(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-24
(45)【発行日】2024-05-07
(54)【発明の名称】アプリケータの位置に基づく冷却剤及びレーザの制御された発射を用いるレーザシステム
(51)【国際特許分類】
A61B 18/20 20060101AFI20240425BHJP
A61M 35/00 20060101ALI20240425BHJP
【FI】
A61B18/20
A61M35/00 Z
(21)【出願番号】P 2021563629
(86)(22)【出願日】2020-04-15
(86)【国際出願番号】 US2020028193
(87)【国際公開番号】W WO2020219308
(87)【国際公開日】2020-10-29
【審査請求日】2022-10-25
(32)【優先日】2019-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】398001791
【氏名又は名称】キャンデラ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100169155
【氏名又は名称】倉橋 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075638
【氏名又は名称】倉橋 暎
(72)【発明者】
【氏名】ショーマッカー,ケビン
【審査官】宮崎 敏長
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-164534(JP,A)
【文献】特開2019-034211(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0083190(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 18/20 - A61B 18/28
A61M 35/00
A61N 5/06 - A61N 5/067
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源を備えたベースユニットと、
前記ベースユニットに接続され、処置のために生物組織と係合するように構成及び配置された手持ち式アプリケータと、
前記アプリケータに関連付けられた位置検出機構であって、係合された前記生物組織に沿って前記アプリケータが移動させられた際に前記アプリケータの変位を特定するように構成及び配置された位置検出機構と、
レーザビームを発生するように構成及び配置されたレーザ光源と、
処置の際に前記生物組織に対する冷却剤の供給源を提供するように構成及び配置された冷却システムと、
前記位置検出機構、前記レーザ光源及び前記冷却システムに接続されたプロセッサ回路と、
を有し、
前記プロセッサ回路は、前記位置検出機構から受け取った変位
及び前記アプリケータの
変位の方向に測定したレーザビームの幅に基づいて、処置される前記生物組織への前記冷却剤の適用をトリガし、その後所定の時間遅延を経て、次にレーザ光源をトリガするように構成及び配置されるレーザシステム。
【請求項9】
前記プロセッサ回路は、下記式、
【数1】
を実行するように構成及び配置される請求項6に記載のシステム。
【請求項11】
前記レーザ光源は、レーザビームの幅に等しい変位にて、隣接して、且つ、オーバラッ
プなしで接触する連続したレーザビームを発生するように構成及び配置される請求項1に
記載のシステム。
【請求項12】
前記レーザ光源は、レーザビームの幅の80%の変位にて、隣接して、且つ、オーバラ
ップありで連続したレーザビームを発生するように構成及び配置される請求項1に記載の
システム。
【請求項13】
電源を備えたベースユニットと、
前記ベースユニットに接続され、処置のために生物組織と係合するように構成及び配置された手持ち式アプリケータと、
前記アプリケータに関連付けられた位置検出機構であって、係合された前記生物組織に沿って前記アプリケータが移動させられた際に前記アプリケータの
移動した距離を特定するように構成及び配置された位置検出機構と、
処置の際に前記生物組織に対する冷却剤の供給源を提供するように構成及び配置された冷却システムと、
前記位置検出機構及び前記冷却システムに接続されたプロセッサ回路と、
