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特許7478838真空断熱管上のねじ付きコネクタの断熱のための軸方向隙間が厳密に制御されるアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-24
(45)【発行日】2024-05-07
(54)【発明の名称】真空断熱管上のねじ付きコネクタの断熱のための軸方向隙間が厳密に制御されるアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F16L 59/075 20060101AFI20240425BHJP
   F16L 15/04 20060101ALI20240425BHJP
   F16L 59/147 20060101ALI20240425BHJP
【FI】
F16L59/075
F16L15/04 A
F16L59/147
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022560332
(86)(22)【出願日】2021-03-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-23
(86)【国際出願番号】 US2021025173
(87)【国際公開番号】W WO2021202733
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-11-21
(31)【優先権主張番号】63/003,424
(32)【優先日】2020-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522387940
【氏名又は名称】バローレック チューブ-アロイ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】VALLOUREC TUBE-ALLOY, LLC
【住所又は居所原語表記】2107 CityWest Boulevard, Suite 1300, Houston, Texas 77042, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ルーシー,ガブリエル
【審査官】渡邉 聡
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第03680631(US,A)
【文献】特開2008-069883(JP,A)
【文献】実開昭63-115991(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2004/0178626(US,A1)
【文献】米国特許第03720267(US,A)
【文献】米国特許第03794358(US,A)
【文献】独国特許発明第03318045(DE,C1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 59/075
F16L 15/04
F16L 59/147
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の管状断熱セグメントおよび第2の管状断熱セグメントを含む2つの接合された管状断熱セグメントを備える管状断熱アセンブリであって、
前記管状断熱セグメントの各々は、
・ 流体を搬送するために適合された内側通路を画定する内側管と、
・ 前記内側管と同心に配置され、前記内側管と共にアニュラスを画定する外側管と、
・ 前記管状断熱セグメントの両端における環状ブリッジであって、前記環状ブリッジの各々は、前記内側管および前記外側管のうちの一方が他方よりも長くなるように、前記内側管と前記外側管とを接続し、前記内側管および前記外側管のうちの長い方が、前記第1の管状断熱セグメントの一端において外向きに延在する延長部を形成することで、外部雄ねじを有するピン部材が形成され、前記雄ねじは、前記第2の管状断熱セグメント上または前記第2の管状断熱セグメントに接合されたカップリング上に設けられたボックス部材の雌ねじに螺合可能に係合し、前記ピン部材および前記ボックス部材は、前記第1の管状断熱セグメントと前記第2の管状断熱セグメントとの間にねじ付き継手を形成するように接合される、環状ブリッジと、
・ 断熱スリーブと、
を備え、
前記断熱スリーブは、前記第1の管状断熱セグメントの前記延長部の少なくとも一部を覆うように適合された第1の管状シェルと、前記第1の管状シェルの内部または外部の一部に重なる第2の管状シェルと、を備え、
前記第2の管状シェルは、前記ねじ付き継手の周りに軸方向に延在し、
前記第1の管状シェルは、前記第1の管状断熱セグメントよりも柔らかい材料から形成された前記第1の管状シェルにより前記第1の管状断熱セグメントの周りに収縮嵌合されることで、または前記第1の管状断熱セグメントの特定の点で溶接されることで、前記第1の管状断熱セグメントの前記環状ブリッジに対して軸方向位置に固定される、
管状断熱アセンブリ。
【請求項2】
前記第1の管状シェルは、前記第1の管状断熱セグメントの前記環状ブリッジの少なくとも一部を覆うように適合されている、請求項1に記載の管状断熱アセンブリ。
【請求項3】
前記第1の管状シェルは、前記第1の管状断熱セグメントの前記環状ブリッジ上に広がるように適合された第1の面取り部を備え、好ましくは、前記第1の管状シェルは、前記環状ブリッジのいずれかの軸方向側部から、前記第1の管状断熱セグメントの前記内側管および前記外側管のそれぞれの一部を軸方向に覆う、請求項2に記載の管状断熱アセンブリ。
【請求項4】
前記第1の管状シェルは、前記ピン部材に隣接している、請求項1に記載の管状断熱アセンブリ。
【請求項5】
前記第2の管状シェルは、前記ボックス部材の上方で広がっており、前記ボックス部材よりも長い、請求項1に記載の管状断熱アセンブリ。
【請求項6】
前記断熱スリーブは、前記第1の管状セグメントの前記環状ブリッジの少なくとも一部から、前記第2の管状セグメントの前記環状ブリッジの少なくとも一部まで広がっている、請求項1に記載の管状断熱アセンブリ。
【請求項7】
前記ボックス部材の雌ねじは、前記第2の管状断熱セグメント上に設けられ、前記第2の管状シェルは、前記第1の管状シェルの周りに部分的に延在し、前記第2の管状断熱セグメントの延長部の外面まで延在する、請求項1に記載の管状断熱アセンブリ。
【請求項8】
前記ボックス部材の雌ねじは、前記第2の管状断熱セグメントに接合されたカップリング上に設けられ、前記第2の管状断熱セグメントは、第2のピン部材を有する第2の延長部を備え、前記第2のピン部材は、別のねじ付き継手を形成する前記カップリングの別のボックス部材に螺合可能に係合し、前記断熱スリーブは、前記第2の延長部の少なくとも一部を覆うように適合された第3の管状シェルを備え、前記第2の管状シェルは、両方の前記ねじ付き継手の周りに軸方向に延在するように、前記第1の管状シェルの内部または外部の一部、ならびに前記第3の管状シェルの一部に重なっており、前記第2の管状シェルは、前記第1の管状シェルから前記第3の管状シェルまで延在する、請求項1に記載の管状断熱アセンブリ。
【請求項9】
