(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-25
(45)【発行日】2024-05-08
(54)【発明の名称】IoTロッカー自販機
(51)【国際特許分類】
G07F 11/62 20060101AFI20240426BHJP
【FI】
G07F11/62 101
(21)【出願番号】P 2023145245
(22)【出願日】2023-09-07
【基礎とした実用新案登録】
【原出願日】2023-05-29
【審査請求日】2023-09-10
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523201454
【氏名又は名称】有限会社マスター
(74)【代理人】
【識別番号】100227488
【氏名又は名称】中重 善文
(72)【発明者】
【氏名】橘 弘
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-193790(JP,A)
【文献】特開2000-172915(JP,A)
【文献】特表2022-511789(JP,A)
【文献】実公平06-039406(JP,Y2)
【文献】特開2022-092634(JP,A)
【文献】特開2003-162760(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07F 11/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を収納する1つ以上の容器を有するロッカー本体と、
前記容器に収納し販売する前記物品の物品価格の表示手段と、
表示された前記物品価格で購入する場合に必要となる決済手段と、
決済された前記物品を前記容器から解錠して取出すための電子錠と、
前記表示手段を含み記号又は文字の入力手段を有するタッチパネル付表示装置と、
購入者に対するレシ-トに加え謎解きのヒントを印刷することができる印刷装置と、
前記物品価格表示及び前記電子錠を制御するための制御部
、記憶部
、並びにインターネット接続手段を有する情報処理装置と、
を備えるロッカー型物品自動販売装置であって、
前記情報処理装置が、前記容器に収納した前記物品の前記物品価格を自動的に値下するプログラム
、及びインターネットの利用が可能な謎解き用アプリケ-ションを実行でき
、電子帳簿保存法及びインボイス制度対応機能を有することを特徴とする、ロッカー型物品自動販売装置。
【請求項2】
前記情報処理装置が、電子帳簿保存法に対応するデ-タを含む自動メール発信手段を有することを特徴とする、請求項1
に記載のロッカー型物品自動販売装置。
【請求項3】
前記容器の内部に
棚、回転式台座
又はカメラを有することを特徴とする、請求項1
又は2に記載のロッカー型物品自動販売装置。
【請求項4】
前記ロッカ-本体
が、前記タッチパネル付表示装置に隣接した位置に主カメラを有することを特徴とする、請求項1
又は2に記載のロッカー型物品自動販売装置。
【請求項5】
前記ロッカー本体が、冷蔵装置を有することを特徴とする、請求項1
又は2に記載のロッカー型物品自動販売装置。
【請求項6】
前記ロッカー本体が、多言語での表示又は予め録音された外国語の音声ガイダンス再生の手段を有することを特徴とする、請求項1
又は2に記載のロッカー型物品自動販売装置。
【請求項7】
前記ロッカー本体が、
無償譲渡、容器に格納された物品の輸送者への運送委託、又は委託輸送者による空の指定容器への物品配達を行う手段を有することを特徴とする、請求項1
又は2に記載のロッカー型物品自動販売装置。
【請求項8】
前記ロッカー本体が、前記容器のレンタルスペース利用をさせる手段を有することを特徴とする、請求項1
又は2に記載のロッカー型物品自動販売装置。
【請求項9】
前記ロッカ-本体が、
前記タッチパネル付表示装置に隣接した位置にある前記主カメラの撮影画像に対する顔認証による前記タッチパネル付表示装置の下部に備える扉付き収納棚の解錠を行う手段を有することを特徴とする、
請求項4に記載のロッカー型物品自動販売装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ロッカー型物品自動販売装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年販売員を介さないWEBサイトを利用した商品売買が個人間売買も含めて盛んになってきている。しかし、WEBサイトを利用したシステムで購入する者はWEBサイトを利用することができる者に限定される。さらに、購入者(購入を希望又は検討する者を含む。以下同様。)により現物を確認した上で商品を購入したいと考える者も多数存在する。また、個人間の商品売買においては、販売者が商品現物をどこかの店舗に陳列するということも現実的ではない。そこで、無店舗無人販売であっても購入者がロッカーに格納された商品の現物を実際に見た上で購入することができる、ロッカーを利用した物品販売装置が使用されてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし従来のロッカー型物品自動販売装置は、需要に合致しない値付により長期間購入されずロッカー内に滞留したり、それ故賞味期限の短い物品の販売には不向きであるといった問題があった。
【0005】
本開示では、上記課題を解決すべく、ロッカー型物品自動販売装置に自動値下機能を付すことにより、長期滞留や、賞味期限の短い物品であっても、ロッカー型物品自動販売装置の利便性を損なうことなく販売できるようにする技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態によると、物品を収納する1つ以上の容器を有するロッカー本体と、当該容器に収納し販売する物品の物品価格の表示手段と、表示された物品価格で購入する場合に必要となる決済手段と、決済された物品を容器から解錠して取出すための電子錠と、前述の表示手段を含み記号又は文字の入力手段を有するタッチパネル付表示装置と、購入者に対するレシ-トに加え謎解きのヒントを印刷することができる印刷装置と、物品価格表示及び電子錠を制御するための制御部、記憶部、並びにインターネット接続手段を有する情報処理装置と、を備えるロッカー型物品自動販売装置であって、当該情報処理装置が、容器に収納した物品の物品価格を自動的に値下するプログラム、及びインターネットの利用が可能な謎解き用アプリケ-ションを実行でき、電子帳簿保存法及びインボイス制度対応機能を有することを特徴とする、ロッカー型物品自動販売装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、販売者は、ロッカー型自動販売装置に格納した物品価格を自動的に値下することにより、販売機会逸失の最小化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】ロッカー型物品自動販売装置本体1の外観を示す斜視図である。
【
図2】サーバ10等をロッカー型物品自動販売装置本体1にネットワークNで接続した場合の構成を示す概念図である。
【
図3】サーバ10の機能構成を示すブロック図である。
【
図4】ロッカー型物品自動販売装置本体1を機能させる情報処理端末20の機能構成を示すブロック図である。
【
図5】自動販売処理1(自動値下:OFFの場合)の動作を示すフローチャートである。
【
図6】自動販売処理2(自動値下:定間隔ONの場合)の動作を示すフローチャートである。
【
図7】自動販売処理3(自動値下:定刻ONの場合)の動作を示すフローチャートである。
【
図8】販売者テーブル1012のデータ構造を示す図である。
【
図9】販売制限謎解きテーブル1013のデータ構造を示す図である。
【
図10】アンケートテーブル1014のデータ構造を示す図である。
【
図11】取引テーブル2012のデータ構造を示す図である。
【
図12】情報処理装置を構成する一般的なコンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態を説明する全図において、共通の構成要素には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。なお、以下の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが本開示の必須の構成要素であるとは限らない。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
【0010】
<ロッカー型物品自動販売装置の構成>
本開示におけるロッカー型物品自動販売装置は、
図1及び
