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  • 特許-多層配線基板及びその製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-25
(45)【発行日】2024-05-08
(54)【発明の名称】多層配線基板及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/16 20060101AFI20240426BHJP
   H05K 3/46 20060101ALI20240426BHJP
   H01F 17/00 20060101ALI20240426BHJP
   H01F 41/04 20060101ALI20240426BHJP
【FI】
H05K1/16 B
H05K3/46 B
H05K3/46 Q
H01F17/00 B
H01F41/04 C
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020028688
(22)【出願日】2020-02-21
(65)【公開番号】P2021136243
(43)【公開日】2021-09-13
【審査請求日】2022-12-05
(73)【特許権者】
【識別番号】520005680
【氏名又は名称】株式会社SIMMTECH GRAPHICS
(74)【代理人】
【識別番号】110001726
【氏名又は名称】弁理士法人綿貫国際特許・商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】臼田 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】岩田 絢貴
(72)【発明者】
【氏名】荒井 将言
【審査官】石坂 博明
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-054144(JP,A)
【文献】特開2019-029638(JP,A)
【文献】特開2014-229739(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0316646(US,A1)
【文献】特開2012-089760(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 1/00-3/46
H01F 17/00
H01F 41/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の基材が積層された積層体を備え、導体パターンと層間接続導体とでスパイラル状のコイルが形成されており、前記導体パターンの積層数は合計4以上であり、前記積層体における第2主面をマグネットに近接配置しアクチュエータとして用いる構成であって、前記積層体における各層は第2熱硬化性樹脂によって接着されているとともに、前記積層体における各層の前記導体パターンの間に第1熱硬化性樹脂からなる熱硬化性樹脂層が介在しており、前記第2熱硬化性樹脂はエポキシであり、前記第1熱硬化性樹脂はポリイミドであり、前記導体パターンは、積層するにしたがって幅が広くなるとともに厚みが小さくなっており、前記導体パターンのうち、前記積層体における第2主面側の第2導体パターンは、前記積層体における第1主面側の第1導体パターンよりも高抵抗かつ高密度で配線されていること
を特徴とする多層配線基板。
【請求項2】
前記熱硬化性樹脂層の厚みは10μm未満であり、前記導体パターンの厚みは前記熱硬化性樹脂層の厚みの3倍以上であること
を特徴とする請求項1記載の多層配線基板。
【請求項3】
複数の基材が積層された積層体を備え、導体パターンと層間接続導体とでスパイラル状のコイルが形成されており、前記導体パターンの積層数は合計4以上であり、前記積層体における第2主面をマグネットに近接配置しアクチュエータとして用いる多層配線基板の製造方法であって、各層を第2熱硬化性樹脂によって接着するとともに、各層の前記導体パターンの間に第1熱硬化性樹脂からなる熱硬化性樹脂層を介在させて、ダミーコア基板を用いたビルドアップ工法によって前記積層体を形成する積層体製造プロセスを有し、前記第2熱硬化性樹脂はエポキシであり、前記第1熱硬化性樹脂はポリイミドであり、前記積層体製造プロセスにおいて、前記導体パターンは、積層するにしたがって幅を広くするとともに厚みを小さくし、前記導体パターンのうち、前記積層体における第2主面側の第2導体パターンは、前記積層体における第1主面側の第1導体パターンよりも高抵抗かつ高密度で配線すること
を特徴とする多層配線基板の製造方法。
【請求項4】
前記積層体製造プロセスは、前記ダミーコア基板の両面に配されたピーラブル銅箔それぞれの片面に前記積層体を形成し、その後、前記ダミーコア基板から前記積層体を分離し、分離した前記積層体から前記ピーラブル銅箔をエッチング処理によって除去すること
を特徴とする請求項3に記載の多層配線基板の製造方法。
【請求項5】
前記熱硬化性樹脂層の厚みは10μm未満であり、前記導体パターンの厚みは前記熱硬化性樹脂層の厚みの3倍以上であること