を有し、
前記プロセッサ回路は、前記位置検出機構から受け取った
前記アプリケータの移動した
距離に基づいて、処置される前記生物組織への前記冷却剤の適用をトリガするように構成及び配置されるレーザシステム。
【請求項17】
前記位置検出機構は、磁気ローラと、前記磁気ローラに関連付けられた磁場センサと、を有し、前記磁気ローラが回転する際の位相変化を検出するように構成及び配置される請求項
13に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、除毛処置及びレーザ皮膚処置などの生物組織(生体組織)の処置(治療)のためのレーザシステムに関し、より詳細には、組織処置の際のアプリケータ又はハンドピースの位置に基づく冷却剤及びレーザの制御された発射を用いるレーザシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
Ellipse FRAX 1550 フラクショナルノンアブレイティングレーザ(分割非剥離性レーザ)などの従来のレーザ機器は、皮膚表面を横切るローラの移動速度を測定し、この速度をオペレータに示す、磁気動作ローラセンサを有するハンドピースを含む。この機器は、処置される皮膚を連続的に冷却するための冷却空気を提供する。レーザを作動させるためのフットペダルが設けられている。
【0003】
この従来のレーザ機器は、その意図された目的のために首尾よく機能するが、動的冷却装置(DCD:ダイナミッククーリングデバイス)と、ハンドピースアプリケータと、を有するレーザシステムであって、処置される組織に対するアプリケータの位置に基づいてDCD及びレーザの発射を制御するように構成及び配置されたレーザシステムを提供することが求められている。
【発明の概要】
【0004】
本実施形態の目的は、上述の必要性を満たすことである。一実施形態の原理に従って、この目的は、電源を備えたベースユニットを有するレーザシステムによって達成される。手持ち式(ハンドヘルド)アプリケータが、前記ベースユニットに接続され、処置のために生物組織と係合するように構成及び配置される。位置検出機構が、前記アプリケータに関連付けられ、係合された前記生物組織に対する前記アプリケータの位置を特定するように構成及び配置される。レーザ光源が、レーザビームを発生するように構成及び配置される。冷却システムが、処置の際に前記生物組織に対する冷却剤の供給源を提供するように構成及び配置される。プロセッサ回路が、前記位置検出機構、前記レーザ光源及び前記冷却システムに接続される。前記プロセッサ回路は、前記位置検出機構から受け取ったデータに基づいて、処置される前記生物組織への前記冷却剤の適用をトリガするか、又は、処置される前記生物組織への前記冷却剤の適用をトリガし、その後所定の時間遅延を経て、次にレーザ光源をトリガするように、構成及び配置される。
【0005】
一実施形態の別の態様に従って、生物組織を処置するための手持ち式アプリケータは、レーザ光源に接続するように構成及び配置された本体(ボディ)を有する。磁気ローラが、前記本体の遠位端に設けられる。磁場センサが、前記磁気ローラに関連付けられ、前記磁気ローラが回転する際の位相変化を検出するように構成及び配置される。弁が、一般にはノズルと共に、処置の際に前記生物組織に対する冷却剤の供給源を提供するように構成及び配置される。トリガ回路が、前記磁場センサ及び前記弁に接続される。前記トリガ回路は、前記磁気ローラが回転する際に前記磁場センサによって検出された位相変化の数に基づいて、前記弁をトリガして、処置される前記生物組織に前記冷却剤を適用するように構成及び配置される。
【0006】
一実施形態の更に別の態様に従って、レーザシステムによって生物組織を処置する方法が提供される。前記レーザシステムは、処置のために生物組織と係合するように構成及び配置された手持ち式アプリケータと、前記アプリケータに関連付けられた位置検出機構であって、係合された前記生物組織に対する前記アプリケータの位置を特定するように構成及び配置された位置検出機構と、レーザビームを発生するように構成及び配置されたレーザ光源と、処置の際に前記生物組織に対して冷却剤を提供するように構成及び配置された冷却システムと、前記位置検出機構、前記レーザ源及び前記冷却システムに接続されたプロセッサ回路と、を備えている。前記方法は、前記アプリケータによって前記生物組織と係合するステップと、係合された前記生物組織に対して前記アプリケータを移動させるステップと、係合された前記生物組織に対する前記アプリケータの位置を前記位置検出機構によって特定するステップと、係合された前記生物組織に対する前記アプリケータの位置に基づいて、処置の際に前記生物組織に前記冷却剤を提供するように、前記プロセッサ回路によって前記冷却システムをトリガするステップと、を有する。前記プロセッサ回路は、所定の時間遅延の後に、前記レーザ光源をトリガする。
