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特許7478825光経路制御部材及びこれを含むディスプレイ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-24
(45)【発行日】2024-05-07
(54)【発明の名称】光経路制御部材及びこれを含むディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1681 20190101AFI20240425BHJP
   G02F 1/167 20190101ALI20240425BHJP
   G02F 1/16755 20190101ALI20240425BHJP
【FI】
G02F1/1681
G02F1/167
G02F1/16755
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022542277
(86)(22)【出願日】2021-01-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-07
(86)【国際出願番号】 KR2021000377
(87)【国際公開番号】W WO2021145638
(87)【国際公開日】2021-07-22
【審査請求日】2022-07-08
(31)【優先権主張番号】10-2020-0004838
(32)【優先日】2020-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0007802
(32)【優先日】2020-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【弁理士】
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】ハン・ヨンジュ
(72)【発明者】
【氏名】イ・インへ
(72)【発明者】
【氏名】キム・ビョンソク
【審査官】磯崎 忠昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-062091(JP,A)
【文献】特開2007-206373(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0096263(KR,A)
【文献】特開2016-075877(JP,A)
【文献】特開2013-222102(JP,A)
【文献】特開2011-028186(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/15-1/19
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板と、
前記第1基板の上部に配置される第1電極と、
前記第1基板上に配置される第2基板と、
前記第2基板の下部に配置される第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に配置される光変換部と、を含み、
前記光変換部は、交互に配置される隔壁部及び収容部を含み、
前記第1基板及び前記第2基板方向に光源から出射される光が透過され、
前記光は、前記第1基板から前記第2基板方向に移動し、
前記収容部は、電圧の印加によって光透過率が変化し、
前記収容部は、分散液及び前記分散液内に分散される光変換粒子を含み、
前記隔壁部と前記収容部との接触面は、前記第1基板の上面に対して垂直な方向である基準軸に対して傾斜角度を有し、
前記隔壁部は、前記第2電極の下部面と前記収容部の上部面の間の領域で定義される第1隔壁部と、互いに隣接した複数の収容部の間の領域で定義される第2隔壁部及び第3隔壁部を含み、
前記第2隔壁部は、前記第1隔壁部と近く、前記第3隔壁部は、前記第1電極と近く、
前記第3隔壁部の厚さは、前記互いに隣接した複数の収容部の間の領域の隔壁部の厚さの1%~20%であり、
前記第1隔壁部及び前記第3隔壁部は、前記第2隔壁部よりも小さい表面抵抗を有し、
前記第2隔壁部は、前記第1隔壁部及び前記第3隔壁部よりも大きい体積抵抗を有する、光経路制御部材。
【請求項2】
前記第1基板及び前記第2基板方向に光源から出射される光が透過され、
前記光は、前記第1基板から前記第2基板方向に移動する、請求項1に記載の光経路制御部材。
【請求項3】
前記第1~第3隔壁部のそれぞれの屈折率前記収容部の屈折率異なる、請求項1又は2に記載の光経路制御部材。
【請求項4】
前記第1~第3隔壁部のそれぞれの屈折率は、1.36~1.64であり、
前記収容部の屈折率は、1.42~1.45であり、
前記第1~第3隔壁部のそれぞれは、前記屈折率の範囲内で前記収容部の屈折率よりも大きい、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光経路制御部材。
【請求項5】
前記隔壁部から前記収容部方向に移動する第1光の入射角は、前記収容部から前記隔壁部方向に移動する第2光の入射角度とは異なる、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光経路制御部材。
【請求項6】
前記第2光の入射角は、前記第1光の入射角よりも大きい、請求項5に記載の光経路制御部材。
【請求項7】
前記隔壁部の下部面の幅と前記収容部の下部面の幅とは、異なる、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光経路制御部材。
【請求項8】
前記収容部の最大幅は、前記収容部と前記隔壁部の幅の和に対して10%~40%であり、
前記隔壁部の最大幅は、前記収容部と前記隔壁部の幅の和に対して60%~90%である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の光経路制御部材。
【請求項9】
前記隔壁部は、0.01重量%~10重量%の帯電防止剤を含む、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の光経路制御部材。
【請求項10】
前記帯電防止剤は、前記隔壁部の表面に配置される、請求項9に記載の光経路制御部材。
【請求項11】
前記傾斜角度は、1°~10°であり、
前記接触面は、前記光の移動方向に延びながら、前記隔壁部の幅が大きくなり、前記収容部の幅が狭くなるように傾斜する、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の光経路制御部材。
【請求項12】
表示パネルと、
前記表示パネル上に配置される光経路制御部材と、を含み、
前記光経路制御部材は、
第1基板と、
前記第1基板の上部に配置される第1電極と、
前記第1基板上に配置される第2基板と、
前記第2基板の下部に配置される第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に配置される光変換部と、を含み、
前記光変換部は、交互に配置される隔壁部及び収容部を含み、
前記第1基板及び前記第2基板方向に光源から出射される光が透過され、
前記光は、前記第1基板から前記第2基板方向に移動し、
前記収容部は、電圧の印加によって光透過率が変化し、
前記収容部は、分散液及び前記分散液内に分散される光変換粒子を含み、
前記隔壁部と前記収容部との接触面は、前記第1基板の上面に対して垂直な方向である基準軸に対して傾斜角度を有し、
前記傾斜角度は、1°~10°であり、
前記接触面は、前記光の移動方向に延びながら、前記隔壁部の幅が大きくなり、前記収容部の幅が狭くなるように傾斜し、
前記隔壁部は、前記第2電極の下部面と前記収容部の上部面の間の領域で定義される第1隔壁部と、互いに隣接した複数の収容部の間の領域で定義される第2隔壁部及び第3隔壁部を含み、
前記第2隔壁部は、前記第1隔壁部と近く、前記第3隔壁部は、前記第1電極と近く、
前記第3隔壁部の厚さは、互いに隣接した複数の収容部の間の領域の隔壁部の厚さの1%~20%であり、
前記第1隔壁部及び前記第3隔壁部は、前記第2隔壁部よりも小さい表面抵抗を有し、
前記第2隔壁部は、前記第1隔壁部及び前記第3隔壁部よりも大きい体積抵抗を有し、
前記第1基板及び前記第2基板方向に光源から出射される光が透過し、
前記光は、前記第1基板から前記第2基板方向に移動する、ディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は、光経路制御部材及びそれを含むディスプレイ装置に関する。
【発明の背景になる技術】
【0002】
遮光フィルムは、光源からの光の伝達を遮断するものであって、携帯電話、ノートパソコン、タブレットPC、車両用ナビゲーション、車両用タッチなどに使用されるディスプレイ装置であるディスプレイパネルの前面に付着され、ディスプレイが画面を送出するとき、光の入射角度に応じて光の視野角を調節して、ユーザが必要な視野角度で鮮明な画質を表現できる目的で使用されている。