を特徴とする請求項3または4に記載の多層配線基板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多層配線基板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、導体パターンが形成された熱可塑性樹脂基材を積層して熱圧着した多層基板が提案されている(特許文献1:特許第6562160号公報)。また、コア基板を有する多層配線基板をビルドアップ工法によって形成する多層配線基板の製造方法が提案されている(特許文献2:特許第6274491号公報)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6562160号公報
【文献】特許第6274491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
携帯情報端末やIoT機器の普及に伴って、電子機器においても省スペースに対応した薄型構造が要求される。一例として、多層配線基板に形成されたコイルをアクチュエータとして用いる場合、マグネットを駆動するコイルの推力を高めるにはコイルの巻数を増やすとともに断面積におけるコイルの比率を大きくする必要がある。しかし、特許文献1のように熱可塑性樹脂基材を積層して熱圧着した場合、基材が熱溶融して導体パターンが層間ショートするリスクがあり、厚みが薄くなるにしたがって層間ショートのリスクが大きくなるという問題がある。また、特許文献2のようなビルドアップ工法は、プリプレグを用いたリジッド基板の製造に用いられており、コイルが形成された多層配線基板に必要とされるような高難易度の薄型化は十分検討されていないのが実情である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、コイルの巻数を増やすとともに断面積におけるコイルの比率を大きくしつつ従来よりも薄型構造にすることが可能な多層配線基板を提供することを目的とする。
【0006】
一実施形態として、以下に開示するような解決手段により、前記課題を解決する。
【0007】
本発明に係る多層配線基板は、複数の基材が積層された積層体を備え、導体パターンと層間接続導体とでスパイラル状のコイルが形成されており、前記導体パターンの積層数は合計4以上であり、前記積層体における第2主面をマグネットに近接配置しアクチュエータとして用いる構成であって、前記積層体における各層は第2熱硬化性樹脂によって接着されているとともに、前記積層体における各層の前記導体パターンの間に第1熱硬化性樹脂からなる熱硬化性樹脂層が介在しており、前記第2熱硬化性樹脂はエポキシであり、前記第1熱硬化性樹脂はポリイミドであり、前記導体パターンは、積層するにしたがって幅が広くなるとともに厚みが小さくなっており、前記導体パターンのうち、前記積層体における第2主面側の第2導体パターンは、前記積層体における第1主面側の第1導体パターンよりも高抵抗かつ高密度で配線されていることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、第2熱硬化性樹脂によって各層が接着されるとともに、第1熱硬化性樹脂からなる熱硬化性樹脂層によって導体パターンの層間絶縁が確保できるので、コイルの巻数を増やすとともに断面積におけるコイルの比率を大きくした薄型構造にできる。
【0009】
本発明に係る多層配線基板の製造方法は、複数の基材が積層された積層体を備え、導体パターンと層間接続導体とでスパイラル状のコイルが形成されており、前記導体パターンの積層数は合計4以上であり、前記積層体における第2主面をマグネットに近接配置しアクチュエータとして用いる多層配線基板の製造方法であって、各層を第2熱硬化性樹脂によって接着するとともに、各層の前記導体パターンの間に第1熱硬化性樹脂からなる熱硬化性樹脂層を介在させて、ダミーコア基板を用いたビルドアップ工法によって前記積層体を形成する積層体製造プロセスを有し、前記第2熱硬化性樹脂はエポキシであり、前記第1熱硬化性樹脂はポリイミドであり、前記積層体製造プロセスにおいて、前記導体パターンは、積層するにしたがって幅を広くするとともに厚みを小さくし、前記導体パターンのうち、前記積層体における第2主面側の第2導体パターンは、前記積層体における第1主面側の第1導体パターンよりも高抵抗かつ高密度で配線することを特徴とする。
一例として、前記積層体製造プロセスは、前記ダミーコア基板の両面に配されたピーラブル銅箔それぞれの片面に前記積層体を形成し、その後、前記ダミーコア基板から前記積層体を分離し、分離した前記積層体から前記ピーラブル銅箔をエッチング処理によって除去する。一例として、前記熱硬化性樹脂層の厚みは10μm未満であり、前記導体パターンの厚みは前記熱硬化性樹脂層の厚みの3倍以上である。
【0010】
