(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-24
(45)【発行日】2024-05-07
(54)【発明の名称】弾性部材及びこれを含むディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20240425BHJP
H10K 50/10 20230101ALI20240425BHJP
H10K 59/10 20230101ALI20240425BHJP
H10K 77/10 20230101ALI20240425BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20240425BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240425BHJP
H10K 59/95 20230101ALI20240425BHJP
【FI】
G09F9/00 350Z
H10K50/10
H10K59/10
H10K77/10
G06F3/041 640
G06F3/041 495
G09F9/30 308Z
G09F9/30 310
H10K59/95
(21)【出願番号】P 2022580482
(86)(22)【出願日】2021-06-18
(86)【国際出願番号】 KR2021007688
(87)【国際公開番号】W WO2022005070
(87)【国際公開日】2022-01-06
【審査請求日】2022-12-26
(31)【優先権主張番号】10-2020-0079402
(32)【優先日】2020-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】コ,サンジュン
(72)【発明者】
【氏名】カン,スンウォン
(72)【発明者】
【氏名】パク,ダックフン
【審査官】岩井 好子
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第110796955(CN,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0036857(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第110853520(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0385491(US,A1)
【文献】特開2014-111280(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0204872(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0334114(US,A1)
【文献】特開2019-219545(JP,A)
【文献】特開2020-086462(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00
H10K 50/10
H10K 59/10
H10K 77/10
G06F 3/041
G09F 9/30
H10K 59/95
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1領域及び第2領域を含む弾性部材であって、
前記弾性部材は、第1層と、前記第1層上の第2層と、を含み、
フォールディング軸を基準としてフォールディング可能であり、
前記第1領域は、
前記フォールディング軸を含む領域と定義され、前記第2領域は、
前記第1領域よりも前記フォールディング軸から遠く離れた前記第1領域以外の領域と定義され、
前記第1層の前記第1領域及び前記第2領域のうち少なくとも一つの領域には、複数の孔または溝を含むパターン部が配置され、
前記第1層及び前記第2層は、金属を含み、
前記第1層の熱伝導度は、前記第2層の熱伝導度よりも大きく、
前記第2層の降伏強度は、前記第1層の降伏強度よりも大き
く、
前記第1層の熱伝導度は、20W/mk以上であり、
前記第2層の降伏強度は、0.7GPa以上である、弾性部材。
【請求項2】
前記第1層の厚さは、前記第2層の厚さよりも大きい、請求項
1に記載の弾性部材。
【請求項3】
前記第1層と前記第2層は、直接接触する、請求項1
又は2に記載の弾性部材。
【請求項4】
前記第1層と前記第2層との界面には、拡散部が配置され、
前記拡散部は、前記第1層の物質及び前記第2層の物質を含む、請求項
3に記載の弾性部材。
【請求項5】
前記第1層と前記第2層との間には、接着層が配置される、請求項1
又は2に記載の弾性部材。
【請求項6】
前記接着層の厚さは、前記第1層の厚さよりも小さく、前記第2層の厚さ以上である、請求項
5に記載の弾性部材。
【請求項7】
前記接着層は、金属粒子を含む、請求項
5又は
6に記載の弾性部材。
【請求項8】
前記パターン部は、孔または溝形状である、請求項1乃至
7のいずれか一項に記載の弾性部材。
【請求項9】
前記第2領域の端部に配置される第1突出部及び第2突出部のうち少なくとも一つをさらに含む、請求項1乃至
8のいずれか一項に記載の弾性部材。
【請求項10】
前記第1層の厚さは、80μm~150μmであり、
前記第2層の厚さは、10μm~50μmである、請求項1乃至
9のいずれか一項に記載の弾性部材。
【請求項11】
前記第2層の厚さは、前記弾性部材の全体厚さの10%~40%である、請求項1乃至
10のいずれか一項に記載の弾性部材。
【請求項12】
前記パターン部は、前記第2層を部分的にエッチングして形成される、請求項1乃至
11のいずれか一項に記載の弾性部材。
【請求項13】
前記第2層上に配置される第3層をさらに含み、
前記第3層の前記第1領域及び前記第2領域のうち少なくとも一つの領域には、複数の孔または溝を含むパターン部が配置され、
前記第2層の降伏強度は、前記第3層の降伏強度よりも大きく、
前記第3層の熱伝導度は、前記第2層の熱伝導度よりも大きい、請求項1乃至
12のいずれか一項に記載の弾性部材。
【請求項14】
前記第2層及び前記第3層は、互いに直接接触する、請求項
13に記載の弾性部材。
【請求項15】
前記第3層の厚さは、前記第2層の厚さよりも大きい、請求項
13又は14に記載の弾性部材。
【請求項16】
請求項1乃至
15のいずれか一項に記載の弾性部材と、
前記弾性部材上に配置され、表示パネル及びタッチパネルのうち少なくとも一つのパネルと、を含む、ディスプレイ装置。
【請求項17】
前記弾性部材下に配置される保護層をさらに含み、
前記保護層の面積は、前記弾性部材の第1領域及び第2領域の面積の和よりも小さく、
前記保護層の厚さは、前記弾性部材の厚さよりも小さい、請求項
16に記載のディスプレイ装置。
【請求項18】
前記弾性部材と前記パネルとの間に配置される平坦化層をさらに含む、請求項
16又は17に記載のディスプレイ装置。
【請求項19】
前記保護層は、銅粒子を含み、
前記保護層は、前記弾性部材の面積に対して80%~90%の面積のサイズに配置される、請求項
17に記載のディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は、弾性部材及びこれを含むディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、多様なアプリケーション携帯が容易であり、携帯時より大きな画面で映像の表示が可能なフレキシブルまたはフォルダブルディスプレイ装置の要求が増大している。
【0003】
このようなフレキシブルまたはフォルダブルディスプレイは、携帯や保管するときにはフォールディングするか、一部をベンディングした形態であるが、映像を表示するときはディスプレイを広げた状態で具現することができる。これにより、映像表示領域を増やすとともに、ユーザの携帯を容易にすることができる。
【0004】
このようなフレキシブルまたはフォルダブルディスプレイ装置は、フォールディングするか、曲げた後に、これを再び広げる元復工程などを繰り返すことができる。
【0005】
即ち、フレキシブルまたはフォルダブルディスプレイ装置は、フォールディング及びアンフォールディング動作が繰り返されるので、フレキシブルディスプレイ装置の基板は、一定の強度及び弾性が要求され、このようなフォールディング及び元復するとき、基材にクラックまたは変形が発生してはならない。
【0006】
一方、フレキシブルまたはフォルダブルディスプレイ装置を構成する弾性部材であるディスプレイ用基板は、ディスプレイ装置に適用され得る。即ち、弾性部材上に表示パネルまたはタッチパネルを配置して画面が表示されるディスプレイ装置に適用され得る。
【0007】
このとき、前記表示パネルまたはタッチパネルで発生する熱が前記弾性部材に伝達され、この熱が弾性部材内で急速に放出されず、残留する熱によって弾性部材に変形が発生することがある。
【0008】
このような変形により、弾性部材の強度及び弾性が変形されることがあり、弾性部材または弾性部材を含むディスプレイ装置のフォールディング信頼性が低下することがある。
【0009】
したがって、弾性部材の放熱特性を確保することができ、弾性部材の変形を防止することができる新たな構造の弾性部材が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
実施例は、向上した放熱効果を有し、厚さを減少させることができる弾性部材を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
実施例に係る弾性部材は、第1領域及び第2領域を含む第1層と、前記第1層上の第2層と、を含み、前記第1領域は、フォールディング領域と定義され、前記第2領域は、アンフォールディング領域と定義され、前記第1層は、前記第2層の前記第2領域上に配置され、前記第2層の第1領域及び前記第2領域のうち少なくとも一つの領域には、複数の孔または溝を含むパターン部が配置され、前記第2層の厚さは、前記第1層の厚さよりも大きい。
【0012】
実施例に係る弾性部材は、第1領域及び第2領域を含む弾性部材であって、前記弾性部材は、第1層と、前記第1層上の第2層と、を含み、前記第1領域は、フォールディング領域と定義され、前記第2領域は、アンフォールディング領域と定義され、前記第1層の第1領域及び前記第2領域のうち少なくとも一つの領域には、複数の孔または溝を含むパターン部が配置され、前記第1層の熱伝導度は、前記第2層の熱伝導度よりも大きい。
【発明の効果】
【0013】
実施例に係る弾性部材は、複数の層を含むことができる。詳細には、実施例に係る弾性部材は、熱伝導度の高い層と強度の高い層とが積層して形成され得る。
【0014】
これにより、前記弾性部材をディスプレイ装置に適用する時、ディスプレイパネルから伝達される熱を効果的に外部に放出することができる。
【0015】
これにより、弾性部材が熱によって変形されることを防止し、弾性部材の弾性及び強度を維持できるので、弾性部材のフォールディング特性を維持することができる。
【0016】
また、放熱の役割を果たす層の厚さを前記弾性部材の厚さよりも小さくして、弾性部材のフォールディング特性を向上させながら効果的に熱を外部に放出することができる。
【0017】
また、実施例に係る弾性部材は、向上したフォールディング信頼性及び放熱特性を有することができる。
【0018】
詳細には、実施例に係る弾性部材は、熱伝導の高い第1層(及び/または第3層)の厚さを第2層の厚さよりも厚く形成することにより、弾性部材の放熱特性を向上させることができる。また、前記第1層(及び/または第3層)にパターン部を形成して開口部を形成することにより、前記弾性部材をフォールディングする時、印加される圧縮応力を低減することができ、これにより弾性部材を容易にフォールディングすることができる。
【0019】