前記第1の管状シェルと前記第3の管状シェルは、同一のものである、請求項8に記載の管状断熱アセンブリ。
【請求項10】
前記第1の管状断熱セグメントおよび前記第2の管状断熱セグメントの両端には、ピン部材が設けられ、前記アセンブリのねじ込み前に、前記第1の管状シェルは、ねじ込み時に取り外し可能であるようにプロテクタによって一端で維持され、前記第2の管状断熱アセンブリの一端には、前記カップリング、前記第2の管状シェルおよび前記第3の管状シェルが設けられ、前記第2の管状シェルおよび前記第3の管状シェルは、ねじ込み時に取り外し可能であるように、前記カップリングの別のプロテクタによって維持される、請求項8または9に記載の管状断熱アセンブリ。
【請求項11】
前記管状シェルの各々は、プラスチックおよび金属からなる群から選択される剛性の高い材料を含み、例えば、好ましくは、ポリマー材料、膨張または粒子状無機材料、膨張黒鉛、およびこれらの混合物から選択される材料を含む、請求項1に記載の管状断熱アセンブリ。
【請求項12】
前記第1の管状シェルおよび/または前記第2の管状シェルは、前記第1の管状断熱セグメントおよび前記第2の管状断熱セグメントのうちの一方に、好ましくは、前記外側管上、および/または前記内側管と前記外側管とを接続する前記環状ブリッジ上に溶接された外側金属スリーブを備える、請求項11に記載の管状断熱アセンブリ。
【請求項13】
前記管状シェルの各々は、一体の管状体である、請求項1に記載の管状断熱アセンブリ。
【請求項14】
前記第2の管状シェルは、実質的に均一な壁厚を有し、前記第1の管状シェルは、第2の面取り部をさらに有し、前記第2の管状シェルが前記第2の面取り部上に重なっている、請求項1に記載の管状断熱アセンブリ。
【請求項15】
前記断熱スリーブは、前記第1の管状断熱セグメントまたは前記第2の管状断熱セグメントの公称外径の±5%以内の外径を画定する、請求項1に記載の管状断熱アセンブリ。
【請求項16】
請求項1に記載の管状断熱アセンブリの一部となるように適合された第1の管状断熱セグメントであって、
前記第1の管状断熱セグメントの延長部の周りに第1の管状シェルを維持するように一端に嵌合されたプロテクタを備え、
前記プロテクタは、ねじ込み時に取り外される、
第1の管状断熱セグメント。
【請求項17】
請求項1に記載の管状断熱アセンブリを断熱するプロセスであって、
前記第2の管状断熱セグメントへの前記第1の管状断熱セグメントのねじ込み前に、前記第1の管状シェルが前記第1の管状断熱セグメントの第1の端部を介して挿入され、前記第1の管状シェルは、前記第1の管状断熱セグメントの前記延長部の長手方向位置で嵌合され、前記第1の端部の自由端からの距離の関数として決定した特定のパターンで機械加工される、
プロセス。
【請求項18】
請求項1に記載の管状断熱アセンブリを断熱するプロセスであって、
前記第2の管状断熱セグメントへの前記第1の管状断熱セグメントのねじ込み前に、前記第2の管状シェルが前記第2の管状断熱セグメントまたは前記第2の管状断熱セグメントに接合された前記カップリングの自由端を介して挿入され、前記第2の管状シェルは、前記自由端からの距離の関数として決定した特定のパターンで機械加工される、
プロセス。
【請求項19】
請求項1に記載の管状断熱アセンブリの組立方法であって、
ねじ込み前に、前記第1の管状断熱セグメントは垂直であり、前記第1の管状シェルは地面に面していても前記環状ブリッジの周りに保持されて、前記第2の管状断熱セグメント自体または既に垂直な第2の断熱カップリングに接合された前記カップリングと螺合可能に係合する、
方法。
【請求項20】
請求項1に記載の管状断熱アセンブリを断熱するプロセスであって、
前記ピン部材と前記ボックス部材とのねじ係合が解除され、
前記ピン部材は、再カットされ、再カットされた前記ピン部材に別の外部雄ねじが機械加工され、前記第1の管状シェルも、新たに再カットされた自由端からの距離の関数として決定した特定のパターンで機械加工される、
プロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2020年4月1日に出願された米国特許仮出願第63/003,424号の優先権を主張する。その全文は、参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、炭化水素回収井で使用される断熱パイプストリングに関する。より詳細には、本発明は、断熱セグメントを形成する内側管および外側管から形成され、且つこれらの管状断熱セグメントの間に改良された断熱継手を有する管状アセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
石油およびガスを生産するための炭化水素回収井では、炭化水素を坑内貯留層から地表に搬送するために長い管状ストリングを使用する。多くの場合、温度を維持し、ストリング内を流れる物質からの熱損失を最小限に抑えることが望ましい。従来の石油回収作業において、石油は貯留層内で既に高い流動性を有している場合がある。しかしながら、石油は冷えると粘度が増加するため、熱損失を最小限に抑えることで、石油の流動性を維持することができ、生産が容易になり、そのコストを下げることができる。
【0004】
しかしながら、一部の回収作業において、貯留層内で石油の粘性が非常に高くなる場合がある。この場合、経済的に実現することができる量の石油を生産するために、石油を坑内で加熱する必要がある場合がある。そのため、ストリング内の熱損失を最小限に抑えることがより重要である。このような状況において、通常、高温の蒸気を、管状ストリングを通して坑内に流し、濃縮または閉じ込められた石油を放出させて流動性をもたせる。管状断熱ストリングは、蒸気および石油からの熱損失を最小限に抑えることができる。
【0005】
管状断熱ストリングは、二重壁の管状断熱セグメントをつなぎ合わせたものである。米国特許第3,763,935号には、管状断熱セグメントが、当該技術分野でよく知られている別の従来のスリーブタイプのカップリングにそれぞれ螺合することで互いに接合される、管状断熱ストリングの一種が記載されている。一般に、各管状断熱セグメントは、内側管の周りに配置された外側管を有し、その間に環状空間が画定される。環状空間は、断熱材で充填される場合がある。代替的に、管を断熱するために、アニュラスに真空を確立する場合もある。これにより、高温の石油および蒸気にさらされる可能性がある内壁と、低温になっている坑井内または大気にさらされる可能性がある外壁との間の熱伝達を最小限に抑えることができる。
【0006】
このような断熱パイプの主な目的は、内側管と外側管との間の対流、熱伝導および放熱による熱伝達を劇的に低減することである。
【0007】
管状断熱セグメントを接合する際の大きな問題は、セグメント間の継手で過度の熱損失が発生する可能性があることである。内側パイプおよび外側パイプの一方は、他方よりも長さが短い。これにより、内側パイプおよび外側パイプのうちの長い方を機械加工することができる。ここで、ピン部材またはボックス部材のいずれかが設けられる。ピン部材およびボックス部材は、管状断熱セグメント同士を螺合して管状断熱ストリングのすべてに沿って継手を形成するために必要である。しかしながら、この場合、継手の位置には単層壁管と呼ばれるものが形成される。これは、二重壁の管状断熱セグメントと同等の断熱効果を実現することができない。管状断熱セグメントの端部は、断熱されないことになる。
