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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-26
(45)【発行日】2024-05-09
(54)【発明の名称】折り畳んで固定可能な三つ折り食器
(51)【国際特許分類】
   A47G 21/00 20060101AFI20240430BHJP
【FI】
A47G21/00 V
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023075827
(22)【出願日】2023-05-01
【審査請求日】2023-05-01
(31)【優先権主張番号】112111791
(32)【優先日】2023-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】523164573
【氏名又は名称】冠蓋企業有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUAN GAI ENTEPRISE CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.360-28,Sec.2,Wenyuan Rd.,Beidou Township,Changhua County 521,Taiwan,
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】謝獻章
【審査官】石井 茂
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05940974(US,A)
【文献】米国特許第04615120(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2022/0354286(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 19/00
A47G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
先から順に繋げられる食器ヘッド、第一棒及び第二棒を含み、
前記食器ヘッドは、機能部及び前記機能部から後ろへ伸びる首部を含み、
前記第一棒は、先端の辺縁が前記首部における後端の辺縁と折曲げ可能に繋げられ、
前記第二棒は、先端の辺縁が前記第一棒後端の辺縁と折曲げ可能に繋げられ、前記第二棒は、底部に位置制限部を有し、
前記第二棒と前記第一棒とが折り畳まれる場合には、折り畳まれた前記第二棒と前記第一棒が前記食器ヘッドと折り畳むと、前記食器ヘッドが前記第二棒の前記位置制限部により、折り畳まれた位置に維持される、ことを特徴とする、折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項2】
前記首部は、係合穴を有し、
前記第一棒は、係合穴部を有し、前記食器ヘッドと折り畳む時に前記首部に覆われる部分に折り合い部分を有し、前記第二棒は、頂部に第一係合ブロックを有し、
前記位置制限部は、第二係合ブロックであり、前記第二棒の底部に接続され、前記第二棒と前記第一棒とが折り畳まれる時に、前記第一係合ブロックが前記係合穴部に係合すると共に前記第二係合ブロックが前記折り合い部分の上方に位置し、折り畳まれた前記第二棒と前記第一棒が前記食器ヘッドと折り畳む時に、前記第一棒の前記第二係合ブロックが前記食器ヘッドの前記係合穴に係合する、ことを特徴とする請求項1に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項3】
前記第二棒の一部を係合ブロック部分として定義すると、前記第二棒と前記第一棒が折り畳まれる時に、前記係合ブロック部分が前記折り合い部分と折り合い、前記第二係合ブロックは、前記係合ブロック部分の底部に接続される、ことを特徴とする請求項2に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項4】
前記第一係合ブロックは、前記係合ブロック部分の頂部に接続され、前記係合穴部は、少なくとも一部が前記折り合い部分に位置して前記第一係合ブロックの係合に用いられる、ことを特徴とする請求項3に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項5】