また、降伏強度の高い第2層には別のパターン部を形成しないので、第2層の強度を維持することができ、これにより、前記弾性部材をフォールディングする時、変形率が高い前記第2層によってフォールディングまたは元復中に発生する弾性部材の塑性変形を最小限に抑えることができる。
【0020】
したがって、実施例に係る弾性部材は、向上したフォールディング信頼性を有することができ、向上した放熱特性を有するので、別の放熱層が要求されないため、弾性部材または弾性部材が適用されるディスプレイ装置の厚さを減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】実施例に係る 弾性部材の斜視図を示す図である。
【
図2】第1実施例に係る弾性部材のフォールディング前の側面図を示す図である。
【
図3】第2、3実施例に係る弾性部材のフォールディング前の側面図を示す図である。
【
図4】第4実施例に係る弾性部材のフォールディング前の側面図を示す図である。
【
図5】実施例に係る 弾性部材のフォールディング後の側面図を示す図である。
【
図6】第1実施例に係る弾性部材の第1面の上面図を示す図である。
【
図7】第1実施例に係る弾性部材の第2面の上面図を示す図である。
【
図8】第1実施例に係る弾性部材の第2面の上面図を示す図である。
【
図9】第1実施例に係る弾性部材の一断面図を示す図である。
【
図10】第1実施例に係る弾性部材の他の断面図を示す図である。
【
図11】第2実施例に係る弾性部材の第1面の上面図を示す図である。
【
図12】第2実施例に係る弾性部材の第2面の上面図を示す図である。
【
図13】第2実施例に係る弾性部材の一断面図を示す図である。
【
図14】第2実施例に係る弾性部材の一断面図を示す図である。
【
図15】第2実施例に係る弾性部材の一断面図を示す図である。
【
図16】第3実施例に係る弾性部材の一断面図を示す図である。
【
図17】第3実施例に係る弾性部材の一断面図を示す図である。
【
図18】第4実施例に係る弾性部材の第1面の上面図を示す図である。
【
図19】第4実施例に係る弾性部材の第2面の上面図を示す図である。
【
図20】第2実施例に係る弾性部材の一断面図を示す図である。
【
図21】第2実施例に係る弾性部材の一断面図を示す図である。
【
図22】第2実施例に係る弾性部材の一断面図を示す図である。
【
図23】実施例に係る弾性部材を含むディスプレイ装置の一断面図を示す図である。
【
図24】実施例に係る弾性部材を含むディスプレイ装置の一断面図を示す図である。
【
図25】実施例に係る弾性部材を含むディスプレイ装置の一断面図を示す図である。
【
図26】実施例に係る弾性部材を含むディスプレイ装置の一断面図を示す図である。
【
図27】実施例に係る弾性部材を含むディスプレイ装置の一断面図を示す図である。
【
図28】実施例に係る弾性部材の適用例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付された図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳しく説明する。但し、本発明の技術思想は、説明される一部の実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現され、本発明の技術思想の範囲内であれば、実施例間のその構成要素のうち一つ以上を選択的に結合、置換して使用することができる。また、本発明の実施例で使用される用語(技術及び科学的用語を含む)は、明らかに特別に定義されて記述されない限り、本発明が属する技術分野において、通常の知識を有する者に一般的に理解される意味として解釈することができ、事前に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味を考慮して、その意味を解釈できるであろう。
【0023】
また、本発明の実施例で使用される用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限するものではない。本明細書において、単数形は、フレーズで特に言及しない限り、複数形も含むことができ、「A及び(と)B、Cのうち少なくとも一つ(または一つ以上)」に記載される場合、A、B、Cに結合できるすべての組み合わせのうち一つ以上を含むことができる。
【0024】
また、本発明の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を用いることができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語により当該構成要素の本質や順番または順序などに限定されない。
【0025】
そして、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接的に連結、結合または接続される場合のみならず、その構成要素とその他の構成要素との間にある別の構成要素によって「連結」、「結合」または「接続」される場合も含むことができる。
【0026】
また、各構成要素の「上(うえ)または下(した)」に形成または配置されることが記載される場合には、上(うえ)または下(した)は、二つの構成要素が互いに直接接触される場合のみならず、一つ以上の別の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。
【0027】
また、「上(うえ)または下(した)」で表現される場合、一つの構成要素を基準に上方向のみならず、下側方向の意味も含むことができる。
【0028】
以下、図面を参照して、実施例に係る弾性部材について説明する。
【0029】
図1~
図5は、実施例に係る弾性部材の斜視図及びフォールディング前後の側面図を示す図である。
【0030】
図2~
図4を参照すると、前記弾性部材1000は、単層または多層に形成され得る。
【0031】
詳細には、前記弾性部材1000は、多層に形成され得る。例えば、前記弾性部材1000は、金属、金属合金、プラスチック、複合材料(例えば、炭素繊維強化プラスチック、磁性または導電性材料、ガラス繊維強化材料など)、セラミック、サファイア、ガラスなどを含む複数の層を含むことができる。
【0032】
図2及び
図3を参照すると、前記弾性部材1000は、第1層1100及び第2層1200を含むことができる。詳細には、前記弾性部材1000は、第1層1100及び前記第1層1100上に配置される第2層1200を含むことができる。
【0033】
図2及び
図3を参照すると、前記第1層1100及び前記第2層1200は、互いに同じまたは異なる厚さを有することができる。例えば、
図2及び
図3を参照すると、前記第1層1100の厚さは、前記第2層1200の厚さよりも大きくてもよい。しかし、実施例はこれに限定されず、前記第2層1200の厚さが前記第1層1100の厚さよりも大きくてもよい。
【0034】
また、前記第1層1100と前記第2層1200のサイズは、異なることがある。例えば、
図2を参照すると、前記第1層1100は、前記第2層1200の第2領域2Aと対応する領域に配置され得る。または、
図3を参照すると、前記第1層1100は、前記第2層1200の第1領域1A及び第2領域2Aと対応する領域の両方に配置され得る。
【0035】
また、
図4を参照すると、前記弾性部材1000は、第1層1100、第2層1200、及び第3層1300を含むことができる。詳細には、前記弾性部材1000は、第1層1100、第1層1100上に配置される第2層1200、及び第2層1200上に配置される第3層1300を含むことができる。
【0036】
前記第1層1100、前記第2層1200、及び前記第3層1300のうち少なくとも一つの層は、金属を含むことができる。例えば、前記第1層1100、前記第2層1200、及び前記第3層1300は、互いに異なる種類の金属を含むことができる。また、前記第1層1100、前記第2層1200、及び前記第3層1300のうち少なくとも一つの層は、熱伝導度が互いに異なる金属を含むことができる。また、前記第1層1100、前記第2層1200、及び前記第3層1300のうち少なくとも一つの層は、降伏強度が互いに異なる金属を含むことができる。
【0037】
前記第1層1100、前記第2層1200、及び前記第3層1300の形状、物質及び特性については、以下で詳細に説明する。
【0038】
前記弾性部材1000は、フレキシブルまたはフォルダブルである。即ち、前記弾性部材1000を一方向に曲がるか、ベンディングされることがある。即ち、前記弾性部材1000は、フレキシブルディスプレイ装置またはフォルダブルディスプレイ装置に適用されるディスプレイ用基板であり得る。
【0039】
前記弾性部材1000は、第1方向1D及び第1方向1Dとは異なる方向である第2方向2Dが定義され得る。例えば、前記第1方向1Dは、前記弾性部材1000のフォールディング軸方向と同一の方向と定義することができ、前記第2方向は、前記第1方向と垂直な方向であり得る。
【0040】
また、前記第1方向1D及び前記第2方向2Dのうちいずれか一つの方向は、前記弾性部材1000の幅方向と定義することができ、他の一つの方向は、前記弾性部材1000の長手方向と定義することができる。
【0041】
前記弾性部材1000は、前記弾性部材1000の幅方向及び長手方向のうちいずれか一つの方向をフォールディング軸としてフォールディングされ得る。
【0042】
以下では、説明の便宜上、前記第1方向を前記フォールディング軸と同一の方向と定義する。また、前記第1方向を前記弾性部材1000の幅方向と定義し、前記第2方向を前記弾性部材1000の長手方向と定義する。
【0043】
前記弾性部材1000は、少なくとも2つの領域を含むことができる。詳細には、前記弾性部材1000は、第1領域1A及び第2領域2Aを含むことができる。
【0044】
前記第1領域1Aは、前記弾性部材1000がフォールディングされる領域と定義することができる。即ち、前記第1領域1Aは、フォールディング領域であり得る。
【0045】
また、前記第2領域2Aは、前記弾性部材1000がフォールディングされない領域と定義することができる。即ち、前記第2領域2Aは、アンフォールディング領域であり得る。
【0046】
図1を参照すると、前記弾性部材1000は、一方向に曲がることがある。
【0047】
詳細には、前記弾性部材1000は、第1面1S及び前記第1面1Sと反対となる第2面2Sを含むことができる。前記弾性部材1000は、前記第1面1Sまたは前記第2面2Sが互いに対向するように曲がることがある。
【0048】
以下では、説明の便宜上、前記弾性部材1000の第1面1Sは、前記弾性部材1000がディスプレイ装置に適用されるとき、表示パネルなどと対向する面と定義し、前記第2面2Sは、前記第1面1Sと反対となる面と定義する。
【0049】
前記弾性部材1000の曲がる方向は、前記第1面1S及び前記第2面2Sに残留する応力に応じて変わることがある。詳細には、前記弾性部材1000は、前記第1面1S及び前記第2面2Sのうち残留応力が小さい面が互いに対向する方向に曲がることがある。
【0050】
前述したように。前記弾性部材1000は、第1領域1A及び第2領域2Aが定義され得る。前記第1領域1A及び前記第2領域2Aは、前記弾性部材1000を前記第1面1Sまたは前記第2面2Sが互いに対向する方向に曲がるときに定義される領域であり得る。
【0051】
詳細には、前記弾性部材1000は、一方向に曲がって、前記弾性部材1000は、フォールディングされる領域(フォールディング領域)である第1領域1Aとフォールディングされない領域(アンフォールディング領域)である第2領域2Aとに区分され得る。
【0052】
図2~
図5を参照すると、前記弾性部材1000は、前記弾性部材100が曲がる領域である第1領域1Aを含むことができる。また、前記弾性部材1000は、曲がらず、前記第1領域1Aと隣接して配置される第2領域2Aを含むことができる。
【0053】