【0008】
そのため、熱は、管の断熱部分を通るよりもはるかに高い割合で、各継手における導電性流路に沿って管の内部から伝導される可能性がある。その結果、熱損失が大きくなり、効率が低下する。
【0009】
管状断熱セグメント間の継手における熱損失を最小限に抑えるために、いくつかの解決策が提案されてきた。
【0010】
米国特許第4,518,175号には、管状断熱セグメント間に接合された非常に特殊なカップリング配置を備える管状断熱アセンブリが記載されている。この特殊なカップリングは、両端の内側パイプおよび外側パイプのうちのもっとも短い方と接合されるように、ねじ付きになっている。上記特殊なカップリングの内周面と、内側パイプおよび外側パイプのうちの最も長い方の自由端とによって隙間が画定される。内側パイプおよび外側パイプのうちの最も長い方の隣接する自由端の両方に、追加の内側リングが溶着される。隙間には、断熱材が充填される。米国特許第4,518,175には、管状アセンブリに沿って連続した断熱効果を提供して、継手における熱損失を最小限に抑えることが記載されている。
【0011】
上述した管状断熱継手および断熱方法は、継手における断熱材がカプラーに内嵌されるという欠点を有する。このように各管状セグメントの製造中に断熱材を適用することは、複雑で高価になり得る。例えば、2つの管状断熱セグメントを接合する場合、その後カプラーが好適に嵌まるように断熱材を取り付ける必要がある。設置中にカプラーがうまく嵌らなかった場合、製造工場から離れた現場では設置中に修正を行うことができない可能性がある。また、代わりに断熱材を現場で取り付けることは、複雑で時間がかかる可能性がある。
【0012】
上述した管状継手の別の欠点として、一旦現場に出てしまうと断熱材を修理または交換することが困難であることが挙げられる。断熱材を交換する必要があるかどうかも、断熱材が継手内に収まっているために判断することが困難または不可能である可能性がある。特に、長い管状ストリングの場合、断熱材の検査または修理が必要な継手をそれぞれ分解するのに多大な労力が必要となる。
【0013】
したがって、ストリングを分解することなく現場での修理方法を改善するために、米国特許第7,845,373号には、継手を取り囲むように適合された断熱体と、断熱体を取り囲み、継手に対して断熱体を保持するように適合されたラッチ式継手プロテクタが記載されている。このような断熱体は、真空の管状断熱ストリングの継手における熱損失を95%低減することができるとされている。しかしながら、この解決策は高価であり、パイプストリングの外径を増大させ、完全に満足のいく断熱効果が得られていない。
【0014】
コストを最小限に抑え、コストと断熱効率との間のバランスをさらにとるために、米国特許第7,207,603号には、管状断熱セグメントのねじ込み(makeup)時にポリプロピレン製の環状断熱体スリーブのみを追加することが記載されている。コストを下げるために、このようなスリーブは大量に生産されており、その寸法は、あらゆるサイズにほぼ適合することができる。このスリーブは、特定の接続タイプに適合するのではなく、管状断熱セグメントの外径にのみ適合する。しかしながら、生産公差があり、管状断熱セグメントのためのねじ付き部分を再度カットして再度ねじ切りできるようにパイプ端を余分に長くする必要があるため、隣接する管状断熱セグメント間のスリーブによって覆われていない軸方向隙間が頻繁に生じる。米国特許第7,207,603号は、この継手の位置における熱伝達を低減するために非常に低コストの解決策を提供するが、特に管状断熱セグメントに生産公差があることを考慮すると、熱伝達の低減の点で十分満足のいくものではないと言える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
上述した先行技術の欠点は、本発明によって克服される。製造、設置、修理、再カット、再ねじ切り、および交換がより容易で安価である改善された断熱継手を有する管状断熱アセンブリが提供される。
【0016】
断熱手段のコストを増加させることなく、また断熱パイプストリングのカップリングの配置を妨げることなく、内側管および外側管の外径、内径、および/または長さ、ならびに結果として得られる管状断熱セグメントの内側管および外側管のうちのもっとも長い方の自由端の長さに関する許容値の全範囲内の極値を含む、許容値の全範囲にわたって概ね均質な断熱効果に関する解決策を維持しながら、カップリング領域における熱伝達を改善する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、炭化水素回収井内で流体を通過させるための管状断熱アセンブリに関する。管状アセンブリは、二重壁の管状セグメントをつなぎ合わせて形成される。これにより、管状アセンブリは、管状セグメントの間に改善された断熱継手を有し、管状アセンブリの製造、設置、修理、および交換をより容易で安価にすることができる。
【0018】
好ましい実施形態において、アセンブリは、連続して接合された複数の管状断熱セグメントを含む。各管状セグメントは、内側管と、外側管と、互いに反対側の端部と、を含む。互いに反対側の端部は、内側管および外側管のうちの長い方の端部であってもよい。内側管および外側管のうちの長い方が、第1の管状断熱セグメントの少なくとも一端、好ましくは互いに反対側の両端において、外向きに延在する延長部を形成する。
【0019】
内側管は、流体を搬送するための内側通路を画定する。外側管は、内側管と同心に配置される。内側管と外側管との間には、アニュラスが画定される。両端において、環状ブリッジが内側管と外側管とを接続する。環状ブリッジは、真空を維持するため、および/または断熱材を収容するために、内側管と外側管との間のアニュラスを共に密閉する。
【0020】
環状ブリッジは、内側管と外側管との間で実現される任意のタイプの接合部である。
【0021】
本発明の第1の実施形態によれば、外側管は内側管よりも短く、環状ブリッジは、外側管の外周面と内側管の外周面とを接合する外面を画定する。本発明の第2の実施形態によれば、内側管は外側管よりも短く、環状ブリッジは、外側管の内周面と内側管の内周面とを接合する内面を画定する。
【0022】
環状ブリッジは、パイプ強度に合った、GMAWなどの従来の溶接技術で適用される溶接材料など、少なくとも1つの材料から形成される。内側管および外側管は、溶接プロセスを容易にするために、それぞれの端部において、内径または外径またはその両方が変化するように変形されてもよい。半径方向の隙間が溶接プロセスで直接埋めるよりも大きい場合、スプールまたはスペーサリングなどの鋼製の丸い部品を追加して、内側管および外側管にそれぞれ溶接部を形成するための支持体を提供することができる。
【0023】
溶接部は、管状断熱セグメントの長手方向軸に対して40度~60度のテーパを有する三角錐面を提供してもよい。
【0024】
