IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社すなおネットの特許一覧

<>
  • 特許-動画編集システム 図1
  • 特許-動画編集システム 図2
  • 特許-動画編集システム 図3
  • 特許-動画編集システム 図4
  • 特許-動画編集システム 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-26
(45)【発行日】2024-05-09
(54)【発明の名称】動画編集システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240430BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2024000561
(22)【出願日】2024-01-05
【審査請求日】2024-01-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】715009765
【氏名又は名称】株式会社すなおネット
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100175271
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 宣圭
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(72)【発明者】
【氏名】末松 大吉
(72)【発明者】
【氏名】山口 順子
【審査官】野口 俊明
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-129933(JP,A)
【文献】特開2016-91206(JP,A)
【文献】特開2013-228897(JP,A)
【文献】特開2013-92840(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両整備の動画が記録される動画記録手段と、
車両整備に関する情報のインターネット検索を行い、検索結果に基づいて抽出基準を決定し、前記動画記録手段に記録された前記動画の中から、前記抽出基準に対応する動画部分である特定動画を抽出する動画抽出手段と、
前記動画抽出手段が抽出した前記特定動画同士を結合し、ハイライト動画を生成するハイライト動画生成手段と、を備える
動画編集システム。
【請求項2】
前記動画抽出手段は、
前記インターネット検索のヒット件数に基づいて、前記抽出基準を決定する
請求項1に記載の動画編集システム。
【請求項3】
前記動画抽出手段は、
前記インターネット検索の検索順位に基づいて、前記抽出基準を決定する
請求項1に記載の動画編集システム。
【請求項4】
車両整備の動画が記録される動画記録手段と、
所定の生成AIに、車両整備に関する注目情報を出力するためのプロンプトを入力し、前記生成AIの出力結果に基づいて抽出基準を決定し、前記動画記録手段に記録された前記動画の中から、前記抽出基準に対応する動画部分である特定動画を抽出する動画抽出手段と、
前記動画抽出手段が抽出した前記特定動画同士を結合し、ハイライド動画を生成するハイライト動画生成手段と、を備える
動画編集システム。
【請求項5】
前記車両整備において、交換される部品である交換部品の情報が記録される交換部品情報記録手段、を備え、
前記動画抽出手段は、前記交換部品情報記録手段に記録された前記交換部品の情報にも基づいて前記抽出基準を決定する
請求項1または請求項4に記載の動画編集システム。
【請求項6】
前記車両整備を行うにあたって発生する基本作業に対応する基本工賃と、前記基本作業には含まれない追加作業であって、消費者からの依頼に応じて行われる前記追加作業に対応する追加工賃と、が区別して記録される工賃情報記録手段、を備え、
前記動画抽出手段は、前記工賃情報記録手段に記録された前記追加工賃の情報にも基づいて前記抽出基準を決定する
請求項1または請求項4に記載の動画編集システム。
【請求項7】
車両整備の動画が記録される動画記録手段と、
前記車両整備において、交換される部品である交換部品の情報が記録される交換部品情報記録手段と、
前記交換部品情報記録手段に記録された前記交換部品の情報に基づいて抽出基準を決定し、前記動画記録手段に記録された前記動画の中から、前記抽出基準に対応する動画部分である特定動画を抽出する動画抽出手段と、
前記動画抽出手段が抽出した前記特定動画同士を結合し、ハイライト動画を生成するハイライト動画生成手段と、を備える
