進運動が、180°未満、好ましくは140°未満、より好ましくは100°未満のカム栓の回転によって達成されるように構成される。
【0020】
好ましい実施形態に従って、反対カム栓は、可動要素に堅く連結される、またはガス流路を閉じるとき、当該要素によって支えられるシャッターを対応するシートに対して押すことによって、当該可動要素に作用するように構成される。
【0021】
好ましい実施形態に従って、遮断弁は、シャッター及びシートを備え、シートは、可動要素によって支えられるシャッター及びシャッターと協働するシートの上流に配置され、遮断弁のシャッターは、対応するシートの上流に動作部と、反対カム栓と相互作用するように、当該シート及び可動要素を通って延在するステムとを含む。
【0022】
好ましい実施形態に従って、遮断弁のシート及び調整弁のシートは、ガス流路を形成する貫通穴を有するシート要素の反対側に形成され、遮断弁のシャッターのステムは貫通穴を通って延在する。
【0023】
好ましい実施形態に従って、可動要素によって支えられるシャッターは、楔状縦断プロファイルを有する環状である。
【0024】
好ましい実施形態に従って、可動要素はシャッターを支える突出部を有するピストンであり、遮断弁のシャッターのステムは、当該ステムの外側円柱表面と当該突出部の内表面との間で、ガスケットによってガス気密して、当該突出部を通って延在する。利点をもたらすように、ガスケットとステムとの間の接触部の直径は、シャッターと調整弁のシートとの間の接触エリアの直径に等しく、少なくとも10%の許容値がある。
【0025】
好ましい実施形態に従って、遮断弁のシャッターは、可動要素を通って延在するステムの反対側にステムを備え、当該反対側のステムは、本体とガス気密して摺動可能であり、周囲圧力において空洞で終端し、対応するシートに対する遮断位置で、当該シャッターを当該シートに対して押すように進むとき、当該シャッターの入口圧力の影響を少なくとも部分的に補償するように摺動可能である。
【発明の効果】
【0026】
本発明は、ガス流路を選択的に遮断し及び開くために、効率的な命令または作動アセンブリを提供する点に特に着目している。本発明に従ったカム機構は、カム機構が、コンパクトで、製造することが容易で、信頼性が高く、命令の改善を提供する点で特に効率的であり、本質的に、わずかな回転(例えば、半回転よりも少ない回転)よりも多くハンドホイールを回転させることによって、ガス流路を十分に開くことができ、もしあれば、残りの回転は流量選択に利用可能である点で効率的である。
【0027】
本発明は、多くの有用な機能(すなわち、少なくとも、特定の遮断弁及び減圧弁)を提供しながら、かなりコンパクトな設計を提供する点にも着目している。また、異なる要素(例えば、減圧弁)は、全て一列に並んでおり、すなわち、デバイスの縦軸の中心にある。これは、より容易にひいてはより安い、機械作業及び組立作業を提供する。圧力逃し弁、残圧弁、及び/または流量切替弁等の追加機能は容易に統合できる。また、遮断弁の別個の作動をさらに提供しながら、減圧弁を調節できる。これは、いったん出口圧力を調節すると、設定に対するいずれかの変更がなくても、デバイスを遮断し及び再度開くことができる点で、特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の実施形態による、遮断位置で圧縮ガスの圧力を調整するためのデバイスの断面図である。
【
図3】遮断位置における
図1のデバイスのカムシステムの斜視図である。
【
図4】
図3に対応し、カムシステムが
図2の開放位置で回転している状態である。
【
図5】圧縮ガスの圧力を調整するためのデバイスの例の断面図である。
【
図6】圧縮ガスの圧力を調整するためのデバイスの別の例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1~
図4は、本発明の実施形態による、圧縮ガスの圧力を調整するためのデバイスを示す。
図1及び
図2は、各々、遮断位置及び開放位置におけるデバイスの断面図であり、
図3及び
