(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-26
(45)【発行日】2024-05-09
(54)【発明の名称】貨幣処理装置及び貨幣処理方法
(51)【国際特許分類】
G07D 3/02 20060101AFI20240430BHJP
G07D 3/14 20060101ALI20240430BHJP
【FI】
G07D3/02 Z
G07D3/14
(21)【出願番号】P 2020198426
(22)【出願日】2020-11-30
【審査請求日】2023-02-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000116079
【氏名又は名称】ローレルバンクマシン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】500267170
【氏名又は名称】ローレル機械株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】500265501
【氏名又は名称】ローレル精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【氏名又は名称】古都 智
(72)【発明者】
【氏名】小峯 裕久
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開平9-161117(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07D 3/00 - 3/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貨幣が搬送される通路部と、
前記通路部の下流側から上流側に向かう検知領域を有し、前記通路部を搬送される前記貨幣までの距離を検知可能なセンサ部と、
前記センサ部の検知結果に基づいて前記通路部における前記貨幣の有無を判定し、前記通路部に前記貨幣が有ると判定された場合に前記通路部における前記貨幣の位置を検出する制御部と、
を備えることを特徴とする貨幣処理装置。
【請求項2】
前記センサ部は、
前記通路部を移動している前記貨幣、及び前記通路部で停止している前記貨幣を検知する
請求項1に記載の貨幣処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記センサ部の検知結果に基づいて前記貨幣の搬送不良が発生したか否かを判定し、前記搬送不良が発生したと判定された場合に、前記通路部の前記貨幣を除去するための異常復旧処理を行い、前記異常復旧処理を行った後に前記センサ部の検知結果に基づいて前記通路部の前記貨幣が全て除去されたか否かを判定する
請求項1又は2に記載の貨幣処理装置。
【請求項4】
前記貨幣は、硬貨であるとともに、前記通路部は、搬送される前記硬貨を落下させることで選別する金種別の複数の選別孔を有する選別通路であって、
前記制御部は、
前記センサ部の検知結果に基づいて、搬送される前記硬貨が前記所定の選別孔に落下したことを検出する
請求項1又は2に記載の貨幣処理装置。
【請求項5】
前記貨幣は、硬貨であるとともに、前記通路部は、搬送される前記硬貨を落下させることで選別する金種別の選別孔を有する選別通路であって、
前記制御部は、
前記センサ部の検知結果に基づいて前記選別孔に落下せず前記選別通路に停止した前記硬貨が有るか否かを判定し、前記選別孔に落下せず前記選別通路に停止した前記硬貨が有ると判定された場合に、前記センサ部の検知結果に基づいて、前記選別通路に停止した前記硬貨の位置を検出する請求項1又は2に記載の貨幣処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記選別孔に落下せず前記選別通路に停止した前記硬貨が有ると判定された場合、前記選別通路の前記硬貨を除去するための異常復旧処理を行い、前記異常復旧処理を行った後に前記センサ部の検知結果に基づいて前記選別通路の前記硬貨が全て除去されたか否かを判定する
請求項5に記載の貨幣処理装置。
【請求項7】
前記貨幣は、硬貨であるとともに、前記通路部は、搬送される前記硬貨を落下させることで選別する金種別の選別孔を有する選別通路であって、
前記制御部は、
前記異常復旧処理を行っているときに、前記センサ部の検知結果に基づいて前記硬貨が複数の前記選別孔のうち何れかの前記選別孔に落下したか否かを判定する請求項3に記載の貨幣処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記異常復旧処理を行っているときに、前記硬貨が前記選別孔に落下したと判定された場合、前記センサ部の検知結果に基づいて、前記硬貨が落下した前記選別孔を特定する請求項7に記載の貨幣処理装置。
【請求項9】
通路部を上流側から下流側に向かって搬送される貨幣の貨幣処理方法であって、
センサ部から光線と超音波との少なくても一方を前記通路部の下流側から上流側に向けて出力させて、前記通路部を搬送される前記貨幣を検知する検知工程と、
前記検知工程による検知結果に基づいて前記通路部における前記貨幣の有無を判定する貨幣有無判定工程と、
前記貨幣有無判定工程により前記貨幣が有ると判定された場合に前記通路部における前記貨幣の位置を検出す
る貨幣位置検出工程と、
を含む貨幣処理方法。
【請求項10】
前記検知工程による検知結果に基づいて、前記貨幣の搬送不良が発生したか否かを判定する搬送不良判定工程と、
前記通路部の前記貨幣を除去するための異常復旧処理を行う異常復旧処理工程と、
前記異常復旧処理工程を行った後に、前記通路部の前記貨幣が全て除去されたことを検出する貨幣除去検出工程と、を更に含む
請求項9に記載の貨幣処理方法。
【請求項11】
前記通路部は、前記貨幣としての硬貨を金種別に選別する複数の選別孔を備え、前記硬貨が搬送される選別通路であって、
前記搬送不良判定工程では、
前記選別孔に落下せず前記選別通路に停止した前記硬貨が有るか否かを判定し、前記選別孔に落下せずに前記選別通路に停止した前記硬貨が有ると判定された場合に、前記選別通路に停止した前記硬貨の位置を検出し、
前記異常復旧処理工程では、
前記搬送不良判定工程により検出された、前記選別孔に落下せず前記選別通路に停止した前記硬貨の位置を報知する
請求項10に記載の貨幣処理方法。
【請求項12】
前記異常復旧処理工程では、
複数の前記選別孔のうち何れかの前記選別孔に前記硬貨が落下したか否かを判定し、前記硬貨が落下したと判定された前記選別孔を特定して報知する
請求項11に記載の貨幣処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、貨幣の鑑別等を行う貨幣処理装置及び貨幣処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
金融機関の店舗等にあっては、貨幣の入金や出金処理等を行う貨幣処理装置が設置されている場合がある。貨幣処理装置は、入金した硬貨の鑑別、計数を行い金種毎に収納する一方で、入金した硬貨が損貨や識別不能な場合は入金リジェクト箱へ移動させる。