この構成によれば、第1熱硬化性樹脂からなる熱硬化性樹脂層によって導体パターンの層間絶縁を確保しつつ、第2熱硬化性樹脂によって各層を接着して積層体を形成するので、コイルの巻数を増やすとともに断面積におけるコイルの比率を大きくした薄型構造の多層配線基板を製造することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によればコイルの巻数を増やすとともに断面積におけるコイルの比率を大きくしつつ従来よりも薄型構造にした多層配線基板が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は本発明の実施形態に係る多層配線基板の例を模式的に示す断面図である。
図2図2Aは本実施形態に係る多層配線基板の製造方法の例であってダミーコア基板にピーラブル銅箔を配して配線パターンを形成した状態を模式的に示す断面図であり、図2B図2Aの状態に続いて樹脂付銅箔を配した状態を模式的に示す断面図であり、図2C図2Bの状態に続いて配線パターンを形成した状態を模式的に示す断面図である。
図3図3A図2Cの状態に続いて樹脂付銅箔を配して配線パターンを形成した状態を模式的に示す断面図であり、図3B図3Aの状態に続いて積層体をダミーコア基板から分離した状態を模式的に示す断面図であり、図3C図3Bの状態に続いて分離した積層体からピーラブル銅箔をエッチングした状態を模式的に示す断面図である。
図4図4は本実施形態に係る多層配線基板における実施例を模式的に示す構造図である。
図5図5図4に示す実施例のV-V断面を拡大して示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は本実施形態に係る多層配線基板1の例を模式的に示す断面図である。多層配線基板1は積層体2を備えており、積層体2には、第1導体パターン3aと第2導体パターン3bとが配設されている。そして、導体パターン3aと層間接続導体3cと導体パターン3bとでコイルが形成されている構成である。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
【0014】
図1に示すように、多層配線基板1は、積層体2における第1主面側の第1導体パターン3aのうちの外部接続用の第1端に、めっき8aが形成されており、第1主面側の第1導体パターン3aのうちの第1端以外はカバーレイ7aで覆われている。また、積層体2における第2主面側の第2導体パターン3bのうちの外部接続用の第2端に、めっき8bが形成されており、第2主面側の第2導体パターン3bのうちの第2端以外はカバーレイ7bで覆われている。第1導体パターン3aと第2導体パターン3bは、一例として銅からなる。層間接続導体3cは、一例として銅または銅合金からなる。めっき8aとめっき8bは、一例としてニッケル・パラジウム・金からなる。カバーレイ7aとカバーレイ7bは、一例としてポリイミドフィルムまたはソルダーレジストインクからなる。
【0015】
基材4は、第1導体パターン3aの片面に第1熱硬化性樹脂からなる熱硬化性樹脂層6が形成され、熱硬化性樹脂層6の片面に未硬化の第2熱硬化性樹脂5が形成されたものであり、樹脂付き銅箔とも称される。第2熱硬化性樹脂5は第1熱硬化性樹脂とは異なる材質である。一例として、熱硬化性樹脂層6はポリイミドからなり、第2熱硬化性樹脂5はエポキシからなる。一例として、熱硬化性樹脂層6はエポキシからなり、第2熱硬化性樹脂5はポリイミドからなる。
【0016】
本実施形態は、第1導体パターン3aおよび第2導体パターン3bと層間接続導体3cとでコイルが形成されている多層配線基板1であって、積層体2における各層は第2熱硬化性樹脂5によって接着されているとともに、積層体2における各層第1導体パターン3aおよび第2導体パターン3bの間にそれぞれ熱硬化性樹脂層6が介在している構成である。この構成によれば、第2熱硬化性樹脂5によって各層が接着されるとともに、熱硬化性樹脂層6によって第1導体パターン3aおよび第2導体パターン3bの層間絶縁が確保できるので、コイルの巻数を増やすとともに断面積におけるコイルの比率を大きくした薄型構造にできる。一例として、第1導体パターン3aおよび第2導体パターン3bは銅からなり、第2熱硬化性樹脂5はエポキシであり、熱硬化性樹脂層6はポリイミドからなる。
【0017】
図1に示すように、積層体2における、第1導体パターン3aおよび第2導体パターン3bの積層数は、合計4以上である。この構成によれば、コイルの巻数を十分に増やすことができる。第1導体パターン3aおよび第2導体パターン3bの積層数は、偶数が好ましい。この構成によれば、図4に示すように、コイルにおける第1端3a1と第2端3b1とがそれぞれコイル状パターンの外縁部に配されるので、コイルに通電するための配線回路を設けることが容易にできる。一例として、第1端3a1が配されている第1導体パターン3aと、第2端3b1が配されている第2導体パターン3bとに、コイルに通電するための配線回路を設ける。
【0018】
熱硬化性樹脂層6の厚みは10[μm]未満であり、第1導体パターン3aの厚みは熱硬化性樹脂層6の厚みの3倍以上であることが好ましい。この構成によれば、積層方向の断面積における第1導体パターン3aの構成比率を40[%]超にした薄型かつ高推力のコイルが容易に形成できる。熱硬化性樹脂層6の厚みは、一例として2~5[μm]であり、第1導体パターン3aの厚みは一例として15[μm]以上である。なお、上記の構成に限定されない。
【0019】