図2に示すように、ロッカー本体(筐体)1、販売用物品を収納するロッカー内の箱型スペースである容器2、物品価格の表示手段であり、かつ数値又は文字の入力手段を提供するタッチパネル付ディスプレイ3、決済手段等を提供する決済用装置、主カメラ8、レシート等を排出する印刷装置、冷蔵ユニット9、情報処理端末20、無線アンテナ7、サーバ10で構成される。情報処理端末20はロッカー本体内に設置されるものとして開示するが、その一部又は全部がロッカー本体の外に置かれ、ネットワークNにより接続されていても差し支えない。ネットワークNは、インターネット又は携帯電話事業者の回線を想定して開示するが、それらに限られず、例えば専用回線であっても良い。同様に、サーバ10はロッカー本体の外に置かれネットワークNによりロッカー本体1内のデバイスと接続されているものとして開示するが、その一部又は全部がロッカー本体1内に格納されていても差し支えない。
【0011】
<容器の構成>
本開示における容器は、
図1に示すように鍵機能付きの容器扉2a、ガラス又は透明アクリル板等の透明の素材で出来た容器窓2b、及び取手2cを備える他、容器扉2aが開かないように施錠する電子錠、容器の内部の下方に容器棚、容器の上部にLED照明、容器の奥側には容器内カメラを備える。容器棚の上には、販売用物品を載せて回転させるための回転式台座を、容器の奥には冷蔵ユニット9を取り付けることができる。尚、冷蔵ユニット9と容器内カメラが干渉する場合は容器内カメラの設置は省略する。
【0012】
<決済用装置の構成>
本開示における決済用装置は、
図1に示すような紙幣挿入返却口4a、コイン投入口4b、コイン取出口4c、クレジットカード決済用カードリーダ6、二次元コードリーダ5の他、電子マネーリーダライタを含む。
【0013】
<情報処理装置の構成>
本開示における情報処理装置は、
図2に示すように、情報処理端末20、サーバ10で構成される他、任意の情報処理端末30を接続することができる。以下、情報処理装置関連の図面を参照しつつ記述する。
図2は、サーバ10等をロッカー型物品自動販売装置本体1にインターネットで接続した場合の構成を示す概念図である。
図3は、サーバ10の機能構成を示すブロック図である。
図4は、ロッカー型物品自動販売装置本体1に内蔵された情報処理端末20の機能構成を示すブロック図である。
【0014】
各情報処理装置は演算装置と記憶装置とを備えたコンピュータにより構成されている。コンピュータの基本ハードウェア構成および、当該ハードウェア構成により実現されるコンピュータの基本機能構成は後述する。サーバ10、情報処理端末20、任意の情報処理端末30のそれぞれについて、後述するコンピュータの基本ハードウェア構成およびコンピュータの基本機能構成と重複する説明は省略する。
【0015】
<サーバ10の構成>
サーバ10は、購入者に対してロッカーの各容器2及びその容器2内に収納する販売用物品に関する情報を登録・記憶し必要に応じ演算して提供する情報処理装置である。サーバ10は、記憶部101、制御部104を備える。
【0016】
<サーバ10の記憶部101の構成>
サーバ10の記憶部101は、アプリケーションプログラム1011、販売者テーブル1012、販売制限謎解きテーブル1013,及びアンケートテーブル1014を備える。
【0017】
図8は、販売者テーブル1012のデータ構造を示す図である。販売者テーブル1012は、購入者に対してロッカーの各容器2及びその容器2内に収納する販売用物品に関する情報を記憶し管理するテーブルである。販売者は、ロッカーの各容器2及びその容器2内に収納する販売用物品に関する情報の登録を行うことで、当該情報が販売者テーブル1012の新しいレコードに記憶される。これにより、購入者は本開示にかかるサービスを利用できるようになる。販売者テーブル1012は、容器IDを主キーとして、販売者ID、販売者名、物品ID、物品名、物品価格、要冷蔵フラグ、販売終了日時、値下フラグ、販売開始価格、値下開始日時、値下間隔、値下額、値下1価格、値下2日時、値下2価格、値下3日時、値下3価格、値下4日時、値下4価格、値下5日時、値下5価格、値下6日時、値下6価格、値下7日時、値下7価格、値下8日時、値下8価格、値下9日時、値下9価格、値下10日時、値下10価格、表示広告、アンケートID、謎解きID、謎解き正答リターンのカラムを有するテーブルである。
【0018】
販売者IDは、販売者を識別するための販売者識別情報を記憶する項目である。販売者識別情報は、販売者ごとにユニークな値が設定されている項目である。
販売者名は、販売者の名前を記憶する項目である。販売者名は、氏名ではなく、ニックネームなど任意の文字列を設定しても良い。
容器IDは、ロッカー型物品自動販売機本体1内に設置する、電子錠を各1つ備えた各販売用物品を収納するための個別スペースである容器2を識別するための容器識別情報を記憶する項目である。容器IDは、ロッカー型物品自動販売機本体1内における容器2ごとにユニークな値が設定されている項目である。
物品IDは、販売用物品を識別するための物品識別情報を記憶する項目である。物品識別情報は、物品ごとにユニークな値が設定されている項目である。
物品名は、各物品IDに対応する販売用物品の名称を記憶する項目である。物品名は、物品の普通の名称ではなくとも良く、ニックネームなど任意の文字列を設定しても良い。
物品価格は、販売用物品の販売価格を記憶する項目である。物品価格は、情報処理端末20に備えられたディスプレイ3等を通じて表示させることができる。初期値には後述の販売開始価格と同一の情報が格納されるが、自動値下が行われた場合には、値下後の価格が物品価格として設定し直される。このため物品価格は購入操作時点の販売価格でもある。
要冷蔵フラグは、容器2内に保管の際に、冷蔵されていることが必要な販売用物品であるか否かを区別するフラグである。このフラグが「要:1」に設定されている場合には、容器背面に設置された冷蔵ユニット9が稼働し、所定の条件での冷蔵保管を行うことができる。このフラグが「不要:0」に設定された場合には、冷蔵装置は稼働しない。
販売終了日時は販売を終了する日時である。賞味期限のある食品等が期限を超えて販売されることのないように販売終了日時の到来した容器内の物品の自動販売は終了する。
値下フラグは、販売用物品について自動値下をするか否か、自動値下をする場合は、定間隔の自動値下若しくは定刻の自動値下のいずれを行うかを設定するフラグである。値下フラグは、「OFF」、「定間隔ON:1」、「定刻ON:2」のいずれかの値を取る。値下フラグ毎の動作については後述する。
販売開始価格は、当該ロッカー型物品自動販売装置に格納する各物品につき、最初に提示する販売価格を記憶する項目である。販売開始価格は通常、情報処理端末20に備えられたディスプレイ3等を通じて表示させる。
値下開始日時は自動値下を開始する日時である。値下フラグが「定間隔ON:1」に設定された場合に値下開始日時に第一回目の値下が自動的に実施される。
値下間隔は、値下フラグが「定間隔ON:1」に設定された場合に参照されるカラムであり、値下間隔で設定した時間が経過する毎に自動値下が繰り返される。
値下額は、値下フラグが「定間隔ON:1」に設定された場合に参照されるカラムであり、自動値下実施時には毎回当該値下額分の値下が実施される。
値下下限は、値下フラグが「定間隔ON:1」に設定された場合に参照されるカラムであり、自動値下による値下ではこの値下下限に登録された額を下回ることはない。
値下1価格は、値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合に参照されるカラムであり、値下開始日時に到達時の自動値下実施時には値下1価格への値下が実施される。
値下2日時は、値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合に参照されるカラムであり、値下開始日時に一度値下が行われた後、値下2日時が到来すると、更なる自動値下が実施される。
値下2価格は、値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合に参照されるカラムであり、値下2日時に到達した自動値下実施時には値下2価格への値下が実施される。
値下3日時は、値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合に参照されるカラムであり、値下2日時に値下が行われた後、値下3日時が到来すると、更なる自動値下が実施される。
値下3価格は、値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合に参照されるカラムであり、値下3日時に到達した自動値下実施時には値下3価格への値下が実施される。
値下4日時は、値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合に参照されるカラムであり、値下3日時に値下が行われた後、値下4日時が到来すると、更なる自動値下が実施される。
値下4価格は、値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合に参照されるカラムであり、値下4日時に到達した自動値下実施時には値下4価格への値下が実施される。