例えば、前記第2領域2Aは、前記弾性部材1000の曲がる方向を基準に、前記第1領域1Aの左側及び右側にそれぞれ形成され得る。即ち、前記第2領域2Aは、前記第1領域1Aの両端に配置され得る。即ち、前記第1領域1Aは、前記第2領域2Aの間に配置され得る。
【0054】
前記第1領域1Aと前記第2領域2Aは、同一の弾性部材1000に形成され得る。即ち、前記第1領域1Aと前記第2領域2Aは、同一の一つの弾性部材1000から分離されずに互いに一体に形成され得る。
【0055】
前記第1領域1Aと前記第2領域2Aのサイズは、互いに異なることがある。詳細には、前記第2領域2Aのサイズは、前記第1領域1Aのサイズよりも大きくてもよい。
【0056】
図5は、前記弾性部材が、フォールディングされた後を示す弾性部材の側面図である。
【0057】
図5を参照すると、前記弾性部材1000は、フォールディング軸を中心に一方向にフォールディングされ得る。詳細には、フォールディング軸に沿って前記第1面1Sが互いに対向する方向にフォールディングされ得る。
【0058】
前記弾性部材1000が一方向にフォールディングされることにより、前記弾性部材1000には、第1領域1A及び第2領域2Aが形成され得る。即ち、前記弾性部材1000には、前記弾性部材1000が一方向にフォールディングされることによって形成されるフォールディング領域及び前記フォールディング領域の両終端に位置するアンフォールディング領域が形成され得る。
【0059】
前記フォールディング領域は、曲率(R)が形成される領域と定義することができ、前記アンフォールディング領域は、曲率(R)が形成されないかまたは曲率がゼロに近い領域と定義することができる。
【0060】
図2~
図5を参照すると、前記弾性部材1000は、一方向にフォールディングされて、アンフォールディング領域、フォールディング領域、アンフォールディング領域の順に形成され得る。
【0061】
前記第1領域1A及び前記第2領域2Aのうち少なくとも一つの領域には、前記弾性部材1000をフォールディングするときに発生する応力を低減し、応力を分散させるために複数のパターン部が形成され得る。前記パターン部においては、以下で詳細に説明する。
【0062】
一方、
図5においては、前記弾性部材1000の前記第1面1Sが互いに対向するようにフォールディングされることを示したが、実施例はこれに限定されず、前記第2面2Sが対向するようにフォールディングされることもある。即ち、前記弾性部材1000は、前述したように、前記第1面1S及び前記第2面2Sに残留する応力の大きさによって曲がる方向が変わることがある。
【0063】
詳細には、以下で説明する前記弾性部材1000に形成されるパターン部の形成位置によって弾性部材がフォールディングされる面が変わることがある。
【0064】
即ち、前記弾性部材1000は、前記弾性部材1000のパターン部が形成される面が互いに対向するようにフォールディングされ得る。
【0065】
以下、図面を参照して、多様な実施例に係る弾性部材を詳細に説明する。
【0066】
以下、
図6~
図10を参照して、第1実施例に係る弾性部材について説明する。
【0067】
図6~
図8は、第1実施例に係る弾性部材の上面図を示す図である。
図6は、実施例に係る弾性部材の第1面の上面図を示す図であり、
図7及び
図8は、実施例に係る弾性部材の第2面の上面図を示す図である。
【0068】
図6を参照すると、前記弾性部材1000の第1面1Sには、複数のパターン部PAが配置され得る。第1実施例に係る弾性部材1000の第1面1Sは、前記弾性部材の層のうち第2層1200の一面であり得る。即ち、第1実施例に係る弾性部材1000は、前記第2層1200に形成される複数のパターン部を含むことができる。
【0069】
詳細には、前記弾性部材1000の第1領域1Aには、第1パターン部PA1が配置され得る。また、前記弾性部材1000の第2領域2Aには、第2パターン部PA2が配置され得る。しかし、実施例はこれに限定されず、前記弾性部材1000は、第1領域1Aに配置される第1パターン部PA1のみを含み、前記第2領域2Aにはパターン部が配置されないことがある。
【0070】
前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PA2の少なくとも一つのパターン部は、前記フォールディング軸と同じまたは類似の方向に延びて配置され得る。
【0071】
前記第1領域1Aに配置される前記第1パターン部PA1によって、前記弾性部材1000は、容易にフォールディングされ得る。
【0072】
即ち、前記弾性部材1000は、前記第1パターン部PA1によって前記弾性部材1000でフォールディングされる第1領域の厚さを減少させることができる。これにより、前記弾性部材1000は、前記弾性部材をフォールディングするときに発生する応力の発生領域が減少することがある。即ち、前記弾性部材のフォールディング領域である第1領域1Aにおいて、圧縮応力と比例する弾性部材の厚さを減少させて、弾性部材をフォールディングするときに発生する圧縮応力を減少させることができる。
【0073】
即ち、前記第1パターン部PA1によって前記弾性部材1000がフォールディングされる領域で弾性部材1000の厚さが減少し、これにより圧縮応力が減少するので、フォールディング応力によって前記弾性部材1000が変形されることを防止することができる。
【0074】
前記第2領域2Aに配置される前記第2パターン部PA2は、前記弾性部材1000の信頼性を向上させることができる。
【0075】
詳細には、前記第2領域2Aに配置される前記第2パターン部PA2によって前記第1パターン部PA1が配置される前記第1領域1Aとの熱による変形差を緩和することができる。即ち、前記弾性部材1000に熱が印加されたとき、前記第1領域1A及び前記第2領域2Aの両方にパターン部を形成することにより、前記第1領域1Aと前記第2領域2Aで熱による変形差を緩和することができる。これにより、弾性部材1000に反りや歪みが発生することを防止することができる。
【0076】
また、前記第2領域2Aに形成される前記第2パターン部PA2によって、前記第1領域1Aと前記第2領域2Aとの応力不均一を緩和して弾性部材の反りを防止することができる。
【0077】
また、前記第2領域2Aに形成される前記第2パターン部PA2によって、前記弾性部材1000上に接着層を介してパネルなどを接着するとき、接着物質が第2領域2Aの第1パターン部PA1と第2領域2Aの第2パターン部PA2の内部を一緒に埋めて配置されるので、接着層が第1領域及び第2領域で互いに段差を形成することを防止することができる。
【0078】
また、前記弾性部材1000は、前記第2領域2Aに前記第2パターン部PA2が形成されても一定の強度を維持することができる。詳細には、前記第2領域2Aに孔や溝などのパターン部が形成されていない領域を残留させて、これによりパターン部が形成されていない弾性部材の面積を一定面積に確保することができる。これにより、前記弾性部材1000の強度を確保することができ、パネルなどを支持する前記弾性部材1000の支持力を確保することができる。
【0079】
図7及び
図8を参照すると、前記弾性部材1000の第2面2Sには、パターン部が配置されるか、または配置されないことがある。第1実施例に係る弾性部材1000の第2面2Sは、弾性部材1000の第1層1100及び第2層1200の両方を含むことができる。
【0080】
詳細には、前記第1層1100は、前記弾性部材1000の第2領域2Aにのみ配置され得る。これにより、前記弾性部材1000の第2面2Sは、前記第1領域1Aでは第2層1200の一面であり、前記第2領域2Aでは前記第1層1100の一面であり得る。
【0081】
図7及び
図8を参照すると、前記第1パターン部PA1は、前記弾性部材1000の前記第1面1Sには形成され、前記第2面2Sには形成されないことがある。
【0082】
詳細には、
図7を参照すると、前記第1パターン部PA1は、前記第2層1200を部分的にエッチングして形成される溝状に形成されることがあり、これにより、前記弾性部材1000の第2面2Sには、パターン部が配置されないことがある。
【0083】
または、
図8を参照すると、前記第1パターン部PA1は、前記第2層1200を貫通して形成される孔状に形成されることがあり、これにより、前記弾性部材1000の第2面2Sには、複数のパターン部が配置され得る。
【0084】
前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PA2のうち少なくとも一つのパターン部は、曲面を有することができる。例えば、前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PA2のうち少なくとも一つのパターン部は、楕円形状、半球形状、または円形状などの曲面を有する形状に形成され得る。
【0085】
一方、前記弾性部材1000は、第1突出部P1を含むことができる。詳細には、前記第1突出部P1は、前記弾性部材1000の端部に配置され得る。詳細には、前記第1突出部P1は、前記弾性部材1000の終端に配置され得る。
【0086】
前記第1突出部P1は、前記弾性部材1000の製造工程中に形成され得る。詳細には、前記第1突出部P1は、複数の弾性部材1000を製造する時、それぞれの弾性部材1000を製造する工程中に形成され得る。一例として、大面積の金属基板に複数の弾性部材を互いに離隔して形成し、それぞれの弾性部材を切断して一つの弾性部材を製造する時、前記弾性部材の切断面に前記第1突出部P1が形成され得る。
【0087】
前記第1突出部P1は、前記第2領域2Aに配置され得る。即ち、前記第1突出部P1は、前記弾性部材のアンフォールディング領域に配置され得る。即ち、前記第1突出部P1は、前記弾性部材1000の第2領域2Aを囲む弾性部材1000の側面LSに配置され得る。
【0088】
前記第1突出部P1は、前記弾性部材1000の側面LSに少なくとも一つ以上配置され得る。例えば、前記第1突出部P1は、前記弾性部材1000の側面LSに配置され、互いに離隔して配置される複数の第1突出部P1を含むことができる。
【0089】
また、前記弾性部材1000は、第2突出部P2をさらに含むことができる。
【0090】
前記第2突出部P2は、前記弾性部材1000の側面LSに配置され得る。例えば、前記第2突出部P2は、前記弾性部材1000の第1方向1Dの両側面及び第2方向2Dの両側面のうち少なくとも一つの側面に配置され得る。
【0091】
前記第2突出部P2は、前記弾性部材1000と一体に形成され得る。
【0092】
また、前記第2突出部P2は、前記弾性部材1000の内側から外側に向かって幅が変化することがある。詳細には、前記第2突出部P2の幅は、前記弾性部材1000の側面LSから離れながら減少することがある。
【0093】
前記第2突出部P2のサイズは、前記第1突出部P1のサイズよりも大きくてもよい。
【0094】
前記第2突出部P2には、前述した第1突出部P1が形成されないことがある。詳細には、前記第2突出部P2と前記第1突出部P1は、互いに離隔して配置され得る。即ち、前記第2突出部P2が形成される前記弾性部材1000の側面では、前記第2突出部P2が配置された領域を除いた領域にのみ第1突出部P1が配置され得る。
【0095】
これにより、前記第2突出部P2が前記第1突出部P1によって強度が低下して変形または損傷することを防止することができる。
【0096】
前記第2突出部P2は、前記弾性部材1000上にパネルまたは回路基板などを配置するとき、パネルまたは回路基板の結合部と対応する位置に配置するか、またはこれらとのアライメントを合わせる役割を果たすことができる。
【0097】
これにより、前記第2突出部P2によって前記弾性部材1000上にパネルなどを容易に配置することができ、アライメントの歪みを最小限に抑えることができる。
【0098】
図9及び
