(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-24
(45)【発行日】2024-05-07
(54)【発明の名称】PMIの報告及び使用のためのウィンドウ化FD基底の組み合わせ指標へのマッピング
(51)【国際特許分類】
H04B 7/0456 20170101AFI20240425BHJP
H04B 7/0417 20170101ALI20240425BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20240425BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20240425BHJP
【FI】
H04B7/0456 300
H04B7/0417 100
H04W24/10
H04W16/28 130
(21)【出願番号】P 2022525366
(86)(22)【出願日】2020-10-29
(86)【国際出願番号】 IB2020060141
(87)【国際公開番号】W WO2021084459
(87)【国際公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-06-23
(32)【優先日】2019-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515076873
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オサケユイチア
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】トサト,フィリッポ
(72)【発明者】
【氏名】マソー,マルコ
(72)【発明者】
【氏名】エネシュー,ミハイ
【審査官】吉江 一明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2022/0014241(US,A1)
【文献】Qualcomm Incorporated,CSI Enhancement for MU-MIMO Support[online],3GPP TSG RAN WG1 #97 R1-1907288,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1907288.zip>,2019年05月04日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/0456
H04B 7/0417
H04W 24/10
H04W 16/28
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
ユーザ機器により、プリコーディング行列指標を決定することであって、
周波数領域コードブックからベクトルの中間セットを決定することと、
前記ベクトルの中間セットのサブセットを形成すること
であって、前記ベクトルの中間セットに2Mベクトルがあることと、
前記ベクトルのサブセットを、
位数M-1及び数2M-1の組み合わせ指標にマッピングすることと、
少なくとも前記組み合わせ指標から前記プリコーディング行列指標を形成することと、
を含
むことと、
前記ユーザ機器により、前記プリコーディング行列指標をワイヤレスネットワークに向けて送信することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記ベクトルの中間セットを決定することは、
前記ベクトルの中間セットを初期値M
initialに基づいて選択することであって、M
initialは非正の値のセット{-2M+1,-2M+2,・・・,0}から選択され
、前記ベクトルの中間セット
のインデックスがIntS={(M
initial+i)mod N
3,i=0,1,・・・,2M-1}として定義され、N
3は前記ベクトルの周波数領域コードブックのサイズであ
ること
を含み、
前記ベクトルの中間セット
のサブセットを形成することは、
前記2Mベクトルの中間セットからMベクトル
のサブセットを選択すること
を含み、
前記ベクトルのサブセットを前記組み合わせ指標にマッピングすることは、
前記中間セット内
のMベクトルの非ゼロインデックスに第1のマップを適用して、1と2M-1との間で定義された第1の中間インデックスを取得することと、
前記第1の中間インデックスに第2のマップを適用して、ゼロと2M-2との間で定義された第2の中間インデックスを取得することと、
前記第2の中間インデックスを、組み合わせ係数の計算において引数として使用して、前記組み合わせ指標を計算することと、
を含み、
少なくとも前記組み合わせ指標から前記プリコーディング行列指標を形成することはさらに、
前記初期値M
initialのインデックスから前記プリコーディング行列指標を形成することであって、非ゼロインデックスを有するベクトルが、前記初期値M
initial
のインデックスと前記組み合わせ指標とによって識別され
ること
を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のマップを適用することは、次の関数
【数1】
に従って、前記中間セット内
のMベクトル
の非ゼロインデックスを、前記中間セット
の初期値に応じて、第1のグループと第2のグループとに分け、前記第2のグループ
のインデックスから第1の事前設定量を引くことを含み、
【数2】
は、f=1,2,・・・,M-1に対する、レイヤlについて
のMベクトル
の非ゼロインデックスであり、
【数3】
の非ゼロ値は、前記周波数領域コードブック
のベクトルに関連付けられた値セット{1,2,・・・,N
3-1}から選択される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のマップを適用することは、f=1,2,・・・,M-1に対する、第1の中間インデックス
【数4】
に対し、及びレイヤlに対し、次の関数
【数5】
に従って、前記第1の中間インデックスの符号をインバートし、第2の事前設定量を加えることを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の中間インデックスを、組み合わせ係数の計算において引数として使用して、前記組み合わせ指標を計算することは、前記第2の中間インデックスを組み合わせ係数の第1の引数として使用して、非ゼロインデックス
のベクトルに関連付けられ
た組み合わせ指標を計算することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記中間セット
の初期値が、報告された全てのレイヤに共通であるのに対して、前記組み合わせ指標が、報告された各レイヤに特有である、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記送信されたプリコーディング行列指標に基づいてデータに適用された1つ以上のコードブック要素を有してい
るデータを、前記ユーザ機器によって、及び前記ワイヤレスネットワークから、受信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
装置であって、
1つ以上のプロセッサと、
コンピュータプログラムコードを含む1つ以上のメモリと、
を備え
る、装置であり、
前記1つ以上のメモリと前記コンピュータプログラムコードとが、前記1つ以上のプロセッサと共に、前記装置に、
ユーザ機器によってプリコーディング行列指標を決定することであって、
周波数領域コードブックからベクトルの中間セットを決定することと、
前記ベクトルの中間セットのサブセットを形成すること
であって、前記ベクトルの中間セットに2Mベクトルがあることと、
前記ベクトルのサブセットを、
位数M-1及び数2M-1の組み合わせ指標にマッピングすることと、
少なくとも前記組み合わせ指標から前記プリコーディング行列指標を形成することと、
を含
むことと、
前記ユーザ機器により、前記プリコーディング行列指標をワイヤレスネットワークに向けて送信することと、
を行わせるように構成される
、装置。
【請求項9】
前記ベクトルの中間セットを決定するときに、前記1つ以上のメモリと前記コンピュータプログラムコードとが、前記1つ以上のプロセッサと共に、前記装置に、
前記ベクトルの中間セットを初期値M
initialに基づいて選択することであって、M
