(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-24
(45)【発行日】2024-05-07
(54)【発明の名称】モバイルデバイスを通じて自動小売機の提案を提供する方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/32 20120101AFI20240425BHJP
G06Q 20/18 20120101ALI20240425BHJP
【FI】
G06Q20/32 330
G06Q20/18
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022045149
(22)【出願日】2022-03-22
(62)【分割の表示】P 2020101558の分割
【原出願日】2016-01-29
【審査請求日】2022-04-18
(32)【優先日】2015-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2015-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515293414
【氏名又は名称】ペイレンジ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】パテル,パレッシュ,ケー.
【審査官】原 忠
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-033307(JP,A)
【文献】特開2009-230387(JP,A)
【文献】特開2003-141402(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイと、1つまたは複数のプロセッサと、無線通信モジュールと、メモリとを備えるモバイルデバイスにおいて、
前記モバイルデバイスで実行されるモバイル決済アプリケーションからの支払を受付可能な自動小売機を識別するステップであって、前記識別は、前記自動小売機に対応する一意識別子に少なくとも部分的に基づく、ステップと、
前記ディスプレイに、前記自動小売機に関係する1つまたは複数の販促提案
を表示するステップと、
前記1つまたは複数の販促提案の各販促提案を選択するユーザ入力を検出するステップと、
前記
無線通信モジュールを介して、前記自動小売機とのトランザクションの実行を開始するステップであって、前記トランザクションは、前記自動小売機に貯蔵された製品、または前記自動小売機で行われるサービスの購入に対応する、ステップと、
前記
無線通信モジュールを介して、前記製品が前記自動小売機により販売されたこと、または前記サービスが前記自動小売機で行われたことを示す通知を受信するステップと、
前記通知の受信に応じて、前記製品またはサービスのコードを取得するよう命令するプロンプトを前記モバイルデバイスのユーザに提供するステップと、
前記プロンプトに応答して提供されたユーザ入力に基づいて、前記製品またはサービスの前記コードを取得するステップと、
前記コードを取得した後、前記
無線通信モジュールを介して、前記コードをサーバに送信するステップと、
前記コードの送信に応じて、
前記サーバから前記
無線通信モジュールを介して、販促検証情報を受け取るステップと、
前記販促検証情報に基づいて、前記各販促提案は検証されたか否かについての表示を、前記ディスプレイに表示するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記1つまたは複数の販促提案は、
前記自動小売機に対応する前記一意識別子、現在の時刻および日付のうちの少なくとも1つ、前記自動小売機の位置、前記モバイルデバイスの位置、ならびに前記モバイルデバイスのユーザに対応する一意識別子のうちの少なくとも1つに基づいて識別される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コードを取得するステップは、
前記コードを含む前記製品またはサービスに関係する画像をキャプチャするステップと、
前記キャプチャされた画像から前記コードを抽出するステップと
をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記コードを取得することは、
前記モバイルデバイスのスキャナユニットで前記コードをスキャンするステップ
をさらに含む、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記コードを取得した後、所定の期間が失効したか否かを判断するステップと、
前記期間が失効したとの判断に応じて、前記モバイルデバイスの
前記ユーザに、前記各販促提案が失効したことを示す通知を提供するステップと、
前記期間が失効していないとの判断に応じて、前記コードを前記サーバに送信するステップと
をさらに含む、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記自動小売機に関係する前記1つまたは複数の販促提案を前記ディスプレイ上に表示する前に、前記自動小売機により貯蔵された製品、または前記自動小売機で行われるサービスに少なくとも部分的に基づいて、前記1つまたは複数の販促提案を選択することをさらに含む、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記1つまたは複数の販促提案を選択することは、前記自動小売機とは別の異なる自動小売機において、前記ユーザによって完了された少なくとも1つの以前のトランザクションに少なくとも部分的にさらに基づく、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記選択された各販促提案は、前記自動小売機における前記選択された各販促提案の使用を制限する時間ベースの条件と製品ベースの条件の両方に関係づけられており、さらに、前記販促検証情報は、前記トランザクションが前記時間ベースの条件と前記製品ベースの条件とを満たしたか否かについての表示を含む、請求項1ないし7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記1つまたは複数の販促提案を前記ディスプレイ上に表示している間に、前記1つまたは複数の販促提案のうちの特定の販促提案を却下するための前記ユーザからの要求を検出することと、
前記要求の検出に応答して、(i)前記特定の販促提案を前記ディスプレイ上に表示することを停止し、および(ii)前記
無線通信モジュールを介して、前記特定の販促提案を前記ユーザが却下したことを示す情報を送ることと、
をさらに含む、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記自動小売機は、決済機能付きの洗濯機、決済機能付きの乾燥機、自動販売機、パーキングメーター、料金所、ゲーム機、キオスク、スピード写真、料金所、または乗り継ぎ切符分配機である、請求項1ないし9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
ディスプレイと、
無線通信モジュールと、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記1つまたは複数のプロセッサにより実行される1つまたは複数のプログラムを格納するメモリと
を備え、前記1つまたは複数のプログラムは、請求項1ないし9のいずれか一項に記載の方法を実行するための命令を含む、モバイルデバイス。
【請求項12】
1つまたは複数のプログラムを格納する一時的でないコンピュータ可読記憶媒体であって、前記1つまたは複数のプログラムは、ディスプレイと、無線通信モジュールと、1つまたは複数のプロセッサとを有するモバイルデバイスにより実行されたときに、前記モバイルデバイスに請求項1ないし9のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を含む、一時的でないコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本願は、支払処理システムの分野に関し、詳細には、非持続性のネットワークを介したモバイルデバイスと機械との間の支払処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 自動販売機(または、より広範には「自動小売機」)は、最も広範な意味においては、数千年前から存在する。最初の単純な機械式コイン対応自動販売機は、1880年代に導入された。最新の自動販売機は、多数の異なる種類の製品を貯蔵する。これには、飲料(たとえば、水、ジュース、コーヒー、およびソーダ)、食用製品/品目(たとえば、軽食、キャンディ、果物、および冷凍食品)、および幅広い種類の非食用品目が含まれるが、これらに限定されない。この速いペースの世界において、自動販売機は至るところに存在する。
【0003】
[0003] 自動販売機は、「支払受付ユニット」の一種である(支払受付ユニットのことを、本明細書では「機械」とも総称する)。支払受付ユニット(または機械)は、製品および/またはサービスの分配に対して支払いを要求する機器である。自動販売機に加えて、支払受付ユニットは、製品および/またはサービスの分配に対して支払いを要求する他の機械でもあり得る。これには、パーキングメーター、料金所、コインランドリーの洗濯機および乾燥機、ゲーム機、キオスク、スピード写真、料金所、乗り継ぎ切符分配機、ならびに他の公知もしくはまだ発見されていない支払受付ユニットが含まれるが、これらに限定されない。
【0004】
[0004] 支払受付ユニットの使用では、ユーザは(1)支払受付ユニットに近づき、(2)支払受付ユニットの表面から所望の製品(またはサービス)を判断し、(3)支払い(硬貨、紙幣、または支払カード)を挿入し、(4)ユーザインターフェイス(たとえば、一連のボタン、キーパッド、タッチ画面、または製品が配置されている列および行などを使用した他の入力機構)を使用して自分の選択を支払受付ユニットに入力する。ユーザにより入力された選択に基づき、支払受付ユニット内の技術によって、所望の製品(またはサービス)がユーザに提供される。
【0005】
[0005] インターネットに接続されたモバイルデバイスを所持する人の数が急増するにつれ、そのようなデバイスの用途も多様化している。モバイル決済は、論理的拡張物である。ユーザに選択肢を提供するだけでなく、利便性の向上を図る目的で、モバイル決済を小売部門にもたらすための多大な開発努力が費やされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0006] 一部の実装形態では、自動小売機の販促提案を提供および処理する方法は、ディスプレイと、1つまたは複数のプロセッサと、メモリとを備えるモバイルデバイス(たとえば、モバイルデバイス104、
図1および
図2)で実行される。方法は、1つまたは複数の販促提案をディスプレイに表示するステップと、1つまたは複数の販促提案の各販促提案を選択するユーザ入力を検出するステップと、支払モジュールに結合された自動小売機とのトランザクションの実行を開始するステップであって、前記トランザクションが、自動小売機に貯蔵された製品の購入に対応する、ステップを含む。また方法は、トランザクション完了通知を支払モジュールから受け取るステップであって、トランザクション完了通知が、選択された各販促提案に対応する製品が自動小売機により販売されたことを示す、ステップと、トランザクション完了通知の受け取りに応じて、各販促提案を検証するために、販売された製品の製品コードを取得するよう促すプロンプトをモバイルデバイスのユーザに提供するステップとを含む。方法はさらに、販売された製品の製品コードを取得するステップと、製品コードを取得した後、製品コードをサーバに送信するステップと、製品コードの送信に応じて、サーバから販促検証情報を受け取るステップと、販促検証情報をディスプレイに表示するステップであって、販促検証情報が、各販促提案が検証されたか否かを示す、ステップとを含む。
【0007】
[0007] 一部の実装形態では、モバイルデバイス(たとえば、モバイルデバイス104、
図1および
図2)は、ディスプレイと、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプロセッサにより実行される1つまたは複数のプログラムを格納するメモリとを備え、1つまたは複数のプログラムが、本明細書に記載された任意の方法の操作を実行するかまたはその実行を制御する命令を含む。一部の実装形態では、一時的でない(a non-transitory)コンピュータ可読記憶媒体が、1つまたは複数のプログラムを格納し、1つまたは複数のプログラムが、1つまたは複数のプロセッサとディスプレイとを備えるモバイルデバイス(たとえば、モバイルデバイス104、
図1および
図2)により実行されたときに、コンピューティングデバイスに本明細書に記載された任意の方法の操作を実行させるかまたはその実行を制御させる命令を含む。一部の実装形態では、モバイルデバイス(たとえば、モバイルデバイス104、
図1および
図2)は、本明細書に記載された任意の方法の操作を実行するかまたはその実行を制御する手段を備える。
【0008】
[0008] (Al)一部の実装形態では、方法は、ディスプレイと、1つまたは複数のプロセッサと、メモリとを備えるモバイルデバイスで実行される。方法は、1つまたは複数の販促提案をディスプレイに表示するステップと、1つまたは複数の販促提案の各販促提案を選択するユーザ入力を検出するステップと、支払モジュールに結合された自動小売機とのトランザクションの実行を開始するステップとを含む。一部の実装形態では、トランザクションは、自動小売機に貯蔵された製品の購入に対応する。また方法は、選択された各販促提案に対応する製品が自動小売機により販売されたことを示すトランザクション完了通知を支払モジュールから受け取るステップを含む。トランザクション完了通知の受け取りに応じて、方法は、各販促提案を検証するために、販売された製品の製品コードを取得するよう促すプロンプトをモバイルデバイスのユーザに提供するステップを含む。さらに方法は、販売された製品の製品コードを取得するステップを含む。製品コードを取得した後、方法は、製品コードをサーバに送信するステップを含む。製品コードの送信に応じて、方法は、(i)サーバから販促検証情報を受け取るステップと、(ii)販促検証情報をディスプレイに表示するステップとを含む。一部の実装形態では、販促検証情報は、各販促提案が検証されたか否かを示す。
【0009】
[0009] (A2)A1の方法の一部の実装形態では、1つまたは複数の販促提案が、支払モジュールに対応する一意識別子、現在の時刻および日付のうちの少なくとも1つ、自動小売機の位置、モバイルデバイスの位置、ならびにモバイルデバイスのユーザに対応する一意識別子のうちの少なくとも1つに基づいて識別される。
【0010】
[0010] (A3)A1またはA2の方法の一部の実装形態では、方法は、1つまたは複数の販促提案を表示する前に、(i)自動小売機に結合された支払モジュールによってブロードキャストされた情報パケットを取得するステップであって、情報パケットが、認可コードと、支払モジュールに対応する一意識別子とを少なくとも含む、ステップと、(ii)トランザクション認可の要求をサーバに送信するステップであって、トランザクション認可が、認可コードと、支払モジュールに対応する一意識別子とを含む、ステップと、(iii)トランザクション認可の要求に応じて、支払モジュールに結合された自動小売機とのトランザクションを開始するための認可付与トークンと、サーバからの1つまたは複数の販促提案とを含む認可情報をサーバから受け取るステップとを含む。
【0011】
[0011] (A4)A3のいずれか1つの方法の一部の実装形態では、支払モジュールに結合された自動小売機とのトランザクションの実行が、ブロードキャストされた情報パケットに含まれる認可コードを含む認可付与トークンを支払モジュールに送信することによって開始される。
【0012】
[0012] (A5)A1~A4のいずれか1つの方法の一部の実装形態では、製品コードを取得するステップが、(i)製品コードを含む製品の画像をキャプチャするステップと、(ii)キャプチャされた画像から製品コードを抽出するステップとをさらに含む。
【0013】
[0013] (A6)A1~A5のいずれか1つの方法の一部の実装形態では、製品コードを取得するステップが、モバイルデバイスのスキャナユニットで製品の製品コードをスキャンするステップをさらに含む。
