IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ タイコ・エレクトロニクス・コーポレイションの特許一覧

<>
  • 特許-複数のラッチを有する端子位置保証部材 図1
  • 特許-複数のラッチを有する端子位置保証部材 図2
  • 特許-複数のラッチを有する端子位置保証部材 図3
  • 特許-複数のラッチを有する端子位置保証部材 図4
  • 特許-複数のラッチを有する端子位置保証部材 図5
  • 特許-複数のラッチを有する端子位置保証部材 図6
  • 特許-複数のラッチを有する端子位置保証部材 図7
  • 特許-複数のラッチを有する端子位置保証部材 図8
  • 特許-複数のラッチを有する端子位置保証部材 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-26
(45)【発行日】2024-05-09
(54)【発明の名称】複数のラッチを有する端子位置保証部材
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/42 20060101AFI20240430BHJP
【FI】
H01R13/42 E
H01R13/42 F
【請求項の数】 11
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020037425
(22)【出願日】2020-03-05
(65)【公開番号】P2020149969
(43)【公開日】2020-09-17
【審査請求日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】16/297,810
(32)【優先日】2019-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】399132320
【氏名又は名称】ティーイー・コネクティビティ・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】TE Connectivity Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】フェルナンデス,スタンリッチ ディー.
【審査官】高橋 裕一
(56)【参考文献】
【文献】特開昭60-158575(JP,A)
【文献】特開2001-283965(JP,A)
【文献】特開平08-241749(JP,A)
【文献】特開2007-66716(JP,A)
【文献】特開2006-19297(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R12/00-12/91
H01R13/40-13/533
H01R13/56-13/72
H01R24/00-24/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気コネクタと共に使用するための端子位置保証部材(12、112)であって、
前記端子位置保証部材(12、112)は、
- 端子係合突起(46、146)を有する端子係合部(40、140)と、
- 前記端子係合部(40、140)から延びる少なくとも1つの第1のラッチアーム(50a、50b、150a、150b)と、
- 前記端子係合部(40、140)から延び、前記少なくとも1つの第1のラッチアーム(50a、50b、150a、150b)から離間されている少なくとも1つの第2のラッチアーム(60a、60b、160)と、を備え、

前記少なくとも1つの第1のラッチアーム(50a、50b、150a、150b)は、第1の電気コネクタ(10)の一部分に係合して前記端子位置保証部材(12、112)を前記第1の電気コネクタ(10)に固定するように構成され、前記少なくとも1つの第2のラッチアーム(60a、60b、160)は、第2の電気コネクタ(110)の一部分に係合して前記端子位置保証部材(12、112)を前記第2の電気コネクタ(110)に固定するように構成され

前記少なくとも1つの第1のラッチアーム(50a、50b、150a、150b)は、前記端子位置保証部材(12、112)の側面(56、256)の近くにある1対の第1のラッチアーム(50a、50b、150a、150b)であり、
前記1対の第1のラッチアーム(50a、50b、150a、150b)の一方の第1のラッチアーム(50a、50b、150a、150b)のロック用肩部(54a、54b、154a、154b)は、前記1対の第1のラッチアーム(50a、50b、150a、150b)の他方の第1のラッチアーム(50a、50b、150a、150b)の方へ内側を向いており、

前記少なくとも1つの第2のラッチアーム(60a、60b、160)は、前記1対の第1のラッチアーム(50a、50b、150a、150b)の間に配置され、

前記1対の第1のラッチアーム(50a、50b、150a、150b)は第1の長さ(L1)を有し、前記少なくとも1つの第2のラッチアーム(60a、60b、160)は第2の長さ(L2)を有し、前記第2の長さ(L2)は前記第1の長さ(L1)よりも大きい、

端子位置保証部材(12、112)。
