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  • 特許-臭気採集方法及び臭気採集装置 図1
  • 特許-臭気採集方法及び臭気採集装置 図2
  • 特許-臭気採集方法及び臭気採集装置 図3
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  • 特許-臭気採集方法及び臭気採集装置 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-25
(45)【発行日】2024-05-08
(54)【発明の名称】臭気採集方法及び臭気採集装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/02 20060101AFI20240426BHJP
【FI】
G01N1/02 D
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023081977
(22)【出願日】2023-05-18
【審査請求日】2023-05-18
【審判番号】
【審判請求日】2023-10-19
【早期審理対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】300026926
【氏名又は名称】株式会社 ハル・インダストリ
(74)【代理人】
【識別番号】100092680
【弁理士】
【氏名又は名称】入江 一郎
(72)【発明者】
【氏名】松 浦 令 一
【合議体】
【審判長】樋口 宗彦
【審判官】▲高▼見 重雄
【審判官】渡▲辺▼ 純也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2023/008322(WO,A1)
【文献】特開2021-96257(JP,A)
【文献】特開2014-59217(JP,A)
【文献】特開2020-34230(JP,A)
【文献】特開平9-250973(JP,A)
【文献】中国実用新案第209784001(CN,U)
【文献】実開昭60-135652(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N1/00-1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
臭気検査ができる会社、研究所、工場等のスタッフが臭気検査対象の場所に出向かないで、臭気採集装置を用いて臭気を帯びた粒子をフィルターで捕獲し、臭気を採集する臭気採集方法であって、
前記臭気採集装置は、
本体と、
前記本体に設けられた送風機と、
前記本体内であって、前記送風機を駆動するモーターと、
前記本体に着脱自在に取り付けられ、前記送風機の送風通路内に位置し、前記送風通
路内の臭気を帯びた粒子を捕獲する前記フィルターと、
を備え、制御命令に基づいて移動しないものであり、
前記臭気採集装置を前記臭気検査対象の場所へ送り、
前記場所で前記臭気採集装置を運転して、臭気を帯びた粒子を捕獲し、
捕獲後の前記フィルターを送り戻して、
送り戻された捕獲後の前記フィルターを人の鼻(嗅覚)で測定して行う臭気検査の試料とす
ことを特徴とする臭気採集方法。
【請求項2】
臭気検査ができる会社、研究所、工場等のスタッフが臭気検査対象の場所に出向かないで、臭気採集装置を用いて臭気を帯びた粒子をフィルターで捕獲し、臭気を採集する臭気採集方法であって、
前記臭気採集装置は、
本体と、
前記本体に設けられた送風機と、
前記本体内であって、前記送風機を駆動するモーターと、
前記本体に着脱自在に取り付けられ、前記送風機の送風通路内に位置し、前記送風通
路内の臭気を帯びた粒子を捕獲する前記フィルターと、
を備え、制御命令に基づいて移動しないものであり、
前記臭気採集装置を前記臭気検査対象の場所へ送り、
前記場所で前記臭気採集装置を運転して、臭気を帯びた粒子を捕獲し、
捕獲後の前記フィルターを備えた前記臭気採集装置を送り戻して、
送り戻された捕獲後の前記フィルターを備えた前記臭気採集装置の前記フィルターを人の鼻(嗅覚)で測定して行う臭気検査の試料とす
ことを特徴とする臭気採集方法。
【請求項3】