【0014】
[0014] (A7)A1~A6のいずれか1つの方法の一部の実装形態では、販促検証情報が、各販促提案を適用した後の製品の価格を示す。
【0015】
[0015] (A8)A1~A7のいずれか1つの方法の一部の実装形態では、方法は、製品コードを取得した後、所定の期間が失効したか否かを判断するステップをさらに含む。期間が失効したとの判断に応じて、方法は、モバイルデバイスのユーザに、販促提案が失効したことを示す通知を提供するステップを含む。期間が失効していないとの判断に応じて、方法は、製品コードをサーバに送信するステップを含む。
【0016】
[0016] (A9)A1~A8のいずれか1つの方法の一部の実装形態では、方法は、トランザクション完了通知をサーバに送信するステップを含む。
【0017】
[0017] (A10)A1~A9のいずれか1つの方法の一部の実装形態では、モバイルデバイスが、短距離通信プロトコルに関連付けられた第1の送受信機と、長距離通信プロトコルに関連付けられた第2の送受信機とをさらに備える。
【0018】
[0018] (A11)追加の態様では、方法は、ディスプレイと、1つまたは複数のプロセッサと、短距離送受信機(たとえば、第1の通信ユニット)と、短距離送受信機と異なる長距離送受信機(たとえば、第2の通信ユニット)と、メモリとを備えるモバイルデバイスで実行される。一部の実装形態では、方法は、モバイルデバイスで実行されるアプリケーションにより、自動小売機を、自動小売機に結合された電子支払デバイスからブロードキャストされた情報の信号強度に少なくとも部分的に基づいて認識するステップを含む。また方法は、自動小売機に関連付けられた1つまたは複数の販促提案をディスプレイに表示するステップを含む。一部の実装形態では、方法は、1つまたは複数の販促提案の各販促提案を選択するユーザ入力を検出するステップをさらに含む。方法は、短距離送受信機を介して、自動小売機により貯蔵された製品の購入に対応する、自動小売機とのトランザクションの実行を開始するステップを追加で含む。また方法は、短距離送受信機を介して、製品が自動小売機により販売されたことを示すトランザクション完了通知を電子支払デバイスから受信するステップを含む。トランザクション完了通知の受け取りに応じて、方法は、販売された製品の製品コードを取得することをモバイルデバイスのユーザに指示するプロンプトを提供するステップを含む。方法はさらに、プロンプトに応じて提供されたユーザ入力に基づいて、販売された製品の製品コードを取得するステップを含む。製品コードを取得した後、方法は、長距離送受信機を介して、製品コードをサーバに送信するステップを含む。製品コードの送信に応じて、(i)長距離送受信機を介して、販促検証情報をサーバから受け取り、(ii)販促検証情報に基づいて、ディスプレイに、各販促提案が検証されたか否かについての指示と、各販促提案を適用した後のユーザへの貸方を識別する情報とを表示する。
【0019】
[0019] (A12)A11の方法の一部の実装形態では、方法は、上記A2~A10に記載された操作のいずれかをさらに含む。
【0020】
[0020] 本願のさまざまな利点は、以下の説明に照らして明らかである。
【0021】
[0021] 開示される技術の上述した特徴および利点、ならびに追加の特徴および利点は、好ましい実装の詳細な説明を添付の図面と組み合わせて読むことにより、以下でより明確に理解される。
【0022】
[0022] 本開示の技術の実装または従来技術における技術的解決策についてより明確に説明するために、以下では、当該実装または従来技術について説明するために必要な添付の図面を簡単に紹介する。言うまでもなく、以下の説明における添付の図面は、本開示の技術のいくつかの実装を示しているだけであり、当業者は、これらの添付の図面から、創造的な労力なしで、他の図面をさらに導き出し得る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】[0023]一部の実装に係る支払処理システムのブロック図である。
【
図2】[0024]一部の実装に係るモバイルデバイスのブロック図である。
【
図3】[0025]一部の実装に係るサーバシステムのブロック図である。
【
図4】[0026]一部の実装に係る自動小売機の概略ブロック図である。
【
図5】[0027]一部の実装に係る支払モジュールのブロック図である。
【
図6A】[0028]一部の実装に係る
図5の支払モジュール(たとえば、インラインドングルアダプタ)の斜視図である。
【
図6B】[0029]一部の実装に係る
図6Aの支払モジュールの第1の端部から見た斜視図である。
【
図6C】[0030]一部の実装に係る
図6Aの支払モジュールの第2の端部から見た斜視図である。
【
図7】[0031]一部の実装に係る
図4の自動小売機内の
図6Aの支払モジュールの斜視図である。
【
図8】[0032]一部の実装に係るトランザクションを開始するプロセスの概略流れ図である。
【
図9】[0033]一部の実装に係るトランザクションを確認するプロセスの概略流れ図である。
【
図10A】[0034]一部の実装に係る支払モジュールによりブロードキャストされる情報パケットのブロック図である。
【
図10B】[0035]一部の実装に係る認可要求のブロック図である。
【
図10C】[0036]一部の実装に係る認可付与トークンのブロック図である。
【
図10D】[0037]一部の実装に係る支払モジュールにより生成されるトランザクション情報のブロック図である。
【
図11A】[0038]一部の実施形態に係る販促提案を表示する例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【
図11B】一部の実施形態に係る販促提案を表示する例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【
図11C】一部の実施形態に係る販促提案を表示する例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【
図11D】一部の実施形態に係る販促提案を表示する例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【
図11E】一部の実施形態に係る販促提案を表示する例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【
図11F】一部の実施形態に係る販促提案を表示する例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【
図11G】一部の実施形態に係る販促提案を表示する例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【
図12A】[0039]一部の実装に係る自動小売機の販促提案を提供および処理する方法の流れ図である。
【
図12B】一部の実装に係る自動小売機の販促提案を提供および処理する方法の流れ図である。
【
図12C】一部の実装に係る自動小売機の販促提案を提供および処理する方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[0040] 図面の複数の視野を通じて、同様の参照番号は、対応する部品を示す。
【0025】
[0041] 次に、添付の図面に例が示された実装を詳細に参照する。以下の詳細な説明では、本明細書で提示される主題についての完全な理解を促すために、多数の具体的な詳細が示されている。ただし、当該主題がこれらの具体的な詳細を伴わずに実践され得ることは、当業者にとって明らかである。他の部分では、実装の態様を不必要に曖昧にしないために、よく知られた方法、手続き、構成要素、および回路については詳細に説明していない。
【0026】
[0042] 以下では、本願の実装における技術的解決策について、本願の実装についての添付の図面を参照しながら、明確かつ完全に説明する。言うまでもなく、説明される実装は、本願の実装のすべてではなく、一部に過ぎない。本願の実装に基づき、当業者により創造的努力を用いずに得られる他のすべての実装は、本願の保護範囲に含まれるものとする。
【0027】
[0043]
図1は、支払処理システム100を示す。
図2~
図5は、支払処理システム100内のデバイスの例を示す。
図6A~
図6Cおよび
図7は、支払モジュール124および自動小売機122のさまざまな外観を示す。
図8は、支払処理システム100内でトランザクションを開始するプロセス800の概略流れ図である。
図9は、支払処理システム100内でトランザクションを確認するプロセス900の概略流れ図である。
図10A~
図10Dは、支払処理システム100内でのトランザクションの開始および実行に関連するデータ構造を示す。
図11A~
図11Gは、販促提案を表示するユーザインターフェイスの例を示す。
図12A~
図12Cは、自動小売機の販促提案を提供および処理する方法1200の流れ図である。
図11A~
図11Gのユーザインターフェイスは、
図12A~
図12Cの方法を示すために使用される。
【0028】
デバイスおよびシステムの例
[0044]
図1は、一部の実装に係る支払処理システム100のブロック図である。一部の実装によると、支払処理システム100は、モバイルデバイス104-1、104-2で実行されるクライアント側処理102-1、102-2(以下、「クライアント側モジュール102」)と、サーバシステム108(本明細書では、「サーバ」とも呼ぶ)で実行されるサーバ側処理106(以下、「サーバ側モジュール106」)と、自動小売機122に結合された支払モジュール124とを含む。クライアント側モジュール102は、支払処理システム100のクライアント側機能と、サーバ側モジュール106および支払モジュール124の両方との通信を提供する。一部の実装形態では、クライアント側モジュール102に関連付けられたアプリケーションが、支払処理システム100へのユーザインターフェイスをモバイルデバイス104に提供する。クライアント側モジュール102は、長距離通信プロトコル(たとえば、GSM、CDMA、Wi-Fi等)を介して、1つまたは複数のネットワーク110を通じてサーバ側モジュール106と通信し、またクライアント側モジュール102は、短距離通信プロトコル(たとえば、近距離通信(NFC)、Bluetooh(登録商標)、Bluetooh低エネルギー(BLE)等)を介して支払モジュール124と通信する。サーバ側モジュール106は、支払処理システム100のサーバ側機能を、それぞれが各モバイルデバイス104に常駐する任意の数のクライアントモジュール102に提供する。
【0029】
[0045] 支払処理システム100は、モバイルデバイス104の接続を用いて、専用通信接続も長距離通信送受信機も持たない支払モジュール124と通信する。そのため、モバイルデバイス104は、支払モジュール124とサーバシステム108との間のリレーとして機能する。さらに、モバイルデバイス104の接続を利用することは、自動小売機122の事業者の観点から、コストを低く抑えるのに役立つ。
【0030】
[0046] 一部の実装形態では、サーバ側モジュール106は、1つまたは複数のプロセッサ112と、ユーザ情報データベース114と、提案データベース116と、1つまたは複数のクライアントへの入出力(I/O)インターフェイス118とを備える。1つまたは複数のクライアントへのI/Oインターフェイス118は、サーバ側モジュール106のクライアントが面する入出力処理を容易にする。一部の実装形態では、1つまたは複数のプロセッサ112は、トランザクション要求を認可し、特定のモバイルデバイス104に対する販促提案を判断し、トランザクション決済を実行し、完了したトランザクションを確認する。ユーザ情報データベース114は、支払処理システム100の各ユーザの情報(たとえば、ユーザID、アカウント資格情報(ユーザ名およびパスワード)、トランザクション履歴、口座残高、リンクされたクレジットカードおよび銀行口座等)を格納し、提案データベース116は、製造業者、販売業者、小売業者等により提供される販促提案を格納する。
【0031】
[0047] モバイルデバイス104の例として、ハンドヘルドコンピュータ、ウェアラブルコンピューティングデバイス、携帯情報端末(PDA)、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、携帯電話、スマートフォン、高速汎用パケット無線サービス(EGPRS)携帯電話、メディアプレーヤ、ナビゲーションデバイス、ゲームコンソール、テレビ、販売時点管理(POS)端末、車載コンピュータ、電子書籍リーダ、またはこれらのデータ処理デバイスもしくは他のデータ処理デバイスの任意の2つ以上の組み合わせがあるが、これらに限定されない。
【0032】
[0048] 1つまたは複数のネットワーク110の例として、ローカルエリアネットワーク(LAN)や、インターネットなどのワイドエリアネットワーク(WAN)がある。1つまたは複数のネットワーク110は、任意選択で、任意の既知のネットワークプロトコルを使用して実装される。これには、イーサネット、ユニバーサルシリアルバス(USB)、FIREWIRE、ロングタームエボリューション(LTE)、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーション(GSM)、拡張データGSM環境(EDGE)、符号分割多重アクセス(CDMA)、時分割多重アクセス(TDMA)、Bluetooth、Wi-Fi、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)、Wi-MAX、または他の任意の適切な通信プロトコルなどの多様なワイヤードまたはワイヤレスプロトコルが含まれる。
【0033】
[0049] サーバシステム108は、1つまたは複数のスタンドアロンデータ処理装置、またはコンピュータの分散ネットワークで実装される。一部の実装形態では、サーバシステム108は、サードパーティサービスプロバイダ(たとえば、サードパーティクラウドサービスプロバイダ)のさまざまな仮想デバイスおよび/またはサービスを利用して、サーバシステム108の基盤となるコンピューティングリソースおよび/またはインフラストラクチャリソースを提供する。一部の実装形態では、サーバシステム108は、ハンドヘルドコンピュータ、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、またはこれらのデータ処理デバイスもしくは他のデータ処理デバイスの任意の2つ以上の組み合わせを含むが、それらに限定されない。
【0034】
[0050]
図1に示す支払処理システム100は、クライアント側部分(たとえば、クライアント側モジュール102)とサーバ側部分(たとえば、サーバ側モジュール106)の両方を含む。一部の実装形態では、データ処理は、モバイルデバイス104にインストールされるスタンドアロンアプリケーションとして実装される。加えて、支払処理システム100のクライアント側部分とサーバ側部分との間での機能の分割は、実装によって変化する可能性がある。たとえば、一部の実装形態では、クライアント側モジュール102は、ユーザが面する入出力処理機能のみを提供するシンクライアントであり、他のすべてのデータ処理機能をバックエンドサーバ(たとえば、サーバシステム108)に移譲する。本技術の多数の側面はサーバシステム108の観点から説明されるが、モバイルデバイス104により実行される対応する動作が、当業者にとって創造的な労力を伴わずに明らかとなる。さらに、本技術の一部の側面は、サーバシステム108、モバイルデバイス104、またはサーバシステム108とモバイルデバイス104の協調により実行され得る。
【0035】
[0051]
