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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-26
(45)【発行日】2024-05-09
(54)【発明の名称】作業機
(51)【国際特許分類】
   A01B 33/08 20060101AFI20240430BHJP
【FI】
A01B33/08 Z
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020217045
(22)【出願日】2020-12-25
(65)【公開番号】P2022102358
(43)【公開日】2022-07-07
【審査請求日】2022-12-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】100162031
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 豊彦
(74)【代理人】
【識別番号】100175721
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 秀文
(72)【発明者】
【氏名】亀田 大地
(72)【発明者】
【氏名】前田 伸治
(72)【発明者】
【氏名】渡 剛
(72)【発明者】
【氏名】森田 栄作
【審査官】磯田 真美
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-249904(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0207235(US,A1)
【文献】特開2012-250555(JP,A)
【文献】登録実用新案第3185595(JP,U)
【文献】特開2006-191866(JP,A)
【文献】特開2010-193777(JP,A)
【文献】特開2003-052202(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01B 33/00 - 33/16
A01B 51/00 - 61/04
A01B 63/14 - 67/00
A01B 71/00 - 79/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体と、
前記機体から後側へ延びる使用姿勢と前記機体の上方に折り畳まれた収納姿勢との間で揺動可能に設けられたハンドルと、
前記機体に対して着脱可能に設けられた主変速レバーと、
前記ハンドルに設けられ、前記機体から取り外した前記主変速レバーを固定可能な固定部と、
を具備し、
前記固定部は、
前記機体から取り外した前記主変速レバーが嵌め合わされることで、当該主変速レバーを支持可能な支持部と、
前記主変速レバーを前記支持部に係合させる係合部と、
を具備し、
前記支持部は、
平面視において、先端に向かうにつれて前記ハンドルとの間隔が広がるように形成されている、
作業機。
【請求項2】
前記係合部は、
前記支持部及び前記支持部に嵌め合わされた前記主変速レバーに挿通されることで、前記支持部からの前記主変速レバーの脱落を防止するピン部材である、
請求項1に記載の作業機。
【請求項3】
前記固定部は、
前記ハンドルが前記使用姿勢であるときに、前記主変速レバーを上方から下方に向けて嵌め合わせることが可能となるように形成されている、
請求項1又は請求項2に記載の作業機。
【請求項4】
前記固定部は、
前記ハンドルが前記収納姿勢であるときに、前記主変速レバーが前記ハンドルの左右幅及び上下幅に収まるように前記主変速レバーを固定する、
請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の作業機。
【請求項5】
前記固定部は、
側面視において前記主変速レバーが前記ハンドルの一部と平行となるように前記主変速レバーを固定する、
請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の作業機。
【請求項6】
前記固定部は、
前記ハンドルが前記収納姿勢であるときに、前記主変速レバーの長手方向が前後方向に向くように前記主変速レバーを固定する、
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の作業機。
【請求項7】
動力源を覆うボンネットを具備し、
前記固定部は、
前記ハンドルが前記収納姿勢であるときに、平面視において前記主変速レバーが前記ボンネットと重複しない位置で当該主変速レバーを固定する、
請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の作業機。
【請求項8】
クラッチを操作するクラッチレバーを具備し、
前記固定部は、
前記ハンドルが前記収納姿勢であるときに、前記主変速レバーの前端が少なくとも前記ハンドルの前端又は前記クラッチレバーの前端のいずれか一方よりも後方に位置するように前記主変速レバーを固定する、
請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の作業機。
【請求項9】