例えば、特許文献1では、硬貨搬送路上に硬貨を検出する複数の通過センサを設けて、これら複数の通過センサの検出結果に基づいて硬貨の搬送位置を求める貨幣処理装置が提案されている。この特許文献1のような貨幣処理装置では、選別計数処理中に硬貨搬送路上で搬送不良が発生してその搬送を停止させることがあっても、搬送停止した際の硬貨の位置が分かるため、搬送停止後の選別計数処理を効率よく行うとともに計数を確実なものとすることが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のような貨幣処理装置では、例えば、通過センサにより硬貨が検出された後の経過時間や、一つの硬貨が搬送方向上流側の通過センサで検出されてから搬送方向下流側の通過センサで検出されるまでの経過時間などに基づいて硬貨搬送路上の硬貨の有無や、硬貨搬送路上の硬貨の搬送位置を推定している。そのため、硬貨搬送路上の硬貨の有無の情報や、硬貨搬送路上の硬貨の搬送位置の情報が正しく得られない可能性があり、更なる信頼性の向上が望まれている。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、貨幣の有無や搬送位置の情報の信頼性を向上可能な貨幣処理装置及び貨幣処理方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために以下の構成を採用する。
この発明に係る貨幣処理装置によれば、貨幣が搬送される通路部と、前記通路部の下流側から上流側に向かう検知領域を有し、前記通路部を搬送される前記貨幣までの距離を検知可能なセンサ部と、前記センサ部の検知結果に基づいて前記通路部における前記貨幣の有無を判定し、前記通路部に前記貨幣が有ると判定された場合に前記通路部における前記貨幣の位置を検出する制御部と、を備えることを特徴とする。
このように構成することで、センサ部によって、通路部内にある貨幣を直接的に検知することができる。また、直接的に検知された検知結果に基づいて通路部における貨幣の有無を判定することができる。さらに、貨幣が有ると判定された場合には、直接的に検知された検知結果に基づいて当該貨幣の位置を検出することができる。したがって、貨幣の有無及び貨幣の搬送位置の情報の信頼性を向上することができる。
【0006】
さらに、この発明に係る貨幣処理装置によれば、上記貨幣処理装置の前記センサ部は、前記通路部を移動している前記貨幣、及び前記通路部で停止している前記貨幣を検知するようにしてもよい。
このように構成することで、センサ部によって通路部を移動している貨幣及び通路部で停止している貨幣を直接的に検知して、制御部によって通路部において移動している貨幣の現在の位置、及び、通路部において移動していた貨幣が停止した場合には、その停止位置を検出することが可能となる。
【0007】
さらに、この発明に係る貨幣処理装置によれば、上記貨幣処理装置の前記制御部は、前記センサ部の検知結果に基づいて前記貨幣の搬送不良が発生したか否かを判定し、前記搬送不良が発生したと判定された場合に、前記通路部の前記貨幣を除去するための異常復旧処理を行い、前記異常復旧処理を行った後に前記センサ部の検知結果に基づいて前記通路部の前記貨幣が全て除去されたか否かを判定するようにしてもよい。
このように構成することで、搬送不良が発生して貨幣を通路部から除去するべく異常復旧処理を行った後、通路部に貨幣が残存していることを検出することができるため、通路部への貨幣の置忘れを抑制することができる。
【0008】
さらに、この発明に係る貨幣処理装置によれば、上記貨幣処理装置の前記貨幣が硬貨であるとともに、前記通路部が搬送される前記硬貨を落下させることで選別する金種別の複数の選別孔を有する選別通路であって、前記制御部は、前記センサ部の検知結果に基づいて、搬送される前記硬貨が前記所定の選別孔に落下したことを検出するようにしてもよい。
このように構成することで、通路部が選別通路である場合に、センサ部の検知結果に基づいて、金種別の選別孔に、選別通路を搬送される硬貨が正しく落下したことを検出することができる。
【0009】
さらに、この発明に係る貨幣処理装置によれば、上記貨幣処理装置において、前記貨幣が硬貨であるとともに、前記通路部が搬送される前記硬貨を落下させることで選別する金種別の選別孔を有する選別通路であって、前記制御部は、前記センサ部の検知結果に基づいて前記選別孔に落下せず前記選別通路に停止した前記硬貨が有るか否かを判定し、前記選別孔に落下せず前記選別通路に停止した前記硬貨が有ると判定された場合に、前記センサ部の検知結果に基づいて、前記選別通路に停止した前記硬貨の位置を検出するようにしてもよい。
このように構成することで、例えば、選別孔に落下せずに選別通路に停止した硬貨が有る場合に、当該硬貨の搬送不良を検出できる。さらに、搬送不良が発生した硬貨の位置を検出できるため、例えば、作業者に搬送不良の原因となった硬貨の位置を把握させることで、当該硬貨を円滑に選別通路から除去することが可能となる。
【0010】
さらに、この発明に係る貨幣処理装置によれば、上記貨幣処理装置の前記制御部は、前記選別孔に落下せず前記選別通路に停止した前記硬貨が有ると判定された場合、前記選別通路の前記硬貨を除去するための異常復旧処理を行い、前記異常復旧処理を行った後に前記センサ部の検知結果に基づいて前記選別通路の前記硬貨が全て除去されたか否かを判定するようにしてもよい。
このように構成することで、選別通路から硬貨を除去するための異常復旧処理を行った後、選別通路への硬貨の置忘れを抑制することができる。
【0011】
さらに、この発明に係る貨幣処理装置によれば、上記貨幣処理装置の前記制御部は、前記異常復旧処理を行っているときに、前記センサ部の検知結果に基づいて前記硬貨が複数の前記選別孔のうち何れかの前記選別孔に落下したか否かを判定するようにしてもよい。
このように構成することで、異常復旧処理を行っている際に、硬貨を作業者が誤って選別孔に落下させてしまったことを制御部によって検出することができる。
【0012】
さらに、この発明に係る貨幣処理装置によれば、上記貨幣処理装置の貨幣は、硬貨であるとともに、上記貨幣処理装置の通路部は、搬送される前記硬貨を落下させることで選別する金種別の選別孔を有する選別通路であって、前記制御部は、前記異常復旧処理を行っているときに、前記硬貨が前記選別孔に落下したと判定された場合、前記センサ部の検知結果に基づいて、前記硬貨が落下した前記選別孔を特定するようにしてもよい。
このように構成することで、硬貨が落下した選別孔を特定できるため、選別孔に落下した硬貨を容易且つ速やかに回収することができる。
【0013】
この発明に係る貨幣処理方法は、通路部を上流側から下流側に向かって搬送される貨幣の貨幣処理方法であって、センサ部から光線と超音波との少なくても一方を前記通路部の下流側から上流側に向けて出力させて、前記通路部を搬送される前記貨幣を検知する検知工程と、前記検知工程による検知結果に基づいて前記通路部における前記貨幣の有無を判定する貨幣有無判定工程と、前記貨幣有無判定工程により前記貨幣が有ると判定された場合に前記通路部における前記貨幣の位置を検出する貨幣位置検出工程と、を含む。