図2は、一部の実装に係る、ユーザに関連するモバイルデバイス104のブロック図である。モバイルデバイス104は、典型的には、1つまたは複数の処理装置(CPU)202と、2つ以上の通信デバイス204と、メモリ206と、これらの構成要素(チップセットとも呼ばれる)を相互接続する1つまたは複数の通信バス208とを含む。2つ以上の通信デバイス204は、短距離通信プロトコル(たとえば、NFC、BLE等)に関連付けられた第1の送受信機と、長距離通信プロトコル(たとえば、GSM、CDMA、Wi-Fi等)に関連付けられた第2の送受信機とを含む。モバイルデバイス104は、ユーザインターフェイス210をさらに含む。ユーザインターフェイス210は、メディアコンテンツ(たとえば、テキスト、画像、音声、ビデオ等)の提示を可能にする1つまたは複数の出力デバイス212を含む。これには、1つもしくは複数のスピーカおよび/または1つもしくは複数の視覚的ディスプレイが含まれる。ユーザインターフェイス210は、キーボード、マウス、音声コマンド入力ユニットもしくはマイク、タッチスクリーンディスプレイ、タッチ感応入力パッド、ジェスチャキャプチャカメラ、または他の入力ボタンもしくはコントロールなどのユーザ入力を容易にするユーザインターフェイス構成要素を含む、1つまたは複数の入力デバイス214をさらに含む。さらに、一部の実装形態では、モバイルデバイス104は、マイクと音声認識、またはカメラとジェスチャ認識を使用して、キーボードを補足または置換する。一部の実装形態では、モバイルデバイス104は、モバイルデバイス104の現在の状態またはモバイルデバイス104に関連する環境条件に関するコンテキスト情報を提供する1つまたは複数のセンサ215を任意選択で含む。1つまたは複数のセンサ215は、1つまたは複数のマイク、1つまたは複数のカメラ、環境光センサ、1つまたは複数の加速度計、1つまたは複数のジャイロスコープ、温度センサ、1つまたは複数の運動センサ、1つまたは複数の生体認証/生物センサ等を含むが、これらに限定されない。一部の実装形態では、モバイルデバイス104は、モバイルデバイス104の位置を判断するために、GPS(全地球測位衛星)または他の地理位置情報受信機などの位置検出デバイス217を任意選択で含む。
【0036】
[0052] メモリ206は、DRAM、SRAM、DDR RAM、または他のランダムアクセスソリッドステートメモリデバイスなどの高速ランダムアクセスメモリを含み、任意選択で、1つもしくは複数の磁気ディスクストレージデバイス、1つもしくは複数の光ディスクストレージデバイス、1つもしくは複数のフラッシュメモリデバイス、または1つもしくは複数の他の不揮発性ソリッドステートストレージデバイスなどの不揮発性メモリを含む。メモリ206は、任意選択で、1つまたは複数の処理装置202から離れて配置された1つまたは複数のストレージデバイスを含む。メモリ206、または代替でメモリ206内の不揮発性メモリは、一時的でないコンピュータ可読記憶媒体を含む。一部の実装形態では、メモリ206、またはメモリ206の一時的でないコンピュータ可読記憶媒体は、以下のプログラム、モジュール、およびデータ構造、またはそれらのサブセットもしくはスーパーセットを格納する。
●さまざまな基本システムサービスを処理し、ハードウェア依存タスクを実行する手続きを含む、オペレーティングシステム216
●2つ以上の通信デバイス204を介して、他のデバイス(たとえば、サーバシステム108および支払モジュール124)との間で信号を送受信する、通信モジュール218
●モバイルデバイス104でユーザインターフェイス210に関連付けられた1つまたは複数の出力デバイス212(たとえば、ディスプレイ、スピーカ等)を介して情報(たとえば、アプリケーション226もしくはクライアント側モジュール102に関連付けられたアプリケーションのユーザインターフェイス、ウィジット、ウェブサイトおよびそのウェブページ、ならびに/またはゲーム、音声、および/もしくはビデオコンテンツ、テキスト等)の提示を可能にする、提示モジュール220
●1つもしくは複数のユーザ入力または1つもしくは複数の入力デバイス214からの対話操作を検出し、検出された入力もしくは対話操作を解釈する、入力処理モジュール222
●ウェブサイトおよびそのウェブページを移動し、(HTTPを介して)要求し、表示する、ウェブブラウザモジュール224
●モバイルデバイス104により実行される1つまたは複数のアプリケーション226(たとえば、ゲーム、アプリケーションマーケットプレイス、支払プラットフォーム、および/または他のウェブベースもしくは非ウェブベースのアプリケーション)
●以下を含むがこれらに限定されない支払処理システム100のクライアント側データ処理および機能を提供する、クライアント側モジュール102
○第1の送受信機を介して、各支払モジュール124によりブロードキャストされた情報パケットを受信する、ブロードキャスト取得モジュール230。情報パケットは、各支払モジュール124に対応する一意識別子(すなわち、デバイスID)と、各支払モジュール124が結合された自動小売機122とのトランザクションを開始するための認可コードとを少なくとも含む
○第2の送受信機を介して認可コードを含むトランザクション認可要求をサーバシステム108に送信し、各支払モジュール124が結合された自動小売機122とのトランザクションを開始するために、第2の送受信機を介して認可コードを含む認可付与トークンをサーバシステム108から受信し、受信した認可付与トークンを(たとえば、ユーザデータ264に)格納する、トランザクション認可モジュール232
○第2の送受信機を介して、(たとえば、クライアント側モジュール102に関連付けられたアプリケーションへのトランザクション認可要求の送信に応じて、または別のタイミングで)サーバシステム108から販促提案を取得し(すなわち、受信または取り出し)、サーバシステムから取得した販促提案を提案データベース266に格納し、任意選択で、複数の要因(たとえば、デバイスID、ユーザIDおよび履歴、モバイルデバイス104の現在の位置、現在の日付/時刻等)の1つまたは複数に基づいて1つまたは複数の販促提案を判断し、1つまたは複数の販促提案を1つまたは複数の出力デバイス212(たとえば、ディスプレイ)を介してモバイルデバイスのユーザに提示し、モバイルデバイス104のユーザに提示される1つまたは複数の販促提案の1つを選択するユーザ入力を検出する、提案モジュール234
○各支払モジュール124が結合された自動小売機122とのトランザクションを開始するためのトリガを検出する、トリガ検出モジュール236(たとえば、トリガは、モバイルデバイス104のユーザによるジェスチャまたは他のユーザ入力、支払モジュール124から観察されるRSSIに基づく支払ゾーンへのモバイルデバイス104の入り込み、各販促提案の選択等である)
○第1の送受信機を介して、格納された認可付与トークンを各支払モジュール124に送信することにより、各支払モジュール124に結合された自動小売機122とのトランザクションを開始する、トランザクション開始モジュール238
○第1の送受信機を介して、支払モジュール124からトランザクション完了通知を受信する、トランザクション完了通知受信モジュール240。トランザクション完了通知は、トランザクション状態情報(たとえば、自動小売機122とのトランザクションが成功したか、中止されたか、または失敗したかを示す)、トランザクション詳細情報(たとえば、認可コード、トランザクションの金額、トランザクションに関連付けられた商品/製品、トランザクションが完了した時刻/日付、トランザクションエラー情報等)の1つまたは複数を含み、任意選択で、中断されたトランザクション情報、状態フラグ、在庫情報、過去の貨幣トランザクション情報、他のキャッシュレストランザクション情報など、各支払モジュール124および/または各支払モジュール124が結合された自動小売機122に関する他の諸情報を含む
○1つまたは複数の出力デバイス212を介して、各販促提案を検証するために、販売された製品の製品コードを取得するよう促すプロンプトをモバイルデバイス104のユーザに提供し、販売された製品の製品コードを取得し(たとえば、モバイルデバイス104のユーザが製品コードを手動で入力する、モバイルデバイス104のユーザが製品コードが抽出される販売製品の画像をキャプチャする、モバイルデバイス104のユーザがクライアント側モジュール102に関連付けられたアプリケーションのスキャナプラグインを使用して製品コードを取得する、など)、製品コードを検証するかまたは第2の送受信機を介して取得された製品コードをサーバシステム108に送信して検証させる、製品コード処理モジュール242
○第2の送受信機を介して、支払モジュール124からサーバシステム108に情報(たとえば、トランザクション状態情報、トランザクション詳細情報、各支払モジュール124および/または各支払モジュール124が結合された自動小売機122に関するその他の諸情報等)を送信する、情報リレーモジュール244
○第2の送受信機を介して、販促検証情報をサーバシステム108から受信し、1つまたは複数の出力デバイス212(たとえば、ディスプレイ)を介して、販促検証情報をモバイルデバイスのユーザに提示する、提案検証モジュール246
○サーバシステム108がトランザクション状態情報およびトランザクション詳細情報を受信および処理したことを確認する確認情報を、第1の送受信機を介して支払モジュール124に送信する、確認モジュール248
●支払処理システム100に関連する、以下を含むがこれらに限定されないデータを格納する、クライアントデータ260
○モバイルデバイス104のユーザの情報を格納する、ユーザプロファイル262。これには、一意ユーザ識別子(すなわち、ユーザID)、ログイン資格情報(すなわち、ユーザ名またはハンドルとパスワード)、トランザクション履歴、支払データ(たとえば、口座残高、リンクされたクレジットカードまたは銀行情報、アプリクレジットまたはギフトカード残高、請求先住所、配送先住所等)、連絡先情報(たとえば、電子メールアドレス、電話番号等)、ユーザのカスタムパラメータ(たとえば、年齢、所在地、趣味等)、ユーザの識別された傾向および/または好き/嫌い等が含まれるが、これらに限定されない
○トランザクション履歴情報、認可付与トークン等を格納する、ユーザデータ264
○製造業者、販売業者、小売業者等により提供された販促提案を格納する、提案データベース266
【0037】
[0053] 上記で特定された各要素は、上述したメモリデバイスの1つまたは複数に格納され得、上述した機能を実行する命令セットに対応する。上記で特定されたモジュールまたはプログラム(すなわち、命令セット)は、独立したソフトウェアプログラム、手続き、モジュール、またはデータ構造として実装する必要はなく、よってこれらのモジュールのさまざまなサブセットが、さまざまな実装形態において組み合わされ、または並べ替えられる可能性がある。一部の実装形態では、メモリ206は、任意選択で、上記で特定されたモジュールおよびデータ構造のサブセットを格納する。さらに、メモリ206は、任意選択で、上述されていない追加のモジュールおよびデータ構造を格納する。
【0038】
[0054]
図3は、一部の実装に係るサーバシステム108を示すブロック図である。サーバシステム108は、典型的には、1つまたは複数の処理装置(CPU)112と、1つまたは複数の通信デバイス304(たとえば、1つまたは複数のクライアント118へのI/Oインターフェイスを含む)と、メモリ306と、これらの構成要素(チップセットとも呼ばれる)を相互接続する1つまたは複数の通信バス308とを含む。メモリ306は、DRAM、SRAM、DDR RAM、または他のランダムアクセスソリッドステートメモリデバイスなどの高速ランダムアクセスメモリを含み、任意選択で、1つもしくは複数の磁気ディスクストレージデバイス、1つもしくは複数の光ディスクストレージデバイス、1つもしくは複数のフラッシュメモリデバイス、または1つもしくは複数の他の不揮発性ソリッドステートストレージデバイスなどの不揮発性メモリを含む。メモリ306は、任意選択で、1つまたは複数の処理装置112から離れて配置された1つまたは複数のストレージデバイスを含む。メモリ306、または代替でメモリ306内の不揮発性メモリは、一時的でないコンピュータ可読記憶媒体を含む。一部の実装形態では、メモリ306、またはメモリ306の一時的でないコンピュータ可読記憶媒体は、以下のプログラム、モジュール、およびデータ構造、またはそれらのサブセットもしくはスーパーセットを格納する。
●さまざまな基本システムサービスを処理し、ハードウェア依存タスクを実行する手続きを含む、オペレーティングシステム310
●1つまたは複数の通信デバイス304を介して、モバイルデバイス104との間で信号を送受信する、ネットワーク通信モジュール312
●以下を含むがこれらに限定されない支払処理システム100のサーバ側データ処理および機能を提供する、サーバ側モジュール106
○各モバイルデバイス104から、各支払モジュール124に関連付けられたデバイスIDと認可コードとを含むトランザクション要求を受信し、トランザクション要求を検証する、トランザクション認可モジュール314
○各支払モジュール124のデバイスIDにリンクされた暗号化/復号キーを識別し、識別された暗号化/復号キーで認可コードを復号し、識別された暗号化/復号キーで認可付与トークンを暗号化する、暗号化/復号モジュール316
○複数の要因(たとえば、トランザクション要求に含まれるデバイスID、各モバイルデバイス104のユーザに関連付けられたユーザIDおよび履歴、各モバイルデバイス104の現在の位置、現在の時刻/日付等)の1つまたは複数に基づいて、1つまたは複数の販促提案を判断する、提案判断モジュール318
○トランザクション要求が検証されたという判断に応じて、認可付与トークンと、1つまたは複数の販促提案とを各モバイルデバイス104に送信し、トランザクションが完了したときに確認情報を各モバイルデバイス104に送信する、送信モジュール320
○各モバイルデバイス104から情報を受信する、受信モジュール322。これには、製品コードおよび対応する選択された販促提案、各トランザクションのトランザクション状態情報、各トランザクションのトランザクション詳細情報、および/または他の諸情報が含まれるが、これらに限定されない
○受信した製品コード、トランザクション状態情報、および/またはトランザクション詳細情報に基づいて販促提案を検証し、販促提案が検証されたとの判断に応じて、販促検証情報を各モバイルデバイス104に送信する、提案検証モジュール324
○トランザクション詳細情報に応じて、アカウント残高からの引き落としを行うか、またはリンクされたクレジットカードもしくは銀行口座に課金する、決済モジュール326
○各支払モジュール124にリレーするために確認情報を各モバイルデバイス104に送信する、確認モジュール328
●支払処理システム100のための以下を含むがこれらに限定されないデータを格納する、サーバデータ340
○支払処理システム100の各ユーザの情報を格納する、ユーザ情報データベース114。これには、一意ユーザ識別子(すなわち、ユーザID)、ログイン資格情報(すなわち、ユーザ名またはハンドルとパスワード)、トランザクション履歴、支払データ(たとえば、口座残高、リンクされたクレジットカードまたは銀行情報、アプリクレジットまたはギフトカード残高、請求先住所、配送先住所等)、連絡先情報(たとえば、電子メールアドレス、電話番号等)、ユーザのカスタムパラメータ(たとえば、年齢、所在地、趣味等)、ユーザの識別された傾向および/または好き/嫌い等が含まれるが、これらに限定されない
○製造業者、流通業者、小売業者等により提供された販促提案を格納する、提案データベース116
○支払処理システム100の各支払モジュール124の情報を格納する、支払モジュールデータベース342。これには、一意支払モジュール識別子(すなわち、デバイスID)、暗号化/復号キー等が含まれるが、これらに限定されない
【0039】
[0055] 上記で特定された各要素は、上述したメモリデバイスの1つまたは複数に格納され得、上述した機能を実行する命令セットに対応する。上記で特定されたモジュールまたはプログラム(すなわち、命令セット)は、独立したソフトウェアプログラム、手続き、またはモジュールとして実装する必要はなく、よってこれらのモジュールのさまざまなサブセットが、さまざまな実装形態において組み合わされ、または並べ替えられる可能性がある。一部の実装形態では、メモリ306は、任意選択で、上記で特定されたモジュールおよびデータ構造のサブセットを格納する。さらに、メモリ306は、任意選択で、上述されていない追加のモジュールおよびデータ構造を格納する。
【0040】
[0056] 一部の実装形態では、サーバシステム108の機能の少なくとも一部は、モバイルデバイス104により実行され、これらの機能の対応するサブモジュールは、サーバシステム108ではなく、モバイルデバイス104内に配置され得る。一部の実装形態では、モバイルデバイス104の機能の少なくとも一部は、サーバシステム108により実行され、これらの機能の対応するサブモジュールは、モバイルデバイス104ではなく、サーバシステム108内に配置され得る。
図2および
