(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-26
(45)【発行日】2024-05-09
(54)【発明の名称】カードリーダおよび取引装置
(51)【国際特許分類】
G06K 7/00 20060101AFI20240430BHJP
G06K 7/08 20060101ALI20240430BHJP
G06K 7/10 20060101ALI20240430BHJP
【FI】
G06K7/00 004
G06K7/08 040
G06K7/10 464
(21)【出願番号】P 2020112496
(22)【出願日】2020-06-30
【審査請求日】2023-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】ニデックインスツルメンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100125690
【氏名又は名称】小平 晋
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【氏名又は名称】河口 伸子
(72)【発明者】
【氏名】小口 洋介
(72)【発明者】
【氏名】小澤 茂樹
【審査官】小林 紀和
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-164367(JP,A)
【文献】特開2004-227607(JP,A)
【文献】特開2019-105991(JP,A)
【文献】特開2011-081619(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0080268(US,A1)
【文献】特開2001-126122(JP,A)
【文献】清嶋 直樹,"テクノトレンド TechnoTrend 003 コンビニのPOSレジ刷新 タッチ操作で「レジ待ち」短縮",日経ビジネス ,日本,日経BP社,2018年01月22日,第1925号,pp.68-70
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 7/00
G06K 7/08
G06K 7/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カード挿入口が設けられたカバー部材と、
前記カバー部材の内側に配置され、前記カード挿入口から挿入されたカードに対して情報の再生および記録のうちの少なくとも一方を行うデバイスと、
前記カバー部材において前記カード挿入口の下方に設けられ、一次元コードまたは二次元コードを撮像する固定式のコード撮像部と、
を有することを特徴とするカードリーダ。
【請求項2】
請求項1に記載のカードリーダにおいて、
前記コード撮像部は、前向きに固定されていることを特徴とするカードリーダ。
【請求項3】
請求項2に記載のカードリーダにおいて、
前記コード撮像部は、前方斜め下向きに設けられていることを特徴とするカードリーダ。
【請求項4】
請求項1から3までの何れか一項に記載のカードリーダにおいて、
前記カバー部材は、フランジ部と、前記フランジ部から前方に突出した突出部と、を備え、
前記コード撮像部は、前記突出部の前面に設けられていることを特徴とするカードリーダ。
【請求項5】
請求項1から3までの何れか一項に記載のカードリーダにおいて、
前記カバー部材は、フランジ部と、前記フランジ部から前方に突出した突出部と、を備え、
前記コード撮像部は、前記突出部の下方位置に設けられていることを特徴とするカードリーダ。
【請求項6】
請求項1から5までの何れか一項に記載のカードリーダにおいて、
前記カード挿入口は、前方に向けて開口していることを特徴とするカードリーダ。
【請求項7】
請求項1から6までの何れか一項に記載のカードリーダを備えることを特徴とする取引装置。
【請求項8】
カード挿入口が設けられたカバー部材の内側に、前記カード挿入口から挿入されたカードに対して情報の再生および記録のうちの少なくとも一方を行うデバイスを備えたカードリーダと、前記カード挿入口が前面側で露出する操作面と、を有する取引装置において、
前記操作面の下方には、一次元コードまたは二次元コードを撮像する固定式のコード撮像部が設けられていることを特徴とする取引装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カード挿入口から挿入されたカードに対して情報の再生および記録のうちの少なくとも一方を行うカードリーダ、および取引装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
