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特許7479288可変的管腔内超音波送信パルス生成及び制御デバイス、システム並びに方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-25
(45)【発行日】2024-05-08
(54)【発明の名称】可変的管腔内超音波送信パルス生成及び制御デバイス、システム並びに方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/12 20060101AFI20240426BHJP
【FI】
A61B8/12
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020547391
(86)(22)【出願日】2019-03-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-07-15
(86)【国際出願番号】 EP2019055513
(87)【国際公開番号】W WO2019174984
(87)【国際公開日】2019-09-19
【審査請求日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】62/643,453
(32)【優先日】2018-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】弁理士法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】カンター シャーウッド
(72)【発明者】
【氏名】ロドス サムエル シドニー
(72)【発明者】
【氏名】ザオ シュクイ
【審査官】下村 一石
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-508050(JP,A)
【文献】特表2016-501677(JP,A)
【文献】特表2016-515876(JP,A)
【文献】特開2010-179018(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0137978(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0157843(US,A1)
【文献】特開2007-105450(JP,A)
【文献】特開2006-158598(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00-8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホストシステム、及び、超音波撮像コンポーネントを備える管腔内撮像デバイスと通信する患者インタフェースモジュールを備える、管腔内超音波撮像システムであって、
前記患者インタフェースモジュールは、
前記管腔内撮像デバイスに関連付けられた情報を検知し、検知された前記情報に基づいて前記超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出のための波形特性を決定する処理コンポーネントと、
前記処理コンポーネントと通信し、前記超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出を制御するために、決定された前記波形特性に基づいてトリガ信号を生成するトリガ信号生成コンポーネントと
を備え
前記処理コンポーネントは更に、検知された前記情報に基づいて前記ホストシステムから前記管腔内撮像デバイスのための設定をリクエストし、前記リクエストに応じて前記ホストシステムから設定を受信し、受信された前記設定に基づいて前記超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出のための前記波形特性を決定する、管腔内超音波撮像システム。
【請求項2】
前記処理コンポーネントは更に、前記トリガ信号のための波形パルスの数、前記波形パルスの周期性、前記波形パルスのデューティサイクル、前記波形パルスの極性、又は前記波形パルスの振幅のうちの少なくとも1つを、前記検知された情報に基づいて決定することによって、前記波形特性を決定する、請求項1に記載の管腔内超音波撮像システム。
【請求項3】
前記患者インタフェースモジュールは、前記処理コンポーネントと前記トリガ信号生成コンポーネントとを含むフィールドプログラマブルゲートアレイを更に備える、請求項2に記載の管腔内超音波撮像システム。
【請求項4】
前記フィールドプログラマブルゲートアレイは、複数のレジスタを更に含み、前記処理コンポーネントは更に、前記トリガ信号のための波形パルスの数、前記波形パルスの周期性、前記波形パルスのデューティサイクル、前記波形パルスの極性、又は前記波形パルスの振幅のうちの決定された前記少なくとも1つに基づいて、値を前記レジスタにロードし、
前記トリガ信号生成コンポーネントは更に、前記レジスタにおける前記値に基づいて、前記トリガ信号を生成する、請求項3に記載の管腔内超音波撮像システム。
【請求項5】
前記超音波撮像コンポーネントはトランスデューサ要素のアレイを備え、前記患者インタフェースモジュールは、前記トリガ信号生成コンポーネントと通信し、前記超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出を生じるために、前記アレイにおける前記トランスデューサ要素のうちの1つ又は複数のための1つ又は複数のタイミングシーケンスを設定するシーケンシングコンポーネントを更に備える、請求項1に記載の管腔内超音波撮像システム。
【請求項6】
前記患者インタフェースモジュールは、前記1つ又は複数のタイミングシーケンスに基づいて前記トリガ信号を前記超音波撮像コンポーネントに印加するトリガ信号印加コンポーネントを更に備える、請求項5に記載の管腔内超音波撮像システム。
【請求項7】
前記患者インタフェースモジュールは、前記管腔内撮像デバイスに結合されたインタフェースと、前記インタフェース及び前記処理コンポーネントに結合された検知コンポーネントであって、前記インタフェースへの前記管腔内撮像デバイスの装着を検知する検知コンポーネントとを更に備え、
前記処理コンポーネントは更に、前記検知の際に前記管腔内撮像デバイスから前記情報を読み取ることによって前記情報を検知する、請求項1に記載の管腔内超音波撮像システム。
【請求項8】
前記患者インタフェースモジュールは更にユーザインタフェースと通信し、
前記処理コンポーネントは更に、前記超音波撮像コンポーネントが撮像処置を実施している間に、前記超音波撮像コンポーネントに関連付けられたパラメータを修正するリクエストを前記ユーザインタフェースから受信し、修正されたパラメータに基づいて前記超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出のための更新された波形特性を決定し、
前記トリガ信号生成コンポーネントは更に、更新された波形特性に基づいて更新されたトリガ信号を生成し、前記撮像処置中に、前記更新されたトリガ信号を前記超音波撮像コンポーネントに印加する、請求項1に記載の管腔内超音波撮像システム。
【請求項9】
前記修正されたパラメータは、撮像解像度、撮像視野、Bモード撮像、及びドップラモード撮像に関連付けられる、請求項に記載の管腔内超音波撮像システム。
【請求項10】
前記情報は、前記管腔内撮像デバイスのデバイスタイプ、前記管腔内撮像デバイスのシリアル番号、前記管腔内撮像デバイスの1つ又は複数の動作パラメータのうちの少なくとも1つを更に含む、請求項1に記載の管腔内超音波撮像システム。
【請求項11】
前記管腔内撮像デバイスは血管内超音波カテーテルである、請求項1に記載の管腔内超音波撮像システム。
【請求項12】
医療的感知の方法であって、前記方法は、
患者インタフェースモジュールが、当該患者インタフェースモジュールと通信する管腔内撮像デバイスに関連付けられた情報を検知するステップであって、管腔内撮像デバイスは超音波撮像コンポーネントを含む、ステップと、
前記検知された情報に基づいてホストシステムから前記管腔内撮像デバイスのための設定をリクエストするステップと、
リクエストに応じて前記ホストシステムから設定を受信するステップと、
前記患者インタフェースモジュールの処理コンポーネントが、検知された前記情報に基づいて前記超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出のための波形特性を決定するステップと、
前記患者インタフェースモジュールのトリガ信号生成コンポーネントが、前記超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出を制御するために、決定された前記波形特性に基づいてトリガ信号を生成するステップと、
前記トリガ信号生成コンポーネントが、前記トリガ信号を前記超音波撮像コンポーネントに印加するステップとを有し、