第1の実施形態によれば、内側管は、外側管から外向きに延在する延長部を有し、ピン部材は、内側管に設けられる。第2の実施形態によれば、外側管は、外側管から外向きに延在する延長部を有し、ピン部材は、外側管に設けられる。管状断熱セグメントは、第2の管状断熱セグメントに設けられたボックス部材または第2の管状断熱セグメントに接合されたカップリングに設けられたピン部材の間に保持されたねじ接続部によって接合される。
【0025】
第2の管状断熱セグメントには、このようなボックス部材が設けられてもよく、第2の管状断熱セグメントに第1の管状断熱セグメントと同様にピン部材が設けられている場合、カップリングは、両端に、隣接する第1および第2の管状断熱セグメントのピン部材を接合するボックス部材を有する。
【0026】
カップリングは、互いに反対側の第1のねじ付きボックス側端部および第2のねじ付きボックス側端部と、その中を流体が通過するための中央通路と、を有する。第1の管状セグメントおよび第2の管状セグメントは、第1の管状セグメントのピン側端部を管状カップリングの第1のボックス側端部にねじ込み、第2の管状セグメントのピン側端部を管状カップリングの第2のボックス側端部にねじ込むことで接合される。
【0027】
断熱スリーブは、継手を取り囲む。断熱スリーブは、第1の管状断熱セグメントの延長部の少なくとも一部を覆うように適合された第1の管状シェルと、第1の管状シェルの内部または外部の一部に重なる第2の管状シェルと、を備える。第2の管状シェルは、ねじ付き継手の周りに軸方向に延在するようになっている。第1の実施形態によれば、第1の管状シェルは、その延長部の外面の少なくとも一部を覆う。第2の実施形態によれば、第1の管状シェルは、その延長部の内面の少なくとも一部を覆う。
【0028】
ねじ接続部またはねじ付き継手は、第1の管状断熱セグメントの長手方向軸に沿った位置に対応し、その第1の管状断熱セグメントのねじは、第2の管状断熱セグメント上またはその第2の管状断熱セグメントに接合されたカップリング上に設けられたボックス部材のねじに螺合可能に係合する。
【0029】
第1の管状シェルが、第1の管状断熱セグメントの環状ブリッジの少なくとも一部を覆うように適合可能であることは、本発明の特徴である。例えば、第1の管状シェルは、第1の管状断熱セグメントの環状ブリッジ上に広がるように適合された第1の面取り部を備えてもよい。これにより、第1の管状シェルは、環状ブリッジのいずれかの軸方向側部から、第1の管状断熱セグメントの内側管および外側管のそれぞれの一部を軸方向に覆うことができる。
【0030】
好ましくは、第1の管状シェルは、ピン部材を妨げないように、且つ少なくともそのピン部材の雄ねじを妨げないように、ピン部材に隣接してもよい。
【0031】
好ましくは、第2の管状シェルは、ボックス部材の上方で広がっていてもよく、ボックス部材よりも長いものであってもよい。
【0032】
本発明の好ましい実施形態によれば、断熱スリーブは、第1の管状セグメントの環状ブリッジの少なくとも一部から、第2の管状セグメントの環状ブリッジの少なくとも一部まで広がっていてもよい。このような断熱スリーブは、そのいずれにも二重壁およびその間の断熱アニュラスが設けられていない2つの管状断熱セグメントの間に連続した断熱効果を提供する。この好ましい実施形態によれば、本発明の第1の実施形態の場合、外側管と上記断熱スリーブとの間にゼロ位置の軸方向隙間が実現されてもよく、本発明の第2の実施形態の場合、内側管と上記断熱スリーブとの間にゼロ位置の軸方向隙間が実現されてもよい。
【0033】
本発明のこの好ましい実施形態によれば、本発明の第1の実施形態の場合、第1の管状断熱セグメントおよび第2の管状断熱セグメントのそれぞれの外側管の一部を覆うように、また、本発明の第2の実施形態の場合、第1の管状断熱セグメントおよび第2の管状断熱セグメントのそれぞれの内側管の一部を覆うように、断熱スリーブが広がっていてもよい。断熱スリーブは、環状ブリッジの溶接部の近傍の管の一部の周りのフィン効果を低減するのに役立つ。
【0034】
さらに別の特徴として、スリーブは、管状継手の露出した部分全体にわたって延在するのに十分な長さを有してもよい。これに関連する利点の1つとして、管状アセンブリの断熱効果が、管状断熱セグメント間の管状継手の他の露出した部分に沿って連続的であることが挙げられる。別の関連する利点として、管状セグメントから、スリーブ/継手を越えて、次の管状セグメントへの移行が実質的に滑らかであることが挙げられる。代替的に、スリーブは、管状継手の露出した部分を完全に覆ってそれを越えて、隣接する管状断熱セグメントのそれぞれのアニュラスと実質的に重なるようにさらに長くなっていてもよい。
【0035】
有利には、ボックス部材が第2の管状断熱セグメント上に設けられたときに、第2の管状断熱セグメントの延長部の外面の少なくとも一部まで、第1の管状シェルの周りに第2の管状シェルが部分的に延在するように、断熱スリーブは、2つのスリーブのセットであってもよい。
【0036】
代替的に、ボックス部材の雌ねじが、第2のピン部材を有する第2の延長部を備える第2の管状断熱セグメントに接合されたカップリング上に設けられたときに、別のねじ付き継手を形成するカップリングの別のボックス部材に第2のピン部材が螺合可能に係合するように、断熱スリーブは3つのスリーブのセットであってもよい。この場合、断熱スリーブは、第3の管状シェルを備える。第3の管状シェルは、第2の延長部の少なくとも一部を覆うように適合されている。第2の管状シェルは、両方のねじ付き継手の周りに軸方向に延在するように、第1の管状シェルの内部または外部の一部、ならびに第3の管状シェルの一部に重なっている。第2の管状シェルは、第1の管状シェルから第3の管状シェルまで延在する。断熱スリーブのこのような3つのスリーブのセットの構成において、第2のスリーブは、カップリングの軸方向両端から広がるように、カップリングよりも軸方向に長くなっている。
【0037】
断熱スリーブが3つのスリーブのセットである上記代替実施形態によれば、第1の管状セルおよび第3の管状シェルは、特に管状断熱セグメントが同一のタイプである場合、同一の公称外径および公称内径を有し、好ましくは同一のものであってもよい。典型的には、VITストリングの直径は、最小公称内径として44.5mm(1.751インチ)から、公称外径として406.4mm(16インチ)まで延在することができる。
【0038】
本発明によれば、管状断熱セグメントのストリングのねじ込み前に、第1の管状シェルは、ねじ込み時に取り外し可能であるように、プロテクタによって第1の管状断熱セグメントの一方の遠位端に維持され得る。例えば、第1および第2の管状断熱セグメントの両端にピン部材が設けられている場合、リグ現場に到着する前、好ましくは採鉱現場において、第1の管状シェルは、プロテクタによって一端で維持され、各管状断熱セグメントの他端には、カップリングが設けられる。これにより、第2および第3のスリーブは、ねじ込み時に取り外し可能であるように、カップリングのプロテクタによってカップリングの周りに維持されてもよい。
【0039】
