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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-24
(45)【発行日】2024-05-07
(54)【発明の名称】洗濯機の自動投入システム及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   D06F 39/02 20060101AFI20240425BHJP
【FI】
D06F39/02 Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022519262
(86)(22)【出願日】2020-09-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-22
(86)【国際出願番号】 CN2020115812
(87)【国際公開番号】W WO2021063183
(87)【国際公開日】2021-04-08
【審査請求日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】201910939497.6
(32)【優先日】2019-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512128645
【氏名又は名称】青島海爾洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER WASHING MACHINE CO.,LTD.
(73)【特許権者】
【識別番号】520148792
【氏名又は名称】海爾智家股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】鄭徳帥
(72)【発明者】
【氏名】程宝珍
(72)【発明者】
【氏名】孫广彬
(72)【発明者】
【氏名】王秀梅
(72)【発明者】
【氏名】張開宏
(72)【発明者】
【氏名】鄭玉強
【審査官】粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-512053(JP,A)
【文献】特開昭63-214293(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110093749(CN,A)
【文献】中国実用新案第208455295(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 39/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1管路、第2管路、第3管路、緩衝装置、貯液装置及びポンプ装置を含み、前記第1管路及び前記第2管路の入液端は洗濯機の給水管路にそれぞれ連なっており、前記第1管路及び前記第2管路の吐液端は前記緩衝装置にそれぞれ連なっており、前記ポンプ装置は前記第2管路に設置されていることを特徴とする洗濯機の自動投入システムであって、
前記貯液装置は、衣類処理剤を収容するための貯液室を有し、
前記貯液室は主洗室及び補洗室を含み、前記主洗室の吐液管路は第1切替弁を介して前記第1管路と連通し、前記補洗室の吐液管路は第2切替弁を介して前記第1管路と連通し、
前記第3管路は、入液端が前記補洗室の吐液管路に連なっており、吐液端が前記緩衝装置に連なっていることを特徴とする洗濯機の自動投入システム。
【請求項2】
前記補洗室は第1補洗室及び第2補洗室を含み、前記第1補洗室の吐液管路は第2切替弁を介して前記第1管路と連通し、前記第3管路は、入液端が前記第1補洗室の吐液管路に連なっており、吐液端が前記緩衝装置に連なっていることを特徴とする請求項1に記載の洗濯機の自動投入システム。
【請求項3】
更に、液体交換室を含み、前記液体交換室は、前記洗濯機の給水管路と前記第1管路との間に設置されていることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の洗濯機の自動投入システム。
【請求項4】
更に、第4管路を含み、前記第4管路は、入液端が前記洗濯機の給水管路に連なっており、吐液端が前記緩衝装置に連なっていることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の洗濯機の自動投入システム。
【請求項5】
更に、第5管路を含み、前記第5管路は、入液端が前記洗濯機の給水管路に連なっており、吐液端が消毒液室に連なっていることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の洗濯機の自動投入システム。
【請求項6】
前記第1管路、及び/又は、補洗室の吐液管路、及び/又は、第3管路、及び/又は、第4管路には逆止弁が設置されていることを特徴とする請求項5に記載の洗濯機の自動投入システム。
【請求項7】
前記洗濯機はパネルベースを含み、前記パネルベースにはホルダが設置されており、前記貯液装置は取り外し可能に前記ホルダに設置され、
