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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-25
(45)【発行日】2024-05-08
(54)【発明の名称】粉体搬送装置および画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/10 20060101AFI20240426BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20240426BHJP
   G03G 15/08 20060101ALI20240426BHJP
【FI】
G03G21/10
G03G21/16 176
G03G15/08 348B
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020150662
(22)【出願日】2020-09-08
(65)【公開番号】P2022045144
(43)【公開日】2022-03-18
【審査請求日】2023-03-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000947
【氏名又は名称】弁理士法人あーく事務所
(72)【発明者】
【氏名】芳本 祐典
【審査官】山下 清隆
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-095505(JP,A)
【文献】特開2013-214112(JP,A)
【文献】特開2013-064808(JP,A)
【文献】特開2008-008952(JP,A)
【文献】特開2020-140066(JP,A)
【文献】特開2006-330151(JP,A)
【文献】特開平11-184226(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/10
G03G 21/16
G03G 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体を搬送して粉体排出口から排出することのできる粉体搬送装置であって、
内部で所定の搬送方向に沿って前記粉体を搬送可能であると共に、前記粉体排出口を有する固定搬送部材と、
前記固定搬送部材に対して、前記搬送方向に沿って移動可能である移動シャッター部材と、
前記移動シャッター部材を、前記固定搬送部材に対して前記搬送方向下流側に付勢する付勢部材と、を有しており、
前記移動シャッター部材は、前記付勢部材の付勢力を受けて前記搬送方向下流側に移動した場合に前記粉体排出口を閉じ、前記付勢部材の付勢力に抗して前記搬送方向上流側に移動した場合に前記粉体排出口を開くものであり、
前記固定搬送部材および前記移動シャッター部材の一方に前記搬送方向に沿ってガイド溝が形成され、前記固定搬送部材および前記移動シャッター部材の他方に前記搬送方向に沿ってガイドリブが形成されており、
前記ガイド溝および前記ガイドリブは、前記移動シャッター部材の前記固定搬送部材に対する移動をガイドすると共に、前記移動シャッター部材が前記粉体排出口を閉じているときは、前記移動シャッター部材を前記固定搬送部材に押し付ける形状とされており、前記移動シャッター部材が前記粉体排出口を閉じている状態から前記搬送方向上流側に移動した状態では、前記移動シャッター部材を前記固定搬送部材に押し付けないようにする形状とされており、
前記ガイド溝および前記ガイドリブは、前記搬送方向と直交する幅方向に関し、前記搬送方向下流側に向けて幅が細くなる形状であることを特徴とする粉体搬送装置。
【請求項2】
請求項に記載の粉体搬送装置であって、
前記ガイド溝は、前記搬送方向に沿った前記ガイド溝の途中で、前記ガイド溝の深さを変化させる段差を有しており、
前記ガイドリブは、前記ガイド溝の段差によって前記ガイド溝の深さが変化する範囲を移動する箇所に当接部を有しており、
前記移動シャッター部材が前記粉体排出口を閉じているときは、前記ガイドリブの前記当接部が、前記段差に対する前記搬送方向下流側で前記ガイド溝の底面に当接することで、前記移動シャッター部材を前記固定搬送部材に押し付け、
前記移動シャッター部材が前記粉体排出口を閉じている状態から前記搬送方向上流側に移動した状態では、前記ガイドリブの前記当接部が、前記段差に対する前記搬送方向上流側で前記ガイド溝内に存在することで、前記移動シャッター部材を前記固定搬送部材に押し付けないことを特徴とする粉体搬送装置。
【請求項3】
請求項に記載の粉体搬送装置であって、
前記ガイド溝における前記段差および前記ガイドリブにおける前記当接部が、それぞれ2箇所ずつ設けられており、
前記ガイド溝および前記ガイドリブは、前記移動シャッター部材が前記粉体排出口を閉じているとき、前記粉体排出口に対して前記搬送方向の前後で前記移動シャッター部材を前記固定搬送部材に押し付けることを特徴とする粉体搬送装置。
【請求項4】
粉体回収容器を着脱可能に備え、前記粉体回収容器が装着された状態で、粉体を前記粉体回収容器にむけて搬送する搬送部を備えた画像形成装置であって、