図10は、第1実施例に係る弾性部材の一断面図を示す図である。
【0099】
図9及び
図10を参照すると、第1実施例に係る弾性部材は、第1層1100及び第1層1100上の第2層1200を含むことができる。
【0100】
前記第1層1100の面積は、前記第2層1200の面積よりも小さくてもよい。詳細には、前記第1層1100は、前記弾性部材1000の第2領域2Aと対応する領域にのみ配置され得る。しかし、実施例はこれに限定されず、前記第1層1100は、前記第1領域1Aの一部にも配置され得る。
【0101】
前記第1層1100がフォールディング領域には配置されていないか、一部に配置されることにより、前記弾性部材をフォールディングする時、前記第1領域1Aで厚み増加による応力増加を防止することができ、弾性部材のフォールディング特性を向上させることができる。
【0102】
前記第1層1100と前記第2層1200との間には、接着層100が配置され、前記接着層100を介して前記第1層1100と前記第2層1200が互いに接着され得る。
【0103】
図面においては、前記接着層100が前記第1層1100と前記第2層1200とが重なる位置、即ち第2領域2Aにのみ配置されることを示したが、実施例はこれに限定されず、前記接着層100は、前記第1領域1A及び前記第2領域2Aの両方に配置されることもある。
【0104】
前記接着層100は、感圧接着剤PSA(Pressure sensitive adhesive)を含むことができる。また、前記接着層100の内部には、金属粒子が分散して配置され得る。これにより、前記金属粒子によって前記接着層100の熱伝導度を増加させることができ、これにより、弾性部材の放熱特性を向上させることができる。
【0105】
前記第1層1100と前記第2層1200は、互いに異なる厚さに形成され得る。例えば、前記第2層1200の厚さは、前記第1層1100の厚さよりも大きくてもよい。
【0106】
前記第2層1200の厚さT2は、90μm以上であってもよい。詳細には、第2層1200の厚さT2は、90μm~200μmであってもよい。より詳細には、前記第2層1200の厚さT2は、120μm~170μmであってもよい。
【0107】
前記第2層1200の厚さT2が90μm未満の場合、前記弾性部材1000の支持強度が低下し、前記弾性部材1000が他のパネルなどを支持しにくいことがあり、前記弾性部材1000をフォールディングする時、前記弾性部材の弾性力が低下することがある。
【0108】
また、前記第2層1200の厚さT2が200μmを超える場合、前記弾性部材1000の応力により、弾性部材のフォールディング時に塑性変形が発生するなどフォールディング特性が低下することがあり、弾性部材を適用したディスプレイ装置の全体の厚さが増加することがある。
【0109】
図9及び
図10を参照すると、前記弾性部材1000には、前述したパターン部が配置され得る。詳細には、前記弾性部材1000の第2層1200には、複数のパターン部が配置され得る。
【0110】
詳細には、前記弾性部材1000の第2層1200には、第1領域1A及び第2領域2Aのうち少なくとも一つの領域上に配置される複数のパターン部を含むことができる。
【0111】
例えば、
図9を参照すると、前記第2層1200の第1領域1A及び第2領域2Aには、前記第2層1200を貫通して形成される第1パターン部PA1及び第2パターン部PA2が配置され得る。
【0112】
または、
図10を参照すると、前記第2層1200の第1領域1Aにのみ第1パターン部PA1が配置され、前記第2領域2Aには、パターン部が配置されないことがある。
【0113】
前記第1層1100と前記第2層1200は、金属を含むことができる。詳細には、前記第1層1100と前記第2層1200は、互いに異なる種類の金属を含むことができる。
【0114】
例えば、前記第1層1100と前記第2層1200は、互いに異なる熱伝導度を有する物質を含むことができる。詳細には、前記第1層1100の熱伝導度は、前記第2層1200の熱伝導度よりも大きくてもよい。詳細には、前記第1層1100は、約20W/mk以上の熱伝導度を有する金属を含むことができる。
【0115】
即ち、前記第1層1100は、前記第2層1200の下部に配置されて、前記弾性部材1000の内部に流入される熱を外部に放出する役割を果たすことができる。即ち、前記第1層1100は、前記弾性部材1000における放熱層の役割を果たすことができる。
【0116】
前記第1層1100の厚さT1は、100μm以下であってもよい。詳細には、前記第1層1100の厚さT1は、30μm~100μmであってもよい。より詳細には、前記第1層1100の厚さT1は、45μm~85μmであってもよい。
【0117】
前記第1層1100の厚さT1が100μmを超える場合、前記第1層の厚さによって弾性部材の全体的な応力が増加して、弾性部材のフォールディング特性が低下することがある。また、前記第1層1100の厚さT1が30μm未満の場合、前記第1層が十分な熱伝導効果を有することができず、弾性部材が熱によって変形されることがある。
【0118】
第1実施例に係る弾性部材は、複数の層を含むことができる。
【0119】
詳細には、第1実施例に係る弾性部材は、熱伝導度の高い第1層を含むことができる。これにより、第1実施例に係る弾性部材は、第1層によって弾性部材の全体的な熱伝導度を向上させることができる。
【0120】
したがって、前記弾性部材をディスプレイ装置に適用する時、ディスプレイパネルから伝達される熱を効果的に外部に放出することができる。
【0121】
これにより、弾性部材が熱によって変形されることを防止して、弾性部材の弾性及び強度を維持することができ、弾性部材のフォールディング特性を維持することができる。
【0122】
以下、
図11~
図15を参照して、第2実施例に係る弾性部材について説明する。第2実施例に係る弾性部材の説明においては、前述した第1実施例に係る弾性部材と同一または類似の構成については説明を省略する。また、第2実施例に係る弾性部材の説明においては、第1実施例に係る弾性部材と同一または類似の構成については同一の図面符号を付与する。また、第2実施例に係る弾性部材は、独立して具現されるか、または前述した第1実施例に係る弾性部材と結合して具現され得る。
【0123】
図11及び
図12は、第2実施例に係る弾性部材の上面図を示す図である。
図11は、第2実施例に係る弾性部材の第1面の上面図を示す図であり、
図12は、第2実施例に係る弾性部材の第2面の上面図を示す図である。
【0124】
図11及び
図12を参照すると、第2実施例に係る弾性部材1000は、複数のパターン部を含むことができる。詳細には、第2実施例に係る弾性部材1000は、前述した第1実施例に係る弾性部材とは異なり、弾性部材の層のうち第1層1100に複数のパターン部が形成され得る。
【0125】
図11を参照すると、第2実施例に係る弾性部材1000の第1面1Sは、前記弾性部材の層のうち第2層1200の一面であり得る。前記第2層1200には、パターン部が配置されないことがある。
【0126】
また、
図12を参照すると、第2実施例に係る弾性部材1000の第2面2Sは、弾性部材の層のうち第1層1100の一面であり得る。前記第1層1100には、パターン部が配置され得る。
【0127】
即ち、前記弾性部材1000の第1層1100の一面と定義される前記第2面2Sには、複数のパターン部が配置され得る。詳細には、前記弾性部材1000の第1層1100の一面と定義される第2面2Sには、第1領域1A及び第2領域2Aの少なくとも一つの領域に配置される複数のパターン部が配置され得る。例えば、前記弾性部材1000の第1層1100の一面と定義される第2面2Sには、第1領域1Aに配置される第1パターン部PA1及び第2領域2Aに配置される第2パターン部PAを含むことができる。
【0128】
前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PAの少なくとも一つのパターン部は、前記第1層1100を部分的または全体的にエッチングして形成され得る。即ち、前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PAのうち少なくとも一つのパターン部は、前記第1層1100に形成される孔または溝であり得る。
【0129】
前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PA2のサイズ、位置などは、前述した第1実施例に係る前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PA2の説明と同一または類似するので、以下の説明は省略する。
【0130】
図13~
図15は、第2実施例に係る弾性部材の一断面図を示す図である。
【0131】
図13~
図15を参照すると、第2実施例に係る弾性部材1000は、第1層1100及び第2層1200を含むことができる。詳細には、前記弾性部材1000は、第1層1100及び第1層1100上に配置される前記第2層1200を含むことができる。
【0132】
前記第1層1100と前記第2層1200は、互いに接触して配置され得る。即ち、前記第1層1100の上部面と前記第2層1200の下部面は、互いに直接接触して配置され得る。
【0133】
前記第1層1100と前記第2層1200は、互いに直接接触するようにクラッ(Clad)方式で製造され得る。
【0134】
クラッド(Clad)接合とは、接着材を用いて接着せずに,溶接、圧延、鋳造、押出などの方式で前記第1層1100と前記第2層1200とを接合する方式であって、各層の相互組織を破壊して組織間浸透を通じて各層の接合を安定化して、時間が経つほどより優れた接合力を示すことができる。
【0135】
例えば、圧延を通じて互いに異なる層の層境界面で異種材料間の原子拡散を誘導して接合を形成することができる。クラッド接合は、接着材を用いた接着とは異なり、曲面加工が可能であり、接着材を用いた接着よりも原子拡散接合を用いるので、長時間接合状態を維持できるという長所がある。
【0136】
例えば、前記第1層1100は、熱伝導度の良い層を用いて放熱特性を向上させることができ、前記第2層1200は、降伏強度の良い層を用いてフォールディング後に元の状態であるアンフォールディング状態によく回復できる2つの層を接着剤なしに接合して、厚さの減少及び接合強度を向上させることができ、全体的なフォールディング信頼性も向上させ、ディスプレイで発生する熱を効率的に減少させることができる。
【0137】
即ち、前記第1層1100及び前記第2層1200は、直接接触し、前記第1層1100及び前記第2層1200の境界面には、2層の元素が拡散された拡散部Dが形成され得る。
【0138】
前記第1層1100及び前記第2層1200は、金属を含むことができる。例えば、前記第1層1100及び前記第2層1200は、互いに異なる種類の金属を含むことができる。
【0139】
前記第1層1100の熱伝導度と前記第2層1200の熱伝導度は、互いに異なることがある。より詳細には、前記第1層1100の熱伝導度は、前記第2層1200の熱伝導度よりも大きくてもよい。これにより、前記第1層1100は、前記第2層1200に比べて向上した放熱特性を有することができる。
【0140】
前記第1層1100は、約20W/mk以上の熱伝導度を有することができる。即ち、前記第1層1100は、20W/mk以上の熱伝導度を有する金属を含むことができる。また、前記第2層1200は、20W/mk未満の熱伝導度を有する金属を含むことができる。
【0141】
詳細には、前記第1層1110は、30W/mk~200W/mkの熱伝導度を有することができる。より詳細には、前記第1層1110は、50W/mk~160W/mkの熱伝導度を有することができる。より詳細には、前記第1層1110は、80W/mk~120W/mkの熱伝導度を有することができる。