カードリーダは、カード挿入口から挿入されたカードに対して情報の再生等を行う磁気ヘッド等のデバイスを有しており、ATMやPOS端末等の各種の取引装置に搭載される。また、取引装置には、一次元コードまたは二次元コードを撮像するハンディタイプのコード撮像部が設けられることがある(特許文献1参照)。特許文献1に記載の取引装置において、磁気ヘッドはオペレータが所持するIDカードから情報を再生し、コード撮像部は、オペレータが所持するIDカードに記録されているバーコードを撮像する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、キャッシュレジスタ等の取引装置においてスマートフォンに表示された二次元コードに基づいて決済する等、カードを利用した決済に加えて、二次元コード等を利用した決済の機会が増大している。従って、特許文献1に記載されているように、カードリーダを有する取引装置にハンディタイプのコード撮像部が設けられることがあるが、ハンディタイプのコード撮像部を用いた場合には、コード撮像部、およびスマートフォンを各々、手で持つことになるため、使い勝手が悪い。従って、固定式のコード撮像部を取引装置に設けることが好ましいが、取引装置にはカードリーダに加えて表示装置等も設ける必要があるため、固定式のコード撮像部を取引装置に設ける余裕がないという問題点がある。
【0005】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、固定式のコード撮像部を設けることのできたカードリーダ、および取引装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明に係るカードリーダは、カード挿入口が設けられたカバー部材と、前記カバー部材の内側に配置され、前記カード挿入口から挿入されたカードに対して情報の再生および記録のうちの少なくとも一方を行うデバイスと、前記カバー部材において前記カード挿入口の下方に設けられ、一次元コードまたは二次元コードを撮像する固定式のコード撮像部と、を有することを特徴とする。
【0007】
本発明では、カード挿入口の下方にはスペース的な余裕があることに着目し、カード挿入口の下方にコード撮像部を固定する。このため、カード挿入口の上方や側方にスペース的な余裕がない場合でも、固定式のコード撮像部を設けることができる。また、固定式のコード撮像部であれば、ハンディタイプのコード撮像部と違って、コード撮像部を手で持つ必要がない等、使い勝手がよい。
【0008】
本発明において、前記コード撮像部は、前向きに固定されている態様を採用することができる。本発明において、前記コード撮像部は、前方斜め下向きに設けられている態様を採用することができる。
【0009】
本発明において、前記カバー部材は、フランジ部と、前記フランジ部から前方に突出した突出部と、を備え、前記コード撮像部は、前記突出部の前面に設けられている態様を採用することができる。
【0010】
本発明において、前記カバー部材は、フランジ部と、前記フランジ部から前方に突出した突出部と、を備え、前記コード撮像部は、前記突出部の下方位置に設けられていることを特徴とする態様を採用することができる。
【0011】
本発明において、前記カード挿入口は、前方に向けて開口している態様を採用することができる。
【0012】
本発明を適用したカードリーダは、取引装置に用いられる。
【0013】
本発明の別の態様に係る取引装置は、カード挿入口が設けられたカバー部材の内側に、前記カード挿入口から挿入されたカードに対して情報の再生および記録のうちの少なくとも一方を行うデバイスを備えたカードリーダと、前記カード挿入口が前面側で露出する操作面と、を有する取引装置において、前記操作面の下方には、一次元コードまたは二次元コードを撮像する固定式のコード撮像部が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、カード挿入口の下方にはスペース的な余裕があることに着目し、カード挿入口の下方にコード撮像部が固定されている。このため、カード挿入口の上方や側方にスペース的な余裕がない場合でも、固定式のコード撮像部を設けることができる。また、固定式のコード撮像部であれば、ハンディタイプのコード撮像部と違って、コード撮像部を手で持つ必要がない等、使い勝手がよい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施形態1に係るカードリーダを備えた取引装置の説明図。
