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特許7479382レーザベースのファイバ結合白色光システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-25
(45)【発行日】2024-05-08
(54)【発明の名称】レーザベースのファイバ結合白色光システム
(51)【国際特許分類】
   F21V 8/00 20060101AFI20240426BHJP
   F21V 9/30 20180101ALI20240426BHJP
   F21S 41/16 20180101ALI20240426BHJP
   H01S 5/0225 20210101ALI20240426BHJP
   H01S 5/02251 20210101ALI20240426BHJP
   H01S 5/02212 20210101ALI20240426BHJP
   G02B 6/42 20060101ALI20240426BHJP
   G02B 6/00 20060101ALI20240426BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20240426BHJP
【FI】
F21V8/00 241
F21V9/30
F21S41/16
F21V8/00 281
H01S5/0225
H01S5/02251
H01S5/02212
G02B6/42
G02B6/00 326
F21Y115:30
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2021541538
(86)(22)【出願日】2020-01-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-25
(86)【国際出願番号】 US2020014476
(87)【国際公開番号】W WO2020150742
(87)【国際公開日】2020-07-23
【審査請求日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】16/252,570
(32)【優先日】2019-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/380,217
(32)【優先日】2019-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514108104
【氏名又は名称】キョウセラ エスエルディー レイザー,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】KYOCERA SLD LASER, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100109634
【弁理士】
【氏名又は名称】舛谷 威志
(74)【代理人】
【識別番号】100129263
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 洋之
(72)【発明者】
【氏名】ルディー,ポール
(72)【発明者】
【氏名】ラリング,ジェイムス,ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】ゴーテイン,エリック
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-525836(JP,A)
【文献】特開2017-040905(JP,A)
【文献】特開2011-129374(JP,A)
【文献】特開平11-142652(JP,A)
【文献】特表2014-534565(JP,A)
【文献】国際公開第2006/038502(WO,A1)
【文献】特開2006-126731(JP,A)
【文献】特開2010-129300(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 8/00
F21V 9/30
F21S 41/16
H01S 5/0225
H01S 5/02251
H01S 5/02212
G02B 6/42
G02B 6/00
F21Y 115/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
白色光を放出する透明な蓋部材を有するパッケージを含むレーザベースのファイバ結合白色光システムであって、前記パッケージは、
ガリウムおよび窒素含有材料を含み、励起源として構成されたレーザデバイスであって、385nmから495nmまでの範囲にある第1の波長を有するレーザ電磁放射を出力するように構成された出力ファセットを含む、当該レーザデバイスと、
波長変換器および放射体として構成された蛍光体部材であって、レーザ電磁放射が前記蛍光体部材の主表面に光学的に結合されるように配置された当該蛍光体部材と、
前記レーザ電磁放射のビームと前記蛍光体部材の前記主表面との間に構成されたビーム入射角であって、前記蛍光体部材が、前記主表面上の5μmよりも大きいスポットに到達した前記第1の波長を有する前記レーザ電磁放射の少なくとも一部を、前記第1の波長よりも長い第2の波長を有する蛍光体放射に変換するように構成された、入射角と、
記レーザ電磁放射と前記主表面から放射される前記蛍光体放射との相互作用から白色光放射を生成するように、前記蛍光体部材を特徴付ける反射モードであって、前記白色光放射が、少なくとも前記蛍光体部材からの前記第2の波長によって特徴付けられる波長の混合からなる、当該反射モードと、
レーザデバイスおよび/または蛍光体部材を支持するように構成された支持部材と、
白色光放射を送達または分配するために少なくとも20%の効率で白色光放射を捕捉するために蛍光体部材に結合されたファイバと、
前記パッケージの外縁の周りに延在し、前記ファイバの第1の端部に結合されるカバーであって、前記ファイバの前記第1の端部は、前記カバーの第1の開口を通して延び、前記パッケージの底部が前記カバーの外側に露出するように、前記パッケージは、前記カバーの第2の開口内に配置される、当該カバーと、
を含む、レーザベースのファイバ結合白色光システム。
【請求項2】
前記パッケージは、表面実装デバイス(SMD)型パッケージ、フラットパッケージ、TO9缶、TO56缶、TO-5缶、TO-46缶、CSマウント、Gマウント、Cマウント、またはマイクロチャンネル冷却パッケージである、請求項1に記載の白色光システム。
【請求項3】
前記パッケージは密閉されたパッケージである、請求項1に記載の白色光システム。
【請求項4】
前記レーザデバイスは、前記ファイバに結合され、10ルーメンより大きい、100ルーメンより大きい、500ルーメンより大きい、1000ルーメンより大きい、2000ルーメンより大きい、または、前記白色光放射の少なくとも20%、40%60%または80%より大きい白色光放射のルーメンをもたらす複数のレーザダイオードを含む、請求項1に記載の白色光システム。
【請求項5】
前記レーザデバイスからの第1の波長は紫または青の色範囲を含み、蛍光体部材からの第2の波長は黄色の色範囲を含む、請求項1に記載の白色光システム。
【請求項6】
前記蛍光体部材は、赤、緑、黄色、および/または青の色の蛍光体放射を放出するように構成され、異なる明るさの異なるレーザ放射と組み合わせて使用され、異なる色の混合物で白色光放射を制御可能に生成するように構成される、複数の蛍光体部材の混合物を含む、請求項1に記載の白色光システム。
【請求項7】
前記蛍光体部材は、Ceをドープしたセラミックイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)またはCeをドープした単結晶YAG、またはバインダ材料を含む粉末YAGから構成され、蛍光体部材は、1光学的ワット当たり50ルーメンよりも大きい、1光学的ワット当たり100ルーメンより大きい、1光学的ワット当たり200ルーメンより大きい、または1光学的ワット当たり300ルーメンより大きい光変換効率を有する、請求項1に記載の白色光システム。
【請求項8】
前記蛍光体部材は、0.01%から10%の原子濃度でCe3+イオンを包含する、ランタン窒化ケイ素化合物およびランタンアルミニウムケイ素窒素酸化物化合物から選択される単結晶プレートまたはセラミックプレートから構成される、請求項1に記載の白色光システム。
【請求項9】
前記白色光放射を前記ファイバに集束させ、白色光放射を捕捉するために、前記蛍光体部材とファイバの入力端との間に配置された光学部材をさらに含む、請求項1に記載の白色光システム。
【請求項10】
5から50度の円錐角で開口数0.05から0.7のファイバの出力端を出る白色光放射を成形および/またはコリメートするように構成されたライトヘッド部材をさらに備える、請求項1に記載の白色光システム。
【請求項11】
前記ファイバは、入力端から出力端に白色光放射を輸送するために、1メートルあたり50%より大きいまたは90%より大きい透過率を有するシングルモードまたはマルチモードのガラスファイバを含むか、またはファイバは白色光放射を入力端から出力端に輸送するための透過率が1メートルあたり50%より大きいプラスチックファイバを含む、請求項1に記載の白色光システム。
【請求項12】
前記ファイバは、リーキーファイバの外面から分散光源としてファイバの長さの少なくとも一部を通して白色光放射がリークすることを可能にする長さのリーキーファイバを含み、前記リーキーファイバは白色光放射を、外面全体から、または特に外面の片側から実質的に均一にリークアウトさせるように構成れる、請求項1に記載の白色光システム。
【請求項13】
前記ファイバは、レンズ付きファイバを含む、請求項1に記載の白色光システム。
【請求項14】
前記ファイバは、フラットパネル基板の平面導波路として構成される、請求項1に記載の白色光システム。
【請求項15】
前記支持部材は、前記レーザデバイスに電気的接続を提供する電子ボード、前記レーザ電磁放射を変調するためのドライバ、およびサーミスタおよび光検出器を含む1つまたは複数のセンサを備える、請求項1に記載の白色光システム。
【請求項16】
前記白色光放射は、少なくとも250ルーメン、少なくとも500ルーメン、少なくとも1000ルーメン、少なくとも3000ルーメン、または少なくとも10,000ルーメンを特徴とする、請求項1に記載の白色光システム。
【請求項17】
離れた場所に配置され、白色光放射を受け取るためにファイバに結合された分散光源を含み、前記分散光源は、リーキーファイバの外面全体から、または特にリーキーファイバの外面の片側から均一に白色光放射を実質的にリークアウトさせるための、ある長さのリーキーファイバを含む、請求項1に記載の白色光システム。
【請求項18】
白色光を放出する透明な蓋部材を有するパッケージを含むレーザベースのファイバ結合白色光システムであって、前記パッケージは、
ガリウムおよび窒素含有材料を含み、励起源として構成されたレーザデバイスであって、385nmから495nmまでの範囲にある第1の波長を有するレーザ電磁放射を放射するように構成された出力ファセットを含む、当該レーザデバイスと、
波長変換器および放射体として構成された蛍光体部材であって、レーザ電磁放射が前記蛍光体部材の受信面に光学的に結合されるように配置された当該蛍光体部材と、
前記レーザ電磁放射のビームと前記蛍光体部材の前記受信面との間に構成されたビーム入射角であって、前記蛍光体部材が、前記第1の波長を有する前記レーザ電磁放射の少なくとも一部を、前記第1の波長よりも長い第2の波長を有する蛍光体放射に変換するように構成された、入射角と、
前記レーザ電磁放射のビームが蛍光体部材の受信面に入射し、前記蛍光体放射が主に蛍光体部材を透過して、受信面とは反対の放射面から出るように、蛍光体部材を特徴付ける透過モードと、
少なくとも前記蛍光体部材からの前記第2の波長によって特徴付けられる波長の混合物からなり、前記蛍光体部材の前記放射表面から放射した、白色光放射と、
レーザデバイスおよび/または蛍光体プレートを支持するように構成された支持部材と、
白色光放射を送達または分配するために少なくとも20%の効率で白色光放射を捕捉するために蛍光体部材に結合されたファイバと
前記パッケージの外縁の周りに延在し、前記ファイバの第1の端部に結合されるカバーであって、前記ファイバの前記第1の端部は、前記カバーの第1の開口を通して延び、前記パッケージの底部が前記カバーの外側に露出するように、前記パッケージは、前記カバーの第2の開口内に配置される、当該カバーと、
を含む、レーザベースのファイバ結合白色光システム。
【請求項19】
前記パッケージは、表面実装デバイス(SMD)型パッケージ、フラットパッケージ、TO9缶、TO56缶、TO-5缶、TO-46缶、CSマウント、Gマウント、Cマウント、またはマイクロチャンネル冷却パッケージである、請求項18に記載のファイバ結合白色光源。
【請求項20】
前記レーザ電磁放射は、紫または青のスペクトル範囲の第1の波長によって特徴付けられ、蛍光体放射の第2の波長は、黄色のスペクトル範囲にあり、前記白色光放射は、第1の波長および第2の波長からなる、請求項18に記載のファイバ結合白色光源。
【請求項21】
前記蛍光体プレートは、Ceをドープしたセラミックイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)またはCeをドープした単結晶YAG、またはバインダ材料を含む粉末YAGから構成され、前記蛍光体プレートは、1光学的ワット当たり50ルーメンよりも大きい、1光学的ワット当たり100ルーメンより大きい、1光学的ワット当たり200ルーメンより大きい、または1光学的ワット当たり300ルーメンより大きい光変換効率によって特徴付けられる、請求項18に記載のファイバ結合白色光源。
【請求項22】
結合光学部材は、前記蛍光体部材とファイバの入力端との間に配置され、白色光放射を補足し、40%より大きい、または60%より大きいカップリング率で補足された白色光放射をファイバの入力ファセットに集束する、当該結合光学部材をさらに含む、請求項18に記載のファイバ結合白色光源。
【請求項23】
前記白色光放射は、少なくとも250ルーメン、少なくとも500ルーメン、少なくとも1000ルーメン、少なくとも3000ルーメン、または少なくとも10,000ルーメンの光束によって特徴付けられる、請求項18に記載のファイバ結合白色光源。
【請求項24】
前記ファイバは、1メートルあたり50%より大きいまたは90%より大きい透過率で、入力端から任意の長さで出力端に白色光放射を輸送するために、シングルモードまたはマルチモードのガラスファイバまたはプラスチックファイバを含み、5から50度の円錐角で開口数0.05から0.7のファイバの出力端を出る白色光放射を結合するように構成された、成形光学部材をさらに備える、請求項18に記載のファイバ結合白色光源。
【請求項25】
前記ファイバは、分散光源のエンクロージャコンポーネントにおいて、ファイバの外部表面全体から、またはファイバの外部表面の特定の側からの側方散乱のための特定の長さのリーキーファイバを含む、請求項18に記載のファイバ結合白色光源。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年4月10日に出願された米国特許出願第16/380,217号明細書の一部継続出願であり、この出願は2019年1月18日に出願された米国特許出願第16/252,570号明細書の一部継続出願であり、これら各出願の内容は、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
固体照明技術によって提案される高効率、長寿命、低コストおよび無毒性に起因して、発光ダイオード(LED)は、最適な照明技術として急速に台頭してきた。2014年10月7日に、物理学におけるノーベル入賞が、”高輝度・省エネルギーな白色光源を可能とした効率的青色発光ダイオード(あるいはよりくだけて言えばLEDランプ)の本発明”のために、赤崎勇氏、天野浩氏、中村修二氏等に付与された。
【発明の概要】
【0003】
一実施形態によれば、白色光システムは、光源位置に配置された1または複数の白色光源モジュールを含み、各々が、ガリウムおよび窒素含有材料を含み、励起源として構成されたレーザデバイスであって、385nmから495nmまでの範囲にある第1の波長を有するレーザ放射を出力するように構成された出力ファセットを含む、当該レーザデバイスと、波長変換器および放射体として構成された蛍光体部材であって、レーザ電磁放射が蛍光体部材の主表面に光学的に結合されるように配置された当該蛍光体部材と、レーザ電磁放射と蛍光体部材の主表面との間に構成された入射角であって、いくつかの実施形態では、蛍光体部材が、主表面上の5μmよりも大きいスポットに到達した第1の波長を有するレーザ電磁放射の少なくとも一部を、第1の波長よりも長い第2の波長を有する蛍光体放射に変換するように構成されている。いくつかの実施形態では、少なくとも主表面から放射される蛍光体放射とレーザ電磁放射の相互作用から白色光放射を生成して蛍光体部材を特徴付ける反射モードであって、他の実施形態では、透過モードは、レーザビームが蛍光体部材の受光面に入射し、蛍光体部材が主に蛍光体部材を透過して、受信面とは反対の放射面から出るように、蛍光体部材を特徴付ける。白色光放射が、少なくとも蛍光体部材からの第2の波長によって特徴付けられる波長の混合からなる、当該光放射モードを含む。いくつかの実施形態では、支持部材は、レーザデバイスおよび/または蛍光体部材を支持するように構成される。ファイバは、白色光放射を送達または分配するために、少なくとも20%の効率で白色放射を捕捉するために、蛍光体部材に結合される。
【0004】
別の実施形態によれば、システムは、1つまたは複数の白色光源モジュールを含み、各々が、ガリウムおよび窒素含有材料を含み、励起源として構成されたレーザデバイスであって、385nmから495nmまでの範囲にある第1の波長を有するレーザ放射を出力するように構成された出力ファセットを含む、レーザデバイスと、波長変換器および放射体として構成された蛍光体部材であって、レーザ電磁放射が蛍光体部材の主表面に光学的に結合されるように配置された当該蛍光体部材と、レーザ電磁放射と蛍光体部材の主表面との間に構成された入射角であって、蛍光体部材は、主表面上の5μmよりも大きいスポットに到達した第1の波長を有するレーザ電磁放射の少なくとも一部を、第1の波長よりも長い第2の波長を有する蛍光体放射に変換するように構成され、少なくとも主表面から放射された蛍光体放射を有するレーザ電磁放射との相互作用から白色光放射を生成して蛍光体部材を特徴付ける反射モードとを含み、白色光放射は少なくとも蛍光体部材からの第2の波長を特徴とする波長の混合物からなる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の輸送ファイバは、白色放射を捕捉し、白色放射を第2の端部に輸送するために、1つまたは複数の白色光源モジュールと結合する第1の端部を有するように構成され、遠隔地に取り付けられ、1つまたは複数の輸送ファイバの第2の端部と結合されたヘッドライトモジュールであって、ヘッドライトモジュールは、白色光を道路上に投影するように構成されている。他の実施形態では、1つまたは複数のファイバは、白色放射を捕捉し、白色放射をそれぞれの第2の端部に輸送するために、1つまたは複数の白色光源モジュールと結合する第1の端部を有するように構成され、1つまたは複数のファイバの各々は、少なくとも部分的にリーキーファイバとして構成され、自動車のための照明源を形成するように構成される。