クラッチを操作するクラッチレバーを具備し、
前記固定部は、
前記ハンドルが前記収納姿勢であるときに、前記主変速レバーの前端が上下方向において前記ハンドルの前端と前記クラッチレバーの前端との間に位置するように前記主変速レバーを固定する、
請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の作業機。
【請求項10】
前記ハンドルに固定され、ロープを係合可能に形成されたロープ係合部を具備し、
前記固定部は、
前記ロープ係合部よりも前記ハンドルの先端側に位置するように設けられる、
請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載の作業機。
【請求項11】
前記固定部の少なくとも一部は、
前記ロープ係合部と一体化されている、
請求項10に記載の作業機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主変速レバーを具備する作業機の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、主変速レバーを具備する作業機の技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
【0003】
特許文献1には、折り畳み可能に設けられたループ状のハンドルと、機体の前進と後進の切換えや変速を行う主変速レバーとを備えたフロントロータリ式の管理機が記載されている。管理機を使用しないときは、ハンドルを折り畳むことで車体のコンパクト化を図っている。
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の管理機においては、ハンドルを折り畳んだとしても主変速レバーが上方に突出しているため、車体を十分にコンパクト化できているとはいえなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2017-93386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、不使用時においてコンパクト化を図ることができる作業機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、請求項1においては、機体と、前記機体から後側へ延びる使用姿勢と前記機体の上方に折り畳まれた収納姿勢との間で揺動可能に設けられたハンドルと、前記機体に対して着脱可能に設けられた主変速レバーと、前記ハンドルに設けられ、前記機体から取り外した前記主変速レバーを固定可能な固定部と、を具備し、前記固定部は、前記機体から取り外した前記主変速レバーが嵌め合わされることで、当該主変速レバーを支持可能な支持部と、前記主変速レバーを前記支持部に係合させる係合部と、を具備し、前記支持部は、平面視において、先端に向かうにつれて前記ハンドルとの間隔が広がるように形成されているものである。
【0010】
請求項においては、前記係合部は、前記支持部及び前記支持部に嵌め合わされた前記主変速レバーに挿通されることで、前記支持部からの前記主変速レバーの脱落を防止するピン部材であるものである。
【0011】
請求項においては、前記固定部は、前記ハンドルが前記使用姿勢であるときに、前記主変速レバーを上方から下方に向けて嵌め合わせることが可能となるように形成されているものである。
【0012】
請求項においては、前記固定部は、前記ハンドルが前記収納姿勢であるときに、前記主変速レバーが前記ハンドルの左右幅及び上下幅に収まるように前記主変速レバーを固定するものである。
【0013】
請求項においては、前記固定部は、側面視において前記主変速レバーが前記ハンドルの一部と平行となるように前記主変速レバーを固定するものである。
【0014】
請求項においては、前記固定部は、前記ハンドルが前記収納姿勢であるときに、前記主変速レバーの長手方向が前後方向に向くように前記主変速レバーを固定するものである。
【0015】
請求項においては、動力源を覆うボンネットを具備し、前記固定部は、前記ハンドルが前記収納姿勢であるときに、平面視において前記主変速レバーが前記ボンネットと重複しない位置で当該主変速レバーを固定するものである。
【0016】
請求項においては、クラッチを操作するクラッチレバーを具備し、前記固定部は、前記ハンドルが前記収納姿勢であるときに、前記主変速レバーの前端が少なくとも前記ハンドルの前端又は前記クラッチレバーの前端のいずれか一方よりも後方に位置するように前記主変速レバーを固定するものである。
【0017】
請求項においては、クラッチを操作するクラッチレバーを具備し、前記固定部は、前記ハンドルが前記収納姿勢であるときに、前記主変速レバーの前端が上下方向において前記ハンドルの前端と前記クラッチレバーの前端との間に位置するように前記主変速レバーを固定するものである。
【0018】
請求項10においては、前記ハンドルに固定され、ロープを係合可能に形成されたロープ係合部を具備し、前記固定部は、前記ロープ係合部よりも前記ハンドルの先端側に位置するように設けられるものである。
【0019】
請求項11においては、前記固定部の少なくとも一部は、前記ロープ係合部と一体化されているものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0021】