動画編集システム。
【請求項8】
車両整備の動画が記録される動画記録手段と、
前記車両整備を行うにあたって発生する基本作業に対応する基本工賃と、前記基本作業には含まれない追加作業であって、消費者からの依頼に応じて行われる前記追加作業に対応する追加工賃と、が区別して記録される工賃情報記録手段と、
前記工賃情報記録手段に記録された前記追加工賃の情報に基づいて抽出基準を決定し、前記動画記録手段に記録された前記動画の中から、前記抽出基準に対応する動画部分である特定動画を抽出する動画抽出手段と、
前記動画抽出手段が抽出した前記特定動画同士を結合し、ハイライト動画を生成するハイライト動画生成手段と、を備える
動画編集システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画編集システムに関する。詳しくは、車両整備の動画を編集する動画編集システムに係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、各種製品の安全性が消費者に注目されており、消費者が商品を選択する際に、消費者は商品自体や商品の原料がどの様な物であるのかという点にまで関心を示す様になっている。
【0003】
そのため、商品の提供者は、提供する商品や商品の原料の成分や産地、製造年月日等の情報を商品の包装に貼付したラベルに記載したり、ICタグに記録したりして、商品を提供している。
【0004】
しかし、単に情報を記載や記録したものを商品に添付して提供するだけでは、その情報の改竄や偽造等が容易であり、現に情報の改竄や偽造等が行われている事実もあり、消費者の信用度が低く、消費者が安心して商品を選択することが困難であった。
【0005】
そこで、本発明の発明者は、単に情報を記載や記録したものを商品に添付するのではなく、食品の原料を粉末にした原料粉末見本を食品に添付して食品を提供する技術を提案することで、食品製品の見える化を実現している(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2009-5656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、見える化が求められているのは商品(食品)に限られておらず、サービスにおいても求められている。
【0008】
本発明は以上の点に鑑みて創案されたものであって、消費者が安心して車両整備(サービス)を選択することが可能となる動画編集システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明の動画編集システムは、車両整備の動画が記録される動画記録手段と、車両整備に関する情報のインターネット検索を行い、検索結果に基づいて抽出基準を決定し、前記動画記録手段に記録された前記動画の中から、前記抽出基準に対応する動画部分である特定動画を抽出する動画抽出手段と、前記動画抽出手段が抽出した前記特定動画同士を結合し、ハイライト動画を生成するハイライト動画生成手段と、を備える。
【0010】
また、本発明の動画編集システムは、車両整備の動画が記録される動画記録手段と、所定の生成AIに、車両整備に関する注目情報を出力するためのプロンプトを入力し、前記生成AIの出力結果に基づいて抽出基準を決定し、前記動画記録手段に記録された前記動画の中から、前記抽出基準に対応する動画部分である特定動画を抽出する動画抽出手段と、前記動画抽出手段が抽出した前記特定動画同士を結合し、ハイライド動画を生成するハイライト動画生成手段と、を備える。
【0011】
更に、本発明の動画編集システムは、車両整備の動画が記録される動画記録手段と、前記車両整備において、交換される部品である交換部品の情報が記録される交換部品情報記録手段と、前記交換部品情報記録手段に記録された前記交換部品の情報に基づいて抽出基準を決定し、前記動画記録手段に記録された前記動画の中から、前記抽出基準に対応する動画部分である特定動画を抽出する動画抽出手段と、前記動画抽出手段が抽出した前記特定動画同士を結合し、ハイライト動画を生成するハイライト動画生成手段と、を備える。
【0012】
また、本発明の動画編集システムは、車両整備の動画が記録される動画記録手段と、前記車両整備を行うにあたって発生する基本作業に対応する基本工賃と、前記基本作業には含まれない追加作業であって、消費者からの依頼に応じて行われる前記追加作業に対応する追加工賃と、が区別して記録される工賃情報記録手段と、前記工賃情報記録手段に記録された前記追加工賃の情報に基づいて抽出基準を決定し、前記動画記録手段に記録された前記動画の中から、前記抽出基準に対応する動画部分である特定動画を抽出する動画抽出手段と、前記動画抽出手段が抽出した前記特定動画同士を結合し、ハイライト動画を生成するハイライト動画生成手段と、を備える。