前記決定するステップは、受信された前記設定に基づいて前記超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出のための波形特性を決定するステップを有する、方法。
【請求項13】
前記決定するステップは、前記検知された情報に基づいて、前記トリガ信号のための波形パルスの数、前記波形パルスの周期性、前記波形パルスのデューティサイクル、前記波形パルスの極性、又は前記波形パルスの振幅のうちの少なくとも1つを決定するステップを有する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記患者インタフェースモジュールのシーケンシングコンポーネントが、前記超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出を生じるために、前記超音波撮像コンポーネントのトランスデューサアレイにおけるトランスデューサ要素のうちの1つ又は複数のための1つ又は複数のタイミングシーケンスを設定するステップを更に有する、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記患者インタフェースモジュールの検知コンポーネントが、前記患者インタフェースモジュールへの前記管腔内撮像デバイスの装着を検知するステップを有し、
前記検知するステップは更に、当該検知の際に前記管腔内撮像デバイスから前記情報を読み取るステップを有する、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記超音波撮像コンポーネントが撮像処置を実施している間に、超音波射出の波形特性に関連付けられたパラメータを修正するリクエストを受信するステップと、
修正された前記パラメータに基づいて前記超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出のための更新された波形特性を決定するステップと、
前記更新された波形特性に基づいて更新されたトリガ信号を生成するステップと、
前記撮像処置中に、前記更新されたトリガ信号を前記超音波撮像コンポーネントに印加するステップとを更に有する、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示は、一般に、管腔内撮像デバイスに関し、特には、リアルタイムで管腔内超音波送信パルスを制御及び変更し得る患者インタフェースモジュール(PIM)を提供することに関する。例えば、PIMは、異なる医療用撮像処置のために異なるタイプの管腔内超音波撮像デバイスとともに使用され得る。PIMは、装着された管腔内超音波デバイスに関連付けられたデバイス情報を自動的に検知し、デバイス情報に基づいて管腔内撮像デバイスにおける超音波射出を制御するためのトリガ信号を生成し得る。
【背景技術】
【0002】
[0002] 血管内超音波(IVUS)撮像は、介入性心臓病学において、人間の身体内の疾患のある動脈などの血管を評価するための診断ツールとして、治療の必要性を判断するため、介入をガイドするため、及び/又は、その効果を評価するために、広く使用されている。1つ又は複数の超音波トランスデューサを含んだIVUSデバイスは、血管内に通され、撮像されるべきエリアへとガイドされる。トランスデューサは、関心対象の血管の画像を作成するために、超音波エネルギーを射出する。超音波は、組織構造(血管壁の様々なレイヤなど)、赤血球、及び他の関心対象の特徴から生じる不連続性によって部分的に反射される。反射された超音波からのエコーは、トランスデューサによって受信され、IVUS撮像システムに渡される。撮像システムは、受信された超音波エコーを処理し、デバイスが置かれた血管の断面画像を作成する。IVUS撮像は、管腔及び血管サイズ、血小板面積及びボリューム、並びに重要な解剖学的ランドマークの場所の詳細で正確な測定を提供し得る。IVUS撮像は、医師が病変のサイズを評価し、評価された病変サイズに基づいて治療デバイス(例えばステント)を選択し、その後、治療の成功を評価することを可能とする。
【0003】
[0003] 今日一般的に使用されている2つのタイプのIVUSカテーテル、すなわち回転式及び固体式がある。典型的な回転式IVUSカテーテルでは、1つの超音波トランスデューサ要素が、関心対象の血管内に挿入されたプラスチックのシースの内側で回転する柔軟性駆動シャフトの先端部に位置する。トランスデューサ要素は、超音波ビームがデバイスの軸に対して全体的に垂直に伝播するように方向付けられる。流体で充満されたシースは、超音波信号がトランスデューサから組織内へと伝播し、戻ってくることを可能としつつ、回転するトランスデューサ及び駆動シャフトから血管組織を保護する。駆動シャフトが回転すると、トランスデューサは、高電圧パルスによって周期的に励起され、超音波の短いバーストを射出する。次いで、同一のトランスデューサは、様々な組織構造から反射された戻りエコーを待つ。IVUS撮像システムは、トランスデューサの1回の回転の間に発生するパルス/取得サイクルのシーケンスから血管断面の2次元的表示を作り出す。
【0004】
[0004] 固体式IVUSカテーテルは、その周囲に分散された超音波トランスデューサのアレイを含む超音波撮像アセンブリ、及びトランスデューサアレイに隣接して取り付けられた1つ又は複数の集積回路コントローラチップを担持する。固体式IVUSカテーテルは、位相式アレイIVUSトランスデューサ又は位相式アレイIVUSデバイスとも称される。コントローラは、超音波パルスを送信するため、及び超音波エコー信号を受信するために、個々のトランスデューサ要素(又は要素のグループ)を選択する。送信-受信がペアになったシーケンスを経ることによって、固体式IVUSシステムは、移動部品なしに(それ故に固定式と呼称される)、機械的にスキャンされた超音波トランスデューサの効果を合成し得る。回転する機械的要素が存在しないので、トランスデューサアレイは、血管の外傷への最小限のリスクで血液及び血管組織に直接的に接触して置かれ得る。
【0005】
[0005] 異なる医療用途は、異なるタイプのIVUSカテーテル又は異なる撮像モードを必要とする。他の場合には、異なるタイプのIVUSカテーテル又は異なる撮像モードが医療処置中に必要とされる。異なるタイプのIVUSカテーテル及び/又は異なる撮像モードは、異なる波形特性を有する超音波を射出することを通じて異なる撮像情報を提供する。例えば、異なるIVUSカテーテルは、異なる中心周波数において超音波射出を提供する。関心対象の解剖学的構造及び必要とされる診断情報に応じて、異なる撮像モード(例えば、撮像解像度、Bモード撮像、パルスドップラ、連続ドップラなど)が使用される。トランスデューサにおける超音波の射出(例えば、超音波送信パルス)は、トリガ信号によって駆動される。異なる波形特性を有する超音波を生成するために、異なる波形特性を有するトリガ信号が使用される。
【0006】
[0006] IVUS撮像システムにおいて、超音波送信パルス設定は、典型的には事前に定められている。故に、トリガ信号の生成は、典型的には、システムのために事前設定される。したがって、超音波送信パルス設定に対する変更は、ハードウェア及び/又はシステムの変更を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
[0007] 既存のIVUS撮像システムが有用であることは実証されているが、リアルタイムシステム再設定のための向上されたシステム及び技術が依然として必要とされている。本開示の実施形態は、検知コンポーネント、トリガ信号生成コンポーネント、及びコントローラを含むPIMを提供する。検知コンポーネントは、PIMへのIVUSカテーテルの装着を検知し得る。IVUSカテーテルは、超音波トランスデューサを含み得る。検知コンポーネントは、IVUSカテーテルに関連付けられたデバイス情報(例えば、シリアル番号、カテーテルタイプ、超音波属性及び/又は生理学的感知モダリティ)を特定するために、コントローラと協調し得る。コントローラは、特定されたデバイス情報に基づいて、IVUSカテーテルに固有の超音波波形パラメータを取得し得る。コントローラは、超音波波形パラメータに基づいてトランスデューサにおける超音波射出を駆動するためにトリガ信号を生成するようにトリガ信号生成コンポーネントを設定し得る。コントローラは、トランスデューサにおける超音波射出波形特性を変更するために、ユーザからの入力に基づいて、リアルタイムでトリガ信号生成コンポーネントを再設定し得る。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[0008] 一実施形態において、管腔内超音波撮像システムは、超音波撮像コンポーネントを備える管腔内撮像デバイスと通信する患者インタフェースモジュール(PIM)を含み、PIMは、管腔内撮像デバイスに関連付けられた情報を検知し、検知された情報に基づいて超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出のための波形特性を決定するように構成された処理コンポーネントと、処理コンポーネントと通信し、超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出を制御するために、決定された波形特性に基づいてトリガ信号を生成するように構成されたトリガ信号生成コンポーネントとを備える。
