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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-24
(45)【発行日】2024-05-07
(54)【発明の名称】水域通気装置
(51)【国際特許分類】
   C02F 3/20 20230101AFI20240425BHJP
   B01F 23/23 20220101ALI20240425BHJP
   B01F 27/96 20220101ALI20240425BHJP
   C12M 1/00 20060101ALN20240425BHJP
【FI】
C02F3/20 A
B01F23/23
B01F27/96
C12M1/00 Z
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021531643
(86)(22)【出願日】2019-11-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-02
(86)【国際出願番号】 EP2019083097
(87)【国際公開番号】W WO2020114908
(87)【国際公開日】2020-06-11
【審査請求日】2022-11-28
(31)【優先権主張番号】202018106871.7
(32)【優先日】2018-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】102019103252.0
(32)【優先日】2019-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】509233585
【氏名又は名称】インベント ウムウェルト- ウント フェルファーレンステヒニック アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100087941
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 修司
(74)【代理人】
【識別番号】100112829
【弁理士】
【氏名又は名称】堤 健郎
(74)【代理人】
【識別番号】100142608
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 由佳
(74)【代理人】
【識別番号】100155963
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100154771
【弁理士】
【氏名又は名称】中田 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100150566
【弁理士】
【氏名又は名称】谷口 洋樹
(74)【代理人】
【識別番号】100213470
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100220489
【弁理士】
【氏名又は名称】笹沼 崇
(72)【発明者】
【氏名】ヘフケン・マルクス
(72)【発明者】
【氏名】ハグスピエル・トーマス
(72)【発明者】
【氏名】フレイ・トルステン
(72)【発明者】
【氏名】スタイドル・ウォルター
【審査官】相田 元
(56)【参考文献】
【文献】実開昭50-012556(JP,U)
【文献】実公昭47-038472(JP,Y1)
【文献】特表2010-535609(JP,A)
【文献】特表2010-535610(JP,A)
【文献】特開昭57-157385(JP,A)
【文献】特開昭57-180488(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F 3/14- 3/26
C02F 7/00
B01F 23/23
B01F 27/96
C12M 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
浮き台(19)と、
前記浮き台(19)で支持されたモーター(15)と、
前記モーター(15)に連結された伝動装置(16)であって、当該伝動装置の出力軸が中空軸(17)として形成された伝動装置(16)と、
送風機であって、当該送風機に接続された空気送込ライン(18)を通して空気を送り込む送風機において、前記空気送込ライン(18)が前記中空軸(17)の一方の端(E1)に接続された送風機と、
前記中空軸(17)の他方の端(E2)に連結された中空撹拌軸(1)と、
ほぼ鉛直に延在する前記撹拌軸(1)の自由端に取り付けられた撹拌体(K)と、
を備える水域通気装置であって、
前記撹拌体(K)は、中空体として形成され、前記撹拌軸(1)を通して送り込まれた空気が通過するための中央孔(3)を有し、複数の空気吹出し口(14)を有し、