図4は、各々、遮断位置及び開放位置におけるデバイスのカムシステムを示す。
【0030】
図1及び
図2を参照すると、デバイス2は本体4を含み、本体4は、ガス入口6、ガス出口8、及び当該入口ならびに当該出口を流体的に相互接続するガス流路10を有する。本体4は、略円筒空洞を形成する主要部4.1と、空洞の開口に搭載され、締結リング4.3によって、主要部に固定される、カバー要素4.2とを含む。例えば、締結リング4.3では、雌ねじが本体4.1で雄ねじに係合し、カラーがカバー要素4.2の肩部に載っている。カバー要素4.2は、空洞内でガス流路10を区切るために、本体4.1によってガス気密して受容される。
【0031】
デバイス2は、本質的にシャッター14及びシート16.1から成る遮断弁12を備える。より具体的には、シャッター14は、シート16.1と協働する(すなわち、接触する)ように構成される動作部及びポペット状動作部14.1を含む。これは明らかなように、この部14.1はシート16.1の上流に位置する。例えば、この部14.1は、
図1のような閉鎖位置または遮断位置にあるとき、シート16.1の対応するフレアプロファイルに接触するフレアプロファイル14.2を示す。バネ18は、シャッター14をシート16.1に対して付勢するために、シャッター14の周りに配置される。これは明らかなように、シャッター14は、また、シート16.1を通って下流に向かって縦方向に延在するステム14.3を備える。シャッター14は、また、縦方向であるが反対方向に延在する反対側ステム14.4も備える。反対側ステム14.4は、シート16.1に向かうシャッター14に作用する入口6においてガス圧力の結果として生じる力を少なくとも部分的に補償するために、例えば、周囲圧力において存在し得る補助空洞22を形成するような孔内に、ガスケット20によってガス気密して摺動可能に受容される。ガスケット20と摺動して接触する反対側ステム14.4の直径は、利点をもたらすように、シャッター14とシート16.1との間の接触エリアの直径以下である。
【0032】
遮断弁12の下流で、デバイス2は減圧弁24を備え、減圧弁24は、本質的に、主バ
ネ28によって付勢される可動要素26から成り、シャッター30及びシート16.2か
ら成る調整弁を作動させる。シャッター30は可動要素26によって支えられ、シート1
6.2は遮断弁12のシート16.1の下流にあるガス流路にある。
【0033】
例えば、シート16.1及び16.2の両方は、同じシート要素16の反対面に形成されている。シート要素16は、シャッター14及びシャッター30の材料よりも軟質である材料(例えば、硬質プラスチック等の非金属材料)から作られることができる。シート要素16は、空洞の底面と円板要素32との間に閉じ込められる。円板要素32は、空洞の内側で雄ねじによる係合によって、空洞の内側で本体の主要部4.1に取り付けられる。シート要素16を支持する空洞の底面は、例えば、本体の主要部4.1に形成される対応する孔に挿入される要素34によって形成される。底面は、代替として、本体の主要部によって向きをつけて形成され得る。搭載された要素34は、すなわち、シャッター14、バネ18、ガスケット20、及び関連部品(具体的に説明されないが見ることができる部品、それ自体、当業者に一般的である部品)を取り付けるために、本体の反対側にアクセス部を提供する必要性を少なくする利点をもたらす。
【0034】
減圧弁24に説明を戻すと、可動要素26は、本発明の例では、円板部26.1、空洞内で摺動可能である外側円筒部26.2、及び円板部26.1から中央に突出する部26.3を有するピストンである。突出部26.3はシャッター30を支える。また、突出部26.3は貫通穴26.4を含み、貫通穴26.4は、ピストン26の両側の間で(すなわち、チャンバ38とチャンバ40との間で)、ガス流路を形成している。本発明の例では、シャッター30は、ねじによって突出部26.3に搭載される略ロッド状要素に形成されている。この構造は、シャッター要素30の内側にガスケット36の取り付けを可能にする利点をもたらし、当該ガスケットは、遮断弁12のシャッター14のステム14.3とガス気密して協働する。