前記搬送部が、前記請求項1からの何れか1項に記載の粉体搬送装置であり、
前記固定搬送部材に対する前記移動シャッター部材の移動は、当該画像形成装置に前記粉体回収容器を着脱する動作に連動するものであり、
当該画像形成装置から前記粉体回収容器が外されている状態では、前記移動シャッター部材は前記付勢部材の付勢力を受けて前記搬送方向下流側に移動し、
当該画像形成装置に前記粉体回収容器が装着されている状態では、前記移動シャッター部材は前記粉体回収容器との当接によって前記付勢部材の付勢力に抗して前記搬送方向上流側に移動することを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排出口におけるシャッター機構を有する粉体搬送装置、および粉体搬送装置を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置では、感光体ドラムにトナー像を形成し、そのトナー像を感光体ドラムから記録用紙に転写する、あるいは、複数の感光体ドラムに形成されたトナー像を転写ベルト上で重ね合わせるように転写し、重ね合わされたトナー像を転写ベルトから記録用紙に転写する。感光体ドラムあるいは転写ベルトからトナー像を転写する際、その転写効率は100%ではなく、一般的には80~95%の転写効率となる。
【0003】
すなわち、転写工程前に感光体ドラムあるいは転写ベルト上に存在するトナーは、その全てが転写されるわけではなく、一部のトナーは転写されずに残留する。この残留トナーは、クリーニング装置によって感光体ドラムあるいは転写ベルトの表面から廃トナーとして除去され、廃トナー回収容器にて回収される。廃トナー回収容器は画像形成装置に対して着脱可能とされている。
【0004】
特許文献1には、クリーニング装置によって除去した廃トナーを廃トナー回収容器に搬送するために、画像形成装置にパイプ状の固定搬送部材を設け、固定搬送部材の先端に移動シャッター部材を設けた構成が開示されている。この移動シャッター部材は、廃トナー回収容器を画像形成装置から外したときに固定搬送部材先端の排出口を閉じ(シャッターを閉じ)、排出口からのトナー漏れを防ぐ。
【0005】
また、特許文献1において、シャッターの開閉は、廃トナー回収容器の着脱に連動するようになっている。すなわち、廃トナー回収容器を画像形成装置から外したときには、移動シャッター部材はバネの付勢力によってシャッターを閉じ、廃トナー回収容器を画像形成装置に装着したときには、移動シャッター部材が廃トナー回収容器との当接によって移動し、シャッターを開くようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2013-64808号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1における移動シャッター部材は、固定搬送部材に対して軸方向にスライド移動することでシャッターを開閉するようになっている。但し、シャッターが閉められたときに、移動シャッター部材と固定搬送部材とのシール面に隙間ができ、この隙間からトナー漏れが発生する(シャッターのシール性が低い)といった問題がある。
【0008】
シャッターのシール性を高めるには、移動シャッター部材と固定搬送部材との隙間にシール材を挟み込むといった方法もある。しかしながら、この場合、シール材との摩擦抵抗によりシャッターの開閉性(移動シャッター部材の移動性)が悪化したり、シャッターを閉じるためのバネ荷重が大きくなったりするといった問題がある。すなわち、シール材の使用は、廃トナー回収容器の画像形成装置への取付性に影響する。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、シャッターの開閉性およびシール性を両立できる粉体搬送装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、本発明の第1の態様である粉体搬送装置は、粉体を搬送して粉体排出口から排出することのできる粉体搬送装置であって、内部で所定の搬送方向に沿って前記粉体を搬送可能であると共に、前記粉体排出口を有する固定搬送部材と、前記固定搬送部材に対して、前記搬送方向に沿って移動可能である移動シャッター部材と、前記移動シャッター部材を、前記固定搬送部材に対して前記搬送方向下流側に付勢する付勢部材と、を有しており、前記移動シャッター部材は、前記付勢部材の付勢力を受けて前記搬送方向下流側に移動した場合に前記粉体排出口を閉じ、前記付勢部材の付勢力に抗して前記搬送方向上流側に移動した場合に前記粉体排出口を開くものであり、前記固定搬送部材および前記移動シャッター部材の一方に前記搬送方向に沿ってガイド溝が形成され、前記固定搬送部材および前記移動シャッター部材の他方に前記搬送方向に沿ってガイドリブが形成されており、前記ガイド溝および前記ガイドリブは、前記移動シャッター部材の前記固定搬送部材に対する移動をガイドすると共に、前記移動シャッター部材が前記粉体排出口を閉じているときは、前記移動シャッター部材を前記固定搬送部材に押し付ける形状とされていることを特徴としている。