前記中央孔(3)を通して導かれた空気を前記空気吹出し口(14)に向けて分散させる空気分散装置(4、10、11、14)が、前記中央孔(3)の下流側に設けられ、
前記中央孔(3)の下流側における前記空気分散装置(4、10、11、14)が、複数の空気分散孔(10)を備えた空気分散空間(4)を有し、
各空気分散孔(10)が空気流路(11)内に開口し、前記空気流路(11)が、セクションに分かれて径方向に延在する壁(8)によって画定され、
前記空気吹出し口(14)が、それぞれ前記空気流路(11)の径方向外側端部に設けられ、
当該水域通気装置が、接続部を収容する上側外殻(5)およびその上側外殻に接続された下側外殻(7)から形成され、前記空気流路(11)が、前記上側外殻(5)および前記下側外殻(7)によって画定され
セクションに分かれて径方向に走る搬送リブ(6)が、前記上側外殻(5)の第1の上側(O1)から延在し、
前記壁(8)が、前記下側外殻(7)の第2の上側(O2)から延在し、
前記上側および下側外殻(5、7)が連結された際に各搬送リブの下側が前記壁(8)の上側縁で支持されるように、前記壁(8)の経路が前記搬送リブ(6)の経路と一致する、
水域通気装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、前記送風機が、前記浮き台(19)上で支えられている、装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の装置において、前記モーター(15)および前記伝動装置(16)がハウジングによって囲まれている、装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の装置において、前記撹拌体(K)が双曲面撹拌体であり、前記空気吹出し口(14)が、前記双曲面撹拌体の周縁に設けられる、装置。
【請求項5】
請求項1~のいずれか一項に記載の装置において、前記下側外殻(7)の前記第2の上側(O2)が、凹状に形成される、装置。
【請求項6】
請求項1~のいずれか一項に記載の装置において、径方向外側に延在する剪断リブ(12)が、前記第2の上側(O2)とは反対側の前記下側外殻(7)の第2の下側に取り付けられる、装置。
【請求項7】
請求項1~のいずれか一項に記載の装置において、前記空気吹出し口(14)が、前記下側外殻(7)の周縁の近傍に設けられる、装置。
【請求項8】
請求項1~のいずれか一項に記載の装置において、前記空気吹出し口(14)のそれぞれが、2つの剪断リブ(12)の間に設けられている、装置。
【請求項9】
請求項1~のいずれか一項に記載の装置において、前記上側外殻(5)および前記下側外殻(7)が、それぞれ繊維強化プラスチックで作られている、装置。
【請求項10】
請求項1~のいずれか一項に記載の装置において、前記空気分散空間(4)が、回転対称のインサートから形成され、前記空気分散孔(10)が前記インサートの周壁に設けられる、装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置において、前記インサートが繊維強化プラスチックで作られている、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水域、特に、静止または流動水域(例えば、湖、池、川等)、を通気する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術によると、例えば回転方式または噴射方式を用いて水域を通気することが周知である。この種の通気方式では、通常、水面に近いエリアにおいてのみ酸素が濃縮される。
【0003】
先行技術から周知のその他の通気方式(例えば、管型若しくはキャンドル型通気装置、または、ディスクディフューザ)は、それらの制限された寸法のため、配管および設置に多大な労力を伴う。また、膜管によって水域を通気することも周知である。そのような膜管を保持するために、特殊な装置が必要であり、特に自然水域においては不向きである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、先行技術の欠点を克服することである。特に、できる限り簡単に設置可能な水域通気装置が記載される。本発明のさらなる目的に従えば、水域の特に効率的な通気が達成されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
当該目的は、請求項1の特徴によって達成される。本発明の便宜的な実施形態が、従属請求項の特徴から明らかになる。
【0006】
本発明によると、水域通気装置が提案されている。前記水域通気装置は、
浮き台と、
前記浮き台で支持されたモーターと、
前記モーターに連結された伝動装置であって、当該伝動装置の出力軸が中空軸として形成された伝動装置と、