【0003】
また、遮光フィルムは、車両や建物の窓などに使用されて、外部光を一部遮蔽して眩しさを防止するか、外部から内部が見えないようにするのにも使用することかできる。
【0004】
即ち、遮光フィルムは、光の移動経路を制御して、特定の方向への光は遮断し、特定の方向への光は透過させる光経路変換部材であり得る。これにより、遮光フィルムによって光の透過角度を制御して、ユーザの視野角を制御することができる。
【0005】
一方、このような遮光フィルムは、周囲環境またはユーザの環境に関係なく常に視野角を制御できる遮光フィルムと、周辺環境またはユーザの環境に応じてユーザが視野角制御をオンオフできるスイッチャブル遮光フィルムに区分され得る。
【0006】
このようなスイッチャブル遮光フィルムは、パターン部に電気的に移動する粒子を添加して粒子の分散及び凝集によりパターン部を光透過部及び光遮断部に変化して実現され得る。
【0007】
一方、前記パターン部は、前記パターン部間に配置される複数の隔壁部によって複数のパターン部に区分され得る。
【0008】
このようなパターン部は、樹脂物質にモールドを用いてパターン部形状を形成し、形成されたパターン部内部に光変換粒子が分散された分散液を充填して形成され得る。
【0009】
このとき、モールド工程特性上、パターン部は、下部から上部に延びて幅が大きくなる傾斜面を有しながら形成され、これにより、光が出射されるパターン部の上部で前記パターン部の幅によって光の移動経路が小さくなって、光経路制御部材の正面輝度が減少するという問題点がある。
【0010】
したがって、上記のように隔壁部とパターン部の傾斜面及び傾斜角度による正面輝度の低下を解決できる新しい構造の光経路制御部材が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
実施例は、パターン部と隔壁部との傾斜角度を制御して向上した正面透過率及び側面遮蔽特性を有する光経路制御部材及びそれを含むディスプレイ装置に関する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
実施例に係る光経路制御部材は、第1基板と、前記第1基板の上部に配置される第1電極と、前記第1基板上に配置される第2基板と、前記第2基板の下部に配置される第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置される光変換部と、を含み、前記光変換部は、交互に配置される隔壁部及び収容部を含み、前記収容部は、電圧の印加によって光透過率が変化し、前記収容部は、分散液及び前記分散液内に分散される光変換粒子を含み、前記隔壁部と前記収容部との接触面は、前記第1基板の上面に対して垂直な方向である基準軸に対して傾斜角度を有して傾斜し、前記傾斜角度は、2°~10°である。
【発明の効果】
【0013】
実施例に係る光経路制御部材は、隔壁部と収容部の上部面及び下部面の幅を光の移動経路にとって制御することができる。
【0014】
詳しく、光が入射する隔壁部の下部面と光が出射される隔壁部の上部面の幅を異なるようにすることができる。即ち、隔壁部と収容部との接触面である隔壁部の側面に一定の傾斜角度を付与して傾斜面を形成し、これにより、光が入射する隔壁部の下部面の幅よりも光が出射される隔壁部の上部面の幅をさらに大きくすることができる。
【0015】
したがって、光経路制御部材の内部に入射して外部に出射される光は、相対的に大きな幅を有する隔壁部の上部面の幅を通じて出射されるので、光の移動経路の増加によって光経路制御部材の正面輝度が向上させることができる。
【0016】
即ち、光経路制御部材の収容部が遮光部に駆動されると、光が移動する隔壁部の領域における出射面の領域の幅を増加させることによって、光の移動経路が増加し、光経路制御部材の正面輝度を向上させることができる。
【0017】
また、隔壁部と収容部の傾斜角度を制御して、隔壁部と収容部の屈折率の差による入射角、屈折角、及び全反射を制御することによって、光経路制御部材の収容部に入射する光量を増やして、側面遮蔽効果を向上させることができる。
【0018】
また、隔壁部と収容部の傾斜角度を制御して、隔壁部と収容部の屈折率の差による入射角、屈折角、全反射を制御することによって、光経路制御部材の収容部が光透過部に駆動するときも、光の損失を減少させることができるので、光経路制御部材の正面輝度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施例に係る光経路制御部材の斜視図を示す図である。
図2】それぞれの実施例に係る光経路制御部材の第1基板及び第1電極と第2基板及び第2電極の斜視図を示す図である。
図3】それぞれの実施例に係る光経路制御部材の第1基板及び第1電極と第2基板及び第2電極の斜視図を示す図である。
図4】実施例に係る光経路制御部材の断面図を示す図である。
図5】実施例に係る光経路制御部材の断面図を示す図である。
図6】光の経路を説明するための実施例に係る光経路制御部材の断面図を示す図である。
図7】他の実施例に係る光経路制御部材の断面図を示す図である。
図8】他の実施例に係る光経路制御部材の断面図を示す図である。
図9】また他の実施例に係る光経路制御部材の断面図を示す図である。
図10】また他の実施例に係る光経路制御部材の断面図を示す図である。
図11】また他の実施例に係る光経路制御部材の断面図を示す図である。
図12】また他の実施例に係る光経路制御部材の断面図を示す図である。
図13】実施例に係る光経路制御部材が適用される表示装置の断面図を示す図である。
図14】実施例に係る光経路制御部材が適用される表示装置の断面図を示す図である。
図15】実施例に係る光経路制御部材が適用されるディスプレイ装置の一実施例を説明するための図である。
図16】実施例に係る光経路制御部材が適用されるディスプレイ装置の一実施例を説明するための図である。
図17】実施例に係る光経路制御部材が適用されるディスプレイ装置の一実施例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付された図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳しく説明する。但し、本発明の技術思想は、説明される一部の実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現され、本発明の技術思想の範囲内であれば、実施例間のその構成要素のうち一つ以上を選択的に結合、置換して使用することができる。
【0021】
また、本発明の実施例で使用される用語(技術および科学的用語を含む)は、明らかに特別に定義されて記述されない限り、本発明が属する技術分野において、通常の知識を有する者に一般的に理解される意味として解釈することができ、事前に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味を考慮して、その意味を解釈できるであろう。
【0022】
また、本発明の実施例で使用される用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限するものではない。本明細書において、単数形は、フレーズで特に言及しない限り、複数形も含むことができ、「Aおよび(と)B、Cのうち少なくとも一つ(または一つ以上)」に記載される場合、A、B、Cに結合できるすべての組み合わせのうち一つ以上を含むことができる。
【0023】
また、本発明の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を用いることができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語により当該構成要素の本質や順番または順序などに限定されない。
【0024】
そして、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接的に連結、結合または接続される場合のみならず、その構成要素とその他の構成要素との間にある別の構成要素によって「接続」、「結合」または「接続」される場合も含むことができる。
【0025】
また、各構成要素の「上(うえ)または下(した)」に形成または配置されることが記載される場合には、上(うえ)または下(した)は、二つの構成要素が互いに直接接触される場合のみならず、一つ以上の別の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。
【0026】
また、「上(うえ)または下(した)」で表現される場合、一つの構成要素を基準に上方向のみならず、下側方向の意味も含むことができる。