好ましくは、カップリングを有する第1の管状断熱セグメントのねじ込み前の、3つのスリーブのセットの断熱スリーブ、および第2の管状断熱セグメントを有するそのようなカップリングによって、第1の管状シェルが第1の管状断熱セグメントの環状ブリッジに対して強制嵌合または当接され、第3の管状シェルが第2の管状断熱セグメントの環状ブリッジに対して強制嵌合または当接され、第2の管状シェルがねじ込み後に軸方向両端においてカップリングから軸方向に広がって第1の管状シェルおよび第3の管状シェルの両方に重なるように、第2の管状シェルがカップリングの周りに嵌合される。
【0040】
各管状シェルは、プラスチックおよび金属からなる群から選択される剛性の高い材料から形成されてもよく、例えば、好ましくは、ポリマー材料、膨張または粒子状の無機材料、膨張黒鉛、およびこれらの混合物から選択される。第1の管状シェルが完全にポリマー材料から形成される場合、好ましくは、それは第1の延長部の周りに収縮嵌合される。
【0041】
このように、単独でまたは充填材との混合物で、様々なポリマー材料が採用されてもよい。このようなポリマー材料の非限定的な例として、二軸延伸ポリテトラフルオロエチレンおよびポリウレタンなどが挙げられる。また、スリーブの断熱材は、膨張した剥離黒鉛、およびバーミキュライトなどを含むケイ酸塩材料などの様々な膨張した無機物から形成され得る。ケイ酸塩、または膨張黒鉛などの無機材料および鉱物材料を使用する場合、これらは、ガラス繊維、または炭素繊維などの補強充填材、ならびに結合剤を含むことができる。これらは、断熱材に組み込まれて構造的完全性を付与することができる。好ましい断熱材は、膨張ケイ酸塩などの無機材料、および結合剤を含むことができる。この場合、結合剤は、熱可塑性および熱硬化性の両方の性質を有する多数のポリマー材料のうちのいずれか1つである。
【0042】
例えば、各管状シェルは、一体の管状体であってもよい。
【0043】
好ましくは、それぞれの管状断熱セグメント上での保持を容易にするために、管状シェルは、第1の管状断熱セグメントおよび第2の管状断熱セグメントのうちの一方に溶接された外側金属スリーブを備えてもよい。このような金属スリーブは、金属管から機械加工されてもよい。本発明の第1の実施形態によれば、金属スリーブは、外側管および/または環状ブリッジ上に溶接されてもよい。例えば、管状シェルは、周りに外側金属スリーブが設けられた内側ポリマーコアを有する2層式シェルであってもよい。ポリマーコアは、例えば、溶接される前に、金属スリーブに圧入または拡張嵌合されてもよく、または金属スリーブが最初に溶接されたときに金属スリーブと延長部の外面との間に圧入されてもよい。また、この金属スリーブは、スリーブの耐久性を高めることができる。これは、スリーブがバンパーとしても使用される場合に特に有利である。金属スリーブは、例えば、アルミニウム、またはステンレス鋼などから形成される。
【0044】
第1の管状シェルは、第1の管状シェルが第1の管状断熱セグメントよりも柔らかい材料から形成されているため、第1の管状断熱セグメントの周りに収縮嵌合されることで、または第1の管状断熱セグメントの特定の点で溶接されることで、第1の管状断熱セグメントの環状ブリッジに対して軸方向位置に固定され得る。
【0045】
好ましくは、このような断熱スリーブの生産コストを制限するために、第2の管状シェルは、実質的に均一な壁厚を有する。これにより、第1の管状シェルは、第2の面取り部をさらに有することができる。これは、第2の管状シェルが第2の面取り部上に重なることを可能にする。この任意の構成は、環状ブリッジと第2の管状シェルにそれぞれ適合するように第1の管状シェルが特定の内寸および外寸を必要とするため、コストを低減させることができる。
【0046】
本発明により、断熱スリーブは、第1の管状断熱セグメントまたは第2の管状断熱セグメントの公称外径の±5%の公差内の外径を画定することができる。好ましくは、断熱スリーブは、管状断熱セグメントの公称寸法の公差範囲内で同一平面となっている。
【0047】
また、本発明は、本発明で定義される管状断熱アセンブリの一部となるように適合された管状断熱セグメントを提供する。該セグメントは、第1の管状断熱セグメントの延長部の周りに第1の管状シェルを維持するように、一端に嵌合されたプロテクタを備える。プロテクタは、ねじ込み時に取り外される。
【0048】
また、本発明は、上述したような管状断熱アセンブリを断熱するプロセスを提供する。第2の管状断熱セグメントへの第1の管状断熱セグメントのねじ込み前に、第1の管状シェルが第1の管状断熱セグメントの第1の遠位端に挿入され、第1の管状シェルが延長部の長手方向位置で嵌合され、その第1の管状断熱セグメントの自由端からの距離の関数として決定した特定のパターンで機械加工される。次いで、この第1の管状シェルは、組み立て後に、断熱スリーブと、隣接する環状ブリッジとの間の隙間がほぼゼロになるように長さが調整される。
【0049】
このプロセスにより、ボックス部材の嵌合を最適化し、第1の管状シェルと第2の管状シェルとの間の断熱接合部を最適化することができる。
【0050】
また、断熱効果を改善するために、第2の管状断熱セグメントへの第1の管状断熱セグメントのねじ込み前に、第2の管状断熱セグメントおよびその第2の管状断熱セグメントに接合されたカップリングのいずれかの自由端を介して、第2の管状シェルが挿入されてもよく、第2の管状シェルは、その自由端からの距離の関数として決定した特定のパターンで機械加工されてもよい。好ましくは、ねじ込み前に、第1の管状断熱セグメントは、その長手方向軸が垂直で、第1の管状シェルが地面に面していても環状ブリッジの周りに保持され、第2の管状断熱セグメント自体または既に垂直な第2の断熱カップリングに接合されたカップリングと螺合可能に係合するように配置され得る。
【0051】
このような管状断熱アセンブリの耐用年数を増加させる最適化プロセスは、ピン部材とボックス部材とのねじ係合を解除するステップを含んでもよい。ここで、ピン部材は、再カットされ、再カットされたピン部材に別の外部雄ねじが機械加工され、第1の管状シェルも、新たに再カットされた自由端からの距離の関数として決定した特定のパターンで機械加工される。このように、第1の管状シェルは、組み立て後に断熱スリーブと、隣接する環状ブリッジとの間の隙間がほぼゼロになるように、再び長さが調整される。
【図面の簡単な説明】
【0052】
図1a】本発明による管状アセンブリの第1の断熱セグメントの端部の一実施形態を示す図である。
図1b】本発明による管状アセンブリの第1の断熱セグメントの端部の、図1aとは異なる実施形態を示す図である。
図1c】本発明による管状アセンブリの第1の断熱セグメントの端部の、図1aおよび図1bとは異なる実施形態を示す図である。
図1d】本発明による管状アセンブリの第1の断熱セグメントの端部の、図1a~図1cとは異なる実施形態を示す図である。
図2】管状アセンブリの一実施形態を示す図であり、ここで、継手は、第2の管状断熱セグメントの雌ねじと結合される、第1の管状断熱セグメント上の雄ねじを含む。本発明による断熱スリーブは、継手を取り囲む。
図3】管状アセンブリの一実施形態を示す図であり、ここで、継手は、第2の管状断熱セグメントの雌ねじと結合される、第1の管状断熱セグメント上の雄ねじを含む。本発明による断熱スリーブは、継手を取り囲む。