前記第一係合ブロックの前後位置は、前記第二係合ブロックの前後位置の前方に位置する、ことを特徴とする請求項3に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項6】
前記係合穴部は、左右両側に二つの第一側壁を有し、前記第一係合ブロックは、左右両側に、二つの第一側面を有し、前記第一係合ブロックが前記係合穴部に係合する時に、前記二つの第一側面が前記二つの第一側壁と接近して固定され、
前記係合穴は、左右両側に二つの第二側壁を有し、前記第二係合ブロックは、左右両側に二つの第二側面を有し、前記第二係合ブロックが前記係合穴に係合する時に、前記二つの第二側面が前記二つの第二側壁に接近して固定される、ことを特徴とする請求項2に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項7】
前記第一係合ブロックにおける左右方向の長さが前記係合穴部における左右方向の長さよりも大きく、
前記二つの第一側面は、頂部辺縁に、それぞれ、第一面取りを有し、各前記第一面取りは、前記係合穴部における各前記第一側壁の頂部辺縁と抵触するためのものであり、
前記第二係合ブロックにおける左右方向の長さが前記係合穴における左右方向の長さよりも大きく、
前記二つの第一側面は、頂部辺縁に、それぞれ、第二面取りを有し、各前記第二面取りは、前記係合穴における各前記第二側壁の頂部辺縁と抵触するためである、ことを特徴とする請求項6に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項8】
前記第一係合ブロックは、頂側に第一案内面を有し、前記第一案内面は、中央が高いと共に前後両側に高さが次第に低くなる弧形面であり、
前記第二係合ブロックは、頂側に第二案内面を有し、前記第二案内面は、中央が高いと共に前後両側に高さが次第に低くなる弧形面である、ことを特徴とする請求項7に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項9】
前記機能部は、フォーク又は勺部である、ことを特徴とする請求項2から8の何れかの一項に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項10】
前記機能部は、杓形状溝を有し、前記杓形状溝は、前記首部の内側まで伸びる部分が長溝を形成し、前記係合穴は、前記長溝の底側に設置され、
前記長溝は、前記第二棒、前記第一棒と前記食器ヘッドとが折り畳まれる時に第二棒の尾端を容納するためのものである、ことを特徴とする請求項9に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項11】
前記首部の底側と前記第一棒の先端との間に第一係合部品が形成され、前記第一棒の後端の底側と前記第二棒の先端との間に第二係合部品が形成される、ことを特徴とする請求項10に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項12】
前記第一棒は、係合穴部を有し、前記食器ヘッドと折り畳む時に前記首部により覆われる部分に折り合い部分を有し、
前記位置制限部は、前記第二棒における底部の左右辺縁と下へ伸びる二つの係合片を結合し、前記第二棒と前記第一棒とが折り畳まれる時に、前記二つの係合片が前記折り合い部分の上方に位置しており、前記首部は、左右辺縁に二つの凹部を形成し、折り畳まれた前記第二棒、前記第一棒が前記食器ヘッドと折り畳む時に、前記二つの係合片が前記二つの凹部を貫いて前記首部の左右両側に係合される、ことを特徴とする請求項1に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【請求項13】
