(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-26
(45)【発行日】2024-05-09
(54)【発明の名称】3次元メモリアレイ
(51)【国際特許分類】
H10B 63/10 20230101AFI20240430BHJP
H10N 70/20 20230101ALI20240430BHJP
【FI】
H10B63/10
H10N70/20
(21)【出願番号】P 2021535592
(86)(22)【出願日】2019-12-12
(86)【国際出願番号】 US2019066014
(87)【国際公開番号】W WO2020131571
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2021-08-06
(32)【優先日】2018-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】ファンティーニ パオロ
(72)【発明者】
【氏名】フラティン ロレンソ
【審査官】加藤 俊哉
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0141334(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0126292(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0288391(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10B 63/10
H10N 70/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元(3D)メモリアレイであって、
千鳥状パターンに配置された複数の導電性コンタクトを含む基板材料、
前記基板材料に形成された第1の絶縁材によって互いに分離された導電性材料の複数の平面であって、それぞれが、その中に形成された複数の窪みを含む、前記導電性材料の前記複数の平面、
前記第1の絶縁材及び前記導電性材料を介するとともに狭い部分と広い部分とを含む波状プロファイルを有する蛇行形状に形成された第2の絶縁材であって、前記蛇行形状が前記複数の導電性コンタクトに整列して形成される、第2の絶縁材、
前記導電性材料の前記複数の平面及び前記基板
材料に実質的に垂直に延びるように配置された複数の導電ピラーであって、
前記複数の導電ピラーのそれぞれの個々の1つが、前記導電性コンタクトのうちの異なる個々の1つに連結され、前記第2の絶縁材の蛇行形状に整列して形成され、
前記複数の導電ピラーのそれぞれの1つは、前記第2の絶縁材の蛇行形状に整列して前記導電性材料および前記第1の絶縁材の複数の平面、および前記第2の絶縁材を介して
形成された複数の開口部の
うちの異なるそれぞれの開口部
に形成され、前記開口部は前記蛇行形状の前記狭い部分に形成され、そして
前記複数の開口部の直径は、前記第2の絶縁材の幅よりも大きく形成され、かつ
カルコゲニド材料であって、前記複数の窪みのそれぞれの個々の1つの前記カルコゲニド材料が前記複数の導電ピラーの1つの周りに部分的に形成されるように、前記複数の窪みに形成される、前記カルコゲニド材料、及び
前記導電性材料に沿って前記複数の開口部を備え、前記蛇行形状に合わせて前記開口部および/または前記導電性材料が形成されている、前記3Dメモリアレイ。
【請求項2】
前記複数の導電性コンタクトの前記千鳥状パターンは、六角形のパターンである、請求項1に記載の3Dメモリアレイ。
【請求項3】
複数のメモリセルをさらに備え、それぞれの個々のメモリセルは、
前記導電性材料の前記複数の平面のうちの1つの部分と、
前記導電ピラーの1つの部分と、
前記複数の窪みのうちの1つに形成された前記カルコゲニド材料の部分とを含む、請求項1に記載の3Dメモリアレイ。
【請求項4】
前記導電性コンタクトに連結され、前記導電性材料の前記複数の平面に実質的に平行な複数の導電線をさらに備える、請求項1に記載の3Dメモリアレイ。
【請求項5】
前記第2の絶縁材は、蛇行形状に形成されて第1の方向の前記複数の導電性コンタクトの列と整列し、前記第1の方向とは反対の第2の方向の前記複数
の導電性コンタクトの隣接する列と整列している、請求項1~4いずれか1項に記載の3Dメモリアレイ。
【請求項6】
前記第2の絶縁材は、蛇行形状に形成されて前記導電性材料の前記複数の平面のそれぞれを第1の部分及び第2の部分に分割する、請求項1~4のいずれか1項に記載の3Dメモリアレイ。
【請求項7】
前記導電性材料の前記複数の平面のそれぞれの前記第1の部分は、前記3Dメモリアレイの異なるアクセス線であり、
前記導電性材料の前記複数の平面のそれぞれの前記第2の部分は、前記3Dメモリアレイの異なるアクセス線であり、
前記複数の導電ピラーのそれぞれは、前記3Dメモリアレイの異なるデータ線である、請求項6に記載の3Dメモリアレイ。
【請求項8】
前記3Dメモリアレイで実行されるプログラム動作または検知動作中に、前記導電性材料の前記複数の平面のうちの1つの前記第1の部分、または前記導電ピラーのうちの1つの前記第2の部分を選択するように構成された回路構成をさらに備える、請求項6に記載の3Dメモリアレイ。
【請求項9】
3次元(3D)メモリアレイを処理する方法であって、
千鳥状パターンに配置された複数の導電性コンタクトを含む基板材料を形成することと、
第1の絶縁材によって互いに分離された複数の平面にある第1の導電性材料を、前記基板材料に形成することと、
前記複数の平面の前記第1の導電性材料と、前記第1の絶縁材とを貫通するとともに狭い部分と広い部分とを含む波状プロファイルを有する蛇行形状の開口を形成し、前記蛇行形状の開口を前記複数の導電性コンタクトに整列して形成することと、
前記蛇行形状の開口に第2の絶縁材を形成することと、
前記蛇行形状の開口に整列して前記蛇行形状の前記狭い部分に形成された複数の開口部を形成することであって、それぞれが前記基板材料における前記複数の導電性コンタクトの異なるものと同心であり、前記複数の平面における前記第1の導電性材料、前記第1の絶縁材、及び前記第2の絶縁材を通り、前記複数の開口部の直径は、前記第2の絶縁材の幅よりも大きく形成することと、
前記複数の平面のそれぞれの前記第1の導電性材料に複数の窪みを形成することと、
前記複数の窪みにカルコゲニド材料を形成することと、
前記複数の開口部に、前記複数の窪みのそれぞれの個々の1つに形成された前記カルコゲニド材料と接触する第2の導電性材料を形成することと、
前記第1の導電性材料に沿って前記複数の開口部を形成することと、
前記開口の前記蛇行形状に合わせて前記開口部および/または前記第1の導電性材料を形成することと、
を含む、前記方法。
【請求項10】
前記複数の窪みに形成された前記カルコゲニド材料及び前記複数の平面の前記第1の導電性材料が、前記複数の開口部のそれぞれの側壁を形成する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記カルコゲニド材料を形成することは、前記カルコゲニド材料を前記複数の窪みに共形的に堆積させることを含む、請求項9~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記基板材料に、前記第1の絶縁材によって互いに分離された複数の平面にある第3の絶縁材を形成すること、及び
前記複数の平面の前記第3の絶縁材を前記第1の導電性材料で置き換えて、前記第1の絶縁材によって互いに分離された前記複数の平面に前記第1の導電性材料を形成することをさらに含む、請求項9~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
3次元(3D)メモリアレイを処理する方法であって、
千鳥状パターンに配置された複数の導電性コンタクトを含む基板材料を形成すること、
前記基板材料に、第1の複数の平面にある第1の導電性材料を形成すること、
前記第1の複数の平面にある前記第1の導電性材料に第2の複数の平面にある第1の絶縁材を形成すること、
前記第2の複数の平面にある前記第1の絶縁材に第3の複数の平面にある第2の絶縁材を形成すること、
前記第1の複数の平面の前記第1の導電性材料、前記第2の複数の平面の第1の絶縁材、及び前記第3の複数の平面の前記第2の絶縁材を通るとともに狭い部分と広い部分とを含む波状プロファイルを有する蛇行形状の開口を形成し、前記蛇行形状の開口は前記複数の導電性コンタクトに整列して形成すること、