【0005】
別の実施形態によれば、車両用のソースは、レーザデバイスと、波長変換器およびエミッタとして構成され、レーザ放射を第1の波長より長い第2の波長の電磁放射を放射するように変換するように配置された蛍光体部材とを含み、電磁放射は、部分的にレーザ放射と組み合わされて白色光を生成し、蛍光体部材は、白色光を集束させるために光コリメータと統合され、コリメートされた白色光を結合して白色光を送達するように構成されたファイバとを含み、ファイバはまた、フィーチャ位置においてカスタム形状に配置されたファイバ本体から部分的に白色光を散乱させるリーキーファイバとして少なくとも部分的に構成されている。
【0006】
さらに別の実施形態によれば、車両用白色ヘッドライトは、車両電力システム内に配置されたレーザモジュールを含み、レーザモジュールは、ガリウムおよび窒素を含むレーザモジュールと、レーザチップと、レーザチップを駆動して385nmから495nmまでの範囲にある第1の波長を有するレーザ放射を出力するように車両電力システムから電力を受け取るドライバとを含み、白色光モジュールは、レーザモジュールに結合された蛍光体部材を含み、第1の波長よりも長い第2の波長を有する蛍光体放射にレーザ放射を変換し、蛍光体放射を部分的にレーザ放射と結合して白色光を生成するように、波長変換器およびエミッタとして構成された蛍光体部材であって、白色光を集束させるために光コリメータと統合された蛍光体部材を含む。いくつかの実施形態では、コリメートされた白色光を結合し、白色光が車両の外部または内部のフィーチャ位置に送達するように構成されたファイバであって、ファイバは、外部または内部のフィーチャ位置に配置された照明要素として構成されたリーキーファイバを含み、
リーキーファイバは、方向性側方散乱によって部分的に白色光を放射して、リーキーファイバの表面の35%を超える光学効率で、25ルーメンより大きい、または50ルーメンより大きい、または150ルーメンより大きい、または300ルーメンより大きい、または600ルーメンより大きい、または800ルーメンより大きい、または1200ルーメンより大きい有効光束を発生するように構成されている。他の実施形態では、輸送ファイバは、コリメートされた白色光を結合し、車両のヘッドライト用のフィーチャ位置に白色光を送達するように構成され、フィーチャ位置に配置されたヘッドライトモジュールは、輸送ファイバから白色光を受け取り、35%を超える光学効率で、150ルーメンより大きい、または300ルーメンより大きい、または600ルーメンより大きい、または800ルーメンより大きい、または1200ルーメンより大きい有効光束を有する白色光のビームを道路上に投影するように構成されたビーム投影ユニットを構成する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本発明の一実施形態による、表面実装パッケージに搭載された、反射モードの蛍光体部材が統合されたレーザベース白色光源を示す簡略図である。
図2図2は、本発明の一実施形態による、表面実装パッケージに搭載された、複数のレーザダイオードデバイスを有する、反射モードの蛍光体部材が統合されたレーザベース白色光源を示す簡略図である。
図3図3は、本発明の一実施形態による、キャップ部材で封止され、表面実装型パッケージに搭載された、統合レーザ誘起白色光源を示す簡略図である。
図4図4は、本発明の別の実施形態による、キャップ部材で封止され、表面実装型パッケージに搭載された、統合レーザ誘起白色光源を示す簡略図である。
図5図5は、本発明の一実施形態による、スターボード上に搭載された表面実装パッケージに搭載された、統合レーザ誘起白色光源を示す簡略図である。
図6図6は、本発明の一実施形態による、コリメート光学要素を有する、フラット型パッケージに搭載された、統合レーザ誘起白色光源を示す簡略図である。
図7図7は、本発明の一実施形態による、コリメート光学要素を有する、フラット型パッケージに搭載された、統合レーザ誘起白色光源を示す簡略図である。
図8図8は、本発明の一実施形態による、キャップ部材で封止され、フラット型パッケージに搭載された統合レーザ誘起白色光源を示す簡略図である。
図9図9は、本発明の一実施形態による、コリメートレンズを有する、缶型パッケージに搭載された、統合レーザ誘起白色光源を示す簡略図である。
図10図10は、本発明の一実施形態による、コリメート反射器を有する、ヒートシンク上に搭載された表面実装型パッケージに搭載された、統合レーザ誘起白色光源を示す簡略図である。
図11図11は、本発明の一実施形態による、コリメート反射器を有する、スターボードに搭載された表面実装型パッケージに搭載された、統合レーザ誘起白色光源を示す簡略図である。
図12図12は、本発明の一実施形態による、コリメートレンズを有する、ヒートシンク上に搭載された表面実装型パッケージに搭載された、統合レーザ誘起白色光源を示す簡略図である。
図13図13は、本発明の一実施形態による、コリメートレンズおよび反射部材を有する、ヒートシンク上に搭載された表面実装型パッケージに搭載された、統合レーザ誘起白色光源を示す簡略図である。
図14図14は、本発明の一実施形態によるレーザベースファイバ結合白色光システムの簡略化されたブロック図である。
図14A図14Aは、本発明の一実施形態によるレーザベースファイバ結合白色光システムの例示的な図である。
図15図15は、本発明の別の実施形態によるレーザベースファイバ結合白色光システムの簡略化されたブロック図である。
図16図16は、本発明のさらに別の実施形態による、レーザベースファイバ結合白色光システムの簡略化されたブロック図である。
図17図17は、本発明のまたさらに別の実施形態によるレーザベースファイバ結合白色光システムの簡略化されたブロック図である。
図18図18は、本発明の一実施形態による、(A)表面実装デバイス(SMD)白色光源に基づくレーザベースファイバ結合白色光システムおよび(B)部分的に露出されたSMD白色光源を有するレーザベースファイバ結合白色光システムとの簡略図である。
図19図19は、本発明の別の実施形態による、ファイバ-インおよびファイバ-アウト構成に基づくレーザベースファイバ結合白色光システムの簡略図である。
図20図20は、本発明の一実施形態によるレーザベースファイバ結合白色光システムに使用されるリーキーファイバの概略図である。
図21図21は、本発明の一実施形態による、ファイバコアに複数の孔を有するリーキーファイバの例示的な画像である。
図22図22は、本発明の一実施形態によるランバート放射体の光捕捉率を示す図である。
図23図23は、本発明の一実施形態による、ヘッドライトモジュールのためのファイバ伝送型白色光の概略図である。
図23A図23Aは、本発明の一実施形態による、小さなフォームファクタを有する複数のレーザベースのファイバ伝送型ヘッドライトモジュールを有する自動車の概略図である。
図23B図23Bは、本発明の一実施形態による、フロントグリルパターンに隠されたレーザベースのファイバ伝送型自動車ヘッドライドモジュールの概略図である。
図23C図23Cは、本発明の一実施形態による、レーザベースのファイバ結合白色光照明源の概略図である。
図23D図23Dは、本発明の一実施形態による、自動車のフロントグリル構造の周囲にフレーム化されたレーザベースのファイバ結合白色光照明源の概略図である。
図23E図23Eは、本発明の一実施形態による、自動車の昼間走行光として構成されたレーザベースのファイバ結合白色光照明源の概略図である。
図23F図23Fは、本発明の一実施形態による、自動車の内部フィーチャの周囲またはそれに沿って構成されるレーザベースのファイバ結合白色光照明源の概略構成図である。
図23G図23Gは、本発明の別の実施形態による、自動車の内部フィーチャの周囲またはそれに沿って構成されるレーザベースのファイバ結合白色光照明源の概略構成図である。
図23H図23Hは、本発明の別の実施形態による、自動車の内部フィーチャの周囲またはそれに沿って構成されるレーザベースのファイバ結合白色光照明源の概略構成図である。
図23I図23Iは、本発明の別の実施形態による、自動車の内部フィーチャの周囲またはそれに沿って構成されるレーザベースのファイバ結合白色光照明源の概略構成図である。
図24図24は、本発明の一実施形態による、リーキーファイバに結合されたレーザベース白色光源の概略図である。
図25図25は、本発明の一実施形態によるレーザベースのファイバ結合白色光バルブの概略図である。
図26図26は、本発明の別の実施形態によるレーザ光バルブの概略図である。
図27図27は、本発明のさらに別の実施形態によるマルチフィラメントレーザ光バルブの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、ガリウムおよび窒素含有材料に基づくレーザダイオード励起源および蛍光体材料に基づく光放射源の組み合わせを使用して、白色化された電磁放射を放射するための方法およびデバイスを提供する。本発明では、ガリウムおよび窒素材料に基づく紫色、青色または他の波長のレーザダイオード光源が、蛍光体材料と密接に統合されて、コンパクト・高輝度で高効率の白色光源を形成する。
【0009】
ガリウムおよび窒素含有レーザダイオード(LD)またはスーパールミネッセント光放射ダイオード(SLED)は、活性領域およびキャビティ部材を有する少なくともガリウムおよび窒素含有デバイスを含むことができ、光子の誘導放出によって生成された放出スペクトルによって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、赤色レーザ光、すなわち、約600nm~750nmの間の波長を有する光を放出するレーザデバイスが提供される。これらの赤色レーザダイオードは、活性領域およびキャビティ部材を有する少なくともガリウム、リンおよびヒ素含有デバイスを含み、光子の誘導放出によって生成された放出スペクトルで特徴付けられる。ディスプレイ用途のための赤色デバイスのための理想的な波長は、~635nm、緑色については~530nm、青色については440-470nmである。目がいくつかの波長に対して他の色より敏感であることから、異なる波長のレーザを使用するディスプレイによってどのような色が表現されるかと、どれほど明るい表示であるかとの間のトレードオフがある。
【0010】
本発明によるいくつかの実施形態では、複数のレーザダイオード源が、同一の蛍光体または蛍光体ネットワークを励起するように構成される。複数のレーザ源を組み合わせることにより、本発明による多くの潜在的な利点が提供され得る。第1に、励起パワーは、ビーム結合によって増加され得て、より強力な励起を提供し、したがって、より明るい光源を生成することができる。いくつかの実施形態では、レーザ-蛍光体光源内に別個の個々のレーザチップが構成される。それぞれ1W、2W、3W、4W、5Wまたはそれ以上のパワーを放出する複数のレーザを含むことによって、励起パワーを増加させることができ、したがって、光源の輝度を増大させることができる。例えば、同一蛍光体領域を励起する2つの3Wのレーザを含むことにより、白色光の輝度の2倍を得るために励起パワーを6Wに増加し得る。1ワットのレーザ励起パワー当たり約200ルーメンの白色が発生する例では、白色光出力が、600ルーメンから1200ルーメンまで増大されるであろう。単一のレーザダイオード放射体各々のパワーをスケーリングすることを超えて、白色光源の全光束は、レーザダイオードの総数を、10sから100s、さらには1000sまで増加を継続することで、増大させることができ、これにより、レーザダイオード励起パワーのkWで10sから100sがもたらされる。レーザダイオード放射体の数をスケーリングすることは、コパッケージ内に複数のレーザを含めること、従来からの屈折光学素子を介した空間ビーム結合、偏光結合およびその他など多くの方法で実現することができる。さらに、レーザダイオード・バーまたはアレイおよびミニバーが利用され、ここで、各レーザチップが、隣接する多数のレーザダイオード放射体を含む。例えば、バーは、約10ミクロンから約400ミクロンの間隔を置いて配置された2~100個のレーザダイオード放射体を含むことができる。同様に、より高い電流および電圧のようなより厳格な条件で駆動される単一の光源と同じ励起パワーを実現するために、より低い駆動条件で複数の光源を使用することによって、光源の信頼性を高めることができる。
【0011】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載された本発明は、ファイバ伝送型ヘッドライトに適用することができ、ファイバ伝送型ヘッドライトは、ファイバの他端に構成された遠隔の蛍光体部材にレーザ放射を伝送するために導波路(例えば、光ファイバ)に効率的に結合された、レーザ光を放出するための1つまたは複数のガリウムおよび窒素含有可視レーザダイオードを含む。レーザ放射は、蛍光体部材を励起し、高輝度白色光を生成する働きをする。ヘッドライトの用途では、蛍光体部材および白色光発生は、最終的なヘッドライトモジュールにおいて起こり、ヘッドライトモジュールから、光がコリメートされ、整形されて、道路上に所望の光パターンを実現する。
【0012】
本開示は、ガリウムおよび窒素含有レーザダイオードから遠隔の蛍光体部材への可視レーザ光のファイバ伝送を利用して、高輝度の白色光放射を生成し、他のアプローチよりもいくつかの重要な利点を有する。1つの利点は、小型のヘッドライトモジュールのフットプリントにおいてモジュール設計を使用した、ロービームまたはハイビームのための制御可能な光出力または光量の生成にある。別の利点は、高輝度および長距離の可視性を提供することである。例えば、最近の走行速度と安全な停止距離とに基づけば、1000cd/mmの光源を用いて35mm未満のサイズの光学構造を用いて、道路上で、200ルーメンからで、800メートルから1kmまでの距離が可能である。より高い輝度の光源を使用することにより、同じ光学的サイズに対してより長距離の視認性を実現することができる。ファイバ伝送型白色光ヘッドランプのさらなる利点は、高いコントラストを提供することである。これは、グレアを最小限にし、運転者および対向する交通、歩行者、動物および同じ方向に向かう運転者を含む他者の安全性および視認性を最大にするために重要である。高輝度は、シャープな光の勾配および自動車用照明のための特定の規制された光パターンを生成するために必要とされる。さらに、光ファイバのような導波路を使用することにより、光放射プロファイルにおいてコアからクラッドへと存在する明白な光カットオフを整形して投影することによって、非常にシャープな光の勾配およびきわめて安全なグレア低減を生成することができる。光源の遠隔的な性質のために、ヘッドライトモジュールは、車両内の任意の場所に配置された適切な熱質量を有する既存のヒートシンク上に取り付けることができ、ヘッドライトの中にヒートシンクを必要としない。
【0013】
1つの大きな利点は、光源のフォームファクタが小さく、グレア軽減のために光旋回させ、空力性能を向上させるための低コストの解決策である。例えば、ヘッドライトモジュールにおいて直径が1cm未満の小型光学素子を利用して、ファイバからの光のほぼ100%を捕捉することができる。白色光は、道路上に所望のビームパターンを生成するために、小さな拡散体または単純な光学要素によりコリメートされ、整形され得る。車両のスタイリングのために非常に小さい光学的サイズを有することが望まれる。より高い輝度の光源を使用することにより、同一範囲の可視性のために、より小さい光学的サイズを実現することが可能となる。このヘッドライト・デザインにより、ヘッドライトモジュールを、グリル内に、ホイールカバー上、フードとフロントバンパーとの間の継ぎ目などに統合することができる。このヘッドライト・デザインは、非常に低い質量および軽量なヘッドライトモジュールを特色とし、ひいては、自動車の前方での重量を最小にし、安全性、燃料経済性および速度/加速度特性に寄与する。電気自動車の場合、これは、車両の航続距離を増大させることを意味する。さらに、分離されたファイバで送達されるアーキテクチャは、既に車両に存在する既存のヒートシンク熱質量を使用し、さらに、車両内の重量を最小にする。さらに、このヘッドライトモジュールは、固体光源に基づくものであり、10000時間以上の長い寿命を有する。冗長性および互換性は、単純にファイバ伝送レーザ光源を交換することにより、簡単である。
【0014】
ファイバ伝送型レーザ誘起白色光ヘッドランプモジュールの設計におけるファイバ構成から、エンジンおよび他の発熱部品の近くの高温領域からレーザ誘起光源を離して配置することによって、信頼性が最大化される。これにより、ヘッドライトモジュールが、100℃より高い非常に高温で動作することが可能となる一方で、レーザモジュールが、十分なヒートシンクを有する冷却スポット内で動作することができる。特定の実施形態では、本発明は、熱的に安定で軍事的な標準的な様式のテルコーディア型のパッケージング技術を利用する。自動車の前部に露出された唯一の要素は、小型のマクロ光学素子を含む複雑な受動ヘッドライトモジュールである。ヘッドライトモジュール内に直接配置されたレーザは存在せず、インコヒーレントな白色光および反射性蛍光体アーキテクチャだけが内部に存在する。
【0015】
新しい光パターンを生成する容易さおよびルーメンスケーリングへのモジュール式のアプローチから、このファイバ伝送型光源は、全く新しいヘッドランプのための一新なしに、任意の領域のためのルーメンおよびビームパターンを変更することを可能にする。ビームパターンを変更するためのこの便利な能力は、新しい大型の反射器のための一新の代わりに、小さな光学部品または拡散体を変更することによって実現することができる。さらに、ファイバ伝送型白色光源は、輸送または側方放射プラスチック光ファイバ(POF)を用いて、室内灯および昼間走行灯(DRL)に使用することができる。
【0016】