図4】管状アセンブリの代替実施形態を示す図であり、ここで、継手は、2つの管状セグメントの雄ねじ端部をそれぞれ接合する2つのボックス部材が設けられたねじ付きカップリングを備える。
図5】管状アセンブリの代替実施形態を示す図であり、ここで、継手は、2つの管状セグメントの雄ねじ端部をそれぞれ接合する2つのボックス部材が設けられたねじ付きカップリングを備える。この図では、断熱継手を取り囲む断熱スリーブの構築方法が図4とは異なる。
図6】管状アセンブリの代替実施形態を示す図であり、ここで、継手は、2つの管状セグメントの雄ねじ端部をそれぞれ接合する2つのボックス部材が設けられたねじ付きカップリングを備える。この図では、断熱継手を取り囲む断熱スリーブの構築方法が図4および図5とは異なる。
図7】本発明の第2の実施形態による代替継手を示す図であり、ここで、外側管は、管状断熱セグメントを接合するためのねじ付き延長部を有し、断熱スリーブは、管状アセンブリの内部にある。
【発明を実施するための形態】
【0053】
[実施形態]
図2は、2つの管状断熱セグメント14および16の間の接続部12を有する管状断熱アセンブリ10の一実施形態を示している。断熱スリーブ18は、接続部12を取り囲む。各管状断熱セグメント14および16は、二重壁の断熱構造を有する。これは、内側管20および21と、内側管20および21に対して同心に配置された外側管22および23と、内側管20および21と外側管22および23との間のアニュラス24および25と、を含む。管状セグメント14および16のそれぞれの端部は、環状ブリッジ26および27を有する。これらは、内側管20および21と外側管22および23とを接続する。環状ブリッジ26および27は、アニュラス24および25を大気から封止するように、外側管22および23を内側管20および21に、また最終的には22aのようなカシメ部または21aのような拡張または立ち上げ部上で溶着される充填材であってもよい。したがって、アニュラス24および25は、各管状セグメント14および16を断熱するように、真空を維持し、且つ/または断熱材を含んでもよい。
【0054】
管状セグメント14および16の内側管20および21は、各管状セグメント14および16の少なくとも一端から外向きに延在する延長部30および31をそれぞれ有する。例えば、延長部30および31は、ブリッジ26および27を越えてそれぞれ延在する内側管20および21の一部であってもよい。ねじ接続部は、延長部30と延長部31とを接続する。図2において、このねじ接続部は、延長部30上の雄ねじまたは「ピン」32と、延長部31上の雌ねじまたは「ボックス」33と、を含む。このように、管状セグメント14および16は、螺合可能に接合されて、一体型の接続部12を形成してもよい。ピン32は、延長部30よりも小さい軸方向長さを有し、同様に、ボックス33は、アセンブリの軸方向の長手方向軸Xに対して延長部31よりも小さい軸方向長さを有する。ピン32は、ピン32と環状ブリッジ26との間にねじのない部分36が画定されるように、第1の管状断熱セグメント14の延長部30の自由端34に近い位置にある。ボックス33は、延長部31の内面上に設けられ、延長部31の外面37は、延長部31の自由端35と環状ブリッジ27との間でねじ切りされていない。
【0055】
さらに、延長部30のねじ接続部は、ねじに加え、シール面および/またはショルダ面を含んでもよい。これは、延長部31のねじ接続部の対応する表面と接触する。
【0056】
延長部30のねじ付き部分の機械加工は、自由端34から所定の位置で行われる。好ましくは、機械加工は、自由端34から行われる。
【0057】
内側管20および21が各管状セグメント14および16の外側管22および23と出会う位置に導電性流路が画定される。したがって、アニュラス24および25の周りの管状セグメント14および16の断熱特性にもかかわらず、管状断熱セグメントが単一の壁を有する位置、特に環状ブリッジ26および27の間、さらには接続部12の位置において、過度の熱伝達が発生する可能性がある。その位置での熱損失を最小限に抑えるために、断熱スリーブ18が接続部12の周りに設けられる。
【0058】
断熱スリーブ18は、第1の管状断熱セグメントの延長部30の少なくとも一部を覆うように適合された第1の管状シェル50と、第1の管状シェル50の外部の一部と重なる第2の管状シェル51と、を備える。第2の管状シェルは、ねじ付き継手12の周りに軸方向に延在する。
【0059】
図2において、第1の管状シェル50は、第1の管状断熱セグメントの環状ブリッジ26上に広がっている。ここで、第1の管状シェル50は、環状ブリッジ26の軸方向両側から広がっており、第1の管状断熱セグメントの内側管20および外側管21の両方の一部を覆っている。
【0060】
図1aにおいて、第1の管状シェル50は、環状ブリッジ26上に当接するように適合されたその内面において第1の面取り部52を備える。第1の管状シェル50は、第1の部分50aと、面取り部52を含む移行部分50bと、外側管22のカシメ部を覆うように適合された第2の部分50cと、を備える。第2の部分50cは、三角錐の形状を有してもよい。図1aおよび図2に示す実施形態の第1の部分50aは、円筒状である。断熱材の信頼性および効果を高めるために、第1の管状シェル50は、第1の管状断熱セグメント14内のアニュラス24に実質的に重なるように、接続部を越えて延在してもよい。
【0061】
第1の管状シェルは、単一の材料、例えば、PTFEなどのポリマー材料から完全に形成される。
【0062】
好ましくは、第1の管状シェル50は、第1の管状断熱セグメント14上に収縮嵌合される。この収縮嵌合プロセスによって、第1の管状シェルの内部形状は、環状ブリッジ26における外部形状および軸方向周囲に適合された形状を有することができる。
【0063】
図1aおよび図2に示すように、第1の管状断熱セグメントにおいて、第1の円筒状部分50aの外径は、第2の部分50cの外径および第2の面取り部53よりも小さい。好ましくは、第2の部分の外径は、外側管22の外径よりも小さいか、外側管22および23の公称外径寸法の±5%以内である。移行部分50bは、第1の面取り部52と第2の面取り部53との間に保持される。スリーブの外径は、管状アセンブリが坑井内で移動されたときにスリーブが損傷から保護されるように、隣接する管状セグメントの外径よりも小さくてもよく、実質的に等しくてもよい。代替的に、スリーブの外径は、管状セグメントが坑井内から半径方向に離れて、管状アセンブリを保護するバンパーとして機能するように、隣接する管状セグメントの外径より大きくてもよい。
【0064】
本発明の管状断熱アセンブリを断熱する好ましいプロセスによれば、第1の管状シェルは、延長部30の周りの特定の軸方向位置に維持され、延長部30は、ねじ接続部をその上に提供するように機械加工される。また、好ましくは、第1の管状シェル50は、延長部30上の所定の位置に既にあるときに第1の管状シェル50の機械加工を可能にするために、切削工具の加工力を超えない力の下で、長手方向軸Xの周りの回転が防止される。
【0065】