図3に示すモバイルデバイス104およびサーバシステム108は、それぞれ、単なる例示であり、本明細書で説明される機能を実装するモジュールの異なる構成が、さまざまな実装形態において可能である。
【0041】
[0057]
図4は、一部の実装に係る自動小売機122を示す概略ブロック図である。たとえば、自動小売機122は、ユーザによる品目または製品の支払いおよび選択に応じて、品目または製品(たとえば、軽食、他の食べ物、学用品、飲料、チケット等)を分配する自動販売機またはキオスクである。自動小売機122は、コントローラ402と、電力供給装置404と、メモリ406と、ユーザインターフェイス408と、1つまたは複数の任意選択のセンサ414と、マルチドロップバス(MDB)416と、ディスペンサ424とを備える。
【0042】
[0058] 一部の実装形態では、コントローラ402は、自動小売機122の機能を管理するマイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、CPU、FPGA、ASIC等である。電力供給装置404は、外部電源(たとえば、ACまたはDC)への接続、または内部電源(たとえば、バッテリ)への接続である。一部の実装形態では、電力供給装置404は、自動小売機122のさまざまな構成要素に電力を供給するために、電力変換器および/またはインバータ、整流器、電力調整器等の1つまたは複数をさらに備える。メモリ406は、DRAM、SRAM、DDR RAM、またはその他のランダムアクセスソリッドステートメモリデバイス等の高速ランダムアクセスメモリを含み、任意選択で、1つまたは複数の磁気ディスクストレージデバイス、1つまたは複数の光ディスクストレージデバイス、1つまたは複数のフラッシュメモリデバイス、1つまたは複数のその他の不揮発性ソリッドステートストレージデバイスなどの不揮発性メモリを含む。一部の実装形態では、メモリ406は、自動小売機122の機能およびプロセス(たとえば、品目の分配、在庫の追跡、温度制御、電力制御等)を実行するためのオペレーティングシステムおよび命令を格納する。一部の実装形態では、メモリ406は、自動小売機122の在庫および自動小売機122で実行されるトランザクションに対応する構成データおよびDEX(データ交換)データをさらに格納する。
【0043】
[0059] ユーザインターフェイス408は、1つもしくは複数のスピーカおよび/または1つもしくは複数の視覚的ディスプレイなど、情報(たとえば、テキスト、画像、音声、ビデオ等)の提示を可能にする1つまたは複数の出力デバイス410を備える。ユーザインターフェイス408は、マイク、キーパッド、タッチスクリーンディスプレイ、ジェスチャキャプチャカメラ、またはその他の入力ボタンもしくはコントロールなど、ユーザ入力および品目の選択を容易にするユーザインターフェイス構成要素を含む、1つまたは複数の入力デバイス412をさらに備える。1つまたは複数の任意選択のセンサ414は、1つまたは複数のマイク、1つまたは複数のカメラ、環境光センサ、1つまたは複数の加速度計、1つまたは複数のジャイロスコープ、温度センサ、1つまたは複数の運動センサ、1つまたは複数の生体認証/生物センサ等を含むが、これらに限定されない。
【0044】
[0060] 一部の実装形態では、さまざまな支払デバイスがMDB416に結合される。これには、キャッシュレス払いを受け付ける1つまたは複数のキャッシュレス支払デバイス418(たとえば、クレジットカードリーダ)、紙幣の受け付けおよび検証を行う1つまたは複数の紙幣識別機420、ならびに硬貨の受け付けおよび釣銭の提供を行う1つまたは複数の硬貨受付機422の任意の組み合わせが含まれる。一部の実装形態では、ディスペンサ424は、自動小売機122が貯蔵する品目または製品を分配または販売する電気機械システム(たとえば、モータ、アクチュエータ等)である。たとえば、ユーザは、紙幣を紙幣識別機420に挿入し、紙幣と等価の金額を貸方計上される。この例を続けると、1つまたは複数の出力デバイス410(たとえば、ディスプレイ)は、貸方計上された金額を示し、ユーザは1つまたは複数の入力デバイス412を介して(たとえば、キーパッドを使用して、または一連のボタン押下により)品目を選択する。続いて、コントローラ402は選択された製品を分配させる信号をディスペンサ424に送信し、ディスペンサは選択された製品を分配または販売する。
【0045】
[0061]
図5は、一部の実装に係る支払モジュール124を示すブロック図である。一部の実装形態では、支払モジュール124は、
図6B、
図6C、および
図7に示すように各自動小売機122のマルチドロップバス(MDB)に結合されるオスコネクタおよびメスコネクタを備えた、インラインアダプタドングルである。たとえば、支払モジュールは、
図4に示すMDB416にインラインで接続される。支払モジュール124は、典型的には、1つまたは複数の処理装置(CPU)512と、通信デバイス504(たとえば、NFC、BLE等の短距離通信プロトコルに関連付けられた送受信機)と、メモリ506と、これらの構成要素(チップセットとも呼ばれる)を相互接続する1つまたは複数の通信バス508とを含む。メモリ506は、DRAM、SRAM、DDR RAM、または他のランダムアクセスソリッドステートメモリデバイスなどの高速ランダムアクセスメモリを含み、任意選択で、1つもしくは複数の磁気ディスクストレージデバイス、1つもしくは複数の光ディスクストレージデバイス、1つもしくは複数のフラッシュメモリデバイス、または1つもしくは複数の他の不揮発性ソリッドステートストレージデバイスなどの不揮発性メモリを含む。メモリ506は、任意選択で、1つまたは複数の処理装置512から離れて配置された1つまたは複数のストレージデバイスを含む。メモリ506、または代替でメモリ506内の不揮発性メモリは、一時的でないコンピュータ可読記憶媒体を含む。一部の実装形態では、メモリ506、またはメモリ506の一時的でないコンピュータ可読記憶媒体は、以下のプログラム、モジュール、およびデータ構造、またはそれらのサブセットもしくはスーパーセットを格納する
●さまざまな基本システムサービスを処理し、ハードウェア依存タスクを実行する手続きを含む、オペレーティングシステム510
●通信デバイス504を介して、モバイルデバイス104との間で信号を送受信する、通信モジュール512
●以下を含むがこれらに限定されないトランザクション処理モジュール514
○支払モジュール124の通信ゾーン(すなわち、BLE範囲)内の0個またはそれ以上のクライアントデバイス104に情報パケットをブロードキャストする、ブロードキャストモジュール516。情報パケットは、支払モジュール124に対応する一意識別子(すなわち、デバイスID)と、各支払モジュール124が結合された自動小売機122とのトランザクションを開始するための認可コードとを少なくとも含む。またブロードキャストモジュール516は、ブロードキャストされる認可コードを認可データベース532に格納する
○支払モジュール124に対応する暗号化/復号キーで認可コードを暗号化し、暗号化/復号キーで認可付与トークンを復号する、暗号化/復号モジュール518
○支払処理システム100に関連付けられていない貨幣トランザクションおよび/または他のキャッシュレストランザクション(たとえば、クレジットカードトランザクション)に関連する信号を検出し、当該貨幣トランザクションおよび/または他のキャッシュレストランザクションに関連する情報を(たとえば、その他情報データベース536に)格納する、トランザクションスニッフィングモジュール520
○復号された認可付与トークンの認可コードを、認可データベース532に格納されている以前にブロードキャストされた認可コードに照らしてチェックすることによりトランザクションを検証する、検証モジュール522
○トランザクションが検証されたという判断に応じて、自動小売機122に製品を販売させるかまたはサービスを実行させ、トランザクション詳細情報をトランザクションデータベース534に格納する、トランザクション処理モジュール524
○対応するトランザクションがサーバシステム108により確認されたという判断に応じて、トランザクション詳細情報をトランザクションデータベース534から削除する、確認モジュール526
●以下を含むがこれらに限定されないデータを格納する、データ530
○以前にブロードキャストされた認可コードを格納する、認可データベース532
○支払モジュール124により処理されたトランザクションのトランザクション詳細情報を格納する、トランザクションデータベース534
○状態フラグ、在庫情報、過去の貨幣トランザクション情報、他のキャッシュレストランザクション情報など、支払モジュール124および/または支払モジュール124に結合された自動小売機122に関する緒情報を格納する、その他情報データベース536
【0046】
[0062] 上記で特定された各要素は、上述したメモリデバイスの1つまたは複数に格納され得、上述した機能を実行する命令セットに対応する。上記で特定されたモジュールまたはプログラム(すなわち、命令セット)は、独立したソフトウェアプログラム、手続き、またはモジュールとして実装する必要はなく、よってこれらのモジュールのさまざまなサブセットが、さまざまな実装形態において組み合わされ、または並べ替えられる可能性がある。一部の実装形態では、メモリ506は、任意選択で、上記で特定されたモジュールおよびデータ構造のサブセットを格納する。さらに、メモリ506は、任意選択で、上述されていない追加のモジュールおよびデータ構造を格納する。
【0047】
[0063]
図6A~
図6Cは、一部の実施形態に係る、
図5の支払モジュール124のさまざまな外観を示す。支払モジュール124は、業界標準のマルチドロップバス(MDB)と連動するように予め構成された、比較的低コストなハードウェア構成要素である。MDB技術を用いていない機械では、支払モジュール124を、他のシリアルプロトコルと連動するように、またはスイッチ(たとえば、チェリースイッチ機構)を活性化するように、構成または設計することができる。たとえば、その全体が引用により援用される、米国特許出願第14/458,192号「オフライン支払式機械を後付けして電子支払を受領する方法およびシステム」を参照されたい。本質的に、支払モジュール124は、自動小売機122での支払いの確立を、他の代替支払形式(たとえば、現金)とほぼ同じ態様でシミュレートする。
【0048】
[0064] 支払モジュール124は、自動小売機122(たとえば、自動販売機)のMDB等の中にインライン挿入するアダプタドングルとして使用されるように設計されることが好ましい。MDB技術で使用されるワイヤでは、周辺機器を取り付けられるようにするために、オスおよびメスの接続端またはアダプタを使用する。自動販売機の場合、接続端またはアダプタを備えるMDBが、支払受領機構(たとえば、硬貨機構)を取り付けられるようにするために存在する。MDBのMDBオスアダプタ612およびMDBメスアダプタ614が、(
図6Bおよび
図6Cに示すように)分離され得る。
図6A~
図6Cの支払モジュール124は、オスアダプタ602と、メスアダプタ604とを有する。支払モジュール124は、MDBにシリアル(「インライン」)で差し込まれ(挿入され)得る。たとえば、MDBメスアダプタ614が支払モジュール124のオスアダプタ602に接続され得、MDBオスアダプタ612が支払モジュール124のメスアダプタ604に接続され得る。出来上がったインライン構成を
図7に示す。支払モジュール124がパススルー通信を許容するように設計されていることに留意する必要がある。そのため、モバイルデバイスと機械の間の支払処理システムが(たとえば、特定の購入について、または単純にオフにされていることにより)有効でない場合、MDBは、支払モジュール124が存在しないかのように機能し、自動小売機122は、通常どおり機能することができる。
図7で、自動小売機122は、ユーザの選択、現在のクレジット等を表示するディスプレイ722を備えている。
図7で、自動小売機122は、製品を選択するためのタッチスクリーンディスプレイ724およびボタン726をさらに備えている。
【0049】
ユーザインターフェイスおよび関連するプロセス
[0065]
図8は、一部の実施形態に係る支払処理システム100でトランザクションを実行するユーザを認証するプロセス800の概略流れ図である。一部の実装形態では、支払処理システム100は、1つまたは複数の支払モジュール124(たとえば、それぞれが商品および/またはサービスを販売する自動販売機等の各自動小売機122に関連付けられる)と、1つまたは複数のモバイルデバイス104と、サーバ108とを含む。1つまたは複数のモバイルデバイス104のそれぞれは、(たとえば、アプリケーションとしての)クライアント側モジュール102のインスタンスをフォアグラウンドまたはバックグラウンドプロセスとして実行して、支払処理システム100の他のデバイス(たとえば、サーバ108および支払モジュール124)にアクセスし、通信する。サーバ108は、支払処理システム100を管理し、一部のケースでは、1つまたは複数の支払モジュール124を供給、操作、および/または製造するエンティティと関連付けられる。簡略化するために、プロセス800について、支払処理システム100内の各支払モジュール124および各モバイルデバイス104との関連で説明する。
【0050】
[0066] 支払モジュール124は、短距離通信能力(たとえば、BLE)を介して、情報パケットをブロードキャストする(802)。情報パケットは、認可コードと、支払モジュール124に関連付けられた一意識別子(すなわち、デバイスID)とを少なくとも含む。一部の実装形態では、情報パケットは、支払モジュール124の現在のファームウェアバージョンと、支払モジュール124および/または自動小売機122の1つまたは複数の状態に対応する1つまたは複数の状態フラグとをさらに含む。情報パケットについては、以下で
図10Aを参照しながらさらに説明する。
【0051】
[0067] 一部の実装形態では、支払モジュール124は、X秒(たとえば、100ms、200ms、500ms等)ごとに、一意認可コードを送出する。一部の実装形態では、一意認可コードは、ランダムまたは疑似ランダムに生成される番号である。一部の実装形態では、支払モジュール124はランダム番号を初期化し、認可コードは、このランダム番号からの連続したカウントである。そのような実装形態では、支払モジュール124は、すべての有効な認可コードを格納することなく、最も早い有効(未失効)カウンタを格納する。一部の実装形態では、ブロードキャストされた情報パケットに含まれる認証コードは、ランダムまたは疑似ランダムに生成された番号または連続番号のハッシュ値である。
【0052】
[0068] 一部の実装形態では、支払モジュール124は、ブロードキャストされる認可コードを、受信された認可付与トークンが格納された認可コードのいずれかに一致するまで(たとえば、
図5の認可データベース542に)格納し、その後、一致する認可コードを削除する。一部の実装形態では、ブロードキャストされる認可コードは、1回だけ使用するコードである。そのため、ブロードキャストされる認可コードは、反射攻撃を防ぐために、無効化および/または削除される前に1つのモバイルデバイス104のみに使用され得る。一部の実装形態では、支払モジュール124は、以前にブロードキャストされた認可コードを所定の時間(たとえば、Y分)格納し、その後、認可コードが失効して削除される。一部の実装形態では、認可コードは、サーバシステム108により把握されているが支払モジュール124にとって一意である共有秘密キーにより暗号化される。
【0053】
[0069] モバイルデバイス104は、ブロードキャスタされた情報パケットを受信し、またモバイルデバイス104は、長距離通信能力(たとえばGSM、CDMA、Wi-Fi等)を介して、認可要求をサーバシステム108に送信する(804)。たとえば、クライアント側モジュール102に関連付けられたアプリケーションが、モバイルデバイス104でフォアグラウンドまたはバックグラウンドプロセスとして実行される。アプリケーションは、支払処理システム100にアクセスするために使用される。この例では、アプリケーションは、モバイルデバイス104が支払モジュール124の通信ゾーン(すなわち、BLE範囲)内にあるときに、ブロードキャストされた情報パケットを受信し、認可要求をサーバシステム108に自動的に送信するか、または、モバイルデバイス104が支払モジュール124の認可ゾーン内にあるときに認可要求をサーバシステム108に送信する。