このようにすることで、通路部を搬送される貨幣を直接的に検知して、通路部における貨幣の有無を判定したり貨幣の位置を検出したりすることができる。したがって、通路部における貨幣の有無や搬送位置の情報の信頼性を向上することができる。
【0014】
さらに、この発明に係る貨幣処理方法によれば、上記貨幣処理方法において、前記検知工程による検知結果に基づいて、前記貨幣の搬送不良が発生したか否かを判定する搬送不良判定工程と、前記通路部の前記貨幣を除去するための異常復旧処理を行う異常復旧処理工程と、前記異常復旧処理工程を行った後に、前記通路部の前記貨幣が全て除去されたことを検出する貨幣除去検出工程と、を更に含むようにしてもよい。
このようにすることで、通路部を搬送される貨幣に搬送不良が発生した場合、異常復旧処理を行って、通路部の貨幣を除去することができる。
【0015】
さらに、この発明に係る貨幣処理方法によれば、上記貨幣処理方法において、前記通路部は前記貨幣としての硬貨を金種別に選別する複数の選別孔を備えて前記硬貨が搬送される選別通路であって、前記搬送不良判定工程では、前記選別孔に落下せず前記選別通路に停止した前記硬貨が有るか否かを判定し、前記選別孔に落下せずに前記選別通路に停止した前記硬貨が有ると判定された場合に、前記選別通路に停止した前記硬貨の位置を検出し、前記異常復旧処理工程は、前記搬送不良判定工程により検出された、前記選別孔に落下せず前記選別通路に停止した前記硬貨の位置を報知するようにしてもよい。
このようにすることで、選別通路で硬貨が停止した場合に、当該硬貨の位置を報知することができるため、異常復旧処理を行う際に、選別通路から硬貨を容易に除去することができる。
【0016】
さらに、この発明に係る貨幣処理方法によれば、上記貨幣処理方法における前記異常復旧処理工程は、複数の前記選別孔のうち何れかの前記選別孔に前記硬貨が落下したか否かを判定し、前記硬貨が落下したと判定された前記選別孔を特定して報知するようにしてもよい。
このようにすることで、作業者が誤って硬貨を選別孔に落下させた場合に、硬貨が誤って選別孔から落下したこと、及び、硬貨が落下した選別孔の位置を作業者に報知することができる。したがって、誤って選別孔に落下した硬貨を容易に回収できる。
【発明の効果】
【0017】
この発明に係る貨幣処理装置及び貨幣処理方法によれば、信頼性を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】この発明の第一実施形態における硬貨選別計数装置の概略構成図である。
【
図2】この発明の実施形態における硬貨選別計数装置のブロック図である。
【
図3】この発明の実施形態における貨幣処理方法のフローチャートである。
【
図4】この発明の第二実施形態における
図1に相当する概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(第一実施形態)
以下、本発明に係わる貨幣処理装置及び貨幣処理方法の第一実施形態を、図面を参照しながら説明する。この発明の貨幣処理装置の第一実施形態では、硬貨の選別及び計数を行う硬貨選別計数装置を一例にして説明する。
図1は、この発明の第一実施形態における硬貨選別計数装置の概略構成図である。
図2は、この発明の実施形態における硬貨選別計数装置のブロック図である。
図3は、この発明の実施形態における貨幣処理方法のフローチャートである。
【0020】
図1に示すように、この第一実施形態の硬貨選別計数装置1Aは、垂直軸を中心として水平面内で回転自在に設けられ、図示せぬ入金口を通じて投入された硬貨を貯留し回転時の遠心力により放出させる回転円盤11と、回転円盤11から放出された硬貨が一枚ずつ分離されて搬送面12a上に送り込まれる入金搬送路(通路部)12と、入金搬送路12に接続されて該入金搬送路12の搬送面12aから硬貨が搬送面13aに受け渡されるリジェクトゲート13と、リジェクトゲート13に接続されて該リジェクトゲート13の搬送面13aから硬貨が搬送面14aに受け渡されるとともに該硬貨を金種別に選別する選別通路(通路部)14と、回転円盤11から送り込まれた硬貨を入金搬送路12、リジェクトゲート13および選別通路14の搬送面12a,13a,14a上で既定の速度で搬送する硬貨搬送部15(
図2参照)と、この硬貨選別計数装置の作動を制御する制御部16(
図2参照)とを少なくとも有している。なお、以下の説明における上流、下流は硬貨搬送方向における上流、下流のことを意味する。
【0021】
入金搬送路12は、中央の搬送面12aが水平に配置されるもので、該搬送面12aの両側端縁部に、鉛直に沿う面17aを相互に対向させた一段高い壁部17が全体にわたって設けられており、回転円盤11の接線方向に略沿うように配置された後90゜強方向が転換された形状をなしている。入金搬送路12の搬送面12aには、該搬送面12a上の硬貨を検出して該硬貨の真偽(真は国内で流通されている流通硬貨、偽は国内で流通されていない非流通硬貨あるいは硬貨以外のもの)、正損(正は真であって変形等がないもの、損は真であって変形等があるもの)および真の硬貨についての金種を判定するため検出データを検出する検出部22が設けられている。
【0022】
検出部22は、制御部16に接続されており、回転円盤11側に配置された磁気センサ25とその反対側のラインセンサ26とで構成されている。磁気センサ25は、入金搬送路12上で搬送される硬貨の、材質により異なる磁気的性質を検出するもので、図示は略すが、例えば高周波の交流が流されることにより磁場を形成する1次コイルと、該磁場により電流が生じる2次コイルとを有している。そして、制御部16は、硬貨の近接時に2次コイルに生じる電流が該硬貨の材質により異なることを利用し該電流値からなる磁気データにより材質すなわち真偽および真である場合の金種を検出する。
【0023】
ラインセンサ26は、入金搬送路12の硬貨搬送方向に直交して多数が等ピッチで配置された図示せぬ受光素子と、入金搬送路12の上方に、該受光素子に対向しかつ平行をなして多数が等ピッチで配置された図示せぬ発光素子とを有するもので、入金搬送路12上の硬貨が受光素子の鉛直上方に位置すると、発光素子から発せられた光の一部が該硬貨によって遮られ受光素子が非受光状態となることから、このような受光素子の受光・非受光データで硬貨を検出する。そして、制御部16では、例えば、すべての受光素子が受光状態となる時点からいずれかの受光素子が非受光状態となり、再びすべての受光素子が受光状態となるまでの間に、同時に非受光状態となる最も離れた受光素子同士の距離から硬貨の外径を検出する。なお、上記した磁気データおよび受光・非受光データが検出部22の検出データとなる。
【0024】