【0035】
ロッドの外側円表面は、縦軸に沿って延在する反対側に2つの平行な外側平坦面を形成するように、ねじ山があり平坦であり得る。これらの2つの平坦面は2つの機能を有し、すなわち、ピストン26の突出部26.3のシャッターをねじ留め及び締めするための工具と係合することと、突出部26.3に、貫通穴26.4と流体接続するガスのための2つの流路を形成することとを可能にする。
【0036】
これは明らかなように、シャッター30はシート16.2と協働する環状端表面を含む。その表面はステム14.3を囲む。ステム14.3には、ガスが流れるいくつかのスペースを提供するために、シート要素16の縮径及びシャッター30の端部の縮径が示される。
【0037】
利点をもたらすように、ガスケット36とステム14.3との間の接触部の直径は、シャッター30とシート16.2との間の接触エリアの直径に等しく、少なくとも10%の許容値がある。これは、他の方法で、圧力とともに変動するピストンの力をもたらすシャッターの入口圧力の悪影響を補償する。
【0038】
調整弁16.2/30のすぐ下流にある低圧チャンバ38は、円要素42によって区切られることができ、円要素42には円筒部が示され、円筒部は、ピストン26の突出部26.3によってガス気密して並進して誘導される円筒内表面42.1と、圧力逃し弁を形成するように、本体のシート表面32.1に対して主バネ28によってガス気密して付勢される前表面42.2を有する動径環状部とを有する。シート面32.1は、円板要素32(すなわち、シート面32.1の外表面)に形成される。シート面32.1はガスケットを受容するための円溝44を含む。チャンバ38の低圧が既定の閾値を超える場合、円要素42は、シート面32.1から離れてわずかに上昇し、それによって、溝44内にガスケットが形成されるガス気密バリアを開き、ガスが漏れることを可能にする。
【0039】
デバイス2の上部では、本体4のカバー要素4.2は、ハンドホイール(完全に表されない)を支えるスピンドル46を回転可能に支える。スピンドル46は、中空円筒部46.1及びカラー状円板部46.2を含む。円板46.2は円周方向に配置される一連の目盛り付き穴を特徴とし、ハンドホイールの回転によって円板が回転するとき回転して移動する。それ自体、流量を選択するための目盛り付き穴を有する係る円板の原理は当業者からよく知られている。
【0040】
スピンドル46の中空円筒部46.1は、カム栓48及び反対カム栓50を収容する。カム栓48は、当該スピンドルで縦方向に摺動するが、スピンドルに対して回転しないことを可能にするために、中空円筒部46.1の内表面と回転可能に係合する非円形外表面を示す。これらの表面は、多角形(例えば、六角形)であり得る。また、カム栓48は、少なくとも1つの斜面を有する前面(すなわち、
図1及び
図2の配向に従った下面)を示す。カム栓48は、スピンドル46で係合するねじ52に接触して縦方向に当接し、カム栓48の縦位置の調節手段を提供する。反対カム栓50は、カム栓48に近接する外側上表面(
図1及び
図2の配向に従った面)を示し、外側上表面は円である、または少なくとも、スピンドル46の中空円筒部46.1と回転して係合しない。しかしながら、下側外表面が支持要素54(例えば、支持要素54の中空突出部54.1)と回転可能に係合するために非円形であることを示す。支持要素54は、本体4の主要部4.1とカバー要素4.2との間の適切な位置に保持される。支持要素54は中央開口を含み、中央開口では、反対カム栓50及び遮断弁のシャッター14のステム14.3のそれぞれが延在し、相互に接触する。ガスケット56によって形成される回転可能ガス気密バリアは、支持要素54とスピンドル46の円板部46.2との間に存在する。また、ガスケット(表されない)は、カム栓48または調節ねじ52と、スピンドル46の中空円筒部46.1との間に設けられる。調整弁16.2/30から調整チャンバ40まで流れるガスは、次に、スピンドル46の円板部46.2に向かって流路54.2を通って横方向及び縦方向に流れる。これは明らかなように、支持要素54またはピストン26は、調整チャンバ40の圧力が既定の閾値よりも低下するとき、ピストン26は、ガスケット58に接触することによってガス流路を閉じるように、支持要素54に向かう主バネ28によって付勢され、次に、残圧弁の機能を達成するように構成される、ガスケット58を示すことができる。