デジタル光処理(DLP)、液晶ディスプレイ(LCD)、1または2のMEMS、ガルバノミラーシステム、軽量のスイベルまたは走査ファイバ先端などのような空間的に動的なビーム整形デバイスがある。将来の空間的に動的な光源は、5000~10000ルーメンの光源からのもののような明るい光を必要とし、MEMSまたは液晶コンポーネントを使用して道路上で高精細な空間光変調を生成することができる。このような動的照明システムは、光源、エレクトロニクス、ヒートシンク、光学系、光変調器および二次光学素子を同一位置に配置する際に、非常にかさばり、高価である。したがって、それらは、コンパクトで、より費用効果的な方法で、空間光変調を可能にするファイバ伝送型の高輝度白色光を必要とする。
【0017】
複数のレーザダイオード放射体からの放射を結合する追加の利点は、第1の自由空間発散する楕円形のビームを第2の自由空間発散する楕円形のレーザビームに対して90度だけ回転させ、蛍光体上に中心に置かれた楕円を重ね合わせることによって、より円形なスポットとなる可能性である。あるいは、第1の自由空間発散する楕円形のビームを第2の自由空間発散する楕円形のレーザビームに対して180度だけ回転させ、蛍光体上で中心から離れた位置で楕円を重ね合わせて、スポット直径を遅軸発散方向に増大させることによって、より円形なスポットが得られる。他の構成においては、2より多いレーザが含ませられ、上述のビーム整形スポット形状整形のいくつかの組み合わせが実現れる。第3のそして重要な利点は、放射デバイス中の複数のカラーレーザが、可視スペクトルの紫色または青領域およびシアン領域におけるスペクトルの充填を改善することによって、色品質(CRIおよびCQS)を顕著に改善することができることである。例えば、黄色蛍光体を励起し、より大きな青色スペクトルを生成するために、わずかに離調された波長(例えば、5nm、10nm、15nmなど)を有する2つ以上の青色励起レーザを含ませることができる。
【0018】
本発明によるパッケージ化されたCPoS白色光源の一例は、表面実装デバイス(SMD)型パッケージ内に構成された反射モード白色光源において提供される。図1は、本発明の一実施形態による、表面実装パッケージに搭載された、反射モードの蛍光体が統合されたレーザベース白色光源を示す簡略図である。この例では、反射モード白色光源が、表面実装デバイス(SMD)型パッケージ内に構成される。例示のSMDパッケージは、支持部材上またはベース部材上に搭載された反射モード蛍光体部材1202を有するベース部材1201を有する。レーザダイオードデバイス1203は、支持部材1204またはベース部材上に搭載され得る。支持部材およびベース部材は、蛍光体部材およびレーザダイオード部材から熱を逃がすように構成される。ベース部材は、銅、銅タングステン、アルミニウム、SiC、スチール、ダイヤモンド、複合ダイヤモンド、窒化アルミニウム、サファイア、または他の金属、セラミック、または半導体のような熱伝導性材料で構成される。ベース部材への実装は、金錫はんだ、SAC305のようなSACはんだ、はんだまたはインジウムを含有する鉛などのはんだ付けまたは接着技術を使用して達成することができるが、他のものであってもよい。別の実施形態では、焼結された銀ペーストまたはフィルムを、界面での付着プロセスのために使用することができる。レーザダイオードのp電極およびn電極からの電気的接続は、ワイヤボンド1205および1206を用いて内部フィードスルー1207および1208へ形成される。フィードスルーは、電気的に外部リードに結合される。外部リードは、白色光源に通電し、白色光放射を発生するために、電源に電気的に結合され得る。ベース部材1201の上面は、下方に方向付けられまたは反射された光に関連する損失を防止または緩和するために、反射層を含み構成されるか、反射層が被覆されるか、または反射層で充填され得る。この構成では、白色光源は、キャップまたは封止されず、開放環境に曝されるようになる。当然ながら、図1は、単なる一例であり、表面実装パッケージ化された白色光源の1つの可能な単純な構成を説明することを意図する。
【0019】
図2の概略図には、本発明による2つのレーザダイオードチップを含むパッケージされた白色光源の代替例が提供される。この例では、反射モード白色光源が、表面実装デバイス(SMD)型パッケージ内に構成される。例示のSMDパッケージは、支持部材上またはベース部材上に搭載された反射モード蛍光体部材1302を有するベース部材1301を有する。第1のレーザダイオードデバイス1323は、第1の支持部材1324またはベース部材上に搭載され得る。第2のレーザダイオードデバイス1325は、第2の支持部材1326またはベース部材上に搭載され得る。第1および第2の支持部材およびベース部材は、蛍光体部材1302およびレーザダイオード部材1323および1325から熱を逃がすように構成される。外部リードは、レーザダイオード光源を通電し、第1のレーザダイオードデバイス1323から第1のレーザビーム1328を、第2のレーザダイオードデバイス1325から第2のレーザビーム1329を放出するために電源に電気的に結合され得る。レーザビームは、蛍光体部材1302に入射し、励起スポットおよび白色光放射を生成する。レーザビームは、最適化された形状および/または大きさの励起スポットを生成するために、蛍光体1302上に重ねられることが好ましい。例えば、図2に示す例では、第1および第2のレーザダイオードからのレーザビームが、第1のレーザビームの遅軸が第2のレーザビームの速軸と位置合わせされるように、互いに対して90度回転される。ベース部材1301の上面は、下方に方向付けられまたは反射された光に関連する損失を防止または緩和するために、反射層を含み構成されるか、反射層が被覆されるかまたは反射層で充填され得る。
もちろん、図2は単なる一例であり、表面実装パッケージされた白色光源の1つの可能な簡単な構成を示すことを目的としている。
【0020】
図3は、SMD型パッケージに構成されたCPoS白色光源の概略図であるが、白色光源の周囲に封止を形成するための追加のキャップ部材を備える。図3で示すように、SMD型パッケージは、ベースに取り付けられた白色光源1442を有するベース部材1441を有する。白色光源の上には、周辺まわりでベース部材に取り付けられたキャップ部材1443がある。キャップ部材1443は、少なくとも透明な窓領域を有しており、好ましい実施形態では、図3に示す透明なドームキャップのような透明な窓領域で主に構成される。透明材料は、ガラス、石英、サファイア、炭化ケイ素、ダイヤモンド、プラスチック、または任意の適切な透明材料とすることができる。封止タイプは、周辺シールまたはハーメチックシールとすることができ、一例では、封止パッケージは、窒素ガスまたは窒素ガスと酸素ガスとの組み合わせで戻し充填される。レーザダイオードのp電極およびn電極からの電気的接続は、ワイヤボンド1444および1445を用いて行われる。ワイヤボンドは、封止されたSMDパッケージの外側の1448のような外部リードに電気的に接続された電気的フィードスルー1446および1447に電極を接続する。次いで、リードは、白色光源を通電させ、白色光放射を発生させるために、電源に電気的に結合される。いくつかの実施形態では、レンズまたは他のタイプの光学要素が、白色光を整形、方向付け、またはコリメートするためにキャップ部材に直接含められる。当然ながら、図3の例は単なる一例であり、白色光源を封止する1つの可能な構成を説明することを意図する。具体的には、この実施形態は、ハーメチックシールが必要とされる用途に適している。
【0021】
図4は、SMD型パッケージ内に構成された白色光源の概略図であるが、白色光源の周りで封止を形成するための追加のキャップ部材を備えている。図4に示すように、SMD型パッケージは、反射モード蛍光体部材1502と、サブマウント部材またはベース部材1501に搭載されたレーザダイオード部材1503とからなる白色光源を有するベース部材1501を有する。白色光源の上には、キャップ部材1504があり、このキャップ部材1504は、側部の周りでベース部材に取り付けられている。キャップ部材1504は、少なくとも透明な窓領域を有し、好ましい実施形態では、図4に示す透明なフラットなキャップ部材1504のような透明な窓領域から主に構成される。レーザダイオードのp電極およびn電極からの電気的接続は、ワイヤボンド1505および1506を使用して行われる。ワイヤボンドは、封止されたSMDパッケージの外部の外部リードに電気的に接続された電気的フィードスルーに電極を接続する。いくつかの実施形態では、レンズまたは他のタイプの光学要素が、白色光を整形、方向付け、またはコリメートするためにキャップ部材に直接含められる。当然ながら、図4の例は単なる一例であり、白色光源を封止する1つの可能な構成を説明することを意図する。
【0022】
本発明による一体型CPоS白色光源の全ての実施形態では、透過モードおよび反射モードにおいて、安全フィーチャおよび設計上の考慮事項を含めることができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、反射または励起光の迷光を再利用するために、追加の光学素子が使用される。一例では、再結像光学系が、反射されたレーザビームを蛍光体上に再結像し、そして、反射光を再利用するために使用される。
【0024】
本発明のいくつかの実施形態では、レーザダイオード部材からの迷光または反射光に対する防護または遮断機能を提供するための追加の要素をパッケージ部材内に含ませることができる。反射された励起光、蛍光体ブルームパターン、または、レーザダイオードから放射された、自発光、散乱光、バックファセットから逃げた光のような主要な放射ビームではない光のような光学的アーチファクトを遮断することによって、白色光源からの光学的放射を、照明システムに統合するためのより理想的なものにすることができる。さらに、このような迷光を遮断することによって、統合白色光源は本質的により安全になる。最後に、防護部材は、蛍光体部材からの白色光放射がシールド内の孔を通って開口するようなアパーチャとしてはたらくことができる。この開口フィーチャは、白色光源からの放射パターンを形成することができる。
【0025】
本発明による多くのアプリケーションでは、パッケージ化された統合白色光源がヒートシンク部材に取り付けられる。ヒートシンクは、パッケージ化された白色光源からの熱エネルギーを冷却媒体に移転するように構成される。冷却媒体は、熱電冷却器またはマイクロチャネル冷却器のような能動的に冷却された媒体であってもよく、または、フィン、ピラー、ポスト、シート、チューブ、または他の形状のような表面を最大化し、空気との相互作用を増大させる特徴を有する空冷設計などの、受動的に冷却された媒体であってもよい。ヒートシンクは、典型的には、金属部材から形成されるが、熱伝導性のセラミック、半導体、または複合材料のような他のものであってもよい。
【0026】
ヒートシンク部材は、パッケージ化されたレーザダイオードベースの白色光源からの熱エネルギーを冷却媒体に輸送するように構成される。ヒートシンク部材は、金属、セラミック、複合材料、半導体、プラスチックから構成することができ、好ましくは熱伝導性材料から構成される。候補となる材料の例には、約400W/(m・K)の熱伝導率を有し得る銅、約200W/(m・K)の熱伝導率を有し得るアルミニウム、約370W/(m・K)の熱伝導率を有し得る4H-SiC、約490W/(m・K)の熱伝導率を有し得る6H-SiC、約230W/(m・K)の熱伝導率を有し得るAlN、約1000W/(m・K)より大きい熱伝導率を有し得る合成ダイヤモンド、複合ダイヤモンド、サファイア、または他の金属、セラミック、複合材料または半導体が含まれる。ヒートシンク部材は、銅、銅タングステン、アルミニウム他の金属から、機械加工、切削、トリミングまたは成形によって形成され得る。
【0027】
図5は、本発明による、スターボードなどの基板部材に搭載された封止SMDに構成された白色光源の概略図である。SMDパッケージ内の封止白色光源1612は、図4に示す例と同様である。図5に示すように、SMDパッケージは、ベースに取り付けられた白色光源1612を有するベース部材1611(すなわち、図3のベース部材1401)と、光源1612のための封止を提供するキャップ部材1613とを有する。キャップ部材1613は、少なくとも透明な窓領域を有する。SMDパッケージのベース部材1611は、統合白色光源の電気的および機械的な取り付けを可能にするように構成されたスターボード部材1614に取り付けられ、SMDパッケージに電気的および機械的インターフェースを提供し、ヒートシンクのような外部世界への熱インターフェースを供給する。ヒートシンク部材1614は、金属、セラミック、複合材料、半導体、またはプラスチックのような材料から構成することができ、好ましくは熱伝導性材料から構成される。候補となる材料の例には、アルミニウム、アルミナ、銅、銅タングステン、スチール、SiC、AlN、ダイヤモンド、複合ダイヤモンド、サファイア、または他の材料が含まれる。当然ながら、図5は単なる一例であり、ヒートシンクに搭載された、本発明による白色光源の1つの可能な構成を説明することを意図する。具体的には、ヒートシンクは、フィンなどの熱を伝達するのを補助する特徴を含むことができる。
【0028】
本発明のいくつかの実施形態では、CPoS統合白色光源は、生成された白色光を操作するための光学部材と組み合わされる。一例では、白色光源は、光が指定された位置または領域に方向付けられまたは投影されなければならない、フラッシュライトまたは自動車ヘッドライトまたは他の照明アプリケーションのようなスポット光システムで機能し得る。一例として、光を方向付けるために、白色光を含む光子が所望の伝搬軸に沿って互いに平行に伝搬するように、光をコリメートすべきである。コリメーションの程度は、光源および光源をコリメートするための光学要素に依存する。例えば、最も高いコリメーションについては、4π放射の完全な点光源で、サブミクロンまたはミクロンスケールの直径のものが望ましい。一例では、点光源は、パラボリック反射器と組み合わせられて、ここでは、光源が、反射器の焦点に置かれ、反射器は、点光源によって生成された球面波を、軸方向に伝搬する平面波のコリメートされたビームに変換する。
【0029】
別の例では、単純な単一レンズまたは複数のレンズのシステムが、白色光を投影ビームにコリメートするために使用される。特定の例では、単一の非球面レンズが、白色光を放射する蛍光体部材の前方に配置され、放出された白色光をコリメートするように構成される。別の実施形態では、レンズは、統合白色光源を包含するパッケージのキャップ内に構成される。いくつかの実施形態では、白色光を整形、方向付けまたはコリメートするためのレンズまたは他のタイプの光学要素が、キャップ部材に直接含ませられる。一例では、レンズは、ガラス、SiC、サファイア、石英、セラミック、複合体、または半導体のような透明材料で構成される。
【0030】
このような白色光コリメート光学部材は、種々の統合レベルで白色光源と組み合わせられ得る。例えば、コリメート光学系は、統合白色光源と同一のパッケージ内にコパッケージ化された構成で存在することができる。さらなる統合レベルでは、コリメート光学系は、白色光源と同一のサブマウントまたは支持部材上に存在することができる。別の実施形態では、コリメート光学系は、統合白色光源を包含するパッケージの外部に存在することができる。
【0031】
本発明の一実施形態では、反射モード統合白色光源は、図6に示すように、コリメートされた白色光を生成するためのレンズ部材を備えたフラット型パッケージ内に構成される。図6に示されるように、フラット型パッケージは、ベースに搭載されたコリメートされた白色光源1702を有する、ベースまたはハウジング部材1701を有し、コリメートされた白色光源1702は、コリメートされた白色ビームを生成し、ベースまたはハウジング部材1701の側部に構成された窓1703から出すように構成される。白色光源1702への電気的接続は、外部ピン1705に電気的に結合されたフィードスルー1704へのワイヤボンドで形成することができる。この例では、コリメートされた反射モード白色光源1702は、レーザダイオード1706と、レーザダイオード1706から放出されたレーザビームを受光するよう構成された蛍光体波長変換器1707と、蛍光体1707の前に構成され、放射された白色光を集光し、コリメートされたビームを形成する非球面レンズ1708のようなコリメートレンズとを含む。コリメートされたビームは、透明な材料から形成された窓1703に方向付けられる。外部ピン1705は、白色光源1702を通電し、白色光放射を発生するために、電源に電気的に結合される。図示されるように、任意の数のピンをフラットパックに含めることができる。この例では、6本のピンがあり、典型的なレーザダイオードドライバは、アノードのための1つおよびカソードのための1つの2ピンを必要とするだけである。よって、余剰のピンは、フォトダイオードまたは制御温度を監視し、制御を補助するためのサーミスタのような安全機能のような追加の要素に使用される。当然ながら、図6の例は、単なる一例であり、白色光源を封止する1つの可能な構成を説明することを意図する。
【0032】
本発明の一実施形態では、透過モード統合白色光源が、図7に示すように、コリメートされた白色ビームを生成するためのレンズ部材を有するフラット型パッケージ内に構成される。図7に示すように、フラット型パッケージは、ベース部材1801に搭載された、コリメートされた白色光源1812を有するベースまたはハウジング部材1801を有し、コリメートされた白色光源1812は、コリメートされた白色ビームを生成し、ベースまたはハウジング部材1801の側部に構成された窓1803を出るように構成される。白色光源1812への電気的接続は、外部ピン1805に電気的に結合されたフィードスルー1804へのワイヤボンドで形成することができる。この例では、コリメートされた透過モード白色光源1812は、レーザダイオード1816と、レーザダイオード1816から放出されたレーザビームを受け入れるように構成される蛍光体波長変換器1817と、蛍光体1817の前方に構成され、放出された白色光を集光し、コリメートされたビームを形成するように構成された非球面レンズ1818のようなコリメートレンズとを含む。コリメートされたビームは、透明な材料から形成された窓1803に方向付けられる。外部ピン1805は、白色光源1812を通電し、白色光放射を発生するために、電源に電気的に結合される。当然ながら、図7の例は、単なる一例であり、白色光源を封止する1つの可能な構成を説明することを意図する。
【0033】