値下5日時は、値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合に参照されるカラムであり、値下4日時に値下が行われた後、値下5日時が到来すると、更なる自動値下が実施される。
値下5価格は、値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合に参照されるカラムであり、値下5日時に到達した自動値下実施時には値下5価格への値下が実施される。
値下6日時は、値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合に参照されるカラムであり、値下5日時に値下が行われた後、値下6日時が到来すると、更なる自動値下が実施される。
値下6価格は、値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合に参照されるカラムであり、値下6日時に到達した自動値下実施時には値下6価格への値下が実施される。
値下7日時は、値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合に参照されるカラムであり、値下6日時に値下が行われた後、値下7日時が到来すると、更なる自動値下が実施される。
値下7価格は、値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合に参照されるカラムであり、値下7日時に到達した自動値下実施時には値下7価格への値下が実施される。
値下8日時は、値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合に参照されるカラムであり、値下7日時に値下が行われた後、値下8日時が到来すると、更なる自動値下が実施される。
値下8価格は、値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合に参照されるカラムであり、値下8日時に到達した自動値下実施時には値下8価格への値下が実施される。
値下9日時は、値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合に参照されるカラムであり、値下8日時に値下が行われた後、値下9日時が到来すると、更なる自動値下が実施される。
値下9価格は、値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合に参照されるカラムであり、値下9日時に到達した自動値下実施時には値下9価格への値下が実施される。
値下10日時は、値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合に参照されるカラムであり、値下9日時に値下が行われた後、値下10日時が到来すると、更なる自動値下が実施される。
値下10価格は、値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合に参照されるカラムであり、値下10日時に到達した自動値下実施時には値下10価格への値下が実施される。
値下2日時、値下2価格、値下3日時、値下3価格、値下4日時、値下4価格、値下5日時、値下5価格、値下6日時、値下6価格、値下7日時、値下7価格、値下8日時、値下8価格、値下9日時、値下9価格、値下10日時、値下10価格のカラムはロッカー本体内タッチパネル3等又はネットワークN経由で接続された任意の情報処理端末30により随時登録更新が可能であり、そのため値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合には何度でも自動値下設定の変更が可能である。
表示広告は、物品に関する広告情報等であり、購入者の参考情報としてロッカー本体1又はインターネット経由で参照することができる。
アンケートIDは、後述のアンケートテーブル1014に登録されたアンケートIDをこのカラムに入力することにより、購入者の物品購入直後等に実施されるアンケートの質問を、ロッカー本体1のディスプレイ3等又はインターネット経由で表示させることができる。
謎解きIDは、後述の販売制限謎解きテーブル1013に登録された謎解きIDをこのカラムに入力することにより、購入者に対して表示される謎解き問題を、ロッカー本体1のディスプレイ3等又はインターネット経由で表示させることができる。
謎解き正答リターンは、購入者が入力した謎解きの回答が、後述の販売制限謎解きテーブル1013に登録された正答と一致する場合に、購入者に対して付与する特典等の標語を登録するカラムである。ディスプレイ3に表示された質問に対する答えをタッチパネル付きディスプレイ3上のキーボード等で購入者等に入力してもらい、正解なら前述の特典等の標語に対応する動作を行う。販売者はこのカラムを利用して正答した購入者に対するリターンを与えるプログラムをアプリケーションプログラム1011等に含めることができる。
販売者テーブル1012のレコードに登録される情報は、ロッカー本体1に設置されたタッチパネル付ディスプレイ3内に表示されるキーボード又はインターネット接続された任意の情報処理端末30から登録することができる。
【0019】
図9は、販売制限謎解きテーブル1013のデータ構造を示す図である。販売制限謎解きテーブル1013は、販売制限を行うための購入者に対して提示する謎解き問題に関する情報を記憶し、管理するテーブルである。販売制限謎解きテーブル1013は、謎解きID、質問、ヒント、正答のカラムを有する。
【0020】
謎解きIDは、販売制限を行う購入者に対して提示する謎解き問題としての質問を特定する識別情報である。謎解きIDは、質問ごとにユニークな値が設定されている項目である。
質問は、購入者に対して提示する謎解き問題の内容を記憶する項目である。
ヒントは、謎解き問題のヒントを記憶する項目である。ヒントは所望するタイミングで、ロッカー本体の印刷装置、ディスプレイ3又はインターネット経由で表示させることができる。
正答は、謎解き問題の正答を記憶する項目である。購入者の謎解き問題に対する回答入力と正答とが一致した場合には、販売者テーブル1012の謎解き正答リターンに登録した特典等の標語に対応する動作を行う。特典等の標語には、例えばロッカー1内の物品を無償引き渡しを行う「0円販売」、ロッカー1内の物品を値引き価格で購入出来る「値引きクーポン扱い」、ロッカー1内の物品を購入出来るようにする、すなわち正解者にしか販売しない「限定販売」、近隣店舗の値引き券や何かに使える二次元コード、正解者向けのメッセージ等予め設定された内容の印刷物を発行する「値引券等」があり、それらに対応する動作を行う。
【0021】
図10は、アンケートテーブル1014のデータ構造を示す図である。アンケートテーブル1014は、購入者に対する購入後のアンケートに関する情報を記憶し、管理するテーブルである。アンケートテーブル1014は、アンケートID、質問、選択方法、選択肢1、選択肢2、選択肢3、選択肢4、選択肢5、選択肢6、選択肢7のカラムを有する。
【0022】
アンケートIDは、購入者に対する購入後のアンケートとしての質問を特定する識別情報である。アンケートIDは、質問ごとにユニークな値が設定されている項目である。
質問は、購入者に対する購入後のアンケートとしての質問内容を記憶する項目である。質問に対する回答は、購入者が提示される選択肢の中から選択する。
選択方法には、購入者が提示された選択肢を選択する場合に、2以上の選択肢を選択して解答することができる「0:複数可」と、1つの選択肢しか選択できない「1:択一」があり、どちらかの数字をこの欄に入力する。選択肢1は、質問に対応する選択肢の1番目として提示する回答候補を入れるカラムである。同様に、選択肢2は、質問に対応する選択肢の2番目として提示する回答候補を入れるカラムである。選択肢3は、質問に対応する選択肢の3番目として提示する回答候補を入れるカラムである。選択肢4は、質問に対応する選択肢の4番目として提示する回答候補を入れるカラムである。選択肢5は、質問に対応する選択肢の5番目として提示する回答候補を入れるカラムである。選択肢6は、質問に対応する選択肢の6番目として提示する回答候補を入れるカラムである。選択肢7は、質問に対応する選択肢の7番目として提示する回答候補を入れるカラムである。選択肢1、選択肢2、選択肢3、選択肢4、選択肢5、選択肢6、及び選択肢7は所望するタイミングで、ロッカー本体の印刷装置、ディスプレイ3又はインターネット経由で表示させることができる。
【0023】
<サーバ10の制御部104の構成>
サーバ10の制御部104は、登録制御部1041、在庫管理部1042、通信部1043を備える。制御部104は、記憶部101に記憶されたアプリケーションプログラム1011を実行することにより、各機能ユニットの機能を実現する。
【0024】
登録制御部1041は、販売者が、ロッカーの各容器2及びその容器2内に収納する販売用物品に関する情報を記憶する処理を行う。