前記ホルダは、前記パネルベースに設置されるベースを含み、前記ベースは延伸長を有しており、前記ベースの長辺の辺縁は、前記ベースから遠ざかる方向に延伸して、前記パネルベースに対し一定の角度を有するバックボードを形成しており、前記貯液装置は、取り外し可能に前記ベースに組み付けられていることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の洗濯機の自動投入システム。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載の洗濯機の自動投入システムの制御方法であって、
前記第1切替弁又は前記第2切替弁の開放状態を制御することで前記自動投入システムの吸液及び送液を切り替えることを含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
吸液過程において、衣類処理剤が第2切替弁から第1管路に進入したことが検出された場合には、送液過程において、第2切替弁が第1管路と第3管路の間の通路を開通させるよう制御することを特徴とする請求項に記載の洗濯機の自動投入システムの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類処理機の分野に属し、具体的には、洗濯機の自動投入システム及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
洗濯機の自動化度合に対する消費者のニーズが高まっているが、市場には洗濯効果を改善するための多くの洗濯添加剤が存在する。例えば、しわ防止剤は、洗濯完了後の衣類のしわ低減に特化したものであり、セルラーゼは衣類の洗浄比を向上可能とするものである。市場にはこれら以外にも多くの洗濯添加剤が存在しており、添加剤もまた洗濯において必要とされていると言える。しかし、現在の市場に最も数多く存在する自動投入は単一液体投入であり、且つ、その多くが内蔵式の洗濯液貯蔵室となっている。よって、多種類の洗濯添加剤に対する市場ニーズの高まりに伴い、市場の洗濯機製品では明らかに消費者のニーズを満たせなくなっている。第一に、多種類の液体を自動投入する場合には原理がより複雑となり、パネルベース内部の部品レイアウト要求も高くなる。第二に、液体が多種類になるとは、必要な容積がより大きくなることを意味し、従来の内蔵式の収容室では明らかに条件を満たし得ない。第三に、従来の内蔵式の洗濯液貯蔵室には様々な欠点が存在する。例えば、充填時に観察しにくいほか、残存する液体を検出する際に専用の機器やプログラムが必要となる。これにより、自動投入機器のコストが上昇するだけでなく、液体の貯蔵体積にも限界が生じ、市場においてポジティブな反応を得にくい。
【0003】
特許文献1は、本体ホルダ、吸液アセンブリ、大引き出しアセンブリ、制御回路基板、液体ボックス及びロック装置を含む固定式のマルチ吸液装置を提供している。前記吸液アセンブリ、制御回路基板及びロック装置は前記本体ホルダ上に装着されている。前記吸液アセンブリ内にはポンプ装置が設置されている。また、前記大引き出しアセンブリは前記本体ホルダ内に配置されており、前記液体ボックスは前記大引き出しの装着溝内に配置されている。前記吸液アセンブリと前記大引き出しアセンブリを掛合することで、筐体全体が構成される。前記液体ボックスは、前記大引き出しアセンブリ内の装着溝に配置される。また、前記制御回路基板、ポンプ装置、ロック装置及び洗濯機は電気的に接続される。前記制御回路基板は、洗濯機からの関連命令を受信して、関連命令の要求に基づき前記ポンプ装置及びロック装置の動作を制御する。
【0004】
上記の吸液装置は、多種類の液体消耗品の自動吸液及び送液を実現可能である。吸液過程において、液体消耗品は、ポンプ装置の吸引力の作用によって、ポンプ装置を経由して投入管路に進入し、水流に伴われて送液過程に進む。しかし、衣類処理機の分野では、高濃度の衣類処理剤がポンプ装置を通過することでポンプ装置に腐食が発生する。このことは、ポンプ装置の動作効率や使用寿命に深刻な影響を及ぼし、自動送液効率及びユーザエクスペリエンスを低下させる。
【0005】
以上に鑑みて、本発明を提案する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】中国特許出願第201810637372.3号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の瑕疵を解消するために、ポンプ装置が腐食しにくく、ポンプ装置の使用寿命と、吸液及び送液精度が保証される洗濯機の自動投入システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の技術的課題を解決するために、本発明は、洗濯機の自動投入システムを提供する。当該システムは、第1管路、第2管路、緩衝装置、貯液装置及びポンプ装置を含む。前記第1管路及び第2管路の入液端は洗濯機の給水管路にそれぞれ連なっており、第1管路及び第2管路の吐液端は緩衝装置にそれぞれ連なっている。前記貯液装置は、切替弁を介して第1管路に連なっている。また、前記ポンプ装置は第2管路に設置されている。