【
図2】本発明の実施形態1に係るカードリーダを前方斜め上側からみたときの斜視図。
【
図3】
図2に示すカードリーダの断面を模式的に示す説明図。
【
図4】本発明の実施形態2に係るカードリーダを備えた取引装置の説明図。
【
図5】本発明の実施形態2に係るカードリーダを前方斜め上側からみたときの斜視図。
【
図6】本発明の実施形態3に係るカードリーダを備えた取引装置の説明図。
【
図7】本発明の実施形態4に係る取引装置の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図面を参照して、本発明を適用したカードリーダ1および取引装置100を説明する。以下に参照する図面では、左右方向にYを付し、前後方向にXを付し、上下方向にZを付して説明する。また、左側にY1を付し、右側にY2を付し、後方にX1を付し、前方にX2を付し、上方にZ1を付し、下方にZ2を付して説明する。
【0017】
[実施形態1]
(全体構成)
図1は、本発明の実施形態1に係るカードリーダ1を備えた取引装置100の説明図である。
図2は、本発明の実施形態1に係るカードリーダ1を前方斜め上側からみたときの斜視図である。
図3は、
図2に示すカードリーダ1の断面を模式的に示す説明図である。なお、
図3では、ケース22の図示を省略してある。
【0018】
図1に示すように、取引装置100は、ATM(Automated Teller Machine)やPOS(Point Of Sale)端末等の装置であり、
図2および
図3を参照して以下に説明するカードリーダ1と、カードリーダ1のカード挿入口20が前側で露出する操作面110とを有している。操作面110には表示パネル等が設けられている。
【0019】
図1、
図2および
図3に示すカードリーダ1は、例えば、ユーザが手動でカードCを移動させながら、カードCに記録されたデータの読取およびカードCへの磁気データの記録の少なくとも一方を行うための装置である。具体的には、カードリーダ1は、カードリーダ1の内部にカードCを挿入する際、あるいは、カードリーダ1からカードCを抜き取る際に磁気データの読取や記録を行ういわゆるディップ式のカードリーダであり、たとえば、ATMやPOS端末等の上位の取引装置100に搭載されて使用される。かかるカードリーダ1では、前側から後方X1に向けてカードCが挿入され、前方X2にカードCが抜き取られる。
【0020】
カードリーダ1は、カード挿入口20が設けられたカバー部材2を有しており、カバー部材2の内側には、カード挿入口20から挿入されたカードCに対して情報の再生および記録のうちの少なくとも一方を行うデバイス6が設けられている。本形態において、デバイス6は、カードCから磁気情報の再生および記録のうちの少なくとも一方を行う磁気ヘッドである。また、デバイス6は、カードCに実装されたICとの間で通信を行うIC用アンテナである場合もある。カバー部材2は、カード挿入口20が設けられたベゼル21と、前端部にベゼル21が連結されたケース22とを有しており、ベゼル21は、ケース22を前方X2から覆っている。
【0021】
カードCは、例えば、厚さが0.7~0.8mm程度の矩形状の塩化ビニール製のカードでありカードCの下面C1には、磁気データが記録される磁気ストライプが形成されている。また、カードCの上面C2には、ICチップが固定されている。すなわち、本形態のカードCは、磁気ストライプ付きの接触式ICカードである。なお、カードCには、通信用のアンテナが内蔵されても良い。すなわち、カードCは、磁気ストライプ付きの非接触式ICカードあっても良い。この場合、デバイス6として、磁気ヘッド、およびIC用アンテナが設けられる。
【0022】
カバー部材2の前端側は、カードリーダ1に挿入されたときでもカードCをユーザが摘めるように、カバー部材2の前端側は、上下方向から見たときの形状が略U形状になっている。より具体的には、ベゼル21は、カードリーダ1を取引装置100に固定するためのフランジ部25と、フランジ部25から前方X2に向かって突出する2個の突出部23、24とを有しており、突出部23、24は左右方向Yで離間している。2つの突出部23、24の各々には、カード挿入口20の一部、およびカード通過路8の一部が形成されている。カードリーダ1を取引装置100に固定した際、突出部23、24は、操作面110から前方に突出し、カード挿入口20は操作面110の前側で露出した状態となる。本形態において、カード挿入口20は前方X2に向けて開口している。