販売者テーブル1012に記憶される情報は、販売者が任意の情報処理端末30からサービス提供者が運営するウェブページなどを開き、所定の入力フォームに情報を入力しサーバ10へ送信する、又は、ロッカー本体に備えるタッチパネル3より入力してサーバ10へ送信する。登録制御部1041は、受信した情報を販売者テーブル1012の新しいレコードに記憶し、ロッカーの各容器2及びその容器2内に収納する販売用物品に関する情報の初期登録が完了する。これにより、販売者テーブル1012に記憶された情報が利用できるようになる。
登録制御部1041による登録情報の販売者テーブル1012への登録に先立ち、サービス提供者は所定の審査を行い販売者によるロッカー型物品自動販売装置の利用可否を制限しても良い。販売者IDは、ユーザを識別できる任意の文字列または数字で良く、販売者が希望する任意の文字列または数字、もしくは登録制御部1041が自動的に任意の文字列または数字を設定しても良い。
【0025】
在庫管理部1042は、ロッカー型物品自動販売装置の各容器内に収納する販売用物品の在庫関連処理を実行する。
【0026】
通信部1043は、情報処理端末20及び任意の情報処理端末30等との通信処理を実行する。
【0027】
<情報処理端末20の構成>
情報処理端末20は、ロッカー本体1内入出力装置の制御及びロッカー型物品自動販売装置を利用する購入者が購入する取引の記録をする情報処理装置である。なお、情報処理端末20は、サーバ・デスクトップPC・ノートPCであってもよい。情報処理端末20は、記憶部201、制御部204、入力装置206、出力装置208、決済装置209を備える。
【0028】
<情報処理端末20の記憶部201の構成>
情報処理端末20の記憶部201は、アプリケーションプログラム2011、取引テーブル2012を備える。
【0029】
アプリケーションプログラム2011は、記憶部201に予め記憶されていても良いし、通信IFを介してサービス提供者が運営するウェブサーバ等からダウンロードする構成としても良い。
アプリケーションプログラム2011は、ウェブブラウザアプリケーションなどのアプリケーションを含む。
アプリケーションプログラム2011は、情報処理端末20に記憶されているウェブブラウザアプリケーション上で実行されるJavaScript(登録商標)などのインタープリター型プログラミング言語を含む。
【0030】
図11は、取引テーブル2012のデータ構造を示す図である。取引テーブル2012は、購入者がロッカーの各容器2及びその容器2内に収納する販売用物品を購入した際の各種情報を記憶し管理するテーブルである。購入者が、ロッカーの各容器2及びその容器2内に収納する販売用物品の購入を行うことで、当該取引情報が取引テーブル2012の新しいレコードに記憶される。これにより、販売者は購入者の購入履歴を確認、保存できるようになる。
取引テーブル2012は、購入IDを主キーとして、購入日時、容器ID、購入価格、アンケート回答、謎解き正誤のカラムを有するテーブルである。
【0031】
購入IDは、個々の購入に係る取引を識別するための取引識別情報を記憶する項目である。取引識別情報は、取引ごとにユニークな値が設定されている項目である。
購入日時は、購入者が購入した日時を記憶する項目である。
容器IDは、購入者が購入した販売用物品に対応する容器IDを記憶する項目である。
購入価格は、購入者が購入した時点の物品価格を記憶する項目である。購入時に自動値下がされていた場合には、値下後の価格を記憶する。
アンケート回答は、購入者の物品購入直後等に実施されるアンケートの質問に対する購入者の回答を記録する項目である。
謎解き正誤は、購入者に対して表示された謎解き問題に対する購入者の回答の正誤を、記憶させる項目である。
【0032】
<情報処理端末20の制御部204の構成>
情報処理端末20の制御部204は、入力制御部2041、出力制御部2042、決済制御部2043、及び通信部2044を備える。制御部204は、記憶部201に記憶されたアプリケーションプログラム2011を実行することにより、各機能ユニットの機能を実現する。
【0033】
<情報処理端末20の入力装置206の構成>
情報処理端末20の入力装置206は、カメラ2061、キーボート2062、タッチデバイス2063、二次元バーコード読取ユニット2064を備える。
【0034】
<情報処理端末20の出力装置208の構成>
情報処理端末20の出力装置208は、ディスプレイ2081、スピーカ2082、電子錠2083、冷蔵ユニット2084を備える。
【0035】
<ロッカー型物品自動販売装置の動作>
以下、ロッカー型物品自動販売装置の各処理について説明する。
図5は、自動販売処理1(自動値下:「OFF」の場合)の動作を示すフローチャートである。
図6は、自動販売処理2(自動値下:「定間隔ON」の場合)の動作を示すフローチャートである。
図7は、自動販売処理3(自動値下:「定刻ON」の場合)の動作を示すフローチャートである。
【0036】
<自動販売処理>
自動販売処理は、ロッカー型物品自動販売装置における自動販売を実施するための処理である。
【0037】
<自動販売処理の概要>
自動販売処理は、ロッカー型物品自動販売装置における自動販売を、自動値下を行わない場合、時間的に定間隔にて自動値下を行う場合、予め設定した時刻に自動値下を行う場合の3通りで処理内容が異なる。3通りそれぞれにつき以下に処理の詳細を開示する。
【0038】
<自動販売処理1の詳細(値下フラグが「OFF」に設定された場合の例)>
以下に、自動販売処理1の詳細(自動値下を行わない場合の例)の詳細を説明する。
【0039】
ステップS101において、サーバ10の登録制御部1041は、ロッカー本体1又は任意の情報処理端末30から販売者テーブル1012の各カラム情報を取得して販売者テーブル1012に記憶させる。
具体的には、ロッカー本体1に関する情報処理端末20の入力制御部2041は、キーボード2062、タッチデバイス2063等の入力装置206により、又は任意の情報処理端末30にて入力された入力データをサーバ10へ送信する。入力データには、販売者ID、販売者名、及び主キーである容器IDに対応する、物品ID、物品名、物品価格、要冷蔵フラグ、販売終了日時、値下フラグ、販売開始価格、値下開始日時、値下間隔、値下額、値下1価格、値下2日時、値下2価格、値下3日時、値下3価格、値下4日時、値下4価格、値下5日時、値下5価格、値下6日時、値下6価格、値下7日時、値下7価格、値下8日時、値下8価格、値下9日時、値下9価格、値下10日時、値下10価格、表示広告、アンケートID、謎解きID、謎解き正答リターンが含まれる。サーバ10の登録制御部1041は、送付を受付け、当該入力データを記憶部101の販売者テーブル1012のそれぞれの該当カラムに記憶させる。
【0040】
ステップS102において、サーバ10の登録制御部1041は、ステップS101において取得した入力データに基づき販売用物品の販売関連情報を表示する。
具体的には、サーバ10の登録処理部1041は、記憶部101の販売者テーブル1012に記憶された、販売用物品が格納された各容器IDに関する、容器ID、物品名、販売開始価格、表示広告、必要の場合には謎解き及び販売終了日時の各カラムの項目の情報を情報処理端末20の制御部204にある出力制御部2042を介してディスプレイ2081等の出力装置208を通じて表示する。なお、現在時刻が販売終了日時より遅い時刻となった容器に関する情報は表示しない、若しくは表示を停止する。同様の情報を、インターネット経由での販売用に、任意の情報処理端末30において表示させることもできる。また、冷蔵フラグが「要:1」である場合には冷蔵ユニット2084を稼働させて冷蔵保管を行う。この状態で購入者による購入処理を待つ。
【0041】
購入者がステップS102の表示に基づき購入品の選択操作を行った場合、当ロッカー型物品自動販売装置はステップS301として、選択された物品に対応する容器IDを取得する。具体的には、情報処理端末20の入力制御部2041が、キーボード2062若しくはタッチデバイス2063等の入力装置206から、表示され購入者に選択された容器IDを取得し、記憶部201の取引テーブル2012の容器IDカラムに記憶する。このとき情報処理端末20の制御部204は購入IDを生成し、購入日時とともに取引テーブル2012に記憶する。
【0042】
同時に、当ロッカー型物品自動販売装置はステップS302として、サーバ10の記憶部101にある販売者テーブル1012の物品価格を取得し、情報処理端末20の記憶部201にある取引テーブル2012の購入価格カラムに記憶する。
【0043】
次に、当ロッカー型物品自動販売装置はステップS303として、情報処理端末20の制御部204にある決済制御部2043を通じて、購入者と代金決済を行う。
具体的には情報処理端末20の決済装置209にあるビルバリデータ2091及びコインメカニズム2092を使用して現金収受を行うか、カードリーダ2093を使用してクレジットカード決済、若しくは電子マネーリーダライタ2094を使用して各種電子マネー決済、又はインターネット経由の電子決済を実施する。