【0142】
前記第1層1100の熱伝導度が20W/mk未満の場合、前記弾性部材の熱を効果的に外部に放出することができない。また、前記第1層1100の熱伝導度が200W/mkを超える場合、前記第1層1100の熱伝導度を増加させるために第1層1110の厚さが増加することがあり、熱伝導度の増加による熱放出効果が微々たることがある。
【0143】
また、前記第1層1100の降伏強度と前記第2層1200の降伏強度は、互いに異なることがある。詳細には、前記第2層1200の降伏強度は、前記第1層1100の降伏強度よりも大きくてもよい。これにより、前記第2層1200の変形率は、前記第1層1100の変形率よりも小さくてもよい。
【0144】
前記第2層1200の降伏強度は、約0.7GPa以上であってもよい。即ち、前記第2層1200は、約0.7GPa以上の降伏強度を有する金属を含むことができる。また、前記第1層1100は、約0.7GPa未満の降伏強度を有する金属を含むことができる。
【0145】
詳細には、前記第2層1200の降伏強度は、0.8GPa以上であってもよい。より詳細には、前記第2層1200の降伏強度は、0.9GPa以上であってもよい。より詳細には、前記第2層1200の降伏強度は、1.0GPa以上であってもよい。
【0146】
前記第2層1200の降伏強度が0.7GPa未満の場合、前記弾性部材をフォールディングする時、前記弾性部材の強度が減少し、これによりフォールディング及び元復過程で前記弾性部材に塑性変形が発生することがある。
【0147】
例えば、前記第1層1100は、銅(Cu)を含むことができ、前記第2層1200は、SUSを含むことができるが、実施例はこれに限定されず、前記第1層1100及び前記第2層1200は、前記熱伝導度及び前記降伏強度を満たす多様な物質を含むことができる。
【0148】
前記第1層1100と前記第2層1200は、互いに異なる厚さを有することができる。詳細には、前記第1層1100の厚さT1は、前記第2層1200の厚さT2よりも大きくてもよい。
【0149】
例えば、前記第1層1100の厚さT1は、前記弾性部材1000の全体厚さT1+T2に対して60%~90%のサイズを有することができる。
【0150】
一例として、前記第1層1100の厚さT1は、150μm以下であってもよい。詳細には、前記第1層1100の厚さT1は、80μm~150μmであってもよい。
【0151】
前記第1層1100の厚さT1が前記弾性部材1000の全体厚さに対して60%未満の厚さを有する場合、前記弾性部材1000の全体の放熱特性が低下することがある。また、前記第1層1100の厚さT1が前記弾性部材1000の全体厚さに対して90%を超える場合、前記弾性部材の全体の降伏強度が減少して、弾性部材をフォールディングまたはこれを元復する工程で弾性部材に塑性変形が発生することがある。
【0152】
また、前記第2層1200の厚さT2は、前記弾性部材1000の全体厚さに対して10%~40%のサイズを有することができる。
【0153】
一例として、前記第2層1200の厚さT2は、50μm以下であってもよい。詳細には、前記第2層1200の厚さT2は、10μm~50μmであってもよい。
【0154】
前記第2層1200の厚さT2が弾性部材1000の全体厚さに対して10%未満の厚さを有する場合、前記弾性部材の全体の降伏強度が減少して、弾性部材をフォールディングまたはこれを元復する工程で弾性部材に塑性変形が発生することがある。また、前記第2層1200の厚さT2が前記弾性部材1000の全体厚さに対して40%を超える場合、前記弾性部材1000の全体の放熱特性が低下し、これによりディスプレイ装置に適用する時、追加の放熱層が要求されることがあり、熱による弾性部材1000の変形が発生することがある。
【0155】
前記第1層1100及び前記第2層1200のうち少なくとも一つの層は、前述した複数の孔または溝を含む第1パターン部PA1及び第2パターン部PA2のうち少なくとも一つのパターン部が形成され得る。詳細には、前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PA2のうち少なくとも一つのパターン部は、前記第1層1100に配置され得る。
【0156】
即ち、前記弾性部材1000の前記第1領域1Aと対応する前記第1層1100には、前記第1パターン部PA1が配置され、前記第2領域2Aと対応する前記第1層1100には、前記第2パターン部PA2が配置され得る。
【0157】
図13を参照すると、前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PA2は、前記弾性部材1000を部分的にエッチングして形成され得る。詳細には、前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PA2は、前記弾性部材1000の前記第1面1Sで開口されて、前記第2面2S方向に延びることがある。より詳細には、前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PA2は、前記弾性部材1000の第1層1100で開口されて、前記第2層1200方向に延びることがある。
【0158】
前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PA2は、前記第1層1100を部分的にエッチングして形成され得る。例えば、前記第1パターン部PA1の底面及び前記第2パターン部PA2の底面は、前記第1層1100と前記第2層1200との境界面と一定の距離dだけ離隔して形成され得る。
【0159】
前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PA2が前記第1層1100に形成されるので、前記弾性部材1000は、向上した放熱特性及びフォールディング信頼性を有することができる。
【0160】
即ち、前記第2層1200よりも相対的に降伏強度が小さい第1層1100に前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PA2が形成されるので、前記弾性部材をフォールディングする時、降伏強度が大きい前記第2層1200によって前記弾性部材の塑性変形を最小限に抑えることができる。
【0161】
また、前記第2層1200に比べて相対的に厚さが厚く形成される前記第1層1100によって前記弾性部材1000の放熱特性を向上させることができ、前記第1層1200に配置される第1パターン部及び第2パターン部によって弾性部材の応力を減少させることができ、弾性部材を容易にフォールディングすることができる。
【0162】
また、前記弾性部材上に別のパネルを配置または接着する時、前記パネルが、パターン部が形成されていない第2層上に配置されるので、別の平坦化層が要求されないため、弾性部材とパネルとを含むディスプレイ装置の全体の厚さを減少させることができる。
【0163】
一方、
図14を参照すると、前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PA2は、前記第1層1100を全体的にエッチングして形成され得る。即ち、前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PA2は、前記第1層1100を貫通して形成され得る。即ち、前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PA2は、前記第1層1100及び前記第2層1200の境界面まで延びて配置され得る。
【0164】
これにより、前記第1パターン部PA1の内側面及び第2パターン部PA2の内側面と、前記第1パターン部PA1の底面及び前記第2パターン部PA2の底面は、互いに異なる物質を含むことができる。
【0165】
即ち、前記第1パターン部PA1の内側面及び前記第2パターン部PA2の内側面は、前記第1層1100と同じ物質を含むことができ、前記第1パターン部PA1の底面及び前記第2パターン部PA2の底面は、前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PA2によって露出する前記第2層1200と同じ物質を含むことができる。
【0166】
または、
図15を参照すると、前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PA2は、前記第1層1100及び前記第2層1200をエッチングして形成され得る。詳細には、前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PA2は、前記第1層1100を全体的にエッチングし、前記第2層1200を部分的にエッチングすることができる。
【0167】
これにより、前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PA2は、前記第1層1100においては、前記第1層1100を貫通する孔状に形成され、前記第2層1200においては、前記第2層1200に部分的に形成された溝状に形成され得る。
【0168】
したがって、前記第1パターン部PA1の底面及び前記第2パターン部PA2の底面は、前記第1パターン部PA1及び前記第2パターン部PA2によって露出する前記第2層1200となることができる。
【0169】
これにより、前記第1パターン部PA1の内側面及び前記第2パターン部PA2の内側面は、深さに応じて異なる物質を含むことができる。詳細には、前記第1パターン部PA1の内側面及び前記第2パターン部PA2の内側面の一部分は、前記第1層1100と同じ物質を含み、前記第1パターン部PA1の内側面及び前記第2パターン部PA2の内側面の他の部分は、前記第2層1200と同じ物質を含むことができる。
【0170】
また、前記第1パターン部PA1の内側面及び前記第2パターン部PA2の内側面と前記第1パターン部PA1の底面及び前記第2パターン部PA2の底面は、互いに同じまたは異なる物質を含むことができる。
【0171】
即ち、前記第1パターン部PA1の内側面及び前記第2パターン部PA2の内側面の一部分は、前記第1パターン部PA1の底面及び前記第2パターン部PA2の底面とは異なる物質を含むことができ、前記第1パターン部PA1の内側面及び前記第2パターン部PA2の内側面の他の部分は、前記第1パターン部PA1の底面及び前記第2パターン部PA2の底面と同じ物質を含むことができる。
【0172】
第2実施例に係る弾性部材は、複数の層を含むことができる。
【0173】
詳細には、第2実施例に係る弾性部材は、強度及び熱伝導度の特性が互いに異なる第1層及び第2層を含むことができる。
【0174】
また、前記弾性部材のパターン部は、厚さ及び熱伝導度が相対的に大きい第1層に配置され得る。
【0175】
これにより、第2実施例に係る弾性部材は、熱伝導度の大きい第1層によって弾性部材の放熱特性を向上させることができる。また、第1層に配置される複数のパターン部によって弾性部材の圧縮応力を減少させて、弾性部材のフォールディング特性を向上させることができる。
【0176】
また、パターン部を第1層に配置し、第2層には別のパターン部を形成しないことにより、相対的に強度の高い第2層によって弾性部材の強度を維持することができる。
【0177】
また、第1層及び第2層を直接接触させてクラッド方式で接着することにより、弾性部材の厚さを減少させることができ、第1層と第2層との接着特性を向上させることができる。
【0178】
したがって、第2実施例に係る弾性部材は、向上した放熱特性、強度、フォールディング特性、及び信頼性を有することができる。
【0179】
以下、
図16及び