【0027】
以下、図面を参照して、実施例に係る光経路制御部材について説明する。以下で説明する光経路制御部材は、電圧の印加による電気泳動粒子の移動に応じて多様なモードで駆動するスイッチャブル光経路制御部材に関する。
【0028】
図1図3を参照すると、実施例に係る光経路制御部材は、第1基板110と、第2基板120と、第1電極210と、第2電極220と、光変換部300とを含むことができる。
【0029】
前記第1基板110は、前記第1電極210を支持することができる。前記第1基板110は、リジッド(rigid)またはフレキシブル(flexible)であり得る。
【0030】
また、前記第1基板110は、透明であり得る。例えば、前記第1基板110は、光を透過できる透明基板を含むことができる。
【0031】
前記第1基板110は、ガラス、プラスチック、または延性の高分子フィルムを含むことができる。例えば、延性の高分子フィルムは、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene Terephthalate、PET)、ポリカーボネート(Polycabonate、PC)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂(acrylonitrile-butadiene-styrene copolymer、ABS)、ポリメチルメタアクリルレート(Polymethyl Methacrylate、PMMA)、 ポリエチレンナフタレート(Polyethylene Naphthalate、PEN), ポリエーテルスルホン(Polyether Sulfone、PES)、環状オレフィンポリマー(Cyclic Olefin Copolymer、COC)、TAC(Triacetylcellulose)フィルム、ポリビニルアルコール(Polyvinyl alcohol、PVA)フィルム、ポリイミド(Polyimide、PI)フィルム、ポリスチレン(Polystyrene、PS)のいずれか一つからなることがあり、これは一例にすぎず、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0032】
また、前記第1基板110は、柔軟な特性を有するフレキシブル(flexible)基板であり得る。
【0033】
また、前記第1基板110は、カーブド(curved)またはベンデッド(bended)基板であり得る。即ち、前記第1基板110を含む光経路制御部材もフレキシブル、カーブドまたはベンデッド特性を有するように形成され得る。これにより、実施例に係る光経路制御部材は、多様なデザインに変更が可能である。
【0034】
前記第1基板110は、30μm~80μmの厚さを有することができる。
【0035】
前記第1電極210は、前記第1基板110の一面上に配置され得る。詳しく、前記第1電極210は、前記第1基板110の上面上に配置され得る。即ち、前記第1電極210は、前記第1基板110と前記第2基板120との間に配置され得る。
【0036】
前記第1電極210は、透明な伝導性物質を含むことができる。例えば、前記第1電極210は、インジウム錫酸化物(indium tin oxide)、インジウム亜鉛酸化物(indium zinc oxide)、銅酸化物(copper oxide)、錫酸化物(tin oxide)、亜鉛酸化物(zinc oxide)、チタン酸化物(titanium oxide) などの金属酸化物を含むことができる。
【0037】
前記第1電極210は、フィルム形状に前記第1基板110上に配置され得る。また、前記第1電極210の光透過率は、約80%以上であり得る。
【0038】
前記第1電極210は、0.1μm~0.5μmの厚さを有することができる。
【0039】
または、前記第1電極210は、低抵抗を実現するために多様な金属を含むことができる。例えば、前記第1電極210は、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、金(Au)、チタチウム(Ti)およびこれらの合金のうち少なくとも一つの金属を含むことができる。
【0040】
前記第1電極210は、前記第1基板110の一面の前面上に配置され得る。詳しく、前記第1電極210は、前記第1基板110の一面上に面電極として配置され得る。しかし、実施例はこれに限定されず、前記第1電極210は、一定のパターンを有する複数のパターン電極として形成され得る。
【0041】
例えば、前記第1電極210は、複数の伝導性パターンを含むことができる。詳しく、前記第1電極210は、互いに交差する複数のメッシュ線および前記メッシュ線によって形成される複数のメッシュ開口部を含むことができる。
【0042】
これにより、前記第1電極210が金属を含んでも、外部から前記第1電極が視認されず、視認性が向上し得る。また、前記開口部によって光透過率が増加して、実施例に係る光経路制御部材の輝度が向上し得る。
【0043】
前記第2基板120は、前記第1基板110上に配置され得る。詳しく、前記第2基板120は、前記第1基板110上の第1電極210上に配置され得る。
【0044】
前記第2基板120は、光を透過できる物質を含むことができる。前記第2基板120は、透明な物質を含むことができる。前記第2基板120は、前述した前記第1基板110と同一または類似の物質を含むことができる。
【0045】
例えば、前記第2基板120は、ガラス、プラスチックまたは延性の高分子フィルムを含むことができる。例えば、延性の高分子フィルムは、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene Terephthalate、PET)、ポリカーボネート(Polycabonate、PC)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂(acrylonitrile-butadiene-styrene copolymer、ABS)、ポリメチルメタアクリルレート(Polymethyl Methacrylate、PMMA)、 ポリエチレンナフタレート(Polyethylene Naphthalate、PEN), ポリエーテルスルホン(Polyether Sulfone、PES)、環状オレフィンポリマー(Cyclic Olefin Copolymer、COC)、TAC(Triacetylcellulose)フィルム、ポリビニルアルコール(Polyvinyl alcohol、PVA)フィルム、ポリイミド(Polyimide、PI)フィルム、ポリスチレン(Polystyrene、PS)のうちいずれか一つからなることができ、これは一例にすぎず、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0046】
また、前記第2基板120は、柔軟な特性を有するフレキシブル(flexible)基板であり得る。
【0047】
また、前記第2基板120は、カーブド(curved)またはベンデッド(bended)基板であり得る。即ち、前記第2基板120を含む光経路制御部材もフレキシブル、カーブドまたはベンデッド特性を有するように形成され得る。これにより、実施例に係る光経路制御部材は、多様なデザインに変更が可能である。
【0048】
前記第2基板120は、30μm~80μmの厚さを有することができる。
【0049】
前記第2電極220は、前記第2基板120の一面上に配置され得る。詳しく、前記第2電極220は、前記第2基板120の下部面上に配置され得る。即ち、前記第2電極220は、前記第2基板120が前記第1基板110と対向する面上に配置され得る。即ち、前記第2電極220は、前記第1基板110上の前記第1電極210と対向して配置され得る。即ち、前記第2電極220は、前記第1電極210と前記第2基板120との間に配置され得る。
【0050】
前記第2電極220は、透明な伝導性物質を含むことができる。例えば、前記第2電極220は、インジウム錫酸化物(indium tin oxide)、インジウム亜鉛酸化物(indium zinc oxide)、銅酸化物(copper oxide)、錫酸化物(tin oxide)、亜鉛酸化物(zinc oxide)、チタン酸化物(titanium oxide)などの金属酸化物を含むことができる。
【0051】
前記第2電極220は、フィルム形状に前記第1基板110上に配置され得る。また、前記第2電極220の光透過率は、約80%以上であり得る。
【0052】
前記第2電極220は、0.1μm~0.5μmの厚さを有することができる。
【0053】