【0011】
上記の構成によれば、ガイド溝およびガイドリブは、粉体搬送装置におけるシャッターが閉じられているとき(移動シャッター部材が粉体排出口を閉じているとき)は、粉体排出口の周囲で移動シャッター部材を固定搬送部材に押し付ける作用を有する。これにより、移動シャッター部材と固定搬送部材との間に隙間が無くなり、シャッターのシール性を向上させることができる。
【0012】
また、上記粉体搬送装置では、前記ガイド溝および前記ガイドリブは、前記移動シャッター部材が前記粉体排出口を閉じている状態から前記搬送方向上流側に移動した状態では、前記移動シャッター部材を前記固定搬送部材に押し付けないようにする形状とされている構成とすることができる。
【0013】
上記の構成によれば、移動シャッター部材が粉体排出口を閉じている状態から搬送方向上流側に移動した状態(移動シャッター部材の移動時の大半)では、ガイド溝およびガイドリブは、移動シャッター部材を固定搬送部材に押し付けないため、移動シャッター部材は固定搬送部材に対して、摩擦抵抗がほとんど働かない状態で移動可能となり、シャッターの開閉性が良好となる。
【0014】
また、上記粉体搬送装置では、前記ガイド溝は、前記搬送方向に沿った前記ガイド溝の途中で、前記ガイド溝の深さを変化させる段差を有しており、前記ガイドリブは、前記ガイド溝の段差によって前記ガイド溝の深さが変化する範囲を移動する箇所に当接部を有しており、前記移動シャッター部材が前記粉体排出口を閉じているときは、前記ガイドリブの前記当接部が、前記段差に対する前記搬送方向下流側で前記ガイド溝の底面に当接することで、前記移動シャッター部材を前記固定搬送部材に押し付け、前記移動シャッター部材が前記粉体排出口を閉じている状態から前記搬送方向上流側に移動した状態では、前記ガイドリブの前記当接部が、前記段差に対する前記搬送方向上流側で前記ガイド溝内に存在することで、前記移動シャッター部材を前記固定搬送部材に押し付けない構成とすることができる。
【0015】
また、上記粉体搬送装置では、前記ガイド溝における前記段差および前記ガイドリブにおける前記当接部が、それぞれ2箇所ずつ設けられており、前記ガイド溝および前記ガイドリブは、前記移動シャッター部材が前記粉体排出口を閉じているとき、前記粉体排出口に対して前記搬送方向の前後で前記移動シャッター部材を前記固定搬送部材に押し付ける構成とすることができる。
【0016】
上記の構成によれば、粉体排出口の周囲全体で確実なシール性を得ることができる。
【0017】
また、上記粉体搬送装置では、前記ガイド溝および前記ガイドリブは、前記搬送方向と直交する幅方向に関し、前記搬送方向下流側に向けて幅が細くなる形状である構成とすることができる。
【0018】
上記の構成によれば、シャッターの開閉動作時には、幅方向においてガイド溝とガイドリブとの間に隙間が生じ、スムーズな開閉動作が可能となる。また、シャッターが閉まった際には、ガイドリブとガイド溝との間の隙間を無くし、幅方向(回転方向)の動作を規制してシャッターのガタつきを抑えることで、さらにシール性を安定させることができる。
【0019】
また、上記の課題を解決するために、本発明の第2の態様である画像形成装置は、粉体回収容器を着脱可能に備え、前記粉体回収容器が装着された状態で、粉体を前記粉体回収容器にむけて搬送する搬送部を備えた画像形成装置であって、前記搬送部が、前記請求項1から5の何れか1項に記載の粉体搬送装置であり、前記固定搬送部材に対する前記移動シャッター部材の移動は、当該画像形成装置に前記粉体回収容器を着脱する動作に連動するものであり、当該画像形成装置から前記粉体回収容器が外されている状態では、前記移動シャッター部材は前記付勢部材の付勢力を受けて前記搬送方向下流側に移動し、当該画像形成装置に前記粉体回収容器が装着されている状態では、前記移動シャッター部材は前記粉体回収容器との当接によって前記付勢部材の付勢力に抗して前記搬送方向上流側に移動することを特徴としている。
【発明の効果】
【0020】
本発明の粉体搬送装置および画像形成装置は、シャッターが閉じられているときは、粉体排出口の周囲で移動シャッター部材を固定搬送部材に押し付ける作用を有することでシャッターのシール性を向上させることができ、それ以外のときは、移動シャッター部材を固定搬送部材に押し付けず、摩擦抵抗がほとんど働かない状態で移動可能とすることで、シャッターの開閉性を良好とすることができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】画像形成装置における内部構造の概略構成を示す正面図である。
図2図1の画像形成装置において、フロントカバーを外して内部の廃トナー回収容器が見える状態を示す斜視図である。
図3】プロセスユニットの1つを抜き出して示す斜視図である。
図4】画像形成装置から取り外された状態の廃トナー回収容器を裏面側から見た斜視図である。
図5】実施の形態1に係る構成において、廃トナー回収容器が外された状態における搬送部の拡大断面図である。