【請求項2】
前記端子係合部(40、140)は第1の表面(42、142)と第2の表面(44、144)を有する、
請求項1に記載の端子位置保証部材(12、112)。
【請求項3】
前記端子係合突起(46、146)は前記電気コネクタ(10、110)の端子受入れキャビティ(24、124)内に位置決めされるように構成されている、
請求項2に記載の端子位置保証部材(12、112)。
【請求項4】
前記1対の第1のラッチアーム(50a、50b、150a、150b)は、前記端子係合部(40、140)から、前記第2の表面(44、144)から離れる方向へ延びる、
請求項2に記載の端子位置保証部材(12、112)。
【請求項5】
前記1対の第1のラッチアーム(50a、50b、150a、150b)のそれぞれが、導入表面(52a、52b、152a、152b)と前記ロック用肩部(54a、54b、154a、154b)とを有する、
請求項4に記載の端子位置保証部材(12、112)。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第2のラッチアーム(60a、60b、160)は、前記端子係合部(40、140)から、前記第2の表面(44、144)から離れる方向へ延びる、請求項4に記載の端子位置保証部材(12、112)。
【請求項7】
前記少なくとも1つの第2のラッチアーム(60a、60b、160)は、導入表面(62a、62b、162)とロック用肩部(64a、64b、164)とを有する、
請求項に記載の端子位置保証部材(12、112)。
【請求項8】
前記少なくとも1つの第2のラッチアーム(60a、60b)は前記端子位置保証部材(12)の側面(56)から離間された1対の第2のラッチアーム(60a、60b)であり、
前記1対の第2のラッチアーム(60a、60b)の一方の第2のラッチアーム(60a、60b)の前記ロック用肩部は、前記1対の第2のラッチアーム(60a、60b)の他方の第2のラッチアーム(60a、60b)の方へ内側を向いている、
請求項に記載の端子位置保証部材(12)。
【請求項9】
前記1対の第1のラッチアーム(50a、50b、150a、150b)のそれぞれが、前記1対の第1のラッチアーム(50a、50b、150a、150b)の弾性または可撓性を増大するための凹部(58、158)を有する、
請求項1に記載の端子位置保証部材(12、112)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの第2のラッチアーム(60a、60b、160a、160b)は、前記少なくとも1つの第2のラッチアーム(60a、60b、160a、160b)の弾性または可撓性を増大するための凹部(68、168)を有する、
請求項1に記載の端子位置保証部材(12、112)。
【請求項11】
前記端子位置保証部材(12、112)は非導電性の絶縁体材料で製作される、
請求項1から10のいずれか一項に記載の端子位置保証部材(12、112)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は端子位置保証部材を対象とする。特に、本発明は、端子位置保証部材を様々なコネクタハウジングに対して使用可能にするための複数のラッチを有する、端子位置保証部材を対象とする。
【背景技術】
【0002】
マルチピン接続用に様々な電気コネクタが設計されている。電気コネクタは、ワイヤで終端されるかまたは回路基板に取り付けられる相手側コネクタに嵌合させることができる。そのようなマルチピンコネクタの組み立ては一般に、端子をワイヤに連結し、次いでその端子をコネクタハウジングの端子受入れキャビティ内に装填することによって行われる。一般に、端子表面および/またはキャビティ内には保持機構が存在し、これらの保持機構は、端子がキャビティの長さの範囲内の指定位置に到達すると係合されて、コネクタの使用中に端子が誤ってキャビティから後退して外れることを防止する。保持機構が正しく機能しないまたは保持機構に適切に係合するのに十分な深さまで端子がキャビティに挿入されなかった場合などに、端子がキャビティから出るのを保持機構が防止できないことがある。
それぞれの端子がキャビティ内で適切に保持されていなければ、電気コネクタを相手側コネクタに嵌合させるときに、対応する相手側端子が対象の端子に適切に接続されない場合がある。例えば、入ってくる相手側端子により端子がハウジングの外へ押し戻されて、端子と相手側端子の間の適切な電気接続が妨げられる場合がある。コネクタのハウジング内に多数の端子が位置決めされ得るが、ただ一箇所の電気接続が不完全であっても、コネクタシステム全体およびそれらが接続するデバイスの機能性が損なわれる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