initialは非正の値のセット{-2M+1,-2M+2,・・・,0}から選択され
、前記ベクトルの中間セット
のインデックスがIntS={(M
initial+i)mod N
3,i=0,1,・・・,2M-1}として定義され、N
3は前記ベクトルの周波数領域コードブックのサイズであ
ること
を行わせるように構成されており、
前記ベクトルの中間セット
のサブセットを形成するときに、前記1つ以上のメモリと前記コンピュータプログラムコードとが、前記1つ以上のプロセッサと共に、前記装置に、
前記2Mベクトルの中間セットからMベクトル
のサブセットを選択させる
ように構成されており、
前記ベクトルのサブセットを前記組み合わせ指標にマッピングするときに、前記1つ以上のメモリと前記コンピュータプログラムコードとが、前記1つ以上のプロセッサと共に、前記装置に、
前記中間セット内
のMベクトルの非ゼロインデックスに第1のマップを適用して、1と2M-1との間で定義された第1の中間インデックスを取得することと、
前記第1の中間インデックスに第2のマップを適用して、ゼロと2M-2との間で定義された第2の中間インデックスを取得することと、
前記第2の中間インデックスを、組み合わせ係数の計算において引数として使用して、前記組み合わせ指標を計算することと、
を行わせるように構成されており、
少なくとも前記組み合わせ指標から前記プリコーディング行列指標を形成するときに、前記1つ以上のメモリと前記コンピュータプログラムコードとが、前記1つ以上のプロセッサと共に、前記装置に、
前記初期値M
initialのインデックスから前記プリコーディング行列指標を形成することであって、非ゼロインデックスを有するベクトルが、前記初期値M
initial
のインデックスと前記組み合わせ指標とによって識別され
ること
を行わせるように構成されている、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第1のマップを適用するときに、前記1つ以上のメモリと前記コンピュータプログラムコードとが、前記1つ以上のプロセッサと共に、前記装置に、次の関数
【数6】
に従って、前記中間セット内
のMベクトル
の非ゼロインデックスを、前記中間セット
の初期値に応じて、第1のグループと第2のグループとに分け、前記第2のグループ
のインデックスから第1の事前設定量を引くことを行わせるように構成されており、
【数7】
は、f=1,2,・・・,M-1に対する、レイヤlについて
のMベクトル
の非ゼロインデックスであり、
【数8】
の非ゼロ値は、前記周波数領域コードブック
のベクトルに関連付けられた値セット{1,2,・・・,N
3-1}から選択される、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記第2のマップを適用するときに、前記1つ以上のメモリと前記コンピュータプログラムコードとが、前記1つ以上のプロセッサと共に、前記装置に、f=1,2,・・・,M-1に対する、第1の中間インデックス
【数9】
に対し、及びレイヤlに対し、次の関数
【数10】
に従って、前記第1の中間インデックスの符号をインバートし、第2の事前設定量を加えることを行わせるように構成されている、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記第2の中間インデックスを、組み合わせ係数の計算において引数として使用して、前記組み合わせ指標を計算するときに、前記1つ以上のメモリと前記コンピュータプログラムコードとが、前記1つ以上のプロセッサと共に、前記装置に、前記第2の中間インデックスを組み合わせ係数の第1の引数として使用して、非ゼロインデックス
のベクトルに関連付けられ
た組み合わせ指標を計算することを行わせるように構成されている、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記中間セット
の初期値が、報告された全てのレイヤに共通であるのに対して、前記組み合わせ指標が、報告された各レイヤに特有である、請求項9に記載の装置。
【請求項14】
前記1つ以上のメモリと前記コンピュータプログラムコードとが、前記1つ以上のプロセッサと共に、前記装置に、前記送信されたプリコーディング行列指標に基づいてデータに適用された1つ以上のコードブック要素を有してい
るデータを、前記ユーザ機器によって、及び前記ワイヤレスネットワークから、受信させるようにさらに構成されている、請求項8に記載の装置。
【請求項15】
装置であって、
1つ以上のプロセッサと、
コンピュータプログラムコードを含む1つ以上のメモリと、
を備え、
前記1つ以上のメモリと前記コンピュータプログラムコードとが、前記1つ以上のプロセッサと共に、前記装置に、
基地局で、ユーザ機器からプリコーディング行列指標を受信することであって、前記プリコーディング行列指標が、周波数領域コードブックからのベクトルのサブセットにマッピングする組み合わせ指標を含
み、前記組み合わせ指標が、位数M-1及び数2M-1であることと、
少なくとも前記受信したプリコーディング行列指標を使用して、少なくとも前記周波数領域コードブックから、前記ユーザ機器に向けて送信するためのデータに適用する情報を決定することと、
を行わせるように構成されている
、装置。
【請求項16】
前記決定するときに、前記1つ以上のメモリと前記コンピュータプログラムコードとが、前記1つ以上のプロセッサと共に、前記装置に、
第1の中間インデックス及び第2の中間インデックスを取得することであって、f=1,2,・・・,M-1に対する、レイヤlについて
の第2の中間インデックス
【数11】
が、前記組み合わせ指標に対して順位付け解除プロシージャを実行することによって取得され
ること、
を行わせるように構成されている、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
f=1,2,・・・,M-1に対するレイヤlについて
の第1の中間インデックス
【数12】
が、次の関数
【数13】
をインバートすることにより、それらのそれぞれの第2の中間インデックスから取得される、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記プリコーディング行列指標は、初期値のインデックスをさらに含み、前記決定するときに、前記1つ以上のメモリと前記コンピュータプログラムコードとが、前記1つ以上のプロセッサと共に、前記装置に、次の関数
【数14】
をインバートすることにより、それらのそれぞれの第1の中間インデックスから、f=1,2,・・・,M-1に対するレイヤlについてのベクトルの非ゼロインデックス
【数15】
を取得させるように構成されており、
M
initialは、前記初期値
のインデックスから取得され、
【数16】
は、前記周波数領域コードブック
のベクトルに関連付けられている、
請求項16に記載の装置。
【請求項19】
決定するときに、前記1つ以上のメモリと前記コンピュータプログラムコードとが、前記1つ以上のプロセッサと共に、前記装置に、少なくとも、f=1,2,・・・,M-1に対する、レイヤlについての非ゼロインデックス
【数17】
に対応す
る周波数領域コードブック
のベクトルから、前記ユーザ機器に向けて送信するため
のデータに適用するためのプリコーディングウェイトを取得させるように構成されている、請求項15に記載の装置。
【請求項20】
前記1つ以上のメモリと前記コンピュータプログラムコードとが、前記1つ以上のプロセッサと共に、前記装置に、前記基地局によって、少なくとも前記周波数領域コードブックから
の情報が適用され
たデータを、前記ユーザ機器に向けて送信することを行わせるように、さらに構成されている、請求項15に記載の装置。
【請求項21】
コンピュータと共に使用するためにその中に具現化されたコンピュータプログラムコードを有するコンピュータ可読記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラムコードが、
ユーザ機器により、プリコーディング行列指標を決定するためのコードであって、
周波数領域コードブックからベクトルの中間セットを決定することと、
前記ベクトルの中間セットのサブセットを形成すること
であって、前記ベクトルの中間セットに2Mベクトルがあることと、
前記ベクトルのサブセットを、
位数M-1及び数2M-1の組み合わせ指標にマッピングすることと、