送風機であって、当該送風機に接続された空気送込ラインを通して空気を送り込む送風機において、前記空気送込ラインが前記中空軸の一方の端に接続された送風機と、
前記中空軸の他方の端に連結された中空撹拌軸と、
ほぼ鉛直に延在する前記撹拌軸の自由端に取り付けられた撹拌体と、
を備え、
前記撹拌体は、中空体として形成され、前記撹拌軸を通して送り込まれた空気が通過するための中央孔を有し、複数の空気吹出し口を有する。
【0007】
提案された装置は、素早く簡単に設置可能である。これを達成するためには、通気される水域において浮き台を配置して浮き台をそこに適切に固定しさえすればよい。モーターは、伝動装置、中空軸および撹拌体とともに、事前に組み立てられていてもよい。もちろん、撹拌軸は、撹拌体とともに、別体のアセンブリユニットを形成してもよい。当該別体のアセンブリユニットは、浮き台が水上に配置された際にのみ中空軸に装着される。
【0008】
提案された装置を用いると、1時間ごとに80~150kgの酸素を水域に送り込むことができる。よって、提案された装置は、特に自然水域の特に効率的な通気を可能にする。
【0009】
有利な実施形態によると、前記送風機が、前記浮き台上で支えられている。この場合、陸上に位置する送風機から浮き台まで空気送込ラインを敷設する必要がない。よって、本装置の設置が単純化される。
【0010】
さらに有利な実施形態によると、前記モーターおよび前記伝動装置が、前記送風機および前記送込ラインとともに、好ましくはハウジングによって囲まれている。ハウジングは、モーターおよび/または送風機を風化の影響から守る。また、有利なことに、ハウジングは消音効果を有しているため、提案された装置は、人口密度の高いエリアでも使用可能である。
【0011】
特に有利な実施形態によると、前記撹拌体が双曲面撹拌体であり、前記空気吹出し口が、前記双曲面撹拌体の周縁に設けられる。一方で、有利なことに、双曲面撹拌体は環流を引き起こし、環流は鉛直撹拌軸を中心に回転する。他方で、双曲面撹拌体は循環流を引き起こし、循環流は、通気される水域の水面から軸心方向に撹拌軸に沿い撹拌体に向かって導かれ、次に径方向に屈曲し、次に再び水域の水面に向かって鉛直方向に上昇する。これにより、水域の特に強い効率的な通気が可能になる。双曲面撹拌体を用いた結果、ここではエネルギー消費が比較的低くなる。
【0012】
有利な実施形態によると、前記孔の下流側における空気分散装置が、複数の空気分散孔を備えた空気分散空間を有する。有利なことに、各空気分散孔が空気流路内に開口し、前記空気流路が、セクションに分かれて径方向に走る壁によって画定される。便宜上、セクションに分かれて径方向に走る壁は、双曲面撹拌体の周縁に向かって接線方向に屈曲する。便宜上、前記空気吹出し口は、それぞれ前記空気流路の径方向外側端部に設けられる。双曲面撹拌体(特に空気分散装置)の提案された設計では、可能な限り双曲面撹拌体の幾可学的形状が活用される。中空体の設計によりコンパクトな構造になる。空気流路の径方向外側端部に空気吹出し口を設けることは、水域の特に効果的なガス処理に寄与する。
【0013】
特に有利な実施形態によると、前記双曲面撹拌体が、接続部を収容する上側外殻およびその上側外殻に接続された下側外殻から形成され、前記空気流路が、前記上側外殻および前記下側外殻によって画定される。これにより、空気流路は、上側外殻と下側外殻とを連結するだけで製造され得る。
【0014】
便宜上、セクションに分かれて径方向に走る搬送リブが、前記上側外殻の第1の上側から延在する。搬送リブは、壁と同様に、双曲面撹拌体の周縁に向かって接線方向に屈曲してもよい。便宜上、前記壁が、前記下側外殻の第2の上側から延在する。特に有利な実施形態によると、前記上側および下側外殻が連結された際に各搬送リブの下側が前記壁のうち1つの壁の上側縁で支持されるように、前記壁の経路が前記搬送リブの経路と一致する。この結果、特に安定した耐ねじれ構造になる。さらに、これにより、空気流路は、上側外殻を下側外殻に連結することで簡単に製造され得る。壁は、開口を有してもよいし、多数の部分から、それらの間に隙間を介して、形成されてもよい。
【0015】
さらに有利な実施形態によると、前記下側外殻の前記第2の上側が、凹状に、好ましくは双曲面状に、形成される。上側および下側の両方が双曲面状に形成されてもよい。上側外殻が下側外殻に連結されると、特にコンパクトで安定した中空体が提供される。
【0016】
便宜上、前記空気吹出し口が、前記中空体の周縁の近傍に設けられる。特に、前記空気吹出し口が、前記下側外殻(特に前記第2の上側とは反対側の前記下側外殻の第2の下側)の周縁の近傍に設けられてもよい。有利なことに、径方向外側に延在する剪断リブが、前記第2の下側に取り付けられる。
【0017】
便宜上、前記空気吹出し口のうち少なくとも1つが、2つの剪断リブの間に設けられている。提案された配置により、空気吹出し口を通って出ていく気泡は、剪断リブの効果により直ちに壊され、かつ/または、周囲の液体において細かく分散される。これにより、水域の特に効率的なガス処理が達成される。