臭気検査ができる会社、研究所、工場等のスタッフが臭気検査対象の場所に出向かないで、臭気採集装置を用いて臭気を帯びた粒子をフィルターで捕獲し、臭気を採集する臭気採集方法であって、
前記臭気採集装置は、
本体と、
前記本体に設けられた送風機と、
前記本体内であって、前記送風機を駆動するモーターと、
前記本体に着脱自在に取り付けられ、前記送風機の送風通路内に位置し、前記送風通
路内の臭気を帯びた粒子を捕獲する前記フィルターと、
を備え、制御命令に基づいて移動しないものであり、
前記臭気採集装置を複数、前記臭気検査対象の場所へ送り、
前記場所で複数の前記臭気採集装置を運転して、臭気を帯びた粒子を捕獲し、
捕獲後の複数の前記フィルターを送り戻して、
送り戻された捕獲後の複数の前記フィルターを人の鼻(嗅覚)で測定して行う臭気検査の試料とす
ことを特徴とする臭気採集方法。
【請求項4】
臭気検査ができる会社、研究所、工場等のスタッフが臭気検査対象の場所に出向かないで、臭気採集装置を用いて臭気を帯びた粒子をフィルターで捕獲し、臭気を採集する臭気採集方法であって、
前記臭気採集装置は、
本体と、
前記本体に設けられた送風機と、
前記本体内であって、前記送風機を駆動するモーターと、
前記本体に着脱自在に取り付けられ、前記送風機の送風通路内に位置し、前記送風通
路内の臭気を帯びた粒子を捕獲する前記フィルターと、
を備え、制御命令に基づいて移動しないものであり、
前記臭気採集装置を複数、前記臭気検査対象の場所へ送り、
前記場所で複数の前記臭気採集装置を運転して、臭気を帯びた粒子を捕獲し、
捕獲後の前記フィルターを備えた複数の前記臭気採集装置を送り戻して、
送り戻された捕獲後の前記フィルターを備えた複数の前記臭気採集装置の複数の前記
フィルターを人の鼻(嗅覚)で測定して行う臭気検査の試料とす
ことを特徴とする臭気採集方法。
【請求項5】
臭気採集装置を臭気検査対象の場所から臭気検査ができる会社、研究所、工場等へ送
り戻す際、又は、前記臭気採集装置の運転終了後、
前記臭気採集装置のフィルターを気密性を有する覆い体で、覆って臭気が漏れないよ
うにする
ことを特徴とする請求項1又は請求項3記載の臭気採集方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、臭気採集方法及び臭気採集装置に係り、特に、臭気の採集を簡易に行うことができる臭気採集方法及び臭気採集装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の臭気採集用減圧器(臭気採集装置)は、ケーシング(1)の一方側に吸入用管(6)が設けられその一端である外端にバルブ(14)、他端の内端に接続管(7)が取り付けられる。また、接続管(7)の他端には、臭気採集袋(8)を取り付けている。また、ケーシング(1)の他端側には排気管(9)が設けられ、その先端は接続管(10)を介して真空ポンプ(11)が取り付けられている(特許文献参照)。
この臭気採集用減圧器(臭気採集装置)の真空ポンプ(11)を作動させて、ケーシング(1)の内部空間(12)の圧力は、大気圧より低くなるため、臭気ガスは、バルブ(14)、吸入用管(6)を通り、臭気採取袋(8)内に採取される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実開昭60-135652号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この臭気採集用減圧器(臭気採集装置)にあっては、真空ポンプ(11)を使用するため、真空ポンプ(11)の他に、気密性の高いケーシング(1)、バルブ(14)
等が必要で、臭気採取袋(8)の取り付け、取り外しが面倒な上、取り外しに失敗すると、最初から採取作業をしなければならず、面倒であるという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記の問題点を考慮してなされた臭気採集方法及び臭気採集装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の臭気採集方法は、臭気検査ができる会社、研究所、工場等のスタッフが臭気検査対象の場所に出向かないで、臭気採集装置を用いて臭気を帯びた粒子をフィルターで捕獲し、臭気を採集する臭気採集方法であって、前記臭気採集装置は、本体と、前記本体に設けられた送風機と、前記本体内であって、前記送風機を駆動するモーターと、前記本体に着脱自在に取り付けられ、前記送風機の送風通路内に位置し、前記送風通路内の臭気を帯びた粒子を捕獲する前記フィルターと、を備え、制御命令に基づいて移動しないものであり、前記臭気採集装置を前記臭気検査対象の場所へ送り、前記場所で前記臭気採集装置を運転して、臭気を帯びた粒子を捕獲し、捕獲後の前記フィルターを送り戻して、送り戻された捕獲後の前記フィルターを人の鼻(嗅覚)で測定して行う臭気検査の試料とすものである。