ここで、ラインセンサ26は、一の硬貨の通過により、すべて受光状態にあった受光素子のいずれかが非受光状態となった時点から再びすべての受光素子が受光状態となる時点までの間の時間に、硬貨搬送部15の既定の搬送速度を乗算して硬貨の搬送方向の搬送方向直径データを演算するためにも用いられる。なお、この時間を検出するため、入金搬送路12の硬貨は隣り合うもの同士が所定の間隔をあけて搬送されるようになっており、図示は略すが、検出部22と回転円盤11との間には搬送される硬貨間に間隔をあけさせる搬送ピッチ調整手段が設けられている。また、ラインセンサ26では硬貨の搬送方向に直交する方向の硬貨径だけを求めるようにし、これとは別に、ラインセンサ26の近傍に発光素子と受光素子とを結ぶ線が搬送面12aに沿いかつ硬貨搬送方向に直交するようなセンサを配置させて、該センサが硬貨により非受光状態となった時間と硬貨搬送部15の搬送速度とから、硬貨の搬送方向の搬送方向直径データを求めるようにしてもよい。
【0025】
これら磁気センサ25およびラインセンサ26は、近接されて設けられており、例えば、ラインセンサ26の受光素子のいずれかが硬貨を検出したタイミング、すなわちすべての受光素子が受光状態にあるラインセンサ26のいずれかの受光素子が非受光状態となったタイミングで磁気センサ25から磁気データを取り込むと、磁気センサ25が硬貨のほぼ中央の磁気データを検出するよう相互の間隔が設定されている。これにより、ラインセンサ26が磁気センサ25の検出用のタイミングセンサを兼ねている。
【0026】
リジェクトゲート13は、搬送面13aの両側端縁部に、一段高いガイド部21が設けられており、検出部22の検出データに基づいて制御部16で判定した結果にしたがって開閉動作されて硬貨を入金搬送路12から選別通路14に受け渡すことなく排除可能なものである。すなわち、リジェクトゲート13は、制御部16で駆動が制御される図示せぬソレノイドによって、その搬送面13aを水平状態でリジェクトゲート13以外の搬送面12a,14aと高さを一致させる閉状態と、一端側が下方に移動するよう揺動される開状態とに切り換えられるもので、閉状態で硬貨をそのまま通過させて選別通路14に送り込み、開状態で硬貨を入金搬送路12から排除するべく落下させる。このリジェクトゲート13の下方には図示せぬ収納ボックスが脱着自在に設けられ、該収納ボックスは、リジェクトゲート13で落下されたリジェクト硬貨が投入されるようになっている。なお、リジェクトゲート13と図示せぬソレノイドとでリジェクト部27(
図2参照)が構成されている。
【0027】
入金搬送路12および選別通路14には、該リジェクトゲート13の近傍に、搬送面12a,14a上の硬貨を検出する走行センサ28,29がそれぞれ設けられている。
【0028】
走行センサ28,29は、硬貨の径方向における一側に配置された受光素子28a,29aと、該受光素子28a,29aと結ぶ線が搬送面12a,14aに沿いかつ硬貨搬送方向に直交するよう他側に配置された発光素子28b,29bとからなるもので、走行センサ28は発光素子28bから発せられる光が硬貨で遮られ受光素子28aで非受光状態となることで、走行センサ29は発光素子29bから発せられる光が硬貨で遮られ受光素子29aで非受光状態となることで、それぞれ硬貨を検出する。
【0029】
次に、入金搬送路12を通じて搬送された入金硬貨を金種別に選別する選別通路(通路部)14について説明する。この選別通路14は、中央の搬送面14aが入金搬送路12の搬送面12aのリジェクトゲート13側の延長線上に位置するよう水平に配置されるもので、該搬送面14aの両側端縁部に、鉛直に沿う面31a,32aを相互に対向させた一段高い壁部31,32が全体にわたって設けられており、一方の壁部31は、硬貨搬送部15により搬送される硬貨をその周縁部を接触させて案内する基準レールとされている。そして、該基準レールをなす壁部31から微小量離れた位置の搬送面14aには、それぞれ対応する金種の硬貨を選別して搬送面14aから落下させる各金種別の選別孔34~39が、硬貨を小径順すなわち1円硬貨、50円硬貨、5円硬貨、100円硬貨、10円硬貨、500円硬貨の順に落下させるよう硬貨搬送方向に一定の間隔をおいて配列されている。
【0030】
ここで、硬貨搬送部15は、図示は略すが、搬送面12a,13a,14aに所定の隙間をもって平行に配置された複数の無端ベルトの下辺部が搬送面12a,13a,14aとの間の硬貨を上方から押圧し搬送面12a,13a,14aを滑らせつつ移動させるもので、選別通路14における硬貨搬送部15は、硬貨の搬送方向に向けて、基準レールである壁部31との間隔が漸次狭くなるように配置され、これによって硬貨の周縁部を壁部31に接触させる。
【0031】
選別通路14の最も上流側の選別孔34に落下して選別された1円硬貨は、1円硬貨用の図示せぬ還流式ホッパーに送られる。同様に、選別孔34の下流側に隣り合う選別孔35に落下して選別された50円硬貨は、50円硬貨用の図示せぬ還流式ホッパーに送られる。選別孔35の下流側に隣り合う選別孔36に落下して選別された5円硬貨は、5円硬貨用の図示せぬ還流式ホッパーに送られる。選別孔36の下流側に隣り合う選別孔37に落下して選別された100円硬貨は、100円硬貨用の図示せぬ還流式ホッパーに送られる。選別孔37の下流側に隣り合う選別孔38に落下して選別された10円硬貨は、10円硬貨用の図示せぬ還流式ホッパーに送られる。最も下流側の選別孔39に落下して選別された500円硬貨は、500円硬貨用の図示せぬ還流式ホッパーに送られる。
【0032】
各選別孔34~39の上流側端部位置の選別通路14には、各選別孔34~39の上流側に連続してそれぞれ溝部34a~39aが形成されている。これら溝部34a~39aには、硬貨の孔の通過位置を回避する位置に、それぞれ金種別の通過センサ41~46が設けられている。各金種別の通過センサ41~46は、搬送面14a位置より下方に設けられた受光素子41a~46aと、各受光素子41a~46aにそれぞれ個別に対向するよう搬送面14a位置より上方に設けられた図示せぬ発光素子とを有する。各金種別の通過センサ41~46は、発光素子から発せられる光が硬貨で遮られ受光素子41a~46aで非受光状態となることで硬貨を検出する。各選別孔34~39のいずれかに落下して選別される硬貨は、選別孔34~39のうちの一つに対し、その上流側に設けられた通過センサ41~46のうちの一つで通過が検出された後、落下することになる。
【0033】
選別通路14には、搬送面14a上を搬送される硬貨までの距離を検知可能な測距センサ(センサ部)100Aが設けられている。測距センサ100Aは、選別通路14の最も下流側の壁部55に設けられている。この測距センサ100Aは、選別通路14の最も下流側の壁部55から選別通路14の上流側に向かう選別通路14内に設定された検知領域を有している。測距センサ100Aは、例えば搬送面14a上に硬貨が無い場合に、硬貨を検知しない一方で、選別通路14の搬送面14a上に硬貨がある場合に、その搬送面14a上の最も下流側にある硬貨を検知するとともに、その硬貨までの距離を検知する。測距センサ100Aとしては、例えば、光学式や超音波式の測距センサ100Aを用いることができる。このような光学式や超音波式の測距センサ100Aは、光線や超音波を発してその検知領域内に存在する物体までの距離を検知する。ここで、検知領域とは、測距センサ100Aから発信した光線や超音波が物体に反射した後に測距センサ100Aで受信可能な領域を意味する。なお、この実施形態では、光学式の測距センサ100Aを用いる場合を一例にして説明する。