図6】実施の形態1に係る構成において、廃トナー回収容器が装着された状態における搬送部と搬送ガイド部との拡大断面図である。
図7A】搬送部のシャッター機構におけるシャッターカバーを縦断面で半分に割り、さらに斜め下から見た斜視図である。
図7B】シャッターカバーの縦断面図である。
図8A】搬送部のシャッター機構におけるシャッター部材を斜め上から見た斜視図である。
図8B】シャッター部材の側面図である。
図9】実施の形態2に係る構成において、廃トナー回収容器が外された状態における搬送部の模式断面図である。
図10】実施の形態2に係る構成において、廃トナー回収容器が装着された状態における搬送部と搬送ガイド部との模式断面図である。
図11】実施の形態3に係る構成において、廃トナー回収容器が外された状態における搬送部の模式断面図である。
図12】実施の形態3に係る構成において、廃トナー回収容器が装着された状態における搬送部と搬送ガイド部との模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
〔実施の形態1〕
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置100における内部構造の概略構成を示す正面図である。図2は、画像形成装置100の斜視図であり、フロントカバーを外して廃トナー回収容器(粉体回収容器)20が見えるようにした状態を示している。
【0024】
図1に示すように、画像形成装置100は、複数の像担持体を所定方向(図1では左右方向)に並設した構成、所謂タンデム式のカラー画像形成装置を例示している。但し、本発明の適用はタンデム式のカラー画像形成装置に限定されるものではなく、タンデム式以外のカラー画像形成装置やモノクロ画像形成装置にも本発明は適用可能である。
【0025】
画像形成装置100は、図1に示すように、画像形成部を備えた本体部110、原稿読取部120、および原稿搬送装置130を具備して構成されている。本体部110は、記録用紙に画像を印字するための画像形成部を内部に有している。原稿読取部120は、本体部110の上方に配置され、原稿のコピーを行う際に原稿の読取を行う。原稿搬送装置130は、自動読み取りモードにおいて、原稿セットトレイ上に載置された原稿を原稿読取部120の原稿載置台上に向かって順次搬送する。
【0026】
画像形成装置100(図1参照)は電子写真方式の画像形成装置であり、本体部110には、複数(この例では4組)のプロセスユニットPa~Pd、露光ユニット10、中間転写ベルト11、2次転写ユニット12、定着ユニット13、および給紙ユニット14が備えられている。また、各プロセスユニットPa~Pdは、感光体ドラム、帯電ユニット、現像ユニット、転写ユニット、およびクリーニングユニットを備えている。
【0027】
画像形成装置100は、プロセスユニットPa~Pdのそれぞれで形成される各色のトナー像を中間転写ベルト11にて重ねあわせるように転写し、中間転写ベルト11上にフルカラーのトナー像を形成する。このときの転写は、1次転写手段である各転写ユニットにて行われる。中間転写ベルト11上に形成されるトナー像は、2次転写手段である2次転写ユニット12により、給紙ユニット14から供給される記録用紙に転写される。トナー像が転写された記録用紙は、定着ユニット13を通過する際にトナー像が定着され、その後、画像形成装置100の排紙トレイ16に排紙される。
【0028】
画像形成装置100には、図2に示すように、廃トナー回収容器20が本体部110に対して着脱可能に備えられる。廃トナー回収容器20は、プロセスユニットPa~Pdにおいて感光体から中間転写ベルト11に転写されずに残った廃トナーや、中間転写ベルト11から記録用紙に転写されずに残った廃トナーを回収する容器である。すなわち、感光体に残った廃トナー(粉体)は、プロセスユニットPa~Pd内のクリーニングユニットによって捕集され、クリーニングユニットから搬送部(粉体搬送装置)30(図3参照)によって廃トナー回収容器20に送られるようになっている。また、中間転写ベルト11に残った廃トナーは、クリーニングユニット111によって捕集され、クリーニングユニット111から搬送部30によって廃トナー回収容器20に送られるようになっている。尚、画像形成装置100がトリクル現像方式を採用しているものであれば、廃トナー回収容器20は、現像器内から排出される余剰の現像剤(トナーおよびキャリア)をも廃トナーとして回収するものであってもよい。
【0029】
廃トナー回収容器20は、本体部110における画像形成部の操作側(この例では画像形成装置100の正面側)の全部又は一部を覆うように設けられている。そして、トナーカートリッジ15a~15dおよび廃トナー回収容器20は、画像形成装置100の操作側から見て互いにオーバーラップしないように本体部110に設けられている。これにより、ユーザーなどの操作者は、廃トナー回収容器20を本体部110から離脱させることなくトナーカートリッジ15a~15dを交換することができる。
【0030】