【0009】
更に、前記貯液装置は、衣類処理剤を収容するための貯液室を有している。前記貯液室は主洗室及び補洗室を含む。前記主洗室の吐液管路は第1切替弁を介して前記第1管路と連通し、前記補洗室の吐液管路は第2切替弁を介して前記第1管路と連通する。
【0010】
更に、第3管路を含む。前記第3管路は、入液端が前記補洗室の吐液管路に連なっており、吐液端が前記緩衝装置に連なっている。
【0011】
好ましくは、前記補洗室は第1補洗室及び第2補洗室を含む。前記第1補洗室の吐液管路は第2切替弁を介して前記第1管路と連通する。前記第3管路は、入液端が前記第1補洗室の吐液管路に連なっており、吐液端が前記緩衝装置に連なっている。
【0012】
更に、液体交換室を含む。前記液体交換室は、前記洗濯機の給水管路と前記第1管路の間に設置されている。
【0013】
更に、第4管路を含む。前記第4管路は、入液端が前記洗濯機の給水管路に連なっており、吐液端が前記緩衝装置に連なっている。
【0014】
更に、第5管路を含む。前記第5管路は、入液端が前記洗濯機の給水管路に連なっており、吐液端が消毒液室に連なっている。
【0015】
更に、前記第1管路、及び/又は補洗室の吐液管路、及び/又は第3管路、及び/又は第4管路には逆止弁が設置されている。
【0016】
更に、前記洗濯機はパネルベースを含む。前記パネルベースにはホルダが設置されている。前記貯液装置は取り外し可能に前記ホルダに設置される。
【0017】
好ましくは、前記ホルダは、前記パネルベースに設置されるベースを含む。前記ベースは延伸長を有している。前記ベースの長辺の辺縁は、前記ベースから遠ざかる方向に延伸して、前記ベースに対し一定の角度を有するバックボードを形成している。前記貯液装置は、取り外し可能に前記ベースに組み付けられる。
【0018】
より好ましくは、前記ベースの底面の中心が前記パネルベースに近付く方向に突出することで、中心柱体が形成されている。また、前記中心柱体の端部の辺縁における全部/一部が外側に折り返されて係合辺が形成されている。前記パネルベースには、前記中心柱体に適合する装着室が開設されており、前記装着室の底部には前記係合辺に適合する係合溝が開設されている。
【0019】
本発明は、更に、洗濯機の自動投入システムの制御方法を提供する。当該方法は、前記切替弁の開放状態を制御することで前記自動投入システムの吸液及び送液を切り替えることを含む。
【0020】
更に、洗浄命令を受信すると、洗濯機が給水するよう制御する。且つ、切替弁が洗濯機の給水管路と緩衝装置の間の通路を開通させるよう制御し、第1の所定時間に達すると給水を停止する。
【0021】
切替弁が貯液装置とポンプ装置の間の通路を開通させるよう制御する。且つ、ポンプ装置をオンにするよう制御し、第2の所定時間に達するとポンプ装置をオフにするよう制御する。
【0022】
洗濯機が給水するよう制御する。且つ、切替弁が洗濯機の給水管路と緩衝装置の間の通路を再び開通させるよう制御し、第3の所定時間に達すると給水を停止する。
【0023】
更に、吸液過程において、衣類処理剤が第2切替弁から第1管路に進入したことが検出された場合には、送液過程において、第2切替弁が第1管路と第3管路の間の通路を開通させるよう制御する。
【発明の効果】
【0024】
上記の技術方案を用いることで、本発明は従来技術と比較して以下の有益な効果を有する。
【0025】
1.本発明の自動投入システムは、ポンプ装置を貯液装置の吐液管路と分けて設置しているため、高濃度の衣類処理剤がポンプ装置を腐食させることがなく、ポンプ装置の使用寿命が保証される。
【0026】
2.本発明の自動投入システムにおける貯液装置は、多種類の異なる衣類処理剤について自動投入を実現可能な複数の貯液室を含む。且つ、貯液装置に透明な材質を使用しているため、ユーザは、収容室内の衣類処理剤の残量を把握しやすく、速やかに補充可能である。
【0027】
3.本発明の自動投入システムでは、第3管路を設置することで、第2切替弁に対しバックフラッシュを実施可能としている。よって、第2切替弁に残留した衣類処理剤が乾燥し、第2切替弁を詰まらせるとの事態が回避される。
【0028】
4.本発明の自動投入システムでは、第4管路を設置することで、水道水の水圧が高すぎる場合に速やかに減圧可能としている。よって、高圧の水流がポンプ装置に衝撃を与え、ポンプ装置を損傷させるとの事態が防止される。
【0029】
5.本発明の自動投入システムでは、第5管路を設置することで、洗濯機を消毒洗浄可能としている。また、独立した管路を設置することで、消毒剤による衣類処理剤の汚染が回避される。
【0030】
以下に、図面を組み合わせて、本発明の具体的実施形態につき更に詳細に述べる。
【0031】