前記第一棒は、左右辺縁に上へ伸びる二つの側方片を結合し、前記第二棒と第一棒とが折り畳まれる時に、前記第二棒の左右辺縁が前記二つの側方片間に係合される、ことを特徴とする請求項1又は12に記載の折り畳んで固定可能な三つ折り食器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳み食器に関し、特に、折り畳んで固定可能な三つ折り食器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、食器を内部に付けたドリング用缶蓋は、例えば台湾特許出願の第084211279号の「スプーンを内部に付けた缶蓋構成の改良」という特許出願において、缶蓋における底板の周縁に環部を突出して設置し、底板と環部との間に若干の位置決め柱、接合片及び係合片を設け、折り畳まれたスプーンを係合することにより、使用者がスプーンの側方を手で揉み上げる時に、折り畳まれたスプーンを円滑に取って用いることができる。
【0003】
上記スプーンを内部に付けたドリング缶蓋は、包裝する時に、人工でスプーンを折り畳んでから、折り畳まれたスプーンを、ドリング缶蓋の内側における位置決め柱、接合片及び係合片間に係合して固定するものである。上記折り畳まれたスプーンは、自動化の装置による折り畳みと包裝に変えようとすると、スプーン各部を折り畳む過程に、折り畳まれた部分が回復してつけあがることにより、その後他の部分を折り畳む操作が邪魔され、自動化治具でスプーンを折り畳む時に抵抗が生じてしまい、ひいては、動けないという問題がある。また、手を用いて折り畳まれたスプーンをドリング缶蓋に係合して包裝しかできないスプーン構成は、スプーンを包装する過程にスプーンが汚染され易く、衛生上の配慮が生じてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このことに鑑み、本発明は、食器が折り畳まれる後に折り畳まれた位置に維持されることから、三つ折り食器の構造を、自動化装置としての治具による折り畳みと包装に適用することができ、スプーンを人工で折り畳んでから缶蓋に入れて係合するという包装の形態が代わり、人力を省くと共に、食器を人工で包裝する時に生じる衛生上の配慮を避けることができる、折り畳んで固定可能な三つ折り食器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明は、先から順に繋げられる食器ヘッド、第一棒及び第二棒を含み、前記食器ヘッドは、機能部及び前記機能部から後ろへ伸びる首部を含む、折り畳んで固定可能な三つ折り食器を提供する。前記第一棒は、先端の辺縁が前記首部の後端の辺縁と折曲げ可能に繋げられる。前記第二棒は、先端の辺縁が前記第一棒の後端の辺縁と折曲げ可能に繋げられる。前記第二棒は、底部に位置制限部を有する。前記第二棒と前記第一棒とが折り畳まれた場合に、折り畳まれた前記第二棒、前記第一棒が前記食器ヘッドと折り畳む時に、前記食器ヘッドが前記第二棒の前記位置制限部により、折り畳まれた位置に維持される。
【発明の効果】
【0006】
本発明による効果は、第二棒と第一棒が折り畳まれた後に、折り畳まれた第二棒と第一棒を食器ヘッドに折り畳んで固定する過程に、前記食器ヘッドが前記位置制限部により、折り畳まれた位置に維持され、回復することがないことから、回復する動作により、自動化治具としての機械アームが食器ヘッドを折り畳む時に抵抗が生じてしまい、ひいては、動けない問題を避けることができ、本発明に係る三つ折りスプーンを、缶蓋に折り畳んで包装することに適用し、人工でスプーンを折り畳んでから缶蓋に入れて係合するという包装の形態が代わり、人工で包装することに生じる衛生上の疑慮を避けることができる、ということにある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の第一の好ましい実施例の斜視図である。
図2】本発明の第一の好ましい実施例の上面図である。
図3図2における3-3方向の断面図である。
図4図2における4-4方向の断面図である。
図5図2における5-5方向の断面図である。
図6】本発明の第一の好ましい実施例の右側面図である。
図7】本発明の第一の好ましい実施例に係る、第二棒を折り畳む動作の模式図である。
図8】本発明の第一の好ましい実施例に係る、第一棒と第二棒を折り畳む動作の模式図である。
図9】本発明の第一の好ましい実施例に係る、折り畳みが済んだ動作の模式図である。
図10】本発明の第二の好ましい実施例の斜視図である。
図11】本発明の第三の好ましい実施例の斜視図である。
図12】本発明の第三の好ましい実施例の右側面図である。
図13】本発明の第四の好ましい実施例の斜視図である。
図14】本発明の第五の好ましい実施例の斜視図である。