前記蛇行形状の開口に第3の絶縁材を形成すること、
前記蛇行形状の前記狭い部分に複数の開口部を形成することであって、それぞれが前記基板材料内の前記複数の導電性コンタクトの異なるものと同心であり、前記第1の複数の平面の前記第1の導電性材料、前記第2の複数の平面の前記第1の絶縁材、及び前記第3の複数の平面の前記第2の絶縁材を通り、前記複数の開口部の直径は、前記第3の絶縁材の幅よりも大きく形成すること、
前記第1の複数の平面のそれぞれの前記第1の導電性材料に複数の窪みを形成すること、
前記複数の窪みにカルコゲニド材料を形成すること、
前記複数の開口部に、前記複数の窪みのそれぞれの個々の1つに形成された前記カルコゲニド材料と接触する第2の導電性材料を形成すること、
前記第1の導電性材料に沿って前記複数の開口部を形成すること、及び
前記開口の前記蛇行形状に合わせて前記開口部および/または前記第1の導電性材料を形成すること
を含む、前記方法。
【請求項14】
3次元(3D)メモリアレイであって、
第1の絶縁材によって第1の方向に、また複数の導電線を介して狭い部分と、広い部分と、を含む波状プロファイルを有する蛇行形状に形成された第2の絶縁材によって、前記第1の方向に実質的に直交する第2の方向に、互いに分離された複数の導電線、及び
複数の垂直スタックを備え、前記複数の垂直スタックのそれぞれの個々の1つは、前記第2の絶縁材の蛇行形状に整列して形成され、
前記複数の導電線に実質的に垂直に延び、前記第2の絶縁材の蛇行形状に沿うように配置された導電ピラーであって、
前記導電ピラーは、前記第2の絶縁材の蛇行形状に沿うように、かつ前記複数の導電線、前記第1の絶縁材、および前記第2の絶縁材を通って
形成された複数の開口部のうち、前記蛇行形状の前記狭い部分に形成され
た開口部に形成されており、かつ
前記複数の開口部の直径は、前記第2の絶縁材の幅よりも大きく形成されている、ことを含み、
前記第1の絶縁材及び前記第2の絶縁材の複数の窪みにそれぞれ形成されたカルコゲニド材料が、前記導電ピラーの周りに部分的に形成されるように前記複数の窪みのそれぞれの個々の1つに形成されたカルコゲニド材料、を含み、
前記複数の窪みの第1の1つに形成された前記カルコゲニド材料は、前記第2の絶縁材によって、前記複数の窪みの前記第1の1つと正反対の前記複数の窪みの第2の1つに形成された前記カルコゲニド材料から分離される、
導電性材料に沿って前記複数の開口部が形成され、
前記蛇行形状に合わせて前記開口部および/または前記導電性材料が形成される、前記3Dメモリアレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、半導体メモリ及び方法に関し、より具体的には、3次元(3D)メモリアレイに関する。
【背景技術】
【0002】
メモリデバイスは、通常、コンピュータまたは他の電子デバイスに、内部の半導体集積回路として、及び/または外部の取り外し可能なデバイスとして提供される。揮発性メモリ及び不揮発性メモリを含む多数の異なるタイプのメモリが存在する。揮発性メモリは、データを保持するために電力が必要であり得、揮発性メモリは、数ある中でも、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、及び同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)を含み得る。不揮発性メモリは、電力供給のない時も記憶データを保持することで永続的データを提供することができ、不揮発性メモリは、数ある中でも、NANDフラッシュメモリ、NORフラッシュメモリ、読み出し専用メモリ(ROM)、並びに、相変化ランダムアクセスメモリ(PCRAM)、抵抗ランダムアクセスメモリ(RRAM)、磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)、及びプログラム可能導体メモリなどの抵抗可変メモリを含み得る。
【0003】
メモリデバイスは、高メモリ密度、高信頼性、及び低電力消費を必要とする広範囲な電子的用途の揮発性メモリ及び不揮発性メモリとして、利用することができる。不揮発性メモリは、電子デバイスの中でも特に、例えば、パーソナルコンピュータ、ポータブルメモリスティック、ソリッドステートドライブ(SSD)、デジタルカメラ、携帯電話、MP3プレイヤなどの携帯型ミュージックプレイヤ、及びムービープレイヤにおいて使用され得る。
【0004】
抵抗可変メモリデバイスは、記憶素子(例えば、可変抵抗を有する抵抗メモリ素子)の抵抗状態に基づいてデータを記憶できる抵抗メモリセルを含み得る。したがって、抵抗メモリセルは、抵抗メモリ素子の抵抗レベルを変化させることによって、標的データ状態に対応するデータを記憶するようにプログラムすることができる。特定の時間、正または負の電気パルス(例えば、正または負の電圧パルスまたは電流パルス)等の電界源またはエネルギー源を、セルに(例えば、セルの抵抗メモリ素子に)印加することによって、抵抗メモリセルを(例えば、特定の抵抗状態に対応する)標的データ状態にプログラムすることができる。抵抗メモリセルの状態は、印加された呼掛け電圧に応答してセルを流れる電流を検知することにより、特定され得る。検知された電流は、セルの抵抗レベルに基づいて変化し、セルの状態を示すことができる。
【0005】
抵抗メモリセルに対して、いくつかのデータ状態(例えば、抵抗状態)のうちの1つを設定することができる。例えば、シングルレベルメモリセル(SLC)は、2つの異なるデータ状態のうちの標的とする1つにプログラムすることができる。このデータ状態は、1または0の2値単位によって表すことができ、セルが特定のレベルより上または下の抵抗にプログラムされているかどうかに応じて決まり得る。追加の例として、一部の抵抗メモリセルは、3つ以上のデータ状態(例えば、1111、0111、0011、1011、1001、0001、0101、1101、1100、0100、0000、1000、1010、0010、0110及び1110)のうちの標的とするものにプログラムすることができる。このようなセルは、マルチステートメモリセル、マルチユニットセル、またはマルチレベルセル(MLC)と呼ばれてよい。MLCは、各セルが1桁よりも大きい桁(例えば、1ビットより大きいもの)を表すことができるため、メモリセルの数を増加させることなく、より高密度のメモリを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本開示のある実施形態による、3次元(3D)メモリアレイの形成に関連する処理ステップの底面図を示す。
【
図2】本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイの形成に関連する後続の処理ステップの側面図を示す。
【
図3】本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイの形成に関連する後続の処理ステップの上面図を示す。
【
図4】
図4A~4Cは、本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイの形成に関連する後続の処理ステップの様々な図を示す。
【
図5】本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイの形成に関連する後続の処理ステップの断面図を示す。
【
図6】本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイの形成に関連する後続の処理ステップの断面図を示す。
【
図7】
図7A及び
図7Bは、本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイの形成に関連する後続の処理ステップの様々な図を示す。
【
図8】本開示のある実施形態による、
図7A及び
図7Bに示す3Dメモリアレイのメモリセルを示す。
【
図9】本開示のある実施形態による、トレンチの一部の上面図を示す。
【
図10】本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイの一部の側面図を示す。
【
図11】本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイの形成に関連する後続の処理ステップの側面図を示す。
【
図12】本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイの形成に関連する後続の処理ステップの断面図を示す。
【