少なくとも前記組み合わせ指標から前記プリコーディング行列指標を形成することと、
を含
むコードと、
前記ユーザ機器により、前記プリコーディング行列指標をワイヤレスネットワークに向けて送信するためのコードと
、
を含む
、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にワイヤレス通信方式におけるフィードバックに関し、より詳細にはPMI(プリコーダ行列指標)及び同様のフィードバックに関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス通信方式、具体的にセルラ方式では、チャネル状態情報(CSI)がユーザ機器(UE)によって決定され、CSIに対応するいくつかの指標がUEから無線ネットワークにフィードバックされる。そのような指標の1つはプリコーディング行列指標(PMI)であり、これによりワイヤレスネットワークは、コードブックから情報を選択し、UEに送信されることになるデータにその情報を適用することが可能になる。
【0003】
最近になって、新しいコードブックとPMIフィードバックプロセスとが提案されている。この新しいスキームの下でのPMIの選択と報告には、以下に詳述するように、いくつかの問題がある。
【0004】
添付の図面には以下の図が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】例示的な実施形態が実施され得る、可能であり限定されない、1つの例示的なシステムのブロック図である。
【
図2】チャネル状態情報のフィードバック及び使用のための論理フロー図であり、1つまたは複数の例示的な方法の動作、コンピュータ可読メモリ上に具現化されたコンピュータプログラム命令の実行結果、ハードウェアに実装された論理によって実行される機能、及び/または例示的な実施形態による機能を実行するための相互接続手段の動作を示す。
【
図3】例示的な実施形態による、レイヤlのための拡張されたタイプIIのPMI(プリコーダ行列指標)レポートに関連するアップリンク制御情報(UCI)を示す。
【
図4】例示的な実施形態による、周波数領域でFDコードブックインデックス(0~21)を用いるスライディングウィンドウ機構と、サイズ2M=14及び初期点M
initial=-6のウィンドウを用いる対応するマッピングとの図例を示す。
【
図5】例示的な実施形態による、スライディングウィンドウ機構が適用された場合のFD基底サブセット
【数1】
の組み合わせ指標i
lへのマッピングに関わるUEによる動作(例えば、例示的実施形態ではN
3>19の場合)のフローチャートを示す。
【
図6】PMIの報告及び使用のためウィンドウ化FD基底を組み合わせ指標にマッピングするためにネットワークノードによって実行される方法のフローチャートであり、1つまたは複数の例示的な方法の動作、コンピュータ可読メモリ上に具現化されたコンピュータプログラム命令の実行結果、ハードウェアに実装された論理によって実行される機能、及び/または例示的な実施形態による機能を実行するための相互接続手段の動作を示す。
【発明の概要】
【0006】
本項では、例を挙げることを意図しており、限定することは意図していない。
【0007】
例示的な実施形態では、ユーザ機器によってプリコーディング行列指標を決定することを含む方法が開示される。プリコーディング行列指標を決定することは、周波数領域コードブックからベクトルの中間セットを決定することと、ベクトルの中間セットのサブセットを形成することと、ベクトルのサブセットを組み合わせ指標にマッピングすることと、少なくとも組み合わせ指標からプリコーディング行列指標を形成することと、を含む。本方法はまた、ユーザ機器により、プリコーディング行列指標をワイヤレスネットワークに送信することを含む。
【0008】
さらなる例示的な実施形態は、コンピュータプログラムがプロセッサ上で実行されるときに、前の段落の方法を実行するためのコードを含むコンピュータプログラムを含む。本コンピュータプログラムは、コンピュータと共に使用するためにその中に具現化されたコンピュータプログラムコードを有するコンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品である、この段落によるコンピュータプログラム。別の例は、この段落によるコンピュータプログラムであり、プログラムは、コンピュータの内部メモリに直接ロード可能である。
【0009】
例示的な装置は、1つ以上のプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む1つ以上のメモリとを含む。1つ以上のメモリとコンピュータプログラムコードとが、1つ以上のプロセッサと共に、装置に、ユーザ機器により、プリコーディング行列指標を決定することであって、周波数領域コードブックからベクトルの中間セットを決定することと、ベクトルの中間セットのサブセットを形成することと、ベクトルのサブセットを組み合わせ指標にマッピングすることと、少なくとも組み合わせ指標からプリコーディング行列指標を形成することと、を含む、プリコーディング行列指標を決定することと、ユーザ機器により、プリコーディング行列指標をワイヤレスネットワークに向けて送信することと、を含む動作を実行させるように構成される。
【0010】
例示的なコンピュータプログラム製品は、コンピュータと共に使用するためにその中に具現化されたコンピュータプログラムコードを有するコンピュータ可読記憶媒体を含む。本コンピュータプログラムコードは、ユーザ機器により、プリコーディング行列指標を決定するためのコードであって、周波数領域コードブックからベクトルの中間セットを決定することと、ベクトルの中間セットのサブセットを形成することと、ベクトルのサブセットを組み合わせ指標にマッピングすることと、少なくとも組み合わせ指標からプリコーディング行列指標を形成することと、を含む、プリコーディング行列指標を決定するためのコードと、ユーザ機器により、プリコーディング行列指標をワイヤレスネットワークに向けて送信するためのコードと、を含む。
【0011】
別の例示的な実施形態では、装置は、ユーザ機器により、プリコーディング行列指標を決定することであって、周波数領域コードブックからベクトルの中間セットを決定することと、ベクトルの中間セットのサブセットを形成することと、ベクトルのサブセットを組み合わせ指標にマッピングすることと、少なくとも組み合わせ指標からプリコーディング行列指標を形成することと、を含む、プリコーディング行列指標を決定することと、ユーザ機器により、プリコーディング行列指標をワイヤレスネットワークに送信することと、を実行するための手段を備える。
【0012】
例示的な実施形態では、基地局で、ユーザ機器からプリコーディング行列指標を受信することを含む方法が開示される。プリコーディング行列指標は、周波数領域コードブックからのベクトルのサブセットにマッピングする組み合わせ指標を含む。本方法はまた、少なくとも受信したプリコーディング行列指標を使用して、少なくとも周波数領域コードブックから、ユーザ機器へ送信するためのデータに適用する情報を決定することを含む。
【0013】
さらなる例示的な実施形態は、コンピュータプログラムがプロセッサ上で実行されるときに、前の段落の方法を実行するためのコードを含むコンピュータプログラムを含む。本コンピュータプログラムは、コンピュータと共に使用するためにその中に具現化されたコンピュータプログラムコードを有するコンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品である、この段落によるコンピュータプログラム。別の例は、この段落によるコンピュータプログラムであり、プログラムは、コンピュータの内部メモリに直接ロード可能である。
【0014】
例示的な装置は、1つ以上のプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む1つ以上のメモリとを含む。1つ以上のメモリとコンピュータプログラムコードとが、1つ以上のプロセッサと共に、装置に、基地局で、ユーザ機器からプリコーディング行列指標を受信することであって、プリコーディング行列指標が、周波数領域コードブックからのベクトルのサブセットにマッピングする組み合わせ指標を含む、受信することと、少なくとも受信したプリコーディング行列指標を使用して、少なくとも周波数領域コードブックから、ユーザ機器へ送信するためのデータに適用する情報を決定することと、を含む動作を実行させるように構成される。