請求項1においては、不使用時においてコンパクト化を図ることができる。また、ハンドルに対して主変速レバーを容易に着脱することができる。
【0023】
請求項においては、ハンドルに対して主変速レバーをより容易に着脱することができる。
【0024】
請求項においては、ハンドルが使用姿勢であるときに、ハンドルに対して主変速レバーを容易に着脱することができる。
【0025】
請求項においては、不使用時においてコンパクト化をより図ることができる。
【0026】
請求項においては、不使用時においてコンパクト化をより図ることができる。
【0027】
請求項においては、不使用時においてコンパクト化をより図ることができる。
【0028】
請求項においては、ハンドルに対する主変速レバーの着脱の作業性を向上させることができる。
【0029】
請求項においては、不使用時においてコンパクト化をより図ることができる。
【0030】
請求項においては、不使用時においてコンパクト化をより図ることができる。
【0031】
請求項10においては、ハンドルに対する主変速レバーの着脱の作業性を向上させることができる。
【0032】
請求項11においては、部品点数を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明の作業機の一実施形態に係る使用状態の歩行型管理機を示した側面図。
図2】同じく、平面図。
図3】同じく、背面図。
図4】(a)主変速レバー及びその取り付け部を示した側面分解図。(b)主変速レバーの取り付け部を示した側面断面図。
図5】リンチピンを示した図。
図6】不使用状態の歩行型管理機を示した側面図。
図7】同じく、平面図。
図8】主変速レバーが支持部に取り付けられた状態を示した分解前方斜視図。
図9】支持部とロープフックが一体化された別例を示した分解前方斜視図。
図10】(a)別例において主変速レバーを支持部に取り付ける様子を示した側面図。(b)主変速レバーが支持部に取り付けられた状態を示した側面図。
図11】別例において主変速レバーが支持部に取り付けられた状態を示した分解前方斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下では、図中の矢印U、矢印D、矢印F、矢印B、矢印L及び矢印Rで示した方向を、それぞれ上方向、下方向、前方向、後方向、左方向及び右方向と定義して説明を行う。
【0035】
以下では、図1から図3を参照して、本発明の作業機の一実施形態に係る歩行型管理機1について説明する。
【0036】
歩行型管理機1は、機体フレーム2、車輪3、エンジン4、燃料タンク5、ボンネット6、カバー7、ミッションケース8、耕耘爪9、耕耘カバー10、クラッチ機構11、ハンドルフレーム12、ハンドル連結部13、操縦ハンドル20、ロープフック14、レバーフレーム15及び主変速レバー30等を具備する。
【0037】
機体フレーム2は、板材を適宜折り曲げて形成される部材である。機体フレーム2は、左右一対の車輪3に支持される。エンジン4は、機体フレーム2に載置される。燃料タンク5は、エンジン4の後方に配置される。当該エンジン4及び燃料タンク5は、ボンネット6によって覆われる。エンジン4の左側方には、エンジン4の動力をミッションケース8に伝達するクラッチ機構11を覆うカバー7が設けられる。
【0038】
ミッションケース8は、エンジン4からの動力が伝達されることで回転する回転軸8aを有する。回転軸8aには、耕耘爪9が固定される。耕耘爪9の上部は、耕耘カバー10で覆われる。クラッチ機構11は、耕耘爪9の回転及び回転の停止を切り替えるためのものである。本実施形態のクラッチ機構11としては、プーリに巻回されたベルトに張力(テンション)を付与することで動力を伝達可能とする、いわゆるベルトテンションクラッチを想定している。
【0039】
耕耘カバー10の上方には、ハンドルフレーム12が配置される。ハンドルフレーム12は、操縦ハンドル20を支持するためのフレームである。ハンドルフレーム12は、後上方へ延びるように形成される。ハンドルフレーム12の後上端部には、ハンドル連結部13を介して操縦ハンドル20が取り付けられる。
【0040】
操縦ハンドル20は、作業者が操縦するためのものである。操縦ハンドル20は、ハンドル本体21及び操作可能なクラッチレバー22を具備する。ハンドル本体21には、トラックの荷台等に固定する際に用いられるロープを引掛ける(係合する)ためのロープフック14が設けられている。クラッチレバー22は、ケーブル(不図示)を介してクラッチ機構11と接続される。
【0041】
上述の如く構成された歩行型管理機1は、操縦ハンドル20のクラッチレバー22が操作されることで、前記ベルトに張力が付与されてクラッチ機構11が作動される。これにより、エンジン4からの動力が回転軸8aへと伝達される。これによって、歩行型管理機1は、耕耘爪9を回転させて圃場を耕耘することができる。
【0042】
また、歩行型管理機1は、クラッチレバー22の操作が解除されることで、前記ベルトへの張力の付与が停止され、クラッチ機構11の作動が停止される。これにより、耕耘爪9の回転が停止される。
【0043】