図面は、本発明の一部として本発明の更なる理解のために用いられる。また、本発明の概略的実施例及びその説明は本発明の解釈のために用いられるが、本発明を不当に限定するものではない。なお、言うまでもなく、以下で記載する図面は実施例の一部にすぎず、当業者であれば、創造的労働を要さないことを前提に、これらの図面から更にその他の図面を得ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1図1は、本実施例における自動投入システムの接続概略図である。
図2図2は、本実施例における洗濯機のパネルベースに対する自動投入システムの組付図である。
図3図3は、本実施例における貯液装置と洗濯機のパネルベースとの組付図である。
図4図4は、本実施例における貯液装置の概略構造図である。
図5図5は、本実施例における貯液装置を洗濯機のパネルベースから取り外したあとの概略図である。
図6図6は、本実施例におけるホルダの一角度の概略構造図である。
図7図7は、本実施例におけるホルダの別の角度の概略構造図である。
図8図8は、本実施例における洗濯機のパネルベースの概略構造図である。
図9図9は、本実施例における自動投入システムの制御論理図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
説明すべき点として、これらの図面及び文字記載は何らかの方式で本発明の構想の範囲を制限するとの意図ではなく、特定の実施例を参照して当業者に本発明の概念を説明するためのものである。
【0034】
本発明における実施例の目的、技術方案及び利点をより明確とすべく、以下では、本発明の実施例にかかる図面を組み合わせて、実施例の技術方案につき明瞭簡潔に述べる。なお、以下の実施例は本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲を制限するものではない。
【0035】
本発明の記載において、説明すべき点として、「内」、「外」等の用語で示される方向又は位置関係は、図示に基づく方向又は位置関係であって、本発明の記載の便宜上及び記載の簡略化のためのものにすぎず、対象となる装置又は部材が特定の方向を有し、且つ特定の方向で構成及び操作されねばならないことを明示又は暗示するものではない。よって、本発明を制限するものと理解すべきではない。
【0036】
本発明の記載において、説明すべき点として、別途明確に規定及び限定しない限り、「装着する」、「連なる」、「接続する」、「接触する」、「連通する」との用語は広義に解釈すべきである。例えば、固定的な接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体的な接続であってもよい。また、機械的な接続であってもよいし、電気的な接続であってもよい。更には、直接的な連なりであってもよいし、中間媒体を介した間接的な連なりであってもよい。当業者であれば、具体的状況に応じて本発明における上記用語の具体的意味を解釈可能である。
【0037】
図1に示す洗濯機の自動投入システムは、第1管路19、第2管路16、緩衝装置、貯液装置20及びポンプ装置15を含む。前記第1管路19及び第2管路16の入液端は洗濯機の給水管路3にそれぞれ連なっており、第1管路19及び第2管路16の吐液端は緩衝装置にそれぞれ連なっている。前記貯液装置20は、切替弁を介して第1管路19に連なっている。また、前記ポンプ装置15は第2管路16に設置されている。
【0038】
具体的には、図2~5に示すように、前記貯液装置20は、柱状又は箱状をなしており、前記洗濯機の外部又は内部に設置される。また、前記貯液装置20は、衣類処理剤を収容するための貯液室を有している。前記貯液装置20には吐液口が開設されている。吐液口には接続口21が設置されており、接続口21には吐液管路22が接続されている。吐液管路22は、切替弁を介して第1管路19と連通する。好ましくは、前記切替弁は三方弁である。前記貯液室には反転可能な上カバーが設置されており、衣類処理剤を添加するために用いられる。或いは、上カバーを設置することなく、衣類処理剤を添加する前に貯液装置20を洗濯機から取り外し、貯液室の吐液口から衣類処理剤を添加する。この場合には、衣類処理剤を充填する際に貯液装置20を水平面に載置しやすいよう、貯液装置20は、少なくとも吐液口と対向する側辺が水平な端面となっている。これにより、ユーザは充填操作を行いやすくなる。また、前記貯液室には透明な材料を使用する。これにより、ユーザは、貯液室内の衣類処理剤を使い切ったか否かを肉眼で観察可能となるため、どのタイミングで充填せねばならないのかを素早く確認できる。
【0039】
図2に示すように、前記緩衝装置は、洗濯機の内部に設置される緩衝室9を有している。好ましくは、緩衝室9は洗濯機のパネルベース23の下方に設置され、衣類処理剤と水の混合溶液を収容するために用いられる。前記緩衝室9は洗濯機の洗浄槽と連通し、緩衝室9内の水と衣類処理剤との混合液が洗浄槽内に流れ込む。緩衝室9を設置することで、水流により衣類処理剤を緩衝室9内で希釈し、均一に混合したあと洗浄室に進入させられるため、洗浄効率が向上するほか、給水過程での水の飛散を防止可能となる。実現可能な方式として、前記緩衝装置は洗剤ディスペンサーとするか、洗剤ディスペンサーに集積された空間とする。貯液室内の衣類処理剤が不足した場合、ユーザは、洗剤ディスペンサーを引き出してから手動で衣類処理剤を添加することも可能である。