【0023】
デバイス6は、ベゼル21の突出部24の内部において、カード通過路8に下側から臨むように配置されており、カードCの下面C1に形成された磁気ストライプに接触可能である。
【0024】
カバー部材2の内部では、カード挿入口20からカード通過路8が後方X1に延在しており、カバー部材2の内部には、カードCに固定されたICチップに接触してデータのやりとりを行うIC接点4、および挿入されたカードCの抜取りを防止する抜取り防止レバー5等が設けられている。また、カバー部材2の内部には、カードCが挿入されたことを
検知するための光学センサ10と、カードCの奥端がカードリーダ1の奥端側まで到達したことを検知するための光学センサ11とが設けられている。また、カバー部材2の前面部には、人間の動きを検する赤外線センサ12が設けられている。
【0025】
IC接点4は、IC接点ブロック40に固定されており、IC接点ブロック40の前端側および後端側の各々にレバー部材44の下端側が回動可能に取り付けられている。レバー部材44の上端側は回動可能に支持されている。また、IC接点ブロック40の前端側には、引張りコイルバネ45の奥側の端部が取り付けられている。引張りコイルバネ45の前端は、固定されており、IC接点ブロック40は、引張りコイルバネ45によって前方X2に付勢されている。
【0026】
本形態では、IC接点ブロック40の奥端に形成されたカード当接部41にカードCの奥側の端部が当接すると、レバー部材44が上端側を支点にして回動し、IC接点ブロック40は、後方X1に移動しながら下方Z2へ移動する。その結果、IC接点4がカードCの上面C2に固定されたICチップに接触する。この状態でカードCが引き抜かれると、引張りコイルバネ45の付勢力で、IC接点ブロック40は、前方X2へ移動しながら上方Z1へ移動して、IC接点4がカード通過路8から退避する。
【0027】
抜取り防止レバー5は、図示を省略したソレノイドに連結されている。抜取り防止レバー5は、固定軸50を中心に回動可能である。抜取り防止レバー5の前端には、カード通過路8を閉鎖する閉鎖部51が形成されている。抜取り防止レバー5は、固定軸50を中心に回動して、
図2の実線で示すように、カード通過路8の前端側を閉鎖するとともに、また、
図2の鎖線で示すように、カード通過路8を開放する。
【0028】
本形態では、赤外線センサ12が人間の動きを検知していない待機時には、抜取り防止レバー5の閉鎖部51がカード通過路8を閉鎖しており、カードリーダ1へのカードCの挿入ができない状態となっている。この状態で、赤外線センサ12が人間の動きを検知すると、
図2の鎖線で示すように、抜取り防止レバー5はカード通過路8を開放してカードCの挿入を可能にする。また、カードCが挿入されて、カードCの奥端がカードリーダ1の奥端側まで到達すると、閉鎖部51はカード通過路8を閉鎖する。閉鎖部51がカード通過路8を閉鎖することで、IC接点4とICチップとの間でデータの読取や記録を行っている際のカードCの抜取りが防止される。
【0029】
(コード撮像部76構成)
本形態のカードリーダ1および取引装置100において、カバー部材2には、カード挿入口20の下方に固定式のコード撮像部7が設けられており、コード撮像部7は、スマートフォンD等に表示された一次元コードまたは二次元コードを撮像する。従って、スマートフォンD等に表示された一次元コードまたは二次元コードに基づいて決済や資金移動等の取引を実施することができる。本形態において、コード撮像部7は、前向きに固定されている。より具体的には、コード撮像部7は、カバー部材2の突出部24の前面に水平方向前向きに設けられている。それ故、カードリーダ1は、カードCから再生した情報や、スマートフォンD等に表示されたコード情報をインターフェースを介して取引装置100の制御部に出力することができる。
【0030】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態のカードリーダ1および取引装置100では、カード挿入口20の下方にはスペース的な余裕があることに着目し、カード挿入口20の下方にコード撮像部7が固定されている。このため、カード挿入口20の上方や側方にスペース的な余裕がない場合でも、固定式のコード撮像部7を設けることができる。また、固定式のコード撮像部7であれば、ハンディタイプのコード撮像部と違って、コード撮像部7を手で
持つ必要がない等、使い勝手がよい。
【0031】
[実施形態2]
図4は、本発明の実施形態2に係るカードリーダ1を備えた取引装置100の説明図である。