当技術分野における電気コネクタは、制約デバイスまたは端子位置保証デバイスを追加することによって、端子がキャビティ内で誤って移動するのを防止することに取り組んできた。例えば、ハウジングの背部に、障壁として機能するおよび/または指定位置にないどのような端子も対応するキャビティ内へ指定位置に向けて更に押し込むように構成されているデバイスを追加することができる。多くの場合、そのような端子位置保証部材は、端子をキャビティに挿入する方向でコネクタハウジングに挿入されて、端子キャビティ内に配設されている電気端子の引き抜きを防止する、別個の部材である。知られている端子位置保証部材は有益ではあるが、構成の異なる各ハウジングに対して異なる構成の端子位置保証部材が必要であり、この結果、端子位置保証部材の製造には、多くの異なる部品数および多くの型が要求されることになる。
【0004】
したがって、端子位置保証部材を様々なコネクタハウジングに対して使用可能にし、このことにより製造コストおよび在庫管理コストを低減する、複数のラッチを有する端子位置保証部材を提供することが有益であろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この解決法は、電気コネクタと共に使用するための端子位置保証部材によって提供される。端子位置保証部材は、端子係合突起を有する端子係合部を含む。端子係合部から、少なくとも1つの第1のラッチアームが延びる。端子係合部から少なくとも1つの第2のラッチアームが延び、これは少なくとも1つの第1のラッチアームから離間されている。少なくとも1つの第1のラッチアームが第1の電気コネクタの一部分に係合して、端子位置保証部材を第1の電気コネクタに固定し、または、少なくとも1つの第2のラッチアームが第2の電気コネクタの一部分に係合して、端子位置保証部材を第2の電気コネクタに固定する。
【0006】
ここで本発明について以下の図面を参照して例示により記載する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】例示的なレセプタクルコネクタと本発明の例示的な端子位置保証部材の斜視図であり、両者は分離した状態で示されている。
図2図1に示した端子位置保証部材の斜視図であり、レセプタクルコネクタと嵌合されている状態を示している。
図3図2の線3-3に沿った断面図である。
図4図1に示した端子位置保証部材の斜視図であり、プラグコネクタから分離した状態を示している。
図5図1に示した端子位置保証部材の斜視図であり、プラグコネクタと嵌合されている状態を示している。
図6】例示的なレセプタクルコネクタと本発明の代替の例示的な端子位置保証部材の斜視図であり、両者は分離した状態で示されている。
図7図6に示した端子位置保証部材の斜視図であり、レセプタクルコネクタと嵌合されている状態を示している。
図8図6に示した端子位置保証部材の斜視図であり、プラグコネクタから分離した状態を示している。
図9図6に示した端子位置保証部材の斜視図であり、プラグコネクタと嵌合されている状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1を参照すると、電気コネクタ10および端子位置保証部材12が間隔を開けて示されている。示されている例示的な実施形態では、電気コネクタ10はレセプタクルコネクタである。別法として、電気コネクタ10はプラグコネクタであってもよい。
【0009】
電気コネクタ10は、表面18と背面20とを有するハウジング16を有する。ハウジング16の前部18は、相手側コネクタと接合するように構成されている。ハウジング16はまた、ハウジング16が相手側コネクタ14に連結するのを可能にする、1つまたは複数の連結機構22も含み得る。例えば、連結機構22は、1つまたは複数のラッチ、ラッチ受入れ溝、または突起などを含んでもよい。
【0010】
電気コネクタ10のハウジング16は、中に端子26(図3)が受け入れられる複数の端子受入れキャビティ24を有する。端子受入れキャビティ24は、ハウジング16の背部20から前部18まで延びる。端子受入れキャビティ24は、ハウジング16の背部20と前部18の間に互いに平行に配向されてもよい。
【0011】
示されている例示的な実施形態では、ハウジング16は3つの端子受入れキャビティ24を有する。端子26は、相手側コネクタの対応する相手側端子に物理的および電気的に接続するように構成されてもよい。端子26の具体的な構成は、本発明の範囲から逸脱しない範囲で様々であり得る。
【0012】
端子26は、ハウジング16の背部20から延びるワイヤまたはケーブル30に圧着、はんだ付け、絶縁除去などによって終端される、ワイヤ終端部28を有する。電力、データ、および/または制御信号を伝送するために、複数の端子26を使用してもよい。電気コネクタ10の単一の端子26が相手側コネクタの対応する相手側端子に適正に係合できない場合、これら2つの端子間の信号経路が損なわれる可能性がある。また更に、この損なわれた信号経路は、コネクタ10内の異なる端子に沿った他の信号経路をも妨害する可能性もある。
【0013】
図1および図2に最もよく示されているように、固定用突起32は、コネクタ10のハウジング16から延びる。固定用突起32は、固定用突起32をハウジング16に一体に固定する、取付部分34を有する。
【0014】
図1および図3に最もよく示されているように、端子位置保証部材12は、第1の表面42と第2の表面44とを有する端子係合部40を有する。端子位置保証部材12は、限定するものではないが、ゴム、プラスチック、および/または熱可塑性ポリマーなどの、非導電性の絶縁体材料で構成することができる。