【0040】
図2に示すように、前記ポンプ装置15は、貯液装置20内の衣類処理剤を第1管路19に吸い込むために、洗濯機のパネルベース23の下方に設置することが好ましい。好ましくは、前記ポンプ装置15は電磁ポンプである。衣類処理剤の具体的投入量は、洗濯機のコンピュータボードのプログラムによる電磁ポンプの動作時間の長さで制御可能である。ポンプの回転数を制御することで、投入する液体について、衣類処理剤の具体的投入量を正確に制御する。
【0041】
好ましくは、前記第1管路19及び第2管路16は、洗濯機のパネルベース23の下方に設置する。また、第1管路19及び第2管路16の入液端は洗濯機の給水管路3にそれぞれ連なっており、第1管路19及び第2管路16の吐液端は緩衝装置にそれぞれ連なっている。前記貯液装置20は、切替弁を介して第1管路19に連なっている。また、前記ポンプ装置15は第2管路16に設置されている。前記給水管路3は公共の水源1と連通する。前記給水管路3には、給水管路3の開閉を制御するための第1給水弁2が設置されている。また、前記切替弁と緩衝装置の間には、更に、緩衝装置内の水が第1管路19に逆流するのを防止する逆止弁18が設置されている。本実施例では、ポンプ装置15を独立した第2管路16に設置しているため、吸液過程において衣類処理剤がポンプ装置15に進入することはない。これにより、高濃度の衣類処理剤によるポンプ装置15の腐食が回避されるため、ポンプ装置15の使用寿命と、吸液及び送液精度が有効に向上する。また、ポンプ装置15を第2管路16に設置することで、吸液前の入液排気過程において、給水管内の水が第2管路16を満たすまで第2管路16に流れ込み、空気を完全に排出するとの目的を達成する。後続の吸液過程では、第2管路16に満たされた水が、常にポンプ装置15を経由して緩衝装置に流れ込むため、管路の密閉性が保証されるとともに、高濃度の衣類処理剤によるポンプ装置15の直接的な腐食も回避される。これにより、少量の衣類処理剤が第2管路16に進入したとしても、大量の水による希釈作用が存在するため、ポンプ装置15に対する腐食作用は懸念しなくともよい。
【0042】
更に、前記貯液室の内部はいくつかの独立した小部屋に分割される。いくつかの前記小部屋の吐液管路22は第1管路19とそれぞれ連通し、少なくとも1つの前記小部屋の吐液管路22が切替弁を介して第1管路19に連なっている。
【0043】
具体的には、図4に示すように、前記貯液室の内部は、仕切り/ブロックリブ27によっていくつかの小部屋に分割される。いくつかの前記小部屋の容積は同じ又は異なっており、異なる効果を有する衣類処理剤を収容するために用いられる。いくつかの前記小部屋には吐液口がそれぞれ開設されている。吐液口には接続口21がそれぞれ設置されており、接続口21が吐液管路22にそれぞれ接続されている。少なくとも1つの前記小部屋の吐液管路22は切替弁を介して第1管路19に連なっている。また、その他の小部屋の吐液管路22に逆止弁18を設置することで、衣類ケア剤の流動方向を制御可能とする。いくつかの前記小部屋にはいずれも透明な材質を使用する。且つ、部屋の壁には、衣類ケア剤の違いを区別するための色、記号、パターン又は文字が付与される。
【0044】
更に、前記貯液室は主洗室5及び補洗室を含む。前記主洗室5の吐液管路22は第1切替弁10を介して前記第1管路19と連通し、前記補洗室の吐液管路22は第2切替弁11を介して前記第1管路19と連通する。また、第3管路7を更に含む。前記第3管路7は、入液端が前記補洗室の吐液管路22に連なっており、吐液端が前記緩衝室9に連なっている。
【0045】
具体的には、図1図4に示すように、前記貯液室は、仕切りによって主洗室5及び少なくとも1つの補洗室に分割される。前記補洗室は、例えば洗剤のような常用される衣類ケア剤を収容するために用いられ、補洗室は、例えば柔軟剤やカラーブリーチ等の常用ではない衣類ケア剤を収容するために用いられる。主洗室5に収容される衣類ケア剤は使用量が大きいため、主洗室5の容積は補洗室の容積よりも大きく設定する。前記主洗室5の吐液管路22は第1切替弁10を介して前記第1管路19と連通し、前記補洗室の吐液管路22は第2切替弁11を介して前記第1管路19と連通する。これにより、多種類の衣類ケア剤の自動投入を実現可能となる。また、第3管路7を更に含む。前記第3管路7は、入液端が前記補洗室の吐液管路22に連なっており、吐液端が前記緩衝室9に連なっている。補洗室内の衣類ケア剤は使用頻度が低い。そのため、衣類ケア剤が長期間にわたり第2切替弁11に残留して、乾燥により切替弁を詰まらせることがある。そこで、第3管路7を設置することで、送液過程において、水流と衣類ケア剤を第3管路7経由で緩衝室9に進入可能とする。これにより、第2切替弁11に対するバックフラッシュ作用が奏される。補洗室内の衣類ケア剤は使用頻度が低いため、第2切替弁11に残留した衣類処理剤が乾燥して第2切替弁11を詰まらせることがある。そこで、第3管路7を設置することで、第2切替弁11に残留した衣類ケア剤をきれいに洗い流す。更に、第3管路7には、緩衝室9内の液体が第3管路7に逆流するのを防止する逆止弁18が設置されている。また、補洗室の吐液口と第3管路7の入液端の間にも逆止弁18を設置することで、第3管路7経由で送液を行う過程で水流が補洗室に進入するのを防止する。