【0009】
[0009] いくつかの実施形態において、処理コンポーネントは更に、トリガ信号のための波形パルスの数、波形パルスの周期性、波形パルスのデューティサイクル、波形パルスの極性、又は波形パルスの振幅のうちの少なくとも1つを、検知された情報に基づいて決定することによって、波形特性を決定するように構成される。いくつかの実施形態において、PIMは、処理コンポーネントとトリガ信号生成コンポーネントとを含むフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を更に備える。いくつかの実施形態において、FPGAは、複数のレジスタを更に含み、処理コンポーネントは更に、トリガ信号のための波形パルスの数、波形パルスの周期性、波形パルスのデューティサイクル、波形パルスの極性、又は波形パルスの振幅のうちの決定された少なくとも1つに基づいて、値をレジスタにロードするように構成され、トリガ信号生成コンポーネントは更に、レジスタにおける値に基づいて、トリガ信号を生成するように構成される。いくつかの実施形態において、超音波撮像コンポーネントはトランスデューサ要素のアレイを備え、PIMは、トリガ信号生成コンポーネントと通信し、超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出を生じるために、アレイにおけるトランスデューサ要素のうちの1つ又は複数のための1つ又は複数のタイミングシーケンスを設定するように構成されたシーケンシングコンポーネントを更に備える。いくつかの実施形態において、PIMは、1つ又は複数のタイミングシーケンスに基づいてトリガ信号を超音波撮像コンポーネントに印加するように構成されたトリガ信号印加コンポーネントを更に備える。いくつかの実施形態において、PIMは、管腔内撮像デバイスに結合されたインタフェースと、インタフェース及び処理コンポーネントに結合された検知コンポーネントであって、インタフェースへの管腔内撮像デバイスの装着を検知するように構成された検知コンポーネントとを更に備え、処理コンポーネントは更に、検知の際に管腔内撮像デバイスから情報を読み取ることによって情報を検知するように構成される。いくつかの実施形態において、PIMは更にホストシステムと通信し、処理コンポーネントは更に、検知された情報に基づいてホストシステムから管腔内撮像デバイスのための設定をリクエストし、リクエストに応じてホストシステムから設定を受信し、受信された設定に基づいて超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出のための波形特性を決定するように構成される。いくつかの実施形態において、PIMは、複数の異なる超音波属性を備える複数の異なる超音波撮像コンポーネントに関連付けられた複数の設定を記憶するように構成されたメモリを更に備え、処理コンポーネントは更に、超音波撮像コンポーネントに関連付けられた検知された情報に基づいて複数の設定から設定を選択し、選択された設定に基づいて超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出のための波形特性を決定するように構成される。いくつかの実施形態において、PIMは更にユーザインタフェースと通信し、処理コンポーネントは更に、超音波撮像コンポーネントが撮像処置を実施している間に、超音波撮像コンポーネントに関連付けられたパラメータを修正するリクエストをユーザインタフェースから受信し、修正されたパラメータに基づいて超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出のための更新された波形特性を決定するように構成され、トリガ信号生成コンポーネントは更に、更新された波形特性に基づいて更新されたトリガ信号を生成し、撮像処置中に、更新されたトリガ信号を超音波撮像コンポーネントに印加するように構成される。いくつかの実施形態において、修正されたパラメータは、撮像解像度、撮像視野、Bモード撮像、及びドップラモード撮像に関連付けられる。いくつかの実施形態において、情報は、管腔内撮像デバイスのデバイスタイプ、管腔内撮像デバイスのシリアル番号、管腔内撮像デバイスの1つ又は複数の動作パラメータのうちの少なくとも1つを更に含む。いくつかの実施形態において、管腔内撮像デバイスは血管内超音波(IVUS)カテーテルである。
【0010】
[0010] 一実施形態において、医療的感知の方法は、患者インタフェースモジュール(PIM)が、PIMと通信する管腔内撮像デバイスに関連付けられた情報を検知するステップであって、管腔内撮像デバイスは超音波撮像コンポーネントを含む、ステップと、PIMの処理コンポーネントが、検知された情報に基づいて超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出のための波形特性を決定するステップと、PIMのトリガ信号生成コンポーネントが、超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出を制御するために、決定された波形特性に基づいてトリガ信号を生成するステップと、トリガ信号生成コンポーネントが、トリガ信号を超音波撮像コンポーネントに印加するステップとを有する。
【0011】
[0011] いくつかの実施形態において、決定するステップは、検知された情報に基づいて、トリガ信号のための波形パルスの数、波形パルスの周期性、波形パルスのデューティサイクル、パルスの極性、又は波形パルスの振幅のうちの少なくとも1つを決定するステップを有する。いくつかの実施形態において、方法は、PIMのシーケンシングコンポーネントが、超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出を生じるために、超音波撮像コンポーネントのトランスデューサアレイにおけるトランスデューサ要素のうちの1つ又は複数のための1つ又は複数のタイミングシーケンスを設定するステップを更に有する。いくつかの実施形態において、方法は、PIMの検知コンポーネントが、PIMへの管腔内撮像デバイスの装着を検知するステップを有し、検知するステップは更に、検知の際に管腔内撮像デバイスから情報を読み取るステップを有する。いくつかの実施形態において、方法は、検知された情報に基づいてホストシステムから管腔内撮像デバイスのための設定をリクエストするステップと、リクエストに応じてホストシステムから設定を受信するステップとを更に有し、決定するステップは、受信された設定に基づいて超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出のための波形特性を決定するステップを有する。いくつかの実施形態において、方法は、PIMのメモリが、複数の異なる超音波属性を備える複数の異なる超音波撮像コンポーネントに関連付けられた複数の設定を記憶するステップと、管腔内撮像デバイスに関連付けられた検知された情報に基づいて複数の設定から設定を選択するステップとを更に有し、決定するステップは、選択された設定に基づいて超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出のための波形特性を決定するステップを有する。いくつかの実施形態において、方法は、超音波撮像コンポーネントが撮像処置を実施している間に、超音波射出の波形特性に関連付けられたパラメータを修正するリクエストを受信するステップと、修正されたパラメータに基づいて超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出のための更新された波形特性を決定するステップと、更新された波形特性に基づいて更新されたトリガ信号を生成するステップと、撮像処置中に、更新されたトリガ信号を超音波撮像コンポーネントに印加するステップとを更に有する。
【0012】
[0012] 本開示の追加的な態様、特徴、及び利点は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0013】
[0013] 本開示の例示的な実施形態が、添付の図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】[0014] 本開示の態様による、管腔内超音波撮像システムの概略図である。
図2】[0015] 本開示の態様による、管腔内超音波撮像システムのためのシステム構成を示す概略図である。
図3】[0016] 本開示の態様による、超音波撮像構成を示す概略図である。