ハンドルフレーム12の前方には、レバーフレーム15が配置される。レバーフレーム15は、ミッションケース8内の変速装置(不図示)と接続されるとともに、主変速レバー30を支持するように構成される。レバーフレーム15は、後上方へ延びるように形成される。レバーフレーム15の上端部には、主変速レバー30が設けられる。
【0044】
以下、図1から図5を用いて、主変速レバー30及び主変速レバー30を取り付けるための構成について説明する。
【0045】
主変速レバー30は、前後進の切換え操作や走行速度の変更操作を行うためのものである。主変速レバー30は、レバー本体部31及び把持部32を具備する。
【0046】
レバー本体部31は、主変速レバー30の主たる構造体を構成する部分である。レバー本体部31は筒状に形成され、長手方向を略後上方に向けて配置される。レバー本体部31には、当該レバー本体部31を径方向に貫通する貫通孔31aが形成される(図4(b)参照)。貫通孔31aは、レバー本体部31の下端部近傍に形成される。
【0047】
把持部32は、操作者が主変速レバー30を操作する際に把持する部分である。把持部32は、操作者が把持し易い適宜の形状に形成される。把持部32は、レバー本体部31の上端に取り付けられる。
【0048】
このように構成された主変速レバー30は、レバーフレーム15の上端部に取り付けられている。より詳細には、レバーフレーム15の上端部近傍には貫通孔15aが形成されており(図4参照)、レバー本体部31の貫通孔31aとレバーフレーム15の貫通孔15aとが径方向視において重複するように(貫通孔31aの中心及び貫通孔15aの中心の位置が同じとなるように)、レバー本体部31の内周側にレバーフレーム15が挿通されている。そして、レバー本体部31の貫通孔31a及びレバーフレーム15の貫通孔15aには、リンチピン40が挿通されている。
【0049】
リンチピン40は、主変速レバー30をレバーフレーム15に固定するためのものである。図5に示すように、リンチピン40は、軸部41、頭部42及び止め輪43を具備する。
【0050】
軸部41は、レバー本体部31の貫通孔31a及びレバーフレーム15の貫通孔15aに挿通される部分である。軸部41は、円柱状に形成される。
【0051】
頭部42は、軸部41の一端に形成される部分である。頭部42は、軸線方向視における外形が、軸部41の外形よりも大きくなるように形成される。また、頭部42は、軸線方向視における外形が貫通孔31aの外形(径)よりも大きくなるように形成される。
【0052】
止め輪43は、軸部41をレバー本体部31及びレバーフレーム15にロックするものである。止め輪43は、弾性を有する線状の材料をリング状に曲げて形成される(図8参照)。止め輪43の両端は、頭部42に挿通されている。止め輪43は、軸部41側に付勢された状態(図5において実線で示す部分)と、軸部41から離間する方向に付勢された状態(図5において二点鎖線で示す部分)とに切り替え可能に回動可能に形成される。
【0053】
このように形成されたリンチピン40は、軸部41をレバー本体部31の貫通孔31a及びレバーフレーム15の貫通孔15aに挿通した状態で、止め輪43を軸部41側に付勢された状態(図5において実線で示す部分)となるように回動させることにより、止め輪43がレバー本体部31の外周面に嵌まり込むこととなる。これにより、軸部41(リンチピン40)をレバー本体部31及びレバーフレーム15にロックすることができる。このように、リンチピン40をレバー本体部31及びレバーフレーム15に固定することで、主変速レバー30がレバーフレーム15から脱落する(抜ける)のを防止することができる。
【0054】
また、止め輪43を軸部41から離間する方向に付勢された状態(図5において二点鎖線で示す部分)となるように回動させることにより、軸部41(リンチピン40)を主変速レバー30及びレバーフレーム15から抜くことができる。そうすることで、主変速レバー30をレバーフレーム15から取り外すことができる。
【0055】
このように、主変速レバー30は、リンチピン40によってレバーフレーム15に着脱可能に設けられている。歩行型管理機1は、その不使用時には、主変速レバー30をレバーフレーム15から取り外し、ハンドル本体21に収納することができるように構成されている。主変速レバー30をハンドル本体21に収納する構成については後述する。
【0056】
以下、図1から図3を用いて、ハンドル本体21の構成について説明する。
【0057】
ハンドル本体21は、ループ状に形成される。ハンドル本体21は、ハンドル連結部13に設けられた揺動軸23(図1参照)を中心として前後に揺動可能に設けられている。ハンドル本体21は、その揺動範囲において位置を段階的に調整可能に形成される。ハンドル本体21は、歩行型管理機1の使用時には、図1に示すようにハンドル連結部13から後側に延びる姿勢(以下、「使用姿勢」という)とされる。
【0058】
ハンドル本体21は、左延伸部21a、右延伸部21b及び先端部21cを具備する。以下では、ハンドル本体21が使用姿勢である状態を基準として説明を行う。
【0059】
左延伸部21aは、ハンドル本体21の左部を構成する部分である。左延伸部21aは、ハンドル連結部13の左部から略後上方に延びるように形成される。左延伸部21aは、後方に向かうにつれてやや左方へ延びるように形成されている。