または、前記第2電極220は、低抵抗を実現するために多様な金属を含むことができる。例えば、前記第1電極220は、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、金(Au)、チタチウム(Ti)およびこれらの合金のうち少なくとも一つの金属を含むことができる。
【0054】
前記第2電極220は、前記第2基板120の一面の前面上に配置され得る。詳しく、前記第2電極220は、前記第2基板120の一面上に面電極として配置され得る。しかし、実施例はこれに限定されず、前記第2電極220は、一定のパターンを有する複数のパターン電極として形成され得る。
【0055】
例えば、前記第2電極220は、複数の伝導性パターンを含むことができる。詳しく、前記第2電極220は、互いに交差する複数のメッシュ線および前記メッシュ線によって形成される複数のメッシュ開口部を含むことができる。
【0056】
これにより、前記第2電極220が金属を含んでも、外部から前記第2電極が視認されず、視認性が向上し得る。また、前記開口部によって光透過率が増加して、実施例に係る光経路制御部材の輝度が向上し得る。
【0057】
前記光変換部300は、前記第1基板110と前記第2基板120との間に配置され得る。詳しく、前記光変換部300は、前記第1電極210と前記第2電極220との間に配置され得る。
【0058】
前記光変換部300と前記第1基板110との間、または前記光変換部300と前記第2基板120との間うち少なくとも一つの間には、接着層400が配置され得る。前記接着層400によって、前記第1基板110、前記第2基板120、及び前記光変換部300を接着され得る。
【0059】
図4及び図5を参照すると、前記第1電極210と前記光変換部300との間には接着層410が配置され、これにより前記光変換部300と前記第1電極210とが接着され得る。
【0060】
また、前記光変換部300と前記第2電極220との間には、前記光変換部300と第1電極210との接着力を向上させるためのバッファ層420が配置され、前記バッファ層420を介して異種物質である光変換部300と第2電極220とは容易に接着され得る。
【0061】
前記光変換部300は、隔壁部310と収容部320とを含むことができる。
【0062】
前記隔壁部310は、収容部を区画する隔壁領域と定義され得る。即ち、前記隔壁部310は、複数の収容部を区画する隔壁領域である。また、前記収容部320は、電圧の印加によって光遮断部および光透過部に可変する領域と定義され得る。
【0063】
前記隔壁部310と前記収容部320は、互いに交互に配置され得る。前記隔壁部310と前記収容部320は、互いに異なる幅に配置され得る。例えば、前記隔壁部310の幅は、前記収容部320の幅よりも大きいことがある。
【0064】
前記隔壁部310と前記収容部320は、互いに交互に配置され得る。詳しく、前記隔壁部310と前記収容部320は、互いに交互に配置され得る。即ち、それぞれの隔壁部310は、互いに隣接する前記収容部320の間に配置され、それぞれの収容部320は、互いに隣接する前記隔壁部310の間に配置され得る。
【0065】
前記隔壁部310は、透明な物質を含むことができる。前記隔壁部310は、光を透過できる物質を含むことができる。
【0066】
前記隔壁部310は、樹脂物質を含むことができる。例えば、前記隔壁部310は、光硬化性樹脂物質を含むことができる。一例として、前記隔壁部310は、UV樹脂または透明なフォトレジスト樹脂を含むことができる。または、前記隔壁部310は、ウレタン樹脂またはアクリル樹脂などを含むことができる。
【0067】
前記隔壁部310は、前記第1基板110または前記第2基板120のうちいずれか一つの基板に入射する光を他の基板方向に透過させることができる。
【0068】
例えば、図4及び図5においては、前記第1基板110方向から光が出射されて、前記第2基板120方向に光が入射することができる。前記隔壁部310は、前記光を透過し、透過した光は、前記第2基板120方向に移動することができる。
【0069】
前記隔壁部の側面には、前記光経路制御部材を封止する封止部500が配置され、前記封止部によって前記光変換部300の側面は封止され得る。
【0070】
前記収容部320は、分散液320a及び光変換粒子320bを含む光変換物質を含むことができる。詳しく、前記収容部320には、前記分散液320aを注入されて充填され、前記分散液320a内には、複数の光変換粒子320bが分散され得る。
【0071】
前記分散液320aは、前記光変換粒子320bを分散させる物質であり得る。前記分散液320aは、透明な物質を含むことができる。前記分散液320aは、非極性溶媒を含むことができる。また、前記分散液320aは、光を透過できる物質を含むことができる。例えば、前記分散液320aは、ハロカーボン(Halocarbon)系オイル、パラフィン系オイルおよびイソプロピルアルコールのうち少なくとも一つの物質を含むことができる。
【0072】
前記光変換粒子320bは、前記分散液320a内に分散して配置され得る。詳しく、前記複数の光変換粒子320bは、前記分散液320a内で互いに離隔して配置され得る。
【0073】
前記光変換粒子320bは、光を吸収することができる物質を含むことができる。即ち、前記光変換粒子320bは、光吸収粒子であり得る。前記光変換粒子320bは、色を有し得る。例えば、前記光変換粒子320bは、ブラック系列の色を有し得る。一例として、前記光変換粒子320bは、カーボンブラック粒子を含むことができる。
【0074】
前記光変換粒子320bは、表面が帯電され得る。これにより、電圧の印加によって、光変換粒子320bは、一方向に移動することができる。
【0075】
前記収容部320は、前記光変換粒子320bによって光透過率が変化し得る。詳しく、前記収容部320は、前記光変換粒子320bによって光透過率が変化して、光遮断部および光透過部に変化し得る。即ち、前記収容部320は、前記分散液320a内部に配置される前記光変換粒子320bの分散および凝集によって、前記収容部320を通過する光透過率を変化させることができる。
【0076】
例えば、実施例に係る光経路部材は、前記第1電極210および前記第2電極220に印加される電圧によって第1モードから第2モードまたは第2モードから第1モードに変化し得る。
【0077】
詳しく、実施例に係る光経路制御部材は、第1モードにおいては、前記収容部320が光遮断部となり、前記収容部320によって特定角度の光が遮断され得る。即ち、外部から眺めるユーザの視野角が狭くなることがある。
【0078】
また、実施例に係る光経路制御部材は、第2モードにおいては、前記収容部320が光透過部となり、実施例に係る光経路制御部材は、前記隔壁部310および前記収容部320で光がすべて透過することがある。即ち、外部から眺めるユーザの視野角が広くなることがある。
【0079】
前記第1モードから第2モードへの切り替え、即ち、前記収容部320が光遮断部から光透過部に変換されることは、前記収容部320の光変換粒子320bの移動によって実現され得る。即ち、光変換粒子320bは、表面に電荷を有しており、電荷の特性に応じて電圧の印加によって第1電極または第2電極方向に移動され得る。即ち、前記光変換粒子320bは、電気泳動粒子であり得る。
【0080】
詳しく、前記収容部320は、前記第1電極210および前記第2電極220と電気的に連結され得る。
【0081】
このとき、外部から光経路制御部材に電圧が印加されない場合、前記収容部320の前記光変換粒子320bは、前記分散液320a内に均一に分散され、これにより、前記収容部は、前記光変換粒子320bによって光が遮断され得る。これにより、前記第1モードにおいては、前記収容部320は、遮光部として駆動され得る。
【0082】
または、外部から光経路制御部材に電圧が印加される場合、前記光変換粒子320bが移動され得る。例えば、前記第1電極210および前記第2電極220を介して伝達される電圧によって、前記光変換粒子320bが前記収容部320の一端または他端方向に移動され得る。即ち、前記光変換粒子320bは、前記第1電極または前記第2電極方向に移動され得る。
【0083】
詳しく、第1電極210および/または第2電極220に電圧を印加する場合、前記第1電極210および前記第2電極220の間で電界(Eletric Field)が形成され、帯電した状態の光変換粒子320bは、分散液320aを媒質として前記第1電極210および前記第2電極220のうち(+)極の電極方向に移動され得る。
【0084】
即ち、前記第1電極210および/または前記第2電極220に電圧が印加される場合、図4に示すように、前記光変換粒子320bは、前記分散液320a内で第1電極210方向に移動され得る。即ち、前記光変換粒子320bが一方向に移動されて、前記収容部320は、光透過部として駆動され得る。
【0085】