【0013】
ここで、「動画抽出手段」が特定動画を抽出し、「ハイライト動画生成手段」が特定動画同士を結合してハイライト動画を生成するといった構成を採用することによって、車両整備の動画編集(車両整備の作業時間よりも短時間の動画の生成)を実現している。
そして、編集された動画(ハイライト動画)を視聴することによって、車両整備(車両整備サービス)の「見える化」が実現することになる。
【0014】
ところで、車両整備(車両整備サービス)の「見える化」は、車両整備の全作業工程の動画を視聴することによっても実現するものの、「動画時間=車両整備の作業時間」となり、仮に倍速等で再生したとしても、視聴するのに膨大な時間が必要となり、現実的では無い。
そのため、本発明では、短時間で視聴でき、かつ、車両整備の「見える化」が実現できる動画(ハイライト動画)を生成している。
【0015】
なお、「動画記録手段に記録された動画の中から、特定動画(抽出基準に対応する動画部分)を抽出する」とは、(1)長時間の動画(元データである動画記録手段に記録された動画)の中から一部分を切り出す場合、(2)複数の動画(元データである動画記録手段に記録された動画)の中から一部を選び出す場合、の双方を含む。
【0016】
ここで「車両整備に関する情報のインターネット検索を行い、検索結果に基づいて抽出基準を決定する場合」には、車両整備に関して注目されている項目の動画部分が含まれたハイライト動画を生成できることになる。
【0017】
そして、一般的に、「不正が行われやすい項目」や「ユーザ(車両整備の依頼者)がチェックすべき項目」の情報については、インターネット検索でヒットすることが経験上、知られているため、インターネット検索の結果に基づいて抽出基準を決定することで、ハイライト動画であっても車両整備の「見える化」に充分に寄与し得ることが期待できる。
【0018】
なお、「インターネット検索の結果に基づいて抽出基準を決定」とは、(1)インターネット検索のヒット件数に基づいて抽出基準を決定する場合、(2)インターネット検索の検索順位に基づいて抽出基準を決定する場合、などが挙げられる。
【0019】
また、「所定の生成AIに、車両整備に関する注目情報を出力するためのプロンプトを入力し、生成AIの出力結果に基づいて抽出基準を決定する場合」にも、車両整備に関して注目されている項目の動画部分が含まれたハイライト動画を生成できることになる。
【0020】
そして、生成AIの出力結果は、場合によってはインターネット情報(例えば、「不正が行われやすい項目」や「ユーザ(車両整備の依頼者)がチェックすべき項目」の情報)をも参照した上で、機械的に生成された平均的で普通の情報であるが故に、特定の情報に偏ることなく、より客観的な抽出基準を決定することができ、ハイライト動画であっても車両整備の「見える化」に充分に寄与し得ることが期待できる。
【0021】
更に、「交換部品(車両整備において交換される部品)の情報に基づいて抽出基準を決定する場合」や「追加工賃(基本工賃には含まれない作業であって、消費者からの依頼に応じて行われる追加作業に対応する工賃)の情報に基づいて抽出基準を決定する場合」にも、一般的に「不正が行われやすい項目」の動画部分が含まれたハイライト動画を生成できることになる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の動画編集システムでは、消費者が安心して車両整備を選択することが可能となり、車両整備サービスの信頼度の向上を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】車両整備動画編集システムの構成例の一例を説明するため模式図である。
図2】交換部品情報記録手段を説明するための模式図である。
図3】工賃情報記録手段を説明するための模式図である。
図4】特定動画の抽出と結合を説明するための模式図である。
図5】車両整備動画編集システムの構成例の他の例を説明するため模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」と称する)について説明を行う。
ここで、本実施の形態では、消費者(車両の所有者)が法定車検のために車両整備を作業者に依頼を行い、基本となる「車両整備」のサービスに加えて、オプションサービス(追加作業)として、以下を依頼する場合を例に挙げて説明を行う。