【0041】
減圧弁を収容する空洞は、本体4の主要部4.1の略円壁によって形成される。支持要素54と協働する主要部4.1の遠位端におけるその壁は径方向に拡張し得、支持要素54は、調整チャンバ40に、チャンバを薬剤出口と直接流体接続するためにその拡張部に向かう(すなわち、流量切替弁のそばを通過しない)径方向の流路を提供するように成形できる。そのために、壁では、チャンバ40を係る出口と流体接続するために、縦貫通穴を有する縦方向上昇部を示すことができる。係る機構は
図5に示される。その機構は、材料使用及び機械作業を最適化する関心を引く解決策を提供する。
【0042】
さらに、
図1及び
図2を参照して、デバイスの機能を以下に説明する。遮断位置または閉鎖位置では、
図1に示されるように、ハンドホイールの角度位置は、
図3に示されるように、カムシステム48/50が収縮状態にあるような位置である。言い換えれば、反対カム栓50は後退位置(すなわち、反対カム栓50が、遮断弁12のシャッター14のステムに圧縮力を働かせない、ひいては、当該弁を閉じることを可能にする位置)にある。バネ18の弾性力はシート16.1に対してシャッター14を付勢し、弁が閉鎖した状態を維持する。ガスケット20における反対側ステムの直径を超えるシャッター14とシート16.1との間の接触エリアの直径のわずかな超過の可能性は、入口圧力により、バネ18の力に加えて、付勢力を発生させる効果をもたらし得る。
図1に示されるような閉鎖位置または遮断位置では、調整チャンバに圧力がなく、これは、ピストン26は、主バネ28によって、ガスケット58に対して付勢され、統合式残圧弁を閉じることを意味する。
【0043】
ハンドホイールが回転した後、カムシステムは、
図2で見ることができるような展開構成になり、
図4に良好に示される。その位置では、反対カム栓50は、ステム14.3を下方に(
図1及び
図2の配向に従って)移動させることによって、遮断弁12を開く。次に、入口6で加圧されたガスは、シート要素16を通って、十分に開いている調整弁16.2/30を通って流れることができる。ガスは、低圧チャンバ38に流れ、流路26.4を通って、調整チャンバ40まで流れる。低圧チャンバ38及び調整チャンバ40(低圧チャンバ38と流体連通する)で、低圧が増大する。調整チャンバ40と低圧チャンバ38との間の断面の正差は、これらのチャンバの圧力が主バネ28の弾性力に対して、すなわち、下方に(
図1及び
図2の配向に従って)ピストン26を付勢する力をもたらす効果をもたらす。この移動により、ガスケット58とピストン26との間でガス流路を開き、すなわち、残圧弁を開き、ガスが流路54.2を通ってスピンドル46の円板部46.2及び出口8に向かって流れることを可能にする。低圧チャンバ38及び調整チャンバ40の増大する圧力のピストンの結果として生じる力は、ピストンの位置を調整することによって、調整弁16.2/30の開放状態を調整する。圧力が大きくなるにつれて、結果として生じる力がより高くなり、調整チャンバの流路が小さくなる。逆の場合も同様である。それ自体、この調整原理は当業者によく知られている。
【0044】
図3及び
図4について、
図3には圧潰状態の
図1のデバイスが示され、
図4には展開段階の
図2のデバイスのカムシステムが示される。
図3の圧潰状態は
図1のデバイスの閉鎖位置または遮断位置に対応し、
図4の展開状態は
図2のデバイスの開放位置に対応する。
【0045】
これは
図3及び
図4で明らかなように、カム栓48は縦軸に沿って第1の部48.1を含み、第1の部48.1は、スピンドルの中空円筒部の対応する内表面と係合するための多角形の外表面を有する。また、カム栓48は第2の部48.2を含み、第2の部48.2は、縮径の外表面と、縦軸の周りの円周上に配置される少なくとも1つの斜面48.2.1とを有する。少なくとも1つの斜面48.2.1は、好ましくは、各円周端において、平坦部48.2.2及び平坦部48.2.3(すなわち、高さの変動が示されない部分)で終端する。