【0015】
例示的なコンピュータプログラム製品は、コンピュータと共に使用するためにその中に具現化されたコンピュータプログラムコードを有するコンピュータ可読記憶媒体を含む。本コンピュータプログラムコードは、基地局で、ユーザ機器からプリコーディング行列指標を受信するためのコードであって、プリコーディング行列指標が、周波数領域コードブックからのベクトルのサブセットにマッピングする組み合わせ指標を含む、受信するためのコードと、少なくとも受信したプリコーディング行列指標を使用して、少なくとも周波数領域コードブックから、ユーザ機器へ向けて送信するためのデータに適用する情報を決定するためのコードと、を含む。
【0016】
別の例示的な実施形態では、装置は、基地局で、ユーザ機器からプリコーディング行列指標を受信することであって、プリコーディング行列指標が、周波数領域コードブックからのベクトルのサブセットにマッピングする組み合わせ指標を含む、受信することと、少なくとも受信したプリコーディング行列指標を使用して、少なくとも周波数領域コードブックから、ユーザ機器へ送信するためのデータに適用する情報を決定することと、を実行するための手段を備える。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書及び/または本図面の図に含まれ得る下記の略語は、次のように定義されている。
【0018】
3GPP 第3世代パートナーシッププロジェクト
【0019】
5G 第5世代
【0020】
5GC 5Gコアネットワーク
【0021】
AMF アクセス及びモビリティ管理機能
【0022】
CSI チャネル状態情報
【0023】
CU 集約ユニット
【0024】
DU 分散ユニット
【0025】
eNB(またはeNodeB) 発展型NodeB(例えば、LTE基地局)
【0026】
EN-DC E-UTRA-NRデュアルコネクティビティ
【0027】
en-gNBまたはEn-gNB UEに対してNRのユーザプレーンプロトコル及び制御プレーンプロトコルの終端を提供し、EN-DCでセカンダリノードとして機能するノード
【0028】
E-UTRA 発展型ユニバーサル地上無線アクセス、すなわち、LTE無線アクセス技術
【0029】
FD 周波数領域
【0030】
gNB(またはgNodeB) 5G/NR用基地局、すなわち、UEに対してNRのユーザプレーンプロトコル及び制御プレーンプロトコルの終端を提供するノードであり、NGインタフェースを介して5GCに接続される
【0031】
I/F インタフェース
【0032】
LTE ロングタームエボリューション
【0033】
MAC 媒体アクセス制御
【0034】
MME 移動管理エンティティ
【0035】
ngまたはNG 次世代
【0036】
ng-eNBまたはNG-eNB 次世代eNB
【0037】
NR 新無線
【0038】
N/WまたはNW ネットワーク
【0039】
NZC 非ゼロ係数
【0040】
PDCP パケットデータ収束プロトコル
【0041】
PHY 物理レイヤ
【0042】
PMI プリコーダ行列指標
【0043】
RA 参照振幅
【0044】
RAN 無線アクセスネットワーク
【0045】
Rel リリース
【0046】
RLC 無線リンク制御
【0047】
RRH リモート無線ヘッド
【0048】
RRC 無線リソース制御
【0049】
RU 無線ユニット
【0050】
Rx 受信機
【0051】
SCI 最強係数指標
【0052】
SD 空間領域
【0053】
SDAP サービスデータ適応プロトコル
【0054】
SGW サービングゲートウェイ
【0055】
SMF セッション管理機能
【0056】
TS 技術仕様書
【0057】
Tx 送信機
【0058】
UCI アップリンク制御情報
【0059】
UE ユーザ機器(例えば、ワイヤレスデバイス、通常はモバイルデバイス)
【0060】
UPF ユーザプレーン機能
【0061】
「例示的」という単語は、本明細書では、「例、実例、または説明として役立つこと」を表すために用いられる。本明細書で「例示的」と説明される任意の実施形態は、必ずしも他の実施形態よりも好ましい、または有利である、と解釈されるべきではない。この発明を実施するための形態で説明される実施形態は全て、当業者が本発明を作成または使用できるようにするために提供された例示的な実施形態であり、特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲を限定するものではない。
【0062】
本明細書における例示的な実施形態では、PMIの報告及び使用のためウィンドウ化FD基底を組み合わせ指標にマッピングするための技法を説明する。これらの技法のさらなる説明が、例示的な実施形態が使用され得るシステムを説明した後で提示される。
【0063】
図1を参照すると、この図は、例示的な実施形態が実施され得る、可能であり限定されない、1つの例示的なシステムのブロック図を示す。ユーザ機器(UE)110、無線アクセスネットワーク(RAN)ノード170、及びネットワーク要素(複数可)190が示されている。
図1では、ユーザ機器(UE)110は、ワイヤレスネットワーク100とワイヤレス通信している。UEは、ワイヤレスネットワークにアクセスすることができるワイヤレスデバイス、通常はモバイルデバイスである。UE110は、1つ以上のバス127を介して相互接続された、1つ以上のプロセッサ120と、1つ以上のメモリ125と、1つ以上の送受信機130とを含む。1つ以上の送受信機130のそれぞれは、受信機Rx,132と、送信機Tx,133とを含む。1つ以上のバス127は、アドレスバス、データバス、または制御バスであり得、マザーボードまたは集積回路上の一連のライン、光ファイバまたは他の光通信機器、及びこれらに類するものなどの、任意の相互接続機構を含み得る。1つ以上の送受信機130は、1つ以上のアンテナ128に接続されている。1つ以上のメモリ125は、コンピュータプログラムコード123を含む。UE110は、パーツ140-1及び/または140-2の一方または両方を含む制御モジュール140を含み、これは様々な形で実装され得る。制御モジュール140は、1つ以上のプロセッサ120の一部として実装されるなど、制御モジュール140-1としてハードウェアで実装され得る。制御モジュール140-1はまた、集積回路として、またはプログラマブルゲートアレイなどの他のハードウェアを介して、実装されてもよい。別の例では、制御モジュール140は、コンピュータプログラムコード123として実装され、1つ以上のプロセッサ120によって実行される、制御モジュール140-2として実装され得る。例えば、1つ以上のメモリ125及びコンピュータプログラムコード123は、1つ以上のプロセッサ120と共に、本明細書に記載される動作の1つ以上をユーザ機器110に実行させるように構成され得る。UE110は、ワイヤレスリンク111を介して、RANノード170と通信する。
【0064】
RANノード170は、UE110などのワイヤレスデバイスによるワイヤレスネットワーク100へのアクセスを提供する基地局である。RANノード170は、例えば、新無線(NR)とも呼ばれる5G用の基地局であり得る。5Gでは、RANノード170は、gNBまたはng-eNBのいずれかとして定義されるNG-RANノードであり得る。gNBは、UEに対してNRのユーザプレーンプロトコル及び制御プレーンプロトコルの終端を提供するノードであり、NGインタフェースを介して5GC(例えば、ネットワーク要素(複数)190)に接続される。ng-eNBは、UEに対してE-UTRAのユーザプレーンプロトコル及び制御プレーンプロトコルの終端を提供するノードであり、NGインタフェースを介して5GCに接続される。NG-RANノードは、複数のgNBを含み得、gNBはまた、集約ユニット(CU)(gNB-CU)196及び分散ユニット(複数可)(DU)(gNB-DU)を含み得る。gNBのDU195が示されている。DUは、無線ユニット(RU)を含むか、または無線ユニット(RU)に結合されて、無線ユニット(RU)を制御することができることに留意されたい。gNB-CUは、gNBのRRC、SDAP、及びPDCPプロトコル、またはen-gNBのRRC及びPDCPプロトコルをホストする論理ノードであって、1つ以上のgNB-DUの動作を制御する論理ノードである。gNB-CUは、gNB-CUに接続されたF1インタフェースを終端させる。F1インタフェースはリファレンス198として図示されているが、リファレンス198はまた、gNB-CU196とgNB-DU195との間など、RANノード170の遠隔要素とRANノード170の集中要素との間のリンクを図示している。gNB-DUは、gNBまたはen-gNBのRLC、MAC及びPHYレイヤをホストする論理ノードであり、その動作は一部gNB-CUによって制御されている。1つのgNB-CUが1つまたは複数のセルをサポートする。1つのセルは、1つのgNB-DUのみによってサポートされる。gNB-DUは、gNB-CUに接続されたF1インタフェース198を終端させる。DU195は、例えばRUの一部として送受信機160を含むと考えられるが、これのいくつかの例では、送受信機160を、例えばDU195の制御下にあり、DU195に接続された別個のRUの一部として有する場合があることに留意されたい。RANノード170はまた、LTE(ロングタームエボリューション)用のeNB(発展型NodeB)基地局、または他の任意の適切な基地局であり得る。