【0034】
この実施形態の測距センサ100Aは、レーザ等の計測用の光線を発する。この測距センサ100Aから発せられる光線の光軸Oaは、選別通路14の搬送面14aの僅かに上方を直線状に延びるように設定されている。この測距センサ100Aの光軸Oaは、選別通路14上の硬貨のみを検出できるように、硬貨搬送部15の一構成である無端ベルト等を避けている。この測距センサ100Aの光軸Oaは、選別通路14の搬送面14aと平行に延びて硬貨搬送方向における選別通路14の全域にわたっている。なお、この実施形態では、測距センサ100Aの検知領域を選別通路14内にだけ設定する場合を例示しているが、直線状の光軸Oaの延長線上に位置するリジェクトゲート13や、入金搬送路12の一部を検知領域に含めるようにしてもよい。
【0035】
図2に示すように、制御部16は、その中央処理装置としてのCPU48と、各金種毎に基準(マスターデータ)となる、真かつ正の真正硬貨の磁気データおよび直径データや、装置の作動データ等が記憶された不揮発性の記憶装置であるROM49と、硬貨の金種毎の計数値等を記憶する揮発性の記憶装置であるRAM50とを少なくとも備えている。
【0036】
次に、硬貨選別計数装置1Aの制御内容をその動作とともに説明する。回転円盤11に硬貨が入れられた状態で選別計数処理を行うべく作業者の操作により指示がなされると、制御部16は、回転円盤11を回転させるとともに、硬貨搬送部15を予め定められた所定速度で硬貨を搬送させるよう駆動する。すると、予め回転円盤11に投入されていた硬貨が遠心力により1枚ずつ分離され入金搬送路12から選別通路14方向に移動するよう硬貨搬送部15により搬送される。
【0037】
このようにして、硬貨が一枚ずつ分離され順次搬送されることになるが、そのうち一つの検出硬貨に着目すると、この一つの検出硬貨が、ラインセンサ26上に移動し、その受光素子のいずれかにより検出が開始された時点で、制御部16は、この検出硬貨を他の硬貨と識別するための番号を例えば検出順に連番で付すとともに、その時点で磁気センサ25から磁気データを検出させてA/D変換等し、この検出硬貨の番号に関連づけて検出磁気データとしてRAM50に記憶させる。
【0038】
一方、制御部16は、連続的に搬送されている複数の検出硬貨について検出開始時点からすべての受光素子で検出されなくなる時点までの検出時間を検出する。制御部16は、この検出時間に硬貨搬送部15の既定の搬送速度を乗算して検出硬貨の搬送方向の搬送方向直径データを演算して、この搬送方向直径データを検出硬貨の番号に関連づけてRAM50に記憶させる。
【0039】
制御部16は、更に、上記検出時間内におけるラインセンサ26の受光素子のうち同時に検出硬貨を検出するものの最も離間するもの同士の距離を検出硬貨の搬送方向に直交する方向の搬送直交方向直径として、この搬送直交方向直径データを検出硬貨の番号に関連づけてRAM50に記憶させる。
【0040】
制御部16は、更に、一つの検出硬貨に関する搬送直交方向直径データおよび搬送方向直径データのうちの大きいものと、予め金種毎に設定されROM49に記憶された基準直径データとを比較し、基準直径データの許容誤差範囲内となる金種を選択する。そして、制御部16は、予め金種毎に設定されROM49に記憶された基準磁気データのうち、選択された上記金種の基準磁気データと、磁気センサ25で検出され記憶された当該検出硬貨にかかわる検出磁気データとを比較して、さらに、当該検出硬貨にかかわる搬送直交方向直径データと搬送方向直径データとを比較する。
【0041】
制御部16は、上記基準磁気データと検出磁気データとの差が所定の許容誤差範囲内であり、かつ当該検出硬貨にかかわる搬送直交方向直径データと搬送方向直径データとの差が所定の許容誤差範囲内である場合には、この基準磁気データの金種を当該検出硬貨の金種であると判定するとともに、該金種を当該検出硬貨が真正硬貨である旨の情報と一緒に当該検出硬貨の番号に関連づけてRAM50に一時記憶させる。
【0042】
一方、制御部16は、上記基準磁気データと検出磁気データとの差が所定の許容誤差範囲内であり、かつ当該検出硬貨にかかわる搬送直交方向直径データと搬送方向直径データとの差が所定の許容誤差範囲外である場合には、この基準磁気データの金種を当該検出硬貨の金種であると判定するとともに、該金種を当該検出硬貨が真かつ損の真損硬貨である旨の情報と一緒に当該検出硬貨の番号に関連づけてRAM50に一時記憶させる。
【0043】
制御部16は、更に、上記基準磁気データと検出磁気データとの差が所定の許容誤差範囲外である場合、あるいは当該検出硬貨にかかわる搬送直交方向直径データおよび搬送方向直径データのうちの大きいものが各金種の基準直径データの許容誤差範囲内に無い場合には、その他のデータとは無関係に、当該検出硬貨の番号に関連づけて当該検出硬貨が偽の硬貨である旨の情報をRAM50に一時記憶させる。
【0044】
ここで、制御部16では、硬貨搬送部15で既定の速度で正常に搬送された場合には、距離が既定であればその搬送時間すなわち硬貨の移動時間が割り出せるため、各センサ間についてこのような移動時間が予め設定されROM49に記憶されている。具体的には、一つの硬貨がラインセンサ26の受光素子のいずれかで検出が開始されるタイミングから走行センサ28で検出が開始されるタイミングまでの第1移動時間T1、一つの硬貨が走行センサ28で検出が開始されるタイミングから走行センサ29で検出が開始されるタイミングまでの第2移動時間T2、一つの硬貨が走行センサ29で検出が開始されるタイミングから通過センサ41で通過が検出されるタイミングまでの第3移動時間T3、一つの硬貨が通過センサ41で通過が検出されるタイミングから通過センサ42で通過が検出されるタイミングまでの第4移動時間T4、一つの硬貨が通過センサ42で通過が検出されるタイミングから通過センサ43で通過が検出されるタイミングまでの第5移動時間T5、一つの硬貨が通過センサ43で通過が検出されるタイミングから通過センサ44で通過が検出されるタイミングまでの第6移動時間T6、一つの硬貨が通過センサ44で通過が検出されるタイミングから通過センサ45で通過が検出されるタイミングまでの第7移動時間T7、一つの硬貨が通過センサ45で通過が検出されるタイミングから通過センサ46で通過が検出されるタイミングまでの第8移動時間T8がそれぞれ記憶されている。
【0045】
制御部16のROM49には、上流側の走行センサ28で硬貨の検出が開始されるタイミングののち、該検出が開始された硬貨がリジェクトゲート13上の、開作動で落下する位置に至るまでの既定の移動距離を硬貨搬送部15による既定の搬送速度で除したリジェクト遅延時間が予め記憶されている。なお、上記した硬貨の検出が開始されるタイミングとは、センサで硬貨が検出されていなかった状態から検出される状態になった時点のことであり、硬貨の通過が検出されるタイミングとは、センサで硬貨が検出されていた状態から検出されない状態になった時点のことである。