本発明による図17および図18に示されたフラットパッケージの例は、内部構成の例を示すために蓋なしの未封止の構成で示されている。しかしながら、フラット型パッケージは、蓋またはキャップ部材で容易に封止される。図8は、内部にコリメートされた白色光源を有する封止フラットパッケージの一例である。図8に示されるように、フラット型パッケージは、白色光源、セーフティフィーチャおよびサーミスタのような内部構成要素に電気的に結合するように構成された外部ピン1922を有するベースまたはハウジング部材1921を有する。封止フラットパッケージは、コリメートされた白色ビームが出るための窓1923と、外部環境と内部構成要素との間の封止を形成するための蓋またはキャップ1924とを有して構成される。封止タイプは、周辺シールまたはハーメチックシールであってよく、一例では、封止パッケージは、窒素ガスまたは窒素ガスと酸素ガスとの組み合わせで戻し充填される。
【0034】
別の実施形態では、図9は、TO缶型パッケージに構成されたCPoS白色光源の概略図であり、白色光をコリメートして投影するように構成された追加のレンズ部材を備える。図9に従ったTO缶型パッケージからのコリメートされた白色光のための例示的な構成は、TO缶ベース2001と、ベース2001に搭載された透明窓領域2013で構成されたキャップ2012とを含む。キャップ2012は、ベースにはんだ付け、ろう付け、溶接、または接着され得る。非球面レンズ部材2043は、窓領域2013の外側に構成され、ここで、レンズ2043は、窓を通過する放出された白色光を捕捉し、光をコリメートし、その後、軸2044に沿って投影するように機能する。当然ながら、これは単なる一例であり、本発明による統合白色光源をコリメート光学系と組み合わせることの1つの可能な構成を説明することを意図する。別の例では、コリメートレンズは、キャップ上の窓部材に統合されてもよいし、パッケージ部材内に含まれていてもよい。
【0035】
別の実施形態では、図10は、SMD型パッケージ内に構成された本発明による白色光源の概略図を提供し、白色光をコリメートして投影するように構成された追加のパラボリック部材を有する。図10に従うSMD型パッケージからのコリメートされた白色光のための例示的な構成は、ベースとキャップまたは窓領域と統合白色光源2152とを含むSMD型パッケージ2151を含む。SMDパッケージは、SMDパッケージ内でレーザおよび蛍光体部材から発生した熱を輸送および/または貯蔵するように構成されたヒートシンク部材2153に搭載される。パラボリック反射器のような反射部材2154は、白色光源の白色光放射蛍光体部材をパラボリック反射器の焦点またはその近傍に配置するように構成される。パラボリック反射器は、白色光をコリメートして、投影軸2155に沿って投影するように機能する。当然ながら、これは単なる一例であり、本発明による統合白色光源を反射器コリメーション光学系と組み合わせることの1つの可能な構成を説明することを意図する。別の例では、コリメート反射器は、キャップの窓部材に統合されていてもよいし、パッケージ部材内に含まれていてもよい。好ましい実施形態では、反射器は、サブマウントに統合されるか、またはサブマウントに取り付けられる。
【0036】
別の実施形態では、図11は、SMD型パッケージ内に構成された本発明による白色光源の概略図を提供し、追加のパラボリック反射部材または白色光をコリメートして投射するように構成されたレンズまたはTIR光学部材のようなまたは代替コリメート光学部材を有する。図11に従うSMD型パッケージからのコリメートされた白色光のための例示的な構成は、ベース2211およびキャップまたは窓領域と、統合白色レーザベース光源2262とを有するSMD型パッケージ2261を含む。SMDパッケージ2261は、統合白色光源の電気的および機械的搭載を可能にするように構成されたスターボード部材2214に取り付けられ、SMDパッケージ2261に電気的および機械的インターフェースを提供し、ヒートシンクのような外部世界への熱インターフェースを供給する。パラボリック反射器のような反射器部材2264は、白色光源の白色光放射蛍光体部材をパラボリック反射器の焦点またはその近傍に有するように構成される。パラボリック反射器2264は、白色光をコリメートして、投影軸2265に沿って投影するように機能する。当然ながら、これは単なる一例であり、本発明による統合白色光源と反射器コリメーション光学素子とを組み合わせることの1つの可能な構成を説明することを意図する。別の例では、コリメート反射器は、キャップの窓部材に統合されていてもよいし、パッケージ部材内に含ませられていてもよい。コリメート光学要素は、レンズ部材、TIR光学部材、パラボリック反射部材、または代替コリメート技術、またはこれらの組み合わせであってもよい。別の実施形態では、反射器は、サブマウントに統合されるか、またはサブマウントに取り付けられる。
【0037】
別の実施形態では、図12は、SMD型パッケージに構成された本発明による白色光源の概略図を提供し、白色光をコリメートして投影するように構成された追加のレンズ部材を備える。図12に従ったSMD型パッケージからのコリメートされた白色光についての例示的な構成は、ベースとキャップまたは窓領域と、統合白色光源2362とを含むSMD型パッケージ2361を含む。SMDパッケージ2361は、SMDパッケージ2361でレーザおよび蛍光体部材から発生した熱を輸送および/または貯蔵するように構成されたヒートシンク部材2373に搭載される。非球面レンズのようなレンズ部材2374は、白色光源2362の白色光放射蛍光体部材と構成され、放出された白色光の実質的な部分を集光し、コリメートする。レンズ部材2374は、支持部材2375によって支持され、レンズ部材2374を白色光源2362に対して定位置に機械的に固定する。支持部材2375は、金属、プラスチック、セラミック、複合材料、半導体または他のものから構成することができる。レンズ部材2374は、白色光をコリメートし、投影軸2376に沿って投影するように機能する。当然ながら、これは単なる一例であり、本発明による統合白色光源を反射器コリメーション光学系と組み合わせることの1つの可能な構成を説明することを意図する。別の例では、コリメート反射器は、キャップの窓部材に統合されていてもよいし、パッケージ部材内に含まさられていてもよい。好ましい実施形態では、反射器は、サブマウントに統合されるか、またはサブマウントに取り付けられる。
【0038】
本発明の一実施形態では、図13は、SMD型パッケージ内に構成された本発明による白色光源の概略図を提供し、白色光をコリメートして投影するように構成された追加のレンズ部材および反射部材を備える。図13に従うSMD型パッケージからのコリメートされた白色光のための例示的な構成は、ベースおよびキャップまたは窓領域と、統合白色光源2462とを含むSMD型パッケージ2461を備える。SMDパッケージ2461は、SMDパッケージ2461でレーザおよび蛍光体部材から生成された熱を輸送および/または貯蔵するように構成されたヒートシンク部材2483に取り付けられる。非球面レンズのようなレンズ部材2484は、白色光源2462と構成され、放出された白色光の実質的な部分を集光し、コリメートする。反射器ハウジング部材2485またはレンズ部材2484は、白色光源2462とレンズ部材2484との間に構成され、迷光または光(さもなければレンズ部材に到達しない)をコリメート用レンズ部材に反射させ、コリメートされたビームに寄与するように構成される。一実施形態では、レンズ部材2484は、反射器ハウジング部材2485によって支持され、レンズ部材2484を白色光源2462に対して定位置に機械的に固定する。レンズ部材2484は、白色光をコリメートし、投影軸2486に沿って投影するように機能する。当然ながら、これは単なる一例に過ぎず、本発明による統合白色光源を反射器コリメーション光学系と組み合わせることの1つの可能な構成を説明することを意図する。別の例では、コリメート反射器は、キャップの窓部材に一体化されていてもよいし、パッケージ部材内に含まれていてもよい。好ましい実施形態では、反射器は、サブマウントと一体化されるか、またはサブマウントに取り付けられる。
【0039】
SMDのようなパッケージ内に集積されたレーザデバイスプラス蛍光体励起源は、パッケージの電気的および機械的な実装を可能にするため外部基板に取り付けられることができる。SMDパッケージに電気的および機械的インターフェースを提供することに加えて、これらのボードは、また、ヒートシンクのような外部世界との熱インターフェースを提供する。このようなボードは、また、最終組立中にSMD(典型的には2cmx2cm未満)のような小さなパッケージに対する改良されたハンドリングを提供することができる。
【0040】
一態様では、本開示は、統合レーザ誘起白色光源に基づく導波路結合白色光システムを提供する。図14は、本開示のいくつかの実施形態による、機能的導波路結合型白色光システムの簡略化されたブロック図を示す。この図は、単なる一例であり、特許請求の範囲の範囲を不当に限定するものではない。当業者は、多くの変形、代替物および変更を認識するであろう。示すように、導波路結合白色光システム2500は、白色光源2510と、それに結合されて様々な用途のために白色光を伝送する導波路2520とを含む。いくつかの実施形態では、白色光源2510は、約385nm~約495nmの範囲の青色波長を有するレーザ光を放射するように構成された少なくとも1つのレーザデバイス2502を含むレーザベースの白色光源である。任意に、少なくとも1つのレーザデバイス2502は、395nmから425nmの波長範囲、425nmから490nmの波長範囲、および490nmから550nmの範囲から選択される第1の波長で動作するガリウム・窒素含有放射領域を有するチップ・オン・サブマウント(CoS)の形態として構成されたレーザダイオード(LD)チップである。任意に、レーザデバイス2502は、リフトオフされ、移転されたエピタキシャル・ガリウムおよび窒素含有層に基づく、チップ・オン・サブマウント(CoS)構造として構成される。任意に、少なくとも1つのレーザデバイス2502は、複数のレーザダイオード(LD)チップのセットを含む。各々は、ドライバからの独立した駆動電流または電圧によって駆動されてレーザ光を放射するように構成されたGaNベースの放射ストライプを含む。複数のLDチップからの放射された全てのレーザ光は、電磁放射の1つのビームに結合され得る。任意で、複数のLDチップは、1W未満、約1W~約10W、約10W~約30W、約30W~100Wまたはそれより大きい集約出力電力を有する青色レーザダイオードである。任意で、各放射された光は、個別に駆動されて導かれる。
【0041】
いくつかの実施形態では、レーザベースの導波路結合白色光システム2500は、さらに、蛍光体部材2503を含む。任意に、蛍光体部材2503は、白色光源2510内にコパッケージされた遠隔/別個の支持部材上に搭載される。任意に、蛍光体部材2503は、チップ・アンド・フォスファ・オン・サブマウント(CPoS)構造においてレーザデバイス2502と共通の支持部材上に搭載される。蛍光体部材2503は、所定の幾何学的構成でレーザデバイス2502の近傍に配置された平坦な表面または画素化された表面を含み、レーザデバイス2502から放射された電磁放射のビームが、約10μmから5mmの範囲の制限されたスポットサイズで、蛍光体部材2503の励起表面上のスポット内に到達することができるようにする。
【0042】
任意で、蛍光体部材2503は、Ceをドープしたセラミックイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)またはCeをドープした単結晶YAG、またはバインダ材料を含む粉末YAGから構成される。蛍光体プレートは、1光学的ワット当たり50ルーメンよりも大きい、1光学的ワット当たり100ルーメンより大きい、1光学的ワット当たり200ルーメンより大きい、または1光学的ワット当たり300ルーメンより大きい光変換効率を有する。
【0043】
任意に、蛍光体部材2503は、0.01%から10%の原子濃度でCe3+イオンを包含する、ランタン窒化ケイ素化合物およびランタンアルミニウムケイ素窒素酸化物化合物から選択される単結晶プレートまたはセラミックプレートから構成される。
【0044】
任意に、蛍光体部材2503は、紫色、青色(または緑色)スペクトルにおける第1の波長の電磁放射のレーザ放射を吸収し、黄色のスペクトル範囲にある第2の波長の蛍光体放射を誘導する。任意に、第2の波長の蛍光体放射は、第1の波長の電磁放射の入射/反射レーザビームの一部と部分的に混合され、白色光ビームを生成し、レーザ誘起白色光源2510を形成する。任意に、レーザデバイス2502から放射されたレーザビームは、蛍光体部材2503の励起表面の方向に対するビーム入射の相対的な角度が、5度から90度の範囲であるように構成されて、励起面上のスポットに到達する。任意に、レーザビームの入射角は、25度から35度または35度から40度までの範囲で狭くなる。任意に、白色光源2510の白色光放射は、蛍光体部材2503の励起表面(または画素化された表面)の同一の側から実質的に反射される。任意に、白色光源2510の白色光放射は、蛍光体部材2503を透過して、励起表面とは反対の別の表面から出ることもできる。任意に、蛍光体部材から反射または透過された白色光放射は、様々なアプリケーションに使用される白色光ビームとしてリダイレクトされ、または整形される。任意に、蛍光体材料から出た白色光放射は、少なくとも250ルーメン、少なくとも500ルーメン、少なくとも1000ルーメン、少なくとも3000ルーメン、または少なくとも10000ルーメンの光束とすることができる。あるいは、白色光システム2500からの白色光放射は、100から500cd/mm、500から1000cd/mm、1000から2000cd/mm、2000から5000cd/mm、5000cd/mmより大きい輝度を有している。
【0045】
いくつかの実施形態では、レーザデバイス2502および蛍光体部材2503をコパッケージする白色光源2510は、表面実装デバイス(SMD)パッケージである。任意に、SMDパッケージは、ハーメチックシールされる。任意に、レーザデバイス2502と蛍光体部材2503とを支持する共通支持部材が設けられる。任意に、共通支持部材は、ワット当たり10℃未満の熱インピーダンスを有するように構成されたヒートシンクと、レーザデバイスのための電気接続を提供するように構成された電子基板と、レーザ放射を変調するためのドライバと、温度および光パワーをモニタするためにSMDパッケージに関連するセンサとを提供する。任意に、電子基板は、SMDパッケージのアノードとカソードとの電気的接触を提供するように構成される。任意に、電子基板は、LiFi自由空間光通信のような通信および/または光ファイバを用いたデータ通信などの通信に関連するアプリケーションのための時間変調を提供するためのドライバを含み得るか、または埋め込むことができる。または、ドライバは、距離を測定し、3D画像を生成するLiDARリモートセンシングまたは他の強化された2D撮像技術に関連するアプリケーションのための時間的変調を提供するように構成されてもよい。任意に、センサは、アラームまたは動作条件シグナリングを提供するためのモニタ温度のためのサーミスタおよび光検出器を含む。任意に、センサは、ファイバセンサを含む。任意に、電子基板は、横方向の寸法が50mm以下である。
【0046】
いくつかの実施形態では、白色光源2510は、反射モードまたは透過モードのいずれかで蛍光体部材2503から出てくる白色光放射を処理するための1つまたは複数の光学部材を含む。任意に、1つまたは複数の光学部材は、ランバート放射(主に、蛍光体部材2503の表面から出てくる白色光放射について)を捕捉するために、高い開口数を有するレンズを含む。任意に、1つまたは複数の光学部材は、ミラー、MEMSデバイス、または他の光偏向器のような反射器を含む。任意に、1つまたは複数の光学部材は、レンズと反射器(全内部反射器を含む)との組み合わせを含む。任意に、1つまたは複数の光学部材の各々または全ては、超小型パッケージソリューションのためサイズにおいて50mm未満であるように構成される。
【0047】
いくつかの実施形態では、レーザベースの導波路結合白色光システム2500は、また、白色光源2510に結合された導波路デバイス2520を含み、白色光放射のビームを、遠隔の目的地にある光ヘッドモジュールに伝送するか、または様々な照明アプリケーションにおける光放出デバイスとして直接はたらく。1つの実施形態では、導波路デバイス2520は、第1の端部から遠隔地にある第2の端部へ白色光放射を伝送するための光ファイバである。任意に、光ファイバは、シングルモードファイバ(SMF)またはマルチモードファイバ(MMF)から構成される。任意に、ファイバは、約1umから10um、約10umから50um、約50umから150um、約150umから500um、約500umから1mm、または1mmより大きい範囲のコア直径を有するガラス通信ファイバであり、1メートルあたり90%より大きい透過率が得られる。ファイバの光コア材料は、シリカガラスのようなガラスからなることができ、ここで、シリカガラスは種々の成分でドープされ、最適化された伝搬損失特性のために所定のレベルのヒドロキシル基(OH)を有することができる。ガラスファイバ材料は、フッ化物ガラス、リン酸ガラス、またはカルコゲナイドガラスから構成することもできる。別の実施形態では、プラスチック光ファイバを使用して、1メートルあたり50%を超える透過率で白色光放射を輸送する。別の代替実施形態では、光ファイバは、レンズ付きファイバから構成され、光学レンズ構造は、ファイバ内の電磁放射を、白色光放射を遠隔地に送出するのに必要な任意の長さを通して誘導するために、ファイバコアに内蔵される。任意に、ファイバは、白色光放射を遠隔地に伝送する経路に沿って、異なる照明アプリケーション設計に適合する3次元(3D)セッティングに設定される。任意に、導波路デバイス2520は、2Dセッティングで光を輸送するための平面導波路(例えば、シリコンウエハに形成された半導体導波路)である。
【0048】
別の実施形態では、導波路デバイス2520は、分散光源であるように構成される。任意に、導波路デバイス2520は、光をその外側表面から少なくとも部分的に散乱させることを可能にする導波路またはファイバである。一実施形態では、導波路デバイス2520は、ファイバの外側表面からの側方散乱を介して白色光放射を直接放出するリーキーファイバを含む。任意に、リーキーファイバは、用途に応じて一定の長さを有する。長さの範囲内で、白色光源2510から結合された白色光放射は、照明源としてファイバから実質的に漏れ出ている。任意に、リーキーファイバは、特定の角度で優先的な照明を提供するための方向性の側方散乱ファイバである。任意に、リーキーファイバは、異なる3D照明アプリケーションのための柔軟な3D設定を提供する。任意に、導波路デバイス2520は、特定の2D照明アプリケーションにおいて2Dパターン化された照明を提供するフラットパネル基板内に形成されたリーキー導波路の形態である。
【0049】