【0054】
[0070] 一部の実装形態では、ブロードキャストされた情報パケットは、モバイルデバイス104(またはクライアント側モジュール102に関連付けられたアプリケーション)が支払モジュール124の認可ゾーン内に入る前に支払モジュール124から観察することを要求されるベースライン受信信号強度表示(RSSI)を示すベースライン認可ゾーン閾値(すなわち、認可ゾーン基準)を含む。一部の実装形態では、モバイルデバイス104(またはクライアント側モジュール102に関連付けられたアプリケーション)は、その短距離通信能力(たとえば、BLE無線/送受信機)の受信強度および/または他の同様の要因に基づいて、ベースライン認可ゾーン閾値をオフセットする。一部の実装形態では、認可要求は、ブロードキャストされた情報パケットに含まれていた認可コード、モバイルデバイス104のユーザに関連付けられた識別子またはモバイルデバイス104のユーザがアプリケーションにログインしたユーザアカウント(すなわち、ユーザID)、および支払モジュール124に関連付けられた識別子(すなわち、デバイスID)を少なくとも含む。一部の実装形態では、認可要求に含まれる認証コードは、クリアテキストのハッシュ値である。認可要求については、以下で
図10Bを参照しながらさらに説明する。
【0055】
[0071] 認可要求を受信した後、サーバシステム108は、認可要求を処理する(806)。一部の実装形態では、サーバシステム108は、デバイスIDに基づいて共有秘密キーを識別し、認可要求に含まれる認可コードを識別された秘密キーで復号する。サーバシステム108は、認可要求のユーザIDに関連するユーザが、支払処理システムがデバイスIDに対応する支払モジュール124が結合された自動小売機122でトランザクションを実行するための十分な資金を口座に持っているかどうかを判断する。
【0056】
[0072] サーバシステム108は、長距離通信能力(たとえば、GSM、CDMA、Wi-Fi等)を介して、認可付与トークンをモバイルデバイス104に送信する(808)。一部の実装形態では、サーバシステム108は、認可要求の認可コードが支払モジュール124に対応する共有秘密キーで復号できない(たとえば、認可コードが破損またはハッキングされている)場合、認可付与トークンを送信しない。一部の実装形態では、サーバシステム108は、認可要求のユーザIDに関連付けられたユーザがその口座に十分な資金を持っていないか、または予め定められた一日当たりの制限を超えた場合、認可付与トークンを送信しない。一部の実装形態では、認可付与トークンに加えて(または、認可が拒否された場合は認可付与トークンなしで)、サーバシステム108は、支払モジュール124に対応する共有秘密キーで暗号化されていないメッセージをモバイルデバイス104に直接送信する。メッセージを受信した後、モバイルデバイス104は、資金が十分であること、トランザクションが認可されたこと、残高が不十分であること、認可が拒否されたこと等の適切なメッセージをユーザに表示する。一部の実装形態では、サーバシステム108は、ゼロと等価である金額の認可付与トークンを送信する。この場合、支払モジュール124はこれを、残高またはクレジットが不足しているかそれに限定されない任意の数の理由により、認可が拒否されたかまたは失敗したと解釈する。一部の実装形態では、モバイルデバイス104は、トリガ条件が検出されるまで、認可付与トークンを(たとえば、ユーザデータ264に)格納する。
【0057】
[0073] モバイルデバイス104は認可付与トークンを受信し、その後、モバイルデバイス104はトリガ条件を検出する(810)。一部の実装形態では、モバイルデバイス104(またはアプリケーション)は、ハンズフリーモード(たとえば、支払モジュール124の支払ゾーンに入ったとき)または手動モード(たとえば、アプリケーションのユーザインターフェイスと相互作用して、支払モジュール124に関連付けられた支払受付ユニットとのトランザクションを開始)を介してトリガ条件を検出する。
【0058】
[0074] 一部の実装形態では、トリガ条件は、モバイルデバイス104がモバイルデバイス104により表示されるユーザインターフェイスでユーザ入力を検出したときに満たされる。たとえば、
図11Aを参照すると、トランザクションは、モバイルデバイス104のユーザと、8階の軽食販売機との間で、モバイルデバイス104がユーザインターフェイス1108の領域1120から始まる上向きスワイプジェスチャを検出したときに開始される。別の例では、
図11Dを参照すると、トランザクションは、モバイルデバイス104のユーザと、8階の軽食販売機との間で、提案A1152が接触1166により選択されたことをモバイルデバイス104が検出したときに開始される。
【0059】
[0075] 一部の実装形態では、トリガ条件は、モバイルデバイス104が各自動小売機からの支払ゾーン条件基準以上のRSSIを観察したときに満たされる。たとえば、モバイルデバイス104が支払ゾーン内に入ると、各自動小売機とモバイルデバイス104のユーザとの間のトランザクションが自動的に開始される。一部の実装形態では、各小売機から観察されるRSSIが支払ゾーン基準以上になった後、モバイルデバイス104は、検出されたときにトリガ条件を満たす役割を果たすトランザクション確認を提供するようユーザに促す。たとえば、モバイルデバイス104が支払ゾーン内に入ると、モバイルデバイス104は、可聴プロンプト、表示通知、振動などのプロンプトをユーザに提供して、各小売機とのトランザクションを開始するというユーザの意思を確認する。この例を続けると、ユーザは、モバイルデバイス104を自動小売機に向かってフリックするか、モバイルデバイスを振るか、可聴コマンドを提供するか、または表示されたユーザインターフェイスでタッチ入力/ジェスチャを実行することにより、各小売機とのトランザクションを開始する意思を確認することができる。
【0060】
[0076] 一部の実装形態では、未使用の認可付与(たとえば、トリガ条件が存在しなかったか、または失効した場合)は、モバイルデバイス104により、未使用の認可付与に対応するキャンセルメッセージをサーバシステム108に送信することによりキャンセルされる。一部の実装形態では、サーバシステム108は、トランザクション情報またはモバイルデバイス104に送信された未処理の認可付与の認可のキャンセルを受信するまで、モバイルデバイス104に送信される認可付与を拒否するか、またはその数を制限する。
【0061】
[0077] トリガ条件の検出に応じて、モバイルデバイス104は、短距離通信機能(たとえば、BLE)を介して、認可付与トークンを支払モジュール124に送信する(812)。その後、自動小売機122は(たとえば、
図7に示すディスプレイ722または724を介して)ユーザへの貸方を表示し、ユーザは自動小売機122の入力機構を(たとえば、
図7のボタン726またはタッチスクリーンディスプレイ724を介して)対話操作して製品および/またはサービスを購入する。
【0062】
[0078]
図8のプロセスについて説明した具体的な順序は単なる例であり、説明された順序が操作を実行できる唯一の順序であることを示すものではないことを理解する必要がある。当業者は、本明細書に記載された操作の順序を変更するさまざまな方法を認識する。加えて、本明細書で説明されている他の方法および/またはプロセス(たとえば、プロセス900および方法1200)に関連して本明細書で説明されている他のプロセスの詳細も、
図8に関連して上述したプロセス800に同様に当てはまることに留意する必要がある。
【0063】
[0079]
図9は、一部の実施形態に係る支払処理システム100で確認情報を処理するプロセス900の概略流れ図である。一部の実装形態では、支払処理システム100は、1つまたは複数の支払モジュール124(たとえば、それぞれが商品および/またはサービスを販売する自動販売機等の各自動小売機122に関連付けられる)と、1つまたは複数のモバイルデバイス104と、サーバ108とを含む。1つまたは複数のモバイルデバイス104のそれぞれは、(たとえば、アプリケーションとしての)クライアント側モジュール102のインスタンスをフォアグラウンドまたはバックグラウンドプロセスとして実行して、支払処理システム100の他のデバイス(たとえば、サーバ108および支払モジュール124)にアクセスし、通信する。サーバ108は、支払処理システム100を管理し、一部のケースでは、1つまたは複数の支払モジュール124を供給、操作、および/または製造するエンティティと関連付けられる。簡略化するために、プロセス900について、支払処理システム100の各自動小売機122に結合された各支払モジュール124および各モバイルデバイス104との関連で説明する。プロセス900で、支払モジュール124は、第1のトランザクションを開始したモバイルデバイス104を介して、第1のトランザクションの第1の確認情報を受信する。
【0064】
[0080] 支払モジュール124は、第1のトランザクションの完了を示す第1の通知を自動小売機122から取得する(902)。たとえば、
図8のプロセス800の後、モバイルデバイス104のユーザは、自動小売機122から購入する製品を、自動小売機122の1つまたは複数の入力機構(たとえば、
図7に示すボタン726またはタッチスクリーンディスプレイ724)を対話操作することにより選択し、自動小売機122は、選択された製品を分配する。この例を続けると、製品が分配された後、トランザクションが完了し、支払モジュール124はトランザクションが完了した旨の通知を機械から取得する。一部の実装形態では、通知は、トランザクションの金額と、(任意選択で)自動小売機122の1つまたは複数の製品の在庫情報などの自動小売機122に関連する機械状態情報とを含む。
【0065】
[0081] 第1の通知を取得した後、支払モジュール124は、第1の通知に基づいて第1のトランザクション情報を生成し(904)、また支払モジュール124は、第1のトランザクション情報を格納する。一部の実装形態では、トランザクション情報は、第1のトランザクションのトランザクションIDと、支払モジュール124に対応するデバイスIDと、モバイルデバイス104に対応するユーザIDと、第1のトランザクションが完了したことを示すトランザクション状態情報と、第1の通知により示されるトランザクション金額とを含む。一部の実装形態では、支払モジュール124は、元のブロードキャストされたパケットに含まれる認可コードおよび/または認可付与トークンを維持し、認可コードを第1のトランザクション情報に含める。一部の実装形態では、認可コードは、支払モジュール124に対応する秘密キーで暗号化される。この秘密キーは、サーバシステム108と共有されるが、モバイルデバイス104とは共有されない。一部の実装形態では、第1のトランザクション情報は、第1の通知に含まれる機械状態情報や以前に中断されたトランザクションに対応するトランザクション情報などの他の情報をさらに含む。トランザクション情報1050についてのさらなる説明については、
図10Dおよび対応するテキストを参照されたい。
【0066】
[0082] 支払モジュール124は、短距離通信能力(たとえば、BLE)を介して、第1のトランザクション情報をモバイルデバイス104に送信する(906)。
【0067】
[0083] モバイルデバイス104は、長距離通信能力(たとえば、GSM、CDMA、Wi-Fi等)を介して、第1のトランザクション情報をサーバシステム108に送信する(908)。
【0068】
[0084] サーバシステム108は、第1のトランザクション情報を処理する(910)。たとえば、サーバシステム108は、第1のトランザクション情報のユーザIDに関連付けられたユーザの口座から、第1のトランザクション情報で示された金額を引き落とす。
【0069】
[0085] サーバシステム108は、長距離通信能力(たとえば、GSM、CDMA、Wi-Fi等)を介して、第1の確認情報をモバイルデバイス104に送信する(912)。一部の実装形態では、第1の確認情報は、サーバシステム108が第1のトランザクション情報を受信したことを確認する。一部の実装形態では、第1の確認情報は、ユーザIDと、デバイスIDと、トランザクションIDと、(任意選択で)トランザクション情報に含まれる認可付与(たとえば、認可コード1058、
図10D)とを含む。
【0070】
[0086] 第1の確認情報を受信した後、モバイルデバイス104は、短距離通信能力(たとえば、BLE)を介して、第1の確認情報を支払モジュール124に送信する(914)。
【0071】
[0087] 第1の確認情報を受信した後、支払モジュール124は、格納された第1のトランザクション情報を削除する(916)。
【0072】
[0088]
図9のプロセスについて説明した具体的な順序は単なる例であり、説明された順序が操作を実行できる唯一の順序であることを示すものではないことを理解する必要がある。当業者は、本明細書に記載された操作の順序を変更するさまざまな方法を認識する。加えて、本明細書で説明されている他の方法および/またはプロセス(たとえば、プロセス800および方法1200)に関連して本明細書で説明されている他のプロセスの詳細も、
図9に関連して上述したプロセス900に同様に当てはまることに留意する必要がある。
【0073】
[0089]
図10Aは、一部の実装に係る、支払モジュール124により(たとえば、
図8のプロセス800の工程802で)ブロードキャストされる情報パケット1000のブロック図である。一部の実装形態では、情報パケット1000は、デバイスID1002と、認可コード1004とを少なくとも含む。一部の実装形態では、情報パケット1000は、現在のファームウェアバージョン1006と、1つまたは複数の状態フラグ1008と、ゾーン基準情報1010とを追加で含む。
【0074】
[0090] 一部の実装形態では、デバイスID1002は、情報パケット1000をブロードキャストする支払モジュール124に対応する一意識別子である。
【0075】
[0091] 一部の実装形態では、認可コード1004は、クリアテキストのハッシュ値である。一部の実装形態では、支払モジュール124は、番号をランダムもしくは疑似ランダムに生成し、または連続番号を判断し(
図8のプロセス800の工程802を参照)、その番号に対して予め定められたハッシュ関数(たとえば、SHA-256)を実行して、ハッシュ値を認可コード1004として作成する。一部の実装形態では、認可コード1004は、支払モジュール124に対応する秘密暗号化キーで暗号化された一意コードである。秘密暗号化キーは、サーバシステム108により共有され、サーバシステム108が認可コード1004を復号し、認可付与トークンを暗号化することを可能にするが、モバイルデバイス104とは共有されない。一部の実装形態では、サーバシステム108と支払モジュール124との間での暗号化は、2組の公開/秘密キーにより実現される。
【0076】
[0092] 一部の実装形態では、ファームウェアバージョン情報1006は、支払モジュール124の現在のファームウェアバージョン1012を識別する。一部の実装形態では、ファームウェアバージョン情報1006は、ファームウェアを更新するために支払モジュール124により受信された1つもしくは複数のパケットまたはファームウェアを更新するために支払モジュール124により必要とされる1つもしくは複数のパケットを示す更新状態情報1014をさらに含む。
【0077】
[0093] 一部の実装形態では、1つまたは複数の状態フラグ1008は、支払モジュール124および/または支払モジュール124が結合された自動小売機122の状態を示す。一部の実装形態では、1つまたは複数の状態フラグ1008は、支払モジュール124の状態を示す。これらのフラグには、支払モジュール124がサーバシステム108にアップロードされる情報(たとえば、1つまたは複数の中断されたトランザクションについてのトランザクション情報)を有することを示すアップロード情報インジケータ1016などがある。一部の実装形態では、アップロード情報インジケータ1016は、モバイルデバイス104が支払モジュール124に直ちに接続することをトリガする(たとえば、サーバシステム108にアップロードする中断されたトランザクション情報を有する場合)。一部の実装形態では、1つまたは複数の状態フラグ1008は、自動小売機122の状態を示す。これには、エラーインジケータ1018(たとえば、自動小売機122の紙幣および/または硬貨受容器の詰まり、エラーコード、または不具合を示す)、通貨レベルインジケータ1020(たとえば、自動小売機122の紙幣および/または通貨受容器のリザーバのレベルが満杯または空であることを示す)、および/または在庫レベルインジケータ1022(たとえば、自動小売機122の1つまたは複数の製品を示す)の1つまたは複数が含まれる。一部の実装形態では、1つまたは複数の状態フラグ1008は、自動小売機122によりMDB上で発行されたエラーコードである。