図17を参照して、第3実施例に係る弾性部材について説明する。第3実施例に係る弾性部材の説明においては、前述した第2実施例に係る弾性部材と同一または類似の構成については説明を省略する。また、第3実施例に係る弾性部材の説明においては、第2実施例に係る弾性部材と同一または類似の構成については同一の図面符号を付与する。また、第3実施例に係る弾性部材は、独立して具現されることがあり、または前述した第1実施例及び/または第2実施例に係る弾性部材と結合して具現され得る。
【0180】
図16及び
図17を参照すると、前記弾性部材1000は、接着層100をさらに含むことができる。詳細には、前記弾性部材1000は、前記第1層1100と前記第2層1200との間に配置される接着層100をさらに含むことができる。
【0181】
前記接着層は、前記第1層1100と前記第2層1200との間に配置されて、前記第1層1100と前記第2層1200とを接着することができる。
【0182】
前記接着層100の厚さT4は、前記第1層1100の厚さT1及び前記第2層の厚さT2と異なることがある。詳細には、前記接着層100の厚さT4は、前記第1層1100の厚さT1よりも小さくてもよい。また、前記接着剤層100の厚さT4は、前記第2層1200の厚さと同じか、またはさらに大きくてもよい。
【0183】
前記接着層100は、樹脂物質を含むことができる。詳細には、前記接着層100は、金属を含む樹脂物質を含むことができる。一例として、前記接着層100は、金属粒子を含むPSA(Pressure sensitive adhesive)を含むことができる。例えば。前記接着層100は、銅を含むことができる。
【0184】
前記接着層100が金属粒子を含むことにより、前記弾性部材の放熱効果を向上させることができる。即ち、前記弾性部材は、金属粒子によって接着剤層の熱伝導度を増加させて、前記接着層を介しても熱放出効果を具現することができる。
【0185】
また、前記接着層100によって、前記第1層1100と前記第2層1200との接着力を向上させることができる。即ち、互いに異なる金属物質を含む前記第1層1100と前記第2層1200との間に接着層1000を配置することにより、前記第1層1100と前記第2層1200との接着を容易にすることができる。
【0186】
また、高温工程などが行われる時、前記接着層によって前記第2層の物質が前記第1層の物質内部に移動して合金化されることを防止して、第1層の放熱特性の低下を防止することができる。
【0187】
以下、
図18~
図22を参照して、第4実施例に係る弾性部材について説明する。第4実施例に係る弾性部材の説明においては、前述した第2、3実施例に係る弾性部材と同一または類似の構成については説明を省略する。また、第4実施例に係る弾性部材の説明においては、第2、3実施例に係る弾性部材と同一または類似の構成については同一の図面符号を付与する。また、第4実施例に係る弾性部材は、独立して具現されることがあり、前述した第1、2、3実施例のうち少なくとも一つの実施例に係る弾性部材と結合して具現され得る。
【0188】
図18及び
図19は、第4実施例に係る弾性部材の上面図を示す図である。
図18は、第4実施例に係る弾性部材の第1面の上面図を示す図であり、
図19は、第4実施例に係る弾性部材の第2面の上面図を示す図である。
【0189】
図18及び
図19を参照すると、第4実施例に係る弾性部材1000は、複数のパターン部を含むことができる。詳細には、第2実施例に係る弾性部材1000は、前述した第2、3実施例に係る弾性部材とは異なり、弾性部材の層のうち、第1層1100及び第3層1300に複数のパターン部が形成され得る。
【0190】
即ち、第4実施例に係る弾性部材は、第1層1100、前記第1層1100上の第2層1200、及び第2層1200上の第3層1300を含み、前記第1層1100及び前記第3層1300に複数のパターン部が配置され得る。
【0191】
例えば、前記弾性部材1000の第1層1100の一面と定義される前記第2面2Sには、複数のパターン部が配置され得る。また、前記弾性部材1000の第3層1300の一面と定義される前記第1面1Sにも複数のパターン部が配置され得る。
【0192】
詳細には、前記弾性部材1000の第1層1100の一面と定義される第2面2Sには、第1領域1A及び第2領域2Aのうち少なくとも一つの領域に配置される複数 のパターン部分が配置され得る。例えば、前記弾性部材1000の第1層1100の一面と定義される前記第2面2Sには、第1領域1Aに配置される第1パターン部PA1-1及び第2領域2Aに配置される第2パターン部PA2-1を含むことができる。
【0193】
また、前記弾性部材1000の第3層1300の一面と定義される前記第1面1Sには、第1領域1A及び第2領域2Aのうち少なくとも一つの領域に配置される複数 のパターン部分が配置され得る。例えば、前記弾性部材1000の第3層1300の一面と定義される前記第1面1Sには、第1領域1Aに配置される第3パターン部PA1-2及び第2領域2Aに配置される第4パターン部PA2-2を含むことができる。
【0194】
即ち、第2実施例に係る弾性部材とは異なり、第4実施例に係る弾性部材は、前記弾性部材1000の第1面1S及び第2面2Sの両方にパターン部が配置され得る。
【0195】
前記第1領域1Aの前記第1層1100及び前記第3層1300にそれぞれ配置される前記第1パターン部PA1-1及び前記第3パターン部PA1-2は、互いと対応する位置に配置され得る。詳細には、前記第1領域1Aに配置される前記第1パターン部PA1-1及び前記第3パターン部PA1-2は、前記弾性部材1000の厚さ方向に重なる位置に配置され得る。例えば、前記第1領域1Aに配置される前記第1パターン部PA1-1及び前記第3パターン部PA1-2は、前記弾性部材1000の厚さ方向に完全に重なる位置に配置されるか、部分的に重なる位置に配置され得る。
【0196】
または、前記第1領域1Aの前記第1層1100及び前記第3層1300にそれぞれ配置される前記第1パターン部PA1-1及び前記第3パターン部PA1-2は、互いに交差する位置に配置され得る。即ち、前記第1領域1Aの前記第1層1100及び前記第3層1300にそれぞれ配置される前記第1パターン部PA1-1及び前記第3パターン部PA1-2は、前記弾性部材1000の厚さ方向に重ならない位置に配置され得る。
【0197】
また、前記第1領域1Aの前記第1層1100及び前記第3層1300にそれぞれ配置される前記第1パターン部PA1-1及び前記第3パターン部PA1-2は、互いに同じまたは類似のサイズに形成され得る。詳細には、前記第1領域1Aの前記第1層1100及び前記第3層1300にそれぞれ配置される前記第1パターン部PA1-1及び前記第3パターン部PA1-2の開口領域のサイズ及び/または内部領域のサイズ及び/または深さは、同じまたは類似のサイズに形成され得る。
【0198】
これにより、前記弾性部材1000の前記第1層1100と前記第3層1300との応力不均一を最小限に抑えて、弾性部材1000をフォールディングする時、応力による塑性変形を最小限に抑えることができる。
【0199】
また、前記第1パターン部PA1-1及び前記第3パターン部PA1-2は、互いに連通しなくてもよい。即ち、前記第1パターン部PA1-1及び前記第3パターン部PA1-2は、前記弾性部材1000に配置される溝と定義することができ、前記第1パターン部PA1-1及び前記第3パターン部PA1-2は、互いに連結されなくてもよい。即ち、前記第1パターン部PA1-1及び前記第3パターン部PA1-2は、前記第1層1100と前記第3層1300との間に配置される第2層1200によって互いに分離されることがある。
【0200】
前記第2領域2Aの前記第1層1100及び前記第3層1300にそれぞれ配置される前記第2パターン部PA2-1及び前記第4パターン部PA2-2は、互いと対応する位置に配置され得る。詳細には、前記第2領域2Aに配置される前記第2パターン部PA2-1及び前記第4パターン部PA2-2は、前記弾性部材1000の厚さ方向に重なる位置に配置され得る。例えば、前記第2領域2Aに配置される前記第2パターン部PA2-1及び前記第4パターン部PA2-2は、前記弾性部材1000の厚さ方向に完全に重なる位置に配置されるか、部分的に重なる位置に配置され得る。
【0201】
または、前記第2領域2Aの前記第1層1100及び前記第3層1300にそれぞれ配置される前記第2パターン部PA2-1及び前記第4パターン部PA2-2は、互いに交差する位置に配置され得る。即ち、前記第2領域2Aの前記第1層1100及び前記第3層1300にそれぞれ配置される前記第2パターン部PA2-1及び前記第4パターン部PA2-2は、前記弾性部材1000の厚さ方向に重ならない位置に配置され得る。
【0202】
また、前記第2領域2Aの前記第1層1100及び前記第3層1300にそれぞれ配置される前記第2パターン部PA2-1及び前記第4パターン部PA2-2は、互いに同じまたは類似のサイズに形成され得る。詳細には、前記第2領域2Aの前記第1層1100及び前記第3層1300にそれぞれ配置される前記第2パターン部PA2-1及び前記第4パターン部PA2-2の開口領域のサイズ及び/または内部領域のサイズ及び/または深さは、同じまたは類似のサイズに形成され得る。
【0203】
これにより、前記弾性部材1000の前記第1層1100と前記第3層1300との応力不均一を最小限に抑えて、弾性部材1000をフォールディングする時、応力による塑性変形を最小限に抑えることができる。
【0204】
また、前記第2パターン部PA2-1及び前記第4パターン部PA2-2は、互いに連通しなくてもよい。即ち、前記第2パターン部PA2-1及び前記第4パターン部PA2-2は、前記弾性部材1000に配置される溝と定義することができ、前記第2パターン部PA2-1及び前記第4パターン部PA2-2は、互いに連結されなくてもよい。即ち、前記第2パターン部PA2-1及び前記第4パターン部PA2-2は、前記第1層1100と前記第3層1300との間に配置される第2層1200によって互いに分離されることがある。
【0205】
図20~
図22は、第4実施例に係る弾性部材の一断面図を示す図である。
【0206】
図20~
図22を参照すると、前記弾性部材1000は、第1層1100、第2層1200、及び第3層1300を含むことができる。詳細には、前記弾性部材1000は、前記第1層1100、前記第1層1100上に配置される第2層1200、及び前記第2層1200上に配置される第3層1300を含むことができる。
【0207】
前記第1層1100、前記第2層1200、及び前記第3層1300は、互いに接着され得る。例えば、前記第1層1100、前記第2層1200、及び前記第3層1300は、前述したクラッド方式によって別の接着剤なしに接着され得る。
【0208】
即ち、前記第1層1100、前記第2層1200、及び前記第3層1300は、互いに直接接触して接着され得る。
【0209】
または、前記第1層1100、前記第2層1200、及び前記第3層1300は、接着剤を介して接着され得る。詳細には、前記第1層1100と前記第2層1200との間及び前記第2層1200と前記第3層1300との間の少なくとも一つの間には、接着層が配置され、これにより、前記第1層1100、前記第2層1200、及び前記第3層1300は、互いに接着され得る。
【0210】
即ち、前述した実施例とは異なり、第4実施例に係る弾性部材は、第2層上に配置される第3層をさらに含むことができる。
【0211】
前記第1層1100と前記第2層1200は、互いに接触して配置され得る。即ち、前記第1層1100の上部面と前記第2層1200の下部面は、互いに直接接触して配置され得る。
【0212】
また、前記第2層1200と前記第3層1300は、互いに接触して配置され得る。即ち、前記第2層1200の上部面と前記第3層1300の下部面は、互いに直接接触して配置され得る。
【0213】
即ち、前記第2層1200は、前記第1層1100と前記第3層1300との間に配置され、前記第1層1100及び前記第3層1300と直接接触することがある。ある。