第1の断熱シェルは、第1の部分50aの外面および第2の面取り部53を機械加工するために、同じ旋盤で、さらに好ましくは同じ加工工具で機械加工される。同じ旋盤を使用する利点は、旋盤内で加工工具を変更しても、第1の管状シェル構造について公差を極めて小さく保つことができることである。また、第1の遠位端54、第2の面取り部53、および延長部30の自由端の間の距離を制御するために、延長部30の自由端34に向けられた第1の断熱シェル50の第1の遠位端54も機械加工されてもよい。
【0066】
本発明の代替実施形態で示すように、第1の管状シェル50は、図1bに示すように、環状ブリッジ26からゼロでない軸方向長さdにあってもよく、または図1cに示すように、環状ブリッジ26を覆うことなく環状ブリッジ26に当接していてもよい。図1bは、ピン33がその上に機械加工される前の延長部30を示している。第1の管状シェル50は、機械加工ステップの前に、同心円状の内壁および外壁を有してもよい。図1bにおいて、第1の管状シェル50の壁はまだ機械加工されていない。図1cにおいて、第1の管状シェル50は、環状ブリッジ26を適合させるための第1の面取り部を有していない。図1cに示す第1の管状シェルは、第1の遠位端54まで延在する第2の面取り部53を提供する。このように、図1cによれば、第1の部分50aおよび移行部分50bは、固有の部分である。
【0067】
第1の管状シェルのすべての実施形態について、第1の遠位端54における外径は、好ましくは、第1の遠位端54の反対側にある第1の管状シェル50の第2の遠位端55の外径よりも小さい。
【0068】
本発明の管状断熱アセンブリを断熱するための代替プロセスによれば、第1の管状シェル50は、強制嵌合された後に、その軸方向位置に維持される。
【0069】
本発明の管状断熱アセンブリを断熱するための別の代替プロセスによれば、第1の管状シェル50は、第2の遠位端55において外側管22に溶接された後に、その軸方向位置に維持される。
【0070】
この場合、図1dに示すものと同様に、第1の管状シェル50は、外側金属スリーブ57と、ポリマーコア58と、を備える。金属スリーブ57は、外側管22または環状ブリッジ26に溶接され、ポリマーコア58は、好ましくは、溶接前に金属スリーブ57内に拡張嵌合される。ここで、拡張嵌合プロセスには液体窒素が使用される。図1dに示すように、延長部30のねじのない部分36の外径とポリマーコア58の内面との間に半径方向の隙間が画定されてもよい。代替的に、ポリマーコア58は、延長部30のねじのない部分36と外側金属スリーブとの間に強制嵌合されてもよい。ポリマーコア58は、ポリマーコアが第1の遠位端54を単独で画定するように、金属スリーブ57よりも長くなっている。
【0071】
この代替プロセスによれば、ポリマーコア58は、延長部30上のピン33を機械加工するために使用されたものと同じ工具で機械加工される。これにより、ポリマーコアの第1の遠位端54および外径は、延長部30の自由端34から所定の位置に配置される。機械加工前にポリマーコア58が金属スリーブ57よりも短い場合、ポリマーコア58が第1の遠位端54を単独で画定するように、同じ工具を使用して金属スリーブ57を機械加工することができる。ポリマーコア58には、第2の面取り部53まで第1の部分50aが設けられ、ここで、第2の面取り部は、半径方向のショルダとなっている。
【0072】
本発明によるアセンブリのねじ込み前に、プロテクタ(図示せず)は、ピン33に螺合して、リグ現場でねじ込まれる前にピン33を保護するために使用される。
【0073】
図2において、第2の管状断熱セグメント16の延長部31の外面37は、第2の管状シェル60に覆われている。第2の管状シェル60は、円筒状の形状を有し、延長部31の自由端35を越えて延在する第1の遠位端64を有する。第1の遠位端64の反対側では、第2の管状シェルは、環状ブリッジ27に近い反対側の遠位端65を有する。本実施形態によれば、第2の管状シェルは、環状ブリッジ27の少なくとも一部に重なっている。断熱材の信頼性および効果を高めるために、第2の管状シェル60は、第2の管状断熱セグメント16内のアニュラス25に実質的に重なるように接続部を越えて延在してもよい。また、本発明から逸脱しない範囲で、その反対側の遠位端65も、環状ブリッジ27からゼロでない軸方向距離にあってもよい。ただし、熱損失を低減するために、第2の管状シェル60とその環状ブリッジ27との間の隙間を小さくすることが好ましく、第2の管状シェル60がその環状ブリッジ27に完全に重なり、外側管23の一部も覆っていることがより好ましい。
【0074】
好ましくは、第2の管状シェル60の外径は、外側管23の外径よりも小さいか、外側管20および22の公称外径寸法の±5%以内である。第2の管状シェル60の内径は、好ましくは第1の部分50aの外径よりも大きくてもよく、等しくてもよい。代替的に、第1の管状ショルダ50と第2の管状ショルダ60とがポリマー材料から形成される場合、それらの間が締まり嵌めされてもよい。
【0075】
ねじ付き継手を得るようにピン33とボックス34とがねじ込まれたときに、延長部31の自由端35は、第1の管状シェル50の第1の遠位端54から離れているが、第2の管状シェル60の一部は、第1の部分50aおよび第2の面取り部53のうちの少なくとも一方に重なっている。ねじ込み時に、第2の管状セグメント16は垂直であり、ボックス33は上を向いており、第1の管状セグメント14は垂直であり、ピン32は地面に面している。第2の管状シェル60は、既に延長部31の周りにあり、重力によって環状ブリッジ27に当接しているか、特定の軸方向位置で固定されている。組み立てプロセスは、第1の管状セグメントを第2の管状セグメント16の方向に下げて挿入し、ピンとボックスを螺合させるステップを含む。ねじ込みしている間、第1の管状シェル50は、第2の管状シェル60によって提供された環状容積の内部に徐々に部分的に嵌合する。
【0076】
このように、第1の管状シェル50および第2の管状シェル60を備える本発明の断熱スリーブは、連続した断熱効果を提供する。
【0077】
図3は、図2に示す実施形態に対するわずかな変形例を示している。ここで、延長部30、ねじのない部分36、第1の管状シェル50、および特に移行部分50bは、図2に示すものよりも長くなっており、例えば、約30mm~130mm、または約50mmの長さを有する。図3の第1の管状断熱セグメント14を使用することで、このアセンブリを坑井内で長期間利用することができるため、耐用年数が改善される。メンテナンスのためにアセンブリを坑井から取り出したときに、継手が分離して、延長部30が新しいピン32と新しい自由端34を再カットするのに十分な長さを提供し、第1の管状シェルがねじのない部分36の周りにある間に、長さを短縮して、再カットした自由端34との必要な距離に応じて第1の管状シェル50の形状を変更することができるようになる。第2の管状シェル60の形状を調整する必要がないため、再カットした第1の管状セグメント14を有する新しいアセンブリを提供することができる。さらに、第1の管状シェル50は、ボックス33が第2の管状セグメント31上でも再カットされやすいように、さらに短くなっていてもよい。
【0078】
代替的におよび/または追加的に、第2の管状シェル60は、加工工具を使用して、ボックス33の再カット時にその長さが再カットされ得る。ただし、これには、その第2の管状シェルが外面37に対するいかなる軸方向の動きおよび回転を防止する必要がある。