【0065】
RANノード170は、1つ以上のバス157を介して相互接続された、1つ以上のプロセッサ152と、1つ以上のメモリ155と、1つ以上のネットワークインタフェース(N/W I/F(複数可))161と、1つ以上の送受信機160とを含む。1つ以上の送受信機160のそれぞれは、受信機Rx,162と、送信機Tx,163とを含む。1つ以上の送受信機160は、1つ以上のアンテナ158に接続されている。1つ以上のメモリ155は、コンピュータプログラムコード153を含む。CU196は、プロセッサ(複数可)152と、メモリ155と、ネットワークインタフェース161とを含み得る。DU195はまた、それ自体のメモリ(複数可)及びプロセッサ(複数可)、及び/または他のハードウェアを含み得るが、これらは示されていないことに留意されたい。
【0066】
RANノード170は、パーツ150-1及び/または150-2の一方または両方を含む制御モジュール150を含み、これは様々な形で実装され得る。制御モジュール150は、1つ以上のプロセッサ152の一部として実装されるなど、制御モジュール150-1としてハードウェアで実装され得る。制御モジュール150-1はまた、集積回路として、またはプログラマブルゲートアレイなどの他のハードウェアを介して、実装されてもよい。別の例では、制御モジュール150は、コンピュータプログラムコード153として実装され、1つ以上のプロセッサ152によって実行される、制御モジュール150-2として実装され得る。例えば、1つ以上のメモリ155及びコンピュータプログラムコード153は、1つ以上のプロセッサ152と共に、本明細書に記載される動作の1つ以上をRANノード170に実行させるように構成される。制御モジュール150の機能は、DU195とCU196との間に分散されるなど、分散されていてもよく、またはDU195のみに実装されていてもよいことに留意されたい。
【0067】
1つ以上のネットワークインタフェース161は、リンク176及び131を介するなど、ネットワークを介して通信する。2つ以上のRANノード170は、例えば、リンク176を使用して通信する。リンク176は、ワイヤードもしくはワイヤレスまたはその両方であることができ、例えば、5GのためのXnインタフェース、LTEのためのX2インタフェース、または他の規格のための他の適切なインタフェースを実装することができる。
【0068】
1つ以上のバス157は、アドレスバス、データバス、または制御バスであり得、マザーボードまたは集積回路上の一連のライン、光ファイバまたは他の光通信機器、ワイヤレスチャネル、及びこれらに類するものなどの、任意の相互接続機構を含み得る。例えば、1つ以上の送受信機160は、LTEのためのリモート無線ヘッド(RRH)195、または5GのためのgNB実装用分散ユニット(DU)195として実装され得、RANノード170の他の要素は、場合によってはRRH/DUとは物理的に異なる場所にあり、1つ以上のバス157は、RANノード170の他の要素(例えば、集約ユニット(CU)、gNB-CU)をRRH/DU195に接続するために、例えば、光ファイバケーブルまたは他の適切なネットワーク接続として部分的に実装され得る。リファレンス198はまた、それらの適切なネットワークリンク(複数可)を示している。
【0069】
ワイヤレスネットワーク100は、コアネットワーク機能を含み得る1つまたは複数のネットワーク要素190を含み得、1つまたは複数のリンク181を介して、電話網及び/またはデータ通信ネットワーク(例えば、インターネット)などのさらなるネットワークとの接続性を提供する。そのような5G用のコアネットワーク機能には、アクセス及びモビリティ管理機能(複数可)(AMF(複数可))及び/またはユーザプレーン機能(UPF(複数可))及び/またはセッション管理機能(複数可)(SMF(複数可))が含まれ得る。そのようなLTE用のコアネットワーク機能には、MME(移動管理エンティティ)/SGW(サービングゲートウェイ)機能が含まれ得る。これらは、ネットワーク要素(複数可)190によってサポートされ得る単なる例示的な機能にすぎず、5G及びLTE機能の両方がサポートされ得ることに留意されたい。RANノード170は、リンク131を介してネットワーク要素190に結合される。リンク131は、例えば、5GのためのNGインタフェース、またはLTEのためのS1インタフェース、または他の規格のための他の適切なインタフェースとして実装することができる。ネットワーク要素190は、1つ以上のバス185を介して相互接続された、1つ以上のプロセッサ175と、1つ以上のメモリ171と、1つ以上のネットワークインタフェース(N/W I/F(複数可))180とを含む。1つ以上のメモリ171は、コンピュータプログラムコード173を含む。1つ以上のメモリ171及びコンピュータプログラムコード173は、1つ以上のプロセッサ175と共に、ネットワーク要素190に1つ以上の動作を実行させるように構成される。
【0070】
ワイヤレスネットワーク100は、ハードウェア及びソフトウェアのネットワークリソース及びネットワーク機能を組み合わせて、単一のソフトウェアベースの管理エンティティである仮想ネットワークを作るプロセスである、ネットワーク仮想化を実施し得る。ネットワーク仮想化は、プラットフォーム仮想化を伴い、これは多くの場合、リソース仮想化と組み合わされる。ネットワーク仮想化は、多数のネットワークまたはネットワーク部分を組み合わせて仮想ユニットを作る外部ネットワーク仮想化、または単一システム上のソフトウェアコンテナにネットワークのような機能を提供する内部ネットワーク仮想化のいずれかに分類される。ネットワーク仮想化の結果として生じる仮想化されたエンティティはさらに、プロセッサ152または175並びにメモリ155及び171などのハードウェアを使用して、あるレベルで実施され、またこのような仮想化されたエンティティは、技術的効果を生み出すことに、留意されたい。
【0071】
コンピュータ可読メモリ125、155、及び171は、ローカル技術環境に適した任意の種類のものであり得、半導体ベースメモリデバイス、フラッシュメモリ、磁気メモリデバイス及びシステム、光メモリデバイス及びシステム、固定メモリ及びリムーバブルメモリなど、任意の適したデータストレージ技術を使用して実装され得る。コンピュータ可読メモリ125、155、及び171は、ストレージ機能を実行するための手段であり得る。プロセッサ120、152、及び175は、ローカル技術環境に適した任意の種類のものであり得、これには、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ以上が含まれ得る。プロセッサ120、152、及び175は、本明細書で説明するUE110、RANノード170などの機能を制御するなど、機能を実行するための手段であり得る。
【0072】