図15図14における15で示す箇所の拡大図である。
図16】本発明の第六の好ましい実施例の斜視図である。
図17】本発明の第六の好ましい実施例の上面図である。
図18図17における18A-18A方向の断面図である。
図19】本発明の第六の好ましい実施例に係る、第一棒と第二棒とを折り畳んだ斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明を一層明確に説明するために、好ましい実施例を挙げて図面を参照しながら以下に詳しく説明する。図1乃至図7は、示すように、本発明の第一の好ましい実施例に係る、折り畳んで固定可能な三つ折り食器100である。前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100は、先端、後端、左右両側及び上下両方向を含む食器であると共に、先から順に繋げられる食器ヘッド10、第一棒20及び第二棒30を含む。
【0009】
前記食器ヘッド10は、機能部12及び前記機能部12から後ろへ伸びる首部14を含み、前記首部14は、係合穴18を有する。第一の好ましい実施例において、前記機能部12は、勺部であり、しかも、頂側に杓形状溝16を有し、前記杓形状溝16は、後ろへ前記首部14の内側まで伸び、前記首部14の内側に長溝161を形成する。詳しく説明すると、上記係合穴18は、前記長溝161の底側に設置される。
【0010】
前記第一棒20は、前後方向に伸びる直棒体であり、先端の辺縁が前記首部14の後端の辺縁と折曲げ可能に繋げられる。前記首部14と前記第一棒20の先端との間には、第一接続辺21を有し、前記首部14の底側と前記第一棒20の先端との間には、第一係合部品22を形成する。前記第一係合部品22は、前記首部14の底側に形成される挿入棒221及び第一棒20の先端に形成されるリング222を含む。前記第一棒20は、前記食器ヘッド10と折り畳む時に前記首部14により覆われる部分に折り合い部分Aを有し、前記第二棒30と対応する位置に、係合穴部24を有する。第一の好ましい実施例においては、前記係合穴部24は、前後方向に伸びる長方形溝である。他の好ましい実施例においては、前記係合穴部24は、嵌入孔又は前後方向に伸びる長孔とされてもよい。図6図7に示すように、前記第一棒20と前記食器ヘッド10とが開かれた状態に、前記挿入棒221が前記リング222に係合して位置決める。前記第一棒20は、第一接続辺21を回転軸として前記食器ヘッド10と折り畳む時に、力を加えると、前記第一係合部品22を開放して前記リング222を前記挿入棒221から分離することができる。
【0011】
前記第二棒30は、前後方向に伸びる直棒体であり、先端の辺縁が前記第一棒20の後端の辺縁と折曲げ可能に繋げられる。前記第一棒20の後端と前記第二棒30の先端との間には、第二接続辺31を有し、前記第一棒20の後端の底側と前記第二棒30の先端との間には、第二係合部品32有する。前記第二係合部品32は、前記第一棒20の後端の底側に形成される係合ブロック321及び前記第二棒30の先端に形成される係合ブロック322を含む。前記第二棒30は、頂部に、前記係合穴部24と組み合わせるための第一係合ブロック34を有する。前記第二棒30は、底部に、位置制限部Xを有する。この好ましい実施例においては、前記位置制限部Xが、前記係合穴18と組み合わせるための第二係合ブロック36である。図6図7に示すように、前記第二棒30と前記第一棒20とが開かれた状態にある時に、前記係合ブロック322が前記係合ブロック321に係合して位置決める。前記第二棒30は、第二接続辺31を回転軸として前記第一棒20と折り畳む時に、力を加えると、前記第二係合部品32を開放して、前記係合ブロック322を前記係合ブロック321から分離することができる。前記第二棒30と前記第一棒20とが折り畳まれた後には、前記第一係合ブロック34が前記係合穴部24に係合すると共に前記第二係合ブロック36が前記折り合い部分Aの上方に位置する。
【0012】