【0007】
本実施形態の他の目的、特徴及び特性、並びに、操作の方法、構成の関連要素の機能、部品の組み合わせ及び製造の経済性は、添付の図面を参照しながら下記の詳細な説明及び添付の特許請求の範囲(これらはその全てが本明細書の一部を形成する)を検討することで明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施形態に従って提供されるレーザシステムの斜視図である。
【
図3】
図2のレーザシステムのアプリケータの一部の概略側面図である。
【
図4】レーザシステムのアプリケータの別の実施形態の一部の概略側面図である。
【
図5】一実施形態における磁場センサによって検出される信号に基づくDCD噴霧弁及び/又はレーザ光源のトリガを説明するための概略図である。
【
図6】一実施形態に従うDCD噴霧弁及びレーザ光源をトリガするためのトリガ信号を示す図である。
【
図7】一実施形態の方法を実施するための各ステップを示すフローチャートである。
【
図8】別の実施形態の方法を実施するための各ステップを示すフローチャートである。
【
図9】オーバーラップなしで標的組織に送達された連続する円形断面レーザビームの平面図である。
【
図10】オーバーラップありで標的組織に送達された連続する円形断面レーザビームの平面図である。
【
図11】オーバーラップなしで標的組織に送達された連続する正方形断面レーザビームの平面図である。
【
図12】オーバーラップありで標的組織に送達された連続する正方形断面レーザビームの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1を参照すると、生物組織を処置するためのレーザシステムの一実施形態が、概して符号10で示されている。システム10は、放射線を皮膚又は髪などの標的生物組織に非侵襲的に送達するために使用することができる。システム10は、ベースユニット12と、概して符号14で示される送達システムと、を含む。一実施形態において、エネルギー源12によって提供されるレーザ光線(照射)は、送達システム14によって標的組織へと方向付けされる。例示される実施形態において、送達システム14は、アンビリカルケーブル16と、アプリケータ18と、を含む。アプリケータ18は、ハンドピースなどの手持ち式デバイスであってよく、標的組織に放射線照射するためにユーザーによって保持又は操作され得るものである。
【0010】
図2に示されるように、ベースユニット12は、アンビリカルケーブル16に結合されており、このベースユニット12は、送達モジュール14に接続されている。ベースユニット12は、電源(動力源)20を含み、この電源20は、アンビリカルケーブル16及びアプリケータ18を介して標的組織にレーザビームL(
図3)を放射するためにベースユニット12に収容されたレーザ光源22を含む種々のシステム構成要素に電力を供給する。レーザ光源22を作動可能にするために、フットペダル(図示せず)又はアプリケータ18上の指スイッチを用いることができる。ベースユニット12は、レーザ光源22に結合されたコントローラ24も含み、このコントローラ24は、ユーザインタフェースに結合されていてよい。コントローラ24は、プロセッサ回路25を含む。
【0011】
ベースユニット12は、組織の望ましくない熱傷を最小化するための冷却システム26を含む。冷却システム26は、レーザ除毛又は皮膚処置の際の表皮の損傷を防ぐ動的冷却装置(DCD)を含む。冷却システム26は、ベースユニット12内において、極低温ガス(cryogen gas)Cの供給源などの冷却剤を収容する。