図13】本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイの形成に関連する後続の処理ステップの断面図を示す。
【
図14】本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイの形成に関連する後続の処理ステップの断面図を示す。
【
図15】本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイの概略を示す。
【
図16】本開示のある実施形態による、メモリデバイスの形式の装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示は、3Dメモリアレイ、及び3Dメモリアレイを処理する方法を含む。多くの実施形態は、千鳥状パターンに配置された複数の導電性コンタクトを含む基板材料、基板材料に形成された第1の絶縁材によって互いに分離される導電性材料の複数の平面を含む。導電性材料の複数の平面のそれぞれは、その中に形成された複数の窪みを含むことができる。第2の絶縁材は、絶縁材と導電性材料を介して蛇行形状に形成することができる。複数の導電ピラーは、導電性材料の複数の平面及び基板に実質的に垂直に延びるように配置することができる。複数の導電ピラーのそれぞれの個々の1つは、導電性コンタクトの異なる個々の1つに連結することができる。カルコゲニド材料は、複数の窪みのそれぞれの個々の1つのカルコゲニド材料が複数の導電ピラーの1つの周りに部分的に形成されるように、複数の窪みに形成することができる。
【0008】
本開示による3Dメモリアレイは、以前の3Dメモリアレイと比較して、メモリセルの密度を増加させる(例えば、ビット密度を増加させる)ことができる。例えば、本開示による3Dメモリアレイ内の導電線あたりのメモリセルの密度は、以前の3Dメモリアレイの密度の2倍であり得る。
【0009】
本開示による3Dメモリアレイは、千鳥状の配置(例えば、六角形の配置)の導電性コンタクト、及び導電性材料と絶縁材の交互の層を貫通する開口部を含む。千鳥状の配置は、誘電体の厚さを維持しながら開口部間の間隔を減らして、3Dメモリアレイに印加される電圧(複数可)を維持することができる。
【0010】
開口部(例えば、トレンチ)は、導電性材料(例えば、導電線材料)と絶縁材との交互の平面を通して形成することができる。トレンチは蛇行形状のトレンチにすることができる。例えば、トレンチは、例えば下の
図3に関連して説明されるように、第1の方向の導電性コンタクトの列と整列し、また第1の方向とは反対の第2の方向の導電性コンタクトの隣接する列と整列し得る。トレンチは絶縁材で満たすことができる。トレンチ内の絶縁材は、導電性材料の各平面を2つの部分に分岐させることができる。導電性材料の平面の各々の部分は、異なるアクセス線であり得る。アクセス線は、ワード線とも呼ばれてよく、データ線は、ビット線とも呼ばれてよい。
【0011】
導電性材料と絶縁材の交互の面を介して、トレンチに沿って複数の開口部を形成することができる。記憶素子材料(例えば、カルコゲニド材料)及び導電ピラーを各開口部に形成することができる。本明細書で説明されているように、トレンチは、3Dメモリアレイのメモリセルの数を増やしながらも、3Dメモリアレイの各フロアの静電容量を減らし、3Dメモリアレイの隣接するフロア間の外乱を減らす。本明細書で使用される場合、3Dメモリアレイの「フロア」は、3Dメモリアレイの水平面を指す。例えば、導電性材料の平面及び絶縁材の隣接する平面は、3Dメモリアレイのフロアであり得る。
【0012】
金属材料(例えば、ビア)は、開口部に対して直交する向きで導電ピラーに連結されてもよく、その結果、3Dメモリアレイの各メモリセルは、3Dメモリアレイの導電線の対(例えば、データ線とアクセス線)によって一義的にアドレス指定され得る。例えば、3Dメモリアレイの各メモリセルには、可能なアドレスが1つしかない場合がある。例えば、導電ピラーの1つ(例えば、複数のデータ線の1つのデータ線)及び導電性材料の平面の1つの一部(例えば、複数のアクセス線の1つのアクセス線)が挙げられる。
【0013】
本明細書で使用される場合、「a」または「an」は、何かの1つまたは複数を指すことができ、「複数の」は、そのようなもののうちの2つ以上を指すことができる。例えば、メモリセル(a memory cell)は、1つまたは複数のメモリセルを指すことができ、複数のメモリセル(a plurality of memory cells)は、2つ以上のメモリセルを指すことができる。さらに、単語「may(し得る)」は、本出願の全体を通して、必須の意味(すなわち、しなければならない)ではなく、許容的な意味(すなわち、する可能性がある、することが可能である)で用いられる。「含む」という用語及びその派生語は、「含むがこれに限定されない」ことを意味する。「連結された」という用語は、直接または間接的に接続されていることを意味し、特に明記されていない限り、ワイヤレス接続を含むことができる。
【0014】
本明細書の図は、最初の数字(複数可)が図面の図番号に対応し、残りの数字が図面の要素またはコンポーネントを識別する番号付け規則に従う。異なる図面間の類似の要素または構成要素は、類似の数字を使用することで識別されてよい。例えば、102は、
図1の要素「02」を指してよく、類似の要素は、
図2では202と呼ばれてよい。
【0015】
図1は、本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイ100の形成に関連する処理ステップの底面図を示す。
図1に示すように、基板材料102の平面に複数の導電性コンタクト104が形成されている。基板材料102は、絶縁材であり得る。例えば、基板材料102は、誘電体フィルムなどの誘電体材料であり得る。
図1に示されるように、複数の導電性コンタクト104は、六角形のパターンなどの千鳥状パターンで配置することができる。例えば、複数の導電性コンタクト104の個々の1つは、6つの他の導電性コンタクト104によって取り囲まれ得る。
【0016】
本明細書で使用される場合、「千鳥状パターン」は、一方向に互いに隣接しているが、別の方向には隣接していない複数の導電性コンタクトを指す。例えば、千鳥状パターンは、x方向(例えば、行)では互いに隣接しているが、y方向(例えば、列)では隣接していない導電性コンタクトを有し得る。例えば、
図1に示すように、複数の導電性コンタクト104は、互いに隣接しており、x方向で互いに整列している。しかし、複数の導電性コンタクト104は、y方向では互いに隣接していない。複数の導電性コンタクト104は、y方向で互いに整列しているが、複数の導電性コンタクト104は、y方向で行を互い違いにして(例えば、スキップして)いる。
図1は、導電性コンタクト104間の様々な間隔を示しているが、本開示による実施形態は、そのように限定されない。例えば、導電性コンタクト104間の間隔は、基板材料102全体にわたってほぼ同じであり得る。
【0017】
図2は、本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイ200の形成に関連する後続の処理ステップの側面図を示す。
図2は、絶縁材206の複数の平面によって互いにz方向に分離された(例えば、垂直方向に分離された)導電性材料208の複数の平面を示す。例えば、絶縁材206の第1の平面(例えば、底面)は、基板材料202の平面に形成(例えば、堆積)することができ、次に、導電性材料208の平面を絶縁材206の第1の平面に形成することができる。絶縁材206の追加の平面は、
図2に示されるように、交互の方式で導電性材料208に形成することができる。絶縁材206は、誘電体フィルムなどの誘電体材料であり得る。実施形態では、絶縁材206及び基板材料202は、同じタイプの絶縁材であり得る。
【0018】
導電性材料208の複数の平面のそれぞれの個々の1つは、以下、3Dメモリアレイ200のフロアと呼ぶ異なるレベルの3Dメモリアレイ200にあってよい(例えば、それらを形成することができる)。導電性材料208、とりわけ、金属(または半金属)材料、またはドープされたポリシリコン材料などの半導体材料を含む(例えば、それから形成される)ことができる。実施形態では、導電性材料208は、導電性炭素の平面であり得る。絶縁材206の例には、酸化ケイ素などの誘電体材料が含まれるが、これに限定されない。導電性材料208の6つの平面及び絶縁材206の7つの平面が