または、前記第1電極210および/または前記第2電極220に電圧が印加されない場合、図5に示すように、前記光変換粒子320bは、前記分散液320a内に均一に分散されて、前記収容部320は、光遮断部として駆動され得る。
【0086】
これにより、実施例に係る光経路制御部材は、ユーザの周辺環境などに応じて二つのモードで駆動され得る。即ち、ユーザが特定の視野度のみでの光透過を望む場合、前記収容部を光遮断部として駆動し、または、ユーザが広い視野角および高い輝度を要求する環境においては、電圧を印加して前記収容部を光透過部として駆動することができる。
【0087】
したがって、実施例に係る光経路制御部材は、ユーザの要求に応じて二つのモードで実現可能であるので、ユーザの環境などに応じて拘束されず、光経路部材を適用することができる。
【0088】
一方、実施例に係る光経路制御部材は、前記隔壁部310と前記収容部320の形状が反対の形状に形成され得る。
【0089】
詳しく、前記隔壁部310と前記第1電極210とが接触する面を前記隔壁部の下部面と定義し、これと反対となる面を前記隔壁部の上部面と定義した場合、前記隔壁部の下部面の幅W2aは、前記隔壁部の上部面の幅W2bよりも小さいことがある。
【0090】
また、前記収容部320と前記第1電極210とが接触する面を前記収容部の下部面と定義し、これと反対となる面を前記収容部の上部面と定義したとき、前記収容部の下部面の幅W1aは、前記隔壁部の上部面の幅W1bよりも大きいことがある。
【0091】
例えば、前記第1基板110の下面方向に光が入射して、前記第2基板120の上面方向に光が出射されると仮定したとき、前記隔壁部は、前記光の出射面よりも前記入射面の幅がさらに大きいことがあり、前記収容部320は、前記光の出射面の幅が前記光の入射面の幅よりも小さいことがある。
【0092】
即ち、前記隔壁部310は、前記光が出射される前記隔壁部の上部面の幅W2bが、前記光が入射する下部面の幅W2aよりも大きく、前記収容部320 は、前記光が出射される前記収容部の上部面の幅W1bが、前記光が入射する下部面の幅W1aよりも小さいことがある。
【0093】
即ち、前記隔壁部310は、前記光が出射される表示パネルと対向する前記隔壁部の下面の幅W2aよりも上部面の幅W2bがさらに大きいことがある。
【0094】
これにより、実施例に係る光経路制御部材は、前記光経路制御部材が第1モード、即ち電圧が印加されて、前記光変換粒子320bが前記分散液320aに分散されて前記収容部320が光遮断部として駆動される時、前記光経路制御部材の正面輝度を向上させることができる。
【0095】
即ち、前記光経路制御部材が第1モードで駆動されるとき、前記光経路制御部材で光が出射される領域は、前記隔壁部310領域であり、このとき、前記光が出射される前記隔壁部の上部面の幅を増加させて、前記第2基板120方向に出射される光の量を増加させることができる。
【0096】
したがって、実施例に係る光経路制御部材は、出射光の量を増加させて、光経路制御部材の正面輝度を向上させることができる。
【0097】
一方、図6を参照すると、実施例に係る光経路制御部材は、前記隔壁部310及び前記収容部320が傾斜面を有することができる。詳しく、前記隔壁部310及び前記収容部320は、互いに接触する面を含み、前記隔壁部310及び前記収容部320の接触面CSは傾斜面を有することができる。即ち、前記接触面は、前記隔壁部310の傾斜面及び前記収容部320の傾斜面であり得る。
【0098】
詳しく、前記隔壁部310または前記収容部320は、前記第1基板110の上面に対して垂直な方向である基準軸AXに対して傾斜角度θを有する傾斜面を含むことができる。
【0099】
このとき、前記傾斜面は、互いに対向する傾斜面の幅が前記隔壁部の下部面から前記隔壁部の上部面方向に延びながら前記隔壁部の幅が大きくなるように傾斜することがある。
【0100】
または、前記傾斜面は、互いに対向する傾斜面の幅が前記収容部の下部面から前記収容部の上部面方向に延びながら前記収容部の幅が小さくなるように傾斜することがある。
【0101】
また、前記傾斜面は、前記光の移動方向に延びながら前記隔壁部の幅が大きくなり、前記収容部の幅が小さくなるように傾斜することがある。
【0102】
例えば、前記隔壁部310及び前記収容部320の傾斜面である前記接触面CSは、前記第1基板110の上面に対して垂直な方向である基準軸AXと10°以下の傾斜角度を有して傾斜することがある。詳しく、前記隔壁部310または前記収容部320の傾斜面は、前記第1基板110の上面に対して垂直な方向である基準軸AXと5°以下の傾斜角度を有して傾斜することがある。より詳しく、前記隔壁部310または前記収容部320の傾斜面は、前記第1基板110の上面に対して垂直な方向である基準軸AXと3°以下の傾斜角度を有して傾斜することがある。より詳しく、前記隔壁部310または前記収容部320の傾斜面は、前記第1基板110の上面に対して垂直な方向である基準軸AXと1°~3°の傾斜角度を有して傾斜することがある。
【0103】
前記隔壁部310または前記収容部320の傾斜面が前記第1基板110の上面に対して垂直な方向である基準軸AXと1°未満の傾斜角度を有することは工程上実現することが難しいことがある。即ち、前記隔壁部及び収容部を形成するためのインプリント工程が行われるが、隔壁部及び収容部を形成するためのモールドと隔壁部を構成する物質の特性上、隔壁部及び収容部は一定の傾斜角度の傾斜面を有するようになり、このとき 前記隔壁部310または前記収容部320の傾斜面が前記第1基板110の上面に対して垂直な方向である基準軸AXと1°未満の傾斜角度を有することは、工程上実現することが難しいことがある。
【0104】
また、前記隔壁部310または前記収容部320の傾斜面が前記第1基板110の上面に対して垂直な方向である基準軸AXと10°を超過する傾斜角度を有する場合、前記光経路制御部材の出射光の量が減少して、光経路制御部材の正面輝度が低下することがある。
【0105】
前記隔壁部310と前記収容部320は、互いに異なる屈折率を有することができる。
【0106】
詳しく、前記隔壁部310の屈折率は1.64以下であり得る。詳しく、前記隔壁部310の屈折率は、1.36~1.64であり得る。前記隔壁部310の屈折率は、前記隔壁部を構成する樹脂組成物の屈折率に対応することができる。
【0107】
また、前記収容部320の屈折率は1.45以下であり得る。詳しく、前記収容部320の屈折率は、1.42~1.45であり得る。前記収容部320の屈折率は、前記収容部320に含まれる分散液320aの屈折率に対応することができる。
【0108】
即ち、隔壁部310の屈折率は、前記収容部320の屈折率よりも相対的にさらに大きいことがある。
【0109】
これにより、前記第1基板110から前記第2基板120方向に移動する光が前記隔壁部310から前記収容部320方向に移動するときと、前記収容部320で前記隔壁部310方向に移動するとき、互いに異なる特性を有することができる。
【0110】
例えば、前記隔壁部310から収容部320方向に移動するときの第1光L1の入射角θ1は、前記収容部320から前記隔壁部310方向に移動するときの第2光L2の入射角度θ2とは互いに異なることがある。
【0111】
即ち、屈折率が大きいところから小さなところに移動する前記第1光L1は、入射角が小さいことがあり、前記屈折率が小さいところから大きいところに移動する前記第2光L2は、前記第1光L1よりも相対的に入射角が大きいことがある。
【0112】
このとき、前記隔壁部310及び前記収容部320に一定の角度の傾斜面を形成し、前記屈折率が小さい所から大きい所に移動する、即ち、前記収容部320から前記隔壁部310方向に移動する前記第2光L2の入射角度を減少させることができる。
【0113】
これにより、前記第2光L2の全反射を減少させることができ、全反射による光損失を減少させて、光経路制御部材の正面輝度を向上させることができる。
【0114】
即ち、前記隔壁部310の屈折率が前記収容部320の屈折率よりもさらに大きいため、全反射に対する光損失は、前記第1光L1よりも前記第2光L2がさらに大きいことがあり、これにより、前記第2光L2の入射角を最小化して、全反射を減少させることによって、前記光経路制御部材の第2モードにおける正面輝度を向上させることができる。
【0115】
また、前記隔壁部310及び前記収容部320に前記形状に一定の角度の傾斜面を形成して、前記収容部320内部に入射する入射光の量を増加させることができるので、第1モードにおける側面遮蔽効果を向上させることができる。
【0116】
前記隔壁部310と前記収容部320は、互いに異なる幅で配置され得る。
【0117】
詳しく、前記隔壁部の下部面の幅W2aと前記収容部の下部面の幅W1aは、互いに異なることがある。または、前記隔壁部の上部面の幅W2bと前記収容部の上部面の幅W1bは、互いに異なることがある。