図4】[0017] 本開示の態様による、管腔内超音波撮像システムのためのシステム構成を示す概略図である。
図5】[0018] 本開示の態様による、管腔内超音波撮像システムのためのシステム構成を示す概略図である。
図6】[0019] 本開示の態様による、可変的超音波送信パルスの生成及び制御のためのフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)の実施態様を示す概略図である。
図7】[0020] 本開示の態様による、超音波射出を制御するためのトリガ信号を示すグラフである。
図8】[0021] 本開示の態様による、超音波送信パルスを生成及び制御する方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[0022] 本開示の原理の理解を促す目的で、図面において示された実施形態が参照され、これらの実施形態を説明するために具体的な用語が使用される。それにもかかわらず、本開示の範囲に対する限定が意図されるものではないと理解される。説明されるデバイス、システム及び方法に対する任意の変更及び更なる修正、並びに本開示の原理の任意の更なる適用は、本開示が関連する技術分野の当業者が通常思いつくように、完全に想定され、本開示に含まれるものである。特には、1つの実施態様に関して説明される特徴、コンポーネント及び/又はステップが、本開示の他の実施形態に関して説明される特徴、コンポーネント及び/又はステップと組み合わされ得ることは、完全に想定されるものである。しかしながら、簡略化のために、これらの組合せの多くの繰り返しは、別個に説明されるものではない。
【0016】
[0023] 図1は、本開示の態様による、管腔内超音波撮像システム100の概略図である。システム100は、管腔内撮像デバイス102と、患者インタフェースモジュール(PIM)104と、ホストシステム106と、ディスプレイ108とを含む。管腔内撮像デバイス102は、カテーテル、ガイドワイヤ、又はガイドカテーテルである。管腔内撮像デバイス102は、介入デバイス及び/又は診断デバイスとして言及され得る。場合によっては、管腔内撮像デバイス102は治療デバイスであり得る。ホストシステム106は、コンソール、コンピュータ、ラップトップ、タブレット、又はモバイルデバイスである。ディスプレイ108はモニタである。いくつかの実施形態において、ディスプレイ108は、ホストシステム106に一体化されたコンポーネントである。
【0017】
[0024] 管腔内撮像デバイス102は、患者の血管系への挿入のためのサイズ及び形状に形成された柔軟性長尺部材を含む。柔軟性長尺部材は、遠位部分131と近位部分132とを含む。管腔内撮像デバイス102は、管腔内撮像デバイス102の遠位端部133の近傍で遠位部分131に取り付けられた撮像コンポーネント110を含む。管腔内撮像デバイス102は、患者の身体の管腔又は血管120内に挿入される。例えば、管腔内撮像デバイス102は、血管120の構造を撮影するため、ステント選択をガイドするために血管120の直径及び/又は長さを測定するため、及び/又は血管120の血液流量を測定するために患者の血管120に挿入され得る。血管120は、心臓血管系、末梢血管系、神経血管系、腎血管系、及び/又は身体内の任意の他の適切な解剖学的構造/管腔など、患者の血管系内の任意の動脈又は静脈である。いくつかの実施形態において、血管120は、静脈血管、肺血管、冠状血管、又は末梢血管である。例えば、デバイス102は、これらに限定するものではないが、肝臓、心臓、腎臓、胆嚢、膵臓、肺、食道などの臓器;管;腸;脳、硬膜嚢、脊髄、末梢神経などの神経系構造;尿路;並びに血管系、心臓又は心臓の心室若しくは他の部分内の弁、及び/又は身体の他の系などの、任意の数の解剖学的場所及び組織タイプを検査するために使用される。自然の構造に加えて、デバイス102は、これらに限定するものではないが、心臓弁、ステント、シャント、フィルタ及び他のデバイスなどの、人工的な構造を検査するために使用される。
【0018】
[0025] 実施形態において、撮像コンポーネント110は、血管120に向かって超音波エネルギーを射出するように構成された超音波トランスデューサを含む。超音波エネルギーの射出はパルスの形態である。超音波エネルギーは、撮像コンポーネント110の周囲の血管120における組織構造及び/又は血流によって反射される。反射された超音波エコー信号は撮像コンポーネント110における超音波トランスデューサによって受信される。場合によっては、撮像コンポーネント110は、血管構造の画像を撮影、又はステント選択のために血管の直径及び長さを測定する輝度モード(Bモード)撮像のために構成される。いくつかの他の場合には、撮像コンポーネント110は、血流量測定値を提供するドップラカラーフロー撮像のために構成される。更に他の場合においては、撮像コンポーネント110は、Bモード撮像データ及びドップラフロー測定値の両方を提供するデュアルモードで動作するように構成される。
【0019】
[0026] いくつかの実施形態において、撮像コンポーネントにおける超音波トランスデューサは、位相式アレイトランスデューサであり、約10メガヘルツ(MHz)から約20MHzの周波数で超音波エネルギーを射出するように構成される。いくつかの他の実施形態において、代替的に、撮像コンポーネント110は、同様の機能を提供する回転式トランスデューサを含むように構成される。PIM104は、受信されたエコー信号をホストシステム106に搬送し、そこで超音波画像が再構築されて、ディスプレイ108上に表示される。例えば、エコー応答の強さ又は振幅が、グレースケール画像表示のための輝度又は強度レベルに変換される。
【0020】
[0027] ホストシステム106は、プロセッサとメモリとを含み得る。ホストシステム106は、本明細書において説明されるシステム100の特徴を促進するように動作可能であり得る。例えば、プロセッサは、非一時的有体コンピュータ可読媒体上に記憶されたコンピュータ可読命令を実行し得る。
【0021】
[0028] PIM104は、撮像コンポーネント110の動作を制御するために、ホストシステム106と管腔内撮像デバイス102との間での信号の通信を促進する。このことは、撮像コンポーネント110を設定する制御信号を生成すること、撮像コンポーネント110に超音波を射出させるように送信機回路をトリガすること、及び撮像コンポーネント110によって捕捉されたエコー信号をホストシステム106へと搬送することを含む。エコー信号に関し、PIM104は、受信された信号を転送し、いくつかの実施形態においては、信号をホスト106へ送信する前に、予備的信号処理を実施する。このような実施形態の例において、PIM104は、データの増幅、フィルタリング、及び/又は集約を実施する。実施形態において、PIM104は、撮像コンポーネント110内の回路の動作を支援するために高及び低電圧直流(DC)電力の供給も行う。送信機回路をトリガするための機構は、本明細書においてより詳細に説明される。
【0022】
[0029] 実施形態において、ホストシステム106は、PIM104を経由して、撮像コンポーネント110からエコーデータを受信し及び/又は撮像コンポーネント110へと制御を送信する。ホストシステム106は、エコーデータを処理して、撮像コンポーネント110の周囲の血管120における組織構造の画像を再構築する。ホストシステム106は、血管120の断面画像などの血管120の画像がディスプレイ108上に表示されるように画像データを出力する。
【0023】
[0030] いくつかの実施形態において、管腔内撮像デバイス102は、Volcano Corporationから入手可能なEagleEye(登録商標)Platinum、Eagle Eye(登録商標)Platinum ST、Eagle Eye(登録商標)Gold、及びVisions(登録商標)PVカテーテル、並びにその全体が参照によって本明細書に組み込まれる米国特許第7,846,101号において開示されたものなどの従来の固体式IVUSカテーテルと類似のいくつかの特徴を含む。例えば、管腔内撮像デバイス102は、管腔内撮像デバイス102の長手方向本体に沿って延在する電気ケーブル112を更に含む。ケーブル112は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、又はそれより多くの導体など、複数の導体を含む送信ライン束である。導体として任意の適切な規格のワイヤが使用され得ることが理解される。実施形態において、ケーブル112は、例えば41米国ワイヤ規格(AWG)ワイヤによる4導体式送信ライン構成を含み得る。実施形態において、ケーブル112は、例えば44AWGワイヤを利用した7導体式送信ライン構成を含み得る。いくつかの実施形態において、43AWGワイヤが使用され得る。