別の実施形態では、導波路デバイス2520は、青色スペクトルにおいてレーザ光を結合するためにレーザデバイスと直接結合されたリーキーファイバである。任意に、リーキーファイバは、表面内にまたは表面上に蛍光体材料でコーティングまたはドープされて、異なる色の蛍光体放射を誘導し、その上にコーティングされた蛍光体材料を通って放出される光の色を変更する。
【0050】
特定の実施形態では、図14Aに示すように、レーザベースファイバ結合白色光システムは、白色光放射のビームをファイバのセクションに結合する1つの白色光源を含む。任意に、白色光源は、少なくとも共通の支持部材上に支持されたレーザデバイスおよび蛍光体部材を保持するSMDパッケージである。共通支持部材は、外部電気接続(E-接続)を有する電子基板に結合されたヒートシンクとして構成されてもよい。SMDパッケージは、また、蛍光体部材から放出された白色光をコリメートし、第2のファイバの入力端に集束させるための1つまたは複数の光学部材を保持するように構成されて、白色光を出力端に輸送するように構成されてもよい。任意に、図14Aを参照すると、白色光源は、約60mmのコンパクトなサイズを有する立方体形状を有するパッケージ内にある。E-接続は、1つの(底部)側に設けられ、一方、ファイバの入力端は、パッケージの反対側(前部)側に結合されている。任意に、ファイバの出力端は、任意の長さの後に、光コネクタを含む。任意に、光コネクタは、ファイバの出力端に代えて中間点にあり、相手コネクタ(図示せず)を有するファイバの別のセクションが、白色光を出力端にさらに輸送するために含まれてもよい。このように、ファイバは、着脱可能なファイバとなり、レーザベースファイバ結合白色光システムを、光ヘッドモジュールとは別個にかつ着脱可能に結合された白色光源モジュールを含むモジュール形式にするのに便利である。例えば、SMAー905型コネクタが使用される。任意に、電子基板は、LiFi通信のため、または、LiIDAR遠隔感知のために、レーザ放射を(少なくとも一時的に)変調するように構成されたドライバも含む。
【0051】
別の実施形態では、レーザベースファイバ結合白色光システムは、1つの白色光放射を複数のファイバに分割して結合するように設けられたSMDパッケージ内の白色光源を含む。さらに別の代替実施形態では、レーザベースファイバ結合白色光システムは、白色光放射の組み合わせたビームを1つのファイバに結合する複数のSMDパッケージ化された白色光源を含む。
【0052】
一実施形態では、レーザベースファイバ結合白色光システム2500は、光コネクタによって結合されたファイバの2つの着脱可能なセクションに結合されたSMDパッケージ内の1の白色光源2510を含む。任意に、SMA-905型コネクタのようなSMA、FCまたは他の光コネクタを使用することができる。
【0053】
任意に、ファイバ2520は、第2の端部に、5度から50度の円錐角で射出する白色光のパターンをコリメートまたは整形または生成するための追加の光学素子を含む。任意に、ファイバ2520は、柔軟性および低コストのために、0.05から0.7の開口数と2mm未満の直径とを備える。
【0054】
一実施形態では、白色光源2510は、図3から図13を通して示した、いくつかの異なるタイプの統合レーザ誘起白色光源から選択された1つのパッケージとして製造することができる。任意に、パッケージは、小型化のために60mmのサイズを備えている。パッケージは、SMDパッケージ化された白色光源、蛍光体部材、電子基板、1つまたは複数の光学部材などを収容し、固定するための機械的フレームを提供し、任意にドライバと統合される。白色光源2510内の蛍光体部材2503は、反射モードまたは透過モードのいずれかとして設定することができる。任意に、レーザデバイス2502は、表面実装型パッケージに搭載され、キャップ部材で封止される。任意に、レーザデバイス2502は、スターボードに搭載された表面実装パッケージに搭載される。任意に、レーザデバイス2502は、結合されたコリメート光学部材を有する平面型パッケージに搭載される。任意に、レーザデバイス2502は、フラット型パッケージに搭載され、キャップ部材で封止される。任意に、レーザデバイス2502は、コリメートレンズを備えた缶型パッケージに搭載される。任意に、レーザデバイス2502は、コリメート反射器を有する、ヒートシンク上に搭載された表面実装型パッケージに実装される。任意に、レーザデバイス2502は、コリメート反射器を有する、スターボードに搭載された表面実装型パッケージに搭載される。任意に、レーザデバイス2502は、コリメートレンズを有する、ヒートシンク上に搭載された表面実装型パッケージに実装される。任意に、レーザデバイス2502は、コリメートレンズおよび反射部材を有する、ヒートシンク上に搭載された表面実装型パッケージに実装される。
【0055】
レーザベースファイバ結合白色光システムから多くの利点およびアプリケーションを得ることができる。例えば、低コストの白色ファイバ照明のための薄型プラスチック光ファイバを有する分散光源として使用され、これには、自動車のヘッドライト用の昼間走行灯、自動車の室内照明、都市および店舗における屋外照明が含まれる。あるいは、通信およびデータセンターに使用することもできる。また、直径が1mm未満の光ワイヤとして新規な線状光源を提供し、白色光またはRGB色光のいずれかを発生させる。任意に、線状光源は、レーザダイオードプラス蛍光体源を備え、側面散乱白色光を分配するためのリーキーファイバであるファイバに入射する白色光を提供する。任意に、線状光源は、直接側方散乱RGB色光を漏らすファイバ内の結合RGBレーザ光である。任意に、線状光源は、蛍光体材料で被覆されたファイバ内に青色レーザ光を結合して、レーザ励起された蛍光体放射を、ファイバの外表面から側方散乱させるように構成される。同様に、平面基板上に形成される代わりに、線状ファイバを2Dセッティングに配置するか、または、2D固体導波路を使用することによって、2Dパターン化された光源を形成することができる。
【0056】
別の実施形態では、図15は、機能的なレーザベースの導波路結合白色光システム2600の簡略化されたブロック図を示す。レーザベースの導波路結合白色光システム2600は、図14に示された白色光源2510と実質的に同様の白色光源2610を含み、第1の波長の青色スペクトルのレーザビームを蛍光体部材2603に放射するように構成された少なくとも1つのレーザデバイス2602を有する。少なくとも1つのレーザデバイス2602は、レーザドライバ2601によって駆動される。レーザドライバ2601は、1または複数のレーザダイオードを駆動するように適合された駆動電流を生成する。特定の実施形態では、レーザドライバ2601は、約50~300MHzの周波数範囲でパルス変調信号を生成するように構成される。蛍光体部材2603は、波長変換器および放射体としての蛍光体部材2503と実質的に同一であり、少なくとも1つのレーザデバイス2602からのレーザ光によって励起されて、黄色スペクトルの第2の波長の蛍光体放射を生成する。蛍光体部材2603は、共通の支持部材上のCPOS構造においてレーザデバイス2602と共にパッケージ化されてもよい。蛍光体放射は、紫または青のスペクトルにおいて第1の波長を有するレーザビームと部分的に混合されて、白色光放射を生成する。任意に、導波路結合白色光システム2600は、蛍光体部材2603とコパッケージ化された複数のレーザダイオードデバイス2602を含むレーザ誘起白色光源2610を含み、ドライバモジュール2601によって駆動されて、各1W、2W、3W、4W、5Wまたはそれより大きい電力のレーザ光を放射して、6W、12W、15Wまたはそれより大きな合成電力のより明るい白色光放射を生成する。任意に、100~500cd/mm、500~1000cd/mm、1000~2000cd/mm、2000~5000cd/mmおよび5000cd/mmより大きい輝度で、レーザ誘起白色光源からの白色光放射がある。任意に、白色光放射は、レーザデバイス2602からのレーザビームが、0度から89度の非垂直入射角で蛍光体部材2603の励起表面に導かれる構成に基づいて、蛍光体部材2603の励起表面上の5μmより大きいサイズのスポットからの反射モードの放射である。
【0057】
一実施形態では、レーザベースの導波路結合白色光システム2600は、白色光源2610の蛍光体部材2603からの白色光放射をコリメートして焦点を合わせるように構成された光学部材2620をさらに含む。さらに、レーザベースの導波路結合白色光システム2600は、導波路デバイスまたはアセンブリ2630を含み、導波路デバイスまたはアセンブリ2630は、光学部材2620と結合し、焦点を合わせられた白色光放射を少なくとも20%、40%、60%の結合効率で受光するように構成される。導波路デバイス2630は、白色光を遠隔的に設定されたデバイスまたは光ヘッドモジュールに伝送するための輸送部材である。任意に、導波路デバイス2630は、光照明機能を直接実行するための照明部材を提供する。導波路デバイス2630は、好ましくは、ファイバである。任意に、導波路デバイス2630は、シングルモードファイバ、複数のモジュール、偏光ファイバ、リーキーファイバ、レンズ付きファイバ、プラスチックファイバなどを含む、全てのタイプのファイバを含む。
【0058】
図16は、本開示のさらに別の代替実施形態による、レーザベースの導波路結合白色光システム2700の簡略化されたブロック図を示す。示すように、レーザベースの白色光源2710は、ドライバモジュール2701によって駆動され、紫色または青色スペクトル範囲の第1の波長を有する電磁放射のレーザビームを放射するレーザデバイス2702を含む。第1の波長を有する電磁放射は、白色光源2710のCPoS構造のレーザデバイス2702によってコパッケージ化された蛍光体部材2703の励起表面に到達する。蛍光体部材2703は、黄色スペクトル範囲の第2の波長の蛍光体放射を生成するための波長変換器および放射体として機能し、第2の波長の蛍光体放射は、第1の波長の電磁放射と部分的に混合されて、励起表面上のスポットから反射された白色光放射を生成する。任意に、レーザデバイス2702は、385nmから495nmの範囲の第1の波長のレーザを生成するため活性領域にガリウムおよび窒素を含む1または複数のレーザダイオードを含む。任意に、1または複数のレーザダイオードは、ドライバモジュール2701によって駆動され、各レーザダイオードからのレーザ放射が結合されて、蛍光体部材2703の励起表面に導かれる。任意に、蛍光体部材2703は、波長変換効率、熱損傷に対する耐性、光学損傷に対する耐性、熱消光特性、励起光を散乱させる多孔性、および熱伝導性によって特徴付けられる蛍光体材料を含む。好ましい実施形態では、蛍光体材料は、1光学的ワット当たり100ルーメンよりも大きい、1光学的ワット当たり200ルーメンよりも大きい、または1光学的ワット当たり300ルーメンよりも大きい変換効率を有するCeドープの黄色放射YAG材料から構成され、多結晶セラミック材料または単結晶材料とすることができる。
【0059】
本実施形態では、レーザデバイス2702、ドライバモジュール2710および蛍光体部材2703は、レーザ放射時にレーザデバイス2702により、また、蛍光体放射時に蛍光体部材2703により生じた熱を伝導するヒートシンク部材2740を包含するか、またはヒートシンク部材2740と接触する支持部材に搭載されてる。任意に、支持部材は、約400W/(m・K)の熱伝導率を有する銅、約200W/(m・K)の熱伝導率を有するアルミニウム、約370W/(m・K)の熱伝導率を有する4H-SiC、約490W/(m・K)の熱伝導率を有する6HーSiC、約230W/(m・K)の熱伝導率を有するAlN、約1000W/(m・K)より大きい熱伝導率を有する合成ダイヤモンド、サファイア、または他の金属、セラミックまたは半導体のような熱伝導性材料から構成される。任意に、支持部材は、その中に導電性ワイヤを埋め込むように構成された高温同時焼成セラミック(HTCC)のサブマウント構造である。このタイプのセラミック支持部材は、レーザデバイス2702および蛍光体部材2703によって発生された熱を、支持部材と接触するヒートシンクに効率的に放散させるための高い熱伝導性を提供する。電気ピンは、レーザデバイス2702に駆動信号を提供するために、HTTCセラミックのサブマウント構造に埋め込まれた導線で外部電力と接続するように構成される。レーザダイオードの各々は、単一のセラミックまたはセラミック上の複数のチップ上に構成され、これらはヒートシンク部材2740上に配置される。
【0060】
一実施形態では、レーザベースの導波路結合白色光源2700は、1または複数のレーザダイオード2702、蛍光体部材2703、ドライバモジュール2701およびヒートシンク部材2740を保持するパッケージを含む。任意に、カプラ、コリメータ、ミラーなどのすべての自由光学部材2720を含むかまたは結合する。光学部材2720は、蛍光体部材2703の励起表面からの白色光放射を結合するか、または、白色光放射を導波路2730に再び焦点を合わせるために、光学的アライメントによって空間的に構成される。任意に、導波路2730は、フラットパネル基板上に形成されたファイバまたは導波路媒体である。
【0061】
一実施形態では、レーザベースの導波路結合白色光源2700は、白色光源2710からの白色光放射を導波路デバイス2730に結合するための光学部材2720をさらに含む。任意に、光学部材2720は、自由空間コリメーションレンズ、ミラー、フォーカスレンズ、ファイバアダプタなどを含む。任意に、導波路デバイス2730は、基板上に形成されたフラットパネル導波路または光ファイバを含む。任意に、光ファイバは、シングルモードファイバ、マルチモードファイバ、レンズ付きファイバ、リーキーファイバおよびその他を含む。任意に、導波路デバイス2730は、白色光放射を、様々な照明アプリケーションのために異なる種類の光ビームに再整形して投射するライトヘッド部材2740に供給するように構成される。任意に、導波路デバイス2730自体は、照明源またはライトヘッド部材2740に統合された素子としてはたらく。
【0062】
図17は、本開示の特定の実施形態による、レーザベースの導波路結合白色光システム2800の包括的な図を示す。図17を参照すると、レーザベースの導波路結合白色光システム2800は、支持部材上に搭載され、395nmから490nmの範囲の第1の波長で特徴付けられるレーザ電子放射のビームを放射するようにドライバ2801により駆動される1または複数のレーザダイオード(LD)として構成されたレーザデバイス2802を含む。支持部材は、LDsによるレーザ放射中に放出される熱エネルギーを十分に輸送するために、ヒートシンク2810に形成されるか、接触して形成される。任意に、レーザベースの導波路結合白色光システム2800は、レーザ電磁放射を少なくとも20%、40%、60%、または80%の結合効率で収集し、それを蛍光体2804に、ある角度関係で伝送し、蛍光体2804の励起表面上にレーザスポットを生成するためのファイバを含む。蛍光体2804は、入射レーザ電磁放射を、第1の波長よりも長い第2の波長を有する蛍光体放射線に変換する放射体としてもはたらく。任意に、蛍光体2804は、CPoS構造内のレーザデバイス2802と共通のヒートシンク2810に搭載されるか、または接触し、レーザ放射および波長変換に起因した熱が適切に放出されることを可能にする。任意に、蛍光体2804の励起表面からの直接反射によってレーザ電磁放射を漏れ出すことを防止するために、遮蔽部材を導入することができる。
【0063】
一実施形態では、レーザデバイス2802のレーザ放射と、ファイバ伝送されたレーザ電磁放射と蛍光体2804の励起表面との間の角度関係と、励起表面上のスポットから出る蛍光体との組み合わせは、蛍光体放射とレーザ電磁放射との少なくとも部分的な混合をもたらし、これは白色光放射を生成する。一実施形態では、レーザベースの導波路結合白色光システム2800は、白色光放射をコリメートして導波路2830内に集光するように構成された光学部材2820を含む。任意に、光学部材2820は、白色光放射を導波路2830内に、少なくとも20%、40%、60%または80%の結合効率で結合するように構成される。任意に、光学部材2820は、自由空間コリメートレンズ、ミラー、フォーカスレンズ、ファイバアダプタその他などを含む。任意に、環境への光の損失または望ましくない損傷が生じるのを減少させるために、非透明のブートカバー構造を導入することができる。
【0064】
一実施形態では、レーザベースの導波路結合白色光源2800は、導波路2830に結合され、その中に白色光放射を受容するためのライトヘッド部材2840をさらに含む。任意に、導波路2830は、基板上に形成されたフラットパネル導波路または光ファイバを含む。任意に、光ファイバは、シングルモードファイバ、マルチモードファイバ、レンズ付きファイバ、リーキーファイバおよびその他を含む。任意に、導波路2830は、ライトヘッド部材2840に白色光放射を伝送するように構成され、ライトヘッド部材2840は、特定のアプリケーションに便利な遠隔位置に配置される。ライトヘッド部材2840は、コリメートされた光ビームを増幅し、再整形し、様々な照明アプリケーションのための多様な光ビームへと投射するように構成される。任意に、導波路2830自体は、照明源またはライトヘッド部材2840に統合された素子としてはたらく。
【0065】
図18は、本発明の一実施形態による、(A)表面実装デバイス(SMD)白色光源に基づくレーザベースファイバ結合白色光システムおよび(B)部分的に露出されたSMD白色光源を有するレーザベースファイバ結合白色光システムとの簡略図である。この図は単なる一例であり、特許請求の範囲を不当に限定するものではない。示すように、レーザベースファイバ結合白色光システム2900は、表面実装デバイス(SMD)パッケージ内に構成されたレーザ誘起白色光源2910に基づくものである。いくつかの実施形態では、レーザ誘起白色光源2910は、図3から図13に示されたSMDパッケージ化されたレーザベース白色光源から選択されたものとして提供され、100~500cd/mm、500~1000cd/mm、1000~2000cd/mm、2000~5000cd/mmおよび5000cd/mmより大きい輝度で白色光放射を生成する。
【0066】