一般に、ユーザ機器110の様々な実施形態には、スマートフォンなどのセルラ電話、タブレット、ワイヤレス通信機能を有するパーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ワイヤレス通信機能を有するポータブルコンピュータ、V2X(Vehicle-to-Everything、すなわち、車車間/路車間通信)ワイヤレス通信用モデムデバイスを搭載した車両、ワイヤレス通信機能を有するデジタルカメラなどの画像取り込みデバイス、ワイヤレス通信機能を有するゲームデバイス、ワイヤレス通信機能を有する音楽ストレージ及び再生機器、ワイヤレスインターネットアクセス及び場合によってはブラウジングを可能にするインターネット機器(モノのインターネット、IoT、デバイスを含む)、ワイヤレス通信機能付きのワイヤレス通信タブレットを用いる自動化用途のためのセンサ及び/またはアクチュエータを備えたIoTデバイス、ならびにこのような機能の組み合わせを組み込んだポータブルユニットまたは端末が含まれ得るが、これらに限定されない。
【0073】
このようにして、本発明の例示的な実施形態の実施に好適であるが非限定的な技術的文脈を1つ紹介したので、次に、例示的な実施形態について、より具体的に説明することにする。
【0074】
図2は、チャネル状態情報のフィードバック及び使用のための信号伝達及び論理のフロー図である。この図はさらに、1つまたは複数の例示的な方法の動作、コンピュータ可読メモリ上に具現化されたコンピュータプログラム命令の実行結果、ハードウェアに実装された論理によって実行される機能、及び/または例示的な実施形態による機能を実行するための相互接続手段の動作を示す。例えば、UE110のための制御モジュール140及びRANノード170のための制御モジュール150は、
図2のブロックの複数のブロックを含むことができ、含まれる各ブロックは、ブロック内の機能を実行するための相互接続手段である。
図2のブロックは、例えば、少なくとも部分的に制御モジュール140の制御下でUE110によって実行されるか、または、例えば、少なくとも部分的に制御モジュール150の制御下でRANノード170によって実行されると想定される。
【0075】
ステップ1でRANノード170は、UE110に参照信号を送信する。ステップ2でUEは、参照信号を用いてチャネル状態情報(CSI)(PMIを含む)を決定する。ステップ3では、UE110は、決定したチャネル状態情報を用いてフィードバック情報(PMIを含む)を決定する。ステップ4でUE110は、決定したフィードバック情報(PMIを含む)をフィードバックする。この情報は、通常、もう1つのCSIレポート210を使用してフィードバックされる。
【0076】
RANノード170は、フィードバック情報の受信に応答して、ステップ5で、少なくともPMIに基づいて、使用するプリコーディング(例えば、1つ以上の行列)を決定する。ステップ6では、RANノード170は、決定したプリコーディングを、UEに送信しようとしているデータに適用し、ステップ7では、プリコーディングしたデータをUEに向けて送信する。ステップ8では、UE110は、受信した、プリコーディングされたデータを処理する。
【0077】
本開示の他の部分では、RANノード170は、gNBと呼ばれることに留意されたい。上記のように、これは限定ではなく、RANノード170は、eNBなどの他の要素であってもよい。
【0078】
図2は、PMIなどのチャネル状態情報の報告及び使用の概要を簡略化して表したものである。本明細書の例示的な実施形態は、PMIの決定及び報告に関する。最初に、PMIの決定及び報告の技術領域について紹介し、次に概要と例示的な実施形態とを詳細に説明する。
【0079】
はじめに、Rel-16タイプIIのプリコーダ行列指標(PMI)フィードバックでは、チャネル状態情報(CSI)をいくつか(N3)のPMIサブバンドにわたって圧縮する新しいコードブックが導入されており、各サブバンドはそれ用に決定されたPMIを有している。N3要素のサブセットM(ただし、M<N3)が、この周波数領域(FD)コードブックから選択されて、直交ベクトルの基底を形成し、それがCSIレポート210の一部としてUE110からgNB170に信号伝達される。各コードブック要素は、アルファベットセット{0,1,・・・,N3-1}のインデックスで示される。ここで、N3は、コードブックのサイズであり、PMIサブバンドの数に対応する。例示的な実施形態では、M基底ベクトルのインデックスであるFD基底サブセットが、UE110からgNB170に報告される。
【0080】
RAN1#97では、例えばN3>19などの多数のPMIサブバンドに対して、このFD基底サブセットの信号伝達を単純化するために、スライディングウィンドウ機構が導入された。3GPP「RAN1 Chairman’s Notes RAN1#97」,Reno,USA,May2019のセクション7.2.8.1「CSI enhancement for MU-MIMO support」、FD基底サブセット選択スキームに関する合意を参照されたい。このウィンドウは、ウィンドウ内のインデックスのみが報告され得るように、コードブックのインデックスに適用される。この操作は、報告され得るコードブックインデックスのアルファベットセットを、N3から、サイズLのウィンドウに対応するLの可能な値に制限する。実施例では、L=2Mである。スライディングウィンドウは、その開始点であるMinitialによってパラメータ化され、それがCSIレポート310の一部として信号伝達される。
【0081】
また、FD基底のサブセットは、N
3>19では、L=2Mでありかつ第1の要素が常に0(ゼロ)であると仮定した場合、ビット幅
【数2】
を有する組み合わせ指標によって示されることが合意された。その合意では、基底インデックスサブセットと組み合わせ指標とのマッピングについては明示されていない。このマッピングは、以下に詳述する問題を提起し、本明細書の例示的な実施形態がその解決策を提供する。
【0082】
例示的な問題に関して、レイヤl=1,・・・,υに対する周波数領域(FD)成分のM個の組み合わせを、それらのインデックスのベクトル表記
【数3】
で示す。上式で、組み合わせの要素はN
3ベクトルのコードブックから選択され、そのインデックスは
【数4】
で与えられる。ただし、f=0,1,・・・,M-1である。
【0083】
このMコードブックベクトルは、インデックスi
l(l=1,・・・,υ)によって示される。ただし、
【数5】
である。
【0084】
式(3)の例は、一例に過ぎないが、N3>19及びL=2Mの場合であることに留意されたい。
【0085】
この場合、n
3,lのコードブックインデックスは、最強係数に関連付けられたFD成分
【数6】
に対して
【数7】
として示されるので、要素の(M-1)組み合わせを示したい場合がある。上式で、modはモジュロ演算子であり、式(1)の組み合わせの最初の要素は全てのレイヤに対して
【数8】
であり、報告されなくてもいい場合がある。したがって、M-1個のコードブック要素
【数9】
のみが組合せ指標i
lによって報告され、可能な組み合わせの数は、L=2Mとして、2項式
【数10】
によって与えられる。
【0086】
一般に、i
lは、次数M-1及び数2M-1の組み合わせインデックスであり、N
3が大きい場合、例えば、特定の例示的な実施形態においてN
3>19の場合、(M-1)組み合わせを最大2M-1の要素のセットにマッピングすることが可能である。コードブック要素
【数11】
は、サイズN
3-1>2M-1のアルファベット{1,2,・・・,N
3-1}で定義される。したがって、コードブック要素の可能な(M-1)組み合わせを全て表現するためには、原則的に、式(3)で定義される数よりも大きな数の組み合わせ指標が必要とされることになる。しかし、スライディングウィンドウ機構を導入し、それにより、サイズ2Mのウィンドウ内の非ゼロ要素と初期点
M
initial∈{-2M+1,-2M+2,・・・,0} (4)のみが報告されるようにしている。このスライディングウィンドウは、次の中間セットによって与えられる。
IntS={(M
initial+i)modN
3,i=0,1,・・・,2M-1} (5)
【0087】
したがって、IntSはコードブック要素の新しい制限されたセットであり、報告された要素
【数12】
、f=1,2,・・・M-1は、サイズ2M-1のアルファベット内の任意の値を取ることができる(ゼロ値は常にウィンドウ内にあるが、報告されなくてもよい)。セット内の値はパラメータM
initialに伴って変化し、一部の選択値は範囲{1,2,・・・,2M-1}外になる可能性があることに留意されたい。これについては、後述する
図4を参照して、より詳細に説明する。
【0088】
この問題を解決するために、本明細書の例示的な実施形態では、要素をマッピングするマッピング関数