・エンジンオイル交換
・オイルフィルター交換
・シーリング交換
・バッテリー交換
・エアコンフィルタ(A/Cフィルター)交換
・ワイパーブレード交換
・ショートパーツ交換
【0025】
なお、説明は以下の順で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.変形例
【0026】
<1.第1の実施の形態>
[本発明の構成]
図1は、本発明の動画編集システムを適用した車両整備動画編集システムの構成例の一例を説明するため模式図である。
図1で示す車両整備動画編集システム1は、車両整備を行う作業者(例えば、車両整備サービスを提供する者など)が利用する作業者端末3や、車両整備を依頼者する消費者(例えば、車両整備の対象車の所有者など)が利用する消費者端末4と、インターネット2を介して各種情報をやり取り可能に構成されている。
また、ここでの消費者端末4は、使用主体を限定するものではないが、作業者端末3は含まない。
【0027】
また、車両整備動画編集システム1は、車両整備情報記録手段5、交換部品情報記録手段6、工賃情報記録手段7、ハイライト動画記録手段8、車両整備動画抽出手段9、及び、ハイライト動画生成手段10を有する。
【0028】
ここで、車両整備情報記録手段5は、作業者端末3から送信された「車両整備の動画(元データ)」を記録可能に構成されている。
なお、車両整備情報記録手段5に記録される「車両整備の動画」は、車両整備の全作業工程を撮影した動画であり、その動画時間(等倍速で再生した場合に要する時間)は、車両整備の作業時間と同じである。例えば、車両整備の作業時間が4時間であるとすると、「車両整備の動画(元データ)」の長さも4時間ということになる。
【0029】
ここで、車両整備の作業時間が4時間であるとすると、車両整備情報記録手段5に記録される「車両整備の動画」は、(1)作業時間の全てを1つの動画(4時間の長さを有する動画)として記録しても良いし、(2)作業時間を所定時間毎に区切った複数の動画(例えば、1時間の長さの4つの動画)として記録しても良いし、(3)作業工程毎に区切った複数の動画(例えば、9つの作業工程が存在する場合において、作業工程毎に9つの動画)として記録しても良い。
【0030】
また、交換部品情報記録手段6は、車両整備における交換部品(交換される部品)の情報が記録されている。
【0031】
本実施の形態では、図2で示すように、「管理番号1」として「エンジンオイル」について、その数量、単価、部品合計、工賃が記録されている。
具体的には、名称として「エンジンオイル」、数量として「8」、単価として「3,100円」、部品合計として「24,800円」、工賃として「6,300円」といった情報が記録されている。
【0032】
また、「管理番号2」として「オイルフィルター」について、その数量、単価、部品合計、工賃が記録されている。
具体的には、名称として「オイルフィルター」、数量として「1」、単価として「4,600円」、部品合計として「4,600円」、工賃として「2,700円」といった情報が記録されている。
【0033】
更に、「管理番号3」として「シールリング」について、その数量、単価、部品合計、工賃が記録されている。
具体的には、名称として「シールリング」、数量として「1」、単価として「1,650円」、部品合計として「1,650円」、工賃として「0円」といった情報が記録されている。
【0034】
また、「管理番号4」として「バッテリー」について、その数量、単価、部品合計、工賃が記録されている。
具体的には、名称として「バッテリー」、数量として「1」、単価として「40,000円」、部品合計として「40,000円」、工賃として「9,000円」といった情報が記録されている。
【0035】
また、「管理番号5」として「A/Cフィルター」について、その数量、単価、部品合計、工賃が記録されている。
具体的には、名称として「A/Cフィルター」、数量として「2」、単価として「6,150円」、部品合計として「12,300円」、工賃として「7,200円」といった情報が記録されている。
【0036】
また、「管理番号6」として「ワイパーブレード」について、その数量、単価、部品合計、工賃が記録されている。
具体的には、名称として「ワイパーブレード」、数量として「1」、単価として「14,300円」、部品合計として「14,300円」、工賃として「0円」といった情報が記録されている。
【0037】