【0046】
これは
図3及び
図4で明らかなように、反対カム栓50は、縦軸に沿って、カム栓48の第2の部48.2と噛合する第1の部50.1を含む。同様に、第1の部50.1は、カム栓48の少なくとも1つの斜面48.2.1の反対斜面である少なくとも1つの斜面50.1.1を含む。同様に、少なくとも1つの斜面50.1.1は、好ましくは、各円周端において、平坦部50.1.2及び平坦部50.1.3(すなわち、高さの変動が示されない部分)で終端する。
図3の圧潰構成では、平坦部48.2.2及び平坦部48.2.3は、各々、平坦部50.1.2及び平坦部50.1.3に接触する。斜面48.2.1及び斜面50.1.1は向かい合っている。
図4の展開構成では、斜面48.2.1は斜面50.1.1に沿って摺動して、平坦部48.2.2は他の平坦部50.1.3に載っている。これは、いったんその状態に到達すると、さらなる回転は、栓48と栓50との間の距離のそれ以上のさらなる変化を生じさせないことを意味する。
【0047】
展開状態が、わずかな回転よりも多い回転、好ましくは半回転よりも少ない回転、より好ましくは約4分の1の回転または4分の1よりも少ない回転等の回転によって達成するように、斜面を構成する。これは実質的に利点をもたらし、すなわち、制限されたセクターにわたってハンドホイールを回転させることによって、遮断弁を十分に開き、残りの回転は、フル回転に達するまで、流量を選択するための多くの位置を提供するために利用可能になる利点をもたらす。
【0048】
さらに
図3及び
図4を参照すると、反対カム栓50は、さらに、縦軸に沿って、支持要素54(
図1及び
図2)の中空部の内表面と係合するための非円形(好ましくは、多角形)の外表面を有する第2の部50.2を含む。さらに、反対カム栓50は、縦軸に沿って、第3の部50.2を含み、第3の部50.2は、遮断弁のシャッターのステムに接触するための円外表面及び前面を有する。
【0049】
さらに
図3及び
図4を参照すると、調節ねじ52は縦軸に沿って第1の部52.1を含み、第1の部52.1は、対応する工具と係合するための内側六角形52.2を有する外側ねじ及び外側軸面を含む。調節ねじ52は、さらに、縦軸に沿って、縮外径の第2の部52.3を含み、カム栓48に接触する前面を有する。
【0050】
図5は、圧縮ガスの圧力を調整するためのデバイスの例の断面図である。実施形態の参照符号は同じ要素または対応する要素を指定するために使用されるが、これらの符号は100が追加されている。また、その符号は、実施形態に関連するこれらの要素の説明を参照している。100~200を含む特定の数字は、特定の要素を指定するために使用される。
【0051】
図5のデバイス102は、2つの態様に関して、本質的に
図1~
図4のデバイスと異なる。
【0052】
第1の態様では、遮断弁112の作動アセンブリは、ハンドホイールではなくむしろロッド150と協働する旋回レバー148を含む。第1の実施形態のカムシステムと同様に、旋回軸の周りのレバー148の回転により、ロッド150の並進運動を生じさせる。
【0053】
第2の態様では、デバイス102は、さらに、減圧弁124の出口圧力を調節するための手段を含む。これらの手段は、主バネ128の反対側のピストン126の面に作用するカウンターバネ129を含む。例えば、カウンターバネ129は多くのベルビルワッシャから成るが、ベルビルワッシャは、他のバネ構成と考えられ得ると理解される。カウンターバネ129の圧縮は、作動アセンブリ148/150を囲む調節アセンブリ146/147によって調節可能である。調節アセンブリは、本体104(例えば、本体104のカバー要素104.2)に回転可能に搭載される要素146を含む。この回転可能要素146は、カバー要素104.2の対応する肩部に回転可能に載っている肩部146.2を含む。