【0007】
また、請求項2記載の臭気採集方法は、臭気検査ができる会社、研究所、工場等のスタッフが臭気検査対象の場所に出向かないで、臭気採集装置を用いて臭気を帯びた粒子をフィルターで捕獲し、臭気を採集する臭気採集方法であって、前記臭気採集装置は、本体と、前記本体に設けられた送風機と、前記本体内であって、前記送風機を駆動するモーターと、前記本体に着脱自在に取り付けられ、前記送風機の送風通路内に位置し、前記送風通路内の臭気を帯びた粒子を捕獲する前記フィルターと、を備え、制御命令に基づいて移動しないものであり、 前記臭気採集装置を前記臭気検査対象の場所へ送り、前記場所で前記臭気採集装置を運転して、臭気を帯びた粒子を捕獲し、捕獲後の前記フィルターを備えた前記臭気採集装置を送り戻して、送り戻された捕獲後の前記フィルターを備えた前記臭気採集装置の前記フィルターを人の鼻(嗅覚)で測定して行う臭気検査の試料とすものである。
【0008】
また、請求項3記載の臭気採集方法は、臭気検査ができる会社、研究所、工場等のスタッフが臭気検査対象の場所に出向かないで、臭気採集装置を用いて臭気を帯びた粒子をフィルターで捕獲し、臭気を採集する臭気採集方法であって、前記臭気採集装置は、本体と、前記本体に設けられた送風機と、前記本体内であって、前記送風機を駆動するモーターと、前記本体に着脱自在に取り付けられ、前記送風機の送風通路内に位置し、前記送風通路内の臭気を帯びた粒子を捕獲する前記フィルターと、を備え、制御命令に基づいて移動しないものであり、前記臭気採集装置を複数、前記臭気検査対象の場所へ送り、前記場所で複数の前記臭気採集装置を運転して、臭気を帯びた粒子を捕獲し、捕獲後の複数の前記フィルターを送り戻して、送り戻された捕獲後の複数の前記フィルターを人の鼻(嗅覚)で測定して行う臭気検査の試料とすものである。
【0009】
また、請求項4記載の臭気採集方法は、臭気検査ができる会社、研究所、工場等のスタッフが臭気検査対象の場所に出向かないで、臭気採集装置を用いて臭気を帯びた粒子をフィルターで捕獲し、臭気を採集する臭気採集方法であって、前記臭気採集装置は、本体と、前記本体に設けられた送風機と、前記本体内であって、前記送風機を駆動するモーターと、前記本体に着脱自在に取り付けられ、前記送風機の送風通路内に位置し、前記送風通路内の臭気を帯びた粒子を捕獲する前記フィルターと、を備え、制御命令に基づいて移動しないものであり、前記臭気採集装置を複数、前記臭気検査対象の場所へ送り、前記場所で複数の前記臭気採集装置を運転して、臭気を帯びた粒子を捕獲し、捕獲後の前記フィルターを備えた複数の前記臭気採集装置を送り戻して、送り戻された捕獲後の前記フィルターを備えた複数の前記臭気採集装置の複数の前記フィルターを人の鼻(嗅覚)で測定して行う臭気検査の試料とすものである。

【0010】
また、請求項5記載の臭気採集方法は、請求項1又は請求項3記載の臭気採集方法において、臭気採集装置を臭気検査対象の場所から臭気検査ができる会社、研究所、工場等へ送り戻す際、又は、前記臭気採集装置の運転終了後、
前記臭気採集装置のフィルターを気密性を有する覆い体で、覆って臭気が漏れないようにするものである。
【発明の効果】
【0012】
また、請求項1又は2記載の臭気採集方法によれば、モーターを駆動して、臭気を帯びた粒子をフィルターで捕獲し、捕獲後の前記フィルターを備えた臭気採集装置又は捕獲後の前記フィルターを臭気検査の試料とするため、従来のような真空ポンプ、気密性の高いケーシング、バルブ等を使用せず、安価で、しかも、簡易に臭気検査をすることができ、更に、臭気採集装置を臭気検査対象の場所へ送り、前記場所で前記臭気採集装置を運転して、臭気を帯びた粒子を捕獲し、捕獲後の前記フィルターを備えた前記臭気採集装置又は捕獲後の前記フィルターを送り戻して、送り戻された捕獲後の前記フィルターを備えた前記臭気採集装置又は捕獲後の前記フィルターを臭気検査の試料とするため、臭気検査対象の場所に出向かなくても、サンプル臭気を採取することができる。