また、「管理番号7」として「ショートパーツ」について、その数量、単価、部品合計、工賃が記録されている。
具体的には、名称として「ショートパーツ」、数量として「1」、単価として「3,000円」、部品合計として「3,000円」、工賃として「0円」といった情報が記録されている。
【0038】
また、工賃情報記録手段7は、車両整備における工賃の情報が記録されている。
なお、工賃情報記録手段7に記録される「工賃の情報」は、交換部品情報記録手段6に記録される「交換部品の情報」と対応しており、共通した管理番号が付されている。
【0039】
本実施の形態では、図3で示すように、「管理番号0」として「車両整備」について、その工賃が記録されている。
具体的には、名称として「車両整備」、工賃として「45,000円」といった情報が記録されている。
【0040】
また、「管理番号1」として「エンジンオイル交換」について、その数量、単価、部品合計、工賃が記録されている。
具体的には、名称として「エンジンオイル交換」、数量として「8」、単価として「3,100円」、部品合計として「24,800円」、工賃として「6,300円」といった情報が記録されている(図2の管理番号1と同様の情報である)。
【0041】
更に、「管理番号2」として「オイルフィルター交換」について、その数量、単価、部品合計、工賃が記録されている。
具体的には、名称として「オイルフィルター交換」、数量として「1」、単価として「4,600円」、部品合計として「4,600円」、工賃として「2,700円」といった情報が記録されている(図2の管理番号2と同様の情報である)。
【0042】
また、「管理番号3」として「シールリング交換」について、その数量、単価、部品合計、工賃が記録されている。
具体的には、名称として「シールリング交換」、数量として「1」、単価として「1,650円」、部品合計として「1,650円」、工賃として「0円」といった情報が記録されている(図2の管理番号3と同様の情報である)。
【0043】
また、「管理番号4」として「バッテリー交換」について、その数量、単価、部品合計、工賃が記録されている。
具体的には、名称として「バッテリー交換」、数量として「1」、単価として「40,000円」、部品合計として「40,000円」、工賃として「9,000円」といった情報が記録されている(図2の管理番号4と同様の情報である)。
【0044】
また、「管理番号5」として「A/Cフィルター交換」について、その数量、単価、部品合計、工賃が記録されている。
具体的には、名称として「A/Cフィルター交換」、数量として「2」、単価として「6,150円」、部品合計として「12,300円」、工賃として「7,200円」といった情報が記録されている(図2の管理番号5と同様の情報である)。
【0045】
また、「管理番号6」として「ワイパーブレード交換」について、その数量、単価、部品合計、工賃が記録されている。
具体的には、名称として「ワイパーブレード交換」、数量として「1」、単価として「14,300円」、部品合計として「14,300円」、工賃として「0円」といった情報が記録されている(図2の管理番号6と同様の情報である)。
【0046】
また、「管理番号7」として「ショートパーツ交換」について、その数量、単価、部品合計、工賃が記録されている。
具体的には、名称として「ショートパーツ交換」、数量として「1」、単価として「3,000円」、部品合計として「3,000円」、工賃として「0円」といった情報が記録されている(図2の管理番号7と同様の情報である)。
【0047】
また、ハイライト動画記録手段8は、車両整備情報記録手段5に記録された「車両整備の動画(元データ)」に基づいて、後述する「ハイライト動画生成手段10」によって生成されたハイライト動画を記録可能に構成されている。
【0048】
また、車両整備動画抽出手段9は、インターネット検索手段91、抽出基準決定手段92、特定動画抽出手段93を有する。
【0049】
ここで、インターネット検索手段91は、汎用の検索エンジンを利用して、「車両整備」に関するインターネット検索を行い、検索結果に応じて、配点を行う。
【0050】
例えば、「車両整備にあたって、不正が生じないように見ておくべきポイント」「車両整備で、不正が行われやすいポイント」「車両整備を可視化するために注目すべきポイント」といったキーワードでインターネット検索を行い、検索結果として挙がった上位5項目に配点を行うといった具合である。
具体的には、検索結果として、以下が挙がった場合には、1位に5点、2位に4点、3位に3点、4位に2点、5位に1点の点数を付与する。