図18に示す実施形態では、レンズ構造2920は、SMDパッケージ化された白色光源2910と統合され、白色光源2910によって出力された白色光放射をコリメートして焦点を合わせるように構成される。任意に、レンズ構造2920は、SMDパッケージの上部に搭載される。任意に、導波路結合白色光システム2900は、コーン形状のブートカバー2950を含み、レンズ構造2920は、その周辺でブートカバー2950に固定されるように構成される。ブートカバー2950は、また、ファイバ2940をブートカバー2950の内側に終端面2930で固定し、レンズ構造2920と整合させるために使用される。レンズ構造2920とコーン形状のブート構造2950との幾何学的な組み合わせは、ファイバ2940の終端面2930とレンズ構造2920との間の物理的なアライメントを提供し、白色光放射を少なくとも20%、40%、60%、または80%の結合効率でファイバに結合する。次いで、ファイバ2940は、照明アプリケーションのために白色光放射を伝送するために提供される。任意に、ブートカバー2950は、金属、プラスチック、セラミック、または他の適切な材料のような非透明な固体材料によって形成される。
【0067】
図19は、本発明の別の実施形態による、ファイバインおよびファイバアウト構成に基づく、ファイバ伝送レーザ誘起ファイバ結合白色光システムの簡略図である。一実施形態では、ファイバ伝送レーザ誘起ファイバ結合白色光システム3000は、レーザデバイスから離間されたヒートシンク支持部材3017上に搭載された蛍光体プレート3014を含む。蛍光体プレート3014は、波長変換材料および光放射源として構成され、レーザデバイスによって生成され、第1の光ファイバ3010を経由して伝送し、角度構成(図19に示すような)において第1のファイバ端部3012を出て蛍光体プレート3014の表面スポット3015に到着するレーザビームを受信する。レーザビーム3013は、実質的に385nmから495nmまでの紫色または青色スペクトルの範囲の第1の波長の電磁放射を含む。レーザビーム3013は、限定されたビーム広がりでファイバ端部3012を出て表面スポット3015に到着し、ここで少なくとも部分的に蛍光体部材3914によって吸収され、実質的に黄色スペクトルの第2の波長の蛍光体放射に変換される。少なくとも部分的に、蛍光体放射は、第1のファイバ端部3012から出射されるか、または、蛍光体プレート3014の表面によって反射されたレーザビーム3013と混合されて、白色光放射3016を生成する。白色光放射3016は、蛍光体プレート3014の表面から実質的に反射モードで出力される。
【0068】
一実施形態では、ファイバ伝送レーザ誘起ファイバ結合白色光システム3000は、白色光放射3016を第2の光ファイバ3030の第2の終端面3032にコリメートして焦点を合わせるように構成されたレンズ3020をさらに含む。レンズ3020は、ブートカバー構造体3050内に搭載され、その周縁部がブートカバー構造体3050の内側に固定される。任意に、ブートカバー構造3050は、ヒートシンク支持部材3017に結合されたより大きな開口部と、第2の光ファイバ3030が通過することを可能にするより小さい頂部とを有する下向きの円錐形状を有する。第2の光ファイバ3030は、ブートカバー構造体3050の小さな頂部に固定され、その内部に残されたセクションおよび第2の終端面3032が実質的にレンズ3020に整合するようにする。レンズ3020は、白色光放射3016を第2の光ファイバ3030の第2の終端面3032に少なくとも20%、40%、60%または80%の結合効率で焦点を合わせることができる。第2の光ファイバ3020は、その中に結合された白色光放射を遠隔地に送達するか、または直接照明のための照明要素として機能的に機能する任意の長さを有することができる。例えば、第2の光ファイバ3030は、その外表面からの光を均一にまたは特定の角度範囲で制限された状態で側方散乱させることにより、直接照明素子として機能するリーキーファイバである。
【0069】
図20は、本発明の一実施形態によるレーザベースファイバ結合白色光システムに使用されるリーキーファイバの概略図である。図19に示された実施形態を参照すると、光ファイバ3030は、そこに結合された電磁放射が照明フィラメントのような側方発射効果を介して漏れ出ることを可能にするリーキーファイバから選択することができる。図20に示すように、リーキーファイバ3101のセクション3105は、放射3106がファイバコア3104からクラッド3103を通って漏れ出ることを可能にする。バッファ3102は、クラッド3103を被膜する透明材料である。放射3106は、光ファイバ3101の長手方向軸に垂直な方向に実質的に漏れ出ている。
【0070】
図21は、本発明の一実施形態による、ファイバコアに複数の孔を有するリーキーファイバの例示的な画像である。図21を参照すると、ポリマーファイバは、そのコア内に形成された複数の気泡を備えている。気泡は、光散乱中心として作用し、ファイバ側壁からの漏れを誘導する。
【0071】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるレーザベースファイバ結合白色光システムの各々は、(第1の波長を有するレーザ放射を第2の波長を有する蛍光体放射に変換する蛍光体ベースの放射体のような)白色光放射体および、白色光放射体からの放射を高効率に結合するように構成されるファイバを含む。システムに対する光捕捉要件のいくつかの基本的な特徴を計算するために、いくつかの仮定を立てることができる。例えば、白色光放射はランバート放射体であると仮定される。図22は、本発明の一実施形態によるランバート放射体の光捕捉率を示す。図示されているように、第1のプロットは、非ランバート放射と比較した、ランバート放射の幾何学的角度に対する相対強度を示す。スペクトルの半値全幅(FWHM)は、ランバート放射については~120度(‐60deg~60deg)である。第2のプロットは、光捕捉についての円錐半角に対する累積光束を示す。明らかに、FWHM円錐角は120degであり、ランバート放射の光の60%を補足することができる。任意に、本開示における反射モードまたは透過モードのいずれかにおける蛍光体表面からの全ての白色放射は、実質的にランバート放射であると考えられる。
【0072】
一実施形態では、本開示は、ファイバ伝送自動車ヘッドライトを提供する。図23は、導波路3430と効率的に結合する高輝度白色光源3410を含み構成されるファイバ伝送自動車ヘッドライト3400の概略的な機能図を示し、導波路3430は、白色光をコリメートし、所望の光パターンを実現するために道路上に整形する最終的なヘッドライトモジュール3420に白色光を伝送するために用いられる。白色光源3410は、ガリウムおよび窒化物材料を含むレーザチップから出力される青色レーザを生成するように構成されたレーザデバイス3412に基づく。レーザチップによって生成された青色レーザは、光ビームコリメーションおよび整形要素と一体化された蛍光体デバイス3434に導かれ、白色光放射を励起する。任意に、白色光源3410は、図14から図24に記載されている複数のSMDパッケージ白色光源のうちの1つから実質的に選択されたレーザベースのSMDパッケージ白色光源(Sorra Laser Diode,Inc.によって提供されるLaserLight-SMD)である。任意に、導波路3430は、光輸送ファイバである。任意に、ヘッドライトモジュール3420は、光源3410からの35%または50%、またはそれより多い光を道路に伝送するように構成される。一例では、白色光源3410は、光源から道路へのエタンデュの保存およびルーメンのバジェットと、図22のランバート放射体の仮定とに基づいて、約1570ルーメン(白色光放射をファイバに結合するための60%の光学効率を仮定する)、120degのFWHM円錐角、白色放射について約0.33mmの光源直径で特徴付けられる。例として、ファイバ伝送ヘッドライト3400に適用される輸送ファイバ3430は、ヘッドライトモジュール3420における約4%の損失、約0.39の開口数および約40度の円錐角、および約1mmのファイバ直径を有する4個の非コーティング表面を仮定して、942ルーメンによって特徴付けられる。加えて、例では、ファイバ伝送ヘッドライト3400のモジュール3420は、35%%より大きい合計効率で、+/-5deg垂直発散度および+/-10deg水平ビーム発散度で4x4mmのサイズで出力される800ルーメンで光を道路に伝送するように構成される。任意に、上記の個々の要素は、モジュール化されており、より高いルーメンを提供するか、または個々のルーメンを減少させてモジュールの数を増加させるために複製することができる。
【0073】
別の例では、それぞれ400ルーメンを提供する4つのSMDパッケージ化された白色光源を白色光源3410内で組み合わせて、少なくとも1570ルーメンを提供することができる。輸送ファイバは、それぞれ200ルーメンを出力する4つのヘッドライトモジュール3420に白色光放射をそれぞれ導くファイバの別個のセクションを必要とし、4x16mmの合わせたサイズを有する。さらに別の例では、各白色光源3420は、白色光放射のために約0.625mmの直径をもたらす。一方、ファイバ3430は、0.50の開口数、~50degの円錐角、および1.55mmのファイバ直径を有するように選択することができる。この例では、ヘッドライトモジュール3420は、35%より大きい総効率、~7.5mmほどの大きさで、800ルーメンの光を道路に出力するように構成される。
【0074】
一実施形態では、ファイバ伝送自動車ヘッドライト3400のデザインは、モジュール化されており、したがって、小型のヘッドライトモジュールのフットプリントにおいて、ロービームおよび/またはハイビームのために必要な量の光を生成することができる。高輝度白色光源3410の一例は、ガリウムおよび窒素をベースとする放射体を包含する1または複数の高パワーレーザダイオード(LD)を含むLaserLight-SMDパッケージ化された白色光源であり、デバイス当たり500ルーメンから数千のルーメンを生成する。例えば、ロービームは、道路上に600~800ルーメンを必要とし、典型的なヘッドライト光学素子/反射器は、35%以上、または50%以上の光学スループットを有する。高輝度光源は、小型光学系からの長距離視認を必要する。例えば、最近の走行速度および安全停止距離に基づくと、1000cd/mmの光源輝度で35mmより小さい光学レイアウトを使用して、道路上の200ルーメンから、800メートルから1kmの範囲が可能である。より高い輝度の光源を使用することにより、同じ光学的サイズに対してより長距離の視認性を実現することができる。高輝度は、自動車照明のための鋭い光勾配および特定の規制された光パターンを生成するために必要とされる。さらに、光ファイバのような導波路3430を使用することにより、光放射プロファイルにおいてコアからクラッドへと存在するはっきりとした光カットオフを整形して投影することによって、非常にシャープな光勾配およびきわめて安全なグレア低減を生成することができる。結果として、ファイバ伝送自動車ヘッドライト3400は、グレアを最小限にし、運転者および対向する交通、歩行者、動物および同じ方向に向かう運転者を含む他者の安全性および視認性を最大にするように構成される。
【0075】
典型的な白色LEDからの色均一性は、青色LED励起蛍光体源であり、したがって、特別な反射器デザイン、拡散体および/またはデバイスデザインとの慎重な統合を必要とする。同様に、典型的な青色レーザ励起黄色蛍光体は、特別な反射器デザインで管理される必要がある。本発明の一実施形態では、空間的に均質な白色光が、マルチモードファイバのような導波路内で光を混合することによって実現される。この場合、拡散体は、典型的には必要とされない。さらに、蛍光体の組成物およびその反射器デザインの色均一性チューニング再設計に関連するコストおよび時間のかかる遅延を回避することができる。
【0076】
レーザベースのファイバ伝送自動車のヘッドライト3400で使用されるレーザ励起蛍光体は、ブロードバンドな固体光源であり、したがって、より高い輝度を有するが、LEDと同一の利点を特徴とする。RGB光源が、スペクトルに空隙を残し、黄色またはオレンジのような通常の路側ターゲットが目に不十分に反射する結果を起こすため、R‐G‐Bレーザのような直接放射レーザは、道路上に展開するには安全ではない。本設計は、基本的なマクロ光学系、低コストの輸送ファイバおよび低コストの小型マクロ光学系を有する高輝度白色光源を利用して小型のヘッドライトモジュール3420を作製することから、コスト的に有効である。光源3410の遠隔的な性質のために、白色光源3410は、車両内の任意の場所に配置された適切な熱質量を有する既存のヒートシンク上に搭載することができ、ヘッドライト内のヒートシンクの必要性を排除する。
【0077】
一実施形態では、ヘッドライトモジュール3420において1cm未満の直径の小型光学部材を利用して、輸送ファイバ3430からの白色光のほぼ100%を捕捉することができる。光学部材を使用して、白色光をコリメートし、小さな拡散体または単純な光学素子で整形して、道路上に所望のビームパターンを生成することができる。この小型サイズは、また、グレア軽減のために光を旋回させるための低コスト能力と、改善された空力性能のための小さなフォームファクタとを可能にする。図23Aは、前方に複数のレーザベースのファイバ伝送ヘッドライトモジュールが導入された自動車の一例を示す。示されるように、各ヘッドライトモジュールは、従来の自動車ヘッドランプよりもはるかに小さいフォームファクタを有する。各ヘッドライトモジュールは、高輝度出力で独立して動作することができる。図23Bは、自動車のフロントパネルに導入されたいくつかのレーザベースのファイバ伝送自動車ヘッドライトモジュールの例を示す。ヘッドライトモジュールの小さなフォームファクタ(<1cm)により、それを自動車のフロントパネルのグリルパターンに隠すように設計することが可能となる。各ヘッドライトモジュールは、1つまたは複数の光学部材を含み、方向および光束の制御とともに、白色光ビームを、特定の形状に整形、方向付けおよび投影する。
【0078】
多くの車両では、車両のスタイリングのために非常に小さな光学的サイズを有することが望まれる。より高い輝度の光源を使用することにより、同一の距離の可視性を、より小さい光学的サイズで実現することができる。レーザベースのファイバ伝送自動車用ヘッドライト3400のこの設計により、ヘッドライトモジュール3420をフロントグリル構造内に、ホイールカバー上に、またはフードおよびフロントバンパー間のつなぎ目などに一体化することができる。ヘッドライトモジュール3420は、非常に低い質量および軽量とすることができ、自動車の前方の最小重量に適合し、安全性、燃料経済性および速度/加速性能に寄与することができる。電気自動車の場合、これは、航続距離を増大させることを意味する。さらに、分離されたファイバ伝送アーキテクチャは、既に車両に存在する既存のヒートシンク熱質量を使用し、さらに、車両の重量を最小にする。
【0079】
このヘッドライト3400は、固体光源に基づくものであり、10000時間を超える長寿命を有する。加えて、LaserLight-SMDベースの白色光源3410上に複数のレーザダイオードを使用し、複数のそのような白色光源を使用することによって、冗長性を設計することができる。現場で問題が発生した場合でも、互換性は、個々の白色光源3410を交換することによって簡単である。高輝度光源3410を使用して、電気的な1ワット当たりの伝送されたルーメンは、同一の光学的サイズおよび100メートルといった自動車の照明に典型的な距離を有するLED光源よりも高い。一実施形態では、ヘッドライト3400は、LEDヘッドランプと同様の少なくとも35%または50%の光スループット効率を特徴とし、しかしながら、このファイバ伝送設計における損失は、白色光源3410において発生し、それによって、ヘッドライトモジュール3420の温度/サイズ/重量が最小となる。
【0080】
この設計におけるファイバ構成のために、白色光源3410をエンジンおよび他の発熱部品の近くの高温領域から離して配置することによって信頼性が最大化される。これにより、ヘッドライトモジュール3420は、100℃以上の非常に高い温度で動作することが可能となり、一方、白色光源3410は、その環境を85℃未満の温度に維持するために十分なヒートシンクを用いて冷却スポット内で動作することができる。一実施形態では、本設計は、熱的に安定な、MIL標準のスタイルのテルコーディア型のパッケージング技術を利用する。自動車の前方に露出された唯一の要素は、小型のマクロ光学素子を含む複雑な受動ヘッドライトモジュール3420である。一実施形態では、高輝LaserLight‐SMDパッケージに基づく白色光源3410を使用して、ULおよびIEC安全認証が実現された。この場合、ファイバを介したレーザが存在せず、インコヒーレントな白色光のみが存在し、SMDは、内部に、遠隔反射蛍光体アーキテクチャを使用する。ハイパワーで道路上に展開するには安全でないRGBレーザのような直接放射レーザとは異なり、ヘッドライトモジュール3400は、道路照明のための直接発光レーザを使用しない。
【0081】
一実施形態では、新しい光パターンを生成する容易さおよびルーメンスケーリングへのモジュール式のアプローチから、このヘッドライト設計は、全く新しいヘッドランプのための一新なしに、任意の領域のためのルーメンおよびビームパターンを変更することを可能にする。ビームパターンを変更するためのこの便利な能力は、新しい大型の反射器のための一新の代わりに、小さな光学部品または拡散体を変更することによって実現することができる。さらに、白色光源3410は、輸送または側方放射プラスチック光ファイバ(POF)を用いて、室内灯および昼間走行灯(DRL)に使用することができる。着脱可能な白色光源3410は、電子機器と共に配置することができ、したがって、LIDAR、LiFi、動的ビーム整形およびセンサ統合を用いた他の新しいアプリケーションのための照明のために、アップグレードされた高速または他の特殊ドライバを可能にする。
【0082】
図23Cは、本発明の一実施形態による、レーザベースのファイバ結合白色光照明源の概略図を示す。図23Cを参照すると、レーザベースのファイバ結合白色光照明源3400Cは、高輝度白色光源3410を含むことができ、高輝度白色光源は、白色光を照明用途のための遠隔位置に伝送するために使用される輸送ファイバ3430に効率的に結合される。位置において、任意に、光コネクタ3450が使用されて、フィーチャ構造3460内に構成されたリーキーファイバ3470と輸送ファイバ3430を接続する。任意に、白色光源3410は、ガリウムおよび窒化物材料を包含するレーザチップから出力される青色レーザを生成するように構成されたレーザデバイス3412に基づく。レーザチップによって生成された青色レーザは、蛍光体デバイス3414に導かれ、光ビームコリメーションおよび整形素子と統合されて、輸送ファイバ3430にコリメートされた白色光放射を励起する。任意に、白色光源3410は、図14から図24に記載の複数のSMDパッケージ白色光源のうちの1つから実質的に選択されたレーザベースのSMDパッケージ白色光源(Soraa Laser Diode,Incによって提供されるレーザ光‐SMD)である。任意に、自動車内の、安全な場所に複数のレーザを配置することができる。1つまたは複数の蛍光体が、複数の青色レーザチップによって励起されて、異なるスペクトルまたは輝度を有する白色光を生成するために使用される。任意に、1または複数の輸送ファイバ3430が、白色光を結合するために、1つまたは複数の蛍光体と結合するように配置され、自動車のフロントグリル構造などの遠隔の適用位置に白色光を伝送するように構成される。任意に、輸送ファイバ3430およびリーキーファイバ3470は、同一のファイバである。任意に、輸送ファイバ3430は、コネクタを介してリーキーファイバ3470に結合されるか、または一緒にスプライシングされる。任意に、リーキーファイバは、カスタム形状/配置を有する照明要素として構成される1つまたは複数のセクションを含み、1または複数のセクションは、様々な照明アプリケーションのために異なる特徴位置の周囲に配置される。