【0046】
上述した選別通路14を上流側から下流側に搬送される硬貨は、測距センサ100Aでも検知される(ステップS01;
図3参照)。ここで、選別通路14の上流側から順に配置されている1円硬貨、50円硬貨、5円硬貨、100円硬貨、10円硬貨、500円硬貨各々の選別孔34~39の位置、及び、これら選別孔34~39の隣り合う各々の間の選別通路14の位置と、これらの位置までの測距センサ100Aのデータ値とは、関連付けられてROM49に予め記憶されている。なお、当該測距センサ100Aのデータ値は、予め実験等により求めることができる。
【0047】
制御部16は、測距センサ100Aの検知結果に基づいて、選別通路14における硬貨の有無を判定する(ステップS02)。選別通路14を搬送される硬貨(以下、単に搬送硬貨と称する)が有ると判定されると、ROM49に予め記憶されているデ-タ値と、測距センサ100Aで取得した搬送硬貨のデータ値とを比較して、測距センサ100Aで検出された搬送硬貨の位置、すなわち選別通路14内における搬送硬貨の位置を求める(ステップS03)。より詳しくは、制御部16は、ROM49に予め記憶されているデ-タ値のうち、測距センサ100Aで取得した搬送硬貨のデータ値と一致するデータ値を求め、このデータ値に関連付けられた選別通路14内の位置を搬送硬貨の位置とする。
【0048】
選別通路14を搬送される先頭の搬送硬貨は、時間の経過と共にその位置が下流側へ移動するが、その移動状況はリアルタイムに測距センサ100Aによって検知されるようになっている。例えば、検出部22によって金種判定された先頭の搬送硬貨が100円硬貨であった場合、この100円硬貨は、1円選別孔34の上流側の選別通路14の位置、1円選別孔34の位置、1円選別孔34と50円選別孔35の間の位置、50円選別孔35の位置、50円選別孔35と5円選別孔36の間の位置、5円選別孔36の位置、5円選別孔36と100円選別孔37の間の位置をそれぞれ順に通過して100円選別孔37の位置に至るまで、測距センサ100Aによって検知され続ける。
【0049】
上記100円硬貨が100円選別孔37の位置に至り100円選別孔37に落下すると、測距センサ100Aによる当該100円硬貨の検知がなされなくなる。制御部16は、100円選別孔37の位置で当該100円硬貨を検知している状態から検知されない状態になると、当該100円硬貨が正常に100円選別孔37に落下したことを判定する。
【0050】
その後、測距センサ100Aは、上記100円選別孔37に落下した100円硬貨の直ぐ上流側を搬送されている後続の搬送硬貨を検出する。言い換えれば、測距センサ100Aは、最も下流側に位置している搬送硬貨が正常に所定の選別孔に落下したことを条件として、後続の搬送硬貨を検知対象に切り替えている。そして、制御部16は、この後続の搬送硬貨についても上記100円硬貨と同様に、測距センサ100Aの検知結果に基づいて正常に所定の選別孔に落下したか否かを判定する。ここで、後続の搬送硬貨とは、最も下流側の搬送硬貨が所定の選別孔に落下した時点において、最も下流側に位置することになった搬送硬貨を意味している。なお、金種によっては、測距センサ100Aにより検知されている最も下流側の搬送硬貨よりも先に上流側の搬送硬貨が所定の選別孔に落下する場合もあり、このように先に落下した搬送硬貨は、測距センサ100Aにより検知されることはない。
【0051】
制御部16は、搬送硬貨の位置を検出すると、測距センサ100Aの検知結果に基づいて選別通路14でジャムや選別不良等の硬貨搬送不良が生じたか否かを判定する(ステップS04)。
例えば、検出部22によって金種判定されて選別通路14を搬送される先頭の搬送硬貨が変形した100円硬貨であった場合、当該100円硬貨は、1円選別孔34の上流側の選別通路14の位置、1円選別孔34の位置、1円選別孔34と50円選別孔35の間の位置、50円選別孔35の位置、50円選別孔35と5円選別孔36の間の位置、5円選別孔36の位置、続いて5円選別孔36と100円選別孔37の間の位置をそれぞれ通過して、100円選別孔の位置に至ったことが、継続して測距センサ100Aによって検知される。しかし、当該100円硬貨は変形している為、例えば、100円選別孔37の位置に至ったとしても、100円選別孔37から落下せずにそのまま100円選別孔37よりも下流側の100円選別孔37と10円選別孔38の間の位置まで搬送される不正な搬送や、100円選別孔37の入口部に引っ掛かるなどして、その場に停止してしまう所謂ジャムが発生する可能性がある。そのため制御部16は、測距センサ100Aにより検知される100円硬貨(搬送硬貨)の位置に基づいて、選別通路14の搬送面14a上での100円硬貨の不正な搬送やジャムによる硬貨搬送不良が生じたか否かを判定している。
【0052】
上記硬貨搬送不良が生じたと判定された場合、制御部16は、異常復旧処理(ステップS05)を開始して、回転円盤11および硬貨搬送部15全体を即座に停止させて、硬貨搬送不良が発生していることを、例えば、操作表示部D(
図2参照)へのアラーム表示等により作業者へ報知する。そして、例えば、選別通路14の100円選別孔37と10円選別孔38との間の位置に上記100円硬貨が停止していることが測距センサ100Aの検知結果に基づいて検出された場合、制御部16は、選別通路14の100円選別孔37と10円選別孔38との間の位置に搬送硬貨が停止している旨を操作表示部Dに表示させる。この際、制御部16は、100円選別孔37と10円選別孔38との間の位置、つまり選別通路14の最も下流側に位置する搬送硬貨について、継続してその位置を測距センサ100Aの検知結果に基づいて監視する。なお、制御部16は、上記搬送硬貨が停止している旨の表示とともに、この搬送硬貨の停止に対応するエラーコードの表示、及びエラーランプの点灯等により、作業者へ報知するようにしてもよい。
【0053】
上記硬貨搬送不良の報知を受けた作業者は、選別通路14の100円選別孔37と10円選別孔38の間の位置に停止した搬送硬貨が有る事を認識した後、搬送硬貨を取り除く作業を開始する。その作業手順として、まず作業者は、装置本体の図示略の上カバーを開放する。続いて、作業者は、選別通路14内の搬送硬貨を取出し可能なように硬貨搬送部15を開放させ、選別通路14の100円選別孔37と10円選別孔38との間の位置から、硬貨搬送不良の原因となった搬送硬貨を取り除く。ここで、この選別通路14から取り除かれる搬送硬貨は、選別通路14内で最も下流側に位置している。このようにして硬貨搬送不良の原因となった搬送硬貨が取り除かれたことは、測距センサ100Aの検知結果に基づいて、制御部16により検出される。そして、制御部16では、硬貨搬送不良の原因となった搬送硬貨が取り除かれたことが判定される。
【0054】