1位(5点):ブレーキの利き具合の確認
2位(4点):フロントタイヤの角度の確認
3位(3点):ヘッドライトの明るさの確認
4位(2点):スピードメーターの誤差測定
5位(1点):排ガスの一酸化炭素濃度検査
【0051】
また、抽出基準決定手段92は、交換部品情報記録手段6にアクセス可能に構成されており、交換部品のうち、部品合計の金額が大きい上位3項目に配点を行う。
具体的には、図2に示すデータを参照し、以下のように、1位に3点、2位に2点、3位に1点の点数を付与する。
1位(3点):バッテリー
2位(2点):エンジンオイル
3位(1点):ワイパーブレード
【0052】
更に、抽出基準決定手段92は、工賃情報記録手段7にアクセス可能に構成されており、追加した作業内容のうち、工賃の金額が大きい上位3項目に配点を行う。
具体的には、図3に示すデータを参照し、以下のように、1位に3点、2位に2点、3位に1点の点数を付与する。
1位(3点):バッテリー交換
2位(2点):A/Cフィルター交換
3位(1点):エンジンオイル交換
【0053】
また、抽出基準決定手段92は、「インターネット検索結果による配点(インターネット検索手段91による配点)」「部品合計の金額による配点」「工賃の金額による配点」を総合して、最終的な配点を決定する。
一例としては、3者を加算して、以下の通り点数を算出する。
1位(6点):バッテリー交換
2位(5点):ブレーキの利き具合の確認
3位(4点):フロントタイヤの角度の確認
4位(3点):ヘッドライトの明るさ確認
4位(3点):エンジンオイル交換
6位(2点):スピードメーターの誤差測定
6位(2点):A/Cフィルター交換
8位(1点):排ガスの一酸化炭素濃度検査
8位(1点):ワイパーブレードの交換
【0054】
更に、抽出基準決定手段92は、算出した点数に基づいて、元データから動画を抽出する基準である「抽出基準」を決定する。
本実施の形態では、上位5項目につき、点数配分に即した時間配分となるように、「抽出基準」を決定する。
例えば、上位5項目の総点数が「21」であるため、ハイライトが全21分であるとすると、「1位の『バッテリー交換の動画』は6分(全体21分の6/21の割合)」、「2位の『ブレーキの利き具合の確認の動画』は5分(全体21分の5/21の割合)」、「3位の『フロントタイヤの角度の確認の動画』は4分(全体21分の4/21の割合)」、「4位の『ヘッドライトの明るさ確認の動画』及び『エンジンオイル交換の動画』は3分(全体21分の3/21の割合)」といった具合である。
【0055】
また、特定動画抽出手段93は、抽出基準決定手段92が決定した「抽出基準」に基づいて、車両整備情報記録手段5に記録された「車両整備の動画(元データ)」から、抽出基準に対応する動画部分(特定動画)を抽出する。
【0056】
具体的には、図4(a)で示すように、「バッテリー交換の動画(特定動画)」を6分(図4(a)中符号aで示す領域)、「ブレーキの利き具合の確認の動画(特定動画)」を5分(図4(a)中符号bで示す領域)、「フロントタイヤの角度の確認の動画(特定動画)」を4分(図4(a)中符号cで示す領域)、「ヘッドライトの明るさ確認の動画(特定動画)」を3分(図4(a)中符号dで示す領域)、及び「エンジンオイル交換の動画(特定動画)」は3分(図4(a)中符号eで示す領域、といった具合で抽出を行う。
【0057】
また、ハイライト動画生成手段10は、特定動画抽出手段93が抽出した特定動画(本実施の形態では、全5つの特定動画)を、上位から順に並ぶように結合してハイライト動画を生成し、ハイライト動画記録手段8に記録する。
【0058】
具体的には、図4(b)で示す様に、「6分(図4(b)中符号aで示す領域)」「5分(図4(b)中符号bで示す領域)」「4分(図4(b)中符号cで示す領域)」「3分(図4(b)中符号dで示す領域)」「3分(図4(b)中符号eで示す領域)」といった5つの特定動画を結合し、全21分のハイライト動画を生成する。
【0059】
[効果]
上記した本発明を適用した車両整備動画編集システム1では、消費者が消費者端末4を介してハイライト動画記録手段8にアクセスすることで、ハイライト動画(元データよりも短時間の動画)を視聴することができる。
【0060】
また、インターネット検索手段91の検索結果に応じて配点していることから、特定動画には、車両整備の見える化の実現にあたって、視聴すべき作業工程(動画)が含まれる可能性が高いことが期待でき、結果として、ハイライト動画(元データよりも短時間の動画)を視聴するのみでも、充分に車両整備の「見える化」が実現できる。