【0013】
また、請求項3又は4記載の臭気採集方法によれば、モーターを駆動して、臭気を帯びた粒子をフィルターで捕獲し、捕獲後の前記フィルターを備えた臭気採集装置又は捕獲後の前記フィルターを臭気検査の試料とするため、従来のような真空ポンプ、気密性の高いケーシング、バルブ等を使用せず、安価で、しかも、簡易に臭気検査をすることができ、更に、複数の臭気採集装置を臭気検査対象の場所へ送り、前記場所で複数の前記臭気採集装置を運転して、臭気を帯びた粒子を捕獲し、捕獲後の前記フィルターを備えた複数の前記臭気採集装置又は捕獲後の複数の前記フィルターを送り戻して、送り戻された捕獲後の前記フィルターを備えた複数の前記臭気採集装置又は捕獲後の複数の前記フィルターを臭気検査の試料とするため、臭気検査対象の場所に出向かなくても、サンプル臭気を採取することができ、また、臭気検査対象の場所に臭気採集装置を複数設置でき、臭気検査の結果により設置場所に起因する臭気改善を図ることができる。
【0014】
また、請求項記載の臭気採集方法によれば、上述した請求項又は請求項3記載の発明の効果に加え、臭気採集装置を臭気検査対象の場所へ送り戻す際、又は、前記臭気採集装置の運転終了後、記臭気採集装置のフィルターを気密性を有する覆い体で、
覆って臭気が漏れないようにするため、臭いの放出を防いで、より正確な臭気検査を行う
ことができ、また、例えば、くさい臭いの場合、周囲に不快感をも与えることを防ぐこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本発明の一実施例の臭気採集装置の概略的図である。
図2図2は、図1の臭気採集装置を分解して示す概略的分解斜視図である。
図3図3は、図1の臭気採集装置の一使用状態を示す概略的平面図である。
図4図4は、図1の臭気採集装置を覆い体で覆った状態の概略的図である。
図5図5は、図4の覆い体を開放して臭気検査の一態様を示す概略的図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の一実施例の臭気採集装置及び臭気採集方法を図1乃至図5を参照して説明する。
【0018】
図1に示すCは臭気採集装置で、臭気採集装置Cは、本体1と、この本体1に設けられた送風機2と、本体1内であって、送風機2を駆動する図示しないモーターと、本体1内であって、図示しないモーターを駆動する電源(例えば、電池、バッテリー)4と、本体1に着脱自在に取り付けられ、送風機2の送風通路P内に位置し、送風通路P内の臭気を帯びた粒子を捕獲するフィルター[例えば、不織布(ポリエステル不織布等)、布、ウレタンフォーム(スポンジ)等]5とを備えている。
なお、図示しないが、望ましくは、本体1内に電源(例えば、電池、バッテリー)4があった方が良いが、場合により、電源(例えば、電池、バッテリー)4を無くし、送風機2に接続された図示しないコード付きプラグを設け、設置場所で図示しない外部電源に図示しないコード付きプラグを接続するようにしても良い。
【0019】
また、臭気採集装置Cは、図1及び図2に示すように、送風カバー6、フィルター(フィルター5は、例えば、フィルター載置台71、フィルター押さえ72とを有するフィルター挟持部材7により保持される。)5、吸気口8、図示しない排気口(排気口は、送風機2と対向する本体1の部位に設けられている。)等を備えている。
【0020】
臭気採集装置Cを臭気検査対象の場所に設置し、送風機2を駆動させて、例えば、 約30分から数日程度運転させる。
その後、捕獲後のフィルター7を備えた臭気採集装置C又は捕獲後のフィルター7を臭気検査の試料とする。
【0021】
臭気検査は、例えば、平成7年環境庁告示第63号「臭気指数及び臭気排出濃度の算定の方法」に基づく三点比較式臭袋法による嗅覚測定で行う。
例えば、図4に示すように、捕獲後のフィルター5を備えた臭気採集装置C(又は図示しないが、捕獲後の臭気採集装置Cから取り出したフィルター5)を入れた袋10と、無臭の空気だけ入っている図示しない袋とを人の鼻(嗅覚)で測定して行う。