【0044】
決済が完了したら、当ロッカー型物品自動販売装置はステップS304として、電子錠を解錠し、購入者が購入した物品を取り出せるようにする。
具体的には、情報処理端末20の制御部204にある出力制御部2042を通じて、購入した容器IDに対応する容器の電子錠2083の解錠を行う。
【0045】
<自動販売処理2の詳細(値下フラグが「定間隔ON:1」に設定された場合の例)>
値下フラグが「定間隔ON:1」に設定された場合には、まず値下開始日時に値下額に登録された金額の値下をロッカー型物品自動販売装置が実施し、更新された物品価格をディスプレイ等に表示する。
以下に、自動販売処理2の詳細(時間的に定間隔にて自動値下を行う場合の例)の詳細を説明する。
【0046】
ステップS101において、サーバ10の登録制御部1041は、ロッカー本体1又は任意の情報処理端末30から販売者テーブル1012の各カラム情報を取得して販売者テーブル1012に記憶させる。
具体的には、ロッカー本体1に関する情報処理端末20の入力制御部2041は、キーボード2062、タッチデバイス2063等の入力装置206により、又は任意の情報処理端末30にて入力された入力データをサーバ10へ送信する。入力データには、販売者ID、販売者名、及び主キーである容器IDに対応する、物品ID、物品名、物品価格、要冷蔵フラグ、販売終了日時、値下フラグ、販売開始価格、値下開始日時、値下間隔、値下額、値下1価格、値下2日時、値下2価格、値下3日時、値下3価格、値下4日時、値下4価格、値下5日時、値下5価格、値下6日時、値下6価格、値下7日時、値下7価格、値下8日時、値下8価格、値下9日時、値下9価格、値下10日時、値下10価格、表示広告、アンケートID、謎解きID、謎解き正答リターンが含まれる。サーバ10の登録制御部1041は、送付を受付け、当該入力データを記憶部101の販売者テーブル1012のそれぞれの該当カラムに記憶させる。
【0047】
ステップS102において、サーバ10の登録制御部1041は、ステップS101において取得した入力データに基づき販売用物品の販売関連情報を表示する。
具体的には、サーバ10の登録処理部1041は、記憶部101の販売者テーブル1012に記憶された、販売用物品が格納された各容器IDに関する、容器ID、物品名、販売開始価格、表示広告、必要な場合には謎解き及び販売終了日時の各カラムの項目の情報を情報処理端末20の制御部204にある出力制御部2042を介してディスプレイ2081等の出力装置208を通じて表示する。なお、現在時刻が販売終了日時より遅い時刻となった容器に関する情報は表示しない、若しくは表示を停止する。同様の情報を、インターネット経由での販売用に、任意の情報処理端末30において表示させることもできる。また、冷蔵フラグが「要:1」である場合には冷蔵ユニット2084を稼働させて冷蔵保管を行う。この状態で購入者による購入処理が受付られるようにする。
【0048】
以後は自動値下の動作につき記述する。
S102を実施した状態において、ステップS201として、現在時刻が、サーバ10の販売者テーブル1012の値下開始日時に到達したか否かを、制御部104が現在時刻と比較することにより判断する。現在時刻が値下開始日時に到達する前である場合は、値下を行わず、ステップS102で行った表示を維持する。また、現在時刻が販売終了日時より遅い時刻となった容器に関する情報は表示しない、若しくは表示を停止する。
現在時刻が値下開始日時に到達したと制御部104が判断した場合は、制御部104はステップS202として販売者テーブルから販売開始価格と同一である物品価格及び値下額の情報を取り出し、「物品価格ー値下額」の演算を実施する。制御部104はその演算結果を改めて販売者テーブル1012の物品価格カラムに記憶させ、S102の表示の内、物品価格の表示のみを更新表示させる。これにより、当該ロッカー型物品自動販売装置は自動値下を実施できる。
引き続き制御部104は、ステップS203として、前回値下時点から、販売者テーブル1012から取出した値下間隔のカラムに記憶された時間が経過したか否かを判断する。
現在時刻が前回値下時点から値下間隔が経過した時間に到達しない段階では、値下を行わず、現状の価格表示を維持する。
現在時刻が前回値下時点から値下間隔のカラムに記憶された時間が経過したと制御部104が判断した場合は、制御部104はステップS204として販売者テーブルから「物品価格」及び値下額の情報を取り出し、「物品価格ー値下額」の演算を実施する。制御部104はその演算結果を改めて販売者テーブル1012の物品価格カラムに記憶させ、S202の表示の内、物品価格の表示のみを更新させる。
但し、制御部104は、更新された物品価格を表示する前に、ステップS205として、販売者テーブル1021から値下下限の情報を取り出し、一旦更新した物品価格のカラムの情報と比較する。
若し、送信された物品価格が値下下限を下回っていた場合は、制御部104は、値下下限のカラムに記憶された価格を物品価格のカラムに入れる。若し送信された物品価格が値下下限を下回らない場合は、物品価格のカラムの情報を維持する。この判断を終えた後、制御部104は、物品価格の表示を行う。そして、送信された物品価格が値下下限を下回らない場合のみ、ステップS203からS205迄のステップを繰り返す。
これにより、当ロッカー型物品自動販売装置は物品価格が値下下限に達する迄、自動的に値下を実施する。
【0049】
購入者は、ステップS102以降はいつでも購入操作を行うことができる。 購入者がステップS102の表示に基づき購入品の選択操作を行った場合、当ロッカー型物品自動販売装置はステップS301として、選択された物品に対応する容器IDを取得する。具体的には、情報処理端末20の入力制御部2041が、キーボード2062若しくはタッチデバイス2063等の入力装置206から、表示され購入者に選択された容器IDを取得し、記憶部201の取引テーブル2012の容器IDカラムに記憶する。このとき情報処理端末20の制御部204は購入IDを生成し、購入日時とともに取引テーブル2012に記憶する。
【0050】
同時に、当ロッカー型物品自動販売装置はステップS302として、サーバ10の記憶部101にある販売者テーブル1012の物品価格を取得し、情報処理端末20の記憶部201にある取引テーブル2012の購入価格カラムに記憶する。
【0051】
次に、当ロッカー型物品自動販売装置はステップS303として、情報処理端末20の制御部204にある決済制御部2043を通じて、購入者と代金決済を行う。
具体的には情報処理端末20の決済装置209にあるビルバリデータ2091及びコインメカニズム2092を使用して現金収受を行うか、カードリーダ2093を使用してクレジットカード決済、若しくは電子マネーリーダライタ2094を使用して各種電子マネー決済、又はインターネット経由の電子決済を実施する。
【0052】
決済が完了したら、当ロッカー型物品自動販売装置はステップS304として、電子錠を解錠し、購入者が購入した物品を取り出せるようにする。
具体的には、情報処理端末20の制御部204にある出力制御部2042を通じて、購入した容器IDに対応する容器の電子錠2083の解錠を行う。
【0053】
<自動販売処理3の詳細(値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合の例)>
値下フラグが「定刻ON:2」に設定された場合には、まず値下開始日時に値下1価格に登録された金額への値下をロッカー型物品自動販売装置が実施し、更新された物品価格をディスプレイ3等に表示する。
以下に、自動販売処理の詳細(予め設定した時刻に自動値下を行う場合の例)の詳細を説明する。
【0054】
ステップS101において、サーバ10の登録制御部1041は、ロッカー本体1又は任意の情報処理端末30から販売者テーブル1012の各カラム情報を取得して販売者テーブル1012に記憶させる。
具体的には、ロッカー本体1に関する情報処理端末20の入力制御部2041は、キーボード2062、タッチデバイス2063等の入力装置206により、又は任意の情報処理端末30にて入力された入力データをサーバ10へ送信する。入力データには、販売者ID、販売者名、及び主キーである容器IDに対応する、物品ID、物品名、物品価格、要冷蔵フラグ、販売終了日時、値下フラグ、販売開始価格、値下開始日時、値下間隔、値下額、値下1価格、値下2日時、値下2価格、値下3日時、値下3価格、値下4日時、値下4価格、値下5日時、値下5価格、値下6日時、値下6価格、値下7日時、値下7価格、値下8日時、値下8価格、値下9日時、値下9価格、値下10日時、値下10価格、表示広告、アンケートID、謎解きID、謎解き正答リターンが含まれる。サーバ10の登録制御部1041は、送付を受付け、当該入力データを記憶部101の販売者テーブル1012のそれぞれの該当カラムに記憶させる。
【0055】
ステップS102において、サーバ10の登録制御部1041は、ステップS101において取得した入力データに基づき販売用物品の販売関連情報を表示する。