【0061】
更に、抽出基準決定手段92が、交換部品の金額に応じて配点していることから、特定動画には、高額部品の交換作業工程(動画)が含まれる可能性が高く、ハイライト動画(元データよりも短時間の動画)を視聴するのみでも、充分に車両整備の「見える化」が実現できる。
【0062】
また、抽出基準決定手段92が、作業工賃の金額に応じて配点していることから、特定動画には、工賃が大きな作業工程(動画)が含まれる可能性が高く、ハイライト動画(元データよりも短時間の動画)を視聴するのみでも、充分に車両整備の「見える化」が実現できる。
【0063】
<2.第2の実施の形態>
[本発明の構成]
図5は、本発明の動画編集システムを適用した車両整備動画編集システムの構成例の他の例を説明するための模式図である。
なお、以下では、第1の実施の形態と異なる点を中心に説明を行うものとし、第1の実施の形態と共通する箇所については説明を省略する。
【0064】
図5で示す車両整備動画編集システム21では、注目情報生成手段94を有する(第1の実施の形態の「インターネット検索手段91」に代えて、第2の実施の形態では「注目情報生成手段94」を有する)。
【0065】
ここで、注目情報生成手段94は、車両整備動画編集システム21とは別個に設けられた生成AI22にアクセス可能に構成されている。
【0066】
例えば、「整備対象の車両の名称」や「整備対象の車両の型式」をインプット情報として、汎用のジェネレーティブAI(生成AI)22に入力し、生成AI22の出力結果を得ることで、「車両整備にあたって、不正が生じないように見ておくべきポイント」「車両整備で、不正が行われやすいポイント」「車両整備を可視化するために注目すべきポイント」を生成する。また、生成結果に配点を行う。
【0067】
[効果]
上記した本発明の車両整備動画編集システム21では、注目情報生成手段94の生成結果に応じて配点していることから、特定動画には、車両整備の見える化の実現にあたって、視聴すべき作業工程(動画)が含まれる可能性が高いことが期待でき、結果として、ハイライト動画(元データよりも短時間の動画)を視聴するのみでも、充分に車両整備の「見える化」が実現できる。
【0068】
<3.変形例>
[変形例1]
上記した第1の実施の形態では、「インターネットの検索結果」、「交換部品の金額」、及び、「作業工賃の金額」に応じて配点する場合を例に挙げて説明を行っているが、必ずしも、「インターネットの検索結果」、「交換部品の金額」、及び、「作業工賃の金額」の全ての応じた配点を行う必要は無い。
【0069】
例えば、(1)「インターネットの検索結果」のみに応じた配点、(2)「交換部品の金額」のみに応じた配点、(3)「作業工賃の金額」のみに応じた配点、(4)「インターネットの検索結果」と「交換部品の金額」に応じた配点、(5)「インターネットの検索結果」と「作業工賃の金額」に応じた配点、(6)「交換部品の金額」と「作業工賃の金額」に応じた配点、であっても良い。
【0070】
[変形例2]
上記した第2の実施の形態では、「生成AIの出力結果」、「交換部品の金額」、及び、「作業工賃の金額」に応じて配点する場合を例に挙げて説明を行っているが、必ずしも、「生成AIの出力結果」、「交換部品の金額」、及び、「作業工賃の金額」の全ての応じた配点を行う必要は無い。
【0071】
例えば、(1)「生成AIの出力結果」のみに応じた配点、(2)「交換部品の金額」のみに応じた配点、(3)「作業工賃の金額」のみに応じた配点、(4)「生成AIの出力結果」と「交換部品の金額」に応じた配点、(5)「生成AIの出力結果」と「作業工賃の金額」に応じた配点、(6)「交換部品の金額」と「作業工賃の金額」に応じた配点、であっても良い。
【符号の説明】
【0072】
1 車両整備動画編集システム
2 インターネット
3 作業者端末
4 消費者端末
5 車両整備情報記録手段
6 交換部品情報記録手段
7 工賃情報記録手段
8 ハイライト動画記録手段
9 車両整備動画抽出手段
10 ハイライト動画生成手段
21 車両整備動画編集システム
22 生成AI
【要約】
【課題】消費者が安心して車両整備(サービス)を選択することが可能となる動画編集システムを提供する。
【解決手段】車両整備情報記録手段5、交換部品情報記録手段6、工賃情報記録手段7を備え、インターネットの検索結果、交換部品の金額、及び、作業工賃の金額に応じた配点を行い、ハイライト動画を生成する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5