また、画像形成装置100は、本体部110を覆うフロントカバーを備えている。フロントカバーは図2において図示を省略されているが、廃トナー回収容器20はフロントカバーを開いた状態において、本体部110に対して着脱できるようになっている。
【0031】
図3は、プロセスユニットPa~Pdの1つ(以下、プロセスユニットP)を抜き出して示す斜視図である。画像形成装置100において、図3に示すプロセスユニットPは、プロセスユニットPa~Pdの全てに共通する構造である。上述したように、プロセスユニットPは、感光体に残った廃トナーを捕集するためのクリーニングユニットをその内部に有しており、クリーニングユニットで捕集した廃トナーを廃トナー回収容器20に送るための搬送部30を有している。また、ここでは詳細な図示を省略するが、中間転写ベルト11に残った廃トナーを捕集するクリーニングユニット111においても、捕集した廃トナーを廃トナー回収容器20に送るために、プロセスユニットPと同様の搬送部30が設けられる。画像形成装置100に取り付けられたプロセスユニットPa~Pdおよびクリーニングユニット111において、それぞれの搬送部30は前面側に突出するように配置される。
【0032】
図4は、画像形成装置100から取り外された状態の廃トナー回収容器20を裏面側から見た斜視図である。
【0033】
図4に示すように、廃トナー回収容器20は、その裏面において、複数(この例では5つ)の搬送ガイド部21を有している。搬送ガイド部21は、プロセスユニットPa~Pdおよびクリーニングユニット111のそれぞれの搬送部30に対応して設けられている。尚、図4における搬送ガイド部21の数や配置箇所は一例に過ぎず、搬送ガイド部21の数や配置箇所は本発明において特に限定されるものではない。
【0034】
廃トナー回収容器20を画像形成装置100に装着したとき、搬送ガイド部21には、プロセスユニットPa~Pdおよびクリーニングユニット111の搬送部30が挿入される。これにより、搬送部30によって送られてくる廃トナーを廃トナー回収容器20によって回収可能となる。また、搬送ガイド部21のそれぞれの内部には、突起部22が形成されている。
【0035】
画像形成装置100の搬送部30には、後述するシャッター機構が設けられる。このシャッター機構は、画像形成装置100への廃トナー回収容器20の着脱に連動してシャッターを開閉させる。すなわち、廃トナー回収容器20が画像形成装置100に装着されるとシャッターを開き、搬送部30から廃トナー回収容器20への廃トナーの送り込みを可能とする。一方、廃トナー回収容器20が画像形成装置100から外されるとシャッターを閉じ、搬送部30からの廃トナーの漏れを防止する。
【0036】
以下、シャッター機構の具体的構成について、図5ないし図8を参照して説明する。図5は、廃トナー回収容器20が外された状態における搬送部30の拡大断面図である。図6は、廃トナー回収容器20が装着された状態における搬送部30と搬送ガイド部21との拡大断面図である。図7Aは、搬送部30のシャッター機構におけるシャッターカバー(固定搬送部材)31を縦断面で半分に割り、さらに斜め下から見た斜視図である。図7Bは、シャッターカバー31の縦断面図である。図8Aは、搬送部30のシャッター機構におけるシャッター部材(移動シャッター部材)32を斜め上から見た斜視図である。図8Bは、シャッター部材32の側面図である。
【0037】
図5および図6に示すように、搬送部30は、シャッターカバー31、シャッター部材32、圧縮バネ(付勢部材)33、および搬送スクリュー34を有している。このうち、本実施の形態に係るシャッター機構は、シャッターカバー31、シャッター部材32、および圧縮バネ33によって構成されている。
【0038】
シャッターカバー31は、搬送部30の外観を形成する略円筒形状の部材である。シャッターカバー31は、図7Aおよび図7Bに示すように、円筒面の下部においてに第1排出口(粉体排出口)311を有し、先端部の端面において突起挿入口312を有している。さらに、シャッターカバー31は、円筒内壁面の上部において、軸方向に沿ったガイド溝313を有している。
【0039】
シャッター部材32は、シャッターカバー31の内部に挿入される略円筒形状の部材であり、シャッターカバー31の内部で軸方向に沿って移動可能となっている。シャッター部材32は、図8Aおよび図8Bに示すように、円筒面の下部において第2排出口321を有し、円筒面の上部において、軸方向に沿ったガイドリブ322を有している。
【0040】
圧縮バネ33は、シャッターカバー31の内部において、シャッター部材32の後方側に配置されており、シャッター部材32を前方側(搬送部30の先端側)に付勢する。搬送スクリュー34は、シャッターカバー31およびシャッターカバー31の内部に配置されており、所定方向に回転することによって、搬送部30内で廃トナーを廃トナー回収容器20に向けて搬送する。このとき、搬送部30内での廃トナーの搬送方向は、搬送部30の軸方向となる。また、搬送方向下流側を搬送部30の前方側、搬送方向上流側を搬送部30の後方側とする。尚、図5および図6では、圧縮バネ33の後端に当接する部材(プロセスユニットPの一部)の図示を省略している。