【0018】
前記上側外殻および前記下側外殻が、それぞれ繊維強化プラスチックで作られていてもよい。便宜的な実施形態によると、前記空気分散空間が、回転対称の、好ましくは円錐状の、インサートから形成され、前記空気分散孔が前記インサートの周壁に設けられる。前記インサートも、繊維強化プラスチックで作られていてもよい。これにより、中空体は、少ない部品(具体的には、上側外殻、下側外殻およびインサート)から例えば接着により容易に製造され得る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
以降、図面を参照して、本発明の例示的実施形態をさらに詳しく説明する。図面は以下の通りである。
図1】双曲面撹拌体の部分透視図を示す。
図2】上側外殻の平面図を示す。
図3図2の上側外殻を下から見た図を示す。
図4】下側外殻の平面図を示す。
図5図4の下側外殻を下から見た図を示す。
図6】伝動装置を介した概略断面図を示す。
図7】水域通気装置の斜視図を示す。
図8図7の水域通気装置の側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1では、双曲面撹拌体が中空撹拌軸1に取り付けられている。双曲面撹拌体は、参照符号2が付されている中央接続部を有する。接続部2は、空気が通過するための中央孔3を有する。
【0021】
参照符号5が上側外殻に付される。上側外殻の第1の上側O1から搬送リブ6が延在する。参照符号7が下側外殻に付される。下側外殻の第2の上側O2から壁8が延在する。参照符号9がインサートに付される。インサート9は、孔3の下流側に設けられて空気分散空間4を形成する。インサート9は、円錐ビーカー状に形成され、その周壁上に複数の空気分散孔10を有する。各空気分散孔10は、空気流路11内に開口する。空気流路11は、隣接する壁8、ならびに、上側外殻5および下側外殻7によって形成される。剪断リブ12が、下側外殻7の第2の下側U2に、その周縁において、取り付けられる。
【0022】
図2は、上側外殻の第1の上側O1の平面図を示す。第1の上側O1から延在する搬送リブ6が見て取れ、孔3から最初は径方向に走り、次に周縁Uに向けて接線方向に屈曲する。孔3の下流側に配置され空気分散孔10を有するインサート9も見て取れる。
【0023】
図3は、図2の上側外殻を下から見た図を示す。くぼみ状の搬送リブ6が上側外殻5の第1の下側U1に見て取れる。
【0024】
図4は、下側外殻7の第2の上側O2の平面図を示す。下側外殻7は、その中心が閉じられている。つまり、上側外殻5に設けられた孔3とは対照的である。壁8は、第2の上側O2から延在する。壁8は、搬送リブ6と同様に、中心から最初は径方向に走り、次に周縁Uに向けてほぼ接線方向に屈曲する。第2の上側O2におけるくぼみを形成する複数の保持装置13が、周縁Uに位置している。以降に説明する図5から特に見て取れるように、保持装置13は、剪断リブ12を受け入れて固定するのに用いられる。
【0025】
図5は、図4の下側外殻を下から見た図を示す。下側外殻の第2の下側U2では、くぼみ状の壁8が見て取れる。対照的に、保持装置13は第2の下側U2から延在する。この点については図1も参照されたい。空気吹出し口14が、1つずつ、2つの隣接する保持装置13または2つの隣接する剪断リブ12の間に設けられる。
【0026】
図6は、モーター15に駆動されるように接続された伝動装置16を介した概略断面図を示す。伝動装置16は、伝動中空軸17を有する。伝動中空軸17の第1の端が空気送込ライン18に接続される。空気送込ライン18に接続された送風機は、ここでは示されていない。伝動中空軸17の第2の端E2が、中空撹拌軸1に接続される。図1から見て取れるように、中空撹拌軸1の第3の端E3が、図1~5に示された双曲面撹拌体に接続される。
【0027】
図1および6から特に認識できる撹拌およびガス発生装置は、例えばいかだ(浮き台)19に取り付けられてもよい(図6を参照)。これにより、水域(例えば、池、湖等)が効率的に循環およびガス処理され得る。
【0028】
ほぼ長方形のフレームの四隅において保持されている浮体には、図7および8において、参照符号20が付されている。当該フレームは、浮体20とともに、いかだを形成する。
【0029】
撹拌体が双曲面撹拌体として上述されたが、本発明の主題によれば、撹拌体が異なる形で具現化されることも、もちろん可能である。ただし、撹拌体は、回転対称に形成されるのが有利である。撹拌体は、円錐または円錐台状に形成されてもよい。
なお、本発明は、実施の態様として以下の内容を含む。
[態様1]
浮き台(19)と、
前記浮き台(19)で支持されたモーター(15)と、
前記モーター(15)に連結された伝動装置(16)であって、当該伝動装置の出力軸が中空軸(17)として形成された伝動装置(16)と、