図2に示されている。絶縁材206の第7の平面は、3Dメモリアレイ200の最上層であり得る。導電性材料208及び絶縁材206の平面の数は、
図2に示される数に限定されない。導電性材料208及び絶縁材206は、6つより多くのフロアまたは6つより少ないフロアに配置することができる。
【0019】
図3は、本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイ300の形成に関連する後続の処理ステップの上面図を示す。
図3は、開口部(例えば、トレンチ)310の形成後の、
図2に示される導電性材料208の平面のいずれか1つを通る断面図である。トレンチ310は、
図2に示される導電性材料208及び絶縁材206の交互の平面を通して形成され得る。基板材料202及び導電性コンタクト304は、以下の
図4Cに関連して説明されるように、トレンチの底部であり得る。
【0020】
トレンチ310は、絶縁材312で満たすことができる。絶縁材312は、誘電体材料であり得る。実施形態では、絶縁材312と基板材料202は、同じ種類の絶縁材であってもよい。導電性コンタクト304は、導電性コンタクト304が絶縁材312の下にあることを示すために破線の円で表されている。換言すれば、絶縁材312は、トレンチ310内に形成され、絶縁材202及び導電性コンタクト304の平面と接触している。
【0021】
トレンチ310は、蛇行形状のトレンチであり得る。例えば、トレンチ310は、導電性コンタクト304の列を第1の方向(例えば、左から右)に通過し、次に、導電性コンタクト304の隣接する列を、第1の方向とは反対の第2の方向(例えば、右から左へ)に通過することができる。
図3の例を参照すると、トレンチ310は、
図3の上部にある導電性コンタクト310の第1の列を左から右に通過し、次に「向きを変え」て、導電性コンタクト304の次の(第2の)列(第1の列に隣接)を右から左に通過する。トレンチ310は再び「向きを変え」、導電性コンタクト304の次の(第3の)列(第2の列に隣接する)を左から右に通過する。トレンチ310は、再び「向きを変え」、導電性コンタクト304の次の(第4の)列(第3の列に隣接)を右から左に通過し、次に再び「向きを変え」、
図3の下部の導電性コンタクト304の次の(第5の)列(第4の列に隣接)を左から右に通過する。したがって、絶縁材312は、絶縁材202及び導電性材料208を介して蛇行形状に形成することができる。
【0022】
絶縁材312及びトレンチ310は、導電性材料308の各平面を2つの部分に分岐することができる。第1の部分308-1及び第2の部分308-2である。導電性材料308の平面の各部分は、フロアの異なるアクセス線(例えば、ワード線)であり得る。例えば、第1の部分308-1は、3Dメモリアレイ300のフロアの第1のアクセス線であり得、第2の部分308-2は、3Dメモリアレイ300の同じフロアの第2のアクセス線であり得る。
【0023】
図4A~4Cは、本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイ400の形成に関連する後続の処理ステップの様々な図を示す。例えば、
図4Aは、後続の処理ステップ後の3Dメモリアレイ400の導電性材料408の平面のうちの1つを通る上面図を示している。
図4Bは、後続の処理ステップ後の断面線A-A’に沿った3Dメモリアレイ400の概略的な断面図を示す。
図4Cは、後続の処理ステップ後の断面線B―Bに沿った3Dメモリアレイ400の概略的な断面図を示す。
【0024】
図4A及び4Bに示されるように、複数の開口部414は、導電性材料408及び絶縁材406、ならびにトレンチ410内の絶縁材412の交互の平面を通して形成され得る。複数の開口部414の直径は、トレンチ410の幅よりも大きくすることができる。実施形態では、マスキング材料416(例えば、ハードマスキング材料)は、複数の開口部414を形成する前に、絶縁材406の最上面に形成することができる。マスキング材料416は、導電性材料408、絶縁材406、及び絶縁材412よりも遅いエッチング速度にすることができる。実施形態では、マスキング材料416は、複数の開口部414の形成に続いて除去することができる。
【0025】
複数の開口部414のそれぞれの個々の1つの側壁は、4つの部分(必ずしも均等な4分の1でない)に分割することができる。側壁の第1の部分は、交互の面における導電性材料408及び絶縁材406の第1の部分408-1であり得る。側壁の第1の部分に隣接する第2の部分は、トレンチ410に形成された絶縁材412であり得る。側壁の第2の部分に隣接する第3の部分は、交互の面の導電性材料408及び絶縁材406の第2の部分408-2であり得る。側壁の第3及び第1の部分に隣接する第4の部分は、トレンチ410に形成された絶縁材412であり得る。基板材料402及び導電性コンタクト404は、複数の開口部414の底部であり得る。
【0026】
複数の開口部414のそれぞれは、導電性コンタクト404の異なる個々の1つとほぼ同心であり得る。したがって、複数の開口部414は、導電性コンタクト404の千鳥状の(例えば、六角形の)配置を有することができる。
図4は、開口部414間の様々な間隔を示しているが、本開示による実施形態は、そのように限定されない。例えば、開口部414間の間隔は、ほぼ同じであり得る。
図4Cに示されるように、一対の開口部414の間のトレンチ410に形成された絶縁材412は、複数の開口部414の形成後も残る。
【0027】
図5は、本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイ500の形成に関連する後続の処理ステップの断面図を示す。
図5に示されるように、複数の窪み515が、各平面の導電性材料508に形成され得る。例えば、選択的エッチング操作を実行して、等方性の方式で複数の窪み515を形成することができる。エッチングの化学作用は、導電性材料508が絶縁材506よりも速くエッチングされるように選択することができる。選択的エッチング操作は、ドライエッチング操作またはウェットエッチング操作であり得る。実施形態では、マスキング材料516は、複数の窪み515の形成に続いて除去することができる。
【0028】
図6は、本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイ600の形成に関連する後続の処理ステップの断面図を示す。
図6に示すように、記憶素子材料620は、
図5に示されている複数の窪み515に形成され得る。記憶素子材料620は、自己選択的記憶素子材料(例えば、選択デバイス及び記憶素子の両方として機能することができる材料)として機能することができる、カルコゲニド合金及び/またはガラスなどのカルコゲニド材料であってよい。例えば、記憶素子材料620は、それに印加されるプログラムパルスなどの印加電圧に応答することができる。閾値電圧未満の印加電圧の場合、記憶素子材料620は、非導電状態(例えば、「オフ」の状態)のままであってよい。あるいは、閾値電圧よりも大きい印加電圧に応答して、記憶素子材料620は、導電状態(例えば、「オン」の状態)に入ってよい。さらに、所与の極性における記憶素子材料620の閾値電圧は、印加電圧の極性(例えば、正または負)に基づいて変化することができる。例えば、閾値電圧は、プログラムパルスの極性が正か負かに基づいて変化することができる。
【0029】
記憶素子材料620として機能し得るカルコゲニド材料の例には、インジウム(In)-アンチモン(Sb)-テルル(Te)(IST)材料、例えば、In2Sb2Te5、In1Sb2Te4、In1Sb4Te7など、及びゲルマニウム(Ge)-アンチモン(Sb)-テルル(Te)(GST)材料、例えば、Ge8Sb5Te8、Ge2Sb2Te5、Ge1Sb2Te4、Ge1Sb4Te7、Ge4Sb4Te7などが含まれ、カルコゲニド材料の中でも特に、例えば、動作中に相が変化しない合金(例えば、セレンベースのカルコゲニド合金)を含む。さらに、カルコゲニド材料は、低濃度の他のドーパント材料を含み得る。カルコゲナイド材料の他の例には、テルル-ヒ素(As)-ゲルマニウム(OTS)材料、Ge、Sb、Te、シリコン(Si)、ニッケル(Ni)、ガリウム(Ga)、As、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、インジウム(In)、セレン(Se)、酸素(O)、硫黄(S)、窒素(N)、炭素(C)、イットリウム(Y)、及びスカンジウム(Sc)材料、及びそれらの組み合わせが含まれる。本明細書で使用される、ハイフンでつないだ化学成分の表記は、特定の混合物または化合物に含まれる要素を示し、示される要素を伴う全ての化学量論を表すことを意図している。実施形態では、カルコゲニド材料は、カルコゲニドガラスまたはアモルファスカルコゲニド材料であり得る。