【数13】
が導入される。
【数14】
という表記は、セットIntSから値「0」が除外されることを意味する。例えば、サイズN
3>2Mのセットに対する長さ2Mのスライディングウィンドウによって識別される中間セットIntSの非ゼロ要素の(M-1)組み合わせを、位数M-1及び数2M-1の組み合わせ指標によって示すことを可能にするマッピング関数が導入される。このマップがなければ、より大きな数N
3-1の組み合わせ指標を使用しなければならず、この組み合わせ指標は、
【数15】
の代わりに
【数16】
の、より大きなインデックスビット幅に対応することに留意されたい。
【0089】
さらに詳細には、この要素
【数17】
から要素
【数18】
へのマップは、コンパクトな形で、以下の
【数19】
または等価式
【数20】
によって与えられる。
【0090】
別の代替の等価式は、次のように与えられる。
【数21】
【0091】
この操作により、値のセットIntSが、M
initialに伴って変化し、連続する2M値セット{0,1,2,・・・,2M-1}へのマッピングが可能となる。このマップを適用した後に、(M-1)組み合わせ
【数22】
からインデックスi
lを決定する順位付け関数を導入することができる。この組み合わせは厳密に減少する数列として表されるので、第2のマップは、f=1,2,…,M-1に対して、
【数23】
から
【数24】
まで、
【数25】
のように使用され得る。この第2のマップは次のように与えられる。
【数26】
【0092】
数列
【数27】
に対応する組み合わせ指標i
lは、次の順位付け関数
【数28】
によって与えられる。ただし、
【数29】
である。このとき、(10)の指標は、式(3)の定義を満たす。
【0093】
式(10)で順位付け関数を定義した後、順位付け解除プロシージャは簡単であり、標準アルゴリズムに従ってインデックスi
lから数列
【数30】
を見つけ、そこから、コードブック要素
【数31】
のFD基底を、式(9)、及び(6)、(7)、または(8)のマッピングをインバートさせることによって見つけることができる。標準アルゴリズムの一例が、3GPP TS 38.214 V15.6.0(2019-06)のセクション5.2.2.3に記載されているが、他のアルゴリズムが使用されてもよい。
【0094】
具体的に、式(6)、(7)または(8)の逆方程式は、
【数32】
によって与えられる。
【0095】
式(9)の逆方程式は、
【数33】
によって与えられる。
【0096】
図3は、レイヤlのための拡張されたタイプIIのPMI(プリコーダ行列指標)レポートに関連するアップリンク制御情報(UCI)を示す。この図では、以下の頭字語が使用され、定義されている。すなわち、SD:空間領域、SCI:最強係数指標、RA:参照振幅、及びNZC:非ゼロ係数である。この例のPMIレポート300は、固定サイズの第1の部分(部分1)305と、可変サイズを有する第2の部分(部分2)310とを含む。PMIレポート300は、例えば、
図2のステップ4で送信されるCSIレポート210の一部であり得る。可変サイズ部分310は、3つのグループ、グループ0、グループ1、及びグループ2を含む。グループ0は、SD回転、SD基底、及びSCIの指標を含む。グループ1は、FD-基底、RA、ビットマップ、及びNZCの指標を含む。グループ2は、ビットマップ及びNZCの指標を含む。
【0097】
周波数領域(FD)基底の指標は、インデックスi
lと、パラメータM
initialのための追加指標i
init325とを含む。特定の実施形態では、追加指標i
init325が、多数のPMIサブバンド、例えば、N
3>19に対して使用されるが、これは限定ではない。コードブック要素
【数34】
の指標i
lが、指標330として含まれている。指標i
lの(指標330としての)決定は、本明細書の例示的な実施形態の態様の1つである。
【0098】
図4は、周波数領域でFDコードブックインデックス(0~21)を用いるスライディングウィンドウ機構と、サイズL=2M=14及び初期点M
initial=-6のウィンドウを用いる対応するマッピングとの図例を示す。より詳細には、
図4は、FD基底表示に適用されるスライディングウィンドウ機構と、ウィンドウ内の値の再マップとの、以下の値の例を用いる説明図であり、すなわち、N
3=22、M=7、及びM
initial=-6である。ウィンドウは折り返すので、M
initialが負の場合は、ウィンドウが-M
initialだけ左にスライドし、ウィンドウが長さN
3の区間の両端に位置する
図4に示す2つの部分(部分405及び410または415及び420)で構成されることになることに留意されたい。また、上記のように、サイズが2M-1のアルファベット(ゼロ値は常にウィンドウ内にあるが、報告されなくてもいい場合がある)の場合、セット内の値はパラメータM
initialに伴って変化し、一部の選択値は範囲{1,2,・・・,2M-1}外になる可能性があることに留意されたい。
図4において、M
initial<0である場合、このレイヤ1では部分405及び408に関連付けられ、またはレイヤ2では部分415及び418に関連付けられる範囲の外に複数の値が存在する。逆に、M
initial=0の場合、ウィンドウは
図4の破線に対応し、選択要素である
【数35】
、f=1,2,・・・,M-1が範囲{1,2,・・・,2M-1}外になることはあり得ない。
【0099】
図4の構成はυ=2レイヤである。インデックスi
initによって示されるウィンドウパラメータM
initialはレイヤ共通であるのに対して、サイズMのFD基底サブセットはレイヤ特有である。レイヤ1では、ウィンドウ内で選択されたFD成分
【数36】
が示され、レイヤ2では、FD成分
【数37】
が示される。式(6)、(7)または(8)に由来するマップは、FDコードブックセットの右側端に位置するFD成分をセット{0,1,・・・,2M-1}の空部分の内側の左側に移動させる効果を有する。移動は左方向であると記述されているが、本文書の全ての移動操作は循環的であるため、右方向も正しいことに留意されたい。式(6)、(7)または(8)のマッピングによって行われる移動は、参照番号430によって示され、ウィンドウ410または420の右部分の内部の選択されたFD成分をそれぞれ部分408または418に移動させる。コードブックインデックスの数における部分410及び420のサイズは、440-1によって示されるように、-M
initialであり、440-2で示される部分408及び418のサイズと同じであることに留意されたい。式(6)、(7)または(8)のマッピングによって行われる移動の結果として、再マップされたFD成分は、レイヤ1については
【数38】
によって与えられ、レイヤ2については
【数39】
によって与えられる。レイヤ1では最後の2つの要素のみが移動され、レイヤ2では最後の4つの要素のみが移動され、つまりインデックスが2M-1=13を超える要素が移動されることに留意されたい。
【0100】
上記では、マッピング操作により、値のセットIntSが、M
initialに伴って変化し、2M値の連続するセット{0,1,2,・・・,2M-1}へのマッピングが可能となることを述べた。
図4は、この概念の説明図である。M
initialの値が何であっても、値のセットIntSは、2M個のインデックスのセット(例えば、この場合は0から13)とそれらの対応するFD成分との連続したセットにマップされる。
【0101】
上記の例は、以下を明確にするためにも使用され得る。式(8)で再マッピングする前に、第1のレイヤについての(M-1)組み合わせ(ゼロ番目の要素を含まない)は、
【数40】
である。式(8)のマッピングを適用すると、
【数41】
が得られる。最終的に、式(9)のマッピングを適用すると、
【数42】
が得られる。したがって、
【数43】
のアルファベットは{0,1,・・・,2M-2}であるのに対して、
【数44】
のアルファベットは{1,・・・,2M-1}となる。
【0102】
図5は、スライディングウィンドウ機構が適用された場合のFD基底サブセット
【数45】
の組み合わせ指標i
lへのマッピングに関わる動作のフローチャートを示す。スライディングウィンドウは、例示的な実施形態では、多数のPMIサブバンド、例えば、N
3>19に対して適用され得る。この2つのマップがなければ、
【数46】