上記第一の好ましい実施例において、図6乃至図9に示すように、前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100は、前記第二棒30と前記第一棒20が折り畳まれる時に、前記第二棒30の第一係合ブロック34が前記係合穴部24に係合することから、回復することがない。位置制限部Xとしての前記第二係合ブロック36は、前記係合穴18と対応する位置まで回転する。次に、折り畳まれた第二棒30、第一棒20が前記食器ヘッド10と折り畳む時には、前記第二係合ブロック36が、前記係合穴18が回転した後に入り可能位置に位置することから、前記食器ヘッド10が、前記第二係合ブロック36を介して前記係合穴18に係合する形態により、折り畳まれた第一棒20と第二棒30に折り合うことから、回復することがない。そして、前記食器ヘッド10は、前記位置制限部Xにより、折り畳まれた位置に維持される。前記食器ヘッド10は、折り畳まれた第一棒20、第二棒30と折り畳む時に、前記食器ヘッド10の杓形状溝16が前記第二棒30を覆いながら前記第二棒30の尾端の部分を収納する。
【0013】
図1乃至図6に示すように、以下、第一の好ましい実施例に係る構造や特徴を詳しく説明する。前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100は、プラスチックを射出形成したものである。故に、前記食器ヘッド10、前記第一棒20及び前記第二棒30は、各部分に、ある程度の可撓性及び弾性をそれぞれ有する。前記第二棒30と前記第一棒20とが折り畳まれる時には、前記第二棒30を前記折り合い部分Aに折り合う尾端部分を係合ブロック部分Bとして定義すると、前記第二係合ブロック36が前記係合ブロック部分Bの底部に接続される。第一の好ましい実施例において、前記第一係合ブロック34は、前記係合ブロック部分Bの頂部に接続される。前記係合穴部24は、先端部が前記折り合い部分Aに位置する。そして、前記第一係合ブロック34は、前記第二棒30が前記第一棒20に回転するに伴い前記係合穴部24に係合する時に、前記係合穴部24の先端部に係合する。
【0014】
前記係合穴部24は、左右両側に二つの第一側壁241を有する。前記第一係合ブロック34は、左右両側に二つの第一側面341を有する。前記第一係合ブロック34は、頂側に第一案内面342を有する。前記第一案内面342は、中央が高いと共に前後両側に高さが次第に低くなる弧形面である。前記第一係合ブロック34は、左右方向の長さd1が前記係合穴部24における左右方向の長さd2よりも大きい。前記二つの第一側面341は、頂部辺縁に、それぞれ、第一面取り343を有する。各前記第一面取り343は、前記係合穴部24における各前記第一側壁241の頂部辺縁と抵触するためのものである。前記第一係合ブロック34は、前記係合穴部24に係合する時に、前記二第一面取り343により前記二つの第一側壁241の頂部辺縁と抵触し、前記係合穴部24における前記二つの第一側壁241を少々押すという形態により、前記係合穴部24に弾性係合し、前記二つの第一側面341を前記二つの第一側壁241に近接する。
【0015】
前記係合穴18は、左右両側に二つの第二側壁181を有する。位置制限部Xとしての前記第二係合ブロック36は、左右両側に、二つの第二側面361を有する。前記第二係合ブロック36は、頂側に第二案内面362を有する。前記第二案内面362は、中央が高いと共に、前後両側に高さが次第に低くなる弧形面である。前記第二係合ブロック36は、左右方向の長さd3が前記係合穴18における左右方向の長さd4よりも大きい。前記二つの第二側面361は、頂部辺縁に、それぞれ第二面取り363を有する。各前記第二面取り363は、前記係合穴18における各前記第二側壁181の頂部辺縁と抵触するためのものである。前記第二係合ブロック36が前記係合穴18に係合する時に、前記二つの第二面取り363により前記二つの第二側壁181の頂部辺縁と抵触する。前記係合穴18における前記二つの第二側壁181を少々押すという形態により、前記係合穴18に弾性係合し、前記二つの第二側面361を前記二つの第二側壁181に近接する。
【0016】