【0214】
前記第1層1100、前記第2層1200、及び前記第3層1300は、金属を含むことができる。例えば、前記第1層1100、前記第2層1200、及び前記第3層1300は、互いに異なる種類の金属を含むことができる。詳細には、前記第1層1100、前記第2層1200、及び前記第3層1300のうち少なくとも一つの層は、他の層とは異なる金属を含むことができる。
【0215】
詳細には、前記第1層1100と前記第3層1300は、互いに同一または類似の金属を含むことができる。または、前記第1層1100と前記第3層1300は、互いに同一または類似の化学的/物理的特性を有する金属を含むことができる。
【0216】
例えば、前記第1層1100の熱伝導度と前記第3層1300の熱伝導度は、互いに同一であるか、類似することがある。また、前記第1層1100の降伏強度と前記第3層1300の降伏強度は、互いに同一であるか、類似することがある。
【0217】
また、前記第1層1100及び前記第3層1300は、前記第2層1200と互いに異なる金属を含むことができる。または、前述第1層1100及び第全体3層1300は、前記第2層1200と互いに異なる化学的/物理的特性を有する金属を含むことができる。
【0218】
例えば、前記第1層1100の熱伝導度及び前記第3層1300の熱伝導度のうち少なくとも一つの層の熱伝導度は、前記第2層1200の熱伝導度よりも大きくてもよい。これにより、前記第1層1100及び前記第3層1300のうち少なくとも一つの層は、前記第2層1200に比べて向上した放熱特性を有することができる。
【0219】
また、前記第1層1100の降伏強度及び前記第3層1300の降伏強度のうち少なくとも一つの層の降伏強度は、前記第2層1200の降伏強度よりも小さくてもよい。これにより、前記第2層1200の変形率は、前記第1層1100及び前記第3層1300のうち少なくとも一つの層の変形率よりも小さくてもよい。
【0220】
即ち、前記第2層1200と前記第3層1300の熱伝導度及び降伏強度の範囲は、前述した前記第1層1100と前記第2層1200の熱伝導度及び降伏強度の範囲と同一であるか、類似することがある。
【0221】
例えば、前記第1層1100及び前記第3層1300は、銅(Cu)を含むことができ、前記第2層1200は、SUSを含むことができる。
【0222】
前記第1層1100、前記第2層1200、及び前記第3層1300は、互いに異なる厚さを有することができる。詳細には、前記第1層1100の厚さT1及び前記第3層1300の厚さT3は、前記第2層1200の厚さT2よりも大きくてもよい。
【0223】
例えば、前記第1層1100の厚さT1は、前記弾性部材1000の全体厚さT1+T2+T3に対して30%~40%のサイズを有することができる。
【0224】
また、前記第3層1300の厚さT3は、前記弾性部材1000の全体厚さT1+T2+T3に対して30%~40%のサイズを有することができる。
【0225】
一例として、前記第1層1100の厚さT1及び前記第3層1300の厚さT3は、75μm以下であってもよい。詳細には、前記第1層1100の厚さT1及び前記第3層1300の厚さT3は、40μm~75μmであってもよい。
【0226】
前記第1層1100の厚さT1及び前記第3層1300の厚さT3が前記弾性部材1000の全体厚さに対して30%未満の厚さを有する場合、前記弾性部材1000の全体の放熱特性が低下することがある。また、前記第1層1100の厚さT1及び前記第3層1300の厚さT3が前記弾性部材1000の全体厚さに対して40%を超える場合、前記弾性部材の全体の降伏強度が低下して、弾性部材をフォールディングまたはこれを元復する工程で弾性部材に塑性変形が発生することがある。
【0227】
また、前記第2層1200の厚さT2は、前記弾性部材1000の全体厚さに対して10%~20%のサイズを有することができる。
【0228】
一例として、前記第2層1200の厚さT2は、50μm以下であってもよい。詳細には、前記第2層1200の厚さT2は、10μm~50μmであってもよい。
【0229】
前記第2層1200の厚さT2が前記弾性部材1000の全体厚さに対して10%未満の厚さを有する場合、前記弾性部材の全体の降伏強度が減少して、弾性部材をフォールディングまたはこれを元復する工程で弾性部材に塑性変形が発生することがある。また、前記第2層1200の厚さT2が前記弾性部材1000の全体厚さに対して20%を超える場合、前記弾性部材1000の全体の放熱特性が低下し、これによりディスプレイ装置に適用する時、追加の放熱層が要求されることがあり、熱による弾性部材1000の変形が発生することがある。
【0230】
前記第1層1100、前記第2層1200、及び前記第3層1300のうち少なくとも一つの層には、前述したパターン部が形成され得る。詳細には、前記パターン部分は、前記第1層1100及び前記第3層1300に配置され得る。
【0231】
即ち、前記弾性部材1000の前記第1領域1Aと対応する前記第1層1100には、前記第1パターン部PA1-1が配置され、前記弾性部材1000の前記第1領域1Aと対応する前記第3層1300には、前記第3パターン部PA1-2が配置され得る。
【0232】
また、前記弾性部材1000の前記第2領域2Aと対応する前記第1層1100には、前記第2パターン部PA2-1が配置され、前記弾性部材1000の前記第2領域2Aと対応する前記第3層1300には、前記第4パターン部PA2-2が配置され得る。
【0233】
図20を参照すると、前記第1パターン部PA1-1、前記第3パターン部PA1-2、前記第2パターン部PA2-1、及び前記第4パターン部PA2-2は、前記弾性部材1000を部分的にエッチングして形成され得る。例えば、前記第1パターン部PA1-1及び前記第2パターン部PA2-1の底面は、前記第1層及び前記第2層の境界面と一定の距離だけ離隔して形成され、前記第3パターン部PA1-2及び第4パターン部PA2-2の底面は、前記第2層及び前記第3層の境界面と一定の距離だけ離隔して形成され得る。
【0234】
詳細には、前記第1パターン部PA1-1及び前記第2パターン部PA2-1は、前記弾性部材1000の第1面1Sに開口されて、前記第2面2S方向に延びることがある。
【0235】
また、前記第3パターン部PA1-2及び前記第4パターン部PA2-2は、前記弾性部材1000の前記第2面2Sに開口されて、前記第1面1S方向に延びることがある。
【0236】
詳細には、前記第1パターン部PA1-1及び前記第2パターン部PA2-1は、前記第1層1100を部分的にエッチングして形成され得る。例えば、前記第1パターン部PA1-1及び前記第2パターン部PA2-1の底面は、前記第1層1100と前記第2層1200との境界面と離隔して形成され得る。
【0237】
また、前記第3パターン部PA1-2及び前記第4パターン部PA2-2は、前記第3層1300を部分的にエッチングして形成され得る。例えば、前記第3パターン部PA1-2及び前記第4パターン部PA2-2の底面は、前記第3層1300と前記第2層1200との境界面と離隔して形成され得る。
【0238】
これにより、前記第1パターン部PA1-1と前記第3パターン部PA1-2、前記第2パターン部PA2-1と前記第4パターン部PA2-2は、互いに連通しておらず、それぞれ第1層1100及び第3層1300に配置され得る。
【0239】
前記パターン部は、前記第1層1100及び前記第3層1300に形成されるので、前記弾性部材1000は、向上した放熱特性及びフォールディング信頼性を有することができる。
【0240】
即ち、前記降伏強度が小さい第1層1100及び前記第3層1300に前記パターン部が形成されるので、前記弾性部材をフォールディングする時、降伏強度が大きい前記第2層1200によって前記弾性部材の塑性変形を最小限に抑えることができる。
【0241】
また、前記第1層1100及び前記第3層1300に比べて相対的に厚さが厚く形成される前記第2層1200によって前記弾性部材1000の放熱特性を向上させることができ、前記第1層1100及び前記第3層1300に配置されるパターン部によって弾性部材の応力を減少させることができるので、弾性部材を容易にフォールディングすることができる。
【0242】
また、前記弾性部材1000の第1面1S及び前記第2面2Sの両方にパターン部が形成され、前記第1面1Sと前記第2面2Sとの応力差を最小限に抑えることができるので、前記弾性部材を第1面が眺める方向に曲げるか、第2面が対向する方向に曲げる時、類似のフォールディング信頼性を有することができるので、フォールディング自由度を向上させることができる。
【0243】
一方、
図21を参照すると、前記第1パターン部PA1-1、前記第3パターン部PA1-2、前記第2パターン部PA2-1、及び前記第4パターン部PA2-2は、前記第1層1100及び前記第3層1300を全体的にエッチングして形成され得る。即ち、前記第1パターン部PA1-1及び前記第2パターン部PA2-1は、前記第1層1100を貫通して形成されることがあり、前記第3パターン部PA1-2及び前記第4パターン部PA2-2は、前記第3層1300を貫通して形成され得る。
【0244】
即ち、前記第1パターン部PA1-1及び前記第2パターン部PA2-1は、前記第1層1100と前記第2層1200との境界面まで延びて配置され、前記第3パターン部PA1-2及び前記第4パターン部PA2-2は、前記第3層1300と前記第2層1200との境界面まで延びて配置され得る。
【0245】
これにより、前記第1パターン部PA1-1及び前記第2パターン部PA2-1の内側面と、前記第1パターン部PA1-1及び前記第2パターン部PA2-1の底面は、互いに異なる物質を含むことができる。
【0246】
即ち、前記第1パターン部PA1-1及び前記第2パターン部PA2-1の内側面は、前記第1層1100と同じ物質を含むことができ、前記第1パターン部PA1-1及び前記第2パターン部PA2-1の底面は、前記第2層1200と同じ物質を含むことができる。
【0247】
また、前記第3パターン部PA1-2及び前記第4パターン部PA2-2の内側面と、前記第3パターン部PA1-2及び前記第4パターン部PA2-2の底面は、互いに異なる物質を含むことができる。
【0248】
即ち、前記第3パターン部PA1-2及び前記第4パターン部PA2-2の内側面は、前記第3層1300と同じ物質を含むことができ、前記第3パターン部PA1-2及び前記第4パターン部PA2-2の底面は、前記第2層1200と同じ物質を含むことができる。
【0249】
または、
図22を参照すると、前記第1パターン部PA1-1、前記第3パターン部PA1-2、前記第2パターン部PA2-1、及び前記第4パターン部PA2-2は、前記第1層1100、前記第2層1200、及び前記第3層1300をエッチングして形成され得る。詳細には、前記第1パターン部PA1-1、前記第3パターン部PA1-2、前記第2パターン部PA2-1、及び前記第4パターン部PA2-2は、前記第1層1100及び前記第3層1300を全体的にエッチングし、前記第2層1200を部分的にエッチングすることができる。
【0250】
これにより、前記第1パターン部PA1-1及び前記第2パターン部PA2-1は、前記第1層1100においては、前記第1層1100を貫通する孔状に形成され、前記第2層1200においては、前記第2層1200に部分的に形成された溝状に形成され得る。
【0251】
したがって、前記前記第1パターン部PA1-1及び前記第2パターン部PA2-1の底面は、前記第2層1200となることがある。
【0252】
これにより、前記第1パターン部PA1-1及び前記第2パターン部PA2-1の内側面は、深さに応じて異なる物質を含むことができる。詳細には、前記第1パターン部PA1-1及び前記第2パターン部PA2-1の内側面の一部分は、前記第1層1100と同じ物質を含み、前記第1パターン部PA1-1及び前記第2パターン部PA2-1の内側面の他の部分は、前記第2層1200と同じ物質を含むことができる。