【0083】
リーキーファイバ3470は、その中に搬送される白色光の方向性側方散乱を誘導し、ファイバの長さに沿う0度からファイバに垂直な90度までの広い角度の範囲で優先的な照明を提供するよう構成されている。任意に、リーキーファイバは、部分的な白色光を、ファイバ本体のうち35%を超える光学効率で、25ルーメンよりも大きい、50ルーメンより大きい、150ルーメン、300ルーメン、600ルーメンより大きい、800ルーメンより大きい、または1200ルーメンより大きい有効光束で出力するように構成される。任意に、複数のファイバコネクタが、輸送ファイバおよびリーキーファイバを結合するために含められる。任意に、リーキーファイバは、輸送ファイバとスプライシングされる。輸送ファイバは、非リーキーファイバである。任意に、リーキーファイバは、異なる長さまたは幅を有する、種々の線形または部分的2次元形状に構成される。当然ながら、1を超えるこのような白色光照明源が、1つまたは複数の青色レーザと、1つまたは複数の蛍光体とに基づいて自動車の異なる位置に構成することができ、これらは、長寿命および定コストで、100から500cd/mm、500から1000cd/mm、1000から2000cd/mm、2000から5000cd/mm、5000cd/mmより大きい輝度で、白色スペクトルを生成するように構成される。
【0084】
図23Dは、本発明の一実施形態による自動車のフロントグリル構造の周囲にフレーム化されたレーザベースのファイバ結合白色光照明源の概略図を示す。図23Dを参照すると、一般的にリーキーファイバは、フロントグリル構造の周囲に実質的に柔軟に配置された照明要素として構成され、自動車の特定のモデルに基づいてグリル構造の機械的フレームを有するパターンマッチングを形成し、所望の照明が送達するように構成されている。任意に、レーザベースのファイバ結合白色光照明源3400Cのリーキーファイバ3470は、グリル構造に適用される。
【0085】
図23Eは、本発明の一実施形態による自動車の昼間走行光として構成されたレーザベースファイバ結合白色光源の概略図を示す。図23Eを参照すると、リーキーファイバに基づくレーザベースファイバ結合白色光源は、昼間走行光モジュールとなるようにヘッドライトモジュールの周囲に直接構成されている。任意に、レーザベースのファイバ結合白色光照明源3400Cのリーキーファイバ3470を適用して、昼間走行光として様々な形状の照明要素を柔軟に形成する。もちろん、昼間走行光モジュールは、自動車の前部または後部に取り付けられたナンバープレートの周囲に、フロントバンパーの下部または側部のような異なる位置に配置することができる。
【0086】
代替的に、リーキーファイバに基づくレーザベースのファイバ結合白色光照明源は、車内室内フィーチャを含む室内アプリケーションのために構成される。任意に、リーキーファイバに基づくレーザベースのファイバ結合白色光照明源は、フロアボード、ヘッドライナー、ダッシュボード、ドアパネル、ドアハンドル、ドア入口敷居、モロルーフ、天井フレーム、およびシートさえ含む任意の室内フィーチャの周りの室内照明として設計される。図23Fは、本発明の一実施形態による、自動車の内部フィーチャの周囲またはそれに沿って構成されるレーザベースのファイバ結合白色光照明源の概略構成図である。任意に、レーザベースのファイバ結合白色光照明源3400Cのリーキーファイバ3470は、ドアフィーチャに適用される。図23Gは、本発明の別の実施形態による、自動車の天井のフィーチャの周囲またはそれに沿って構成されるレーザベースのファイバ結合白色光照明源の別の概略構成図である。任意に、レーザベースのファイバ結合白色光照明源3400Cのリーキーファイバ3470は、天井のフィーチャに適用される。図23Hは、本発明の別の実施形態による、自動車のダッシュボードで構成されたレーザベースのファイバ結合白色光照明源のさらに別の例の概略構成図である。任意に、レーザベースのファイバ結合白色光照明源3400Cのリーキーファイバ3470は、ダッシュボードに適用される。任意に、照明は明るさが制御可能である。任意に、照明色も調整することができる。図23Iもまた、本発明の別の実施形態による、レーザをベースの白色光照明源のさらに別の例の概略構成図である。任意に、レーザベースのファイバ結合白色光照射源3400Cのリーキーファイバ3470は、自動車のドアシルまたは他のフロアフィーチャに適用される。
【0087】
一実施形態では、DLP、LCD、1または2のMEMSまたはガルバノミラーシステム、軽量スイベル、走査ファイバ先端を用いて空間的に動的なビーム整形が実現され得る。将来の空間的に動的な供給源は、光源から5000から10000ルーメンのようなより多くの光を必要とし、MEMSまたは液晶コンポーネントを使用して道路上で高精細な空間光変調を生成することができる。
【0088】
別の特定の実施形態では、本開示は、直接照明アプリケーションのための照明フィラメントとして提供されるリーキーファイバに結合されたレーザベース白色光源を提供する。図24は、本発明の一実施形態によるリーキーファイバに結合されたレーザベース白色光源の概略図である。示すように、レーザベース白色光源3500は、白色光放射を生成するように構成されたプレパッケージ化された白色光源3510を含む。任意に、プレパッケージ化された白色光源3510は、カルフォルニア州のSorra Laser Diode,Inc.により提供されるLaserLight-SMDパッケージ化された白色光源であり、これは、白色光源3510のパッケージ内のレーザデバイスを駆動するための外部電力を提供するための2つの電気ピンを除いて実質的に真空封止される。レーザデバイス(この図に完全に示されていない)は、白色光源3510のパッケージ内に配置された蛍光体部材から蛍光体放射を誘導するための青色レーザ放射を放射する。青色レーザ放射の波長より長い波長を有する蛍光体放射と青色レーザ放射との部分的な混合は、前述のように白色光放射を発生する。
【0089】
レーザベース白色光源3500は、外側ハウジング3530(説明の便宜上半分に切断される)内のプレパッケージ化された白色光源3510と統合された光学部材3520をさらに備えている。光学部材3520は、任意に、白色光放射をファイバ3540のセクションに結合するように構成されたコリメートレンズである。任意に、ファイバ3540のセクションは、終端面と、その焦点で実質的に光学的に整合されるコリメーションレンズ3520との間の自由空間の空隙に配置される。任意に、ファイバ3540のセクションには、外側ハウジング3530に固定されたターミナルアダプタ(明示的に示されていない)が取り付けられる。本実施形態では、ファイバ3540のセクションは、そこに取り込まれた白色光がその長さにわたって動径方向に漏れ出ることを可能にするリーキーファイバである。リーキーファイバ3540は、一旦白色光放射が結合されると、直接照明アプリケーションに使用することができる照明素子となる。
【0090】
図25は、本発明の一実施形態によるレーザベースのファイバ結合白色光バルブの概略図である。本実施形態では、図24に記載されたレーザベースのファイバ結合白色光源におけるリーキーファイバの用途として、レーザベースのファイバ結合白色光バルブが提供される。一実施形態では、光バルブのベース部品3605は、従来のねじ接続構造特徴を有する電気接続構造を含むが、他の多くの接続特徴もまた可能である。接続構造の内部には、明示的には図示しないAC/DCコンバータおよび/または変圧装置がベース部品3605に含まれて、小型化された白色光放射3610に搭載されたレーザダイオードのための直流駆動電流を提供する。本実施形態では、白色光放射3610は、レーザダイオードから放射されたレーザ光によって誘起される蛍光体放射を生成する蛍光体のような波長変換材料を含む。波長変換材料は、白色光放射体3610と共にパッケージ化される。レーザダイオードは、ガリウムおよび窒素元素を含む活性領域を有するように構成され、駆動電流によって駆動されて、紫色または青色スペクトルの第1の波長でレーザ光を放出する。蛍光体放射は、青色スペクトルにおける第1の波長よりも長い黄色スペクトルの第2の波長を有する。白色光は、蛍光体放射とレーザ光とを混合し、蛍光体から放出されることによって生成される。本実施形態では、白色光放射体3610とともに波長変換材料をパッケージ化し、白色光放射体3610から白色光のみが放射されるようにする。レーザベースのファイバ結合白色光バルブは、さらに、白色光放射3610に結合されて白色光を(ある結合効率で)受光するリーキーファイバ3640のセクションをさらに含む。リーキーファイバ3640のセクションは、螺旋状または他の形状にある一定の長さを有し、ベース部品3605に固定されて封止された光バルブの筐体コンポーネント3645内に完全に配置される。白色光放射体3610が作動してリーキーファイバ3640に白色光結合を放出すると、リーキーファイバ3640は、白色光がファイバの外表面から漏れ出ることを効果的に許容し、白色光照明源として使用することができるバルブ内の照明フィラメントとなる。
【0091】
図26は、本発明の別の実施形態によるレーザ光バルブの概略図である。この実施形態では、レーザ光バルブは、電気的接続構造として構成されたベース部品3605と、図25に示されたものと同様の外側ねじ付きフィーチャとを含むが、他の形態の電気接続構造を実装することができる。ベース部品3605の内部には、ベース部品3605の出力側近傍に導入されたレーザデバイス3600にドライバ電流を供給するためのAC/DCコンバータおよび/または変圧装置が導入される。レーザデバイス3600は、ガリウムおよび窒素元素を含む活性領域を有するように構成され、駆動電流により駆動されて、青色スペクトルの第1波長のレーザ光を放射する。一実施形態では、レーザデバイス3600は、蛍光体のような波長変換材料3680に埋め込まれたリーキーファイバであるように構成されたファイバ3640に結合される。ファイバ3640は、レーザデバイス3600から放出されたレーザ光を、20%、40%、または60%、またはこれより大きな結合効率でそのコアに結合するように構成される。レーザデバイス3600が作動して白色光結合を放出すると、ファイバ3640に取り込まれたレーザ光は、コアからファイバ3640の外表面を通って波長変換材料3680へと漏れ出る。漏れ出たレーザ光は、波長変換材料3680から放射された白色光に変換される。一実施形態では、ファイバ3640は、レーザ光バルブの筐体コンポーネント3645内に完全に配置された波長変換材料3680の所定のサイズに巻かれた適切な長さを有する。透明なものが配置される筐体3645内の波長変換材料3680から放射された白色光は、照明アプリケーションのための照明源を形成する。
【0092】
図27は、本発明のさらに別の実施形態によるマルチフィラメントレーザ光バルブの概略図である。示すように、レーザ光バルブは、電気的接続構造として構成されたベース部品3605と、図25に示されたものと同様の外側ねじ付きフィーチャとを含むが、他の形態の電気接続構造を実装することもできる。ベース部品3605の内部には、ベース部品3605の出力側近傍に導入されたレーザデバイス3600にドライバ電流を供給するためのAC/DCコンバータおよび/または変圧装置が導入されている。レーザデバイス3600は、パッケージ化されたガリウムおよび窒素元素含有レーザダイオードとして構成され、駆動電流により駆動されて、青色スペクトルの第1波長のレーザ光を放射する。レーザデバイス3600の出力は、複数の光ファイバ3690に結合された入力ポートに結合されて、第1の波長のレーザ光が>20%、>40%、または>60%の結合効率でファイバ3690に結合されることを可能にする。一実施形態では、複数の光ファイバ3690の各々は、蛍光体のような波長変換材料で被覆または埋め込まれた(囲繞された)リーキーファイバのセクションである。再び、複数の光ファイバ3690は、ベース部品3605で固定されて封止されたレーザ光バルブの筐体コンポーネント3645内に全て配置される。リーキーファイバの各セクションがレーザ光を受光すると、レーザ光がファイバの外表面から波長変換材料に部分的に漏れ出し、波長変換材料の外表面から出る白色光に変換される。波長変換材料に被覆された各ファイバは、ひいては、レーザ光バルブの照明用フィラメントとなる。一実施形態では、リーキーファイバの異なるセクションが異なる蛍光体混合物で被膜され、リーキーファイバの複数のセクションから異なる(より暖色または寒色な)白色光をそれぞれ放射することができる。一実施形態では、レーザ光バルブの全体の光色は、リーキーファイバのそれぞれのセクションに基づく各照明フィラメントの相対的な明るさによって規定され、リーキーファイバの複数のセクション周りの被膜された蛍光体の混合物によって制御され得る。
【0093】
本発明の側方励起および透過および反射の実施形態のすべてにおいて、追加の特徴および設計を含めることができる。例えば、蛍光体上のビームスポット特性を最適化するための励起レーザビームの整形は、蛍光体へのレーザビーム入射角を慎重に設計することによって、または、コリメートレンズのような自由空間光学系のような一体化された光学系を使用することによって、実現することができる。安全機能は、物理的設計の考慮事項およびビームダンプのような受動的な特徴および/または信号が示されたときにレーザをオフにするために閉ループで使用され得る光検出器またはサーミスタのような能動的特徴が含まれ得る。さらに、生成された白色光を操作するために光学素子を含めることができる。いくつかの実施形態では、パラボリック反射器のような反射器またはコリメートレンズのようなレンズが、白色光をコリメートするか、または、自動車ヘッドライト、フラッシュライト、スポットライト、または他のライトに適用可能なスポット光を生成するために用いられる。
【0094】
一実施形態では、本発明は、レーザベースファイバ結合白色光システムを提供する。このシステムは、支持部材上に搭載された、プレパッケージ化されたレーザベース白色光モジュールと、支持部材上の蛍光体材料に統合された少なくとも1つのガリウムおよび窒素含有レーザダイオードデバイスとを有する。ドライバによって駆動されるレーザダイオードデバイスは、好ましくは425nmから475nmの青色領域または380nm~425nmの紫外および紫色領域に波長を有するレーザ光を放射することが可能であるが、475nmから510nmのシアン領域、または510nmから560nmの緑色領域のような他のものであってもよい。好ましい実施形態では、蛍光体材料は、560nmから580nmの範囲の黄色がかった蛍光体放射を提供し、これにより、レーザダイオードの青色発光と混合されると、白色光が生成される。他の実施形態では、赤色、緑色、黄色および青色放射を有する蛍光体をレーザダイオード励起源と組み合わせて使用して、異なる輝度で混色した白色光放射を生成することができる。レーザベースの白色光モジュールは、レーザダイオードデバイスから蛍光体材料へのレーザビームの放射を伝送する、非ガイドのレーザビーム特性を有する自由空間で構成される。レーザビームのスペクトル幅、波長、サイズ、形状、強度、および偏光は、蛍光体材料を励起するように構成される。ビームは、蛍光体から正確な距離でそれを位置決めすることによって構成し、レーザダイオードのビーム発散特性を利用して所望のスポットサイズを実現することができる。他の実施形態では、コリメートレンズのような自由空間光学系を用いて、蛍光体に入射する前にビームを整形してもよい。ビームは、60%より大きく100%未満の偏光純度によって特徴付けられる。本明細書で使用される場合、用語”偏光純度”は、放出された電磁放射の50%よりも大きい部分が、横方向電場(TE)または横方向磁場(TM)偏光状態のような実質的に類似の偏光状態にあることを意味するが、通常の意味と一致する他の意味を有し得る。一例では、蛍光体に入射するレーザビームは、0.1W未満、0.1Wより大きい、0.5Wより大きい、1Wより大きい、5Wより大きい、10Wより大きい、または10Wより大きいパワーを有する。蛍光体材料は、変換効率、熱損傷に対する耐性、光学損傷に対する耐性、熱消光特性、励起光を散乱させるための多孔性、および熱伝導率によって特徴付けられる。
【0095】
一実施形態では、レーザドライバが、プレパッケージ化されたレーザベースの白色光モジュール内に設けられている。特に、レーザドライバは、レーザダイオードに供給される電力量を調整するように適合されている。例えば、レーザドライバは、画像のフレームのような1つまたは複数の信号からの1つまたは複数の画素に基づいて駆動電流を生成し、駆動電流は、レーザダイオードを駆動するように適合される。特定の実施形態では、レーザドライバは、約50~300MHzの周波数範囲でパルス変調信号を生成するように構成される。ドライバは、LiFi自由空間光通信および/または光ファイバを用いたデータ通信のような通信に関連するアプリケーションのための時間的変調を提供し得る。代替的に、ドライバは、距離を測定し、3D画像を生成するLiDARリモートセンシングまたは他の強化2D撮像技術に関連するアプリケーションのための時間変調を提供し得る。
【0096】
特定の実施形態では、プレパッケージ化されたレーザベース白色光モジュールは、共通支持部材とヒートシンクとの間に結合されたヒートスプレッダを含む。
【0097】
レーザベースのファイバ結合白色光モジュールのある実施形態では、導波路デバイスは、約1μmから約10μm、約10μmから50μm、約50μmから150μm、150μmから500μm、約500μmから1mm、または1mmより大きい範囲のコア直径を有する、単一モードファイバ(SMF)またはマルチモードファイバ(MMF)を含む任意の長さの光ファイバを含む。光ファイバは、コリメート光学部材と整合させて、5degから50degの範囲の円錐角において約0.05から0.7の開口数でコリメートされた白色光放射を受光する。
【0098】