図7乃至図9に示すように、前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100は、プラスチックを射出形成する形態により、製造が済むと、前記食器ヘッド10、前記第一棒20及び前記第二棒30が、概ねU形という形態によりプラスチックを射出形成するモールドから離脱する。次に、前記食器ヘッド10は、自動化治具により挟んで固定される。まず、前記第二棒30は、自動化治具としての機械アームにより横方向に押され、前記第二棒30が前記第一棒20に向かう方向に折り畳まれる。図2乃至図5に示すように、折り畳まれている過程に、第二棒30が前記二第一面取り343により前記係合穴部24における二つの第一側壁241と抵触する時に、前記係合穴部24における前記二つの第一側壁241を少々押した形態により、前記係合穴部24に弾性係合する。そして、前記第一係合ブロック34は、前記二つの第一側面341が前記二つの第一側壁241に接近することにより、前記第二棒30が回復できないようにする。次に、自動化治具における他の機械アームは、折り畳まれた前記第一棒20と第二棒30を垂直水平に押し、折り畳まれた前記第一棒20と第二棒30を前記食器ヘッド10の方向に折り畳む。前記第二棒30の第二係合ブロック36が前記係合穴18に係合している過程には、前記第二棒30が前記二つの第二面取り363により前記係合穴18における二つの第二側壁181と抵触する時に、前記係合穴18における前記二つの第二側壁181を少々押すという形態により、前記係合穴18に弾性係合する。前記第二係合ブロック36は、前記二つの第二側面361が前記二つの第二側壁181に接近して、前記食器ヘッド10の位置を維持し、前記食器ヘッド10が前記第一棒20、第二棒30と折り畳んだ状態から回復することを避けることができる。
【0017】
本発明の第一の好ましい実施例は、第二棒30を介して、食器ヘッド10が、折り畳みの順番に従って第一棒20の係合穴部24と第二棒30の第二係合ブロック36に固定され、折り畳んで固定可能な三つ折り食器100の第二棒30と第一棒20とが折り畳まれた後に係合穴部24により固定され、回復することがない。折り畳まれた第一棒20、第二棒30と前記食器ヘッド10が折り畳まれた後に、前記食器ヘッド10が前記第二係合ブロック36を介して前記係合穴18に係合して固定し、回復することもない。故に、自動化治具により、順に第二棒30と第一棒20を折り畳んでから、折り畳まれた第一棒20、第二棒30と前記食器ヘッド10とを折り畳んでいる過程に、第二棒30が回復することにより、自動化治具としての機械アームにより第一棒20を前記食器ヘッド10に折り畳む時に抵抗が生じてしまい、ひいては、動けないという、問題を避けることができる。そして、本発明に係る、折り畳んで固定可能な三つ折り食器100を自動化の折り畳みと包装に適用し、人力を省くと共に、食器を人工で包裝する時に生じる衛生上の配慮を避けることができる。
【0018】
本発明は、上記の第一の好ましい実施例において第二棒30と第一棒20とに、折り畳む時に互いに係合する第一係合ブロック34と係合穴部24を設ける以外、自動化治具としての機械アームにより速い動作で前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100を折り畳むと、第二棒30と第一棒20が折り畳まれる後に、第二棒30が回復するまで、折り畳まれた第二棒30と第一棒20を前記食器ヘッド10の方向に折り畳む。この場合には、折り畳まれている過程に、前記第二棒30と第一棒20を折り畳む位置を維持することが必要にならない。従って、第二棒30と第一棒20との間に、第二棒30と第一棒20を、折り畳まれた状態を維持するための構造を設けることが必要にならない。つまり、第二棒30の第一係合ブロック34と第一棒20の係合穴部24を設けることが必要にならない。この時、前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100は、第一係合ブロック34及び係合穴部24を設けなくてもよく、前記第二棒30の底部にのみ前記位置制限部Xを設けると済む。つまり、前記第二棒30の底部にのみ、前記食器ヘッド10の係合穴18と組み合わせる第二係合ブロック36を設けると、折り畳まれた前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100を、折り畳まれた位置に維持し、回復することがない。それは、自動化の折り畳みと包装に適用される。
【0019】