【0118】
詳しく、前記収容部の最大幅は、前記収容部と前記隔壁部の幅の和に対して約10%~40%であり得、前記隔壁部の最大幅は、前記収容部と前記隔壁部の幅の和に対して約60%~90%であり得る。
【0119】
前記収容部の最大幅が前記収容部と前記隔壁部の幅の和に対して40%を超過する場合、前記収容部が外部から視認されることがあるので、光経路制御部材の視認性が低下することがあり、前記収容部の最大幅が前記収容部と前記隔壁部の幅の和に対して10%未満の場合、前記収容部の幅が狭すぎて、前記収容部内部に分散液を注入するとき、工程上不良が発生することがある。
【0120】
例えば、前記隔壁部の下部面の幅W2aと前記収容部の下部面の幅W1aの和又は前記隔壁部の上部面の幅W2bと前記収容部の上部面の幅W1bの和は、約100μmであり得る。
【0121】
前記隔壁部の下部面の幅W2aと前記収容部の下部面の幅W1aの和又は前記隔壁部の上部面の幅W2bと前記収容部の上部面の幅W1bの和が100μmを超過する場合、前記光経路制御部材に複数の収容部を配置することが困難であり、収容部の間隔が小さくなって、側面遮蔽効果が低下することがある。
【0122】
図7図8は、実施例に係る光経路制御部材の他の断面図を示す図である。
【0123】
図7及び図8を参照すると、実施例に係る光経路制御部材は、図4及び図5とは異なり、収容部320が電極と接触して配置され得る。
【0124】
例えば、前記収容部320は、前記第1電極210と直接接触して配置され得る。
【0125】
これにより、前記第1電極210と前記収容部320が離間せずに直接接触して配置されるので、前記第1電極2100に印加される電圧が前記収容部320に円滑に伝達され得る。
【0126】
これにより、前記収容部320内部の光変換粒子10の移動速度を向上させることができるので、光経路制御部材の駆動特性を向上させることができる。
【0127】
実施例に係る光経路制御部材は、隔壁部と収容部の上部面及び下部面の幅を光の移動経路に応じて制御することができる。
【0128】
詳しく、光が入射する隔壁部の下部面と光が出射される隔壁部の上部面の幅を異なるようにすることがある。即ち、隔壁部と収容部との接触面である隔壁部の側面に一定の傾斜角度を付与して傾斜面を形成し、これにより、光が入射する隔壁部の下部面の幅よりも光が出射される隔壁部の上部面の幅をさらに大きくすることができる。
【0129】
したがって、光経路制御部材の内部に入射して外部に出射される光が、相対的に大きい幅を有する隔壁部の上部面の幅を通じて出射されるので、光の移動経路の増加によって光経路制御部材の正面輝度が向上させることができる。
【0130】
即ち、光経路制御部材の収容部が遮光部として駆動するとき、光が移動する隔壁部の領域における出射面の領域の幅が増加させることによって、光の移動経路が増加し、これにより、光経路制御部材の正面輝度を向上させることができる。
【0131】
また、隔壁部と収容部の傾斜角度を制御して、隔壁部と収容部の屈折率の差による入射角、屈折角、及び全反射を制御することによって、光経路制御部材の収容部に入射する光の量を増加させて、側面遮蔽効果を向上させることができる。
【0132】
また、隔壁部と収容部の傾斜角度を制御して、隔壁部と収容部の屈折率の差による入射角、屈折角、及び全反射を制御することによって、光経路制御部材の収容部が光透過部として駆動するときにも、光の損失を減少させることができるので、光経路制御部材の正面輝度を向上させることができる。
【0133】
以下、実施例に係る光経路制御部材の透過率を通じて本発明をより詳細に説明する。このような実施例は、本発明をより詳細に説明するために例示として提示したものにすぎない。したがって、本発明はそのような実施例に限定されない。
【0134】
実施例
上述した光経路制御部材を製造した。
【0135】
詳しく、第1基板上に第1電極を配置し、第2基板上に第2電極を配置した。次に、隔壁部と収容部とを含む光変換部を前記第1電極上に配置して接着し、前記第2基板及び第2電極を前記光変換部上に配置して接着して光経路制御部材を形成した。
【0136】
このとき、前記隔壁部と前記収容部との接触面は、傾斜角度を有して傾斜面を形成した。
【0137】
前記傾斜面は、前記光経路制御部材を通過する光の入射光から出射光方向に延びながら、前記収容部の幅が狭くなるように、即ち前記隔壁部の幅が広くなるように傾斜して形成された。
【0138】
続いて、前記光経路制御部材の正面透過率及び側面透過率を測定した。
【0139】
比較例
実施例と同一に光経路制御部材を製造した。
【0140】
このとき、前記隔壁部と前記収容部との接触面は、傾斜角度を有して傾斜面を形成した。
【0141】
前記傾斜面は、前記光経路制御部材を通過する光の入射光から出射光方向に延びながら、前記収容部の幅が広くなるように、即ち前記隔壁部の幅が狭くなるように傾斜して形成された。
【0142】
続いて、前記光経路制御部材の正面透過率及び側面透過率を測定した。
【0143】
【表1】
【0144】
【表2】
【0145】
表1及び表2を参照すると、実施例に係る光経路制御部材は、比較例に係る光経路制御部材に比べて正面透過率が高く、側面透過率が小さいことがわかる。
【0146】
即ち、実施例に係る光経路制御部材は、比較例に係る光経路制御部材に比べて正面輝度及び側面遮蔽効果が良好であることがわかる。
【0147】
即ち、実施例に係る光経路制御部材は、隔壁部及び収容部の傾斜面の形状及び傾斜角度を制御することにより、光経路制御部材に比べて正面輝度及び側面遮蔽効果を向上させることができることが分かる。
【0148】
以下、図9図12を参照して、他の実施例に係る光経路制御部材について説明する。他の実施例に係る光経路制御部材の説明においては、前述した実施例と同一の説明については説明を省略し、同一の構成については同一の図面符号を付与する。
【0149】
図9図12を参照すると、他の実施例に係る光経路制御部材は、前記光変換部の向上した特性を実現するために、隔壁部310の表面抵抗と体積抵抗が制御され得る。
【0150】
詳しく、前記隔壁部310は、低い表面抵抗を有しつつ高い体積抵抗を有することができる。
【0151】
前記隔壁部310の表面抵抗は、前記隔壁部310の内部に帯電粒子剤を添加して制御され得る。詳しく、前記隔壁部310は、光硬化性樹脂に一定重量%の帯電防止剤を添加することにより、一定のサイズ範囲の表面抵抗を実現することができる。
【0152】
例えば、前記隔壁部は、前記隔壁部を形成する樹脂組成物全体に対して約0.01重量%~10重量%の帯電防止剤を添加して、一定のサイズ範囲の表面抵抗を実現することができる。
【0153】
前記帯電防止剤は、カーボン、ITO、ZTO、及び銀などのナノ金属粒子、伝導性ポリマー、及び低分子型高分子などの多様な帯電防止剤物質を含むことができる。
【0154】
前記帯電防止剤は、前記隔壁部を形成する樹脂組成物の内部から前記隔壁部の表面に移動することにより、前記隔壁部の表面抵抗を減少させる役割を果たすことができる。
【0155】
即ち、前記帯電防止剤は、前記隔壁部の内部で、前記隔壁部の表面に配置され、これにより、前記帯電防止剤によって前記隔壁部の体積抵抗は維持されながら、前記隔壁部の表面抵抗が減少し得る。
【0156】
例えば、前記隔壁部310の表面抵抗は、10 12 Ω/sq以下であり得る。詳しく、前記隔壁部310の表面抵抗は、10 Ω/sq~10 12 Ω/sqであり得る。前記隔壁部310の表面抵抗が10 Ω/sq未満に実現することは、工程上実現しにくい場合があり、前記隔壁部310の表面抵抗が10 12 Ω/sqを超過する場合、前記隔壁部の抵抗によって、前記第1電極210と前記第2電極220に電位差を形成するために駆動電圧が増加して、駆動特性が低下するという問題点がある。
【0157】
また、前記隔壁部310の体積抵抗は、10 10 Ω・cm以下であり得る。詳しく、前記隔壁部310の体積抵抗は、10 Ω・cm~10 10 Ω・cmであり得る。前記隔壁部310の体積抵抗が10 10 Ω・cm未満に形成される場合、前記収容部320間の隔壁部310で漏洩電流が増加して、光経路制御部材の駆動効率が低下することがある。また、前記隔壁部310の体積抵抗が10 10 Ω・cmを超えて形成される場合、前記隔壁部の抵抗により、前記第1電極210と前記第2電極220に電位差を形成させるために駆動電圧が増加して、駆動特性が低下するという問題点がある。
【0158】
即ち、実施例に係る光経路制御部材の隔壁部は、隔壁部の表面抵抗を一定の範囲に減少させて低い駆動電圧で前記第1電極及び前記第2電極の電位差を形成させて、前記収容部内部の光変換粒子を移動させることができる。即ち、前記隔壁部と前記第1電極との境界面、前記隔壁部と前記第2電極との境界面の表面抵抗を減少させて、低い駆動電圧で前記収容部内部の光変換粒子を移動させることができる。