第1導体パターン3aは平面視でスパイラル状であり、積層するにしたがって幅が広くなるとともに厚みが小さくなる構成、または積層するにしたがって幅が狭くなるとともに厚みが大きくなる構成のいずれかであることが好ましい。この構成によれば、積層に伴って第1導体パターン3aにおける断面積あたりの抵抗値が大きくなることを抑制した薄型かつ高推力のスパイラル状のコイルが容易に形成できる。
【0020】
前記導体パターンのうち、積層体2における第2主面側の第2導体パターン3bは、積層体2における第1主面側の第1導体パターン3aよりも高抵抗かつ高密度で配線されていることが好ましい。この構成によれば、積層体2における第2主面をマグネットに近接配置した場合、積層体2における第2主面側の第2導体パターン3bが高密度配線されているので、薄型かつ高推力が容易に得られる。
【0021】
続いて、本実施形態の半導体装置の製造方法について、以下に説明する。
【0022】
本実施形態に係る多層配線基板1の製造方法は、複数の基材4が積層された積層体2を備え、導体パターン3aと層間接続導体3cとでコイルが形成されている多層配線基板1に適用され、各層を第2熱硬化性樹脂5によって接着するとともに、各層の第1導体パターン3aおよび第2導体パターン3bの間にそれぞれ熱硬化性樹脂層6を介在させて積層体2を形成する積層体製造プロセスを有する。この構成によれば、熱硬化性樹脂層6によって第1導体パターン3aおよび第2導体パターン3bの層間絶縁を確保しつつ、多層化し第2熱硬化性樹脂5によって各層を接着して積層体2を形成するので、コイルの巻数を増やすとともに断面積におけるコイルの比率を大きくしつつ従来よりも薄型構造の多層配線基板1を製造することができる。一例として、多層配線基板1は、ビルドアップ工法によって製造される。
【0023】
図2A図2Cおよび図3A図3Cは本実施形態に係る多層配線基板の製造手順の一例である。積層体製造プロセスは、一例としてピーラブル銅箔11が第1主面と前記第1主面の反対側の第2主面とに配されたダミーコア基板9を用いて、各ピーラブル銅箔11の片面にそれぞれ積層体2を形成する。この構成によれば、生産性が大幅に向上し、平坦かつ薄型構造の多層配線基板1を製造できる。なお、第1主面と第2主面とは相対的な位置関係を示すものであり、物理的な上面や下面に限定されない。
【0024】
先ず、図2Aに示すように、ダミーコア基板9の第1主面に配されたピーラブル銅箔11とダミーコア基板9の第2主面に配されたピーラブル銅箔11とにそれぞれ第2導体パターン3bを形成する。第2導体パターン3bの形成はETS技術など既知の技術が適用される。
【0025】
次に、図2Bに示すように、図2Aにおける第1導体パターン3aにそれぞれ基材4を配設する。基材4は所定箇所にレーザ加工によってビアを形成する。基材4は、一例として、導体パターン3aにポリイミドを塗布し熱硬化して熱硬化性樹脂層6を形成しさらに未硬化状態のエポキシを塗布したものであり、樹脂付銅箔とも称される。そして、図2Cに示すように、図2Bにおける導体パターン3aをエッチング処理して第1導体パターン3aを形成する。
【0026】
次に、図3Aに示すように、図2B図2Cに示すプロセスを繰り返して積層体2を形成し、図3Bに示すように、積層体2を熱圧着してから、ダミーコア基板9から分離する。そして、図3Cに示すように、分離した積層体2からピーラブル銅箔11をエッチング処理によって除去する。
【0027】
その後、図1に示すように、一例として、第1端と第2端以外をカバーレイ7aとカバーレイ7bとで覆い、めっき8aとめっき8bを形成する。
【0028】
(実施例)
図5は、図4に示す実施例のV-V断面を拡大して示す断面図である。基材4は、銅からなる導体パターン3aにポリイミドを塗布し熱硬化して熱硬化性樹脂層6を形成しさらに未硬化状態のエポキシを塗布したものである。図4の例は、第1導体パターン3aおよび第2導体パターン3bの積層数は、合計4である。第2導体パターン3bは、第1導体パターン3aよりも高抵抗かつ高密度で配線されている。そして、第2導体パターン3bから積層方向に離れるにしたがって、第1導体パターン3aの線幅を広く形成して低抵抗化を図っている。
【0029】
上述の例では、第1導体パターン3aおよび第2導体パターン3bの積層数が合計4の構成で説明したが、これに限定されず、積層数を合計3にすることや、積層数を合計5以上にすることも可能である。上述の例では、積層体2を熱圧着してから、ダミーコア基板9から分離する例で説明したが、これに限定されず、ダミーコア基板9から分離してから積層体2を熱圧着することも可能である。積層体の形成はMSAPやETSなど既知の加工技術を適用できる。以上、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0030】
1 多層配線基板
2 積層体
3a 第1導体パターン(導体パターン)
3b 第2導体パターン(導体パターン)
3c 層間接続導体
4 基材(樹脂付銅箔)
5 第2熱硬化性樹脂
6 熱硬化性樹脂層
7a、7b カバーレイ
8a、8b めっき
9 ダミーコア基板
11 ピーラブル銅箔
図1
図2
図3
図4
図5