【0041】
廃トナー回収容器20が画像形成装置100から外されている場合、図5に示すように、シャッター部材32は圧縮バネ33の付勢力を受けて、シャッターカバー31の内部で前方側に移動している。このとき、シャッターカバー31における第1排出口311とシャッター部材32における第2排出口321とは、互いにずれた位置となっている。すなわち、搬送部30において、第1排出口311と第2排出口321とが連通せず、シャッターが閉じた状態となる。
【0042】
一方、廃トナー回収容器20が画像形成装置100に装着された場合、図6に示すように、シャッターカバー31の端面における突起挿入口312に、廃トナー回収容器20の突起部22が挿入される。この突起部22は、圧縮バネ33の付勢力に抗してシャッター部材32を押し込み、シャッター部材32をシャッターカバー31に対して後方側へ移動させる。その結果、シャッターカバー31における第1排出口311とシャッター部材32における第2排出口321とが連通し、シャッターが開いた状態となる。
【0043】
また、上述のシャッター機構においては、シャッター部材32におけるガイドリブ322が、シャッターカバー31におけるガイド溝313に係合される。その結果、シャッター部材32の移動動作は、ガイド溝313およびガイドリブ322の延設方向(軸方向)のみに制限され、シャッター開閉動作時におけるシャッター部材32の回転(円周方向の変位)が防止される。
【0044】
さらに、本実施の形態に係るシャッター機構は、ガイド溝313およびガイドリブ322により、シャッターの開閉性およびシール性を両立している。以下、この作用について説明する。
【0045】
まず、シャッターカバー31におけるガイド溝313は、図7Aおよび図7Bに示すように、搬送方向に沿ったガイド溝313の途中で、ガイド溝313の深さを変化させる段差を有している。図7Aおよび図7Bの例では、ガイド溝313は、段差に対する搬送方向上流側で溝が深く、搬送方向下流側で溝が浅くなるように深さが変化している。ガイド溝313における段差は2箇所に設けられており、シャッターカバー31におけるガイド溝313の形成領域は、これらの段差によって前方側から後方側に向かって領域A、領域Bおよび領域Cの3つの領域に区分されている。ここで、領域Aにおける内壁間寸法をDa、領域Bにおける内壁間寸法をDb、領域Cにおける内壁間寸法をDcとするとき、Da<Db<Dcの関係が満たされている。但し、ここでの“内壁間寸法”とは、ガイド溝313における外周側内壁と、ガイド溝313に対して直径方向における反対側のシャッターカバー31の内壁との間の寸法を指すものとして定義する。
【0046】
一方、シャッター部材32におけるガイドリブ322は、図8Aおよび図8Bに示すように、シャッター部材32の先端から一定距離を空けて形成されており、また、ガイドリブ322の後方側端部には、外周方向に立設した凸部3221が設けられている。ここで、シャッター部材32の先端のガイドリブ322が形成されていない箇所でのシャッター部材32の外径をda、凸部3221以外のガイドリブ322の外壁間寸法をdb、凸部3221の外壁間寸法をdcとするとき、da<db<dcの関係が満たされている。但し、ここでの“外壁間寸法”とは、ガイドリブ322における外周側外壁と、ガイドリブ322に対して直径方向における反対側のシャッター部材32の外壁との間の寸法を指すものとして定義する。
【0047】
廃トナー回収容器20が画像形成装置100から外され、シャッターが閉じている状態では、図5に示すように、ガイドリブ322の先端の一部が、シャッターカバー31の領域Aの後部付近に入り込む。また、ガイドリブ322の後端の凸部3221(もしくは凸部3221の一部)が、シャッターカバー31の領域Bの後部付近に入り込む。
【0048】
ここで、ガイドリブ322の外壁間寸法dbは、領域Aの内壁間寸法Daと同じであるか僅かに大きい寸法とされている。また、凸部3221の外壁間寸法dcは、領域Bの内壁間寸法Dbと同じであるか僅かに大きい寸法とされている。このため、搬送部30のシャッター機構において、シャッターが閉じている状態では、ガイドリブ322の先端および凸部3221の形成箇所において、シャッター部材32がシャッターカバー31に対して上から押し付けられる。その結果、シャッターカバー31の第1排出口311の周囲で、シャッターカバー31とシャッター部材32との間に隙間が無くなり、搬送部30からのトナー漏れを確実に防止できる。
【0049】
一方、廃トナー回収容器20が画像形成装置100に装着されるときは、廃トナー回収容器20の突起部22によってシャッター部材32が押され、シャッターカバー31内で後方に移動する。この移動開始の直後に、ガイドリブ322の先端は領域Aから外れて領域Bに入り、ガイドリブ322の凸部3221は領域Bから外れて領域Cに入る。
【0050】