図3を参照すると、アプリケータ18におけるDCD噴霧弁(スプレーバルブ)27は、極低温ガス源29に接続される。DCDは、弁27によって(ノズル31を用いて)皮膚の外層に極低温ガスCを噴霧することによって機能する。極低温ガスは、各レーザパルスの直前及び/又は直後に、約50msにわたり皮膚に適用することができる。DCDは、下の層を攪乱することなく皮膚の最上層を冷却することによって機能する。これは、標的とされた毛嚢、静脈、及び皮膚の他の層が、通常の温度又は通常の温度に近い温度を維持することを可能とする。
図3を参照すると、アンビリカルケーブル16は、電気通信線28、及び弁27に接続された冷却剤(クーラント)線のうちの少なくとも1つを収容することができる。
図4を参照すると、別法として、コントローラ24及び/又はプロセッサ回路25を、ベースユニット12の代わりにアプリケータ18’に収容することができる。
【0012】
図3及び
図4に示されるように、アプリケータ18、18’は、本体29を含み、概して符号30で示される位置検出機構がその本体29の遠位端に設けられている。本実施形態において、位置検出機構30は、磁気ローラ32と、ホール効果センサなどの磁場センサ34と、を含む。図示されるように、磁気ローラ32のN極及びS極は、互いに対向している。磁気ローラ32によって発生される磁場の強度は、概して磁気ローラ32に隣接して配置された固定の磁場センサ34によって検出される。磁気ローラ32が皮膚表面Sに沿って回転する際に、磁場センサ34は、回転する磁気ローラ32によって生じる位相変化を検出する(
図7のステップ40を参照)。
図5を参照すると、磁場センサ34に
よってカウント(計数)された位相変化を磁気ローラ32の変位値に変換するアルゴリズム36が、下記式に従って、プロセッサ回路25によって実行される。
【0013】
【0014】
変位信号38は、プロセッサ回路25の一部と見なせるトリガ回路41によって受け取られる。
図6を参照すると、DCD及びレーザのトリガシーケンスが理解されるであろう。標的組織上のハンドピースの初期位置からの、全てのN番目の位相変化が、標的組織上にノズル31を介して冷却剤Cだけが噴霧されるように、トリガ回路41によってDCD噴霧弁27をトリガする(開く)ことができる(
図7のステップ42)。あるいは、トリガ回路41は、冷却剤Cがノズル31を介して標的組織上に噴霧されるようにDCD噴霧弁27をトリガすることができ(
図8のステップ42)、その後所定の時間遅延を経て(
図8のステップ44)、次にレーザ光源22をトリガすることができる(
図8のステップ46)。標的組織へのオーバーラップなしでの完全なビームLの送達のためには(
図9、
図11)、変位dは、その変位の方向に測定した場合のビームの幅と等しくなるように設定される。ビームLをオーバーラップさせる場合には(
図10、
図12)、変位dは、上記のビームの幅の一部(ある割合)(例えば、80%)に設定される。
【0015】
磁場センサ34の分解能は、磁場センサ34を規定する複数のホール効果センサを用いること、磁気ローラ32において複数の磁石を用いること、又はこれら両方の組み合わせによって向上させることができる。別法として、位置検出機構30の他の実施形態を用いることができる。例えば、ローラ32の位置は、直線運動を測定する回転エンコーダー(図示せず)によって得ることができる。ローラ32の円周は、エンコーダーの1回転あたりのパルス(PPR)と関連する。ローラが完全に1回転する場合(角度360度)、移動した距離はローラの円周に等しいであろう。標的組織上で回転する際のアプリケータ18の安定化を促進するために、安定化ローラ(図示せず)が、極低温スプレーの反対側において磁気ローラ32に隣接して設けられていてよい。安定化ローラは、アプリケータが皮膚表面に対して垂直に保持されることを保証するのに役立つ。位置センサは、アプリケータの変位が、極低温スプレー、又は極低温スプレー及びレーザを送達するのにかかる時間に比べて小さい場合に、最良に機能する。典型的な時間は、10msから100msであり、これは36mm/s(1秒あたり、18mmのビーム幅2つ分)の速度で移動する場合の最大3.6mmの変位に相関する。3msのレーザパルスの間の変位は小さく、36mm/sの速度に対して約0.1mmである。
【0016】