【0046】
好ましくは、図1に示すように、前記補洗室は第1補洗室6及び第2補洗室8を含む。前記第1補洗室6の吐液管路22は第2切替弁11を介して前記第1管路19と連通する。また、前記第3管路7は、入液端が前記第1補洗室6の吐液管路22に連なっており、吐液端が前記緩衝室9に連なっている。
【0047】
具体的に、前記第1補洗室6及び第2補洗室8にどのような衣類処理剤を収容するかについては、衣類ケア剤の使用頻度に基づき決定すればよい。第2補洗室8及び第2補洗室8の容積は、同じとしてもよいし、異なっていてもよい。実施可能な方式として、貯液装置20が柱状の場合には、仕切りによって貯液装置20の長さ方向に収容室を2つの独立した部屋に均一に分割する。そして、一方の部屋を主洗室5とし、他方の部屋を別の仕切りによって収容室の幅方向に2つの独立した小部屋に分割する。これらのうち、一方の小部屋を第1補洗室6とし、他方の小部屋を第2補洗室8とする。前記第1補洗室6の吐液管路22は第2切替弁11を介して前記第1管路19と連通する。また、前記第3管路7は、入液端が前記第1補洗室6の吐液管路22に連なっており、吐液端が前記緩衝室9に連なっている。これにより、3種類の衣類ケア剤の自動投入を実現可能となる。第3管路7経由で送液を行う過程では、水と衣類ケア剤との混合液が第3管路7経由で緩衝室9に進入し、第2切替弁11に対しバックフラッシュを実施する。このとき、第1補洗室6の吐液管路22には、送液過程で水流が補洗室に進入するのを防止する逆止弁18が更に設置されている。また、第2補洗室8の吐液管路22に逆止弁18を設置することで、第2補洗室8の入液管の開閉を制御する。
【0048】
更に、図1に示すように、液体交換室4を含む。前記液体交換室4は、前記洗濯機の給水管路3と前記第1管路19の間に設置されている。
【0049】
具体的に、前記液体交換室4は、密閉室としてもよいし、第1管路19の入液端に設置される太い管路としてもよい。吸液過程において、衣類処理剤は、ポンプ装置15の作用によって第1管路19から液体交換室4に進入する。また、液体投入過程では、洗濯機の給水管路3内の水が液体交換室4に進入し、衣類ケア剤に対し事前溶解作用を奏する。
【0050】
更に、図1に示すように、第4管路14を含む。前記第4管路14は、入液端が前記洗濯機の給水管路3に連なっており、吐液端が前記緩衝室に連なっている。
【0051】
具体的に、前記第4管路14は、洗濯機の給水管路3を緩衝装置に直接つないでおり、洗濯機の給水管路3内の水は、第4管路14から緩衝装置に流入可能である。また、前記第4管路14には、水流の流動方向を制御する逆止弁18が設置されている。ポンプ装置15は、第2管路16によって第1管路19とは独立して設置されているため、入液排気又は送液過程において、水源1が開放されると、水道水は、第1管路19、第2管路16からそれぞれ緩衝装置に進入可能となる。しかし、水道水は水圧が不安定になることがある。水道水の水圧が高すぎる場合には、高圧の水流がポンプ装置15に衝撃を与え、ポンプ装置15を損傷させることで、ポンプ装置15の使用寿命に影響を及ぼす。そこで、第4管路14を設置し、且つ第4管路14に逆止弁18を設置する。水道水の水圧が高くなりすぎ、予め設定された水圧値に達した場合には、第4管路14の逆止弁18を開放するよう制御することで、給水管路3内の一部の水流が第4管路14から緩衝装置に流れ込み、減圧作用が実現される。これにより、ポンプ装置15に対する保護作用が奏される。
【0052】
更に、図1に示すように、第5管路13を含む。前記第5管路13は、入液端が前記洗濯機の給水管路3に連なっており、吐液端が消毒液室12に連なっている。
【0053】
具体的に、前記第5管路13は、洗濯機の給水管路3と消毒液室12を連通させる。前記消毒液室12は、洗浄槽を消毒洗浄する消毒液を収容するために用いられる。前記消毒液室12は洗浄槽と連通する。実現可能な方式として、ユーザが消毒剤を添加しやすいよう、前記消毒液室12は洗剤ディスペンサーに集積される。また、独立した第5管路13を設置することで、消毒剤による衣類処理剤の汚染が回避される。前記第5管路13には、第5管路13の開閉を制御するための第2給水弁17が更に設けられている。
【0054】
更に、前記第1管路19、及び/又は補洗室の吐液管路22、及び/又は第3管路7、及び/又は第4管路14には逆止弁18が設置されている。且つ、逆止弁18が開放された場合、水流は図1の矢印で示す方向に流動する。
【0055】