【0159】
また、隔壁部の体積抵抗を一定の範囲に維持して、収容部間の隔壁部方向に漏洩電流が増加することを最小限に抑えることができる。
【0160】
これにより、実施例に係る光経路制御部材は、低い駆動電圧で駆動が可能であり、駆動特性を向上させることができ、漏洩電流を最小限に抑えて消費電力を減少させて、向上した駆動効率を有することができる。
【0161】
一方、図9及び図10を参照すると、前記隔壁部310は、位置に応じて第1隔壁部310aと第2隔壁部310bと定義することができる。
【0162】
例えば、前記第1隔壁部310aは、前記第2電極220と前記収容部320との間の領域と定義することができる。即ち、前記第1隔壁部310aは、前記隔壁部領域のうち前記第2電極220の下部面と前記収容部320の上部面との間の領域と定義することができる。
【0163】
また、前記第2隔壁部310bは、前記第1隔壁部310aと前記第2電極220との間の領域と定義することができる。即ち、前記第2隔壁部310bは、前記隔壁部領域のうち前記第1隔壁部310aと前記第2電極220との間の領域で前記収容部320間の領域と定義することができる。
【0164】
また、前記第1隔壁部310aと前記第2隔壁部310bは、前記第1電極210と前記第2電極220における相対的な位置と定義することができる。
【0165】
詳しく、前記第1隔壁部310aは、前記第1電極210よりも前記第2電極220に近接して配置される隔壁部と定義することができ、前記第2隔壁部310bは、前記第2電極220よりも前記第1電極210に近接して配置される隔壁部と定義することができる。
【0166】
例えば、前記第1隔壁部310aは、前記第2電極に近接して配置される基底隔壁部であり、前記第2隔壁部310bは、前記第1電極に近接して配置される分離隔壁部であり得る。
【0167】
前記第1隔壁部310aと前記第2隔壁部310bは、互いに異なる抵抗を有することができる。詳しく、前記第1隔壁部310aと前記第2隔壁部310bは、互いに異なる体積抵抗及び互いに異なる表面抵抗を有することができる。
【0168】
例えば、前記第1隔壁部310aと前記第2隔壁部310bは、互いに異なる表面抵抗を有することができる。詳しく、前記第1隔壁部310aは、前記第2隔壁部310bよりも低い表面抵抗を有することができる。
【0169】
例えば、前記隔壁部内に含まれる帯電防止剤の含有量を位置毎に異なるようにすることによって、前記第1隔壁部310aと前記第2隔壁部310bの表面抵抗の大きさを制御することができる。
【0170】
詳しく、前記隔壁部に含まれる帯電防止剤の含有量を前記第2隔壁部310bよりも前記第1隔壁部310aにさらに多く配置することにより、前記帯電防止剤による表面抵抗効果を前記第1隔壁部310aでさらに大きくすることができる。
【0171】
これにより、第1隔壁部310aの表面抵抗を減少させて、前記第1電極210と前記第2電極220との間の抵抗を減少させて、低駆動電圧で前記第1電極210と前記第2電極220との電位差を実現することができる。
【0172】
また、前記第1隔壁部310aと前記第2隔壁部310bは、互いに異なる体積抵抗を有することができる。詳しく、前記第2隔壁部310bは、前記第1隔壁部310aよりも高い体積抵抗を有することができる。
【0173】
または、前記第1隔壁部310aと前記第2隔壁部310bは、互いに同一または類似の体積抵抗を有することができる。
【0174】
即ち、前記第1隔壁部310aと前記第2隔壁部310bは互いに同一または異なる抵抗を有することができる。
【0175】
これにより、前記収容部間の隔壁部の体積抵抗を増加させて、前記収容部で前記隔壁部方向に移動する漏洩電流を減少させて、光経路制御部材の駆動効率を向上させることができる。
【0176】
一方、図11及び図12を参照すると、前記隔壁部310は、位置に応じて第1隔壁部310a、第2隔壁部310b、及び第3隔壁部310cと定義することができる。
【0177】
例えば、前記第1隔壁部310aは、前記第2電極220と前記収容部320との間の領域と定義することができる。即ち、前記第1隔壁部310aは、前記隔壁部領域のうち前記第2電極220の下部面と前記収容部320の上部面との間の領域と定義される。
【0178】
また、前記第2隔壁部310b及び前記第3隔壁部310cは、前記第1隔壁部310aと前記第1電極210との間の領域と定義される。即ち、前記第2隔壁部310b及び前記第3隔壁部301cは、前記隔壁部領域のうち前記第1隔壁部310aと前記第1電極220との間の領域における前記収容部320間の領域と定義することができる。
【0179】
前記第2隔壁部310bは、前記収容部320間の領域で、前記第1隔壁部310aに近い領域と定義することができ、前記第3隔壁部310cは、前記収容部320の間の領域で、前記第1電極210に近い領域と定義することができる。
【0180】
また、前記第1隔壁部310a、前記第2隔壁部310b、前記第3隔壁部310cは、前記第1電極210と前記第2電極220における相対的な位置と定義することができる。
【0181】
詳しく、前記第1隔壁部310aは、前記第1電極210よりも前記第2電極220に近接して配置される隔壁部と定義することができ、前記第2隔壁部310b及び前記第3隔壁部310cは、前記第2電極220よりも前記第1電極210に近接して配置される隔壁部と定義することができ、前記第3隔壁部310cは、前記第2隔壁部よりも前記第1電極210にさらに近接して配置される隔壁部と定義することができる。
【0182】
例えば、前記第1隔壁部310aは、前記第2電極に近接して配置される基底隔壁部であり得、前記第2隔壁部310b及び前記第3隔壁部310cは、前記第1電極に近接して配置される分離隔壁部であり得る。
【0183】
前記収容部320間の領域で前記第3隔壁部310cは、前記収容部間の領域の厚さの1%~20%の厚さで配置される。
【0184】
前記第3隔壁部310cが前記収容部間の領域の厚さの1%未満の厚さに形成される場合、前記第3隔壁部310cの内部に十分な量の帯電防止剤を配置することができず、前記第3隔壁部310cの表面抵抗が増加することがある。また、前記第3隔壁部310cが前記収容部間の領域の厚さの20%超過の厚さに形成される場合、帯電防止剤により前記収容部間の表面抵抗が減少して、前記収容部方向に漏洩電流が増加することがある。
【0185】
前記第1隔壁部310a、前記第2隔壁部310b、及び前記第3隔壁部310cは、互いに異なる抵抗を有することができる。詳しく、前記第1隔壁部310a、前記第2隔壁部310b、及び前記第3隔壁部310cは、互いに異なる体積抵抗及び互いに異なる表面抵抗を有することができる。
【0186】
例えば、前記第1隔壁部310a及び前記第3隔壁部310cと前記第2隔壁部310bは、互いに異なる表面抵抗を有することができる。詳しく、前記第1隔壁部310a及び前記第3隔壁部310cは、前記第2隔壁部310bよりも低い表面抵抗を有することができる。
【0187】
例えば、前記隔壁部内に含まれる帯電防止剤の含有量を位置毎に異なるようにすることによって、前記第1隔壁部310a及び前記第3隔壁部310cと前記第2隔壁部310bの表面抵抗の大きさを制御することができる。
【0188】
詳しく、前記隔壁部に含まれる帯電防止剤の含有量を前記第2隔壁部310bよりも前記第1隔壁部310a及び前記第3隔壁部310cにさらに配置することにより、前記帯電防止剤による表面抵抗効果を前記第1隔壁部310a及び前記第3隔壁部310cでさらに大きくすることができる。
【0189】
これにより、前記第1隔壁部310a及び前記第3隔壁部310cの表面抵抗を減少させて、前記第1電極210と前記第2電極220との間の抵抗を減少させて、低駆動電圧で前記第1電極210と前記第2電極220との電位差を実現することができる。
【0190】
また、前記第1隔壁部310a及び前記第3隔壁部310cと前記第2隔壁部310bは、互いに異なる体積抵抗を有することができる。詳しく、前記第2隔壁部310bは、前記第1隔壁部310a及び前記第3隔壁部310cよりも高い体積抵抗を有することができる。
【0191】
また、前記第1隔壁部310a及び前記第3隔壁部310cと前記第2隔壁部310bは、互いに同一または類似の体積抵抗を有することができる。
【0192】
即ち、前記第1隔壁部310a及び前記第3隔壁部310cと前記第2隔壁部310bは互いに同一または異なる抵抗を有することができる。
【0193】
これにより、前記収容部間の隔壁部の体積抵抗を増加させて、前記収容部で前記隔壁部方向に移動する漏洩電流を減少させて、光経路制御部材の駆動効率を向上させることができる。