いくつかの他の実施形態において、管腔内撮像デバイス102は、Volcano Corporationから入手可能なRevolution(登録商標)カテーテル、並びにその各々の全体が参照によって本明細書に組み込まれる米国特許第5,601,082号及び米国特許第6,381,350号において開示されたものなどの従来の回転式IVUSカテーテルと類似のいくつかの特徴を含む。いくつかの実施形態において、管腔内撮像デバイス102は、その各々の全体が参照によって本明細書に組み込まれる米国特許第4,917、097号、米国特許第5,368,037号、米国特許第5,453,575号、米国特許第5,603,327号、米国特許第5,779,644号、米国特許第5,857,974号、米国特許第5,876,344号、米国特許第5,921,931号、米国特許第5,938,615号、米国特許第6,049,958号、米国特許第6,0854,109号、米国特許第6,123,673号、米国特許第6,165,128号、米国特許第6,283,920号、米国特許第6,309,339号、米国特許第6,033,357号、米国特許第6,457,365号、米国特許第6,712,767号、米国特許第6,725,081号、米国特許第6,767,327号、米国特許第6,776,763号、米国特許第6,779,257号、米国特許第6,7854,157号、米国特許第6,899,682号、米国特許第6,962,567号、米国特許第6,976,965号、米国特許第7,097,620号、米国特許第7,226,417号、米国特許第7,641,4854号、米国特許第7,676,910号、米国特許第7,711,413号、及び米国特許第7,736,317号において開示されたものと類似の又は同一のコンポーネント又は特徴を含む。
【0024】
[0031] ケーブル112は、管腔内撮像デバイス102の近位端部のPIMコネクタ114において終了する。PIMコネクタ114は、ケーブル112をPIM104に電気的に結合し、管腔内撮像デバイス102をPIM104に物理的に結合する。実施形態において、管腔内撮像デバイス102は、遠位部分131が近位部分132に結合される接続部130の近傍に配置されたガイドワイヤ出口ポート116を更に含む。それ故、場合によっては、管腔内撮像デバイス102は、迅速交換カテーテルである。ガイドワイヤ出口ポート116は、ガイドワイヤ118が、管腔内撮像デバイス102を血管120を通って送るために、遠位端部133に向かって挿入されることを可能とする。
【0025】
[0032] 異なる医療用途又は撮像用途は、異なるタイプの管腔内撮像デバイス102の使用を必要とし、これらは異なる寸法及び/又は異なる撮像性能を有する。例えば、末梢血管の撮像、冠状血管の撮像、血流量の測定、及び血管における血管形態の評価は各々、特定のタイプの管腔内撮像デバイス102を必要とする。
【0026】
[0033] 加えて、異なるタイプの診断情報(例えば、Bモードデータ及びカラードップラフローデータ)を取得するために、異なる撮像モードが必要とされる。異なる超音波中心周波数が、信号侵入深さと画像解像度との折り合いをつけるために使用される。例えば、撮像コンポーネント110は、侵入深さとトレードオフで、より高い撮像解像度を提供するために、より高い中心周波数で超音波を射出するように構成される。これとは逆に、撮像コンポーネント110は、撮像解像度とトレードオフで、より深い侵入を提供するために、より低い中心周波数で超音波を射出するように構成される。
【0027】
[0034] 更に、異なる超音波パルス持続期間が使用される。例えば、撮像コンポーネント110は、持続期間がより短いが、より高い信号エネルギーレベルの超音波パルスを射出するように構成される。例えば、より高エネルギーの超音波が、血管境界のより良好なビューを提供するためにカラーフロー撮像中に使用され得る。代替的に、より高エネルギー超音波は、例えば、腹部撮像中の大動脈の画像の撮影のとき、又は四肢撮像中の腸骨動脈の撮影のときに、より大きな末梢血管サイズのせいで末梢血管撮像中により広い視野を提供するために使用され得る。
【0028】
[0035] 故に、中心周波数、帯域幅、振幅、パルス持続期間、デューティサイクル、及び/又はパルス若しくはサイクルの数など異なる超音波波形の形状又は波形パラメータによって異なる撮像結果又は診断情報が達成される。実施形態において、PIM104は、本明細書においてより詳細に説明されるように、管腔内撮像デバイス102における超音波射出が、使用中の管腔内撮像デバイス102、所望の医療用途、及び/又は医療処置中の撮像パラメータ修正に動的に適合するようにトリガ信号の可変的制御を提供する。
【0029】
[0036] 図2は、本開示の態様による、管腔内超音波撮像システム100のためのシステム構成200を示す概略図である。図2は、PIM104の内部コンポーネント、並びにPIM104と、ホスト106と、PIM104と通信する管腔内撮像デバイス102との間での相互作用のより詳細なビューを提供する。高レベルにおいて、PIM104に管腔内撮像デバイス102が装着されると、PIM104は、管腔内撮像デバイス102に関連付けられたデバイス情報212を検知及び特定し得る。PIM104は、特定されたデバイス情報212に基づいて、ホスト106から、装着された管腔内撮像デバイス102に固有のパラメータ設定230(例えば、所望の超音波波形のためのパラメータ)をリクエストし得る。PIM104は、受信されたパラメータ設定230に基づいてトリガ信号228を生成し得る。トリガ信号228は、所望の波形を有する超音波を射出するために、装着された管腔内撮像デバイス102の撮像コンポーネント110をトリガ又は駆動し得る。トリガ信号228は、電気信号である。場合によっては、トリガ信号228は、高電圧信号である。図示されるように、PIM104は、デバイスインタフェース202と、トリガ信号生成コンポーネント220と、検知コンポーネント222と、シーケンサ224と、コントローラ226と、ホストインタフェース204とを含む。
【0030】
[0037] デバイスインタフェース202は、様々な異なる管腔内撮像デバイス102との結合に適した共通の管腔内撮像デバイスインタフェースコネクタを含む。管腔内撮像デバイスは、102A、102B、及び102Cとして図示されている。例として、管腔内撮像デバイス102Aは、単一の超音波トランスデューサ要素を有する撮像コンポーネント110Aを含む回転式IVUSカテーテルである。管腔内撮像デバイス102Bは、例えば冠状動脈撮像に適した固体式IVUSカテーテルである。管腔内撮像デバイス102Cは、位相式アレイ超音波トランスデューサを有する撮像コンポーネント110Cを含む。管腔内撮像デバイス102Cは、例えば、末梢血管撮像に適した別の固体式IVUSカテーテルである。管腔内撮像デバイス102Cは、位相式アレイ超音波トランスデューサを有する撮像コンポーネント110Cを含む。
【0031】
[0038] 異なる管腔内撮像デバイス102A、102B、及び102Cは、異なる寸法、異なる撮像性能(例えば、超音波中心周波数)、及び/又は制御パラメータの異なるセットを有する。撮像コンポーネント110A、110B、及び110Cは、超音波射出のために異なるトリガ信号を必要とする。例えば、撮像コンポーネント110A、110B、及び110Cは、異なる中心周波数を有する超音波を射出するように設計される。各管腔内撮像デバイス102はメモリ210を含む。メモリ210は、シリアル番号、デバイス識別番号、カテーテルタイプ、及び対応する超音波撮像コンポーネント110に関連する他の動作パラメータ(例えば、超音波属性及び/又は生理学的感知モダリティ)などのデバイス情報を記憶するように構成された電気的消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(EEPROM)などの不揮発性メモリである。
【0032】
[0039] ホストインタフェース204は、リンク208を介してホスト106と通信するように構成されたハードウェアコンポーネント及び/又はソフトウェアコンポーネントを含む。場合によっては、通信リンク208は、Ethernetリンク、universal serial bus(USB)リンク、又は任意の適切な有線通信リンクなどの有線接続である。他の場合には、リンク208は、Institute of Electrical and Electronics Engineers(IEEE)802.11(WiFi)リンク、Bluetoothリンク、Zigbeeリンク、又はultra-wideband(UWB)リンクなどの無線リンクである。
【0033】
[0040] 検知コンポーネント222は、デバイスインタフェース202及びコントローラ226に結合される。検知コンポーネント222は、管腔内撮像デバイス102の装着を検知し、コントローラ226にこの検知を通知するように構成された論理回路を含む。例として、ユーザ又は臨床医は、特定の医療用途のために管腔内撮像デバイス102Cを選択し、実線のリンク206によって示されるように、管腔内撮像デバイス102CをPIM104におけるデバイスインタフェース202に接続する。検知コンポーネント222は、検知された装着をコントローラ226に通知する。