更に、図2図3図5図8に示すように、前記洗濯機はパネルベース23を含む。前記パネルベース23にはホルダ24が設置されている。前記貯液装置20は、取り外し可能に前記ホルダ24に設置される。前記ホルダ24は、前記パネルベース23に設置されるベース28を含む。前記ベース28は延伸長を有している。前記ベース28の長辺の辺縁は、前記パネルベース23から遠ざかる方向に延伸して、前記ベース28に対し一定の角度を有するバックボード29を形成している。前記貯液装置20は、取り外し可能に前記ベース28に組み付けられる。
【0056】
具体的には、図4に示すように、前記貯液装置20は、左カバー25、右カバー26、貯液室を含む。各々を金型作製したあと、左カバー25、右カバー26を貯液室にそれぞれ溶着し、プロセスを完了することで、分離不可能な密閉室を形成可能である。貯液室の上側面は水平な端面とし、主として、ユーザが充填操作を行いやすいよう、充填時に水平面に立たせるために用いられる。また、左カバー25、右カバー26、貯液室の内部にブロックリブ27を設置することで、複数の独立した部屋の分割を実現する。各部屋には独立した吐液口が開設され、吐液口には接続口21がそれぞれ設置される。洗濯機のパネルベース23には、前記接続口21を挿入するための挿入孔34が設置されている。挿入孔34内には、各部屋の接続口21に接続される吐液管路22がそれぞれ設けられている。
【0057】
図3図5図6図7に示すように、前記ホルダ24は、延伸長を有するベース28を含む。前記ベース28はパネルベース23に設置される。前記ベース28は、前記貯液装置20を支持するために一定の厚みを有している。前記ベース28は、前記パネルベース23における給水管路3に近接する側辺に設置され、且つ当該側辺の長さ方向に沿って設置される。前記ベース28の長辺の辺縁は、前記パネルベース23から遠ざかる方向に延伸して、前記ベース28に対し一定の角度を有するバックボード29を形成している。前記貯液装置20は、取り外し可能に前記ベース28に組み付けられる。パネルベース23における給水管路3に近接する側辺は傾斜して設けられ、且つ洗濯機の上端面よりもやや低くなっている。よって、バックボード29をパネルベース23の辺縁寄りに向けて設置することで、貯液室の取り付けの安定性を保証する。図6及び図7に示すように、前記ベース28の底面の中心が前記パネルベース23に近付く方向に突出することで、中心柱体31が形成されている。また、前記中心柱体31の端部の辺縁における全部/一部が外側に折り返されて係合辺32が形成されている。前記パネルベース23には、前記中心柱体31に適合する装着室35が開設されており、前記装着室35の底部に前記係合辺32に適合する係合溝が開設されている。図8に示すように、前記パネルベース23には第1ネジ孔36が対称に設置されている。また、図7に示すように、前記ベース28の底面における前記第1ネジ孔36と対向する位置には第2ネジ孔37が設置されている。ホルダ24を組み付ける過程では、まず、中心柱体31を装着室35に挿入し、係合辺32と係合溝との係合によってパネルベース23の上側に予備装着する。次に、パネルベース23の下方から2つの第1ネジ孔36に2本のネジをそれぞれ挿入し、ネジをベース28の第2ネジ孔37に締め付ける。これにより、ベース28とパネルベース23との安定的な係合が実現され、且つ外部からの着脱が不可能となるため、ホルダ24の安定性が保証される。図4図7に示すように、前記ベース28の両端寄りの位置にはそれぞれ位置決め孔30が設置されている。また、前記貯液装置20のうち、吐液口が設けられた側面における前記位置決め孔30に対応する位置には位置決めピン33が設置されている。貯液装置20をホルダ24に組み付ける過程では、位置決めピン33を位置決め孔30に挿入して貯液装置20のぐらつきを防止する。また、各部屋の吐液口に接続されている接続口21を挿入孔34内の吐液管路22に接続する。衣類処理剤を充填する際には、貯液装置20全体を垂直に上方へ引き出して、各種液体の充填を実現すればよい。また、充填完了後は、パネルベース23の対応位置に貯液装置20を垂直に挿入すればよい。よって、操作が比較的手軽であり、充填効率が大幅に向上する。
【0058】
本実施例は、更に、上記自動投入システムの制御方法を提供する。図9の制御論理図に示すように、当該方法は、前記切替弁の開放状態を制御することで前記自動投入システムの吸液及び送液を制御することを含む。
【0059】
具体的に、吸液過程では、切替弁が貯液装置20とポンプ装置15の間の通路を開通させるよう制御する。このとき、貯液室の吐液管路22、第1管路19、第2管路16の間の通路が開通する。そして、電磁ポンプをオンにするよう制御すると、電磁ポンプの吸引力によって、貯液装置20内の衣類処理剤が第1管路19に吸い込まれる。また、送液過程では、電磁ポンプがオフとなり、切替弁が給水管路3と緩衝室9の間の通路を開通させるよう制御する。このとき、洗濯機の給水管路3、第1管路19及び緩衝室9の間の通路が開通する。そして、洗濯機の給水管路3内の水が第1管路19内の衣類処理剤と混合されて緩衝室9に進入し、最終的に洗浄槽に進入する。吸液及び送液過程では、高濃度の衣類ケア剤をポンプ装置15に流入させる必要がないため、ポンプ装置15の腐食が回避される。