【0022】
従って、上述した臭気採集装置C(臭気採集方法)によれば、本体1と、この本体1に設けられた送風機2と、本体1内であって、送風機2を駆動する図示しないモーターと、本体1内であって、図示しないモーターを駆動する電源4[場合により、電源(例えば、電池、バッテリー)4を無くし、送風機2に接続された図示しないコード付きプラグを設け、設置場所で図示しない外部電源に図示しないコード付きプラグを接続するようにしても良い。]と、本体4に着脱自在に取り付けられ、送風機2の送風通路P内に位置し、送風通路P内の臭気を帯びた粒子を捕獲するフィルター5とを備えた臭気採集装置Cであって、捕獲後のフィルター5を備えた臭気採集装置C又は捕獲後のフィルター5を臭気検査の試料とするため、従来のような真空ポンプ、気密性の高いケーシング、バルブ等を使用せず、安価で、
しかも、時間をかけて、臭気を帯びた粒子を簡易に捕獲して臭気検査の試料とすることができ、
更に、臭気採集装置Cを臭気検査対象の場所(例えば、図3に示す飲食店)へ送り、前記場所(例えば、図3に示す飲食店)で臭気採集装置Cを運転して、臭気を帯びた粒子を捕獲し、
捕獲後のフィルター5を備えた臭気採集装置C又は捕獲後のフィルター5を送り戻して(送り戻し先は、例えば、臭気検査ができる会社、研究所、工場等)、
送り戻し先、例えば、臭気検査ができる会社、研究所、工場等において、送り戻された捕獲後のフィルター5を備えた臭気採集装置C又は捕獲後のフィルター5を臭気検査の試料とすることができ、かかる場合、臭気検査対象の場所に出向かなくても、サンプル臭気を採取することができる。
【0023】
次に、臭気採集装置Cの好適な例を下記に示す。
従来、臭気採集は、会社、研究所、工場等のスタッフが臭気検査対象の場所に出向いて行っていたが、本実施例の臭気採集方法は、臭気採集装置Cを1個又は、複数個、臭気検査対象の場所(例えば、図3に示す飲食店R)へ送り、前記場所(例えば、図3に示す飲食店R)で臭気採集装置Cを運転して、前記場所(例えば、図3に示す飲食店R)で臭気を帯びた粒子を捕獲したフィルター5を備えた臭気採集装置Cを送り戻して(送り戻し先は、例えば、臭気検査ができる会社、研究所、工場等)、
送り戻し先、例えば、臭気検査ができる会社、研究所、工場等において、臭気を帯びた粒子を捕獲したフィルター5を臭気検査の試料とするものである。
その際、臭気検査対象は、例えば、図3に示すように、複数でも良い。例えば、飲食店Rの厨房に1個、フロアーに2個設置する。
【0024】
また、臭気採集装置Cを臭気検査対象の場所へ送り戻す際、又は、臭気採集装置Cの運転終了後、臭気採集装置C全体を気密性を有する覆い体10で、覆って外方へ臭気が漏れないようにすると良い。覆い体10は、箱体、袋等で良い。
即ち、図4に示すように、気密性を有する覆い体10で臭気採集装置C全体を覆うことにより、結束部11により臭いを閉じ込め、臭気を帯びた粒子を捕獲したフィルター5及び該フィルター5周囲からの臭気の源である本体1からの臭いの放出を防いで、フィルター5を含めた臭気検査の試料とすることができ、より正確な臭気検査を行うことができ、また、例えば、くさい臭いの場合、周囲に不快感を与えることをも防ぐことができる。
【符号の説明】
【0025】
C 臭気採集装置
P 送風通路
R 飲食店
1 本体
2 送風機
4 電源
5 フィルター
6 送風カバー
7 フィルター挟持部材
8 吸気口
10 覆い体
11 結束部
71 フィルター載置台
72 フィルター押さえ
【要約】
【課題】
本発明の目的は、臭気の採集を簡易に行うことができる臭気採集方法及び臭気採集装置を提供するものである。
【解決手段】
臭気採集装置Cは、本体1と、この本体1に設けられた送風機2と、本体1内であって、送風機2を駆動するモーターと、本体1内であって、前記モーターを駆動する電源4と、本体1に着脱自在に取り付けられ、送風機2の送風通路P内に位置し、送風通路P内の臭気を帯びた粒子を捕獲するフィルター5とを備えた臭気採集装置Cであって、捕獲後のフィルター5を備えた臭気採集装置C又は捕獲後のフィルター5を臭気検査の試料とするものである。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5