【0030】
記憶素子材料620は、記憶素子材料620をコンフォーマルに堆積することによって、窪み515に形成することができる。記憶素子材料620の表面(例えば、
図6に示される開口部614に面する表面)が、
図6に示されるように、絶縁材606の表面(例えば、開口部614に面する表面)とほぼ同一平面上にあるように、記憶素子材料620を形成した後に、エッチングバック操作などのエッチング操作を実行することができる。エッチング操作は、ドライエッチング操作またはウェットエッチング操作であり得る。
図6は、複数の窪み515に閉じ込められた記憶素子材料620を示しているが、実施形態はそのように限定されない。例えば、複数の窪み515における記憶素子材料620の形成中に、記憶素子材料620は、複数の開口部614の側壁上(例えば、開口部614に面する絶縁材606の表面上)に形成され得る。
【0031】
図7A及び
図7Bは、本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイ700の形成に関連する後続の処理ステップの様々な図を示す。例えば、
図7Aは、後続の処理ステップの断面図を示している。
図7Bは、後続の処理ステップ後の断面線C―C‘に沿った上面図を示している。
【0032】
図7A及び7Bに示されるように、導電ピラー718は、
図6に示される複数の開口部614のそれぞれの個々の1つに形成され得る。導電ピラー718は、交互の面で導電性コンタクト704及び絶縁材706と接触して形成され得、交互の平面内にあり、それぞれの個々の窪み515に形成された記憶素子材料720と接触して形成でき、それぞれの個々の窪み515に形成された記憶素子材料720が導電ピラー718の周りに部分的に(例えば、完全にではなく)形成されるようにする。実施形態では、導電ピラー718は、複数の開口部614の側壁に形成された可能性のある記憶素子材料720と接触して形成することができる。実施形態では、導電ピラー718は、導電性材料708を含むことができる。導電ピラー718は、電極シリンダーであってよい。
図7A及び7Bは、導電ピラー718を中実シリンダーとして示しているが、実施形態では、導電ピラー718は、中空シリンダーまたはトロイダル(例えば、チューブ)であり得る。導電ピラー718は、数ある中でも、金属(または半金属)材料、またはドープされたポリシリコン材料などの半導体材料を含むことができる。ただし、他の金属、半金属、または半導体材料も使用することができる。
【0033】
図7A及び7Bに示す実施形態では、複数の開口部614のそれぞれの個々の1つに形成された導電ピラー718は、導電性材料708と絶縁材706の交互の平面に実質的に垂直に延びるように配置される。複数の開口部614のそれぞれの個々の1つに形成された記憶素子材料720及び導電ピラー718は、実質的に円形に同心円状に(例えば、導電性コンタクト704に)形成される。しかし、本開示の実施形態は、完全またはほぼ完全な円形に限定されない。例えば、本明細書で使用される場合、「同心」は、例えば楕円形を含む任意の形状で互いに実質的に囲んでいる構造を指すことができる。
【0034】
上記の
図3に関連して説明され、
図7A及び7Bに示されるように、トレンチ710内に形成された絶縁材712は、導電性材料708の各平面を第1の部分708-1及び第2の部分708-2に分岐させる。記憶素子材料720は、導電性材料708の窪み615に形成されるので、絶縁材712は、平面内の導電性材料708の第1の部分708-1と接触する記憶素子材料720を、平面内の導電性材料708の第2の部分708-2と接触している記憶素子材料720から隔離する。
【0035】
3Dメモリアレイ700は、複数の垂直スタックを含むことができる。それぞれの個々のスタックは、導電ピラー718、導電ピラー718に連結された導電性コンタクト704、第1の部分708-1及び導電ピラー718と接触して形成された記憶素子材料720、及び第2の部分708-2及び導電ピラー718との接触で形成された記憶素子材料720を含むことができる。
【0036】
明確にするために、及び本開示の実施形態を不明瞭にしないように、
図7A及び7Bには示していないが、例えば、材料の相互拡散に対する接着層またはバリアを形成するため、及び/または組成物の混合を軽減するために、他の材料が、記憶素子材料720、及び/または導電ピラー718の前、後、及び/または間に形成されてよい。さらに、
図7A及び7Bに示す実施形態では、絶縁材706の最上面より上に形成され得る記憶素子材料720及び/または導電ピラー718の任意の部分が、それぞれの個々の導電ピラー718を互いに分離するために、例えば、エッチング及び/または化学機械研磨(CMP)によって除去されている。それぞれの個々の導電ピラー718を互いにさらに隔離するために、絶縁材717を導電ピラー718上に形成して、導電ピラー718をキャップすることができる。絶縁材717は、絶縁材706とは異なる絶縁材であり得る。
【0037】
実施形態では、異なる絶縁材の交互の平面を基板材料702に形成することができる。開口部312、複数の開口部414、及び複数の窪み515は、上記の
図3~7Bに関連して説明したように、異なる絶縁材の交互の平面に形成することができる。異なる絶縁材の交互の平面の1つを除去することができ、導電性材料708をその場所に形成することができる。すなわち、異なる絶縁材の交互の面の1つを導電性材料708で置き換えて、絶縁材706によって互いに分離された複数の面に導電性材料708を形成することができる。例えば、異なる絶縁材の交互の平面の1つは、複数の窪み515を形成した後、または複数の窪み515に記憶素子材料720を形成した後に、導電性材料で置き換えることができる。
【0038】
実施形態では、
図4A~4Cに戻って参照すると、複数の開口部414は、絶縁材406及び導電性材料408とは異なる、絶縁材412に対するエッチング速度及び/またはエッチング選択性を有するエッチングの化学作用を用いて形成することができる。例えば、エッチングの化学作用は、絶縁材412をエッチングすることができるが、交互の平面の絶縁材406及び導電性材料408をエッチングすることはできない。結果として、開口部414は、選択的エッチング操作から得る円形エッチングとトレンチ410との組み合わせを含むことができる。開口部414の個々の1つに面する導電性材料408の部分は、
図4Aに示される円形の表面とは対照的に、線形(例えば、平坦)の表面を有することができる。開口部414を形成するための選択的エッチング操作に続いて、複数の窪み515を形成することができる。記憶素子材料720の形状は、トレンチ410に形成された窪み515(例えば、等方性窪み)のうちの1つによって定めることができる。導電ピラー718は、部分的に湾曲した表面と部分的に線形(例えば、平坦な)表面を有することができる、なぜなら開口部414は、選択的エッチング操作から円形のエッチング及びトレンチ410の組み合わせとすることができるからである。
【0039】
図8は、本開示のある実施形態による、
図7A及び
図7Bに示す3Dメモリアレイ700のメモリセル822を示す。3Dメモリアレイ700の各メモリセル822は、導電性材料808の複数の平面のうちの1つの第1の部分808ー1と第2の部分808ー2(
図8には示さず)のいずれかと、複数の開口部614の個々の1つに形成された1つの導電ピラー818の部分を含む。3Dメモリアレイ700のそれぞれの個々のメモリセル822はまた、導電性線材料808の複数の平面のうちの1つの第1の部分808-1または第2の部分808-2のいずれかに形成された窪みに形成された記憶素子材料820を含む。第1の部分808-1または第2の部分808-2は、導電ピラー818の一部分と実質的に同一平面上にあるが、電気的に分離されている。したがって、それぞれの個々のメモリセル822は、各導電性材料808の一部分と実質的に同一平面上にある。導電ピラー818及び導電性材料808の平面のそれぞれの個々の対ごとに2つのメモリセル822が存在する。例えば、第1の部分808-1と接触している記憶素子材料820を、第2の部分808-2と接触している記憶素子材料820から分離する、絶縁材712がトレンチ710内に形成された結果として、3Dメモリアレイ700のフロアごとに2つのメモリセル822が存在する。したがって、3Dメモリアレイ700のメモリセル822の量は2倍になる。