【0034】
[0041] コントローラ226は、トリガ信号生成コンポーネント220、シーケンサ224、及びホストインタフェース204に結合される。コントローラ226は、ハードウェアコンポーネント及び/又はソフトウェアコンポーネントを含む。コントローラ226は、検知コンポーネント222からデバイス検知又は装着通知を受信し、装着された管腔内撮像デバイス102から(例えば、管腔内撮像デバイス102Cのメモリ210から)デバイス情報212を読み取るように構成される。コントローラ226は、特定されたデバイス情報212に基づいて、ホスト106からパラメータ設定230をリクエストする。パラメータ設定230は、装着された管腔内撮像デバイス102を制御及び/又は設定するためのパラメータを含む。例えば、コントローラ226が、管腔内撮像デバイス102AがPIM104と通信していることを特定すると、コントローラ226は、ホスト106からパラメータ設定230Aをリクエストする。或いは、コントローラ226が、管腔内撮像デバイス102BがPIM104と通信していることを特定すると、コントローラ226は、ホスト106からパラメータ設定230Bをリクエストする。更には、コントローラ226が、管腔内撮像デバイス102CがPIM104と通信していることを特定すると、コントローラ226は、ホスト106からパラメータ設定230Cをリクエストする。
【0035】
[0042] パラメータ設定230A、230B、及び230Cの各々は、対応する管腔内撮像デバイス102のための超音波波形パラメータを含む。超音波波形パラメータの例としては、1つ又は複数の動作超音波中心周波数、超音波信号帯域幅、超音波パルス持続期間、パルスにおける信号ゾーンの数、パルス振幅、パルス極性、パルスデューティサイクル、パルスの数、又は波形の形状又は波形特性を記述する任意の他の適切なパラメータなどがある。コントローラ226は、受信されたパラメータ設定230に基づいてトリガ信号生成コンポーネント220を設定する。いくつかの実施形態において、コントローラ226は、受信されたパラメータ設定230に基づいて追加的な波形パラメータを決定し、更に、決定された波形パラメータに基づいてトリガ信号生成コンポーネント220を設定する。
【0036】
[0043] トリガ信号生成コンポーネント220は、デバイスインタフェース202に結合され、装着された管腔内撮像デバイス102(例えば、管腔内撮像デバイス102C)と通信する。トリガ信号生成コンポーネント220は、コントローラ226によって適用された設定に従ってトリガ信号228を生成するように構成されたソフトウェアコンポーネント及び/又はハードウェアコンポーネント(例えば、論理回路及び回路)を含む。トリガ信号228は、装着された管腔内撮像デバイス102の撮像コンポーネント110(例えば、撮像コンポーネント110C)に印加される。トリガ信号228は、超音波を射出するように撮像コンポーネント110を開始又はトリガする。
【0037】
[0044] シーケンサ224はトリガ信号生成コンポーネント220に結合される。シーケンサ224は、送信及び/又は受信のため、例えば、本明細書においてより詳細に説明されるように、合成開口超音波撮像を提供するために、(例えば、撮像コンポーネント110Cにおける)超音波トランスデューサ要素のためのシーケンス順序及びタイミングを決定するように構成されたソフトウェアコンポーネント及び/又はハードウェアコンポーネントを含む。
【0038】
[0045] 例として、管腔内撮像デバイス102AがPIM104に接続されると、コントローラ226は、管腔内撮像デバイス102AがPIM104と通信していることを自動的に特定し得る。コントローラ226は、管腔内撮像デバイス102Aに関連付けられたパラメータ設定230Aを取得し得、撮像コンポーネント110Aの超音波属性に固有の波形を含むトリガ信号228を生成するようにトリガ信号生成コンポーネント220を動的に設定し得る。
【0039】
[0046] 代替的に、管腔内撮像デバイス102BがPIM104に接続されると、コントローラ226は、管腔内撮像デバイス102BがPIM104と通信していることを自動的に特定し得る。コントローラ226は、管腔内撮像デバイス102Bに関連付けられたパラメータ設定230Bを取得し得、撮像コンポーネント110Bの超音波属性に固有の波形を含むトリガ信号228を生成するようにトリガ信号生成コンポーネント220を動的に設定し得る。
【0040】
[0047] 図3は、本開示の態様による、超音波撮像構成300を示す概略図である。構成300は、合成開口超音波撮像を提供するための、シーケンサ224とトリガ信号生成コンポーネント220との間の相互作用のより詳細なビューを提供する。構成300は、撮像コンポーネント110、シーケンサ224及びトリガ信号生成コンポーネント220に結合されたマルチプレクサ320を含む。撮像コンポーネント110は、図2において図示されたPIM104に装着された管腔内撮像デバイス102Cの撮像コンポーネント110Cに対応する。撮像コンポーネント110Cは、超音波トランスデューサ310のアレイを含む。
【0041】
[0048] マルチプレクサ320は、複数の送信スイッチング回路322を含む。各送信スイッチング回路322は、トランスデューサ310のうちの1つに結合される。各送信スイッチング回路322は、トランスデューサ310における超音波射出を作動させ得るドライバと、電気信号(例えば、トリガ信号228)をゲート処理し得る、又は電気信号が対応するトランスデューサ310へと通過することを可能とし得るスイッチとを含む。
【0042】
[0049] 上述のように、シーケンサ224は、トランスデューサ310における作動のタイミング及びシーケンスを(例えば、超音波を射出するために)制御し、トリガ信号生成コンポーネント220は、コントローラ226によって提供された波形パラメータに基づいて、トランスデューサ310を作動させるトリガ信号を生成する。マルチプレクサ320における送信スイッチング回路322は、トリガ信号生成コンポーネント220からトリガ信号228を受信し、シーケンサ224によって提供されたタイミング及びシーケンスに従い、トリガ信号228をトランスデューサ310に送信する。例えば、シーケンサ224は、一連のトランスデューサ310を発射するシーケンス(例えば、順序及びタイミングを含む)を示すタイミングシーケンス330を提供する。
【0043】
[0050] いくつかの実施形態において、トランスデューサ310は、開口304a及び304bを含む開口304にグループ化される。いくつかの実施形態において、各トランスデューサ310は、1つ又は複数の開口304の一部である。各開口304は、任意の適切な数のトランスデューサ310を含む。シーケンサ224は、超音波302を射出するように開口304における1つ又は複数のトランスデューサ310を作動させる。超音波302は、目標の解剖学的構造305(例えば、血管)に向かって射出される。図3においては図示されていないが、構成300は、構造305から反射されて戻ってくるエコー信号303を受信するためにシーケンサ224が開口304における1つ又は複数のトランスデューサ310も作動させるように、トランスデューサに結合された受信スイッチング回路を更に含む。受信されたエコー信号303は、構造305を表す画像においてAラインを作成する。
【0044】
[0051] マルチプレクサ320は、各トランスデューサ310について別個の送信スイッチング回路322を有するように示されているが、送信スイッチング回路322は、任意の適切な構成であってよく、例えば、いくつかのトランスデューサ310が同一の送信スイッチング回路322に結合される。加えて、いくつかの実施形態において、シーケンサ224は、トリガ信号生成コンポーネント220に結合される。シーケンサ224は、撮像コンポーネント110における送信パルスのトリガリングを制御するためにトリガ信号生成コンポーネント220と協調し得る。
【0045】
[0052] 図4は、本開示の態様による、管腔内超音波撮像システム100のためのシステム構成400を示す概略図である。システム構成400は、システム構成200と実質的に同様である。例えば、PIM104は、管腔内撮像デバイス102Cの装着を検知し得、装着された管腔内撮像デバイス102Cのデバイス情報212を特定し得、特定されたデバイス情報212に基づいて管腔内撮像デバイス102のためのトリガ信号228を生成し得る。しかしながら、システム構成400においては、PIM104は、コントローラ226に結合されたメモリ410を含む。メモリ410は、複数のパラメータ設定430を記憶するように構成されたEEPROMなどの不揮発性メモリである。パラメータ設定430は、デバイスに固有であり、パラメータ設定230と実質的に同様である。例えば、パラメータ設定430A、430B、及び430Cは、管腔内撮像デバイス102A、102B、及び102Cをそれぞれ設定するために使用される。故に、装着された管腔内撮像デバイス102Cのデバイス情報212を特定すると、コントローラ226は、システム構成200におけるようにホスト106からリクエストする代わりに、特定されたデバイス情報212に基づいて、メモリ410に記憶されたパラメータ設定430から設定を選択する。