【0194】
以下、図13図17を参照して、実施例に係る光経路制御部材が適用される表示装置及びディスプレイ装置について説明する。
【0195】
図13及び図14を参照すると、実施例に係る光経路制御部材1000は、表示パネル2000上または下部に配置され得る。
【0196】
前記表示パネル2000と前記光経路制御部材1000は、互いに接着して配置され得る。例えば、前記表示パネル2000と前記光経路制御部材1000は、接着部材1500を通じて互いに接着され得る。前記接着部材1500は透明であり得る。例えば、前記接着部材1500は、光学用透明接着物質を含む接着剤または接着層を含むことができる。
【0197】
前記接着部材1500は、離型フィルムを含むことができる。詳しく、前記光経路部材と表示パネルを接着させるとき、離型フィルムを除去した後、前記光経路制御部材及び前記表示パネルを接着させることができる。
【0198】
一方、図13及び図14を参照すると、前記光経路制御部材は、一端または一端及び他端が突出し、突出した部分には光変換部が配置されないことがある。前記突出領域は、電極連結部であって、前記電極連結部を介して外部の印刷回路基板と光経路制御部材とを連結することができる。
【0199】
前記表示パネル2000は、第1’基板2100および第2’基板2200を含むことができる。前記表示パネル2000が液晶表示パネルである場合、前記光経路制御部材は、前記液晶パネルの下部に形成され得る。即ち、液晶パネルでユーザが眺める面を液晶パネルの上部と定義するとき、前記光経路制御部材は、前記液晶パネルの下部に配置され得る。前記表示パネル2000は、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、TFT)と画素電極を含む第1’基板2100とカラーフィルタ層を含む第2’基板2200が液晶層を挟んで合着した構造に形成され得る。
【0200】
また、前記表示パネル2000は、薄膜トランジスタ、カラーフィルタおよびブラック電解質が第1’基板2100に形成され、第2’基板2200が液晶層を挟んで前記第1’基板2100と合着するCOT(color filter on transistor)構造の液晶表示パネルであり得る。即ち、前記第1’基板2100上に薄膜トランジスタを形成し、前記薄膜トランジスタ上に保護膜を形成し、前記保護膜上にカラーフィルタ層を形成することができる。また、前記第1’基板2100には、前記薄膜トランジスタと接触する画素電極を形成する。このとき、開口率を向上させ、マスク工程を簡略化するためにブラック電解質を省略し、共通電極がブラック電解質の役割を兼ねるように形成することもできる。
【0201】
また、前記表示パネル2000が液晶表示パネルである場合、前記表示装置は、前記表示パネル2000の背面で光を提供するバックライトユニットをさらに含むことができる。
【0202】
即ち、図13のように、前記光経路制御部材は、前記液晶パネルの下部及び前記バックライトユニット3000の上部に配置されて、前記光経路制御部材は、前記バックライト部3000と前記表示パネル2000との間に配置され得る。
【0203】
または、図14のように、前記表示パネル2000が有機発光ダイオードパネルである場合、前記光経路制御部材は、前記有機発光ダイオードパネルの上部に形成され得る。即ち、有機発光ダイオードパネルでユーザが眺める面を前記有機発光ダイオードパネルの上部と定義するとき、前記光経路制御部材は、前記有機発光ダイオードパネルの上部に配置され得る。前記表示パネル2000は、別の光源を必要としない自発光素子を含むことができる。前記表示パネル2000は、第1’基板2100上に薄膜トランジスタが形成され、前記薄膜トランジスタと接触する有機発光素子が形成され得る。前記有機発光素子は、陽極、陰極、および前記陽極と陰極との間に形成された有機発光層を含むことができる。また、前記有機発光素子上にインカプセルのための封止基板の役割を果たす第2基板2200をさらに含むことができる。
【0204】
即ち、前記表示パネル2000または前記バックライトユニット3000から出射される光は、前記光経路制御部材の第2基板120から第1基板110方向に移動することができる。
【0205】
また、図面には示されていないが、前記光経路制御部材1000と前記表示パネル2000との間に偏光板がさらに配置され得る。前記偏光板は、線偏光板または外光反射防止偏光板であり得る。例えば、前記表示パネル2000が液晶表示パネルである場合、前記偏光板は、線偏光板であり得る。また、前記表示パネル2000が有機発光ダイオードパネルである場合、前記偏光板は、外光反射防止偏光板であり得る。
【0206】
また、前記光経路制御部材1000上には、反射防止層またはアンチグレアなどの追加の機能層1300がさらに配置され得る。詳しく、前記機能層1300は、前記光経路制御部材の前記第1基板110の一面と接着され得る。図面には示されていないが、前記機能層1300は、前記光経路制御部材の第1基板110と接着層を介して互いに接着され得る。また、前記機能層1300上には、前記機能層を保護する離型フィルムがさらに配置され得る。
【0207】
また、前記表示パネルと光経路制御部材との間にはタッチパネルがさらに配置され得る。
【0208】
図面上には、前記光経路制御部材が前記表示パネルの上部に配置されることが示されたが、実施例はこれに限定されず、前記光制御部材は、光調節が可能な位置、すなわち、前記表示パネルの下部または前記表示パネルの第2基板および第1基板の間など、多様な位置に配置され得る。
【0209】
また、図面では、実施例に係る光経路制御部材の光変換部が、前記第2基板の外側面と平行または垂直な方向に示されているが、前記光変換部は、前記第2基板の外側面と一定角度傾斜して形成することもできる。これにより、前記表示パネルと前記光経路制御部材との間に発生するモアレ現象を減らすことができる。
【0210】
図15図17を参照すると、実施例に係る光経路制御部材は、多様なディスプレイ装置に適用され得る。
【0211】
図15図17を参照すると、実施例に係る光経路制御部材は、ディスプレイを表示するディスプレイ装置に適用され得る。
【0212】
例えば、図15のように光経路制御部材に電源が印加されない場合には、前記収容部が光遮断部として機能して、ディスプレイ装置が遮光モードで駆動され、図16のように光経路制御部材に電源が印加される場合、前記収容部が光透過部として機能して、ディスプレイ装置が公開モードで駆動され得る。
【0213】
これにより、ユーザが電源の印加によってディスプレイ装置をプライバシーモードまたは一般モードで容易に駆動することができる。
【0214】
前記バックライトユニットまたは自発光素子から出射される光は、前記第1基板から前記第2基板方向に移動することができる。または、前記バックライトユニットまたは自発光素子から出射される光は、前記第2基板から前記第1基板方向にも移動することができる。
【0215】
また、図17を参照すると、実施例に係る光経路制御部材が適用されるディスプレイ装置は、車両の内部にも適用され得る。
【0216】
例えば、実施例に係る光経路制御部材を含むディスプレイ装置は、車両の情報、車両の移動経路を確認する映像を表現することができる。前記ディスプレイ装置は、車両の運転席および助手席の間に配置され得る。
【0217】
また、実施例に係る光経路制御部材は、車両の速度、エンジン、および警告信号などを表示する計器盤に適用され得る。
【0218】
また、実施例に係る光経路制御部材は、車両の前面ガラス(FG)または左右の窓ガラスに適用され得る。
【0219】
上述した実施例に説明された特徴、構造、効果などは本発明の少なくとも一つの実施例に含まれ、必ずしも一つの実施例にのみ限定されるものではない。さらに、各実施例において例示された特徴、構造、効果などは実施例が属する分野の通常の知識を有する者によって他の実施例に対しても組合せまたは、変形して実施可能である。したがって、このような組合せと変形に関係した内容は、本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0220】
また、以上で実施例を中心に説明したが、これは単なる例示に過ぎず、実施例を限定するものではなく、実施例が属する分野の通常の知識を有した者であれば本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲で、以上で例示されていない様々な変形と応用が可能であることが理解できるだろう。例えば、実施例に具体的に示された各構成要素は、変形して実施することができるものである。そして、このような変形と応用に係る差異点は、添付された請求範囲で設定する実施例の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17