【0040】
記憶素子材料820は、導電性材料808の窪みに形成されるので、記憶素子材料820は、異なる寸法の曲面を有することができる。
図8に示されるように、導電性材料808と接触する記憶素子材料820の表面は、導電ピラー818と接触する記憶素子材料820の表面よりも大きい。記憶素子材料820の対向する表面の異なる領域は、窓の拡大を促すことができる。
図8は、導電性材料808の平面よりも厚い記憶素子材料820を示しているが、実施形態はそのように限定されない。例えば、記憶素子材料820及び導電性材料は、ほぼ同じ厚さを有することができる。
【0041】
図9は、本開示のある実施形態による、トレンチ911の一部の上面図を示す。トレンチ911は、
図3に示されるトレンチ310に類似することができるが、ただしトレンチ310とは対照的に、トレンチ911が波状プロファイルを有する。複数の開口部(例えば、
図4に示される複数の開口部414)は、トレンチ910の広い部分915が開口部の間にあるように、トレンチ911の狭い部分913の近くに形成することができる。絶縁材912はトレンチ911に形成することができ、絶縁材412に類似させることができる。
【0042】
トレンチ911の波状プロファイルは、導電性材料908の等方性の窪みを設けることができるので、記憶素子材料(例えば、
図7Bに示される記憶素子材料720)の横方向の厚さは、トレンチ911の長さに沿って一定である。トレンチ911の波状プロファイルは、蛇行トレンチ911を形成する際に使用されるマスク(「スネークトレンチ」マスク)と導電ピラー(例えば、導電ピラー718)を形成する際に使用されるマスク(「垂直ピラー」マスク)の間のオーバーレイの変動によって引き起こされ得るトレンチ911の長さの変動を、低減または最小化することができる。
【0043】
図10は、本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイ1000の一部の側面図を示す。
図10に示されるように、導電性材料1008の平面は、3Dメモリアレイ1000の面に「ステップ」を形成するように、ずらされた長さを有することができる。それぞれの個々の「ステップ」は、3Dメモリアレイ1000の個々のフロアに対応する。個々の導電性コンタクト1026は、導電性材料1008の個々の平面のそれぞれの部分に連結されている。
図10は、3Dメモリアレイ1000の各フロアの第2の部分1008-2に連結された導電性コンタクト1026を示している。
図10には示されていないが、導電性コンタクト1026は、3Dメモリアレイ1000の別の側にある3Dメモリアレイ1000の各フロアの第1の部分1008-1に連結することができる(例えば、
図10の鏡像)。導電性コンタクト1026は、「ステップ」の端部にまたは端部の近くに形成され得る。
【0044】
実施形態では、第1の複数の導電線(例えば、ビア)は、
図7A及び7Bに示される導電性コンタクト704と接触して形成(例えば、堆積)され得る。例えば、第1の複数の導電線は、
図7Bに示されるように、導電性コンタクトの列に(例えば、y方向に)連結することができる。導電性コンタクト704に連結された導電ピラー718は、ローカルデータ線と呼ばれ得、一方、導電性コンタクト704に連結された第1の複数の導電線は、グローバルデータ線と呼ばれ得る。
【0045】
第2の複数の導電線(例えば、ビア)は、導電性コンタクト1026と接触して形成(例えば、堆積)され得る。第2の複数の導電線は、それぞれの個々の導電性コンタクト1026と接触して形成することができる。すなわち、それぞれの個々の第2の複数の導電線は、導電性コンタクト1026の単一のものに連結されている。導電性材料1008の平面の部分1008-1及び1008-2は、ローカルアクセス線と呼ばれ得、一方、導電性コンタクト1026に連結された第2の複数の導電線は、グローバルアクセス線と呼ばれ得る。したがって、3Dメモリアレイ1000の各メモリセル(例えば、
図8に示されるメモリセル822)は、1つの第1の複数の導電線及び1つの第2の複数の導電線を介して個別に対処され得る。
【0046】
3Dメモリアレイ1000を復号するための第1の複数の導電線及び第2の複数の導電線の変位は、メモリアレイ1000を含むメモリデバイス(例えば、
図16に示されるメモリデバイス1670)の面積効率を改善することができる。デコーダ回路構成(例えば、デコーダ回路構成1672)は、メモリデバイス1670の複数の3Dメモリアレイブロックによって共有することができる。本明細書で使用される場合、「デコーダ回路構成」は、行デコーダ回路構成及び/または列デコーダ回路構成を含み得る、及び/またはそれらを指し得る。
【0047】
図10は、
図7Aに示されている3Dメモリアレイ700の4つのフロアの一部を示している。しかし、3Dメモリアレイ700は、4つを超えるフロアまたは4つ未満のフロアを含むことができる。
【0048】
図11は、本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイ1130の形成に関連する後続の処理ステップの側面図を示す。
図11に示されている処理ステップは、
図1に示されている処理ステップの後に続く。
【0049】
図11は、導電性材料1108の複数の平面の反対側に形成された複数の平面の絶縁材を示している。例えば、絶縁材1106の第1の平面は、基板材料1102に形成(例えば、堆積)することができ、次に、導電性材料1108の平面を絶縁材1106の第1の平面に形成することができる。次に、絶縁材1106の第2の平面を、導電性材料1108の平面に形成することができる。絶縁材1106及び導電性材料1108は、それぞれ、
図2に示される絶縁材206及び導電性材料208に類似することができる。
【0050】
図2の実施形態とは対照的に、別の絶縁材1132が、複数の平面において、絶縁材1106に形成される。絶縁材1132は、絶縁材1106とは異なる絶縁材であり得る。例えば、絶縁材1106は酸化物材料であり得、絶縁材1132は窒化物材料であり得る。あるいは、絶縁材1106は窒化物材料であり得、絶縁材1132は酸化物材料であり得る。実施形態では、導電性材料1108は、このようなグラフェンの薄い平面としてグラフェン材料とすることができる。例えば、グラフェンの平面の厚さは約2ナノメートルにすることができる。絶縁材1106及び導電性材料1108の追加の平面は、
図11に示されるように、間に形成された絶縁材1132の追加の平面を用いて、上記のように形成され得る。
【0051】
具体的には示されていないが、上記の
図3に関連して説明したトレンチ310などの開口部(例えば、トレンチ)は、絶縁材1106、導電性材料1108、及び絶縁材1132の平面を通して形成することができる。基板材料1102及び導電性コンタクト1104は、上記の
図4Cに関連して説明したように、トレンチの底部であり得る。トレンチは、絶縁材312などの絶縁材で満たすことができる。トレンチは、上記の
図3に関連して説明したように、蛇行形状のトレンチにすることができる。
【0052】
図12は、本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイ1230の形成に関連する後続の処理ステップの断面図を示す。絶縁材1206、導電性材料1208、及び絶縁材1232の平面を介してトレンチを形成した後、絶縁材1206、導電性材料1208、及び絶縁材1232、及びトレンチ内の絶縁材の平面を介して、複数の開口部1214を形成することができる。複数の開口部1214のそれぞれは、導電性コンタクト1204の異なる個々の1つとほぼ同心であり得る。したがって、複数の開口部1214は、導電性コンタクト1204の千鳥状の(例えば、六角形の)配置を有することができる。
【0053】
図12に示されるように、複数の窪み1234が、各平面の導電性材料1208に形成され得る。例えば、第1の選択的エッチング操作を実行して、等方性の方式で複数の窪み1234を形成することができる。エッチングの化学作用は、導電性材料1208が絶縁材1206及び1232よりも速くエッチングされるようにることができる。第1の選択的エッチング操作は、ドライエッチング操作またはウェットエッチング操作であり得る。複数の窪み1234は、
図6に示される複数の窪み615と同様の方法で形成することができる。
【0054】