レーザベースのファイバ結合白色光モジュールのある実施形態では、導波路デバイスは、長さにわたり側方散乱光を分散するためのある長さのリーキーファイバを含む。
【0099】
レーザベースのファイバ結合白色光モジュールのある実施形態では、導波路デバイスは、ある長さのレンズ付きファイバを含み、レンズ付きファイバは、プレパッケージ化された白色光モジュールと、余剰なコリメートレンズなしに直接結合される。
【0100】
レーザベースのファイバ結合白色光モジュールのある実施形態では、導波路デバイスは、ガラス、半導体ウエハまたは他のフラットパネル基板上に形成された平面導波路を含む。
【0101】
一実施形態では、レーザベース白色光源からの白色光放射は、光ファイバ部材の第1の端部に直接結合される。光ファイバ部材は、ガラスファイバ、プラスチック光ファイバ(POF)、中空ファイバ、または代替のタイプのマルチモードまたはシングルモードファイバ部材、または導波路部材で構成されていてもよい。ファイバの第1の端部は、平坦な表面から構成されてもよいし、または、白色光のファイバへの入力結合効率を改善するために整形されたまたはレンズ化された表面から構成されてもよい。ファイバ部材の第1の端部は、白色光のファイバ部材への結合効率を高めるために、反射防止コーティングまたは反射変更コーティングで被膜されてもよい。ファイバまたは導波路部材は、導波路における段階的なまたは漸進的な屈折率変化、屈折回折部分または要素、ホログラフィック部分または要素、偏光感応部分または要素および/または反射部分または要素に基づいて光を制御する。ファイバまたは導波路は、コア導波路直径および開口数(NA)で特徴付けられる。直径は、1umから10um、10umから100um、100umから1mm、1mmから10mmまたは10mmから100mmの範囲である。NAは、0.05から0.1、0.1から0.2、0.2から0.3、0.3から0.4、0.4から0.5、または0.6から0.7の範囲であってよい。透過率は、30から40%、40から50%、50から60%、60から70%、70から80%、80から90%、および90から100%の範囲であってよい。ファイバは、光を端部に輸送するか、または、特定の角度において優先的な照明を提供するための方向性側散乱ファイバに輸送する、または両方であり得る。ファイバは、ファイバを介したまたはファイバからの放射の色を変更するために、内部または表面上に統合されたコーティングまたはドーピングまたは蛍光体を含むことができる。ファイバは、取り外し可能であってもよく、SMA、FCのようなコネクタおよび/または代替光コネクタを含むことができる。ファイバは、ファイバ入力または出力を走査するための入口または出口部分上に可動先端機構を含み得て、ここでは、ファイバ先端が、結合量または色または他の光の特性における、または出力側の変化を生じるよう移動され、光の動きを生成するか、または、時間平均された場合に光のパターンを生成する。
【0102】
好ましい実施形態では、レーザベース白色光源からの白色光放射は、白色光の発散を減少させるためにコリメートレンズを介して導かれる。例えば、発散は、180度の周角または120度の半値全幅から、ランバート放射から集光されるとして、12度未満、5度未満、2度未満、または1度未満に減少させることができる。レンズは、反射面、材料における段階的なまたは漸進的勾配の屈折率変化、屈折部分または要素、回折部分または要素、ホログラフィック部分または要素、偏光感受性部分または要素および/または、内部全反射要素を含む反射部分または要素を含むことができる。レンズは、回折レンズおよび/または内部全反射(TIR)光学のような反射部分との組み合わせを含むことができる。レンズ直径は、1μmから10μm、10μmから100μm、100μmから1mm、1mmから10mm、10mmから100mmでの範囲である。NAは、0.05から0.1、0.1から0.2、0.2から0.3、0.3から0.4、0.4から0.5、または0.6から0.7の範囲であってよい。透過率は、30から40%、40から50%、50から60%、60から70%、70から80%、80から90%、および90から100%の範囲であってよい。
【0103】
ファイバの第1の端部は、平坦な表面から構成されてもよいし、または、白色光のファイバへの入力結合効率を改善するために整形されたまたはレンズ化された表面から構成されてもよい。ファイバ部材の第1の端部は、白色光のファイバ部材への結合効率を高めるために、反射防止コーティングまたは反射変更コーティングで被膜されてもよい。光ファイバ部材は、ガラスファイバ、プラスチック光ファイバ(POF)、代替のタイプのファイバで構成されていてもよい。ファイバの第1の端部は、平坦な表面から構成されてもよいし、または、白色光のファイバへの入力結合効率を改善するために整形されたまたはレンズ化された表面から構成されてもよい。ファイバは、コア導波路直径および開口数(NA)で特徴付けられる。直径は、1μmから10μm、10μmから100μm、100μmから1mm、1mmから10mmまたは10mmから100mmの範囲である。NAは、0.05から0.1、0.1から0.2、0.2から0.3、0.3から0.4、0.4から0.5、または0.6から0.7の範囲であってよい。透過率は、30から40%、40から50%、50から60%、60から70%、70から80%、80から90%、および90から100%の範囲であってよい。ファイバは、光を端部に輸送するか、または、特定の角度において優先的な照明を提供するための方向性側散乱ファイバに輸送する、または両方であり得る。ファイバは、ファイバを介したまたはファイバからの放射の色を変更するために、内部または表面上に統合されたコーティングまたはドーピングまたは蛍光体を含むことができる。ファイバは、取り外し可能であってもよく、SMA、FCのようなコネクタおよび/または代替光コネクタを含むことができる。ファイバは、ファイバ入力または出力を走査するための入口または出口部分上に可動先端機構を含み得て、ここでは、ファイバ先端が、結合量または色または他の光の特性における、または出力側の変化を生じるよう移動され、光の動きを生成するか、または、時間平均された場合に光のパターンを生成する。
【0104】
別の好ましい実施形態では、レーザベース白色光源からの白色光放射は、白色光の発散を減少させるためにコリメートレンズを介して導かれる。例えば、発散は、120度から、ランバート放射から集光されるとして、12度未満、5度未満、2度未満、または1度未満まで減少させることができる。レンズは、反射面、材料における段階的なまたは漸進的勾配の屈折率変化、屈折部分または要素、回折部分または要素、ホログラフィック部分または要素、偏光感受性部分または要素および/または、内部全反射要素を含む反射部分または要素を含むことができる。レンズは、回折レンズおよび/または内部全反射(TIR)光学のような反射部分との組み合わせを含むことができる。レンズ直径は、1μmから10μm、10μmから100μm、100μmから1mm、1mmから10mm、10mmから100mmの範囲である。NAは、0.05から0.1、0.1から0.2、0.2から0.3、0.3から0.4、0.4から0.5、または0.6から0.7の範囲であってよい。透過率は、30から40%、40から50%、50から60%、60から70%、70から80%、80から90%、および90から100%の範囲であってよい。
【0105】
ファイバの第1の端部は、平坦な表面から構成されてもよいし、または、白色光のファイバへの入力結合効率を改善するために整形されたまたはレンズ化された表面から構成されてもよい。ファイバ部材の第1の端部は、白色光のファイバ部材への結合効率を高めるために、反射防止コーティングまたは反射変更コーティングで被膜されてもよい。光ファイバ部材は、ガラスファイバ、プラスチック光ファイバ(POF)、代替のタイプのファイバ部材で構成されていてもよい。ファイバの第1の端部は、平坦な表面から構成されてもよいし、または、白色光のファイバへの入力結合効率を改善するために整形されたまたはレンズ化された表面から構成されてもよい。ファイバは、コア導波路直径および開口数(NA)で特徴付けられる。直径は、1μmから10μm、10μmから100μm、100μmから1mm、1mmから10mmまたは10mmから100mmの範囲である。NAは、0.05から0.1、0.1から0.2、0.2から0.3、0.3から0.4、0.4から0.5、または0.6から0.7の範囲であってよい。透過率は、30から40%、40から50%、50から60%、60から70%、70から80%、80から90%、および90から100%の範囲であってよい。ファイバは、光を端部に輸送するか、または、特定の角度において優先的な照明を提供するための方向性側散乱ファイバに輸送する、または両方であり得る。ファイバは、ファイバを介したまたはファイバからの放射の色を変更するために、内部または表面上に統合されたコーティングまたはドーピングまたは蛍光体を含むことができる。ファイバは、取り外し可能であってもよく、SMA、FCのようなコネクタおよび/または代替光コネクタを含むことができる。ファイバは、ファイバ入力または出力を走査するための入口または出口部分上に可動先端機構を含み得て、ここでは、ファイバ先端が、結合量または色または他の光の特性における、または出力側の変化を生じるよう移動され、光の動きを生成するか、または、時間平均された場合に光のパターンを生成する。
【0106】
先に説明したように、光ファイバ部材は、ガラスファイバ、プラスチック光ファイバ、または代替タイプのファイバ部材から構成され得る。ファイバのコアまたは導波路領域は、1μmから10μm、10μmから100μm、100μmから1mm、1mmから10mmまたは10mmから100mmの範囲の直径を有し得る。次いで、白色放射は、ファイバを通して、アプリケーションに応じて任意の長さ転送される。例えば、長さは、1cmから10cm、10cmから1m、1mから100m、100mから1km、または1kmを超える範囲であってもよい。
【0107】
一実施形態では、光ファイバ部材の輸送特性は、ファイバの第1の端部からファイバの第2の端部まで移動する光量を最大にするように設計されている。この実施形態では、ファイバは、ファイバからの白色光の低吸収損失、低散乱損失、および低い漏れ損失のために設計される。白色光は、ファイバの第2の端部を出て、そこで照明の対象となる対象物に伝送される。1つの好ましい実施形態では、ファイバの第2の端部から出る白色光は、白色光をコリメートするためのレンズを通して導かれる。レンズは、反射面、材料における段階的なまたは漸進的勾配の屈折率変化、屈折部分または要素、回折部分または要素、ホログラフィック部分または要素、偏光感受性部分または要素および/または、内部全反射要素を含む反射部分または要素を含むことができる。レンズは、回折レンズと、例えばTIR光学素子のような内部全反射光学系のような反射部分との組み合わせを含み得る。レンズ直径は、1μmから10μm、10μmから100μm、100μmから1mm、1mmから10mm、10mmから100mmの範囲である。NAは、0.05から0.1、0.1から0.2、0.2から0.3、0.3から0.4、0.4から0.5、または0.6から0.7の範囲であってよい。透過率は、30から40%、40から50%、50から60%、60から70%、70から80%、80から90%、および90から100%の範囲であってよい。
【0108】
さらに、白色光のビームを所定のパターンに整形するためにビーム整形光学系が含まれ得る。一例では、ビームは、自動車標準のハイビーム形状またはロービーム形状のために必要なパターンに整形される。ビーム整形素子は、レンズまたはレンズの組み合わせであってもよい。レンズは、反射面、材料における段階的なまたは漸進的勾配の屈折率変化、屈折部分または要素、回折部分または要素、ホログラフィック部分または要素、偏光感受性部分または要素および/または、内部全反射要素を含む反射部分または要素を含むことができる。レンズは、回折レンズと、例えばTIR光学素子内部全反射光学系のような反射部分との組み合わせを含み得る。ホログラフィック拡散体のようなビーム整形拡散体を使用することもできる。レンズおよび拡散体の直径は、1μmから10μm、10μmから100μm、100μmから1mm、1mmから10mm、10mmから100mmの範囲である。レンズ形状は、寸法のうちの1つが1μmから10μm、10μmから100μm、100μmから1mm、1mmから10mm、10mmから100mmからである、矩形のような非円形または楕円形であってもよいし、または別の形状を有するものであってもよい。NAは、0.05から0.1、0.1から0.2、0.2から0.3、0.3から0.4、0.4から0.5、または0.6から0.7の範囲であってよい。透過率は、30から40%、40から50%、50から60%、60から70%、70から80%、80から90%、および90から100%の範囲であってよい。
【0109】
別の実施形態では、光ファイバ部材は、白色光がその軸に沿ってファイバを出て分散白色光源を生成するように漏れやすくなるように意図的に設計される。
なる。ファイバ設計は、導波路の軸に沿った屈折率の摂動を導入して白色光の散乱を助長する、気泡、ボイド、複合材料、または他の設計を含むことができる。
【0110】
さらに別の好ましい実施形態では、ファイバは、光がコア導波路領域からクラッド領域に漏れ出ることを可能にするように設計することができる。いくつかの実施形態では、リーキーファイバは、ファイバの周囲から一定の方向のみから白色光を漏洩させるように設計されている。例えば、ファイバは、指向的に漏洩し、ファイバの円周360度の180度から光を放射し得る。他の例では、ファイバは、ファイバの円周360度の90度から光を漏れ出させて放射し得る。
【0111】
記載されたファイバ結合白色光の発明のリーキーファイバの実施形態は、多くのアプリケーションにおいて優れた使用が可能である。そのようなリーキーファイバを分散光源として用いた例示的なアプリケーションの1つは、自動車ヘッドライトモジュール内の昼間走行灯を含む。加えて、分散光源は、自動車の室内照明およびテールライトに使用することができる。別のアプリケーションでは、光源は、トンネル、ストリート、水面下照明、オフィスおよび住宅用照明、産業用照明、および他のタイプの照明のための分散照明として使用される。別のアプリケーションでは、リーキーファイバをフィラメントとしてバルブに含めることができる。
【0112】
さらに別の好ましい実施形態では、電子基板を光源と共に使用することができる。それは、1ワット当たり1℃未満、または1ワット当たり1から2℃、または1ワット当たり2から3℃、または1ワット当たり3から4℃、または1ワットあたり4から5℃、または1ワットあたり5から10℃の熱抵抗で、光源の初期ヒートシンクを提供するセクションを含み得る。電子基板は、光源のアノード(複数を含む。)およびカソード(複数を含む。)のための電気的接触を提供することができる。電子基板は、光源のためのドライバまたは光源のための電源を含み得る。電子基板は、LiFi自由空間光通信および/または光ファイバを用いたデータ通信のような通信に関連するアプリケーションのための時間的変調を提供するドライバ要素を含み得る。電子基板は、距離を測定し、3D画像を生成するLiDARリモートセンシングまたは他の強化された2D撮像技術に関連するアプリケーションのための時間的変調を提供するドライバ要素を含み得る。電子基板は、光検出器信号調整またはファイバセンサのような、SMDからのサーミスタまたはプロセス検出器のようなSMD用のセンサを含み得る。電子基板は、ソフトウェアとインターフェースし得る。ソフトウェアは、機械学習または人工知能の機能を提供し得る。電子基板の直径は、1umから10um、10umから100um、100umから1m、1mmから10mm、10mmから100mmの範囲であってもよい。電子基板形状は、寸法のうちの1つが1μmから10μm、10μmから100μm、100μmから1mm、1mmから10mm、10mmから100mmからである、矩形のような非円形または楕円形であってもよいし、または別の形状を有するものであってもよい。NAは、0.05から0.1、0.1から0.2、0.2から0.3、0.3から0.4、0.4から0.5、または0.6から0.7の範囲であってよい。
【0113】
さらに好ましい実施形態では、ヒートシンクを光源と共に使用し得る。ヒートシンクは、1ワット当たり1℃未満、または1ワット当たり1から2℃、または1ワット当たり2から3℃、または1ワット当たり3から4℃、または1ワットあたり4から5℃、または1ワットあたり5から10℃の熱抵抗を有し得る。ヒートシンクは、円筒形であってもよく、その直径は、1umから10um、10umから100um、100umから1mm、1mmから10mm、または10mmから100mmの範囲であり得る。ヒートシンクは、非円筒形の代替形状を有していてもよく、寸法のうちの1つは、1umから10um、10umから100um、100umから1mm、1mmから10mm、または10mmから100mmの範囲であり得る。ヒートシンクのフレームは、下にある共通の光源モジュールから柔軟なかつ美的な外観を提供するために旋削で製造され得る。
【0114】
加えて、光源、光学要素、ファイバ、電子基板またはヒートシンクを固定するための機械的フレームを使用することができる。機械的フレームは、1umから10um、10umから100um、100umから1mm、1mmから10mm、または10mmから100mmの直径の円筒形状であってよい。ヒートシンク形状は、非円筒形状の代替の形状を有するものであってよく、その寸法の1つが、1umから10um、10umから100um、100umから1mm、1mmから10mm、または10mmから100mmのである。機械的フレームは、下にある共通の光源モジュールから柔軟なかつ美的な外観を提供するために旋削で製造され得る。
【0115】
任意に、光源は、コリメート光学系およびビームパターン発生器を備えた単一ファイバ出力で構成されてもよい。任意に、光源は、各々がコリメート光学系およびビームパターン発生器を備えた複数のファイバ出力で構成されてもよい。任意に、複数の光源が、コリメート光学およびビームパターン発生器を備えた単一のファイバ出力に構成されてもよい。任意に、複数の光源が、コリメート光学およびビームパターン発生器を備える複数のファイババンドル出力に構成されてもよい。任意に、複数の光源は、各々がコリメート光学系およびビームパターン発生器を備える、複数のファイババンドル出力に構成されてもよい。任意に、異なる色特性を有する複数の光源が、異なる放射の色特性を生成するために1または複数のファイバに構成され得る。

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