【0078】
[0094] 一部の実装形態では、ゾーン基準情報1010は、認可ゾーン基準1024(たとえば、モバイルデバイス104(またはアプリケーション)が支払モジュール124の認可ゾーンに入る前に観察することを要求されるベースラインRSSIを示すベースライン認可ゾーン閾値)および/または支払ゾーン基準1026(たとえば、モバイルデバイス104(またはアプリケーション)が支払モジュール124の支払ゾーンに入る前に観察することを要求されるベースラインRSSIを示すベースライン支払ゾーン閾値)を指定する。一部の実装形態では、ベースライン認可ゾーン閾値およびベースライン支払ゾーン閾値は、サーバシステム108により判断される既定値であるか、または、アプリケーションにより変数として格納される。後者の場合、認可ゾーン基準1024および支払ゾーン基準1026は、支払モジュール124の近距離通信能力(たとえば、BLE無線/送受信機)の強度および/または受信感度を補填するオフセットである。代替で、ゾーン基準情報1010は、ベースライン認可ゾーン閾値とベースライン支払ゾーン閾値との間隔を示す。よって、モバイルデバイス104(またはアプリケーション)は、間隔値と、ベースライン認可ゾーン閾値またはベースライン支払ゾーン閾値の既定値とに基づいて、ベースライン認可ゾーン閾値およびベースライン支払ゾーン閾値を判断する。たとえば、間隔が-10dbを示し、既定のベースライン支払ゾーン閾値が-90dbである場合、ベースライン認可ゾーン閾値は-80dbである。この例を続けると、ベースライン認可ゾーン閾値およびベースライン支払ゾーン閾値を判断した後、モバイルデバイス104(またはアプリケーション)は、その近距離通信能力(すなわち、BLE無線/送受信機)の強度および/または受信感度に基づいて、ベースライン認可ゾーン閾値および/またはベースライン支払ゾーン閾値をさらに調整し得る。
【0079】
[0095]
図10Bは、一部の実施形態に係る、(たとえば、
図8のプロセス800の工程804で)モバイルデバイス104によりシステムサーバ108に送信される認可要求1030のブロック図である。一部の実装形態では、認可要求1030は、デバイスID1002と、ユーザID1034と、認可コード1004とを少なくとも含む。
【0080】
[0096] 一部の実装形態では、デバイスID1002は、認可コード1004を含む情報パケット1000をブロードキャストした支払モジュール124に対応する一意識別子である。
【0081】
[0097] 一部の実装形態では、ユーザID1034は、認可要求1030をサーバシステム108に送信するモバイルデバイス104のユーザに関連付けられた一意識別子である。一部の実装形態では、ユーザID1034は、モバイルデバイス104のユーザがアプリケーションにログインしたユーザアカウントに関連付けられる。
【0082】
[0098] 一部の実装形態では、認可コード1030は、支払モジュール124によりブロードキャストされた情報パケット1000に含まれる認可コード1004である。
【0083】
[0099]
図10Cは、一部の実装に係る、(たとえば、
図8のプロセス800の工程808で)サーバシステム108によりモバイルデバイス104に送信される認可付与トークン1040のブロック図である。一部の実装形態では、モバイルデバイス104からの認可要求1030に含まれる認可コード1036が有効であり、モバイルデバイス104に関連するユーザが支払処理システムに対して十分な資金を口座に有しているとの判断に応じて、サーバシステム108は、認可付与トークン1040を生成する。一部の実装形態では、認可付与トークン1040は、デバイスID1002と、ユーザID1034と、認可金額1046と、(任意選択で)失効期間1048と、(任意選択で)認可コード1004とを少なくとも含む。一部の実装形態では、認可付与トークン1040は、支払モジュール124に対応する共有秘密キーで暗号化される。
【0084】
[00100] 一部の実装形態では、デバイスID1002は、認可コード1004を含む情報パケット1000をブロードキャストした支払モジュール124に対応する一意識別子である。
【0085】
[00101] 一部の実装形態では、ユーザID1034は、認可要求1030をサーバシステム108に送信したモバイルデバイス104のユーザに関連付けられた一意識別子である。
【0086】
[00102] 一部の実装形態では、認可金額1046は、モバイルデバイス104のユーザが認可付与トークン1140を使用してトランザクションを実行することを認可された最大金額である。たとえば、認可金額1046は、一日当たりの制限に基づいて、ユーザの総口座残高に基づいて、またはユーザID1034に関連付けられたユーザのリスクプロファイルに基づいて、モバイルデバイス104のユーザまたはサーバシステム108により予め定められる。
【0087】
[00103] 一部の実装形態では、失効期間1048は、支払モジュール124に関連付けられた自動小売機122とのトランザクションを開始するために支払モジュール124が認可付与トークン1040を有効なものとして保持する時間量のオフセットを示す。たとえば、失効期間1048は、モバイルデバイス104のユーザの履歴およびクレジット、またはモバイルデバイス104のユーザにより予め定められた期間に依存する。
【0088】
[00104] 一部の実装形態では、認可付与トークン1040は、認可要求1030に含まれていた認可コード1004をさらに含む。一部の実装形態では、認可コード1004がハッシュ値である場合、サーバシステム108は、ハッシュ値を含む認可付与トークン1040を、支払モジュール1024に関連付けられた共有秘密暗号化キーで暗号化する。その後、モバイルデバイス104がトリガ条件の検出後に認可付与トークン1040を支払モジュール124に送信すると、支払モジュール124は、サーバシステム108および(メッセージおよび認可付与を認証する)支払モジュール124のみが把握している秘密キーを使用して認可付与トークン1040を復号し、復号された認可付与トークン1040に含まれるハッシュ値を以前にブロードキャストされた有効な(すなわち、未失効および未使用の)ハッシュ値(たとえば、格納された認可コード)に一致させて、(支払モジュール124のみが把握していた)ハッシュ値の有効性を判断する。
【0089】
[00105]
図10Dは、一部の実装に係る、(たとえば、
図9のプロセス900の工程904で)支払モジュール124により生成されるトランザクション情報1050のブロック図である。一部の実装形態では、トランザクション情報1050は、各トランザクションのトランザクションID1052と、デバイスID1054と、ユーザID1056と、(任意選択で)認可コード1058と、トランザクション状態情報1060と、トランザクション詳細情報1062と、諸情報1064とを含む。一部の実装形態では、トランザクション情報1050は、支払モジュール124に対応する共有秘密キーで暗号化される。
【0090】
[00106] 一部の実装形態では、トランザクションID1052は、各トランザクションに対応する一意識別子である。一部の実装形態では、トランザクションID1052は、各トランザクションが発生した時刻および/もしくは日付ならびに位置に基づいて符号化され、またはそれらに関連付けられる。
【0091】
[00107] 一部の実装形態では、デバイスID1054は、各トランザクションを実行した支払モジュール124に対応する一意識別子である。
【0092】
[00108] 一部の実装形態では、ユーザID1056は、各トランザクションを開始したモバイルデバイス104のユーザに関連付けられた識別子である。
【0093】
[00109] 一部の実装形態では、認可コード1058は、各トランザクションを開始するために使用された元の認可コード(たとえば、認可コード1004、
図10A~
図10C)および/または認可付与トークン(たとえば、認可付与トークン1040、
図10C)に対応する。一部の実装形態では、認可コード1056は、支払モジュール124に対応する一意暗号化キーで暗号化される。
【0094】
[00110] 一部の実装形態では、トランザクション状態情報1060は、各トランザクションが完了したか、未完了であるか、または中止されたかについての指示を含む。たとえば、各トランザクションは、自動小売機122で詰まりが発生し、ユーザが各トランザクションに関連する製品を受け取っていない場合、未完了である。たとえば、各トランザクションについて金額がクレジットされた後でユーザが自動小売機122から離れた場合、そのトランザクションは中止される。別の例では、ユーザが自動小売機122で製品を選択しなかったために各トランザクションが所定の期間後にタイムアウトになった場合、そのトランザクションは中止される。別の例では、ユーザが自動小売機122の紙幣または硬貨返却機構を作動させた場合、そのトランザクションは中止される。
【0095】
[00111] 一部の実装形態では、トランザクション詳細情報1062は、各トランザクションの金額、または(たとえば、複数販売シナリオの場合に)複数のトランザクションのそれぞれの金額を示す。一部の実装形態では、トランザクション詳細情報1062は、自動小売機122により分配された品目、トランザクションの種類(たとえば、硬貨、紙幣、クレジットカード、手動モード、ハンズフリーモード等)など、各トランザクションに関する他の情報をさらに示す。
【0096】
[00112] 一部の実装形態では、諸情報1064は、支払モジュール124および/または支払モジュール124が結合された自動小売機122に関する他の情報を含む。たとえば、諸情報1064は、新しいファームウェアを実装するためのサーバシステム108への照合要求を含む。別の例では、諸情報1064は、以前に中断された1つまたは複数のトランザクションのトランザクション情報を含む。別の例では、諸情報1064は、1つまたは複数の過去の貨幣トランザクションおよび/または他のキャッシュレストランザクション(たとえば、自動小売機122でのクレジットカードまたは銀行カードでの支払い)のトランザクション情報を含む。別の例では、諸情報1064は、自動小売機122の1つまたは複数の製品についての在庫情報を含む。
【0097】
[00113] ここで、0個またはそれ以上のスピーカ1102と、0個またはそれ以上のマイク1104と、ディスプレイ1106とを備えるモバイルデバイス104で実装され得るユーザインターフェイス(「UI」)および関連プロセスの実装に注目する。たとえば、ディスプレイ1106は、1つまたは複数の接触を受け取り、情報(たとえば、メディアコンテンツ、ウェブサイトおよびそのウェブページ、ならびに/またはアプリケーション326のユーザインターフェイス)を表示するようになされたタッチスクリーン(本明細書では「タッチスクリーンディスプレイ」とも呼ばれる)である。
図11A~
図11Gは、一部の実施形態に係る、販促提案の表示を容易にする例示的なユーザインターフェイスを示す。
【0098】
[00114] 以下の例のいくつかはタッチスクリーン(タッチ感応面とディスプレイとが組み合わされたもの)での入力に関連して示されているが、一部の実装形態では、デバイスは、ディスプレイから独立したタッチ感応面での入力を検出する。一部の実装形態では、タッチ感応面は、ディスプレイの主軸に対応する主軸を有する。これらの実装によると、デバイスは、ディスプレイ上の各位置に対応する位置でのタッチ感応面との接触を検出する。この方法で、タッチ感応面上でデバイスにより検出されたユーザ入力は、タッチ感応面がディスプレイから分離している場合に、デバイスにより、デバイスのディスプレイ上のユーザインターフェイスを操作するために使用される。同様の方法が、任意選択で、本明細書で説明される他のユーザインターフェイスにも使用されることを理解する必要がある。
【0099】
[00115] 加えて、以下の例は、主に接触(たとえば、指接触、指タップジェスチャ、指スワイプジェスチャ等の指入力)に関連して示されているが、一部の実装形態では、1つまたは複数の接触が、別の入力デバイス(たとえば、マウスベース、スタイラスベース、または物理ボタンベースの入力)からの入力と置換されることを理解する必要がある。たとえば、スワイプジェスチャは、任意選択で、マウスクリック(たとえば、接触の代わり)とそれに続くスワイプのパスに沿ったカーソルの動き(たとえば、接触の動きの代わり)とにより置換される。別の例として、タップジェスチャは、任意選択で、カーソルがタップジェスチャの位置の上にある状態でのマウスクリック(たとえば、接触の検出と、それに続く接触の検出の終わりの代わり)、または物理ボタンの押下で置換される。同様に、複数のユーザ入力が同時に検出される場合、複数のコンピュータマウスが任意選択で同時に使用されること、またはマウスと指接触が任意選択で同時に使用されることを理解する必要がある。
【0100】
[00116]
図11A~
図11Gは、支払処理システム100に関連するアプリケーションのために各モバイルデバイス104(たとえば、ユーザに関連付けられた携帯電話)に表示されるユーザインターフェイス1108を示す。ただし、当業者は、
図11A~
図11Gに示されているユーザインターフェイスが他の同様のコンピューティングデバイスで実装され得ることを理解する。
図11A~
図11Gのユーザインターフェイスは、
図12A~
図12Cを参照しながら説明される方法を含む、本明細書で説明されるプロセスを示すために使用される。当業者は、以下のユーザインターフェイスが単なる例であることを理解する。さらに、当業者は、追加のアフォーダンスおよび/もしくはユーザインターフェイス要素、または少数のアフォーダンスおよび/もしくはユーザインターフェイス要素が、実際に使用され得ることを理解する。
【0101】
[00117]
図11Aは、8階の軽食販売機のトランザクション開始画面1110を表示しているモバイルデバイス104を示す。
図11Aで、トランザクション開始画面1110は、8階の軽食販売機がユーザがトランザクションを開始することを認可された3つの自動小売機の1つであることを示す一連のインジケータ1116を含む。たとえば、モバイルデバイス104のユーザは、ユーザインターフェイス1108で左から右へのスワイプジェスチャ(または代替で、右から左へのスワイプジェスチャ)を実行することにより、3つの自動小売機のうちの2番目にアクセスすることができ、ユーザインターフェイス1108で右から左へのスワイプジェスチャ(または代替で、左から右へのスワイプジェスチャ)を実行することで、3つの自動販売機のうちの1番目にアクセスすることができる。モバイルデバイス104のユーザは、アフォーダンス1112を(たとえば、タップジェスチャで)選択することにより、アプリケーションの設定および/またはホーム画面にアクセスすることができ、またモバイルデバイス104のユーザは、アフォーダンス1114を(たとえば、タップジェスチャで)選択することにより、トランザクション開始画面1110を更新することができる。
【0102】
[00118]
図11Aは、モバイルデバイス104のユーザが$100.00のプリペイド残高を有していることをさらに示す。モバイルデバイス104のユーザは、トランザクション開始画面1110の領域1120から始まる上向きスワイプジェスチャを実行することにより、8階の軽食販売機とのトランザクションを開始することができる。モバイルデバイス104のユーザは、「特別提案」領域1122を(たとえば、タップジェスチャで)選択することにより、特別販促提案にアクセスすることができ、モバイルデバイス104のユーザは、アフォーダンス1124を(たとえば、タップジェスチャで)選択することにより、8階の軽食販売機に「いいね」を加えるか、またはお気に入りに登録することができる。
図11Aは、モバイルデバイス104が「特別提案」領域1122に対応する位置で接触1140を検出していることをさらに示す。
【0103】
[00119]
図11Bは、8階の軽食販売機の特別提案画面1130を表示しているモバイルデバイス104を示す。