本発明は、上記の第一の好ましい実施例において、前記係合穴部24と前記第一係合ブロック34とを組み合わせることは、左右両側に係合するという形態により固定され、前記係合穴18と前記第二係合ブロック36とを組み合わせることは、左右両側に係合するという形態により固定される。他の好ましい実施例において、前記係合穴部24及び前記係合穴18は、それぞれ、拡張可能弾性を持っていることから、係合穴部24を長方形、円形状などの他形状の孔溝に設け、第一係合ブロック34を、輪郭が前記係合穴部24よりも少々大きいブロック体に設け、前記第一係合ブロック34が前記係合穴部24に弾性係合して固定できるようにしてもよい。前記係合穴18を、例えば円形状の長方形以外に設け、第二係合ブロック36を、輪郭が少々前記係合穴18よりも大きいブロック体に設け、前記第二係合ブロック36が前記係合穴18に弾性係合して固定できるようにしてもよい。上記の変形を行った、折り畳んで固定可能な三つ折り食器100は、第二棒30と前記第一棒20が折り畳まれた後に第一係合ブロック34が前記係合穴部24に係合して固定し、前記第二棒30を第一棒20に折り畳むと、回復することがなく、折り畳まれた第一棒20、第二棒30が前記食器ヘッド10と折り畳むと、第二係合ブロック36が前記係合穴18に係合して固定することから、前記食器ヘッド10が回復することがない。
【0020】
本発明に係る機能部12は、上記の第一の好ましい実施例において前記機能部12を勺部とする以外に、前記機能部12をフォークとして設けてもよい。図1に示す本発明の第二の好ましい実施例において、前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100は、同様に、先から順に繋げられる食器ヘッド10、第一棒20及び第二棒30を含む。前記食器ヘッド10は、機能部12A及び前記機能部12Aから後ろへ伸びる首部14を含む。第二の好ましい実施例において、前記機能部12Aがフォークであると共に頂側にも杓形状溝16を有する。前記杓形状溝16は、後ろへ前記首部14の内側まで伸び、前記首部14の内側に長溝161を形成する。前記係合穴18は、前記長溝161の底側に設置される。第二の好ましい実施例において、第一棒20及び前記第二棒30について、残りの構造が第一の好ましい実施例に記載された第一棒20及び第一棒20の構造と同じであり、また、動作の形態及び生じる効果も同じである。
【0021】
図11図12に示す本発明の第三の好ましい実施例は、第一の好ましい実施例において、前記第一係合ブロック34を記第一棒20の頂部の位置に設置することを変形したものである。第三の好ましい実施例において、前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100は、第一係合ブロック34の前後位置が位置制限部Xとしての前記第二係合ブロック36の前後位置の前方に位置する。前記係合穴部24が前後に伸びる長さが、前記第一係合ブロック34を係合して固定するための位置を含む。そうすると、前記第一係合ブロック34は、位置が変わった時でも、依然として、前記第二棒30が前記第一棒20に回転するに伴い、前記係合穴部24に係合することができる。第三の好ましい実施例は、残りの構造が第一の好ましい実施例のほうと同じである。
【0022】
図1に示す第一の好ましい実施例及び図13に示す本発明の第四の好ましい実施例において、第四の好ましい実施例は、第一の好ましい実施例に係る、前記係合穴部24の形状を変形したものである。第四の好ましい実施例において、前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100は、前記係合穴部24Aにおける前後に伸びる長さが短くなることにより、前記係合穴部24Aが前記の折り合い部分Aにのみ位置する。前記係合穴部24Aが左右両側に有する二つの第一側壁241は、左右方向の長さが第一の好ましい実施例において、前記係合穴部24に、二つの第一側壁241における左右方向の長さと同じである。故に、前後に長さを短くした係合穴部24Aを依然として前記第二棒30における第一係合ブロック34の係合と固定に提供することができる。第四の好ましい実施例における残りの構造は、第一の好ましい実施例のほうと同じである。
【0023】