具体的には、サーバ10の登録処理部1041は、記憶部101の販売者テーブル1012に記憶された、販売用物品が格納された各容器IDに関する、容器ID、物品名、販売開始価格、表示広告、必要の場合には謎解き及び販売終了日時の各カラムの項目の情報を情報処理端末20の制御部204にある出力制御部2042を介してディスプレイ2081等の出力装置208を通じて表示する。なお、現在時刻が販売終了日時より遅い時刻となった容器に関する情報は表示しない、若しくは表示を停止する。同様の情報を、インターネット経由での販売用に、任意の情報処理端末30において表示させることもできる。また、冷蔵フラグが「要:1」である場合には冷蔵ユニット2084を稼働させて冷蔵保管を行う。この状態で購入者による購入処理が受付られるようにする。
【0056】
以後は自動値下の動作につき記述する。
S102を実施した状態において、ステップS201として、現在時刻が、サーバ10の販売者テーブル1012の値下開始日時に到達したか否かを、制御部104が現在時刻と比較することにより判断する。現在時刻が値下開始日時に到達する前である場合は、値下を行わず、ステップS102で行った表示を維持する。また、現在時刻が販売終了日時より遅い時刻となった容器に関する情報は表示しない、若しくは表示を停止する。
現在時刻が値下開始日時に到達したと制御部104が判断した場合は、制御部104はステップS211として販売者テーブルから値下1価格の情報を取り出し、その情報を物品価格に記憶させ、S102の表示の内、物品価格の表示のみを更新表示させる。これにより、当ロッカー型物品自動販売装置は初回の自動値下を実施できる。
引き続き制御部104は、ステップS212として、販売者テーブル1012から取出した値下2日時のカラムに記憶された日時に到達したか否かを判断する。
現在時刻が値下2日時の時刻に到達しない段階では、現状の価格表示を維持する。
現在時刻が値下2日時のカラムに記憶された日時に到達したと制御部104が判断した場合は、制御部104はステップS213として販売者テーブルから値下2価格の情報を取り出し、販売者テーブル2012の物品価格に改めて記憶させ、物品価格の表示のみを更新させる。
引き続き制御部104は、ステップS214として、販売者テーブル1012から取出した値下3日時のカラムに記憶された日時に到達したか否かを判断する。
現在時刻が値下3日時の時刻に到達しない段階では、現状の価格表示を維持する。
現在時刻が値下3日時のカラムに記憶された日時に到達したと制御部104が判断した場合は、制御部104はステップS215として販売者テーブルから値下3価格の情報を取り出し、販売者テーブル2012の物品価格に改めて記憶させ、物品価格の表示のみを更新させる。
引き続き制御部104は、ステップS216として、販売者テーブル1012から取出した値下4日時のカラムに記憶された日時に到達したか否かを判断する。
現在時刻が値下4日時の時刻に到達しない段階では、現状の価格表示を維持する。
現在時刻が値下4日時のカラムに記憶された日時に到達したと制御部104が判断した場合は、制御部104はステップS217として販売者テーブルから値下4価格の情報を取り出し、販売者テーブル2012の物品価格に改めて記憶させ、物品価格の表示のみを更新させる。
引き続き制御部104は、ステップS218として、販売者テーブル1012から取出した値下5日時のカラムに記憶された日時に到達したか否かを判断する。
現在時刻が値下5日時の時刻に到達しない段階では、現状の価格表示を維持する。
現在時刻が値下5日時のカラムに記憶された日時に到達したと制御部104が判断した場合は、制御部104はステップS219として販売者テーブルから値下5価格の情報を取り出し、販売者テーブル2012の物品価格に改めて記憶させ、物品価格の表示のみを更新させる。
引き続き制御部104は、ステップS220として、販売者テーブル1012から取出した値下6日時のカラムに記憶された日時に到達したか否かを判断する。
現在時刻が値下6日時の時刻に到達しない段階では、現状の価格表示を維持する。
現在時刻が値下6日時のカラムに記憶された日時に到達したと制御部104が判断した場合は、制御部104はステップS221として販売者テーブルから値下6価格の情報を取り出し、販売者テーブル2012の物品価格に改めて記憶させ、物品価格の表示のみを更新させる。
引き続き制御部104は、ステップS222として、販売者テーブル1012から取出した値下7日時のカラムに記憶された日時に到達したか否かを判断する。
現在時刻が値下7日時の時刻に到達しない段階では、現状の価格表示を維持する。
現在時刻が値下7日時のカラムに記憶された日時に到達したと制御部104が判断した場合は、制御部104はステップS223として販売者テーブルから値下7価格の情報を取り出し、販売者テーブル2012の物品価格に改めて記憶させ、物品価格の表示のみを更新させる。
引き続き制御部104は、ステップS224として、販売者テーブル1012から取出した値下8日時のカラムに記憶された日時に到達したか否かを判断する。
現在時刻が値下8日時の時刻に到達しない段階では、現状の価格表示を維持する。
現在時刻が値下8日時のカラムに記憶された日時に到達したと制御部104が判断した場合は、制御部104はステップS225として販売者テーブルから値下8価格の情報を取り出し、販売者テーブル2012の物品価格に改めて記憶させ、物品価格の表示のみを更新させる。
引き続き制御部104は、ステップS226として、販売者テーブル1012から取出した値下9日時のカラムに記憶された日時に到達したか否かを判断する。
現在時刻が値下9日時の時刻に到達しない段階では、現状の価格表示を維持する。
現在時刻が値下9日時のカラムに記憶された日時に到達したと制御部104が判断した場合は、制御部104はステップS227として販売者テーブルから値下9価格の情報を取り出し、販売者テーブル2012の物品価格に改めて記憶させ、物品価格の表示のみを更新させる。
引き続き制御部104は、ステップS228として、販売者テーブル1012から取出した値下10日時のカラムに記憶された日時に到達したか否かを判断する。
現在時刻が値下10日時の時刻に到達しない段階では、現状の価格表示を維持する。
現在時刻が値下10日時のカラムに記憶された日時に到達したと制御部104が判断した場合は、制御部104はステップS229として販売者テーブルから値下10価格の情報を取り出し、販売者テーブル2012の物品価格に改めて記憶させ、物品価格の表示のみを更新させる。
なお、制御部104は販売者による所定の方法での入力に基づき、値下2日時、値下2価格、値下3日時、値下3価格、値下4日時、値下4価格、値下5日時、値下5価格、値下6日時、値下6価格、値下7日時、値下7価格、値下8日時、値下8価格、値下9日時、値下9価格、値下10日時、値下10価格の情報の随時書替えを行うことが出来、再設定された日時での自動値下を実施させることもできる。これにより、当ロッカー型物品自動販売装置は自動値下を10回を超えて自動的に実施することも可能である。
【0057】
購入者は、ステップS102以降はいつでも購入操作を行うことができる。 購入者がステップS102の表示に基づき購入品の選択操作を行った場合、当ロッカー型物品自動販売装置はステップS301として、選択された物品に対応する容器IDを取得する。具体的には、情報処理端末20の入力制御部2041が、キーボード2062若しくはタッチデバイス2063等の入力装置206から、表示され購入者に選択された容器IDを取得し、記憶部201の取引テーブル2012の容器IDカラムに記憶する。このとき情報処理端末20の制御部204は購入IDを生成し、購入日時とともに取引テーブル2012に記憶する。
【0058】
同時に、当ロッカー型物品自動販売装置はステップS302として、サーバ10の記憶部101にある販売者テーブル1012の物品価格を取得し、情報処理端末20の記憶部201にある取引テーブル2012の購入価格カラムに記憶する。
【0059】
次に、当ロッカー型物品自動販売装置はステップS303として、情報処理端末20の制御部204にある決済制御部2043を通じて、購入者と代金決済を行う。
具体的には情報処理端末20の決済装置209にあるビルバリデータ2091及びコインメカニズム2092を使用して現金収受を行うか、カードリーダ2093を使用してクレジットカード決済、若しくは電子マネーリーダライタ2094を使用して各種電子マネー決済、又はインターネット経由の電子決済を実施する。
【0060】
決済が完了したら、当ロッカー型物品自動販売装置はステップS304として、電子錠を解錠し、購入者が購入した物品を取り出せるようにする。
具体的には、情報処理端末20の制御部204にある出力制御部2042を通じて、購入した容器IDに対応する容器の電子錠2083の解錠を行う。
【0061】
<コンピュータの基本ハードウェア構成>