図13は、本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイ1330の形成に関連する後続の処理ステップの断面図を示す。
図12に示される第1の選択的エッチング操作に続いて、第2の選択的エッチング操作を実行して、窪み1215を拡大して、
図13に示される窪み1336を形成することができる。
図13に示されるように、第2の選択的エッチング操作は、絶縁材1306の一部を除去し、その結果、絶縁材1306の少なくとも一部は、導電性材料1308と同一平面上にある。第2の選択的エッチング操作のエッチングの化学作用は、絶縁材1332と比較して、絶縁材1306に対して高い選択性を有することができる。
【0055】
図14は、本開示のある実施形態による、3Dメモリアレイ1432の形成に関連する後続の処理ステップの断面図を示す。
図14に示されるように、記憶素子材料1420は、
図13に示される複数の窪み1336内に形成され得る。記憶素子材料1420は、上記の
図6に関連して説明された記憶素子材料620に類似することができる。記憶素子材料1420は、記憶素子材料1420をコンフォーマルに堆積することによって、窪み1336に形成することができる。記憶素子材料1420の表面(例えば、開口部1314に面する表面が、
図14に示されるように、絶縁材1432の表面(例えば、開口部1314に面する表面)とほぼ同一平面上にあるように、記憶素子材料1420を形成した後に、エッチングバック操作などのエッチング操作を実行することができる。エッチング操作は、ドライエッチング操作またはウェットエッチング操作であり得る。
図14は、複数の窪み1336に閉鎖された記憶素子材料1420を示しているが、実施形態はそのように限定されない。例えば、複数の窪み1336における記憶素子材料1420の形成中に、記憶素子材料1420は、複数の開口部1314の側壁(例えば、開口部1314に面する絶縁材1332の表面)に形成され得る。
【0056】
図14に示すように、導電ピラー1418は、複数の開口部1314のそれぞれの個々の1つに形成することができる。導電ピラー1418は、それぞれの個々の窪み1336において導電性コンタクト1404、絶縁材1432、絶縁材1406と接触して、及びそれぞれの個々の窪み1336において記憶素子材料1420と接触して形成することができ、それぞれの個々の窪み1336に形成された記憶素子材料1420が、導電ピラー1418の周囲に部分的に(例えば、完全にではなく)形成されるようにする。実施形態では、導電ピラー1418は、複数の開口部1314の側壁に形成された可能性のある記憶素子材料1420と接触して形成することができる。導電ピラー1418は、
図7A及び7Bに示される導電ピラー718に類似することができる。それぞれの個々の導電ピラー1418を互いにさらに隔離するために、絶縁材1433を導電ピラー1418上に形成して、導電ピラー1418をキャップすることができる。絶縁材1433は、絶縁材1406及び1432とは異なる絶縁材であり得る。
【0057】
上記の
図7A及び7Bに関連して説明したように、トレンチ内に形成された絶縁材(例えば、トレンチ710内に形成された絶縁材712)は、導電性材料1408の各平面を第1の部分1408-1及び第2の部分1408-2に分岐させる。記憶素子材料1420は、導電性材料1408及び絶縁材1406の窪み1336に形成されるので、トレンチ内の絶縁材は、平面内の導電性材料1408の第1の部分1408-1と接触する記憶素子材料1420を、平面内の導電性材料1408の第2の部分1408-2と接触している記憶素子材料1420から隔離する。
【0058】
記憶素子材料1420は、導電性材料1408及び絶縁材1406の窪み1336に形成されるため、記憶素子材料1420は、異なる寸法の曲面を有する。導電性材料1408及び絶縁材1406と接触している記憶素子材料1420の表面は、導電ピラー1418と接触している記憶素子材料1420の表面よりも大きい。記憶素子材料1420の対向する表面の異なる領域は、窓の拡大を促すことができる。3Dメモリアレイ700と比較して、3Dメモリアレイ1430の窪み1336は、窪み615よりも大きい。したがって、窪み1336に形成された記憶素子材料1420の寸法は、窪み615に形成された記憶素子材料720の寸法よりも大きい。結果として、記憶素子材料1420の2つのコンタクト間の面積の差が増大する。したがって、3Dメモリアレイ1430のメモリセルを横切る電界は、3Dメモリアレイ700のメモリセルを横切る不均一な電界よりも不均一である。結果として、3Dメモリアレイ1430のメモリセルは、3Dメモリアレイ700のメモリセルと比較して、窓の拡大を増加することができる。
【0059】
図15は、本開示の実施形態による3Dメモリアレイ1500の概略を示す。3Dメモリアレイ1500は、
図7A及び7Bに関連して前述した3Dメモリアレイ700、及び
図14に関連して前述した3Dメモリアレイ1430に類似することができる。すなわち、3Dメモリアレイ1500は、本明細書で前述した処理ステップに従って(例えば、
図1~14に関連して)処理することができる。
図15は、複数の導電線1508、複数の導電線1540、及び複数のメモリセル1522の正方形または長方形の配置を示しているが、
図15は、3Dメモリアレイ1500の概略図であること、及び複数の導電線1508、複数の導電線1540、及び複数のメモリセル1522は、上記の
図1~14に関連して説明したように形成及び配置することができることが理解されよう。
【0060】
図15に示すように、アクセス線は、複数のフロア(例えば、水平面、立面、デッキ、平面)に配置することができる。例えば、アクセス線はN個のフロアに配置することができる。絶縁材(明確にするため、及び本開示の実施形態を曖昧にしないために
図15には示していない)によって、ワード線のフロアを分離することができる。このようにして、絶縁材によって分離されたアクセス線のフロアは、アクセス線/絶縁材のスタックを形成することができる。
【0061】
データ線は、アクセス線に対して実質的に垂直に配置することができ、アクセス線のN個のフロアより上の水平面(例えば、N+1のレベル)に位置してよい。各データ線は、アクセス線(例えば、第1の部分708-1)の近くに導電ピラー(例えば、
図7に示す導電ピラー714)を含むことができ、メモリセル(例えば、
図8に示すメモリセル822)は、導電ピラーとアクセス線の間に形成される。データ線とアクセス線のトポロジー的及び幾何学的配置は、簡単にするために直交しているものとして示されている。データ線及びアクセス線は、上記の
図1~14に関連して説明したように形成及び配置できる。
【0062】
例えば、3Dメモリアレイ1500は、複数の導電線1508-1及び1508-2(例えば、アクセス線)及び複数の導電線1540(例えば、データ線)を含むことができる。複数の導電線1508-1は、
図7A、7B、及び14に示される第1の部分708-1または1408-1に対応することができる。同様に、複数の導電線1508-2は、
図7A、7B、及び14に示される第2の部分708-2または1408-2に対応することができる。複数の導電線1508-1及び1508-2は、上記の
図10に関連して説明された第2の複数の導電線に類似することができる。複数の導電線1540は、上記の
図10に関連して説明された第1の複数の導電線に類似することができる。複数の導電線1508-1及び1508-2は、複数のフロアに配置することができる。
図15に示すように、複数の導電線1508-1及び1508-2は4つのフロアに配置されている。しかし、複数の導電線1508-1及び1508-2を配置することができるフロアの数は、この数に限定されない。複数の導電線1508-1及び1508-2は、より多くの、またはより少ないフロアに配置することができる。複数の導電線1508-1及び1508-2は、それぞれの個々のフロア内で互いに実質的に平行に配置されている。複数の導電線1508-1及び1508-2は、スタックで垂直に整列させることができる。例えば、複数のフロアのそれぞれにおける複数の導電線1508-1及び1508-2は、真上及び/または真下のフロアにおける複数の導電線1508-1及び1508-2と整列するように、各フロア内の同じ相対的な位置に配置することができる。絶縁材(例えば、
図2に関連して前述した絶縁材206、
図15には示していない)は、複数の導電線1508-1及び1508-2が形成されたフロアの間に配置することができる。トレンチ内に形成された絶縁材(例えば、