図5は、本発明の実施形態2に係るカードリーダ1を前方斜め上側からみたときの斜視図である。なお、本形態の基本的な構成は実施形態1と同様であるため、対応する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0032】
実施形態1では、カバー部材2の突出部23、24がフランジ部25から前方に突出していた。本形態では、
図4および
図5に示すように、カード挿入口20設けられた突出部23、24がフランジ部25より後方に設けられ、突出部24の前面には、カード挿入口20の下方位置に前方X2に突出した突出部26が設けられている。従って、突出部26がフランジ部25から前方X2に突出している。それ故、フランジ部25を介してカードリーダ1を取引装置100に設置すると、突出部26が操作面110から前方に突出する。
【0033】
ここで、突出部26には、固定式のコード撮像部7が前方斜め下向きに設けられている。より具体的には、突出部26は、前方斜め上向きの斜面261と、前方斜め下向きの斜面262とを備えており、コード撮像部7は、前方斜め下向きの斜面262に設けられている。
【0034】
かかる構成によれば、カード挿入口20の上方や側方にスペース的な余裕がない場合でも、固定式のコード撮像部7を設けることができる等、実施形態1と同様な効果を奏する。また、操作面110から前方に突出する突出部26は、実施形態1の突出部と比較して小さく、突出部26の前方斜め下向きの斜面262には、コード撮像部7が設けられている。このため、カードCに不正アクセスするスキミング装置を操作面110の前方に取り付けにくいという利点がある。
【0035】
[実施形態3]
図6は、本発明の実施形態3に係るカードリーダ1を備えた取引装置100の説明図である。なお、本形態の基本的な構成は実施形態1と同様であるため、対応する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0036】
図6に示すカードリーダ1は、コード撮像部7を配置する箇所以外は、実施形態1と同様である。具体的には、本形態において、コード撮像部7は、フランジ部25から前方に突出する突出部24の下面と、フランジ部25とによって構成された隅部分250に対して、コード撮像部7が前方斜め下向きに固定されている。
【0037】
かかる構成によれば、カード挿入口20の上方や側方にスペース的な余裕がない場合でも、固定式のコード撮像部7を設けることができる等、実施形態1と同様な効果を奏する。また、操作面110から前方に突出する突出部26の下側にコード撮像部7が設けられているため、カードCに不正アクセスするスキミング装置を操作面110の前方に取り付けにくいという利点がある。
【0038】
[実施形態4]
図7は、本発明の実施形態4に係る取引装置100の説明図である。なお、本形態の基本的な構成は実施形態1と同様であるため、対応する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0039】
図7に示す取引装置100は、カードリーダ1にコード撮像部7が設けられておらず、
取引装置100の操作面110にコード撮像部7が設けられている点を除けば、実施形態1と同様である。具体的には、本形態において、コード撮像部7は、操作面110のうち、カードリーダ1より下方に位置する部分に前方X2を向けて固定されている。
【0040】
かかる構成によれば、カード挿入口20の上方や側方にスペース的な余裕がない場合でも、固定式のコード撮像部7を設けることができる等、実施形態1と同様な効果を奏する。
【0041】
[他の実施形態]
上記実施形態では、手動でカードCを移動させる際に磁気データの記録等が行われるディップ式のカードリーダ1を例示したが、カード挿入口20に挿入したカードCがローラ搬送機構等によって奥に搬送されるカードリーダ1や取引装置100に本発明を適用してもよい。また、上記実施形態では、カード挿入口20が前方X2に向けて開口していたが、カード挿入口20が上方に向けて開口するカードリーダ1や取引装置100に本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0042】
1…カードリーダ、2…カバー部材、4…IC接点、6…デバイス、7…コード撮像部、8…カード通過路、12…赤外線センサ、20…カード挿入口、21…ベゼル、22…ケース、23、24、26…突出部、25…フランジ部、100…取引装置、110…操作面、250…隅部分、261、262…斜面、C…カード、D…スマートフォン