図12は、一般的なコンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ90は、プロセッサ901、主記憶装置902、補助記憶装置903、通信IF991(インタフェース、Interface)を少なくとも備える。これらは通信バス921により相互に電気的に接続される。
【0062】
プロセッサ901とは、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアである。プロセッサ901は、演算装置、レジスタ、周辺回路等から構成される。
【0063】
主記憶装置902とは、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0064】
補助記憶装置903とは、データ及びプログラムを保存するための記憶装置である。例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、光磁気ディスク、CDーROM、DVDーROM、半導体メモリ等である。
【0065】
通信IF991とは、有線又は無線の通信規格を用いて、他のコンピュータとネットワークを介して通信するための信号を入出力するためのインタフェースである。
ネットワークは、インターネット、LAN、無線基地局等によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、ネットワークには、3G、4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWiーFi(登録商標))等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、ZーWave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が含まれる。有線で接続する場合は、ネットワークには、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により直接接続するものも含む。
【0066】
なお、各ハードウェア構成の全部または一部を複数のコンピュータ90に分散して設け、ネットワークを介して相互に接続することによりコンピュータ90を仮想的に実現することができる。このように、コンピュータ90は、単一の筐体、ケースに収納されたコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0067】
<コンピュータ90の基本機能構成>
コンピュータ90の基本ハードウェア構成(
図11)により実現されるコンピュータの機能構成を説明する。コンピュータは、制御部、記憶部、通信部の機能ユニットを少なくとも備える。
【0068】
なお、コンピュータ90が備える機能ユニットは、それぞれの機能ユニットの全部または一部を、ネットワークで相互に接続された複数のコンピュータ90に分散して設けても実現することができる。コンピュータ90は、単一のコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0069】
制御部は、プロセッサ901が補助記憶装置903に記憶された各種プログラムを読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って処理を実行する。制御部は、プログラムの種類に応じて様々な情報処理を行う機能ユニットの機能を実現することができる。これにより、コンピュータは情報処理を行う情報処理装置となる。
【0070】
記憶部は、主記憶装置902、補助記憶装置903により実現される。記憶部は、データ、各種プログラム、各種データベースを記憶する。また、プロセッサ901は、プログラムに従って記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置902または補助記憶装置903に確保することができる。また、制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、記憶部に記憶されたデータの追加、更新、削除処理を実行させることができる。
【0071】
データベースとは、リレーショナルデータベースを指し、行と列によって構造的に規定された表形式のテーブル、マスタと呼ばれるデータ集合を、互いに関連づけて管理するためのものである。データベースでは、表をテーブル、マスタ、表の列をカラム、表の行をレコードと呼ぶ。リレーショナルデータベースでは、テーブル、マスタ同士の関係を設定し、関連づけることができる。
通常、各テーブル、各マスタにはレコードを一意に特定するための主キーとなるカラムが設定されるが、カラムへの主キーの設定は必須ではない。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、記憶部に記憶された特定のテーブル、マスタにレコードを追加、削除、更新を実行させることができる。
【0072】
なお、本開示におけるデータベース、マスタは、情報が構造的に規定された任意のデータ構造体(リスト、辞書、連想配列、オブジェクトなど)を含み得る。データ構造体には、データと、任意のプログラミング言語により記述された関数、クラス、メソッドなどを組み合わせることにより、データ構造体と見なし得るデータも含むものとする。
【0073】
通信部は、通信IF991により実現される。通信部は、ネットワークを介して他のコンピュータ90と通信を行う機能を実現する。通信部は、他のコンピュータ90から送信された情報を受信し、制御部へ入力することができる。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、受信した情報に対する情報処理を実行させることができる。また、通信部は、制御部から出力された情報を他のコンピュータ90へ送信することができる。
【0074】
<作用・効果>
本開示の以上の構成により以下の作用・効果が得られる。
【0075】
販売用物品の販売を所望する販売者は、本開示によるロッカー型物品自動販売装置内の鍵付容器に販売用物品を保管し、購入を希望する購入者に販売用物品を無人で販売することができる。購入者は本開示によるロッカー型自動販売装置本体1内に陳列された販売用物品そのものの外観を容器窓2bから直接目視により確認しつつ、表示された物品価格を現金、クレジットカード、非接触IC等を含む各種電子マネー又はインターネット経由の電子決済により支払った後に、解錠された容器扉2aを開けて取り出す事ができる。
【0076】
本開示によるロッカー型物品自動販売装置では、販売者は必要に応じ販売用物品の物品価格の自動値下を事前設定できるため、当装置は販売者の所望のタイミングで自動的に物品価格の値下をすることができる。所定の時間ごとに定額値下を行うこと、又は、指定日時に販売価格を値下価格に変更することが自動的にできる。定額値下の値下額設定においては、1割引、2割引等の相当額に設定することもできる。本開示が提供する自動値下機能により購入の促進が図れ、長期滞留、陳腐化を防止し販売用物品の現金化の可能性を高めることができる。
【0077】
本開示によるロッカー型物品自動販売装置では、容器棚の下に容器窓2bからは見えない収納スペースがあるため、販売者が持ち帰り用手提げ袋等を予め入れておくことができる。その場合購入者は購入した物品を容器棚の下に収納された手提げ袋を取出して物品を入れて持ち帰る事ができて便利である。
【0078】
本開示によるロッカー型物品自動販売装置本体1に、容器2内の回転式台座があるため、その上に置かれた販売用物品も回転する。購入者は容器窓2bから、若しくは容器内カメラの撮影画像により、販売用物品の外観を水平360°の各々の角度から確認することができる。
【0079】
本開示によるロッカー型物品自動販売装置本体1が、タッチパネル付ディスプレイ3を有するため、物品を収納した容器2の選択を、物品の表示画像をタッチすることにより行える他、商品説明、アンケート、謎解き等の入力を、入力内容を確認しつつ行うことができる。また、多言語での表示も可能となる。本開示によるロッカー型物品自動販売装置は、スピーカ2082を備えているため、外国語表示とあわせて外国語の音声ガイダンスを流すことも可能である。
【0080】