ここで、ガイドリブ322の外壁間寸法dbは、領域Bの内壁間寸法Dbよりも小さい寸法である。また、凸部3221の外壁間寸法dcは、領域Cの内壁間寸法Dcよりも小さい寸法である。このため、シャッター部材32がシャッターカバー31内で後方に移動するときは、その移動行程の殆どで、ガイドリブ322全体の外壁間寸法がガイド溝313の内壁間寸法よりも小さくなる。その結果、シャッター部材32はシャッターカバー31に対して、摩擦抵抗がほとんど働かない状態で移動可能となり、シャッター部材32の移動性が良好となる。無論、廃トナー回収容器20が画像形成装置100から取り外され、シャッター部材32がシャッターカバー31内で前方に移動するときも、シャッター部材32の移動性が良好となる。すなわち、搬送部30のシャッター機構において、シャッターの開閉性が良好となる。
【0051】
このように、本実施の形態に係る搬送部30では、シャッターの開閉動作において、ガイドリブ322に設けられた当接部(ここでは、ガイドリブ322の先端および凸部3221)が、ガイド溝313の段差によって内壁間寸法が変化する範囲(ガイド溝313の深さが変化する範囲)を移動する。例えば、ガイドリブ322の凸部3221は、ガイド溝313における領域Bと領域Cとの間を移動する。そして、ガイドリブ322の当接部は、シャッターが閉じられているときは、内壁間寸法が狭くなる箇所(段差に対する搬送方向下流側)でガイド溝313の底面に当接することで、シャッター部材32がシャッターカバー31に対して上から押し付ける作用を与える。一方、シャッター部材32が第1排出口311を閉じている状態から搬送方向上流側に移動した状態(シャッター部材32の移動時の大半)では、ガイドリブ322の当接部は、内壁間寸法が広くなる箇所(段差に対する搬送方向上流側)でガイド溝313内に存在することで、シャッター部材32をシャッターカバー31に対して上から押し付ける作用を与えない。
【0052】
尚、上述の搬送部30において、シャッターを閉じるときのシャッター部材32の移動時には、ガイドリブ322の先端および凸部3221が、ガイド溝313の段差に引っ掛かることなく、スムーズに段差を乗り越えて移動する必要がある。このため、ガイドリブ322の先端および凸部3221は、ガイド溝313の段差に引っ掛からないようにテーパ(搬送部30の軸方向および直径方向に対して傾斜するテーパ)を有していることが好ましい。このようなテーパは、ガイドリブ322の代わりに、ガイド溝313の段差部分に設けられていてもよい。あるいは、ガイドリブ322およびガイド溝313の両方にテーパが設けられていてもよい。
【0053】
また、ガイド溝313およびガイドリブ322の幅方向に関しては、何れも先端に向けて幅が細くなる形状とされていることが好ましい。これにより、ガイドリブ322は、シャッターの開閉動作時には幅方向においてガイド溝313との間に隙間が生じ、スムーズなスライド動作が可能となる。また、シャッターが閉まった際には、ガイドリブ322とガイド溝313との間の隙間を無くし、幅方向(回転方向)の動作を規制してシャッターのガタつきを抑えることで、さらにシール性を安定させることができる。
【0054】
尚、上記説明における搬送部30では、ガイド溝313において2箇所の段差が設けられ、これらの段差は第1排出口311に対して軸方向の前後に形成されている。このため、搬送部30においてシャッターが閉まった状態では、シャッター部材32は第1排出口311の前後2箇所でシャッターカバー31に押し付けられる。これにより、第1排出口311の周囲全体で確実なシール性を得ることができる。
【0055】
但し、本発明はこれに限定されるものではなく、ガイド溝313およびガイドリブ322の作用を受けてシャッター部材32がシャッターカバー31に押し付けられる箇所は、少なくとも1箇所あればよい。この場合、シャッター部材32がシャッターカバー31に押し付けられる箇所は、軸方向における第1排出口311の形成範囲内であって、第1排出口311の上方であることが好ましい。
【0056】
〔実施の形態2〕
上記実施の形態1では、シャッターカバー31にガイド溝313を設け、シャッター部材32にガイドリブ322を設けた構成を例示した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、ガイド溝およびガイドリブの形成はシャッターカバー31およびシャッター部材32に対して逆であってもよい。図9および図10に、本実施の形態2にかかる搬送部30の構成を模式的に示す。図9は、廃トナー回収容器20が外された状態における搬送部30の模式断面図である。図10は、廃トナー回収容器20が装着された状態における搬送部30と搬送ガイド部21との模式断面図である。但し、図9および図10において、搬送スクリュー34は図示を省略している。
【0057】
図9および図10に示すように、本実施の形態2にかかる搬送部30では、シャッターカバー31にガイドリブ314が設けられ、シャッター部材32にガイド溝323が設けられている。ガイドリブ314の前方側端部には、内周方向に立設した凸部3141が設けられている。このような構成によっても、実施の形態1のシャッター機構と同様に、シャッターの開閉性およびシール性を両立することができる。
【0058】
〔実施の形態3〕