図11Bで、特別提案画面1130は、製品Aの画像Aを伴う製品Aについての「提案A」1152に対応する第1の領域と、製品Aの画像Aを伴う製品Aについての「提案B」1154に対応する第2の領域と、製品Bの画像Bを伴う製品Bについての「提案C」1156に対応する第3の領域とを含む。特別提案画面1130は、(たとえば、タップジェスチャを介して)活性化されたときに特別提案画面1130を更新する更新アフォーダンス1151をさらに含む。
図11Bでは、提案A、B、Cは現時点でいずれも選択されていない。モバイルデバイス104のユーザは、選択アフォーダンス1153でジェスチャ(たとえば、タップジェスチャ)を実行することにより、「提案A」1152を選択することができる。同様に、モバイルデバイス104のユーザは、選択アフォーダンス1155でジェスチャ(たとえば、タップジェスチャ)を実行することにより、「提案B」1154を選択することができ、または選択アフォーダンス1157でジェスチャ(たとえば、タップジェスチャ)を実行することにより、「提案C」1156を選択することができる。また、モバイルデバイス104のユーザは、対応する領域で右から左へのスワイプジェスチャ(または、他の実装形態では、左から右へのスワイプジェスチャ)を実行することにより、提案A、B、またはCのいずれかを却下または削除することができる。
図11Bは、モバイルデバイス104が「提案B」1154に対応する第2の領域内での第1の位置1162-aから第2の位置1162-bに移動する接触1106による右から左へのスワイプジェスチャを検出しているところをさらに示す。
【0104】
[00120] 一部の実装形態では、特別提案画面1130は、「選択された提案なし」に対応する第4の領域をさらに含む。たとえば、モバイルデバイス104のユーザは、特別提案画面1130で販促提案を閲覧するが、それらの提案のいずれをも8階の軽食販売機との将来のトランザクションに適用したくない場合がある。その場合、モバイルデバイス104のユーザは、「選択された提案なし」領域を(たとえば、タップジェスチャで)選択することができ、それに対してモバイルデバイス104は、
図11Aに示すトランザクション開始画面1110を再び表示する。
【0105】
[00121]
図11Cは、
図11Bの右から左へのスワイプジェスチャの検出に応じて、「提案B」1154に対応する第2の領域内に削除アフォーダンス1164を表示しているモバイルデバイス104を示す。削除アフォーダンス1164は、(たとえば、タップジェスチャを介して)活性化されたときに、「提案B」1154を特別提案画面1130から削除させる。
図11Cは、モバイルデバイス104が削除アフォーダンス1164に対応する位置で接触1166を検出しているところをさらに示す。
【0106】
[00122]
図11Dは、
図11Cでの削除アフォーダンス1164の選択の検出に応じて、特別提案画面1130内での「提案B」1154の表示を終えたモバイルデバイス104を示す。また
図11Dは、モバイルデバイス104が「提案A」1152の選択アフォーダンス1153の位置に対応する接触1168を検出しているところを示す。代替で、一部の実装形態では、モバイルデバイスのユーザは、いかなる提案も8階の軽食販売機との将来のトランザクションに適用したくない場合がある。その場合、ユーザは、アフォーダンス1112を(たとえば、タップジェスチャで)選択するか、または特別提案画面1130で所定のジェスチャを実行して、
図11Aに示すトランザクション開始画面1110を再び表示することができる。
【0107】
[00123]
図11Eは、
図11Dでの選択アフォーダンス1153の選択の検出に応じて、選択アフォーダンス1153が選択された状態を示す。一部の実装形態では、8階の軽食販売機とのトランザクションは、
図11Dでの選択アフォーダンス1153の選択の検出に応じて、自動的に開始される。他の実装形態では、
図11Dで選択アフォーダンス1153の選択を検出した後、モバイルデバイス104は、(
図11Aに示す)トランザクション開始画面1110を再び表示し、8階の軽食販売機とのトランザクションが、トランザクション開始画面1110の領域1120から始まる上向きスワイプジェスチャの検出に応じて開始される。
【0108】
[00124]
図11Fは、モバイルデバイス104のユーザに、
図11Dで選択された「提案A」1152を検証するために、製品Aの製品コード(たとえば、UPCコード、SKU等)を取得するよう促す製品コード画面1170を表示しているモバイルデバイス104を示す。製品コード画面1170は、製品Aの画像をキャプチャし、および/または製品Aの製品コードをスキャンするための、製品コードスキャナウィンドウ1172をさらに含む。
図11Fでは、モバイルデバイス104のカメラの視野内にある製品A(たとえば、キャンディバー)のUPCコード1174(たとえば、製品コード)が、製品コードスキャナウィンドウ1172内に表示されている。たとえば、モバイルデバイス104のユーザは、製品コードスキャナウィンドウ1172内でタップする、可聴コマンドを発行する、モバイルデバイス104の所定の物理ボタンを押す等により、製品Aの画像(現在の視野内のUPCコード1174を含む)をキャプチャするか、またはUPCコード1174をスキャンすることができる。また
図11Fは、モバイルデバイス104のユーザが、製品Aの購入により
図11A~
図11Eに示す金額よりも$1.00少なくなった$99.00のプリペイド残高を有していることを示す。
【0109】
[00125]
図11Gは、提案検証画面1180を表示しているモバイルデバイス104を示す。一部の実装形態では、モバイルデバイス104は、ユーザが8階の軽食販売機とのトランザクションを完了し、サーバが製品コード情報(たとえば、
図11FでスキャンされたUPC)を検証した後で、提案検証画面1180を表示する。
図11Gでは、提案検証画面1180は、「提案A」1152が検証され、ユーザの残高に$0.25が貸方計上されたことを示している。
図11Gは、モバイルデバイス104のユーザが、「提案A」1152が検証され、「提案A」1152について$0.25がクレジットされたことで、
図11Gに示す金額よりも$0.25多い$99.25のプリペイド残高を有していることをさらに示す。
【0110】
[00126]
図12A~
図12Cは、一部の実装に係る、自動小売機の販促提案を提供および処理する方法1200の流れ図を示す。一部の実装形態では、方法1200は、ディスプレイと、1つまたは複数のプロセッサと、メモリとを備えるモバイルデバイスにより実行される。たとえば、一部の実装形態では、方法1200は、モバイルデバイス104(
図1および
図2)またはその構成要素(たとえば、クライアント側モジュール102、
図1および
図2)により実行される。一部の実装形態では、方法1200は、一時的でないコンピュータ可読記憶媒体に格納された命令により統制され、当該命令は、モバイルデバイスの1つまたは複数のプロセッサにより実行される。方法1200の一部の操作は、任意選択で組み合わされ、および/または一部の操作の順序は、任意選択で変更される。
【0111】
[00127] 一部の実装形態では、支払処理システム100(
図1)は、方法1200を実行するモバイルデバイス104と、サーバシステム108と、自動小売機122に結合された支払モジュール124とを含む。クライアント側モジュール102(たとえば、アプリケーションとして)のインスタンスが、モバイルデバイス104でフォアグラウンドまたはバックグラウンドプロセスとして実行されて、支払処理システム100の他のデバイス(たとえば、サーバ108および支払モジュール124)へのアクセスおよび通信が行われる。サーバ108は、支払処理システム100を管理し、一部のケースでは、支払モジュール124を供給、操作、および/または製造するエンティティと関連付けられる。
【0112】
[00128] 一部の実装形態では、1つまたは複数の販促提案を表示する前に、モバイルデバイスが、自動小売機に結合された支払モジュールによってブロードキャストされた情報パケットであって、認可コードと、支払モジュールに対応する一意識別子とを少なくとも含む情報パケットを取得し、認可コードと支払モジュールに対応する一意識別子とを含むトランザクション認可の要求をサーバに送信し、トランザクション認可の要求に応じて、支払モジュールに結合された自動小売機とのトランザクションを開始するための認可付与トークンとサーバからの1つまたは複数の販促提案とを含む認可情報をサーバから受信する(1202)。プロセス800で説明したように、モバイルデバイス104またはその構成要素(たとえば、ブロードキャスト取得モジュール230、
図2)は、支払モジュール124によりブロードキャストされた、認可コードと支払モジュール124に関連付けられた識別子とを少なくとも含む情報パケットを取得する。続いて、モバイルデバイス104またはその構成要素(たとえば、トランザクション認可モジュール232、
図2)は、認可コードをサーバ108に送信して、支払モジュール124が結合された自動小売機122とのトランザクションを事前認可する。サーバ108が潜在的なトランザクションを事前認可したとの判断に応じて、モバイルデバイス104またはその構成要素(たとえば、トランザクション認可モジュール232、
図2)は、は、自動小売機122とのトランザクションを実行するための認可付与トークンを受信する。一部の実装形態では、モバイルデバイス104は、自動小売機122とのトランザクションを開始するためのトリガ条件が(たとえば、
図2のトリガ検出モジュール236により)検出されるまで、認可付与トークンを(たとえば、
図2のユーザデータ265に)格納する。一部の実装形態では、トリガ条件は、モバイルデバイス104がモバイルデバイス104により表示されるユーザインターフェイスでユーザ入力を検出したときに満たされる。たとえば、
図11Aを参照すると、モバイルデバイス104がユーザインターフェイス1108の領域1120から始まる上向きスワイプジェスチャを検出したときに、モバイルデバイス104のユーザと8階の軽食販売機との間でトランザクションが開始される。別の例では、
図11Dを参照すると、モバイルデバイス104が接触1166による提案A1152の選択を検出したときに、モバイルデバイス104のユーザと8階の軽食販売機との間でトランザクションが開始される。
【0113】
[00129] 一部の実装形態では、モバイルデバイスは、短距離通信プロトコルに関連付けられた第1の送受信機と、長距離通信プロトコルに関連付けられた第2の送受信機とを含む(1204)。モバイルデバイスは、第1の送受信機を介して支払モジュールと通信し、またモバイルデバイスは、第2の送受信機を介してサーバと通信する。たとえば、短距離通信プロトコルは、BLE、NFC等であり、長距離通信プロトコルは、GSM、CDMA、Wi-Fi等である。
【0114】
[00130] モバイルデバイスは、1つまたは複数の販促提案をディスプレイに表示する(1206)。一部の実装形態では、モバイルデバイス104は、ユーザが十分な残高を有している製品の販促提案のみを表示する。たとえば、ソーダの値段が$2.00で、$0.50の割引が販促されており、ユーザの残高が$1.00しかないとする。この例では、モバイルデバイスは、ソーダの販促の表示を見送る。たとえば、
図11Bは、8階の軽食販売機の特別提案画面1130を表示しているモバイルデバイス104を示す。
図11Bで、特別提案画面1130は、製品Aの画像Aを伴う製品Aについての「提案A」1152に対応する第1の領域と、製品Aの画像Aを伴う製品Aについての「提案B」1154に対応する第2の領域と、製品Bの画像Bを伴う製品Bについての「提案C」1156に対応する第3の領域とを含む。代替で、一部の実装形態では、ユーザがトランザクションを完了した後に1つまたは複数の販促提案の1つが自動的に適用され、モバイルデバイスは、その販促に対応する製品コードを提供するようユーザに促す。一部の実装形態では、1つまたは複数の選択可能な販促提案の代わりに、1つまたは複数の広告が表示される。
【0115】
[00131] 一部の実装形態では、1つまたは複数の販促提案の1つは、自動小売機122に関連付けられていない製品またはサービスの「謝礼」(すなわち、帯域外提案)である。たとえば、ユーザが特定の製品を購入した場合、そのユーザは、無料ダウンロード(たとえば、音楽、ビデオ等)、アプリ内クレジット(たとえば、デジタルメディアマーケットプレイス内での$2.00相当の購入、またはアプリ内でのゲームの購入のための$2.00のクレジット)等のリンクを電子メール経由で受信する。これは、製品の検証を必要とする場合と、しない場合とがある。たとえば、当該機械からいずれかの製品を今購入すると、小売店からソーダのケースを購入するための$1.00オフのクーポンへのリンクが電子メールまたはテキスト経由で得られる。一部の実装形態では、提案は、帯域外提案である「追加販売」であり得る。たとえば、XYZコーラを今購入すると、電子メールアドレスに送られてくるクーポンで、XYZコーラのケースを店舗からたったの$1.50で得られる。別の例では、ABCチップスを今購入すると、かっこいいTシャツを$5.00で購入するための特別割引提案が得られる。この例では、$5.00がトランザクション価格に追加され、かっこいいTシャツの引き換えおよび配送に関する電子メールがユーザに送信される。
【0116】
[00132] 一部の実装形態では、ユーザは、提案を却下または削除することができ、モバイルデバイス104は、この情報を分析目的でサーバ108に送信する。一例では、
図11Cは、
図11Bでの右から左へのスワイプジェスチャの検出に応じて、「提案B」1154に対応する第2の領域内で削除アフォーダンス1164を表示しているモバイルデバイス104を示す。この例を続けると、
図11Dは、
図11Cでの削除アフォーダンス1164の選択の検出に応じて、特別提案画面1130内での「提案B」1154の表示を終えたモバイルデバイス104を示している。
【0117】
[00133] 一部の実装形態では、1つまたは複数の販促提案は、支払モジュールに対応する一意識別子、現在の時刻および日付のうちの少なくとも1つ、自動小売機の位置、モバイルデバイスの位置、ならびにモバイルデバイスのユーザに対応する一意識別子のうちの少なくとも1つに基づいて識別される(1208)。一部の実装形態では、サーバ108またはその構成要素(たとえば、提案判断モジュール328、
図3)は、現在の時刻/日付、現在の位置、支払モジュールに関連付けられたデバイスID、モバイルデバイスのユーザに関連付けられたユーザID等に基づいて、1つまたは複数の販促提案を判断/識別する。一部の実装形態では、モバイルデバイス104またはその構成要素(たとえば、提案モジュール234、
図2)は、現在の時刻/日付、現在の位置、支払モジュールに関連付けられたデバイスID、モバイルデバイスのユーザに関連付けられたユーザID等に基づいて、予め格納された提案のコレクションから、1つまたは複数の販促提案を判断/識別する。たとえば、モバイルデバイス104は、アプリケーションのアップデートの一部等としてサーバ108により以前に送信された提案を含む提案データベース266から、1つまたは複数の販促提案を識別する。
【0118】
[00134] 一部の実装形態では、販促提案は、自動小売機122に貯蔵された製品または過去の行動(たとえば、ユーザによって選択された以前の提案、ユーザによって削除された以前の提案、ユーザによって選択されなかった以前の提案など)に基づいて識別される。たとえば、軽食の自動販売機とソーダの自動販売機が並んでいるとする。ユーザは最初にソーダを購入する。次に、ユーザが軽食販売機とのトランザクションを行うときに、(たとえば、ソーダの販売業者と軽食の販売業者のクロス販促を可能にするために)特定の製品の提案がユーザに提示される。代替で、提案は、ユーザがソーダ販売機で選択しなかったもの、または以前に能動的に削除された提案に基づき得る。
【0119】
[00135] 一部の実装形態では、サーバ108および支払モジュール124の提供者は、販促マーケットプレイスを管理して、製品の製造業者および販売業者による販促提案の配置を促進し、またさまざまな製造業者および販売業者の間の競争を促進する。たとえば、製品の販売業者または製造業者は、特定の品目についての$0.25の割引の販促提案を、カリフォルニア州の該当するすべてのコミュニティカレッジで、木曜日の太平洋夏時間午後2時から午後4時までの間に配置することができる。別の例では、製品の販売業者または製造業者は、製品の50%割引の販促提案を、製品が失効する日に(たとえば、傷みやすいサンドイッチ等を販売するために)すべての該当する自動小売機に配置することができる。一部の実装形態では、クロス販促提案または複合販促提案を配置して、ユーザが異なるエンティティにより製造または販売されている特定の飲料および軽食の組み合わせを購入したときにクレジット(たとえば、リベート)を得られるようにすることもできる。