【0253】
また、前記第1パターン部PA1-1及び前記第2パターン部PA2-1の内側面と、前記第1パターン部PA1-1及び前記第2パターン部PA2-1の底面は、互いに同じまたは異なる物質を含むことができる。
【0254】
即ち、前記第1パターン部PA1-1及び前記第2パターン部PA2-1の内側面の一部分は、前記第1パターン部PA1-1及び前記第2パターン部PA2-1の底面とは異なる物質を含むことができ、前記第1パターン部PA1-1及び前記第2パターン部PA2-1の他の部分は、前記第1パターン部PA1の底面及び前記第2パターン部PA2の底面と同じ物質を含むことができる。
【0255】
また、前記第3パターン部PA1-2及び前記第4パターン部PA2-2は、前記第3層1300においては、前記第3層1300を貫通する孔状に形成され、前記第2層1200においては、前記第2層1200に部分的に形成された溝状に形成され得る。
【0256】
したがって、前記第3パターン部PA1-2及び前記第4パターン部PA2-2の底面は、前記第2層1200となることがある。
【0257】
これにより、前記第3パターン部PA1-2及び前記第4パターン部PA2-2の内側面は、深さに応じて異なる物質を含むことができる。詳細には、前記第3パターン部PA1-2及び前記第4パターン部PA2-2の内側面の一部分は、前記第3層1300と同じ物質を含み、前記第3パターン部PA1-2及び前記第4パターン部PA2-2の内側面の他の部分は、前記第2層1200と同じ物質を含むことができる。
【0258】
また、前記第3パターン部PA1-2及び前記第4パターン部PA2-2の内側面と、前記第3パターン部PA1-2及び前記第4パターン部PA2-2の底面は、互いに同じまたは異なる物質を含むことができる。
【0259】
即ち、前記第3パターン部PA1-2及び前記第4パターン部PA2-2の内側面の一部分は、前記第3パターン部PA1-2及び前記第4パターン部PA2-2の底面とは異なる物質を含むことができ、前記第3パターン部PA1-2及び前記第4パターン部PA2-2の内側面の他の部分は、前記第3パターン部PA1-2及び前記第4パターン部PA2-2の底面と同じ物質を含むことができる。
【0260】
第4実施例に係る弾性部材は、向上したフォールディング信頼性及び放熱特性を有することができる。
【0261】
詳細には、熱伝導の高い第1層及び第3層の厚さを第2層の厚さよりも厚く形成することにより、弾性部材の放熱特性を向上させることができる。また、前記第1層及び第3層にパターン部を形成して開口部を形成することにより、前記弾性部材をフォールディングする時、印加される圧縮応力を低減することができ、これにより弾性部材を容易にフォールディングすることができる。
【0262】
また、降伏強度の高い第2層には、別のパターン部を形成しないので、第2層の強度を維持することができ、これにより、前記弾性部材をフォールディングする時、変形率の高い前記第2層によってフォールディングまたは元復中に発生する弾性部材の塑性変形を最小限に抑えることができる。
【0263】
したがって、第4実施例に係る弾性部材は、向上したフォールディング信頼性を有することができ、向上した放熱特性を有するので、別の放熱層が要求されないので、弾性部材または弾性部材が適用されるディスプレイ装置の厚さを減少させることができる。
【0264】
以下、
図23~
図27を参照して、実施例に係る弾性部材が適用されるディスプレイ装置について説明する。
【0265】
図23~
図27を参照すると、前記弾性部材1000上には、パネル2000が配置され得る。前記弾性部材1000と前記パネル2000は、前記弾性部材1000と前記パネル2000との間に配置される接着層100、110、120を介して接着され得る。
【0266】
詳細には、前記弾性部材1000の第2層1200または第3層1300上には、前記パネル2000が配置され得る。
【0267】
前記パネル2000は、表示パネル及びタッチパネルのうち少なくとも一つのパネルを含むことができる。
【0268】
前記表示パネルは、スイッチング薄膜トランジスタ、駆動薄膜トランジスタ、蓄電素子、及び有機発光素子OLED(organic light emitting diode)を含む複数の画素を含むことができる。有機発光素子の場合、相対的に低い温度で蒸着が可能であり、低電力、高輝度などの理由でフレキシブルディスプレイ装置に主に適用することができる。ここで、画素とは、画像を表示する最小単位をいい、表示パネルは、複数の画素を介して画像を表示する。
【0269】
前記表示パネルは、基材、前記基材上に配置されたゲートラインと、ゲートラインと絶縁交差するデータライン及び共通電源ラインと、を含むことができる。一般に、一つの画素は、ゲートライン、データライン、及び共通電源ラインを境界と定義することができる。
【0270】
前記基材は、プラスチックフィルムなどのフレキシブル特性を有する物質を含むことができ、前記表示パネルは、フレキシブルフィルム上に有機発光ダイオードと画素回路を配置して具現され得る。
【0271】
前記タッチパネルは、前記表示パネル上に配置され得る。前記タッチパネルは、フォルダブルディスプレイ装置またはフレキシブルディスプレイ装置にタッチ機能を具現することができ、タッチ機能なしに単に映像のみを表示するフォルダブルディスプレイ装置またはフレキシブルディスプレイ装置では、前記タッチパネルは省略され得る。
【0272】
前記タッチパネルは、基材、前記基材上に配置されるタッチ電極を含むことができる。前記タッチ電極は、静電容量方式または抵抗膜方式により、フォルダブルディスプレイ装置またはフレキシブルディスプレイ装置にタッチされる入力装置の位置を感知することができる。
【0273】
前記タッチパネルの基材は、プラスチックフィルムなどのフレキシブル特性を有する物質を含むことができ、前記タッチパネルは、フレキシブルフィルム上にタッチ電極を配置して具現され得る。
【0274】
図23~
図27を参照すると、前記ディスプレイ装置は、保護層3000をさらに含むことができる。詳細には、前記ディスプレイ装置は、前記弾性部材1000の下部に配置される保護層3000をさらに含むことができる。
【0275】
前記保護層3000は、前記弾性部材1000の下部に配置されて、前記弾性部材1000に印加される衝撃を吸収する役割を果たすことができる。
【0276】
前記保護層3000は、色を有することができる。例えば、前記保護層3000は、ブラック系の色に形成され得る。
【0277】
前記保護層3000は、金属粒子を含むことができる。例えば、前記保護層3000は、銅粒子を含むことができる。これにより、前記保護層3000の熱伝導度を向上させて、前記保護層3000を介してディスプレイ装置で発生する熱を放出することができる。
【0278】
前記保護層3000は、前記弾性部材1000の一領域に配置され得る。詳細には、前記保護層3000は、前記弾性部材1000の第1領域1Aと対応する領域に配置され得る。または、前記保護層3000は、前記弾性部材1000の第1領域1A及び第2領域2Aと対応する領域に配置され得る。
【0279】
例えば、前記保護層3000は、前記弾性部材1000の第1領域1A及び第2領域2Aと対応する領域に配置され、前記第1領域1A及び前記第2領域 領域2Aを合わせた面積よりも小さい面積に配置され得る。詳細には、前記保護層3000は、前記弾性部材の第1領域1A及び前記第2領域2Aを合わせた面積に対して80%~90%の面積のサイズに配置され得る。
【0280】
また、前記保護層3000の厚さは、前記弾性部材1000の厚さよりも小さくてもよい。即ち、前記保護層3000の厚さは、前記弾性部材1000の第1層及び第2層の厚さ和、または前記第1層、前記第2層、及び前記第3層の厚さ和のサイズよりも小さくてもよい。
【0281】
一方、
図23及び
図27を参照すると、前記ディスプレイ装置は、平坦化層4000をさらに含むことができる。
【0282】
詳細には、前記弾性部材1000のパターン部が孔形状である場合、または前記弾性部材1000が第1層、第2層、及び第3層を含み、第1層及び第3層にパターン部が形成される場合、前記パネルと接着される前記第3層の接着面を平坦化するために、前記弾性部材上に平坦化層4000が配置され得る。
【0283】
即ち、前記弾性部材1000と前記平坦化層4000との間に第1接着層110が配置されて、前記弾性部材1000と前記平坦化層4000とが接着され、前記平坦化層4000と前記パネル2000との間に第2接着層120が配置されて、前記平坦化層4000と前記パネル2000とが接着され得る。
【0284】
これにより、前記弾性部材1000と前記表示パネル2000との間に接着層を配置する時、前記パターン部によって領域ごとに接着層の厚さが変わることを防止することができる。したがって、不均一な接着層の厚さによって前記弾性部材1000と前記表示パネル2000との接着力の低下を防止して、ディスプレイ装置の信頼性を向上させることができる。
【0285】
図23~
図27を参照すると、前記ディスプレイ装置は、反ることがある。即ち、前記ディスプレイ装置は、一方向に曲がるか、フォールディングされることがある。例えば、前記ディスプレイ装置は、矢印方向に反ることがある。即ち、前記ディスプレイ装置は、前記パネルの上面が互いに対向する方向に曲がるか、フォールディングされることがある。
【0286】
しかし、実施例はこれに限定されず、前記ディスプレイ装置は、反対方向に反ることがある。即ち、前記ディスプレイ装置は、前記保護層の下面が互いに対向する方向に曲がるか、フォールディングされることがある。
【0287】
図28は、実施例に係る弾性部材が適用される例を説明するための図である。
【0288】
図28を参照すると、実施例に係る弾性部材は、ディスプレイを表示するフレキシブルまたはフォルダブルディスプレイ装置に適用することができる。
【0289】
例えば、実施例に係る弾性部材は、携帯電話、タブレットなどのフレキシブルディスプレイ装置に適用することができる。
【0290】
このような弾性部材は、フレキシブル、ベンデッドまたはフォールディングされる携帯電話、タブレットなどのフレキシブルディスプレイ装置に適用することができる。
【0291】
前記弾性部材は、フレキシブル、ベンデッドまたはフォールディングされる携帯電話、タブレットなどのフレキシブルディスプレイ装置に適用されて、反復的にフォールディングまたは元服されるディスプレイ装置でフォールディング信頼性を向上させて、フレキシブルディスプレイ装置の信頼性を向上させることができる。
【0292】
前述した実施例に説明された特徴、構造、効果などは本発明のうち少なくとも一つの実施例に含まれ、必ずしも一つの実施例にのみ限定されるものではない。さらに、各実施例において例示された特徴、構造、効果などは実施例が属する分野の通常の知識を有する者によって他の実施例に対しても組合せまたは、変形して実施可能である。したがって、このような組合せと変形に関係した内容は、本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0293】
また、以上で実施例を中心に説明したが、これは単なる例示に過ぎず、実施例を限定するものではなく、実施例が属する分野の通常の知識を有した者であれば本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲で、以上で例示されていない多様な変形と応用が可能であることが理解できるだろう。例えば、実施例に具体的に示された各構成要素は、変形して実施することができるものである。そして、このような変形と応用に係る差異点は、添付された請求範囲で設定する実施例の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。