【0060】
右延伸部21bは、ハンドル本体21の右部を構成する部分である。右延伸部21bは、ハンドル連結部13の右部から略後上方に延びるように形成される。右延伸部21bは、後方に向かうにつれてやや右方へ延びるように形成されている。
【0061】
先端部21cは、ハンドル本体21の先端部(ハンドル本体21の揺動中心と反対側の端部)を構成する部分である。先端部21cは、略左右方向に延びて、左延伸部21aの後端部と右延伸部21bの後端部とを繋ぐように形成される。
【0062】
ハンドル本体21は、このように形成されることにより、ループ状に形成される。また、上述の如く、ハンドル本体21には、ロープフック14が設けられている。ロープフック14は、先端部21c側が開放された略円弧状に形成される。ロープフック14は、左延伸部21a及び右延伸部21bの揺動中心側の端部近傍にそれぞれ設けられる。
【0063】
このように構成されたハンドル本体21には、レバーフレーム15から取り外した主変速レバー30をハンドル本体21に収納するための構成として支持部50が設けられている。
【0064】
支持部50は、左延伸部21aに設けられる。支持部50は、左延伸部21aに設けられたロープフック14よりも先端部21c側に設けられる。支持部50は、左延伸部21aから後上方に延びる棒状に形成される。支持部50は、側面視(図1参照)において左延伸部21aと平行に延びるように形成される。支持部50は、左延伸部21aに固定された部分から、平面視(図2参照)においてまっすぐ後方に延びるように形成されている。一方、前述のように左延伸部21aは後方に向かうにつれてやや左方へ延びるように形成されているため、支持部50と左延伸部21aとの間隔は、後方に向かって徐々に広がるように形成される。支持部50には、当該支持部50を径方向に貫通する貫通孔51が形成されている(図3参照)。
【0065】
このように構成された歩行型管理機1は、使用時には、ハンドル本体21が使用姿勢にあり、主変速レバー30がレバーフレーム15に取り付けられた状態(以下、「使用状態」という)とされる。一方、歩行型管理機1は、不使用時には、ハンドル本体21が後述する収納姿勢にあり、主変速レバー30がハンドル本体21に設けられた支持部50に取り付けられた状態(以下、「不使用状態」という)とすることができる。
【0066】
以下、歩行型管理機1を使用状態から不使用状態とする際のハンドル本体21及び主変速レバー30の動作について説明する。
【0067】
図6に示すように、歩行型管理機1の不使用時(保管時等)には、まず、ハンドル本体21(操縦ハンドル20)を前方に揺動させ、ハンドル連結部13から前方に延びてボンネット6の上方に折り畳まれた姿勢(以下、「収納姿勢」という)とする。
【0068】
次に、リンチピン40をレバー本体部31及びレバーフレーム15から抜き、主変速レバー30をレバーフレーム15から取り外す(図4参照)。
【0069】
次に、レバーフレーム15から取り外した主変速レバー30を、レバー本体部31の貫通孔31aと支持部50の貫通孔51とが平面視において重複するように(貫通孔31aの中心及び貫通孔51の中心の位置が同じとなるように)、支持部50に嵌め合わせる(図8参照)。そして、レバー本体部31の貫通孔31a及び支持部50の貫通孔51に、リンチピン40を挿通させる。
【0070】
次に、リンチピン40の軸部41がレバー本体部31の貫通孔31a及び支持部50の貫通孔51に挿通した状態で、止め輪43をレバー本体部31の外周面に嵌め合わせることにより、軸部41(リンチピン40)をレバー本体部31及び支持部50にロックすることができる。このように、リンチピン40をレバー本体部31及び支持部50に固定することで、主変速レバー30が支持部50から脱落する(抜ける)のを防止することができる。
【0071】
このように、ハンドル本体21をボンネット6上に折り畳み、当該ハンドル本体21に設けられた支持部50に主変速レバー30を取り付けることで、ハンドル本体21及び主変速レバー30を収納することができる。こうして、不使用時の車体をコンパクト化することができる。
【0072】
次に、歩行型管理機1を不使用状態から使用状態とする際のハンドル本体21及び主変速レバー30の動作について説明する。
【0073】
歩行型管理機1を不使用状態から使用状態とする際には、まず、リンチピン40をレバー本体部31及び支持部50から抜き、主変速レバー30を支持部50から取り外す(図8参照)。そして、支持部50から取り外した主変速レバー30をレバーフレーム15に嵌め合わせ、リンチピン40を用いて主変速レバー30をレバーフレーム15に取り付ける(図4参照)。
【0074】
次に、ハンドル本体21(操縦ハンドル20)を後方に揺動させ、使用姿勢(図1等参照)とする。これにより、歩行型管理機1を使用状態とすることができる。
【0075】
以下、図6から図8を用いて、歩行型管理機1が不使用状態にあるときのハンドル本体21及び主変速レバー30の配置について説明する。
【0076】