【0079】
第2の管状シェル60には、外面37との間に半径方向の隙間が設けられてもよく、またはその外面37の周りに収縮嵌合されてもよい。第2の管状シェル60が半径方向の隙間を有するように外面37の周りに配置される場合、自由端35に設けられた雌型プロテクタは、リグ現場まで、延長部31の周りにその第2の管状シェル60が保持されるようにする。現場において、雌型プロテクタは、本発明によるアセンブリのねじ込みを可能にするために取り除かれる。代替的に、第2の管状シェルを別途設け、リグ現場で自由端35にのみ配置してもよい。
【0080】
図4図7は、T&C接続部112を有する管状アセンブリ110の他の実施形態を示している。管状アセンブリ10の管状セグメント14および16と同様に、管状セグメント114および116は、内側管120および121と、外側管122および123と、その間で真空を維持および/または断熱材を収容するアニュラス124および125と、を有する。円錐台形状のスラストリング126および127の形態を有する環状ブリッジは、アニュラスを大気から遮断するために、両端で溶接することで、内側管120および121と、外側管122および123とをそれぞれ接続する。管状セグメント114および116は、各管状セグメント114および116の少なくとも一端に延長部130および131を有する。延長部130および131は、ブリッジ126および127を越えて延在する内側管120および121の一部であってもよい。
【0081】
図2および図3に示す実施形態とは対照的に、図4図7に示す延長部130および131の両方には、ピン132および133をそれぞれ含む雄ねじ接続部が設けられる。好ましくは、延長部130および131は、その上に雄ねじ部を有する。
【0082】
管状アセンブリ110の接続部112は、管状セグメント114および116の延長部130および131を受容する管状カップリング180を備える。管状カップリング180は、ねじ付きボックス側端部187および188を有する。これらは、管状セグメント114および116を接合するために、ピンねじ132および133とそれぞれ嵌合する。
【0083】
図2に示す管状アセンブリ10と同様に、図4図6に示す管状アセンブリ110は、接続部112を断熱する断熱スリーブ118を含む。スリーブ118は、第1の延長部130上の第1の管状シェル150と、カップリング180を覆う第2の管状シェル160と、管状シェル150と同一の形状を有する、第2の延長部131上の第3の管状シェル170と、を備える。
【0084】
スリーブ118は、接続部112を取り囲んで、接続部112、ピン132とカップリングの第1のボックス187の端部との間の両方の継手、およびピン133とカップリング180の第2のボックス側端部188との間の第2の継手を断熱する。
【0085】
好ましくは、管状アセンブリに沿って、すなわち1つの管状断熱セグメントから、接続部を介して次の管状セグメントまで管状アセンブリの断熱効果が実質的に連続的であるように、管状アセンブリのスリーブは、接続部全体にわたって延在している。
【0086】
第2の管状スリーブ160は、第1の管状シェル150および第3の管状シェル170の両方に外向きに重なるように、カップリング180の両方の自由端を越えて延在する。
【0087】
好ましくは、各管状シェル150、160および170は、剛性が高い、または一体の「一体型」構造を有する。図4において、各管状シェルは、単一の材料、例えばすべて同じ材料から形成された一体型構造を有する。図4において、第2の管状シェル160は、カップリング180の周りに収縮嵌合または強制嵌合される。代替的に、第2の管状シェル160は、カップリング180の周りで自由に回転することができる。この代替的な解決策によれば、第2の管状シェル160は、長手方向の公差がそのような滑動を可能にする範囲において、第1の管状シェルと第3の管状シェルとの間で長手方向に自由に滑動可能であってもよい。
【0088】
代替的に、この一体の管状シェルは、58のような別個の内側コアと、57のような外側金属スリーブと、を有してもよい。図5において、管状シェル150および170は、図1dに関連して説明したものと同一である。図5に示す実施形態について、第2の管状シェル160は、金属スリーブ168と、ポリマーコア167と、を備える。ここで、ポリマーコアは、両端において金属スリーブ168を越えて軸方向に延在し、ポリマーコア167は、第1の管状シェル150および第3の管状シェル170の両方のポリマーコア157に重なっている。図1dとのわずかな違いとして、金属スリーブ157は、環状スラストリング126および127にそれぞれ溶接される点が挙げられる。
【0089】
代替的に、第2の管状シェル160は、カップリングの外面と第2の管状シェルの内径との間に画定される半径方向の隙間を有するカップリング180の周りに滑動可能に取り付けられてもよい。
【0090】
図6は、第1、第2および第3の管状シェルが互いに重なり合うことによって形成される断熱スリーブの外径を小さくするために、金属スリーブ157および167がポリマーコア158および168にそれぞれ埋め込まれるという点で、図5の代替例であるといえる。また、最大外径は、ポリマーコア158および168によって提供される。金属スリーブ157および167は、ポリマーコア158および168が提供する最大外径と同一平面上にある。
【0091】
図7は、延長部130および131が外側管122および123によって提供されるため、図4図6の代替実施形態であるといえる。ここでも、延長部130および131には、カップリング180のボックス側端部をそれぞれ接合するために、ピン132および133が設けられる。ただし、本実施形態によれば、断熱スリーブは、第1の内側管状シェル250と、第2の内側管状シェル260と、を備える。第1の内側管状シェル250は、延長部130の内面に沿って挿入され、第2の内側管状シェルは、延長部131の内面に沿って設けられ、継手がねじ込まれたときに、内側管状シェル250および260のうちの一方が他方に重なるようになっている。好ましくは、それらの内側管状シェル250および260の最大内径は、内側管120および121の内径よりも大きい。それらの内側管状シェル250および260の最大内径は、互いに等しくてもよい。
【0092】
地表から地下貯留層に達するように、複数の管状断熱セグメントから必要な長さだけストリングが組み立てられてもよい。各管状断熱セグメントは、互いに反対側の2つの端部においてそれぞれ延長部を有してもよく、これにより、管状セグメントの各端部において接続部が形成されてもよい。断熱スリーブは、管状アセンブリが、各接続部において中断されることなく、その長さに沿って連続的に断熱されるように、各接続部において設置されてもよい。
【0093】
図に示し且つ上述した実施形態は例示的なものであり、本発明の実現において様々な変更が可能であることは、当業者であれば理解されるであろう。したがって、本発明の範囲は、本発明の精神の範囲内にあるそのような変更を包含すると理解されるであろう。
図1a
図1b
図1c
図1d
図2
図3
図4
図5
図6
図7