【0015】
第1の表面42から、第2の表面44から離れる方向へ、端子係合突起46が延びる。端子係合突起46は、端子受入れキャビティ24内に位置決めされて端子26の適切な位置決めを保証するように構成されている。
【0016】
端子係合部40から、第2の表面44から離れる方向へ、第1のラッチアーム50が延びる。第1のラッチアーム50は、導入表面52とロック用肩部54とを有する。第1のラッチアーム50は長さL1を有する。示されている例示的な実施形態では、端子位置保証部材12の側面56の近くに、1対の第1のラッチアーム50が設けられている。第1のラッチアーム50aのロック用肩部54aは、第1のラッチアーム50bの方へ内側を向いている。第1のラッチアーム50bのロック用肩部54bは、第1のラッチアーム50aの方へ内側を向いている。
【0017】
端子係合部40から、第2の表面44から離れる方向へ、第2のラッチアーム60が延びる。第2のラッチアーム60は、導入表面62とロック用肩部64とを有する。第2のラッチアーム60は長さL2を有する。第2のラッチアーム60の長さL2は、第1のラッチアーム50の長さL1よりも長い。示されている例示的な実施形態では、1対の第2のラッチアーム60が端子位置保証部材12の側面56から離間して設けられて、第2のラッチアーム60が第1のラッチアーム50同士の間に位置決めされるようになっている。第2のラッチアーム60aのロック用肩部64aは、第2のラッチアーム60bの方へ内側を向いている。第2のラッチアーム60bのロック用肩部64bは、第2のラッチアーム60aの方へ内側を向いている。
【0018】
図1から図3に示す実施形態では、端子位置保証部材12がハウジング16と係合するよう移動される際に、端子係合突起46が端子受入れキャビティ24内に位置決めされ、端子受入れキャビティ24内での端子26の適切な配置を容易にするが、このことは当技術分野で公知である。このことが行われる際、第1のラッチアーム50の導入表面52が固定用突起32の取付部分34に係合し、第1のラッチアーム50を弾性変形させる。挿入を続けると、ロック用肩部54が取付部分34を越え、第1のラッチアーム50がその応力のかかっていない位置に向かって戻ることが可能になり、このことにより端子位置保証部材12がハウジング16に固定される。
【0019】
端子26が端子受入れ通路24内に適切に設置されていない場合、端子位置保証部材12はハウジング16内に適切に位置決めされないことになる。端子26が端子受入れ通路24内に適切に設置されていない場合、第1のラッチアーム50の固定用突起32への固定が妨げられ、このことにより、端子が適切に位置決めされていないことが視覚的に示される。
【0020】
図4を参照すると、電気コネクタ110および端子位置保証部材12が間隔を開けて示されている。示されている例示的な実施形態では、電気コネクタ110はプラグコネクタである。別法として、電気コネクタ110はレセプタクルコネクタであってもよい。
【0021】
電気コネクタ110は、表面118と背面120とを有するハウジング116を有する。ハウジング116の前部118は、相手側コネクタと接合するように構成されている。ハウジング116はまた、ハウジング16が相手側コネクタ114に連結するのを可能にする、1つまたは複数の連結機構122も含み得る。例えば、連結機構122は、1つまたは複数のラッチ、ラッチ受入れ溝、または突起などを含んでもよい。
【0022】
電気コネクタ110のハウジング116は、中に端子が受け入れられる複数の端子受入れキャビティ124を有する。示されている例示的な実施形態では、ハウジング116は3つの端子受入れキャビティ124を有する。これらの端子は既に記載した端子と同様である。
【0023】
図4および図5に最もよく示されているように、ラッチ132は、コネクタ110のハウジング116から延びる。ラッチ132は、コネクタをパネル(図示せず)などの中に固定するために使用される。ラッチ132は、ラッチ132をハウジング116に一体に固定する前方取付部分134を有する。
【0024】
図4および図5に示す実施形態では、端子位置保証部材12がハウジング116と係合するよう移動される際に、端子係合突起46が端子受入れキャビティ24内に位置決めされ、端子受入れキャビティ24内での端子の適切な配置を容易にするが、このことは当技術分野で公知である。このことが行われる際、第2のラッチアーム60の導入表面62がラッチ132の取付部分134に係合し、第2のラッチアーム60を弾性変形させる。挿入を続けると、ロック用肩部64が取付部分134を越え、第2のラッチアーム60がその応力のかかっていない位置に向かって戻ることが可能になり、このことにより端子位置保証部材12がハウジング116に固定される。
【0025】
端子が端子受入れ通路124内に適切に設置されていない場合、端子位置保証部材12はハウジング116内に適切に位置決めされないことになる。端子が端子受入れ通路124内に適切に設置されていない場合、第2のラッチアーム60のラッチ132への固定が妨げられ、このことにより、端子が適切に位置決めされていないことが視覚的に示される。