組織表面上のレーザビームLの断面は、円形、長方形(矩形)、正方形、又は六角形であってよい。長方形及び正方形のビームは、オーバーラップなしで100%の適用範囲(カバレージ)が必要な場合に好ましい選択である。レーザビームLを成形するためにプリズムを設けることができる。別法として、円形又は長方形(矩形)のコアを有する光ファイバーを使用することができる。あるいは、別法として、円形のビームを長方形(矩形)のビームに変換するための回折光学素子を使用することができる。皮膚又は髪の概して大きな領域が処置されるため、連続するレーザビームは直接的に隣接する(例えば、接触する(
図9))ことが好ましい。あるいは、より良い処置適用範囲(カバレージ)のためには、連続するレーザビームLはオーバーラップすることができる(
図10)。
【0017】
システム10は、例えば、除毛(脱毛);ポートワイン母斑及びクモ状静脈の処置などの血管病変の処置;及び、酒さ、にきび、色素性病変及び日焼けで痛んだ皮膚の処置などの、色素の低減及び皮膚の若返り、などの多数の用途のために用いることができる。除毛における使用のためには、レーザ光源22は、755nmのアレキサンドライトレーザ、約800nm、好ましくは805nm又は810nmで作動される半導体ダイオードレーザ、及び好ましくは約4mmの深さに対して用いられる1064nmのNd:YAGレーザのうちの1つであることが好ましい。血管病変及び色素の処置における使用のためには、レーザ光源22は、532nmのKTPレーザ、1064nmのNd:YAGレーザ、585nm若しくは595nmで作動される色素レーザ、又は755nmのアレキサンドライトレーザのうちの1つであることが好ましい。血管病変のためには、処置は、約1mmの深さにおけることが好ましく、色素及び皮膚若返りのためには、処置は、約0.1~0.2mmの深さにおけることが好ましい。システム10は、顔全体の大部分に対する血管の処置、又は脚若しくは男性の背中の除毛処置などの、組織のかなりの領域を処置する場合に良好に機能する。
【0018】
本明細書に記載される操作及びアルゴリズムは、上述のようなプロセッサ回路25内における実行可能なコードとして実践することができ、あるいはスタンドアロンコンピュータ又は1つ以上の集積回路を使用して実践されるプロセッサ回路によるそのコードの実行に基づいて完成される機械可読性の非一過性有形記憶媒体に保存することができる。開示される回路の実践例としては、プログラマブルロジックアレイ(PLA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの論理アレイにおいて実施されるハードウェア論理回路、あるいは特定用途向け集積回路(ASIC)などの集積回路のマスクプログラミングによって実践されるハードウェア論理回路が挙げられる。これらの回路のいずれも、マイクロプロセッサ回路(図示せず)などの対応する内部プロセッサ回路によって実行される、ソフトウェアベースの実行可能なリソースを使用して実践することができ、また1つ以上の集積回路を使用して実践することができ、この場合、内部記憶回路に保存された実行可能コードの実行は、プロセッサ回路を実践する集積回路(群)に、アプリケーションの状態変数をプロセッサメモリに保存させ、それにより、本明細書に記載される回路の作動を実施する実行可能アプリケーションリソース(例えば、アプリケーションインタンス)を作り出す。したがって、本明細書における用語「回路」の使用は、上述の作動を実施するための論理回路を含む、1つ以上の集積回路を使用して実践されるハードウェアベースの回路、又はプロセッサ回路25を含むソフトウェアベースの回路(1つ以上の集積回路を使用して実践される)の両方を意味し、この場合、プロセッサ回路は、プロセッサ回路による実行可能なコードの実行によって変更されるアプリケーションの状態データ及びアプリケーション変数の保存のための、プロセッサメモリにおける予約された部分を含む。メモリ回路は、例えば、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)又はEPROMなどの不揮発性メモリ、及び/又はDRAMなどの揮発性メモリを使用して実践することができる。
【0019】
上述の好ましい実施形態は、本発明の構成的及び機能的原理を例示する目的のため、並びに好ましい実施形態を用いる方法を例示する目的のために示され、及び説明されており、この好ましい実施形態は、そのような原理から逸脱出発することなく変化される。したがって、本発明は、下記の特許請求の範囲の趣旨内に含まれる全ての変更を包含する。