【0060】
更に、本実施例における自動投入システムの動作過程は、入液排気過程、吸液過程及び送液過程を含む。前記制御方法は、以下を含む。
【0061】
入液排気過程:洗浄命令を受信すると、洗濯機が給水するよう制御する。また、切替弁が洗濯機の給水管路3と緩衝装置の間の通路を開通させるよう制御する。このとき、給水管内の水流が第1管路19及び第2管路16に進入する。そして、第1の所定時間に達すると、その時点で第1管路19及び第2管路16に水が満たされ、ガスが完全に排出されるため、給水を停止する。
【0062】
吸液過程:切替弁が貯液装置20とポンプ装置15の間の通路を開通させるよう制御する。且つ、ポンプ装置15をオンにするよう制御すると、ポンプ装置15の吸引力の作用によって、貯液装置20内の衣類処理剤が第1管路19又は液体交換室4内に吸い込まれる。そして、第2の所定時間に達すると、その時点で投入すべき衣類処理剤の使用量が吸い込まれているため、ポンプ装置15をオフにするよう制御する。
【0063】
送液過程:洗濯機が給水するよう制御する。また、切替弁が洗濯機の給水管路3と緩衝装置の間の通路を再び開通させるよう制御する。給水管内の水は、第1管路19/液体交換室4内に吸い込まれた衣類ケア剤と混合されてから緩衝装置に流れ込み、緩衝装置から洗濯機の洗浄槽に流れ込む。そして、第3の所定時間に達したあと、洗浄プログラムに必要な給水量に達すれば給水を停止する。
【0064】
更に、前記貯液室が主洗室5及び補洗室を含む場合に、吸液過程において補洗室内の衣類処理剤が第1管路19/液体交換室4に進入するとき、送液過程では、第1管路19の逆止弁18を閉止し、第3管路7の逆止弁18を開放するよう制御する。これにより、送液過程において、水と衣類処理剤との混合液が第3管路7を経由して緩衝室9に進入する結果、第2切替弁11が洗浄されるため、第2切替弁11に残留した衣類処理剤が乾燥して第2切替弁11を詰まらせるとの事態が回避される。
【0065】
更に、吸液過程において、衣類処理剤が第2切替弁11から第1管路19に進入したことが検出された場合に、送液過程において、第2切替弁11が第1管路19と第3管路7の間の通路を開通させるよう制御する。
【0066】
補洗室の吐液管路22は第2切替弁11を介して第1管路19と連通する。且つ、補洗室内の衣類処理剤の使用頻度は高くない。このことから、第2切替弁11に残留した衣類処理剤が乾燥し、第2切替弁11を詰まらせることがある。そこで、補洗室内の衣類処理剤が第2切替弁11から第1管路19に流れ込んだ場合には、送液過程において、第2切替弁11が第1管路19と第3管路7を開通させ、且つ、第1切替弁10が第1管路19と給水管路3を開通させるよう制御する必要がある。すると、給水管内の水は、第1管路19から第3管路7に進入することで第2切替弁11に対しバックフラッシュを実施したあと、第3管路7経由で緩衝室9に進入する。
【0067】
更に、消毒命令を受信すると、給水管路3内の水を第5管路13から消毒液室12に進入させるよう制御して、消毒液室12内に予め投入しておいた消毒液と混合してから洗浄槽に進入させる。そして、第4の所定時間に達したあと、予め設定された給水量に達すると、給水を停止して、洗浄槽の消毒洗浄を開始する。
【0068】
更に、前記給水管路3に水圧検出装置を設置する。この場合、前記制御方法は以下を含む。即ち、排気入液又は送液過程において、水圧検出装置が、給水管路3内の水圧が予め設定された水圧よりも大きいことを検出すると、第4管路14の逆止弁18を開放するよう制御する。すると、給水管路3内の水は、第1管路19、第2管路16、第3管路7及び第4管路14に進入し、それぞれ緩衝装置に進入したあと洗浄槽に流れ込む。また、水圧値が予め設定された水圧以下であることを水圧検出装置が検出した場合には、第4管路14の逆止弁18を閉止するよう制御する。すると、給水管路3内の水は、第1管路19、第2管路16及び第3管路7に進入し、それぞれ緩衝装置に進入したあと洗浄槽に流れ込む。
【0069】
以上の記載は本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を何らかの形式に制限するものではない。本発明については好ましい実施例によって上記のように開示したが、本発明を限定するとの主旨ではない。本発明の技術方案を逸脱しない範囲において、当業者が上記で提示した技術内容を用いて実施可能なわずかな変形或いは補足は、同等に変形された等価の実施例とみなされ、いずれも本発明の技術方案の内容を逸脱するものではない。また、本発明の技術的本質に基づいて上記の実施例に加えられる任意の簡単な修正、同等の変形及び補足は、いずれも本発明の方案の範囲に属する。
図1
図2
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