本発明に係る、第二棒30と第一棒20とを折り畳んだ位置を維持するための構成は、上記の第一の好ましい実施例において第一棒20及び第二棒30に、それぞれ、係合穴部24を設けること、及び、前記係合穴部24の第一係合ブロック34に係合する以外、第一の好ましい実施例における第二棒30と第一棒20を折り畳んだ位置を維持するための構造を変えてもよい。図14図15に示す本発明の第五の好ましい実施例において、前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100は、前記第一棒20の左右辺縁に上へ伸びる二つの側方片26を結合する。前記第二棒30と第一棒20とが折り畳まれる時に、前記第二棒30の左右辺縁が前記二つの側方片26間に係合し、前記第二棒30が前記二つの側方片26により、折り畳まれた位置に維持される。上記の本発明の第五の好ましい実施例は、残りの部分及び残り部分への変化が上記の第一の好ましい実施例のほうと同じである。
【0024】
本発明に係る、第一棒20と前記食器ヘッド10とが折り畳まれた位置を維持するための構成は、上記の第三の好ましい実施例において第一棒20及び食器ヘッド10に、それぞれ、第二係合ブロック36という形態の位置制限部Xを設けること、及び、前記位置制限部Xの係合穴18と組み合わせる以外、第三の好ましい実施例に係る、第一棒20と前記食器ヘッド10とを折り畳んだ位置を維持するための構造を変えてもよい。
【0025】
図16乃至図19に示す本発明の第六の好ましい実施例において、前記折り畳んで固定可能な三つ折り食器100は、前記第一棒20が前記食器ヘッド10と折り畳む時に前記首部14により覆われる部分に折り合い部分Aを有し、前記第二棒30における係合ブロック部分Bの底部に前記位置制限部Xを有する。前記位置制限部Xは、前記係合ブロック部分Bの底部の左右辺縁に下へ伸びる二つの係合片38を結合する。前記第二棒30と前記第一棒20とが折り畳まれる時には、前記二つの係合片38が前記折り合い部分Aの上方に位置する。前記二つの係合片38の位置に合わせて、前記食器ヘッド10における首部14の左右辺縁に二つの凹部141を形成する。折り畳まれた第二棒30、第一棒20が前記食器ヘッド10と折り畳む時に、前記二つの係合片38が前記二つの凹部141を貫いて前記首部14の左右両側に係合し、前記食器ヘッド10が位置制限部Xの二つの係合片38により、折り畳まれた位置に維持される。本発明の第六の好ましい実施例は、残りの部分及び残り部分の変化は、上記第三の好ましい実施例のほうと同じである。
【0026】
以上は、本発明における好ましい実施可能実施例に過ぎず、本発明の明細書及び特許の範囲に基づいた如何なる均等置換が本発明の特許範囲に含まれるとは言うまでもない。
【符号の説明】
【0027】
100 折り畳んで固定可能な三つ折り食器
10 食器ヘッド
12 機能部
12A 機能部
14 首部
141 凹部
16 杓形状溝
161 長溝
18 係合穴
181 第二側壁
20 第一棒
21 第一接続辺
22 第一係合部品
221 挿入棒
222 リング
24 係合穴部
24A 係合穴部
241 第一側壁
241A 第一側壁
26 側方片
30 第二棒
31 第二接続辺
32 第二係合部品
321 係合ブロック
322 係合ブロック
34 第一係合ブロック
341 第一側面
342 第一案内面
343 第一面取り
36 第二係合ブロック
361 第二側面
362 第二案内面
363 第二面取り
38 係合片
A 折り合い部分
B 係合ブロック部分
X 位置制限部
d1乃至d4 長さ
【要約】      (修正有)
【課題】自動化装置としての治具による折り畳みと包装に適用することができ、人力を省くと共に、食器を人工で包裝する時に生じる衛生上の配慮を避けることができる、折り畳んで固定可能な三つ折り食器を提供する。
【解決手段】折り畳んで固定可能な三つ折り食器は、順に繋げられる食器ヘッド、第一棒及び第二棒を含み、食器ヘッドは、首部を有し、第二棒は、底部に位置制限部を有し、第二棒と第一棒とが折り畳まれた場合に、折り畳まれた第二棒、第一棒が前記食器ヘッドと折り畳む時に、前記食器ヘッドが前記第二棒の前記位置制限部により、折り畳まれた位置に維持される。本発明は、折り畳まれた後に、折り畳まれた位置に維持され、回復することがないことから、回復する動作により抵抗が生じてしまい、ひいては、動けないという問題を避けることができ、本発明を自動化の折り畳みと包装に適用することができる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19