図6に示すように、主変速レバー30の下端(後端)部は、ハンドル本体21の下端(後端)部よりも上方に位置している。また、主変速レバー30の上端(前端)部は、ハンドル本体21の上端(前端)部よりも下方に位置している。より詳細には、主変速レバー30の前端部は、上下方向においてハンドル本体21の前端とクラッチレバー22の前端との間に位置している。そして、主変速レバー30は、側面視においてハンドル本体21の左延伸部21aと平行となるように、支持部50に固定されている。このようにして、主変速レバー30は、その全体が上下方向において操縦ハンドル20(ハンドル本体21)の上下幅に収まるように、支持部50に固定されている。
【0077】
また、主変速レバー30は、その後端部はハンドル本体21の後端部よりも前方に位置している。また、主変速レバー30(把持部32)の前端部は、クラッチレバー22の前端部よりも後方に位置している。より詳細には、主変速レバー30の前端部は、前後方向においてハンドル本体21の前端とクラッチレバー22の前端との間に位置している。このように、主変速レバー30は、その全体が前後方向において操縦ハンドル20の前後幅に収まるように、支持部50に固定されている。
【0078】
また、図7に示すように、主変速レバー30は、その全体が左右方向においてハンドル本体21の左右幅に収まるように、支持部50に固定されている。
【0079】
このように、ハンドル本体21を収納姿勢に折り畳み、レバーフレーム15から取り外された主変速レバー30を支持部50に固定することで、主変速レバー30をハンドル本体21から概ねはみ出ないようにすることができる。こうして、主変速レバー30をハンドル本体21内に収納することにより、車体のコンパクト化を図ることができ、ひいては、比較的狭いスペースでも歩行型管理機1を保管することが可能となる。
【0080】
また、支持部50に対する主変速レバー30の取り付けにリンチピン40を用いるため、支持部50に対して容易に着脱を行うことができる。また、レバーフレーム15に対する主変速レバー30の取り付けに用いられているリンチピン40を、支持部50に対する取り付けに用いることができるため、支持部50への取り付けのために新たな部材を用意する必要がない。
【0081】
また、主変速レバー30は、その長手方向をまっすぐ前後方向に向けた状態で、支持部50に固定されている。ハンドル本体21の左延伸部21aの中途部(支持部50よりも前側の部分)は、前方に向かうにつれて左方に広がるように形成されているため、主変速レバー30は、支持部50に支持された部分から前方に向かうにつれて平面視において左延伸部21aとの間隔が広がることとなる。よって、主変速レバー30を支持部50に対して着脱する際に、ハンドル本体21が邪魔になり難いので、ハンドル本体21(支持部50)に対する主変速レバー30の着脱の作業性を向上させることができる。
【0082】
また、図7に示すように、支持部50は、ボンネット6よりも左方に設けられている。このため、主変速レバー30もまた、その全体がボンネット6よりも左方に位置するように(すなわち、平面視においてボンネット6と重複しない位置で)、支持部50に固定されることとなる。これにより、主変速レバー30を支持部50に対して着脱する際にボンネット6が邪魔になり難いので、ハンドル本体21(支持部50)に対する主変速レバー30の着脱の作業性を向上させることができる。
【0083】
また、ハンドル本体21が使用姿勢(図1参照)にあるとき、支持部50の先端は、略上方に向けられている。このため、主変速レバー30は、ハンドル本体21が使用姿勢にあるとき、支持部50に上方から下方に向けて嵌め合わせることができる。よって、ハンドル本体21が使用姿勢にあるときであっても、主変速レバー30を容易に着脱することができる。
【0084】
以上の如く、本実施形態に係る歩行型管理機1(作業車)は、機体(機体フレーム2、ハンドル連結部13等)と、前記機体から後側へ延びる使用姿勢と前記機体の上方に折り畳まれた収納姿勢との間で揺動可能に設けられたハンドル本体21(ハンドル)と、前記機体に対して着脱可能に設けられた主変速レバー30と、前記ハンドル本体21に設けられ、前記機体から取り外した前記主変速レバー30を固定可能な固定部(リンチピン40及び支持部50)と、を具備するものである。
【0085】
このように構成することにより、不使用時(保管時等)の車体のコンパクト化を図ることができる。
具体的には、不使用時において、レバーフレーム15から取り外した主変速レバー30をリンチピン40によって支持部50に固定し、ハンドル本体21を収納姿勢とすることで、車体のコンパクト化を図ることができる。これにより、比較的狭いスペースでも歩行型管理機1を保管することが可能となる。
【0086】
また、前記固定部は、前記機体から取り外した前記主変速レバー30が嵌め合わされることで、当該主変速レバー30を支持可能な支持部50と、前記主変速レバー30を前記支持部50に係合させるリンチピン40(係合部)と、を具備するものである。
【0087】
このように構成することにより、ハンドル本体21に対して主変速レバー30を容易に着脱することができる。
【0088】
また、前記リンチピン40は、前記支持部50及び前記支持部50に嵌め合わされた前記主変速レバー30に挿通されることで、前記支持部50からの前記主変速レバー30の脱落を防止するピン部材であるものである。
【0089】