本開示によるロッカー型物品自動販売装置が、情報処理端末20を通じてインターネットに接続しているため、販売者は任意の情報処理端末30から販売物品用情報を登録することができる他、在庫のリアルタイム確認、自動値下や購入された場合、アンケートに答えてもらえた場合等の自動メール発信による販売状況やアンケート結果の把握ができる。販売者は迅速な販売用物品の補充やその準備等を行うこともできる。また、購入者に、インターネット経由で当該ロッカー型物品自動販売装置本体1内に収容された販売用物品を提示し、電子決済により購入させることもできる。更に、当該ロッカー型物品自動販売装置を利用する利用者が、ドライバーによる荷物の引取をさせるために当該ロッカー型物品自動販売装置の機能を活用することもできる。即ち、購入者又は利用者は、インターネット経由で発行された暗証番号、又は、二次元コードを取得し、ロッカー型物品自動販売装置のキーボード2062に自ら若しくは委託したドライバーに委託して入力、又は二次元コードリーダ5にかざす等により購入者は販売用物品を容器から取り出すことができ、利用者から委託されたドライバーは容器に格納された物品を取出して運送することができる。委託したドライバ-の同様の操作によって、本開示によるロッカー型物品自動販売装置の空の容器に宅配便の物品を入れさせて受け取ること、及び、冷蔵ユニット9を有することによる冷蔵保管を開始させることもできる。また、販売制限や本開示によるロッカー型物品自動販売装置の機能を使用してレンタルスペース利用をさせることもできる。更に、販売者は、インタ-ネットを経由して、売買記録等をPDF形式または電子帳簿保存法に対応したシステムでのデ-タ取り込みがし易いCSV形式のデ-タで出力させることもできる。
【0081】
本開示によるロッカー型物品自動販売装置本体1内の容器2内部に容器内カメラを備えているため、容器2内の販売用物品の存在、現況、外観をロッカー本体に備えたディスプレイ3又はインターネット経由で確認することができる他、顔認証により購入者の年齢層を推定して取得する等によるマーケティングのための利用及びアンケート的利用、ロッカーが不正解錠され取り出された際の容器2外の映像を記録することによる防犯目的の利用をすることもできる。また、主カメラで撮影した画像に対する顔認証機能を付加することも出来る。主カメラに顔認証機能を加えた場合、当ロッカー本体1の運営設置者が、タッチパネル付ディスプレイ3下部の収納棚の解錠を顔認証により行い、収納された備品等を取り出す事もできる。
【0082】
本開示によるロッカー型物品自動販売装置が印刷装置を備えているため、購入者に対するレシートを発行することができる。また、謎解き問題が設定されている場合には謎解きのヒントを印刷したり、物品販売のプロモーションに役立たせることもできる。更に、レシート・領収書を印刷して発行する際には登録番号、適用税率、消費税額等を印字し、インボイス制度に対応させることもできる。
【0083】
本開示によるロッカー型物品自動販売装置が数値又は文字の入力手段を有するため、アンケートへの自由回答、自由意見の収集も行え、販売者の今後の販売活動の参考にできる。
【0084】
本開示によるロッカー本体1が冷蔵ユニット9を有することにより、弁当、食品等、要冷蔵物品の保管、自動販売が可能となる。
【0085】
以上の他、本開示によるロッカー型物品自動販売装置の機能を利用して、忘れ物の引渡し、ドライバーの荷物の引取り、ゲーム等の景品の無料引渡しを行うこともできる。この場合、物品価格は0円設定とし、物品を引き取る者は所定のパスワードを入力して電子錠を解錠し、容器扉2aを開いて物品を取り出す。また、有償だが不特定多数の者が購入操作できない様にするパスワード入力による限定販売を行うこともできる。
【0086】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0087】
(付記1)
物品を収納する1つ以上の容器を有するロッカー本体と、
容器に収納し販売する物品の物品価格の表示手段と、
表示された物品価格で購入する場合に必要となる決済手段と、
決済された物品を容器から解錠して取出すための電子錠と、
前述の表示手段を含み記号又は文字の入力手段を有するタッチパネル付表示装置と、
購入者に対するレシ-トに加え謎解きのヒントを印刷することができる印刷装置と、
物品価格表示及び電子錠を制御するための制御部、記憶部、並びにインターネット接続手段を有する情報処理装置と、
を備えるロッカー型物品自動販売装置であって、
情報処理装置が、容器に収納した物品の物品価格を自動的に値下するプログラム、及びインターネットの利用が可能な謎解き用アプリケ-ションを実行でき、電子帳簿保存法及びインボイス制度対応機能を有することを特徴とする、ロッカー型物品自動販売装置。
これにより販売者は、ロッカー型自動販売機に格納した商品の価格を自動的に値下等をすることが出来、物品在庫の滞留の最小化を図ることができる。また、電子帳簿保存法及びインボイス制度対応機能を有し令和5年以降実施の法制改革に対応することによって、法制改革への未対応を原因とした使用や購入の停滞を排しそれによる物品在庫の滞留を生じにくくすることができる。
【0088】
(付記2)
情報処理装置が、電子帳簿保存法に対応するデ-タを含む自動メール発信手段を有することを特徴とする、付記1に記載のロッカー型物品自動販売装置。
これにより、例えば当該ロッカ-型自動電子販売装置に関する電子帳簿保存法用の電磁的取引記録簿・その他電磁的記録をファイル添付により自動メ-ル発信すれば、当該ロッカ-型自動電子販売装を利用して商品を販売する販売者は、電子帳簿保存法に容易に対応できうる。
【0089】
(付記3)
容器の内部に棚、回転式台座又はカメラを有することを特徴とする、付記1又は2に記載のロッカー型物品自動販売装置。
これにより、例えば棚の下に販売用物品に合った持ち帰り用手提げ袋等を収納することが可能であったり、販売用物品を載せて回転させて、水平360°の各方向から外観を目視又はカメラ映像により確認し販売用物品の現在の実像を観察することができるようになる。
【0090】
(付記4)
ロッカ-本体が、前記タッチパネル付表示装置に隣接した位置に主カメラ8を有することを特徴とする、付記1又は2に記載のロッカー型物品自動販売装置。
これにより、不正解錠や盗難等の抑止・同犯罪発生時の画像トレースや犯行解析のための映像記録、ができるようになる。
【0091】
(付記5)
ロッカー本体が、冷蔵装置を有することを特徴とする、付記1又は2に記載のロッカー型物品自動販売装置。
これにより要冷蔵の物品を適切に保管し販売できるようになる。
【0092】
(付記6)
ロッカー本体が、多言語での表示又は予め録音された外国語の音声ガイダンス再生の手段を有することを特徴とする、付記1又は2に記載のロッカー型物品自動販売装置。
これにより、外国人購入者に対する外国語表示や音声ガイダンスを行なうことにより利用者の拡大をはかることができるようになる。
【0093】
(付記7)
ロッカー本体が、無償譲渡、容器に格納された物品の輸送者への運送委託、又は委託輸送者による空の指定容器への物品配達を行う手段を有することを特徴とする、付記1又は2に記載のロッカー型物品自動販売装置。
これにより、例えば特定の暗証番号を入力した者に対し決済によらず電子錠を解錠して無償荷渡をしたり、例えば特定の暗証番号を伝えた運送業者が特定の容器の扉を開閉して容器に格納された物品の発送や空の指定容器への物品配達を行わせることができる。
【0094】
(付記8)
ロッカー本体が、前記容器のレンタルスペース利用をさせる手段を有することを特徴とする、付記1又は2に記載のロッカー型物品自動販売装置。
これにより、例えば利用者が一定期間、暗証番号により特定容器の扉の開閉を行い当該容器をレンタルスペ-スとして利用できるようになる。
【0095】
(付記9)
ロッカ-本体が、前記タッチパネル付表示装置に隣接した位置にある前記主カメラ8の撮影画像に対する顔認証による前記タッチパネル付表示装置の下部に備える扉付き収納棚の解錠を行う手段を有することを特徴とする、付記4に記載のロッカー型物品自動販売装置。
これにより、例えば顔認証登録した特定管理者のみ使用する備品等の収納庫としても使用できるようになる。
【0096】
本発明では以上により、ロッカー型物品自動販売装置において、販売者の希望により、販売価格を自動的に値下して販売することができる。販売用物品の長期滞留や陳腐化を防ぎ販売者にとっての現金化を早期に図ることが出来、引いては設定価格の需要とのミスマッチによる流通阻害、廃棄品の量を減少によるエコシステムへの貢献も図ることができる。
【0097】
以上、本発明の実施の形態について開示したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0098】
1 ロッカー本体
2 容器
2a 容器扉
2b 容器窓
2c 取手
3 タッチパネル付ディスプレイ
4a 紙幣挿入返却口
4b コイン投入口
4c コイン取出口
5 QRコード(登録商標)リーダ
6 カードリーダ
7 無線アンテナ
8 主カメラ
9 冷蔵ユニット
10 サーバ
20 情報処理端末
【要約】
【課題】長期滞留や、販売可能期間の短い物品であっても、利便性を損なうことなく販売できるロッカー型物品自動販売装置を提供する。
【解決手段】物品を収納する1つ以上の容器を有するロッカー本体と、当該容器に収納し販売する物品の物品価格の表示手段と、表示された物品価格で購入する場合に必要となる決済手段と、決済された物品を容器から解錠して取出すための電子錠と、物品価格表示及び電子錠を制御するための制御部及び記憶部を有する情報処理装置とを備えるロッカー型物品自動販売装置であって、当該情報処理装置が、容器に収納した物品の物品価格を自動的に値下げするプログラムを実行できる。
【選択図】
図1