【0046】
[0053] 図5は、本開示の態様による、管腔内超音波撮像システム100のためのシステム構成500を示す概略図である。システム構成500は、システム構成200と実質的に同様である。例えば、PIM104は、管腔内撮像デバイス102の装着を検知し得、装着された管腔内撮像デバイス102のデバイス情報212を特定し得、特定されたデバイス情報212に基づいて管腔内撮像デバイス102のためのトリガ信号228を生成し得る。しかしながら、システム構成500においては、ホスト106は、管腔内撮像デバイス102が使用されているときに、医療処置の医療用撮像中にユーザ入力510を受信し得、PIM104は、ユーザ入力510に基づいて、リアルタイムで撮像コンポーネント110における超音波射出の波形を動的に再設定し得る。
【0047】
[0054] 例えば、医療処置を行っている臨床医は、超音波中心周波数、パルス持続期間、デューティサイクル、パルスの極性、信号エネルギーレベル、及び/又はサイクルの数などの超音波撮像パラメータを調節又は修正すると決めることがある。臨床医は、所望の調節又は修正をユーザ入力510として、例えば、コンソール上のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)、マウス、キーボード、タッチスクリーンなどを介してホスト106に入力する。ホスト106は、ユーザ入力510をリンク208を介してPIM104に送信する。コントローラ226は、ユーザ入力510を受信し、ユーザ入力510に基づいてトリガ信号生成コンポーネント220を再設定する。場合によっては、ユーザ入力510は、撮像コンポーネント110における超音波射出を制御するための波形パラメータを含む。他の場合には、コントローラ226が、ユーザ入力510に基づいて、撮像コンポーネント110における超音波射出を制御するための波形パラメータを決定する。
【0048】
[0055] 例として、処置の開始時(例えば、時間T1)に、コントローラ226は、ホスト106から受信されたパラメータ設定230に基づいてトリガ信号228を生成するようにトリガ信号生成コンポーネント220を設定する。続いて、時間T2に、ユーザは、波形パラメータを修正するためにユーザ入力510を入力する。これに応じて、コントローラ226は、ユーザ入力510から受信された修正されたパラメータに基づいて、更新されたトリガ信号528を生成するようにトリガ信号生成コンポーネント220を再設定する。時間T3に、更新されたトリガ信号528(破線のボックスとして図示されている)は、撮像コンポーネント110に印加される。更新されたトリガ信号は、例えば後続の作動のために、シーケンサ224によって提供されたタイミングに基づいて印加され得る。
【0049】
[0056] 図から分かるように、システム設定500は、ユーザが、任意のハードウェア及び/又はシステムコンポーネント(例えば、PIM104)を変更することなく、又はシステム100を再起動することなく、撮像設定又は送信超音波パルスを修正することを可能とする。
【0050】
[0057] 図6は、本開示の態様による、可変的超音波送信パルスの生成及び制御のためのFPGA600の実施態様を示す概略図である。例えば、FPGA600は、PIM104内に位置し得る。図7は、本開示の態様による、超音波射出を制御するためのトリガ信号700を示すグラフである。図7において、x軸は時間をある一定の単位において表し、y軸は信号電圧レベルをある一定の単位において表す。
【0051】
[0058] FPGA600は、プログラム可能相互接続によって接続された複数の設定可能論理ブロックを含む。図示されるように、FPGA600は、シーケンサ610、処理コンポーネント620、複数のレジスタ630、複数のカウンタ640、及び有限状態機械(FSM)650を実現するように構成される。
【0052】
[0059] シーケンサ610は、シーケンサ224と実質的に同様である。シーケンサ610は、例えば、図3に関して超音波撮像設定300において上述された合成開口超音波撮像のために、撮像コンポーネント110におけるトランスデューサ要素(例えば、トランスデューサ310)の任意のアレイを発射又はトリガするためのタイミングシーケンスを提供するように構成される。
【0053】
[0060] 処理コンポーネント620は、マイクロコントローラなどのプログラム可能コントローラである。コントローラ226と同様の超音波送信パルス制御を提供するために、ソフトウェア又はファームウェアが処理コンポーネント620上で実行される。例えば、処理コンポーネント620は、ホスト(例えば、ホスト106)からのパラメータ設定(例えば、パラメータ設定230及び430)、又はFPGA600に含まれたメモリ(例えば、メモリ410)に記憶された設定から選択されたパラメータ設定(例えば、パラメータ設定230及び430)を取得し得る。設定は、超音波射出の波形の形状を制御するパラメータを含み得る。
【0054】
[0061] レジスタ630は、処理コンポーネント620によって(例えば、読み取り及び書き込みのために)アクセス可能である。例えば、処理コンポーネントは、パラメータ値をレジスタ630にロードし得る。各カウンタ640は、カウント機能を実施し、対応するレジスタ630に基づいてカウントアップ又はカウントダウンを行う。FSM650は、カウンタ640及びレジスタ630にアクセスする。FSM650は、レジスタ630における値に基づいて、出力ライン660においてトリガ信号又はパルスのシーケンスを生成し、本明細書においてより詳細に説明されるように、状態遷移のためにカウンタ640を使用する。
【0055】
[0062] いくつかの実施形態において、図示されていないが、FSM650は、複数の信号ライン、例えば、ロードライン、デクリメントライン、及び値ラインを介して各カウンタ640に結合される。FSM650は、対応するロードラインを介してカウンタ640内に値をロードする。FSM650は、対応するデクリメントラインを介してカウンタ640における値のデクリメントをトリガし得る。FSM650は、値ラインを介してカウンタ640からの値の読み取り又は取り出しを行う。
【0056】
[0063] 例として、FPGA600は、トリガ信号700(例えば、トリガ信号228及び528)を生成するように構成される。図7は、議論の単純化のために、各々が2つの信号ゾーン710及び720を有する2つのトリガパルス702を示すが、本開示の実施形態は、トリガ信号700に任意の適切な数のパルス702(例えば、5個、10個、12個、又は20個)を含むように拡張されることは認識されよう。ゾーン710の持続期間712及びレベル714、ゾーン720の持続期間722及びレベル724、並びにサイクル又はパルス702の数は、設定可能又はプログラム可能であり、異なる波形の形状を有する異なる超音波射出を提供するために変更される。設定は、持続期間712及び722、レベル714及び724、並びにサイクル又はパルス702の数のための値を含む。例えば、超音波の中心周波数は、持続期間712及び722を変更することによって変更される。超音波の信号エネルギーレベルは、レベル714及び724を変更することによって変更される。
【0057】
[0064] 例えば、処理コンポーネント620は、ゾーン710の持続期間712及びレベル714の値をそれぞれ持続期間レジスタ630A及びレベルレジスタ630Dにロードし得る。処理コンポーネント620は、ゾーン720の持続期間722及びレベル724の値をそれぞれ持続期間レジスタ630B及びレベルレジスタ630Eにロードし得る。処理コンポーネント620は、サイクル又はパルス702の数をサイクルレジスタ630Cにロードし得る。場合によっては、処理コンポーネント620は、デフォルトレベル値をレジスタ630Fにロードし得る。
【0058】
[0065] 持続期間レジスタ630のビット幅は、実施形態に応じて変わる。いくつかの実施形態において、持続期間レジスタ630A及び630Bは各々、約0から約4095の間の持続期間値を保持するために約12ビットのビット幅を有する。サイクルレジスタ630Cは、約0から15の間のサイクル数の値を保持するために約4ビットのビット幅を有する。レベルレジスタ630D、630E、及び630Fは各々、0(例えば、低レベル)又は1(例えば、高レベル)のアサーションレベル値を保持するために約1ビットのビット幅を有する。
【0059】