ビットの組み合わせ指標を使用することによりFD基底サブセットを示すことは不可能であろう。
図5は、PMI報告及び使用のため、ウィンドウ化されたFD基底を組み合わせ指標へマッピングするための論理フロー図である。この図は、1つまたは複数の例示的な方法の動作、コンピュータ可読メモリ上に具現化されたコンピュータプログラム命令の実行結果、ハードウェアに実装された論理によって実行される機能、及び/または例示的な実施形態による機能を実行するための相互接続手段の動作を示す。この図は、例えば、制御モジュール140の制御下で、UE110によって実行される。
【0103】
ブロック510において、FD基底が次のサブセット
【数47】
として設定され、f=1,2,・・・,M-1に対して
【数48】
である。ブロック520において、UEが、
【数49】
にマッピングし、
【数50】
である。上記の式(6)、(7)、または(8)も参照されたい。ブロック530において、UEが、
【数51】
にマッピングし、
【数52】
である。上記の式(9)も参照されたい。ブロック540において、UE110は、組み合わせ指標i
lを決定する。上記の式(10)も参照されたい。ブロック550によって説明されるように、ブロック520、530、及び540は、基底サブセットの組み合わせ指標へのマッピングであると見なされ得ることに留意されたい。ブロック560において、UE110は、PMIレポート300の一部として、gNB170に向けて組み合わせ指標i
lの表示330(
図3参照)を送信し、これはまた、より大きなCSIレポート210(
図2参照)の一部でもよく、またはそれ自体がCSIレポート210であってもよい。
【0104】
図6を参照すると、本図は、PMI報告及び使用のため、組合せ指標をウィンドウ化されたFD基底へマッピングするための、ネットワークノードによって実行される方法のフローチャートである。この図は、1つまたは複数の例示的な方法の動作、コンピュータ可読メモリ上に具現化されたコンピュータプログラム命令の実行結果、ハードウェアに実装された論理によって実行される機能、及び/または例示的な実施形態による機能を実行するための相互接続手段の動作を示す。
図6のブロックは、RANノード170及び特にgNBなどのネットワーク(例えば、アクセス)ノードによって実行される。
図6の説明は、gNBが使用されることを想定しているが、これはネットワークノードの一例である。
【0105】
ブロック610において、gNB170は、PMIレポート及び組み合わせ指標i
lを有するCSIレポートを受信する。gNB170は、ブロック620において、厳密に減少する数列
【数53】
を組み合わせ指標i
lから見つけるアルゴリズムに少なくとも従うことによって、順位付け解除プロシージャを実行する。ブロック630において、gNB170は、ブロック530からのマッピングのインバートを実行する。例えば、厳密に減少する数列
【数54】
から数列
【数55】
にマッピングする式(12)を参照されたい。
【0106】
ブロック640において、gNB170は、ブロック520からのマッピングのインバートを実行する。例えば、数列
【数56】
から数列
【数57】
にマッピングする式(11)を参照されたい。ブロック620、630、及び640は、組み合わせ指標のFD基底サブセットへのマッピングであると見なすことができる。ブロック650において、gNB170は、FD基底サブセット及び対応するFD成分を使用して、将来の送信(複数可)に使用するコードブック要素(複数可)を決定する。
【0107】
以下に記載される特許請求の範囲、解釈、または適用を決して限定することなく、本明細書に開示される例示的な実施形態のうちの1つ以上の実施形態の技術的効果は、セット内の値がパラメータM
initialに伴って変化し、一部の選択値が範囲{1,2,・・・,2M-1}外になる可能性があるという事実に対処することである。本明細書に開示された例示的な実施形態のうちの1つ以上の実施形態の別の技術的効果は、
【数58】
の代わりに
【数59】
のより大きなインデックスビット幅に対応するN
3-1というより大きな数の組み合わせ指標を使用するのとは対照的に、次数M-1と数2M-1との組み合わせ指標が使用されるようなマッピングである。関連する利点及び技術的効果として、順位付け及び順位付け解除アルゴリズムで使用されるルックアップテーブルのサイズが小さくなり、検索がより簡単になるため、これらのアルゴリズムにおける計算の複雑性が減少することが挙げられる。
【0108】
本願で使用するとき、用語「回路」は、以下のうちの1つ以上または全てを意味し得る。
【0109】
すなわち、(a)ハードウェアのみの回路実装(アナログ及び/またはデジタル回路のみの実装など)。
【0110】
及び、(b)ハードウェア回路とソフトウェアとの組み合わせ、例えば(該当する場合)、(i)アナログ及び/またはデジタルハードウェア回路(複数可)とソフトウェア/ファームウェアとの組み合わせ、及び(ii)ハードウェアプロセッサ(複数可)の任意の部分とソフトウェア(携帯電話またはサーバなどの装置に様々な機能を実行させるように協働するデジタル信号プロセッサ(複数可)、ソフトウェア、及びメモリ(複数可)を含む)との組み合わせ。
【0111】
及び、(c)動作のためにソフトウェア(例えば、ファームウェア)を必要とするが、動作に必要でないときにはソフトウェアが存在しなくてもよい、マイクロプロセッサ(複数可)、またはマイクロプロセッサ(複数可)の一部などの、ハードウェア回路(複数可)及びまたはプロセッサ(複数可)である。
【0112】
回路のこの定義は、任意の請求項における使用を含む、本出願におけるこの用語の全ての使用に適用される。さらなる例として、回路という用語は、本出願で使用する場合、単なるハードウェア回路またはプロセッサ(もしくは複数のプロセッサ)、あるいはハードウェア回路またはプロセッサの一部、ならびにそれに(またはそれらに)付随するソフトウェア及び/またはファームウェアの一実施態様も包含する。回路という用語はまた、例えば、特定の請求項の要素に該当する場合、モバイルデバイス用のベースバンド集積回路またはプロセッサ集積回路、あるいはサーバ、セルラーネットワークデバイス、または他のコンピューティングデバイスもしくはネットワークデバイス内の同様の集積回路も包含する。
【0113】
本明細書の実施形態は、ソフトウェア(1つ以上のプロセッサにより実行される)、ハードウェア(例えば特定用途向け集積回路)、またはソフトウェアとハードウェアの組み合わせで、実施され得る。例示的な実施形態では、ソフトウェア(例えばアプリケーションロジック、命令セット)は、様々な従来のコンピュータ可読媒体のうちのいずれか1つに保持される。本文書の文脈では、「コンピュータ可読媒体」は、コンピュータなどの命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはそれらに関連して使用するための命令を格納、保存、通信、伝搬または搬送できる任意の媒体または手段であってよく、例えば
図1にコンピュータの一例が説明及び描写されている。コンピュータ可読媒体は、コンピュータなどの命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはそれらに関連して使用するための命令を格納、保存、及び/または搬送できる任意の媒体または手段であり得るコンピュータ可読記憶媒体(例えば、メモリ125、155、171または他のデバイス)を含んでもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、伝搬信号を含まない。
【0114】
必要に応じて、本明細書で論じられる異なる機能は、異なる順序で、及び/または互いに同時に実行されてよい。さらに、必要に応じて、上記の機能の1つまたは複数は、任意であってもよく、または組み合わされてもよい。
【0115】
本発明の様々な態様は、独立請求項に記載されているが、本発明の他の態様は、特許請求の範囲に明示的に記載されている組み合わせだけではなく、記載した実施形態及び/または従属請求項の特徴と独立請求項の特徴との他の組み合わせを含む。
【0116】
本明細書では、上記は本発明の例示的な実施形態を記載しているが、これらの記載は限定的な意味で捉えられるべきではないことにも留意されたい。むしろ、添付の特許請求の範囲で規定される本発明の範囲から逸脱することなく、いくつかの変形及び修正を行うことができる。