上記の取り除かれた搬送硬貨の後続の搬送硬貨が選別通路14内に存在する場合、測距センサ100Aは、硬貨搬送不良の原因となった搬送硬貨が取り除かれると、後続の搬送硬貨のうち最も下流側に位置する搬送硬貨を検知する。制御部16は、測距センサ100Aによって選別通路14内に後続の搬送硬貨が検知されると、上記と同様に、選別通路14内に残留する後続の搬送硬貨の位置を検出して操作表示部D等を介して作業者へ報知する。作業者は、この報知を受けて、当該後続の搬送硬貨を選別通路14から取り除く。そして、制御部16は、選別通路14内にある搬送硬貨の全てが取り除かれるまで、これら一連の処理を繰り返す。
【0055】
一方、選別通路14内に搬送硬貨が残留していないと判定した場合、制御部16は、元の状態に戻すための案内表示、すなわち硬貨の計数動作を再開可能な状態に戻すための操作手順に関する案内表示を操作表示部Dに行わせる。ここで、計数動作を再開可能な状態に戻すための操作手順としては、例えば、搬送硬貨を取り出せるように開放していた硬貨搬送部15を閉塞させ、次いで、開放している図示略の上カバーを閉塞させ、その後、図示略のリセット釦を押下するという一連の操作手順を例示できる。
【0056】
作業者がリセット釦を押下した場合を一例にして説明すると、制御部16は、図示略のリセット釦の押下を検出すると、回転円盤11および硬貨搬送部15を所定時間通常とは逆方向に駆動させる。つまり、選別通路14のみならず、その上流の入金搬送路12も逆転させて残留している搬送硬貨を全て回転円盤11の中に戻す処理を行う。次いで、制御部16は、図示略の計数釦を押下するように操作表示部Dに案内表示を行わせる。これにより、作業者は、異常復旧処理後の再計数動作を行うことが可能となる。
【0057】
上記説明では、選別通路14内を搬送されている搬送硬貨のうち、先頭の搬送硬貨が変形している場合を一例にして説明した。しかし、先頭ではない搬送硬貨が変形している場合も、制御部16は、硬貨搬送不良が生じているか否かの判定を行うことができる。例えば、選別通路14において、変形している搬送硬貨よりも下流側の搬送硬貨が所定の選別孔に落下し、変形した搬送硬貨が最も下流側を搬送される搬送硬貨となった時点から、測距センサ100Aにより当該変形した搬送硬貨の検知が開始される。つまり、この時点から、制御部16は、先頭の搬送硬貨が変形している場合と同様に、測距センサ100Aの検知結果に基づいて硬貨搬送不良が生じているか否かを判定し、硬貨搬送不良が生じていると判定された場合には異常復旧処理を行う。
【0058】
さらに上記説明では、硬貨搬送不良が生じたと判定されて硬貨搬送部15を停止させた際、選別通路14内の最も下流側に位置する搬送硬貨を継続して監視する場合について説明した。しかし、硬貨搬送部15の停止時に最も下流側に位置する搬送硬貨は、硬貨搬送不良の原因となった搬送硬貨であるとは限られない。このように最も下流側に位置する搬送硬貨が硬貨搬送不良の原因とならないケースとしては、例えば、500円硬貨の直ぐ上流側に1円硬貨が搬送されていて、この1円硬貨に起因する硬貨搬送不良が発生した場合、500円硬貨が500円選別孔39に落下する前に搬送ベルトが停止する場合が想定される。その場合、1円硬貨は、500円硬貨よりも上流側に位置しており測距センサ100Aによって検知できないため、測距センサ100Aは、硬貨搬送不良の原因となった1円硬貨ではなく、選別通路14の最も下流側に位置する500円硬貨を検知対象として維持する。制御部16は、この1円硬貨に起因する硬貨搬送不良を、走行センサ28,29や金種別の通過センサ41~46の検出結果に基づいて判定し、硬貨搬送不良が生じていると判定された場合には、上記と同様に異常復旧処理を行う。
【0059】
また上記説明では、作業者による異常復旧処理に基づく操作が正しく行われることを前提にして説明した。しかし、作業者が異常復旧処理に基づく操作を誤る場合も想定される。硬貨搬送不良が検出されて制御部16により異常復旧処理が開始されると、作業者は、まず操作表示部Dの表示内容に従って、選別通路14内の搬送硬貨を取出し可能な状態にして、選別通路14から搬送硬貨を取り除く。硬貨搬送不良の原因となった搬送硬貨が選別通路14の100円選別孔37と10円選別孔38との間に停止した場合を一例にすると、作業者は、選別通路14の100円選別孔37と10円選別孔38との間で停止した搬送硬貨を取り除く。
【0060】
ここで、一旦取り除いた搬送硬貨を、作業者が勘違いして選別通路14の元の位置や別の位置に置き忘れてしまうことが想定される。例えば、作業者が取り除いた搬送硬貨を選別通路14の元の位置に戻してしまった場合、制御部16は、選別通路14の100円選別孔37と10円選別孔38の間に位置する搬送硬貨が無くなったことを一旦検出した後、元の位置に戻された搬送硬貨を再度同じ位置で検出する。また、作業者が取り除いた搬送硬貨を選別通路14の別の位置に置き忘れてしまった場合、制御部16は、選別通路14の搬送硬貨が全て無くなった事を一旦検出した後、選別通路14内の別の位置、すなわち100円選別孔37と10円選別孔38の間の位置とは異なる位置に搬送硬貨が有ることを検出する。上記のような置き忘れの状態が検出された場合、制御部16は、作業者が誤った操作を行ったことを操作表示部Dにより報知するとともに、正しく搬送硬貨を取り除くように、測距センサ100Aの検知結果に応じた操作案内を、操作表示部Dを介して行う。
【0061】
作業者による操作の誤りとしては、さらに、一旦取り除いた上記搬送硬貨を、例えば100円選別孔37や10円選別孔38に誤って落下させてしまうことが想定される。この場合、100円選別孔37や10円選別孔38の中に落下する搬送硬貨は、その落下の途中で測距センサ100Aの光軸Oaを横切る。つまり、測距センサ100Aは、100円選別孔37や10円選別孔38の位置で一瞬だけ搬送硬貨を検知し、その後、検知しなくなる。制御部16は、このような測距センサ100Aの検知結果に基づいて、作業者が誤って搬送硬貨を100円選別孔37や10円選別孔38の中に落下させてしまった疑いがあると判定する。そして制御部16は、作業者が誤った処理を行った疑いがあることを操作表示部Dにより報知するとともに、搬送硬貨が落下した環流式ホッパーの中から正しく搬送硬貨を取り除くための操作案内を、操作表示部Dを介して行う。
【0062】
以上に述べた第一実施形態の硬貨選別計数装置1Aによれば、測距センサ100Aによって、選別通路14内にある搬送硬貨を直接的に検知することができる。また、測距センサ100Aによって直接的に検知された検知結果に基づいて選別通路14における搬送硬貨の有無を制御部16で判定することができる。そして、搬送硬貨が選別通路14内に有ると判定された場合には、測距センサ100Aによって直接的に検知された検知結果に基づいて、当該搬送硬貨の位置を検出することができる。その結果、選別通路14内における搬送硬貨の有無及び搬送硬貨の搬送位置の情報の信頼性を向上することができる。
【0063】
さらに、上記硬貨選別計数装置1Aの制御部16では、異常復旧処理を行った後に、測距センサ100Aの検知結果に基づいて、選別通路14の硬貨が全て除去されたかを判定している。そのため、異常復旧処理を行った後に、測距センサ100Aにより直接的に検知された検知結果に基づいて、制御部16で選別通路14に硬貨が残存していることを検出することができるため、選別通路14への貨幣の置忘れ等の発生を抑制することができる。