上記実施の形態1および2では、固定搬送部材であるシャッターカバー31の内側に移動シャッター部材であるシャッター部材32を配置した構成を例示した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、内側のシャッター部材を固定搬送部材とし、外側のシャッターカバーを移動シャッター部材とする構成であってもよい。図11および図12に、本実施の形態3にかかる搬送部30の構成を模式的に示す。図11は、廃トナー回収容器20が外された状態における搬送部30の模式断面図である。図12は、廃トナー回収容器20が装着された状態における搬送部30と搬送ガイド部21との模式断面図である。但し、図11および図12において、搬送スクリュー34は図示を省略している。
【0059】
図11および図12に示すように、本実施の形態3にかかる搬送部30では、内側に固定搬送部材としてシャッター部材35を配置し、シャッター部材35の外側に移動シャッター部材としてシャッターカバー36を配置している。また、圧縮バネ33は、シャッター部材35の外側において、シャッターカバー36の後方側に配置されており、シャッターカバー36を前方側(搬送部30の先端側)に付勢する。
【0060】
シャッター部材35は、円筒面の下部においてに粉体排出口351を有し、円筒面の上部において、軸方向に沿ったガイドリブ352を有している。ガイドリブ352の前方側端部には、外周方向に立設した凸部3521が設けられている。また、シャッターカバー36は、円筒内壁面の上部において、軸方向に沿ったガイド溝361を有している。
【0061】
本実施の形態3に係る搬送部30の構成では、廃トナー回収容器20が画像形成装置100から外されている場合、図11に示すように、シャッターカバー36は圧縮バネ33の付勢力を受けて、シャッター部材35の外側で前方側に移動している。このとき、シャッター部材35における粉体排出口351は、シャッターカバー36によって塞がれ、シャッターが閉じた状態となる。
【0062】
一方、廃トナー回収容器20が画像形成装置100に装着された場合、図12に示すように、廃トナー回収容器20における搬送ガイド部21の周辺部にシャッターカバー36が当接し、シャッターカバー36は圧縮バネ33の付勢力に抗して後方側に押し込まれる。その結果、シャッター部材35における粉体排出口351がシャッターカバー36によって塞がれなくなり、シャッターが開いた状態となる。搬送部30のシャッターが開くと、シャッター部材35における粉体排出口351と、廃トナー回収容器20の搬送ガイド部21における廃トナー受入口211とが連通し、搬送部30から廃トナー回収容器20への廃トナーの送り込みが可能となる。
【0063】
本実施の形態3の構成においても、ガイド溝361およびガイドリブ352の作用により、実施の形態1および2と同様の効果を得ることができる。すなわち、シャッターが閉じている状態では、粉体排出口351の周囲でシャッターカバー36とシャッター部材35との間の隙間を無くし、搬送部30からのトナー漏れを確実に防止できる。また、シャッターの開閉時には、シャッター部材35の移動性を良好にすることができる。
【0064】
尚、図11および図12に示す構成では、実施の形態1と同様に、シャッターカバー36にガイド溝361を設け、シャッター部材35にガイドリブ352を設けた構成を例示した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、実施の形態2と同様に、シャッターカバー36にガイドリブを設け、シャッター部材35にガイド溝を設ける構成としてもよい。
【0065】
上記説明では、本発明に係る粉体搬送装置を、廃トナー回収容器20に廃トナーを搬送する搬送部30に適用した場合を例示した。しかしながら、本発明の適用はこれに限定されるものではない。例えば、トナーカートリッジにおけるトナーを画像形成装置の現像装置に搬送する搬送部において、本発明に係る粉体搬送装置を適用することも可能である。
【0066】
今回開示した実施形態は全ての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0067】
100 画像形成装置
111 クリーニングユニット
15a~15d トナーカートリッジ
20 廃トナー回収容器(粉体回収容器)
21 搬送ガイド部
22 突起部
30 搬送部(粉体搬送装置)
31 シャッターカバー(固定搬送部材)
311 第1排出口(粉体排出口)
312 突起挿入口
313 ガイド溝
314 ガイドリブ
3141 凸部
32 シャッター部材(移動シャッター部材)
321 第2排出口
322 ガイドリブ
323 ガイド溝
3221 凸部
33 圧縮バネ(付勢部材)
34 搬送スクリュー
35 シャッター部材(固定搬送部材)
351 粉体排出口
352 ガイドリブ
3521 凸部
36 シャッターカバー(移動シャッター部材)
361 ガイド溝
Pa~Pd プロセスユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12