このように構成することにより、ハンドル本体21に対して主変速レバー30をより容易に着脱することができる。
【0090】
また、前記固定部(リンチピン40及び支持部50)は、前記ハンドル本体21が前記使用姿勢であるときに、前記主変速レバー30を上方から下方に向けて嵌め合わせることが可能となるように形成されているものである。
【0091】
このように構成することにより、ハンドル本体21が使用姿勢であるときに、ハンドル本体21に対して主変速レバー30を容易に着脱することができる。
【0092】
また、前記固定部(リンチピン40及び支持部50)は、前記ハンドル本体21が前記収納姿勢であるときに、前記主変速レバー30が前記ハンドル本体21の左右幅及び上下幅に収まるように前記主変速レバー30を固定するものである。
【0093】
このように構成することにより、不使用時の車体のコンパクト化をより図ることができる。
【0094】
また、前記固定部(リンチピン40及び支持部50)は、側面視において前記主変速レバー30が前記ハンドル本体21の一部と平行となるように前記主変速レバー30を固定するものである。
【0095】
このように構成することにより、不使用時の車体のコンパクト化をより図ることができる。
【0096】
また、前記固定部(リンチピン40及び支持部50)は、前記ハンドル本体21が前記収納姿勢であるときに、前記主変速レバー30の長手方向が前後方向に向くように前記主変速レバー30を固定するものである。
【0097】
このように構成することにより、不使用時の車体のコンパクト化をより図ることができる。
【0098】
また、本実施形態に係る歩行型管理機1は、エンジン4(動力源)を覆うボンネット6を具備し、前記固定部(リンチピン40及び支持部50)は、前記操縦ハンドル20が前記収納姿勢であるときに、平面視において前記主変速レバー30が前記ボンネット6と重複しない位置で当該主変速レバー30を固定するものである。
【0099】
このように構成することにより、ハンドル本体21に対する主変速レバー30の着脱の作業性を向上させることができる。
【0100】
また、本実施形態に係る歩行型管理機1は、クラッチ機構11(クラッチ)を操作するクラッチレバー22を具備し、前記固定部(リンチピン40及び支持部50)は、前記ハンドル本体21が前記収納姿勢であるときに、前記主変速レバー30の前端が前記クラッチレバー22の前端よりも後方に位置するように前記主変速レバー30を固定するものである。
【0101】
このように構成することにより、不使用時の車体のコンパクト化をより図ることができる。
【0102】
また、本実施形態に係る歩行型管理機1は、クラッチ機構11(クラッチ)を操作するクラッチレバー22を具備し、前記固定部(リンチピン40及び支持部50)は、前記ハンドル本体21が前記収納姿勢であるときに、前記主変速レバー30の前端が上下方向において前記ハンドル本体21の前端と前記クラッチレバー22の前端との間に位置するように前記主変速レバー30を固定するものである。
【0103】
このように構成することにより、不使用時の車体のコンパクト化をより図ることができる。
【0104】
また、本実施形態に係る歩行型管理機1は、前記ハンドル本体21に固定され、ロープを係合可能に形成されたロープフック14(ロープ係合部)を具備し、前記固定部(リンチピン40及び支持部50)は、前記ロープフック14よりも前記ハンドル本体21の先端側に位置するように設けられるものである。
【0105】
このように構成することにより、主変速レバー30を支持部50に対してハンドル本体21の先端から取り付ける際にロープフック14が邪魔にならないので、ハンドル本体21に対する主変速レバー30の着脱の作業性を向上させることができる。
【0106】
なお、本実施形態に係る歩行型管理機1は、本発明に係る作業機の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るエンジン4は、本発明に係る動力源の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るロープフック14は、本発明に係るロープ係合部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るハンドル本体21は、本発明に係るハンドルの実施の一形態である。
また、本実施形態に係るリンチピン40は、本発明に係る係合部及びピン部材の実施の一形態である。
【0107】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【0108】
例えば、作業機は、歩行型管理機1であったが、作業機の種類はこれに限定されるものではなく、例えば、収穫機、草刈機等であってもよい。
【0109】
また、本実施形態においては、歩行型管理機1が不使用状態にあるとき、主変速レバー30(把持部32)の前端部は、前後方向においてハンドル本体21の前端とクラッチレバー22の前端との間に位置するものとしたが、ハンドル本体21の前端よりも後方に位置するものとしてもよい。
【0110】