【0064】
また、上記硬貨選別計数装置1Aの制御部16では、測距センサ100Aの検知結果に基づいて選別孔に搬送硬貨が正しく落下したことを検出している。そのため、選別孔に落下せずに選別通路14に停止した搬送硬貨が有る場合等には、搬送硬貨の搬送不良を検出することができる。
【0065】
さらに、上記硬貨選別計数装置1Aの制御部16では、選別孔に落下せずに選別通路14で停止した搬送硬貨が有ると判定されて、異常復旧処理が行われた場合に、異常復旧処理を行っている際に、測距センサ100Aの検知結果に基づいて硬貨が選別孔に落下したか否かを判定している。そのため、作業者が誤って硬貨を選別孔に落下させてしまったことを、制御部16により検出することができる。
【0066】
また、上記硬貨選別計数装置1Aの制御部16では、異常復旧処理を行っているときに、硬貨が選別孔に落下したと判定された場合、測距センサ100Aの検知結果に基づいて、硬貨が落下した選別孔を特定している。そのため、選別孔に落下した硬貨を容易且つ速やかに回収することが可能となる。
【0067】
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、この第二実施形態の硬貨選別計数装置1Bは、第一実施形態の硬貨選別計数装置1Aに対し、選別通路14以外の他の搬送路において測距センサを用いて搬送硬貨を検出する点でのみ異なるため、
図2を援用するとともに、同一部分に同一符号を付して、重複する説明を省略する。
図4は、この発明の第二実施形態における
図1に相当する概略構成図である。
【0068】
図4に示すように、第二実施形態の硬貨選別計数装置1Bは、入金搬送路12に測距センサ100Bを備えている。この測距センサ100Bは、第一実施形態の測距センサ100Aと同様に、光学式や超音波式の測距センサ100Bであり、入金搬送路12のコーナー部の外側の壁部56に配置されている。測距センサ100Bは、この壁部56から入金搬送路12の上流側に向けて光線や超音波を発して、その検知領域内に存在する物体までの距離を検知可能となっている。
【0069】
この第二実施形態では、第一実施形態と同様に、搬送硬貨の搬送される方向における入金搬送路12内の複数の位置と、これら複数の位置までの測距センサ100Bのデータ値とが関連付けられてROM49に予め記憶されている。
制御部16は、上記測距センサ100Bで取得した搬送硬貨のデータ値と、ROM49に予め記憶されているデータ値とを比較して、測距センサ100Bで検知された入金搬送路12内における搬送硬貨の位置を求める。
【0070】
上記第二実施形態の硬貨選別計数装置1Bでは、まず回転円盤11に投入されていた硬貨が遠心力により1枚ずつ分離されて入金搬送路12を搬送される。この入金搬送路12を搬送される搬送硬貨は、測距センサ100Bによって検知される。そして、制御部16が、入金搬送路12内を搬送される搬送硬貨のうち、最も下流側を搬送される先頭の搬送硬貨の位置を検出する。つまり、入金搬送路12上に単に当該搬送硬貨が有る事を検出するだけではなく、時間の経過と共に、当該搬送硬貨の位置が入金搬送路12の上流側から下流側へ位置を移動していることを検出することができる。その結果、最初に入金搬送路12を搬送される先頭の搬送硬貨の位置が、時間の経過と共に下流側へ移動する移動状況がリアルタイムに検出されるようになる。そして、先頭の搬送硬貨よりも上流側を搬送される後続の硬貨についても、先頭の搬送硬貨が測距センサ100Bの検知領域を出た時点で、先頭の搬送硬貨と同様に検出可能となる。
【0071】
ここで、搬送硬貨にジャム等の硬貨搬送不良が生じたと制御部16が判定して回転円盤11および硬貨搬送部15を停止させると、入金搬送路12にも搬送硬貨が滞留する場合が有る。このような場合であっても、第二実施形態の硬貨選別計数装置1Bでは、測距センサ100Bによって入金搬送路12に滞留する搬送硬貨を検出することができる。第二実施形態における制御部16は、測距センサ100Bによって入金搬送路12に滞留する搬送硬貨が検知されると、回転円盤11および硬貨搬送部15を所定時間逆方向に駆動させ、測距センサ100Bにより検出された搬送硬貨を含め入金搬送路12上に滞留している全ての搬送硬貨を回転円盤11に戻す。その後、制御部16は、入金搬送路12上に滞留する全ての搬送硬貨が無くなった事を測距センサ100Bの検知結果に基づいて判定することができる。
【0072】
以上に述べた第二実施形態の硬貨選別計数装置1Bによれば、測距センサ100Bによって、入金搬送路12内にある搬送硬貨を直接的に検知することができる。また、測距センサ100Bによって直接的に検知された検知結果に基づいて入金搬送路12における搬送硬貨の有無を制御部16で判定することができる。そして、搬送硬貨が入金搬送路12内に有ると判定された場合には、測距センサ100Bによって直接的に検知された検知結果に基づいて、当該搬送硬貨の位置を検出することができる。その結果、入金搬送路12内における搬送硬貨の有無及び搬送硬貨の搬送位置の情報の信頼性を向上することができる。
【0073】
(その他実施形態)
本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、各実施形態で挙げた具体的な形状や構成等は一例にすぎず、適宜変更が可能である。
【0074】
例えば、上述した各実施形態は、本発明を硬貨選別計数装置に適用する場合について説明した。しかし、本発明は、硬貨選別計数装置に限られるものでは無く、例えば、硬貨入金装置、硬貨出金装置、硬貨入出金装置等の貨幣を搬送する搬送路を有した貨幣処理装置においても同様に適用可能である。また、硬貨を搬送する場合を一例にして説明したが、貨幣を搬送可能な搬送路であれば良く、例えば、紙幣束や包装硬貨を搬送する搬送路を有した貨幣処理装置においても本発明は適用可能である。
また、第一実施形態では、測距センサとして測距センサ100Aのみを備え、第二実施形態では測距センサとして測距センサ100Bのみを備える場合について説明した。しかし、一つの貨幣処理装置(硬貨選別計数装置)が、測距センサ100Aと測距センサ100Bとの両方を備えるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0075】
1A,1B 硬貨選別計数装置(貨幣処理装置)
11 回転円盤
12 入金搬送路(通路部)
12a 搬送面
13 リジェクトゲート
13a 搬送面
14 選別通路(通路部)
14a 搬送面
15 硬貨搬送部
16 制御部
17 壁部
17a 面
21 ガイド部
22 検出部
25 磁気センサ
26 ラインセンサ
27 リジェクト部
28,29 走行センサ
28a,29a 受光素子
28b,29b 発光素子
31,32 壁部
31a,32a 面
34~39 選別孔
34a~39a 溝部
41~46 通過センサ
41a~46a 受光素子
55,56 壁部
100A,100B 測距センサ(センサ部)
D 操作表示部
Oa 光軸