【0026】
図6および図7を参照すると、電気コネクタ10および端子位置保証部材112が間隔を開けて示されている。示されている例示的な実施形態では、電気コネクタ10はレセプタクルコネクタである。別法として、電気コネクタ10はプラグコネクタであってもよい。
【0027】
端子位置保証部材112は、第1の表面142と第2の表面144とを有する端子係合部140を有する。端子位置保証部材112は、限定するものではないが、ゴム、プラスチック、および/または熱可塑性ポリマーなどの、非導電性の絶縁体材料で構成することができる。
【0028】
第1の表面142から、第2の表面144から離れる方向へ、端子係合突起146が延びる。端子係合突起146は、端子受入れキャビティ24内に位置決めされて端子の適切な位置決めを保証するように構成されている。
【0029】
端子係合部140から、第2の表面144から離れる方向へ、第1のラッチアーム150が延びる。第1のラッチアーム150は、導入表面152とロック用肩部154とを有する。第1のラッチアーム150は長さL1を有する。示されている例示的な実施形態では、端子位置保証部材112の側面156の近くに、1対の第1のラッチアーム150が設けられている。第1のラッチアーム150aのロック用肩部154aは、第1のラッチアーム150bの方へ内側を向いている。第1のラッチアーム150bのロック用肩部154bは、第1のラッチアーム150aの方へ内側を向いている。第1のラッチアーム150に凹部158を設けてもよい。凹部158は、第1のラッチアーム150の弾性または可撓性を増大するように構成されている。
【0030】
端子係合部140から、第2の表面144から離れる方向へ、第2のラッチアーム160が延びる。第2のラッチアーム160は、導入表面162とロック用肩部164とを有する。第2のラッチアーム160は長さL2を有する。第2のラッチアーム160の長さL2は、第1のラッチアーム150の長さL1よりも長い。示されている例示的な実施形態では、第2のラッチアーム160が端子位置保証部材112の側面156から離間して設けられて、第2のラッチアーム160が第1のラッチアーム150同士の間に位置決めされるようになっている。第2のラッチアーム160に凹部168を設けてもよい。凹部168は、第2のラッチアーム160の弾性または可撓性を増大するように構成されている。
【0031】
端子位置保証部材112がハウジング16と係合するよう移動される際に、端子係合突起146が端子受入れキャビティ24内に位置決めされ、端子受入れキャビティ24内での端子の適切な配置を容易にするが、このことは当技術分野で公知である。このことが行われる際、第1のラッチアーム150の導入表面152が固定用突起32の取付部分34に係合し、第1のラッチアーム150を弾性変形させる。挿入を続けると、ロック用肩部154が取付部分34を越え、第1のラッチアーム150がその応力のかかっていない位置に向かって戻ることが可能になり、このことにより端子位置保証部材112がハウジング16に固定される。
【0032】
端子が端子受入れ通路24内に適切に設置されていない場合、端子位置保証部材112はハウジング16内に適切に位置決めされないことになる。端子が端子受入れ通路24内に適切に設置されていない場合、第1のラッチアーム150の固定用突起32への固定が妨げられ、このことにより、端子が適切に位置決めされていないことが視覚的に示される。
【0033】
図8を参照すると、電気コネクタ110および端子位置保証部材112が間隔を開けて示されている。示されている例示的な実施形態では、電気コネクタ110はプラグコネクタである。別法として、電気コネクタ110はレセプタクルコネクタであってもよい。
【0034】
図8および図9に示す実施形態では、端子位置保証部材112がハウジング116と係合するよう移動される際に、端子係合突起146が端子受入れキャビティ124内に位置決めされ、端子受入れキャビティ124内での端子の適切な配置を容易にするが、このことは当技術分野で公知である。このことが行われる際、第2のラッチアーム160の導入表面162がラッチ132の取付部分134に係合し、第2のラッチアーム160を弾性変形させる。挿入を続けると、ロック用肩部164が取付部分134を越え、第2のラッチアーム160がその応力のかかっていない位置に向かって戻ることが可能になり、このことにより端子位置保証部材112がハウジング116に固定される。
【0035】
端子が端子受入れ通路124内に適切に設置されていない場合、端子位置保証部材112はハウジング116内に適切に位置決めされないことになる。端子が端子受入れ通路124内に適切に設置されていない場合、第2のラッチアーム160のラッチ132への固定が妨げられ、このことにより、端子が適切に位置決めされていないことが視覚的に示される。
【0036】
本発明の端子位置保証部材は、端子位置保証部材を様々なコネクタハウジングに対して使用可能にするための複数のラッチを有し、このことにより製造コストおよび在庫管理コストが低減される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9