【0120】
[00136] 一部の実装形態では、エンティティのキャンパスでの自動小売機のすべての製品についての販促提案(本質的に補助金)は、選ばれたユーザのみが利用可能である。たとえば、法律事務所のすべての弁護士およびスタッフには軽食についての補助金付き料金が与えられるが、清掃員はその補助金付き料金の恩恵を得られない。別の例では、すべてのフルタイム従業員には軽食についての補助金付き料金が与えられるが、臨時職員はその補助金付き料金の恩恵を得られない。
【0121】
[00137] 一部の実装形態では、品目の基本価格が変化する可変価格設定が定められ、販促提案が可変価格設定方式に追加され得る。たとえば、販売業者は、オフピーク時間(たとえば、午後9時~午前6時)の間は、該当する機械ですべての品目の値段を下げたいと考える。よって、トランザクションが完了した後、サーバ108は、値下げした価格のみをユーザに課金し、サーバがトランザクションを処理して考慮した後、モバイルデバイス104に表示されるトランザクション確認情報が、自動小売機122に表示された価格ではなく値下げされた価格のみがユーザに課金されたことを示す。
【0122】
[00138] モバイルデバイスは、1つまたは複数の販促提案の各販促提案を選択するユーザ入力を検出する(1210)。たとえば、ユーザ入力は、タッチ入力、音声入力等である。たとえば、
図11Dは、「提案A」1152の選択アフォーダンス1153の選択を検出しているモバイルデバイス104を示し、
図11Eは、
図11Dでの選択アフォーダンス1153の選択の検出に応じて選択アフォーダンス1153が選択されたところを示す。一部の実装形態では、各販促提案は、選択された金額をユーザの次のトランザクションに追加するAIDS研究への寄付などの、マイナスの販促提案である。代替で、一部の実装形態では、各販促提案は、トランザクションが直近のドルに切り上げられ、追加の金額が癌研究財団に寄付される、マイナスの販促提案である。
【0123】
[00139] モバイルデバイスは、支払モジュールに結合された自動小売機との、自動小売機により貯蔵される製品の購入に対応するトランザクションの実行を開始する(1212)。一部の実装形態では、トランザクションは、各販促提案の選択に応じて開始される(すなわち、ワンクリックトランザクション開始プロセス)。たとえば、8階の軽食販売機とのトランザクションは、
図11Dでの選択アフォーダンス1153の選択の検出に応じて、自動的に開始される。他の実装形態では、ユーザは、提案を選択した後、自動小売機とのトランザクションを開始する動作を実行する(すなわち、ツーステップトランザクション開始プロセス)。たとえば、
図11Dで選択アフォーダンス1153の選択を検出した後、モバイルデバイス104は、(
図11Aに示す)トランザクション開始画面1110を再び表示し、8階の軽食販売機とのトランザクションが、トランザクション開始画面1110の領域1120から始まる上向きスワイプジェスチャの検出に応じて開始される。
【0124】
[00140] 一部の実装形態では、ブロードキャストされた情報パケットに含まれていた認可コードを含む認可付与トークンを支払モジュールに送信することにより、支払モジュールに結合された自動小売機とのトランザクションの実行が開始される(1214)。一部の実装形態では、トランザクションの実行の開始は、モバイルデバイス104またはその構成要素(たとえば、トランザクション開始モジュール238、
図2)が格納された認可付与トークンを支払いのために支払モジュール124に送信し、ユーザが自動小売機122のユーザインターフェイスを使用して製品を手動で選択することを含む。そのため、自動小売機122は、選択された販促提案について何も把握せず、ユーザから支払いが送信されたことのみを把握する。たとえば、自動小売機122は、トランザクションと、支払モジュール124によりモバイルデバイス104に渡される製品情報とを返すが、それが提案に対応する製品であるか否かを判断することはできず、明言することもできない。たとえば、トランザクション完了通知は、「私はE3を$1.00で販売した」ことを示す。
【0125】
[00141] モバイルデバイスは、選択された各販促提案に対応する製品が自動小売機により販売されたことを示すトランザクション完了通知を支払モジュールから受信する(1216)。一部の実装形態では、モバイルデバイス104またはその構成要素(たとえばトランザクション完了通知受信モジュール240、
図2)は、ユーザが自動小売機122のユーザインターフェイスを使用して製品を手動で選択した後、支払モジュール124からトランザクション完了通知(たとえば、トランザクション状態情報、トランザクション詳細情報、各支払モジュール124および/または各支払モジュール124が結合された自動小売機122に関するその他の諸情報など)を受信する。一部の実装形態では、トランザクション完了通知は、トランザクションに関連する商品/サービス、自動小売機122の現在の在庫、1つもしくは複数の以前の現金トランザクションに関連する情報、支払モジュール124により処理された1つもしくは複数の中断されたトランザクションに関連する情報、および/またはエラー状態や保守状態などの自動小売機122に関する他の情報を含む。一部の実装形態では、支払モジュール124は、トランザクションが中止されたか、または要求された商品/サービスの欠如もしくは販売の詰まりなどのエラーがトランザクション時に発生したときは、トランザクション完了通知の代わりにエラーメッセージを送信する。
【0126】
[00142] トランザクション完了通知の受信に応じて、モバイルデバイスは、モバイルデバイスのユーザに、各販促提案を検証するために販売された製品の製品コードを取得するよう促すプロンプトを提供する(1218)。一部の実装形態では、モバイルデバイス104またはその構成要素(たとえば、製品コード処理モジュール242、
図2)は、トランザクション完了通知を受信した後、販売された品目の製品コードをキャプチャするためのスキャンインターフェイスを表示する。たとえば、
図11Fは、
図11Dで選択された「提案A」1152を検証するために、製品Aの製品コード(たとえば、UPCコード、SKU等)を取得するようモバイルデバイス104のユーザに促す製品コード画面1170を表示しているモバイルデバイス104を示す。製品コード画面1170は、製品Aの画像をキャプチャし、および/または製品Aの製品コードをスキャンするための、製品コードスキャナウィンドウ1172をさらに含む。
図11Fでは、モバイルデバイス104のカメラの視野内にある製品A(たとえば、キャンディバー)のUPCコード1174が、製品コードスキャナウィンドウ1172内に表示されている。たとえば、モバイルデバイス104のユーザは、製品コードスキャナウィンドウ1172内でタップする、可聴コマンドを発行する、モバイルデバイス104の所定の物理ボタンを押す等により、製品Aの画像(現在の視野内のUPCコード1174を含む)をキャプチャするか、またはUPCコード1174をスキャンすることができる。
【0127】
[00143] 他の実装形態では、モバイルデバイス104またはその構成要素(たとえば、製品コード処理モジュール242、
図2)は、ポップアップメッセージまたはバナー通知をディスプレイに表示して、モバイルデバイス104のユーザに、販売された品目の製品コードを手動で入力するか、または別の方法で取得するよう促す。他の実装形態では、モバイルデバイス104またはその構成要素(たとえば、製品コード処理モジュール242、
図2)は、可聴音、音声プロンプト、または触知/触覚バイブレーションのシーケンスを提供して、モバイルデバイス104のユーザに、販売された品目の製品コードを入力するか、または別の方法で取得するよう促す。
【0128】
[00144] モバイルデバイスは、販売された製品の製品コードを取得する(1220)。たとえば、ユーザは、バーコードを1文字ずつ入力するか、バーコードをスキャンするか、またはバーコードの画像を単純にキャプチャする。一部の実装形態では、モバイルデバイス104またはその構成要素(たとえば、製品コード処理モジュール242、
図2)は、製品コードを受け取る。
【0129】
[00145] 一部の実装形態では、製品コードの取得は、製品コードを含む製品の画像をキャプチャすることと、キャプチャされた画像から製品コードを抽出することとをさらに含む(1222)。一部の実装形態では、製品コードの取得は、モバイルデバイスのスキャナユニットで製品の製品コードをスキャンすることをさらに含む(1224)。たとえば、モバイルデバイス104のユーザは、支払処理システム100に関連付けられたアプリケーション(たとえば、製品コード処理モジュール242、
図2)内から、製品コードが視野に含まれた状態で製品の画像をキャプチャするか、または製品の製品コードをスキャンすることを可能にする、製品コードキャプチャプラグインにアクセスすることができる。この例では、モバイルデバイス104がキャプチャされた画像から製品コードを抽出し、抽出された製品コードをサーバ108に送信するか、または代替で、モバイルデバイス104がキャプチャされた画像をサーバ108に送信し、サーバ108で製品コードが抽出される。別の例では、モバイルデバイス104のユーザは、アプリケーション内から(たとえば、仮想キーパッドを介して)、または支払処理システム100に関連付けられたウェブサイトを介して、製品コードを手動で入力することができる。
【0130】
[00146] 製品コードを取得した後、モバイルデバイスは、製品コードをサーバに送信する(1226)。製品コードの送信に応じて、モバイルデバイスは、販促検証情報をサーバから受信し、各販促提案が検証されたか否かを示す販促検証情報をディスプレイに表示する。一部の実装形態では、モバイルデバイス104またはその構成要素(たとえば、製品コード処理モジュール242、
図2)は、取得された製品コードを検証するか、または、取得された製品コードを検証用にサーバ108に送信する。一部の実装形態では、モバイルデバイス104またはその構成要素(たとえば、情報リレーモジュール244、
図2)は、ユーザがプロンプトに従いモバイルデバイス104が最終的に製品コードを取得したか否かに関係なく、トランザクション完了通知またはその一部をサーバ108に送信する。一部の実装形態では、サーバ108は、各販促提案の条件がトランザクションおよび製品コードに基づいていたか否かを判断する。たとえば、サーバ108は、各販促提案に対して適切な製品コードが取得されたか否か、各販促提案が失効したか否か、ユーザがN個の品目を購入して1個を無料で取得する条件を満たしたか否か、ユーザがクロス販促条件を満たしたか否か等を判断する。一部の実装形態では、提案がサーバ108によって検証され、ユーザの口座に適用される。
【0131】
[00147] 一部の実装形態では、モバイルデバイス104またはその構成要素(たとえば、提案検証モジュール246、
図2)は、販促検証情報を受信して表示する。たとえば、販促検証情報は、提案が検証されたか否かと、更新されたユーザ残高/トランザクションリストとを示す。たとえば、
図11Gは、「提案A」1152が検証され、ユーザの残高に$0.25がクレジットされたことを示す提案検証画面1180を表示しているモバイルデバイス104を示す。
図11Gは、モバイルデバイス104のユーザが、「提案A」1152が検証され、「提案A」1152について$0.25がクレジットされたことで、
図11Gに示す金額よりも$0.25多い$99.25のプリペイド残高を有していることをさらに示す。たとえば、ユーザが5番目に購入した製品を無料で得られる場合、現在のトランザクションの対象である製品が最初に購入した品目に過ぎなければ、販促検証情報は、ユーザが無料の製品を得るにはあと3個購入しなければならないことを示す。一部の実装形態では、販促検証情報は、自動小売機122に関連付けられていない製品またはサービスのクーポンを含む。たとえば、ソーダの購入に対し、遊園地の$5割引のクーポンがユーザに電子メールで送信される。
【0132】
[00148] 一部の実装形態では、製品コードを取得した後、モバイルデバイスは、所定の期間が失効したか否かを判断する(1228)。期間が失効したとの判断に応じて、モバイルデバイスは、モバイルデバイスのユーザに、各販促提案が失効したことを示す通知を提供する。期間が失効していないとの判断に応じて、モバイルデバイスは、製品コードをサーバに送信する。一部の実装形態では、所定の期間は、(A)トランザクションの実行の開始もしくは製品コードのプロンプトの表示から、(B)製品コードの取得までの時間、または他の何らかの期間に対応する。たとえば、モバイルデバイス104は、プロンプトから5分以内、またはトランザクションの開始から5分以内に、製品コードを受信しなければならない。一部の実装形態では、これは数時間後または1日後に発生することがある。一部の実装形態では、所定の期間に加えて、またはその代わりに、トランザクションが開始された第1の位置と製品コードが取得された第2の位置との間の所定の近接性が使用される。
【0133】
[00149] 一部の実装形態では、支払処理システム100に関連付けられたアプリケーションは、クーポンプラグインを有する。これにより、モバイルデバイス104のユーザは、製品のトランザクションの完了後にクーポンをスキャンし、また、製品の製品コードをスキャンして、トランザクションの事後リベートを取得することができる。
【0134】
[00150] 一部の実装形態では、販促検証情報は、各販促提案が適用された後の製品の価格を示す(1230)。たとえば、モバイルデバイス104は、通知完了情報に含まれる基本購入価格に販促提案を適用した後で、ユーザの口座から差し引かれる合計、または、ユーザのリンク先の銀行カードに課金される合計を表示する。たとえば、
図11Gは、モバイルデバイス104のユーザが、「提案A」1152が検証され、「提案A」1152について$0.25が貸方計上されたことで、
図11Gに示す金額よりも$0.25多い$99.25のプリペイド残高を有していることを示す。
【0135】
[00151] 一部の実装形態では、モバイルデバイスは、トランザクション完了通知をサーバに送信する(1232)。一部の実装形態では、モバイルデバイス104またはその構成要素(たとえば、情報リレーモジュール244、
図2)は、製品コードを送信する前に、または製品コードと共に、トランザクション完了通知(たとえば、トランザクション状態情報、トランザクション詳細情報、各支払モジュール124および/または支払モジュール124が結合された自動小売機122に関するその他の諸情報等)またはその一部を、サーバ108に送信する。一部の実装形態では、トランザクション完了通知またはその一部は、ユーザがプロンプトに従いモバイルデバイスが最終的に製品コードを取得したか否かに関係なく、サーバ108に送信される。
【0136】
[00152]
図12A~
図12Cの操作について説明した具体的な順序は単なる例であり、説明された順序が操作を実行できる唯一の順序であることを示すものではないことを理解する必要がある。当業者は、本明細書に記載された操作の順序を変更するさまざまな方法を認識する。加えて、本明細書で説明されている他の方法および/またはプロセス(たとえば、プロセス800および900)に関連して本明細書で説明されている他のプロセスの詳細も、
図12A~
図12Cに関連して上述した方法1200に同様に当てはまることに留意する必要がある。
【0137】
[00153] 具体的な実施形態について上述したが、本願がこれらの具体的な実施形態に限定されることが意図されているわけではないことが理解される。逆に、本願は、添付の請求項の精神および範囲に含まれる代替、変形、および等価物を含む。本明細書で提示される主題についての完全な理解を促すために、多数の具体的な詳細が示されている。ただし、当該主題がこれらの具体的な詳細を伴わずに実践され得ることは、当業者にとって明らかである。他の部分では、実装の態様を不必要に曖昧にしないために、よく知られた方法、手続き、構成要素、および回路については詳細に説明していない。