図7A及び7Bに関連して前述したトレンチ710に形成された絶縁材712;
図15には示されていない)は、それぞれの個々のフロアの複数の導電線1508-1及び1508-2の間に配置することができる。
【0063】
図15に示すように、複数の導電線1540は、複数の導電線1508-1及び1508-2が配置されているフロアとは異なるフロア(例えば、複数の導電線1508-1及び1508-2が配置されているフロアの上)に、互いに実質的に平行に配置することができる。例えば、複数の導電線1540(例えば、第1の複数の導電線)は、メモリアレイ1500の下部に配置することができる。
【0064】
複数の導電線1508-1及び1508-2のそれぞれについて
図15に示すインデックスは、特定のフロア及びそのフロア内の複数の導電線1508-1及び1508-2の位置(例えば、順序付け)を示す。例えば、インデックスWL
2,0を有する導電線は、フロア0内の位置2に配置される(例えば、位置2に配置されたアクセス線のスタックの底部に配置された3Dメモリアレイ1500のアクセス線)。インデックスWL
2,3を有する導電線は、フロア3内の位置2に配置される(例えば、位置2に配置されたアクセス線のスタックの最上部に配置された3Dメモリアレイ1500のアクセス線)。複数の導電線1508-1及び1508-2を配置することができるフロアの数、及び各フロアにおける複数の導電線1508-1及び1508-2の数は、
図15に示す数よりも多くてもよく、少なくてもよい。
【0065】
複数の導電線1540のうちの1つと複数の導電線1508-1及び1508-2のスタックとの各重なりにおいて、スタック内の複数の導電線1508-1及び1508-2のそれぞれの一部と交差するように、導電ピラー(例えば、導電ピラー718)は、複数の導電線1540及び複数の導電線1508-1及び1508-2に対して実質的に垂直に配向される。導電ピラーは、複数の導電線1508-1及び1508-2の近くに(例えば、隣に)形成され、その結果、メモリセル1522は、(例えば、
図8に関連して)本明細書で前述したように形成される。
【0066】
メモリセル1522は、導電ピラー及び複数の導電線1508-1及び1508-2が異なるフロアで互いに近接している場所の近くに3Dアーキテクチャで配置される。したがって、メモリセル1522は、複数のフロアに配置することができ、各フロアは、導電ピラーと複数の導電線1508-1及び1508-2との交点にメモリセルを有する。メモリセル1522のフロアは、(例えば、垂直に積み重ねられた)異なるフロアに形成することができる。3Dメモリアレイ1500は、複数の導電線1540のうちの共通のものを有するが、複数の導電線1508-1及び1508-2のうちの別個のものを有するメモリセル1522を含む。例えば、それぞれの個々のメモリセル1522は、複数の導電線1508-1及び1508-2のうちの個々の1つに対して実質的に同一平面上にあってよい。メモリセル1522は、複数の導電線1508-1及び1508-2と実質的に同じフロアに形成することができる。3Dメモリアレイ1500のメモリセル1522は、デコーダ回路構成(
図15には示していない)に連結することができる。例えば、
図15に関連してさらに説明するように、デコーダ回路構成を使用して、プログラムまたは検知動作中にメモリセル1522のうちの特定の1つを選択することができる。
【0067】
図16は、本開示のある実施形態による、3Dメモリデバイス1670の形式の装置のブロック図である。本明細書で使用される場合、「装置」は、例えば、回路もしくは回路構成、ダイもしくは複数のダイ、モジュールもしくは複数のモジュール、デバイスもしくは複数のデバイス、またはシステムもしくは複数のシステムなどの様々な構造または構造の組み合わせのいずれかを指すことができるが、これに限定されない。
図16に示すように、メモリデバイス1670は、3Dメモリアレイ1600を含むことができる。3Dメモリアレイ1600は、それぞれ
図7A、7B、及び14に関連して前述した3Dメモリアレイ700及び/または1430に類似し得る。
図16は、明確にするために、また本開示の実施形態を曖昧にしないように、単一の3Dメモリアレイ1600を示しているが、メモリデバイス1670は、任意の数の3Dメモリアレイ1600を含んでよい。
【0068】
図16に示すように、メモリデバイス1670は、3Dメモリアレイ1600に連結されたデコーダ回路構成1672を含むことができる。デコーダ回路構成1672は、3Dメモリアレイ1600と同じ物理デバイス(例えば、同じダイ)に含まれてよい。デコーダ回路構成1672は、3Dメモリアレイ1600を含む物理デバイスに通信可能に連結された別個の物理デバイスに含まれてよい。
【0069】
デコーダ回路構成1672は、3Dメモリアレイ1600で実行されるプログラム及び/または検知動作中に、アドレス信号を受信及びデコードして、3Dメモリアレイ1600のメモリセル(例えば、
図15に示すメモリセル1522)にアクセスすることができる。例えば、デコーダ回路構成1672は、プログラムまたは検知動作中、アクセスする3Dメモリアレイ1600の特定のメモリセルを選択する際に使用するデコーダ回路構成の部分を含むことができる。例えば、デコーダ回路構成の第1の部分を使用して、データ線(例えば、
図10に関連して説明されている第1の複数の導電線の1つ)を選択することができ、またデコーダ回路構成の第2の部分を使用して、アクセス線(例えば、
図10に説明されているフロアの1つの第2の部分1008-2)を選択することができる。メモリセル(例えば、メモリセル822)の導電ピラー(例えば、
図8に示す導電ピラー818)は、例えば、導電ピラーに連結された垂直トランジスタなどのセレクタを使用して選択することができる。デコーダ回路構成1672は、3Dメモリアレイ1600で実行されるプログラム動作または検知動作中に、複数の垂直スタック(例えば、
図15に関連して示され、説明した垂直スタック)のうちの1つの導電ピラーと、複数の導電線のうちの1つ(例えば、複数の導電線1508-1及び1508-2のうちの1つ)とにアクセス電圧を印加することができる。
【0070】
図16に示される実施形態は、本開示の実施形態を不明瞭にしないように図示されていない追加の回路構成、論理回路、及び/または構成要素を含み得る。例えば、メモリデバイス1670は、他の動作の中で特に、データを検知(例えば、読み取り)、プログラム(例えば、書き込み)、移動、及び/または消去する動作など、3Dメモリアレイ1600に対して動作を実行するコマンドを送信するコントローラを含むことができる。さらに、メモリデバイス1670は、入力/出力(I/O)回路構成を通してI/Oコネクタを介して提供されるアドレス信号をラッチするアドレス回路構成を含むことができる。さらに、メモリデバイス1670は、メモリアレイ(複数可)1600とは別に及び/またはメモリアレイ(複数可)1600に加えて、例えば、DRAMまたはSDRAMなどのメインメモリを含み得る。
【0071】
本明細書では特定の実施形態が示され説明されたが、示される特定の実施形態は、同じ結果を達成するように計算された構成と置き換えられ得ることを、当業者は理解するであろう。本開示は、本開示のいくつかの実施形態の適合形態または変形形態を含むことを意図する。上記の説明は、例示目的であり、限定目的ではないことを理解されたい。上記の実施形態の組み合わせ、及び本明細書に具体的に記載されていない他の実施形態は、上記の説明を検討することで、当業者には明らかとなるであろう。本開示のいくつかの実施形態の範囲は、上記の構造及び方法が使用される他の用途を含む。したがって、本開示のいくつかの実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲と、添付の特許請求の範囲に権利を与えられた内容と同等物の全範囲とを参照して、特定されるべきである。
【0072】
前述の発明を実施するための形態では、本開示を簡素化する目的で、いくつかの特徴が単一の実施形態にまとめられている。本開示のこの方法は、本開示の開示された実施形態が、各請求項に明確に列挙された特徴より多くの特徴を使用する必要があるという意図を反映するものとして、解釈されるべきではない。むしろ、下記の特許請求の範囲が反映するように、発明の主題は、開示された単一の実施形態の全ての特徴よりも少ない特徴で存在する。したがって、下記の特許請求の範囲は、本明細書では発明を実施するための形態に組み込まれ、各請求項は、別個の実施形態として独立している。