また、回転可能要素146は、本体104で摺動可能であるが回転可能ではない反対要素147とねじ係合する細長部146.2(好ましくは、縮断面の細長部)を含む。反対要素147は、カバー要素104.2の対応する内表面と回転可能に係合する非円形(例えば、多角形)の外表面を示す。カウンターバネ129は反対要素147に載っている。回転可能要素146が回転すると、反対要素147は、縦方向に徐々に並進し、カウンターバネ129の圧縮を変動させる。この変動により、ピストン126に機械的に(すなわち、主バネ128によって、またカウンターバネ129によって)かかる結果として生じる弾性力が変動する。次に、これは、減圧弁124の出口減圧を変動させる。
【0054】
これは
図5で明らかなように、旋回レバー148は、クレビスファスナ146.3を介して回転可能要素146によって支えられる。これは、レバー148が2つの方式で動作できることを意味し、すなわち、レバー148は、遮断弁を開くまたは閉じるために、レバーを旋回させることによる第1の方式と、その出口圧力を調節するために、レバー148及び回転可能要素146をそれらの縦軸の周りで回転させることによる第2の方式とによって動作できる。これは、いったん、レバー148及び回転可能要素146の回転位置をさらに調節するために、適切な出口圧力を取得すると、デバイスは遮断し、その後、圧力調節を変えることなく、再度開くことができる点で特に利点をもたらす。
【0055】
回転可能要素の様々な角度位置を記録するために、回転可能要素146及びカバー要素104.2の外面に印を設けることができ、これらの位置は、特定の出口圧力に関連付けられ得る。
【0056】
図6は、圧縮ガスの圧力を調整するためのデバイスの別の例の断面図である。実施形態及び例の参照符号は同じ要素または対応する要素を指定するために使用されるが、これらの符号は、各々、100及び200が追加されている。また、その符号は、実施形態及び例に関連するこれらの要素の説明を参照している。200~300を含む特定の数字は、特定の要素を指定するために使用される。
【0057】
図6のデバイス202は、カウンターバネを提供し、カウンターバネの圧縮を変動させる代わりに、主バネ228の圧縮を変動させることによって減圧弁224を調節する点で、本質的に
図5のデバイスと異なる。そのために、回転可能要素246は、ピストン226を摺動可能に受容する内表面を有する円筒壁246.1を含む。
図5の第2の実施形態と同様に、肩部246.2は、カバー要素204.2の対応する肩部に回転可能に載っている。円筒壁246.1は、反対要素247の内側ねじに係合する外側ねじを含む。反対要素247は、本体204で摺動可能であるが回転可能ではない。そのために、反対要素247の外表面は多角形であり得、カバー要素204.2の対応する内表面に摺動自在に係合する。反対要素247は、また、主バネ228が載っている空洞の底面を形成している。より具体的には、圧力逃し弁を含む本発明の例では、低圧チャンバ238を径方向に区切る円要素242は反対要素247に載っている。本発明の例では、円要素242の前面は、反対要素247によって形成される空洞の底面と接触するガス気密を提供するためのガスケットを受容する円溝または円肩部244を示す。反対要素247には、本体204.1に形成される空洞を有するガス気密バリアを形成するための外表面にガスケット249が示される。利点をもたらすように、カバー要素204.2は、ロックリング204.3によって、本体204.1に固定され、それによって、デバイスを組み立てるとき、微調節を可能にする。
【0058】
第2の例の機構は、本質的に縦方向においてよりコンパクトな点で、第1の例よりも利点をもたらす。
【0059】
図5及び
図6に説明される遮断弁の作動機構(すなわち、旋回レバーを有する作動機構)は、減圧弁のための調節アセンブリがなくても利用できることに留意されたい。同様に、
図5及び
図6に説明される減圧弁のための調節アセンブリ(すなわち、調節可能なカウンターバネまたは調節可能な主バネを有する調節アセンブリ)は、遮断弁の作動機構がなくても利用できる。