また、本実施形態においては、クラッチレバー22の前端の方がハンドル本体21の前端よりも前側に位置するものとしたが、ハンドル本体21の前端の方がクラッチレバー22の前端よりも前側に位置するものとしてもよい。この場合、主変速レバー30は、ハンドル本体21が収納姿勢にある状態において、当該主変速レバー30の前端部がハンドル本体21の前端よりも後方に位置するように支持部50に固定される。すなわち、主変速レバー30は、ハンドル本体21が収納姿勢にある状態において、当該主変速レバー30の前端部が少なくともハンドル本体21の前端又はクラッチレバー22の前端のいずれか一方よりも後方に位置するように支持部50に固定される。
【0111】
また、本実施形態においては、支持部50はロープフック14と別部材としたが、ロープフック14と一体化されていてもよい。
【0112】
具体的には、図9に示すように、支持部50とロープフック14とが、一本の棒状の素材を曲げて成形された1つの部材150として形成されていてもよい。
【0113】
以上の如く、前記支持部50(前記固定部の少なくとも一部)は、前記ロープフック14と一体化されているものである。
【0114】
このように構成することにより、部品点数を低減させることができる。
【0115】
また、本実施形態においては、支持部50及びリンチピン40によって、レバーフレーム15から取り外した主変速レバー30をハンドル本体21に収納するものとしたが、主変速レバー30をハンドル本体21に収納する構成はこれに限定するものではない。以下、主変速レバー30をハンドル本体21に収納する構成の別例について説明する。なお、以下では、歩行型管理機1が不使用状態であるものとして説明を行う。
【0116】
図10は、支持部250及び係合部260によって、主変速レバー30をハンドル本体21に収納する例を示している。支持部250は、第一実施形態に係る支持部50と同様に、ハンドル本体21の左延伸部21aに設けられる(不図示)。支持部250は、左延伸部21aから略前方(前上方)に延びる円筒状に形成される。支持部250には、当該支持部250の側面を径方向に貫通する貫通孔251が形成されている。
【0117】
係合部260は、主変速レバー30を支持部250に係合させるものである。係合部260は、突出部261及びばね262が設けられる。
【0118】
突出部261は、貫通孔251を介して支持部250の外周面から突出するように形成される。突出部261は、上端部が丸められた円柱状に形成される。突出部261の下方にはばね262が設けられる。ばね262は、突出部261の下面と支持部250の内周面との間に、突出部261を上方(径方向外側)に付勢するように設けられる。なお、突出部261及びばね262は、別部材であってもよく、或いは一体化されていてもよい。また、ばね262の種類は限定するものではなく、例えばコイルばね、板ばね等を用いることが可能である。
【0119】
支持部250に主変速レバー30を取り付ける際には、まず、主変速レバー30を前方から支持部250に嵌め合わせる(図10(a)参照)。突出部261は、主変速レバー30が突出部261に当接すると、主変速レバー30に押圧されてばね262の付勢力に抗して下方に移動し、支持部250の外周面から突出しなくなる。そして、主変速レバー30がさらに後方に移動して主変速レバー30の貫通孔31aと支持部250の貫通孔251とが重複する位置となると、突出部261は、ばね262の付勢力により貫通孔251及び貫通孔31aを介して主変速レバー30の外周面より突出する(図10(b)参照)。これにより、主変速レバー30を支持部250から脱落しないように支持部250に取り付けることができる。なお、突出部261を主変速レバー30の内側まで押し込むことで、主変速レバー30と支持部250との係合が解除され、この状態で主変速レバー30を支持部250から取り外すことができる。
【0120】
図11は、支持部350によって、レバーフレーム15から取り外した主変速レバー30をハンドル本体21に収納する例を示している。支持部350は、第一実施形態に係る支持部50と同様に、ハンドル本体21の左延伸部21aに設けられる。支持部350は、軸線を略前後方向に向けた円筒状に形成される。支持部350は、弾性を有する材料によって形成される。支持部350の内径は、主変速レバー30の外径と略同じとなるように形成される。
【0121】
支持部350には、切欠き部351が形成される。切欠き部351は、支持部350の右部が切り欠かれるように形成される。切欠き部351の上下幅は、主変速レバー30の外径よりもやや小さくなるように形成される。
【0122】
支持部350に主変速レバー30を取り付ける際には、主変速レバー30を右方から支持部350に近接させ、切欠き部351を介して支持部350の内側に押し込む。これにより、主変速レバー30を支持部350から脱落しないように支持部350に取り付けることができる。このように主変速レバー30を取り付ける方法としては、支持部50等に挿通する方法だけでなく、主変速レバー30を側方から保持(把持)する方法を採用することも可能である。
【符号の説明】
【0123】
1 歩行型管理機
2 機体フレーム
4 エンジン
6 ボンネット
14 ロープフック
21 ハンドル本体
22 クラッチレバー
30 主変速レバー
40 リンチピン
50 支持部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11