送風機であって、当該送風機に接続された空気送込ライン(18)を通して空気を送り込む送風機において、前記空気送込ライン(18)が前記中空軸(17)の一方の端(E1)に接続された送風機と、
前記中空軸(17)の他方の端(E2)に連結された中空撹拌軸(1)と、
ほぼ鉛直に延在する前記撹拌軸(1)の自由端に取り付けられた撹拌体(K)と、
を備える水域通気装置であって、
前記撹拌体(K)は、中空体として形成され、前記撹拌軸(1)を通して送り込まれた空気が通過するための中央孔(3)を有し、複数の空気吹出し口(14)を有する、
水域通気装置。
[態様2]
態様1に記載の装置において、前記送風機が、前記浮き台(19)上で支えられている、装置。
[態様3]
態様1または2に記載の装置において、前記モーター(15)および前記伝動装置(16)が、好ましくは前記送風機および前記空気送込ライン(18)とともに、ハウジングによって囲まれている、装置。
[態様4]
態様1~3のいずれか一態様に記載の装置において、前記撹拌体(K)が双曲面撹拌体であり、前記空気吹出し口(14)が、前記双曲面撹拌体の周縁に設けられる、装置。
[態様5]
態様1~4のいずれか一態様に記載の装置において、前記孔(3)を通して導かれた空気を前記空気吹出し口(14)に向けて分散させる空気分散装置(4、10、11、14)が、前記孔(3)の下流側に設けられる、装置。
[態様6]
態様1~5のいずれか一態様に記載の装置において、前記孔の下流側における前記空気分散装置(4、10、11、14)が、複数の空気分散孔(10)を備えた空気分散空間(4)を有する、装置。
[態様7]
態様1~6のいずれか一態様に記載の装置において、各空気分散孔(10)が空気流路(11)内に開口し、前記空気流路(11)が、セクションに分かれて径方向に延在する壁(8)によって画定される、装置。
[態様8]
態様1~7のいずれか一態様に記載の装置において、前記空気吹出し口(14)が、それぞれ前記空気流路(11)の径方向外側端部に設けられる、装置。
[態様9]
態様1~8のいずれか一態様に記載の装置であって、接続部を収容する上側外殻(5)およびその上側外殻に接続された下側外殻(7)から形成され、前記空気流路(11)が、前記上側外殻(5)および前記下側外殻(7)によって画定される、装置。
[態様10]
態様1~9のいずれか一態様に記載の装置において、セクションに分かれて径方向に走る搬送リブ(6)が、前記上側外殻(5)の第1の上側(O1)から延在する、装置。
[態様11]
態様1~10のいずれか一態様に記載の装置において、前記壁(8)が、前記下側外殻(7)の第2の上側(O2)から延在する、装置。
[態様12]
態様1~11のいずれか一態様に記載の装置において、前記上側および下側外殻(5、7)が連結された際に各搬送リブの下側が前記壁(8)の上側縁で支持されるように、前記壁(8)の経路が前記搬送リブ(6)の経路と一致する、装置。
[態様13]
態様1~12のいずれか一態様に記載の装置において、前記下側外殻(7)の前記第2の上側(O2)が、凹状に、好ましくは双曲面状に、形成される、装置。
[態様14]
態様1~13のいずれか一態様に記載の装置において、径方向外側に延在する剪断リブ(12)が、前記第2の上側(O2)とは反対側の前記下側外殻(7)の第2の下側に取り付けられる、装置。
[態様15]
態様1~14のいずれか一態様に記載の装置において、前記空気吹出し口(14)が、前記下側外殻(7)の周縁の近傍に設けられる、装置。
[態様16]
態様1~15のいずれか一態様に記載の装置において、前記空気吹出し口(14)のそれぞれが、2つの剪断リブ(12)の間に設けられている、装置。
[態様17]
態様1~16のいずれか一態様に記載の装置において、前記上側外殻(5)および前記下側外殻(7)が、それぞれ繊維強化プラスチックで作られている、装置。
[態様18]
態様1~17のいずれか一態様に記載の装置において、前記空気分散空間(4)が、回転対称の、好ましくは円錐状の、インサートから形成され、前記空気分散孔(10)が前記インサートの周壁に設けられる、装置。
[態様19]
態様1~18のいずれか一態様に記載の装置において、前記インサートが繊維強化プラスチックで作られている、装置。
【符号の説明】
【0030】
1 撹拌軸
2 接続部
3 孔
4 空気分散空間
5 上側外殻
6 搬送リブ
7 下側外殻
8 壁
9 インサート
10 空気分散孔
11 空気流路
12 剪断リブ
13 保持装置
14 空気吹出し口
15 モーター
16 伝動装置
17 伝動中空軸
18 空気送込ライン
19 いかだ
20 浮体
E1 第1の端
E2 第2の端
E3 第3の端
O1 第1の上側
O2 第2の上側
U1 第1の下側
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8