[0066] FSM650は、レジスタ630及びカウンタ640における値に基づいて、トリガ信号700を生成する。例として、FSM650は、サイクルレジスタ630Cにおける値をカウンタ640Cに(例えば、対応するロードラインを介して)ロードし、持続期間レジスタ630Aにおける値をカウンタ640Aにロードする。FSM650は、レベルレジスタ630Dにおける値に基づいてトリガ信号700をある信号レベル(例えば、信号レベル714)に保持することによってゾーン710を生成する。カウンタ640Aはカウントダウンを行う。
【0060】
[0067] カウンタ640Aが0までカウントすると、FSM650は、ゾーン720を生成するように遷移する。FSM650は、持続期間レジスタ630Bにおける値をカウンタ640Bにロードする。FSM650は、レベルレジスタ630Eにおける値に基づいて信号を次の信号レベル(例えば、信号レベル724)に遷移させる。カウンタ640Aと同様に、カウンタ640Bはカウントダウンを行う。
【0061】
[0068] カウンタ640Bが0までカウントすると、FSM650は(例えば、対応するデクリメントラインを介して)カウンタ640Cをデクリメントする。カウンタ640Cにおける値が0より大きいとき、FSM650は、上述のゾーン710及び720の生成を繰り返し、次のパルス702を生じる。例えば、FSM650は、カウンタ640Cにおける値を(例えば、対応する値ラインを介して)読み込み、デクリメント後に値が0より大きいか判定する。
【0062】
[0069] 図8は、本開示の態様による、超音波送信パルスを生成及び制御する方法800のフロー図である。方法800のステップは、システム100によって実行され得る。方法800は、図2図4図5図3、及び図6のそれぞれに関して説明されたシステム構成200、400、及び500、超音波撮像設定300、及びFPGA600の実施態様におけるものと同様の機構を用いる。示されるように、方法800は、いくつかの列挙されたステップを含むが、方法800の実施形態は、列挙されたステップの前、後、及び間に、追加的なステップを含んでよい。いくつかの実施形態において、列挙されたステップのうちの1つ又は複数は、省略されてよく、又は他の順序で実施されてよい。
【0063】
[0070] ステップ810において、方法800は、PIM(例えばPIM104)によって、超音波撮像コンポーネント(例えば、超音波撮像コンポーネント110)を含む管腔内撮像デバイス(例えば、管腔内撮像デバイス102)に関連付けられた情報(例えば、デバイス情報212)を検知するステップを有する。管腔内撮像デバイスは、PIMのコネクタ(例えば、デバイスインタフェース202)にプラグ接続され、PIMと通信する。この情報は、超音波属性(例えば、超音波射出のための動作パラメータ)及び/又は管腔内撮像デバイスに関連付けられたデバイス属性(例えば、デバイスタイプ、デバイスモデル、シリアル番号、デバイス設定パラメータ)を特定する。
【0064】
[0071] ステップ820において、方法800は、処理コンポーネント(例えば、処理コンポーネント620)によって、検知された情報(例えば、特定された超音波属性及び/又はデバイス属性)に基づいて超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出(例えば、超音波302)のための波形特性を決定するステップを有する。
【0065】
[0072] ステップ830において、方法800は、PIMのトリガ信号生成コンポーネント(例えば、トリガ信号生成コンポーネント220及びFSM650)によって、超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出を制御するために、決定された波形特性に基づいてトリガ信号(例えば、トリガ信号228及び700)を生成するステップを有する。
【0066】
[0073] ステップ840において、方法800は、トリガ信号生成コンポーネントによって、トリガ信号を超音波撮像コンポーネントに印加するステップを有する。
【0067】
[0074] いくつかの実施形態において、波形特性を決定するステップは、検知された情報に基づいて、トリガ信号のための波形パルスの数、波形パルスの周期性、波形パルスのデューティサイクル、波形パルスの極性、又は波形パルスの振幅のうちの少なくとも1つを決定するステップを有する。
【0068】
[0075] いくつかの実施形態において、方法800は、PIMのシーケンシングコンポーネント(例えば、シーケンサ224)によって、超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出を生じるために、超音波撮像コンポーネントのトランスデューサアレイにおけるトランスデューサ要素(例えば、トランスデューサ310)のうちの1つ又は複数のための1つ又は複数のタイミングシーケンス(例えば、シーケンス330)を設定するステップを更に有する。
【0069】
[0076] いくつかの実施形態において、方法800は、PIMの検知コンポーネント(例えば、検知コンポーネント222)によって、PIMへの管腔内撮像デバイスの装着を検知するステップを更に有する。検知するステップは、検知の際に管腔内撮像デバイスからデバイス情報(例えば、メモリ210に記憶されたもの)を読み取るステップを有する。
【0070】
[0077] いくつかの実施形態において、方法800は、検知された情報に基づいてホストシステム(例えば、ホスト106)から管腔内撮像デバイスのための設定(例えば、パラメータ設定230)をリクエストするステップと、リクエストに応じてホストシステムから設定を受信するステップとを更に有する。波形特性は受信された設定に基づいて決定される。
【0071】
[0078] いくつかの実施形態において、方法800は、PIMのメモリ(例えば、メモリ410)において、複数の異なる超音波属性を備える複数の異なる超音波撮像コンポーネントに関連付けられた複数の設定(例えば、パラメータ設定430)を記憶するステップを更に有する。方法800は、検知された情報に基づいて複数の設定から設定を選択する。波形特性は、選択された設定に基づいて決定される。いくつかの他の実施形態において、方法800は、波形特性を決定するために、ホストから受信された設定及び/又はPIMにおいて記憶された複数の設定から選択された設定を用いる。
【0072】
[0079] いくつかの実施形態において、方法800は、超音波撮像コンポーネントが撮像処置を実施している間に、超音波射出の波形特性に関連付けられたパラメータを(例えば、ユーザ入力510を介して)修正するリクエストを受信するステップを更に有する。方法800は、修正されたパラメータに基づいて、超音波撮像コンポーネントにおける超音波射出のための更新された波形特性を決定する。方法800は、更新された波形特性に基づいて、更新されたトリガ信号(例えば、トリガ信号528及び700)を生成する。方法800は、撮像処置中に、更新されたトリガ信号を超音波撮像コンポーネントに印加する。場合によっては、更新されたトリガ信号を使用して超音波撮像コンポーネントによって撮影された画像は、モニタ又はコンソール(例えば、ディスプレイ108)上に表示され得る。
【0073】
[0080] 本開示の態様はいくつかの利益を提供し得る。例えば、PIM104への装着の際の管腔内超音波撮像デバイスの自動的な検知及び特定は、PIM104が、任意のシステムハードウェアを変更する必要も、又はシステムを再起動する必要もなく、装着されたデバイス102のために適切な超音波送信パルスを生成することを可能とする。超音波送信パルスのリアルタイムの再設定は、ユーザが、処置を停止、設定、及び/又は再始動する必要なしに、ライブ撮像処置中に所望の撮像ビュー又は撮像モードを生成するために任意の超音波波形パラメータを迅速に修正することを可能とし得る。キーとなる超音波波形パラメータのプログラム可能なパラメータへの抽出、例えば、超音波動作中心周波数(例えば、持続期間712及び722を介する)及びパルスエネルギー(例えば、レベル714を介する)など抽出は、波形生成における柔軟性を提供し得る。トリガ信号の制御及び生成のための状態機械のハードウェアによる実施態様(例えばFSM650)は、正確で的確な応答時間を提供し得る。
【0074】
[0081] 当業者は、上述された装置、システム、及び方法は、様々なやり方で修正され得ることを認識されよう。それ故、当業者は、本開示によって包含される実施形態は、上述の特定の例示的な実施形態に限定されるものではないことを理解されよう。これに関して、例示的な実施形態が図示され、説明されたが、前述の開示における広範な修正、変更、代替が想定される。このような変形は、本開示の範囲から逸脱することなく前述のものになされることが理解される。それ故、添付の特許請求の範囲は、本開示と一貫するやり方で広範に解釈されることが適当である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8